JP2003040810A - クメンダイマーの分離方法 - Google Patents
クメンダイマーの分離方法Info
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- JP2003040810A JP2003040810A JP2001225626A JP2001225626A JP2003040810A JP 2003040810 A JP2003040810 A JP 2003040810A JP 2001225626 A JP2001225626 A JP 2001225626A JP 2001225626 A JP2001225626 A JP 2001225626A JP 2003040810 A JP2003040810 A JP 2003040810A
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- cumene
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- crude
- cumene dimer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クメンダイマーを含有する粗クメンからクメ
ンダイマーを分離するクメンダイマーの分離方法であっ
て、分離したクメンダイマー成分を含む区分の固化によ
るトラブルを防止し、よって安定的な運転を可能とする
クメンダイマーの分離方法を提供する。 【解決手段】 クメンダイマーを含有する粗クメンから
クメンダイマーを分離するクメンダイマーの分離方法で
あって、下記の工程を含むクメンダイマーの分離方法。 第一工程:クメンダイマーを含有する粗クメン(1)を
精留に付し、精クメンを含む区分(2)とクメンダイマ
ーを含む区分(3)に分離して得る工程 第二工程:区分(3)に希釈油を添加・混合する工程
ンダイマーを分離するクメンダイマーの分離方法であっ
て、分離したクメンダイマー成分を含む区分の固化によ
るトラブルを防止し、よって安定的な運転を可能とする
クメンダイマーの分離方法を提供する。 【解決手段】 クメンダイマーを含有する粗クメンから
クメンダイマーを分離するクメンダイマーの分離方法で
あって、下記の工程を含むクメンダイマーの分離方法。 第一工程:クメンダイマーを含有する粗クメン(1)を
精留に付し、精クメンを含む区分(2)とクメンダイマ
ーを含む区分(3)に分離して得る工程 第二工程:区分(3)に希釈油を添加・混合する工程
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クメンダイマーの
分離方法に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、クメンダイマーを含有する粗クメンからクメンダイ
マーを分離するクメンダイマーの分離方法であって、分
離したクメンダイマーを含む区分の固化によるトラブル
を防止し、よって安定的な運転を可能とするクメンダイ
マーの分離方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】クメンを用いるプロセスとして、クメン
を酸化してクメンハイドロパーオキサイドとし、該クメ
ンハイドロパーオキサイドとプロピレンを反応させてプ
ロピレンオキサイド及びクミルアルコールとし、更に該
クミルアルコールを水添して再びクメンに戻してリサイ
クル利用する方法が知られている。ところが、この方法
を含め、クメンを用いるプロセスにおいては、クメンの
一部が二量化してクメンダイマーが生成する。クメンダ
イマーとは各反応工程において副生する化合物であり、
2、3−ジメチル−2、3−ジフェニルブタン、ジクミ
ルエーテル、ジクミルパーオキサイド等に代表される化
合物を示している。この場合、クメンとクメンダイマー
の混合物から、クメンダイマーを分離して回収する必要
がある。該分離には、通常、精留塔が用いられる。しか
しながら、分離したクメンダイマーを含む成分が固化
し、著しい場合には該成分の輸送が困難となり、よって
安定的な運転が阻害されるという問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、クメンダイマーを含有す
る粗クメンからクメンダイマーを分離するクメンダイマ
ーの分離方法であって、分離したクメンダイマー成分を
含む区分の固化によるトラブルを防止し、よって安定的
な運転を可能とするクメンダイマーの分離方法を提供す
る点に存する。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ク
メンダイマーを含有する粗クメンからクメンダイマーを
分離するクメンダイマーの分離方法であって、下記の工
程を含むクメンダイマーの分離方法に関するものであ
る。 第一工程:クメンダイマーを含有する粗クメン(1)を
精留に付し、精クメンを含む区分(2)とクメンダイマ
ーを含む区分(3)に分離して得る工程 第二工程:区分(3)に希釈油を添加・混合する工程 【0005】 【発明の実施の形態】クメンダイマーを含有する粗クメ
ンとしては、特に制限はないが、クメンを酸化してクメ
ンハイドロパーオキサイドとし、該クメンハイドロパー
オキサイドとプロピレンを反応させてプロピレンオキサ
イド及びクミルアルコールとし、更に該クミルアルコー
ルを水添して再びクメンに戻してリサイクルするプロピ
レンオキサイドの製造方法において得られる粗クメンを
例示することができる。 【0006】粗クメン中のクメンダイマーの含有量とし
ては、0.1〜10重量%をあげることができる。 【0007】粗クメン中には、0〜25重量%程度のク
ミルアルコールが含有される場合がある。 【0008】第一工程は、クメンダイマーを含有する粗
クメン(1)を精留に付し、精クメンを含む区分(2)
とクメンダイマーを含む区分(3)に分離して得る工程
である。精留の条件及び使用する設備としては、例えば
精留塔を用い、圧力−99〜1000KpaGの条件で
行うことができる. 【0009】第二工程は、区分(3)に希釈油を添加・
混合する工程である。 【0010】希釈油としては、低沸芳香族炭化水素/ナ
フサクラッキング等により発生する分解重油/化学プラ
ントより発生する廃油等をあげることができる。希釈油
の使用量は、区分(3)100重量部に対し、10〜20
00重量部程度、添加することが好ましい。希釈油を添
加・混合する方法としては、たとえば、区分(3)をド
ラムに導き、該ドラム中で希釈油を添加して混合すれば
よい。希釈油の使用量が過少であると、区分(3)が固
化することがあり、一方該使用量が過多であると添加・
混合に要するドラム等が大きくなるという問題がある。 【0011】希釈油を添加・混合された区分(3)は、
たとえば燃料油として利用できる。 【0012】 【実施例】比較例1 クメンダイマー60重量%及びクミルアルコール24重
量%を含む溶液を温度50℃に保持したところ、溶液は
直ちに固化した。 【0013】実施例1 比較例1の溶液100重量部に、希釈油としてナフサク
ラッキング分解重油を100重量部添加して混合し、温
度50℃に保持した。1日経過後も、溶液は固化せず、
良好な流動性を維持した。 【0014】 【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ク
メンダイマーを含有する粗クメンからクメンダイマーを
分離するクメンダイマーの分離方法であって、分離した
クメンダイマー成分を含む区分の固化によるトラブルを
防止し、よって安定的な運転を可能とするクメンダイマ
ーの分離方法を提供することができた。
分離方法に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、クメンダイマーを含有する粗クメンからクメンダイ
マーを分離するクメンダイマーの分離方法であって、分
離したクメンダイマーを含む区分の固化によるトラブル
を防止し、よって安定的な運転を可能とするクメンダイ
マーの分離方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】クメンを用いるプロセスとして、クメン
を酸化してクメンハイドロパーオキサイドとし、該クメ
ンハイドロパーオキサイドとプロピレンを反応させてプ
ロピレンオキサイド及びクミルアルコールとし、更に該
クミルアルコールを水添して再びクメンに戻してリサイ
クル利用する方法が知られている。ところが、この方法
を含め、クメンを用いるプロセスにおいては、クメンの
一部が二量化してクメンダイマーが生成する。クメンダ
イマーとは各反応工程において副生する化合物であり、
2、3−ジメチル−2、3−ジフェニルブタン、ジクミ
ルエーテル、ジクミルパーオキサイド等に代表される化
合物を示している。この場合、クメンとクメンダイマー
の混合物から、クメンダイマーを分離して回収する必要
がある。該分離には、通常、精留塔が用いられる。しか
しながら、分離したクメンダイマーを含む成分が固化
し、著しい場合には該成分の輸送が困難となり、よって
安定的な運転が阻害されるという問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、クメンダイマーを含有す
る粗クメンからクメンダイマーを分離するクメンダイマ
ーの分離方法であって、分離したクメンダイマー成分を
含む区分の固化によるトラブルを防止し、よって安定的
な運転を可能とするクメンダイマーの分離方法を提供す
る点に存する。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ク
メンダイマーを含有する粗クメンからクメンダイマーを
分離するクメンダイマーの分離方法であって、下記の工
程を含むクメンダイマーの分離方法に関するものであ
る。 第一工程:クメンダイマーを含有する粗クメン(1)を
精留に付し、精クメンを含む区分(2)とクメンダイマ
ーを含む区分(3)に分離して得る工程 第二工程:区分(3)に希釈油を添加・混合する工程 【0005】 【発明の実施の形態】クメンダイマーを含有する粗クメ
ンとしては、特に制限はないが、クメンを酸化してクメ
ンハイドロパーオキサイドとし、該クメンハイドロパー
オキサイドとプロピレンを反応させてプロピレンオキサ
イド及びクミルアルコールとし、更に該クミルアルコー
ルを水添して再びクメンに戻してリサイクルするプロピ
レンオキサイドの製造方法において得られる粗クメンを
例示することができる。 【0006】粗クメン中のクメンダイマーの含有量とし
ては、0.1〜10重量%をあげることができる。 【0007】粗クメン中には、0〜25重量%程度のク
ミルアルコールが含有される場合がある。 【0008】第一工程は、クメンダイマーを含有する粗
クメン(1)を精留に付し、精クメンを含む区分(2)
とクメンダイマーを含む区分(3)に分離して得る工程
である。精留の条件及び使用する設備としては、例えば
精留塔を用い、圧力−99〜1000KpaGの条件で
行うことができる. 【0009】第二工程は、区分(3)に希釈油を添加・
混合する工程である。 【0010】希釈油としては、低沸芳香族炭化水素/ナ
フサクラッキング等により発生する分解重油/化学プラ
ントより発生する廃油等をあげることができる。希釈油
の使用量は、区分(3)100重量部に対し、10〜20
00重量部程度、添加することが好ましい。希釈油を添
加・混合する方法としては、たとえば、区分(3)をド
ラムに導き、該ドラム中で希釈油を添加して混合すれば
よい。希釈油の使用量が過少であると、区分(3)が固
化することがあり、一方該使用量が過多であると添加・
混合に要するドラム等が大きくなるという問題がある。 【0011】希釈油を添加・混合された区分(3)は、
たとえば燃料油として利用できる。 【0012】 【実施例】比較例1 クメンダイマー60重量%及びクミルアルコール24重
量%を含む溶液を温度50℃に保持したところ、溶液は
直ちに固化した。 【0013】実施例1 比較例1の溶液100重量部に、希釈油としてナフサク
ラッキング分解重油を100重量部添加して混合し、温
度50℃に保持した。1日経過後も、溶液は固化せず、
良好な流動性を維持した。 【0014】 【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ク
メンダイマーを含有する粗クメンからクメンダイマーを
分離するクメンダイマーの分離方法であって、分離した
クメンダイマー成分を含む区分の固化によるトラブルを
防止し、よって安定的な運転を可能とするクメンダイマ
ーの分離方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分離方法のフローの例を示す図であ
る。 【符号の説明】 1 粗クメン 2 精クメンを含む区分 3 クメンダイマーを含む区分 4 精留塔 5 希釈油 6 燃料油
る。 【符号の説明】 1 粗クメン 2 精クメンを含む区分 3 クメンダイマーを含む区分 4 精留塔 5 希釈油 6 燃料油
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 クメンダイマーを含有する粗クメンから
クメンダイマーを分離するクメンダイマーの分離方法で
あって、下記の工程を含むクメンダイマーの分離方法。 第一工程:クメンダイマーを含有する粗クメン(1)を
精留に付し、精クメンを含む区分(2)とクメンダイマ
ーを含む区分(3)に分離して得る工程 第二工程:区分(3)に希釈油を添加・混合する工程
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001225626A JP2003040810A (ja) | 2001-07-26 | 2001-07-26 | クメンダイマーの分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001225626A JP2003040810A (ja) | 2001-07-26 | 2001-07-26 | クメンダイマーの分離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003040810A true JP2003040810A (ja) | 2003-02-13 |
Family
ID=19058585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001225626A Pending JP2003040810A (ja) | 2001-07-26 | 2001-07-26 | クメンダイマーの分離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003040810A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007521295A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-08-02 | シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー | アルキレンオキシドを生産するための方法 |
CN114478171A (zh) * | 2020-10-26 | 2022-05-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种异丙苯的精制方法和系统 |
WO2024009987A1 (ja) * | 2022-07-07 | 2024-01-11 | 住友化学株式会社 | クメンの製造方法、クメンの製造装置、および、プロピレンオキサイドの製造方法 |
-
2001
- 2001-07-26 JP JP2001225626A patent/JP2003040810A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007521295A (ja) * | 2003-06-30 | 2007-08-02 | シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー | アルキレンオキシドを生産するための方法 |
CN114478171A (zh) * | 2020-10-26 | 2022-05-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种异丙苯的精制方法和系统 |
WO2024009987A1 (ja) * | 2022-07-07 | 2024-01-11 | 住友化学株式会社 | クメンの製造方法、クメンの製造装置、および、プロピレンオキサイドの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080128 |