JP2003040859A - 4−フタロニトリル誘導体の製造方法 - Google Patents

4−フタロニトリル誘導体の製造方法

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JP2003040859A JP2001225421A JP2001225421A JP2003040859A JP 2003040859 A JP2003040859 A JP 2003040859A JP 2001225421 A JP2001225421 A JP 2001225421A JP 2001225421 A JP2001225421 A JP 2001225421A JP 2003040859 A JP2003040859 A JP 2003040859A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】4−フタロニトリル誘導体を、容易かつ高い収
率で得ること(合成すること)ができる製造方法を提供
すること。 【解決手段】本発明の4−フタロニトリル誘導体の製造
方法は、下記化5に示すように、アルカリ存在下で、式
(III)の4−ブロモフタロニトリルと、式(I)で示
されるベンジルメルカプタン誘導体とを反応させること
により、式(II)で示される4−フタロニトリル誘導体
を得るものである。なお、式(I)、式(II)中、R
は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。
また、4−ブロモフタロニトリルは、4−ブロモ無水フ
タル酸から得られたものであるのが好ましい。 【化5】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4−フタロニトリ
ル誘導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、プリンター用インク材料や、光情
報記録媒体における記録材料等としてフタロシアニン化
合物が、広く用いられている。
【0003】このフタロシアニン化合物は、通常、フタ
ロニトリル誘導体、無水フタル酸誘導体や1,3−ジイ
ミノイソインドリン誘導体等を用いて、その合成(製
造)が行なわれている。
【0004】そして、フタロシアニン化合物において
は、例えば、近赤外線吸収能、各種有機溶媒への溶解
性、耐候性等の特性を向上させる観点から、フタロシア
ニン骨格のベンゼン環に対して置換基を導入することが
行なわれている。この場合、フタロニトリルや無水フタ
ル酸のベンゼン環に対して置換基を導入しておき、かか
るフタロニトリル誘導体や無水フタル酸誘導体を用い
て、対応するフタロシアニン化合物が合成されている。
【0005】このようなフタロニトリル誘導体や無水フ
タル酸誘導体を合成する場合には、例えば、フタロニト
リルのニトロ化体を出発物質として使用し、アミノ基の
ジアゾ化反応等を経由して置換基を導入する方法や、無
水フタル酸を濃硫酸によりスルホン化体とし、かかる無
水フタル酸のスルホン化体を経由する方法等が用いられ
ている。
【0006】しかしながら、フタロニトリルのニトロ化
体を出発物質(合成中間体)とする製造方法では、製造
工程数が多く、目的とする置換基を位置選択的に導入す
ることが容易ではなく、収率も低い。また、無水フタル
酸のスルホン化体を経由する製造方法では、濃硫酸によ
るスルホン化の工程において、位置選択的にスルホン基
を導入することができず、すなわち、異性体が混在して
しまい、純度が低くなる。したがって、最終的に得られ
るフタロシアニン化合物も、収率が低かったり、異性体
の混合物となってしまったりする。
【0007】フタロシアニン化合物において、異性体が
混在した場合、分子同士の積層が効率よくなされず、特
に、近赤外線吸収能の向上を図ることができないという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、フタロシ
アニン化合物の前記特性(特に、近赤外線吸収能)を向
上させるためには、フタロシアニン骨格の対称的な位置
に置換基を導入するのが有効であると考え、種々の検討
を重ねた結果、特に、4−フタロニトリル誘導体から得
られたフタロシアニン化合物が、近赤外線吸収能、各種
有機溶媒への溶解性および耐候性に優れることを見い出
した。
【0009】しかしながら、前述したように、従来の製
造方法では、4−フタロニトリル誘導体、すなわち、位
置選択的に置換基を有するフタロニトリル誘導体を、合
成(製造)することが極めて困難である。
【0010】本発明の目的は、4−フタロニトリル誘導
体を、容易かつ高い収率で得ること(合成すること)が
できる製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(9)の本発明により達成される。
【0012】(1) アルカリ存在下で、4−ブロモフ
タロニトリルと、下記式(I)で示されるベンジルメル
カプタン誘導体とを反応させ、下記式(II)で示される
4−フタロニトリル誘導体を得ることを特徴とする4−
フタロニトリル誘導体の製造方法。
【化3】
【化4】 [式(I)、式(II)中、Rは、水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を表す。]
【0013】(2) 前記4−ブロモフタロニトリル
と、前記ベンジルメルカプタン誘導体との反応温度は、
30〜120℃である上記(1)に記載の4−フタロニ
トリル誘導体の製造方法。
【0014】(3) 前記4−ブロモフタロニトリル
と、前記ベンジルメルカプタン誘導体との反応時間は、
0.5〜8時間である上記(1)または(2)に記載の
4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0015】(4) 前記アルカリは、炭酸カリウム、
炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、ピリジン、1,8
−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、
1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンの
うちの少なくとも1種である上記(1)ないし(3)の
いずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方
法。
【0016】(5) 前記アルカリの使用量は、前記ベ
ンジルメルカプタン誘導体1モルに対して、1〜10モ
ルである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の4
−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0017】(6) 前記4−ブロモフタロニトリル
は、4−ブロモ無水フタル酸から得られたものである上
記(1)ないし(5)のいずれかに記載の4−フタロニ
トリル誘導体の製造方法。
【0018】(7) 前記4−ブロモフタロニトリル
は、4−ブロモ無水フタル酸とアミド化合物とを反応さ
せ、4−ブロモフタルイミドを得、次いで、前記4−ブ
ロモフタルイミドとアンモニアとを反応させ、4−ブロ
モフタルアミドを得、その後、前記4−ブロモフタルア
ミドを脱水剤で処理することにより得られたものである
上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の4−フタロ
ニトリル誘導体の製造方法。
【0019】(8) 前記アミド化合物は、ホルムアミ
ドである上記(7)に記載の4−フタロニトリル誘導体
の製造方法。
【0020】(9) 前記脱水剤は、塩化チオニル、五
酸化リン、オキシ塩化リン、ポリリン酸エステル、トリ
フェニルホスフィン、ホスゲンのうちの少なくとも1種
である上記(7)または(8)に記載の4−フタロニト
リル誘導体の製造方法。
【0021】
【発明の実施の形態】前述した課題を解決すべく、さら
に、本発明者は、種々の検討を重ねた結果、4−ハロゲ
ン化フタロニトリルを出発物質として用いることによ
り、4−フタロニトリル誘導体を容易かつ高い収率で合
成できることを見い出した。
【0022】特に、4−ハロゲン化フタロニトリルの中
でも、ブロモ基を導入したもの(4−ブロモフタロニト
リル)は、極めて反応性の高いフルオロ基やクロル基を
導入したもの、あるいは、極めて反応性の低いヨード基
を導入したものに比べて、合成反応を制御しやすく、他
の官能基(例えば、アルキル基、アミノ基、水酸基等)
への変換、エーテル結合の生成等、すなわち、4−フタ
ロニトリル誘導体の合成(フタロニトリル誘導体への誘
導)を、容易かつ高い収率で行なうことができることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0023】以下、本発明の4−フタロニトリル誘導体
の製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0024】式(II)の4−フタロニトリル誘導体は、
例えば、下記化5に示すように、アルカリ存在下で、式
(III)の4−ブロモフタロニトリルと、式(I)のベ
ンジルメルカプタン誘導体とを反応させることにより合
成(製造)される。
【0025】
【化5】
【0026】[0] まず、式(III)の4−ブロモフ
タロニトリルを用意する。ここで、4−ブロモフタロニ
トリルの製造方法の一例について説明する。
【0027】この4−ブロモフタロニトリルは、例え
ば、4−ブロモ無水フタル酸から、下記化6のスキーム
に従って製造することができる。
【0028】
【化6】
【0029】この製造方法によれば、4−ブロモフタロ
ニトリルを、容易かつ高い収率で製造することができ
る。
【0030】[0−1] まず、式(IV)の4−ブロモ
無水フタル酸を用意する。この4−ブロモ無水フタル酸
は、比較的容易かつ安価に入手可能な化合物である。こ
のため、4−ブロモ無水フタル酸を用いることにより、
4−ブロモフタロニトリル、延いては、4−フタロニト
リル誘導体も比較的安価に製造することができる。
【0031】[0−2] 次いで、4−ブロモ無水フタ
ル酸と、アミド化合物とを反応させることにより、式
(V)の4−ブロモフタルイミドを得る。
【0032】ここで、4−ブロモフタルイミドは、4−
ブロモ無水フタル酸をアンモニア気流中で加熱する方法
により合成してもよいが、かかる方法では、アンモニア
ガスを用いるため、その操作が極めて煩雑となるばかり
でなく、安全に操作を進めるのに細心の注意を払わなけ
ればならない。これに比べ、アミド化合物を用いること
により、後述するように、アミド化合物自体を反応溶媒
として用いたり、アミド化合物を反応溶媒に添加(溶
解)するだけで足りるので、その操作を、より容易かつ
安全に行なうことができるという利点がある。
【0033】このようなアミド化合物としては、例え
ば、ホルムアミド、尿素、炭酸アンモニウム等が挙げら
れ、これらの中でも、特に、ホルムアミドを用いるのが
好ましい。
【0034】ホルムアミドは、常温で液体であり、それ
自体を反応溶媒として用いることができる。すなわち、
ホルムアミド中に4−ブロモ無水フタル酸を添加(溶
解)して、これらを反応させることができる。これによ
り、別途、反応溶媒を用いる必要がないので、4−ブロ
モフタロニトリルの合成(製造)における手間とコスト
の低減を図ることができるという利点がある。
【0035】アミド化合物の使用量としては、特に限定
されないが、4−ブロモ無水フタル酸1モルに対して、
例えば、1〜10モル程度とするのが好ましく、1.5
〜3モル程度とするのがより好ましい。アミド化合物の
使用量が少なすぎると、アミド化合物の種類等によって
は、未反応の4−ブロモ無水フタル酸が多く残存する場
合がある。一方、アミド化合物の使用量を、前記上限値
を超えて多くしても、それ以上、4−ブロモフタルイミ
ドの収量の増大が見込めず、アミド化合物が無駄になる
場合がある。
【0036】なお、アミド化合物自体に、反応溶媒を兼
ねさせる場合には、前記範囲を超えた過剰量を用いるよ
うにすればよい。
【0037】また、反応溶媒としては、ホルムアミド
(常温で液体のアミド化合物)を用いることができる
他、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ブロモベ
ンゼンのような芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンのようなエーテル類等が挙げられ、これ
らのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0038】反応温度としては、アミド化合物の種類等
により適宜設定され、特に限定されないが、例えば、6
0〜200℃程度とするのが好ましく、90〜160℃
程度とするのがより好ましい。このような温度範囲にお
いて、4−ブロモフタルイミドの収量を増大させること
ができる。
【0039】また、反応時間も、アミド化合物の使用
量、反応温度等により若干異なるが、通常、1〜8時間
程度とするのが好ましく、2〜6時間程度とするのがよ
り好ましい。このような時間範囲において、4−ブロモ
フタルイミドの収量を増大させることができる。
【0040】[0−3] 次いで、4−ブロモフタルイ
ミドと、アンモニアとを反応させることにより、式(V
I)の4−ブロモフタルアミドを得る。
【0041】本工程の反応では、アンモニアを溶媒に溶
解したアンモニア溶液に、4−ブロモフタルイミドを添
加しつつ、これらを反応させる。
【0042】アンモニアを溶解する溶媒としては、例え
ば、蒸留水、イオン交換水、超純水、RO水のような各
種水、メタノール、エタノール、プロパノールのような
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エ
チル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドのような各種有機溶媒等が挙げら
れ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0043】アンモニアの使用量としては、特に限定さ
れないが、4−ブロモフタルイミド1モルに対して、例
えば、5〜50モル程度とするのが好ましく、10〜2
0モル程度とするのがより好ましい。アンモニアの使用
量が少なすぎると、未反応の4−ブロモフタルイミドが
多く残存する場合がある。一方、アンモニアの使用量
を、前記上限値を超えて多くしても、それ以上、4−ブ
ロモフタルアミドの収量の増大が見込めない。
【0044】反応温度としては、特に限定されないが、
例えば、−10〜60℃程度とするのが好ましく、0〜
20℃程度とするのがより好ましい。このような温度範
囲において、4−ブロモフタルアミドの収量を増大させ
ることができる。
【0045】また、反応時間も、アンモニアの使用量、
反応温度等により若干異なるが、通常、1〜24時間程
度とするのが好ましく、3〜10時間程度とするのがよ
り好ましい。このような時間範囲において、4−ブロモ
フタルアミドの収量を増大させることができる。
【0046】[0−4] 次いで、4−ブロモフタルア
ミドを、脱水剤で処理することにより、式(III)の4
−ブロモフタロニトリルを得る。
【0047】この脱水剤としては、例えば、塩化チオニ
ル、五酸化リン、オキシ塩化リン、ポリリン酸エステ
ル、トリフェニルホスフィン、ホスゲン、無水酢酸、ベ
ンゼンスルホニルクロリド等が挙げられ、これらの中で
も、特に、塩化チオニル、五酸化リン、オキシ塩化リ
ン、ポリリン酸エステル、トリフェニルホスフィン、ホ
スゲンのうちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。
これらの脱水剤を用いることにより、比較的温和な条件
下で、収率よく反応を行なうことができるという利点が
ある。
【0048】脱水剤の使用量としては、特に限定されな
いが、4−ブロモフタルアミド1モルに対して、例え
ば、1〜10モル程度とするのが好ましく、2〜4モル
程度とするのがより好ましい。脱水剤の使用量が少なす
ぎると、未反応の4−ブロモフタルアミドが多く残存す
る場合がある。一方、アンモニアの使用量を、前記上限
値を超えて多くしても、それ以上、4−ブロモフタロニ
トリルの収量の増大が見込めず、脱水剤が無駄になる場
合がある。
【0049】なお、常温で液体の脱水剤を用いる場合に
は、前記範囲を超えた過剰量を用いて、脱水剤自体に反
応溶媒を兼ねさせることもできる。
【0050】また、反応溶媒としては、前記常温で液体
の脱水剤を用いることができる他、例えば、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,
2,2−テトラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水
素類、n−ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ベンゼ
ン、キシレンのような炭化水素類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン
類、酢酸エチル、酢酸メチルのようなエステル類、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンのようなエーテル類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリルのようなニトリル類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン
酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジ
メトキシエタン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン等の各種有機溶媒が挙げら
れ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0051】処理温度としては、特に限定されないが、
例えば、−10〜60℃程度とするのが好ましく、0〜
20℃程度とするのがより好ましい。このような温度範
囲において、4−ブロモフタロニトリルの収量を増大さ
せることができる。
【0052】なお、処理温度は、前記温度範囲内で一定
に保つようにしてもよいし、必要に応じて変化させるよ
うにしてもよい。
【0053】また、処理時間も、脱水剤の使用量、処理
温度等により若干異なるが、通常、0.5〜8時間程度
とするのが好ましく、1〜5時間程度とするのがより好
ましい。このような時間範囲において、4−ブロモフタ
ロニトリルの収量を増大させることができる。
【0054】[1] 次に、アルカリ存在下で、4−ブ
ロモフタロニトリルと、式(I)のベンジルメルカプタ
ン誘導体とを反応させることにより、式(II)の4−フ
タロニトリル誘導体を得る。
【0055】前記式(I)で示されるベンジルメルカプ
タン誘導体において、置換基Rは、水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基を表す。
【0056】なお、炭素数3、4のアルキル基として
は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。
【0057】また、置換基Rがアルキル基の場合、置換
基Rは、ベンゼン環の2〜6位のいずれに導入されてい
てもよいが、特に、4位に導入されているのが好まし
い。すなわち、この場合、式(I)のベンジルメルカプ
タン誘導体としては、4−ベンジルメルカプタン誘導体
であるのが好ましい。
【0058】本工程[1]において、アルカリは、反応
を促進させるために添加されるものであり、例えば、炭
酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化リチウ
ム、水素化カルシウム、水素化アルミニウムリチウムの
ような無機塩基、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、ピリジン、ピペリジン、ジアミ
ノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミ
ノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノオクタン、ト
リエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,
4,0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザ
ビシクロ[4,3,0]−5−ノネン(DBN)のよう
な有機塩基等が挙げられ、これらの中でも、特に、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、ピリジ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウン
デセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−
ノネンを用いるのが好ましい。また、これらのアルカリ
は、1種または2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0059】アルカリの使用量としては、特に限定され
ないが、ベンジルメルカプタン誘導体1モルに対して、
例えば、1〜10モル程度とするのが好ましく、1〜5
モル程度とするのがより好ましい。このようなアルカリ
の使用量範囲において、4−ブロモフタロニトリルとベ
ンジルメルカプタン誘導体とを、より効率よく反応させ
ることができる。
【0060】なお、アルカリとして、有機塩基を使用す
る場合には、前記範囲を超えた過剰量を用いて、アルカ
リ自体に反応溶媒を兼ねさせることもできる。
【0061】また、反応溶媒としては、前記有機塩基を
用いることができる他、例えば、塩化メチレン、クロロ
ホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テ
トラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、n−
ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ベンゼン、キシレ
ンのような炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エ
チル、酢酸メチルのようなエステル類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンのようなエーテル類、アセトニトリル、プロピ
オニトリルのようなニトリル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリア
ミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメトキシ
エタン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン等の各種有機溶媒が挙げられ、これ
らのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0062】反応温度としては、特に限定されないが、
例えば、30〜120℃程度とするのが好ましく、60
〜90℃程度とするのがより好ましい。このような温度
範囲において、4−フタロニトリル誘導体の収量を増大
させることができる。
【0063】また、反応時間も、アルカリの使用量、反
応温度等により若干異なるが、通常、0.5〜8時間程
度とするのが好ましく、1〜5時間程度とするのがより
好ましい。このような時間範囲において、4−フタロニ
トリル誘導体の収量を増大させることができる。
【0064】以上のような工程[0]および[1]を経
て、4−フタロニトリル誘導体が合成(製造)される。
【0065】なお、前記各工程[0−2]〜[0−4]
および[1]においては、それぞれ、例えば、抽出、洗
浄、再結晶等の後処理操作により、各化合物の精製およ
び/または単離を行なうようにしてもよい。また、前記
各工程[0−2]〜[0−4]において得られた各化合
物(合成物)は、このような後処理操作を、必要に応じ
て省略し、そのまま次工程に供するようにしてもよい。
【0066】本発明により合成(製造)される4−フタ
ロニトリル誘導体は、フタロシアニン化合物の原材料と
して有用な化合物である。また、4−フタロニトリル誘
導体の用途は、これに止まらず、例えば、医薬品、液晶
等の各種化合物の原材料としても極めて有用な化合物で
ある。
【0067】以上、本発明の4−フタロニトリル誘導体
の製造方法の実施形態に基づいて説明したが、本発明
は、これに限定されるものではない。
【0068】例えば、本発明では、必要に応じて、任意
の工程を追加するようにしてもよい。
【0069】なお、本発明の4−フタロニトリル誘導体
の製造方法は、例えば3−フタロニトリル誘導体、複数
の位置に置換基を有するフタロニトリル誘導体等の合成
にも適用することができる。
【0070】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0071】(実施例1) <0> まず、4−ブロモフタロニトリルを、次のよう
にして得た。
【0072】<0−1> 4−ブロモ無水フタル酸9
0.8g(0.4mol)を、ホルムアミド450g
(10mol)に加え、120〜130℃に保って3時
間攪拌した。
【0073】反応終了後、反応液を室温まで冷却した
後、この反応液にメタノールを400mL加え、析出し
た結晶を濾別した。
【0074】得られた結晶を、少量のメタノールで洗浄
した後、一晩風乾させた。これにより、76.9gの4
−ブロモフタルイミドの白色結晶を得た(mp235〜
236℃)。
【0075】<0−2> 次に、この4−ブロモフタル
イミド76.9g(0.34mol)を冷却して−5〜
0℃に保ちながら、28%アンモニア水溶液400mL
に少量ずつ加えた。その後、室温下で一晩(8時間)攪
拌した。
【0076】反応終了後、析出した結晶を濾別して、蒸
留水、メタノールの順で洗浄した後、減圧下で赤外線ラ
ンプを用いて乾燥させた。
【0077】これにより、74.5gの4−ブロモフタ
ルアミドの白色固体を得た(mp209〜210℃(d
ec.))。
【0078】<0−3> 次に、氷冷下5〜10℃に保
ったジメチルホルムアミド(DMF)360mLに、塩
化チオニル91.2g(0.77mol)を30分かけ
て滴下し、同温度で1時間攪拌した。
【0079】次いで、この溶液に、4−ブロモフタルア
ミド74.5g(0.31mol)を冷却して、0〜5
℃に保ちながら、少量ずつ加えた。その後、5〜10℃
に保って1時間攪拌し、さらに室温下で2時間攪拌し
た。
【0080】反応終了後、反応液を氷水に注加し、析出
した結晶を濾別し、蒸留水で洗浄した後、室温下で風乾
した。
【0081】得られた結晶に対して、トルエン、n−ヘ
キサンからの再結晶操作を行なった。
【0082】これにより、60.0gの4−ブロモフタ
ロニトリルの白色結晶を得た(mp139〜143
℃)。
【0083】<1> 次に、4−ブロモフタロニトリル
33.5g(0.16mol)をジメチルホルムアミド
(DMF)325mLに溶解した。
【0084】次いで、この溶液に、炭酸カリウム44.
8g(0.32mol)、および、下記式(I−1)
[式(I−1)中、R1=H]のベンジルメルカプタン
20.1g(0.16mol)を加えた。
【0085】
【化7】
【0086】この混合物を加熱し、70〜80℃に保っ
て3時間攪拌した後、室温まで冷却した。
【0087】その後、反応液を氷水に注加し、析出した
結晶を濾別し、この結晶を蒸留水で洗浄した後、50℃
で送風乾燥した。さらに、得られた結晶に対して、トル
エンからの再結晶操作を行った。
【0088】これにより、下記式(II−1)[式(II−
1)中、R1=H]の4−ベンジルチオフタロニトリル
34.3gを白色結晶として得た(mp139.5〜1
41℃)。
【0089】
【化8】
【0090】なお、4−ベンジルチオフタロニトリルの
4−ブロモフタロニトリルからの収率は、84%であっ
た。
【0091】(実施例2)前記工程<1>における反応
条件を、以下に示すように変更した以外は、前記実施例
1と同様にして、4−ベンジルチオフタロニトリルを合
成した。
【0092】前記工程<1>において、4−ブロモフタ
ロニトリルのジメチルホルムアミド(DMF)溶液に、
炭酸カリウムおよびベンジルメルカプタンを加え、この
混合物を加熱し、40〜50℃で6時間攪拌した。
【0093】なお、4−ベンジルチオフタロニトリルの
4−ブロモフタロニトリルからの収率は、75%であっ
た。
【0094】(実施例3)前記工程<1>において、炭
酸カリウムの使用量を、11.2g(0.08mol)
に変更した以外は、前記実施例1と同様にして、4−ベ
ンジルチオフタロニトリルを合成した。
【0095】なお、4−ベンジルチオフタロニトリルの
4−ブロモフタロニトリルからの収率は、68%であっ
た。
【0096】(実施例4)前記工程<1>において、炭
酸カリウムに代わり、水素化ナトリウム4.8g(0.
20mol)を用いた以外は、前記実施例1と同様にし
て、4−ベンジルチオフタロニトリルを合成した。
【0097】なお、4−ベンジルチオフタロニトリルの
4−ブロモフタロニトリルからの収率は、82%であっ
た。
【0098】(実施例5)ベンジルメルカプタンに代わ
り、前記式(I−1)[式(I−1)中、R1=CH3
の4−メチルベンジルメルカプタンを用いた以外は、前
記実施例1と同様にして、前記式(II−1)[式(II−
1)中、R1=CH3]の4−(4−メチルベンジルチ
オ)フタロニトリルを白色結晶として得た(mp148
〜149℃)。
【0099】なお、4−(4−メチルベンジルチオ)フ
タロニトリルの4−ブロモフタロニトリルからの収率
は、80%であった。
【0100】(比較例1)まず、4−クロロ無水フタル
酸を用いて、前記実施例1と同様にして、4−クロロフ
タロニトリルを合成した。
【0101】次に、この4−クロロフタロニトリルを用
いて、前記実施例1と同様にして、4−ベンジルチオフ
タロニトリルを得た。
【0102】なお、4−ベンジルチオフタロニトリルの
4−クロロフタロニトリルからの収率は、52%であ
り、反応生成物中には、4−ベンジルチオフタロニトリ
ルの他に、構造不明の茶褐色の副生成物が混在してい
た。
【0103】(比較例2)まず、4−ヨード無水フタル
酸を用いて、前記実施例1と同様にして、4−ヨードフ
タロニトリルを合成した。
【0104】次に、この4−ヨードフタロニトリルを用
いて、前記実施例1と同様にして、4−ベンジルチオフ
タロニトリルを得た。
【0105】なお、4−ベンジルチオフタロニトリルの
4−ヨードフタロニトリルからの収率は、45%であっ
た。
【0106】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、4
−ブロモフタロニトリルを出発物質として用いるので、
位置選択的に置換基が導入された4−フタロニトリル誘
導体を、容易かつ高い収率で製造することができる。
【0107】また、反応に用いるアルカリ等の種類、反
応温度や反応時間を、適宜選択することにより、4−フ
タロニトリル誘導体の収率をより向上させることができ
る。
【0108】さらに、4−ブロモフタロニトリルを、4
−ブロモ無水フタル酸から合成(製造)することによ
り、前記効果をさらに向上させることができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ存在下で、4−ブロモフタロニ
    トリルと、下記式(I)で示されるベンジルメルカプタ
    ン誘導体とを反応させ、下記式(II)で示される4−フ
    タロニトリル誘導体を得ることを特徴とする4−フタロ
    ニトリル誘導体の製造方法。 【化1】 【化2】 [式(I)、式(II)中、Rは、水素原子または炭素数
    1〜4のアルキル基を表す。]
  2. 【請求項2】 前記4−ブロモフタロニトリルと、前記
    ベンジルメルカプタン誘導体との反応温度は、30〜1
    20℃である請求項1に記載の4−フタロニトリル誘導
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記4−ブロモフタロニトリルと、前記
    ベンジルメルカプタン誘導体との反応時間は、0.5〜
    8時間である請求項1または2に記載の4−フタロニト
    リル誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アルカリは、炭酸カリウム、炭酸ナ
    トリウム、水素化ナトリウム、ピリジン、1,8−ジア
    ザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−
    ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンのうちの少
    なくとも1種である請求項1ないし3のいずれかに記載
    の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリの使用量は、前記ベンジル
    メルカプタン誘導体1モルに対して、1〜10モルであ
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の4−フタロニト
    リル誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記4−ブロモフタロニトリルは、4−
    ブロモ無水フタル酸から得られたものである請求項1な
    いし5のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記4−ブロモフタロニトリルは、4−
    ブロモ無水フタル酸とアミド化合物とを反応させ、4−
    ブロモフタルイミドを得、次いで、前記4−ブロモフタ
    ルイミドとアンモニアとを反応させ、4−ブロモフタル
    アミドを得、その後、前記4−ブロモフタルアミドを脱
    水剤で処理することにより得られたものである請求項1
    ないし6のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記アミド化合物は、ホルムアミドであ
    る請求項7に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記脱水剤は、塩化チオニル、五酸化リ
    ン、オキシ塩化リン、ポリリン酸エステル、トリフェニ
    ルホスフィン、ホスゲンのうちの少なくとも1種である
    請求項7または8に記載の4−フタロニトリル誘導体の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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