JP2007116578A - 衛星信号受信装置および衛星信号受信方法 - Google Patents

衛星信号受信装置および衛星信号受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同期捕捉の高速化を保持しながら、ハードウエア規模を小さくすることができる衛星信号受信装置を提供する。
【解決手段】キャリア除去手段100は、衛星受信信号から、そのキャリア周波数成分を除去する。データ加算手段200は、キャリア周波数成分が除去された信号の拡散符号の周期間隔ごとの信号と、拡散符号の1周期分のメモリに記憶されている信号とについて、拡散符号の周期間隔において同相となる信号同士を加算し、その加算結果をメモリに書き戻すことを、拡散符号の複数周期分繰り返し、前記メモリに、キャリア周波数成分が除去された信号を、拡散符号の周期間隔で、拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積する。同期位相算出手段は、データ加算手段のメモリに蓄積された信号と、受信側の拡散符号との相関計算をして、受信信号と受信側の拡散符号との相関点を検出する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばGPS(Global Positioning System)のような全地球測位システム(GNSS: Global Navigation Satellites System)において、複数個の人工衛星からの信号電波を受信して、自装置の位置や速度を算出するようにするための衛星信号受信装置および衛星信号受信方法に関する。
人工衛星(以下、単に衛星という)を利用して移動体の位置を測定するGNSSシステム、例えばGPSシステムにおいて、衛星信号受信装置としてのGSP受信機は、4個以上の衛星からの信号を受信し、その受信信号から自受信機の位置を計算し、ユーザに知らせることが基本機能である。
GPSシステムにおいては、衛星からの信号は、L1帯、C/A(Clear and Acquisition)コードと呼ばれる拡散符号によりスペクトラム拡散されている。C/Aコードは、送信信号速度(チップレート)が1.023MHz、符号長が1023のPN(pseudo random noise;擬似ランダム雑音)系列の符号、例えばGold符号からなる拡散符号である。このC/AコードのPN系列の符号は、衛星ごとに異なっている。
そして、衛星からの信号(以下、衛星信号という)は、50bpsのデータを、この拡散符号を用いてスペクトラム拡散した信号により、周波数が1575.42MHzの搬送波(キャリア)をBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調した信号である。
例えば特許文献1(特開2003−258769公報)に記載されているように、GPS受信機は、上述のような衛星信号を受信し、その受信信号を復調して、アルマナックやエフェメリスと呼ばれる衛星の軌道情報や時刻情報を含む航法データを獲得し、軌道情報等はメモリに格納して保持する。
そして、GPS受信機は、衛星の軌道情報および時間情報と、衛星から受信した信号の遅延時間(受信信号の到達時刻と衛星からの発信時刻との差)とから、自受信機の3次元位置を連立方程式により導き出す。測位のために4個の衛星からの信号が必要となるのは、GPS受信機内部の時間と衛星の時間とで誤差があり、その誤差の影響を除去するためである。
ところで、衛星からの受信信号は、上述したようなBPSK変調信号であるので、GPS受信機が衛星からの信号を受信するには、拡散符号、キャリアおよびデータの同期をとること、つまり、同期捕捉が必要であるが、拡散符号の同期捕捉とキャリアの同期捕捉は、独立に行なうことはできない。
また、GPS受信機では、キャリア周波数を数MHz以内の周波数に変換して、中間周波数(以下、中間周波数をIFという)で処理するのが普通である。IFにおけるキャリアには、主に衛星の移動速度によるドップラーシフトと、IFに周波数を変換する際に、GPS受信機内部で発生させる局部発振器の周波数誤差とが含まれ、これらにより、IFにおけるキャリア周波数は未知である。一方、拡散符号の同期点は、GPS受信機と衛星との位置関係に依存するものであるので、これも未知である。
上記の拡散符号およびキャリアの同期捕捉に時間を要すると、GPS受信機の反応が遅くなり、使用上において不便を生ずる。
従来のGPS受信機では、キャリアについての周波数サーチと、スライディング相関器+DLL(Delay Locked Loop)+コスタスループによる拡散符号同期捕捉手法を用いている。
しかし、上記のスライディング相関器+DLL+コスタスループによる同期捕捉方法は、原理的に高速同期には不向きで、実際の受信機においてはそれを補うため多チャンネル化してパラレルに同期点を探索している。このため、ハードウエア規模が大きくなってしまうという欠点があった。
また、近年、ハードウエア能力の向上により、デジタルマッチドフィルタでスペクトラム拡散信号の符号同期を高速に行なうことが可能になってきている。図25は、トランスバーサルフィルタを用いたデジタルマッチドフィルタにより、拡散符号の同期捕捉を行なう装置の構成例を示すものである。
すなわち、図25の例のデジタルマッチドフィルタは、拡散符号のチップ数N−1に等しい段数のシフトレジスタ1を備え、IFに変換された衛星からの受信信号のデジタル信号Dinが、当該デジタル信号Dinのデータサンプル単位のクロックCLKによって、このシフトレジスタ1に順次に転送される。
そして、デジタル信号Dinおよびシフトレジスタ1の各段のレジスタRG,RG,RG、…、RGN−1の出力が、乗算器2,2,2、…、2にそれぞれ供給される。
乗算器2,2,2、…、2には、拡散符号発生部3からの拡散符号の各チップの値(+1または−1)が供給される。この場合、拡散符号発生部3からの拡散符号の1番目のチップは乗算器2に、N番目のチップは乗算器2に、というようにして、逆順に、拡散符号の各チップの値が各乗算器2,2,2、…、2に供給される。
そして、乗算器2,2,2、…、2においては、両入力が乗算された後、その乗算結果が総和器4に供給され、総和演算が行われる。総和器4からの総和演算結果は、レベル調整部5で、1/Nに減衰されて、相関結果CRoutとして出力される。
したがって、シフトレジスタ1に拡散符号発生部3からの拡散符号に同期したデジタル信号Dinが取り込まれたチップ位相のときに、総和器4からの相関結果CRoutは、ピークを呈し、他のチップ位相では低レベルとなるようなものとなる。すなわち、総和器3からの相関結果CRoutとして、図26に示すような特性の信号が得られる。
上記の先行技術文献は、次の通りである。
特開2003−258769公報
しかしながら、従来の同期捕捉方法の場合には、上述のようなデジタルマッチドフィルタを用いる場合においても、衛星からの受信信号を、そのままリアルタイムで処理するようにしているため、全体としての演算量が非常に多く、そのため、ハードウエア規模が大きくなってしまっていた。
例えば、図25に示した構成においては、単位処理時間は、受信信号のデータDinの1サンプル周期分となるが、この1サンプル周期内において、少なくとも拡散符号のチップ数分のサンプルデータのレジスタ転送、乗算およびその総和計算を行なわなければならない。
しかし、ハードウエアの各素子の処理速度と、処理クロック周波数との制約から、図25の基本的なハードウエア構成では処理が間に合わなくなった場合には、複数サンプルデータを同時に処理する等をして、実効的な処理時間を長くするようにする。このため、ハードウエア構成は、図25のハードウエア構成を複数個並列に設けたものとする必要があり、ハードウエア規模が大きなものとなってしまうものである。
このように、ハードウエア規模が非常に大きくなると、例えばこれをIC(Integrated Circuit;集積回路)化した場合に、そのチップサイズが大きくなると共に、コストの面で高価なものとなってしまうという不都合を来たす。
この発明は、以上の点にかんがみ、同期捕捉の高速化を保持しながら、ハードウエア規模を小さくすることができる衛星信号受信装置および方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、
拡散符号によりスペクトラム拡散された、人工衛星からの信号を受信し、受信側に用意されている拡散符号との相関点を検出して、前記人工衛星からの信号について同期捕捉を行なう衛星信号受信装置において、
前記人工衛星からの信号から、そのキャリア周波数成分を除去するキャリア除去手段と、
前記拡散符号の1周期分のメモリと加算手段とを備え、前記キャリア周波数成分が除去された信号の前記拡散符号の周期間隔ごとの信号と、前記メモリに記憶されている信号とについて、前記拡散符号の周期間隔において同相となる信号同士を前記加算手段を用いて加算し、その加算結果を前記メモリに書き戻すことを、前記拡散符号の複数周期分繰り返して、前記メモリに、前記キャリア周波数成分が除去された信号を、前記拡散符号の周期間隔で、前記拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積するデータ加算手段と、
前記データ加算手段の前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分が加算された前記拡散符号の1周期分の信号と、前記受信側の拡散符号との相関計算をして、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する同期位相算出手段と、
を備える衛星信号受信装置を提供することを特徴とする。
この発明においては、人工衛星からの信号は、キャリア除去手段でキャリア周波数成分が除去された後、データ加算手段で、拡散符号の周期間隔において同相となる信号同士が、拡散符号の複数周期分、加算されて蓄積される。
そして、同期位相算出手段では、この拡散符号の複数周期分の加算信号である信号(拡散符号の1周期分の信号)について、受信側の拡散符号との相関計算がなされて、人工衛星からの信号と受信側の拡散符号との相関点が検出される。
したがって、この発明によれば、衛星からの受信信号の、全ての拡散符号の周期間隔について、受信側の拡散符号との相関演算をするのではないので、全体として演算量が少なくなり、その分、ハードウエア規模を小さくすることができる。
この発明によれば、全体の演算量を減らすことができて、ハードウエア規模を小さくすることができる。したがって、IC化したときのチップサイズを小さくすることができ、製造コストを低くすることができるので、ICの価格を低廉にすることができる。
以下、この発明による衛星信号受信装置の実施形態を、図を参照しながら説明する。
[実施形態の衛星信号受信装置の全体構成]
図2は、この実施形態の衛星信号受信装置の構成例を示すブロック図であり、周波数変換部10と、同期捕捉・保持部20と、制御部30と、GPSアンテナ41と、温度補償付き水晶発振回路からなる基準発振回路42と、タイミング信号生成回路43と、水晶発振回路44とを備えて構成される。
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)31に対して、プログラムROM(Read Only Memory)32と、ワークエリア用のRAM(Random Access Memory)33と、実時間(RTC(Real Time Clock))を計測するための時計回路34と、タイマ35と、軌道情報用メモリ36とが接続されて構成されている。
タイマ35は、各部の動作に必要な各種タイミング信号の生成および時間参照に使用される。軌道情報用メモリ36は、不揮発性メモリとされ、これにはGPS衛星信号から抽出したアルマナック情報およびエフェメリス情報からなる軌道情報が記憶される。軌道情報用メモリ36に対して、エフェメリス情報は、例えば2時間毎に更新され、また、アルマナック情報は、例えば数日あるいは数ヶ月毎に更新される。
基準発振回路42からの基準クロック信号は、逓倍/分周回路43に供給されると共に、後述するように、周波数変換部10の周波数変換用の局部発振回路15に供給される。逓倍/分周回路43は、基準クロック信号を逓倍して、また、分周して、同期捕捉・保持部20および制御部30などに供給するクロック信号を生成する。逓倍/分周回路3は、制御部30のCPU41により逓倍比や分周比が制御される。
なお、水晶発振回路44からのクロック信号は、制御部30の時計回路44用のものとされている。制御部30の時計回路44以外の部位のクロック信号は、逓倍/分周回路43からのクロック信号とされる。
[周波数変換部10の構成]
GPS衛星信号は、前述もしたように、各GPS衛星から送信される信号であり、50bpsの送信データを、送信信号速度が1.023MHzで、符号長が1023であって、GPS衛星ごとに決められているパターンのPN符号(拡散符号)によりスペクトラム拡散した信号(C/Aコード)により、周波数が1575.42MHzのキャリア(搬送波)をBPSK変調したものである。
アンテナ41にて受信された1575.42MHzのGPS衛星信号は、周波数変換部10に供給される。周波数変換部10では、アンテナ41にて受信されたGPS衛星信号が、低雑音増幅回路11にて増幅された後、バンドパスフィルタ12に供給されて、不要帯域成分が除去される。バンドパスフィルタ12からの信号は、高周波増幅回路13を通じて中間周波変換回路14に供給される。
また、基準発振回路42の出力が、PLL(Phase Locked Loop)シンセサイザ方式の局部発振回路15に供給され、この局部発振回路15より基準発振器42の出力周波数に対して周波数比が固定された局部発振出力が得られる。そして、この局部発振出力が中間周波変換回路14に供給されて、GPS衛星信号が、信号処理し易い中間周波数、例えば1.023MHzの中間周波信号に低域変換される。
中間周波変換回路14からの中間周波信号は、増幅回路16で増幅され、ローパスフィルタ17で帯域制限された後、A/D変換器18で1ビットのデジタル信号(以下、この信号をIFデータという)に変換される。このIFデータは、同期捕捉・保持部20に供給される。
この実施形態において、同期捕捉・保持部20は、GPS衛星信号についての同期捕捉、つまり、GPS衛星信号の拡散符号の位相検出および中間周波信号の周波数(以下、IFキャリア周波数という)の検出を行なうと共に、捕捉したGPS衛星信号の拡散符号とIFキャリアの同期保持を行なう。
同期捕捉・保持部20は、同期捕捉・同期保持一体化回路の構成としても良いし、例えば前述の特許文献1(特開2003−258769公報)に記載されているように、同期捕捉部と、同期保持部とを全く機能的に分離した構成としても良い。
[同期捕捉・保持部20の構成]
この実施形態では、前記特許文献1の場合と同様に、同期捕捉部と同期保持部とを全く機能的に分離して構成する。そして、以下に説明する実施形態は、当該同期捕捉・保持部20の同期捕捉部に、この発明を適用した場合であり、この実施形態の同期捕捉部は、その処理結果としての拡散符号の同期捕捉位相出力および相関値を制御部30に供給する。制御部30は、同期捕捉・保持部20の同期捕捉部の実施形態から、前記拡散符号の同期捕捉位相出力および相関値を受け取ると、同期捕捉・保持部20の同期保持部の拡散符号発生器の初期位相として、前記同期捕捉位相出力を渡して、拡散符号の同期保持を実行させるようにする。同期捕捉・保持部20の同期保持部は、また、IFキャリアの同期保持も行なう。
<同期捕捉・保持部20の同期捕捉部の概略構成>
図1は、この実施形態における同期捕捉・保持部20の同期捕捉部の概略構成図である。すなわち、この実施形態の同期捕捉部は、IFキャリア除去部100と、データ加算処理部200と、拡散符号同期位相算出部300とを備えて構成される。
IFキャリア除去部100は、周波数変換部10からのIFデータDinから、IFキャリア周波数成分の除去を行なう。IFキャリア除去部100は、後述もするようにIFキャリア発生部101を備える。IFキャリア発生部101は、制御部30からの制御信号により制御されて、ドップラー周波数や内蔵発振器誤差を考慮したIFキャリア周波数の信号を発生する。IFキャリア除去部100では、IFデータDinに、IFキャリア発生部101からのIFキャリア周波数の信号を乗じて、IFデータDinからIFキャリア周波数成分の除去を行なう。
制御部30は、軌道情報用メモリ36に記憶されている軌道情報や発振器の発振周波数誤差および自装置の移動速度などを見込んで算出されたIFキャリア周波数で、IFキャリア発生部101からIFキャリア信号が出力されるようにする制御信号を生成し、生成した制御信号をIFキャリア発生器101に供給する。
これにより、IFキャリア発生部101からは、時々刻々と変わる衛星の軌道や自装置の位置に応じてIFキャリア周波数が変更制御されるIFキャリア周波数の信号が得られ、IFキャリア除去部100に供給され、IFキャリア除去部100では、良好にIFキャリア除去処理がなされる。
IFキャリア除去部100で、IFキャリア成分が除去されたIFデータDrは、データ加算処理部200に供給される。データ加算処理部200は、後述するように、拡散符号の1周期分のIFデータDrを記憶する容量を有するメモリと、加算手段とを備える。
そして、データ加算処理部200は、IFキャリア除去部100からのIFデータDrの拡散符号の周期間隔ごとの信号と、メモリにそれまでに記憶されている信号とについて、拡散符号の周期間隔において同相となる信号同士を、加算手段を用いて加算し、その加算結果をメモリに書き戻すことを、拡散符号の複数周期分繰り返す。
これにより、データ加算処理部200では、そのメモリに、キャリア周波数成分が除去されたIFデータDrを、拡散符号の周期間隔で、拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積するようにする。
そして、データ加算処理部200は、そのメモリに、IFデータDrを前記拡散符号の複数周期分加算し蓄積すると、その加算データSDrをメモリから読み出して、拡散符号同期位相算出部300に供給するようにする。
拡散符号同期位相算出部300は、加算データSDrと、受信側の拡散符号発生部からの拡散符号とを乗算して相関計算をして、拡散符号の1位相分の相関値を得る。そして、次に、拡散符号発生部からの拡散符号の初期位相をずらす、あるいは、データ加算処理部200のメモリからの読み出し初期位置を変更して、再度、加算データSDrと、受信側の拡散符号発生部からの拡散符号とを乗算して相関計算をして、拡散符号の別の位相の相関値を得る。同様にして、拡散符号の全位相についての相関値を調べる。
そして、拡散符号同期位相算出部300は、それぞれの相関値を順番に比較して、大きい方の相関値を常に最大相関値として更新する処理を行って、図26に示したように、算出した最大相関値を、衛星信号の拡散符号と同期する受信側の拡散符号の位相として検出する。
拡散符号同期位相算出部300は、検出した拡散符号の同期位相出力と、その位相のときの相関値とを出力する。
タイミング信号発生部40は、基準発振回路42および逓倍/分周回路43からなるものである。そして、この実施形態では、タイミング信号発生部40は、データ加算処理部200に対して、IFデータDrを順次にデータ加算してメモリに蓄積してゆく処理クロックとしては、入力IFデータDinのサンプリングクロック周波数、例えば4.092MHzの、IFデータDrに同期したクロックAckを供給し、また、メモリから加算蓄積データを読み出すクロックとしては、前記クロックAckよりも高周波数、例えば55.242MHzのクロックBckを供給する。
前述したように、拡散符号の符号長が1023(1023チップ)であるが、この例では、IFデータのサンプリングクロックAckの周波数が4.092MHzであるので、IFデータDinは、拡散符号の1/4チップ単位のデータとして、拡散符号の1周期当たりに4092サンプルがIFキャリア除去部100に供給され、また、このIFキャリア除去部100からのIFキャリアが除去されたIFデータDrがデータ加算処理部200Aに供給される。
また、タイミング信号発生部40は、データ加算処理部200のメモリから読み出した加算蓄積データについて相関計算をし、同期位相を検出するための処理クロックとして、前記クロックBckを、拡散符号同期位相算出部300に供給する。
この実施形態では、データ加算処理部200のメモリに、拡散符号の複数周期分のデータが加算されて蓄積されているので、当該メモリから加算蓄積データを読み出して、拡散符号同期位相算出部300で相関計算および同期位相検出を行なう際のクロックは、IFデータDrに同期している必要はなく、高速クロックを用いることができる。
次に、図1の同期捕捉部におけるIFキャリア除去部100、データ加算処理部200および拡散符号同期位相算出部300の具体的な構成例を説明するが、各部の具体的構成例としては、以下のように幾つかの例があるので、順を追って説明することとする。
[IFキャリア除去部の構成例と、データ加算処理部の第1の構成例]
図3は、IFキャリア除去部100の構成例と、データ加算処理部200の第1の構成例(データ加算処理部200Aとする)を示すブロック図である。
IFキャリア除去部100では、前述したように、IFデータDinに、ドップラー周波数や自発振器誤差を考慮して発生したIFキャリア周波数の信号を乗じて、IFデータDinからIFキャリア周波数成分の除去を行なう。この場合に、IFデータDrのIFキャリア周波数信号の位相が不明であるので、sin波成分、cos波成分の両方でIFキャリア除去処理を行なう。
このため、この例のIFキャリア除去部100においては、IFデータDinがsin波成分用の乗算器102と、cos波成分用の乗算器103の両方に入力される。そして、IFキャリア発生部101からの、ドップラー周波数や内蔵発振器誤差が考慮されて生成されたIFキャリア周波数信号のcos波成分が乗算器102に、sin波成分が乗算器103にそれぞれ供給されて、IFデータDinと乗算される。
そして、それぞれの乗算器102および103から、IFキャリア成分が除去されたIFデータDrのcos波成分Drcおよびsin波成分Drsが得られ、それぞれデータ加算処理部200Aに供給される。
データ加算処理部200Aは、図3の例においては、IFキャリア除去されたIFデータDrcおよびDrsのそれぞれに対して、当該IFデータDrcおよびDrsのそれぞれを拡散符号の1周期分であるn個の加算積分器2011,2012,・・・,201n(nは、正の整数)および加算積分器2021,2022,・・・,202nを備えている。この例においては、IFデータDrのサンプリング周波数は4.092MHzであり、拡散符号の1周期(1msec)分は4092サンプルのデータとなるので、n=4092である。
そして、この例では、データ加算処理部200Aにおいては、IFデータDrcは、スイッチ回路203を通じて加算積分器2011,2012,・・・,201nに供給され、また、IFデータDrsは、スイッチ回路204を通じて加算積分器2021,2022,・・・,202nに供給される。
スイッチ回路203および204は、クロックAckに同期して1クロックごとに、n個の加算積分器2011,2012,・・・,201nおよびn個の加算積分器2021,2022,・・・,202nに、順次に切り替えられる。そして、n個の加算積分器2011,2012,・・・,201nおよびn個の加算積分器2021,2022,・・・,202nの順次切り替えを、拡散符号の1周期ごとに繰り返す。
したがって、IFデータDrcおよびDrsの拡散符号の1周期間隔分ごとの信号は、その先頭のサンプルデータは加算積分器2011および2012に、2番目のサンプルデータは加算積分器2012および2022に、・・・、n番目のサンプルデータは加算積分器201nおよび202nに、常に供給されるようにされる。
そして、加算積分器2011〜201nおよび2021〜202nの各々は、それぞれに供給されてくる、拡散符号の1周期間隔分ごとにおける同じ位相のサンプルデータを累積加算するようにする。この累積加算は、拡散符号の1周期の複数周期分の加算区間SUMにおいて行なうようにされている。
この累積加算を行なう拡散符号の複数周期分の加算区間SUMの長さは、この例では、利用者により設定可能とされている。具体的には、前記加算区間SUMは、例えば1〜31msec(1msecは拡散符号の1周期分)の間で、1msec単位で設定可能とされている。ただし、衛星信号受信装置に電源が投入されて動作中は、この加算区間SUMは、変更することができないようにされている。なお、加算区間SUMの時間長として1msecも選択可能とされているが、これは、装置の設計上のものであり、この実施形態の効果を奏するためには、2msec以上が選択される。
この累積加算処理を図4を用いてさらに説明する。なお、この図4は、IFデータのcos波成分Drcについてのデータ加算処理を説明するものであり、IFデータのsin波成分Drsについてのデータ加算処理も同様とされる。
図4に示すように、データ加算処理部200Aでは、加算区間SUMにおいては、スイッチ回路203のサンプルデータ毎の切り替えが、拡散符号の1周期間隔ごとに、同様に繰り返し実行されることにより、IFデータのcos波成分Drcは、拡散符号の1周期間隔分単位で区切られて、n個の加算積分器2011〜201nに、繰り返し供給される。
そして、前述したように、加算区間SUMにおいて、スイッチ回路203のサンプルデータ毎の切り替えにより、IFデータのcos波成分Drcの、拡散符号の1周期間隔分ごとの信号は、1番目のサンプルデータは、加算積分器2011の加算部2071で累積加算され、その累積加算結果が、例えば5ビット分の容量のレジスタからなる記憶部2081に書き込まれ、2番目のサンプルデータは、加算積分器2012の加算部2072で累積加算され、その累積加算結果が、例えば5ビット分の容量のレジスタからなる記憶部2082に書き込まれ、・・・n番目のサンプルデータは、加算積分器201nの加算部207nで累積加算され、その累積加算結果が、例えば5ビット分の容量のレジスタからなる記憶部208nに書き込まれる。
こうして、加算積分器2011〜201nの記憶部2081〜208nのそれぞれには、加算区間SUMにおける、IFデータのcos波成分Drcの、拡散符号の1周期間隔分単位で同位相となるサンプルデータの加算結果が記憶される。
以上のようにして加算積分器2011〜201nおよび2021〜202nに加算蓄積されたデータは、この第1の例では、図5(A)に示すように、加算区間SUMの後の計算区間CALにおいて、スイッチ回路205およびスイッチ回路206を通じて読み出されて、それぞれ加算結果データSDrcおよびSDrsとして、拡散符号同期位相算出部300に供給される。
このとき、スイッチ回路205およびスイッチ回路206は、スイッチ回路203およびスイッチ回路204と同様に、1クロックごとに、加算積分器2011〜201nのそれぞれを順次に切り替えると共に、加算積分器2021〜202nのそれぞれを順次に切り替えて、拡散符号の1周期分の加算結果データSDrcおよびSDrsを、それぞれ繰り返し読み出して拡散符号同期位相算出部300に供給するようにする。ただし、このときタイミング信号発生部40からスイッチ回路205および206に供給されるクロックは、前述したようにサンプリングクロックAckよりも高速のクロックBckとされている。
後述するように、拡散符号同期位相算出部300は、受信側の拡散符号発生部を備え、この拡散符号発生部からの拡散符号と、加算結果データSDrcおよびSDrsとを乗算して両者の相関値を計算する。この例では、拡散符号同期位相算出部300では、加算結果データSDrcおよびSDrsが、拡散符号の1周期分、読み出される毎に、発生する拡散符号の初期位相をずらして、各位相についての相関値を計算する。この例では、4092回、加算結果データSDrcおよびSDrsを読み出すと共に、1/4チップ位相単位で拡散符号発生部からの拡散符号の初期位相を4092通りに順次ずらして、各位相における相関値を計算する。
そして、拡散符号同期位相算出部300では、各位相の中で、相関値が図26に示したように、最大値なる位相を検出し、その位相を、衛星受信信号の拡散符号との同期位相として検出する。
なお、拡散符号発生部からの拡散符号の初期位相を順次にずらす代わりに、n個の加算積分器加算積分器2011〜201nおよびn個の加算積分器2021〜202nのうちの、最初に加算結果データを読み出す加算積分器を、順次にずらすようにしてもよい。
この第1の例では、計算区間CALが終了すると、全ての加算積分器2011〜201nおよび2021〜202nの記憶部の記憶内容をクリアした後、再度、加算区間SUMになる。そして、上述の加算区間SUMの処理および続く計算区間CALの処理を繰り返す。すなわち、図5のタイミングチャートに示すように、この第1の例においては、加算区間SUMと計算区間CALとを繰り返し行なう。
例えば図5(A)に示す、加算区間SUMと計算区間CALとを切り替える切替信号SW1を制御部30で生成し、この生成した切替信号SW1を、図示は省略したが、加算積分器2011〜201のおよび加算積分器2021〜202nに供給して、加算区間SUMでは、それらの記憶部2081〜208nへのデータの書き込みを可能として加算処理を実行可能とし、計算区間CALでは、加算積分器2011〜201のおよび加算積分器2021〜202nの記憶部2081〜208nからのデータの読み出しを可能として、拡散符号同期位相算出部300へ加算結果データSDrcおよびSDrsを出力するように制御する。
したがって、図5(B)に示すように、加算区間SUMのときには、IFデータDinがIFキャリア除去部100を通じて取り込まれ、生成されたIFキャリア周波数信号と乗算されることによりIFキャリア除去がなされる。このとき、図5(C)に示すように、生成されたIFキャリア周波数信号については、1つの加算区間SUMでは、1つの周波数が設定される。
ここで、図5(B)において、4092×Nとされているのは、4092個のIFデータDinのサンプルデータが、拡散符号のN周期分取り込まれることを意味している。
そして、図5(D)に示すように、各加算区間SUMで、データ加算処理部200Aで加算処理がなされ、加算積分器2011〜201のおよび加算積分器2021〜202nの記憶部2081〜208nに、加算結果データSDrcおよびSDrsが蓄積される。
次に、計算区間CALになると、図5(E)に示すように、加算積分器2011〜201のおよび加算積分器2021〜202nの記憶部2081〜208nから、4092回、加算結果データSDrcおよびSDrsがクロックBckにより高速で読み出され、相関演算がなされる。
図4は、データ加算処理部200Aの原理的な構成例であって、この例では、4092個の加算器が必要になる。これに対して、図6に示すデータ加算処理部200Aの構成例は、入力IFデータDrcおよびDrsのそれぞれについて、加算器を最低限の一つとして、構成を簡略化したものである。なお、以下の説明において、各ブロックの参照番号に付加されたサフィックスcは、cos波成分についての処理ブロックであることを示し、また、各ブロックの参照番号に付加されたサフィックスsは、sin波成分についての処理ブロックであることを示している。
この図6の構成例においては、IFデータDrcおよびDrsのそれぞれについて、拡散符号の1周期分であるn(=4092)個の加算積分器の代わりに、n(=4092)個のメモリアドレス領域を備えるメモリ214cおよび214sと、1個の加算器211cおよび211sを設ける。また、スイッチ回路203,205およびスイッチ回路204および206の代わりに、メモリアドレス領域の切替回路213c、215cおよび213s,215sを設ける。
そして、メモリアドレス領域の切替回路213cおよび213sには、切り替えタイミング信号として、サンプリングクロックAckが供給される。一方、メモリアドレス領域の切替回路215cおよび215sには、スイッチ回路217により加算積分時と、加算結果データの読み出し時とで切り替えられて、サンプリングクロックAckと、高速クロックBckとが供給される。すなわち、メモリアドレス領域の切替回路215cおよび215sには、加算積分処理時には、スイッチ回路217を通じてサンプリングクロックAckが供給され、加算結果データの読み出し時には、スイッチ回路217を通じて高速クロックBckが供給される。スイッチ回路217は、前述した信号SW1により切り替えられる。
そして、加算器211cおよび211sと、メモリアドレスの切替回路213cおよび213sとのそれぞれの間には、加算積分処理時にはゲート開(オン)、加算結果データの読み出し時にはゲート閉(オフ)となるゲート回路212cおよび212sが設けられる。また、メモリアドレスの切替回路215cおよび215sと、拡散符号同期位相算出部300との間には、加算積分処理時にはゲート閉(オフ)、加算結果データの読み出し時にはゲート開(オン)となるゲート回路216cおよび216sが設けられる。
ゲート回路212cおよび212sには、前述した信号SW1がゲートの開閉制御信号として供給され、また、ゲート回路216cおよび216sには、信号SW1を極性反転した信号SW2がゲートの開閉制御信号として供給される。
そして、加算積分処理時には、前述のスイッチ回路203および204と同様にして、拡散符号の1周期間隔分単位で、データサンプルクロックAckに同期して、メモリ214cおよび214sのメモリアドレス領域を、メモリアドレス領域の切替回路213c、215cおよび213s,215sにより、順次に切り替え、指定中のアドレス領域に記憶されているデータを読み出して、加算器211cおよび211sにより、入力データと加算し、その加算結果を指定中のアドレス領域に書き戻すようにする。これを、加算区間SUMにおいて繰り返すことにより、拡散符号の1周期間隔分単位で同位相となるサンプルデータは、同じアドレス領域に加算されて蓄積されるようにする。
そして、メモリ214cおよび214sに蓄積された加算結果データは、前述したスイッチ回路205および206と同様にして、高速のクロックBckにより、メモリ214cおよび214sのメモリアドレス領域が、メモリアドレス領域の切替回路215cおよび215sにより、高速に順次に切り替えられて、拡散符号同期位相算出部300に送出される。そして、この読み出し処理が、4092回、繰り返しなされる。
なお、この例の場合には、拡散符号同期位相算出部300の拡散符号発生部からの拡散符号の初期位相を順次にずらす代わりに、メモリ214cおよび214sから加算結果データを読み出すメモリアドレス領域をずらすようにすることができる。
以下、図6の構成例における処理動作を、図7のタイミングチャートをも参照して、順を追って説明する。
すなわち、図6の構成例において、加算区間SUMにおいては、スイッチ回路217は、図示の状態に切り替えられており、図7(A)に示すように、メモリアドレス切替回路213cおよび213s、また、メモリアドレス切替回路215cおよび215sは、サンプリングクロックAckの1クロックごとに、メモリ214cおよび214sのメモリアドレスが、順次に切替変更される。
この場合に、メモリ214cおよび214sにおいて、書き込み側のメモリアドレス切替回路213cおよび213sで切替指定されるメモリアドレス領域と、読み出し側のメモリアドレス切替回路215cおよび215sで切替指定されるメモリアドレス領域とは同一とされる。
そして、この例では、図7(A)に示すように、メモリ214cおよび214sに対して、サンプリングクロックAckの1クロック周期の前半は、読み出しアクセス区間とされると共に、後半は書き込みアクセス区間とされる。なお、この加算区間SUMにおいては、スイッチ回路216cおよび216sは、共に閉(オフ)であって、読み出されたデータは、出力されない。
IFデータDrcおよびDrsのそれぞれは、加算器211cおよび211sの一方の入力端に供給される。一方、加算器211cおよび211sの他方の入力端には、メモリアドレス切替回路215cおよび215sからの、メモリ214cおよび214sの切替指定中のメモリアドレス領域から読み出されたデータ(加算データ)が供給されている。したがって、加算器211cおよび211sでは、一方の入力端に供給されているIFデータDrcおよびDrsのデータサンプルと、メモリ214cおよび214sから読み出されたデータとが加算される。
そして、加算器211cおよび211sの加算出力データは、前述した加算区間SUMで開となるゲート回路212cおよび212sを通じてアドレス切替回路213cおよび213sにそれぞれ供給される。このとき、アドレス切替回路213cおよび213sは、メモリ214cおよび214sの、記憶されていたデータが読み出されたアドレス領域を切替指定する状態となっており、前述したサンプリングクロックAckの1クロック周期の後半の書き込みアクセス区間において、当該切替指定中のメモリアドレス領域に、加算器211cおよび211sからの加算データが書き戻される。
こうして、1つのメモリアドレス領域のデータの書き戻しが済むと、次の入力IFデータDrcおよびDrsの到来タイミングに同期して、メモリアドレス領域の切替回路213c、213sおよび215c、215sにより切替指定されるメモリ214cおよび214sのメモリアドレス領域が変更される。そして、上述の同様により、メモリ214cおよび214sからのデータの読み出し、読み出したデータと入力データとの加算、加算結果のメモリアドレス領域への書き戻しの処理が行なわれる。
こうして、メモリ214cおよび214sのn個のメモリアドレス領域のそれぞれには、拡散符号の複数周期分である加算区間SUMにおいて、拡散符号の1周期間隔分単位で同位相となるサンプルデータの加算蓄積データが記憶される。
そして、加算区間SUMに続いて計算区間CALになると、切替制御信号SW1およびSW2により、ゲート回路212cおよび212sは閉(オフ)となり、ゲート回路216cおよび216sは開(オン)となる。また、スイッチ回路217が図示とは反対の状態に切り替えられて、メモリアドレス領域の切替回路215cおよび215sに、高速クロックBckが供給される状態となる。そして、この計算区間CALにおいては、メモリ214cおよび214sは、高速クロックBckの1クロック周期の間、読み出しアクセスの区間のみとされる。
そして、メモリアドレス領域の切替回路215cおよび215sが、高速クロックBckに同期して、メモリアドレス領域を、順次に切り替え制御することにより、メモリ214cおよび214sのn(=4092)個のメモリアドレス領域から、n個の加算結果のデータがサンプルデータ単位で順次に読み出され、加算結果データSDrcおよびSDrsとして、ゲート回路216cおよび216sを通じて拡散符号同期位相算出部300に供給される。
この場合、メモリ214cおよび214sからは、図7(B)に示すように、n(=4092)個の加算結果のデータが、n(=4092)回、繰り返し読み出される。n回繰り返し読み出されるのは、拡散符号発生部からの位相が異なるn個の拡散符号との相関計算をする必要があるからである。
そして、拡散符号同期位相算出部300では、各読み出しの回の加算結果データに対して、拡散符号発生部からの互いに初期位相が異なる拡散符号の1周期分が順次乗算されて相関計算がなされる。図7(B)において、拡散符号PN(0)、PN(1)、PN(2)、PN(3)、・・・PN(i)(ただし、i=0〜4091)・・・は、それぞれ、初期位相が、この例では、1/4チップ分ずつ順次にずれた、受信側の拡散符号の1周期分を示している。
そして、受信側の拡散符号PN(0)、PN(1)、PN(2)、PN(3)、・・・のそれぞれと、加算結果データとの相関値が、前述したようにスレッショールド値を超えたものが有ったとき、そのときのPN(i)が、衛星信号の拡散符号と同期する位相の受信側の拡散符号として検出され、その位相が同期位相として、その相関値と共に出力される。
なお、前述もしたように、図7(B)の説明では、受信側の拡散符号発生部からの拡散符号の初期位相を順次に変えるようにしたが、受信側の拡散符号の位相を変更する代わりに、メモリ214cおよび214sから加算結果データを読み出すときのメモリアドレスの初期値を、拡散符号の1周期分毎に、1アドレスずつ変更するようにしても良い。つまり、1回目の拡散符号の1周期分では、メモリアドレスの初期値=0、2回目の拡散符号の1周期分では、メモリアドレスの初期値=1、3回目の拡散符号の1周期分では、メモリアドレスの初期値=2、・・・というように、メモリアドレスをずらすようにしてもよい。
以上の説明におけるデータ加算処理を、図8のフローチャートを参照しながら説明する。この図8のフローチャートにおけるメモリ214cおよび214sのアドレス制御は、メモリ214cおよび214sに対して、メモリアドレス領域の切替回路213c、213s、215c、215sを含むメモリアドレス制御部が設けられたとした場合において、このメモリアドレス制御部で実行される処理に対応する。
先ず、メモリ214cおよび214sのすべてのメモリアドレス領域の内容がクリアされると共に、指定アドレスとして、最初のアドレス=0が選択されるようにメモリアドレス領域の切替回路213c、213sおよび215c、215sが切替設定されて、初期化処理がなされる(ステップS1)。
そして、メモリ214cおよび214sの、指定されたメモリアドレスからのデータの読み出しを行ない(ステップS2)、IFキャリア除去部100でIFキャリア除去されたIFデータDrcおよびDrsのそれぞれと加算する(ステップS3)。次に、加算結果を、メモリ214cおよび214sの、前記の指定されたメモリアドレスに書き戻す(ステップS4)。
次に、指定されていたメモリアドレスは、メモリ214cおよび214sの拡散符号の1周期分のメモリアドレスの最終アドレスであるか否か判別する(ステップS5)。ステップS5で、最終アドレスではないと判別したときには、メモリ214cおよび214sのメモリアドレスを一つ進めて更新し(ステップS6)、その後、ステップS2に戻り、このステップS2以降の処理を繰り返し実行する。
ステップS5で、最終アドレスであると判別したときには、拡散符号の1周期間隔分のIFデータDrcおよびDrsの取り込みおよびメモリ214cおよび214sに記憶されていた加算結果データとの加算処理が終了したことになるが、このときには、前述した加算区間SUMが終了したか否か判別する(ステップS7)。
そして、ステップS7で、加算区間SUMが終了していないと判別したときには、次の拡散符号の1周期分のIFデータDrcおよびDrsについての加算処理を実行するために、メモリ214cおよび214sのメモリアドレスを初期値(=0)として(ステップS8)、ステップS2に戻り、このステップS2以降の処理を繰り返し実行する。
また、ステップS7で、加算区間SUMが終了したと判別したときには、同期捕捉のための加算計算を終了するか否か判別し(ステップS9)、終了しないと判別したときには、次の加算区間SUMを待ち(ステップS10)、次の加算区間SUMになると、ステップS1に戻って、上述したステップS1からの処理を繰り返し実行する。また、ステップS9で終了すると判別したときには、この処理ルーチンを終了する。
[拡散符号同期位相算出部の第1の構成例]
図9は、拡散符号同期位相算出部の第1の構成例(拡散符号同期位相算出部300Aとする)を示すブロック図である。
この第1の例の拡散符号同期位相算出部300Aは、1個の拡散符号発生部301と、相関計算用の乗算器302cおよび302sと、データサンプル単位の乗算結果の加算積分を行なう積分器303cおよび303sと、絶対値演算部304と、比較部305とを備えている。
この例では、拡散符号発生部301には、加算区間SUMと計算区間CALとを切り替える信号SW1と、タイミング信号発生部40からの高速クロックBckが供給されており、拡散符号発生部301は、計算区間CALにおいてのみ、高速クロックBckに同期して、受信側の拡散符号PNを発生する。そして、この例では、拡散符号発生部301は、拡散符号の1周期ごとに、発生する拡散符号PNの初期位相を、順次に、この例では1/4チップ分づつ、ずらすようにしている。
すなわち、拡散符号発生部301は、前述した図7(B)に示すように、順次に1/4チップ分づつ初期位相がずれた拡散符号PN(0),PN(1),PN(2)、・・・を、拡散符号PNの1周期ごとに発生する。
そして、データ加算処理部200(データ加算処理部200Aとは限らず、後述するデータ加算処理部の他の例でも良い)からの加算結果データのcos波成分SDrcと、拡散符号発生部301からの拡散符号PNとが、データサンプル単位で乗算器302cで乗算され、その乗算結果が積分器303cに、拡散符号の1周期分に渡って累積加算される。
また、データ加算処理部200からの加算結果データのsin波成分SDrsと、拡散符号発生部301からの拡散符号PNとが、データサンプル単位で乗算器302sで乗算され、その乗算結果が積分器303sに、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算される。
なお、積分器303cおよび303sの値は、拡散符号発生部301からの拡散符号PNの初期位相が変更される毎に、クリアされる。したがって、積分器303cおよび303sには、拡散符号発生部301からの拡散符号PNの、異なる初期位相のそれぞれ毎に、受信信号との相関値が、その1周期分に渡って累積加算される。
積分器303cおよび303sに、ある初期位相の拡散符号の1周期分についての累積加算が終了すると、それがクリアされる前に、絶対値演算部304に供給されて、当該拡散符号と受信信号の拡散符号との相関値CVが演算されて求められる。
ここで、積分器303cの積分出力SAと、積分器303sの積分出力SBとは、それぞれ複素相関値の実数部と虚数部とに対応するもの、すなわち、SA+jSBとすることができるので、絶対値演算部304では、積分出力SAと積分出力SBとの自乗和の平方根を演算することにより、拡散符号発生部301からの拡散符号PNと、受信信号のIFデータの拡散符号との相関値CVを求める。
すなわち、絶対値演算部304では、PN(i)についての積分出力をそれぞれSA(i)およびSB(i)とすると、拡散符号PN(i)についての相関値CV(i)は、
CV(i)={(SA(i)+SB(i))}1/2 ・・・(式1)
なる演算式により求められる。
この相関値CV(i)は、比較部305において、順次に比較されて、最大相関値が求められ、その最大相関値のときの拡散符号発生部301の初期位相から、受信信号の拡散符号の同期位相が検出され、この比較部305から出力され、制御部30に送られる。また、このときの最大相関値CV(i)も制御部30に送られる。
なお、比較部305において、予め、拡散符号が同期していると判定できる最大相関値として設定されているスレッショールド値thと、そのときまでに検出されている最大相関値と比較し、最大相関値CV(i)がスレッショールド値thよりも大きいと判定されたときには、その後の最大相関値の検出動作を中止し、当該スレッショールド値thを超えた最大相関値CV(i)の拡散符号発生部301の初期位相から、受信信号の拡散符号の同期位相を検出し、その検出結果を、この比較部305から制御部30に出力するようにしてもよい。
この例では、前述したように、制御部30は、上述のようにして同期捕捉部から取得した拡散符号の同期位相およびそのときのIFキャリア周波数を、同期保持部に渡し、それらを初期値として同期保持を実行するように制御する。
なお、比較部305で、受信信号の拡散符号と同期する拡散符号発生部301の拡散符号PNの位相を検出することができた後は、拡散符号発生部301から4092種類の初期位相の拡散符号PNを発生する前であっても、その他の初期位相の拡散符号PNと受信信号との相関計算は不要とすることができる場合には、それ以後の拡散符号同期位相算出部300Aでの相関演算処理を休止してもよい。
[拡散符号同期位相算出部の第2の構成例]
図10は、拡散符号同期位相算出部の第1の構成例(拡散符号同期位相算出部300Bとする)を示すブロック図である。
この第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bは、1個の拡散符号発生部301を備えるのは、第1の例の拡散符号位相算出部300Aと同一であるが、相関計算用の乗算器と積分器との組を複数組、備え、拡散符号PNの1周期当たりに、複数位相の拡散符号PNと受信信号との相関結果を得られるように構成した点が異なる。これにより、第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bは、加算結果データについての相関計算処理を、第1の例の場合よりも高速に行なえるようにしている。
すなわち、この第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bにおいては、cos波成分用として、m(mは2以上の整数)個の乗算器311c、312c、・・・、31mcと、m個の積分器321c、322c、・・・、32mcとを設ける。また、sin波成分用として、m個の乗算器311s、312s、・・・、31msと、m個の積分器321s、322s、・・・、32msとを設ける。
そして、データ加算処理部200からの加算結果データのcos波成分SDrcは、m個の乗算器311c、312c、・・・、31mcに同時に供給され、また、データ加算処理部200からの加算結果データのsin波成分SDrsは、m個の乗算器311s、312s、・・・、31msに同時に供給される。
一方、拡散符号発生部301からの拡散符号PNは、m段のシフトレジスタ306に供給される。そして、このシフトレジスタ306の初段の出力SR1が乗算器311cおよび311sに、2段目の出力SR2が乗算器312cおよび312sに、3段目の出力SR3が乗算器313cおよび313sに、・・・、m段目の出力SRmが乗算器31mcおよび31msに、それぞれ供給される。
そして、乗算器311c、312c、・・・、31mcの乗算出力が、それぞれ積分器321c、322c、・・・、32mcに供給されて、それぞれの積分器321c、322c、・・・、32mcにおいて、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算される。そして、m個の積分器321c、322c、・・・、32mcの累積積分値は、スイッチ回路331cにより順次に切り替えられて絶対値演算部304に供給される。
同様に、乗算器311s、312s、・・・、31msの乗算出力が、それぞれ積分器321s、322s、・・・、32msに供給されて、それぞれの積分器321s、322s、・・・、32msにおいて、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算される。そして、m個の積分器321s、322s、・・・、32msの累積積分値は、スイッチ回路331sにより順次に切り替えられて絶対値演算部304に供給される。
図11のタイミングチャートを参照しながら、この第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bの処理動作を、さらに説明する。なお、この図11の例は、m=8の場合である。
データ加算処理部200からの加算結果データSDr(cos波成分SDrcおよびsin波成分SDrsは、図11(A)に示すように、クロックBckに同期して、1データサンプルごとに、乗算器311c〜31mcおよび乗算器311s〜31msに供給される。
一方、拡散符号発生部301からは、同様に、クロックBckに同期した拡散符号PNが発生するが、この例の場合には、当該拡散符号PNは、図11(B)に示すようなものとされる。すなわち、この例においては、拡散符号発生部301からの拡散符号PNは、その1周期ごとに、初期位相が、m×1/4チップだけずれたものとなる。つまり、一般式で表わすと、j周期後(j=0,1,2,・・・)の拡散符号発生部301からの拡散符号PNは、(jm)×1/4だけ位相がずれた拡散符号PN(jm)となる。
図11の例では、m=8であるので、拡散符号発生部301からは、拡散符号PN(0)、PN(8)、PN(16)、・・・というように、1周期毎に、8×1/4チップ分づつ初期位相がずれた拡散符号PNが発生するものとなる。
そして、この拡散符号PNがシフトレジスタ306に、クロックBckを転送クロックとして供給される。したがって、シフトレジスタ306の各段からは、拡散符号PNが、1データサンプル分(1/4チップ分)づつ、順次に、位相がシフトされた出力SR1,SR2,SR3,SR4(図11(C),(D),(E),(F)参照),・・・,SRmが出力される。
ただし、出力SR1は、拡散符号発生部301からの拡散符号PNそのものであり、出力SR1と、出力SRmとの間の位相差(m個の拡散符号列の最大位相差)は、(m−1)チップ分となる。したがって、この例の場合、拡散符号発生部301からの拡散符号PNは、シフトレジスタ306からのm個の拡散符号との関係で言えば、当該m個の拡散符号列の(最大位相差分+1)づつ初期位相をずらしたものとなっている。
そして、乗算器311c〜31mcおよび乗算器311s〜31msでは、データ加算処理部200からの加算結果データSDrcおよびSDrsと、シフトレジスタ306からの出力SR1,SR2,SR3,SR4,・・・,SRmとが、同時にそれぞれ乗算される。したがって、乗算器311c〜31mcおよび乗算器311s〜31msでは、データ加算処理部200からの加算結果データSDrcおよびSDrsと、位相が異なるm個の拡散符号PNとが、拡散符号PNの1周期分において、同時に相関計算されることになる。
そして、乗算器311c〜31mcおよび乗算器311s〜31msのそれぞれの乗算出力は、積分器321c〜32mcおよび積分器321s〜32msのそれぞれに供給されて、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算されて、積分器321c〜32mcおよび積分器321s〜32msのそれぞれから、それぞれの位相の拡散符号PNと受信信号の拡散符号との積分出力SA1c〜SAmcおよび相関値SB1s〜SBmsが得られる。
ただし、この場合、拡散符号PNの1周期分に渡る積分の終了時点は、積分器321cから積分器32mcまでの間、また、積分器321sから32msまでの間では、クロックBckの1クロック分づつ順次に、遅れたものとなる。
そして、積分器321c〜32mcの積分出力SA1c〜SAmcは、拡散符号PNの1周期分の積分演算が終了した時点で、スイッチ回路331cがスイッチング制御信号SW3(図11(G)参照)により、クロックBckに同期して切り替えられて、順次に、絶対値演算部304に供給される。同様に、積分器321s〜32msの積分出力SB1s〜SBmsは、拡散符号PNの1周期分の積分演算が終了した時点で、スイッチ回路331sがスイッチング制御信号SW3により、クロックBckに同期して切り替えられて、順次に、絶対値演算部304に供給される。
そして、絶対値演算部304では、拡散符号PNの1周期ごとに、m個の積分出力SA1c〜SAmcおよびm個の積分出力SB1s〜SBmsを用いて、前述した(式1)により演算を行ない、シフトレジスタ306からの初期位相が異なるm個の拡散符号PNのそれぞれについての相関値CV1〜CVm(図11(H)参照)を得る。すなわち、絶対値演算部304からは、拡散符号PNの1周期ごとに、m個づつの相関値CV1〜CVmが得られ、比較部305で最大相関値が検出されて、同期位相が判定される。
拡散符号発生部301から、ある初期位相の拡散符号PNの1周期分が出力された後には、前述したように、拡散符号発生部301からは、m×1/4チップ分だけ、初期位相がずれた拡散符号PNが出力される(図11(A)参照)。この初期位相は、シフトレジスタ306の最終段の出力SRmとは、初期位相が1/4チップだけずれたものとなり、拡散符号PNの初期位相のズレ量が連続するものとなる。
以上のようにして、この拡散符号同期位相算出部300の第2の例においては、拡散符号PNの1周期ごとに、初期位相が異なるm個の拡散符号PNと、受信信号の加算結果データSDrcおよびSDrsとの相関値CV1〜CVmが得られ、そのm個の相関値CV1〜CVmのそれぞれについて、比較部305において、最大相関値が検出されて、同期位相が判定される。
拡散符号PNと受信信号との同期位相の検出のための相関演算のために、この例では、拡散符号PNの初期位相を、1/4チップ単位で4092種類に変更したものとすることが必要であるが、拡散符号同期位相算出部300の第1の例の場合には、初期位相は、1周期ごとに、1/4チップ分づつ変更するので、4092種類の初期位相を得るためには、4092回、つまり、4092周期を必要とした。
これに対して、拡散符号同期位相算出部300の第2の例においては、4092種類の初期位相を得るためには、4092×(1/m)周期でよくなり、第1の例に比較して、1/mの時間でよくなり、同期捕捉処理を高速で行なうことができるようになる。
[衛星信号受信装置の同期捕捉部の第2の構成例]
上述の衛星信号受信装置の同期捕捉部の第1の例は、図1に示したように、拡散符号同期位相算出部300は、1個の拡散符号発生部を備える1個(1チャンネル)を備えるものであったので、複数個の人工衛星からの受信信号についての同期捕捉をするには、1個の拡散符号発生部301から発生する拡散符号を、受信しようとする人工衛星の拡散符号に対応する符号系列のものにその都度変更する必要があり、多数の衛星の全てについて、同期捕捉をしようとすると、非常に長時間を要することになる。
図12は、この点を改善した衛星信号受信装置の同期捕捉部の第2の構成例であり、それぞれ個別に拡散符号発生部301を備える拡散符号同期位相算出部を、複数個(複数チャンネル分)設ける。すなわち、図12においては、n個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHk(kは2以上の整数)を設け、データ加算処理部200の加算結果データ出力SDr(SDrcおよびSDrs)を、これらn個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkのそれぞれに供給する。
そして、この例では、n個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkのそれぞれの拡散符号発生部301は、それぞれ異なる衛星の拡散符号に対応する符号系列の拡散符号を発生する。したがって、この実施形態では、n個の異なる人工衛星からの受信信号についての同期捕捉を、並列して同時に実行することができ、全ての人工衛星からの受信信号についての同期を捕捉する場合であっても、迅速に同期捕捉することができる。
なお、n個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkのそれぞれは、前述した第1の例の拡散符号同期位相算出部300Aを用いてよいし、また、第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bを用いても良い。
また、上述の実施形態では、n個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkの拡散符号発生部301は、全て異なる衛星からの受信信号の拡散符号に対応する、異なる符号系列のものとしたが、全て同じ符号系列のものとしても良い。
その場合には、1個の衛星からの受信信号の同期捕捉を、それらのn個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkで行なうようにする。そして、拡散符号PNの1周期分についての相関計算を、それらのn個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkで行なうようにすることで、1個の人工衛星からの受信信号の同期捕捉の時間を、1/nにすることができる。
この場合、n個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkの拡散符号発生部301は、それぞれ、拡散符号PNの1周期分を、1/nに分割し、それぞれの分割区間の符号系列を発生するようにする方法や、拡散符号PNの1周期分について順次に初期位相をずらす分を、n個に分割して、それぞれが分担するようにする方法など、種々の並列処理方法を採用することができる。また、n個の拡散符号同期位相算出部300CH1、300CH2、・・・、300CHkを、第2の拡散符号同期位相算出部300Bにより構成することにより、さらに1個の衛星からの受信信号の同期捕捉処理時間を短縮することができる。
[データ加算処理部の第2の構成例]
上述のデータ加算処理部の第1の例(データ加算処理部200A)では、データ加算処理の期間と、相関計算するために加算結果データを読み出す期間とを、別々にして、交互に繰り返すようにしたが、以下に説明する第2の例のデータ加算処理部200Bでは、データ加算処理とデータ読み出しとを同時に行なえるようにして、より処理の高速化を図るようにしている。
図13は、この第2の例のデータ加算処理部200Bの構成例を示すブロック図である。この図13に示す第2の例のデータ加算処理部200Bでは、IFキャリア除去されたIFデータDrcおよびDrsのそれぞれに対して、第1の例のデータ加算処理部200Aにおける拡散符号の1周期分であるn個の加算積分器と、このn個の加算積分器の入力側および出力側のスイッチ回路とからなる回路は、2組づつ設ける。
すなわち、IFデータDrcに対しては、n個の加算積分器2011a,2012a,・・・,201naと、その入力側のスイッチ回路203aと、その出力側のスイッチ回路205aとからなるa組の加算積分回路と、n個の加算積分器2011b,2012b,・・・,201nbと、その入力側のスイッチ回路203bと、その出力側のスイッチ回路205bとからなるb組の加算積分回路とを設ける。
そして、IFデータDrcは、タイミング信号発生部40からのゲート制御信号SW3およびSW4により、前述した加算区間SUMの時間長単位で開閉制御されるゲート回路221cおよび222cを通じて、a組の加算積分回路のスイッチ回路203aと、b組の加算積分回路のスイッチ回路203bに供給される。この例の場合、ゲート回路221cとゲート回路222cとは、ゲート開となる区間が重ならないように制御される。
そして、ゲート回路221cおよびゲート回路222cのうち、ゲート開の状態となっている方が接続されている加算積分回路において、前述の第1の例のデータ加算処理部200A(図3の例)と同様にして、加算区間SUMである拡散符号の複数周期分に渡って、加算積分処理がなされ、その加算結果が、その加算積分回路のn個の加算積分器に蓄積される。
そして、a組の加算積分回路の加算結果データと、b組の加算積分回路の加算結果データとは、タイミング信号発生部40からのスイッチング制御信号ALTにより切り替えられるスイッチ回路223cにより切り替えられて、出力加算結果データSDrcとして取り出され、拡散符号同期位相算出部300に供給される。
この場合、スイッチ回路223cは、加算積分処理を行なっている加算積分回路は選択しないように切替制御される。また、加算積分回路で加算積分処理が終了したとき、その加算結果データを読み出すように切替制御される。
同様にして、IFデータDrsに対しては、n個の加算積分器2021a,2022a,・・・,202naと、その入力側のスイッチ回路204aと、その出力側のスイッチ回路206aとからなるa組の加算積分回路と、n個の加算積分器2021b,2022b,・・・,202nbと、その入力側のスイッチ回路204bと、その出力側のスイッチ回路206bとからなるb組の加算積分回路とを設ける。
そして、IFデータDrsは、タイミング信号発生部40からのゲート制御信号SW3およびSW4により、前述した加算区間SUMの時間長単位で開閉制御されるゲート回路221sおよび222sを通じて、a組の加算積分回路のスイッチ回路204aと、b組の加算積分回路のスイッチ回路204bに供給される。この例の場合、ゲート回路221sとゲート回路222sとは、ゲート開となる区間が重ならないように制御される。
そして、ゲート回路221sおよびゲート回路222sのうち、ゲート開の状態となっている方が接続されている加算積分回路において、前述の第1の例のデータ加算処理部200A(図3の例)と同様にして、加算区間SUMである拡散符号の複数周期分に渡って、加算積分処理がなされ、その加算結果が、その加算積分回路のn個の加算積分器に蓄積される。
そして、a組の加算積分回路の加算結果データと、b組の加算積分回路の加算結果データとは、タイミング信号発生部40からのスイッチング制御信号ALTにより切り替えられるスイッチ回路223sにより切り替えられて、出力加算結果データSDrsとして取り出され、拡散符号同期位相算出部300に供給される。
この場合、スイッチ回路223sは、加算積分処理を行なっている加算積分回路は選択しないように切替制御される。また、加算積分回路で加算積分処理が終了したとき、その加算結果データを読み出すように切替制御される。
このような構成としたことにより、a組とb組の一方の加算積分回路で、加算積分処理をしているときに、同時に、他方の加算積分回路では加算結果データの読み出しを行なうことができるので、同期捕捉を高速に行なうことができるようになる。
この第2のデータ加算処理部200Bにおける同期捕捉時の加算積分処理およびその読み出し処理動作を、以下に、さらに説明する。この実施形態の衛星信号受信装置においては、電源を投入したとき、あるいは衛星信号受信装置が動作している場合において回路をリセットした場合、その状態からの立ち上がりのモードは、そのときに衛星信号受信装置にどのようなデータが存在するかにより変わる。
すなわち、衛星信号受信装置においては、立ち上がり時に、エフェメリス情報、アルマナック情報、初期位置情報、時間(現在時刻)の4つの情報が、衛星信号受信装置内に存在するかどうかにより、次に示すような3つのモードに変わる。
つまり、立ち上がりのモードは、衛星信号受信装置内に前記情報が全て存在しない場合からは、「Cold スタート」と呼び、4つの情報のうちエフェメリス情報がない場合からは、「Warm スタート」と呼び、4つの情報の全てがある場合からは、「Hot スタート」と呼ぶ。
なお、初期位置の情報は、測位計算に使用する初期位置であり、大よその位置がわかればよい。また、時間(現在時刻)は、衛星信号受信装置内で把握されている現在時刻であり、正確であればあるほどよいが、大よその現在時刻であっても測位計算には支障はない。
同期捕捉処理動作は、上述の立ち上がりモードにより異なるものとされる。ここでは、「Cold スタート」のときと、「Hot スタート」のときの2つの場合について、同期捕捉処理動作を説明する。
図14は、「Cold スタート」のときの同期捕捉処理動作を説明するためのタイミングチャートである。この図14の例では、32個の人工衛星からの受信信号の全てについて、同期捕捉処理を行なうものであり、拡散符号同期位相算出部300は、300CH0,300CH1,300CH2,・・・,300CH7の8個(8チャンネル分)が設けられているものとする。
前述した加算積分区間SUMを1つの時間単位とすると、スイッチ回路223cおよび223sのスイッチング制御信号ALTは、図14(C)に示すようなものとされ、この例では、a組の加算積分回路の加算結果データと、b組の加算積分回路の加算結果データとが、4×SUM分の区間毎に、交互に選択されるように、スイッチ回路223cおよび223sが切り替えられる。
そして、ゲート回路221c、221sおよびゲート回路222c、222sについてのゲート制御信号SW3およびSW4は、図14(A)および(B)に示すようなものとなり、ゲート回路221c、221sおよびゲート回路222c、222sは、それぞれ8×SUM分の区間毎の1つの加算積分区間SUMで開状態となり、かつ、その開状態となる区間SUMが、ゲート回路221c、221sとゲート回路222c、222sとでは、4×SUM分の区間分だけ、位相が異なるものとなる。さらに、ゲート回路221c、221sおよびゲート回路222c、222sは、スイッチング制御信号ALTのエッジタイミングの直前の区間SUMで、それぞれ開状態となるようにゲート制御信号SW3およびSW4が選定されている。
そして、ゲート制御信号SW3によりゲート回路221cおよび221sが開状態となる1つの加算積分区間SUMにおいては、IFデータDinがIFキャリア除去部100を通じて取り込まれ、生成されたIFキャリア周波数信号と乗算されることによりIFキャリア除去がなされた信号がデータ加算処理部200Bに取り込まれる(図14(D)参照)。このとき、図14(E)に示すように、生成されたIFキャリア周波数信号については、1つの加算区間SUMでは、1つの周波数が設定され、かつ、他の加算区間SUMでは、その処理タイミングに応じて設定された周波数が設定される。
IFキャリア除去部100からのIFキャリア除去されたIFデータDrcおよびDrsは、図14(F)に示すように、4×SUM区間毎の一つの加算区間SUMで、a組またはb組の加算積分回路で加算積分処理がなされて、そのメモリ(a組のメモリを「メモリa」、b組のメモリを「メモリb」と記載する)に蓄積される。
そして、前記加算区間SUMで加算積分された加算結果データは、スイッチ回路205a,205bおよびスイッチ回路206a、206bがスイッチング制御信号ALTにより切り替えられることにより、前記加算区間SUMに続く4×SUM区間に渡って、4回読み出されて(図14(G)参照)、8個の拡散符号同期位相算出部300CH0〜300CH7に、並列にそれぞれ供給される。
8個の拡散符号同期位相算出部300CH0〜300CH7では、図14(H),(I),(J)・・・(N),(O)に示すように、それぞれ異なる衛星からの受信信号について相関計算を行なって、合計32個の衛星からの受信信号について同期捕捉を行なう。したがって、この場合には、拡散符号発生部301からは、図14(H),(I),(J)・・・(N),(O)に示すように、それぞれ異なる衛星からの受信信号についての拡散符号系列の拡散符号PNを、加算区間SUMの区間分毎に発生するものとされる。
以上の処理を、a組の加算積分回路の加算結果データと、b組の加算積分回路の加算結果データとについて、交互に読み出しを行ないながら、かつ、読み出しを行なっていない組の加算積分回路において、加算積分処理を行なうことにより、繰り返し行なう。
次に、図15は、「Hot スタート」のときの同期捕捉処理動作を説明するためのタイミングチャートである。この「Hot スタート」のときには、前述した「Cold スタート」のときとは異なり、加算積分処理を、1加算区間SUM毎に、a組とb組の加算積分回路とについて交互に行ない、かつ、加算結果データを加算積分処理を行なっていない方の加算積分回路から読み出して相関計算するようにしたことで、常に、a組とb組の加算積分回路のいずれかで、加算積分処理を行なうようにすると共に、相関計算処理も常に行なうことができるようにしている。
すなわち、この場合、第1のデータ加算処理部200Aの場合のような計算区間CALは、加算区間SUMとは別個に設ける必要はなく、処理時間を短縮することができるので、同期捕捉処理を高速化することが可能となる。
以下、図15の例の「Hot スタート」時の同期捕捉処理動作を説明する。
すなわち、ゲート制御信号SW3は、図15(A)に示すように、加算区間SUM毎に、ゲート回路221cおよびゲート回路221sを開閉する制御信号とされ、ゲート制御信号SW4は、図15(B)に示すように、このゲート制御信号SW3を極性反転した制御信号とされる。また、スイッチ回路223cおよび223sのスイッチング制御信号ALTは、図15(C)に示すように、加算区間SUM毎に、a組とb組の加算積分回路とを切り替える信号とされる。
したがって、図15(D)に示すように、1加算区間SUM毎に、IFデータDrが、a組とb組の加算積分回路とに、交互に取り込まれて、それぞれ加算積分処理が行なわれて、図15(F)に示すように、それぞれのメモリa、メモリbに蓄積される。このとき、1加算区間SUM毎に、取り込まれるIFデータDrに対して、IFキャリア除去部100のIFキャリア発生部101から発生するIFキャリア周波数は、図15(E)に示すように、1加算区間SUM毎に変更される。
そして、a組とb組の加算積分回路のメモリに蓄積された加算結果データは、図15(G)に示すように、1加算区間SUM毎に交互に読み出されて、図12の例の場合には、複数の拡散符号同期位相算出部300において相関計算される。このとき、複数の拡散符号同期位相算出部300のそれぞれにおいては、すなわち、各チャンネルの拡散符号同期位相算出部300CHj(j=1,2,3・・・)においては、図15(H)に示すように、1加算区間SUM毎に、同期捕捉する衛星を変更するように、拡散符号発生部301からの拡散符号が変更される。
[第2のデータ加算処理部200Bの実現構成例]
図13のデータ加算処理部200Bの改善された構成例を、図16に示す。この図16の例は、第1の例のデータ加算処理部200Aの場合の図6の構成例に対応するものである。
この図16の例においては、図6の構成例のメモリ214c、214sと、このメモリの書き込み側のスイッチ回路213c、213sと、メモリの読み出し側のスイッチ回路215c、215sと、ゲート回路212c、212sからなる回路部分は、a組とb組の2組を設ける。なお、加算器211c、211sは、図6の例と同様に、IFデータDrcおよびDrsのそれぞれに対して1個とされる。
図16においては、a組の回路部分には、対応する同一参照番号にサフィックスaを付与し、また、b組の回路部分には、対応する同一参照番号にサフィックスaを付与した。
すなわち、IFデータDrcに対しては、メモリ214caと、スイッチ回路213caと、スイッチ回路215caと、ゲート回路212caとからなるa組の回路部分と、メモリ214cbと、スイッチ回路213cbと、スイッチ回路215cbと、ゲート回路212cbとからなるb組の回路部分とを設ける。
また、IFデータDrsに対しては、メモリ214saと、スイッチ回路213saと、スイッチ回路215saと、ゲート回路212saとからなるa組の回路部分と、メモリ214sbと、スイッチ回路213sbと、スイッチ回路215sbと、ゲート回路212sbとからなるb組の回路部分とを設ける。
そして、加算器211c、211sからの加算出力は、a組のゲート回路212ca、212saを通じてa組の回路部分に供給され、また、b組のゲート回路212cb、212sbを通じてb組の回路部分に供給される。
そして、図16の例においては、スイッチ回路215ca、215cbからの加算結果データは、切替信号ALTにより切り替えられるスイッチ回路230cを通じて取り出され、拡散符号同期位相算出部300に供給される。同様に、スイッチ回路215sa、215sbからの加算結果データは、切替信号ALTにより切り替えられるスイッチ回路230sを通じて取り出され、拡散符号同期位相算出部300に供給される。
この第2の例のデータ加算処理部200Bの加算結果データが供給される拡散符号同期位相算出部300は、第1の例の拡散符号同期位相算出部300Aの構成でもよいし、第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bであってもよい。また、後述する第3の例の拡散符号同期位相算出部300Cの構成でもよいし、第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dであってもよい。
以上のように、この第2の例のデータ加算処理部200Bによれば、相関演算処理のための中間データ作成用の加算積分器を複数持たせることで、さらなる処理時間短縮が可能になる。例えば中間データ用の加算積分器が2組ある場合、一方の加算積分器で中間データを作成している間、もう一方の加算積分器で既に作成された中間データに対して後段の相関器で相関演算を行ない、相関点の検出を試みることができる。
このように、加算積分器を複数組用意することで、中間データ作成と相関演算のパイプライン処理化が可能となり、全体の相関点検出時間が短縮される。なお、加算積分器の組数は、2組に限るものではない。
[第3の例の拡散符号同期位相算出部300Cの構成例;高感度]
これまでは、処理時間を短縮する工夫について述べてきたが、次に、感度を向上させる工夫について述べる。
人工衛星からの受信信号(GPS信号)は、熱雑音に比べ非常に微弱であり、拡散符号の1周期分の信号からの逆拡散利得では、十分な感度が得られない場合がある。この時には多周期にわたって入力データと拡散符号との相関演算を行なうことが一般的であるが、GPS信号には、50bps(20msecで1ビット)の航法メッセージデータが乗じられているため、長時間データの相関演算を行っても感度を稼ぐことができない。
例えば、前述したデータ加算処理部200におけるデータ加算積分処理の加算区間SUMの時間長を20msecにしたときには、もしも、航法メッセージデータの1ビットの位相と、当該加算区間SUMの位相とが180度異なっていると、加算区間SUMの前半と後半とで、受信信号の拡散符号は極性反転していることがあり、データ加算積分値が、加算区間SUMの前半と後半とで相殺されることになってしまって、感度の向上は期待できない。
このため、この第3の例では、データ加算処理部200におけるデータ加算積分処理の加算区間SUMの時間長を航法メッセージデータに影響されにくい時間長、すなわち、前記1ビット分の時間長である20msec以外の時間長、例えば16msecとして、その加算結果データと受信側の拡散符号PNとの相関演算結果を、例えば数秒という所定時間区間TMに渡って絶対値加算することで感度を稼ぐことができるようにしている。
図17は、この第3の例の拡散符号同期位相算出部300Cの原理的構成例を示す図である。この第3の例の拡散符号同期位相算出部300Cでは、絶対値演算部304と比較部305との間に、絶対値演算結果の加算積分回路を設ける。
そして、相関演算は、前述したように、1周期分の拡散符号の初期位相を、1位相づつ、ずらしたものの全てについて行なうので、この例では、各初期位相のときの相関演算結果である絶対値演算結果を、それぞれ、前記所定時間区間TM、この例では、TM=8秒の区間に渡って加算積分するようにする。
このため、この加算積分回路としては、各初期位相についての拡散符号の1周期分の絶対値演算結果を加算積分するために、n個の加算積分器3401,3402,・・・,340n(サンプリング周波数が、この例の場合、4.092MHzであるので、n=4092)を設ける。
絶対値演算部304からの絶対値演算結果CVは、スイッチング制御信号SW5により切替制御されるスイッチ回路341を通じて、各初期位相の拡散符号についての絶対値演算結果ごとに切り替えられて、n個の加算積分器3401,3402,・・・,340nに供給される。n個の加算積分器3401,3402,・・・,340nのそれぞれは、1つの初期位相の拡散符号についての絶対値演算結果を所定時間区間TM(この例では、TM=8秒)に渡って加算積分し、その積分結果を、それぞれの記憶部に記憶する。
そして、n個の加算積分器3401,3402,・・・,340nのそれぞれに、各初期位相の拡散符号についての絶対値演算結果が、IFデータDinの所定時間区間TM分に渡って加算積分されると、スイッチング制御信号SW6により切り替えられるスイッチ回路342を通じて、各初期位相の拡散符号についての絶対値演算結果の加算積分結果が、読み出されて、比較部305に供給される。スイッチング制御信号SW6は、n個の加算積分器3401,3402,・・・,340nのそれぞれに、各初期位相の拡散符号についての絶対値演算結果が、前記所定時間区間TM分に渡って加算積分された後に、それぞれの加算積分結果を順次に読み出すようなタイミングで発生する。
比較部305は、n個の加算積分器3401,3402,・・・,340nから順次に読み出されて入力される加算積分結果について、最大相関値の検出を行ない、同期位相およびそのときの相関値を検出するようにする。
n個の加算積分器3401,3402,・・・,340nにおける累積加算処理を図18および図19を用いてさらに説明する。なお、以下に説明する例では、データ加算処理部200は、第2の例のデータ加算処理部200Bが用いられた場合としている。
この例においては、図18に示すように、絶対値演算結果を加算積分する所定時間TMの区間内においては、データ加算処理部200では、全ての加算区間SUM(この例では、SUM=16msec)において、キャリア除去部100で除去されるIFキャリア周波数は、等しいものとされる(図18(C)参照)。なお、IFキャリア周波数は、各加算区間SUM毎に、制御部30で求められた値に順次に変更するようにしてもよい。
そして、加算結果データは、a組の加算積分回路のメモリaと、b組の加算積分回路のメモリbとに、加算区間SUMごとに交互に蓄積される(図18(D)参照)と共に、a組とb組とのうち、加算積分処理がなされていない方の加算積分回路のメモリから、加算結果データが読み出されて(図18(E)参照)、拡散符号同期位相算出部300Cに供給される。
拡散符号同期位相算出部300Cでは、図18(F)に示すように、データ加算処理部200Bからの加算結果データに対しては、所定時間区間TMでは、1つの人工衛星についての拡散符号系列の拡散符号PNとの相関演算を行なう。
ここで、前述の図12に示したように、データ加算処理部200Bの出力側に複数個の拡散符号同期位相算出部300Cが設けられる構成である場合には、それら複数個の拡散符号同期位相算出部300Cのそれぞれにおいて、互いに異なる人工衛星についての拡散符号系列の拡散符号PNとの相関演算を行なうようにするとよい。なお、複数個の拡散符号同期位相算出部300Cのそれぞれにおいて、共通の一つの人工衛星についての拡散符号毛入れるの拡散符号PNとの相関演算を行なうようにして、並列処理を行なうようにしても良い。
そして、各加算区間SUMの加算結果データについての、拡散符号PNとの相関結果CV(0)〜CV(n−1)が拡散符号同期位相算出部300Cにおいて求められ、前述したように、拡散符号PNの各初期位相ごとに、n個の加算積分器3401〜340nに、所定時間区間TMに渡って積算される(図18(G)のΣCV(0)〜ΣCV(n―1)参照)。
そして、比較部305では、積算された相関値ΣCV(0)〜ΣCV(n―1)のそれぞれが最大相関値であるかどうかの判定がなされて、同期位相の検出がなされる。
上述の拡散符号同期位相算出部300cにおける累積加算処理を図19を用いてさらに説明する。この例においては、図19に示すように、絶対値演算結果を加算積分する所定時間区間TM内においては、データ加算処理部200Bで、例えば加算区間SUM=16msecとして加算積分された結果に対して、拡散符号発生部301からの拡散符号PNのすべての初期位相についての相関結果CV(0)〜CV(n−1)が、絶対値演算部304から、繰り返し得られる。
そして、n個の加算積分器3401〜340nに対して、スイッチ回路341が、1つの初期位相についての相関結果が得られる毎に切替がなされることにより、同じ初期位相の相関結果は、同一の加算積分器に供給されるように切り替えられる。
これにより、図19に示すように、同じ初期位相の相関結果は、所定時間区間TMにおいて、加算部3511,3512,・・・,351nにおいて、累積加算される。そして、加算部3511,3512,・・・,351nの累積加算結果のそれぞれは、記憶部3521,3522,・・・,352nに書き込まれる。
こうして、加算積分器3401〜304nの記憶部3521〜352nのそれぞれには、所定時間区間TMにおける、拡散符号PNのすべての初期位相についての相関結果CV(0)〜CV(n−1)の積算出力ΣCV(0)〜ΣCV(n−1)が記憶される。
そして、記憶部3521〜352nのそれぞれから、積算出力ΣCV(0)〜ΣCV(n−1)がスイッチ回路342により順次に読み出されて比較器305に供給されることにより、拡散符号PNと1つの衛星からの受信信号の拡散符号との同期位相が検出される。
[衛星信号受信装置の同期捕捉部の第3の構成例;高感度]
上述の第3の例の拡散符号同期位相算出部300Cのように、絶対値演算部304の出力を加算した場合、衛星からの受信信号強度に応じて、自乗誤差が発生し、加算時間に応じた感度向上が期待できないことは一般的に知られている。衛星信号受信装置の第3の実施形態は、この問題点を改善した場合の例である。
この例の場合、衛星信号受信装置は、図20に示すように、制御部30のCPU31に対しては、ネットワークインターフェース37を備え、インターネットなどの外部ネットワーク50に接続することが可能とされている。そして、制御部30は、外部ネットワーク50から、GPS衛星の航法メッセージデータおよび正確な時刻情報を取得することができるようにされている。
制御部30は、取得した航法メッセージデータおよび正確な時刻情報から、衛星からの受信信号に含まれる航法メッセージデータを除去するための航法メッセージデータ除去信号を生成し、その航法メッセージ除去信号を、この同期捕捉部の第3の構成例に送るようにする。同期捕捉部の第3の構成例では、この航法メッセージ除去信号を用いて、受信信号に含まれる航法メッセージデータの除去処理を実行するようにする。
衛星信号受信装置のその他の構成は、図2の例の場合と同様である。
図21および図22は、この同期捕捉部の第3の構成例の構成を示すブロック図であり、IFキャリア除去部100と、データ加算処理部200と、拡散符号同期位相算出部300をからなるものであることは、上述の例と同様である。しかし、IFキャリア除去部100と、拡散符号同期位相算出部300とは、上述した例とは異なる構成とされている。
すなわち、IFキャリア除去部は、図21に示すような第2の例のIFキャリア除去部100Bの構成とされ、また、拡散符号同期位相算出部は、図22に示すような第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dの構成とされる。そして、図21の例では、データ加算処理部200は、前述した第1の例のデータ加算処理部200Aの構成とされている。なお、データ加算処理部は、第2の例のデータ加算処理部200Bの構成としてもよい。
図21に示すように、第2の例のIFキャリア除去部100Bにおいては、周波数変換部10からのIFデータDinは、メッセージ除去部104を通じてIFキャリア除去用の乗算器102および103に供給される。
メッセージ除去部104には、制御部30から、前述したように、外部ネットワーク50を通じて取得した航法メッセージデータおよび正確な時刻情報から生成された航法メッセージデータ除去信号が供給される。この例では、航法メッセージデータ除去信号は、IFデータDinに含まれる航法メッセージデータに、できるだけ位相同期するようにした航法メッセージデータそのものである。
衛星からの受信信号の拡散符号は、航法メッセージデータのビットが「0」のときには、極性はそのままであるが、航法メッセージデータのビットが「1」のときには、極性が反転されたものとされている。したがって、長時間に渡って加算した信号においては、拡散符号が相殺されたものとなってしまい、受信側の拡散符号との相関演算値が大きくならず、感度が悪くなってしまうのである。
メッセージ除去部104では、IFデータDinの極性を、「0」、「1」の2値データである航法メッセージデータ除去信号の「1」の区間では、反転させるようにする。これにより、IFデータDinの拡散符号は、極性反転されるものたものが元の極性に戻ることになる。したがって、このIFデータDinを、拡散符号の1周期分単位で、加算区間SUMに渡って加算積分すれば、拡散符号の成分が相殺されてしまうことを防止できる。
以上のようにして、航法メッセージデータの成分が除去されたIFデータDinは、乗算器102および103で、IFキャリアキャリア発生部101からのIFキャリア周波数の信号と乗算されて、IFキャリア周波数成分が除去される。
そして、以上のようにして、第2の例のIFキャリア除去部100Bで、航法メッセージデータ成分の除去処理がなされると共に、IFキャリア周波数成分の除去がなされたIFデータDrcおよびDrsは、第1の例のデータ加算処理部200Aに供給されて、前述したような加算積分処理がなされる。
そして、第1の例のデータ加算処理部200Aの加算結果データSDrcおよびSDrsは、図22に示す第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dに供給される。
この第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dにおいては、加算結果データSDrcおよびSDrsと、拡散符号発生部301からの拡散符号PNとが乗算器302cおよび302sで乗算され、その乗算結果が積分器303sに、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算される。ここまでは、第1の例および第3の例の拡散符号同期位相算出部300Aおよび300Cと同様の構成である。
この第4の拡散符号同期位相算出部300Dにおいては、第3の拡散符号同期位相算出部300Cでは絶対値演算部304の後段に設けられた加算積分回路を、絶対値演算部304の前段に設けるものである。このため、第4の拡散符号同期位相算出部300Dにおいては、cos波成分用の加算積分回路と、sin波用の加算積分回路とを設ける。
すなわち、図22に示すように、加算積分回路としては、各初期位相についての拡散符号の1周期分の乗算結果SAおよびSBを、それぞれ加算積分するために、cos波成分用として、n個の加算積分器3601c,3602c,・・・,360ncを設けると共に、sin波成分用として、n個の加算積分器3601s,3602s,・・・,360nsを設ける。
そして、加算部303cおよび303sからの加算出力SA,SBは、スイッチング制御信号SW5により切替制御されるスイッチ回路361cおよび361sを通じて、各初期位相の拡散符号についての加算結果ごとに切り替えられて、n個の加算積分器3601,c,3602c,・・・,360ncおよび3601s,3602s,・・・,360nsに供給される。
n個の加算積分器3601,c,3602c,・・・,360ncおよび3601s,3602s,・・・,360nsのそれぞれは、1つの初期位相の拡散符号についての乗算結果SAを所定時間区間TM(この例では、TM=8秒)に渡って加算積分し、その積分結果を、それぞれの記憶部に記憶する。
そして、n個の加算積分器3601,c,3602c,・・・,360ncおよび3601s,3602s,・・・,360nsのそれぞれに、各初期位相の拡散符号についての乗算結果SAおよびSBが、IFデータDinの所定時間区間TM分に渡って加算積分されると、スイッチング制御信号SW6により切り替えられるスイッチ回路362cおよび362sを通じて、その各初期位相の拡散符号についての乗算結果SAおよびSBの加算積分結果ΣSAおよびΣSBが、読み出されて、絶対値演算部304に供給される。
そして、絶対値演算部304においては、加算積分結果ΣSAを実数部、加算積分結果ΣSBを虚数部として、前述の(式1)の演算を行なって、相関出力CVを得、比較部305に供給し、受信信号の拡散符号の同期する拡散符号PNの位相を検出する。
以上のような構成の第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dにおいては、cos波成分の相関乗算結果SAと、sin波成分の相関乗算結果SBについて、加算積分を行ない、相関乗算結果SAと、相関乗算結果SBとについて絶対値演算を行ない、その演算結果を加算積分する場合に比べて、自乗誤差を少なくすることができ、感度向上が期待できる。
そして、このとき、第2の例のIFキャリア除去部100Bで、IFデータDinから航法メッセージデータによる影響を除去するようにしているので、航法メッセージデータの影響により相関値同士が打ち消し合うことが無くなり、加算時間(所定時間区間TM)に応じて感度を稼ぐことができる。
なお、図21においては、メッセージ除去部104は、IFキャリア発生部101とは別個に設けたが、IFキャリア発生部101からのIFキャリア周波数信号を、航法メッセージデータ除去信号により、そのビット「1」の区間で極性反転させて乗算器102,103に供給することにより、メッセージ除去部104を省略することもできる。
[拡散符号同期位相算出部の第5の例]
図23に、拡散符号同期位相算出部の第5の例(拡散符号同期位相算出部300Eとする)の構成例を示す。この第5の例の拡散符号同期位相算出部300Eは、上述の第4の拡散符号同期位相算出部300Dの改善例であり、高感度で、かつ、処理時間を短縮することができるようにしたものである。
この第5の例の拡散符号同期位相算出部300Eは、上述の第4の拡散符号同期位相算出部300Dにおける拡散符号発生部301と、データ加算処理部200からのIFデータの加算結果データとの相関計算を行なう部分に、図10に示した第2の拡散符号同期位相算出部300Bを適用したものである。
すなわち、この第5の例の拡散符号同期位相算出部300Eにおいては、図23に示すように、cos波成分用として、m(mは2以上の整数)個の乗算器311c、312c、・・・、31mcと、m個の積分器321c、322c、・・・、32mcとを設ける。また、sin波成分用として、m個の乗算器311s、312s、・・・、31msと、m個の積分器321s、322s、・・・、32msとを設ける。
そして、データ加算処理部200からの加算結果データのcos波成分SDrcは、m個の乗算器311c、312c、・・・、31mcに同時に供給され、また、データ加算処理部200からの加算結果データのsin波成分SDrsは、m個の乗算器311s、312s、・・・、31msに同時に供給される。
一方、拡散符号発生部301からの拡散符号PNは、m段のシフトレジスタ306に供給される。そして、このシフトレジスタ306の初段の出力SR1が乗算器311cおよび311sに、2段目の出力SR2が乗算器312cおよび312sに、・・・、m段目の出力SRmが乗算器31mcおよび31msに、それぞれ供給される。
そして、乗算器311c、312c、・・・、31mcの乗算出力が、それぞれ積分器321c、322c、・・・、32mcに供給されて、それぞれの積分器321c、322c、・・・、32mcにおいて、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算される。そして、m個の積分器321c、322c、・・・、32mcの累積積分値は、スイッチ回路331cにより順次に切り替えられて、スイッチ回路361cに供給される。
同様に、乗算器311s、312s、・・・、31msの乗算出力が、それぞれ積分器321s、322s、・・・、32msに供給されて、それぞれの積分器321s、322s、・・・、32msにおいて、拡散符号PNの1周期分に渡って累積加算される。そして、m個の積分器321s、322s、・・・、32msの累積積分値は、スイッチ回路331sにより順次に切り替えられて、スイッチ回路361sに供給される。
スイッチ回路361cおよびスイッチ回路361s以降の後段の構成は、上述した第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dと同様である。
この第5の例の拡散符号同期位相算出部300Eによれば、m個の初期位相の拡散符号PNについての相関を、加算区間SUM毎に計算することができるので、第4の例の拡散符号同期位相算出部300Dの例の場合の1/mの処理時間とすることができる。
[同期捕捉部の第3の構成例]
同期捕捉部の第3の構成例を図24に示す。この第3の構成例の同期捕捉部は、拡散符号同期位相算出部として、通常感度拡散符号同期位相算出部300Nと、高感度拡散符号同期位相算出部300Hとを設ける。そして、図24に示すように、通常感度拡散符号同期位相算出部300Nと、高感度拡散符号同期位相算出部300Hとは、それぞれ拡散符号発生部を備えるものを複数個(複数チャンネル分)設けるようにする。
この例の場合には、IFキャリア除去部は、メッセージ除去部104を備える第2の例のIFキャリア除去部100Bの構成とされる。データ加算処理部200としては、第1の例のデータ加算処理部200Aの構成、また、第2の例のデータ加算処理部200Bの構成の、いずれでもよい。
また、通常感度拡散符号同期位相算出部300Nのそれぞれ(1チャンネル分)としては、上述の第1の例の拡散符号同期位相算出部300A、第2の例の拡散符号同期位相算出部300Bのいずれでも良い。
また、高感度拡散符号同期位相算出部300Hのそれぞれ(1チャンネル分)としては、上述の第3の例の拡散符号同期位相算出部300C、第4の例の拡散符号同期位相算出部300D、第5の例の拡散符号同期位相算出部300Eのいずれでも良い。
この同期捕捉部の第3の構成例が適用される衛星信号受信装置においては、図示は省略するが、制御部30には、例えば感度切替キーを含むユーザ操作部が設けられており、当該ユーザ操作部の感度切替キーの操作に応じて、通常感度が指定された場合には、通常感度拡散符号同期位相算出部300Nのみが使用されるように切り替えられ、高感度が指定された場合には、高感度拡散符号同期位相算出部300Hのみが使用されるように切り替えられる。
また、ユーザ操作部を通じた切替操作ではなく、制御部30が、衛星信号受信装置のそのときの状況、例えば受信信号の受信電界強度などを参照して、通常感度拡散符号同期位相算出部300Nと、高感度拡散符号同期位相算出部300Hとのいずれを使用するかを自動的に切り替えるようにしても良い。
[その他の変形例]
上述の例では、同期捕捉・保持部20は、同期捕捉部と同期保持部とを別々に設ける構成とするように説明したが、上述した同期捕捉部の構成を備えつつ、この同期捕捉部と同期保持部とを一体化した構成であっても勿論よい。
この発明による衛星信号受信装置の要部である同期捕捉部の実施形態の第1の構成例を示すブロック図である。 この発明による衛星信号受信装置の第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。 同期捕捉部の実施形態におけるIFキャリア除去部およびデータ加算処理部の第1の構成例を示すブロック図である。 図3の構成例を説明するための図である。 図3の構成例を説明するためのタイミングチャートである。 同期捕捉部の実施形態におけるデータ加算処理部の第1の構成例を示すブロック図である。 図6の構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図6の構成例の動作を説明するためのフローチャートである。 同期捕捉部の実施形態における拡散符号同期位相算出部の第1の構成例を示すブロック図である。 同期捕捉部の実施形態における拡散符号同期位相算出部の第2の構成例を示すブロック図である。 図10の構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 この発明による衛星信号受信装置の要部の構成の第1の例を示すブロック図である。 同期捕捉部の実施形態におけるデータ加算処理部の第2の構成例を示すブロック図である。 図13の構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図13の構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 同期捕捉部の実施形態におけるデータ加算処理部の第2の構成例の詳細構成例を示すブロック図である。 同期捕捉部の実施形態における拡散符号同期位相算出部の第3の構成例を示すブロック図である。 図17の構成例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図17の構成例を説明するための図である。 この発明による衛星信号受信装置の第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。 衛星信号受信装置の第2の実施形態における同期捕捉部のIFキャリア除去部およびデータ加算処理部の構成例を示すブロック図である。 同期捕捉部の実施形態における拡散符号同期位相算出部の第4の構成例を示すブロック図である。 同期捕捉部の実施形態における拡散符号同期位相算出部の第5の構成例を示すブロック図である。 この発明による衛星信号受信装置の要部の構成の第3の例を示すブロック図である。 デジタルマッチドフィルタの構成例を示す図である。 衛星信号と、拡散符号との相関結果の一例を示す図である。
符号の説明
100,100A,100B…IFキャリア除去部、200,200A,200B…データ加算処理部、300,300A,300B,300C,300D,300E…拡散符号同期位相算出部

Claims (25)

  1. 拡散符号によりスペクトラム拡散された、人工衛星からの信号を受信し、受信側に用意されている拡散符号との相関点を検出して、前記人工衛星からの信号について同期捕捉を行なう衛星信号受信装置において、
    前記人工衛星からの信号から、そのキャリア周波数成分を除去するキャリア除去手段と、
    前記拡散符号の1周期分のメモリと加算手段とを備え、前記キャリア周波数成分が除去された信号の前記拡散符号の周期間隔ごとの信号と、前記メモリに記憶されている信号とについて、前記拡散符号の周期間隔において同相となる信号同士を前記加算手段を用いて加算し、その加算結果を前記メモリに書き戻すことを、前記拡散符号の複数周期分繰り返して、前記メモリに、前記キャリア周波数成分が除去された信号を、前記拡散符号の周期間隔で、前記拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積するデータ加算手段と、
    前記データ加算手段の前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分が加算された前記拡散符号の1周期分の信号と、前記受信側の拡散符号との相関計算をして、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する同期位相算出手段と、
    を備える衛星信号受信装置。
  2. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段における前記メモリへのデータの蓄積は、前記キャリア除去手段からの前記キャリア周波数成分が除去された信号のサンプリングクロック周波数で行なうと共に、前記同期位相算出手段における前記メモリからの信号と、受信側の拡散符号との位相計算は、前記サンプリングクロック周波数よりも高周波数のクロックで実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  3. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段は、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、
    前記拡散符号発生手段からの拡散符号を、順次に位相をずらしたn個の拡散符号列であって、1周期ごとに、前記n個の拡散符号列の(最大位相差分+1)づつ初期位相をずらしたn個の拡散符号列を発生する拡散符号複数位相発生手段と、
    前記n個の拡散符号列のそれぞれと、前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分加算された前記拡散符号の1周期分の信号との相関をそれぞれ計算するn個の相関計算手段と、
    を備え、前記n個の相関検出手段の検出出力に基づいて、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  4. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段をそれぞれ備える前記同期位相算出手段の複数個を、前記データ加算手段に対して設けた
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  5. 請求項3に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段の複数個を備える
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  6. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段は、前記拡散符号の1周期分のメモリを2個備え、前記2個のメモリの一方に、前記キャリア周波数成分が除去された信号を、前記拡散符号の周期間隔で、前記拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積している間に、前記メモリの他方から当該メモリに蓄積された信号を読み出して、前記同期位相算出手段に供給して、前記受信側の拡散符号との相関点を検出する処理を実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  7. 請求項6に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段における前記2個のメモリへのデータの蓄積は、前記キャリア除去手段からの前記キャリア周波数成分が除去された信号のサンプリングクロック周波数で行なうと共に、前記2個のメモリからの信号の読み出しおよび前記同期位相算出手段における前記受信側の拡散符号との相関点の検出処理は、前記サンプリングクロック周波数よりも高周波数のクロックで実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  8. 請求項6に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段は、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、
    前記拡散符号発生手段からの拡散符号を、順次に位相をずらしたn個の拡散符号列であって、1周期ごとに、前記n個の拡散符号列の(最大位相差分+1)づつ初期位相をずらしたn個の拡散符号列を発生する拡散符号複数位相発生手段と、
    前記n個の拡散符号列のそれぞれと、前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分加算された前記拡散符号の1周期分の信号との相関をそれぞれ計算するn個の相関計算手段と、
    を備え、前記n個の相関検出手段の検出出力に基づいて、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  9. 請求項7に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段は、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、
    前記拡散符号発生手段からの拡散符号を、順次に位相をずらしたn個の拡散符号列であって、1周期ごとに、前記n個の拡散符号列の(最大位相差分+1)づつ初期位相をずらしたn個の拡散符号列を発生する拡散符号複数位相発生手段と、
    前記n個の拡散符号列のそれぞれと、前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分加算された前記拡散符号の1周期分の信号との相関をそれぞれ計算するn個の相関計算手段と、
    を備え、前記n個の相関検出手段の検出出力に基づいて、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  10. 請求項6に記載の衛星信号受信装置において、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段をそれぞれ備える前記同期位相算出手段の複数個を、前記データ加算手段に対して設けた
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  11. 請求項7に記載の衛星信号受信装置において、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段をそれぞれ備える前記同期位相算出手段の複数個を、前記データ加算手段に対して設けた
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  12. 請求項8に記載の衛星信号受信装置において、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段をそれぞれ備える前記同期位相算出手段の複数個を、前記データ加算手段に対して設けた
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  13. 請求項9に記載の衛星信号受信装置において、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段をそれぞれ備える前記同期位相算出手段の複数個を、前記データ加算手段に対して設けた
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  14. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段は、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、
    前記拡散符号発生手段からの前記受信側の拡散符号と前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分加算された前記拡散符号の1周期分の信号との相関を計算する相関計算手段と、
    前記相関検出手段の計算結果を、複数回分、加算する相関結果加算手段と、
    前記相関結果加算手段の加算結果に基づいて、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する手段と、
    を備えることを特徴とする衛星信号受信装置。
  15. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段は、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、
    前記拡散符号発生手段からの拡散符号を、順次に位相をずらしたn個の拡散符号列であって、1周期ごとに、前記n個の拡散符号列の(最大位相差分+1)づつ初期位相をずらしたn個の拡散符号列を発生する拡散符号複数位相発生手段と、
    前記n個の拡散符号列のそれぞれと、前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分加算された前記拡散符号の1周期分の信号との相関をそれぞれ計算するn個の相関計算手段と、
    前記n個の相関計算手段のそれぞれの計算結果を、それぞれ複数回分、加算する前記拡散符号の1周期分個の相関結果加算手段と、
    前記拡散符号の1周期分個の相関結果加算手段の前記拡散符号の1周期分個の加算結果のそれぞれについて、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する手段と、
    を備えることを特徴とする衛星信号受信装置。
  16. 請求項14に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段の複数個を備える
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  17. 請求項15に記載の衛星信号受信装置において、
    前記同期位相算出手段の複数個を備える
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  18. 請求項14に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段は、前記拡散符号の1周期分のメモリを2個備え、前記2個のメモリの一方に、前記キャリア周波数成分が除去された信号を、前記拡散符号の周期間隔で、前記拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積している間に、前記メモリの他方から当該メモリに蓄積された信号を読み出して、前記同期位相算出手段に供給して、前記受信側の拡散符号との相関点を検出する処理を実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  19. 請求項15に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段は、前記拡散符号の1周期分のメモリを2個備え、前記2個のメモリの一方に、前記キャリア周波数成分が除去された信号を、前記拡散符号の周期間隔で、前記拡散符号の複数周期分加算したものを蓄積している間に、前記メモリの他方から当該メモリに蓄積された信号を読み出して、前記同期位相算出手段に供給して、前記受信側の拡散符号との相関点を検出する処理を実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  20. 請求項18に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段における前記2個のメモリへのデータの蓄積は、前記キャリア除去手段からの前記キャリア周波数成分が除去された信号のサンプリングクロック周波数で行なうと共に、前記2個のメモリからの信号の読み出しおよび前記同期位相算出手段における前記受信側の拡散符号との相関点の検出処理は、前記サンプリングクロック周波数よりも高周波数のクロックで実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  21. 請求項19に記載の衛星信号受信装置において、
    前記データ加算手段における前記2個のメモリへのデータの蓄積は、前記キャリア除去手段からの前記キャリア周波数成分が除去された信号のサンプリングクロック周波数で行なうと共に、前記2個のメモリからの信号の読み出しおよび前記同期位相算出手段における前記受信側の拡散符号との相関点の検出処理は、前記サンプリングクロック周波数よりも高周波数のクロックで実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  22. 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
    航法データに応じて、前記人工衛星からの信号について符号反転を行なう手段を備え、
    前記符号反転を行なわれた信号が、前記データ加算手段に供給される
    ことを特徴とする衛星信号受信装置。
  23. 拡散符号によりスペクトラム拡散された、人工衛星からの信号を受信し、受信側に用意されている拡散符号との相関点を検出して、前記人工衛星からの信号について同期捕捉を行なう衛星信号受信方法において、
    前記人工衛星からの信号から、そのキャリア周波数成分を除去するキャリア除去工程と、
    前記キャリア周波数成分が除去された信号の前記拡散符号の周期間隔ごとの信号と、前記拡散符号の1周期分のメモリに記憶されている信号とについて、前記拡散符号の周期間隔において同相となる信号同士を加算し、その加算結果を前記メモリに書き戻すことを、前記拡散符号の複数周期分繰り返して、前記メモリに、前記キャリア周波数成分が除去された信号を、前記拡散符号の周期間隔で、前記拡散符号の複数周期分を加算したものを蓄積するデータ加算工程と、
    前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分が加算された前記拡散符号の1周期分の信号と、前記受信側の拡散符号との相関計算をして、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する同期位相算出工程と、
    を備える衛星信号受信方法。
  24. 請求項23に記載の衛星信号受信方法において、
    前記データ加算工程における前記メモリへのデータの蓄積は、前記キャリア除去工程で前記キャリア周波数成分が除去された信号のサンプリングクロック周波数で行なうと共に、前記同期位相算出工程における前記メモリからの信号と、受信側の拡散符号との位相計算は、前記サンプリングクロック周波数よりも高周波数のクロックで実行する
    ことを特徴とする衛星信号受信方法。
  25. 請求項23に記載の衛星信号受信方法において、
    前記同期位相算出工程は、
    前記受信側の拡散符号を発生する拡散符号発生手段からの拡散符号を、順次に位相をずらしたn個の拡散符号列であって、1周期ごとに、前記n個の拡散符号列の最大位相差分づつ初期位相をずらしたn個の拡散符号列を発生する拡散符号複数位相発生工程と、
    前記n個の拡散符号列のそれぞれと、前記メモリに蓄積された前記拡散符号の複数周期分加算された前記拡散符号の1周期分の信号との相関をそれぞれ計算するn個の相関計算工程と、
    を備え、前記n個の相関検出工程での検出出力に基づいて、前記人工衛星からの信号と前記受信側の拡散符号との相関点を検出する
    ことを特徴とする衛星信号受信方法。
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