JP2003037994A - モータ駆動装置、ステージ装置、及び露光装置 - Google Patents

モータ駆動装置、ステージ装置、及び露光装置

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JP2003037994A
JP2003037994A JP2001225039A JP2001225039A JP2003037994A JP 2003037994 A JP2003037994 A JP 2003037994A JP 2001225039 A JP2001225039 A JP 2001225039A JP 2001225039 A JP2001225039 A JP 2001225039A JP 2003037994 A JP2003037994 A JP 2003037994A
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motor
stage
drive device
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Hideaki Shimomura
英明 下村
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Linear Motors (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ駆動回路間のキャリア信号の周波数差
に起因するビート、及びビートに起因する低周波ノイズ
をなくし、モータの制御を高精度化する。 【解決手段】 キャリア信号発生回路を1つだけ設け
て、各モータ駆動回路に同一周波数のキャリア信号を提
供する。これによって、モータ駆動回路間のキャリア信
号の周波数差に起因するビート、及びビートに起因する
低周波ノイズをなくし、モータの制御を高精度化する。
また、ビートをなくしたモータ駆動装置をステージ装置
に搭載して、位置制御の高精度化を図る。さらに、前記
ステージ装置を露光装置に搭載して、正確な露光を可能
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数のPWM(パル
ス幅変調)駆動回路を有するモータ駆動装置に関するも
のであり、特に各PWM駆動回路においてパルス幅変調
を行う際に用いられる各キャリア信号の周波数差に起因
して、ビート周波数が発生すことを防止し、前記ビート
周波数に起因して生じる低周波ノイズをなくし、モータ
の制御を高精度化するのに好適なモータ駆動装置、前記
モータ駆動装置を搭載したステージ装置、前記ステージ
装置を搭載した露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】モータの一種であるリニアモータの駆動
には、低消費電力、高効率化のため、PWM方式で駆動
するリニアモータ駆動装置が用いられている。リニアモ
ータ駆動装置は、複数のPWM駆動回路から構成され、
各PWM駆動回路は、各々の専用のキャリア信号発生回
路からキャリア信号を受け、通常次のように動作する。
【0003】すなわち、PWM駆動回路は、リニアモー
タを駆動する駆動電流の大きさを指示する電流指令信号
と、実際にPWM駆動回路から出力されている駆動電流
とを比較し、誤差信号を形成する。誤差信号は、具体的
には、駆動電流の大きさを示す信号を検出してフィード
バックし、電流指令信号との差を取ることによって求め
る。
【0004】誤差信号は、あらかじめ定められた周波数
を持つキャリア信号としての三角波又は鋸歯状波と比較
され、PWM方式によってディジタル信号に変換された
後、PWM制御回路に入力される。PWM制御回路は、
前記ディジタル信号を受けて、FETやIGBT(絶縁
ゲート型バイポーラトランジスタ Insulated Gate Bip
olar Transistor)等のスイッチング素子のゲート信号
を形成して電流を出力する。これによって、電源の出力
が前記スイッチング素子によってオン/オフ制御され、
前記オン/オフ制御された電流出力をフィルタ回路で平
滑した後、リニアモータに駆動電流として出力される。
【0005】ここで、PWM方式におけるキャリア周波
数は、スイッチング素子の効率や駆動電流に生じる歪み
などの特性に応じて決定される。一般に周波数が低い程
効率が高く、周波数が高い程歪みが低い。また、3相の
リニアモータの駆動装置では、U,V,Wの各相にそれ
ぞれの位相に応じて電流を流す必要があるため、3チャ
ンネルのPWM駆動回路を搭載する必要がある。また、
装置の小型化のために、多数のPWM駆動回路を1つの
筺体に組み込んでいるリニアモータ駆動装置も存在す
る。
【0006】図9は、複数のPWM駆動回路を組み込ん
だ装置の従来例であり、3相リニアモータ駆動装置のブ
ロック図である。図9において、PWM駆動回路10、
20、30はそれぞれU相用、V相用、W相用の各PW
M駆動回路を示す。各相のPWM駆動回路は、同一の回
路構成を有している。次に、U相PWM駆動回路10を
例にしてその動作を説明する。
【0007】U相への電流指令信号11は誤差増幅回路
19に入力され、モニタ回路18の出力と比較される。
モニタ回路18は、U相PWM駆動回路10から出力さ
れる駆動電流を電流検出用の抵抗Rで検出して、誤差増
幅回路19に出力している。
【0008】誤差増幅回路19の出力である誤差信号
は、比較器13の第1の端子に入力される。U相キャリ
ア信号発生回路12の出力は、比較器13の第2の端子
に入力される。比較器13は、誤差信号をアナログ信号
からパルス幅変調されたディジタル信号に変換する。比
較器13から出力されるディジタル信号は、PWM制御
回路14に入力され、スイッチング素子15、16用の
ゲート信号を出力する。スイッチング素子15、16は
各々前記ゲート信号を受けて、一方がオンのときは他方
がオフとなるように、交互にオン/オフ制御され、駆動
電源+V,一Vをスイッチングする。
【0009】スイッチング素子15、16の出力電流は
フィルタ回路17に入力される。フィルタ回路17はL
C回路で構成され、前記出力電流を平滑して、キャリア
周波数成分を除去し、電流検出用の抵抗Rを介して、U
相モータUMを駆動する。この時、キャリア信号発生回
路12で作られる三角波又は鋸歯状波の周波数は、駆動
するリニアモータの仕様、スイッチング素子15、16
の特性等に合わせて設定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、リニアモータ
駆動装置は、大電力をスイッチングする。そのため、リ
ニアモータ駆動装置に搭載されている複数チャンネルの
PWM駆動回路間に、キャリア周波数の差に起因するビ
ートが生じる。前記ビートは、PWM駆動回路間の線間
浮遊容量に起因するカップリング、電磁誘導、発生する
電磁波等に起因するクロストークにより生じる。
【0011】また、図9において、キャリア信号発生回
路12、22、32が出力する各キャリア信号に周波数
差が存在するため、それが各PWM駆動回路10、2
0、30の駆動電流に重畳されノイズとなる。すなわ
ち、フィルタ回路17が完全にキャリア信号成分を除去
できないことも、ノイズ発生の原因となる。
【0012】特に、各PWM駆動回路間のキャリア周波
数の差が小さい場合には(すなわち、キャリア信号発生
回路12、22、32の出力する各キャリア信号の周波
数差が小さい場合)、前記ビートが低周波のノイズとな
り、リニアモニタの制御に悪影響を与える。そこで、ビ
ートによる低周波のノイズを防ぐために、キャリア信号
の周波数の差を充分に大きくする方法が考えられるが、
この方法は以下の理由により好ましくない。
【0013】キャリア信号の周波数には、スイッチング
素子やリニアモータの仕様等により、最適な値がある。
したがって、ビート周波数を高い周波数に持っていくた
めに、複数のPWM駆動回路間でキャリア周波数を大き
く変えることは、リニアモータの性能に大きな影響を与
えて好ましくない。また、各PWM駆動回路におけるキ
ャリア周波数を同一にするよう精密な制御を試みても、
各キャリア信号発生回路12、22、32を構成する抵
抗、コンデンサ等の温度特性や経時変化のため、完全に
同一にすることは不可能である。仮に実質的に同一のレ
ベルにまで制御できたとしても、キャリア信号発生回路
12、22、32は極めて高価なものになるだろう。さ
らに、キャリア周波数の基本周波数間だけではなく、高
次の周波数成分間のビートも存在し、このビートノイズ
を完全に押さえることは難しい。
【0014】本発明は、前記した従来技術の問題点に鑑
み為されたもので、前記ビートを低減し、前記ビートに
起因して生じる低周波ノイズをなくし、モータの制御を
高精度化するのに好適なモータ駆動装置、前記モータ駆
動装置を搭載したステージ装置、前記ステージ装置を搭
載した露光装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のモータ駆
動装置は、一つの発振回路と、前記発振回路から生成さ
れた一つの出力を共通のキャリア信号として用いると共
に、モータを構成する複数のコイルの各々に駆動電流を
流す複数のPWM駆動回路とを備えたことを特徴とす
る。
【0016】請求項2記載のモータ駆動装置は、一つの
発振回路と、前記発振回路の一つの出力から複数のキャ
リア信号を生成するキャリア信号生成回路と、前記複数
のキャリア信号を各々用いて、モータを構成する複数の
コイルの各々に駆動電流を流す複数のPWM駆動回路と
を備えたことを特徴とする。請求項3記載のモータ駆動
装置は、一つの発振回路と、前記発振回路から生成され
た一つの出力を共通のキャリア信号として用いると共
に、モータを構成する複数のコイルの各々に単一電源を
用いて駆動電流を流す複数のPWM駆動回路とを備えた
ことを特徴とする。
【0017】請求項4記載のモータ駆動装置は、一つの
発振回路と、前記発振回路の一つの出力から複数のキャ
リア信号を生成するキャリア信号生成回路と、前記複数
のキャリア信号を用いて、モータを構成する複数のコイ
ルの各々に単一電源を用いて駆動電流を流す複数のPW
M駆動回路とを備えたことを特徴とする。請求項5記載
のモータ駆動装置は、請求項1、2、3、4のいづれか
一つに記載のモータ駆動装置において、前記キャリア信
号は三角波または鋸歯状波であることを特徴とする。
【0018】請求項6記載のモータ駆動装置は、請求項
2又は4記載のモータ駆動装置において、前記キャリア
信号生成回路は、互いに120度の位相差を有するキャ
リア信号を出力することを特徴とする。請求項7記載の
モータ駆動装置は、請求項2又は4記載のモータ駆動装
置において、前記キャリア信号生成回路は、180度の
位相差を有するキャリア信号を出力することを特徴とす
る。
【0019】請求項8記載のモータ駆動装置は、請求項
2又は4記載のモータ駆動装置において、前記PWM駆
動回路がn台(nは正の整数)設けられ、前記キャリア
信号生成回路は位相差が各々(360/n)度あるn個
のキャリア信号を生成することを特徴とする。
【0020】請求項9記載のステージ装置は、請求項
1、2、3、4、5、6、7又は8のいづれか一つに記
載のモータ駆動装置を搭載したことを特徴とする。請求
項10記載の露光装置は、請求項9記載のステージ装置
を搭載したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0022】図1は本発明の第1の実施の形態を示すブ
ロック図(回路図を一部含む)である。図1において、
図9に示す従来技術と同一部分には、同一符号を付して
その説明を省略する。図1に示す第1の実施の形態が図
9に示す従来技術と異なるのは、キャリア信号発生回路
12が、U相PWM駆動回路10、V相PWM駆動回路
20、W相PWM駆動回路30に対して、同一のキャリ
ア信号(三角波)を供給している点である。
【0023】これにより、各相のキャリア信号の周波数
は完全に同一となり、ビートノイズは発生しない。した
がって、ビートに起因して生じる低周波ノイズがなくな
り、リニアモータの制御を高精度化することができる。
図2は、第1の実施の形態における比較器13の比較動
作及び前記比較動作に基づくU,V,W各相のPWM制
御回路14等の出力波形を示す図である。
【0024】例えば、U相において、信号A1がHレベ
ルの区間では、駆動電源の+V側からスイッチング素子
15とフィルタ回路17を介して駆動電流がU相モータ
UMに流れ込む。また、信号A2がHレベルの区間で
は、U相モータUMからフィルタ回路17とスイッチン
グ素子16を介して駆動電源の一V側に駆動電流が流れ
込む。この動作は、公知であるので、詳しい説明を省略
する。なお、スイッチング素子15、16としては、M
OSFETやIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトラン
ジスタ Insulated Gate Bipolar Transistor)が用い
られる。
【0025】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態では、3相の各キャリア周波数が同期しており、位
相も同じである。したがって、図2の区間t1では、全
相とも駆動電源の+V側から電流がU相モータUMに流
れ出し、区間t2では全相とも駆U相モータUMから駆
動電源の一V側に電流が流れ込む。このため、本実施の
形態は、瞬時の電源容量が大きい電源を必要とする。
【0026】ただし、これは一つの電源だけを用いた場
合であり、各PWM駆動回路ごとに電源を設ける場合に
は問題にならない。前記第1の実施の形態は、請求項
1、3、5に記載の発明に対応する。図3は本発明の第
2の実施の形態を示すブロック図である。第2の実施の
形態は、図1に示す第1の実施の形態に示すキャリア信
号発生回路12が図3に示すような異なる位相の複数の
キャリア信号を発生するキャリア信号発生回路に置き換
えられた場合を示すものである。図3に示すキャリア信
号発生回路12は、発振回路41と、分周回路42と、
シフトレジスタ43と、W相積分回路44と、V相積分
回路45と、U相積分回路46とから構成されている。
1/6分周回路42は、発振回路41から出力されるク
ロックパルスCLを1/6に分周する。
【0027】図4は、図3に示すキャリア信号発生回路
12の動作を示す波形図である。図示するように、発振
回路41は、キャリア信号発生回路12が出力するキャ
リア信号の6倍の周波数で発振する基準クロックCLを
出力する。基準クロックCLは、シフトレジスタ43の
クロック入力端子と分周回路42とに入力される。分周
回路42は、基準クロックCLを1/6に分周したクロ
ックCUを形成し、シフトレジスタ43の入力端子とU
相積分回路46に出力する。
【0028】シフトレジスタ43は、図4に示すよう
に、基準クロックCLを基準として、クロックCUを2
クロック分シフトさせたクロックCVと、同じく基準ク
ロックCLを基準として、クロックCUを4クロック分
シフトさせたクロックCWと形成する。ここで、クロッ
クCU,CV,CWは、それぞれ位相が120度ずれた
ものになる。
【0029】次に、クロックCWはW相積分回路44に
入力され、W相積分回路44は、図4に示すように、W
相キャリア信号を形成して出力する。同様に、クロック
CVはV相積分回路45に入力され、V相積分回路45
は、図4に示すように、V相キャリア信号(三角波)を
形成して出力する。同様に、クロックCUはU相積分回
路46に入力され、U相積分回路46は、図4に示すよ
うに、U相キャリア信号(三角波)を形成して出力す
る。
【0030】前記したように、クロックCU,CV,C
Wは位相がそれぞれ120度ずれているので、キャリア
信号として形成される各三角波の位相はそれぞれ120
度ずれたものになる。図5は、図1に示す比較器13の
比較動作及び前記比較動作に基づくU,V,W各相のP
WM制御回路の出力波形(A1)を示す図である。
【0031】PWM制御回路の出力波形(A1)がHレ
ベルの区間は、駆動電源の+V側からスイッチング素子
15を介してフィルタ回路17に駆動電流が出力され、
Lレベルの区間は駆動電源−V側にフィルタ回路17と
スイッチング素子16を介して電流が流れ込む。第2の
実施の形態によれば、U,V,W各相のキャリア信号の
位相がそれぞれ120度ずれているため、駆動電源の+
V側から全相同時に電流が流出する確率が少ない。同様
に、駆動電源の−V側に全相同時に電流が流入する確率
が少ない。このため、本実施の形態によれば、電源に対
して一度に多くの負荷かかる確率が非常に少なくなると
いう効果がある。
【0032】前記第2の実施の形態は請求項2、4、
5、6に記載の発明に対応する。なお、前記第2の実施
の形態においては、120度の位相差を有するキャリア
信号を例にして説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、n個のPWM駆動回路を備え(nは正の
整数)、キャリア信号発生回路12が360/nの位相
差を有するキャリア信号をn個出力する場合にも適用す
ることができる。これは、請求項8に記載の発明に対応
する。
【0033】図6は本発明の第3の実施の形態を示すブ
ロック図である。第3の実施の形態は、PWM駆動回路
が偶数存在する場合に適用することができる。すなわ
ち、キャリア信号発生回路12の出力は反転増幅器50
に入力され、反転増幅器の出力は奇数番号が付されたP
WM駆動回路にキャリア信号として入力されている。ま
た、偶数番号が付されたPWM駆動回路信号には、発生
回路12の出力が、そのままキャリア信号として入力さ
れている。したがって、奇数番号が付されたPWM駆動
回路と偶数番号が付されたPWM駆動回路とは、位相が
180度ずれたキャリア信号が入力されている。本実施
形態では、キャリア信号発生回路12と反転増幅器50
との両方が合わさって、請求項でいうキャリア信号発生
回路に対応する。
【0034】これにより、第3の実施の形態によれば、
多チャンネルの場合でも、電源に負担をかけることな
く、ビートノイズを低減することができる。前記第3の
実施の形態は請求項7に記載の発明に対応する。図7は
本発明の第4の実施の形態を示すブロック図であり、第
1から第3の実施の形態に示すリニアモータ駆動装置を
ステージ装置に適用したものである。この実施の形態は
請求項9に記載の発明に対応する。
【0035】図7において、干渉計システム55は、リ
ニアモータ54により移動されるステージ56の位置情
報を検出して、ホストコンピュータ51とステージコン
トローラ52に伝える。干渉計システム55が位置情報
を検出する動作は公知であるので、その説明は省略す
る。ここで、図7に示すリニアモータ駆動装置53は、
第1〜第3の実施の形態のリニアモータ駆動装置に相当
する。
【0036】図7において、ホストコンピュータ51
は、ステージ56の位置情報に基づいて、ステージ56
を所定の位置まで移動させる命令をステージコントロー
ラ52に出力する。ステージコントローラ52は、前記
命令と干渉計システム55からのステージ56の位置情
報を受けて、リニアモータ54を駆動するための目標駆
動電流を定める電流指令値をリニアモータ駆動装置53
に出力する。
【0037】リニアモータ駆動装置53は、リニアモー
タ54に前記電流指令値に応じた駆動電流を出力する。
その結果、リニアモータ54が駆動され、ステージ56
が前記目標位置まで移動する。第4の実施の形態によれ
ば、リニアモータ駆動装置を構成する各相のキャリア信
号の周波数が完全に同一となり、ビートノイズが発生し
ない。そのため、ビートに起因して生じる低周波ノイズ
がなくなり、リニアモータ54及びステージ56の位置
制御を高精度化することができる。
【0038】図8は、本発明の第5の実施の形態を示す
図である。第5の実施の形態は、本発明のリニアモータ
駆動回路によリ、ステージが駆動される露光装置の一例
を示すものである。これは、請求項10に記載の発明に
対応する。図8は、露光装置の概略構成を示す図であ
る。この露光装置は、レチクルのパターンの縮小像をウ
エハの各ショット領域に露光するステッパー型(ステッ
プ・アンド・リピート型)の露光装置である。なお、第
5の実施の形態の説明ではレチクルという用語を使用す
るが、本明細書では、レチクルとマスクはウエハ上に投
影すべきパターンが形成されたものとして同義のものと
して扱う。
【0039】図8において、照明光学系210からの露
光光ILが、ダイクロイックミラー220により反射さ
れてレチクルRのパターン領域を照明する。ダイクロイ
ックミラー220により反射された後の露光光ILの光
軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な2次元平面内で、
図8の紙面に平行な方向にX軸、図8の紙面に垂直な方
向にY軸を取る(図8に示すX,Y,Z参照)。
【0040】レチクルRは、レチクル側Yステージ23
0Y及びレチクル側Xステージ230Xを介して、レチ
クルベース240上に搭載される。レチクル側Xステー
ジ230Xは、レチクルベース240に対して、固定子
250A及び可動子250Bからなるリニアモータ(以
下、「リニアモータ250」と呼ぶ)によりX方向に駆
動される。レチクル側Yステージ230Yは、レチクル
側Xステージ230Xに対して、図示しないリニアモー
タによりY方向に駆動される。
【0041】また、レチクル側Yステージ230Y上
に、X軸用の移動鏡260X及び不図示のY軸用の移動
鏡が固定されている。移動鏡260X、及び外部に設置
されたX軸用のレチクル側のレーザ干渉計(以下、「レ
チクル干渉計」という)270Xにより、レチクル側X
ステージ230XのX座標XRが計測される。不図示の
Y軸用の移動鏡、及びY軸用のレチクル干渉計270Y
により、レチクル側Yステージ230YのY座標YRが
計測される。計測されたX座標XR及びY座標YRは、
装置全体の動作を統轄制御する中央制御系280に、コ
ネクタ370,380を介して供給される。レチクル側
Yステージ230Y、レチクル側Xステージ230X、
レチクルベース240、X軸用のリニアモータ250、
及びY軸用のリニアモータからなるステージ系を、レチ
クルステージ装置230と呼ぶ。
【0042】露光光ILのもとで、レチクルRのパター
ンの像は、投影倍率β(βは例えば1/5)の投影光学
系PLを介して縮小されて、ウエハWの各ショット領域
に投影露光される。ウエハWは、ウエハ側Yステージ3
00Y及びウエハ側Xステージ300Xを介して、ウエ
ハベース310上に搭載されている。ウエハ側Xステー
ジ300Xは、ウエハベース310に対して、固定子3
20A及び可動子320Bからなるリニアモータ(以
下、「リニアモータ320」と呼ぶ)を介してX方向に
駆動される。ウエハ側Yステージ300Yは、ウエハ側
Xステージ300Xに対して、不図示のリニアモータに
よりY方向に駆動される。
【0043】また、ウエハ側Yステージ300Y上に、
X軸用の移動鏡330X及び不図示のY軸用の移動境が
固定されている。移動鏡330X、及び外部に設置され
たX軸用のウエハ側のレーザ干渉計(以下、「ウエハ干
渉計」という)340Xにより、ウエハ側Xステージ3
00XのX座標XWが計測される。不図示のY軸用の移
動鏡、及びY軸用のウエハ干渉計340Yにより、レチ
クル側Yステージ300YのY座標YWが計測される。
計測されたX座標XW及びY座標YWは、中央制御系2
80にコネクタ390,400を介して供給される。
【0044】ウエハ側Yステージ300Y、ウエハ側X
ステージ300X、ウエハベース310、X軸用のリニ
アモータ320、及びY軸用のリニアモータ、並びにウ
エハWのZ方向への位置及び傾斜角を制御するZレベリ
ングステージ(図示せず)からなるステージ系を、ウエ
ハステージ装置300と呼ぶ。第5の実施の形態では、
リニアモータとして3相リニアモータを使用する。例え
ばリニアモータ320を例に説明する。リニアモータ3
20は、固定子320Aと可動子320Bとで構成さ
れ、固定子320Aは3相の電機子巻線(図示せず)か
らなり、可動子320Bはウエハ側Xステージ300X
の側面に極性が順次反転してX方向に並べて固定された
4固の永久磁石(図示せず)からなる。すなわち、リニ
アモータ320は、ムービング・マグネット型のリニア
同期モータである。なお、可動子側の電機子巻線を収納
したムーヒング・コイル型のリニアモータを使用しても
よい。
【0045】中央制御系280は、レチクルステージ駆
動系350を介してレチクル側のX軸用のリニアモータ
250及びY軸用のリニアモータの動作を制御して、レ
チクルRの位置決めを行うとともに、ウエハステージ駆
動系360を介してウエハ側のX軸用のリニアモータ3
20及びY軸用のリニアモータの動作を制御して、ウエ
ハWの位置決めを行う。このような制御により、レチク
ルRのパターンは、ウエハWの各ショット領域に縮小さ
れて露光される。
【0046】レチクルステージ駆動系350及びウエハ
ステージ駆動系360は、単電源を駆動電源として各リ
ニアモータをそれぞれ駆動するリニアモータ駆動装置を
搭載する。そこで、ウエハステージ駆動系360のリニ
アモータ駆動装置として、第1から第3の実施の形態の
リニアモータ駆動装置を用いることにより、リニアモー
タ駆動装置を構成する各相のキャリア信号の周波数が完
全に同一となり、ビートノイズが発生しない。そのた
め、ビートに起因して生じる低周波ノイズがなくなり、
リニアモータ及びウエハステージの位置制御を高精度化
することができる。したがって、露光装置のウエハステ
ージは露光時において正確に位置制御され、高精度にウ
エハの各ショット領域を露光することが可能になる。そ
の結果、半導体デバイスの歩留りが向上し、また製造品
質が向上する。
【0047】以上本発明を本発明をリニアモータにて説
明したが、本発明はリニアモータ以外の回転モータ等に
も適用可能であることは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】本発明のモータ駆動装置によれば、複数
のPWM駆動回路の使用に伴うビートの発生を低減する
ことができ、前記ビートに起因して生じる低周波ノイズ
を低減し、モータの駆動制御を高精度化することができ
る。
【0049】また、本発明のモータ駆動装置を搭載した
ステージ装置は、位置制御を高精度化することができ
る。さらに、本発明のステージ装置を搭載した露光装置
は、露光時において正確に位置制御され、ウエハを高精
度に露光することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図
(回路図を一部含む)である。
【図2】第1の実施の形態の動作を説明するための波形
図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図4】図3に示すキャリア信号発生回路12の動作を
示す波形図である。
【図5】図1に示す比較器13の比較動作及び前記比較
動作に基づくU,V,W各相のPWM制御回路の出力波
形を示す図である。
【図6】図6は本発明の第3の実施の形態を示すブロッ
ク図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図8】本発明の第5の実施の形態を示す図である。
【図9】従来の3相リニアモータ駆動装置のブロック図
である。
【符号の説明】
10 U相PWM駆動回路 20 V相PWM駆動回路 30 W相PWM駆動回路 11、21、31 電流指令信号 12 キャリア信号発生回路 13 比較器 14 PWM制御回路 15、16 スイッチング素子 17 フィルタ回路 18 モニタ回路 19 誤差増幅回路 41 発振回路 42 1/6分周回路 43 シフトレジスタ 44 W相積分回路 45 V相積分回路 46 U相積分回路 50 反転増幅器 51 ホストコンピュータ 52 ステージコントローラ 53 リニアモータ駆動装置 54 リニアモータ 55 干渉計システム 56 ステージ 210 照明光学系 220 ダイクロイックミラー 230 レチクルステージ装置 240 レチクルベース 250、320 リニアモータ 270X,270Y レチクル干渉計 280 中央制御系 300 ウエハステージ装置 310 ウエハベース 340X,340Y ウエハ干渉計 350 レチクルステージ駆動系 360 ウエハステージ駆動系 IL 露光光 PL 投影光学系 R レチクル UM U相モータ VM V相モータ WM W相モータ W ウエハ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの発振回路と、 前記発振回路から生成された一つの出力を共通のキャリ
    ア信号として用いると共に、モータを構成する複数のコ
    イルの各々に駆動電流を流す複数のPWM駆動回路とを
    備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 一つの発振回路と、 前記発振回路の一つの出力から複数のキャリア信号を生
    成するキャリア信号生成回路と、 前記複数のキャリア信号を各々用いて、モータを構成す
    る複数のコイルの各々に駆動電流を流す複数のPWM駆
    動回路とを備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 一つの発振回路と、 前記発振回路から生成された一つの出力を共通のキャリ
    ア信号として用いると共に、モータを構成する複数のコ
    イルの各々に単一電源を用いて駆動電流を流す複数のP
    WM駆動回路とを備えたことを特徴とするモータ駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 一つの発振回路と、 前記発振回路の一つの出力から複数のキャリア信号を生
    成するキャリア信号生成回路と、 前記複数のキャリア信号を各々用いて、モータを構成す
    る複数のコイルの各々に単一電源を用いて駆動電流を流
    す複数のPWM駆動回路とを備えたことを特徴とするモ
    ータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3、4のいづれか一つに
    記載のモータ駆動装置において、 前記キャリア信号は三角波または鋸歯状波であることを
    特徴とするモータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は4記載のモータ駆動装置に
    おいて、 前記キャリア信号生成回路は、120度の位相差を有す
    るキャリア信号を出力することを特徴とするモータ駆動
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項2又は4記載のモータ駆動装置に
    おいて、 前記キャリア信号生成回路は、互いに180度の位相差
    を有するキャリア信号を出力することを特徴とするモー
    タ駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項2又は4記載のモータ駆動装置に
    おいて、 前記PWM駆動回路がn台(nは正の整数)設けられ、 前記キャリア信号生成回路は位相差が各々(360/
    n)度あるn個のキャリア信号を生成することを特徴と
    するモータ駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8のいづれか一つに記載のモータ駆動装置を搭載したス
    テージ装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のステージ装置を搭載し
    た露光装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008300828A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Asml Netherlands Bv ステージシステムおよびそのようなステージシステムを備えるリソグラフィ装置
JP2009229602A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Sharp Corp カメラシステム、ボイスコイルモータの駆動装置、およびボイスコイルモータの駆動方法
JP2016025784A (ja) * 2014-07-23 2016-02-08 Fdk株式会社 駆動装置

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