JP2003037526A - スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法および装置 - Google Patents

スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法および装置

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    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
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    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
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    • H04B1/7073Synchronisation aspects
    • H04B1/7075Synchronisation aspects with code phase acquisition
    • H04B1/70751Synchronisation aspects with code phase acquisition using partial detection
    • H04B1/70752Partial correlation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出の
検出感度を上げる。 【解決手段】 拡散符号の1周期の複数倍をビット遷移
周期とするデータを、拡散符号でスペクトラム拡散した
スペクトラム拡散信号について、拡散符号の同期検出を
行う方法である。拡散符号の1周期の複数倍であって、
かつ、ビット遷移周期よりも短い単位期間毎に、スペク
トラム拡散信号と拡散符号との相関演算結果を線形加算
したものに等しい線形加算相関演算結果を得る処理を行
う。求められた単位期間毎の線形加算相関演算結果の絶
対値を計算する。求められた単位期間毎の線形加算相関
演算結果の絶対値を、複数単位期間分、加算する。得ら
れた絶対値の加算値から、相関点を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばGPS
(Global Positioning Syste
m)衛星信号などのスペクトラム拡散信号の拡散符号同
期検出方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人工衛星(GPS衛星)を利用して移動
体の位置を測定するGPSシステムにおいて、GSP受
信機は、4個以上のGPS衛星からの信号を受信し、そ
の受信信号から受信機の位置を計算し、ユーザに知らせ
ることが基本機能である。
【0003】GPS受信機は、GPS衛星からの信号を
復調してGPS衛星の軌道データを獲得し、GPS衛星
の軌道および時間情報と受信信号の遅延時間から、自受
信機の3次元位置を連立方程式により導き出す。受信信
号を得るGPS衛星が4個必要となるのは、GPS受信
機内部の時間と衛星の時間とで誤差があり、その誤差の
影響を除去するためである。
【0004】民生用GPS受信機の場合には、GPS衛
星(Navstar)からのL1帯、C/A(Clea
r and Aquisition)コードと呼ばれる
スペクトラム拡散信号電波を受信して、測位演算を行
う。
【0005】C/Aコードは、送信信号速度(チップレ
ート)が1.023MHz、符号長が1023のPN
(Pseudorandom Noise;擬似ランダ
ム雑音)系列の符号、例えばGold符号で、50bp
sのデータを拡散した信号により、周波数が1575.
42MHzの搬送波(以下、キャリアという)をBPS
K(Binary Phase Shift Keyi
ng)変調した信号である。この場合、符号長が102
3であるので、C/Aコードは、PN系列の符号が、図
20(A)に示すように、1023チップを1周期(し
たがって、1周期=1ミリ秒)として、繰り返すものと
なっている。
【0006】このC/AコードのPN系列の符号は、G
PS衛星ごとに異なっているが、どのGPS衛星が、ど
のPN系列の符号を用いているかは、予めGPS受信機
で検知できるようにされている。また、後述するような
航法メッセージによって、GPS受信機では、どのGP
S衛星からの信号を、その地点およびその時点で受信で
きるかが判るようになっている。したがって、GPS受
信機では、例えば3次元測位であれば、その地点および
その時点で取得できる4個以上のGPS衛星からの電波
を受信して、スペクトラム逆拡散し、測位演算を行っ
て、自分の位置を求めるようにする。
【0007】そして、図20(B)に示すように、衛星
信号データの1ビットは、PN系列の符号の20周期
分、つまり、20ミリ秒単位として伝送される。つま
り、データ伝送速度は、50bpsである。PN系列の
符号の1周期分の1023チップは、ビットが“1”の
ときと、“0”のときとでは、反転したものとなる。
【0008】図20(C)に示すように、GPSでは、
30ビット(600ミリ秒)で1ワードが形成される。
そして、図20(D)に示すように、10ワードで、1
サブフレーム(6秒)が形成される。図20(E)に示
すように、1サブフレームの先頭のワードには、データ
が更新されたときであっても常に規定のビットパターン
とされるプリアンブルが挿入され、このプリアンブルの
後にデータが伝送されてくる。
【0009】さらに、5サブフレームで、1フレーム
(30秒)が形成される。そして、航法メッセージは、
この1フレームのデータ単位で伝送されてくる。この1
フレームのデータのうちの始めの3個のサブフレーム
は、エフェメリス情報と呼ばれる衛星固有の情報であ
る。この情報には、衛星の軌道を求めるためのパラメー
タと、衛星からの信号の送出時刻とが含まれる。
【0010】GPS衛星のすべては、原子時計を備え、
共通の時刻情報を用いており、GPS衛星からの信号の
送出時刻は、原子時計の1秒単位とされている。また、
GPS衛星のPN系列の符号は、原子時計に同期したも
のとして生成される。
【0011】エフェメリス情報の軌道情報は、数時間ご
とに更新されるが、その更新が行われるまでは、同一の
情報となる。しかし、エフェメリス情報の軌道情報は、
これをGPS受信機のメモリに保持しておくことによ
り、数時間は、同じ情報を、精度良く使用することがで
きるものである。なお、GPS衛星からの信号の送出時
刻は、1秒ごとに更新される。
【0012】1フレームのデータの残りの2サブフレー
ムの航法メッセージは、アルマナック情報と呼ばれる全
ての衛星から共通に送信される情報である。このアルマ
ナック情報は、全情報を取得するために25フレーム分
必要となるもので、各GPS衛星のおおよその位置情報
や、どのGPS衛星が使用可能かを示す情報などからな
る。このアルマナック情報は、数か月ごとに更新される
が、その更新が行われるまでは、同一の情報となる。し
かし、このアルマナック情報は、これをGPS受信機の
メモリに保持しておくことにより、数か月は、同じ情報
を、精度良く使用することができる。
【0013】GPS衛星信号を受信して、上述のデータ
を得るためには、まず、キャリアを除去した後、GPS
受信機に用意される受信しようとするGPS衛星で用い
られているC/Aコードと同じPN系列の拡散符号を用
いて、そのGPS衛星からの信号について、C/Aコー
ドの位相同期を取ることによりGPS衛星からの信号を
捕捉し、スペクトラム逆拡散を行う。C/Aコードとの
位相同期が取れて、逆拡散が行われると、ビットが検出
されて、GPS衛星からの信号から時刻情報等を含む航
法メッセージを取得することが可能になる。
【0014】GPS衛星からの信号の捕捉は、C/Aコ
ードの位相同期検索により行われるが、この位相同期検
索においては、GPS受信機の拡散符号とGPS衛星か
らの受信信号の拡散符号との相関を検出し、例えば、そ
の相関検出結果の相関値が予め定めた値よりも大きい時
に、両者が同期していると判定する。そして、同期が取
れていないと判別されたときには、何らかの同期手法を
用いて、GPS受信機の拡散符号の位相を制御して、受
信信号の拡散符号と同期させるようにしている。
【0015】ところで、上述したように、GPS衛星信
号は、データを拡散符号で拡散した信号によりキャリア
をBPSK変調した信号であるので、当該GPS衛星信
号をGPS受信機が受信するには、拡散符号のみでな
く、キャリアおよびデータの同期をとる必要があるが、
拡散符号とキャリアの同期は独立に行うことはできな
い。
【0016】そして、GPS受信機では、受信信号は、
そのキャリア周波数を数MHz以内の中間周波数に変換
して、その中間周波数信号で、上述の同期検出処理する
のが普通である。この中間周波数信号におけるキャリア
には、主にGPS衛星の移動速度に応じたドップラーシ
フトによる周波数誤差と、受信信号を中間周波数信号に
変換する際に、GPS受信機内部で発生させる局部発振
器の周波数誤差分が含まれる。
【0017】したがって、これらの周波数誤差要因によ
り、中間周波数信号におけるキャリア周波数は未知であ
り、その周波数サーチが必要となる。また、拡散符号の
1周期内での同期点(同期位相)は、GPS受信機とG
PS衛星との位置関係に依存するのでこれも未知である
から、上述のように、何らかの同期手法が必要となる。
【0018】従来のGPS受信機では、キャリアについ
ての周波数サーチと、スライディング相関器+DLL
(Delay Locked Loop)+コスタスル
ープによる拡散符号同期検出手法を用いている。これに
ついて、以下に説明を加える。
【0019】GPS受信機のPN符号の発生器を駆動す
るクロックは、GPS受信機に用意される基準周波数発
振器を分周したものが、一般に用いられている。この基
準周波数発振器としては、高精度の水晶発振器が用いら
れており、この基準周波数発振器の出力から、GPS衛
星からの受信信号を中間周波数信号に変換するのに用い
る局部発振信号を生成する。
【0020】図21は、この周波数サーチを説明するた
めの図である。すなわち、GPS受信機の拡散符号の発
生器を駆動するクロック信号の周波数が、ある周波数f
1であるときに、拡散符号についての位相同期検索、つ
まり、拡散符号の位相を1チップずつ順次ずらして、そ
れぞれのチップ位相のときのGPS受信信号と拡散符号
との相関を検出し、相関のピーク値を検出することによ
り、同期が取れる位相を検出するようにする。
【0021】前記クロック信号の周波数がf1のときに
おいて、1023チップ分の位相検索の全てで同期する
位相が存在しなければ、例えば基準周波数発振器に対す
る分周比を変えて、前記駆動クロック信号の周波数を周
波数f2に変更し、同様に1023チップ分の位相検索
を行う。これを、図21のように、前記駆動クロック信
号の周波数をステップ的に変更して繰り返す。以上の動
作が周波数サーチである。
【0022】そして、この周波数サーチにより、同期可
能とされる駆動クロック信号の周波数が検出されると、
そのクロック周波数で最終的な拡散符号の位相同期検出
が行われる。これにより、水晶周波数発振器の発振周波
数ずれがあっても、衛星信号を捕捉することが可能にな
る。
【0023】しかしながら、拡散符号同期検出方法とし
て上述したような従来からの手法を用いたのでは、原理
的に高速同期には不向きで、実際の受信機においては、
それを補うため、多チャンネル化してパラレルに同期点
を探索する必要が生じる。そして、上記のように拡散符
号およびキャリアの同期に時間を要すると、GPS受信
機の反応が遅くなり、使用上において不便を生ずる。
【0024】拡散符号の位相同期検出に関しては、DS
P(Digital SignalProcesso
r)に代表されるハードウエアの能力の向上によって、
上述のようなスライディング相関の手法を用いることな
く、デジタルマッチドフィルタを用いることにより、符
号同期を高速に行う手法が実現している。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デジタルマ
ッチドフィルタは、トランスバーサルフィルタや高速フ
ーリエ変換(以下、FFT(Fast Fourier
Transform)という)を用いたものが知られ
ているが、通常、デジタルマッチドフィルタでの処理単
位は拡散符号の1周期である。
【0026】しかし、拡散符号の1周期分の相関演算結
果のみから拡散符号同期検出を行うのでは、検出感度が
低いので、従来は、検出感度を上げるため、拡散符号の
1周期分毎の相関演算結果の2乗和を積算してゆく方法
が用いられている。この方法によれば、相関値の正負の
極性に関係なく、相関点での相関値を非相関点での相関
値に比して大きくすることができるため、検出感度を上
げることができる。
【0027】しかしながら、2乗和を積算する方法は、
ノイズ成分も相殺されずに積算されてしまうので、C/
N(搬送波対雑音比)が悪い受信状態では、2乗操作に
よる損失が大きく、検出感度の改善度は低い。
【0028】そこで、2乗和ではなく、拡散符号の1周
期分毎の相関演算結果の線形和を積算することが考えら
れる。線形和であれば、ランダムに分布するノイズは相
殺されて小さくなるからである。
【0029】ところが、GPS信号の場合、スペクトラ
ム拡散信号は50bpsの航法データを含んでおり、図
20に示したように、拡散符号の1周期(1ミリ秒)の
20倍(20ミリ秒)をビット遷移周期としている。こ
のため、拡散符号の1周期分毎の相関演算結果の線形和
を、20ミリ秒以上の期間に渡って積算したときには、
ビット遷移のところから相関値が逆極性となって相殺さ
れてしまい、積算値が小さくなってしまうので、単純に
線形和を積算することはできない。
【0030】この発明は、以上の点にかんがみ、上述の
GPS信号のように、ビット遷移周期が拡散符号の1周
期の複数倍であるデータのスペクトラム拡散信号につい
て、拡散符号の同期検出の感度を大幅に改善することが
できるようにすることを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出方法は、拡散符号の1周期の複数倍をビッ
ト遷移周期とするデータを、前記拡散符号でスペクトラ
ム拡散したスペクトラム拡散信号について、前記拡散符
号の同期検出を行う方法において、前記拡散符号の1周
期の複数倍であって、かつ、前記ビット遷移周期よりも
短い単位期間毎に、前記スペクトラム拡散信号と前記拡
散符号との相関演算結果を線形加算したものに等しい線
形加算相関演算結果を得る処理を行う単位期間相関演算
線形加算手段と、前記単位期間相関演算線形加算工程で
求められた前記単位期間毎の線形加算相関演算結果の絶
対値を計算する絶対値計算工程と、前記絶対値計算工程
で求められた前記単位期間毎の線形加算相関演算結果の
絶対値を、複数単位期間分、加算する絶対値加算工程
と、前記絶対値加算工程で得られた前記絶対値の加算値
から、相関点を検出する相関点検出工程と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0032】上述の構成の請求項1の発明においては、
データのビット遷移周期よりも短い単位期間において
は、2乗和ではなく、線形和を得る。そして、その単位
期間毎の線形和の絶対値和を、複数単位期間分積算し、
その積算した絶対値和から相関点を検出する。
【0033】この場合において、データのビット遷移が
どこで生じるかは未知であるので、前記単位期間での線
形和の演算の過程で相関値の正負の相殺が生じ、特に、
ビット遷移が単位期間の中央にくる場合には、相関値の
正負の相殺のために完全に相関演算値の線形和は0にな
ってしまう。
【0034】しかし、請求項1の発明においては、単位
期間がビット遷移周期よりも短い期間として設定されて
いるので、ある単位期間において、ビット遷移がその中
央にくるようになっている場合には、その単位期間の前
後の単位期間では、ビット遷移がその中央にくるように
なることは決してない。
【0035】例えば、請求項2の発明のように、単位期
間の長さをビット遷移周期の1/2の時間長とした場合
であれば、ある単位期間において、ビット遷移がその中
央にくるようになっている場合には、その単位期間の前
後の単位期間では、ビット遷移を含まない。このため、
それらの前後の単位期間では、ビット遷移による相殺の
影響は全く受けない相関演算結果の線形和が得られ、そ
れらの絶対値和により、相関点を検出することで、検出
感度の向上を期待することができる。
【0036】また、請求項8の発明によるスペクトラム
拡散信号の拡散符号同期検出方法は、拡散符号の1周期
の複数倍をビット遷移周期とするデータを、前記拡散符
号でスペクトラム拡散したスペクトラム拡散信号につい
て、前記拡散符号の同期検出を行う方法において、前記
拡散符号の1周期の複数倍であって、かつ、前記ビット
遷移周期以下の長さの単位期間毎に、前記スペクトラム
拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果を線形加算し
たものに等しい第1の線形加算相関演算結果を得ると共
に、前記単位期間を前半期間と後半期間とに2等分し、
前記前半期間または前記後半期間の一方における前記ス
ペクトラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果の
線形和に等しい第1の線形和と、前記前半期間または前
記後半期間の他方における前記スペクトラム拡散信号と
前記拡散符号との一方を符号反転させた状態での前記ス
ペクトラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果の
線形和に等しい第2の線形和との和に等しい第2の線形
加算相関演算結果を、前記単位期間毎に得る単位期間相
関演算線形加算工程と、前記第1の線形加算相関演算結
果の絶対値と、前記第2の線形加算相関演算結果の絶対
値との和を、複数単位期間分、加算する絶対値加算工程
と、前記絶対値加算工程で得られた前記絶対値の加算値
から、相関点を検出する相関点検出工程と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0037】上述の構成の請求項8の発明において、前
記第1の線形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2の
線形加算相関演算結果の絶対値との和は、単位期間とビ
ット遷移位置との位相関係によらず、常に一定となる。
このため、絶対値加算工程で、複数単位期間において、
前記絶対値和を積算すれば、当該絶対値和は、その複数
単位期間数倍となる。
【0038】したがって、相関点検出工程において相関
点を検出するための閾値を設定し易くなり、かつ、検出
感度を改善することができる。
【0039】また、請求項16の発明は、請求項8に記
載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法にお
いて、前記単位期間は、前記ビット遷移周期に等しく選
定し、前記第1の線形加算相関演算結果と、前記第2の
線形加算相関演算結果との比から、前記単位期間と前記
ビット遷移位置との位相ずれを推定し、この推定した位
相ずれにより、前記単位期間と前記ビット遷移位置との
位相ずれを補正することを特徴とする。
【0040】この請求項16においては、単位期間をビ
ット遷移周期に等しく選定し、前記第1の線形加算相関
演算結果と、前記第2の線形加算相関演算結果との比か
ら、前記単位期間と前記ビット遷移位置との位相ずれを
推定するようにする。そして、推定した位相ずれによ
り、スペクトラム拡散信号の単位期間と、データのビッ
ト遷移位置との位相ずれを補正する。このようにすれ
ば、単位期間内でビット遷移することがなくなるので、
単位期間毎の相関値の線形加算は常に最大値を示すよう
にすることができて、拡散符号同期の検出感度が、さら
に向上する。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、この発明によるスペクトラ
ム拡散信号の拡散符号同期検出方法の実施の形態を、上
述したGPS受信機におけるGPS信号についての拡散
符号同期検出に適用した場合について、図を参照しなが
ら説明する。
【0042】[第1の実施の形態]図2は、スペクトラ
ム拡散信号の拡散符号同期検出装置の第1の実施の形態
としてのGPS受信機の拡散符号同期検出部の構成例を
示すブロック図である。この図2において、受信信号r
(n)は、図示を省略したが、GPSアンテナにて受信
されたGPS衛星からの信号(スペクトラム拡散信号)
のキャリアを、中間周波数1.023MHzに低域変換
した中間周波信号である。
【0043】なお、説明を簡略にするため、図2の実施
の形態では、受信信号r(n)についてのキャリア同期
は取れているものとして説明するが、実際的には、後述
するような何らかの方法でキャリア周波数をサーチし
て、キャリア同期を取る動作が必要である。
【0044】受信信号r(n)は、まず、A/D変換器
1でデジタル信号に変換された後、デジタルマッチドフ
ィルタ2に供給される。このデジタルマッチドフィルタ
2には、拡散符号発生部3からの拡散符号の1周期分が
供給される。このとき、拡散符号発生部3からは、受信
しようとするGPS衛星信号に使用されている拡散符号
が出力される。この結果、このデジタルマッチドフィル
タ2からは、受信信号と拡散符号との相関結果が得られ
る。
【0045】この相関結果は、拡散符号の1周期分の各
チップ位相における相関値を示すものとなっており、受
信信号r(n)中の拡散符号と、拡散符号発生部3から
の拡散符号とが同期している場合には、図3に示すよう
に、1023チップのうちのある一つのチップ位相np
での相関値が、予め定められるスレッショールド値を超
えるようなピーク値を示す相関波形が得られる。このピ
ーク値の立つチップ位相が、相関点の位相となる。デジ
タルマッチドフィルタ2からの出力は、図3に示すよう
な相関結果が、拡散符号の1周期分毎に繰り返すような
ものとなる。
【0046】ただし、前述もしたように、拡散符号の1
周期分だけから相関点の検出を行おうとすると、検出感
度が悪い。そこで、この実施の形態では、次のようにす
る。
【0047】デジタルマッチドフィルタ2からの拡散符
号の1周期分毎に繰り返す相関結果は、単位期間線形加
算部4に供給される。この単位期間線形加算部4では、
拡散符号の1周期の複数倍であって航法データのビット
遷移周期である20ミリ秒よりも短い期間として選定さ
れる単位期間内において、デジタルマッチドフィルタ2
からの拡散符号の1周期分毎に繰り返す相関結果を、各
チップ位相の値を同期加算するようにして線形加算す
る。そして、単位期間線形加算部4では、この線形加算
処理を、単位期間のそれぞれにおいて行う。
【0048】ここで、この実施の形態では、単位期間
は、拡散符号の1周期の10倍であって、ビット遷移周
期(20ミリ秒)の1/2である10ミリ秒に選定され
る。
【0049】この単位期間線形加算部4は、図2に示す
ように、拡散符号のチップ数Nに等しい段数のレジスタ
4RGを備え、このレジスタ4RGに、拡散符号の各チ
ップ位相の相関結果を単位期間分、線形加算したものを
蓄積する。つまり、この例の場合には、単位期間は10
ミリ秒であるので、単位期間線形加算部4のレジスタ4
RGの各チップ位相に対応する段のレジスタでは、当該
チップ位相の10個の相関結果を同期加算するものであ
る。
【0050】この単位期間線形加算部4からの単位期間
毎の相関値線形加算結果(拡散符号の1周期分)は、絶
対値計算部5に供給されて、単位期間分毎に絶対値化さ
れ、絶対値累積加算部6に供給される。この絶対値累積
加算部6では、単位期間のM(Mは2以上の整数)倍の
期間で、単位期間分毎の相関値線形加算結果の絶対値を
累積加算する。そして、絶対値累積加算部6は、その累
積加算結果を相関点検出部7に供給する。
【0051】相関点検出部7では、図3に示したような
特性を示す累積加算結果について、予め定めたスレッシ
ョールド値と比較し、このスレッショールド値を超える
ようなピーク値が検出されたときに、受信信号と拡散符
号との同期が取れたとして検出し、前記ピーク値の位相
を相関点npとして検知する。
【0052】なお、基準クロック発生器10からの基準
クロックが分周器8に供給されて、受信信号r(n)の
サンプル周波数に等しい周波数のクロックCLKが生成
され、そのクロックCLKが、A/D変換器1、デジタ
ルマッチドフィルタ2および単位期間線形加算部4に供
給される。
【0053】また、基準クロック発生器10からの基準
クロックは、タイミング制御部9に供給され、このタイ
ミング制御部9では、単位期間に同期するタイミング信
号が成されて、それぞれ単位期間線形加算部4、絶対値
計算部5および絶対値累積加算部6に供給される。
【0054】[デジタルマッチドフィルタの具体例]図
2のデジタルマッチドフィルタ2は、トランスバーサル
フィルタやFFTを用いて構成することができる。図4
は、トランスバーサルフィルタを用いたデジタルマッチ
ドフィルタ2の構成例を示すものである。
【0055】すなわち、図4の例のデジタルマッチドフ
ィルタ2は、拡散符号のチップ数N−1に等しい段数の
シフトレジスタ201を備え、A/D変換器1からのデ
ジタル信号Dinが、図4では省略したが分周器8から
のクロックCLKによって、このシフトレジスタ201
に順次に転送される。
【0056】そして、デジタル信号Dinおよびシフト
レジスタ201の各段のレジスタRGの出力が、係数乗
算器202,202,202、…、202でそ
れぞれ係数乗算された後、総和器203に供給され、総
和演算が行われる。総和器203からの総和演算結果
は、レベル調整部204で、1/Nに減衰されて、相関
結果CRoutとして出力される。
【0057】係数乗算器202,202,20
、…、202には、拡散符号発生部3からの拡散
符号の各チップの値(+1または−1)が供給される。
この場合、拡散符号発生部3からの拡散符号の1番目の
チップは係数乗算器202に、1023番目のチップ
は係数乗算器202に、というようにして、逆順に、
拡散符号の各チップの値が各係数乗算器に供給される。
【0058】したがって、シフトレジスタ201に拡散
符号発生部3からの拡散符号に同期したデジタル信号が
取り込まれたチップ位相のときに、総和器203からの
相関結果CRoutは、ピークを呈し、他のチップ位相
では低レベルとなるようなものとなる。すなわち、総和
器203からの相関結果CRoutとして、図3に示し
たような特性の信号が得られる。
【0059】次に、FFTを用いた場合のデジタルマッ
チドフィルタ2の構成例を、図5に示す。
【0060】この図5の例の場合には、A/D変換器1
からのデジタル信号Dinは、バッファメモリ211に
書き込まれる。このバッファメモリ211に書き込まれ
た信号は、拡散符号の1周期分(1023チップ分)ず
つ、読み出されてFFT処理部212でFFT処理さ
れ、そのFFT結果がメモリ213に書き込まれる。メ
モリ213から読み出された受信信号のFFT結果は、
乗算部214に供給される。
【0061】一方、拡散符号発生部3からは、そのとき
に受信対象となっている衛星からの受信信号に使用され
ている拡散符号と同じ系列の拡散符号が発生する。この
拡散符号発生部3からの1周期分(1023チップ)の
拡散符号は、FFT処理部215に供給されてFFT処
理され、その処理結果がメモリ216に供給される。こ
のメモリ216からは、通常の場合と同様に、FFT結
果が低い周波数から順に読み出されて乗算部214に供
給される。
【0062】乗算部214では、メモリ213からの受
信信号のFFT結果と、メモリ216からの拡散符号の
FFT結果とが乗算され、周波数領域における受信信号
と拡散符号との相関の度合いが演算される。そして、そ
の乗算結果は逆FFT処理部217に供給されて、周波
数領域の信号が時間領域の信号に戻される。
【0063】逆FFT処理部217から得られる逆FF
T結果は、受信信号と拡散符号との時間領域における相
関検出信号となっており、この相関検出信号は、相関点
検出部7に供給される。
【0064】この相関検出信号は、前述のトランスバー
サルフィルタを用いたデジタルマッチドフィルタの場合
と同様に、拡散符号の1周期分の各チップ位相における
相関値を示すものとなっており、受信信号中の拡散符号
と、拡散符号発生部3からの拡散符号とが同期している
場合には、図3に示すように、1023チップのうちの
ある一つの位相での相関値が、予め定められるスレッシ
ョールド値を超えるようなピーク値を示す相関波形が得
られる。このピーク値の立つチップ位相が、相関点の位
相となる。
【0065】この図5の例のデジタルマッチドフィルタ
の処理の原理は、図22の式(1)に示すように、時間
領域での畳み込みのフーリエ変換が周波数領域では乗算
になるという定理に基づくものである。
【0066】この式(1)において、r(n)は時間領
域の受信信号、R(k)はその離散フーリエ変換を表
す。また、c(n)は拡散符号発生部からの拡散符号、
C(k)はその離散フーリエ変換を表す。nは離散時
間、kは離散周波数である。そして、F[]は、フーリ
エ変換を表している。
【0067】2つの信号r(n)、c(n)の相関関数
を改めてf(n)と定義すると、f(n)の離散フーリ
エ変換F(k)は、図22の式(2)のような関係にな
る。したがって、r(n)を図1のA/D変換器1から
の信号とし、c(n)を拡散符号発生部3からの拡散符
号とすれば、r(n)とc(n)の相関関数f(n)
は、通常の定義式によらず、前記式(2)により以下の
手順で計算できる。
【0068】・受信信号r(n)の離散フーリエ変換R
(k)を計算する。
【0069】・拡散符号c(n)の離散フーリエ変換C
(k)の複素共役を計算する。
【0070】・R(k)、C(k)の複素共役より、式
(2)のF(k)を計算する。
【0071】・F(k)の逆離散フーリエ変換により相
関関数f(n)を計算する。
【0072】ところで、前述したように、受信信号r
(n)に含まれる拡散符号が、拡散符号発生部106か
らの拡散符号c(n)と一致していれば、上記手順によ
り計算した相関関数f(n)は、図3のように相関点で
ピークを生ずる時間波形となる。上述したように、この
実施の形態では、離散フーリエ変換および逆フーリエ変
換に、FFTおよび逆FFTの高速化アルゴリズムを適
用したので、定義に基づいて相関を計算するより、かな
り高速に計算を行うことができる。
【0073】なお、図5の例においては、拡散符号発生
部3とFFT処理部215とを別々に設けるようにした
が、それぞれのGPS衛星に対応する拡散符号をあらか
じめFFTしておいたものをメモリに記憶させておくこ
とで、衛星信号の受信時における拡散符号c(n)のF
FT計算を省略することができる。
【0074】[第1の実施の形態の動作説明]図1は、
上述のような構成の第1の実施の形態における動作説明
をするためのタイミングチャートである。
【0075】前述したように、GPS信号は、キャリア
を除くと、50bpsの航法データを1.023MH
z、周期1023の拡散符号でスペクトラム拡散された
信号で、航法データの1ビットの時間長は20ミリ秒
で、1ミリ秒周期の拡散符号が20周期分含まれる。
【0076】GPS信号は、ノイズ成分の方がはるかに
大きい信号であるが、多周期に渡って受信機内部で発生
させる拡散符号との相関検出を行うことで、受信感度を
向上させることができる。これは、主なノイズ成分の熱
雑音がランダムな非周期信号であるのに対し、GPS信
号は周期信号であることを利用している。
【0077】GPS信号は部分的には周期信号ではある
が、図1(A)に示すようなビット遷移を持つ航法デー
タを含む。この航法データは、未知であるので、前述し
たように、拡散符号の多周期に渡って拡散符号との相関
をとると、航法データの正負の信号(「1」、「0」の
ビット)が相殺し合うために、図3のような相関ピーク
が検出されない場合がある。
【0078】これを避けるために、前述したように、拡
散符号の1周期(1ミリ秒)毎の相関の絶対値和または
2乗和を多周期に渡って加算していく方法があり、この
方法によれば航法データに依存しなくなるが、C/N
(キャリア対ノイズ電力比)が小さいほど2乗操作によ
る損失が大きく、検出感度の改善度は低い。
【0079】そこで、この第1の実施の形態では、以下
に説明するようにして、検出感度の向上を図っている。
【0080】まず、図1(B)に示すように、この第1
の実施の形態においては、航法データの1ビット期間の
半分である拡散符号の10周期長分(10ミリ秒)を単
位期間として、この10周期長分の単位期間について、
デジタルマッチドフィルタ2により、前述したような、
拡散符号の1周期(1ミリ秒)分毎の相関演算結果を順
次に得る。
【0081】次に、単位期間線形加算部4で、図1
(C)に示すように、前記の拡散符号の1周期分毎の相
関演算結果を、単位期間において線形加算する。
【0082】次に、単位期間線形加算部4からの、単位
期間毎の相関値線形加算結果は、絶対値計算部5で、図
1(D)に示すように絶対値化される。
【0083】そして、それらの絶対値は、絶対値累積加
算部6で拡散符号のM周期期間(以下、M区間という)
に渡って加算される。そして、そのM周期期間に渡る絶
対値の総和が相関値検出部7に供給され、相関点が検出
される。
【0084】この場合、図1(A)に示す航法データの
ビット遷移位置は未知であるので、通常は、図示のよう
に、単位期間と航法データのビット遷移位置とはタイミ
ング的に位相がずれている。このため、図1(B)にお
ける左から2番目および4番目の単位期間のようにビッ
ト遷移を含む単位期間では、線形な相関計算の過程で正
負の相殺が生じ、特にビット遷移が単位期間の中央にく
る場合には完全に相殺して、単位期間内の相関計算結果
は0となってしまう。
【0085】しかし、この実施の形態においては、M区
間の複数個の単位期間のうち少なくとも半分はビット遷
移を含まないので、航法データがM区間に渡って同じ符
号またはビット遷移位置がちょうど単位区間の境界にあ
る最良の場合と、M区間において航法データが「0」と
「1」を交互に繰り返し、かつ、ビット遷移が各単位期
間の中央にある最悪の場合とにおける検出感度の差は3
dBで済む。
【0086】以上のように、この実施の形態の拡散符号
同期検出方法は、簡潔な方法であるが、2乗(絶対値)
操作によるロスが少ないため、拡散符号の1周期毎の相
関を、単位期間のΜ倍の区間に渡って絶対値和をとる方
法に比べて、同期検出感度の改善度は高い。
【0087】なお、上述の第1の実施の形態では、拡散
符号の1周期毎の相関結果について線形加算を行う単位
期間を、航法データの1ビット期間の1/2である、拡
散符号の10周期長としたが、必ずしも10周期長であ
る必要はない。単位期間の時間長が10周期長より短い
と、検出感度の改善度が下がるが、ビット還移位置によ
る相関値のばらつきは少ない。逆に、単位期間の時間長
が10周期より長いと、ビット還移位置によるばらつき
は大きいが、ビット還移位置によっては検出感度の改善
度が高くなる。
【0088】[第2の実施の形態]第2の実施の形態
は、第1の実施の形態の変形例であり、相関値線形加算
結果を求めるまでの手順が第1の実施の形態とは異なる
ものである。
【0089】すなわち、上述の第1の実施の形態では、
デジタルマッチドフィルタ2によって拡散符号の1周期
分毎の相関演算結果を得、その相関演算結果を、単位期
間毎に線形加算するようにしたが、デジタルマッチドフ
ィルタ2で相関演算を行う前に、受信信号r(n)につ
いて拡散符号の1周期分毎について線形加算をし、その
線形加算結果を、デジタルマッチドフィルタによって相
関演算するようにしても、上述と全く同様の作用効果が
得られる。第2の実施の形態は、その場合の例である。
【0090】図6は、第2の実施の形態の場合における
拡散符号同期検出装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【0091】すなわち、この第2の実施の形態において
は、A/D変換器1からのデジタル信号は、単位期間線
形加算部11に供給される。この単位期間線形加算部1
1では、単位期間分のデジタル信号、つまりこの例の場
合には拡散符号の10周期分(10ミリ秒)のデジタル
信号について、拡散符号の1周期毎の線形加算を行う。
すなわち、単位期間のそれぞれにおいて、拡散符号の1
0周期分のデジタル信号について、拡散符号の同じチッ
プ位相の10個のデータ同士を同期加算する。
【0092】したがって、この単位期間線形加算部11
からは、拡散符号の1周期分に等しいデータ数の同期加
算結果(拡散符号の1周期分のチップ数に等しいデー
タ)が得られる。この同期加算結果は、デジタルマッチ
ドフィルタ2に供給されて、拡散符号発生部3からの拡
散符号との相関演算が行われる。そして、その相関演算
結果は、絶対値計算部5に供給される。その他の構成
は、第1の実施の形態と同様である。
【0093】この第2の実施の形態においては、拡散符
号の1周期分毎を加算単位とする線形加算をデジタルマ
ッチドフィルタ2の前段階で行う点が第1の実施の形態
と異なるが、第1の実施の形態と全く同様の作用効果が
得られるものである。
【0094】なお、この第2の実施の形態でも、単位期
間を、航法データの1ビット期間の1/2である拡散符
号の10周期長としたが、必ずしも10周期長である必
要はないことは、前述の第1の実施の形態と全く同様で
ある。
【0095】[第3の実施の形態]第3の実施の形態
も、第1の実施の形態の変形例であり、相関値線形加算
結果を求めるまでの手順が第1の実施の形態とは異なる
ものである。
【0096】この第3の実施の形態は、デジタルマッチ
ドフィルタ2として、図5に示したようなFFTを利用
したデジタルマッチドフィルタを用いる場合において、
第1の実施の形態におけるデジタルマッチドフィルタ2
の後段の単位期間線形加算部4、あるいは、第2の実施
の形態におけるデジタルマッチドフィルタ2の前段の単
位期間線形加算部11を省略するものである。
【0097】図7は、この第3の実施の形態の場合にお
ける拡散符号同期検出装置の構成例を示すブロック図で
ある。
【0098】すなわち、この第3の実施の形態において
は、A/D変換器1からのデジタル信号は、図5におい
て点線で囲んだ部分からなるFFTを用いたデジタルマ
ッチドフィルタ12に供給される。
【0099】前述した第1の実施の形態の場合には、図
5について説明したように、メモリ211からは拡散符
号の1周期分毎にデジタル信号を読み出し、FFT処理
部212に供給するようにしたが、この第3の実施の形
態では、FFTを用いたデジタルマッチドフィルタ12
においては、単位期間分毎にデジタルデータをメモリ2
11から読み出し、その読み出した単位期間分毎のデジ
タルデータをFFT処理部212に供給してFFT演算
を実行する。
【0100】この第3の実施の形態においては、FFT
処理部212では、単位期間分毎のデジタル信号につい
てのFFT演算を行う。単位期間内には、上述の例の場
合には拡散符号の10周期分が含まれているので、この
FFT処理部212からは、拡散符号の1周期分毎のデ
ジタル信号のFFT演算結果が10周期分累積されたも
のと同様のFFT演算結果が得られ、そのFFT演算結
果がメモリ213に書き込まれることとなる。
【0101】FFTを用いたデジタルマッチドフィルタ
12におけるその後の処理は、図5において説明したの
と全く同様であり、逆FFT処理部217から、時間領
域に戻された相関演算結果が得られる。そして、この第
3の実施の形態においては、このFFTを用いたデジタ
ルマッチドフィルタ12からの相関演算結果が、絶対値
計算部5に供給される。
【0102】以上のようにして、この第3の実施の形態
によれば、FFT演算を単位期間分のデジタル信号につ
いて行うようにすることにより、図2におけるデジタル
マッチドフィルタ2の後段の単位期間線形加算部4、あ
るいは図6におけるデジタルマッチドフィルタ2の前段
の単位期間線形加算部11を省略することができ、構成
が簡単になる。
【0103】なお、この第2の実施の形態でも、単位期
間を、航法データの1ビット期間の1/2である拡散符
号の10周期長としたが、必ずしも10周期長である必
要はないことは、前述の第1の実施の形態と全く同様で
ある。
【0104】[第4の実施の形態]上述した第1〜第3
の実施の形態の方法は、拡散符号の1周期分毎の相関演
算結果を線形加算し、その線形加算結果の絶対値を、M
区間に渡って累積加算し、その累積加算結果から、相関
点を検出する方法であるので、冒頭で述べたような従来
の方法に比べて相関点検出感度の改善度は高い。
【0105】しかしながら、上述した第1〜第3の実施
の形態の方法の場合には、単位期間と、ビット遷移位置
との位相関係によって相関計算の結果にばらつきが生じ
るので、相関点を検出する際に、相関値のピーク値に対
するスレッショールド値の設定が難しく、このため、相
関の有無を判断する上では扱いにくい。第4の実施の形
態は、この問題を解決したものである。
【0106】図8は、この第4の実施の形態のスペクト
ラム拡散信号の拡散符号同期検出装置のブロック図であ
る。また、図9は、この図8の装置の動作説明のための
タイミングチャートである。
【0107】この第4の実施の形態においては、受信信
号r(n)(図9(A)参照)から2つの信号系列を生
成する。第1の信号系列Aは、受信信号r(n)そのま
まの信号系列である(図9(B)参照)。
【0108】この第1の信号系列Aにおいては、A/D
変換器1からのデジタル信号は、そのままデジタルマッ
チドフィルタ21に供給され、前述の第1の実施の形態
で説明したようにして、拡散符号発生部3からの拡散符
号との相関演算がなされる。そして、その拡散符号の1
周期分毎の相関演算結果は、単位期間線形加算部22に
供給され、単位期間について、線形加算される。
【0109】この第4の実施の形態では、単位期間は、
航法データの1ビット分、つまり、拡散符号の20周期
長とする。
【0110】単位期間線形加算部22からの線形加算相
関演算結果DA(図9(C)参照)は、絶対値計算部2
3に供給され、絶対値化された後、加算部24に供給さ
れる。そして、その加算部24の加算出力Dは、累積加
算部25に供給されて、第1の実施の形態と同様に、M
区間に渡って累積加算される。その累積加算結果MD
は、相関点検出部26に供給される。
【0111】なお、分周器8からのクロック信号CLK
およびタイミング制御部9からの各種タイミング信号
は、前述した第1の実施の形態の場合と同様にして、そ
れぞれの回路ブロックに供給されるが、前述したよう
に、この第4の実施の形態では、単位期間が20ミリ秒
であるので、その点が第1の実施の形態の場合とは異な
る。
【0112】以上の第1の信号系列Aについての構成
は、加算部24を除くと、前述した第1の実施の形態と
同様である。ただし、単位期間が前述の第1の実施の形
態では、航法データの1ビット周期の1/2である10
ミリ秒であったのに対して、第4の実施の形態では、航
法データの1ビット周期の20ミリ秒である点が異な
る。
【0113】しかし、第1の実施の形態の場合と同様
に、10ミリ秒毎に線形加算したものを2回加算するこ
とにより、第1の信号系列Aについての20ミリ秒毎の
線形加算結果を得ることもできる。
【0114】次に、第2の信号系列Bについての処理を
説明する。この第2の信号系列Bにおいては、A/D変
換器1からのデジタル信号は、そのままスイッチ回路3
5の一方の入力端に供給されると共に、符号反転部34
を通じて符号反転された後、スイッチ回路35の他方の
入力端に供給される。
【0115】スイッチ回路35は、タイミング制御部9
からのスイッチ切換信号SWにより、単位期間の前半期
間(10ミリ秒)では一方の入力端に、単位期間の後半
期間(10ミリ秒)では他方の入力端に、交互に切り換
えられる。したがって、スイッチ回路35からは、受信
信号r(n)のデジタル信号が単位期間の後半期間で符
号反転された状態の、信号系列Bの信号(図9(D)参
照)が得られる。
【0116】この信号系列Bのデジタル信号は、デジタ
ルマッチドフィルタ31に供給され、前述の第1の実施
の形態で説明したようにして、拡散符号発生部3からの
拡散符号との相関演算がなされる。そして、その拡散符
号の1周期分毎の相関演算結果は、単位期間線形加算部
32に供給され、単位期間について、線形加算される。
【0117】そして、単位期間線形加算部32からの線
形加算相関演算結果DB(図9(E)参照)は、絶対値
計算部33に供給され、絶対値化された後、加算部24
に供給され、絶対値加算部23からの線形加算相関演算
結果DAの絶対値と加算される。したがって、この加算
部24の加算結果Dは、 D=|DA|+|DB| ・・・[式(3)] となる。
【0118】この加算結果Dが累積加算部25でM区間
(M≧1)に渡って累積され、その累積結果MDが相関
点検出部26に供給される。相関点検出部26では、予
め定められたスレッショールド値よりも大きいピーク値
が検出できたか否かにより、相関点が検出されたか否か
が判別され、前記ピーク値が検出されたときには、その
ピーク値が得られたチップ位相が、相関点npとして検
出される。
【0119】この第4の実施の形態において、受信信号
r(n)のビット遷移位置と、単位期間との位相ずれ
を、図9(A)に示すようにhとしたとき、この位相ず
れhに対する単位期間線形加算部22および32の線形
加算相関演算結果DAおよびDBの値は、図10(A)
および(B)に示すようなものとなる。
【0120】図10は、航法データが1ビット毎に反転
する場合を想定したものであり、また、拡散符号の1周
期長分での相関値をdとし、M=1とした場合の特性図
である。そして、図10(A)は、相関値dが正の場合
であり、図10(B)は、相関値dが負の場合である。
なお、位相ずれhは、拡散符号の周期数(1周期は1ミ
リ秒であるので、ミリ秒の単位とすることもできる)で
表してある。
【0121】すなわち、図10に示すように、位相ずれ
h=0で、単位期間の先頭位置と、航法データのビット
遷移位置とが同期しているときには、第1の信号系列A
では、線形加算相関演算結果DAは、単位期間内におけ
る拡散符号の1周期分毎の20個の相関値dは、すべて
同じく正または負となるので、 d>0のときには、DA=20|d| d<0のときには、DA=−20|d| となる。
【0122】これに対して、第2の信号系列Bでは、位
相ずれh=0のときには、符号反転が単位期間の中央の
時点で行われることになるので、単位期間内における拡
散符号の1周期毎の20個の相関値dは、正負の数が同
数となり、線形加算相関演算結果DBは、相殺されてD
B=0となる。
【0123】また、位相ずれh=10で、単位期間の中
央がビット遷移位置となる場合には、第1の信号系列A
では、ビット反転によって、単位期間内における拡散符
号の1周期毎の20個の相関値dは、正負の数が同数と
なり、線形加算相関演算結果DAは、相殺されてDA=
0となる。
【0124】一方、第2の信号系列Bでは、位相ずれh
=10のときには、符号反転が単位期間の中央の時点で
ビット遷移に同期して行われることになるので、単位期
間内における拡散符号の1周期毎の20個の相関値d
は、すべて同じく正または負となり、 d>0のときには、DB=−20|d| d<0のときには、DB=20|d| となる。
【0125】また、位相ずれh=20で、単位期間が、
航法データの1ビット分ずれてしまった場合には、第1
の信号系列Aでは、線形加算相関演算結果DAは、単位
期間内における拡散符号の1周期分毎の20個の相関値
dは、位相ずれh=0の場合とは正負の極性が反転する
が、すべて同じく正または負となり、 d>0のときには、DA=−20|d| d<0のときには、DA=20|d| となる。
【0126】これに対して、第2の信号系列Bでは、位
相ずれh=20のときには、符号反転が単位期間の中央
の時点で行われることになるので、単位期間内における
拡散符号の1周期毎の20個の相関値dは、位相ずれh
=0の場合とは正負の極性が反転するが、正負の数が同
数となり、線形加算相関演算結果DBは、相殺されてD
B=0となる。
【0127】線形加算相関演算結果DAおよび線形加算
相関演算結果DBが、単位期間の先頭位置に対する航法
データのビット遷移位置の位相ずれhに対して、この図
10のような特性を示すことから、加算部24からの両
線形加算相関演算結果DAおよび線形加算相関演算結果
DBの絶対値和Dは、一定となる。すなわち、この例の
場合には、 D=|DA|+|DB|=20|d| となる。
【0128】すなわち、線形加算相関演算結果DAおよ
び線形加算相関演算結果DBの絶対値和Dは、受信信号
r(n)のビット遷移位置と、単位期間との位相ずれh
に関係なく、一定値20M|d|となる。したがって、
累積加算部25の累積結果MDは、その一定値をM区間
分、単純に累積加算した値、つまり、 MD=|DA|+|DB|=20M|d| となる。
【0129】このように、この第4の実施の形態によれ
ば、単位期間の先頭位置に対して、ビット遷移位置がど
こで生じても、前記絶対値和は相関値dの整数倍となる
ので、相関点検出部26で、相関の有無を判断するため
のスレッショールド値の設定がし易くなる。また、単位
期間内で、DAおよびDBは、拡散符号の1周期分毎の
相関値を線形加算したものであるので、ノイズ分を除去
しながら、相関値を加算したものとなり、相関点の検出
感度の向上が期待できる。
【0130】なお、この第4の実施の形態において、デ
ジタルマッチドフィルタ21および31としては、前述
の第1〜第3の実施の形態の場合と同様にして、図4に
示したようなトランスバーサルフィルタを用いることも
できるし、また、図5に示したようなFFT処理を用い
る構成とすることもできる。
【0131】なお、以上の第4の実施の形態の説明で
は、単位期間は、ビット遷移周期に等しく選定したが、
第4の実施の形態は、単位期間は、ビット遷移周期以下
であればよい。
【0132】[第5の実施の形態]この第5の実施の形
態は、第4の実施の形態の変形例であり、第1の実施の
形態に対する第2の実施の形態の関係と同様であって、
線形加算相関演算結果を求めるまでの手順が第4の実施
の形態とは異なるものである。
【0133】すなわち、上述の第4の実施の形態では、
デジタルマッチドフィルタ21および31によって、第
1の信号系列Aおよび第2の信号系列Bについて、拡散
符号の1周期毎の相関演算を行い、その相関演算結果
を、単位期間毎に線形加算するようにしたが、この第5
の実施の形態においては、第1の信号系列Aおよび第2
の信号系列Bについて、デジタルマッチドフィルタ21
および31で相関演算を行う前に、拡散符号の1周期分
単位で線形加算をし、その線形加算結果を、デジタルマ
ッチドフィルタ21および31によって相関演算するよ
うにする。
【0134】図11は、この第5の実施の形態の場合に
おける拡散符号同期検出装置の構成例を示すブロック図
である。
【0135】すなわち、この第5の実施の形態において
は、A/D変換器1からの第1の系列Aのデジタル信号
は、単位期間線形加算部27に供給される。この単位期
間線形加算部27では、単位期間分のデジタル信号、つ
まりこの例の場合には拡散符号の20周期分(20ミリ
秒)のデジタル信号について、拡散符号の1周期毎の線
形加算を行う。すなわち、単位期間のそれぞれにおける
拡散符号の20周期分のデジタル信号について、拡散符
号の同じチップ位相の20個のデータ同士を同期加算す
る。
【0136】また、スイッチ回路35からの第2の系列
Bのデジタル信号は、単位期間線形加算部36に供給さ
れる。この単位期間線形加算部36では、単位期間線形
加算部27と同様に、単位期間分のデジタル信号、つま
りこの例の場合には拡散符号の20周期分(20ミリ
秒)のデジタル信号について、拡散符号の1周期毎の線
形加算を行う。すなわち、単位期間のそれぞれにおける
拡散符号の20周期分のデジタル信号について、拡散符
号の同じチップ位相の20個のデータ同士を同期加算す
る。
【0137】そして、これら単位期間線形加算部27お
よび36からの同期加算結果(拡散符号の1周期分のチ
ップ数に等しいデータ)は、デジタルマッチドフィルタ
21および31に供給されて、前記同期加算結果につい
て、拡散符号発生部3からの拡散符号との相関演算が行
われる。そして、その相関演算結果は、絶対値計算部2
2および32に供給される。その他の構成は、第4の実
施の形態と同様である。
【0138】この第5の実施の形態においては、拡散符
号の1周期分毎を加算単位とする線形加算をデジタルマ
ッチドフィルタ21および31の前段階で行う点が第4
の実施の形態と異なるが、第4の実施の形態と全く同様
の作用効果が得られるものである。
【0139】なお、この第5の実施の形態においても、
単位期間は、ビット遷移周期に等しく選定する場合に限
定されるものではなく、単位期間は、ビット遷移周期以
下であればよい。
【0140】[第6の実施の形態]この第6の実施の形
態も、第4の実施の形態の変形例であり、第1の実施の
形態に対する第3の実施の形態の関係と同様であって、
線形加算相関演算結果を求めるまでの手順が第4の実施
の形態とは異なるものである。
【0141】この第6の実施の形態は、デジタルマッチ
ドフィルタ21および31として、図5に示したような
FFTを利用したデジタルマッチドフィルタを用いる場
合において、第4の実施の形態におけるデジタルマッチ
ドフィルタ21および31の後段の単位期間線形加算部
23および33、あるいは、第5の実施の形態における
デジタルマッチドフィルタ21および31の前段の単位
期間線形加算部27および36を省略するものである。
【0142】図12は、この第6の実施の形態の場合に
おける拡散符号同期検出装置の構成例を示すブロック図
である。
【0143】すなわち、この第6の実施の形態では、第
1の信号系列Aのデジタル信号は、図5において点線で
囲んだ部分からなるFFTを用いたデジタルマッチドフ
ィルタ28に供給され、そのメモリ211に書き込まれ
る。また、第2の信号系列Bのデジタル信号は、同様
に、FFTを用いたデジタルマッチドフィルタ37に供
給され、そのメモリ211に書き込まれる。
【0144】そして、この第6の実施の形態において
は、FFTを用いたデジタルマッチドフィルタ28およ
び37のそれぞれにおいて、単位期間分毎にデジタルデ
ータがメモリ211から読み出され、その読み出された
単位期間分毎のデジタルデータがFFT処理部212に
供給されて、FFT演算処理される。
【0145】この第6の実施の形態においては、各デジ
タルマッチドフィルタ28および37のFFT処理部2
12では、信号系列Aまたは信号系列Bのそれぞれにつ
いて単位期間分毎のデジタル信号についてのFFT演算
を行う。単位期間内には、上述の例の場合には、信号系
列Aまたは信号系列Bのそれぞれについて拡散符号の2
0周期分が含まれているので、このFFT処理部212
からは、拡散符号の1周期分毎のデジタル信号のFFT
演算結果が10周期分累積されたものと同様のFFT演
算結果が得られ、そのFFT演算結果がメモリ213に
書き込まれることとなる。
【0146】FFTを用いたデジタルマッチドフィルタ
28および37におけるその後の処理は、図5において
説明したのと全く同様であり、逆FFT処理部217か
ら、時間領域に戻された相関演算結果が得られる。そし
て、この第6の実施の形態においては、このFFTを用
いたデジタルマッチドフィルタ28および37からの相
関演算結果が、それぞれ線形加算相関演算結果DAおよ
びDBであり、絶対値計算部23および33に供給され
る。その他は、第4の実施の形態と同様である。
【0147】以上のようにして、この第6の実施の形態
によれば、FFT演算を単位期間分のデジタル信号につ
いて行うようにすることにより、図8におけるデジタル
マッチドフィルタ21および31の後段の単位期間線形
加算部22および32、あるいは図11におけるデジタ
ルマッチドフィルタ21および31の前段の単位期間線
形加算部27および36を省略することができ、構成が
簡単になる。
【0148】なお、この第6の実施の形態においても、
単位期間は、ビット遷移周期に等しく選定する場合に限
定されるものではなく、単位期間の1/2の期間がビッ
ト遷移周期以下であればよいので、単位期間は、ビット
遷移周期の2倍以下であればよい。
【0149】[第7の実施の形態]上述の第4〜第6の
実施の形態では、受信信号r(n)のデジタル信号を、
単位期間の前半と後半とで符号反転することにより、第
2の信号系列Bを生成し、単位期間線形加算相関演算結
果DBを求めるようにしたが、受信信号r(n)のデジ
タル信号を、単位期間の前半と後半とで符号反転する代
わりに、拡散符号発生部3からの拡散符号を、単位期間
の前半と後半とで符号反転してデジタルマッチドフィル
タに供給するようにしても全く同様の作用効果が得られ
る。
【0150】第7の実施の形態は、この場合の実施の形
態であり、図13は、この第7の実施の形態の場合にお
ける拡散符号同期検出装置の構成例を示すブロック図で
ある。
【0151】すなわち、A/D変換器1からのデジタル
信号は、第1の信号系列Aのデジタルマッチドフィルタ
41Aに供給される。このデジタルマッチドフィルタ4
1Aには、拡散符号発生部3からの拡散符号が、そのま
ま供給される。したがって、このデジタルマッチドフィ
ルタ41Aからは、図8に示した第4の実施の形態にお
ける第1の信号系列Aのデジタルマッチドフィルタ21
と全く同様の相関演算結果が得られる。
【0152】そして、このデジタルマッチドフィルタ4
1Aからの拡散符号の1周期毎の相関演算結果が、単位
期間線形加算部22に供給されて、単位期間、この例で
は、第4の実施の形態と同様に航法データの1ビット期
間(20ミリ秒)について線形加算される。そして、こ
の単位期間線形加算部22からの線形加算相関演算結果
DAが絶対値計算部23に供給されて絶対値化され、加
算部24に供給される。
【0153】また、A/D変換器1からのデジタル信号
は、第2の信号系列Bのデジタルマッチドフィルタ41
Bに供給される。このデジタルマッチドフィルタ41B
には、スイッチ回路43からの、単位期間の前半と後半
とで符号反転された状態の拡散符号が供給される。
【0154】すなわち、拡散符号発生部3からの拡散符
号は、スイッチ回路43の一方の入力端にそのまま供給
されると共に、符号反転部42により符号反転されてス
イッチ回路43の他方の入力端に供給される。スイッチ
回路43は、タイミング制御部9からの切換信号SWに
より、単位期間の前半では一方の入力端に、単位期間の
後半では他方の入力端に、交互に接続するように切り換
えられる。
【0155】このようにデジタルマッチドフィルタ41
Bに供給される拡散符号が、単位期間の前半と後半とで
符号反転された状態となることから、このデジタルマッ
チドフィルタ41Bでは、図8に示した第4の実施の形
態おける第2の信号系列Bのデジタルマッチドフィルタ
31と全く同様の相関演算結果が得られる。
【0156】そして、このデジタルマッチドフィルタ4
1Aからの拡散符号の1周期毎の相関演算結果が、単位
期間線形加算部22に供給されて、単位期間、この例で
は、第4の実施の形態と同様に航法データの1ビット期
間(20ミリ秒)について線形加算される。そして、こ
の単位期間線形加算部22からの線形加算相関演算結果
DAが絶対値計算部23に供給されて絶対値化され、加
算部24に供給される。
【0157】同様に、デジタルマッチドフィルタ41B
からの拡散符号の1周期毎の相関演算結果が、単位期間
線形加算部32に供給されて、単位期間、この例では、
第4の実施の形態と同様に航法データの1ビット期間
(20ミリ秒)について線形加算される。そして、この
単位期間線形加算部32からの線形加算相関演算結果D
Bが絶対値計算部33に供給されて絶対値化され、加算
部24に供給される。
【0158】したがって、加算部24からは、第4の実
施の形態の場合と全く同様の絶対値和D=|DA|+|
DB|が得られる。そして、累積加算部25において、
M区間に渡るその累積加算結果MDが求められ、その累
積加算結果MDについて相関点検出部26で相関点np
の検出が行われる。すなわち、第4の実施の形態の場合
と同様の作用効果が得られる。
【0159】なお、この第7の実施の形態における拡散
符号を単位期間の前半と後半とで符号反転させて、第2
の信号系列Bの相関演算結果を得る方法を、第5の実施
の形態に適用することもできる。
【0160】すなわち、図示は省略するが、図13にお
けるA/D変換器1の出力側に1個の1/2単位期間線
形加算部を設け、この1/2単位期間線形加算部で、ス
イッチ回路43での切り換えに同期して、単位期間の前
半および後半毎に、つまり1/2単位期間毎に、デジタ
ル信号の拡散符号の各チップに対応するデータを同期加
算することにより、デジタル信号を線形加算する。そし
て、その線形加算結果を、デジタルマッチドフィルタ4
1Aおよび41Bにそれぞれ供給する。
【0161】この場合には、デジタルマッチドフィルタ
41Aおよび41Bからは、前述の線形加算相関演算結
果DAおよびDBに等しい相関演算結果が得られ、単位
期間線形加算部22および32は不要となり、デジタル
マッチドフィルタ41Aおよび41Bからの相関演算結
果は、図13の絶対値計算部23および33に供給され
るように構成される。
【0162】また、この第7の実施の形態における拡散
符号を単位期間の前半と後半とで符号反転させて、第2
の信号系列Bの相関演算結果を得る方法を、第6の実施
の形態に適用することもできる。
【0163】すなわち、この例も図示は省略するが、図
13におけるデジタルマッチドフィルタ41Aおよび4
1Bを、それぞれFFTを用いたデジタルマッチドフィ
ルタで構成し、図5および図12を用いて説明したよう
に、これらFFTを用いたデジタルマッチドフィルタに
おいて、単位期間分のデジタル信号をFFT演算単位と
して、拡散符号発生部3からの拡散符号およびスイッチ
回路43からの拡散符号との間で相関演算を行うように
する。
【0164】この例によれば、前述の図11の場合と同
様にして、FFT演算を単位期間分のデジタル信号につ
いて行うようにすることにより、デジタルマッチドフィ
ルタの前段または後段の単位期間線形加算部を省略する
ことができ、構成が簡単になる。
【0165】なお、この第7の実施の形態においても、
単位期間は、ビット遷移周期に等しく選定する場合に限
定されるものではなく、単位期間の1/2の期間がビッ
ト遷移周期以下であればよいので、単位期間は、ビット
遷移周期の2倍以下であればよい。
【0166】[第8の実施の形態]この第8の実施の形
態は、上述の線形加算相関演算結果DAおよびDBを得
る方法の他の例である。第4〜第7の実施の形態は、い
ずれも2系統分のデジタルマッチドフィルタを必要とし
たが、この第8の実施の形態では、1個のデジタルマッ
チドフィルタで済む構成を提供するものである。
【0167】図14は、この第8の実施の形態の場合の
スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出装置のブロッ
ク図である。また、図15は、この第8の実施の形態の
動作説明のためのタイミングチャートである。
【0168】この第8の実施の形態においては、受信信
号r(n)が入力された後、デジタルマッチドフィルタ
2までの構成は、第1の実施の形態の場合と全く同様で
あるが、デジタルマッチドフィルタ2からの拡散符号の
1周期分毎の相関演算結果は、1/2単位期間線形加算
部51に供給される。この第8の実施の形態において
も、単位期間は、前述の第4〜第7の実施の形態と同様
に、航法データのビット遷移周期である20ミリ秒に設
定されている。
【0169】1/2単位期間線形加算部51では、デジ
タルマッチドフィルタ2からの相関演算結果を、1/2
単位期間分毎、つまり、単位期間の前半期間と後半期間
のそれぞれ毎に線形加算し、その線形加算結果を、線形
加算結果加算部52および線形加算結果減算部53に供
給する。
【0170】線形加算結果加算部52では、図15
(B)および(C)に示すように、単位期間の前半での
拡散符号の1周期分毎の相関値の線形加算結果と、単位
期間の後半での拡散符号の1周期分毎の相関値の線形加
算結果とを加算して、上述の第1の信号系列Aについて
の線形加算相関演算結果DAを生成する。
【0171】また、線形加算結果減算部53では、図1
5(D)および(E)に示すように、単位期間の前半で
の拡散符号の1周期分毎の相関値の線形加算結果から、
単位期間の後半での拡散符号の1周期分毎の相関値の線
形加算結果を減算して、上述の第2の信号系列Bについ
ての線形加算相関演算結果DBを生成する。
【0172】そして、線形加算結果加算部52からの線
形加算相関演算結果DAは、絶対値計算部54で絶対値
化された後、加算部56に供給される。また、線形加算
結果減算部52からの線形加算相関演算結果DBは、絶
対値計算部55で絶対値化された後、加算部56に供給
される。したがって、この加算部56からは、第1およ
び第2の系列AおよびBの線形加算相関演算結果DAお
よびDBの絶対値和Dが得られる。
【0173】そして、この加算部56からの絶対値和D
は、累積加算部57に供給されて、第4の実施の形態と
同様に、M区間に渡って累積加算される。その累積加算
結果MDは、相関点検出部57に供給され、予め定めら
れたスレッショールド値を超えるピーク値が検出される
ことにより相関点npが検出される。
【0174】この第8の実施の形態によれば、デジタル
マッチドフィルタおよび拡散符号の1周期分毎の相関演
算結果の線形加算部は、第1の系列Aと第2の系列Bと
で共通の一つずつで済むので、装置の構成が簡単になる
というメリットがある。
【0175】なお、この第8の実施の形態においても、
単位期間は、ビット遷移周期に等しく選定する場合に限
定されるものではなく、単位期間は、ビット遷移周期以
下であればよい。
【0176】[第9の実施の形態]前述したように、第
4〜第8の実施の形態において求められる第1および第
2の系列AおよびBの線形加算相関演算結果DAおよび
DBは、単位期間と航法データのビット遷移位置との間
の位相ずれhに対して、前述の図10に示して説明した
ような特性を有し、それら線形加算相関演算結果DAお
よびDBの絶対値和は、前述しように一定である。
【0177】しかしながら、C/Nの観点から拡散符号
同期の検出感度は一定でなく、単位期間の前半または後
半の中間にビット遷移位置がある場合には、ビット遷移
がある方の1/2単位区間においては、相関値が相殺さ
れて0になるので、実質的にビット遷移がない方の1/
2単位区間だけの相関値と同じになり、単位期間の先頭
位置に対してビット遷移位置がずれていない場合に比べ
て、C/Nは3dB下がり、検出感度も下がる。
【0178】この問題点を改善するためには、単位期間
の先頭位置とビット遷移位置とを一致させるように位相
ずれhを補正すればよい。
【0179】ところで、図10の特性図から、線形加算
相関演算結果DAとDBとの比DA/DBは、位相ずれ
hの各位置に特有の値を持つことが判る。このことか
ら、次の式によって、単位期間の先頭位置からのビット
遷移位置の位相ずれhは推定することができる。
【0180】すなわち、 DA/DB≦0(h≦L/2)のときには、 h=L/2×[1+1/{(DB/DA)−1}]・・・[式(4−1)] DA/DB≧0(h≧L/2)のときには、 h=L/2×[1+1/{(DB/DA)+1}]・・・[式(4−2)] とすることができる。ここで、Lは、単位期間の長さで
ある。
【0181】このことを利用して、この第9の実施の形
態では、単位期間の先頭位置とビット遷移位置とを同期
させて検出感度を向上させるようにするものである。図
16は、この第9の実施の形態の場合のスペクトラム拡
散信号の拡散符号同期検出装置のブロック図であり、前
述の第8の実施の形態に適用した場合である。
【0182】すなわち、この第9の実施の形態において
は、線形加算結果加算部52からの線形加算相関演算結
果DAおよび線形加算結果減算部53からの線形加算相
関演算結果DBが、位相ずれh推定部59に供給され
る。この位相ずれh推定部59には、タイミング制御部
9から、累積加算部57に供給されるものと同じタイミ
ング信号が供給される。
【0183】この位相ずれh推定部59では、上述の
[式(4−1)]、[式(4−2)]により、Μ区間内
の各単位期間において、各単位期間の先頭位置からのビ
ット遷移位置の位相ずれhを推定する。この位相ずれh
推定部59で推定された各単位期間についてのM個の位
相ずれh推定値は、図17に示すように、位相ずれhが
なくh=0を中心とする分布と、単位期間の先頭位置か
らずれた真のビット遷移位置に対応する位相ずれhを中
心とする分布の、2つの分布に分かれる。
【0184】そこで、位相ずれh推定部59では、この
2つの位相ずれhの分布に関するグループを判別し、0
を中心としない方の分布から、単位期間の先頭位置から
のビット遷移位置の位相ずれhを推定し、その推定結果
に基づいて、タイミング制御部9を制御し、次回からの
相関検出では、推定値分だけ受信信号r(n)を取り込
むタイミングをずらして、ビット遷移位置が相関検出の
ための上述の単位期間の先頭位置と一致するようにす
る。
【0185】このようにして、ビット遷移位置を補正す
ることで、相関検出のための上述の単位期間を、航法デ
ータに同期させるようにすることができ、以後のC/N
の低下を避けることができる。
【0186】また、C/Nが航法データを復調するに十
分なレベルにおいては、位相ずれhの補正後のビット遷
移位置は単位期間の先頭位置に一致している、あるいは
少しずれている状態となる。したがって、DBは0およ
びその近傍に分布し、DAは航法データビットの
「0」、「1」に応じて、+20|d|およびその近
傍、−20|d|およびその近傍に分布する。このた
め、DAが、+20|d|であるか、−20|d|であ
るかの正負の符号により、航法データビットが「0」で
あるか、「1」であるかを判定できる。
【0187】図18は、この第9の実施の形態における
上述の処理の流れを説明するためのフローチャートであ
る。この図18に示すフローチャートの処理は、前述の
第4の実施の形態〜第6の実施の形態のように、第1お
よび第2の信号系列AおよびBを受信信号から生成し
て、それぞれ線形加算相関演算結果DAおよびDB、さ
らにそれらの絶対値和Dを得るようにする場合である。
なお、この例は、拡散符号とキャリアとの同期は取れて
いるものとしている。
【0188】なお、このフローチャートは、拡散符号同
期検出処理を、例えばDSP(Digital Sig
nal Processor)やマイクロコンピュータ
を用いてソフトウエア処理する場合の処理手順でもあ
る。
【0189】まず、M区間内の0番目からM−1番目ま
でのM個の単位期間の内、何番目の単位期間の処理であ
るかの変数mを初期値m=0にセットすると共に、何番
目の位相ずれhであるかの変数kを初期値k=0にセッ
トする(ステップS1)。
【0190】次に、A/D変換部1にてデジタル信号に
変換された受信信号r(n)を入力信号として、M区間
分、メモリに取り込む(ステップS2)。次に、最初の単
位期間(m=0)のデジタル信号について、第1の信号
系列Aおよび第2の信号系列Bを生成する(ステップS
3)。そして、各系列AおよびBについて、前述したよ
うにして、線形加算相関演算結果DAおよびDBを求
め、さらに、それらの絶対値和Dを求める(ステップS
4)。
【0191】そして、求めた当該単位期間における絶対
値和Dが、予め定められているスレッショールド値Dth
よりも大きい値を有するか否か判別する(ステップS
5)。絶対値和Dが、予め定められているスレッショー
ルド値Dthよりも大きい値を有しないと判別されたとき
には、キャリア同期が外れていると判断して、キャリア
同期再捕捉のルーチンに移行する。
【0192】また、ステップS5で、絶対値和Dが、予
め定められているスレッショールド値Dthよりも大きい
値を有すると判別したときには、相関値線形加算相関演
算結果DAおよびDBの比DB/DAを求め、前述の
[式(4−1)]、[式(4−2)]により、位相ずれ
hを計算する(ステップS6)。そして、線形加算相関
演算結果DAの符号が正であるか負であるかを判定し
(ステップS7)、その判定結果を航法メッセージのビ
ットデータを判別して処理するルーチンに渡す。
【0193】次に、ステップS6で求めた位相ずれhの
値が、0近傍であるか否か判別する(ステップS8)。
その判別の仕方は、図18に記述したように、 h<ε ・・・[式(5)] あるいは h>20−ε ・・・[式(6)] を満足しているかどうかである。ここで、εは、0近傍
とみなせるような値であり、例えばε=1.0(ミリ
秒)、つまり拡散符号の1周期分程度に設定される。ま
た、式(6)の20−εは、単位期間が拡散符号の1周
期の20倍の20ミリ秒であるので、位相ずれが1ビッ
ト分近傍の値であること、つまり、単位期間とビット遷
移位置との位相ずれhは0になる位置であることを示す
ものである。
【0194】ステップS8において、位相ずれhが0近
傍でないと判別したときには、単位期間の先頭位置は、
ビット遷移位置に対して位相ずれhがあると判断して、
その位相ずれhを、hとしてメモリに保存すると共
に、kの値を1だけインクリメントする(ステップS
9)。そして、次のステップS10に進み、M区間のす
べての単位期間について上述の処理を行ったか否か判別
する。
【0195】また、ステップS8において、位相ずれh
が0近傍であると判別したときには、単位期間の先頭位
置は、ビット遷移位置に同期していると判断してステッ
プS9を飛ばしてステップS10に進み、M区間のすべ
ての単位期間について上述の処理を行ったか否か判別す
る。
【0196】ステップS10で、M区間内のすべての単
位期間については、いまだ上述の処理を終了していない
と判別したときには、単位期間の番号の変数mをm+1
として(ステップS11)、次の単位期間を指定した
後、ステップS3に戻り、ステップS3以降の処理を繰
り返す。
【0197】また、ステップS10で、M区間内のすべ
ての単位期間について上述の処理を行ったと判別したと
きには、ステップSでメモリに保存したk個の位相ずれ
〜hk−1の分布状況から、図17に示した関係を
用いて、位相ずれhを推定する(ステップS12)。
【0198】そして、推定した位相ずれhを用いて、単
位期間として取り込むデジタル信号のサンプリング点を
補正し(ステップS13)、単位期間の先頭位置と、ビ
ット遷移位置とが同期するようにする。その後、ステッ
プS1に戻り、次のM区間について、上述と同様の処理
を繰り返す。
【0199】以上のようにして、この第9の実施の形態
では、単位期間の先頭位置と航法データのビット遷移位
置が同期するので、拡散符号同期の検出感度の向上が図
れるだけでなく、線形加算相関演算結果DAの正負の符
号から、航法データの復調が可能になるという効果があ
る。
【0200】なお、図18のフローチャートの処理例で
は、受信信号をM区間記憶してから処理しているが、受
信信号をM区間記憶することなく、単位区間毎に処理を
行ってもよい。
【0201】この第9の実施の形態においても、単位期
間の長さに関しては、前述の第4〜第8の実施の形態の
場合と同様である。
【0202】[第10の実施の形態]以上の実施の形態
の方法によれば、スペクトラム拡散信号の拡散符号同期
の検出感度(GPS受信機の受信感度に対応)は向上す
るが、検出感度と処理時間とはトレードオフの関係にあ
る。すなわち、検出感度向上のために相関を、拡散符号
の多周期に渡って検出すると、処理時間は必然的に長く
なる方向に向かう。
【0203】上述の実施の形態は、キャリア同期が事前
になされていることが前提であったが、キャリア周波数
が未知の場合には、キャリアを同期させる過程が必要に
なって、何らかの形でキャリア周波数をサーチする操作
が入る。そして、サーチ時の各周波数毎に相関値を調べ
ることになるので、サーチ回数が多い場合は、GPS受
信機としての反応が悪くなるおそれがある。
【0204】この第10の実施の形態は、検出感度の向
上と、処理速度の高速化を同時に満たすことができるよ
うにしたものである。この第10の実施の形態の場合の
スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出装置のブロッ
ク図を、図19に示す。この図19の例は、図2に示し
た第1の実施の形態の装置に、この第10の実施の形態
を適用したものである。
【0205】この第10の実施の形態においては、図1
9に示すように、A/D変換器1からの受信信号r
(n)のデジタル信号は、例えばそのM区間分がメモリ
71に記憶される。このときの書き込みのためのクロッ
クは、上述の実施の形態と同様に、GPS信号のチップ
レート1.023MHzに応じた周波数の、分周器8か
らのクロックCLKである。
【0206】そして、この第10の実施の形態において
は、メモリ71から読み出して、後段のデジタルマッチ
ドフィルタ2に転送するのは、GPS信号のチップレー
ト1.023MHzより高速な転送速度の高速クロック
CLKaとする。すなわち、基準クロック発生器10か
らの基準クロックは分周器76に供給され、この分周器
76で高速クロックCLKaが生成され、メモリ71お
よびデジタルマッチドフィルタ2に供給される。
【0207】メモリ71から読み出されたデータは、キ
ャリア同期のための乗算器72に供給される。この乗算
器72には、数値制御型可変周波数発振器(以下、NC
Oという)からなるクロック発生器74からのI,Qの
2相のクロックが、I/Q選択部75で時分割的に交互
に選択されて、供給される。クロック発生器74には、
基準クロック発生器10からの基準クロックが供給され
ている。
【0208】また、キャリア制御部73が設けられ、こ
のキャリア制御部73からの制御信号により、NCO7
4の発振周波数が制御される。キャリア制御部73は、
後述するように、相関点検出部7からの相関点検出結果
に応じた制御信号により制御される。
【0209】キャリア同期が取れているときには、乗算
器72からは、キャリア分が除去されたデジタル信号が
得られ、それがデジタルマッチドフィルタ2に供給され
る。このデジタルマッチドフィルタ2の後段の相関点検
出部7までの構成は、図2を用いて前述したのと全く同
様に構成される。
【0210】そして、この第10の実施の形態において
は、相関点検出部7からの相関点検出結果に応じた制御
信号がキャリア制御部73に供給される。この場合、キ
ャリア制御部73は、相関点検出部7からの制御信号に
より、相関点検出部7でスレッショールド値を超えるピ
ーク値の存在により相関点が検出されるまでは、NCO
74のクロック周波数を、アップ方向あるいはダウン方
向に可変制御し、相関点検出部7で相関点npが検出さ
れたときには、NCO74の出力クロックの周波数をそ
のときの周波数に保持する。
【0211】以上のようにして、この第10の実施の形
態においては、A/D変換部1とデジタルマッチドフィ
ルタ2との間にメモリ71を設け、メモリ71から読み
出したデータについては、高速クロックCLKaを用い
て高速処理を行うようにしたので、デジタルマッチドフ
ィルタ2での相関演算処理や、線形加算処理などの処理
時間を短縮することができる。例えば、デジタルマッチ
ドフィルタ2のハード上の能力に余裕があることを前提
に転送速度を10倍にすると、処理時間を1/10に短
縮できる。なお、キャリアのサーチは、キャリア周波数
の設定を変える毎に受信信号を更新する必要はなく、メ
モリに記憶した同じデータを使って行うことができる。
【0212】なお、以上の第10の実施の形態の説明
は、第1の実施の形態に適用した場合であるが、第10
の実施の形態は、第2〜第9の実施の形態にも適用でき
ることは言うまでもない。
【0213】[その他の変形例]以上の実施の形態の説
明では、デジタルマッチドフィルタや線形加算部、絶対
値計算部、累積加算部、相関点検出部は、それぞれ別個
のハードウエアとして構成するように説明したが、それ
らの各部の全部を一つのDSPによって構成してもよ
い。また、それらの各部の一部をDSPによって構成す
ることも勿論できる。また、それらの各部の全部または
一部を、ソフトウエア処理により構成することもでき
る。
【0214】なお、以上の実施の形態の説明では、GP
S衛星からの受信信号の場合に、この発明を適用した
が、この発明は、GPS衛星からの信号に限らず、拡散
符号でデータをスペクトラム拡散した信号の拡散符号同
期捕捉を行う場合のすべてに適用可能である。
【0215】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、スペクトラム拡散信号の拡散符号同期の検出感度を
大幅に改善することができる。したがって、例えば、こ
の発明をGPS受信機に適用すれば、受信感度が改善さ
れ、アンテナの小型化、受信エリアの拡大等の効果が期
待できる。
【0216】また、この発明によれば、従来の手法であ
るスライディング相関器が同期するまで原理的に時間を
要するのに対し、デジタルマッチドフィルタを用いた高
速なDSP等の活用による処理時間の大幅な短縮が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散符
号同期検出方法の第1の実施の形態の要部動作を説明す
るための図である。
【図2】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散符
号同期検出装置の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
【図3】相関検出出力のスペクトラムの例を示す図であ
る。
【図4】この発明の実施の形態において用いられるデジ
タルマッチドフィルタの構成例を示すブロック図であ
る。
【図5】この発明の実施の形態において用いられるデジ
タルマッチドフィルタの他の構成例を示すブロック図で
ある。
【図6】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散符
号同期検出装置の第2の実施の形態のブロック図であ
る。
【図7】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散符
号同期検出装置の第3の実施の形態のブロック図であ
る。
【図8】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散符
号同期検出装置の第4の実施の形態のブロック図であ
る。
【図9】第4の実施の形態における要部の動作説明のた
めの図である。
【図10】第4の実施の形態の要部を説明するための図
である。
【図11】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出装置の第5の実施の形態のブロック図であ
る。
【図12】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出装置の第6の実施の形態のブロック図であ
る。
【図13】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出装置の第7の実施の形態のブロック図であ
る。
【図14】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出装置の第8の実施の形態のブロック図であ
る。
【図15】第8の実施の形態における要部の動作説明の
ための図である。
【図16】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出装置の第9の実施の形態のブロック図であ
る。
【図17】第9の実施の形態の要部の説明に用いる図で
ある。
【図18】第9の実施の形態における処理の流れを説明
するためのフローチャートである。
【図19】この発明によるスペクトラム拡散信号の拡散
符号同期検出装置の第10の実施の形態のブロック図で
ある。
【図20】GPS衛星からの信号の構成を示す図であ
る。
【図21】従来のキャリアおよび拡散符号の同期処理を
説明するための図である。
【図22】この発明の実施の形態の説明に用いる図であ
る。
【符号の説明】
1…A/D変換器、2…デジタルマッチドフィルタ、3
…拡散符号発生部、4,11…単位期間線形加算部、5
…絶対値計算部、6…絶対値累積加算部、7…相関点検
出部、12…FFTを用いたデジタルマッチドフィルタ

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡散符号の1周期の複数倍をビット遷移周
    期とするデータを、前記拡散符号でスペクトラム拡散し
    たスペクトラム拡散信号について、前記拡散符号の同期
    検出を行う方法において、 前記拡散符号の1周期の複数倍であって、かつ、前記ビ
    ット遷移周期よりも短い単位期間毎に、前記スペクトラ
    ム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果を線形加算
    したものに等しい線形加算相関演算結果を得る処理を行
    う単位期間相関演算線形加算工程と、 前記単位期間相関演算線形加算工程で求められた前記単
    位期間毎の線形加算相関演算結果の絶対値を計算する絶
    対値計算工程と、 前記絶対値計算工程で求められた前記単位期間毎の線形
    加算相関演算結果の絶対値を、複数単位期間分、加算す
    る絶対値加算工程と、 前記絶対値加算工程で得られた前記絶対値の加算値か
    ら、相関点を検出する相関点検出工程と、 を備えることを特徴とするスペクトラム拡散信号の拡散
    符号同期検出方法。
  2. 【請求項2】前記単位期間は、前記ビット遷移周期の1
    /2の時間長とすることを特徴とする請求項1に記載の
    スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法。
  3. 【請求項3】前記スペクトラム拡散信号と前記拡散符号
    との相関演算は、デジタルマッチドフィルタを用いて行
    うことを特徴とする請求項1に記載のスペクトラム拡散
    信号の拡散符号同期検出方法。
  4. 【請求項4】前記単位期間相関演算線形加算工程は、前
    記スペクトラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結
    果を、前記単位期間において線形加算することを特徴と
    する請求項3に記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号
    同期検出方法。
  5. 【請求項5】前記単位期間相関演算線形加算工程は、前
    記単位期間のそれぞれにおいて、前記スペクトラム拡散
    信号を、前記拡散符号の1周期分毎に、前記拡散符号の
    各チップ位相について同期加算することにより線形加算
    し、その線形加算結果の前記拡散符号の1周期分の信号
    と前記拡散符号との相関演算を行うことを特徴とする請
    求項3に記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検
    出方法。
  6. 【請求項6】前記単位期間相関演算線形加算工程は、前
    記単位期間分の前記スペクトラム拡散信号についてフー
    リエ変換を行ったものと、前記拡散符号をフーリエ変換
    したものとの相関演算を行うことを特徴とする請求項1
    に記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方
    法。
  7. 【請求項7】前記拡散符号同期検出の対象であるスペク
    トラム拡散信号を、前記絶対値加算工程で加算する複数
    単位期間分毎にメモリに蓄え、 前記メモリから前記スペクトラム拡散信号を、前記メモ
    リへの書き込み時よりも高速で読み出して前記単位期間
    相関演算線形加算工程以降の工程を行い、前記相関点の
    検出の処理を高速化することを特徴とする請求項1に記
    載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法。
  8. 【請求項8】拡散符号の1周期の複数倍をビット遷移周
    期とするデータを、前記拡散符号でスペクトラム拡散し
    たスペクトラム拡散信号について、前記拡散符号の同期
    検出を行う方法において、 前記拡散符号の1周期の複数倍であって、かつ、前記ビ
    ット遷移周期以下の長さの単位期間毎に、前記スペクト
    ラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果を線形加
    算したものに等しい第1の線形加算相関演算結果を得る
    と共に、 前記単位期間を前半期間と後半期間とに2等分し、前記
    前半期間または前記後半期間の一方における前記スペク
    トラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果の線形
    和に等しい第1の線形和と、前記前半期間または前記後
    半期間の他方における前記スペクトラム拡散信号と前記
    拡散符号との一方を符号反転させた状態での前記スペク
    トラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果の線形
    和に等しい第2の線形和との和に等しい第2の線形加算
    相関演算結果を、前記単位期間毎に得る単位期間相関演
    算線形加算工程と、 前記第1の線形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2
    の線形加算相関演算結果の絶対値との和を、複数単位期
    間分、加算する絶対値加算工程と、 前記絶対値加算工程で得られた前記絶対値の加算値か
    ら、相関点を検出する相関点検出工程と、 を備えることを特徴とするスペクトラム拡散信号の拡散
    符号同期検出方法。
  9. 【請求項9】前記単位期間は、前記ビット遷移周期に等
    しく選定することを特徴とする請求項8に記載のスペク
    トラム拡散信号の拡散符号同期検出方法。
  10. 【請求項10】前記スペクトラム拡散信号と前記拡散符
    号との相関演算は、デジタルマッチドフィルタを用いて
    行うことを特徴とする請求項8に記載のスペクトラム拡
    散信号の拡散符号同期検出方法。
  11. 【請求項11】前記単位期間相関演算線形加算工程で
    は、 前記スペクトラム拡散信号がそのままの状態である第1
    の信号系列と、前記スペクトラム拡散信号を前記単位期
    間の前記前半期間と後半期間とで符号を反転させた第2
    の信号系列を生成し、 前記拡散符号の1周期単位での前記第1の信号系列の前
    記スペクトラム拡散信号と、前記拡散符号との相関演算
    結果を、前記単位期間において線形加算して、前記単位
    期間毎の第1の線形加算相関演算結果を得ると共に、 前記拡散符号の1周期単位での前記第2の信号系列の前
    記スペクトラム拡散信号と、前記拡散符号との相関演算
    結果を、前記単位期間において線形加算して、前記単位
    期間毎の第2の線形加算相関演算結果を得る、 ことを特徴とする請求項10に記載のスペクトラム拡散
    信号の拡散符号同期検出方法。
  12. 【請求項12】前記単位期間相関演算線形加算工程で
    は、 前記スペクトラム拡散信号がそのままの状態である第1
    の信号系列と、前記スペクトラム拡散信号を前記単位期
    間の前記前半期間と後半期間とで符号を反転させた第2
    の信号系列を生成し、 前記単位期間のそれぞれにおいて、前記第1の信号系列
    の前記スペクトラム拡散信号を、前記拡散符号の1周期
    分毎に、前記拡散符号の各チップ位相について同期加算
    することにより線形加算し、その線形加算結果の前記拡
    散符号の1周期分の信号と前記拡散符号との相関演算を
    行うことにより、前記第1の線形加算相関演算結果を得
    ると共に、 前記単位期間のそれぞれにおいて、前記第2の信号系列
    の前記スペクトラム拡散信号を、前記拡散符号の1周期
    分毎に、前記拡散符号の各チップ位相について同期加算
    することにより線形加算し、その線形加算結果の前記拡
    散符号の1周期分の信号と前記拡散符号との相関演算を
    行うことにより、前記第2の線形加算相関演算結果を得
    ることを特徴とする請求項10に記載のスペクトラム拡
    散信号の拡散符号同期検出方法。
  13. 【請求項13】前記単位期間相関演算線形加算工程で
    は、 前記スペクトラム拡散信号がそのままの状態である第1
    の信号系列と、前記スペクトラム拡散信号を前記単位期
    間の前記前半期間と後半期間とで符号を反転させた第2
    の信号系列を生成し、 前記単位期間分の前記第1の信号系列の前記スペクトラ
    ム拡散信号についてフーリエ変換を行ったものと、前記
    拡散符号をフーリエ変換したものとの相関演算を行うこ
    とにより、前記第1の線形加算相関演算結果を得ると共
    に、 前記単位期間分の前記第2の信号系列の前記スペクトラ
    ム拡散信号についてフーリエ変換を行ったものと、前記
    拡散符号をフーリエ変換したものとの相関演算を行うこ
    とにより、前記第2の線形加算相関演算結果を得ること
    を特徴とする請求項8に記載のスペクトラム拡散信号の
    拡散符号同期検出方法。
  14. 【請求項14】前記単位期間相関演算線形加算工程で
    は、 前記単位期間の前半期間で前記スペクトラム拡散信号と
    前記拡散符号との相関演算結果の線形和を求めると共
    に、前記単位期間の後半期間で前記スペクトラム拡散信
    号と前記拡散符号との相関演算結果の線形和を求め、 前記前半期間における前記線形和と前記後半期間におけ
    る前記線形和との和として、前記単位期間毎の前記第1
    の線形加算相関演算結果を得ると共に、 前記前半期間における前記線形和と前記後半期間におけ
    る前記線形和との差として、前記単位期間毎の前記第2
    の線形加算相関演算結果を得ることを特徴とする請求項
    8に記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方
    法。
  15. 【請求項15】前記相関点検出工程では、前記第1の線
    形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2の線形加算相
    関演算結果の絶対値との和を、前記単位期間の複数個分
    の期間に渡って検出し、当該単位期間の複数個分の期間
    の前記絶対値和に基づいて相関点を検出するものであっ
    て、 前記拡散符号同期検出の対象であるスペクトラム拡散信
    号を、前記絶対値和を求める複数単位期間分毎にメモリ
    に蓄え、 前記メモリから前記スペクトラム拡散信号を、前記メモ
    リへの書き込み時よりも高速で読み出して前記単位期間
    相関演算線形加算工程以降の工程を行い、前記相関点の
    検出の処理を高速化することを特徴とする請求項8に記
    載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法。
  16. 【請求項16】前記単位期間は、前記ビット遷移周期に
    等しく選定し、 前記第1の線形加算相関演算結果と、前記第2の線形加
    算相関演算結果との比から、前記単位期間と前記ビット
    遷移位置との位相ずれを推定し、この推定した位相ずれ
    により、前記単位期間と前記ビット遷移位置との位相ず
    れを補正することを特徴とする請求項8に記載のスペク
    トラム拡散信号の拡散符号同期検出方法。
  17. 【請求項17】前記相関点検出工程では、前記第1の線
    形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2の線形加算相
    関演算結果の絶対値との和を、前記単位期間の複数個分
    の期間に渡って検出し、当該単位期間の複数個分の期間
    の前記絶対値和に基づいて相関点を検出するものであっ
    て、 前記拡散符号同期検出の対象であるスペクトラム拡散信
    号を、前記絶対値和を求める複数単位期間分毎にメモリ
    に蓄え、 前記メモリから前記スペクトラム拡散信号を、前記メモ
    リへの書き込み時よりも高速で読み出して前記単位期間
    相関演算線形加算工程以降の工程を行い、前記相関点の
    検出の処理を高速化することを特徴とする請求項16に
    記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法。
  18. 【請求項18】拡散符号の1周期の複数倍をビット遷移
    周期とするデータを、前記拡散符号でスペクトラム拡散
    したスペクトラム拡散信号について、前記拡散符号の同
    期検出を行う装置において、 前記拡散符号の1周期の複数倍であって、かつ、前記ビ
    ット遷移周期よりも短い単位期間毎に、前記スペクトラ
    ム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果を線形加算
    したものに等しい線形加算相関演算結果を得る処理を行
    う単位期間相関演算線形加算手段と、 前記単位期間相関演算線形加算手段で求められた前記単
    位期間毎の線形加算相関演算結果の絶対値を計算する絶
    対値計算手段と、 前記絶対値計算手段で求められた前記単位期間毎の線形
    加算相関演算結果の絶対値を、複数単位期間分、加算す
    る絶対値加算手段と、 前記絶対値加算手段で得られた前記絶対値の加算値か
    ら、相関点を検出する相関点検出手段と、 を備えることを特徴とするスペクトラム拡散信号の拡散
    符号同期検出装置。
  19. 【請求項19】前記単位期間は、前記ビット遷移周期の
    1/2の時間長とすることを特徴とする請求項18に記
    載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出装置。
  20. 【請求項20】前記スペクトラム拡散信号と前記拡散符
    号との相関演算は、デジタルマッチドフィルタを用いて
    行うことを特徴とする請求項18に記載のスペクトラム
    拡散信号の拡散符号同期検出装置。
  21. 【請求項21】前記単位期間相関演算線形加算手段は、
    前記スペクトラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算
    結果を、前記単位期間において線形加算する手段からな
    ることを特徴とする請求項20に記載のスペクトラム拡
    散信号の拡散符号同期検出装置。
  22. 【請求項22】前記単位期間相関演算線形加算手段は、
    前記単位期間のそれぞれにおいて、前記スペクトラム拡
    散信号を、前記拡散符号の1周期分毎に、前記拡散符号
    の各チップ位相について同期加算することにより線形加
    算し、その線形加算結果の前記拡散符号の1周期分の信
    号と前記拡散符号との相関演算を行う手段からなること
    を特徴とする請求項20に記載のスペクトラム拡散信号
    の拡散符号同期検出装置。
  23. 【請求項23】前記単位期間相関演算線形加算手段は、
    前記単位期間分の前記スペクトラム拡散信号についてフ
    ーリエ変換を行ったものと、前記拡散符号をフーリエ変
    換したものとの相関演算を行う手段からなることを特徴
    とする請求項18に記載のスペクトラム拡散信号の拡散
    符号同期検出装置。
  24. 【請求項24】前記拡散符号同期検出の対象であるスペ
    クトラム拡散信号を、前記絶対値加算手段で加算する複
    数単位期間分蓄えるメモリを備えると共に、 前記スペクトラム拡散信号を、前記メモリへの書き込み
    時よりも高速で読み出して前記相関演算を行い、前記相
    関点の検出の処理を高速化することを特徴とする請求項
    18に記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出
    装置。
  25. 【請求項25】拡散符号の1周期の複数倍をビット遷移
    周期とするデータを、前記拡散符号でスペクトラム拡散
    したスペクトラム拡散信号について、前記拡散符号の同
    期検出を行う装置において、 前記拡散符号の1周期の複数倍であって、かつ、前記ビ
    ット遷移周期の2倍よりも短い時間を単位期間毎に、前
    記スペクトラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結
    果を線形加算したものに等しい第1の線形加算相関演算
    結果を得ると共に、 前記単位期間を前半期間と後半期間とに2等分し、前記
    前半期間または前記後半期間の一方における前記スペク
    トラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果の線形
    和に等しい第1の線形和と、前記前半期間または前記後
    半期間の他方における前記スペクトラム拡散信号と前記
    拡散符号との一方を符号反転させた状態での前記スペク
    トラム拡散信号と前記拡散符号との相関演算結果の線形
    和に等しい第2の線形和との和に等しい第2の線形加算
    相関演算結果を、前記単位期間毎に得る単位期間相関演
    算線形加算手段と、 前記第1の線形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2
    の線形加算相関演算結果の絶対値との和を、複数単位期
    間分、加算する絶対値加算手段と、 前記絶対値加算手段で得られた前記絶対値の加算値か
    ら、相関点を検出する相関点検出手段と、 を備えることを特徴とするスペクトラム拡散信号の拡散
    符号同期検出装置。
  26. 【請求項26】前記単位期間は、前記ビット遷移周期に
    等しく選定することを特徴とする請求項25に記載のス
    ペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出装置。
  27. 【請求項27】前記スペクトラム拡散信号と前記拡散符
    号との相関演算は、デジタルマッチドフィルタを用いて
    行うことを特徴とする請求項25に記載のスペクトラム
    拡散信号の拡散符号同期検出装置。
  28. 【請求項28】前記単位期間相関演算線形加算手段で
    は、 前記スペクトラム拡散信号がそのままの状態である第1
    の信号系列と、前記スペクトラム拡散信号を前記単位期
    間の前記前半期間と後半期間とで符号を反転させた第2
    の信号系列を生成し、 前記拡散符号の1周期単位での前記第1の信号系列の前
    記スペクトラム拡散信号と、前記拡散符号との相関演算
    結果を、前記単位期間において線形加算して、前記単位
    期間毎の第1の線形加算相関演算結果を得ると共に、 前記拡散符号の1周期単位での前記第2の信号系列の前
    記スペクトラム拡散信号と、前記拡散符号との相関演算
    結果を、前記単位期間において線形加算して、前記単位
    期間毎の第2の線形加算相関演算結果を得る、 ことを特徴とする請求項27に記載のスペクトラム拡散
    信号の拡散符号同期検出装置。
  29. 【請求項29】前記単位期間相関演算線形加算手段で
    は、 前記スペクトラム拡散信号がそのままの状態である第1
    の信号系列と、前記スペクトラム拡散信号を前記単位期
    間の前記前半期間と後半期間とで符号を反転させた第2
    の信号系列を生成し、 前記単位期間のそれぞれにおいて、前記第1の信号系列
    の前記スペクトラム拡散信号を、前記拡散符号の1周期
    分毎に、前記拡散符号の各チップ位相について同期加算
    することにより線形加算し、その線形加算結果の前記拡
    散符号の1周期分の信号と前記拡散符号との相関演算を
    行うことにより、前記第1の線形加算相関演算結果を得
    ると共に、 前記単位期間のそれぞれにおいて、前記第2の信号系列
    の前記スペクトラム拡散信号を、前記拡散符号の1周期
    分毎に、前記拡散符号の各チップ位相について同期加算
    することにより線形加算し、その線形加算結果の前記拡
    散符号の1周期分の信号と前記拡散符号との相関演算を
    行うことにより、前記第2の線形加算相関演算結果を得
    ることを特徴とする請求項27に記載のスペクトラム拡
    散信号の拡散符号同期検出装置。
  30. 【請求項30】前記単位期間相関演算線形加算手段で
    は、 前記スペクトラム拡散信号がそのままの状態である第1
    の信号系列と、前記スペクトラム拡散信号を前記単位期
    間の前記前半期間と後半期間とで符号を反転させた第2
    の信号系列を生成し、 前記単位期間分の前記第1の信号系列の前記スペクトラ
    ム拡散信号についてフーリエ変換を行ったものと、前記
    拡散符号をフーリエ変換したものとの相関演算を行うこ
    とにより、前記第1の線形加算相関演算結果を得ると共
    に、 前記単位期間分の前記第2の信号系列の前記スペクトラ
    ム拡散信号についてフーリエ変換を行ったものと、前記
    拡散符号をフーリエ変換したものとの相関演算を行うこ
    とにより、前記第2の線形加算相関演算結果を得ること
    を特徴とする請求項25に記載のスペクトラム拡散信号
    の拡散符号同期検出装置。
  31. 【請求項31】前記単位期間相関演算線形加算手段で
    は、 前記単位期間の前半期間で前記スペクトラム拡散信号と
    前記拡散符号との相関演算結果の線形和を求めると共
    に、前記単位期間の後半期間で前記スペクトラム拡散信
    号と前記拡散符号との相関演算結果の線形和を求め、 前記前半期間における前記線形和と前記後半期間におけ
    る前記線形和との和として、前記単位期間毎の第1の線
    形加算相関演算結果を得ると共に、 前記後半期間における前記線形和と前記後半期間におけ
    る前記線形和との差として、前記単位期間毎の第2の線
    形加算相関演算結果を得ることを特徴とする請求項25
    に記載のスペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出装
    置。
  32. 【請求項32】前記相関点検出手段では、前記第1の線
    形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2の線形加算相
    関演算結果の絶対値との和を、前記単位期間の複数個分
    の期間に渡って検出し、当該単位期間の複数個分の期間
    の前記絶対値和に基づいて相関点を検出するものであっ
    て、 前記拡散符号同期検出の対象であるスペクトラム拡散信
    号を、前記絶対値和を求める複数単位期間分毎にメモリ
    に蓄え、 前記メモリから前記スペクトラム拡散信号を、前記メモ
    リへの書き込み時よりも高速で読み出して前記相関演算
    を行い、前記相関点の検出の処理を高速化することを特
    徴とする請求項25に記載のスペクトラム拡散信号の拡
    散符号同期検出装置。
  33. 【請求項33】前記単位期間は、前記ビット遷移周期に
    等しく選定し、 前記第1の線形加算相関演算結果と、前記第2の線形加
    算相関演算結果との比から、前記単位期間と前記ビット
    遷移位置との位相ずれを推定し、この推定した位相ずれ
    により、前記単位期間と前記ビット遷移位置との位相ず
    れを補正することを特徴とする請求項25に記載のスペ
    クトラム拡散信号の拡散符号同期検出装置。
  34. 【請求項34】前記相関点検出手段では、前記第1の線
    形加算相関演算結果の絶対値と、前記第2の線形加算相
    関演算結果の絶対値との和を、前記単位期間の複数個分
    の期間に渡って検出し、当該単位期間の複数個分の期間
    の前記絶対値和に基づいて相関点を検出するものであっ
    て、 前記拡散符号同期検出の対象であるスペクトラム拡散信
    号を、前記絶対値和を求める複数単位期間分毎にメモリ
    に蓄え、 前記メモリから前記スペクトラム拡散信号を、前記メモ
    リへの書き込み時よりも高速で読み出して前記相関演算
    を行い、前記相関点の検出の処理を高速化することを特
    徴とする請求項33に記載のスペクトラム拡散信号の拡
    散符号同期検出装置。
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