JP2003040569A - 乗客コンベアの改修装置及びそれを用いた改修工法 - Google Patents

乗客コンベアの改修装置及びそれを用いた改修工法

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JP2003040569A
JP2003040569A JP2001227646A JP2001227646A JP2003040569A JP 2003040569 A JP2003040569 A JP 2003040569A JP 2001227646 A JP2001227646 A JP 2001227646A JP 2001227646 A JP2001227646 A JP 2001227646A JP 2003040569 A JP2003040569 A JP 2003040569A
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temporary
existing
handrail
passenger conveyor
balustrade
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JP2001227646A
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Hirofumi Ota
洋文 太田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改修作業のために乗客コンベアを長時間運休
することなく、比較的簡易かつ確実で連続した改修作業
が効率よくできる乗客コンベアの改修装置及びそれを用
いた改修工法を提供する。 【解決手段】 乗客コンベアを改修する際に用いられる
乗客コンベアの改修装置であって、両側部の欄干意匠部
50の間に仮設され、移送領域の両側部の幅を減じて形
成される仮設移送領域4b、50、51の一方の側部を
区画する仮設欄干意匠部51を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エスカレータ、
移動歩道等の乗客コンベアを改修する際に用いられる乗
客コンベアの改修装置及びそれを用いた改修工法に関
し、特に、乗客コンベアの欄干意匠部を改修する際に用
いられる乗客コンベアの改修装置及びそれを用いた改修
工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、建物等に設置された乗客コン
ベアについて、欄干意匠部等の改修が適宜行われてい
る。これらは、主として、稼動年数による乗客コンベア
の老朽化に対応したものである。また、それ以外でも、
デパートやスーパー・マーケット等の集客を目的とする
建物に設置される乗客コンベアについては、古いデザイ
ンの欄干意匠部からその時代の要求に合致した新しいデ
ザインを有する欄干意匠部へと改修が行われるケースも
増えている。
【0003】以下、図12、図13にて、改修が行われ
る前の既設の乗客コンベアについて簡単に説明する。図
12は、既設の乗客コンベアを示す概略側断面図であ
る。図12において、2aは移送中の乗客の姿勢を支え
るために移送領域とその領域外とを循環移動する既設手
摺、4aは移送中の乗客の足場となるために移送領域と
その領域外とを循環移動する既設ステップ、6aは駆動
モータから伝達された駆動力を既設手摺チェンを介して
手摺スプロケットに伝達する手摺駆動スプロケット、6
bは手摺駆動スプロケット6aから伝達された駆動力を
既設手摺シーブを介して既設手摺2aに伝達する手摺ス
プロケット、10は乗客コンベアに乗降するための床
板、14は手摺駆動スプロケット6aと手摺スプロケッ
ト6bとに巻き掛けられた既設手摺チェン、20は乗客
コンベアの構成部品を支持する本体枠、28は既設手摺
チェン14の張力を調整するチェン張力調整部、30は
商用電源から電力供給されて動力を発する駆動モータ、
30aは駆動モータ30の主軸に設置された駆動スプロ
ケット、31は駆動スプロケット30aとステップ駆動
スプロケットとに巻き掛けられた駆動チェン、32は手
摺駆動スプロケット6aと同軸上に一体的に設けられた
ステップ駆動スプロケット、35、35a、35bは循
環移動する複数の既設ステップ4aを所望の姿勢に保ち
ながら案内するための既設転送レール、37はステップ
駆動スプロケット32に巻き掛けられるとともに複数の
既設ステップ4aに連結されたステップチェン、39は
既設ステップ4aの循環移動における復路から往路への
切換部に設置されるレールターン部を示す。なお、図1
2において、既設転送レール35は、2本の既設転送レ
ール35a、35bが紙面垂直方向に配置されたもので
あり、同図においてそれらが重なって見えている。
【0004】図13は、図12中のM-M線における概
略断面図である。図13において、1aは乗客を移送す
る移送領域の両側部にそれぞれ設置されて既設手摺2a
や欄干パネル等を支持する既設欄干柱、3aは移送領域
とその領域外とを区画する内デッキ、3bは既設欄干意
匠部の外装部の一部をなす外デッキ、15a、15bは
内デッキ3aと既設ステップ4aとの隙間を覆うスカー
トパネル、20、21、40は乗客コンベアの各構成部
品を支持する本体枠、22は既設ステップ4aを担持す
るとともに車輪の車軸となるステップ軸、42a、42
bは既設ステップ4aの循環移動を案内する既設転送レ
ール35、35a、35b上を転がる車輪、45はステ
ップチェン37を既設ステップ4aに連結するためのチ
ェン連結部、50は既設欄干柱1a、既設手摺2a、内
デッキ3a、外デッキ3b等で構成され移送領域の両側
部を区画する既設欄干意匠部、W1は既設ステップ4a
のステップ幅を示す。
【0005】ここで、移送領域とは、実際に乗客が乗客
コンベアに乗込むことができる範囲をいう。詳しくは、
循環移動する既設ステップ4aの往路側(図13の上段
部の側である。)が移送領域に該当し、復路側(図13
の下段部の側である。)が移送領域外に該当する。な
お、既設ステップ4aのステップ幅W1は、例えば、10
00mm程度である。また、既設手摺2aは、既設ステッ
プ4aの循環移動と同期して、移送領域とその領域外と
を循環移動する。詳しくは、既設手摺2aは、移送領域
としての往路側(図13の符号2aを付した側であ
る。)と、その領域外としての復路側(図13の符号2
a´を付した側である。)とを循環移動する。
【0006】以上のように構成された既設の乗客コンベ
アにおいて、平常運転時には、所望の回転方向に回転す
る駆動モータ30の駆動力により、各スプロケット6
a、6b、30a、32及び各チェン14、31、37
等を介在して、既設ステップ4aと既設手摺2aとが、
移送領域の内外を循環移動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した既設の乗客コ
ンベアを改修するためには、乗客コンベアを長時間運休
する必要があった。すなわち、乗客コンベアの改修作業
は、その前後の準備や後片付けも含めて非常に手間がか
かるものであり、さらにはその作業に要する作業スペー
スも大規模なものであった。したがって、一般的に、乗
客コンベアの改修作業は、ユーザ側と日程を調整した上
で、それらの影響が比較的少ない休館日等の建物への人
の出入が少ない時間帯に合わせて行われていた。しか
も、その改修作業には数日間の工期を要するものが少な
くなく、その場合には、連続した休館日に工事日程を調
整して作業をするか、分散した休館日に工事日程を調整
して改修作業をいくつかに分割して進めていく必要があ
った。このように、乗客コンベアの改修作業は、工事日
程の自由度が少なく、作業効率が悪かった。特に、デパ
ートやスーパー・マーケット等の集客を目的とする業界
においては、近年、年中無休制又はそれに近い制度を導
入していることも少なくなく、上述の問題は益々クロー
ズアップされている。
【0008】以上述べた乗客コンベアの改修時間を短縮
化するために、予め少数に分割された構造体を用意して
おく改修工法が知られている(特公平3-48115号
公報参照)。具体的には、上枠体、中枠体、下枠体から
なるプレハブ構造化された乗客コンベアの構成部材を、
改修を行う建物とは別の所で予めサブアッシしておき、
これを建物内に搬入して既設の乗客コンベアの本体枠内
に収めるというものである。ところが、このような改修
工法は、個々の構成部材を適切に分配してプレハブ構造
化する必要がある等の製作上の制約があった。また、プ
レハブ構造化により大型化した構造体を、狭い出入口を
通して建物内に搬入する必要がある等の運搬上の問題も
あった。
【0009】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、改修作業のために乗客コンベア
を長時間運休することなく、制作上の制約や運搬上の問
題も少なく、比較的簡易かつ確実で連続した改修作業が
効率よくできる乗客コンベアの改修装置及びそれを用い
た改修工法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明にかかる乗客コンベアの改修装置は、乗客を移送
する移送領域とその領域外とを循環移動する複数のステ
ップと、上記移送領域の両側部にて上記移送領域とその
領域外とを上記ステップの循環移動と同期して循環移動
する手摺を有するともに上記両側部を区画する欄干意匠
部とを備えた乗客コンベアを改修する際に用いられる乗
客コンベアの改修装置であって、上記両側部の欄干意匠
部の間に仮設され、上記移送領域の両側部の幅を減じて
形成される仮設移送領域の一方の側部を区画する仮設欄
干意匠部を備えるものである。
【0011】また、請求項2記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項1記載の発明におい
て、上記仮設欄干意匠部は、上記仮設移送領域の他方の
側部をなす既設の上記欄干意匠部に設置された上記手摺
の循環移動と同期して上記仮設移送領域とその領域外と
を循環移動する仮設手摺が設置されるものである。
【0012】また、請求項3記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項2に記載の発明におい
て、上記仮設手摺を、上記仮設移送領域の側部をなす上
記欄干意匠部とは別の改修対象となる欄干意匠部に設置
された上記手摺としたものである。
【0013】また、請求項4記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項2又は請求項3に記載
の発明において、上記仮設手摺は、上記改修対象の欄干
意匠部に設置された上記手摺を駆動する駆動部の一部
と、上記改修対象の欄干意匠部に対応した駆動位置から
上記仮設欄干意匠部に対応した駆動位置へと変換して駆
動伝達する中継駆動部とにより駆動されるものである。
【0014】また、請求項5記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項2〜請求項4のいずれ
かに記載の発明において、上記仮設欄干意匠部は、上記
仮設手摺の循環移動に係わる経路中の上記仮設移送領域
外の経路に上記仮設手摺のたるみを吸収するガイドロー
ラをさらに備えるものである。
【0015】また、請求項6記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項1〜請求項5のいずれ
かに記載の発明において、上記仮設欄干意匠部は、上記
乗客コンベアの構成部材を支持する本体枠に着脱自在に
設置されるものである。
【0016】また、請求項7記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項1〜請求項6のいずれ
かに記載の発明において、上記仮設移送領域外の改修対
象の欄干意匠部を内部に収納する仕切り部材を、上記仮
設欄干意匠部に当接して設置するものである。
【0017】また、請求項8記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項7に記載の発明におい
て、上記仕切り部材は、上記乗客コンベアの構成部材を
支持する本体枠に着脱自在に設置されるものである。
【0018】また、請求項9記載の発明にかかる乗客コ
ンベアの改修装置は、上記請求項1〜請求項8のいずれ
かに記載の発明において、上記仮設移送領域の両側部の
幅に対応して、上記ステップよりも幅の短い仮設ステッ
プを設置するものである。
【0019】さらに、この発明の請求項10記載の発明
にかかる乗客コンベアの改修装置を用いた改修工法は、
請求項1〜請求項9のいずれかに記載の乗客コンベアの
改修装置を備え、上記仮設欄干意匠部を上記両側部の欄
干意匠部の間に仮設して、既設の移送領域の幅を減じて
仮設移送領域を形成する工程と、上記仮設移送領域の領
域外の欄干意匠部の改修を行う工程とを備えたものであ
る。
【0020】また、請求項11記載の発明にかかる乗客
コンベアの改修装置を用いた改修工法は、上記請求項1
0に記載の発明において、上記仮設移送領域の領域外の
欄干意匠部の改修工程後に、新たに仮設欄干意匠部を上
記改修後の欄干意匠部に対向するように仮設して、上記
改修後の欄干意匠部との間に新たな仮設移送領域を形成
する工程と、上記新たな仮設移送領域外の上記既設の欄
干意匠部の改修を行う工程とを備えたものである。
【0021】また、請求項12記載の発明にかかる乗客
コンベアの改修装置を用いた改修工法は、上記請求項1
0又は請求項11に記載の発明において、上記欄干意匠
部の改修工程中は、上記仮設欄干意匠部と当接するとと
もに改修対象の上記欄干意匠部を内部に収納する仕切り
部材が設置されるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照して詳細に説明する。なお各図中、同
一または相当する部分には同一の符号を付しており、そ
の重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0023】実施の形態1.図1〜図7にて、この発明
の実施の形態1を示す乗客コンベアの改修装置につい
て、詳細に説明する。まず、図1は、この発明の実施の
形態1を示す乗客コンベアの改修装置を仮設した状態の
概略側断面図である。詳しくは、図1は、先に説明した
図12、図13で示す既設の乗客コンベアに対して、一
方の既設欄干意匠部50(図13における紙面右側の既
設欄干意匠部50である。)を改修するために、改修装
置を仮設した状態を示す図である。
【0024】図1において、2aは既設欄干柱に設置さ
れる既設手摺、2bは改修時に仮設される仮設欄干柱に
設置される既設手摺、4bは改修時に移送中の乗客の足
場となる仮設ステップ、5は改修対象の既設欄干意匠部
を内部に収納する仕切り部材、6aは駆動モータから伝
達された駆動力を仮設手摺チェン及び中継駆動部を介し
て既設の手摺スプロケットに伝達する既設の手摺駆動ス
プロケット、6bは手摺駆動スプロケット6aから伝達
された駆動力を既設手摺シーブを介して既設手摺2bに
伝達する既設の手摺スプロケット、7aは手摺駆動スプ
ロケット6aと中間スプロケットとに巻き掛けられた仮
設手摺チェン、7bは中間スプロケットと手摺スプロケ
ット6bとに巻き掛けられた仮設手摺チェン、8は改修
対象の既設欄干意匠部に対応した駆動位置から仮設欄干
意匠部に対応した駆動位置へ変換して駆動伝達する中継
駆動部、10は乗客コンベアに乗降するための床板、2
0は本体枠、30は商用電源から電力供給されて動力を
発する駆動モータ、30aは駆動モータ30の主軸に設
置された駆動スプロケット、31は駆動スプロケット3
0aとステップ駆動スプロケットとに巻き掛けられた駆
動チェン、32は手摺駆動スプロケット6aと同軸上に
一体的に設けられたステップ駆動スプロケット、35、
35a、35bは循環移動する複数の仮設ステップ4b
を所望の姿勢に保ちながら案内するための既設転送レー
ル、37はステップ駆動スプロケット32に巻き掛けら
れるとともに複数の仮設ステップ4bに連結されたステ
ップチェン、39は仮設ステップ4bの復路から往路へ
の切換部に設置される既設のレールターン部を示す。
【0025】ここで、図1と図12とを対比して、乗客
コンベアの改修時には改修対象となる既設欄干意匠部側
の既設手摺チェン14は取り外される。その代わり、既
設手摺2bを駆動するために、新たに仮設手摺チェン7
a、7bと中継駆動部8とが仮設される。なお、改修対
象となっていない既設欄干意匠部側の駆動系は、先に説
明した図12と同様の構成となっている。また、仕切り
部材5は、本体枠20全面を覆うようにして、改修対象
の既設欄干意匠部の全体を内部に収納する。
【0026】図2は、図1に示す乗客コンベアのH-H
線における概略断面図であり、図3は、図2に示す乗客
コンベアのJ-J線における概略断面図である。図2、
図3において、8aは仮設手摺チェン7aが巻き掛けら
れた中継駆動部8の中間スプロケット、8bは仮設手摺
チェン7bが巻き掛けられた中継駆動部8の中間スプロ
ケット、9aは手摺スプロケット6bと一体的に形成さ
れるとともに既設手摺2a又は既設手摺2bが巻き掛け
られた既設手摺シーブ、11aは中継駆動部8を床板1
0に締結するためのボルト、11bはシーブ支持部を床
板10に締結するためのボルト、12aは一端に既設手
摺シーブ9aを備え他端に手摺スプロケット6bを備え
た手摺部車軸を支持するために改修時に床板10に仮設
されるシーブ支持部、13は中間スプロケット8a、8
bを両端部に備えた車軸の軸受部を有し改修時に床板1
0に仮設される中継支持部、48は両側部にそれぞれ手
摺駆動スプロケット6aを備えた駆動車軸、49は一端
に手摺スプロケット6bを備え他端に既設手摺シーブ9
aを備えた手摺部車軸を示す。
【0027】ここで、図2、図3において、改修対象の
既設欄干意匠部の位置より内側(紙面左側である。)
に、仮設欄干意匠部51が仮設される。したがって、仮
設欄干意匠部51に設置される既設手摺2bを駆動する
ために既設手摺シーブ9aも、内側に移動して配置され
ている。詳しくは、改修時の既設手摺シーブ9aの位置
は、手摺駆動スプロケット6aと手摺スプロケット6b
との距離と同じ距離だけ、平常時の位置から紙面左側に
移動したものである。そして、中継駆動部材8は、手摺
駆動スプロケット6aから伝達された駆動力を、軸方向
に所定の距離離れた手摺スプロケット6bに向けて位置
を変換して中継伝達している。すなわち、同径の2つの
中間スプロケット8a、8bのうち、一方の中間スプロ
ケット8aが手摺駆動スプロケット6aと同一の駆動位
置に配置され、他方の中間スプロケット8bが手摺スプ
ロケット6bと同一の駆動位置に配置されている。この
ようにして、図中の左右にそれぞれ配置された既設手摺
2aと既設手摺2bとは、いずれも、等しい回転数で回
転する既設手摺シーブ9aにより、等線速で同期して循
環移動することになる。
【0028】図4は、図1に示す乗客コンベアのK-K
線における概略断面図である。図4において、1aは平
常時の移送領域の両側部に設置される既設欄干柱、1b
は改修時に2つの既設欄干柱1aの間に仮設される仮設
欄干柱、3aは内デッキ、3bは外デッキ、15aは内
デッキ3aと仮設ステップ4bとの隙間を覆うスカート
パネル、15bは仮設欄干柱1bと仮設ステップ4bと
の隙間を覆う既設のスカートパネル、16aは仮設欄干
柱1bを支持するために本体枠20に仮設される支柱
(アングル)、17aはスカートパネル15bを支柱1
6aに固定するためのパネル固定部、18aは仮設ステ
ップ4bの一方の車輪42bを案内する往路の仮設転送
レール、18bは仮設ステップ4bの一方の車輪42b
を案内する復路の仮設転送レール、19は仮設転送レー
ル18a、18bを本体枠21に支持するためのレール
保持部、20、21、40は本体枠、22は仮設ステッ
プ4bを担持するとともに車軸となる既設のステップ
軸、26は復路を移動する既設手摺2b´を案内する吊
り金具、38は仕切り部材5を支持するために本体枠2
0に仮設される支柱、42aは仮設ステップ4bの循環
移動を案内する既設転送レール35a上を転がる車輪、
42bは仮設ステップ4bの循環移動を案内する仮設転
送レール18a、18b及び既設転送レール35b上を
転がる車輪、W2は仮設ステップ4bのステップ幅、5
0は既設欄干柱1a、既設手摺2a、内デッキ3a、外
デッキ3b等で構成され仮設移送領域の一方の側部を区
画する既設欄干意匠部、51は仮設欄干柱1b、既設手
摺2b等で構成され仮設移送領域の他方の側部を区画す
る仮設欄干意匠部を示す。
【0029】ここで、仮設移送領域とは、改修時に乗客
が乗客コンベアに乗込むことができる範囲をいう。そし
て、図4に示すように、その仮設移送領域は、仮設欄干
柱1bを2つの既設欄干柱1aの間に仮設したことに対
応して、平常時の移送領域よりも幅が減ぜられている。
なお、この仮設移送領域には、例えば、ステップ幅W2
が600mm程度の仮設ステップ4bが仮設される。ま
た、仮設ステップ4bは、既設転送レール35a、35
b及び仮設転送レール18a、18bに案内されて、仮
設移送領域としての往路と、その領域外としての復路と
を、循環移動する。なお、本実施の形態1では、改修時
に仮設転送レール18a、18bを仮設したが、その代
わりに、既設転送レール35a、35bの位置を移動し
てそのまま用いることもできる。
【0030】また、図4に示すように、改修対象の既設
欄干意匠部は、仮設欄干意匠部51と仕切り部材5とに
よって、外部から隔絶されている。そして、仮設欄干意
匠部51に設置された既設手摺2bは、仮設移送領域の
他方の側部をなす既設欄干意匠部50に設置された既設
手摺2aの循環移動と同期して、仮設移送領域とその領
域外とを循環移動する。詳しくは、既設手摺2bは、仮
設移送領域としての往路側(図4の符号2bを付した側
である。)と、その領域外としての復路側(図4の符号
2b´を付した側である。)とを循環移動する。なお、
仮設欄干柱1bに設置される既設手摺2bは、改修対象
の既設欄干柱1aに設置されていた既設手摺を取り外し
て流用したものであるが、仮設欄干柱1bには既設手摺
ではなく仮設手摺(改修作業時に用意される手摺であ
る。)を設置することもできる。また、スカートパネル
15bと仮設ステップ4bとの隙間が4mm以下となる
ように、パネル固定部17aの位置が調整される。
【0031】図5は、図1に示す乗客コンベアのP-P
線における概略断面図である。図5において、27aは
ステップ軸22に対する既設ステップの位置を決めるた
めの既設ブッシュ、27bは仮設ステップ4bの位置を
決めるために改修時に設置される仮設ブッシュ、43は
車輪42bを支持するとともに仮設ステップ4bと一体
的に形成された車輪支持部、44は仮設転送レール18
a及び既設転送レール35a、35bの軌跡に合わせて
仮設ステップ4bをステップ軸22中心に回転させる軸
受部、45はステップチェン37を仮設ステップ4bに
連結するためのチェン連結部を示す。ここで、既設ステ
ップを仮設ステップ4bに交換する際に、2つの既設ブ
ッシュ27aのうち一方はそのまま使用される。すなわ
ち、仮設ステップ4bは、既設ブッシュ27aと仮設ブ
ッシュ27bとにより、位置決めされている。また、仮
設ブッシュ27bは、円周方向の一部に切り込み部を備
えており、ステップ軸22に対して後付け可能に形成さ
れている。
【0032】図6は、図1の乗客コンベアの手摺の軌跡
を示す概略図である。図6において、R1は既設手摺2
a及び既設手摺2bの往路と復路との切換部における回
転半径(ニュアル半径)、Q1は既設手摺2a及び既設
手摺2bの往路と復路との手摺間距離を示す。このよう
に、仮設移送領域の両側部に備えられた既設手摺2aと
既設手摺2bとは、往路においても、復路においても、
ほぼ同じ軌跡を描くことになる。
【0033】図7は、図1の乗客コンベアを示す概略斜
視図である。図7において、29は建物の床等と乗客コ
ンベアとを区画する既設欄干意匠部50の一部を構成す
る外装部を示す。このように、改修対象となる既設欄干
意匠部は、仕切り部材5と仮設欄干意匠部51とに完全
に覆われることになる。さらに、仮設欄干意匠部51の
仮設により、改修時に仮設の乗客コンベアが形成される
ことになる。なお、仕切り部材5には、図示せぬ出入口
が設けられており、その出入口から作業者が仕切り部材
5内に出入して、所望の改修作業を行うことになる。
【0034】以上のように構成された乗客コンベアの改
修装置において、改修時においても、所望の回転方向に
回転する駆動モータ30の駆動力により、各スプロケッ
ト6a、6b、8a、8b、30a、32及び各チェン
7a、7b、14、31、37等を介在して、仮設ステ
ップ4bと既設手摺2a及び既設手摺2bとが、仮設移
送領域の内外を循環移動する。
【0035】次に、上述のように構成されて機能する乗
客コンベアの改修装置を用いた改修工法について詳述す
る。まず、図12、図13に示す乗客コンベアに改修装
置を設置するために、乗客コンベアを運休する。次に、
既設ステップ4aを取り外した後に、図4に示すよう
に、仮設ステップ4b、仮設転送レール18a、18
b、レール保持部19を仮設する。さらに、2つの既設
欄干意匠部の間に、仮設欄干柱1b、既設手摺2b、ス
カートパネル15b等より構成される仮設欄干意匠部5
1を、支柱16aを介在して本体枠20に仮設する。
【0036】次に、改修対象の既設欄干意匠部を内部に
収納するとともに、仮設欄干意匠部51に隣接するよう
に、仕切り部材5を、支柱38を介在して本体枠20に
仮設する。その後、仮設ステップ4b、既設手摺2a、
既設手摺2b等で構成される仮設の乗客コンベアを稼動
しながら、仕切り部材5の内部で所定の改修作業を行
う。なお、仮設欄干意匠部1bの設置は、比較的簡単に
短時間に行える。そのため、それらの作業は、例えば、
夜間の僅かの時間のみ乗客コンベアを運休して行うこと
ができる。
【0037】次に、図4に示す図中右側の既設欄干意匠
部の改修、すなわち片側分の改修が終了した後に、図中
左側の既設欄干意匠部50の改修作業に移る。まず、仮
設ステップ4b、既設手摺2a、既設手摺2b等で構成
される仮設の乗客コンベアを運休する。次に、仮設ステ
ップ4bを、図4の位置より図中右側に移動するため
に、仮設ステップ4b、仮設転送レール18a、18
b、レール保持部19を再度仮設する。さらに、既に改
修がされた既設欄干意匠部に対向させるように、仮設欄
干意匠部51を新たに仮設する。これにより、新たな仮
設移送領域を形成する。
【0038】次に、新たな改修対象の既設欄干意匠部5
0を内部に収納するとともに、仮設欄干意匠部51に隣
接するように、仕切り部材5を仮設する。その後、仮設
ステップ4b、既設手摺2a、既設手摺2b等により構
成される新たな仮設乗客コンベアを稼動しながら、仕切
り部材5の内部で所定の改修作業を行う。そして、新た
な改修対象の既設欄干意匠部50の改修が終了した後
に、仕切り部材5、仮設欄干意匠部51、仮設ステップ
4b等を取り外し、既設ステップ4aを再度取付ける。
このように、既設移送領域の片側のスペースを改修のた
めのスペースとするとともに、仮設乗客コンベアにて乗
客を移送しながら、片側ごとに欄干意匠部50の改修を
行い、最終的に、両側部の既設欄干意匠部50の改修作
業が完了することになる。
【0039】以上説明したように、本実施の形態1のよ
うに構成された乗客コンベアの改修装置及びそれを用い
た改修工法においては、改修作業のために乗客コンベア
を長時間運休することなく、比較的簡易かつ確実に、連
続した改修作業が効率よくできる。なお、本実施の形態
1における仕切り部材5、仮設欄干柱1b等の改修装置
を構成する各部材は、製作上の制約をそれ程受けること
なく、その大きさに応じていくつかに分割して構成する
ことができる。その場合には、各部材は小型化されるこ
とになり、これにより運搬上の問題は軽減される。ま
た、本実施の形態1では、2つの既設欄干意匠部50の
改修の順序を、図4に示す右側の既設欄干意匠部50の
改修を最初としたが、これとは逆の順序で改修作業を進
めることもできる。すなわち、図4に示す左側の既設欄
干意匠部50の改修を最初とすることができる。
【0040】実施の形態2.図8〜図11にて、この発
明の実施の形態2を示す乗客コンベアの改修装置につい
て、詳細に説明する。本実施の形態2の乗客コンベアの
改修装置は、改修時における仮設移送領域に用いるステ
ップとして既設ステップ4aを設置している点と、既設
手摺2cを駆動するシーブとして既設手摺シーブ9aを
用いないで仮設手摺シーブ9bを設置している点が、前
記実施の形態1と相違する。図8は、この発明の実施の
形態2を示す乗客コンベアの改修装置を仮設した状態の
概略断面図であり、前記実施の形態1の図2に対応する
図である。さらに、図9は、図8に示す乗客コンベアの
L-L線における概略断面図であり、前記実施の形態1
の図3に対応する図である。
【0041】図8、図9において、2aは既設欄干柱1
aに設置される既設手摺、2cは改修時に仮設される仮
設欄干柱1bに設置される既設手摺、4aは改修時にお
いても平常時から継続して用いられる既設ステップ、5
は改修対象の既設欄干意匠部を内部に収納する仕切り部
材、6aは駆動モータから伝達された駆動力を仮設手摺
チェン及び中継駆動部を介して既設の手摺スプロケット
に伝達する既設の手摺駆動スプロケット、6bは手摺駆
動スプロケット6aから伝達された駆動力を仮設手摺シ
ーブ9b(又は既設手摺シーブ9a)を介して既設手摺
2c(又は既設手摺2a)に伝達する既設の手摺スプロ
ケット、7aは手摺駆動スプロケット6aと中間スプロ
ケットとに巻き掛けられた仮設手摺チェン、7cは中間
スプロケットと手摺スプロケット6bとに巻き掛けられ
た仮設手摺チェン、8は改修対象の既設欄干意匠部に対
応した駆動位置から仮設欄干意匠部に対応した駆動位置
へ変換して駆動伝達する中継駆動部、8aは仮設手摺チ
ェン7aが巻き掛けられた中継駆動部8の中間スプロケ
ット、8cは仮設手摺チェン7cが巻き掛けられた中継
駆動部8の中間スプロケット、9aは既設欄干柱1aに
設置された既設手摺シーブ、9bは改修時に手摺スプロ
ケット6bとボルト締結により一体的に形成されるとと
もに既設手摺2cが巻き掛けられた既設手摺シーブ、1
0は床板、11aは中継駆動部8を床板10に締結する
ためのボルト、11bはシーブ支持部を床板10に締結
するためのボルト、12bは一端に仮設手摺シーブ9b
を備え他端に手摺スプロケット6bを備えた手摺部車軸
を支持するシーブ支持部、13は中間スプロケット8
a、8cを両端部にそれぞれ備えた車軸の軸受部を有す
る中継支持部、48は両側部にそれぞれ手摺駆動スプロ
ケット6aを備えた駆動車軸、49は一端に手摺スプロ
ケット6bを備え他端に仮設手摺シーブ9b(又は既設
手摺シーブ9a)を備えた手摺部車軸を示す。
【0042】ここで、図8、図9において、改修対象の
既設欄干意匠部の位置より内側(紙面左側である。)
に、仮設欄干意匠部51が仮設される。そして、その仮
設欄干意匠部51の位置に、既設手摺2cを駆動するた
めの仮設手摺シーブ9bが設置される。さらに、中継駆
動部材8は、この手摺駆動スプロケット6aから伝達さ
れた駆動力を、軸方向に所定の距離離れた手摺スプロケ
ット6bに向けて中継伝達する。これにより、仮設手摺
シーブ9bは既設手摺2cを駆動して、既設手摺2cは
仮設移送領域とその領域外とを循環移動することにな
る。なお、仮設手摺シーブ9bは、平常時に設置されて
いた既設手摺シーブ9aよりも、その外径が小さく形成
されている。したがって、図中の左右に示す既設手摺2
aと既設手摺2cとの循環移動に係わる線速を等しくす
るために、中継駆動部材8にて、手摺駆動スプロケット
6aから手摺スプロケット6bに向けて伝達する回転数
の調整がされている。具体的には、仮設手摺シーブ9b
と既設手摺シーブ9aとの外径の比率に応じて、紙面左
側の中間スプロケット8cは右側の中間スプロケット8
aより大きな径で形成される。
【0043】図10は、図8に示す乗客コンベアを別断
面からみた概略断面図であり、前記実施の形態1の図4
に対応する図である。図10において、1aは平常時の
移送領域の両側部に設置される既設欄干柱、1bは改修
時に2つの既設欄干柱1aの間に仮設される仮設欄干
柱、3aは内デッキ、3bは外デッキ、15aはスカー
トパネル、15bは仮設欄干柱1bと既設ステップ4a
との隙間を覆う既設のスカートパネル、16bは仮設欄
干柱1bを支持するために本体枠20に仮設される支
柱、17bはスカートパネル15bを支柱16bに固定
するためのパネル固定部、20、21、40は本体枠、
22は既設ステップ4aを担持するとともに車軸となる
既設のステップ軸、23は吊り金具を仮設欄干柱1bに
保持するための仮設手摺保持部、24は仮設欄干柱1b
と既設ステップ4aとの隙間を補強して覆うドレスガー
ド、26は復路を移動する既設手摺2c´を案内する吊
り金具、38は仕切り部材5を支持するために本体枠2
0に仮設される支柱、42aは既設ステップ4aを案内
する既設転送レール35a上を転がる車輪、42bは既
設ステップ4aを案内する既設転送レール35b上を転
がる車輪、W1は既設ステップ4aのステップ幅、50
は仮設移送領域の一方の側部を区画する既設欄干意匠
部、51は仮設移送領域の他方の側部を区画する仮設欄
干意匠部を示す。
【0044】ここで、図10に示すように、仮設移送領
域は、仮設欄干柱1bを2つの既設欄干柱1aの間に仮
設したことに対応して、平常時の移送領域よりも幅が減
ぜられている。ただし、その仮設移送領域には、平常時
に設置されている既設ステップ4a、例えば、ステップ
幅W1が1000mm程度のステップが、改修時においても
そのまま設置されている。すなわち、既設ステップ4a
の一部(紙面右側の部分である。)が、仮設欄干意匠部
51の下部に入り込むように、仮設欄干意匠部51は形
成されている。
【0045】また、図10に示すように、改修対象の既
設欄干意匠部は、仮設欄干意匠部51と仕切り部材5と
によって、外部から隔絶されている。そして、仮設欄干
意匠部51に設置された既設手摺2cは、仮設移送領域
の他方の側部をなす既設欄干意匠部50に設置された既
設手摺2aの循環移動と同期して、仮設移送領域とその
領域外とを循環移動する。詳しくは、既設手摺2cは、
移送領域としての往路側(図10の符号2cを付した側
である。)と、その領域外としての復路側(図10の符
号2c´を付した側である。)とを循環移動する。な
お、ドレスガード24は、例えば、毛足の長いブラシ状
のゴム部材で形成され、既設ステップ4aにおける仮設
移送領域とその領域外とを区画する。
【0046】図11は、図8の乗客コンベアの手摺の軌
跡を示す概略図である。図11おいて、25は仮設欄干
意匠部の仮設移送領域外に設置されて復路の既設手摺2
c´を加圧しながら移動を案内するガイドローラ、R2
は既設手摺2cの往路と復路との切換部における回転半
径(ニュアル半径)、Q2は既設手摺2cの往路と復路
との手摺間距離を示す。ここで、図11と図6とを比較
して、既設手摺2cに係わる回転半径R2、手摺間距離
Q2は、既設手摺2aに係わる回転半径R1、手摺間距
離Q1より小さく形成されている。すなわち、既設手摺
2cに係わる回転半径R2については、仮設手摺シーブ
9bの外径に対応して小さく形成されている。また、既
設手摺2cに係わる手摺間距離Q2については、図10
を参照して往路側の既設手摺2cと復路側の既設手摺2
c´との位置をどちらも既設ステップ4aより上側に設
置するという、仮設欄干柱1bの形状に対応して小さく
形成されている。したがって、既設手摺2cとして、改
修対象の既設欄干柱1aに設置された既設手摺2aを取
り外して設置する場合、既設手摺2aをたるみのない状
態で循環移動させるために、復路にて既設手摺2c´の
軌跡を蛇行させて、その蛇行部分に適宜ガイドレール2
5を配置する。すなわち、ガイドレール25は、既設手
摺2cのたるみを吸収する。こうして、仮設欄干意匠部
51に設置された既設手摺2c(改修対象の既設欄干柱
1aに設置されていた既設手摺を取り外して流用したも
のである。)は、仮設移送領域の他方の側部をなす既設
欄干意匠部50に設置された既設手摺2aの循環移動と
異なる軌跡を描いて、その既設手摺2aと等速度で仮設
移送領域とその領域外とを循環移動することになる。
【0047】以上のように構成された乗客コンベアの改
修装置は、前記実施の形態1と同様に、改修対象となる
既設欄干意匠部は、仕切り部材5と仮設欄干意匠部51
とに完全に覆われることになる。そして、その中で作業
者は、所望の改修作業を行うことになる。さらに、仮設
欄干意匠部51の仮設により、改修時においても乗客は
既設ステップ4aを備えた仮設乗客コンベアにより移送
されることになる。すなわち、前記実施の形態1と同様
に、改修時においても、所望の回転方向に回転する駆動
モータの駆動力により、各スプロケット6a、6b、8
a、8c及び各チェン7a、7b、14等を介在して、
既設ステップ4aと既設手摺2a及び既設手摺2cと
が、仮設移送領域の内外を循環移動する。
【0048】次に、上述のように構成されて機能する乗
客コンベアの改修装置を用いた改修工法について詳述す
る。まず、図12、図13に示す乗客コンベアに改修装
置を設置するために、乗客コンベアを運休する。次に、
既設ステップ4aはそのままとして、図10に示すよう
に、2つの既設欄干意匠部の間に、仮設欄干柱1b、既
設手摺2c、スカートパネル15b、ドレスガード24
等より構成される仮設欄干意匠部51を、支柱16bを
介在して本体枠20に仮設する。
【0049】次に、改修対象の既設欄干意匠部を内部に
収納するとともに、仮設欄干意匠部51に隣接するよう
に、仕切り部材5を、支柱38を介在して本体枠20に
仮設する。その後、既設ステップ4a、既設手摺2a、
既設手摺2c等で構成される仮設の乗客コンベアを稼動
しながら、仕切り部材5の内部で所定の改修作業を行
う。なお、仮設欄干意匠部1bの設置は、既設ステップ
4aの取り外し作業がないために、比較的簡単に短時間
に行うことができる。
【0050】次に、図10に示す図中右側の既設欄干意
匠部の改修、すなわち片側分の改修が終了した後に、図
中左側の既設欄干意匠部50の改修作業に移る。まず、
既設ステップ4a、既設手摺2a、既設手摺2c等で構
成される仮設の乗客コンベアを運休する。そしてその間
に、既に改修がされた既設欄干意匠部に対向させるよう
に、仮設欄干意匠部51を仮設する。これにより、既設
ステップ4aはそのままに、新たな仮設移送領域を形成
する。
【0051】次に、新たな改修対象の既設欄干意匠部5
0を内部に収納するとともに、仮設欄干意匠部51に隣
接するように、仕切り部材5を仮設する。その後、既設
ステップ4a、既設手摺2a、既設手摺2c等で構成さ
れる新たな乗客コンベアを稼動しながら、仕切り部材5
の内部で所定の改修作業を行う。そして、新たな改修対
象の既設欄干意匠部50の改修が終了した後に、仕切り
部材5、仮設欄干意匠部51等を取り外す。このよう
に、既設移送領域の片側のスペースを改修のためのスペ
ースとするとともに、仮設乗客コンベアにて乗客を移送
しながら、片側ごとに欄干意匠部50の改修を行い、最
終的に、両側部の既設欄干意匠部50の改修作業が完了
することになる。
【0052】以上説明したように、本実施の形態2のよ
うに構成された乗客コンベアの改修装置及びそれを用い
た改修工法においては、前記実施の形態1と同様に、改
修作業のために乗客コンベアを長時間運休することな
く、比較的簡易かつ確実に、連続した改修作業が効率よ
くできる。なお、上記実施の形態2では、改修作業時に
既設ステップ4aをそのまま改修せずに既設欄干意匠部
50の改修を行ったが、必要に応じて既設ステップ4a
を新たな既設ステップに改修することも可能である。
【0053】なお、本発明が上記各実施の形態に限定さ
れず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形
態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更さ
れ得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、
位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を
実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができ
る。また、上記各実施の形態では、本発明を乗客コンベ
アとしてのエスカレータに適用したが、本発明はそれ以
外でも、移動歩道や、乗客以外の物体を移送するコンベ
ア等の拡義の乗客コンベアについても適用可能である。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、改修作業のために乗客コンベアを長時間運休するこ
となく、制作上の制約や運搬上の問題も少なく、比較的
簡易かつ確実で連続した改修作業が効率よくできる乗客
コンベアの改修装置及びそれを用いた改修工法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す乗客コンベア
の改修装置を仮設した状態の概略側断面図である。
【図2】 図1に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
のH-H線における概略断面図である。
【図3】 図2に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
のJ-J線における概略断面図である。
【図4】 図1に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
のK-K線における概略断面図である。
【図5】 図1に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
のP-P線における概略断面図である。
【図6】 図1に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
における手摺の軌跡の概略図である。
【図7】 図1に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
の概略斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態2を示す乗客コンベア
の改修装置を仮設した状態の概略断面図である。
【図9】 図8に示す改修装置を仮設した乗客コンベア
のL-L線における概略断面図である。
【図10】 図8に示す改修装置を仮設した乗客コンベ
アを別断面からみた概略断面図である。
【図11】 図8に示す改修装置を仮設した乗客コンベ
アにおける手摺の軌跡の概略図である。
【図12】 既設の乗客コンベアを示す概略側断面図で
ある。
【図13】 図12に示す既設の乗客コンベアのM-M
線における概略断面図である。
【符号の説明】
1a 既設欄干柱、 1b 仮設欄干柱、 2a
既設手摺、 2b、2c 既設手摺、 3a 内デ
ッキ、 3b 外デッキ、 4a 既設ステップ
(ステップ)、 4b 仮設ステップ、 5 仕切
り部材、 6a手摺駆動スプロケット、 6b 手
摺スプロケット、 7a、7b、7c仮設手摺チェ
ン、 8 中継駆動部、 8a、8b、8c 中間
スプロケット、 9a 既設手摺シーブ、 9b
仮設手摺シーブ、 10 床板、 11a、11b
ボルト、 12a、12b シーブ支持部、 1
3中継支持部、 14 既設手摺チェン、 15
a、15b スカートパネル、 16a、16b、3
8 支柱、 17a、17b パネル固定部、18
a、18b 仮設転送レール、 19 レール保持
部、 20、21、40 本体枠、 22 ステッ
プ軸、 23 仮設手摺保持部、 24ドレスガー
ド、 25 ガイドローラ、 26 吊り金具、
27a既設ブッシュ、 27b 仮設ブッシュ、
28 チェン張力調整部、29 外装部、 30
駆動モータ、 30a 駆動スプロケット、 31
駆動チェン、 32 ステップ駆動スプロケット、
35、35a、35b 既設転送レール、 37
ステップチェン、 39 レールターン部、 4
2a、42b 車輪、 43 車輪支持部、 44
軸受部、45 チェン連結部、 48 駆動車軸、
49 手摺部車軸、 50既設欄干意匠部(欄干
意匠部)、 51 仮設欄干意匠部。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗客を移送する移送領域とその領域外と
    を循環移動する複数のステップと、上記移送領域の両側
    部にて上記移送領域とその領域外とを上記ステップの循
    環移動と同期して循環移動する手摺を有するともに上記
    両側部を区画する欄干意匠部とを備えた乗客コンベアを
    改修する際に用いられる乗客コンベアの改修装置であっ
    て、 上記両側部の欄干意匠部の間に仮設され、上記移送領域
    の両側部の幅を減じて形成される仮設移送領域の一方の
    側部を区画する仮設欄干意匠部を備えることを特徴とす
    る乗客コンベアの改修装置。
  2. 【請求項2】 上記仮設欄干意匠部は、上記仮設移送領
    域の他方の側部をなす既設の上記欄干意匠部に設置され
    た上記手摺の循環移動と同期して上記仮設移送領域とそ
    の領域外とを循環移動する仮設手摺が設置されることを
    特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの改修装置。
  3. 【請求項3】 上記仮設手摺は、上記仮設移送領域の側
    部をなす上記欄干意匠部とは別の改修対象となる欄干意
    匠部に設置された上記手摺であることを特徴とする請求
    項2に記載の乗客用コンベアの改修装置。
  4. 【請求項4】 上記仮設手摺は、上記改修対象の欄干意
    匠部に設置された上記手摺を駆動する駆動部の一部と、
    上記改修対象の欄干意匠部に対応した駆動位置から上記
    仮設欄干意匠部に対応した駆動位置へと変換して駆動伝
    達する中継駆動部とにより駆動されることを特徴とする
    請求項2又は請求項3に記載の乗客コンベアの改修装
    置。
  5. 【請求項5】 上記仮設欄干意匠部は、上記仮設手摺の
    循環移動に係わる経路中の上記仮設移送領域外の経路に
    上記仮設手摺のたるみを吸収するガイドローラをさらに
    備えることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか
    に記載の乗客コンベアの改修装置。
  6. 【請求項6】 上記仮設欄干意匠部は、上記乗客コンベ
    アの構成部材を支持する本体枠に着脱自在に設置される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載
    の乗客コンベアの改修装置。
  7. 【請求項7】 上記仮設移送領域外の改修対象の欄干意
    匠部を内部に収納する仕切り部材を、上記仮設欄干意匠
    部に当接して設置することを特徴とする請求項1〜請求
    項6のいずれかに記載の乗客コンベアの改修装置。
  8. 【請求項8】 上記仕切り部材は、上記乗客コンベアの
    構成部材を支持する本体枠に着脱自在に設置されること
    を特徴とする請求項7に記載の乗客コンベアの改修装
    置。
  9. 【請求項9】 上記仮設移送領域の両側部の幅に対応し
    て、上記ステップよりも幅の短い仮設ステップを設置す
    ることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記
    載の乗客コンベアの改修装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    の乗客コンベアの改修装置を備え、 上記仮設欄干意匠部を上記両側部の欄干意匠部の間に仮
    設して、既設の移送領域の幅を減じて仮設移送領域を形
    成する工程と、 上記仮設移送領域の領域外の欄干意匠部の改修を行う工
    程とを備えたことを特徴とする乗客コンベアの改修装置
    を用いた改修工法。
  11. 【請求項11】 上記仮設移送領域の領域外の欄干意匠
    部の改修工程後に、新たに仮設欄干意匠部を上記改修後
    の欄干意匠部に対向するように仮設して、上記改修後の
    欄干意匠部との間に新たな仮設移送領域を形成する工程
    と、 上記新たな仮設移送領域外の上記既設の欄干意匠部の改
    修を行う工程とを備えたことを特徴とする請求項10に
    記載の乗客コンベアの改修装置を用いた改修工法。
  12. 【請求項12】 上記欄干意匠部の改修工程中は、上記
    仮設欄干意匠部と当接するとともに改修対象の上記欄干
    意匠部を内部に収納する仕切り部材が設置されることを
    特徴とする請求項10又は請求項11に記載の乗客コン
    ベアの改修装置を用いた改修工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009046215A (ja) * 2007-08-15 2009-03-05 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベアの改修方法

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