JP2003032821A - 管路の内張り構造 - Google Patents
管路の内張り構造Info
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Abstract
し、その補強材の内側に、既設管路の筒長方向に沿った
内面部材を周方向に連続して筒状に取り付ける管路の内
張り構造において、補修時にケーブルを敷設する箇所を
確保するとともに、管路の管径縮小を最小限に抑え、か
つ、開孔部を設けるときにもケーブルを傷付けることの
ない管路の内張り構造を提供する。 【解決手段】 既設管路の筒長方向に連続して配置され
る内面部材の少なくとも1箇所に、管路の内側面に通信
ケーブルを保持する構造を持った内面部材またはケーブ
ル保持材を配置する。これにより、補修後の管径縮小を
最小限に抑えることができる。また、ケーブル敷設部が
同時に形成されることから、補修後に余分な作業なしに
ケーブルを敷設することができ、更に、ケーブルの視認
が容易で敷設後に開孔部を設ける場合でも、容易にケー
ブルを分岐させることができる。
Description
じめとする管路の内張り構造に関し、より詳しくは、特
に下水道管路、雨水管路及び各種交通機関のトンネル等
大口径の既設管を補修する際に補修材を管路内に敷設す
るとともに、同時に通信ケーブルを敷設してなる管路の
内張り構造に関する。
修方法として、既設管路の内面を内張り材(内面部材)
で全面的に覆う方法が知られている。このような補修方
法として、特に管路内に人が入って作業可能な大口径管
の補修に関し、本出願人らは既に、既設管を充分に補強
でき、また補修時に支保工を必要としない方法並びにそ
の方法により得られる管路の構造について提案している
(特願2000−132258号)。また、その既設管
路補修に用いる内張り材(内面部材)に関して、管路の
補修長が長くなって内面部材の必要長が長くなっても、
その製造上の問題や輸送上の問題を解決することのでき
る管路の内張り構造を提案している(特願2001−1
08940号)。
音声通信として用いられてきた低周波帯域を使用する通
信から、映像信号のような高周波帯域までを扱える通信
インフラストラクチャーの広帯域化が求められている。
このような条件を満足させるための通信線として、脚光
を浴びているのが光ファイバーケーブルである。平成8
年に下水道法及び下水道施工令の一部が改正され、下水
道の暗渠部分に電線等を設置することが可能になった。
このため、下水道暗渠部分は光ファイバーケーブルを敷
設し、通信インフラストラクチャーを構築するための貴
重な空間として利用できるようになった。
を補修すると同時に敷設する従来の技術としては、特開
昭60−022408、特開平01−097127のよ
うに既設管路の内面と補修に用いる内張り材との間に通
信ケーブルを挟み込み一体化して敷設する構造や、特開
平02−095114、特開平04−163506のよ
うに補修に用いる内張り材の内部に予め組み込まれた通
信ケーブルを敷設する構造を持つものが多数出願されて
いる。
設する構造を持つ既設管内補修法として、特開平11−
105134が知られている。この従来技術は、二重管
壁部(内室)を設けた細幅の帯状体を既設管内で螺旋状
に巻回して内張り材を筒状とするとともに、既設管路内
面と補修用内張り材との間隙に裏込め材を注入し、更に
螺旋状に配置された二重管壁部を管路筒長方向に沿った
形で部分的に切り込み、通信ケーブルを敷設する保持材
等を配置する構造を取るというものである。
新規に分岐管を増設する場合が多々あり、そのため敷設
した通信ケーブルを容易に分岐させたり入れ替えたりす
る必要がある為、通信ケーブルを内張り材の管路内側に
敷設することが好ましい。しかし、前述した既設管路と
内張り材との間や内張り材の内部に一体化して通信ケー
ブルを配置する構造では、通信ケーブル敷設後の既設管
に開孔部を設ける場合に、作業上誤って通信ケーブルを
傷つけたり切断してしまうという恐れがある。
管路の内張り構造は、二重壁部(内室)を設けた帯状体
を螺旋状に巻回することから、内張り材の二重壁部が通
信ケーブルを敷設しない箇所も含む管路周方向全体に配
置され、管路補修後の管径縮小が大きくなるという問題
がある。
(内室)を切り開く等の煩わしい作業があり、通信ケー
ブルを敷設する保持材等の取付け作業に工数を要する。
もので、管路の補修後の管径縮小を最小限に抑えるとと
もに、補修時にケーブルを敷設(保持)する箇所を容易
に確保でき、かつ、ケーブル敷設部の視認が容易で開孔
部を設けるときにもケーブルを誤って傷付けることのな
い既設管路の内張り構造の提供を目的としている。
めに、請求項1に記載の発明は、既設管路内に当該既設
管路内面に略沿った中空骨組み状補強材が配置され、そ
の補強材の内側に、既設管路の筒長方向に連続した複数
の内面部材が、管路周方向に互いに隣接して全体として
管路の筒長方向に沿って伸びる筒状に配置された状態で
前記補強材に取り付けられ、その内面部材と既設管内面
との間の空隙内に硬化性充填材が充填されてなる管路の
内張り構造であって、前記内面部材のうちの少なくとも
1つには、その管路の内側面に通信ケーブルを保持する
ためのケーブル敷設部が当該内面部材の肉厚内もしくは
内面側に一体形成されている(以下、ケーブル敷設用内
面部材と記述)ことによって特徴づけられる。
内に当該既設管路内面に略沿った中空骨組み状補強材が
配置され、その補強材の内側に、既設管路の筒長方向に
連続した複数の内面部材が、管路周方向に互いに隣接し
て全体として管路の筒長方向に沿って伸びる筒状に配置
された状態で前記補強材に取り付けられ、その内面部材
と既設管内面との間の空隙内に硬化性充填材が充填され
てなる管路の内張り構造であって、通信ケーブルを保持
するための保持材(以下、ケーブル保持材と記述)が管
路周方向に少なくとも1つ以上配置され、かつ、そのケ
ーブル保持材の端部が補強材と内面部材の間に挟持され
て当該内面部材の内側に突出していることによって特徴
づけられる。
管路内に当該既設管路内面に略沿った中空骨組み状補強
材が配置され、その補強材の管路内側に、既設管路の筒
長方向並びに周方向にそれぞれ複数の内面部材が筒状に
取り付けられているとともに、管路筒長方向に隣接して
いる内面部材どうしは、互いの端面が当接した状態で、
双方の内面部材に跨がって配置された内面部材連結材に
より相互に連結されてなり、内面部材と既設管路内面と
の間に硬化性充填材が充填されてなる管路の内張り構造
であって、通信ケーブルを保持するための保持材が管路
周方向に少なくとも1つ以上取り付けられ、かつ、その
保持材は内面部材を介して前記内面部材連結材に固定さ
れて(以下、通信ケーブル敷設部と記述)当該内面部材
の内側に突出していることによって特徴づけられる。
いては、請求項4に記載の発明のように、前記各内面部
材が前記補強材の管路内側に装着された嵌合部材を介し
て当該補強材に取り付けられていることによって特徴づ
けられる。
強材に取り付けられ、管路周方向に互いに隣接して全体
として管路の筒長方向に沿って伸びる筒状に組み立てら
れる内張り構造の一部に、通信ケーブルを保持する構造
を付与することで所期の目的を達成しようとするもので
ある。
て、管路周方向に互いに隣接して全体として管路の筒長
方向に沿って伸びる筒状に配置された各内面部材のうち
の少なくとも1つに、ケーブル敷設用内面部材を用いる
ことによって、通信ケーブルの敷設本数に合わせた自由
な配置が可能で、二重壁部(内室)を設けた帯状体を螺
旋状に巻回する従来技術に比べ、必要な部分にのみケー
ブル敷設用内面部材を用いることから管路周方向の管径
縮小を最小限とすることができる。同時に、内張り材の
施工完了後に二重壁部を切り開く等の煩わしい作業がな
く、管路の最も内側に敷設部を持つ構造であることか
ら、容易に通信ケーブルを敷設することができる。
周方向に互いに隣接して全体として管路の筒長方向に沿
って伸びる筒状に配置された各内面部材の少なくとも1
箇所に、管路内面に突出するようにケーブル保持材を挟
持させる構造の採用によっても、前記と同様に通信ケー
ブルの敷設本数に合わせた自由な配置が可能で、管路周
方向の管径縮小を最小限とすることができ、また、内張
り材の施工時に同時にケーブル保持材を配置することか
ら、施工完了後の煩わしい作業がなく、管路の最も内側
に敷設部を持つ構造であることから容易に通信ケーブル
を敷設することができる。
周方向に互いに隣接して全体として管路の筒長方向に沿
って伸びる筒状に配置された各内面部材のうちの少なく
とも1つに、内面部材の内側に突出したケーブル保持材
が内面部材連結材に固定された通信ケーブル敷設部を用
いることによっても、前記と同様に通信ケーブルの敷設
本数に合わせた自由な配置が可能で、管路周方向の管径
縮小を最小限とすることができ、また、内張り材の施工
時に同時に通信ケーブル敷設部を配置することから、施
工完了後の煩わしい作業がなく、管路の最も内側に敷設
部を持つ構造であることから容易に通信ケーブルを敷設
することができる。
る内面部材を、補強材の管路内側に装着された嵌合部材
を介して補強材に取り付けることにより、補強材と内面
部材との嵌合部分の寸法に余裕を持たすことができ、施
工性が向上するとともに、内面部材の材質を要求される
機能に合わせて自由に選定することが可能となる(請求
項4)。
は、前記ケーブル敷設用内面部材、ケーブル保持材及び
通信ケーブル敷設部は、必ずしも管路筒長方向に連続で
配置される必要はなく、所定の間隔をもって複数配置さ
れている構造を採用することができる。
とは、通信ケーブルを既設管路内側に完全に固定するだ
けではなく、ケーブルが管路内側に垂れ下がらない程度
の間隔をもって、部分的に緩やかに係止する状態を含
む。
実施の形態について説明する。図1は請求項1に係る発
明の実施の形態を示す既設管路Pの筒長方向に直交する
面で切断した部分断面図である。
の補修構造を説明する。既設管路P内に中空骨組み状の
補強材1が配置され、その内側に嵌合部材2を介して内
面部材3が取り付けられており、そのうちの一部が、後
述するように、ケーブル敷設部が一体成型されてなるケ
ーブル敷設用内面部材30に換えられ、これらの補強材
1、嵌合部材2、内面部材3、およびケーブル敷設用内
面部材30によって全体として既設管路Pに沿った筒状
の内張り材が形成され、内面部材3およびケーブル敷設
用内面部材30と既設管内面との間の空隙内に硬化性充
填材7が充填されている。
しているが、この例においては、複数個の弧状セグメン
ト11a,11aを結合部材11bによって相互に結合
して、全体として既設管路Pの内面に略沿ったリング状
に組み立ててなるリング状補強材1を、既設管路Pの筒
長方向に複数個結合したものであり、その内周側には嵌
合部材2を嵌め込むための複数の嵌合用凹部110が周
方向に等間隔に形成されている。
ング状補強材1の嵌合用凹部110とほぼ同一の角張っ
た略C字形をした一様断面の帯状成形体である。補強材
に対する取り付けは、開口部分が内側を向くように、筒
長方向に設けられている複数のリング状補強材1の各嵌
合用凹部110内に嵌め込むことによって行われる。
結材4に一端を挿入した状態を斜視図で示すように、一
定の長さを有する左右対称の一様断面の帯状体であり、
平板状の本体部分31cの両縁部に片面側に突出する嵌
合用凸部31a,31bが一体形成された断面形状を有
している。この嵌合用凸部31a,31b間の距離は、
補強材1の内側に互いに平行に取り付けられている嵌合
部材2どうしの距離と等しく、互いに隣接する内面部材
3の、一方の嵌合用凸部31aと他方の内面部材3の嵌
合用凸部31bとが突き合わされた状態でそれぞれ嵌合
部材2の開口部に挿入される。この挿入状態において
は、各嵌合用凸部31a,31bの先端突出部が嵌合部
材2の開口部よりも幅が広くなっているため、内面部材
3は嵌合部材2を介して補強材1に確実に保持された状
態となる。
内面部材3は、既設管路Pの筒長方向に複数本が連結さ
れることによって補修長をカバーしている。すなわち、
複数の内面部材3が、筒長方向に隣接する端面どうしを
互いに当接させた状態で、内面部材連結材4によって連
結されることにより、全体として既設管路Pの補修長に
対応する長さとされ、その全体が嵌合部材2に対して取
り付けられている。
信ケーブル敷設部を持たない通常の内面部材3に換えて
管路周方向に少なくとも1つ以上、必要ライン数だけ配
置されるのであって、前述した内面部材3と同様の方法
で内面部材連結材4によって隣接する内面部材3と連結
されて、嵌合部材2を介して補強材1に保持される。
状を図3(A)に示す。ケーブル敷設用内面部材30
は、内面部材3と同様に、一定の長さを有する一様断面
の帯状体であり、かつ、平板状の本体部分31cの両縁
部に片面側に突出する嵌合用凸部31a,31bが一体
形成された断面形状を有している。そして、このケーブ
ル敷設用内面部材30には、平板状の本体部分31cの
内側に第2の壁部32aが形成されて二重壁構造となっ
ており、これによって、その肉厚内部に通信ケーブル5
を敷設できる。
設用内面部材30と嵌合部材2の間には、それぞれシー
ル材6が配置されており、管路筒長方向全体にわたって
水密構造を形成している。そして、内面部材3並びにケ
ーブル敷設用内面部材30と既設管路Pとの間の空隙内
に硬化性充填材7が充填・硬化される。
造例を図3(B)、(C)および(D)に示す。図3
(B)は(A)と同様に内面部材3の平板状の本体部分
31cの内側に第2の壁部32bが形成されて二重壁構
造となっており、これによって、その肉厚内部に通信ケ
ーブル5を敷設できる。図3(C)、(D)は内面部材
3の平板状の本体部分31cの管路内側に通信ケーブル
5を保持するための突出部32c、32dを形成した構
造例を示す。
いるケーブル敷設用内面部材の断面形状は、前記した形
状例に限られるものではなく、通信ケーブルが外力によ
り容易には移動しないようにまたは管内に通信ケーブル
が垂れ下がらない程度に保持できる機能があれば、内面
部材3の平板状の本体部分31cに形成するその形状は
任意の形状とすることができる。また、請求項1に係る
発明においては、内面部材連結材4を使用せず、管路長
と同等長さを有する内面部材3並びにケーブル敷設用内
面部材30を用いることも可能である。
図4に示す。この図4は既設管路の筒長方向に直交する
面で切断した部分断面図であり、既設管路と硬化性充填
材を省略して示している。この実施の形態においても、
前述の第1の実施の形態と同様に既設管路内に中空骨組
み状の補強材1が配置され、その内側に嵌合部材2を介
して内面部材3が取り付けられており、これらによって
全体として既設管路Pに沿った筒状の内張り材が形成さ
れ、内面部材3と既設管内面との間の空隙内に硬化性充
填材が充填されている。
を管路内側に保持することのできる略J字形をしたケー
ブル保持材91が内面部材3の嵌合用凸部31a,31
bによって挟持され、嵌合部材2を介して補強材1に取
り付けられている。更に、このケーブル保持材91と内
面部材3の間及びケーブル保持材91と嵌合部材2の間
にはそれぞれシール材6(例えばOリング等)が配置さ
れており、管路筒長方向全体にわたって水密構造を形成
している。
に係る発明の実施の形態と同じく、前述した略J字形を
した形状例に限られるものではなく、管内に通信ケーブ
ルが垂れ下がらない程度に保持できる機能があればその
構造は任意とすることができ、作業性を考慮して2つ以
上の部材に分割できる構造を採用することもできる。
に示す。図5では、通信ケーブルを管路内側に保持する
ケーブル保持材92の形状は開口部をもつ角張った略コ
の字形の形状を持ち、その両端部が内面部材3に挟持さ
れている構造を示す。また、図6では、ケーブル保持材
93が通信ケーブルを保持する保持部93aとその保持
部を支持する基台部93cから構成され、保持部93a
と基台部93cとがボルト93bによって連結されて、
更に当該基台部93cがその端部を前記内面部材3の間
に挟持されている構造を示している。また、請求項2に
係る発明においては、前述の請求項1に係る発明の実施
の形態と同じく、内面部材連結材4を適宜採用すること
も可能である。
詳述する。図7にその要部構成を既設管路の筒長方向に
直交する面で切断した断面図で示し、図8にはその図7
のA−A断面図を示す。
部33は、通信ケーブル敷設部を持たない前記した通常
の内面部材3と同じ断面形状を有する所定の長さの内面
部材短片33aと、通信ケーブルを管路内側に保持する
ことのできる略J字形をしたケーブル保持部94aと、
筒長方向に隣接する内面部材どうしを互いに連結させる
内面部材連結材4と、これらを連結するボルト94bと
で構成されている。
3が、通信ケーブル敷設部を持たない通常の内面部材3
に換えて管路周方向に少なくとも1つ以上、必要ライン
数だけ配置されるのであって、前述した内面部材3と同
様の方法で内面部材連結材4によって隣接する内面部材
と連結されて、嵌合部材2を介して補強材1に保持され
る。
飛び出した内面部材連結材4の両端部4a,4aによ
り、筒長方向に隣接する内面部材3,3と連結されてお
り、嵌合部材2(図示省略)を介して補強材1(図示省
略)に保持されて既設管路Pに沿った筒状の内張り材の
一部を形成している。
形態と同様に、内面部材3並びに内面部材短片33aと
嵌合部材2の間には、それぞれシール材が配置されてお
り、管路筒長方向全体にわたって水密構造を形成し、内
面部材3並びに内面部材短片33aと既設管路Pとの間
の空隙内に硬化性充填材7が充填・硬化されている。
ブル保持部は、前述した請求項2に係る発明の実施の形
態と同じく、管内に通信ケーブルが垂れ下がらない程度
に保持できる機能があれば、その形状は任意の形状とす
ることができ、作業性を考慮して2つ以上の部材に分割
できる構造を採用することもできる。
は、内面部材どうしの連結に用いられる内面部材連結材
4をケーブル保持部94aの支持基台として用いること
で、使用する部品点数を減らしコストダウンにつながる
とともに、予め管路外で保持部94aを固定した内面部
材短片33aを施工時に管路内に搬入することにより、
更に作業を軽減して工数を削減することができる。
内張り構造において、通信ケーブルの敷設構造は、通信
ケーブルの敷設本数に合わせた自由な配置が可能である
が、敷設した通信ケーブルを分岐させたり入れ替えたり
する場合がある為、管路周方向上部に配置することが好
ましく、更に、この通信ケーブル敷設構造は筒長方向に
連続して形成しても良いし、所定の間隔をもって複数形
成する構造を採用することもできる。
材質は、補強材は高剛性材料、例えば鋼であり耐久性を
持たせるために表面処理を施しても良い。内面部材(ケ
ーブル敷設用内面部材を含む)と嵌合部材は、下水道管
用ポリエチレン樹脂をはじめとするオレフィン系等の熱
可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂をはじめとする
熱可塑性樹脂、またはGFRP等の繊維強化プラスチッ
クや、あるいはステンレスをはじめとする金属(表面処
理を含む)とすることができる。また、内面部材連結材
及びケーブル保持材の材質は、ステンレスをはじめとす
る金属加工材料(表面処理を含む)や熱可塑性樹脂の成
型品、熱可塑性樹脂(FRPを含む)の成型品が使用可
能であり、特に本発明の実施の形態においては、耐腐食
性を有し剛直なものが好適に使用される。シール材の材
質としては、合成ゴムや水膨張性ゴム等を利用すること
ができる。硬化性充填材としては、例えばセメントミル
ク、モルタル、コンクリート等のセメント系材料、ある
いは不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂などを用いることができ、要求性能やコストによ
って適宜に選択される。
る、内面部材の嵌合用凸部の断面形状は、前記した実施
の形態で採用した形状に限られることなく、嵌合部材2
の開口部に対して、または直接的に補強材1に嵌合させ
る場合には嵌合用凹部110に対して、対の形で嵌合可
能であれば任意の形状とすることができる。また、内面
部材連結材4についても、その断面形状は前述した各実
施の形態のようにコ字形に限定されるものではない。
前述した各実施の形態のように角張った略C字形に限ら
れるものではなく、外面形状が補強材1に嵌合可能で、
かつ、内面形状が内面部材を対にした状態で嵌合可能な
形状であれば任意の形状とすることができる。また、必
ずしも嵌合部材2を用いる必要はなく、補強材1に対し
て直接的に内面部材を嵌合・固定してもよい。
の既設管路に本発明を適用した例を示したが、馬蹄形管
や矩形管(ボックスカルバート)等の任意断面の既設管
路に対しても本発明を等しく適用することができる。ま
た、既設管路の曲がり、うねり、段差、内面形状や内面
状態等に応じて、前述の各実施の形態の内張り構造を組
み合わせて使用することが可能であることは勿論であ
る。
路の筒長方向に内面部材が連続して配置され、管路周方
向に互いに隣接して全体として管路の筒長方向に沿って
伸びる筒状に配置された各内面部材のうちの少なくとも
1箇所に、その管路の内側面に通信ケーブルを保持する
ための構造を持たせることによって、補修後の管径縮小
を最小限に抑えつつ管路内側にケーブルを容易に敷設す
ることができる。
を保持するための構造が管路補修時に同時に形成される
ことから、補修後に余計な工数をかけることなくケーブ
ルを敷設することができ、更に、通信ケーブル敷設部の
視認が容易で、ケーブル敷設後の既設管に開孔部を設け
る場合でも、作業上誤ってケーブルを傷付けたり切断し
てしまうという恐れがなく、敷設したケーブルを容易に
分岐させたり入れ替えたりすることができる。
面部材が、嵌合部材を介して補強材に取り付けられるこ
とから、補強材と内面部材との嵌合部分の寸法に余裕を
持たすことができ施工性が向上するとともに、内面部材
の材質を要求される機能に合わせて自由に選定すること
ができる。
嵌合し、内面部材及び保持材と嵌合部材との間にシール
材を介在させることによって、管路筒長方向全体にわた
って確実な水密構造を形成することができる。
説明図で、通信ケーブル5の敷設状態を示す既設管路P
の筒長方向に直交する面で切断した部分断面図である。
部に、内面部材連結材4を装着した状態を示す斜視図で
ある。
で用いるケーブル敷設用内面部材30の断面図である。
また、図3(B),図3(C),図3(D)はケーブル
敷設用内面部材30のその他の形状例を示す。
説明図で、ケーブル保持材91で通信ケーブル5を敷設
した状態を示す既設管路Pの筒長方向に直交する面で切
断した要部断面図である。
形態の構造説明図で、図4とは異なった形状のケーブル
保持材92を用いて通信ケーブル5を敷設した状態を示
す要部断面図である。
形態の構造説明図で、図4および図5とは異なった形状
のケーブル保持材93を用いて通信ケーブル5を敷設し
た状態を示す要部断面図である。
ケーブル5を保持するための保持部94aが固定された
内面部材短片33aを既設管路Pの筒長方向に直交する
面で切断した断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 既設管路内に、当該既設管路内面に略沿
った中空骨組み状補強材が配置され、その補強材の内側
に、既設管路の筒長方向に連続した複数の内面部材が、
管路周方向に互いに隣接して全体として管路の筒長方向
に沿って伸びる筒状に配置された状態で前記補強材に取
り付けられ、その内面部材と既設管内面との間の空隙内
に硬化性充填材が充填されてなる管路の内張り構造であ
って、 前記内面部材のうちの少なくとも1つには、その管路の
内側面に通信ケーブルを保持するためのケーブル敷設部
が当該内面部材の肉厚内もしくは内面側に一体に形成さ
れていることを特徴とする管路の内張り構造。 - 【請求項2】 既設管路内に、当該既設管路内面に略沿
った中空骨組み状補強材が配置され、その補強材の内側
に、既設管路の筒長方向に連続した複数の内面部材が、
管路周方向に互いに隣接して全体として管路の筒長方向
に沿って伸びる筒状に配置された状態で前記補強材に取
り付けられ、その内面部材と既設管内面との間の空隙内
に硬化性充填材が充填されてなる管路の内張り構造であ
って、 通信ケーブルを保持するための保持材が管路周方向に少
なくとも1つ以上配置され、かつ、その保持材の端部が
補強材と内面部材の間に挟持されて当該内面部材の内側
に突出していることを特徴とする管路の内張り構造。 - 【請求項3】 既設管路内に、当該既設管路内面に略沿
った中空骨組み状補強材が配置され、その補強材の管路
内側に、既設管路の筒長方向並びに周方向にそれぞれ複
数の内面部材が筒状に取り付けられているとともに、管
路筒長方向に隣接している内面部材どうしは、互いの端
面が当接した状態で、双方の内面部材に跨がって配置さ
れた内面部材連結材により相互に連結されてなり、内面
部材と既設管路内面との間に硬化性充填材が充填されて
なる管路の内張り構造であって、 通信ケーブルを保持するための保持材が管路周方向に少
なくとも1つ以上取り付けられ、かつ、その保持材は内
面部材を介して前記内面部材連結材に固定されて当該内
面部材の内側に突出していることを特徴とする管路の内
張り構造。 - 【請求項4】 前記各内面部材が、前記補強材の管路内
側に装着された嵌合部材を介して当該補強材に取り付け
られていることを特徴とする請求項1、2、または3の
いずれかに記載の管路の内張り構造。
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