JP2003038956A - 芳香族アミン製造触媒および芳香族アミンの製造方法 - Google Patents

芳香族アミン製造触媒および芳香族アミンの製造方法

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JP2003038956A JP2002145802A JP2002145802A JP2003038956A JP 2003038956 A JP2003038956 A JP 2003038956A JP 2002145802 A JP2002145802 A JP 2002145802A JP 2002145802 A JP2002145802 A JP 2002145802A JP 2003038956 A JP2003038956 A JP 2003038956A
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aromatic amine
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Yoshinori Kanamori
圭徳 金森
Hideji Ebata
秀司 江端
Kengo Tsukahara
建悟 塚原
Yasushi Hiramatsu
靖史 平松
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性低下後に行う賦活再生操作としての水素化
分解により、急激なメタンの発生、および液体アンモニ
アの蒸発に起因する崩壊がない芳香族アミン製造触媒を
提供し、長期間の触媒使用が可能であり、経済的に有利
な芳香族アミン製造方法を提供する。 【解決手段】金属成分としてのNiおよび/またはC
o、および担体としてのジルコニアの可溶性塩の混合水
溶液をアルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物を用い
て、または金属成分と担体のそれぞれの可溶性塩水溶液
を別々にアルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物の混
合物を用いて調製され、且つ触媒中の担体ジルコニアの
割合が20〜80重量%の範囲にあることを特徴とする
芳香族アミン製造触媒、および該触媒を用いた芳香族ア
ミンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ニトリルを水
素化することにより芳香族アミンを製造する際に用いら
れる触媒および該触媒を用いた芳香族アミンの製造方法
に関する。芳香族アミンは、硬化剤、合成樹脂、イソシ
アネート等の製造原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】芳香族ニトリルの水素化には、種々の金
属を用いた触媒系が提案されている。例えば、特開昭5
1−101930号公報には、ベンゾニトリルからベン
ジルアミンおよびジベンジルアミンを製造する方法が記
載されている。このとき触媒には、ラネーニッケルペレ
ット、珪藻土錠剤上に担持させたジルコニウム助触媒還
元ニッケルおよびアルミナ錠剤上に担持させた白金が用
いられる。特開昭62−129257号公報には、アン
モニア共存下においてラネーニッケルもしくはラネーコ
バルトを用いてベンゾニトリルを水素化するベンジルア
ミンの製法が記載されている。また、特開平5−977
76号公報では、実施例に、コバルト−アルミナ触媒を
用いてベンゾニトリルを水素化してベンジルアミンを得
る方法が記載されている。特開平9−40630号公報
および特開平10−204048号公報には、ニッケル
および/またはコバルトを含有するラネー触媒を用いて
芳香族ジニトリルの2つのニトリル基の一方のみを水素
化し、芳香族シアノメチルアミンを製造する方法が記載
されている。
【0003】これらの方法は、芳香族アミンの収率が高
いという利点があるが、何れの触媒も反応中に生成した
高沸点副生物が触媒に付着し、目的アミン収率は低下す
る。また、活性低下後に行う賦活再生操作としての水素
化分解により、急激なメタンの発生、および液体アンモ
ニアの蒸発に起因する触媒の崩壊が発生し、そのため反
応差圧が上昇し、触媒の寿命は非常に短い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、活性
低下後に行う賦活再生操作としての水素化分解により、
急激なメタンの発生、および液体アンモニアの蒸発に起
因する崩壊がない触媒を提供し、長期間の触媒使用が可
能であり、経済的に有利な芳香族アミン製造方法を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を鋭意検討した結果、NiやCo、および担体として
のジルコニアの可溶性塩の水溶液をアルカリ水溶液に添
加して得られた沈殿物を用いて触媒調製することによ
り、活性低下後に行う賦活再生操作としての水素化分解
による急激なメタンの発生、および液体アンモニアの蒸
発に起因する崩壊がない触媒が得られること、また該触
媒を用いることにより、芳香族アミンを経済的に製造で
きることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明
は、金属成分としてのNiおよび/またはCo、および
担体としてのジルコニアの可溶性塩の混合水溶液をアル
カリ水溶液に添加して得られた沈殿物を用いて、または
金属成分と担体のそれぞれの可溶性塩水溶液を別々にア
ルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物の混合物を用い
て調製され、且つ触媒中の担体ジルコニアの割合が20
〜80重量%の範囲にあることを特徴とする芳香族アミ
ン製造触媒、および該触媒を用いた芳香族アミンの製造
方法に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明で用いられる原料の芳香族ニトリル化合物
は、芳香環上にシアノ基を一個あるいは複数個有するベ
ンゾニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリル、
テレフタロニトリルなどのような芳香族ニトリルであ
る。原料の芳香族ニトリル化合物には反応に関与しない
置換基を含んでいてもよい。反応に関与しない置換基と
しては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
基、アミノ基、アミド基、ヒドロキシル基などがある。
芳香族ニトリルの水素化反応においては、芳香環上の置
換基によって反応性が大きく変化するが、本発明の方法
においては、これらの置換基を有するものにおいても、
効率よく反応が進行する。
【0007】本発明に用いられる溶媒としては、反応中
水素により還元を受けない不活性有機溶媒であればよ
い。例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコ
ール等のアルコール系溶媒、メタキシレン、メシチレ
ン、プソイドキュメン等の炭化水素系溶媒、ジオキサン
等のエーテル系溶媒などを用いることができる。副生物
の生成を抑制するために、ニトリルの水素化にはアンモ
ニアを添加することは一般的で、不活性有機溶媒と液体
アンモニアを混合させて用いる。溶媒の使用量は原料芳
香族ニトリル1モルに対して15〜95モルの範囲であ
る。この範囲より少ないと、原料ニトリルが十分に溶解
せず、これより大きいと空時収率が低下する。
【0008】本発明において、芳香族アミンの製造に用
いられる原料水素は特に精製されたものを使用しなくて
も良く、工業用グレードでよい。水素分圧は3.0〜2
0.0MPa(ゲージ)、好ましくは4.0〜15.0
MPa(ゲージ)の範囲である。これより水素分圧が小
さいと十分なアミン収率が得られず、これより水素分圧
が大きいと圧力の高い耐圧反応器が必要となりコストが
嵩むこととなる。
【0009】本発明における触媒は、Niおよび/また
はCo、および担体としてのジルコニアの可溶性塩の混
合水溶液をアルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物を
用いて、または金属成分と担体のそれぞれの可溶性塩水
溶液を別々にアルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物
の混合物を用いて調製された触媒であり、触媒中の担体
ジルコニアの割合が20〜80重量%の範囲にある触媒
である。ジルコニアの割合がこの範囲より少ないと、活
性低下後に行う賦活再生操作としての水素化分解による
急激なメタンの発生、および液体アンモニアの蒸発に起
因する触媒の崩壊が発生し、多いと活性成分の量の減少
により、十分なアミン収率が得られなくなる。
【0010】更に活性成分としてのNiやCoに加え、
Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Ca、Ba、T
i、Cu、Cr、Zn、Mn、Mg、Fe、Ga、G
e、Nb、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Bi、A
l、Si、In、Sr、CeおよびMoよりなる群から
選ばれた少なくとも一種以上の金属成分を担持した触媒
が好適に用いられ、一般に下記組成式で表される。 組成式:(M)a(X)b(Zr)c(O)d 但し、MはNiおよび/またはCo、XはLi、Na、
K、Rb、Cs、Be、Ca、Ba、Ti、Cu、C
r、Zn、Mn、Mg、Fe、Ga、Ge、Nb、R
u、Rh、Pd、Ir、Pt、Bi、Al、Si、I
n、Sr、CeおよびMoよりなる群から選ばれた少な
くとも一種以上の元素、添字のa,b,cおよびdは原
子比を各々示し、a=0.03〜1.0、b=0〜1.
0、c=0.05〜0.6であり、dは上記Xが酸化物
である場合およびジルコニアが結合して得られる酸化物
の酸素数である。
【0011】本発明の金属成分の可溶性塩としては、酸
性塩が好適に用いられる。例えば、硝酸塩、硫酸塩、塩
酸塩、酢酸塩およびギ酸塩等が用いられるが、硝酸塩が
好ましい。
【0012】アルカリ水溶液には、アルカリ金属、アル
カリ土類金属およびアンモニウムの水酸化アルカリ、炭
酸アルカリおよび炭酸水素アルカリが用いられる。
【0013】本発明において触媒は共沈法もしくは各成
分の沈殿の混練法により製造される。例えば、Niをジ
ルコニア担体に担持させた触媒を調製する場合には、硝
酸ニッケルおよび硫酸ニッケルなどのニッケル塩水溶液
を炭酸水素アンモニウム水溶液に注下して炭酸ニッケル
スラリーを得て、そのスラリーに硝酸ジルコニウムおよ
び硫酸ジルコニウムなどのジルコニウム塩水溶液水溶液
と炭酸水素アンモニウム水溶液を同時に注下して炭酸ジ
ルコニウムを沈着することにより、沈殿スラリーを得
る。この沈殿スラリーを濾過、洗浄して沈殿物を得る。
【0014】本発明の触媒は、工業的に実用化されてい
る様々な方法で成形される。1つの有力な方法として打
錠成形があげられる。すなわち得られた沈殿物を50〜
150℃で乾燥後、焼成し、焼成粉を打錠成形する。こ
の時、成形後の圧壊強度が15〜30MPaの範囲にな
るように打錠することが好ましい。圧壊強度がこの範囲
を下回ると、活性低下後に行う賦活再生操作としての水
素化分解による急激なメタンの発生、および液体アンモ
ニアの蒸発に起因する触媒の崩壊が発生し、一方、この
範囲を上回ると、触媒の細孔がつぶれ十分な目的アミン
収率を得ることができない。
【0015】焼成は乾燥粉を200〜500℃、好まし
くは250〜450℃で空気雰囲気下、数時間以上実施
する。上記方法で得られた成形体を水素還元し、活性化
する。還元は200〜600℃、好ましくは200〜5
00℃、SV=100〜1000Hr−1の1〜80
%、好ましくは1〜60%水素ガス(残りは窒素ガス等
不活性ガス)気流中で数時間行う。
【0016】本発明において反応は、回分式および流通
式の何れの方法を用いることもできる。反応温度は、2
0〜200℃であり、好ましくは40〜180℃の範囲
である。該範囲より反応温度が低いと原料ニトリル類の
転化率が低く、一方、該範囲より高いと目的アミン類の
高沸物の生成が増加するので、目的生成物の収率は低下
する。反応液と触媒との接触時間は、原料の種類、原
料、溶媒および水素の仕込み組成、反応温度および反応
圧力によって異なるが、通常0.1〜5.0時間の範囲
である。本発明において、反応生成物は、公知の方法を
用いて溶媒と分離、回収される。例えば、反応系から気
体成分と液成分を分離後、液成分を回収しそれを蒸留し
て回収される。
【0017】
【実施例】次に実施例及び比較例により、本発明を更に
具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例により
制限されるものではない。
【0018】実施例1 (触媒調製)硝酸ニッケル6水和物Ni(NO
6HO 305.0gおよび硝酸コバルト6水和物C
o(NO・6HO 13.6gを840gの4
0℃の純水に溶解し、混合金属塩水溶液を調合した。ま
た、炭酸水素アンモニウムNHHCO 190.6
gを純水2.4kgに溶解し、よく撹拌しながら、40
℃に昇温した。この炭酸水素アンモニウム水溶液に40
℃に保持された混合金属塩水溶液をよく撹拌しながら加
えて、炭酸ニッケルの沈殿スラリーを調製した。このス
ラリーを80℃まで昇温し、30分同温度で保持した。
その後、このスラリーを40℃まで冷却し、同温度で保
持した。また、ZrOとして25重量%含有する硝酸
ジルコニウム水溶液118.4gを300gの純水に混
合し、40℃で保持した。さらに、炭酸水素アンモニウ
ムNHHCO 42.8gを純水530gに溶解し
40℃に保持した。この硝酸ジルコニウム水溶液および
炭酸水素アンモニウム水溶液を炭酸ニッケルの沈殿スラ
リーに同時に注加し、炭酸ジルコニウムを沈着させた。
こうして得られた、沈殿スラリーを40℃で保持したま
ま、30分撹拌した。この沈殿スラリーを濾過洗浄し、
沈殿物を得た。この沈殿物を110℃で1晩乾燥し、3
80℃18時間空気雰囲気下で焼成した。この焼成粉
に、3重量%グラファイトを混合し、3.0mmφ×
2.5mmに打錠成形した。この成型品を水素気流中4
00℃で還元した。この触媒の圧壊強度は、22.2M
Paであった。
【0019】(触媒の崩壊試験)100mlのオートク
レーブに上記触媒50個および液体アンモニア10gを
仕込み、120℃に加熱して18時間放置した。その後
触媒を抜き出したところ触媒の亀裂および割れは認めら
れなかった。
【0020】(触媒の活性試験)100mlのオートク
レーブにイソフタロニトリル3.2g、メシチレン1
0.4g、液体アンモニア10.0gおよび上記触媒
2.0gを仕込み、水素で10.8MPa(ゲージ)に
加圧した。このオートクレーブを120℃で圧力の変化
が認められなくなるまで振とうした。この生成液を分析
したところ、イソフタロニトリル転化率は、99.4m
ol%、メタキシリレンジアミン収率は82.0mol
%であった。
【0021】実施例2 (触媒の活性試験)100mlのオートクレーブにテレ
フタロニトリル3.2g、メシチレン10.4g、液体
アンモニア10.0gおよび実施例1で調製した触媒
2.0gを仕込み、水素で10.8MPa(ゲージ)に
加圧した。このオートクレーブを120℃で圧力の変化
が認められなくなるまで振とうした。この生成液を分析
したところ、テレフタロニトリル転化率は、99.7m
ol%、パラキシリレンジアミン収率は84.3mol
%であった。
【0022】実施例3 (触媒調製)硝酸ニッケル6水和物Ni(NO
6HO 353.1gを1kgの40℃の純水に溶解
し、硝酸ニッケル水溶液を調合した。また、炭酸水素ア
ンモニウムNHHCO 211.2gを純水1kg
に溶解し、よく撹拌しながら、40℃に昇温した。この
炭酸水素アンモニウム水溶液に40℃に保持された混合
金属塩水溶液をよく撹拌しながら加えて、炭酸ニッケル
の沈殿スラリーを調製した。このスラリーを80℃まで
昇温し、30分同温度で保持した。その後、このスラリ
ーを40℃まで冷却し、同温度で保持した。また、Zr
として25重量%含有する硝酸ジルコニウム水溶液
151.9gを382.8gの純水に混合し、40℃で
保持した。さらに、炭酸水素アンモニウムNHHCO
54.9gを純水679.9gに溶解し40℃に保
持した。この硝酸ジルコニウム水溶液および炭酸水素ア
ンモニウム水溶液を炭酸ニッケルの沈殿スラリーに同時
に注加し、炭酸ジルコニウムを沈着させた。こうして得
られた、沈殿スラリーを40℃で保持したまま、30分
撹拌した。この沈殿スラリーを濾過洗浄し、沈殿物を得
た。この沈殿物を110℃で1晩乾燥し、380℃18
時間空気雰囲気下で焼成した。この焼成粉に3重量%グ
ラファイトを混合し、3.0φ×2.5mmに打錠成形
した。この成型品を水素気流中400℃で還元した。こ
の触媒の圧壊強度は29.1MPaであった。
【0023】(触媒の崩壊試験)100mlのオートク
レーブに上記触媒50個および液体アンモニア10gを
仕込み、120℃に加熱して18時間放置した。その後
触媒を抜き出したところ触媒の亀裂および割れは認めら
れなかった。
【0024】(触媒の活性試験)100mlのオートク
レーブにイソフタロニトリル3.2g、メシチレン1
0.4g、液体アンモニア10.0gおよび上記触媒
2.0gを仕込み、水素で10.8MPa(ゲージ)に
加圧した。このオートクレーブを120℃で圧力の変化
が認められなくなるまで振とうした。この生成液を分析
したところ、イソフタロニトリル転化率は、99.1m
ol%、メタキシリレンジアミン収率は79.3mol
%であった。
【0025】実施例4 (触媒の活性試験)100mlのオートクレーブにテレ
フタロニトリル3.2g、メシチレン10.4g、液体
アンモニア10.0gおよび実施例3で調製した触媒
2.0gを仕込み、水素で10.8MPa(ゲージ)に
加圧した。このオートクレーブを120℃で圧力の変化
が認められなくなるまで振とうした。この生成液を分析
したところ、テレフタロニトリル転化率は、99.4m
ol%、パラキシリレンジアミン収率は81.2mol
%であった。
【0026】比較例1 (触媒調製)硝酸ニッケル6水和物Ni(NO
6HO 305.0g、硝酸銅3水和物Cu(N
・3HO 6.5gおよび硝酸クロム9水和
物Cr(NO・9HO 7.1gを40℃の純
水1kgに溶解し、さらに珪藻土29.6gをこの水溶
液に懸濁させながら40℃で撹拌した。この溶液に、炭
酸ナトリウムNaCO 128.6gを40℃の純
水1kgに溶解した水溶液をよく撹拌しながら注加し沈
殿スラリーを調製した。このスラリーを80℃まで昇温
し、30分同温度で保持した。こうして得られた沈殿ス
ラリーを濾過洗浄し、沈殿物を得た。この沈殿物を11
0℃で1晩乾燥し、380℃18時間空気雰囲気下で焼
成した。この焼成粉に3重量%グラファイトを混合し、
3.0mmφ×2.5mmに打錠成形した。この成型品
を水素気流中400℃で還元した。この触媒の圧壊強度
は16.3MPaであった。
【0027】(触媒の崩壊試験)100mlのオートク
レーブに上記触媒50個および液体アンモニア10gを
仕込み、120℃に加熱して18時間放置した。その後
触媒を抜き出したところ28個の触媒に亀裂および割れ
がみられた。
【0028】(触媒の活性試験)100mlのオートク
レーブにイソフタロニトリル3.2g、メシチレン1
0.4g、液体アンモニア10.0gおよび上記触媒
2.0gを仕込み、水素で10.8MPa(ゲージ)に
加圧した。このオートクレーブを120℃で圧力の変化
が認められなくなるまで振とうした。この生成液を分析
したところ、イソフタロニトリル反応率は、99.5m
ol%、メタキシリレンジアミン収率は80.6mol
%であった。
【0029】比較例2 (触媒の活性試験)100mlのオートクレーブにテレ
フタロニトリル3.2g、メシチレン10.4g、液体
アンモニア10.0gおよび比較例1で調製した触媒
2.0gを仕込み、水素で10.8MPa(ゲージ)に
加圧した。このオートクレーブを120℃で圧力の変化
が認められなくなるまで振とうした。この生成液を分析
したところ、テレフタロニトリル転化率は、99.7m
ol%、パラキシリレンジアミン収率は81.3mol
%であった。
【0030】
【発明の効果】芳香族アミンの製造を行う際に、本発明
の触媒を用いることにより、賦活再生操作としての水素
化分解に起因する触媒崩壊が抑制され、触媒を長期間用
いることができる。従って、本発明の触媒を用いること
により、極めて経済的に芳香族ニトリルから芳香族アミ
ンを製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚原 建悟 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 平松 靖史 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA05A BA05B BA08B BB01C BB02A BB02B BC02A BC03A BC04A BC05A BC06A BC10A BC11A BC12A BC16A BC17A BC18A BC23A BC25A BC31A BC35A BC43A BC50A BC55A BC58A BC59A BC62A BC66A BC67A BC67B BC68A BC68B BC70A BC71A BC72A BC74A BC75A BD01C BD02C BD04C BD05A BD06C CB02 CB77 EA02Y EB18Y ED03 FA01 FB05 FB08 FB09 FB44 FB64 FC03 FC08 4H006 AA02 AC52 BA02 BA03 BA05 BA09 BA10 BA12 BA13 BA19 BA20 BA21 BA22 BA23 BA24 BA25 BA26 BA56 BA81 BA85 4H039 CA71 CB30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属成分としてのNiおよび/またはC
    o、および担体としてのジルコニアの可溶性塩の混合水
    溶液をアルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物を用い
    て、または金属成分と担体のそれぞれの可溶性塩水溶液
    を別々にアルカリ水溶液に添加して得られた沈殿物の混
    合物を用いて調製され、且つ触媒中の担体ジルコニアの
    割合が20〜80重量%の範囲にあることを特徴とする
    芳香族アミン製造触媒。
  2. 【請求項2】金属成分として、(1)Niおよび/また
    はCo、および(2)Li、Na、K、Rb、Cs、B
    e、Ca、Ba、Ti、Cu、Cr、Zn、Mn、M
    g、Fe、Ga、Ge、Nb、Ru、Rh、Pd、I
    r、Pt、Bi、Al、Si、In、Sr、Ceおよび
    Moよりなる群から選ばれた少なくとも一種以上を用い
    る請求項1に記載の芳香族アミン製造触媒。
  3. 【請求項3】金属成分の可溶性塩が酸性塩である請求項
    1または2に記載の芳香族アミン製造触媒。
  4. 【請求項4】沈殿物を乾燥、焼成および還元処理後に打
    錠成形したものであって、圧壊強度が15〜30MPa
    の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族ア
    ミン製造触媒。
  5. 【請求項5】芳香族ニトリルを水素化し、芳香族アミン
    を製造するに際し、請求項1〜4のいずれかに記載の触
    媒を用いることを特徴とする芳香族アミンの製造方法。
JP2002145802A 2001-05-22 2002-05-21 芳香族アミン製造触媒および芳香族アミンの製造方法 Pending JP2003038956A (ja)

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