JP2003316763A - 周波数分析方法および装置並びにスペクトラム拡散復調方法および装置 - Google Patents
周波数分析方法および装置並びにスペクトラム拡散復調方法および装置Info
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- JP2003316763A JP2003316763A JP2002195469A JP2002195469A JP2003316763A JP 2003316763 A JP2003316763 A JP 2003316763A JP 2002195469 A JP2002195469 A JP 2002195469A JP 2002195469 A JP2002195469 A JP 2002195469A JP 2003316763 A JP2003316763 A JP 2003316763A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 通常のFFT処理を行う場合よりも、少ない
メモリで離散フーリエ変換を行うことにより、周波数分
解能を落とすことなく、周波数分析をすることができる
ようにする。 【解決手段】 2のべき乗NA=2a(aは整数)個の
離散フーリエ変換用メモリを用意する。2のべき乗のデ
ータ数NB=2b(bは整数で、b>a)からなる入力
信号に対して、データ数NBの入力信号の周波数成分を
くし型に取り出して、データ数がNA個の中間データを
計算する前段の演算工程と、この前段の演算工程で得ら
れた中間データを、NA個の離散フーリエ変換用メモリ
を用いて高速フーリエ変換する後段の演算工程とを、く
し型に取り出す周波数成分を異ならせて2b−a回行う
ことにより、離散フーリエ変換を2b−a回に分けて実
行する。
メモリで離散フーリエ変換を行うことにより、周波数分
解能を落とすことなく、周波数分析をすることができる
ようにする。 【解決手段】 2のべき乗NA=2a(aは整数)個の
離散フーリエ変換用メモリを用意する。2のべき乗のデ
ータ数NB=2b(bは整数で、b>a)からなる入力
信号に対して、データ数NBの入力信号の周波数成分を
くし型に取り出して、データ数がNA個の中間データを
計算する前段の演算工程と、この前段の演算工程で得ら
れた中間データを、NA個の離散フーリエ変換用メモリ
を用いて高速フーリエ変換する後段の演算工程とを、く
し型に取り出す周波数成分を異ならせて2b−a回行う
ことにより、離散フーリエ変換を2b−a回に分けて実
行する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、離散フーリエ変
換を用いる周波数分析方法および装置、並びに、例えば
GPS(Global Positioning Sy
stem)衛星信号などのスペクトラム拡散信号の復調
方法および装置に関する。
換を用いる周波数分析方法および装置、並びに、例えば
GPS(Global Positioning Sy
stem)衛星信号などのスペクトラム拡散信号の復調
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人工衛星(GPS衛星)を利用して移動
体の位置を測定するGPSシステムにおいて、GSP受
信機は、4個以上のGPS衛星からの信号を受信し、そ
の受信信号から受信機の位置を計算し、ユーザに知らせ
ることが基本機能である。
体の位置を測定するGPSシステムにおいて、GSP受
信機は、4個以上のGPS衛星からの信号を受信し、そ
の受信信号から受信機の位置を計算し、ユーザに知らせ
ることが基本機能である。
【0003】GPS受信機は、GPS衛星からの信号を
復調してGPS衛星の軌道データを獲得し、GPS衛星
の軌道および時間情報と受信信号の遅延時間から、自受
信機の3次元位置を連立方程式により導き出す。受信信
号を得るGPS衛星が4個必要となるのは、GPS受信
機内部の時間と衛星の時間とで誤差があり、その誤差の
影響を除去するためである。
復調してGPS衛星の軌道データを獲得し、GPS衛星
の軌道および時間情報と受信信号の遅延時間から、自受
信機の3次元位置を連立方程式により導き出す。受信信
号を得るGPS衛星が4個必要となるのは、GPS受信
機内部の時間と衛星の時間とで誤差があり、その誤差の
影響を除去するためである。
【0004】民生用GPS受信機の場合には、GPS衛
星(Navstar)からのL1帯、C/A(Clea
r and Aquisition)コードと呼ばれる
スペクトラム拡散信号電波を受信して、測位演算を行
う。
星(Navstar)からのL1帯、C/A(Clea
r and Aquisition)コードと呼ばれる
スペクトラム拡散信号電波を受信して、測位演算を行
う。
【0005】C/Aコードは、送信信号速度(チップレ
ート)が1.023MHz、符号長が1023のPN
(Pseudorandom Noise;擬似ランダ
ム雑音)系列の符号、例えばGold符号で、50bp
sのデータを拡散した信号により、周波数が1575.
42MHzの搬送波(以下、キャリアという)をBPS
K(Binary Phase Shift Keyi
ng)変調した信号である。この場合、符号長が102
3であるので、C/Aコードは、PN系列の符号が、図
21(A)に示すように、1023チップを1周期(し
たがって、1周期=1ミリ秒)として、繰り返すものと
なっている。
ート)が1.023MHz、符号長が1023のPN
(Pseudorandom Noise;擬似ランダ
ム雑音)系列の符号、例えばGold符号で、50bp
sのデータを拡散した信号により、周波数が1575.
42MHzの搬送波(以下、キャリアという)をBPS
K(Binary Phase Shift Keyi
ng)変調した信号である。この場合、符号長が102
3であるので、C/Aコードは、PN系列の符号が、図
21(A)に示すように、1023チップを1周期(し
たがって、1周期=1ミリ秒)として、繰り返すものと
なっている。
【0006】このC/AコードのPN系列の符号は、G
PS衛星ごとに異なっているが、どのGPS衛星が、ど
のPN系列の符号を用いているかは、予めGPS受信機
で検知できるようにされている。また、後述するような
航法メッセージによって、GPS受信機では、どのGP
S衛星からの信号を、その地点およびその時点で受信で
きるかが判るようになっている。したがって、GPS受
信機では、例えば3次元測位であれば、その地点および
その時点で取得できる4個以上のGPS衛星からの電波
を受信して、スペクトラム逆拡散し、測位演算を行っ
て、自分の位置を求めるようにする。
PS衛星ごとに異なっているが、どのGPS衛星が、ど
のPN系列の符号を用いているかは、予めGPS受信機
で検知できるようにされている。また、後述するような
航法メッセージによって、GPS受信機では、どのGP
S衛星からの信号を、その地点およびその時点で受信で
きるかが判るようになっている。したがって、GPS受
信機では、例えば3次元測位であれば、その地点および
その時点で取得できる4個以上のGPS衛星からの電波
を受信して、スペクトラム逆拡散し、測位演算を行っ
て、自分の位置を求めるようにする。
【0007】そして、図21(B)に示すように、衛星
信号データの1ビットは、PN系列の符号の20周期
分、つまり、20ミリ秒単位として伝送される。つま
り、データ伝送速度は、50bpsである。PN系列の
符号の1周期分の1023チップは、ビットが“1”の
ときと、“0”のときとでは、反転したものとなる。
信号データの1ビットは、PN系列の符号の20周期
分、つまり、20ミリ秒単位として伝送される。つま
り、データ伝送速度は、50bpsである。PN系列の
符号の1周期分の1023チップは、ビットが“1”の
ときと、“0”のときとでは、反転したものとなる。
【0008】図21(C)に示すように、GPSでは、
30ビット(600ミリ秒)で1ワードが形成される。
そして、図21(D)に示すように、10ワードで、1
サブフレーム(6秒)が形成される。図21(E)に示
すように、1サブフレームの先頭のワードには、データ
が更新されたときであっても常に規定のビットパターン
とされるプリアンブルが挿入され、このプリアンブルの
後にデータが伝送されてくる。
30ビット(600ミリ秒)で1ワードが形成される。
そして、図21(D)に示すように、10ワードで、1
サブフレーム(6秒)が形成される。図21(E)に示
すように、1サブフレームの先頭のワードには、データ
が更新されたときであっても常に規定のビットパターン
とされるプリアンブルが挿入され、このプリアンブルの
後にデータが伝送されてくる。
【0009】さらに、5サブフレームで、1フレーム
(30秒)が形成される。そして、航法メッセージは、
この1フレームのデータ単位で伝送されてくる。この1
フレームのデータのうちの始めの3個のサブフレーム
は、エフェメリス情報と呼ばれる衛星固有の情報であ
る。この情報には、衛星の軌道を求めるためのパラメー
タと、衛星からの信号の送出時刻とが含まれる。
(30秒)が形成される。そして、航法メッセージは、
この1フレームのデータ単位で伝送されてくる。この1
フレームのデータのうちの始めの3個のサブフレーム
は、エフェメリス情報と呼ばれる衛星固有の情報であ
る。この情報には、衛星の軌道を求めるためのパラメー
タと、衛星からの信号の送出時刻とが含まれる。
【0010】GPS衛星のすべては、原子時計を備え、
共通の時刻情報を用いており、GPS衛星からの信号の
送出時刻は、原子時計の1秒に同期している。また、G
PS衛星のPN系列の符号は、原子時計に同期したもの
として生成される。
共通の時刻情報を用いており、GPS衛星からの信号の
送出時刻は、原子時計の1秒に同期している。また、G
PS衛星のPN系列の符号は、原子時計に同期したもの
として生成される。
【0011】エフェメリス情報の軌道情報は、数時間ご
とに更新されるが、その更新が行われるまでは、同一の
情報となる。しかし、エフェメリス情報の軌道情報は、
これをGPS受信機のメモリに保持しておくことによ
り、数時間は、同じ情報を、精度良く使用することがで
きるものである。
とに更新されるが、その更新が行われるまでは、同一の
情報となる。しかし、エフェメリス情報の軌道情報は、
これをGPS受信機のメモリに保持しておくことによ
り、数時間は、同じ情報を、精度良く使用することがで
きるものである。
【0012】1フレームのデータの残りの2サブフレー
ムの航法メッセージは、アルマナック情報と呼ばれる全
ての衛星から共通に送信される情報である。このアルマ
ナック情報は、全情報を取得するために25フレーム分
必要となるもので、各GPS衛星のおおよその位置情報
や、どのGPS衛星が使用可能かを示す情報などからな
る。このアルマナック情報は、地上局からの情報によ
り、更新されるが、その更新が行われるまでは、同一の
情報となる。しかし、このアルマナック情報は、これを
GPS受信機のメモリに保持しておくことにより、数か
月は、同じ情報を使用することができる。
ムの航法メッセージは、アルマナック情報と呼ばれる全
ての衛星から共通に送信される情報である。このアルマ
ナック情報は、全情報を取得するために25フレーム分
必要となるもので、各GPS衛星のおおよその位置情報
や、どのGPS衛星が使用可能かを示す情報などからな
る。このアルマナック情報は、地上局からの情報によ
り、更新されるが、その更新が行われるまでは、同一の
情報となる。しかし、このアルマナック情報は、これを
GPS受信機のメモリに保持しておくことにより、数か
月は、同じ情報を使用することができる。
【0013】GPS衛星信号を受信して、上述のデータ
を得るためには、GPS受信機に用意される受信しよう
とするGPS衛星で用いられているC/Aコードと同じ
PN系列の符号(以下、PN系列の符号をPN符号とい
う)を用いて、そのGPS衛星からの信号について、C
/Aコードの位相同期を取ることによりGPS衛星から
の信号を捕捉し、スペクトラム逆拡散を行う。C/Aコ
ードとの位相同期が取れて、逆拡散が行われると、ビッ
トが検出されて、GPS衛星からの信号から時刻情報等
を含む航法メッセージを取得することが可能になる。
を得るためには、GPS受信機に用意される受信しよう
とするGPS衛星で用いられているC/Aコードと同じ
PN系列の符号(以下、PN系列の符号をPN符号とい
う)を用いて、そのGPS衛星からの信号について、C
/Aコードの位相同期を取ることによりGPS衛星から
の信号を捕捉し、スペクトラム逆拡散を行う。C/Aコ
ードとの位相同期が取れて、逆拡散が行われると、ビッ
トが検出されて、GPS衛星からの信号から時刻情報等
を含む航法メッセージを取得することが可能になる。
【0014】GPS衛星からの信号の捕捉は、C/Aコ
ードの位相同期検索により行われるが、この位相同期検
索においては、GPS受信機のPN符号とGPS衛星か
らの受信信号のPN符号との相関を検出し、例えば、そ
の相関検出結果の相関値が予め定めた値よりも大きい時
に、両者が同期していると判定する。そして、同期が取
れていないと判別されたときには、何らかの同期手法を
用いて、GPS受信機のPN符号の位相を制御して、受
信信号のPN符号と同期させるようにしている。
ードの位相同期検索により行われるが、この位相同期検
索においては、GPS受信機のPN符号とGPS衛星か
らの受信信号のPN符号との相関を検出し、例えば、そ
の相関検出結果の相関値が予め定めた値よりも大きい時
に、両者が同期していると判定する。そして、同期が取
れていないと判別されたときには、何らかの同期手法を
用いて、GPS受信機のPN符号の位相を制御して、受
信信号のPN符号と同期させるようにしている。
【0015】ところで、上述したように、GPS衛星信
号は、データを拡散符号で拡散した信号によりキャリア
をBPSK変調した信号であるので、当該GPS衛星信
号をGPS受信機が受信するには、拡散符号のみでな
く、キャリアおよびデータの同期をとる必要があるが、
拡散符号とキャリアの同期は独立に行うことはできな
い。
号は、データを拡散符号で拡散した信号によりキャリア
をBPSK変調した信号であるので、当該GPS衛星信
号をGPS受信機が受信するには、拡散符号のみでな
く、キャリアおよびデータの同期をとる必要があるが、
拡散符号とキャリアの同期は独立に行うことはできな
い。
【0016】そして、GPS受信機では、受信信号は、
そのキャリア周波数を数MHz以内の中間周波数に変換
して、その中間周波数信号で、上述の同期検出処理する
のが普通である。この中間周波数信号におけるキャリア
には、主にGPS衛星の移動速度に応じたドップラーシ
フトによる周波数誤差と、受信信号を中間周波数信号に
変換する際に、GPS受信機内部で発生させる局部発振
器の周波数誤差分が含まれる。
そのキャリア周波数を数MHz以内の中間周波数に変換
して、その中間周波数信号で、上述の同期検出処理する
のが普通である。この中間周波数信号におけるキャリア
には、主にGPS衛星の移動速度に応じたドップラーシ
フトによる周波数誤差と、受信信号を中間周波数信号に
変換する際に、GPS受信機内部で発生させる局部発振
器の周波数誤差分が含まれる。
【0017】したがって、これらの周波数誤差要因によ
り、中間周波数信号におけるキャリア周波数は未知であ
り、その周波数サーチが必要となる。また、拡散符号の
1周期内での同期点(同期位相)は、GPS受信機とG
PS衛星との位置関係に依存するのでこれも未知である
から、上述のように、何らかの同期手法が必要となる。
り、中間周波数信号におけるキャリア周波数は未知であ
り、その周波数サーチが必要となる。また、拡散符号の
1周期内での同期点(同期位相)は、GPS受信機とG
PS衛星との位置関係に依存するのでこれも未知である
から、上述のように、何らかの同期手法が必要となる。
【0018】従来のGPS受信機では、キャリアについ
ての周波数サーチと、スライディング相関器+DLL
(Delay Locked Loop)+コスタスル
ープによる同期手法を用いている。
ての周波数サーチと、スライディング相関器+DLL
(Delay Locked Loop)+コスタスル
ープによる同期手法を用いている。
【0019】しかしながら、同期方法として上述したよ
うな従来からの手法を用いたのでは、原理的に高速同期
には不向きで、実際の受信機においては、それを補うた
め、多チャンネル化してパラレルに同期点を探索する必
要が生じる。そして、上記のように拡散符号およびキャ
リアの同期に時間を要すると、GPS受信機の反応が遅
くなり、使用上において不便を生ずる。
うな従来からの手法を用いたのでは、原理的に高速同期
には不向きで、実際の受信機においては、それを補うた
め、多チャンネル化してパラレルに同期点を探索する必
要が生じる。そして、上記のように拡散符号およびキャ
リアの同期に時間を要すると、GPS受信機の反応が遅
くなり、使用上において不便を生ずる。
【0020】これに対して、上述のようなスライディン
グ相関の手法を用いることなく、高速フーリエ変換(以
下、FFT(Fast Fourier Transf
orm)という)処理を用いたデジタルマッチドフィル
タにより、符号同期を高速に行う手法が、DSP(Di
gital Signal Processor)に代
表されるハードウエアの能力の向上によって実現してい
る。
グ相関の手法を用いることなく、高速フーリエ変換(以
下、FFT(Fast Fourier Transf
orm)という)処理を用いたデジタルマッチドフィル
タにより、符号同期を高速に行う手法が、DSP(Di
gital Signal Processor)に代
表されるハードウエアの能力の向上によって実現してい
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】FFTは、離散フーリ
エ変換(DFT(Discrete FourierT
ransform))を、アルゴリズムの上で高速化し
たものである。離散フーリエ変換は時間変化する信号を
周波数領域に変換することで周波数分析を可能とする
が、FFTの演算アルゴリズムではデータ数と同じメモ
リ(RAM(Random Access Memor
y))の数(メモリ容量)が計算に必要で、例えば、デ
ータが2の16乗個であれば、演算用RAMの必要量は
32ビット演算では複素計算の実部、虚部を合わせて約
524Kバイトとなる。なお、この明細書において、メ
モリ(RAM)の個数とは、1個のデータを読み書きす
るメモリエリアの個数を意味するものであり、メモリの
容量に対応する。
エ変換(DFT(Discrete FourierT
ransform))を、アルゴリズムの上で高速化し
たものである。離散フーリエ変換は時間変化する信号を
周波数領域に変換することで周波数分析を可能とする
が、FFTの演算アルゴリズムではデータ数と同じメモ
リ(RAM(Random Access Memor
y))の数(メモリ容量)が計算に必要で、例えば、デ
ータが2の16乗個であれば、演算用RAMの必要量は
32ビット演算では複素計算の実部、虚部を合わせて約
524Kバイトとなる。なお、この明細書において、メ
モリ(RAM)の個数とは、1個のデータを読み書きす
るメモリエリアの個数を意味するものであり、メモリの
容量に対応する。
【0022】FFTの演算アルゴリズムでは入力データ
のメモリを途中で書き換えながら再帰的に計算するの
で、入力データのメモリに出力データが書き込まれ、入
力データは残らない。したがって、入力データを残した
い場合には入力データ用と計算用のメモリは分ける必要
があり、RAMは2倍必要となる。
のメモリを途中で書き換えながら再帰的に計算するの
で、入力データのメモリに出力データが書き込まれ、入
力データは残らない。したがって、入力データを残した
い場合には入力データ用と計算用のメモリは分ける必要
があり、RAMは2倍必要となる。
【0023】また、入力データを残さなくてよい場合で
も、例えば入力データが2値信号であれば、入力データ
記憶用は上記の例で言えば約65.5kバイトで済む
が、FFTの結果は2値ではなく、同程度のビット数が
必要であるから、入力データ量以上の約524Kバイト
のRAMが必要である。
も、例えば入力データが2値信号であれば、入力データ
記憶用は上記の例で言えば約65.5kバイトで済む
が、FFTの結果は2値ではなく、同程度のビット数が
必要であるから、入力データ量以上の約524Kバイト
のRAMが必要である。
【0024】通常のFFT演算による周波数分析ではデ
ータ数が大きくなるほど、周波数分解能は上がるが、上
記のように、RAMの必要量が増す。RAM容量は、L
SI(Large Scale Integrated
circuit)のチップ面積に大きく影響するの
で、DSPをLSI化する上ではRAM容量の増加はコ
ストアップにつながるという問題がある。このため、多
少の計算時間を犠牲にしてでも、少ないRAMで周波数
分解能を落とさないようにする方法が望まれる。
ータ数が大きくなるほど、周波数分解能は上がるが、上
記のように、RAMの必要量が増す。RAM容量は、L
SI(Large Scale Integrated
circuit)のチップ面積に大きく影響するの
で、DSPをLSI化する上ではRAM容量の増加はコ
ストアップにつながるという問題がある。このため、多
少の計算時間を犠牲にしてでも、少ないRAMで周波数
分解能を落とさないようにする方法が望まれる。
【0025】この発明は、以上の点にかんがみ、通常の
FFT処理を行う場合よりも、少ないメモリで離散フー
リエ変換を行うことにより、周波数分解能を落とすこと
なく、周波数分析をすることができるようにすることを
目的とする。
FFT処理を行う場合よりも、少ないメモリで離散フー
リエ変換を行うことにより、周波数分解能を落とすこと
なく、周波数分析をすることができるようにすることを
目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明による周波数分析方法は、2のべき
乗NA=2a(aは整数)個の離散フーリエ変換用メモ
リを用いるものであって、2のべき乗のデータ数NB=
2b(bは整数で、b>a)からなる入力信号に対し
て、前記データ数NBの入力信号の周波数成分をくし型
に取り出して、データ数が前記NA個の中間データを計
算する前段の演算工程と、前記前段の演算工程で得られ
た前記中間データを、前記NA個の離散フーリエ変換用
メモリを用いて高速フーリエ変換する後段の演算工程と
を、前記くし型に取り出す周波数成分を異ならせて所定
回数行うことにより、離散フーリエ変換を前記所定回数
に分けて実行することを特徴とする。
に、請求項1の発明による周波数分析方法は、2のべき
乗NA=2a(aは整数)個の離散フーリエ変換用メモ
リを用いるものであって、2のべき乗のデータ数NB=
2b(bは整数で、b>a)からなる入力信号に対し
て、前記データ数NBの入力信号の周波数成分をくし型
に取り出して、データ数が前記NA個の中間データを計
算する前段の演算工程と、前記前段の演算工程で得られ
た前記中間データを、前記NA個の離散フーリエ変換用
メモリを用いて高速フーリエ変換する後段の演算工程と
を、前記くし型に取り出す周波数成分を異ならせて所定
回数行うことにより、離散フーリエ変換を前記所定回数
に分けて実行することを特徴とする。
【0027】上述の構成の請求項1の発明は、データ数
NBのFFTの演算過程が、データ数NAのFFTの演
算を2b−a個含む構造になっていることを利用してい
る。すなわち、データ数NBの入力データの周波数成分
を、互いに重ならないように、くし型に取り出すと、そ
の取り出した結果についての後段の演算処理は、全く同
じFFT演算構造(データ数NAのFFTの演算)の2
b−a個からなるものとすることができる。
NBのFFTの演算過程が、データ数NAのFFTの演
算を2b−a個含む構造になっていることを利用してい
る。すなわち、データ数NBの入力データの周波数成分
を、互いに重ならないように、くし型に取り出すと、そ
の取り出した結果についての後段の演算処理は、全く同
じFFT演算構造(データ数NAのFFTの演算)の2
b−a個からなるものとすることができる。
【0028】したがって、NA=2a(<NB)個分の
演算用メモリにより、データ数NBの入力データの周波
数成分を分析することができる。すなわち、通常のFF
Tより少ないメモリで、離散フーリエ変換の計算を行う
ことができ、周波数分解能を落とすことなく、周波数成
分を分析することができる。
演算用メモリにより、データ数NBの入力データの周波
数成分を分析することができる。すなわち、通常のFF
Tより少ないメモリで、離散フーリエ変換の計算を行う
ことができ、周波数分解能を落とすことなく、周波数成
分を分析することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明による周波数分析
方法およびスペクトラム拡散信号復調方法の実施の形態
を、GPS受信機に適用した場合を例にとって、図を参
照しながら説明する。
方法およびスペクトラム拡散信号復調方法の実施の形態
を、GPS受信機に適用した場合を例にとって、図を参
照しながら説明する。
【0030】[周波数分析方法の第1の実施の形態]ま
ず、この発明による周波数分析方法の第1の実施の形態
の概要および動作原理について説明する。以下の説明
は、データ数NBの入力信号を、NA個分の演算用メモ
リ(RAM)を用いて、フーリエ変換して周波数分析す
る場合である。なお、この明細書において、メモリ(R
AM)の個数とは、1個のデータを読み書きするメモリ
エリアの個数を意味するものである。
ず、この発明による周波数分析方法の第1の実施の形態
の概要および動作原理について説明する。以下の説明
は、データ数NBの入力信号を、NA個分の演算用メモ
リ(RAM)を用いて、フーリエ変換して周波数分析す
る場合である。なお、この明細書において、メモリ(R
AM)の個数とは、1個のデータを読み書きするメモリ
エリアの個数を意味するものである。
【0031】ここで、データ数NBの入力信号をr
(n)、その離散フーリエ変換(DFT(Discre
te Fourier Transform))の結果
をR(k)とする。nは離散時間、kは離散周波数であ
る。ここで、nおよびkは、0〜NB−1であり、NB
=2b(bは整数)とする。一方、離散フーリエ変換の
過程で使用できる演算用メモリの数NAは、NA =2
a (aは整数)とする。
(n)、その離散フーリエ変換(DFT(Discre
te Fourier Transform))の結果
をR(k)とする。nは離散時間、kは離散周波数であ
る。ここで、nおよびkは、0〜NB−1であり、NB
=2b(bは整数)とする。一方、離散フーリエ変換の
過程で使用できる演算用メモリの数NAは、NA =2
a (aは整数)とする。
【0032】通常の高速フーリエ変換(FFT)によ
り、入力信号r(n)から離散フーリエ変換結果R
(k)を計算するには、計算の途中および最終結果を格
納するために、少なくともNA =NB 個のRAMが必
要である。すなわち、入力信号r(0)〜r(NB−
1)をNB 個のRAMに記憶し、FFT演算の過程に
おいてRAMの内容を書き換えながら、最終的なRAM
の値がR(0)〜R(NB−1)となる。
り、入力信号r(n)から離散フーリエ変換結果R
(k)を計算するには、計算の途中および最終結果を格
納するために、少なくともNA =NB 個のRAMが必
要である。すなわち、入力信号r(0)〜r(NB−
1)をNB 個のRAMに記憶し、FFT演算の過程に
おいてRAMの内容を書き換えながら、最終的なRAM
の値がR(0)〜R(NB−1)となる。
【0033】なお、その場合、入力信号のデータは消え
るので、入力信号を保存する場合は入力信号の記憶用
と、FFT演算用とで、RAMを別にする必要がある。
上記RAMの必要量に関しては、離散フーリエ変換結果
R(n)のデータ数NBが小さい場合には特に問題はな
い。
るので、入力信号を保存する場合は入力信号の記憶用
と、FFT演算用とで、RAMを別にする必要がある。
上記RAMの必要量に関しては、離散フーリエ変換結果
R(n)のデータ数NBが小さい場合には特に問題はな
い。
【0034】しかし、データ数NB が大きくなると、
RAM容量が増加し、LSI化においてはチップ面積が
増大するので好ましくない。また、入力データr(n)
が2値信号である場合に代表されるように、入力データ
r(n)と離散フーリエ変換結果R(k)の信号レベル
(ビット数)が同じであるとは限らず、入力データr
(n)を記憶するためのRAMと、FFT演算用のRA
Mとは別にするのが現実的であるケースもある。
RAM容量が増加し、LSI化においてはチップ面積が
増大するので好ましくない。また、入力データr(n)
が2値信号である場合に代表されるように、入力データ
r(n)と離散フーリエ変換結果R(k)の信号レベル
(ビット数)が同じであるとは限らず、入力データr
(n)を記憶するためのRAMと、FFT演算用のRA
Mとは別にするのが現実的であるケースもある。
【0035】離散フーリエ変換演算結果R(k)につい
ても、不特定の周波数ピークを検出するのが目的である
場合には全部残す必要はない。その場合には、離散フー
リエ変換の定義式にしたがって、r(n)からR(k)
を計算して、k=0〜NB−1までの結果を逐次調べる
方法によれば、入力データを汎用レジスタに読み込みな
がら積和演算することで演算用のRAMは特に必要なく
なる。しかし、その場合には、FFTの高速アルゴリズ
ムが使えないため、計算量が桁違いに大きくなり、デー
タ数が大きい場合には計算時間の点で非現実的である。
ても、不特定の周波数ピークを検出するのが目的である
場合には全部残す必要はない。その場合には、離散フー
リエ変換の定義式にしたがって、r(n)からR(k)
を計算して、k=0〜NB−1までの結果を逐次調べる
方法によれば、入力データを汎用レジスタに読み込みな
がら積和演算することで演算用のRAMは特に必要なく
なる。しかし、その場合には、FFTの高速アルゴリズ
ムが使えないため、計算量が桁違いに大きくなり、デー
タ数が大きい場合には計算時間の点で非現実的である。
【0036】以下に説明する実施の形態は、離散フーリ
エ変換の演算を、FFTの高速アルゴリズムを残した形
でRAMの必要量を減らす手法で、RAMの必要量を、
NA<NB 、すなわちa<bで済ますために、以下の
ような手順で、r(n)からR(k)を複数回に分けて
計算を行うものである。
エ変換の演算を、FFTの高速アルゴリズムを残した形
でRAMの必要量を減らす手法で、RAMの必要量を、
NA<NB 、すなわちa<bで済ますために、以下の
ような手順で、r(n)からR(k)を複数回に分けて
計算を行うものである。
【0037】この例の場合、入力信号r(n)を記憶す
るRAMと、離散フーリエ変換結果R(k)の演算用R
AMとは分ける。そして、離散フーリエ変換結果R
(k)を導くための計算を複数回に分けるに当たり、デ
ータ数NB のFFTの演算過程がデータ数NA のFF
Tの演算を、2b−a個含む構造になっていることを利
用する。例を次に示す。
るRAMと、離散フーリエ変換結果R(k)の演算用R
AMとは分ける。そして、離散フーリエ変換結果R
(k)を導くための計算を複数回に分けるに当たり、デ
ータ数NB のFFTの演算過程がデータ数NA のFF
Tの演算を、2b−a個含む構造になっていることを利
用する。例を次に示す。
【0038】図2は、入力信号のデータ数が8(NA
=8、a=3)の場合のFFTの信号流れ図であり、左
側が入力信号r(0)〜r(7)で、右側が離散フーリ
エ変換の結果R(0)〜R(7)である。
=8、a=3)の場合のFFTの信号流れ図であり、左
側が入力信号r(0)〜r(7)で、右側が離散フーリ
エ変換の結果R(0)〜R(7)である。
【0039】また、図3および図4は、入力信号のデー
タ数が32(NB =32、b=5)の場合のFFTの
信号流れ図である。図3は、この場合の信号流れ図の前
半の部分を示し、左側が入力信号r(0)〜r(31)
で、右側が中間演算値h0(0)〜h0(7)、h1
(0)〜h1(7)、h2(0)〜h2(7)、h3
(0)〜h3(7)である。そして、図4は、その後半
の部分を示し、左側が中間演算値h0(0)〜h0
(7)、h1(0)〜h1(7)、h2(0)〜h2
(7)、h3(0)〜h3(7)で、右側が離散フーリ
エ変換の結果R(0)〜R(31)である。
タ数が32(NB =32、b=5)の場合のFFTの
信号流れ図である。図3は、この場合の信号流れ図の前
半の部分を示し、左側が入力信号r(0)〜r(31)
で、右側が中間演算値h0(0)〜h0(7)、h1
(0)〜h1(7)、h2(0)〜h2(7)、h3
(0)〜h3(7)である。そして、図4は、その後半
の部分を示し、左側が中間演算値h0(0)〜h0
(7)、h1(0)〜h1(7)、h2(0)〜h2
(7)、h3(0)〜h3(7)で、右側が離散フーリ
エ変換の結果R(0)〜R(31)である。
【0040】図2と図4とを比較すると、図4において
細線で囲む4個の信号流れ部分C0、C1、C2、C3
は、それぞれ図2の信号流れ図に等しい形になっている
ことが判る。すなわち、4個の信号流れ部分C0、C
1、C2、C3は、それぞれの入力を中間演算値h0
(0)〜h0(7)、h1(0)〜h1(7)、h2
(0)〜h2(7)、h3(0)〜h3(7)とし、ま
た、それぞれの出力をR0(0)〜R0(7)、R1
(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3
(0)〜R3(7)としており、入出力は異なっている
が、これら4個の信号流れ部分C0、C1、C2、C3
内での演算手順は全く同じである。
細線で囲む4個の信号流れ部分C0、C1、C2、C3
は、それぞれ図2の信号流れ図に等しい形になっている
ことが判る。すなわち、4個の信号流れ部分C0、C
1、C2、C3は、それぞれの入力を中間演算値h0
(0)〜h0(7)、h1(0)〜h1(7)、h2
(0)〜h2(7)、h3(0)〜h3(7)とし、ま
た、それぞれの出力をR0(0)〜R0(7)、R1
(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3
(0)〜R3(7)としており、入出力は異なっている
が、これら4個の信号流れ部分C0、C1、C2、C3
内での演算手順は全く同じである。
【0041】ここで、図4に示すように、C0、C1、
C2、C3およびh0(0)〜h0(7)、h1(0)
〜h1(7)、h2(0)〜h2(7)、h3(0)〜
h3(7)は、信号流れ部分C0、C1、C2、C3の
それぞれの出力R0(0)〜R0(7)、R1(0)〜
R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3(0)〜R
3(7)が含むR(k)のkの値の最小値をp(図4の
例の場合には、C0ではp=0、C1ではp=1、C2
ではp=2、C3ではp=3である)として、Cp、h
p(0)〜hp(7)と表すことができる。
C2、C3およびh0(0)〜h0(7)、h1(0)
〜h1(7)、h2(0)〜h2(7)、h3(0)〜
h3(7)は、信号流れ部分C0、C1、C2、C3の
それぞれの出力R0(0)〜R0(7)、R1(0)〜
R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3(0)〜R
3(7)が含むR(k)のkの値の最小値をp(図4の
例の場合には、C0ではp=0、C1ではp=1、C2
ではp=2、C3ではp=3である)として、Cp、h
p(0)〜hp(7)と表すことができる。
【0042】なお、入力データ数の関係で、図2の係数
Wは、 W=exp(−j2π/8)・・・(式a) であり、また、図3および図4の係数Wは、 W=exp(−j2π/32)・・・(式b) である。したがって、図3と図4の後段C0、C1、C
2、C3の演算は全く同じである。ここで、j2πのj
は虚数単位を表す。
Wは、 W=exp(−j2π/8)・・・(式a) であり、また、図3および図4の係数Wは、 W=exp(−j2π/32)・・・(式b) である。したがって、図3と図4の後段C0、C1、C
2、C3の演算は全く同じである。ここで、j2πのj
は虚数単位を表す。
【0043】図4に示されるように、信号流れ部分C
0、C1、C2、C3のそれぞれの出力R0(0)〜R
0(7)、R1(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2
(7)、R3(0)〜R3(7)が含む離散フーリエ変
換結果R(k)は、R(k)のkの値が、それぞれ最小
値pから4づつインクリメントしたものを含むものとな
っている。
0、C1、C2、C3のそれぞれの出力R0(0)〜R
0(7)、R1(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2
(7)、R3(0)〜R3(7)が含む離散フーリエ変
換結果R(k)は、R(k)のkの値が、それぞれ最小
値pから4づつインクリメントしたものを含むものとな
っている。
【0044】すなわち、信号流れ部分C0、C1、C
2、C3のそれぞれの出力R0(0)〜R0(7)、R
1(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3
(0)〜R3(7)が含む離散フーリエ変換結果R
(k)は、間隔kd=4で等間隔に並んでいる。
2、C3のそれぞれの出力R0(0)〜R0(7)、R
1(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3
(0)〜R3(7)が含む離散フーリエ変換結果R
(k)は、間隔kd=4で等間隔に並んでいる。
【0045】したがって、信号流れ部分C0、C1、C
2、C3のそれぞれの出力R0(0)〜R0(7)、R
1(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3
(0)〜R3(7)が含む離散フーリエ変換結果R
(k)は、入力データ数32のr(n)の周波数成分か
ら、それぞれ、互いに重ならないようにして、くし型に
取り出した周波数成分を含むものとなっている。
2、C3のそれぞれの出力R0(0)〜R0(7)、R
1(0)〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3
(0)〜R3(7)が含む離散フーリエ変換結果R
(k)は、入力データ数32のr(n)の周波数成分か
ら、それぞれ、互いに重ならないようにして、くし型に
取り出した周波数成分を含むものとなっている。
【0046】これは、FFTの演算が、各段において複
素正弦波の乗算と、遅延した信号の加算または減算とに
より行われていることからくる性質であるが、hp
(0)〜hp(7)は、図4より、図19の式(1)の
ようになる。ここで、図19の式(1)におけるhp
(i)におけるiは、i=0,1,2・・・7であり、
また、W=exp(−j2π/32)である。そして、
この式(1)は、まとめると、図19の式(2)のよう
に表せる。
素正弦波の乗算と、遅延した信号の加算または減算とに
より行われていることからくる性質であるが、hp
(0)〜hp(7)は、図4より、図19の式(1)の
ようになる。ここで、図19の式(1)におけるhp
(i)におけるiは、i=0,1,2・・・7であり、
また、W=exp(−j2π/32)である。そして、
この式(1)は、まとめると、図19の式(2)のよう
に表せる。
【0047】この場合、通常のFFTと同様に、W0〜
W15をROM(Read OnlyMemory)に記
憶しておけば、W16=−1、W32=1の関係を利用する
ことにより、Wに関する計算はできる。
W15をROM(Read OnlyMemory)に記
憶しておけば、W16=−1、W32=1の関係を利用する
ことにより、Wに関する計算はできる。
【0048】以上のことから、この第1の実施の形態で
は、図1に示すような構成の周波数分析装置を用いるこ
とにより、入力データr(n)について、通常のFFT
よりも少ないメモリ(RAM)により、離散フーリエ変
換の計算を行うことができ、周波数分解能を落とすこと
なく、周波数成分を分析することができる。
は、図1に示すような構成の周波数分析装置を用いるこ
とにより、入力データr(n)について、通常のFFT
よりも少ないメモリ(RAM)により、離散フーリエ変
換の計算を行うことができ、周波数分解能を落とすこと
なく、周波数成分を分析することができる。
【0049】すなわち、図1の周波数分析装置は、入力
データr(n)(この例では、r(0)〜r(31))
から中間演算値hp(i)(この例では、h0(0)〜
h0(7)、h1(0)〜h1(7)、h2(0)〜h
2(7)、h3(0)〜h3(7))を計算する前段の
演算手段1と、中間演算値hp(i)についてFFT演
算を行うためのRAMを備える後段の演算手段2と、演
算制御部3と、演算結果メモリ4とから構成される。
データr(n)(この例では、r(0)〜r(31))
から中間演算値hp(i)(この例では、h0(0)〜
h0(7)、h1(0)〜h1(7)、h2(0)〜h
2(7)、h3(0)〜h3(7))を計算する前段の
演算手段1と、中間演算値hp(i)についてFFT演
算を行うためのRAMを備える後段の演算手段2と、演
算制御部3と、演算結果メモリ4とから構成される。
【0050】前段の演算手段1では、演算制御部3の制
御に従い、入力データr(i+8n)を汎用レジスタに
読み込んではWの項を乗じた値をアキューミュレータに
加えていくことで、図3に示したようにして、中間演算
値hp(0)〜hp(7)を計算する。
御に従い、入力データr(i+8n)を汎用レジスタに
読み込んではWの項を乗じた値をアキューミュレータに
加えていくことで、図3に示したようにして、中間演算
値hp(0)〜hp(7)を計算する。
【0051】そして、その計算結果の8個の中間演算値
データを、後段の演算手段2を構成する8個分のデータ
演算用RAMに書き込む。RAMに書き込まれた8個の
データは、演算制御部3からの制御を受けて、FFTア
ルゴリズムにより、Rp(0)〜Rp(7)に変換され
る。
データを、後段の演算手段2を構成する8個分のデータ
演算用RAMに書き込む。RAMに書き込まれた8個の
データは、演算制御部3からの制御を受けて、FFTア
ルゴリズムにより、Rp(0)〜Rp(7)に変換され
る。
【0052】上記の図1において、まず、p=0の場合
のR0(0)〜R0(7)を求めて、それらを調べ、例
えば一定以上の値を持つピーク値等をメモリ4に記憶、
あるいは外部に出力する。続いてp=1、p=2、p=
3として、順次に演算を実行して、データ8個分の同じ
演算用RAMによる計算の繰り返しにより、R1(0)
〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3(0)〜
R3(7)を求めて、それぞれについて順次に周波数成
分を調べる。これにより、最終的に、R(0)〜R(3
1)の32個の周波数成分について分析することができ
る。
のR0(0)〜R0(7)を求めて、それらを調べ、例
えば一定以上の値を持つピーク値等をメモリ4に記憶、
あるいは外部に出力する。続いてp=1、p=2、p=
3として、順次に演算を実行して、データ8個分の同じ
演算用RAMによる計算の繰り返しにより、R1(0)
〜R1(7)、R2(0)〜R2(7)、R3(0)〜
R3(7)を求めて、それぞれについて順次に周波数成
分を調べる。これにより、最終的に、R(0)〜R(3
1)の32個の周波数成分について分析することができ
る。
【0053】以上の説明は、NA =8、a=3、NB
=32、b=5の例によるが、以上の演算処理における
式(2)は、図19の式(3)のように一般化できる。
=32、b=5の例によるが、以上の演算処理における
式(2)は、図19の式(3)のように一般化できる。
【0054】式(2)および式(3)のhp(i)は、
図3および図4のRp(0)〜Rp(7)のような飛び
飛び(上述の例では4個おき)の周波数成分を持つ信号
の逆離散フーリエ変換であるから、くし型フィルタを通
した場合の時間波形に相当する。
図3および図4のRp(0)〜Rp(7)のような飛び
飛び(上述の例では4個おき)の周波数成分を持つ信号
の逆離散フーリエ変換であるから、くし型フィルタを通
した場合の時間波形に相当する。
【0055】前述の例と同様して、このように一般化し
た場合の離散フーリエ変換演算においても、p=0〜2
b−a−1による2b−a 回の計算結果Rp(0)〜
Rp(2a−1)を順次調べることで、データ数NA
=2a個分の演算用RAMで、NA より大きいR
(0)〜R(2b−1)のNB =2b個の周波数成分
について分析することができる。
た場合の離散フーリエ変換演算においても、p=0〜2
b−a−1による2b−a 回の計算結果Rp(0)〜
Rp(2a−1)を順次調べることで、データ数NA
=2a個分の演算用RAMで、NA より大きいR
(0)〜R(2b−1)のNB =2b個の周波数成分
について分析することができる。
【0056】以上説明した周波数分析方法のフローチャ
ート例を図5に示す。
ート例を図5に示す。
【0057】すなわち、まず、NA、NB、a、bの値
を設定して、初期設定を行う(ステップS101)。次
に、入力データr(n)を入力する。図1の例で言え
ば、前段の演算部1に入力する(ステップS102)。
を設定して、初期設定を行う(ステップS101)。次
に、入力データr(n)を入力する。図1の例で言え
ば、前段の演算部1に入力する(ステップS102)。
【0058】次に、くし型に周波数成分を取り出す信号
流れ部分Cp(p=0〜2b−a−1)の最初の信号流
れ部分C0を指定するために、p=0とする(ステップ
S103)。そして、前述した式(3)にしたがって、
汎用レジスタを用いて中間演算値hp(i)を求める
(ステップS104)。
流れ部分Cp(p=0〜2b−a−1)の最初の信号流
れ部分C0を指定するために、p=0とする(ステップ
S103)。そして、前述した式(3)にしたがって、
汎用レジスタを用いて中間演算値hp(i)を求める
(ステップS104)。
【0059】次に、求めた中間演算値hp(i)を、デ
ータ数NA =2a個分の演算用RAMに書き込み、F
FT演算を行って、Rp(k)を求める(ステップS1
05)。そして、求めた結果のRp(k)について周波
数分析し(ステップS106)、その分析結果を、メモ
リに書き込み、あるいは外部に出力する(ステップS1
07)。
ータ数NA =2a個分の演算用RAMに書き込み、F
FT演算を行って、Rp(k)を求める(ステップS1
05)。そして、求めた結果のRp(k)について周波
数分析し(ステップS106)、その分析結果を、メモ
リに書き込み、あるいは外部に出力する(ステップS1
07)。
【0060】次に、変数pについて、その最大値2
b−a−1より小さいか否か判別し(ステップS10
8)、2b−a−1より小さければ、変数pの値を1だ
けインクリメントし(ステップS109)、その後、ス
テップS104に戻り、ステップS104以下の処理を
繰り返す。変数pが、最大値2b−a−1より小さくな
いときには、この処理ルーチンを終了する。
b−a−1より小さいか否か判別し(ステップS10
8)、2b−a−1より小さければ、変数pの値を1だ
けインクリメントし(ステップS109)、その後、ス
テップS104に戻り、ステップS104以下の処理を
繰り返す。変数pが、最大値2b−a−1より小さくな
いときには、この処理ルーチンを終了する。
【0061】以上の方法により、入力データ数より少な
い演算用RAMにより離散フーリエ変換の計算を行い、
入力データ数と同じ数の周波数成分を分析することがで
きる。NA =4096、a=12、NB =6553
6、b=16の例では演算用RAMは、通常のFFTの
1/16で済む。
い演算用RAMにより離散フーリエ変換の計算を行い、
入力データ数と同じ数の周波数成分を分析することがで
きる。NA =4096、a=12、NB =6553
6、b=16の例では演算用RAMは、通常のFFTの
1/16で済む。
【0062】一方、通常のFFTと、この発明による上
記方法における複素乗算回数を比較すると、前者の場合
には、4.9×105であるのに対し、後者のこの発明
による方法の場合には、1.4×106と3倍弱に増え
るが、離散フーリエ変換の定義式による計算の4.3×
109に比べると遥かに少ない計算量で済み、後段の演
算処理であるFFTによりかなり高速化される。
記方法における複素乗算回数を比較すると、前者の場合
には、4.9×105であるのに対し、後者のこの発明
による方法の場合には、1.4×106と3倍弱に増え
るが、離散フーリエ変換の定義式による計算の4.3×
109に比べると遥かに少ない計算量で済み、後段の演
算処理であるFFTによりかなり高速化される。
【0063】なお、図1では、前段の演算手段1では、
各信号流れ部分C0、C1、C2、C3のそれぞれのF
FTを行う単位ごとに、8個づつの中間演算値を求め、
その求めた中間演算値を、後段の演算手段2のRAMに
書き込み、FFT演算を実行するようにしたが、図6に
示すようにすることもできる。
各信号流れ部分C0、C1、C2、C3のそれぞれのF
FTを行う単位ごとに、8個づつの中間演算値を求め、
その求めた中間演算値を、後段の演算手段2のRAMに
書き込み、FFT演算を実行するようにしたが、図6に
示すようにすることもできる。
【0064】すなわち、この図6の例においては、前段
の演算手段5では、各信号流れ部分C0、C1、C2、
C3に供給する中間演算値のすべてを求めてしまう。そ
して、後段の演算手段2には、入力切換部6により、当
該後段の演算手段2のRAMでのFFT処理に合わせ
て、8個づつの中間演算値のFFT演算処理を、前記R
AMに順次に書き込むようにする。
の演算手段5では、各信号流れ部分C0、C1、C2、
C3に供給する中間演算値のすべてを求めてしまう。そ
して、後段の演算手段2には、入力切換部6により、当
該後段の演算手段2のRAMでのFFT処理に合わせ
て、8個づつの中間演算値のFFT演算処理を、前記R
AMに順次に書き込むようにする。
【0065】[周波数分析方法の第2の実施の形態]ま
ず、この発明による周波数分析方法の第2の実施の形態
の概要および動作原理について説明する。この例も、デ
ータ数NBの入力信号を、NA個分の演算用メモリ(R
AM)を用いて、フーリエ変換して周波数分析する場合
である。
ず、この発明による周波数分析方法の第2の実施の形態
の概要および動作原理について説明する。この例も、デ
ータ数NBの入力信号を、NA個分の演算用メモリ(R
AM)を用いて、フーリエ変換して周波数分析する場合
である。
【0066】前述したように、第1の実施の形態による
周波数分析方法では、複素乗算回数が通常のFFTの場
合に比べて約3倍弱に増加してしまう。第2の実施の形
態の周波数分析方法は、この点を改善したものである。
周波数分析方法では、複素乗算回数が通常のFFTの場
合に比べて約3倍弱に増加してしまう。第2の実施の形
態の周波数分析方法は、この点を改善したものである。
【0067】すなわち、この第2の実施の形態は、第1
の実施の形態の、くし型フィルタ演算とFFTを利用し
た計算を、より高速に行う手法であり、後述するよう
に、入力信号を実信号(例えば、GPS衛星からの受信
信号などの虚数成分を持たない信号)に限ることによっ
て、くし型フィルタ演算およびFFT演算の回数を以下
のように削減するものである。
の実施の形態の、くし型フィルタ演算とFFTを利用し
た計算を、より高速に行う手法であり、後述するよう
に、入力信号を実信号(例えば、GPS衛星からの受信
信号などの虚数成分を持たない信号)に限ることによっ
て、くし型フィルタ演算およびFFT演算の回数を以下
のように削減するものである。
【0068】この第2の実施の形態においても、離散フ
ーリエ変換結果R(k)を導くための計算を複数回に分
けるに当たり、データ数NB のFFTの演算過程がデ
ータ数NA のFFTの演算を、2b−a個含む構造に
なっていることを利用する。例を次に示す。
ーリエ変換結果R(k)を導くための計算を複数回に分
けるに当たり、データ数NB のFFTの演算過程がデ
ータ数NA のFFTの演算を、2b−a個含む構造に
なっていることを利用する。例を次に示す。
【0069】この第2の実施の形態におけるデータ数N
A のFFTの演算は、図7に示すようなものとされ
る。すなわち、図7は、入力信号のデータ数が4(NA
=4、a=2)の場合のFFTの信号流れ図であり、左
側が入力信号r(0)〜r(3)で、右側が離散フーリ
エ変換の結果R(0)〜R(3)である。
A のFFTの演算は、図7に示すようなものとされ
る。すなわち、図7は、入力信号のデータ数が4(NA
=4、a=2)の場合のFFTの信号流れ図であり、左
側が入力信号r(0)〜r(3)で、右側が離散フーリ
エ変換の結果R(0)〜R(3)である。
【0070】また、図8および図9は、前述の図3およ
び図4に示した入力信号のデータ数が32(NB =3
2、b=5)の場合のFFTの信号流れ図であるが、こ
の第2の実施の形態の場合における図8および図9の例
においては、図8の信号流れ図の前半の部分と、図9の
後半の部分とが、第1の実施の形態の場合における図3
および図4の例とは異なる。
び図4に示した入力信号のデータ数が32(NB =3
2、b=5)の場合のFFTの信号流れ図であるが、こ
の第2の実施の形態の場合における図8および図9の例
においては、図8の信号流れ図の前半の部分と、図9の
後半の部分とが、第1の実施の形態の場合における図3
および図4の例とは異なる。
【0071】すなわち、図8の信号流れ図の前半の部分
において、左側が入力信号r(0)〜r(31)で、右
側が中間演算値t0(0)〜t0(3)、t1(0)〜
t1(3)、t2(0)〜t2(3)、t3(0)〜t
3(3)、t4(0)〜t4(3)、t5(0)〜t5
(3)、t6(0)〜t6(3)、t7(0)〜t7
(3)である。
において、左側が入力信号r(0)〜r(31)で、右
側が中間演算値t0(0)〜t0(3)、t1(0)〜
t1(3)、t2(0)〜t2(3)、t3(0)〜t
3(3)、t4(0)〜t4(3)、t5(0)〜t5
(3)、t6(0)〜t6(3)、t7(0)〜t7
(3)である。
【0072】そして、図9の信号流れ図の後半の部分に
おいて、左側が中間演算値t0(0)〜t0(3)、t
1(0)〜t1(3)、t2(0)〜t2(3)、t3
(0)〜t3(3)、t4(0)〜t4(3)、t5
(0)〜t5(3)、t6(0)〜t6(3)、t7
(0)〜t7(3)で、右側が離散フーリエ変換の結果
R(0)〜R(31)である。
おいて、左側が中間演算値t0(0)〜t0(3)、t
1(0)〜t1(3)、t2(0)〜t2(3)、t3
(0)〜t3(3)、t4(0)〜t4(3)、t5
(0)〜t5(3)、t6(0)〜t6(3)、t7
(0)〜t7(3)で、右側が離散フーリエ変換の結果
R(0)〜R(31)である。
【0073】図7と図9とを比較すると、図9において
細線で囲む8個の信号流れ部分D0、D1、D2、D
3、D4、D5、D6、D7は、それぞれ図7の信号流
れ図に等しい形になっていることが判る。すなわち、8
個の信号流れ部分D0、D1、D2、D3、D4、D
5、D6、D7は、それぞれの入力を中間演算値t0
(0)〜t0(3)、t1(0)〜t1(3)、t2
(0)〜t2(3)、t3(0)〜t3(3)、t4
(0)〜t4(3)、t5(0)〜t5(3)、t6
(0)〜t6(3)、t7(0)〜t7(3)とし、ま
た、それぞれの出力をR0(0)〜R0(3)、R1
(0)〜R1(3)、R2(0)〜R2(3)、R3
(0)〜R3(3)、R4(0)〜R4(3)、R5
(0)〜R5(3)、R6(0)〜R6(3)、R7
(0)〜R7(3)としており、入出力は異なっている
が、これら8個の信号流れ部分D0、D1、D2、D
3、D4、D5、D6、D7内での演算手順は全く同じ
である。
細線で囲む8個の信号流れ部分D0、D1、D2、D
3、D4、D5、D6、D7は、それぞれ図7の信号流
れ図に等しい形になっていることが判る。すなわち、8
個の信号流れ部分D0、D1、D2、D3、D4、D
5、D6、D7は、それぞれの入力を中間演算値t0
(0)〜t0(3)、t1(0)〜t1(3)、t2
(0)〜t2(3)、t3(0)〜t3(3)、t4
(0)〜t4(3)、t5(0)〜t5(3)、t6
(0)〜t6(3)、t7(0)〜t7(3)とし、ま
た、それぞれの出力をR0(0)〜R0(3)、R1
(0)〜R1(3)、R2(0)〜R2(3)、R3
(0)〜R3(3)、R4(0)〜R4(3)、R5
(0)〜R5(3)、R6(0)〜R6(3)、R7
(0)〜R7(3)としており、入出力は異なっている
が、これら8個の信号流れ部分D0、D1、D2、D
3、D4、D5、D6、D7内での演算手順は全く同じ
である。
【0074】ここで、図9に示すように、D0、D1、
D2、D3、D4、D5、D6、D7およびt0(0)
〜t0(3)、t1(0)〜t1(3)、t2(0)〜
t2(3)、t3(0)〜t3(3)、t4(0)〜t
4(3)、t5(0)〜t5(3)、t6(0)〜t6
(3)、t7(0)〜t7(3)は、信号流れ部分D
0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7のそれ
ぞれの出力R0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1
(3)、R2(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3
(3)、R4(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5
(3)、R6(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7
(3)が含むR(k)のkの値の最小値をq(図9の例
の場合には、D0ではq=0、D1ではq=1、D2で
はq=2、D3ではq=3、D4ではq=4、D5では
q=5、D6ではq=6、D7ではq=7である)とし
て、Dq、tq(0)〜tq(3)と表すことができ
る。
D2、D3、D4、D5、D6、D7およびt0(0)
〜t0(3)、t1(0)〜t1(3)、t2(0)〜
t2(3)、t3(0)〜t3(3)、t4(0)〜t
4(3)、t5(0)〜t5(3)、t6(0)〜t6
(3)、t7(0)〜t7(3)は、信号流れ部分D
0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7のそれ
ぞれの出力R0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1
(3)、R2(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3
(3)、R4(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5
(3)、R6(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7
(3)が含むR(k)のkの値の最小値をq(図9の例
の場合には、D0ではq=0、D1ではq=1、D2で
はq=2、D3ではq=3、D4ではq=4、D5では
q=5、D6ではq=6、D7ではq=7である)とし
て、Dq、tq(0)〜tq(3)と表すことができ
る。
【0075】なお、入力データ数の関係で、図7の係数
Wは、 W=exp(−j2π/4)・・・(式a) であり、また、図8および図9の係数Wは、 W=exp(−j2π/32)・・・(式b) である。したがって、図7と図9の後段D0、D1、D
2、D3、D4、D5、D6、D7の演算は全く同じで
ある。ここで、j2πのjは虚数単位を表す。
Wは、 W=exp(−j2π/4)・・・(式a) であり、また、図8および図9の係数Wは、 W=exp(−j2π/32)・・・(式b) である。したがって、図7と図9の後段D0、D1、D
2、D3、D4、D5、D6、D7の演算は全く同じで
ある。ここで、j2πのjは虚数単位を表す。
【0076】図9に示されるように、信号流れ部分D
0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7のそれ
ぞれの出力R0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1
(3)、R2(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3
(3)、R4(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5
(3)、R6(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7
(3)が含む離散フーリエ変換結果R(k)は、R
(k)のkの値が、それぞれ最小値qから8づつインク
リメントしたものを含むものとなっている。
0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7のそれ
ぞれの出力R0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1
(3)、R2(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3
(3)、R4(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5
(3)、R6(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7
(3)が含む離散フーリエ変換結果R(k)は、R
(k)のkの値が、それぞれ最小値qから8づつインク
リメントしたものを含むものとなっている。
【0077】すなわち、信号流れ部分D0、D1、D
2、D3、D4、D5、D6、D7のそれぞれの出力R
0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1(3)、R2
(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3(3)、R4
(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5(3)、R6
(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7(3)が含む離
散フーリエ変換結果R(k)は、間隔k=8で等間隔に
並んでいる。
2、D3、D4、D5、D6、D7のそれぞれの出力R
0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1(3)、R2
(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3(3)、R4
(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5(3)、R6
(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7(3)が含む離
散フーリエ変換結果R(k)は、間隔k=8で等間隔に
並んでいる。
【0078】したがって、信号流れ部分D0、D1、D
2、D3、D4、D5、D6、D7のそれぞれの出力R
0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1(3)、R2
(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3(3)、R4
(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5(3)、R6
(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7(3)が含む離
散フーリエ変換結果R(k)は、入力データ数32のr
(n)の周波数成分から、それぞれ、互いに重ならない
ようにして、くし型に取り出した周波数成分を含むもの
となっている。
2、D3、D4、D5、D6、D7のそれぞれの出力R
0(0)〜R0(3)、R1(0)〜R1(3)、R2
(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3(3)、R4
(0)〜R4(3)、R5(0)〜R5(3)、R6
(0)〜R6(3)、R7(0)〜R7(3)が含む離
散フーリエ変換結果R(k)は、入力データ数32のr
(n)の周波数成分から、それぞれ、互いに重ならない
ようにして、くし型に取り出した周波数成分を含むもの
となっている。
【0079】例えば、図10に、信号流れ部分D1と、
信号流れ部分D7との関係を示す。この図10から明ら
かなように、信号流れ部分D1に含まれる離散フーリエ
結果R1(0)〜R1(3)と信号流れ部分D7に含ま
れる離散フーリエ結果R7(0)〜R7(3)とが含む
離散フーリエ変換結果R(k)は、R(k)のkの値
が、互いに7つ離れたものとなっており、互いに重なる
ことなく、くし型に取り出された周波数成分を含むもの
となっている。
信号流れ部分D7との関係を示す。この図10から明ら
かなように、信号流れ部分D1に含まれる離散フーリエ
結果R1(0)〜R1(3)と信号流れ部分D7に含ま
れる離散フーリエ結果R7(0)〜R7(3)とが含む
離散フーリエ変換結果R(k)は、R(k)のkの値
が、互いに7つ離れたものとなっており、互いに重なる
ことなく、くし型に取り出された周波数成分を含むもの
となっている。
【0080】したがって、この第2の実施の形態におい
ても、前段の演算手段で、入力データr(n)から前記
中間値tq(m)(m=0以上の整数であって、この例
では、m=0,1,2,3である)を求め、中間演算値
tq(m)についてFFT演算を行うためのRAMを備
える後段の演算手段において、D0〜D7を順次に演算
するようにすることにより、入力データr(n)につい
て、通常のFFTよりも少ないメモリ(RAM)によ
り、離散フーリエ変換の計算を行うことができ、周波数
分解能を落とすことなく、周波数成分を分析することが
できる。
ても、前段の演算手段で、入力データr(n)から前記
中間値tq(m)(m=0以上の整数であって、この例
では、m=0,1,2,3である)を求め、中間演算値
tq(m)についてFFT演算を行うためのRAMを備
える後段の演算手段において、D0〜D7を順次に演算
するようにすることにより、入力データr(n)につい
て、通常のFFTよりも少ないメモリ(RAM)によ
り、離散フーリエ変換の計算を行うことができ、周波数
分解能を落とすことなく、周波数成分を分析することが
できる。
【0081】しかし、そのままでは、前述の第1の実施
の形態の場合と同様の問題が生じる。この第2の実施の
形態では、信号流れ部分D0〜D7が、入力信号を虚数
成分を持たない実信号に限る場合には、以下に説明する
ような性質を備えることを利用して、後段の演算手段で
のFFT演算を、信号流れ部分D0〜D7のうち、D0
〜D4についてのみ行うことで、信号流れ部分D0〜D
7のすべてのFFT演算結果を得られるようにすること
により、演算処理速度の高速化を図るようにしている。
以下、この第2の実施の形態における演算処理速度を高
速化する方法について説明する。
の形態の場合と同様の問題が生じる。この第2の実施の
形態では、信号流れ部分D0〜D7が、入力信号を虚数
成分を持たない実信号に限る場合には、以下に説明する
ような性質を備えることを利用して、後段の演算手段で
のFFT演算を、信号流れ部分D0〜D7のうち、D0
〜D4についてのみ行うことで、信号流れ部分D0〜D
7のすべてのFFT演算結果を得られるようにすること
により、演算処理速度の高速化を図るようにしている。
以下、この第2の実施の形態における演算処理速度を高
速化する方法について説明する。
【0082】虚数成分を持たない信号を周波数領域に変
換すると、変換結果R(k)の実数成分は偶関数、虚数
成分は奇関数となることが一般に知られており、この場
合には、 Rr(k)=Rr(NB−k)・・・(式c) Ri(k)=−Ri(NB−k)・・・(式d) が成り立つ。ここで、Rr(k),Ri(k)は、それ
ぞれ、R(k)の実数成分、虚数成分であり、NBはデ
ータ数である。
換すると、変換結果R(k)の実数成分は偶関数、虚数
成分は奇関数となることが一般に知られており、この場
合には、 Rr(k)=Rr(NB−k)・・・(式c) Ri(k)=−Ri(NB−k)・・・(式d) が成り立つ。ここで、Rr(k),Ri(k)は、それ
ぞれ、R(k)の実数成分、虚数成分であり、NBはデ
ータ数である。
【0083】図9の信号流れ部分D1とD7に注目する
と、これらは D1={R1(0),R1(1),R1(2),R1(3)} ={R(1),R(9),R(17),R(25)} D7={R7(0),R7(1),R7(2),R7(3)} ={R(7),R(15),R(23),R(31)} となっている。
と、これらは D1={R1(0),R1(1),R1(2),R1(3)} ={R(1),R(9),R(17),R(25)} D7={R7(0),R7(1),R7(2),R7(3)} ={R(7),R(15),R(23),R(31)} となっている。
【0084】すると、前記(式c)より、
となる。ここで、jは虚数単位、Rxr(k)、Rxi
(k)は、それぞれRx(k)の実数成分、虚数成分で
ある。また、Rx’(k)はRx(k)の虚数成分の符
号を反転させたものである。
(k)は、それぞれRx(k)の実数成分、虚数成分で
ある。また、Rx’(k)はRx(k)の虚数成分の符
号を反転させたものである。
【0085】同様にして、
R7(1)=R1’(2)
R7(2)=R1’(1)
R7(3)=R1’(0)
が成り立ち、
R7(m)=R1’(NC−1−m) (0≦m<NC)
とすることができる。NCは、信号流れ部分のデータ数
である。
である。
【0086】同様に、信号流れ部分D2と信号流れ部分
D6、信号流れ部分D3と信号流れ部分D5についても
次の関係が成り立ち、 R6(m)=R2’(NC−1−m) R5(m)=R3’(NC−1−m) とすることができる。
D6、信号流れ部分D3と信号流れ部分D5についても
次の関係が成り立ち、 R6(m)=R2’(NC−1−m) R5(m)=R3’(NC−1−m) とすることができる。
【0087】なお、信号流れ部分D0と信号流れ部分D
4については、上述のような関係は成り立たない。つま
り、一般化すると、n個の信号流れ部分のうちの、D0
と、D〔n/2〕とについては、上述のような関係は成
り立たないのである。
4については、上述のような関係は成り立たない。つま
り、一般化すると、n個の信号流れ部分のうちの、D0
と、D〔n/2〕とについては、上述のような関係は成
り立たないのである。
【0088】以上のようにして、信号流れ部分D0〜D
7のうちのいくつかは、そのFFT結果の要素の虚数成
分の符号反転させ、要素の並び順を反転させると、別の
信号流れ部分のFFT結果の要素になる。つまり、信号
流れ部分D1,D2,D3についてFFT演算結果が求
まると、そのFFT結果の要素の虚数成分の符号反転さ
せ、要素の並び順を反転させることにより、信号流れ部
分D7,D6,D5のFFT演算結果を求めることがで
きる。
7のうちのいくつかは、そのFFT結果の要素の虚数成
分の符号反転させ、要素の並び順を反転させると、別の
信号流れ部分のFFT結果の要素になる。つまり、信号
流れ部分D1,D2,D3についてFFT演算結果が求
まると、そのFFT結果の要素の虚数成分の符号反転さ
せ、要素の並び順を反転させることにより、信号流れ部
分D7,D6,D5のFFT演算結果を求めることがで
きる。
【0089】したがって、入力信号全体をFFT演算し
て、周波数領域に変換する場合には、8個の信号流れ部
分D0〜D7のうちの信号流れ部分D0〜D4をFFT
演算すれば、残りの信号流れ部分D5〜D7について
は、信号流れ部分D1〜D3のFFT演算結果から容易
に算出することができるので、信号流れ部分D5〜D7
についてのFFT演算およびこの信号流れ部分D5〜D
7への入力を求めるためのくし型フィルタ演算を省くこ
とができる。
て、周波数領域に変換する場合には、8個の信号流れ部
分D0〜D7のうちの信号流れ部分D0〜D4をFFT
演算すれば、残りの信号流れ部分D5〜D7について
は、信号流れ部分D1〜D3のFFT演算結果から容易
に算出することができるので、信号流れ部分D5〜D7
についてのFFT演算およびこの信号流れ部分D5〜D
7への入力を求めるためのくし型フィルタ演算を省くこ
とができる。
【0090】これにより、第2の実施の形態によれば、
第1の実施の形態と同等の使用メモリ量・周波数分解能
のFFTを、第1の実施の形態の場合よりも高速に行う
ことができる。例えば、NA=4096、NB=655
36の例で複素乗算回数を、通常のFFTと第1の実施
の形態と、第2の実施の形態とで比較すると、通常のF
FTでは4.9×105、第1の実施の形態では1.4
×106と、通常のFFTのおよそ3倍弱になるのに対
して、第2の実施の形態によれば、7.9×105と、
通常のFFTの約1.6倍にまで抑えることができる。
第1の実施の形態と同等の使用メモリ量・周波数分解能
のFFTを、第1の実施の形態の場合よりも高速に行う
ことができる。例えば、NA=4096、NB=655
36の例で複素乗算回数を、通常のFFTと第1の実施
の形態と、第2の実施の形態とで比較すると、通常のF
FTでは4.9×105、第1の実施の形態では1.4
×106と、通常のFFTのおよそ3倍弱になるのに対
して、第2の実施の形態によれば、7.9×105と、
通常のFFTの約1.6倍にまで抑えることができる。
【0091】以上のことから、この第2の実施の形態で
は、図11に示すような構成の周波数分析装置を用いる
ことにより、入力データr(n)について、通常のFF
Tよりも少ないメモリ(RAM)で、高速に、離散フー
リエ変換の計算を行うことができ、周波数分解能を落と
すことなく、高速に周波数成分を分析することができ
る。
は、図11に示すような構成の周波数分析装置を用いる
ことにより、入力データr(n)について、通常のFF
Tよりも少ないメモリ(RAM)で、高速に、離散フー
リエ変換の計算を行うことができ、周波数分解能を落と
すことなく、高速に周波数成分を分析することができ
る。
【0092】すなわち、図11の周波数分析装置は、入
力データr(n)(図8および図9の例では、r(0)
〜r(31))から中間演算値tq(m)(図8および
図9の例では、0≦q≦4、0≦m≦3)を計算する前
段の演算手段11と、中間演算値tq(m)(図8およ
び図9の例では、0≦q≦4、0≦m≦3)についてF
FT演算を行うためのRAMを備えると共に、求めたF
FT結果の要素の並び順を逆にして、虚数成分の符号を
反転させることで、別のFFT演算結果を得るようにす
る後段の演算手段12と、演算制御部13と、演算結果
メモリ14とから構成される。
力データr(n)(図8および図9の例では、r(0)
〜r(31))から中間演算値tq(m)(図8および
図9の例では、0≦q≦4、0≦m≦3)を計算する前
段の演算手段11と、中間演算値tq(m)(図8およ
び図9の例では、0≦q≦4、0≦m≦3)についてF
FT演算を行うためのRAMを備えると共に、求めたF
FT結果の要素の並び順を逆にして、虚数成分の符号を
反転させることで、別のFFT演算結果を得るようにす
る後段の演算手段12と、演算制御部13と、演算結果
メモリ14とから構成される。
【0093】前段の演算手段11では、演算制御部13
の制御に従い、入力データr(n)を汎用レジスタに読
み込んではWの項を乗じた値をアキューミュレータに加
えていくことで、例えば図8に示したようにして、中間
演算値tq(m)を計算する。ただし、0≦q≦(Q−
1)(Qはデータ数NAの信号流れ部分の数、上述の例
の場合には、Q=8)のすべてについて、中間演算値を
計算するのではなく、0≦q≦Q/2について、中間値
tq(m)を計算する。すなわち、図8および図9の例
ではあれば、信号流れ部分D0〜D4への入力である5
組の中間演算値t0(0)〜t0(3)、t1(0)〜
t1(3)、t2(0)〜t2(3)、t3(0)〜t
3(3)、t4(0)〜t4(3)を計算する。
の制御に従い、入力データr(n)を汎用レジスタに読
み込んではWの項を乗じた値をアキューミュレータに加
えていくことで、例えば図8に示したようにして、中間
演算値tq(m)を計算する。ただし、0≦q≦(Q−
1)(Qはデータ数NAの信号流れ部分の数、上述の例
の場合には、Q=8)のすべてについて、中間演算値を
計算するのではなく、0≦q≦Q/2について、中間値
tq(m)を計算する。すなわち、図8および図9の例
ではあれば、信号流れ部分D0〜D4への入力である5
組の中間演算値t0(0)〜t0(3)、t1(0)〜
t1(3)、t2(0)〜t2(3)、t3(0)〜t
3(3)、t4(0)〜t4(3)を計算する。
【0094】そして、その計算結果の(Q/2+1)個
の中間演算値データの組を、後段の演算手段12を構成
するm個分のデータ演算用RAMに書き込む。RAMに
書き込まれたm個のデータは、演算制御部13からの制
御を受けて、FFTアルゴリズムにより、Rq(m)に
変換される。
の中間演算値データの組を、後段の演算手段12を構成
するm個分のデータ演算用RAMに書き込む。RAMに
書き込まれたm個のデータは、演算制御部13からの制
御を受けて、FFTアルゴリズムにより、Rq(m)に
変換される。
【0095】このとき、Rq(m)のうち、R1(m)
〜R〔Q/2−1〕(m)の演算結果については、その
演算結果の各要素の並び順を逆にして、虚数成分の符号
を反転することにより、R〔Q/2+1〕(m)〜R
〔Q−1〕(m)についてのFFT演算結果が後段の演
算手段12において、算出される。
〜R〔Q/2−1〕(m)の演算結果については、その
演算結果の各要素の並び順を逆にして、虚数成分の符号
を反転することにより、R〔Q/2+1〕(m)〜R
〔Q−1〕(m)についてのFFT演算結果が後段の演
算手段12において、算出される。
【0096】前述の図8および図9の場合を例にとる
と、図11において、まず、q=0の場合のFFT演算
結果R0(0)〜R0(3)を求めて、それらを調べ、
例えば一定以上の値を持つピーク値等をメモリ14に記
憶、あるいは外部に出力する。続いてq=1の場合のF
FT演算結果R1(0)〜R1(3)を求めて、それら
を調べ、例えば一定以上の値を持つピーク値等をメモリ
14に記憶、あるいは外部に出力する。
と、図11において、まず、q=0の場合のFFT演算
結果R0(0)〜R0(3)を求めて、それらを調べ、
例えば一定以上の値を持つピーク値等をメモリ14に記
憶、あるいは外部に出力する。続いてq=1の場合のF
FT演算結果R1(0)〜R1(3)を求めて、それら
を調べ、例えば一定以上の値を持つピーク値等をメモリ
14に記憶、あるいは外部に出力する。
【0097】次に、q=1の場合のFFT演算結果R1
(0)〜R1(3)の各要素の並び順を逆にして、虚数
成分の符号を反転させることにより、q=7の場合のF
FT演算結果R7(0)〜R7(3)を求めて、それら
を調べ、例えば一定以上の値を持つピーク値等を演算結
果メモリ14に記憶、あるいは外部に出力する。
(0)〜R1(3)の各要素の並び順を逆にして、虚数
成分の符号を反転させることにより、q=7の場合のF
FT演算結果R7(0)〜R7(3)を求めて、それら
を調べ、例えば一定以上の値を持つピーク値等を演算結
果メモリ14に記憶、あるいは外部に出力する。
【0098】次に、q=2、q=3の場合には、q=1
の場合と同様にして、演算を実行して、データ4個分の
同じ演算用RAMによる計算の繰り返しにより、R2
(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3(3)を求め
て、それぞれについて順次に周波数成分を調べ、その結
果を演算結果メモリ14に記憶あるいは外部に出力す
る。
の場合と同様にして、演算を実行して、データ4個分の
同じ演算用RAMによる計算の繰り返しにより、R2
(0)〜R2(3)、R3(0)〜R3(3)を求め
て、それぞれについて順次に周波数成分を調べ、その結
果を演算結果メモリ14に記憶あるいは外部に出力す
る。
【0099】そして、R2(0)〜R2(3)、R3
(0)〜R3(3)の各要素の並び順を逆にして、虚数
成分の符号を反転させることにより、q=6,q=5の
場合のFFT演算結果R6(0)〜R6(3)、R5
(0)〜R5(3)を求めて、それらを調べ、例えば一
定以上の値を持つピーク値等を演算結果メモリ14に記
憶、あるいは外部に出力する。
(0)〜R3(3)の各要素の並び順を逆にして、虚数
成分の符号を反転させることにより、q=6,q=5の
場合のFFT演算結果R6(0)〜R6(3)、R5
(0)〜R5(3)を求めて、それらを調べ、例えば一
定以上の値を持つピーク値等を演算結果メモリ14に記
憶、あるいは外部に出力する。
【0100】最後に、q=4の場合のFFT演算結果R
4(0)〜R4(3)を求めて、それらを調べ、例えば
一定以上の値を持つピーク値等を演算結果メモリ14に
記憶、あるいは外部に出力する。これにより、最終的
に、R(0)〜R(31)の32個の周波数成分につい
て、周波数分析をすることができる。
4(0)〜R4(3)を求めて、それらを調べ、例えば
一定以上の値を持つピーク値等を演算結果メモリ14に
記憶、あるいは外部に出力する。これにより、最終的
に、R(0)〜R(31)の32個の周波数成分につい
て、周波数分析をすることができる。
【0101】以上説明した周波数分析方法のフローチャ
ート例を図12に示す。このフローチャートの処理は、
図11の例の場合に対応させると、演算制御部13の制
御処理を中心として示したものである。
ート例を図12に示す。このフローチャートの処理は、
図11の例の場合に対応させると、演算制御部13の制
御処理を中心として示したものである。
【0102】すなわち、まず、NA、NB、a、bの値
を設定して、初期設定を行う(ステップS201)。次
に、入力データr(n)を入力する。図11の例で言え
ば、前段の演算部11に入力する(ステップS20
2)。
を設定して、初期設定を行う(ステップS201)。次
に、入力データr(n)を入力する。図11の例で言え
ば、前段の演算部11に入力する(ステップS20
2)。
【0103】次に、くし型に周波数成分を取り出す信号
流れ部分Dq(q=0〜2b−a−1)の最初の信号流
れ部分D0を指定するために、q=0とする(ステップ
S203)。そして、汎用レジスタを用いて中間演算値
tq(m)を求める(ステップS204)。
流れ部分Dq(q=0〜2b−a−1)の最初の信号流
れ部分D0を指定するために、q=0とする(ステップ
S203)。そして、汎用レジスタを用いて中間演算値
tq(m)を求める(ステップS204)。
【0104】次に、求めた中間演算値tq(m)を、デ
ータ数NA =2a個分の演算用RAMに書き込み、F
FT演算を行って、Rq(m)を求める(ステップS2
05)。そして、求めた結果のRp(m)について周波
数分析する(ステップS206)。
ータ数NA =2a個分の演算用RAMに書き込み、F
FT演算を行って、Rq(m)を求める(ステップS2
05)。そして、求めた結果のRp(m)について周波
数分析する(ステップS206)。
【0105】次に、変数qについて、0<q<2
b−a−1の範囲の値であるか否か判別し(ステップS
207)、変数qが前記範囲内の値でなければ、ステッ
プS206での分析結果のみを出力する(ステップS2
10)。前述の図8および図9の例の場合には、このス
テップS207では、FFT結果の各要素の並び順を変
え、虚数成分を反転することにより、他の信号流れ部分
のFFT結果を得ることができる信号流れ部分D1〜D
3であるか否かを判別するものである。
b−a−1の範囲の値であるか否か判別し(ステップS
207)、変数qが前記範囲内の値でなければ、ステッ
プS206での分析結果のみを出力する(ステップS2
10)。前述の図8および図9の例の場合には、このス
テップS207では、FFT結果の各要素の並び順を変
え、虚数成分を反転することにより、他の信号流れ部分
のFFT結果を得ることができる信号流れ部分D1〜D
3であるか否かを判別するものである。
【0106】そして、変数qについて、q≦2
b−a−1−1であるか否か判別し(ステップS21
1)、そうでなければ、この処理ルーチンを終了し、そ
うであれば、変数qの値を1だけインクリメントし(ス
テップS212)、その後、ステップS204に戻り、
ステップS204以下の処理を繰り返す。
b−a−1−1であるか否か判別し(ステップS21
1)、そうでなければ、この処理ルーチンを終了し、そ
うであれば、変数qの値を1だけインクリメントし(ス
テップS212)、その後、ステップS204に戻り、
ステップS204以下の処理を繰り返す。
【0107】また、ステップS207で、変数qが、0
<q<2b−a−1の範囲の値であると判別したときに
は、変数qのときに求められたFFT結果について、各
要素の並び順を逆にすると共に、虚数成分を反転して、
変数qが(2b−a−q)の場合のFFT結果を求め
(ステップS208)、その周波数分析をする(ステッ
プS209)。そして、このときには、ステップS21
0において、ステップS206での分析結果と、ステッ
プS209での分析結果を出力する。その後、ステップ
211に進む。
<q<2b−a−1の範囲の値であると判別したときに
は、変数qのときに求められたFFT結果について、各
要素の並び順を逆にすると共に、虚数成分を反転して、
変数qが(2b−a−q)の場合のFFT結果を求め
(ステップS208)、その周波数分析をする(ステッ
プS209)。そして、このときには、ステップS21
0において、ステップS206での分析結果と、ステッ
プS209での分析結果を出力する。その後、ステップ
211に進む。
【0108】なお、図11では、前段の演算手段11で
は、図8および図9の場合を例にとると、信号入力が必
要な各信号流れ部分D0、D1、D2、D3、D4のそ
れぞれのFFTを行う単位ごとに、4個づつの中間演算
値を求め、その求めた中間演算値を、後段の演算手段1
2のRAMに書き込み、FFT演算を実行するようにし
たが、図13に示すようにすることもできる。
は、図8および図9の場合を例にとると、信号入力が必
要な各信号流れ部分D0、D1、D2、D3、D4のそ
れぞれのFFTを行う単位ごとに、4個づつの中間演算
値を求め、その求めた中間演算値を、後段の演算手段1
2のRAMに書き込み、FFT演算を実行するようにし
たが、図13に示すようにすることもできる。
【0109】すなわち、この図13の例においては、図
8および図9の場合を例にとると、前段の演算手段15
では、信号入力が必要な各信号流れ部分D0、D1、D
2、D3、D4に供給する中間演算値t0(0)〜t0
(3)、t1(0)〜t1(3)、t2(0)〜t2
(3)、t3(0)〜t3(3)、t4(0)〜t4
(3)のすべてを求めてしまう。そして、後段の演算手
段12には、入力切換部16により、当該後段の演算手
段12のRAMでのFFT処理に合わせて、4個づつの
中間演算値のFFT演算処理を、前記RAMに順次に書
き込むようにする。
8および図9の場合を例にとると、前段の演算手段15
では、信号入力が必要な各信号流れ部分D0、D1、D
2、D3、D4に供給する中間演算値t0(0)〜t0
(3)、t1(0)〜t1(3)、t2(0)〜t2
(3)、t3(0)〜t3(3)、t4(0)〜t4
(3)のすべてを求めてしまう。そして、後段の演算手
段12には、入力切換部16により、当該後段の演算手
段12のRAMでのFFT処理に合わせて、4個づつの
中間演算値のFFT演算処理を、前記RAMに順次に書
き込むようにする。
【0110】[GPS受信機の構成例]以上説明したこ
の実施の形態の周波数分析方法を、GPS受信機のスペ
クトラム拡散信号の復調に用いることにより、DSP1
00の構成が簡単になり、しかも、高速処理が期待でき
る。この発明による周波数分析方法が適用されるスペク
トラム拡散信号復調装置の実施の形態としてのGPS受
信機の構成例について説明する。
の実施の形態の周波数分析方法を、GPS受信機のスペ
クトラム拡散信号の復調に用いることにより、DSP1
00の構成が簡単になり、しかも、高速処理が期待でき
る。この発明による周波数分析方法が適用されるスペク
トラム拡散信号復調装置の実施の形態としてのGPS受
信機の構成例について説明する。
【0111】図14は、その場合のGPS受信機の構成
例を示すブロック図である。この図14に示すように、
アンテナ21にて受信されたGPS衛星からの受信信号
(スペクトラム拡散信号)は、高周波増幅回路22を通
じて中間周波変換回路23に供給される。また、水晶発
振器からなる基準発振器24の出力が局部発振回路25
に供給され、これより基準発振器の出力周波数と周波数
比が固定された局部発振出力が得られる。
例を示すブロック図である。この図14に示すように、
アンテナ21にて受信されたGPS衛星からの受信信号
(スペクトラム拡散信号)は、高周波増幅回路22を通
じて中間周波変換回路23に供給される。また、水晶発
振器からなる基準発振器24の出力が局部発振回路25
に供給され、これより基準発振器の出力周波数と周波数
比が固定された局部発振出力が得られる。
【0112】そして、この局部発振出力が中間周波変換
回路23に供給されて、衛星信号が中間周波数1.02
3MHzの中間周波信号に低域変換される。この中間周
波信号は、増幅回路26で増幅され、バンドパスフィル
タ27で帯域制限された後、DSP(Digital
Signal Processor)100に供給され
る。
回路23に供給されて、衛星信号が中間周波数1.02
3MHzの中間周波信号に低域変換される。この中間周
波信号は、増幅回路26で増幅され、バンドパスフィル
タ27で帯域制限された後、DSP(Digital
Signal Processor)100に供給され
る。
【0113】図14で点線で囲んだ部分のブロック図
は、DSP100で実行される機能をハードウエア的に
示したものである。もっとも、これらのブロックをディ
スクリートの回路によりハードウエアとして構成するこ
とも勿論できる。この図14のDSP100の構成は、
デジタルマッチドフィルタの構成を示すものである。
は、DSP100で実行される機能をハードウエア的に
示したものである。もっとも、これらのブロックをディ
スクリートの回路によりハードウエアとして構成するこ
とも勿論できる。この図14のDSP100の構成は、
デジタルマッチドフィルタの構成を示すものである。
【0114】DSP100に供給された信号は、まず、
A/D変換器101でデジタル信号に変換されて、バッ
ファメモリ102に書き込まれる。このバッファメモリ
102から読み出された信号は、FFT処理部103に
供給される。この場合、FFT処理部103では、順
次、1チップ分ずつ位相がずれた拡散符号の1周期分
(1023チップ分)のデジタル信号について、FFT
処理が行われる。
A/D変換器101でデジタル信号に変換されて、バッ
ファメモリ102に書き込まれる。このバッファメモリ
102から読み出された信号は、FFT処理部103に
供給される。この場合、FFT処理部103では、順
次、1チップ分ずつ位相がずれた拡散符号の1周期分
(1023チップ分)のデジタル信号について、FFT
処理が行われる。
【0115】このFFT処理部103としては、前述し
たこの発明による周波数分析装置の第1の実施の形態ま
たは第2の実施の形態が用いられる。なお、GPS受信
機の受信信号であるスペクトラム拡散信号は、実信号で
あり、第2の実施の形態もそのまま適用可能であること
は言うまでもない。
たこの発明による周波数分析装置の第1の実施の形態ま
たは第2の実施の形態が用いられる。なお、GPS受信
機の受信信号であるスペクトラム拡散信号は、実信号で
あり、第2の実施の形態もそのまま適用可能であること
は言うまでもない。
【0116】この例のGPS受信機の場合には、後段の
演算手段2または12のRAMのFFT結果は、すべて
メモリ104に書き込まれる。そして、メモリ104か
ら読み出された受信信号のFFT結果は、乗算部105
に供給される。
演算手段2または12のRAMのFFT結果は、すべて
メモリ104に書き込まれる。そして、メモリ104か
ら読み出された受信信号のFFT結果は、乗算部105
に供給される。
【0117】一方、拡散符号発生部106からは、その
ときにDSP100で処理対象となっている衛星からの
受信信号に使用されている拡散符号と同じ系列の拡散符
号が発生する。この拡散符号発生部106からの1周期
分(1023チップ)の拡散符号は、FFT処理部10
7に供給される。
ときにDSP100で処理対象となっている衛星からの
受信信号に使用されている拡散符号と同じ系列の拡散符
号が発生する。この拡散符号発生部106からの1周期
分(1023チップ)の拡散符号は、FFT処理部10
7に供給される。
【0118】このFFT処理部107に、前述したこの
発明による周波数分析装置の実施の形態を使用してもよ
い。そして、そのFFT処理結果がメモリ108に供給
される。このメモリ108からは、通常の場合と同様
に、FFT結果が低い周波数から順に読み出されて乗算
部105に供給される。
発明による周波数分析装置の実施の形態を使用してもよ
い。そして、そのFFT処理結果がメモリ108に供給
される。このメモリ108からは、通常の場合と同様
に、FFT結果が低い周波数から順に読み出されて乗算
部105に供給される。
【0119】乗算部105では、メモリ104からの受
信信号のFFT結果と、メモリ108からの拡散符号の
FFT結果とが乗算され、周波数領域における受信信号
と拡散符号との相関の度合いが演算される。
信信号のFFT結果と、メモリ108からの拡散符号の
FFT結果とが乗算され、周波数領域における受信信号
と拡散符号との相関の度合いが演算される。
【0120】ここで、乗算部105での乗算は、実際に
は受信信号の離散フーリエ変換結果と、拡散符号の離散
フーリエ変換結果とのどちらか一方の複素共役と他方と
を乗算する演算となる。具体的には、メモリ108(ま
たはメモリ104)から読み出されたFFT結果の複素
共役が図示せぬ計算部で計算され、この複素共役が乗算
部105に供給される。あるいは、メモリ108(また
はメモリ104)へのFFT結果の書き込み前に、その
複素共役を計算するようにしてもよい。
は受信信号の離散フーリエ変換結果と、拡散符号の離散
フーリエ変換結果とのどちらか一方の複素共役と他方と
を乗算する演算となる。具体的には、メモリ108(ま
たはメモリ104)から読み出されたFFT結果の複素
共役が図示せぬ計算部で計算され、この複素共役が乗算
部105に供給される。あるいは、メモリ108(また
はメモリ104)へのFFT結果の書き込み前に、その
複素共役を計算するようにしてもよい。
【0121】そして、乗算部105の乗算結果は逆FF
T処理部109に供給されて、周波数領域の信号が時間
領域の信号に戻される。
T処理部109に供給されて、周波数領域の信号が時間
領域の信号に戻される。
【0122】逆FFT処理部109から得られる逆FF
T結果は、受信信号と拡散符号との時間領域における相
関検出信号となっており、この相関検出信号は、相関点
検出部110に供給される。相関点検出部110では、
受信信号と拡散符号との同期が取れたかどうかを検出
し、同期が取れたと検出した場合には、前記ピーク値の
位相を相関点として検知する。
T結果は、受信信号と拡散符号との時間領域における相
関検出信号となっており、この相関検出信号は、相関点
検出部110に供給される。相関点検出部110では、
受信信号と拡散符号との同期が取れたかどうかを検出
し、同期が取れたと検出した場合には、前記ピーク値の
位相を相関点として検知する。
【0123】この相関検出信号は、拡散符号の1周期分
の各チップ位相における相関値を示すものとなってお
り、受信信号中の拡散符号と、拡散符号発生部106か
らの拡散符号とが同期している場合には、図15に示す
ように、1023チップのうちのある一つの位相での相
関値が、予め定められるスレッショールド値を超えるよ
うなピーク値を示す相関波形が得られる。このピーク値
の立つチップ位相が、相関点の位相となる。
の各チップ位相における相関値を示すものとなってお
り、受信信号中の拡散符号と、拡散符号発生部106か
らの拡散符号とが同期している場合には、図15に示す
ように、1023チップのうちのある一つの位相での相
関値が、予め定められるスレッショールド値を超えるよ
うなピーク値を示す相関波形が得られる。このピーク値
の立つチップ位相が、相関点の位相となる。
【0124】一方、受信信号中の拡散符号と、拡散符号
発生部106からの拡散符号とが同期していない場合に
は、図15のようなピーク値が立つ相関波形は得られ
ず、いずれのチップ位相においても、予め定められるス
レッショールド値を超えるようなピークは立たない。
発生部106からの拡散符号とが同期していない場合に
は、図15のようなピーク値が立つ相関波形は得られ
ず、いずれのチップ位相においても、予め定められるス
レッショールド値を超えるようなピークは立たない。
【0125】相関点検出部110は、例えば、予め定め
た値を超えるピーク値が、この相関点検出部110に供
給される相関検出信号に存在するかどうかにより、受信
信号と拡散符号との同期が取れたかどうかを検出し、同
期が取れたと検出した場合には、前記ピーク値の位相を
相関点として検知する。
た値を超えるピーク値が、この相関点検出部110に供
給される相関検出信号に存在するかどうかにより、受信
信号と拡散符号との同期が取れたかどうかを検出し、同
期が取れたと検出した場合には、前記ピーク値の位相を
相関点として検知する。
【0126】以上の説明では、受信信号のキャリアにつ
いては考慮していないが、実際には、受信信号r(n)
は、図20の式(6)に示すようにキャリアを含んでい
る。この式(6)において、Aは振幅、d(n)はデー
タ、foは中間周波信号におけるキャリア角周波数、n
(n)はノイズを表している。
いては考慮していないが、実際には、受信信号r(n)
は、図20の式(6)に示すようにキャリアを含んでい
る。この式(6)において、Aは振幅、d(n)はデー
タ、foは中間周波信号におけるキャリア角周波数、n
(n)はノイズを表している。
【0127】A/D変換部101でのサンプリング周波
数をfs 、サンプリング数をN(したがって、0≦n<
N、0≦k<N)とすると、離散フーリユ変換後の離散
周波数kと実周波数fとの関係は、0≦k≦N/2では
f=k・fs /N、N/2<k<Nではf=(k−N)
・fs /N(f<0)である。なお、離散フーリエ変換
の性質により、R(k)、C(k)は、k<0、k≧N
では循環性を示す。
数をfs 、サンプリング数をN(したがって、0≦n<
N、0≦k<N)とすると、離散フーリユ変換後の離散
周波数kと実周波数fとの関係は、0≦k≦N/2では
f=k・fs /N、N/2<k<Nではf=(k−N)
・fs /N(f<0)である。なお、離散フーリエ変換
の性質により、R(k)、C(k)は、k<0、k≧N
では循環性を示す。
【0128】そして、受信信号r(n)から、データd
(n)を得るためには、拡散符号c(n)とキャリアc
os2πnf0との同期をとってキャリア成分を除去す
る必要がある。すなわち、後述する図20の式(5)
で、R(k)のみにキャリア成分が含まれている場合に
は、図15のような相関波形が得られない。
(n)を得るためには、拡散符号c(n)とキャリアc
os2πnf0との同期をとってキャリア成分を除去す
る必要がある。すなわち、後述する図20の式(5)
で、R(k)のみにキャリア成分が含まれている場合に
は、図15のような相関波形が得られない。
【0129】この実施の形態では、FFTによる周波数
領域での処理のみの簡単な構成により、拡散符号c
(n)とキャリアcos2πnf0との同期をとってキ
ャリア成分を除去することができるようにしている。
領域での処理のみの簡単な構成により、拡散符号c
(n)とキャリアcos2πnf0との同期をとってキ
ャリア成分を除去することができるようにしている。
【0130】すなわち、FFT処理部103から得られ
るGPS衛星からの受信信号のFFT結果は、通常は、
受信信号の周波数成分の周波数が低いものから順にメモ
リ104から読み出されて、乗算部105に供給される
が、この実施の形態では、メモリ104からは、読み出
しアドレス制御部111からの制御に従って、読み出し
アドレスがシフト制御されて、順次、受信信号のFFT
結果が読み出される。
るGPS衛星からの受信信号のFFT結果は、通常は、
受信信号の周波数成分の周波数が低いものから順にメモ
リ104から読み出されて、乗算部105に供給される
が、この実施の形態では、メモリ104からは、読み出
しアドレス制御部111からの制御に従って、読み出し
アドレスがシフト制御されて、順次、受信信号のFFT
結果が読み出される。
【0131】読み出しアドレス制御部111には、受信
信号を得たGPS衛星についてのドップラーシフト量を
正確に見積もり、かつ、GPS受信機内部の発振周波数
および時間情報を正確に校正することに基づいて検出し
た受信信号のキャリア周波数の情報が供給される。この
キャリア周波数の情報は、GPS受信機内部でのみ作成
することもできるが、通常は、外部から取得するように
する。
信号を得たGPS衛星についてのドップラーシフト量を
正確に見積もり、かつ、GPS受信機内部の発振周波数
および時間情報を正確に校正することに基づいて検出し
た受信信号のキャリア周波数の情報が供給される。この
キャリア周波数の情報は、GPS受信機内部でのみ作成
することもできるが、通常は、外部から取得するように
する。
【0132】そして、読み出しアドレス制御部111
は、この取得したキャリア周波数の情報に基づいて、そ
のキャリア周波数分だけ、読み出しアドレスをシフトし
て、メモリ104から受信信号のFFT結果を、順次、
読み出し、乗算部105に供給するようにする。
は、この取得したキャリア周波数の情報に基づいて、そ
のキャリア周波数分だけ、読み出しアドレスをシフトし
て、メモリ104から受信信号のFFT結果を、順次、
読み出し、乗算部105に供給するようにする。
【0133】このように受信信号r(n)のFFT結果
を、メモリ104から、受信信号のキャリア周波数分だ
けシフトして読み出すことにより、後述するように、キ
ャリア成分を除去した受信信号のFFT結果と等価なF
FT結果を得ることができ、そのキャリア成分を除去し
たFFT結果と、拡散符号の1周期分のFFT結果との
乗算結果を逆拡散することにより、確実に図15のよう
に相関点でピークを生じる相関検出出力が得られる。
を、メモリ104から、受信信号のキャリア周波数分だ
けシフトして読み出すことにより、後述するように、キ
ャリア成分を除去した受信信号のFFT結果と等価なF
FT結果を得ることができ、そのキャリア成分を除去し
たFFT結果と、拡散符号の1周期分のFFT結果との
乗算結果を逆拡散することにより、確実に図15のよう
に相関点でピークを生じる相関検出出力が得られる。
【0134】なお、後述もするように、メモリ104か
らのFFT結果の読み出しアドレスを制御するのではな
く、メモリ108からの拡散符号のFFT結果の読み出
しアドレスを制御することにより、拡散符号のFFT結
果に、受信信号r(n)のキャリア分を加え、乗算部1
05での乗算によって、実質的によりキャリア成分の除
去を行うようにすることもできる。
らのFFT結果の読み出しアドレスを制御するのではな
く、メモリ108からの拡散符号のFFT結果の読み出
しアドレスを制御することにより、拡散符号のFFT結
果に、受信信号r(n)のキャリア分を加え、乗算部1
05での乗算によって、実質的によりキャリア成分の除
去を行うようにすることもできる。
【0135】以下に、メモリ104または108からの
読み出しアドレスの制御によって、受信信号のキャリア
と拡散符号との同期によるキャリア成分の除去につい
て、DSP100でのデジタルマッチドフィルタの処理
の動作説明と共に、さらに詳細に説明する。
読み出しアドレスの制御によって、受信信号のキャリア
と拡散符号との同期によるキャリア成分の除去につい
て、DSP100でのデジタルマッチドフィルタの処理
の動作説明と共に、さらに詳細に説明する。
【0136】この実施の形態において、DSP100で
は、デジタルマッチドフィルタの処理が行われるもので
あるが、このデジタルマッチドフィルタの処理の原理
は、図20の式(4)に示すように、時間領域での畳み
込みのフーリエ変換が周波数領域では乗算になるという
定理に基づくものである。
は、デジタルマッチドフィルタの処理が行われるもので
あるが、このデジタルマッチドフィルタの処理の原理
は、図20の式(4)に示すように、時間領域での畳み
込みのフーリエ変換が周波数領域では乗算になるという
定理に基づくものである。
【0137】この式(4)において、r(n)は時間領
域の受信信号、R(k)はその離散フーリエ変換を表
す。また、c(n)は拡散符号発生部からの拡散符号、
C(k)はその離散フーリエ変換を表す。nは離散時
間、kは離散周波数である。そして、F[]は、フーリ
エ変換を表している。
域の受信信号、R(k)はその離散フーリエ変換を表
す。また、c(n)は拡散符号発生部からの拡散符号、
C(k)はその離散フーリエ変換を表す。nは離散時
間、kは離散周波数である。そして、F[]は、フーリ
エ変換を表している。
【0138】2つの信号r(n)、c(n)の相関関数
を改めてf(n)と定義すると、f(n)の離散フーリ
エ変換F(k)は、図20の式(5)のような関係にな
る。したがって、r(n)を図14のA/D変換部10
1からの信号とし、c(n)を拡散符号発生部106か
らの拡散符号とすれば、r(n)とc(n)の相関関数
f(n)は、通常の定義式によらず、前記式(5)によ
り以下の手順で計算できる。
を改めてf(n)と定義すると、f(n)の離散フーリ
エ変換F(k)は、図20の式(5)のような関係にな
る。したがって、r(n)を図14のA/D変換部10
1からの信号とし、c(n)を拡散符号発生部106か
らの拡散符号とすれば、r(n)とc(n)の相関関数
f(n)は、通常の定義式によらず、前記式(5)によ
り以下の手順で計算できる。
【0139】なお、以下の説明において、離散フーリエ
変換C(k)の複素共役は、図面においては、C(k)
にオーバーバーを付加して示すが、明細書中において
は、便宜上、記号「!」を付加した!C(k)と記載す
ることにする。
変換C(k)の複素共役は、図面においては、C(k)
にオーバーバーを付加して示すが、明細書中において
は、便宜上、記号「!」を付加した!C(k)と記載す
ることにする。
【0140】・受信信号r(n)の離散フーリエ変換R
(k)を計算する。
(k)を計算する。
【0141】・拡散符号c(n)の離散フーリエ変換C
(k)の複素共役!C(k)を計算する。
(k)の複素共役!C(k)を計算する。
【0142】・R(k)、C(k)の複素共役!C
(k)より、式(5)のF(k)を計算する。
(k)より、式(5)のF(k)を計算する。
【0143】・F(k)の逆離散フーリエ変換により相
関関数f(n)を計算する。
関関数f(n)を計算する。
【0144】ここで、前述したように、受信信号r
(n)に含まれる拡散符号が、拡散符号発生部106か
らの拡散符号c(n)と一致していれば、上記手順によ
り計算した相関関数f(n)は、図15のように相関点
でピークを生ずる時間波形となる。
(n)に含まれる拡散符号が、拡散符号発生部106か
らの拡散符号c(n)と一致していれば、上記手順によ
り計算した相関関数f(n)は、図15のように相関点
でピークを生ずる時間波形となる。
【0145】次に、受信信号r(n)に含まれるキャリ
アと拡散符号との同期について説明する。
アと拡散符号との同期について説明する。
【0146】前述したように、受信信号r(n)は、図
20の式(6)に示すようにキャリアを含んでいる。受
信信号r(n)から、データd(n)を得るためには、
拡散符号c(n)とキャリアcos2πnf0との同期
をとって除去する必要がある。すなわち、前述の図20
の式(5)で、R(k)のみにキャリアが含まれている
場合には、図15のような相関波形が得られない。
20の式(6)に示すようにキャリアを含んでいる。受
信信号r(n)から、データd(n)を得るためには、
拡散符号c(n)とキャリアcos2πnf0との同期
をとって除去する必要がある。すなわち、前述の図20
の式(5)で、R(k)のみにキャリアが含まれている
場合には、図15のような相関波形が得られない。
【0147】ドップラーシフト量が正確に見積もられ、
かつ、GPS受信機内部の発振周波数および時間情報が
正確であれば、受信信号r(n)のキャリア周波数f0
が既知となる。その場合には、図16に示すように、F
FT処理部103の前段に乗算部121を設け、この乗
算部121において受信信号r(n)と信号発生部12
2からの周波数f0のキャリアとを乗算して周波数変換
することにより、FFTを行う前に受信信号r(n)か
らキャリア成分を除くことができる。
かつ、GPS受信機内部の発振周波数および時間情報が
正確であれば、受信信号r(n)のキャリア周波数f0
が既知となる。その場合には、図16に示すように、F
FT処理部103の前段に乗算部121を設け、この乗
算部121において受信信号r(n)と信号発生部12
2からの周波数f0のキャリアとを乗算して周波数変換
することにより、FFTを行う前に受信信号r(n)か
らキャリア成分を除くことができる。
【0148】その場合には、メモリ104からは、その
キャリア成分が除去された受信信号r(n)のFFT結
果が得られ、このFFT結果と、拡散符号c(n)のF
FT結果とが乗算部105で乗算されるので、逆FFT
処理部109の出力としては、図15のように相関点に
ピークを生じる時間波形が確実に得られる。
キャリア成分が除去された受信信号r(n)のFFT結
果が得られ、このFFT結果と、拡散符号c(n)のF
FT結果とが乗算部105で乗算されるので、逆FFT
処理部109の出力としては、図15のように相関点に
ピークを生じる時間波形が確実に得られる。
【0149】なお、図16で括弧内に記載したように、
受信信号r(n)からキャリア成分を除去するのではな
く、拡散符号c(n)についてのFFT処理部107の
前段に乗算部121を設けて、この乗算部121におい
て拡散符号c(n)と信号発生部122からの周波数f
0のキャリアとを乗算して周波数変換することにより、
拡散符号にキャリア成分を加えるようにしても同様であ
る。
受信信号r(n)からキャリア成分を除去するのではな
く、拡散符号c(n)についてのFFT処理部107の
前段に乗算部121を設けて、この乗算部121におい
て拡散符号c(n)と信号発生部122からの周波数f
0のキャリアとを乗算して周波数変換することにより、
拡散符号にキャリア成分を加えるようにしても同様であ
る。
【0150】すなわち、その場合には、メモリ104か
ら読み出した受信信号のFFT結果に含まれるキャリア
成分と、メモリ108から読み出した拡散符号のFFT
結果に含まれる、加えられたキャリア成分とが同期して
いるため、逆FFT処理部109からは、図15のよう
に相関点でピークを生じる相関検出出力が得られる。
ら読み出した受信信号のFFT結果に含まれるキャリア
成分と、メモリ108から読み出した拡散符号のFFT
結果に含まれる、加えられたキャリア成分とが同期して
いるため、逆FFT処理部109からは、図15のよう
に相関点でピークを生じる相関検出出力が得られる。
【0151】しかし、以上説明したような図16のよう
に時間領域の信号にキャリア周波数の信号を乗算する方
法による場合には、キャリア成分を除くための乗算部が
特に必要になり、構成が複雑になると共に、その乗算演
算の分だけ、処理速度が遅くなるという不利益がある。
に時間領域の信号にキャリア周波数の信号を乗算する方
法による場合には、キャリア成分を除くための乗算部が
特に必要になり、構成が複雑になると共に、その乗算演
算の分だけ、処理速度が遅くなるという不利益がある。
【0152】ところで、FFTの性質として、上述のよ
うな周波数乗算は、図20の式(7)のように表すこと
ができる。この式(7)で、F[]は離散フーリエ変
換、φ 0 はキャリアとの位相差、k0 はf0 に対応する
kであって、f0 =k0 ・fs/Nである。この式
(7)より、受信信号r(n)を図16のように周波数
変換した信号のFFTは、r(n)のFFTであるR
(k)を、キャリア周波数分k 0だけシフトした形にな
る。
うな周波数乗算は、図20の式(7)のように表すこと
ができる。この式(7)で、F[]は離散フーリエ変
換、φ 0 はキャリアとの位相差、k0 はf0 に対応する
kであって、f0 =k0 ・fs/Nである。この式
(7)より、受信信号r(n)を図16のように周波数
変換した信号のFFTは、r(n)のFFTであるR
(k)を、キャリア周波数分k 0だけシフトした形にな
る。
【0153】以上のことから、図16の構成は、図17
のような構成に置換可能となる。すなわち、受信信号r
(n)や拡散符号c(n)にキャリア周波数を乗算する
代わりに、受信信号のFFT結果または拡散符号のFF
T結果をメモリ104またはメモリ108から読み出す
際の読み出しアドレスを、キャリア周波数分だけシフト
するようにするものである。
のような構成に置換可能となる。すなわち、受信信号r
(n)や拡散符号c(n)にキャリア周波数を乗算する
代わりに、受信信号のFFT結果または拡散符号のFF
T結果をメモリ104またはメモリ108から読み出す
際の読み出しアドレスを、キャリア周波数分だけシフト
するようにするものである。
【0154】この場合に、図17で、受信信号r(n)
をシフトする場合はダウンコンバージョンで、k0 >0
とし、また、拡散符号c(n)をシフトする場合はアッ
プコンバージョンで、k0 <0とする。
をシフトする場合はダウンコンバージョンで、k0 >0
とし、また、拡散符号c(n)をシフトする場合はアッ
プコンバージョンで、k0 <0とする。
【0155】以上説明したように、式(7)に示したF
FTの性質を利用すれば、図16の信号発生器122は
不要になり、図17のように、FFT結果のメモリから
の読み出しアドレス位相をシフトするだけでよくなり、
構成が簡単になると共に、処理の高速化に繋がる。
FTの性質を利用すれば、図16の信号発生器122は
不要になり、図17のように、FFT結果のメモリから
の読み出しアドレス位相をシフトするだけでよくなり、
構成が簡単になると共に、処理の高速化に繋がる。
【0156】なお、前述の式(7)における位相差φ0
は未知であるため、図17では無視しているが、例え
ば、図20の式(8)により計算されるF’(k)の逆
FFTの演算結果として得られる相関関数f’(n)
(0≦n<N)は複素数となり、その実部をfR’
(n)、虚部をfI’(n)とすると、相関ピークの振
幅|f’(n)|は、図20の式(9)に示すようにし
て得られ、位相φは、図20の式(10)に示すように
して得られるので、式(7)の右辺のexp(jφ0 )
の乗算は省略してよい。なお、位相φ は、式(6)の
データd(n)の符号に対応したπだけ異なる2つの値
に式(7)のφ0が加わった値となる。
は未知であるため、図17では無視しているが、例え
ば、図20の式(8)により計算されるF’(k)の逆
FFTの演算結果として得られる相関関数f’(n)
(0≦n<N)は複素数となり、その実部をfR’
(n)、虚部をfI’(n)とすると、相関ピークの振
幅|f’(n)|は、図20の式(9)に示すようにし
て得られ、位相φは、図20の式(10)に示すように
して得られるので、式(7)の右辺のexp(jφ0 )
の乗算は省略してよい。なお、位相φ は、式(6)の
データd(n)の符号に対応したπだけ異なる2つの値
に式(7)のφ0が加わった値となる。
【0157】以上説明したような処理動作を図14のブ
ロック図に反映させた構成図を図18に示す。この図1
8の各ブロックの出力には、上述したような信号出力r
(n)、c(n)および演算結果R(k)、!C
(k)、f'(n)が示されている。
ロック図に反映させた構成図を図18に示す。この図1
8の各ブロックの出力には、上述したような信号出力r
(n)、c(n)および演算結果R(k)、!C
(k)、f'(n)が示されている。
【0158】以上のように、図14の構成のスペクトラ
ム拡散符号の復調方法によれば、GPS受信機におい
て、FFTを利用してデジタルマッチドフィルタを構成
する場合に、図18のように受信信号のFFT結果を、
キャリア周波数分だけメモリのアドレスをシフトして、
拡散符号と乗算する構成によって、相関点np が、例え
ば図18中に示すような波形で得られ、4個のGPS衛
星、つまり4種類の拡散符号c(n)について、相関点
np が判れば、GPS受信機位置の計算が可能になる。
ム拡散符号の復調方法によれば、GPS受信機におい
て、FFTを利用してデジタルマッチドフィルタを構成
する場合に、図18のように受信信号のFFT結果を、
キャリア周波数分だけメモリのアドレスをシフトして、
拡散符号と乗算する構成によって、相関点np が、例え
ば図18中に示すような波形で得られ、4個のGPS衛
星、つまり4種類の拡散符号c(n)について、相関点
np が判れば、GPS受信機位置の計算が可能になる。
【0159】すなわち、図14の実施の形態によれば、
FFTを利用したデジタルマッチドフィルタ処理を行う
場合において、受信信号のキャリアと拡散符号との同期
を取るために、時間領域で乗算を行うことなく、受信信
号のFFT結果と拡散符号のFFT結果同士の周波数領
域での乗算の際に、受信信号のFFT結果と拡散符号の
FFT結果のうちの一方のFFT結果をシフトするとい
う簡便な方法により、受信信号のキャリア成分を除去す
ることができる。
FFTを利用したデジタルマッチドフィルタ処理を行う
場合において、受信信号のキャリアと拡散符号との同期
を取るために、時間領域で乗算を行うことなく、受信信
号のFFT結果と拡散符号のFFT結果同士の周波数領
域での乗算の際に、受信信号のFFT結果と拡散符号の
FFT結果のうちの一方のFFT結果をシフトするとい
う簡便な方法により、受信信号のキャリア成分を除去す
ることができる。
【0160】そして、前述したように、この発明の第1
および第2の実施の形態の周波数分析方法を、図14の
スペクトラム拡散信号の復調装置の、FFT処理部10
3やFFT処理部107に用いることにより、DSP1
00の構成が簡単になり、しかも、高速処理が期待でき
る。なお、スペクトラム拡散信号の復調装置の入力信号
は、実信号であり、第2の実施の形態もそのまま適用可
能であることは言うまでもない。
および第2の実施の形態の周波数分析方法を、図14の
スペクトラム拡散信号の復調装置の、FFT処理部10
3やFFT処理部107に用いることにより、DSP1
00の構成が簡単になり、しかも、高速処理が期待でき
る。なお、スペクトラム拡散信号の復調装置の入力信号
は、実信号であり、第2の実施の形態もそのまま適用可
能であることは言うまでもない。
【0161】なお、以上の例では、受信信号のFFT結
果R(k)の方の、メモリの読み出しアドレスをシフト
させたが、拡散符号のFFT結果C(k)の方のメモリ
の読み出しアドレスを、受信信号のFFT結果R(k)
の場合とは逆方向にシフト(乗算器でのアップコンバー
ジョンの形になる)しても良い。
果R(k)の方の、メモリの読み出しアドレスをシフト
させたが、拡散符号のFFT結果C(k)の方のメモリ
の読み出しアドレスを、受信信号のFFT結果R(k)
の場合とは逆方向にシフト(乗算器でのアップコンバー
ジョンの形になる)しても良い。
【0162】また、上述の説明においては、拡散符号発
生器106とFFT処理部107とを別々に設けるよう
にしたが、それぞれのGPS衛星に対応する拡散符号を
あらかじめFFTしておいたものをメモリに記憶させて
おくことで、衛星信号の受信時における拡散符号c
(n)のFFT計算を省略することができる。
生器106とFFT処理部107とを別々に設けるよう
にしたが、それぞれのGPS衛星に対応する拡散符号を
あらかじめFFTしておいたものをメモリに記憶させて
おくことで、衛星信号の受信時における拡散符号c
(n)のFFT計算を省略することができる。
【0163】また、上述の実施の形態では、GPS衛星
からの受信信号のキャリア周波数が既知である場合であ
ったが、キャリア周波数が未知である場合である場合に
は、相関点検出部110の相関検出出力を、読み出しア
ドレス制御部111に供給し、相関点検出部110で図
15に示したようなピークが得られるメモリ104から
のFFT結果の読み出しアドレスの前記シフト量を検索
するようにすることで対応することができる。
からの受信信号のキャリア周波数が既知である場合であ
ったが、キャリア周波数が未知である場合である場合に
は、相関点検出部110の相関検出出力を、読み出しア
ドレス制御部111に供給し、相関点検出部110で図
15に示したようなピークが得られるメモリ104から
のFFT結果の読み出しアドレスの前記シフト量を検索
するようにすることで対応することができる。
【0164】すなわち、その場合、読み出しアドレス制
御部111は、受信信号r(n)のFFT結果のメモリ
104からの読み出しアドレスの前記シフト量を、過去
のデータから決定した予測アドレスを中心に、相関点検
出部110の相関検出出力に基づいて変更制御して、相
関点検出部110で図15に示したようなピークが得ら
れるようにする。相関点検出部110で図15に示した
ようなピークが得られたときには、読み出しアドレス制
御部111は、読み出しアドレスのシフト制御を、その
ときのシフト量で停止する。
御部111は、受信信号r(n)のFFT結果のメモリ
104からの読み出しアドレスの前記シフト量を、過去
のデータから決定した予測アドレスを中心に、相関点検
出部110の相関検出出力に基づいて変更制御して、相
関点検出部110で図15に示したようなピークが得ら
れるようにする。相関点検出部110で図15に示した
ようなピークが得られたときには、読み出しアドレス制
御部111は、読み出しアドレスのシフト制御を、その
ときのシフト量で停止する。
【0165】なお、この発明による周波数分析方法は、
上述のGPS受信機にのみ適用可能なものではなく、種
々の周波数分析に適用することができることは、言うま
でもない。
上述のGPS受信機にのみ適用可能なものではなく、種
々の周波数分析に適用することができることは、言うま
でもない。
【0166】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による周
波数分析方法によれば、通常のFFTより少ないメモリ
数またはメモリ容量で、離散フーリエ変換の計算を高速
に行うことができ、周波数分解能を落とすことなく周波
数成分を分析することができる。
波数分析方法によれば、通常のFFTより少ないメモリ
数またはメモリ容量で、離散フーリエ変換の計算を高速
に行うことができ、周波数分解能を落とすことなく周波
数成分を分析することができる。
【0167】この場合に、メモリを減らした分、通常の
FFTより演算量は増えるが、離散フーリエ変換の定義
による計算よりは遥かに少ない演算量で済む。
FFTより演算量は増えるが、離散フーリエ変換の定義
による計算よりは遥かに少ない演算量で済む。
【図1】この発明による周波数分析装置の第1の実施の
形態を示すブロック図である。
形態を示すブロック図である。
【図2】この発明による周波数分析方法の第1の実施の
形態を説明するための、FFTの信号流れ図である。
形態を説明するための、FFTの信号流れ図である。
【図3】この発明による周波数分析方法の第1の実施の
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の前部であ
る。
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の前部であ
る。
【図4】この発明による周波数分析方法の第1の実施の
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の後部であ
る。
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の後部であ
る。
【図5】この発明による周波数分析方法の第1の実施の
形態を説明するためのフローチャートである。
形態を説明するためのフローチャートである。
【図6】この発明による周波数分析装置の第1の実施の
形態の他の例を示すブロック図である。
形態の他の例を示すブロック図である。
【図7】この発明による周波数分析方法の第2の実施の
形態を説明するための、FFTの信号流れ図である。
形態を説明するための、FFTの信号流れ図である。
【図8】この発明による周波数分析方法の第2の実施の
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の前部であ
る。
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の前部であ
る。
【図9】この発明による周波数分析方法の第2の実施の
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の後部であ
る。
形態を説明するための、FFTの信号流れ図の後部であ
る。
【図10】この発明による周波数分析方法の第2の実施
の形態を説明するための図である。
の形態を説明するための図である。
【図11】この発明による周波数分析装置の第2の実施
の形態を示すブロック図である。
の形態を示すブロック図である。
【図12】この発明による周波数分析方法の第1の実施
の形態を説明するためのフローチャートである。
の形態を説明するためのフローチャートである。
【図13】この発明による周波数分析装置の第1の実施
の形態の他の例を示すブロック図である。
の形態の他の例を示すブロック図である。
【図14】この発明によるスペクトラム拡散信号復調装
置の実施の形態としてのGPS受信機の構成を示すブロ
ック図である。
置の実施の形態としてのGPS受信機の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】相関検出出力のスペクトラムの例を示す図で
ある。
ある。
【図16】受信信号のキャリアと拡散符号との同期を取
る方法の一般的な例を説明するための図である。
る方法の一般的な例を説明するための図である。
【図17】この発明の実施の形態において、受信信号の
キャリアと拡散符号との同期を取る方法を説明するため
の図である。
キャリアと拡散符号との同期を取る方法を説明するため
の図である。
【図18】第1の実施の形態において、動作を考慮した
要部の構成を示す図である。
要部の構成を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態を説明するための図で
ある。
ある。
【図20】この発明の実施の形態を説明するための図で
ある。
ある。
【図21】GPS衛星からの信号の構成を示す図であ
る。
る。
1…前段の演算手段、2…後段の演算手段、3…演算制
御部、13…中間周波変換回路、100…DSP、10
3…FFT処理部、104…メモリ、105…乗算部、
106…拡散符号発生部、107…FFT処理部、10
8…メモリ、109…逆FFT処理部、110…相関点
検出部、111…読み出しアドレス制御部
御部、13…中間周波変換回路、100…DSP、10
3…FFT処理部、104…メモリ、105…乗算部、
106…拡散符号発生部、107…FFT処理部、10
8…メモリ、109…逆FFT処理部、110…相関点
検出部、111…読み出しアドレス制御部
Claims (13)
- 【請求項1】2のべき乗NA=2a(aは整数)個の離
散フーリエ変換用メモリを用いるものであって、 2のべき乗のデータ数NB=2b(bは整数で、b>
a)からなる入力信号に対して、前記データ数NBの入
力信号の周波数成分をくし型に取り出して、データ数が
前記NA個の中間データを計算する前段の演算工程と、 前記前段の演算工程で得られた前記中間データを、前記
NA個の離散フーリエ変換用メモリを用いて高速フーリ
エ変換する後段の演算工程とを、 前記くし型に取り出す周波数成分を異ならせて所定回数
行うことにより、離散フーリエ変換を前記所定回数に分
けて実行することを特徴とする周波数分析方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の周波数分析方法におい
て、 前記所定回数は、2b−a回であることを特徴とする周
波数分析方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の周波数分析方法におい
て、 入力信号は虚数成分を持たない信号であると共に、 前記後段の演算工程は、前記中間データのいくつかのデ
ータについては、他の中間データの高速フーリエ変換結
果について虚数成分の符号反転とデータの並び替えを行
ったものを、その高速フーリエ変換結果として出力する
ものであり、 前記他の中間データの高速フーリエ変換結果について虚
数成分の符号反転とデータの並び替えを行ったものを高
速フーリエ変換結果とする前記中間データについては、
前記前段の演算工程の処理および前記後段の演算工程で
のFFT演算を省略することを特徴とする周波数分析方
法。 - 【請求項4】拡散符号でデータをスペクトラム拡散した
信号により搬送波が変調されている受信信号を離散フー
リエ変換する工程と、 前記受信信号の離散フーリエ変換結果と、拡散符号の離
散フーリエ変換結果とのどちらか一方の複素共役と他方
とを乗算することにより、前記受信信号と前記拡散符号
の相関を検出する工程と、 前記乗算の結果を逆フーリエ変換して、前記受信信号と
前記拡散符号との相関点を検出する工程と、 を備えるスペクトラム拡散信号復調方法において、 前記受信信号を離散フーリエ変換する工程は、 2のべき乗NA=2a(aは整数)個の離散フーリエ変
換用メモリを用いるものであって、 2のべき乗のデータ数NB=2b(bは整数で、b>
a)からなる入力信号に対して、前記データ数NBの入
力信号の周波数成分をくし型に取り出して、データ数が
前記NA個の中間データを計算する前段の演算工程と、 前記前段の演算工程で得られた前記中間データを、前記
NA個の離散フーリエ変換用メモリを用いて高速フーリ
エ変換する後段の演算工程とを、 前記くし型に取り出す周波数成分を異ならせて所定回数
行うことにより、離散フーリエ変換を前記所定回数に分
けて行うことを特徴とするスペクトラム拡散信号復調方
法。 - 【請求項5】請求項4に記載のスペクトラム拡散信号復
調方法において、 前記所定回数は、2b−a回であることを特徴とするス
ペクトラム拡散信号復調方法。 - 【請求項6】請求項4に記載のスペクトラム拡散信号復
調方法において、 前記後段の演算工程は、前記中間データのいくつかのデ
ータについては、他の中間データの高速フーリエ変換結
果について虚数成分の符号反転とデータの並び替えを行
ったものを、その高速フーリエ変換結果として出力する
ものであり、 前記他の中間データの高速フーリエ変換結果について虚
数成分の符号反転とデータの並び替えを行ったものを高
速フーリエ変換結果とする前記中間データについては、
前記前段の演算工程の処理および前記後段の演算工程で
のFFT演算を省略することを特徴とするスペクトラム
拡散信号復調方法。 - 【請求項7】2のべき乗NA=2a(aは整数)個の離
散フーリエ変換用メモリと、 2のべき乗のデータ数NB=2b(bは整数で、b>
a)からなる入力信号に対して、前記データ数NBの入
力信号の周波数成分をくし型に取り出して、データ数が
前記NA個の中間データを計算するための前段の演算手
段と、 前記前段の演算手段で得られた前記中間データを、前記
NA個の離散フーリエ変換用メモリを用いて高速フーリ
エ変換する後段の演算手段と、 前記前段の演算手段と前記後段の演算手段とによる一連
の演算を、前記入力信号について、前記くし型に取り出
す周波数成分を異ならせて所定回数行うことにより、離
散フーリエ変換を前記所定回数に分けて実行する演算制
御手段と、 を備えることを特徴とする周波数分析装置。 - 【請求項8】請求項7に記載の周波数分析装置におい
て、 前記演算制御手段における前記所定回数は、2b−a回
であることを特徴とする周波数分析装置。 - 【請求項9】請求項7に記載の周波数分析装置おいて、 入力信号は虚数成分を持たない信号であると共に、 前記後段の演算手段は、前記中間データのいくつかのデ
ータについては、他の中間データの高速フーリエ変換結
果について虚数成分の符号反転とデータの並び替えを行
ったものを、その高速フーリエ変換結果として出力する
ものであり、 前記演算制御手段は、前記他の中間データの高速フーリ
エ変換結果について虚数成分の符号反転とデータの並び
替えを行ったものを高速フーリエ変換結果とする前記中
間データについては、前記前段の演算工程の処理および
前記後段の演算工程でのFFT演算を行わないように制
御することを特徴とする周波数分析装置。 - 【請求項10】拡散符号でデータをスペクトラム拡散し
た信号により搬送波が変調されている受信信号を離散フ
ーリエ変換する受信信号のフーリエ変換手段と、 前記受信信号の離散フーリエ変換結果と、前記受信信号
で使用される拡散符号の離散フーリエ変換結果とのどち
らか一方の複素共役と他方とを乗算する乗算手段と、 前記乗算手段からの前記乗算の結果を逆フーリエ変換し
て、前記受信信号と前記拡散符号との相関検出出力を得
る逆フーリエ変換手段と、 前記逆フーリエ変換手段からの前記相関検出出力に基づ
いて前記受信信号と前記拡散符号との相関のピークを検
索して、前記受信信号と前記拡散符号との相関点を検出
する手段と、 を備えるスペクトラム拡散信号復調装置において、 前記受信信号のフーリエ変換手段は、 2のべき乗NA=2a(aは整数)個の離散フーリエ変
換用メモリと、 2のべき乗のデータ数NB=2b(bは整数で、b>
a)からなる入力信号に対して、前記データ数NBの入
力信号の周波数成分をくし型に取り出して、データ数が
前記NA個の中間データを計算するための前段の演算手
段と、 前記前段の演算手段で得られた前記中間データを、前記
NA個の離散フーリエ変換用メモリを用いて高速フーリ
エ変換する後段の演算手段と、 前記前段の演算手段と前記後段の演算手段とによる一連
の演算を、前記入力信号について、前記くし型に取り出
す周波数成分を異ならせて所定回数行うことにより、離
散フーリエ変換を前記所定回数に分けて実行する演算制
御手段と、 を備えることを特徴とするスペクトラム拡散信号復調装
置。 - 【請求項11】請求項10に記載のスペクトラム拡散信
号復調装置において、 前記演算制御手段における前記所定回数は、2b−a回
であることを特徴とするスペクトラム拡散信号復調装
置。 - 【請求項12】請求項10に記載のスペクトラム拡散信
号復調装置おいて、 前記後段の演算手段は、前記中間データのいくつかのデ
ータについては、他の中間データの高速フーリエ変換結
果について虚数成分の符号反転とデータの並び替えを行
ったものを、その高速フーリエ変換結果として出力する
ものであり、 前記演算制御手段は、前記他の中間データの高速フーリ
エ変換結果について虚数成分の符号反転とデータの並び
替えを行ったものを高速フーリエ変換結果とする前記中
間データについては、前記前段の演算工程の処理および
前記後段の演算工程でのFFT演算を行わないように制
御することを特徴とするスペクトラム拡散信号復調装
置。 - 【請求項13】請求項10に記載のスペクトラム拡散信
号復調装置において、 前記受信信号のフーリエ変換手段は、DSP(Digi
tal SignalProcessor)を用いて構
成されてなることを特徴とするスペクトラム拡散信号復
調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002195469A JP2003316763A (ja) | 2001-07-04 | 2002-07-04 | 周波数分析方法および装置並びにスペクトラム拡散復調方法および装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203193 | 2001-07-04 | ||
JP2001-203193 | 2001-07-04 | ||
JP2002-43390 | 2002-02-20 | ||
JP2002043390 | 2002-02-20 | ||
JP2002195469A JP2003316763A (ja) | 2001-07-04 | 2002-07-04 | 周波数分析方法および装置並びにスペクトラム拡散復調方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003316763A true JP2003316763A (ja) | 2003-11-07 |
Family
ID=29553928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002195469A Pending JP2003316763A (ja) | 2001-07-04 | 2002-07-04 | 周波数分析方法および装置並びにスペクトラム拡散復調方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003316763A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009515196A (ja) * | 2005-11-04 | 2009-04-09 | テクトロニクス・インコーポレイテッド | スペクトル・トレースを発生するデータ圧縮 |
JP2010251850A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-04 | Sony Corp | 通信装置、信号処理方法、信号処理装置、および移動体 |
-
2002
- 2002-07-04 JP JP2002195469A patent/JP2003316763A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009515196A (ja) * | 2005-11-04 | 2009-04-09 | テクトロニクス・インコーポレイテッド | スペクトル・トレースを発生するデータ圧縮 |
JP2010251850A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-04 | Sony Corp | 通信装置、信号処理方法、信号処理装置、および移動体 |
TWI425242B (zh) * | 2009-04-10 | 2014-02-01 | Sony Corp | A communication device, a signal processing method, a signal processing device, and a moving body |
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