JP2007090711A - 光触媒部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】光触媒機能を有する合成樹脂部材、特にクラックが生せず、光触媒粒子の脱落もない合成樹脂部材を提供する。
【解決手段】合成樹脂基材1の表面に光触媒層4を形成してなる部材であって、光触媒層4に含有される光触媒粒子の濃度が、その表面部分で最も薄くする。さらに、その上にシリカ層を形成してもよい。この光触媒層4の厚さは5〜35nmである。光触媒粒子濃度が表面で薄いので、該粒子の脱落が少ないし、また、シリカ層があれば脱落することはなく、長期に亘り安定した光触媒機能を発揮する。また、光触媒層4の厚さが5〜35nmであると、合成樹脂基材1が熱伸縮をしてもクラックを発生することがない。
【選択図】図2

Description

本発明は、光触媒機能を有する光触媒部材、特に、光触媒粒子の濃度が光触媒層表面で最も薄くなっている光触媒部材に関するものである。
セラミックや金属や合成樹脂などの基材の表面に光触媒層を形成し、光触媒機能を付与した種々の部材が開発され、表面に露出する光触媒粒子により、悪臭を分解させたり、抗菌・防黴作用をなさしめたり、親水性を発揮させたりして、空気清浄機やクーラーの内部に配置されたり、カーポート屋根材や高速道路の防音板等に使用されている。
これらの部材の中でも、合成樹脂からなる屋根材や防音板などは、合成樹脂基材の表面に光触媒層を形成しているために、該合成樹脂基材の熱伸縮によりクラックが発生するという問題があった。このため、光触媒層を三官能シリコーン樹脂と、ウィスカー、マイカ、タルクなどの1つと、光触媒粒子とを含ませた自己浄化性塗料組成物を基材に塗布した自己浄化性部材が開発されている(特許文献1)。
また、光触媒層の厚みを5〜35nmと薄くして、クラックの発生をなくした光触媒機能を有する合成樹脂製部材も開発された(特許文献2)。
さらに、光触媒層に含まれる光触媒粒子の濃度を、その表面側程濃くして光触媒機能を高めた樹脂板も知られている(特許文献3)。
特開2002−69376号公報 特開2005−14350号公報 特開2004−98629号公報
しかし、特許文献1の自己浄化性部材は、ウィスカー、マイカ、タルクのいずれかを含ませているために着色した光触媒層しか形成できずに透光性或は透明な部材とすることができなかった。また、特許文献2の合成樹脂部材は、薄い光触媒層が表面に形成されているために、部材に物が当たると当該層に傷が付いたり剥れたりして、全体が均一な光触媒機能が発揮できないという問題を有していた。さらに、特許文献3の樹脂板は表面側に存在する光触媒粒子が脱落したり、光触媒層にクラックが生じるという問題を有していた。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、光触媒機能を有する光触媒部材、特に光触媒層の光触媒粒子が脱落し難い光触媒部材を提供することである。
そのため、本発明に係る第1の光触媒部材は、合成樹脂基材の表面に光触媒層を形成してなる部材であって、光触媒層に含有される光触媒粒子の濃度が光触媒層表面で最も薄くなっていることを特徴とするものである。
この発明において、光触媒層の表面にさらにシリカ層が形成されていることが好ましい。
本発明に係る第2の光触媒部材は、合成樹脂基材の表面に光触媒層を形成してなる部材であって、光触媒層の表面にシリカ層を形成してなることを特徴とするものである。
本発明において、光触媒層の厚さが5〜35nmであることが好ましく、また、シリカ層の厚さが10〜500nmであることも好ましい。
本発明の第1の光触媒部材は、光触媒層に含まれる光触媒粒子により光触媒機能を発揮し、悪臭を分解したり、抗菌・防黴作用をなしたり、親水性を発揮したりする。そして、光触媒層に含まれる光触媒粒子の濃度が光触媒層表面で最も薄くなっていると、運搬や設置中に物が当たっても光触媒粒子が脱落することが少なく、長期に亘り安定した光触媒機能を発揮する。そして、光触媒層の表面にシリカ層が形成されていると、シリカ層で光触媒層を保護するので、物が当たっても光触媒粒子が脱落することがないし、傷が付き難くなり、上記効果を助長することができる。
本発明の第2の光触媒部材は、光触媒層の表面に形成されたシリカ層により、当該部材に物が当たっても光触媒層に傷が付き難くなり、光触媒粒子が剥がれ落ちることもないので、均一な光触媒機能を長期に亘り発揮させることができる。
本発明において、光触媒層の表面にシリカ層を形成しても、光触媒層の光触媒機能が表面にまで及んで発揮される理由は定かではない。しかし、出願人は光触媒層で発現した電子や正孔、または、それらによって発現したラジカル種や活性酸素種、化学種等が飛散したり、シリカ層の粗密の粗の部分を通過したり、連鎖する等が起こる事によって、シリカ層の存在にも拘らず光触媒機能が発揮される、と現時点では推測している。
また、光触媒層の厚さが5〜35nmと薄いと、光触媒層の内部残留応力を小さくでき、光触媒部材が熱伸縮をしてもクラックが発生する応力にまで高くなることがなく、クラックを発生させることがない。そのため、クラックの光散乱によって外観が白濁することがなく、初期の外観を保つことができる。基材が透光性基材であると、透光性を長期に亘り保持した光触媒部材とすることができる。また、着色された光触媒部材であると、初期の色相を保つことができる。
最表層のシリカ層の厚さは、それが10nm以上であると、ハードコート機能を発揮し、また物が当たる事による光触媒層の剥離やクラックの発生を抑える事ができる。そして、シリカ層の厚さを厚くする程、表面硬度や剛性を高くすることができて、シリカ層自体も傷が付かなくなるが、500nm以上の厚さにすると、光触媒能が低下するので、10〜500nm程度にするのが好ましいのである。
以下、本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。しかし、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の光触媒部材の一実施形態を示す一部拡大断面図である。
図1に示す光触媒部材Aは、合成樹脂基材1の片側の表面に、接着層2と保護層3と光触媒層4とを、この順で形成して積層してなる板状の部材である。そして、光触媒層4に含まれる光触媒粒子の濃度がその表面から内部に向かって漸増していて、光触媒層4の表面が最も薄い濃度となっている。
なお、基材1の両面にこれらの各層を形成してもよい。また、光触媒粒子の濃度は段階的に変化してもよい。
合成樹脂基材1は、熱可塑性樹脂や硬化性樹脂のいずれかの樹脂で形成されてもよいが、加工性の良好な熱可塑性樹脂で形成されることが好ましい。この熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂や塩化ビニル樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂などが用いられる。その中でも、透光性を有する上記樹脂が好ましく、更に、ポリカーボネート樹脂は耐衝撃性に優れているうえ透光性も有しているので、光触媒機能を有する屋根材やカーポート屋根材や防音板や腰板などの建築資材或は道路資材として用いることができる。
この基材1の厚さは限定されるものではないし、その形状も板状に限定されるものではないが、前述の屋根材、カーポート、腰板などに使用する場合は、厚さが0.5〜4mmの板状、波板状、折半状などの形状のものが好ましく用いられる。また、防音板の場合は、厚さが4〜10mmの板状のものが用いられる。さらに、基材1に熱線吸収機能や熱線反射機能や耐候性機能や電磁波吸収機能や電磁波反射機能や制電機能やハードコート機能などの機能を付与したものを使用してもよい。
接着層2は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、熱可塑性エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂などの接着性樹脂などを用いて形成された層である。これらの接着性樹脂のなかで、基材1と保護層3とに良好に接着するアクリル系樹脂が最も好ましく用いられる。
この接着層2の厚さは、0.1〜50μm程度に形成することが好ましく、0.1μmより薄いと接着性が乏しくなり剥離する恐れがあるし、50μmより厚いと接着性の向上がみられないので材料の無駄使いとなる。より好ましい厚さは、1〜10μmである。
保護層3は、光触媒層4の光触媒作用が接着層2、さらには合成樹脂基材1にまで作用するのを防止するための層であり、シリカなどの無機物とポリジメチルシロキサンなどのシリコーン樹脂やアクリル樹脂やフッ素樹脂などのバインダー樹脂とを均一に混合させた組成物、或はシリコーン樹脂とアクリル樹脂との共重合樹脂などのように無機物と有機物とからなる組成物で形成してなる無機−有機物、或はシリコーン樹脂などが使用される。
この保護層3の厚さは0.01〜10μm程度に形成することが好ましく、0.01μmより薄いと光触媒機能の効果的な遮断ができずに接着層2や合成樹脂基材1に光触媒作用が及んで劣化させるので好ましくなく、10μmより厚くても遮断機能の更なる向上がみられないので材料の無駄使いとなる。より好ましい厚さは、0.5〜5μmである。
これらの接着層2又は保護層3の少なくとも一方には紫外線吸収剤が含有されていてもよい。基材1に耐候性機能が付与されている場合は含有させなくても良いが、保護層3に紫外線吸収剤が含有されていると接着層2の劣化をも防ぎ、接着効果を長期に亘り維持させる効果も具備できる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系のもの、或は光安定剤(HALS)が用いられる。その中でも、紫外線吸収剤の分子量が390以上のものが好ましく用いられる。
光触媒層4は、光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とが、必要に応じて1質量%以下の分散剤やバインダーとが、分散して形成された層であって、光触媒層4に含まれる光触媒粒子の濃度を光触媒層表面から光触媒層内部に向かって漸増若しくは段階的に増加させていて、光触媒層4の表面が最も薄い濃度となるようになされている。そして、この光触媒粒子により悪臭を分解させたり、抗菌・防黴作用をなさしめたり、親水性を発揮させたりするなどの光触媒機能を発揮させている。
この光触媒層4は、その光触媒粒子濃度が部材表面である光触媒層4の表面で最も薄くなっているので、均一に或は意図的に表面粒子濃度を濃くした光触媒層よりも初期の光触媒機能は弱くなるが、少し長く紫外線が照射されれば光触媒機能が同程度に発揮されて、例えば水接触角が10°以下の親水性を有する光触媒部材Aとすることができる。
そして、光触媒層4の表面における光触媒粒子の濃度が薄いので、光触媒層4に運搬中や設置中に物が当たっても光触媒粒子が脱落することが少なくて、長期に亘り安定した光触媒機能を発揮させることが可能となる。また、光触媒粒子の濃度を光触媒層表面から内部に向かって漸増させているので、光触媒層内部での境界がなくなり、衝撃や温度変化等が加わった場合に光触媒層内部での剥離やクラックが発生し難くなる。
前記光触媒粒子としては、公知のものが使用され、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、SrTiO、WOなどの金属酸化物が用いられる。この中でも酸化チタン、特にアナターゼ型酸化チタンは、光触媒機能を良好に発揮するし、入手もし易いので最も好ましく用いられる。この光触媒粒子は、光触媒層4全体の中に5〜50質量%含有されていて、表面部の光触媒粒子濃度を0〜5質量%に、最内部の濃度を5〜50質量%になるように、表面部から内部に向かって、漸増或は段階的に増加させた濃度となされている。光触媒粒子全体の含有量が5質量%以下では光触媒機能を発揮させることが困難である。一方、50質量%以上であっても光触媒機能がそれ以上向上せず材料の無駄遣いとなるし、バインダー成分が不足して膜自体の強度がなくなり衝撃や温度変化等が加わった場合に光触媒層内部での剥離やクラックが発生し易くなる。
前記シリカとしては、シリカ前駆体、水ガラスなどのシリカを主体とした無機材料、或はシリコーン樹脂が単独で或は組み合わせて用いられ、これらに光触媒機能が作用しても劣化することはない。このシリカなどは光触媒層4の中に95〜50質量%含有されていて、光触媒粒子と共に光触媒層4を形成している。
該光触媒層4は、その厚さを5〜35nmに、より好ましは10〜30nmにして、クラックが発生しないようにすることが望ましい。厚さを上記範囲にするとクラックを発生しない理由は次のように考えられる。光触媒層4は光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とよりなる無機系層であるので、該層内部の残留応力が或る一定以上になると亀裂を生じて応力を開放しようとする。そして、この傾向は光触媒層4の厚みが厚くなれば成るほど大きくなる。本発明では基材1が合成樹脂で形成されているので、光触媒部材Aに熱などが加わると基材1が熱伸縮し光触媒層4もこれに追従して伸縮しようとするが、無機を主体とする光触媒層4は追従できずに該層4の内部応力が大きくなり、一定以上になると内部応力を開放するためにクラックを発生するのである。そのため、光触媒層4の厚さをできるだけ薄くすることで、内部応力を少なくしてクラックの発生を防止することができるのであり、出願人の実験の結果では、35nm以下の厚さにすることで、基材1が樹脂で形成されて熱伸縮しても光触媒層4にクラックが生じないことがわかった。しかし、厚さが薄すぎると光触媒機能が低下しすぎるので、5nm以上にすることが好ましいのである。
このような接着層2と保護層3と光触媒層4とを、基材1に積層一体化する方法は特に限定されないが、例えば次の方法で製造することができる。
1つの方法として、光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂との配合割合を変え、必要に応じて分散剤やバインダー樹脂の少量(1質量%以下)とを加えて、溶剤若しくは水に均一に分散した数種類の光触媒層用塗料と、シリカなどの無機物と樹脂などの有機物とを溶剤に均一に分散した保護層用塗料と、接着性樹脂を溶剤に均一に分散した接着層用塗料とをそれぞれ作製する。そして、合成樹脂基材1の表面に接着層用塗料を塗布して接着層2を形成し、その上に保護層用塗料を塗布して保護層3を形成し、その上に光触媒粒子濃度の濃い光触媒層用塗料から薄い塗料の順に光触媒層用塗料を順次塗布して漸減した若しくは段階的に濃度が変化し表面での濃度が最も薄い光触媒層4を形成することで、光触媒部材Aを製造することができる。
他の方法は、光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とを一定配合割合で、また分散剤やバインダー樹脂が必要なら極少量を加えて、溶剤若しくは水に均一に分散させた1種類の光触媒用塗料を作製し、さらに接着層用塗料と保護層用塗料とを前記と同様にして作製する。そして、合成樹脂基材1に接着層用塗料、保護層用塗料とをそれぞれ塗布して、接着層2、保護層3を形成すると共に、保護層3の上に光触媒層用塗料を塗布する。そうすると、この光触媒塗料の中には分散剤やバインダーが存在しないか或は極少量しか存在しないので、シリカと酸化チタンが分離した状態で分散していて、塗布された光触媒塗料中で比重の重い酸化チタンが内部に沈み、光触媒粒子濃度が光触媒層表面から内部に向かって漸増した光触媒層4が保護層3の上に形成されて、光触媒部材Aが製造される。
このようにして得られた光触媒部材Aは、光触媒層4に含有される光触媒粒子による光触媒機能が光触媒部材Aの表面で発揮されて、悪臭を分解したり、抗菌・坊黴作用をなしたり、親水性を発揮したりする。また、光触媒層4の光触媒粒子の濃度がその表面で最も薄いので、光触媒部材Aに物が当たっても光触媒粒子が脱落することが少なく、長期に亘り安定した光触媒機能を発揮する。
図2は本発明の他の光触媒部材の一実施形態を示す一部拡大断面図である。
図2示す光触媒部材Bは、合成樹脂基材1の片側の表面に、接着層2と保護層3と光触媒層4とシリカ層5とを、この順で形成して積層してなる板状の部材である。そして、光触媒層4に含まれる光触媒粒子の濃度がその表面から内部に向かって漸増していて、光触媒層4の表面が最も薄い濃度となっている。
なお、基材1の両面にこれらの各層を形成してもよい。また、光触媒粒子の濃度は段階的に変化していてもよい。
この光触媒部材Bの合成樹脂基材1と接着層2と保護層3と光触媒層4とは、前記図1に示す光触媒部材Aの各層と同じであるので、同じ符号を付して説明を省略する。
シリカ層5は、無機粒子であるシリカよりなる透明層であり、このシリカは光触媒機能が作用しても分解することがない。そして、光触媒部材Bに表面硬度や剛性などを付与して、運搬時或いは使用時に傷を付け難くしたり、物が当たっても衝撃力を吸収して光触媒層4にクラックを発生しにくくしたり、光触媒粒子の脱落を防止することもできるものである。このシリカ層5は、主成分のシリカに少量の無機物やシリコーン樹脂、分散剤、バインダーなどが加えられて形成された無機層である。このシリカ層5の厚さは、10〜500nmにすることが好ましく、10nmより薄いとシリカ層5による表面硬度の向上や剛性の向上が余りみられず、500nm以上になると光触媒機能が基材表面で発揮できなくなる。より好ましい厚さは20〜200nmである。
このように、シリカ層5により光触媒層4が覆われていても光触媒機能が光触媒部材Bの表面で発揮される理由は、現時点では定かでない。しかし、光触媒層4が透明なシリカ層5を通して光が入射すると光触媒機能が発揮し、光触媒層で発現した電子や正孔、または、それらによって発現したラジカル種や活性酸素種、化学種等が飛散したり、シリカ層の粗密の粗の部分を通過したり、連鎖する等が起こる事によって、シリカ層の存在にも拘らず発揮される、と現時点では推測している。
このような光触媒部材Bは、例えば次の方法により製造することができる。
前記光触媒部材Aの製造に用いたのと同様な数種類の光触媒層用塗料と、保護層用塗料と、接着層用塗料とをそれぞれ作製すると共に、シリカを溶剤若しくは水に溶解したシリカ層用塗料を作製する。そして、合成樹脂基材1の表面に前記と同様にして接着層2、保護層3、光触媒粒子濃度が変化し表面での濃度が最も薄くなった光触媒層4をそれぞれ形成すると共に、さらにその上にシリカ層用塗料を塗布してシリカ層5を形成することで、光触媒部材Bを製造することができる。
図3は本発明のさらに他の光触媒部材の一実施形態を示す一部拡大断面図である。
図3に示す光触媒部材Cは、合成樹脂基材1の片側の表面に、接着層2と保護層3と光触媒層40とシリカ層5とを、この順で形成して積層してなる板状の部材である。そして、光触媒層40に含まれる光触媒粒子は、前記各実施形態とは異なり、当該層40内に均一に分散されて含有されている。
なお、基材1の両面にこれらの各層を形成してもよい。
この光触媒部材Cの合成樹脂基材1と接着層2と保護層3とシリカ層5とは、前記図2に示す光触媒部材Bの各層と同じであるので、同じ符号を付して説明を省略する。
光触媒層40は、光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とが、必要に応じて1質量%以下の分散剤やバインダーとが、均一に分散されて形成された層である。そして、この光触媒粒子により悪臭を分解させたり、抗菌・防黴作用をなさしめたり、親水性を発揮させたりするなどの光触媒機能を発揮させている。そして、この光触媒層40に含有される光触媒粒子は、均一に分散されているので表面側にも多数存在するために、それだけ光触媒機能を増加させることができる。
本実施形態においても、光触媒層40で発揮された光触媒機能が部材Cの表面で発揮されるが、光触媒層40がシリカ層5により覆われているにもかかわらず光触媒機能を発揮する理由は定かではないが、出願人は前記の如く推測している。
このような光触媒部材Cは例えば次の方法で製造することができる。
光触媒粒子濃度が一定で且つ分散剤或はバインダーを添加(1質量%未満)した1種類の光触媒用塗料を前記と同様にして作製し、また前記光触媒部材Bの製造に用いた保護層用塗料、接着層用塗料、シリカ層用塗料をそれぞれ作製する。そして、合成樹脂基材1の表面に前記と同様にして接着層2、保護層3を形成し、さらに前記光触媒用塗料を塗布して光触媒粒子が均一に分散した光触媒層4を形成し、さらにその上にシリカ層用塗料を塗布してシリカ層5を形成することで、光触媒部材Cを製造することができる。
以下、実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
光触媒酸化チタンの微粉末とシリカとの配合割合が1:2、1:1、2:1である、光触媒粒子濃度が低濃度、中濃度、高濃度の3種類の光触媒層用塗料と、ポリジメチルシロキサンとアクリル樹脂とを均一に混合した保護層用塗料と、アクリル系接着樹脂を溶剤に溶解した接着層用塗料とをそれぞれ作製した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、低濃度光触媒層用塗料を塗布し、続いて中濃度光触媒層用塗料を塗布し、さらに高濃度光触媒層用塗料を塗布して乾燥し、光触媒粒子濃度が変化しフィルム側で最も薄くなった光触媒層を形成した。続いて、該光触媒層の上に前記保護層用塗料を塗布し乾燥させて保護層を形成した。さらに、前記接着層用塗料を塗布し乾燥させて接着層を形成することにより、転写フィルムを作製した。
厚さ2mmの透明ポリカーボネート樹脂基材の表面に、上記転写フィルムの接着層がポリカーボネート樹脂基材側となるように重ね合わせて熱圧着した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、転写フィルムの接着層、保護層、光触媒層をポリカーボネート樹脂基材の表面に転写し、板状の透光性ポリカーボネート樹脂プレートを作製した。
この樹脂プレートの光触媒層に、ブラックライトブルー(BLB)ランプにて1mW/cmの紫外線を24時間、48時間、72時間、96時間照射して各試験片a、b、c、dを作製した。BLBランプの照射前の試験片eと照射後の各試験片a、b、c、dに、マイクロシリンジを用いてイオン交換水20mlを滴下し、各試験片表面の水滴を画像処理接触角度計(協和界面科学(株)製、CA−A)を用いて、各試験片の接触角を3点法で測定した。
その結果、24時間照射した試験片aは72°の、48時間照射した試験片bは52°の、72時間照射した試験片cは39°の、96時間照射した試験片dは3°の接触角をそれぞれ示したが、BLBランプを照射しなかった試験片eは78°となり親水性は呈しなかった。さらに、後述する比較例1の試験片gと比較すると、試験片gは24時間で5度の接触角を示しており、この樹脂プレートが同程度の接触角を有するまでに要する照射時間は長時間が必要であったが、時間をかけて照射することで同程度の親水性を発揮することがわかった。
さらに、この樹脂プレートの光触媒層にJIS L0823−1971(染色堅ろう度試験用摩擦試験機)に準拠した試験装置を用いて、堅ろう度試験を実施した。払拭用の布には金巾3号を用い、荷重200gで100回往復後に光触媒層が残っているかの確認を行った。その結果、光触媒層は残っていて、光触媒粒子が脱落しないことがわかった。
(実施例2)
シリカを溶剤に均一に分散させたシリカ層用塗料を作製した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、シリカ層用塗料を塗布してシリカ層を形成し、続いて、実施例1で使用した、前記中濃度光触媒層用塗料を塗布し乾燥して光触媒層を形成し、さらに、該光触媒層の上に前記保護層用塗料を塗布し乾燥させて保護層を形成し、さらに、前記接着層用塗料を塗布し乾燥させて接着層を形成することにより、転写フィルムを作製した。
そして、実施例1と同様に、この転写フィルムをポリカーボネート樹脂基板に熱圧着して転写し、ポリカーボネート樹脂基材の表面に接着層、保護層、光触媒層、シリカ層がそれぞれ形成された、板状の透光性ポリカーボネート樹脂プレートを作製した。
この樹脂プレートの光触媒層に、実施例1と同様に紫外線を96時間照射して試験片fを得た。この試験片fの接触角を測定すると5°の接触角を示した。
この結果より、この実施例2の樹脂プレートは、表面にシリカ層が存在するにも係らず、光触媒機能を発揮することがわかった。
さらに、この樹脂プレートの光触媒層に前述した堅ろう度試験を実施したが、光触媒層の光触媒粒子が脱落することはなかった。
(比較例1)
光触媒酸化チタンの微粉末とシリカとの配合割合を1:1とすると共に分散剤を2質量%、バインダー樹脂を3質量%加えた中濃度光触媒層用塗料を作製し、さらに実施例2で使用した保護層用塗料、接着層用塗料とを作製した。そして、これらをポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布し乾燥させて、光触媒粒子濃度が均一な光触媒層、保護層、接着層を形成して、転写フィルムを作製した。
そして、実施例1と同様に、この転写フィルムをポリカーボネート樹脂基板に熱圧着して転写し、ポリカーボネート樹脂基材の表面に接着層、保護層、光触媒層を形成した、板状の透光性ポリカーボネート樹脂プレートを作製した。
この樹脂プレートの光触媒層に、実施例1と同様に紫外線を24時間照射して試験片gを得た。この試験片gの接触角を測定すると5°の接触角を示した。
また、この樹脂プレートの光触媒層に、前記実施例1,2と同様に、堅ろう度試験を実施すると、光触媒層の光触媒粒子が脱落した。
この結果より、均一に光触媒粒子を分散させた光触媒層が樹脂プレートの表面に形成されている試験片gは、表面部分の光触媒粒子濃度が薄い試験片a、b、c、dに比べて、短時間の照射により必要な接触角となることがわかった。しかし、この光触媒層に堅ろう度試験を実施すると、光触媒粒子が脱落し、長期間の機能を有しないことがわかった。
本発明の一実施形態を示す一部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態を示す一部拡大断面図である。 本発明のさらに他の実施形態を示す一部拡大断面図である。
符号の説明
A、B、C 光触媒部材
1 合成樹脂基材
2 接着層
3 保護層
4、40 光触媒層
5 シリカ層

Claims (5)

  1. 合成樹脂基材の表面に光触媒層を形成してなる部材であって、光触媒層に含有される光触媒粒子の濃度が光触媒層表面で最も薄くなっていることを特徴とする光触媒部材。
  2. 光触媒層の表面に、さらにシリカ層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光触媒部材。
  3. 合成樹脂基材の表面に光触媒層を形成してなる部材であって、光触媒層の表面にシリカ層を形成してなることを特徴とする光触媒部材。
  4. 光触媒層の厚さが、5〜35nmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光触媒部材。
  5. シリカ層の厚さが、10〜500nmであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の光触媒部材。
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