JP4425266B2 - 外装コンクリート管の製造方法及び外装コンクリート管製造用外装枠 - Google Patents
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このとき、前記コンクリート層9は、その外径が、前記管本体1の受口2の外周面とほぼ同径となるように形成されている。このため、連結された複数の外装コンクリート管20の表面に凹凸が少なくなり、スムースな推進施工が可能となる。
このとき、管本体1の直管部4外周に、予め溶接等により鉄筋7を固定しておき、管本体1とコンクリート層9との付着性能、及びそのコンクリート層9の強度を高める場合もある。
また、特許文献1のごとく、管本体1及び外装枠10を鉛直方向に配置する場合には、型枠として機能する前記フランジ部6は省くこともできる。
封止部材8が蛇行した状態に取り付けられていると、コンクリート層9の受口2側の端部の仕上がり形状も蛇行し、見映えが悪くなるので好ましくない。特に、封止部材8を、受口と直管部との間のテーパー部5に取り付ける際には蛇行が生じやすく、また、封止部材8がゴム等の可撓性を有する素材であれば、転倒を生じやすいともいえる。
すなわち、フランジ部が、前記コンクリート層を形成するための型枠の一部として機能する。
このフランジ部は、例えば、周知の締付部材によって管本体の外周に圧接させて固定することもできるし、溶接、接着等により固定することもできる。
テーパー部に封止部材を当接させれば、直管部に封止部材を当接させる場合と比較して、受口の外周面とコンクリート層の外周面との接続部に介在する凹部の深さを浅く抑えることができ、また、その凹部の管軸方向幅を小さくすることができる。また、テーパー部の作用により、封止部材が管本体にしっかりと密着するので、充填したモルタル又はコンクリートによって生じる浮力によって管本体が移動することを防止することができる。
そこで、上記の構成とすれば、管本体を外装枠に対して管軸方向へ移動させて、管本体のテーパー部に封止部材を当接させることにより、そのテーパー部と封止部材とが全周に亘って密着して調心機能が発揮される。このため、その管本体の管軸中心と、筒状を成す外装枠の筒軸中心とを容易に一致させることができる。
すなわち、筒状の周面部の内周に周方向全周に伸びる封止部材が固定され、前記封止部材よりも他端側にモルタル又はコンクリートの充填口が設けられており、前記封止部材が、前記周面部内に配置した管本体の外周全周に当接可能である構成とした外装枠である。
この外装コンクリート管20は、従来例と同様、「推進工法」に用いられるものであり、一つの外装コンクリート管20の受口2に、隣り合う他の外装コンクリート管20の挿し口3を順次嵌めることにより外装コンクリート管20を複数本連結し、その状態で、地中のさや管内を、あるいは地盤Gを掘削しながらその地盤G内を推進されるものである(図3参照)。
そのコンクリート層9内には、前記鉄筋7が所定の「被り(コンクリート層9の外周面から鉄筋7までの最小距離)」で埋め込まれているので、鉄筋7は外装コンクリート管20の外周に露出しないようになっている。
また、上型枠10aを載置する前の状態(図2(a)参照)において、管本体1のテーパー部5が下型枠10bの封止部材15に当接するように、管本体1の管軸方向位置を調整し、その後、上型枠10aを載置する手順を採用してもよい。この手法においても、前記調心機能を発揮することができる。
この充填口11及び空気抜き口12の設置位置は、外装枠10と管本体1との間の空間全体に、コンクリートを行き渡らせることができる限りにおいて、自由に設定できる。
このため、管本体1に形成されるコンクリート層9の他端は、前記フランジ部6よりも挿し口3側には至らない。また、コンクリート層9の一端は、前記テーパー部5の管軸方向中程あるいは、そのテーパー部5の管軸方向中程よりもやや一端側寄りの部分に位置して、受口2の外周面に至らない。したがって、受口2の外周付近に薄いコンクリート層9は形成されない。
また、テーパー部5の管軸方向中程よりもやや一端側寄りの部分に封止部材15が当接するので、図2(d)に示すように、コンクリート層9の外周面と前記受口2の外周面との接続部に介在する凹部9aの深さL1を浅く抑え、また、その凹部9aの管軸方向幅L2を小さくすることができる。
また、鋼リングの前記テーパー部5に接する部分は、その接する部分における前記テーパー部5の勾配と同一勾配に設定して、その密着度合いを高めている。
なお、前記外装枠10内に注入するコンクリートに代えて、モルタルを注入する場合もあり、また、必要に応じて鉄筋7の設置を省略する場合も考えられる。
2 受口
3 挿し口
4 直管部
5 テーパー部
6 フランジ部
6a リブ
7 鉄筋
8,15 封止部材
9 コンクリート層
10 外装枠
10a 上型枠
10b 下型枠
11 充填口
12 空気抜き口
13 縁部
14 補強部
16 周面部
20 外装コンクリート管
Claims (5)
- 一端に受口2を、他端に挿し口3を有する管本体1の外周を筒状の外装枠10で覆い、前記管本体1の外周と前記外装枠10の内周との間の空間にモルタル又はコンクリートを打設して、その管本体1と前記モルタル又はコンクリートとを一体化した外装コンクリート管の製造方法において、
前記外装枠10の内周に周方向に伸びる封止部材15を固定し、前記管本体1の外周を前記外装枠10で覆うことにより前記封止部材15が前記管本体1の外周全周に当接し、前記管本体1の外周と外装枠10の内周との間の空間に前記封止部材15よりも他端側から未硬化の前記モルタル又はコンクリートを充填して、前記封止部材15により、前記モルタル又はコンクリートがその封止部材15よりも一端側に流入することを阻止することを特徴とする外装コンクリート管の製造方法。 - 前記管本体1はその他端側に外径方向に突出するフランジ部6が全周に亘って設けられており、前記管本体1の外周を前記外装枠10で覆うことにより前記フランジ部6の外周縁が前記外装枠10の内周全周に当接し、前記フランジ部6により、前記モルタル又はコンクリートがそのフランジ部6よりも他端側に流入することを阻止することを特徴とする請求項1に記載の外装コンクリート管の製造方法。
- 前記管本体1は、前記受口2と前記挿し口3との間に一定の外径で連続する直管部4を有するとともに、前記直管部4と前記受口2との間にその受口2側に向かって徐々に拡径するテーパー部5を有しており、前記封止部材15は前記テーパー部5に当接することを特徴とする請求項2に記載の外装コンクリート管の製造方法。
- 前記管本体1及び外装枠10はその管軸方向が水平方向に配置され、その管本体1は前記外装枠10に対して管軸方向へ移動可能であり、前記管本体1は、前記封止部材15が前記テーパー部5に当接することにより、その当接位置から管軸方向他端側への移動が規制されることを特徴とする請求項3に記載の外装コンクリート管の製造方法。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の外装コンクリート管の製造方法に使用する外装枠10であって、筒状の周面部16の内周に周方向全周に伸びる封止部材15が固定され、前記封止部材15よりも他端側にモルタル又はコンクリートの充填口11が設けられており、前記封止部材15が、前記周面部16内に配置した管本体1の外周全周に当接可能であることを特徴とする外装コンクリート管製造用外装枠。
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