JP2003041002A - ポリイミド及びこれを用いた光部品 - Google Patents

ポリイミド及びこれを用いた光部品

Info

Publication number
JP2003041002A
JP2003041002A JP2002137609A JP2002137609A JP2003041002A JP 2003041002 A JP2003041002 A JP 2003041002A JP 2002137609 A JP2002137609 A JP 2002137609A JP 2002137609 A JP2002137609 A JP 2002137609A JP 2003041002 A JP2003041002 A JP 2003041002A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyimide
optical
bis
dianhydride
trifluoromethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002137609A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Yamagishi
智明 山岸
Han Sasaki
範 佐々木
Shigeo Nara
茂男 奈良
Nintei Sato
任廷 佐藤
Shigeru Hayashida
茂 林田
Masato Taya
昌人 田谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2002137609A priority Critical patent/JP2003041002A/ja
Publication of JP2003041002A publication Critical patent/JP2003041002A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、等方性及び耐クラック性(多層膜形
成の時にクラックが発生することなく、多層化が容易
で、加工性が良好)に優れたポリイミド並びに光学特性
に優れた光部品を提供する。 【解決手段】 (a)TEモードとTMモードの屈折率
差が0.02以下であり、(b)ガラス転移温度(T
g)が250℃以上であり、(c)波長0.7〜1.6
μmにおける光伝送損失が1dB/cm以下であるポリイミ
ド、(b)ガラス転移温度(Tg)が250℃以上であ
り、(c)波長0.7〜1.6μmにおける光伝送損失
が1dB/cm以下であり、(d)フッ素含有率が22.6
重量%以下であるポリイミド及び、(a)TEモードと
TMモードの屈折率差が0.02以下であり、(b)ガ
ラス転移温度(Tg)が250℃以上であり、(c)波
長0.7〜1.6μmにおける光伝送損失が1dB/cm以
下であり、(d)フッ素含有率が22.6重量%以下で
あるポリイミド並びに前記少なくとも1つのポリイミド
を用いた光部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミド及びこ
れを用いた光部品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは、半導体プロセス温度に耐
え得るなどの優れた耐熱性の特徴を利用し、電子部品の
層間絶縁膜、多層配線板材料などに利用されている。こ
れらのポリイミドには信号の高速化の観点から低誘電率
が求められている。また、光通信、光情報処理システム
の電子・光部品、光部品における光導波路としてもポリ
イミドは期待され始めており、このポリイミドには光伝
送損失が小さいこと、すなわち透明性が要求されてい
る。このような低誘電率、透明性を有するポリイミドが
最近種々開発され、例えば、特開平4−239037号
公報、特開平4−328504号公報、特開平4−32
8127号公報にその例が報告されている。また、マク
ロモレキュールズ(Macromolecules)、第27巻、第6665
−6670頁(1994)にも、これらのポリイミドについて光伝
送損失が詳述されている。
【0003】これらのポリイミドは、低誘電率や透明性
を高めるためにフッ素原子が置換されている。しかし、
フッ素置換数が多くなり、フッ素含有率が多くなると、
多層膜形成の時にクラックが発生し多層化が困難になっ
たり、加工性が悪くなったり、ポリイミド前駆体溶液の
合成が高分子量化しにくく困難になったり、ポリイミド
前駆体溶液の保存安定性が低粘度変化しやすいために悪
くなるなどの問題点が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を鑑みてなされたものである。本発
明の目的は、透明性及び等方性に優れたポリイミドを提
供することである。本発明の他の目的は、透明性及び耐
クラック性(多層膜形成の時にクラックが発生すること
なく、多層化が容易で、加工性が良好)に優れたポリイ
ミドを提供することである。本発明の更に他の目的は、
透明性、等方性及び耐クラック性に優れたポリイミドを
提供することである。本発明の更に他の目的は、さらに
耐熱性、透明性、合成容易性に優れたポリイミドを提供
する。本発明の更に他の目的は、光学特性に優れた光部
品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)TEモ
ードとTMモードの屈折率差が0.02以下であり、
(b)ガラス転移温度(Tg)が250℃以上であり、
(c)波長0.7〜1.6μmにおける光伝送損失が1
dB/cm以下であるポリイミド(以下、第1の発明とい
う)に関する。また、本発明は、(b)ガラス転移温度
(Tg)が250℃以上であり、(c)波長0.7〜
1.6μmにおける光伝送損失が1dB/cm以下であり、
(d)フッ素含有率が22.6重量%以下であるポリイ
ミド(以下、第2の発明という)に関する。また、本発
明は、(a)TEモードとTMモードの屈折率差が0.
02以下であり、(b)ガラス転移温度(Tg)が25
0℃以上であり、(c)波長0.7〜1.6μmにおけ
る光伝送損失が1dB/cm以下であり、(d)フッ素含有
率が22.6重量%以下であるポリイミド(以下、第3
の発明という)に関する。
【0006】また、本発明は、化学構造として一般式
(I)
【化3】 (式中、R1は4価の芳香族基を示し、R2は一般式(I
I)又は一般式(III)
【化4】 (ただし、Xは単結合、O、S、SO2、CH2、CO、
CONHC(CH3)2又はN(C65)を示し、Y1〜Y12
は、各々独立に、H、CH3、CN又はNO2を示す)を
示す)で表される単位構造を含む前記ポリイミド及び前
記ポリイミドを用いた光部品に関する。
【0007】第1の発明のポリイミドの範囲と第2の発
明のポリイミドの範囲は、大略重なるが、一部重ならな
い部分が存在する。第1の発明と第2の発明の重なる部
分が第3の発明に相当する。
【0008】
【発明の実施の形態】第1の発明のポリイミドは、上記
の(a)、(b)及び(c)の条件を満たすものであれ
ば、特に制限はない。第2の発明のポリイミドは、上記
の(b)、(c)及び(d)の条件を満たすものであれ
ば、特に制限はない。第3の発明のポリイミドは、上記
の(a)、(b)、(c)及び(d)の条件を満たすも
のであれば、特に制限はない。
【0009】第1、第2又は第3の発明のポリイミド
は、常法により種々の製法で製造できるが、例えば、酸
成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミ
ド、酸成分とジイソシアネート成分とを反応させて得ら
れるポリイミド等が挙げられる。ここで、酸成分として
は、例えば、酸無水物、酸無水物のハーフエステル、酸
塩化物等が挙げられる。酸成分とジアミン成分とを反応
させてポリイミドを得る場合、例えば、酸無水物成分と
ジアミン成分とを反応させて、まず、ポリイミド前駆体
としてのポリアミド酸を得、次いで、このポリアミド酸
を脱水閉環によりイミド化してポリイミドとすることが
できる。また、前記のような2段階工程を経ず、1段階
でポリイミドとすることもできる。
【0010】第1又は第3の発明のポリイミドは、TE
モードとTMモードの屈折率差が0.02以下であるこ
とが必要である。TEモードとTMモードの屈折率差が
0.02を超えると異方性が大きすぎ、等方性が求めら
れるデバイスに用いることができない。TEモードとT
Mモードの屈折率差は、使用する酸成分とジアミン成分
の種類や使用量を選択することにより調整できる。TE
モードとTMモードの屈折率は、市販の装置により測定
することができ、そのような装置としては、例えば、プ
リズムカプラモデル2010(メトリコン社製)等が挙
げられる。
【0011】第2又は第3の発明のポリイミドは、フッ
素含有率を22.6重量%以下とすることが必要である
が、22.4重量%以下にすることが好ましく、22.
2重量%以下とすることがより好ましい。フッ素含有率
が22.6重量%を超えると、多層膜形成の時にクラッ
クが発生し多層化が困難になったり、加工性が悪くなっ
たりポリイミド前駆体の溶液の合成が高分子量化しにく
いために困難になったり、ポリイミド前駆体の溶液の保
存安定性が低粘度化しやすいために悪くなったりする。
ポリイミドのフッ素含有率は、使用する酸成分とジアミ
ン成分の種類や使用量を選択することにより調整でき
る。
【0012】第1、第2又は第3の発明のポリイミドの
ガラス転移温度(Tg)は、250℃以上であることが
必要であり、270℃以上であることが好ましい。ガラ
ス転移温度(Tg)が250℃未満の場合は、はんだ接
続などの熱プロセスに対する耐熱性に劣るため、光部品
への適用が困難となる。ガラス転移温度(Tg)は、市
販の装置を用いることによって容易に測定できる。
【0013】第1、第2又は第3の発明のポリイミドの
0.7〜1.6μmにおける光伝送損失は、1dB/cm以
下であることが必要である。光伝送損失が1dB/cmを超
えると、透明性に劣るために光部品への適用が困難とな
る。光伝送損失は、ポリイミド膜中の導波光がレイリー
散乱等によって減衰する量として定義され、以下に、光
伝送損失の測定法を図面を用いて説明する。図1は、プ
リズムを載せた光伝送損失測定用基板の模式的な断面図
である。図1において、シリコン基板1の上には、酸化
シリコン2が形成されており、この酸化シリコン2の上
に形成した、ポリイミド膜3の上にプリズム4を載せ、
例えば、1.3μmのレーザ光を入射光線5としてプリ
ズムを通して、ポリイミド膜3中に導入する。そして、
膜中を導波する導波光の減衰量を検出する方法によって
光伝送損失を測定することができる。通常、次の3つの
検出方法がよく用いられる。
【0014】第1は、CCDカメラを用いる方法で、感
度的には3つの内で最も劣る難点があるが、簡便で材料
スクリーニングには有効な方法である。第2は、フォト
ダイオード等の検出器を導波光上を直接掃引して散乱光
を測定する方法である。第3は、プリズムカプラ法と呼
ばれるもので、検出位置に第2のプリズムをセットして
出射してくる光を測定する方法で最も高感度である。ポ
リイミドの0.7〜1.6μmにおけるガラス転移温度
や光伝送損失は、フッ素含有率に依存せず、使用する酸
成分とジアミン成分の種類や使用量を適宜選択すること
によりフッ素含有率に関係なく容易に調整することがで
きる。
【0015】第1、第2又は第3の発明のポリイミドの
うちでも、耐熱性、光学特性、合成容易性等の点から、
化学構造として一般式(I)
【化5】 (式中、R1は4価の芳香族基を示し、R2は一般式(I
I)又は一般式(III)
【化6】 (ただし、Xは単結合、O、S、SO2、CH2、CO、
CONHC(CH3)2又はN(C65)を示し、Y1〜Y12
は、各々独立に、H、CH3、CN又はNO2を示す)を
示す)で表される単位構造を含むポリイミドが好まし
く、このポリイミドは全てが一般式(I)で表される単
位構造からなるポリイミドである必要はなく、一般式
(I)で表される単位構造を含むものであれば、それ以
外の単位構造を含むものであってもよい。一般式(I)
で表される単位構造は、ポリイミド中に50モル%以上
含まれることが好ましく、70モル%以上含まれること
がより好ましい。
【0016】なお、第1、第2又は第3の発明のポリイ
ミドだけでは主に受動的(パッシブ)な性質であるが、
このポリイミドに4−N,N−ジメチルアミノ−4´−
ニトロスチルベン等のその他の外部からの電気、熱、光
等の刺激により非線形性を有する材料を混合したり、非
線形性を有する置換基をポリイミドに付与してポリイミ
ドに非線形性を持たせて光の強度変調、位相変調、波長
変換などの能動的(アクティブ)な性質を持たせること
もできる。
【0017】第1、第2又は第3の発明のポリイミドの
前駆体であるポリアミド酸は、例えば、N−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブ
チロラクトン、ジメチルスルホキシド、ジグライム等の
極性溶液中で、酸無水物成分とジアミン成分の反応によ
り得られる。酸無水物成分とジアミン成分はほぼ等モル
として反応させることが好ましく、反応温度は、通常、
0〜40℃とされ、反応時間は、通常、30分〜50時
間の範囲とされる。
【0018】フッ素を含む酸無水物成分としては、例え
ば、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、
ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ
(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物、
ペンタフルオロエチルピロメリット酸二無水物、ビス
{3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ}ピロ
メリット酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,
5´−ビス(トリフルオロメチル)−3,3´,4,4
´−テトラカルボキシビフェニル二無水物、2,2´,
5,5´−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3
´,4,4´−テトラカルボキシビフェニル二無水物、
5,5´−ビス(トリフルオロメチル)−3,3´,
4,4´−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水
物、5,5´−ビス(トリフルオロメチル)−3,3
´,4,4´−テトラカルボキシベンゾフェノン二無水
物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノ
キシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチ
ル)ジカルボキシフェノキシ}トリフルオロメチルベン
ゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)トリフ
ルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフ
ェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水
物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリ
フルオロメチル)ベンゼン二無水物、2,2−ビス
{(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル}ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス{(トリフ
ルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二
無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフ
ェノキシ}ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無
水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェ
ノキシ}ジフェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボ
キシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニ
ル二無水物等が挙げられる。
【0019】フッ素を含まない酸無水物成分としては、
例えば、パラ−ターフェニル−3,4,3´,4´−テ
トラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルエー
テルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−
ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,1
0−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−ス
ルホニルジフタル酸二無水物、3,3´,4,4´−テ
トラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、メタ−
ターフェニル−3,3´,4,4´−テトラカルボン酸
二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテ
トラカルボン酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン二無水物、1−(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)−3−(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物等が挙
げられる。
【0020】フッ素を含むジアミン成分としては、例え
ば、4−(1H,1H,11H−エイコサフルオロウン
デカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1
H,1H−パーフルオロ−1−ブタノキシ)−1,3−
ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−
1−ヘプタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−
(1H,1H−パーフルオロ−1−オクタノキシ)−
1,3−ジアミノベンゼン、4−ペンタフルオロフェノ
キシ−1,3−ジアミノベンゼン、4−(2,3,5,
6−テトラフルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベ
ンゼン、4−(4−フルオロフェノキシ)−1,3−ジ
アミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パー
フルオロ−1−ヘキサノキシ)−1,3−ジアミノベン
ゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−
1−ドデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、
(2,5)−ジアミノベンゾトリフルオライド、ビス
(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノ
テトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペ
ンタフルオロエチル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パ
ーフルオロヘキシル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パ
ーフルオロブチル)ベンゼン、2,2´−ビス(トリフ
ルオロメチル)−4,4´−ジアミノビフェニル、3,
3´−ビス(トリフルオロメチル)−4,4´−ジアミ
ノビフェニル、オクタフルオロベンジジン、4,4´−
ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス
(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス
(アニリノ)オクタフルオロブタン、1,5−ビス(ア
ニリノ)デカフルオロペンタン、1,7−ビス(アニリ
ノ)テトラデカフルオロヘプタン、2,2´−ビス(ト
リフルオロメチル)−4,4´−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3´−ビス(トリフルオロメチル)−4,
4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´,5,5
´−テトラキス(トリフルオロメチル)−4,4´−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3´−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、
4,4´−ジアミノ−p−テルフェニル、1,4−ビス
(p−アミノフェニル)ベンゼン、p−(4−アミノ−
2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、ビス
(アミノフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベン
ゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフル
オロメチル)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(2
−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−
3,5−ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5
−ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオロプロ
パン、4,4´−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロ
メチルフェノキシ)ビフェニル、4,4´−ビス(4−
アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4´−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメ
チルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4´−ビス
(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ジ
フェニルスルホン、2,2−ビス{4−(4−アミノ−
3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}ヘキサ
フルオロプロパン、ビス{(トリフルオロメチル)アミ
ノフェノキシ}ビフェニル、ビス〔{(トリフルオロメ
チル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン、ビス{2−〔(アミノフェノキシ)フェニル〕
ヘキサフルオロイソプロピル}ベンゼン、4,4´−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)オクタフルオロビフェニル
等が挙げられる。
【0021】フッ素を含まないジアミン成分としては、
例えば、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ
ジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフェニルス
ルフィド、ベンジン、メタフェニレンジアミン、パラフ
ェニレンジアミン、2,2−ビス−(4−アミノフェノ
キシフェニル)プロパン、1,5−ナフタレンジアミ
ン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス−(4−アミノ
フェノキシフェニル)スルホン、ビス−(4−アミノフ
ェノキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−アミノフ
ェノキシフェニル)ビフェニル、1,4−ビス−(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、3,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミ
ノビフェニル、3,3´−ジメトキシ−4,4´−ジア
ミノビフェニル、4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル−3−スルホンアミド、3,4´−ジアミノジフェニ
ルエーテル−4−スルホンアミド、3,4´−ジアミノ
ジフェニルエーテル−3´−スルホンアミド、3,3´
−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、
4,4´−ジアミノジフェニルメタン−3−スルホンア
ミド、3,4´−ジアミノジフェニルメタン−4−スル
ホンアミド、3,4´−ジアミノジフェニルメタン−3
´−スルホンアミド、3,3´−ジアミノジフェニルメ
タン−4−スルホンアミド、4,4´−ジアミノジフェ
ニルスルホン−3−スルホンアミド、3,4´−ジアミ
ノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、3,4´
−ジアミノジフェニルスルホン−3´−スルホンアミ
ド、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン−4−スル
ホンアミド、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイ
ド−3−スルホンアミド、3,4´−ジアミノジフェニ
ルサルファイド−4−スルホンアミド、3,3´−ジア
ミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、
3,4´−ジアミノジフェニルサルファイド−3´−ス
ルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホ
ンアミド、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル−3
−カルボンアミド、3,4´−ジアミノジフェニルエー
テル−4−カルボンアミド、3,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル−3´−カルボンアミド、3,3´−ジア
ミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、4,4
´−ジアミノジフェニルメタン−3−カルボンアミド、
3,4´−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンア
ミド、3,4´−ジアミノジフェニルメタン−3´−カ
ルボンアミド、3,3´−ジアミノジフェニルメタン−
4−カルボンアミド、4,4´−ジアミノジフェニルス
ルホン−3−カルボンアミド、3,4´−ジアミノジフ
ェニルスルホン−4−カルボンアミド、3,4´−ジア
ミノジフェニルスルホン−3´−カルボンアミド、3,
3´−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミ
ド、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイド−3−
カルボンアミド、3,4´−ジアミノジフェニルサルフ
ァイド−4−カルボンアミド、3,3´−ジアミノジフ
ェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3,4´−
ジアミノジフェニルサルファイド−3´−スルホンアミ
ド、1,4−ジアミノベンゼン−2−カルボンアミド、
4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、
ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホ
ン等が挙げられる。上記の酸無水物成分及びジアミン成
分はそれぞれ2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】第1、第2又は第3の発明のポリイミド
は、例えば、前述のポリイミド前駆体であるポリアミド
酸の溶液をアルミ板上にスピンコートし、窒素雰囲気下
で70℃から350℃まで段階的に加熱(70℃1時
間、160℃1時間、250℃1時間、350℃1時
間)し、イミド化することによって製造できる。
【0023】第1、第2又は第3の発明のポリイミドを
用いた光部品においては、ポリイミドは、通常、光学的
動作又は光学的機能をになう部分に使用される。このよ
うな光部品としては、例えば、パッシブ系の光部品、ア
クティブ系の光部品等を挙げることができる。パッシブ
系の光部品としては、プリズム、リッジ素子、非分岐導
波路(曲り導波路を含む)等の光路変換素子、分岐導波
路、方向性結合器、スターカップラー等の合分波器、干
渉フィルタ、偏光子、波長板(位相差板)などが挙げら
れる。アクティブ系の光部品としては、マッハツェンダ
型光スイッチ、方向性結合器型光スイッチ等の導波路型
光スイッチなどの光マトリックススイッチ、マッハツェ
ンダ型光変調器、方向性結合型光変調器等の導波路型の
光変調器、光偏光器、光アイソレーター、非対称方向性
結合器利用光波長フィルタ、第二次高調波発生器(SH
G)、光増幅器などが挙げられる。
【0024】第1、第2又は第3の発明のポリイミド
は、非線形材料と組み合わせて、例えば、熱、電気、光
等の外部刺激によって応答することができるアクティブ
系の光部品の材料として用いることができる。非線形材
料としては、特に制限はなく公知のものを使用すること
ができ、例えば、下記構造の非線形材料を挙げることが
できる。
【0025】
【化7】
【0026】第1、第2又は第3の発明のポリイミドを
用いたアクティブ系の光部品に用いる材料は、例えば、
前記したポリイミド前駆体であるポリアミド酸の溶液に
上記の非線形材料を加えて撹拌等により混合することに
より容易に調整することができる。この際、非線形材料
の使用量は、ポリイミド前駆体100重量部に対して
0.01〜100重量部の範囲とすることが好ましく、
0.1〜50重量部とすることがより好ましく、0.3
〜30重量部とすることが特に好ましい。この使用量が
少なすぎても多すぎても、非線形特性、その他の光学特
性、機械特性、安定性、作業性等が劣る傾向がある。
【0027】以下、本発明のポリイミドを用いた光部品
の1例として、ポリイミドと非線形材料とを組み合わせ
た材料を使用するアクティブ系の光部品について図面を
用いて説明する。図2は、光マトリックススイッチ、光
変調器の基本形態を示す模式的な断面図である。これら
の光マトリックスステッチ、光変調器は、(イ)直線
型、(ロ)Y分岐型、基本形態として、(ハ)方向性結
合器型、(ニ)交差(X)型、(ホ)分岐干渉型及び
(ヘ)バランスブリッジ型に分類することができる。例
えば、(イ)直線型のものでは、コア部を光が伝搬し、
電極で電圧をかけることにより、コア部の屈折率を変化
させて、一定の所望の光学的作動をさせることができ
る。光導波路の形成においては、一般的な製膜法、例え
ば、スピンコート法、浸漬法、ドクターブレード法、ワ
イヤーバー法、ローラ法、スプレー法等を用いることが
できる。光導波路のコア材とクラッド材は、光の波長、
使用用途に適した屈折率の差が出るように選択すればよ
い。
【0028】前記したアクティブ系における光導波路
は、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の溶液と非線
形材料を含む材料を、例えば、シリコン基板上にスピン
コートし、窒素雰囲気下で加熱処理しポリイミド前駆体
溶液をイミド閉環してポリイミドとし、あわせて非線形
材料を配向させることによりスイッチングや変調可能な
光導波路を形成することができる。例えば、このような
光導波路の一態様である方向性結合器型光スイッチの製
造について図3を参照しつつ説明する。図3は、アクテ
ィブ光導波路作製工程を説明する断面図である。図3に
おいて、6は基板、7は下部電極、8は下部クラッド
層、9はコア層、10はアルミニウム層、11はレジス
ト層、12は上部クラッド層、13は上部電極を意味す
る。
【0029】シリコン等の基板6の上にアルミニウム等
の下部電極7を蒸着法やスパッタ法等により作製し、次
に前記のアクティブ材料からなるコア層9よりも屈折率
の小さなポリイミドで構成される下部クラッド層8を形
成する。この上に前記アクティブ材料を所定の厚さに塗
布し、加熱キュアすることによりコア層9を得る。次
に、蒸着法等によりアルミニウム層10をつけた後に、
レジスト塗布、プリベーク、露光、現像、アフターベー
クを行い、パターニングされたレジスト層11を得る。
レジスト層11により保護されていないアルミニウムを
ウェットエッチングにより除去した後、アルミニウム層
10で保護されていないコア層9のポリイミド層をドラ
イエッチングにより除去する。
【0030】レジスト層11を剥離後、残ったアルミニ
ウム層11をウェットエッチングにより除去し、この上
に前記下部クラッド層8形成に用いたポリイミドを用い
て上部クラッド層12を形成する。最後にマスクパター
ンを通して所定のコア層9の上に上部電極13を蒸着法
やスパッタ法等により形成し方向性結合器型光スイッチ
が得られる。
【0031】前記アクティブ系における光導波路中のコ
ア層に含まれる非線形材料を配向させるには、ポーリン
グ処理等を行えばよい。例えば、電場を印加しながら加
熱してイミド閉環によるイミド化を行いながら、同時に
非線形材料を配向させることができる。電場の印加方法
には、電極を設けて行う方法、コロナ放電で表面を帯電
させる方法等が挙げられる。電場の強さは、105V/m以
上とすることが好ましく、106V/m以上とすることがよ
り好ましい。また、イミド閉環によるイミド化を行い最
終的な構造であるポリイミドとした後に、これに電場を
加えてTg以上の温度に加熱して非線形材料を配向させ
ることもできる。導波路は、通常、5〜15μm幅で、
1〜4μmの高さで形成され、パターン間隔は、2〜3
μm程度である。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 1リットルのガラス製の4つ口フラスコを用い、30ml
/分の流量で乾燥窒素を流しながら、パラフェニレンジ
アミン29.36g(0.27モル)、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物120.64g(0.27モル)、N,N
−ジメチルアセトアミド850gを加えた。この溶液
を、室温で5時間撹拌して粘度50ポイズのポリイミド
前駆体溶液を得た。この溶液を、表面が酸化シリコン層
である直径5インチのシリコンウエハ上にスピンコート
し、窒素雰囲気下で70℃で1時間、160℃で1時
間、250℃で1時間さらに350℃で1時間加熱し、
膜厚3μmのポリイミド膜を得た。このポリイミド膜の
フッ素含有率を表3に示した。
【0033】得られたポリイミド膜のガラス転移温度
(Tg)、多層膜形成時のクラックの発生の有無、屈折
率及び光伝送損失を下記の方法で測定し、結果を表3及
び表5に示した。 ガラス転移温度(Tg):膜をシリコン基板上から剥離
した後、パーキンエルマー社製の熱物性測定装置で測定
した。 多層膜形成時のクラックの発生の有無:ポリイミド膜を
形成したシリコンウエハ上にさらにポリイミド前駆体溶
液をスピンコートし、同様な方法でポリイミド膜を形成
し、多層膜形成時のクラックの発生の有無を調べた。 屈折率:プリズムカプラモデル2010(メトリコン社
製)を用いて測定した。 光伝送損失:前記した図1の装置で、検出方法としてプ
リズムカプラ法を用いて、波長1.3μmの光を通して
測定した。
【0034】実施例2〜17 実施例1における酸無水物成分とアミン成分を表1及び
表2に示すものに変え、等モルとしてポリイミド前駆体
の溶液を合成した。実施例1と同様にして、ポリイミド
膜を得た。このポリイミド膜のフッ素含有率を表3及び
表4に示した。また、実施例1と同様にして、得られた
ポリイミド膜のガラス転移温度(Tg)、多層膜形成時
のクラックの発生の有無、屈折率及び光伝送損失を測定
し、結果を表3、表4、表5及び表6に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1及び表2に示した酸無水物成分とアミ
ン成分は、以下のとおりである。 6FDA:2,2−ビス(3,4)ジカルボキシフェニ
ルヘキサフルオロプロパン二無水物 PMDA:ピロメリット酸二無水物 S−BPDA:3,3´,4,4´−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物 ODPA:3,3´,4,4´−ビフェニルエーテルテ
トラカルボン酸二無水物 PPD:パラフェニレンジアミン AF−A:2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン DDE:4,4´−ジアミノジフェニルエーテル DDS:4,4´−ジアミノジフェニルスルファイト MPD:メタフェニレンジアミン A−AF:2,2´−ビス(4−アミノフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン 8FBPDA:4,4´−ビス(4−アミノフェノキ
シ)オクタフルオロビフェニル 3,3´−DSF:3,3´−ジアミノジフェニルスル
フォン DSF:4,4´−ジアミノジフェニルスルフォン BAPP:2,2´−ビス(4−アミノフェノキシフェ
ニル)プロパン BAPB:4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビ
フェニル
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】比較例1〜4 実施例1における酸無水物成分及びジアミン成分を表7
に示すものに変えた以外は、実施例1と同様にして、ポ
リイミド膜を得た。このポリイミド膜のフッ素含有率を
表8に示した。また、実施例1と同様にして、得られた
ポリイミド膜のガラス転移温度(Tg)、多層膜形成時
のクラックの発生の有無、屈折率及び光伝送損失を測定
し、結果を表8及び表9に示した。
【0043】
【表7】
【0044】表7に示した酸無水物成分とアミン成分
は、以下のとおりである。 TPDA:パラ−ターフェニル−3,4,3´,4´−
テトラカルボン酸二無水物 TFDB:2,2´−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4´−ジアミノビフェニル mAPPS:ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル}スルフォン
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】実施例18 光部品の一つであるパッシブ系の光導波路の製造法を図
4に示す。シリコンウエハ基板14に5インチのシリコ
ンウエハを用い、この上に下層クラッド15として、
N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)を、溶媒と
して、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4´
−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)からなる、樹
脂分濃度15重量%、粘度50dPa・sのポリアミド酸溶
液をスピン塗布し、乾燥器で100℃で30分加熱し、
次いで、200℃で30分加熱し、次いで、350℃で
60分加熱して硬化を行い膜厚10μmのポリイミド膜
を形成した。波長1300nmでのこの膜の屈折率は、
1.677であった。この膜の上にコア層16として、
DMACを、溶媒として、3,3´,4,4´−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と1,4−
フェニレンジアミン(PPD)からなる、樹脂分濃度1
5重量%、粘度50dPa・sのポリアミド酸溶液をスピン
塗布し、同上の条件で硬化を行い膜厚15μmのポリア
ミド膜を形成した。この膜の屈折率は1.781であっ
た。
【0048】次に、レジストとして、RU−1600P
(日立化成工業株式会社製)を用いて、スピン塗布、1
00℃で乾燥後、水銀ランプで露光、現像を行い、この
レジストパターン17を、マスクとして、酸素でリアク
ティブイオンエッチング(O2−RIE)を行い、光導
波路の所定のパターンを残すようにエッチングを行い、
レジストを剥離後に、さらにこの上に上層クラッド18
としてPMDAとDDEからなるポリアミド酸を、硬化
後の膜厚が20μmとなるようにスピン塗布、硬化を行
い、縦15μm×横15μm×長さ10cmの直線光導波
路を形成した。
【0049】この光導波路の光の損失を調べるために、
シリコンウエハの両端をダイシング装置で切断して試料
を作製した。光損失の測定法を図2に示す。切断した光
導波路の端面に、石英の光ファイバー19のコアが一致
するように合わせ、波長1300nmの光を入射し、光導
波路内を透過して反対側の端面から出る光を、光センサ
ー20で検出する。試料の長さを5cmと10cmのものを
作製し、光の減衰の傾きから光導波路の損失を求めたと
ころ、光損失は0.6dB/cmであった。
【0050】実施例19 実施例1と同様にして、下層及び上層クラッドとし、P
MDAとPPDからなるポリイミドを、コア層としてB
PDAと1,4−ジアミノジフェニルスルフィド(DD
S)からなるポリイミドを用いて、光損失を測定したと
ころ、光損失は0.8dB/cmであった。BPDAとDD
Sからなるポリイミドの波長1300nmにおける屈折率
は1.694であった。
【0051】比較例5 実施例1と同様にして、下層及び上層クラッドとし、フ
ッ素を含むテトラカルボン酸二無水物の2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン酸二無水物(6FDA)と2,2´−ビス(4−ア
ミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(6FDAM)
からなるポリイミドを用い、コア層には、BPDAと6
FDAMからなるポリイミドを用いて、光導波路を作製
したところ、光導波路部にクラックの発生が認められ
た。
【0052】比較例6 実施例1と同様にして、下層及び上層クラッドとし、P
MDAとDDEからなるポリイミドを用い、コア層用と
して、BPDAと1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン(TPE)からなるポリイミドを用いて、
光導波路を作製し、光損失を測定したところ、1.8dB
/cmであった。この光損失は、値が大きく、光導波路と
して用いることは困難である。また、このコア層の膜の
屈折率は1.694であった。
【0053】
【発明の効果】本発明のポリイミドは、透明性、等方
性、耐クラック性、耐熱性、合成容易性に優れる。本発
明の光部品は、光学特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリズムを載せた光伝送損失測定用基板の模式
的な断面図である。
【図2】光マトリックススイッチ、変調器の基本形態を
示す模式的な断面図である。
【図3】アクティブ光導波路作製工程を説明する断面図
である。
【図4】光導波路の作製法を示す模式図である。ここ
で、(a)基板、(b)下層クラッドおよびコア層の形
成、(c)レジストパターンの形成、(d)RIEによ
るコアパターンの形成、(e)レジスト除去及び(f)
上層クラッドの形成を示す。
【図5】光導波路の光損失測定機の模式図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 酸化シリコン 3 ポリイミド膜 4 プリズム 5 入射光線 6 基板 7 下部電極 8 下部クラッド層 9 コア層 10 アルミニウム層 11 レジスト層 12 上部クラッド層 13 上部電極 14 シリコンウエハ基板 15 下層クラッド層 16 コア層 17 レジストパターン 18 上層クラッド層 19 光ファイバー 20 光センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良 茂男 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 佐藤 任廷 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 林田 茂 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 田谷 昌人 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 Fターム(参考) 2H047 PA02 PA21 PA24 PA28 QA05 4J043 PA04 QB31 RA35 SA06 SA54 SA55 SA56 SB02 TA21 TA22 TA47 TA48 TA49 TB02 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA142 UB061 UB071 UB081 UB121 UB122 UB151 UB152 UB301 UB352 XA16 YA06 ZA51 ZB51

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(b)ガラス転移温度(Tg)が250℃
    以上であり、(c)波長0.7〜1.6μmにおける光
    伝送損失が1dB/cm以下であり、(d)フッ素含有率が
    22.6重量%以下であるポリイミド。
  2. 【請求項2】 化学構造として一般式(I) 【化1】 (式中、R1は4価の芳香族基を示し、R2は一般式(I
    I)又は一般式(III) 【化2】 (ただし、Xは単結合、O、S、SO2、CH2、CO、
    CONHC(CH3)2又はN(C65)を示し、Y1〜Y12
    は、各々独立に、H、CH3、CN又はNO2を示す)を
    示す)で表される単位構造を含む請求項1記載のポリイ
    ミド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポリイミドを用い
    た光部品。
JP2002137609A 2002-05-13 2002-05-13 ポリイミド及びこれを用いた光部品 Withdrawn JP2003041002A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002137609A JP2003041002A (ja) 2002-05-13 2002-05-13 ポリイミド及びこれを用いた光部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002137609A JP2003041002A (ja) 2002-05-13 2002-05-13 ポリイミド及びこれを用いた光部品

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19132495A Division JP3738469B2 (ja) 1995-07-27 1995-07-27 ポリイミド及びこれを用いた光部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003041002A true JP2003041002A (ja) 2003-02-13

Family

ID=19194512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002137609A Withdrawn JP2003041002A (ja) 2002-05-13 2002-05-13 ポリイミド及びこれを用いた光部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003041002A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3738469B2 (ja) ポリイミド及びこれを用いた光部品
US5449742A (en) Copolyimide exhibiting specific photosensitivity and birefringence
JP2006312680A (ja) 高分子−無機ハイブリッド光学材料
JP2004149711A (ja) ポリイミド光学材料、ポリイミド前駆体溶液、および光導波路素子
JPH08143666A (ja) 一定の複屈折を有するポリイミド共重合体、及びその製造方法
JP2003103738A (ja) 多層ポリイミドフィルム、ポリイミド積層体および高分子光導波路
JPH1180350A (ja) 光部品用ポリイミド及びこれを用いた光部品
JP3674878B2 (ja) ポリイミド光導波路
JP2008088287A (ja) 光学用ポリイミド
JP3486357B2 (ja) 光学用ポリイミド基板
JP2003041003A (ja) ポリイミド及びこれを用いた光部品
JP2004341406A (ja) ポリマー光導波路
JP5560526B2 (ja) ポリイミド及びそれを用いた光導波路
JP2003041002A (ja) ポリイミド及びこれを用いた光部品
JP3486358B2 (ja) 光学用ポリイミド基板
JP2004131684A (ja) ポリアミド酸とそれをイミド化してなるポリイミドとその利用
JPH1010302A (ja) 脂環式ポリイミドの多層膜を有する光部品
JPH08134211A (ja) 光部品用ポリイミドおよび光部品
JP2003313294A (ja) フッ素化ポリイミドを用いた光部品
JP2010254792A (ja) ポリイミドおよび光導波路用ポリイミド
JPH1192559A (ja) 光部品用ポリイミドの製造法
JPH04235505A (ja) ポリイミド光導波路の製造方法
JP2002225052A (ja) 光部品用ポリイミド系樹脂膜の製造方法
JP2827059B2 (ja) フッ素化ポリアミド酸、フッ素化ポリイミド及びそれらの製造方法
JP2950440B2 (ja) フッ素化ポリイミド光学材料

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20040216

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040416