JP2003033758A - 有害物質捕捉材用包囲材及びその使用方法 - Google Patents

有害物質捕捉材用包囲材及びその使用方法

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JP2003033758A JP2001221432A JP2001221432A JP2003033758A JP 2003033758 A JP2003033758 A JP 2003033758A JP 2001221432 A JP2001221432 A JP 2001221432A JP 2001221432 A JP2001221432 A JP 2001221432A JP 2003033758 A JP2003033758 A JP 2003033758A
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harmful substance
substance trapping
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trapping material
enclosure
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Kiyoshi Ikeda
清 池田
Kazuyoshi Sato
和義 佐藤
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Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Unisel Co Ltd
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Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Unisel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 汚染土壌などに含有される有害物質を有害物
質捕捉材に吸着させて処理するに当たり、この捕捉材を
特殊構成の俵状袋体に充填ならしめることで土壌から有
害物質を確実且つ安全に除去できるようにする。 【解決手段】 単層の不織布3又はこの単層の不織布の
複数枚を重ね合わせ、肉厚寸法を0.05mm〜10m
m、嵩密度を0.01g/cm〜0.5g/cm
なすと共に、長さ寸法を10cm〜100cmで、直径
寸法を5cm〜50cmの俵状袋体2にする。この際、
単層又は複数層の不織布を生分解性ポリマー又は自然分
解性ポリマーで形成したり、光活性のある酸化チタンを
複合させたりする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土中、水中又は堆
積物中に於ける有害物質除去や汚染物質浄化に用いる有
害物質捕捉体に関し、詳しくは有害物質捕捉材を内方へ
充填させる有害物質捕捉材用包囲材とその使用方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題への関心が高まり、相次
ぐ汚染物質の検出、規制の強化に伴い、土壌汚染に対す
る取り組みも活発化してきた。なかでも、汚染された土
壌をその場で浄化する技術が注目されている。この技術
の例としては、汚染された地下水を汲み上げて活性炭や
ゼオライトで汚染物質を吸着する曝気処理、汚染土壌に
ボーリング穴を設け真空で汚染物質を吸引する真空抽
出、微生物を汚染土壌に散布して汚染物質を分解する分
解処理、汚染物質をセメントやガラス固化体として封じ
込める原位置固化などが行われている。
【0003】しかしながら、上記曝気処理や真空抽出で
は繰り返し行われる過度の汲み上げや抽出処理によって
地盤沈下を引き起こしたり、原位置固化では土壌中に固
化した汚染物質が残存することになり、また微生物散布
による分解処理では菌の増殖や分解活性が充分に得られ
ないなどの問題があった。
【0004】一方、従来より有害物質捕捉材として使用
されるものには、活性炭、ゼオライト、珪藻土、高分子
凝集材などがある。これらの使用では、例えば、粒状の
有害物質捕捉材を不織布、ネット材或いは目の細かい金
網で作成した包囲材に入れ、該捕捉材に有害物質を吸着
させて包囲材内に捕捉するようになされる。
【0005】また、上記微生物による分解処理では菌の
分解活性を向上させる方法として、特開平7−0962
89号公報に、微生物を透水性の筒状容器に固定しこれ
を汚染された地下水の流れに形成したボーリング穴など
に挿入し分解・浄化する方法、また特開2000−19
7881号公報に、ベルト状の不織布に微生物を固定し
これを土壌中に形成した井戸内の地下水流域内に搬入し
汚染物質と接触させて井戸内から搬出させる方法などが
記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では、微生物を担持させる不織布にハンドリング強度
上の工夫はなされているものの、不織布の通気性及び透
水性については特段の工夫は一切なされていない。実際
に、不織布からなる包囲材を土壌中で使用すると、不織
布の繊維間に微粒子状の土壌や内容物の捕捉材が捕獲さ
れ目詰まりを起こし易いのである。これにより、包囲材
の内外の物質移動性は低下し、その結果、捕捉材の有害
物質捕捉効率も著しく低下するものとなる。これら問題
点を解決するために本発明は、汚染土壌などに含有され
る有害物質を有害物質捕捉材に吸着させて処理するに当
たり、該捕捉材を特定の包囲材に充填ならしめることで
土壌から有害物質を確実且つ安全に除去できるようにな
すことを目的とする。即ち、任意形状の有害物質捕捉材
を安定的に包囲し、且つ優れた機械的強度と濾過機能、
更には有害物質の分解機能を有する有害物質捕捉材用包
囲材とその使用方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の有害物質捕捉材用包囲材は、単層の不織布
又は該単層の不織布の複数枚を重ね合わせ、肉厚寸法を
0.05mm〜10mm、嵩密度を0.01g/cm
〜0.5g/cmになすと共に、長さ寸法を10cm
〜100cmで、直径寸法を5cm〜50cmの俵状袋
体になしたことを特徴としている。これによれば、微粒
子土壌中で使用する場合や、包囲材内に粉状有害物質捕
捉材を充填した場合にも、包囲材の嵩高化による層濾過
性が充分に賦与されるものとなり、また成形加工し易
く、包囲材内に捕捉材を充填した際にも簡便に運搬でき
るだけの機械的強度を具備したものとなる。
【0008】また、上記単層又は複数層の不織布を生分
解性ポリマー又は自然分解性ポリマーで形成する。この
際、生分解性ポリマーにポリ乳酸単独やポリ乳酸とヒド
ロキシカルボン酸との共重合体からなる高分子を用いた
りする。これによれば、土壌中等で使用している間には
包囲材の強度、伸度及び厚さなどの物性は一定に保持さ
れ、他方、処理後の使用済み包囲材は、簡便に堆肥化可
能となる。
【0009】また、上記単層又は複数層の不織布の繊維
径を1dtex〜200dtex、引っ張り強度を20
N/5cm幅以上になさしめる。これによれば、土壌中
で使用するのに好適な濾過効率と強度を備えた包囲材を
形成することができ、また運搬移動させる際に不意に破
れたり切断したりすることもなくなる。
【0010】また、上記単層又は複数層の不織布の開孔
度を50メッシュ以上になさしめる。これによれば、捕
捉材は包囲材から容易に抜け落ちないで、一方、有害物
質は容易に包囲材を透過して捕捉材に捕捉されるものと
なる。
【0011】また、複数層の不織布を包囲材の外方側よ
り内方側へ粗密度のものから高密度のものの順に配設な
らしめたりして該包囲材に密度勾配を設ける。これによ
れば、微粒子状の有害物質は、粒子径の大きいものから
細かなものの順に段階的に各不織布層に捕獲されるもの
となり、包囲材が一度に目詰まりを起こし難いので、包
囲材自身の長寿命化が図られるものとなる。
【0012】また、上記単層又は複数層の不織布に光触
媒と呼ばれる光活性効果のある酸化チタンを複合したり
する。これによれば、該酸化チタンによる活性酸素で不
織布の繊維間などに捕獲された有害汚染物質を積極的に
分解して、有害物質の捕捉や除去が行え、且つ包囲材の
目詰まりを抑止するものとなる。
【0013】上記何れかの構成からなる有害物質捕捉材
用包囲材は、その内方に一定量の有害物質捕捉材を充填
し、周面に複数個の孔を穿設した適当大きさの筒状容器
に1個又は複数個を連結或いは結束なさしめて納入し、
これを土中、水中又は堆積物中に適宜埋設したり、或い
は別途ケーシング内に入れて埋設したりするのである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に於ける一実施の形
態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る有害
物質捕捉材用包囲材1を示す図であって、Aはシート状
の包囲材1の斜視図、Bは該包囲材1で形成した俵状袋
体2の斜視図であり、図2は該包囲材1を構成する繊維
の拡大断面図の例である。
【0015】図1に示す如く、包囲材1は単層の不織布
3又は該単層の不織布3の複数枚を重ね合わせて形成さ
れている。この際、該包囲材1の肉厚寸法Dは0.05
mm〜10mm、好ましくは0.2mm〜5mmになさ
れる。この肉厚寸法Dが0.05mm以下では所定のシ
ート性能、例えばシート強力が得られず、また肉厚寸法
Dが10mm以上では所定大きさの俵状袋体の加工性が
困難となる問題がある。
【0016】また、上記包囲材1の嵩密度は0.01g
/cm〜0.5g/cm、好ましくは0.05g/
cm〜0.3g/cmになされる。この嵩密度が
0.01g/cm以下では、後述する有害物質捕捉材
4の粒度を極めて大きくする必要があり、捕捉材4の使
用範囲を制限するものとなる。また嵩密度が0.5g/
cm以上では地下水等の液状物の包囲材に対する透過
性を著しく阻害するものとなり、本発明に於ける有害物
質捕捉材用包囲材としての目的は充分に達成されなくな
る。
【0017】上記包囲材1を構成する不織布3は任意に
設計されるが、熱可塑性樹脂からなる合成繊維、半合成
繊維或いは天然繊維等を用いて周知の方法でシート状に
形成される。この際、熱可塑性樹脂は、融点が70゜C
〜350゜C、好ましくは90゜C〜300゜Cのもの
が使用される。かかる熱可塑性樹脂としては、(a)例
えば、エチレン、プロピレン、スチレン、アクリル酸エ
ステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、塩化ビニルな
どを出発原料とする単独重合体または2種以上の共重合
体、(b)例えば、フタル酸類(フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、これらのアルキル置換体)、ナフタ
リンジカルボン酸の如き炭素数8〜15の芳香族ジカル
ボン酸、炭素数6〜30の脂肪族ジカルボン酸及び環族
ジカルボン酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種の
ジカルボン酸成分(若しくはその低級アルキルエステ
ル)と、炭素数2〜12の脂肪族グリコール若しくは脂
環族グリコール及び炭素数6〜15の芳香族ジヒドロキ
シ化合物よりなる群から選ばれた少なくとも一種のグリ
コール成分とから形成されたポリエステル、または炭素
数4〜12のヒドロキシカルボン酸(若しくはその低級
アルキルエステル)から形成されたポリエステル、若し
くはこれらの相互共重合ポリエステル、(c)例えば、
炭素数4〜15の脂肪族又は芳香族ジアミンとから形成
されるポリアミド或いはアミノ酸(若しくはラクタム)
から形成されるポリアミドまたはこれらの相互共重合
体、(d)例えば、ビスフェノール系のポリカーボネー
ト、(e)ポリアセタール、(f)各種ポリウレタン等
が挙げられる。
【0018】この際、不織布3を生分解性ポリマー又は
自然分解性ポリマーで形成したものは、使用後に於ける
上記包囲材1の廃棄処分を簡略化できる上で著効を奏す
る。生分解性ポリマーは熱可塑性脂肪族ポリエステルを
主成分とするものであり、ポリ乳酸の単独又はポリ乳酸
とヒドロキシカルボン酸との共重合体から形成するもの
が好ましい。また、該脂肪族ポリエステルをポリアルカ
レンジカルボキシレートとなす場合には、ポリブチレン
サクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレ
ンアジペート、ポリブチレンセバケートの群から選ばれ
たいずれかの重合体、或いはこれらの重合体を主な繰り
返し単位とした重合体を使用してもよい。
【0019】自然分解性ポリマーはポリオレフィン系樹
脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン及びその変性
体に、熱や温度による分解促進添加剤を加えて形成す
る。この分解促進添加剤としては、各種金属酸化物や各
種の無機酸や有機酸の化合物を用いることができ、例え
ば、オレフィン系樹脂の分解促進剤として市販されるデ
グラ・ノボンを用いたりする。
【0020】図2A、B、Cは、上記不織布3の繊維形
状を示す拡大斜視図であり、断面丸形、断面三角形、断
面異形状になしたものである。この際、繊維径rは1d
tex〜200dtex、好ましくは2dtex〜30
dtexになされる。この繊維径rが1dtex以下の
不織布は繊維密度が大きくなりすぎ、また200dte
x以上では逆に粗くなりすぎて、所定の濾過効率を有す
る包囲材1が得られなくなる。また、上記樹脂からなる
不織布3は何れも、ヒートシール加工などの溶熱成形が
簡便に行えるので成形加工に手間が掛からない。
【0021】一方、上記構成からなる不織布3を複数枚
重ねて包囲材1を形成する場合、例えば密度の異なる不
織布を用いて、袋体2の外表面になる側より内側へ向け
て粗密度のものから高密度のものの順に重ね、包囲材1
に密度勾配を設けるようになしたりする。この場合、土
壌や比較的粒子径の大きい汚染物質が包囲材1に捕獲さ
れる際に、上記密度勾配に応じて粒子径の小さいものか
ら順にそれぞれの不織布3に捕獲されるものとなる。従
って、包囲材1が一時に目詰まりすることがないので、
包囲材1の濾過効率の低下を改良できると共に、長寿命
化を図ることができる。
【0022】ここに、上記包囲材1の引っ張り強度は数
多の実験結果から、20N/5cm幅以上好ましくは5
0N/5cm幅以上になされる。これにより、包囲材1
を捕捉材の荷重下で牽引しても破裂したりや切断したり
等の不都合は発生しないのである。また、包囲材1の開
孔度を50メッシュ以上になしたものは、紛状の捕捉材
4の抜落を防止する一方、有害物質はスムーズに透過さ
せるのである。従って、包囲材1を透過した有害物質は
捕捉材4に吸着され、そのまま包囲材1内に安定且つ確
実に捕捉されるものとなる。
【0023】本発明に於ける包囲材1は、有害物質捕捉
材4を保持するために、単層の不織布3又は該単層の不
織布3を複数枚重ねて、任意接合手段mを介して例えば
俵状袋体2に成形して使用される。この接合手段mとし
ては、例えばヒートシール加工、ミシン掛け、接着剤な
ど種々の方法が挙げられる。ここに、俵状袋体2は任意
に設計されるが、例えば長さ寸法Lを10cm〜100
cmで、直径寸法Rを5cm〜50cmになされる。上
記の寸法条件下のものは使用勝手の極めて良いものであ
る。この理由は上記俵状袋体2は内部に捕捉材4を充填
して使用するからであり、該捕捉材4の充填や充填後の
製品の取り扱いや重量などの点を考慮して設定したもの
である。
【0024】上記包囲材1の内方に充填される有害物質
捕捉材4としては、無機物或いは有機物のものが使用さ
れ、例えば、活性炭、シリカゲル、アルミナ、ゼオライ
ト、珪藻土、クレイ、鉄粉、コークス、高分子凝集材等
がある。これら捕捉材は、対象となる有害物質に応じて
選択すればよく、その粒状物又は紛状物を単独或いは複
数種を適宜組み合わせて使用する。
【0025】また本発明に於いては、包囲材の濾過効率
を長時間一定に維持されるように、不織布3の繊維間に
捕獲された細菌や雑菌等を積極的に分解したりする。こ
の菌の分解処理には活性酸素を利用し、包囲材1がこの
機能を所持するものとなる。具体的には、活性酸素の生
成に光活性のある酸化チタンを使用するのであり、例え
ば、一定量の該酸化チタンを不織布3表面に塗布した
り、或いは上記樹脂に混在させて該酸化チタンを練り込
んだ不織布3を形成したりするのである。このようにし
て該酸化チタンを複合させた包囲材1に光を照射する
と、該酸化チタンは励起状態になり、空気中の水と酸素
を分解して活性酸素を生成するのである。而して、この
活性酸素が繊維間に捕獲された有害汚染物質を分解する
と同時に、包囲材1の目詰まりを抑止して、一定の濾過
性能を維持するものとなる。
【0026】上記の如く構成した有害物質捕捉材用包囲
材1の使用方法を以下に説明する。図3Aは俵状袋体2
に一定量の有害物質捕捉材4を充填したものである。図
3Bはこれの複数個を外周面に複数個の孔6が穿設され
た筒状容器5に入れた状態を示す。図3Cは該容器5を
ケーシング7内に複数個を並設すると共に、これを土中
に埋設した状態を示すものである。
【0027】上記で筒状容器5は任意に設計されるので
あり、例えば金属製、樹脂製、コンクリート製の断面円
形又は矩形状となした種々のものが使用可能である。一
般に、この容器5の大きさは、上記ケーシング7の大き
さに応じて適宜設定されるのであり、それに伴い内部に
は、上記包囲材1が単体或いは複数個を連結若しくは結
束して設置されるものとなる。この際、容器5に穿設さ
れる複数個の孔6は、充分な透水性を維持するものであ
ればよく、孔の形状、大きさに格別の制限はなく、例え
ば円孔やスリットになされる。一方、ケーシング7は、
水平方向への透水性が確保可能な孔やスリットなどを有
する金属やプラスチック、材木などで形成される。
【0028】本発明では、上記構成の筒状容器5を、そ
のまま土中に埋設するようになしても良いが、ケーシン
グ7を介して行う場合は、土中に限らず、水中や海中の
両領域に跨って広範囲に簡便な適用が可能になるもので
ある。尚、状況に応じて筒状容器5やケーシング7は、
水平、鉛直、或いは傾斜状などに設置されるのである。
この際、有害物質の捕集効率を向上させるために、筒状
容器5やケーシング7は図示しないアタッチメント部材
を介して、地上に別途設けた真空ポンプ手段と連結する
ことにより、適宜吸引して減圧状態にすることで吸着効
果が高められるようになしたりする。
【0029】本発明では、一定期間の使用で捕捉材4が
汚染物質で飽和したりすると、筒状容器5やケーシング
7を地上に戻して捕捉材4や包囲材1などを取り替える
のであり、このような作業も簡便に行えて効率の良い捕
捉作業が図られるものとなる。
【0030】また、上記実施の形態に於いては、包囲材
1を俵体に成形したものについて説明したが、これに制
限されるものではなく、例えば断面矩形となしたり直方
体等になしてもよい。
【0031】また、上記実施の形態に於いて、光活性の
ある酸化チタンを不織布3に複合させた場合の活性酸素
生成に必要な光は、有害物質の捕捉中或いは捕捉終了後
の何れに照射してもよい。捕捉中に照射する場合は、光
の照射手段、例えば紫外線ランプや光ファイバー、水中
ランプを上記筒状容器5内に取り付けて照射し、有害物
質の包囲材1内への捕捉と該包囲材1の浄化を同時に実
施するものとなる。他方、捕捉終了後に照射する場合に
は、例えば包囲材1を容器5から取り出して、太陽光な
どに照射させるのであり、更には包囲材1と捕捉材2を
同時に再生処理に供して再利用したりするのである。
【0032】
【実施例1】肉厚1mm、嵩密度0.15g/cm
ポリエチレンテレフタレート製不織布をヒートシール加
工により、長さ寸法100cm、直径寸法50cmの俵
状袋体に作成し、その内方に有害物質捕捉材として8m
m角に成形した粒状活性炭を充填した。これを周面に細
かいスリットが穿設されたポリエチレン容器に入れ、該
容器を汚染土壌中に略鉛直及び略水平に埋設したケーシ
ング内に設置し、該ケーシングを真空ポンプで吸引し
て、汚染土壌中の有害物質をケーシング、ポリエチレン
容器、包囲材と順次に通過させた。この際、各包囲材の
繊維径はそれぞれ6.6dtexとした。この場合、包
囲材は目詰まりを起こすことなく、有害物質を包囲材内
へ透過させて活性炭に効率よく捕捉させることができ
た。
【0033】
【実施例2、3】不織布にポリ乳酸製不織布、20%デ
グラ・ノボン含有ポリプロピレン不織布を使用する以外
は、実施例1と同様に実施した。この場合も上記と同
様、有害物質の捕捉処理が良好に行われた。また吸着処
理後の包囲材を、温度60゜C〜80゜C、微生物存在
下でコンポスト化処理に投入したところ、1週間程で堆
肥化された。
【0034】
【実施例4】不織布に包囲材の外方側にポリエチレンテ
レフタレート不織布を、内方側(捕捉材と接触する側)
にレーヨン不織布を重ねて作成した2層不織布を用いる
以外は上記実施例と同様に実施した。この場合、長期間
に亘って有害物質の捕捉処理を良好に行えた。
【0035】
【発明の効果】以上の如く構成される本発明の有害物質
捕捉材用包囲材及びその使用方法は、該包囲材内への土
中、水中などの微粒子からなる異物の侵入を抑制して、
包囲材の目詰まりによる通気性及び透水性(物質移動
性)の低下を抑制し、惹いては捕捉材による有害物質捕
捉の効率低下を抑制するのである。更には光活性のある
酸化チタンによる活性酸素で有害物質を直接分解するこ
とができる。また包囲材は、濾過性能、機械的強度に優
れることから、破損、損耗や目荒れによるトラブルが防
止されるので、捕捉材と一緒に再生したり、また再利用
することも可能となる。よって、効率的な有害物質除去
作業を経済的な面からも効果的に遂行させるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有害物質捕捉材用包囲材を示すも
のであり、Aはシート状包囲材の斜視図、Bは該包囲材
で形成した俵状袋体である。
【図2】本発明に係る不織布繊維の拡大断面図である。
【図3】本発明に係る俵状袋体の使用状態図である。
【符号の説明】
1 有害物質捕捉材用包囲材 2 俵状袋体 3 不織布 4 有害物質捕捉材 5 筒状容器 6 孔 7 ケーシング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 1/42 D06M 101:32 D06M 11/46 B09B 5/00 ZABS // D06M 101:32 D06M 11/12 (72)発明者 佐藤 和義 埼玉県熊谷市大字三ケ尻六一〇〇番地 日 本鋼管ライトスチール 株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA41 CA12 CA34 CA43 CA47 CC17 4D024 AA04 AA09 AA10 AB07 BA02 BA03 BA06 BA07 BA17 BA19 BB01 BC01 DB03 DB23 4G069 AA03 BA04A BA04B BA22A BA22B BA48A BE08A BE08B CA05 CA11 EA10 EB14X EB14Y EB15X EB15Y EC21X EC21Y EC27 EC28 EE02 EE06 4L031 AA18 AB34 BA09 DA00 4L047 AA21 AB07 AB10 BA08 BD03 CB10 CC08 CC12 CC16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単層の不織布又は該単層の不織布の複数
    枚を重ね合わせ、肉厚寸法を0.05mm〜10mm、
    嵩密度を0.01g/cm〜0.5g/cmになす
    と共に、長さ寸法を10cm〜100cmで、直径寸法
    を5cm〜50cmの俵状袋体になしたことを特徴とす
    る有害物質捕捉材用包囲材。
  2. 【請求項2】 単層又は複数層の不織布を生分解性ポリ
    マー又は自然分解性ポリマーで形成したことを特徴とす
    る請求項1記載の有害物質捕捉材用包囲材。
  3. 【請求項3】 生分解性ポリマーをポリ乳酸又はポリ乳
    酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体から形成したこ
    とを特徴とする請求項2記載の有害物質捕捉材用包囲
    材。
  4. 【請求項4】 単層又は複数層の不織布の繊維径を1d
    tex〜200dtex、引っ張り強度を20N/5c
    m幅以上になしたことを特徴とする請求項1、2又は3
    記載の有害物質捕捉材用包囲材。
  5. 【請求項5】 単層又は複数層の不織布の開孔度を50
    メッシュ以上になしたことを特徴とする請求項1〜4何
    れかに記載の有害物質捕捉材用包囲材。
  6. 【請求項6】 複数層の不織布を包囲材の外方側より内
    方側へ粗密度のものから高密度のものの順に配設ならし
    めて、該包囲材に密度勾配を設けたことを特徴とする請
    求項1〜5何れかに記載の有害物質捕捉材用包囲材。
  7. 【請求項7】 単層又は複数層の不織布に光活性のある
    酸化チタンを複合させたことを特徴とする請求項1〜6
    何れかに記載の有害物質捕捉材用包囲材。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7何れかに記載の有害物質捕
    捉材用包囲材の内方に一定量の有害物質捕捉材を充填
    し、周面に複数個の孔を穿設した筒状容器に1個又は複
    数個を入れ、土中、水中又は堆積物中に埋設することを
    特徴とする有害物質捕捉材用包囲材の使用方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の有害物質捕捉材用包囲材
    の内方に一定量の有害物質捕捉材を充填し、これを周囲
    に複数個の孔を穿設した筒状容器に1個又は複数個を入
    れるさい、紫外線ランプや光ファイバー、水中ランプな
    どの光照射手段を具備せしめたことを特徴とする有害物
    質捕捉材用包囲材の使用方法。
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