JPH05220497A - 水質環境改善浄化材 - Google Patents

水質環境改善浄化材

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JPH05220497A
JPH05220497A JP4056613A JP5661392A JPH05220497A JP H05220497 A JPH05220497 A JP H05220497A JP 4056613 A JP4056613 A JP 4056613A JP 5661392 A JP5661392 A JP 5661392A JP H05220497 A JPH05220497 A JP H05220497A
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JP
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water
improving
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environment
performance
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JP4056613A
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Hitoshi Hatano
倫 波多野
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Nihon Solid Co Ltd
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Nihon Solid Co Ltd
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルカリ放出能、凝集剤又は凝固剤放出能、
吸水能、吸油能、脱臭能、微生物吸着能等の吸着能、有
害成分分解能、有害微生物殺傷能等の水質環境の改善浄
化機能のうちの2つ以上を併せ持つ透水性材料から形成
されている複合機能を有する水質環境改善浄化材、並び
に該水質環境改善浄化材を使用して水質環境の浄化及び
軟弱地盤の固化・強化を行う方法。 【効果】 本発明の水質環境改善浄化材は、アルカリ放
出能、凝集剤または凝固剤放出能、吸水能、吸油能、脱
臭能、微生物吸着能等の吸着能、有害成分分解能、有害
微生物殺傷能等の水質環境の改善浄化機能のうちの2つ
以上の複合した機能を併せ持っているので、種々の水質
環境の改善や浄化、各種廃水の浄化処理および軟弱地盤
の強化改善に極めて有効に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水質環境改善浄化材に関
する。詳細には、海、港湾、河川、沼湖、池、ダム、産
業廃水、商業廃水、生活廃水、農業廃水等の各種の廃水
等の水質環境の浄化、およびヘドロ等の軟弱地盤の固化
改善等に有用な、複合した機能を有する水質環境の改善
および/または浄化のための材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、海、港湾、河川、沼湖、池、ダム
等の水質環境の汚染や破壊が著しく、それらの水質環境
の浄化や改善が強く求められている。特に、港奥部、人
工島の周囲、沼湖や池の岸辺、海岸、船舶の停留や係留
地、ダム等の水の流れが比較的少なく、水が淀みがちな
水質環境では、汚泥やその他の汚染物質の蓄積、環境破
壊、微生物の異常発生等による環境汚染が著しく、その
水質環境を速やかに浄化する必要がある。
【0003】また、近年、海や湾岸等における油汚染が
世界的にますます大きな問題となっており、その円滑な
処理が切望されている。更に、産業廃水、商業廃水、生
活雑廃水、農業廃水等の各種の廃水についても、それら
の廃水を河川等に放流する前に予め浄化処理することが
強く求められており、特に従来浄化されることなくその
まま放出されていた生活雑廃水の浄化処理の必要性が叫
ばれている。
【0004】また、ヘドロ等を埋め立てた軟弱地盤の固
化・強化方法の一つとしてドレン工法が知られており、
この方法では、砂、布帛、紙等を充填した袋等のドレン
材を地盤中に挿入して、軟質土(シルト、コロイド粘土
等)の微粒子に付着している水分を該ドレン材で吸い上
げて地盤を締め固めている。しかしながら、従来のドレ
ン工法による場合は、ドレン材の水分吸い上げ細孔が軟
質土等により閉塞され易く、その結果地盤からの水分の
吸い上げ速度が遅くなって、地盤からの水分の除去およ
び地盤の締め固めに長時間を要しており、軟弱地盤の強
化という環境改善を円滑に行うことができなかった。
【0005】
【発明の内容】本発明者は、廃水処理、種々の水質環境
の保全や改善、自然環境の美化、軟弱地盤の強化等につ
いて長年研究を積み重ね、種々の技術をそのために実用
化して実施してきたという実績を有する。 そして、そのような長年の水質環境改善浄化のための研
究開発を更に進めたところ、上記した水質環境の浄化や
軟弱地盤の強化改善に当たって、複数の環境改善浄化機
能を併せ持つ透水性の柔軟性材料、特にアルカリ放出能
と共に他の機能を併せ持つ透水性の柔軟性材料を使用す
ると、廃水処理、水質環境の浄化、軟弱地盤の強化等を
従来よりも円滑に且つ一層促進できることを見いだして
本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、アルカリ放出能、凝
集剤または凝固剤放出能、吸水能、吸油能、脱臭能、そ
の他の有機物吸着能、無機物吸着能、微生物吸着能、有
害成分分解能、有害微生物殺傷能等の水質環境の改善浄
化機能のうちの少なくとも2つ以上の機能を併せ持つ透
水性材料を用いて形成されていることを特徴とする複合
機能を有する水質環境改善浄化材である
【0007】本発明における「透水性材料」としては、
水等の液体を透過させることができ、水質環境の浄化や
改善を実施する所定の期間に亙って形状保持性を有する
ものであれば、どのようなものでもよい。本発明で使用
し得る透水性材料の例としては、綿や麻等の天然繊維、
ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、アクリル系重合体、ビ
スコースやそれらの複合体等からなる合成繊維や半合成
繊維、それらの繊維から製造された糸、紐やロープ等の
条体、スラブ、編織物や不織布等の布帛類、網状体、天
然紙や合成紙等の紙類、スポンジや発泡体、透水性孔を
設けた合成樹脂のフイルムやシート等を挙げることがで
きる。また、透水性材料を毛羽立て、起毛、植毛、その
他の方法により処理してその表面積を大きくしておく
と、その環境改善浄化作用を一層大きくすることができ
る。そして、上記した透水性材料は1種類のみを使用し
ても、または2種類以上を組み合わせて使用してもよ
い。
【0008】透水性材料は、その使用状態や使用環境等
に応じて、素材の種類、組み合わせ、強度等を選ぶこと
ができ、またその形状も繊維状、糸状、ロープ等の条体
状、布帛状、網状、塊状、フイルムやシート状、筒状、
袋状、のれん状、管状、すだれ状等々の任意の形状にし
て使用することができる。更に、その大きさも、使用す
る環境や対象に応じて適宜変えることができる。
【0009】本発明でいう「アルカリ放出能」とは、透
水性材料からアルカリ分を水中等に徐々に放出し得る機
能を有することをいう。河川、海、湖沼、池等の水質汚
染や富栄養化は過剰な窒素化合物やリン化合物等によっ
てもたらされることが多く、また大気汚染や酸性雨は空
気中の窒素酸化物、硫黄酸化物、一酸化炭素、二酸化炭
素等によって主としてもたらされることが広く知られて
おり、このことから汚染された水質環境は一般に酸性状
態になっていることが多い。これに対して、アルカリ放
出能を有する本発明の透水性材料をそのような汚染水質
環境に配置した場合には、透水性材料から徐々に溶解放
出されたアルカリ分が酸性状態にある汚染された水質環
境を中和または緩和して、水質の浄化や改善を行うこと
ができる。
【0010】また、本発明においては、透水性材料にア
ルカリ放出能を付与するアルカリ成分の種類を選ぶこと
によって、透水性材料から放出されたアルカリ分とその
周囲にある水分とを反応させて透水性材料の表面に針状
や粗粒状の透水性の固化物を形成させることができ、そ
の場合には該固化物が透水性材料の透液孔の閉塞を防止
するバリヤー機能を果たし、それによって透水性材料の
透水能や濾過能が長期に亙って失われずに保たれて、環
境の浄化や水の吸い上げによる軟弱地盤の強化等の環境
の改善を一層促進させることができる。
【0011】透水性材料にアルカリ放出能を付与する物
質としては、弱アルカリ性であって、水中にアルカリ分
を徐々に溶解放出してゆくものであればいずれでもよ
い。そのような物質の例としては、炭酸カルシウム、鉱
滓、石炭灰、セメント、レータンス、赤土、石膏、アル
カリ性の鉄化合物、貝殻等を挙げることができる。特
に、セメントやレータンスを使用した場合には、その透
水性材料の周囲にある水分と反応して透水性材料の表面
に、透水性材料の透液孔の閉塞を防止するバリヤー機能
を有する針状や粗粒状の透水性の固化物を形成させるこ
とができる。
【0012】また、「凝集剤または凝固剤放出能」と
は、透水性材料から凝集剤または凝固剤を放出して、透
水性材料が配置された水質環境中に含まれる汚染成分
(例えば汚泥、油脂類、その他の有害物質等)を凝集ま
たは凝固してその分離や除去を容易にすることをいう。
本発明では、凝集剤または凝固剤として、水質環境の浄
化に通常使用されている高分子凝集剤を代表とする種々
の凝集剤、無機または有機凝固剤のいずれもが使用で
き、特に透水性材料から徐々に水中に溶出してその機能
を所定の期間に亙って発揮できるものが望ましい。
【0013】更に、透水性材料に吸水能、吸油能、脱臭
能、その他の有機物吸着能、無機物吸着能等を付与する
ために、それらの機能の1つまたは2つ以上を有する従
来公知の吸着剤のいずれもが使用でき、その代表例とし
ては活性炭;アルミニウム、鉄、チタン、ケイ素、スズ
等の酸化物や水酸化物(特にシリカゲル、酸化チタン、
活性アルミナ等);ベントナイト、酸性白土、ケイソウ
土等の鉱物;炭酸カルシウム、;ゼオライト等を挙げる
ことができる。
【0014】また、本発明における「微生物吸着能」と
は、本発明の環境改善浄化材を浄化や改善が必要な特定
の水質環境に配置した場合に、透水性材料の表面に水質
の改善や浄化に有用な微生物が吸着されて棲息し繁殖し
得る能力、または反対に有害微生物を透水性材料の表面
に吸着させて除去し得る能力をいう。環境改善浄化材に
微生物吸着能を持たせるためには、微生物の吸着を促進
し得ることが知られている公知の成分を透水性材料に保
持させても、または透水性材料の素材自体を微生物吸着
能を有するものから選んで使用してもよい。透水性材料
として適した微生物吸着能の大きい素材としては、綿や
麻等の天然繊維やポリビニルアルコール等の親水性合成
繊維、またはそれらから形成された糸、ロープ、布帛
類、網、パルプ等の紙類、親水性のスポンジ、シート、
フイルム等を挙げることができるが、親水性の低い素材
の場合にも、微生物の付着棲息が可能である。
【0015】そして、上記の「有害成分分解能」とは水
質環境中に含まれる有害成分を分解して無害なものする
能力をいい、また「有害微生物殺傷能」とは水質環境中
に含まれる有害微生物を殺傷し得る能力をいう。本発明
の環境改善浄化材に有害成分分解能や有害微生物殺傷能
を付与するには、従来公知の水中有害成分分解剤や水中
有害生物殺傷剤を透水性の透水性材料に保持させるとよ
い。
【0016】上記した水質環境改善浄化機能のうち、ど
のような機能を透水性材料に併せ持たせるかは、それを
使用する水質環境の種類や状態に応じて、適宜選択する
ことができる。水質環境の改善や浄化をより効率的に且
つ有効に行えるという点からは、透水性材料にアルカリ
放出能を付与し、それと併せて凝集剤または凝固剤放出
能、吸水能、吸油能、脱臭能、その他の有機物吸着能、
無機物吸着能、微生物吸着能、有害成分分解能、有害微
生物殺傷能等の機能のうちの1つ以上を併せて付与する
のが好ましい。
【0017】透水性材料に上記した水質環境改善浄化機
能のうちの少なくとも2つ以上の機能を併せ持たせる方
法は特に限定されない。例えば、アルカリ性物質、凝固
剤または固化剤、吸水剤、吸油剤、脱臭剤、有機物吸着
剤、無機物吸着剤、微生物吸着剤、有害成分分解剤、有
害生物殺傷剤等のうちの少なくとも2種を予め含有させ
た素材を使用して透水性材料を形成しても、それらの剤
で透水性材料を後から処理して、含浸または表面に被覆
してもよい。また、透水性材料が袋、筒、管等のよう
な、内部に他の成分を充填保有できる形状をしている場
合は、上記した剤の少なくとも2種をその内部に充填し
て保持させてもよい。
【0018】また、透水性材料を構成している素材自体
が、アルカリ放出能、凝固剤または固化剤放出能、吸水
能、吸油能、脱臭能、その他の有機物吸着能、無機物吸
着能、微生物吸着能、有害成分分解能、有害微生物殺傷
能等の機能のうちの1つまたは幾つかを元々有している
場合は、更に付与したい機能に応じて、透水性材料に、
アルカリ性物質、凝固剤または固化剤、吸水剤、吸油
剤、脱臭剤、有機物吸着剤、無機物吸着剤、微生物吸着
剤、有害成分分解剤、有害生物殺傷剤等のうちの1種ま
たは2種以上を、上記したように含有、含浸、被覆、充
填させるとよい。
【0019】例えば、透水性材料が綿や麻等の天然繊維
やポリビニルアルコール繊維製の布帛やロープの場合
は、布帛やロープばそれ自体で吸水能および微生物吸着
能を有しているので、この布帛やロープにアルカリ性物
質を含浸や被覆させると、吸水能および微生物吸着能と
併せてアルカリ放出能を付与することができる。また、
例えば、透水性材料がポリオレフィン繊維製の袋である
場合は、ポリオレフィン繊維自体が吸油能を有している
ので、袋を形成している繊維中にアルカリ性物質および
脱臭剤等の吸着剤を添加含有するか、または袋をアルカ
リ性物質や脱臭剤等の吸着剤で後処理すると、吸油能と
共に、アルカリ放出能および脱臭能等の吸着能を備えた
袋を得ることができる。
【0020】また、上記した種々の機能は、透水性材料
の全体に亙って均一に付与されていても、または一つの
透水性材料において各機能の領域を分けて付与されてい
てもよく、要するに一つの透水性材料が全体とした上記
した機能の2つ以上を併せ持っていればよい。例えば、
アルカリ性物質および吸油剤の両方を含有する合成繊維
を単独で使用して布帛を製造した場合には、布帛全体に
亙ってアルカリ放出能と吸油能が均一に付与される。ま
た、縦糸としてアルカリ性物質を含有する合成繊維を使
用し、横糸として吸油剤を含有する合成繊維を使用して
織布を製造した場合は、縦糸部分がアルカリ放出能を有
し、横糸部分が吸油能を有する織布を得ることができ
る。また同様に、例えばアルカリ性物質を含有または含
浸した糸と、吸油剤やその他の吸着剤を含有または含浸
した糸を束ねてロープ等を製造することもできる。
【0021】更に、例えば、一枚のヒートシール可能な
不織布上にアルカリ性物質と活性炭とを全体に亙って均
一に散布してから、その上をもう一枚の不織布で覆っ
て、アルカリ性物質と活性炭とが不織布外に漏れないよ
うに部分的に包囲ヒートシールして、アルカリ放出能と
種々の吸着能を併せ持つ本発明の環境改善浄化材を形成
しても、または一枚のヒートシール可能な不織布上の特
定箇所にアルカリ性物質を散布し、該不織布上の別の箇
所に活性炭を散布し、その上をもう一枚の不織布で覆っ
て、上記と同様に部分的に包囲ヒートシールして、アル
カリ放出能と種々の吸着能を併せ持つ本発明の環境改善
浄化材を形成してもよい。
【0022】本発明の環境改善浄化材は、ダム、沼湖、
河川、河口、上下水道等の取水部や排水部に、またはダ
ム、沼湖、河川、河口やその他の水質環境の中央部の水
底部、水面に近い箇所、水中の中程の箇所、油汚染やそ
の他の水質汚染の大きい船舶の停留や係留水域、産業廃
水、商業廃水、生活廃水、農業廃水等の各種廃水の排出
部分や貯溜部、油で汚染された海域や湾岸等の任意の水
域で使用することができる。
【0023】本発明の環境改善浄化材をその使用箇所に
応じて、水底に沈めて配置する構造としたり、また水中
に浮かせて配置することができる。例えば、本発明の環
境改善浄化材は、適当な箇所に錘り等の重量物を設けて
水底に配置した状態で使用することができ、また環境改
善浄化材の上部やその他の適当な箇所に浮きを設けて水
中に浮遊固定させた状態で使用することができる。更
に、例えば本発明の環境改善浄化材を例えば海上汚染油
の回収や除去等に使用する場合は、船舶等により曳きな
がら移動させて使用することもできる。また、例えば本
発明の環境改善浄化材を生活雑廃水の浄化処理に使用す
る場合は、該雑廃水を一旦溜める貯溜槽等を各家庭の敷
地内に形成しておき、そこに袋状やその他の任意形状に
した環境改善浄化材を配置して、各家庭でも廃水の浄化
をある程度行うようにするとよい。
【0024】そして、必要に応じて本発明の環境改善浄
化材の近辺や内部に空気導入手段を併設して適時空気を
導入すると、環境改善浄化材によって水質環境の改善や
浄化を行う際に、透水性の透水性材料表面における有用
微生物や小動物の棲息および増殖が促進されて水の浄化
に一層効果がある。
【0025】また、アルカリ放出能と吸水能を付与した
本発明の環境改善浄化材を軟弱地盤の改善、すなわち軟
弱地盤の固化や強化のためのドレン材として用いてもよ
く、その場合には、透水性材料から放出されたアルカリ
分とその周囲にある水分とが反応して透水性材料の表面
に透水性材料の透液孔の閉塞を防止するバリヤー機能を
有する針状や粗粒状の固化物が形成されて、環境改善浄
化材の吸水能および濾過能が長期に亙って失われること
なく保たれて、軟弱地盤からの水の吸い上げが速やかに
行われて、軟弱地盤の固化や強化を一層促進することが
できる。
【0026】限定されるものではないが、本発明の環境
改善浄化材の例、およびその水質環境での使用例を以下
に図により具体的に説明する。
【0027】図1および図2は、ロープ、紐等の可撓性
の条体を使用した本発明の環境改善浄化材である。図1
の環境改善浄化材1では、条体2が、アルカリ放出能と
共に、吸水能や各種吸着能等の水質環境改善浄化機能の
うちの1つ以上の機能を併せ持つ繊維から形成されてお
り、多数本の条体2を固定部材3に取り付けて環境改善
浄化材1を構成している。また、図2の環境改善浄化材
1では、その表面積を大きくするために、可撓性条体2
に多数の立毛部4を設けてある。
【0028】図1または図2の環境改善浄化材1は、
海、港湾、海岸部、船舶係留水域、河川、沼湖、池、ダ
ム等の浄化すべき水域の水底、水中および/または水面
に近い箇所に、通常、複数個整列またはランダムに流失
しないように固定配置して使用する。環境改善浄化材1
が配置された水域における波の上下動、水平動、撹拌作
用等に応じて、その多数本の条体2も揺れ動いて、条体
2からアルカリ分が放出されて酸性状態にあるその水域
の中和が行われ、それと同時に条体2に付与した例えば
吸油能等の他の浄化機能も発揮されて水の浄化が行われ
る。更に、条体2の表面には、水域の浄化に役立つ有用
微生物が徐々に付着棲息してその水域の浄化を一層促進
することができる。
【0029】図3および図4は、図1の環境改善浄化材
1を船舶の停留水域に配置した具体例を示したものであ
り、図3はそれを上方から見た図であり、図4はその斜
視図である。図3および図4の船舶停留水域では、船舶
が波によりさらわれないようにするための護岸5を岸部
6に隣接して設けて包囲水域7を形成してあり、包囲水
域7内に船舶の停留や係留が行われる。包囲水域7の出
入口には船底に接触しないような高さを有する自立型フ
ェンス8が設けてある。
【0030】そして、護岸5の前方部分に、船舶の出入
りの邪魔にならないようにして、例えば図3および図4
に示すような状態で、図1に示した環境改善浄化材1を
複数個整列させて固定配置しておくと、環境改善浄化材
1による上記した水質浄化作用によって、水質汚染が生
じ易い出入口近辺での水質浄化が達成される。その場合
に、環境改善浄化材1の近傍に曝気装置9を設けておい
て同時に曝気を行うと、条体2表面での有用微生物の棲
息増殖が増して水質の浄化が一層促進される。
【0031】また、図5は織布状の環境改善浄化材10
の一例を示したものであり、この織布状環境改善浄化材
10は、アルカリ性物質を含有する糸を縦糸11に使用
し、活性炭等の吸着剤を含有する糸を横糸12に使用し
て織られており、織布全体として、アルカリ放出能と汚
染成分の吸着能の複合した機能を有している。図5の織
布状環境改善浄化材10に限らず、例えば、アルカリ性
物質を含有する繊維と活性炭等の吸着剤を含有する繊維
を使用して不織布状の環境改善浄化材を製造することも
できる。図5に示した織布状の環境改善浄化材または上
記した不織布状の環境改善浄化材は、袋状やその他の任
意の形状にして種々の廃水の浄化に使用することができ
る。
【0032】図6は、図5またはその他の布帛状環境改
善浄化材を家庭廃水の浄化に利用した例を示したもので
ある。各家庭の敷地内に各家庭から排出される全ての廃
水を一次的に溜める貯溜槽13を設けておく。貯溜槽1
3の内面に沿って本発明の布帛状環境改善浄化材から形
成した袋14を取り付けておき、貯溜槽13の入口15
から廃水が袋14内に導入され、また出口16から側溝
等へと排出される。貯溜槽13に一次的に溜められた廃
水は、袋14による浄化作用によって、廃水中の汚染成
分の吸着、分解、中和等が行われて、出口16から排出
される。貯溜槽13内の袋14を定期的にまたはその汚
染状態に応じて取り替えることによって、家庭廃水の浄
化を継続して行うことができる。
【0033】図7は、シート状環境改善浄化材17の一
例を示したものであり、ここでは2枚のヒートシールが
可能な布帛18および19の間に、アルカリ性物質20
と活性炭等の吸着剤21とがエンボス状にヒートシール
により封入してある。図7において、22はヒートシー
ル部であり、この部分では布帛18および19の微孔が
つぶれていて透水性が失われているが、アルカリ性物質
20および吸着剤21が封入されているの上下の布帛部
分23および24では布帛の透水性がそのまま保たれて
いるので、該布帛部分23および24からアルカリ分の
溶出と水中の汚染成分の吸着を行うことができる。
【0034】図5に示したような布帛状環境改善浄化
材、および図7で示したようなシート状環境改善浄化材
は、更に例えば油で汚染された海水の浄化にも使用する
ことができる。例えば、図5で示した布帛状環境改善浄
化材または図7で示したシート状環境改善浄化材を袋状
やその他の任意形状の濾材とする。一方、油回収船によ
り回収された含油海水に凝集剤や凝固剤を加えて、海水
中の油やその他の成分を凝集または凝固し、それを布帛
状またはシート状環境改善浄化材から形成された濾材を
通して濾過して油と海水の分離を行う。その結果、該環
境改善浄化材の透水孔による濾過作用によって凝集また
は凝固された油分等が濾過分離されると共に、該環境改
善浄化材の油吸着作用によって海水からの油分の除去を
一層効果的に行うことができ、海水の浄化が促進され
る。このような含油海水の濾過浄化は、油回収船の船上
で、または陸上で行うことができる。
【0035】また、図8は、アルカリ放出能と吸水能を
併せ持つ本発明の環境改善浄化材をドレン工法による軟
弱地盤の強化におけるドレン材として使用した場合の一
例を示した図である。セメントやレータンス等のアルカ
リ性物質を含浸やその他の方法によって付着した紙製の
透水性筒状体25を多数本準備して、これをドレン材と
して使用する。該筒状体25を軟弱地盤26中に所定の
間隔をあけて複数本挿入する。そうすると、筒状体25
の吸水能によって軟弱地盤26中の水分が吸い上げれら
れてくると共に、筒状体25から放出されたアルカリ分
が軟弱地盤26中の水分と反応して、筒状体25の表面
に、筒状体25透水性材料の透液孔の閉塞を防止するバ
リヤー機能を有する針状や粗粒状の固化物27が形成さ
れるため、筒状体25の吸水能が長期に亙って失われ
ず、軟弱地盤26からの水分吸い上げを従来よりも効果
的に行うことができ、軟弱地盤の強化等の環境の改善を
一層促進させることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の水質環境改善浄化材は、アルカ
リ放出能、凝集剤または凝固剤放出能、吸水能、吸油
能、脱臭能、その他の有機物吸着能、無機物吸着能、微
生物吸着能、有害成分分解能、有害微生物殺傷能等の水
質環境の改善浄化機能のうちの少なくとも2つ以上の複
合した機能を併せ持っているため、海、港湾、河川、沼
湖、池、ダム等の水質環境の改善や浄化、産業廃水、商
業廃水、生活雑廃水、農業廃水等の各種の廃水の浄化処
理に極めて有効に使用することができ、その浄化作用が
極めて優れている。更に、本発明の水質環境改善浄化材
は、ドレン工法による軟弱地盤の強化に使用した場合に
は、従来に比べて、水分の吸い上げ速度が速く、地盤か
らの水分の除去および地盤の締め固めを短期間に且つ有
効に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可撓性条体を使用した本発明の環境改善浄化材
の一例を示す図である。
【図2】可撓性条体を使用した本発明の環境改善浄化材
の別の例を示す図である。
【図3】図1の環境改善浄化材1を船舶の停留水域に配
置した使用例を上方から見た図である。
【図4】図3の使用例の斜視図である。
【図5】織布状環境改善浄化材の一例を示した図であ
る。
【図6】布帛状環境改善浄化材を家庭廃水の浄化に利用
した例を示す図である。
【図7】シート状環境改善浄化材の一例を示す図であ
る。
【図8】本発明の環境改善浄化材をドレン材として使用
した場合の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 環境改善浄化材 2 条体 3 固定部材 4 立毛部 5 護岸 6 岸部 7 包囲水域 8 自立型フェンス 9 曝気装置 10 織布状環境改善浄化材 11 縦糸 12 横糸 13 貯溜槽 14 布帛状環境改善浄化材から形成した袋 15 入口 16 出口 17 シート状環境改善浄化材 18 布帛 19 布帛 20 アルカリ性物質 21 吸着剤 22 ヒートシール部 23 布帛部分 24 布帛部分 25 透水性筒状体 26 軟弱地盤 27 固化物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 3/06 8515−4D 3/10 A 8515−4D Z 8515−4D 9/00 Z 8515−4D // E02B 15/10 B 7705−2D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ放出能、凝集剤または凝固剤放
    出能、吸水能、吸油能、脱臭能、その他の有機物吸着
    能、無機物吸着能、微生物吸着能、有害成分分解能、有
    害微生物殺傷能等の水質環境の改善浄化機能のうちの少
    なくとも2つ以上の機能を併せ持つ透水性材料を用いて
    形成されていることを特徴とする複合機能を有する水質
    環境改善浄化材。
  2. 【請求項2】 アルカリ放出能と共に、他の水質環境改
    善浄化機能の少なくとも一つを併せ持つ請求項1の水質
    環境改善浄化材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の水質環境改善浄化材
    を使用して廃水およびその他の水質環境の浄化改善を行
    う方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ放出能および吸水能、必要に応
    じて更に他の水質環境改善浄化機能を有する環境改善浄
    化材を使用して、軟弱地盤の固化・強化を行う方法。
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