JP2002028633A - 汚染物質捕捉マットとその設置構造 - Google Patents

汚染物質捕捉マットとその設置構造

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JP2002028633A
JP2002028633A JP2000211434A JP2000211434A JP2002028633A JP 2002028633 A JP2002028633 A JP 2002028633A JP 2000211434 A JP2000211434 A JP 2000211434A JP 2000211434 A JP2000211434 A JP 2000211434A JP 2002028633 A JP2002028633 A JP 2002028633A
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mat
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Kazuyoshi Sato
和義 佐藤
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Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
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Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/30Landfill technologies aiming to mitigate methane emissions

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴミ処理場の浸出水中の汚染物質を捕捉した
り、環境中に漏出してしまった染物質を捕捉したりする
のに炭を含む材料が大量に使われる。この炭は一般的に
は木材を蒸し焼きにして作るが、このような炭を使った
のでは、汚染物質の捕捉の一方で森林資源の浪費や環境
破壊という不都合を生じてしまう。 【解決手段】 この発明に係る汚染物質捕捉マットは、
複数の袋状部と、該袋状部内に充填されている汚染物質
捕捉材と、該複数の袋状部を一体に纏めている纏め手段
とを備え、該汚染物質捕捉材が炭素質の廃棄物を蒸し焼
きにして形成した炭を主成分とすることにより上記課題
を解決した。ここで、前記炭素質の廃棄物として、例え
ば、きのこ類の人工栽培に使用した培地であって、使用
済みのもの(きのこ類の廃培地)を使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境汚染物質の捕
捉に用いる、特に、汚染物質が不測に漏洩・散逸した時
など、緊急時の汚染物質処理や、廃棄物の最終処分場に
おける汚染物質処理、汚染土壌の浄化、河川や湖沼の浄
化に常用し得る汚染物質捕捉マットとその設置構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】今日、我々の生活や産業によって、大量
の廃棄物が排出され、環境汚染が生じている。また突発
的な事故により環境汚染が生じることもある。そこで、
廃棄物の排出や汚染物質の回収には多くの方法が採用さ
れており、この方法に使用する技術や材料も多岐に亘
る。
【0003】微細な固体や液体成分としての汚染物質の
捕捉には吸着剤の使用が一般的である。吸着剤としては
活性炭、ゼオライトなどが目的等に応じて一般的に使わ
れている。吸着剤は一つの種類のものが選択されて使わ
れ、複数の吸着材の混合物は実用されていないようであ
る。吸着以外に、例えば酸性物質の処理に石灰を用いる
ように、化学反応により汚染物質を捕捉又は処理する方
法もある。
【0004】特開平11-90221号出願には、パル
プ用のチップ材から出るダストを蒸し焼きにして細かい
炭にしたことで、水と油の界面現象を利用して、油を吸
着する素材とし、さらに前記素材をオイル吸着マットで
包装することで、二重の効果をあげることを目的とする
「チップダストのオイル吸着材」が提案されている。
【0005】特公昭55−40729号出願(登録第1
114892号)には、重金属物質からなる汚染物質に
重金属捕捉物質と透水性織布を組合わせてなるフィルタ
ーマットを展張して埋立土砂から排水する工法の「重金
属物質汚染土による埋立工法」が提案されている。
【0006】特開昭55−155707号出願には、有
底円筒状の本体内に上部マット、砕石層、下部マット、
吸着剤層および簀の子を段設し、簀の子と底面間の空間
部に濾水取出管と送気管を配設してなる、家庭雑排水の
簡易にして安価な浄化装置である「家庭用濾過装置」が提
案されている。
【0007】(財)オホーツク炭化センターがきのこの
廃培地を原料にして、環境用高品質木炭「エコー21」
(商品名)を開発し、該製造技術にかかる木炭の持つ様
々な特性を活かした用途を開発している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、大規
模な投棄場所を形成し、その底部に防水処理を施し、こ
こに廃棄物を投棄し、この投棄した廃棄物に水をかけ、
その浸出水を底部で集め、この集めた浸出水を水処理施
設で処理するクローズドシステム処分場が提案され、実
施されている。
【0009】この処分場においては浸出水を内部循環式
とし、処分場外へ放流しない。屋根や遮水シートで廃棄
物中に雨水が入らないようにして、浸出水を循環させ
る。水処理設備は長期運転に耐えられる能力と処分場の
容積に応じた処理能力が必要となる。
【0010】貯留された大量の廃棄物中の有機物や金属
は浸出水や空気に接触して分解し、廃棄物は徐々に安定
化する。埋立廃棄物層内が好気的であるほど浸出水の汚
濁物質濃度は早期に低下し、廃棄物が早期に安定化す
る。この処分場は、貯留している大量の廃棄物が全て分
解・安定化しなければ閉鎖や跡地利用をすることができ
ない。
【0011】この処分場では、廃棄物の飛散防止・臭
気の発散防止、車両の通行性、降雨の際の表面水の排
除、および埋立ガスの上方移動抑止、降雨侵入の抑
制、植生の保持のため、いわゆる衛生埋立てと呼ばれ
る、廃棄物と土(覆土)とをサンドイッチ状に埋め立て
る方法がとられている。
【0012】ここで、覆土が廃棄物の有効な埋立容量を
低減してしまうので、有効な埋立容積をできるだけ低減
させないような材料が求められている。また、この覆土
に替わり、取り扱い易く、汚染物質の捕捉時間や捕捉性
能などについて浄化処理システムと一体になって寄与す
るような材料が求められている。
【0013】また、事故等により汚染された汚染土壌に
おいては、汚染された土壌を取り除き、汚染されていな
い土壌と置き換えることがされている。そして、汚染土
壌の浄化についても使いやすい浄化方法や材料が求めら
れている。
【0014】また、環境汚染物質の不測の流出など、緊
急時に大きい規模で対応できる汎用的捕捉材料が求めら
れている。更に、汚染土壌の汚染物質を原位置で分解浄
化する処理技術が求められている。
【0015】また、汚染物質に汚染された河川や湖沼の
浄化のために、吸着性物質を設置することが行われてい
るが、このような汚染された河川や湖沼の浄化に使いや
すい浄化方法が求められている。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る汚染物質
捕捉用マットは、複数の袋状部と、該袋状部内に充填さ
れている汚染物質捕捉材と、該複数の袋状部を一体に纏
めている纏め手段とを備え、該汚染物質捕捉材が炭素質
の廃棄物を蒸し焼きにして形成した炭を主成分としてい
る。
【0017】ここで、袋状部は、2枚の布状部材を重ね
合わせ、糸等の縫合材によって複数の領域に縫合・区画
して形成させてもよいし、3枚以上の布状部材を同様に
縫合・区画して形成させてもよい。また、布状部材を筒
状に縫製して袋状部を形成させてもよい。
【0018】また、筒状の断面形状は円形だけでなく、
該マットの厚さ方向に凹凸を形成できるなら、半円形や
三角形などでもよい。三角形などの場合、後述する形状
保持材により形状を保持する。布状部材としては通気・
通水性を有する布材、例えば不織布などを使用すること
ができる。
【0019】また、前記袋状部の内部には硬質の網状材
料からなる筒状の形状保持材を挿入して、該袋状部の断
面形状を円形や三角形等所定の形状に保持させるように
してもよい。硬質の網状材料としては、例えばひご状の
プラスチック材を目の粗いかご状に編んで作ったもの、
あるいはプラスチック材を同様のかご状に成形したもの
を使用することができる。
【0020】また、前記纏め手段としては、縫合材によ
って縫合されている部分を前記纏め手段としてもよい
し、隣り合う袋状部を布状の連結材で各々連結させ、該
連結材を前記纏め手段としてもよい。また、袋状部を複
数本、平行に配置し、該複数本の袋状部を網状の外装材
で一体に被覆し、該外装材を前記纏め手段としてもよ
い。
【0021】また、河川や湖沼の底部に本発明の捕捉マ
ットを設置する場合、浮力や水流の影響による浮き上が
り等の不都合が起こるので、錘や留め具などによってし
かるべき固定をしてもよい。
【0022】また、前記炭素質の廃棄物とは、蒸し焼き
にして炭になり得る廃棄物をいい、例えば、きのこ類の
人工栽培に使用した培地であって、使用済みのもの(き
のこ類の廃培地)を使用することができるが、炭素質の
廃棄物であれば、これ以外の廃棄物を使用してもよい。
【0023】きのこ類の培地は、ノコギリ切削時に発生
するノコ粉にきのこの生育に適した養分を添加したもの
であり、この炭化物とは、この培地を例えば800℃で
蒸し焼きにした炭をいう。
【0024】炭は多孔質で、例えば比表面積が300m
/gと大きい。吸着性が強いほか、保水性、通気性、
透水性にも富む。また、例えばアンモニア、アミンのよ
うな塩基物質、硫化水素を良く吸着する。
【0025】きのこ類の廃培地を蒸し焼きにして得られ
る炭は、液相・気相を問わず、汚染物質を選択的に吸着
する。物理的、化学的に安定であり、幅広く適用でき
る。
【0026】前記の炭は粉状、ペレット状のいずれも使
用できるが、通気・通水性を維持するにはペレット状が
好ましい。使用目的に応じて適宜選択するのがよい。
【0027】木質原料として、間伐材、建築解体廃材、
チップ、樹皮などが使用できる。木質原料は600℃で
炭化するが、800℃程度の高い温度で炭化することも
ある。炭化温度・条件によって炭の性状は変化する。
【0028】また、例えば前記の炭に、合成(人工)ゼオ
ライト、イモゴライト、アロフェン及び天然ゼオライト
から選択された1種又は2種以上を所定の割合で混合す
るように、前記の炭に他の成分を混合して汚染物質捕捉
用マットの性能を設計することも有効である。捕捉速
度、性能維持時間、被捕捉物質の種類などが性能設計の
対象になる。
【0029】汚染物質捕捉材であるきのこ類の廃培地の
炭は、粒体または粉体とも通気性、通水性を良好に維持
するためには粒度範囲をできるだけ狭く整粒するとよ
い。
【0030】本発明のマットにおいて、汚染物質の捕捉
効率を上げるために、繊維状材料、中空筒状材料、粒
体、粉体のうちのひとつ以上を混合して構成されるマッ
トも有効に使用できる。繊維状材料はその周面を、また
中空筒状材料はその周面および中空内面を空気や水が移
動し易いために捕捉効率が向上するが、廃棄物の埋立処
理場などでは空気の拡散移動により埋立雰囲気を好気性
にするのに役立つ。
【0031】本発明のマットを廃棄物最終処分場に使う
場合、本発明のマットは、廃棄物と一緒に処分場に恒久
的に処分されるが、その時に、例えば微生物を担持させ
ることにより廃棄物の分解が進むなどの、好ましい機能
をもたせることができれば、さらに有効に本発明を実施
できる。
【0032】河川や湖沼などの浄化に使う場合も、上記
のように微生物を担持させることが有効である。
【0033】本発明のマットを廃棄物最終処分場に使う
場合、処分場の容積を本来の廃棄物の処理に有効に使う
ため、マットの容積は小さいことが好ましい。
【0034】本発明のマットを廃棄物最終処分場に使う
場合、本発明のマットを、廃棄物上部を包むように廃棄
物上に設置する。ブルドーザやコンパクタなどの重機で
転圧するが、必要に応じて、留め具を用いて、同マット
を堆積物に留めるようにしてもよい。
【0035】また、留め具により同マット同士を略連結
し、広い面積をカバーすることもある。また、同マット
の例えば矩形の四隅に紐またはロープを取り付けてお
き、取り付け時にマットの状態をコントロールすること
なども有効である。
【0036】マットの補足材充填層の形成は、2枚の外
装材を所定の間隔をおいて平行に縫合することで形成さ
れる。串団子状のマットは略円筒状に成形した汚染物質
捕捉材成形体を細い帯状の繊維材などで適宜縫合して成
形する。他の成形方法でもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施の形態に
係る汚染物質捕捉用マットの断面図、図2はこの発明の
一実施の形態に係る汚染物質捕捉用マットの平面図、図
3は図1の汚染物質捕捉用マットの変形例を示す断面図
である。
【0038】汚染物質捕捉用マット10は、これらの図
に示すように、複数本の袋状部12と、袋状部12内に
充填されている汚染物質捕捉材14と、複数本の袋状部
12の纏め手段である連結部16とからなる。
【0039】図1の汚染物質捕捉用マット10の場合、
袋状部12及び連結部16は一対の布材を上下に重ね合
わせ、所定の間隔で平行に縫合することにより形成され
ている。袋状部12は縫合されていない部分からなり、
連結部16は縫合されている部分からなる。図3の汚染
物質捕捉用マット10の場合、3枚の布材を上下に重ね
合わせて同様に縫合・区画されているが、袋状部12,
12は真ん中の布材を介して上下にも形成されている。
【0040】汚染物質捕捉材14としては、例えば、き
のこ類の人工栽培に使用した培地であって、使用済みの
もの(きのこ類の廃培地)を蒸し焼きにして作った炭を
使用することができる。更に、合成(人工)ゼオライト、
イモゴライト、アロフェン及び天然ゼオライトから選択
された1種又は2種以上を混合してもよい。
【0041】図4はこの発明の他の実施の形態に係る汚
染物質捕捉用マットの断面図である。汚染物質捕捉用マ
ット10は、この図に示すように、複数本の袋状部12
と、袋状部12内に充填されている汚染物質捕捉材14
と、複数本の袋状部12の纏め手段である連結部16と
からなる。
【0042】袋状部12は布材を略円筒状に縫製したも
のからなり、複数本が所定間隔をおいて平行に配置され
ている。連結部16は布状部材からなり、袋状部12の
間に袋状部12を連結するように設けられている。
【0043】図5、図6はこの発明の他の実施の形態に
係る汚染物質捕捉用マットの断面図である。これらの図
に示すように、この汚染物質捕捉用マット10の基本的
形態は図1及び図4に示されている汚染物質捕捉用マッ
ト10と同じであるが、袋状部12の内部に形状保持材
18が挿入されて、袋状部12の形状が略円柱状に保持
されている点が相違する。
【0044】図7は形状保持材の説明図である。同図に
示すように、形状保持材18は、硬質の網状材料、例え
ばひご状のプラスチック材を目の粗いかご状に編んで作
ったもの、あるいはプラスチック材を同様のかご状に成
形したものからなる。
【0045】図8はこの発明の他の実施の形態に係る汚
染物質捕捉用マットの断面図である。汚染物質捕捉用マ
ット10は、この図に示すように、複数本の袋状部12
と、袋状部12内に充填されている汚染物質捕捉材14
と、複数本の袋状部12の纏め手段である外装材20と
からなる。
【0046】袋状部12は略円筒状に縫製した布材から
なり、平行に並べられている。外装材20は不織布から
なり、袋状部12は外装材20によって被覆され、一体
に纏められている。
【0047】図9、図10はこの発明の他の実施の形態
に係る汚染物質捕捉用マットの設置構造の断面図であ
る。汚染物質捕捉用マットの設置構造は、この図に示す
ように、前記汚染物質捕捉用マット10を複数枚、略水
平に積層させてなり、上下に隣り合う汚染物質捕捉用マ
ット10,10において、上部の汚染物質捕捉用マット
10の袋状部12は、下部の汚染物質捕捉用マット10
の隣り合う袋状部12の間の凹部に嵌合している。
【0048】また、図示はしないが、設置構造全体とし
ての強度をより上げる為、汚染物質捕捉用マット10,
10を水平面内において縦方向と横方向に交互に積層す
ると、纏め手段部分の強度のバランスが計れて良い。
【0049】図11はこの発明の他の実施の形態に係る
汚染物質捕捉用マットの設置構造の断面図である。この
実施の形態において、最上部の汚染物質捕捉用マット1
0の袋状部12、12の間の凹部には土砂22が充填さ
れている。
【0050】図12はこの発明の他の実施の形態に係る
汚染物質捕捉用マットの設置状態を示す説明図である。
汚染物質捕捉用マット10は汚染物含有水24中に層状
に浸漬されている。そして、汚染物質捕捉用マット10
の下側部には錘(図示せず)が取り付けられているか、
留め具(図示せず)が取り付けられ、汚染物質捕捉用マ
ット10の浮力による浮上が防止されている。
【0051】図13はこの発明の他の実施の形態に係る
汚染物質捕捉用マットの設置状態を示す説明図である。
同図に示すように、汚染物質を含有する被捕捉物質含有
層26と汚染物質捕捉用マット10が互層状に配置され
ている。被捕捉物質含有層26は埋立廃棄物層からな
る。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、炭素質の廃棄物を炭
化して製造した炭、例えばきのこ類の廃培地を炭化して
製造した炭を汚染物質捕捉マットの汚染物質補足材とし
ているので、炭素質の廃棄物を廃棄物処理のために有効
利用することができるという効果がある。
【0053】また、この発明によれば、炭素質の廃棄物
を炭化して製造した炭、例えばきのこ類の廃培地を炭化
して製造した炭を汚染物質捕捉マットの汚染物質補足材
としているので、炭を作るために新たな木材を使用しな
くて済み、従って、森林破壊を抑制することができると
いう効果がある。
【0054】また、この発明によれば、廃棄物の隙間を
浸透してきた浸出水中の汚染物質が汚染物質捕捉マット
中の炭に吸着され、浸出水中の汚染物質の濃度が下が
り、浸出水中の汚染物質の濃度のピーク値が下がるの
で、浸出水を処理する水処理設備の規模を抑えることが
でき、設備コストを下げることができるという効果があ
る。
【0055】また、この発明によれば、汚染物質捕捉材
がマット状の部材として予め一体に形成してあるので、
ロール状に巻くことができる。特に、厚さ方向の凹凸を
合わせて(嵌合させて)ロール状に巻くことができる場
合、取扱い易い。従って密閉状態における保管や運搬に
便利である。
【0056】また、この発明によれば、汚染物質捕捉材
がマット状の部材として予め一体に形成してあるので、
一定の面積を同一の厚さの汚染物質捕捉材で簡単に被覆
させることができ、従って汚染物質を捕捉させる場合の
使い勝手が良い。
【0057】また、この発明によれば、処理対象によっ
て汚染物質捕捉材の量や性能を自在に設定できるので、
緊急時の汚染物質処理や最終処分場等における浄化処理
に用いるのに便利である。
【0058】また、この発明によれば、袋状部の中に1
種あるいはそれ以上の汚染物質捕捉剤を充填することが
できるので、捕捉時間や捕捉特性・性能を自在に設計す
ることができる。
【0059】また、この発明によれば、汚染物質捕捉用
マットのかみ合い積層が可能であり、上下の汚染物質捕
捉用マット間で、ズレが生じ難い。
【0060】また、この発明によれば、汚染物質捕捉用
マットの下側部に錘を取り付けたり、何らかの留め具を
設けたりすれば、汚染物質含有水中に沈めた場合、汚染
物質捕捉用マットの浮力による浮上を防止することがで
きる。嵩比重が0.4〜0.5と高く、親水性に富めば
水中での汚染物質の捕捉に有効である。
【0061】また、この発明によれば、上面に土砂を被
せた場合、マットの押えになると同時に、マットの設置
後重機等で転圧するなどする時、重機の動きによるマッ
トの破損を防ぐためにも有効である。
【0062】また、この発明によれば、被捕捉物質含有
層が廃棄物の最終処分場など埋立廃棄物層である場合に
も有効に適用できる。この場合、汚染物質捕捉用マット
を被捕捉物質含有層と互層状に配置することなども有効
に適用できる。
【0063】また、この発明によれば、処理場の浄化機
能の一部を受け持つことで、処理場の水処理設備コスト
を下げることができる。埋め立て終了後の長期間にわた
る浄化のコストの軽減にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る汚染物質捕捉用
マットの断面図である。
【図2】この発明の一実施の形態に係る汚染物質捕捉用
マットの平面図である。
【図3】図1の汚染物質捕捉用マットの変形例を示す断
面図である。
【図4】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕捉
用マットの断面図である。
【図5】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕捉
用マットの断面図である。
【図6】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕捉
用マットの断面図である。
【図7】形状保持材の説明図である。
【図8】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕捉
用マットの断面図である。
【図9】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕捉
用マットの設置構造の断面図である。
【図10】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕
捉用マットの設置構造の断面図である。
【図11】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕
捉用マットの設置構造の断面図である。
【図12】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕
捉用マットの設置状態を示す説明図である。
【図13】この発明の他の実施の形態に係る汚染物質捕
捉用マットの設置状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 汚染物質捕捉用マット 12 袋状部 14 汚染物質捕捉材 16 連結部 18 形状保持材 20 外装材 22 土砂 24 汚染物質含有水 26 被捕捉物質含有層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の袋状部と、該袋状部内に充填され
    ている汚染物質捕捉材と、該複数の袋状部を一体に纏め
    ている纏め手段とを備え、該汚染物質捕捉材が炭素質の
    廃棄物を蒸し焼きにして形成した炭を主成分としている
    ことを特徴とする汚染物質捕捉マット。
  2. 【請求項2】 前記炭素質の廃棄物がきのこ類の人工栽
    培に使用した培地であって、使用済みのもの(きのこ類
    の廃培地)であることを特徴とする請求項1に記載の汚
    染物質捕捉マット。
  3. 【請求項3】 前記炭がペレット状に成形されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の汚染物質捕捉マ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記ペレット状の炭の嵩比重が0.4〜
    0.5であることを特徴とする請求項3に記載の汚染物
    質捕捉マット。
  5. 【請求項5】 前記袋状部内に該袋状部の形状を保持さ
    せる形状保持材が挿入されていることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の汚染物質捕捉マット。
  6. 【請求項6】 前記汚染物質捕捉材中に繊維状材料又は
    中空筒状材料が混入されていることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の汚染物質捕捉マット。
  7. 【請求項7】 錘又は留め具を備えていることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の汚染物質捕捉マッ
    ト。
  8. 【請求項8】 重ね合わされている布状部材を複数の領
    域に縫合・区画し、該縫合材によって区画されている領
    域の部分を前記袋状部とし、該縫合材によって縫合され
    ている部分を前記纏め手段としたことを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の汚染物質捕捉マット。
  9. 【請求項9】 前記袋状部を筒状とし、該袋状部を所定
    間隔をおいて平行に配置し、隣り合う該袋状部を布状の
    連結材で各々連結させ、該連結材を前記纏め手段とした
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の汚染
    物質捕捉マット。
  10. 【請求項10】 前記袋状部を略円筒状とし、該袋状部
    を複数本、平行に配置し、該複数本の袋状部を網状の外
    装材で一体に被覆し、該外装材を前記纏め手段としたこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の汚染物
    質捕捉マット。
  11. 【請求項11】 複数の汚染物質捕捉マットを略水平に
    積層させてなり、該汚染物質捕捉マットは、複数の袋状
    部と、該袋状部内に充填されている汚染物質捕捉材と、
    該複数の袋状部を一体に纏めている纏め手段とを備え、
    該汚染物質捕捉材が炭素質の廃棄物を蒸し焼きにして形
    成した炭からなり、上下に隣り合う汚染物質捕捉マット
    間において、上部の汚染物質捕捉マットの袋状部は、下
    部の汚染物質捕捉マットの隣り合う袋状部の間の凹部に
    嵌合していることを特徴とする汚染物質捕捉マットの設
    置構造。
  12. 【請求項12】 最上部の汚染物質捕捉マットの袋状部
    の間の凹部に土砂が充填されていることを特徴とする請
    求項11に記載の汚染物質捕捉マットの設置構造。
  13. 【請求項13】 汚染物質を含有する被捕捉物質含有層
    と前記汚染物質捕捉マットが互層状に配置されているこ
    とを特徴とする請求項11又は12に記載の汚染物質捕
    捉マットの設置構造。
  14. 【請求項14】 前記被捕捉物質含有層が埋立廃棄物層
    であることを特徴とする請求項13に記載の汚染物質捕
    捉マットの設置構造。
  15. 【請求項15】 前記被捕捉物質含有層が河川および湖
    沼であることを特徴とする請求項13に記載の汚染物質
    捕捉マットの設置構造。
  16. 【請求項16】 前記被捕捉物質含有層が汚染された土
    壌であることを特徴とする請求項13に記載の汚染物質
    捕捉マットの設置構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074301A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Port & Airport Research Institute 有害化学物質拡散防止マット
JP2012016663A (ja) * 2010-07-08 2012-01-26 Kajima Corp 即日覆土ユニット
JP2013059724A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Kajima Corp 汚染物質吸着マットおよび掘り起こし残土に含まれる汚染物質の処理方法

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