JP2003033818A - 曲げ加工方法および曲げ加工装置 - Google Patents
曲げ加工方法および曲げ加工装置Info
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- B21D5/02—Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves on press brakes without making use of clamping means
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Abstract
角度と曲げ寸法とが得られるようにする。 【解決手段】 上型3を往復動させる往復動機構7と突
当て部材9,10を有するバックゲージ機構2とを備え
る。突当て部材9,10にワークを突き当てた状態で上
型3を移動させてワークを折り曲げる。入力部65から
曲げ角度および曲げ寸法の各目標値を含む曲げ加工条件
に関わるデータと試し曲げで得られたワークの曲げ角度
および曲げ寸法の各実測値とが入力される。制御装置は
曲げ加工条件に関わるデータが入力されたとき、型の動
作量を算出する初期演算を実行し、試し曲げで得られた
曲げ角度および曲げ寸法の各実測値が入力されたとき、
型の動作量を補正する演算と曲げ寸法の予測値を算出す
る演算とを実行する。
Description
ワークを突き当てた状態で型を移動させてワークを折り
曲げる曲げ加工方法と、その曲げ加工方法を実施するた
めのプレスブレーキのような曲げ加工装置とに関する。
図6に示すように、プレス機本体1と、プレス機本体1
の背後に配置されるバックゲージ機構2とで構成され
る。プレス機本体1は、上型3を保持するラム5と下型
4を支持するテーブル6とを上下に対向位置させて成
る。ラム5は油圧シリンダやサーボモータを駆動源とす
る往復動機構により上下に駆動される。往復動機構を駆
動して上型3を下降動作させ、ワークWを下型4のV字
状の溝内へ所定の量だけ押し込むことによりワークWは
所定の曲げ角度に折り曲げられる。
端縁が突き当てられる左右一対の突当て部材9,10を
有する。各突当て部材9,10は前後方向A、横方向
E、および上下方向Cに移動可能である。同図中、11
は突当て部材9,10を横方向Eへ往復摺動可能に支持
するスライドガイドである。スライドガイド11の両端
部はボールねじ機構のような駆動機構12,13にそれ
ぞれ接続されている。曲げ作業に先立ち、左右の駆動機
構12,13を駆動させて各突当て部材9,10の前後
方向Aの位置を定める。ワークWはプレス機本体1の上
型3と下型4との間へ送り込まれ、後端縁が各突当て部
材9,10に突き当てられる。この突当て状態でワーク
Wを折り曲げることで、所定の曲げ寸法となる。
曲げたときの状態を示す。図7において、ワークWの後
端縁15と曲げ位置16との距離B1を一般に「曲げの
絶対寸法」と呼ぶ。また、図8において、折り曲げられ
たワークWの後端縁15とワークWの外面の交点P0と
の距離Lを「曲げの外寸法」、ワークWの後端縁15と
ワークWの内面の交点Piとの距離B2を「曲げの内寸
法」と呼ぶ。なお、曲げ角度が90度のときの前記外寸
法Lおよび内寸法B2は図9に示したとおりである。
く、その差は「伸び量」と呼ばれる。この外寸法の伸び
量は、曲げ角度やワークWの板厚を含む曲げ条件に依存
する。一般に「曲げ寸法」といえば、外寸法Lを意味す
る場合が多い。これは板金の図面に外寸法Lが記入され
ることが多く、また、曲げ加工後にノギスなどの計測器
具によりワークWを測定する場合に外寸法Lの測定が最
も容易であるからである。従って、ここでは「曲げ寸
法」とは外寸法Lを意味するものとする。
クWの材質や板厚、金型などに関する曲げ条件、曲げ寸
法の目標値、および曲げ角度の目標値が与えられる。曲
げ寸法は、曲げ条件と曲げ角度の目標値とから伸び量を
計算し、曲げ寸法の目標値から前記伸び量を差し引いて
絶対寸法B1を求めた後、図10に示すように、上型3
の刃先3aとバックゲージ機構2の突当て部材9,10
との距離Sを絶対寸法B1と同一にすることによって決
められる。また、曲げ角度は、図11に示すように、下
型4の溝4a内へのワークWの押込み量、すなわち、上
型3のワークWとの当接位置Y1から下降終端位置Y2
までの移動距離(以下、これを「動作量」という。)d
によって決められる。この動作量は、与えられた曲げ条
件と曲げ角度の目標値とから予め計算により求められ
る。
のワークWを曲げ加工するに際し、目標とする曲げ寸法
と曲げ角度とが得られるかどうかは、ワークWの試し曲
げにより確認される。まず、曲げの伸び量を算出し、そ
の算出値と曲げ寸法の目標値とに基づいてバックゲージ
機構2の突当て部材9,10を位置決めする。つぎに、
上型3の動作量dを算出し、その算出値に応じて上型3
を移動させることにより、バックゲージ機構2により位
置決めされたワークWを折り曲げる。
曲げ角度を分度器などで実測し、曲げ角度の実測値が目
標値と一致していれば、つぎに曲げ寸法もノギスなどで
実測する。もし、曲げ角度の実測値が目標値と一致して
いなければ、曲げ寸法は実測しない。曲げの伸び量は曲
げ角度に依存するものであり、曲げ角度の実測値が目標
値と一致していなければ、曲げ寸法の実測によって目標
の曲げ寸法との差異を知ることができないからである。
合には、その誤差に応じて上型3の動作量を補正する。
この補正後に再度、試し曲げを行って、曲げ角度の実測
値が目標値と一致するのを確認してもよい。曲げ角度の
実測値が目標値と一致したとき、曲げ寸法をノギスなど
で実測し、その実測値が目標値と一致しなければ、その
誤差に応じて突当て部材9,10の位置を修正する。こ
の修正後に再度、試し曲げを行って、曲げ寸法の実測値
が目標値と一致するのを確認してもよい。
れた伸び量と動作量とに基づいて曲げ作業を行っただけ
では、目標とする曲げ角度と曲げ寸法とは得られない。
従って、上記した調整方法によると、まず、目標とする
曲げ角度を得るためにプレス機本体1の調整を行い、そ
の後に、目標とする曲げ寸法を得るためにバックゲージ
機構2の調整を行うことになり、目標とする曲げ角度を
得るための調整で少なくとも1回の試し曲げが、つぎ
に、目標とする曲げ寸法を得るための調整で少なくとも
1回の試し曲げが、それぞれ必要であり、合計で少なく
とも2回の試し曲げを実施する必要がある。
もので、試し曲げを1回行うだけで、目標とする曲げ角
度と曲げ寸法とが得られる曲げ加工方法および曲げ加工
装置を提供することを目的とする。
方法は、突当て部材に板状のワークを突き当てた状態で
型を移動させてワークを折り曲げるものであり、曲げ角
度の目標値から型の動作量を算出する初期演算工程と、
曲げ寸法の目標値に応じて突当て部材を位置決めする準
備工程と、前記突当て部材にワークを突き当てた状態で
型を前記初期演算工程で求めた動作量に応じて移動させ
てワークを折り曲げる試し曲げ工程と、試し曲げ工程で
折り曲げられたワークの曲げ角度と曲げ寸法とを実測す
る計測工程と、ワークの曲げ角度の実測値が目標値と一
致しないとき、前記初期演算工程で求めた型の動作量を
前記曲げ角度の実測値から算出した型の動作量に基づい
て補正する補正演算と、曲げ寸法の予測値を前記曲げ寸
法の実測値と曲げ角度の目標値および実測値からそれぞ
れ求めた曲げ寸法の伸び量とから算出する予測演算とを
実行する演算工程と、突当て部材の位置を前記予測演算
で算出された曲げ寸法の予測値に応じて修正する修正工
程と、前記突当て部材にワークを突き当てた状態で型を
前記補正演算で補正された動作量に応じて移動させてワ
ークを折り曲げる曲げ加工工程とを実施してワークを曲
げ加工することを特徴とする。
を往復動させる往復動機構と板状のワークが突き当てら
れる突当て部材を有するバックゲージ機構とを備え、前
記突当て部材にワークを突き当てた状態で型を移動させ
てワークを折り曲げるものであり、曲げ角度および曲げ
寸法の各目標値を含む曲げ加工条件に関わるデータと試
し曲げで得られたワークの曲げ角度および曲げ寸法の各
実測値とを入力するためのデータ入力手段と、前記デー
タ入力手段により曲げ加工条件に関わるデータが入力さ
れたとき、その入力データに基づいて型の動作量を算出
する初期演算を実行し、前記データ入力手段により試し
曲げで得られたワークの曲げ角度の実測値と曲げ寸法の
実測値とが入力されたとき、前記初期演算で求めた型の
動作量を前記曲げ角度の実測値から算出した型の動作量
に基づいて補正する補正演算と、曲げ寸法の予測値を曲
げ寸法の実測値と曲げ角度の目標値および実測値からそ
れぞれ求めた曲げ寸法の伸び量とから算出する予測演算
とを実行する演算手段と、型の動作量に応じて前記往復
動機構の駆動を制御するとともに、曲げ寸法の予測値に
応じてバックゲージ機構の駆動を制御する制御手段とを
備えて成る。
せてワークを曲げ加工する曲げ加工装置では「上型」
を、下型を上昇させて曲げ加工する曲げ加工装置では
「下型」を、それぞれ意味する。「往復動機構」は、1
軸駆動でも2軸駆動でもよく、その駆動源は油圧シリン
ダでもサーボモータでもよい。
は、ワークに関するデータ、型の形状に関するデータ、
曲げ角度および曲げ寸法の各目標値などが含まれる。
「データ入力手段」は典型的にはキーボードや操作盤な
どに設けられるキースイッチである。「演算手段」およ
び「制御手段」は、専用のハードウェア回路によって実
現することができ、また、プログラムされたコンピュー
タによっても実現することができる。
段により曲げ加工条件に関わるデータを入力する。演算
手段は入力データに基づいて初期演算を実行し、型の動
作量を算出する。制御手段はバックゲージ機構の駆動を
制御し、曲げ寸法の目標値に応じた位置に突当て部材を
位置決めする。突当て部材にワークの後端縁を突き当て
た状態で往復動機構を駆動させると、制御手段は往復動
機構の駆動を制御し、型を前記初期演算で求めた動作量
に応じて移動させ、ワークが折り曲げられる。上記の試
し曲げの終了後、作業者は、ワークの曲げ角度と曲げ寸
法とを適当な測定器具を用いて実測する。作業者が各実
測値をデータ入力手段により入力すると、演算手段は補
正演算を実行して前記初期演算で求めた型の動作量を補
正するとともに、予測演算を実行して曲げ寸法の予測値
を算出する。制御手段はバックゲージ機構の駆動を制御
し、予測演算で算出された曲げ寸法の予測値に応じて突
当て部材の位置を修正する。突当て部材にワークの後端
縁を突き当てた状態で往復動機構を駆動させると、制御
手段は往復動機構の駆動を制御し、型を補正演算で補正
された動作量に応じて移動させ、ワークが曲げ加工され
る。
けで、ワークを目標とする曲げ角度および曲げ寸法に曲
げ加工でき、曲げ作業の効率を向上し得、材料の無駄を
少なくできる。
るプレスブレーキの外観を示す。図示例のプレスブレー
キは、一側面に電気制御ボックス20が設けれらたプレ
ス機本体1と、このプレス機本体1の背後に配置される
バックゲージ機構2とで構成される。バックゲージ機構
2は、前後、左右、上下の各方向へ移動可能な一対の突
当て部材9,10を有する。
を支持するためのテーブル6が取り付けられ、このテー
ブル6の上方にラム5がガイド22,22に沿って昇降
可能に配置されて成る。ラム5の下端には、ホルダ23
を介して上型3が取り付けられる。下型4は上面にV字
状の溝を有し、上型3の加圧力をワークに作用させてワ
ークを下型4の溝内へ押し込み、所望の曲げ角度に折り
曲げる。ベッド21の前面下部にはフットスイッチ24
が配備される。作業者はフットスイッチ24を踏み操作
してラム5を昇降動作させる。
の昇降動作位置を検出するための位置検出器26が設け
てある。この実施例では、位置検出器26としてリニア
センサが用いてあり、フレーム25の側にスケール27
が、ラム5の側に可動ヘッド28が、それぞれ取り付け
られる。可動ヘッド28は、スケール27上をラム5と
一体に昇降動作し、位置検出信号としてパルス信号を出
力する。位置検出信号は、電気制御ボックス20内の制
御装置60(図2,3に示す。)に取り込まれて計数さ
れ、その計数値によりラム5の昇降動作位置が検出され
る。
往復動機構7によりラム5と一体に昇降動作される。油
圧シリンダ30は、前記フレーム25に支持されてお
り、下方へ突出するピストンロッド31の下端にラム5
が支持される。なお、図示例の往復動機構7は1個の油
圧シリンダ30を駆動源とするが、これに限らず、2
個、さらには2個以上の油圧シリンダを駆動源としても
よい。
ように、ピストン32が往復動可能に配備されている。
ピストン32と一体のピストンロッド31は外部へ突出
し、ラム5を支持する。油圧シリンダ30の内部は、ピ
ストン32より下方の空間を第1のシリンダ室33、ピ
ストン23より上方の空間を第2のシリンダ室34とす
る。第1、第2の各シリンダ室33,34には作動油を
導出入するための導出入口35,36が設けられてい
る。この導出入口35,36を介して第1、第2の各シ
リンダ室33,34に対する作動油の導出入を行うこと
により、油圧シリンダ30のピストン23が往復動作す
る。
と、油圧シリンダ30の各シリンダ室33,34に対し
て作動油を導出入するための油圧回路40と、油圧回路
40へ作動油を供給するポンプ41と、ポンプ41を駆
動する交流サーボモータ42とを含む。この往復動機構
7は図3の制御装置60により駆動が制御され、油圧シ
リンダ30のピストン23が往復動作して上型3が昇降
動作する。
制御ボックス20に組み込まれており、マイクロコンピ
ュータをもって構成され、制御および演算の主体である
CPU61と、プログラムや固定データなどが格納され
るROM62と、演算結果などのデータの読み書きに用
いられるRAM63とを含んでいる。電気制御ボックス
20の外面には、表示部64や入力部65が設けられて
おり、入力部65には機械動作の設定やデータ入力に供
される各種のキースイッチが配備されている。
動機構12,13が電気接続されている。各駆動機構1
2,13はボールネジ機構より成るもので、CPU61
は、各駆動機構12,13における駆動モータ66への
出力をサーボアンプ67へ与え、サーボアンプ67はこ
れを増幅して駆動モータ66へ与える。各駆動モータ6
6にはロータリエンコーダ68が接続されている。ロー
タリエンコーダ68は駆動モータ66の回転角度、すな
わち駆動機構12,13の動作量を検出してその値をC
PU61へ出力する。
機構7が電気接続されている。CPU61は、往復動機
構7の交流サーボモータ40への出力をサーボアンプ7
0へ与え、サーボアンプ70はこれを増幅して交流サー
ボモータ40へ与える。なお、図中、71,72は前記
油圧回路40の適所に設けられた電磁切換弁であり、油
圧回路40における作動油の経路を切り換える。CPU
61は各電磁切換弁71,72の電磁ソレノイドの駆動
を制御するための駆動信号を出力する。
曲げ加工方法の手順を示す。なお、図中、「ST」は
「STEP」(ステップ)の略である。同図の手順の開
始に先立ち、ワークの曲げ角度の目標値θと曲げ寸法の
目標値Bとが定められる。いま仮に、曲げ角度の目標値
θを90度、曲げ寸法の目標値Bを50mmであるとす
る。
げ角度および曲げ寸法の各目標値θ,Bを含む曲げ加工
条件に関わるデータを入力部65により入力すると、制
御装置60のCPU61は、入力されたデータを取り込
んでつぎの(1)式の初期演算を実行し、曲げ角度の目
標値θを得るための上型3の動作量d、すなわち、下型
4の溝4a内へのワークの押込量を算出する。いま仮
に、上型3の動作量dを5mmであるとする。 d=f(θ,M1,・・・,Mn,D1,・・・,Dn)・・・(1)
板長さなどのワークに関するデータであり、また、D1
〜Dnは上型3の先端アールや下型4の溝の幅、溝肩ア
ールなどの型の形状に関するデータであり、上型3の動
作量dは、これらのデータと曲げ角度の目標値θとの関
数となる。
ゲージ機構2の駆動機構12,13の駆動を制御し、曲
げ寸法の目標値Bから演算により求まる曲げの伸び量を
差し引いた値に相当する位置に突当て部材9,10を位
置決めする。
1の上型3と下型4との間へワークを挿入して、ワーク
の後端縁を突当て部材9,10に突き当て、この状態で
フットスイッチ24を踏操作して往復動機構7を駆動さ
せる。制御装置60は往復動機構7の駆動を制御して上
型3を下降させ、上型3がワークに当接したとき、その
当接位置から前記初期演算で求めた動作量dだけ上型3
を移動させることによりワークWを下型4の溝内へ押し
込んで折り曲げる。
T4では、作業者は、ワークWをプレス機本体1より取
り出し、曲げ角度と曲げ寸法とを適当な測定器具を用い
て実測する。いま仮に、曲げ角度の実測値θ′が92
度、曲げ寸法の実測値B′が50.1mmであったとす
る。
と曲げ寸法との各実測値θ′,B′を入力部65により
入力すると、制御装置60のCPU61は、前記曲げ角
度の実測値θ′を目標値としたときの上型3の動作量
d′を前記した(1)式の演算によって算出した後、初
期演算で求められた上型3の動作量dと前記上型3の動
作量d′との差Δdを求める。いま仮に、上型3の動作
量d′が4.8mmであったとすると、前記の差Δd
は、Δd=d−d′=5mm−4.8mm=0.2mm
となる。つぎにCPU61は、上型3の動作量dに前記
の差Δdを加算して上型3の動作量dを補正する。具体
例では、上型3の動作量dが5mm、差Δdが0.2m
mであるから、補正された上型3の動作量dは、5mm
+0.2mm=5.2mmとなる。
式の演算を実行して、曲げ角度の目標値θに対する曲げ
寸法の伸び量hと曲げ角度の実測値θ′に対する曲げ寸
法の伸び量h′とを算出する。 h=(Ri+t)・tan{(180−θ)/2}−π・(Ri+λt)・ {(180−θ)/360}・・・(2) h=(Ri+t)・tan{(180−θ′)/2}−π・(Ri+λt) ・{(180−θ′)/360}・・・(3) なお、上式において、Riはワークの曲げ部分における
内側のアールの半径であり、下型4の溝幅a、ワークの
肉厚t、およびワークの抗張力σの関数で与えられる。
また、λは係数であり、λ=0.42+0.035・
(Ri/t−1)で与えられる。
に対する曲げ寸法の伸び量hと曲げ角度の実測値θ′に
対する曲げ寸法の伸び量h′との差Δhを求める。いま
仮に、曲げ角度の目標値θに対する曲げ寸法の伸び量h
が2mm、曲げ角度の実測値θ′に対する曲げ寸法の伸
び量h′が1.9mmであったとすると、前記の差Δh
は、h−h′=2mm−1.9mm=0.1mmであ
る。つぎにCPU61は、曲げ寸法の実測値B′に前記
の差Δhを加算して曲げ寸法の予測値BBを算出する。
いま仮に、曲げ寸法の実測値B′が50.1mmであっ
たとすると、具体例では、曲げ寸法の目標値Bは50m
mであるから、算出された曲げ寸法の予測値BBは、B
B=B′+Δh=50.1mm+0.1mm=50.2
mmとなる。
ゲージ機構2の駆動機構12,13の駆動を制御し、算
出された曲げ寸法の予測値BBに応じて突当て部材9,
10の位置を修正する。
1の上型3と下型4との間へワークを挿入して、ワーク
の後端縁を突当て部材9,10に突き当て、この状態で
フットスイッチ24を踏操作して往復動機構7を駆動さ
せる。制御装置60は往復動機構7の駆動を制御して上
型3を下降させ、上型3がワークに当接したとき、その
当接位置から前記補正演算で求めた動作量dだけ上型3
を移動させることによりワークWを下型4の溝内へ押し
込んで折り曲げる。
ワークの曲げ角度と曲げ寸法とをワークの1ヶ所(例え
ばワークの中心位置)で計測して、上型3の動作量を補
正しかつ曲げ寸法の予測値を算出しているが、往復動機
構7の駆動源として2個の油圧シリンダを用いた2軸駆
動の機種では、試し曲げ工程でワークの曲げ角度と曲げ
寸法とをワークの両端部でそれぞれ計測して、上型3の
動作量と曲げ寸法の予測値とをそれぞれ軸毎に求めても
よい。
だけで、ワークを目標とする曲げ角度および曲げ寸法に
曲げ加工できるという効果が得られる。
観を示す正面図である。
る。
る。
る。
る。
視図である。
態を示す側面図である。
ある。
めの上下型の側面図である。
7)
ように、ピストン32が往復動可能に配備されている。
ピストン32と一体のピストンロッド31は外部へ突出
し、ラム5を支持する。油圧シリンダ30の内部は、ピ
ストン32より下方の空間を第1のシリンダ室33、ピ
ストン32より上方の空間を第2のシリンダ室34とす
る。第1、第2の各シリンダ室33,34には作動油を
導出入するための導出入口35,36が設けられてい
る。この導出入口35,36を介して第1、第2の各シ
リンダ室33,34に対する作動油の導出入を行うこと
により、油圧シリンダ30のピストン32が往復動作す
る。
と、油圧シリンダ30の各シリンダ室33,34に対し
て作動油を導出入するための油圧回路40と、油圧回路
40へ作動油を供給するポンプ41と、ポンプ41を駆
動する交流サーボモータ42とを含む。この往復動機構
7は図3の制御装置60により駆動が制御され、油圧シ
リンダ30のピストン32が往復動作して上型3が昇降
動作する。
機構7が電気接続されている。CPU61は、往復動機
構7の交流サーボモータ42への出力をサーボアンプ7
0へ与え、サーボアンプ70はこれを増幅して交流サー
ボモータ42へ与える。なお、図中、71,72は前記
油圧回路40の適所に設けられた電磁切換弁であり、油
圧回路40における作動油の経路を切り換える。CPU
61は各電磁切換弁71,72の電磁ソレノイドの駆動
を制御するための駆動信号を出力する。
曲げ加工方法の手順を示す。なお、図中、「ST」は
「STEP」(ステップ)の略である。同図の手順の開
始に先立ち、ワークの曲げ角度の目標値θと曲げ寸法の
目標値Lとが定められる。いま仮に、曲げ角度の目標値
θを90度、曲げ寸法の目標値Lを50mmであるとす
る。
げ角度および曲げ寸法の各目標値θ,Lを含む曲げ加工
条件に関わるデータを入力部65により入力すると、制
御装置60のCPU61は、入力されたデータを取り込
んでつぎの(1)式の初期演算を実行し、曲げ角度の目
標値θを得るための上型3の動作量d、すなわち、下型
4の溝4a内へのワークの押込量を算出する。いま仮
に、上型3の動作量dを5mmであるとする。 d=f(θ,M1,・・・,Mn,D1,・・・,Dn)・・・(1)
ゲージ機構2の駆動機構12,13の駆動を制御し、曲
げ寸法の目標値Lから演算により求まる曲げの伸び量を
差し引いた値に相当する位置に突当て部材9,10を位
置決めする。
T4では、作業者は、ワークWをプレス機本体1より取
り出し、曲げ角度と曲げ寸法とを適当な測定器具を用い
て実測する。いま仮に、曲げ角度の実測値θ′が92
度、曲げ寸法の実測値L′が50.1mmであったとす
る。
と曲げ寸法との各実測値θ′,L′を入力部65により
入力すると、制御装置60のCPU61は、前記曲げ角
度の実測値θ′を目標値としたときの上型3の動作量
d′を前記した(1)式の演算によって算出した後、初
期演算で求められた上型3の動作量dと前記上型3の動
作量d′との差Δdを求める。いま仮に、上型3の動作
量d′が4.8mmであったとすると、前記の差Δd
は、Δd=d−d′=5mm−4.8mm=0.2mm
となる。つぎにCPU61は、上型3の動作量dに前記
の差Δdを加算して上型3の動作量dを補正する。具体
例では、上型3の動作量dが5mm、差Δdが0.2m
mであるから、補正された上型3の動作量dは、5mm
+0.2mm=5.2mmとなる。
式の演算を実行して、曲げ角度の目標値θに対する曲げ
寸法の伸び量hと曲げ角度の実測値θ′に対する曲げ寸
法の伸び量h′とを算出する。 h=(Ri+t)・tan{(180−θ)/2}−π・(Ri+λt)・ {(180−θ)/360}・・・(2) h′=(Ri+t)・tan{(180−θ′)/2}−π・(Ri+λt )・{(180−θ′)/360}・・・(3) なお、上式において、Riはワークの曲げ部分における
内側のアールの半径であり、下型4の溝幅a、ワークの
肉厚t、およびワークの抗張力σの関数で与えられる。
また、λは係数であり、λ=0.42+0.035・
(Ri/t−1)で与えられる。
に対する曲げ寸法の伸び量hと曲げ角度の実測値θ′に
対する曲げ寸法の伸び量h′との差Δhを求める。いま
仮に、曲げ角度の目標値θに対する曲げ寸法の伸び量h
が2mm、曲げ角度の実測値θ′に対する曲げ寸法の伸
び量h′が1.9mmであったとすると、前記の差Δh
は、h−h′=2mm−1.9mm=0.1mmであ
る。つぎにCPU61は、曲げ寸法の実測値L′に前記
の差Δhを加算して曲げ寸法の予測値BBを算出する。
いま仮に、曲げ寸法の実測値L′が50.1mmであっ
たとすると、具体例では、曲げ寸法の目標値Bは50m
mであるから、算出された曲げ寸法の予測値BBは、B
B=L′+Δh=50.1mm+0.1mm=50.2
mmとなる。
Claims (2)
- 【請求項1】 突当て部材に板状のワークを突き当てた
状態で型を移動させてワークを折り曲げる曲げ加工方法
であって、 曲げ角度の目標値から型の動作量を算出する初期演算工
程と、 曲げ寸法の目標値に応じて突当て部材を位置決めする準
備工程と、 前記突当て部材にワークを突き当てた状態で型を前記初
期演算工程で求めた動作量に応じて移動させてワークを
折り曲げる試し曲げ工程と、 試し曲げ工程で折り曲げられたワークの曲げ角度と曲げ
寸法とを実測する計測工程と、 ワークの曲げ角度の実測値が目標値と一致しないとき、
前記初期演算工程で求めた型の動作量を前記曲げ角度の
実測値から算出した型の動作量に基づいて補正する補正
演算と、曲げ寸法の予測値を前記曲げ寸法の実測値と曲
げ角度の目標値および実測値からそれぞれ求めた曲げ寸
法の伸び量とから算出する予測演算とを実行する演算工
程と、 突当て部材の位置を前記予測演算で算出された曲げ寸法
の予測値に応じて修正する修正工程と、 前記突当て部材にワークを突き当てた状態で型を前記補
正演算で補正された動作量に応じて移動させてワークを
折り曲げる曲げ加工工程とを実施してワークを曲げ加工
することを特徴とする曲げ加工方法。 - 【請求項2】 型を往復動させる往復動機構と板状のワ
ークが突き当てられる突当て部材を有するバックゲージ
機構とを備え、前記突当て部材にワークを突き当てた状
態で型を移動させてワークを折り曲げる曲げ加工装置で
あって、 曲げ角度および曲げ寸法の各目標値を含む曲げ加工条件
に関わるデータと試し曲げで得られたワークの曲げ角度
および曲げ寸法の各実測値とを入力するためのデータ入
力手段と、 前記データ入力手段により曲げ加工条件に関わるデータ
が入力されたとき、その入力データに基づいて型の動作
量を算出する初期演算を実行し、前記データ入力手段に
より試し曲げで得られたワークの曲げ角度の実測値と曲
げ寸法の実測値とが入力されたとき、前記初期演算で求
めた型の動作量を前記曲げ角度の実測値から算出した型
の動作量に基づいて補正する補正演算と、曲げ寸法の予
測値を曲げ寸法の実測値と曲げ角度の目標値および実測
値からそれぞれ求めた曲げ寸法の伸び量とから算出する
予測演算とを実行する演算手段と、 型の動作量に応じて前記往復動機構の駆動を制御すると
ともに、曲げ寸法の予測値に応じてバックゲージ機構の
駆動を制御する制御手段とを備えて成る曲げ加工装置。
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