JP2003031700A - 不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法

Info

Publication number
JP2003031700A
JP2003031700A JP2001211946A JP2001211946A JP2003031700A JP 2003031700 A JP2003031700 A JP 2003031700A JP 2001211946 A JP2001211946 A JP 2001211946A JP 2001211946 A JP2001211946 A JP 2001211946A JP 2003031700 A JP2003031700 A JP 2003031700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
gate electrode
memory device
source
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001211946A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Moriya
博之 守屋
Takayuki Emori
孝之 江守
Toshio Kobayashi
敏夫 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001211946A priority Critical patent/JP2003031700A/ja
Publication of JP2003031700A publication Critical patent/JP2003031700A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Read Only Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ツインMONOSセルよりセル面積を縮小し、
ワード線間を短絡するような導電性残渣の発生を防止す
る。 【解決手段】隣接した2本のビット線(BL1とBL
2,BL2とBL3)間に2つのメモリトランジスタM
Ta,MTbが縦続接続され、このメモリトランジスタ
の2つのゲート電極CL1(またはCL2)とWL1と
が、その離間方向の寸法を膜厚とするように配置された
誘電体膜CHS2を挟んで近接し、かつ互いに絶縁され
ている。ワード線加工時に分断する第2ゲート電極が、
導電膜をパターンニングして出来た制御線CL1,CL
2の側面に対し形成された導電線サイドウォールSWな
ので、その分断時に残差が発生しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隣接したビット線
間に縦続接続した2つのメモリトランジスタを有し、当
該2つのメモリトランジスタそれぞれにデータを独立に
記憶可能な不揮発性半導体記憶装置と、その動作方法お
よび製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆるMONOS(Metal-O
xide-Nitride-Oxide-Semiconductor)型など、複数の誘
電体膜を積層させた電荷蓄積膜を有し、この電荷蓄積膜
内の電荷トラップに蓄積する電荷量を制御することで情
報の記憶を行う不揮発性半導体記憶素子が知られてい
る。
【0003】最近になって、従来のCHE(Channel Hot
Electron)注入方式によって電荷を離散的な電荷トラッ
プの分布領域の一部に注入できることに注目して、電荷
蓄積膜のソース側とドレイン側に2値情報を独立に書き
込むことにより、1メモリセル当たり2ビットを独立に
記憶可能な技術が報告された。
【0004】たとえば“2000 Symposium on VLSI Techn
ology, pp.122-123 ”では、ソース側とドレイン側に電
荷蓄積膜を分離して設け、電荷蓄積膜上に制御電極を設
け、かつ、制御電極間のチャネル中央部に電荷保持能力
を有しない単層の誘電体膜を介在させた状態でワードゲ
ート電極を設けている。ワードゲート電極はワード線に
接続され、制御電極はワード線と直交する方向に配線さ
れて、ワードゲート電極とは独立に制御される。このた
め、電荷注入の位置の制御性および電荷注入効率を上げ
ることができ、その結果、高速書き込みを達成してい
る。
【0005】このメモリセルはツインMONOSセルと
称せられ、行方向に一定間隔で繰り返したワードゲート
電極を有し、その行方向両側の壁面にサイドウォール形
の導電層を有している。このサイドウォール形の導電層
の直下にONO(Oxide-Nitride-Oxide) 膜、すなわち電
荷保持能力を有した電荷蓄積膜を有している。これに対
し、ワードゲート電極の直下には単層の誘電体膜が形成
され、そのため、この部分は電荷保持能力を有しない。
サイドウォール形の導電層とワードゲート電極をマスク
として、隣接するサイドウォール形の導電層間に表出す
る基板箇所にN型不純物を導入し、ソースまたはドレイ
ンとなるN+ 不純物領域を形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した論文には具体
的な製造方法は開示されていないが、このツインMON
OSセルは、以下に示す製造上および構造上の問題点が
ある。
【0007】第1に、このツインMONOSセルでは、
ワードゲート電極を有したMOS型トランジスタを有
し、その分メモリセル面積が大きい。
【0008】第2に、このツインMONOSセルでは、
構造上、ワード線間ショート不良が起きやすい。以下、
この不良の発生原因を説明する。ツインMONOSセル
におけるワードゲート電極は、最初は、列方向に長い平
行ライン状にパターンニングされる。このとき、通常、
ワードゲート電極材料を堆積した後、その上にレジスト
のパターンを形成し、このレジストをマスクとして異方
性が強いエッチング方法、たとえばRIE(Reactive Io
n Etching)によりワードゲート電極材料を加工する。レ
ジストパターンの断面形状は側面が順テーパとなるのが
普通であり、またエッチング時のレジストが多少なりと
も後退するため、加工後のワードゲート電極の側面も順
テーパとなる。また、レジストを用いないでエッチング
時に後退しない材料を用いても、エッチング時の側壁付
着物の影響等により、加工後のワードゲート電極の側面
に多少なりとも順テーパが出来やすい。このワードゲー
ト電極は、その後、たとえばワード線をパターンニング
する際に同時に加工しセル間で分離する必要がある。と
ころが、このとき既にワードゲート電極の側壁に対し絶
縁膜を介在させた状態で制御電極が形成されているため
台形状の断面形状を有した穴を掘りながら、ワードゲー
ト電極を選択的にエッチングにより除去しなければなら
ない。したがって、このエッチング時に逆テーパ状の制
御電極の側面の下部側がエッチングされ難く、この部分
に制御電極に沿って導電性の残渣が生じやすい。導電性
の残渣が生じると、ワード線間のショート不良となる。
【0009】本発明の第1の目的は、ツインMONOS
セルと同様に2つのメモリトランジスタを有しながら、
さらにセル面積を縮小することにある。本発明の第2の
目的は、ワード線間を短絡するような導電性残渣の発生
を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の第1の観点に係る不揮発性半導体記
憶装置は、隣接した2本のビット線間に2つのメモリト
ランジスタが縦続接続され、上記メモリトランジスタの
2つのゲート電極が、その離間方向の寸法を膜厚とする
ように配置された誘電体膜を挟んで近接し、かつ互いに
絶縁されている。
【0011】この不揮発性半導体記憶装置は、好適に、
第1導電型半導体と、第1導電型半導体内に離れて形成
された第2導電型半導体からなる2つのソース・ドレイ
ン領域と、上記ソース・ドレイン領域間の第1導電型半
導体上に電荷保持能力を有したゲート誘電体膜を介在さ
せた状態でそれぞれ交差し、互いに絶縁された第1,第
2ゲート電極とを有している。上記2つのメモリトラン
ジスタをそれぞれ有した複数のメモリセルが行列状に配
置された場合、好適に、上記ソース・ドレイン領域が、
列方向に長く配置されて当該配置方向の複数のメモリセ
ルを含み行方向に隣接した2つのメモリセル列で共有さ
れ、上記第1ゲート電極が、列方向に長く配置されて複
数のメモリセルで共有され、上記第2ゲート電極が、行
方向に長く配置されて複数のメモリセルで共有されてい
る。
【0012】このような構成の不揮発性半導体記憶装置
は、第1,第2ゲート電極間が、その離間方向の寸法を
膜厚とする誘電体膜を挟んで近接している。したがっ
て、従来のツインMONOSセルのように、2つのメモ
リトランジスタ間にMON型トランジスタを有しない。
第1ゲート電極を有したメモリトランジスタは、第2ゲ
ート電極の下方の第1導電型半導体領域とソース・ドレ
イン領域の一方との何れかをソースとし、他をドレイン
として動作する。第2ゲート電極を有したメモリトラン
ジスタは、第1ゲート電極の下方の第1導電型半導体領
域ともう1つのソース・ドレイン領域との何れかをソー
スとし、他をドレインとして動作する。
【0013】ところで、従来のツインMONOSセルで
は、2つのメモリトランジスタのゲート電極(制御電
極)は、ワードゲートの両側に形成されたサイドウォー
ル形状の導電層からなり、互いに並行に配置されてい
た。このため、2つのメモリトランジスタのゲート電極
のチャネル方向の断面が対称となっていた。これに対
し、上記第1の観点に係る不揮発性半導体記憶装置で
は、構造上、2つのメモリトランジスタのゲート電極
(第1,第2ゲート電極)が異なる方向に配置されるこ
とが多い。すなわち、第2ゲート電極を行方向に配置し
てワード線の機能を持たせた場合、第1ゲート電極は列
方向に配置される。そのような場合、第1,第2ゲート
電極のチャネル方向の断面形状が非対称となる。以下の
第2の観点に係る不揮発性半導体記憶装置の動作方法
は、このような非対称のゲート電極を同一メモリセル内
に有する場合に好適である。
【0014】本発明の第2の観点に係る不揮発性半導体
記憶装置の動作方法は、隣接した2本のビット線間に縦
続接続され断面形状が互いに非対称な複数種類のメモリ
トランジスタを含むメモリセルが行列状に配置された不
揮発性半導体記憶装置の動作方法であって、同一行内で
断面形状が互いに対称な同一種類のメモリトランジスタ
を選択して、同時に書き込み,読み出しまたは消去す
る。
【0015】たとえば、第1ゲート電極が列方向に長く
配置され、第2ゲート電極が行方向に長く配置され、ソ
ース・ドレイン領域が行方向の隣接メモリセルと共有し
た前記構成においては、その動作時に、メモリトランジ
スタを行方向で4つごとに1つ選択し、選択したメモリ
トランジスタを一括して書き込み,読み出しまたは消去
する。
【0016】この動作方法の適用を容易とするために、
前記した第1の観点に係る不揮発性半導体記憶装置にお
いて、好適に、奇数番目の上記第1ゲート電極が、それ
ぞれセレクトトランジスタを介して第1共通線に接続さ
れ、偶数番目の上記第1ゲート電極が、それぞれセレク
トトランジスタを介して第2共通線に接続されている。
【0017】上記ソース・ドレイン領域が、それぞれセ
レクトトランジスタを介して上層の配線層からなるビッ
ト線に接続された場合、好適に、上記第1,第2共通線
は、上記メモリセルを行列状に配置してなるメモリセル
アレイの外側に配置されている。メモリセルアレイのビ
ット方向の配線層をビット線のみとして、行方向の配線
ピッチを緩和するためである。
【0018】このような不揮発性半導体記憶装置の動作
方法では、同一ワード線に連なるメモリセルを並列動作
させる場合、必ず、断面形状が対称な(断面形状が同じ
場合を含む)メモリトランジスタを選択し一括動作させ
る。したがって、個々の動作時にバイアス電圧条件を最
適化しやすい。
【0019】前記した第1および第2の目的を達成する
ために、本発明の第3の観点に係る不揮発性半導体記憶
装置の製造方法は、隣接した2本のビット線間に縦続接
続された2つのメモリトランジスタを含む不揮発性半導
体記憶装置の製造方法であって、上記製造方法が以下の
諸工程、すなわち、電荷保持能力を有した第1ゲート誘
電体膜と第1ゲート電極との積層パターンを第1導電型
半導体上に形成し、電荷保持能力を有した第2ゲート誘
電体膜を、上記積層パターン周囲の第1導電型半導体の
表面上および上記第1ゲート電極の表面上に形成し、上
記積層パターンの両側面に第2ゲート誘電体膜を介在し
た状態で対向する2つの導電性サイドウォールを形成
し、2つの導電性サイドウォールの一方を除去し、残さ
れた他方の導電性サイドウォールと上記第1ゲート電極
とをマスクとしたイオン注入により、第2導電型半導体
からなり上記ビット線として機能するソース・ドレイン
領域を上記第1導電型半導体内に形成し、導電材料を堆
積して加工することにより、当該導電材料と電気的に接
続した上記他方の導電性サイドォール部分で上記第2ゲ
ート誘電体膜を挟んで上記第1導電型半導体と対向する
第2ゲート電極を形成する。
【0020】前記した第1および第2の目的を達成する
ために、本発明の第4の観点に係る不揮発性半導体記憶
装置の製造方法は、隣接した2本の第1,第2ビット線
間に縦続接続された2つのメモリトランジスタを含む不
揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、上記製造方
法が以下の諸工程、すなわち、第1導電型半導体の表面
側に第2導電型半導体からなる第1ソース・ドレイン領
域と、その上に接する導電層とからなる第1ビット線を
形成し、電荷保持能力を有したゲート誘電体膜を導電層
の表面上と、その周囲の半導体表面上とに形成し、導電
層の側面に上記ゲート誘電体膜を介在させた状態で対向
する第1ゲート電極を形成し、少なくとも第1ゲート電
極の表面に誘電体からなる絶縁膜を形成し、当該絶縁膜
を介して第1ゲート電極と絶縁し、かつ電荷保持能力を
有したゲート誘電体膜を挟んで第1導電型半導体と対向
する導電性サイドウォールを形成し、導電層,第1ゲー
ト電極および導電性サイドウォールをマスクとしたイオ
ン注入により、第2導電型半導体からなり第2ビット線
として機能する第2ソース・ドレイン領域を第1導電型
半導体内に形成し、導電材料を堆積して加工することに
より、当該導電材料と電気的に接続した上記導電性サイ
ドォール部分で上記ゲート誘電体膜を挟んで上記第1導
電型半導体と対向する第2ゲート電極を形成する。
【0021】この第3および第4の観点に係る不揮発性
半導体記憶装置の製造方法では、ソース・ドレイン領域
形成時のスペーサとして導電性サイドウォールが用いら
れ、最終的に、この導電性サイドウォールは第2ゲート
電極の一部となる。この導電性サイドウォールの幅が第
2ゲート電極を有したメモリトランジスタのゲート長を
決める。一方、第1ゲート電極を有したメモリトランジ
スタは、並行ストライプ状の配線または他の導電性サイ
ドウォールにより形成される。ところが、本発明のメモ
リセルでは、前記したように中央のMOS型トランジス
タが省略され、かつ、少なくとも第2ゲート電極を有す
るメモリトランジスタのゲート長が導電性サイドウォー
ル幅により規定されることから、総合的に行方向のセル
サイズが従来より縮小される。
【0022】第4の観点に係る不揮発性半導体記憶装置
の製造方法では、導電層を有した第1ビット線の配線抵
抗が低減されている。この導電層はソース・ドレイン領
域上に形成されるので、これがセルサイズを増大させる
要因とならない。また、第2ゲート電極を有するメモリ
トランジスタのみならず、第1ゲート電極を有するメモ
リトランジスタのゲート長も導電性サイドウォール幅に
より規定される。したがって、第4の観点に係る不揮発
性半導体記憶装置の製造方法では、第3の観点に係る不
揮発性半導体記憶装置の製造方法より、さらに行方向の
セルサイズが縮小される。
【0023】第3および第4の観点に係る不揮発性半導
体記憶装置の製造方法では、第2ゲート電極となる導電
材料を加工する際に、連続して導電性サイドウォールが
セルごとに分離される。導電性サイドウォールが形成さ
れるのに必要な段差を提供する第1ゲート電極は、導電
膜をパターンニングして形成された層、あるいは他の導
電性サイドウォールであるため、その側面が順テーパを
有する。したがって、導電性サイドウォールのセル間分
離時に、第1ゲート電極の側面の下部付近に導電材料の
エッチング残りが発生しにくい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、N
型チャネルのメモリトランジスタを有し、メモリセルア
レイ方式がVG(Vertual Ground)型の不揮発性メモリを
例として、図面を参照しながら説明する。
【0025】第1実施形態 図1は第1実施形態に係るメモリセルアレイの一部の平
面図であり、図2(A)は図1のA−A線に沿った断面
図である。また、図2(B)は図1のメモリセルアレイ
部分に対応した等価回路図である。
【0026】図2(B)に示すように、この不揮発性メ
モリの各メモリセルは、列方向の制御線CL1,CL
2,CL3,…の何れかにゲートが接続されたメモリト
ランジスタMTaと、ワード線WL1,WL2,WL
3,…の何れかにゲートが接続されたメモリトランジス
タMTbとを1つずつ有している。この2種類のメモリ
トランジスタMTa,MTbは、隣接するビット線間、
すなわちビット線BL1とBL2との間、あるいはビッ
ト線BL2とBL3との間に縦続接続されている。メモ
リトランジスタMTaのソースとドレインの一方が、隣
接するビット線の一方に接続され、メモリトランジスタ
MTbのソースとドレインの一方が、隣接するビット線
の他方に接続されている。両メモリトランジスタMT
a,MTbのソースとドレインの他方同士は、間に他の
トランジスタを介在させることなく、直接接続されてい
る。
【0027】同一列に属するメモリセルMC11,MC
21,MC31…のメモリトランジスタMTaのゲート
が制御線CL1に接続されている。同様に、メモリセル
MC12,MC22,MC32…のメモリトランジスタ
MTaのゲートが制御線CL2に接続されている。同一
行に属するメモリセルMC11,MC12,…のメモリ
トランジスタMTbのゲートがワード線WL1に接続さ
れている。同様に、メモリセルMC21,MC22,…
のメモリトランジスタMTbのゲートがワード線WL2
に接続され、メモリセルMC31,MC32,…のメモ
リトランジスタMTbのゲートがワード線WL3に接続
されている。
【0028】図2(A)において、符号SUBは、P型
の半導体基板、P型のウエルまたはSOI(Silicon On
Insulator)層などP型の各種の半導体層を示している。
便宜上、以下、基板SUBという。基板SUB内に、図
1に示すように列方向に長い並行ストライプのパターン
にて、N型不純物が導入されたソース・ドレイン領域S
/Dが形成されている。これらのソース・ドレイン領域
S/Dがビット線BL1,BL2,…を構成する。な
お、図2(A)の断面では奇数番目のビット線BL1,
BL3の幅と、偶数番目のビット線BL2の幅とが異な
るが、好ましくは、抵抗値を同等とするため、図1のよ
うに全てのビット線の幅を一定(たとえば、プロセスの
最小寸法F)とする。
【0029】ソース・ドレイン領域S/D間のP型半導
体領域がメモリトランジスタのチャネル形成領域であ
る。各セル内に、このチャネル形成領域を共有するよう
に縦続接続した2つのメモリトランジスタMTa,MT
bが形成されている。メモリトランジスタMTaのゲー
ト電極を兼用した制御線CL1,CL2が、チャネル形
成領域上に第1電荷蓄積膜CHS1を介在させた状態で
形成されている。制御線CL1,CL2の断面が四角形
である。制御線CL1,CL2の表面、制御線CL1,
CL2周囲のチャネル形成領域の表面およびソース・ド
レイン領域S/Dの表面上に、第2電荷蓄積膜CHS2
が形成されている。制御線CL1,CL2の互いに対向
する側面に、第2電荷蓄積膜CHS2を介在させた状態
で導電性サイドウォールSWが形成されている。また、
これらの導電性サイドウォールSWは、それぞれ第2電
荷蓄積膜CHS2を介在させた状態でチャネル形成領域
と対向する。
【0030】このように2つのメモリトランジスタMT
a,MTbのゲート電極は、その断面形状が非対称とな
っている。そのゲート電極、すなわち制御線CL1,C
L2および導電性サイドウォールSWは、たとえばN型
不純物がドープされた多結晶珪素または非晶質珪素など
からなる。これらメモリトランジスタMTa,MTbの
ゲート電極間が、その離間方向の寸法を膜厚とする誘電
体膜(第2電荷蓄積膜CHS2)により絶縁分離されて
いる。
【0031】第1,第2電荷蓄積膜CHS1,CHS2
は、とくに図示しないが、たとえば3層の誘電体膜から
構成される。最下層のボトム膜および最上層のトップ膜
は、たとえば、二酸化珪素、酸化窒化珪素(silicon oxy
nitride)または電荷トラップが少ない窒化珪素などから
なる。ボトム膜は基板との間で電位障壁として機能し、
トップ膜は、蓄積電荷がゲート側に抜けたり不要な電荷
がゲート側から電荷が入ることを防止する膜として機能
する。中間の膜には電荷トラップが多く含まれ、主とし
て電荷蓄積を担う膜として機能する。中間の膜は、電荷
トラップを多く含む窒化珪素や酸化窒化珪素、あるいは
金属酸化物からなる誘電体などにより構成される。な
お、後述するように、ボトム膜は、通常、基板表面や制
御線表面を熱酸化して形成される。このとき、単結晶珪
素の熱酸化レートが、多結晶珪素や非晶質珪素の熱酸化
レートの2倍程度となる。したがって、単結晶珪素(基
板SUB)上で必要な膜仕様とした第2電荷蓄積膜CH
S2は、その制御線表面部分が、より厚く形成される。
このため、十分なゲート間絶縁分離特性が得られやす
い。
【0032】導電性サイドウォールSW上および第2電
荷蓄積膜CHS2上に、ワード線が形成されている。ワ
ード線は、導電性サイドウォールSWと同じ多結晶珪素
または非晶質珪素、または、導電性サイドウォールSW
との接触抵抗が小さい金属材料などからなる。図1に示
すように、ワード線WL1,WL2,WL3,…が、制
御線CL1,CL2と直交する方向に長い並行ストライ
プ状に形成されている。また、導電性サイドウォールS
Wは、ワード線WL1,WL2,WL3,…の直下にの
み形成され、セル間で分断されている。
【0033】このような構成のメモリセルは、2つのメ
モリトランジスタのゲートとなる制御線とワード線が、
第2電荷蓄積膜CHS2を挟んで交差している。また、
メモリトランジスタMTbのゲートとして機能するワー
ド線部分(導電性サイドウォールSW)が、横方向にも
第2電荷蓄積膜CHS2を介在させた状態で制御線に対
面する。したがって、従来のツインMONOSセルのよ
うに、2つのメモリトランジスタ間にMOS型トランジ
スタを有しない。制御線をゲートとするメモリトランジ
スタMTaは、ワード線下方のチャネル形成領域とソー
ス・ドレイン領域S/Dの一方との何れかをソースと
し、他をドレインとして動作する。ワード線をゲートと
するメモリトランジスタMTbは、制御線下方のチャネ
ル形成領域ともう1つのソース・ドレイン領域S/Dと
の何れかをソースとし、他をドレインとして動作する。
【0034】書き込み時に、たとえばメモリセルMC1
1のメモリトランジスタMTaに電子注入を行う場合
は、ビット線BL1に正のドレイン電圧、ビット線BL
2に基準電圧を印加し、ワード線WL1にチャネルを形
成する電圧範囲内で最適化された正電圧を印加し、制御
線CL1に正のゲート電圧を印加する。このとき、ビッ
ト線BL1のソース・ドレイン領域S/Dからチャネル
に供給された電子がチャネル内を加速され、ビット線B
L0のソース・ドレイン領域S/D側で高いエネルギー
を得て、ボトム膜の電位障壁を越えてメモリトランジス
タMTaの第1電荷蓄積膜CHS1内に注入され、蓄積
される。なお、制御線とワード線との電圧値を、メモリ
トランジスタMTbのしきい値電圧に応じて微調整する
ことで、電子を第1電荷蓄積膜CHS1内にソース側か
ら効率よく注入する、いわゆるソースサイド注入も可能
である。第2メモリトランジスタMTbに電子を注入す
る場合は、制御線CL1とワード線WL1間で電圧を切
り替え、かつビット線BL1,BL2間の電圧を切り替
える。これにより、電子の供給側と電子がエネルギー的
にホットになる側が上記の場合と反対となり、電子が第
2メモリトランジスタMTbに注入される。
【0035】読み出し時には、読み出し対象のビットが
書き込まれたメモリトランジスタ側がソースとなるよう
にビット線BL1,BL2間に所定の読み出しドレイン
電圧を印加する。また、チャネルをオンさせ得るがメモ
リトランジスタMTa,MTbのしきい値電圧を変化さ
せない程度に低く、かつ、それぞれ最適化された正の電
圧を、制御線CL1とワード線WL1に印加する。この
とき、読み出し対象ビットが書き込まれたメモリトラン
ジスタの蓄積電荷量、あるいは電荷の有無の違いに応じ
て、記憶情報がドレイン側の電流量あるいは電位差に変
換されて読み出される。もう一方のビットを読み出す場
合は、そのビットが書き込まれたメモリトランジスタ側
がソースとなるように、ビット線電圧を切り替え、また
制御線とワード線の印加電圧を切り替えることにより、
上記と同様に読み出しを行う。
【0036】消去は、アバランシェブレイクダウンによ
り蓄積電荷とは逆極性の高エネルギー電荷を注入するこ
とにより行う。具体的に、制御線および/またはワード
線とソース・ドレイン領域S/Dとの間に、上記書き込
み時とは逆方向の電圧を印加する。たとえば、制御線お
よび/またはワード線に対し書き込み時とは逆極性のゲ
ート電圧を印加し、消去対象ビットに対応したソース・
ドレイン領域S/Dに対し上記ゲート電圧との電位差で
当該ソース・ドレイン領域S/Dが反転する電圧を印加
する。これにより起きた反転層でのブレークダウンによ
り、蓄積電荷と逆極性の高エネルギー電荷が生じ、この
高エネルギー電荷の一部を電界により引き寄せて消去対
象ビットに対応したメモリトランジスタの電荷蓄積膜に
注入する。なお、他の消去方法としては、高エネルギー
電荷を、基板内部に設けたPN接合で発生させることも
可能である。また、消去対象ビットの組合せに制約があ
るが、チャネル全面FNトンネリング消去も可能であ
る。
【0037】つぎに、メモリセルの製造方法を、図3
(A)から図5(B)に示す断面図を参照しながら説明
する。
【0038】P型半導体の基板SUB上に、たとえば、
熱酸化法により二酸化珪素膜(ボトム膜)を形成し、イ
ンキュベーション時間低減などを目的とし必要に応じて
少なくとも表面を窒化処理する。その上に、減圧CVD
法などにより窒化珪素膜(主電荷蓄積膜)を形成し、さ
らに窒化珪素膜表面を熱酸化するか、高温CVD法によ
り二酸化珪素膜(トップ膜)を形成する。以上より、図
3(A)に示すように、3層構造の第1電荷蓄積膜CH
S1が基板SUB上に形成される。続いて、第1電荷蓄
積膜CHS1上に、制御線となる多結晶珪素膜CLFを
堆積する。
【0039】この多結晶珪素膜CLF上にレジスト等の
マスク層を形成し、この積層膜をエッチングする。これ
により、図3(B)に示すように、制御線CL1,CL
2,…のパターンが、それぞれ第1電荷蓄積膜CHS1
を介在させた状態で基板SUB上に形成される。
【0040】図3(C)に示すように、第2電荷蓄積膜
CHS2を、制御線CL1,CL2の表面上と、その周
囲の基板SUB上に形成する。第2電荷蓄積膜CHS2
は、第1電荷蓄積膜CHS1と同様な3層構造を有し、
その形成方法も第1電荷蓄積膜CHS1と同じとする。
ただし、第1電荷蓄積膜CHS1の形成時に基板表面に
窒素原子が導入され、第2電荷蓄積膜CHS2のボトム
膜形成時に酸化レートが変動することがある。これを防
止するために、第2電荷蓄積膜CHS2の形成の前に、
基板表面を薄く犠牲酸化し、その酸化膜を除去すること
により、窒素原子を含む基板表層を均一に除去する工程
を付加してもよい。
【0041】多結晶珪素などの導電材料を堆積し、これ
をエッチバックする。これにより、図4(A)に示すよ
うに、制御線CL1,CL2のそれぞれの側面に対し、
第2電荷蓄積膜CHS2を介在させた状態で近接する導
電性サイドウォールSWが形成される。
【0042】図4(B)に示すように、制御線間で隣合
う2つの導電性サイドウォールSWからなるサイドウォ
ール対のうち、その行方向に1つおきの対を覆うよう
に、レジストR1を形成する。
【0043】このレジストR1をマスクにドライエッチ
ングを行い、図5(A)に示すように、レジストR1の
外側で露出していた導電性サイドウォールSWを除去す
る。これにより、上記サイドウォール対が行方向に1つ
おきに残される。
【0044】この導電性サイドウォールSWの対と、制
御線CL1,CL2とをマスクとしたイオン注入によ
り、N型不純物を基板内表面部に導入する。これによ
り、図5(B)に示すように、ビット線BL1,BL
2,BL3として機能するソース・ドレイン領域S/D
が形成される。なお、図5(B)では、奇数番目のソー
ス・ドレイン領域S/Dが、偶数番目のソース・ドレイ
ン領域S/Dより幅広く描いてあるが、両者を同じにし
てもよい。このためには、先に説明した図3(B)の制
御線のパターン形成工程で、後でサイドウォールを残す
制御線間スペースの幅を、サイドウォールを除去する制
御線間スペースの幅より予め大きく(たとえば2倍程度
に)する。
【0045】最後に、ワード線を形成する。すなわち、
多結晶珪素を厚く堆積して、これを図1に示すように行
方向に長い並行ストライプ状にパターンニングする。こ
のとき、同じ多結晶珪素からなり列方向に長いストライ
プ状の導電性サイドウォールSWが等間隔でセルごとに
分断される。以上により、メモリセルの基本構造が完成
する。その後、必要な工程を経て当該不揮発性メモリを
完成させる。
【0046】第2実施形態 図6は、第2実施形態に係るメモリセルアレイの一部の
平面図である。図7(A)は、図6のA−A線に沿った
断面図であり、図7(B)は、その等価回路図である。
また、図8(A)は図6のB−B線に沿った断面図、図
8(B)は図6のC−C線に沿った断面図、図8(C)
は図6のD−D線に沿った断面図である。
【0047】これらの図において、符号SUBは、P型
の半導体基板、P型のウエルまたはSOI(Silicon On
Insulator)層などP型の各種の半導体層を示している。
便宜上、以下、基板SUBという。N型不純物がドープ
されたソース・ドレイン領域S/Do,S/Deが、基
板SUB内で列方向に長い並行ストライプ状に形成され
ている。
【0048】このうち、偶数番目のソース・ドレイン領
域S/Deの上に接して、N型不純物がドープされた多
結晶珪素または非晶質珪素からなる導電層(ビット線B
L2,(BL4),…)が形成されている。後述するよ
うに、偶数番目のソース・ドレイン領域S/Deは、ビ
ット線BL2,(BL4),…を固相拡散源とするN型
不純物の熱拡散により形成される。また、この導電層の
表面は、熱酸化により形成された酸化膜OX1により覆
われている。その一方、奇数番目のソース・ドレイン領
域S/Do上には導電層が形成されていない。奇数番目
のソース・ドレイン領域S/Doは、図示しない上層の
配線層とともにビット線BL1,BL3,…を構成す
る。
【0049】図7(B)に示すように、このように構成
され隣接するビット線間に、列方向に長い制御線をゲー
トとするメモリトランジスタMTaと、行方向に長いワ
ード線をゲートとするメモリトランジスタMTbとが縦
続接続されている。このこと自体は、第1実施形態と同
様である。
【0050】ただし、第2実施形態では、制御線CL
1,CL2が導電性サイドウォールからなることが第1
実施形態と大きく異なる。偶数番面のビット線をなす導
電層表面の酸化膜OX1の表面上、および、その周囲の
半導体表面上に、ボトム膜,中間の主電荷蓄積膜および
トップ膜からなる3層構造の電荷蓄積膜CHSが形成さ
れている。制御線CL1,CL2をなす導電性サイドウ
ォールSW1は、電荷蓄積膜CHSを介在させた状態で
導電層BL2の両側面に対し形成されている。導電性サ
イドウォールSW1の表面に、熱酸化法により酸化膜O
X2が形成されている。導電性サイドウォールSW1の
外側に、それぞれもう1つ導電性サイドウォールSW2
が形成されている。2つの導電性サイドウォールSW
1,SW2の底面が、ソース・ドレイン領域S/Doと
S/Deとの間のP型半導体領域(チャネル形成領域)
に対し、電荷蓄積膜CHSを挟んで対面している。ま
た、2つの導電性サイドウォールSW1,SW2間は、
酸化膜OX2により絶縁されている。
【0051】外側の導電性サイドウォールSW2は、図
6に示すようにセル間で分断され、行方向に長い並行ス
トライプ状に配置されたワード線WL1,WL2,WL
3…の何れかに電気的に接続されている。
【0052】このワード線WL1,WL2,WL3…の
離間スペースの下方領域において、行方向に長い平行ス
トライプ状の誘電体分離層ISOが形成されている。誘
電体分離層ISOは、LOCOS(Local Oxidation of
Silicon)法、STI(ShallowTrench Isolation)法ある
いはフィールドアイソレーション(Field Isolation)法
の何れかによって形成される。ここでは、STI法が採
用され、数10nm程度の厚さの誘電体膜(誘電体分離
層ISO)が基板SUB表面に埋め込むように形成され
ている。この誘電体分離層ISOは、奇数番目のソース
・ドレイン領域S/Do部分で行方向に分離されてい
る。この誘電体分離層ISOは、図8に示すように、列
方向に隣接するセル間の境界領域でチャネルが出来ない
ようにするとともに、隣接するセルのチャネル間の電気
的干渉を防止する。また、その上を交差するビット線B
L2や制御線CL1,CL2の、この部分での基板との
容量を低減する。さらに、図8(B),(C)に示すよ
うに、チャネル幅Wを規定する役目もある。
【0053】ワード線WL1,WL2,WL3…のそれ
ぞれは、その幅方向両側に導電性サイドウォールSW3
を備える。このサイドウォールSW3を設けた理由は、
次の通りである。列方向のセルサイズを最小にするに
は、誘電体分離層ISOのラインとスペース、ワード線
WLのラインとスペースを、ともにフォトリソグラフィ
の解像限界等で決まる最小線幅Fで形成することが望ま
しい。その場合、必然的に、誘電体分離層ISO間のチ
ャネル幅Wは、ワード線WLの幅とほぼ一致し、両者の
間に合わせ余裕がとれなくなる。したがって、チャネル
形成領域に対し、ワード線が幅方向にずれると、とくに
図8(C)に示すメモリトランジスタMTbにおいて、
チャネル形成領域CHの一部でワード線WL3に重なら
ない領域ができてしまう。この領域はワード線WL3に
よる電界の支配を受けないため、ソースとドレイン間の
リークパスとなり、その結果、チャネルをオフ状態にす
ることができなくなる。とくに、ワード線WL3が幅方
向にずれることによって、チャネル形成領域CH上の電
荷蓄積膜CHSの端部にホットエレクトロンが注入され
ない領域が出来る。ところがホットホール注入を用いて
消去を行う場合、この記憶部端は制御ゲートの電界支配
下にあるためホットホールが注入され、その端部のしき
い値電圧のみが大きく低下し、そこを通してリーク電流
が増大してしまう。また、ワード線WL3の位置ずれに
よって実効的なチャネル幅が減少するという問題があ
る。ワード線幅の減少は読み出し電流の低下につなが
り、リーク電流の増大と相まって、読み出し信号のS/
N比の低下を加速するという不利益をともなう。本実施
形態では、ワード線WL1,WL2,WL3,…の側面
に、ワード線の幅を実質的に拡張するサイドウォールS
W3を設けることにより、ワード線を最小線幅Fで形成
しながらも上記したリークパスの形成およびチャネル幅
の減少を防止している。なお、この目的を達成するため
に、サイドウォールSW3の幅はフォトリソグラフィの
合わせ余裕と同じか、それ以上必要である。
【0054】書き込み,読み出しおよび消去動作は、第
1実施形態と同様に行う。
【0055】つぎに、メモリセルの製造方法を、図9
(A)から図11(B)に示す断面図を参照しながら説
明する。まず、基板SUB上に、図6に示すように、行
方向に長い平行ストライプ状の誘電体分離層ISOを形
成する。誘電体分離層ISO上および誘電体分離層IS
O間の半導体上の全面に、図9(A)に示すように、パ
ッド膜PAD,酸化阻止膜OSおよび主膜MSからなる
犠牲層SFを形成する。酸化阻止膜OSは酸化されにく
い緻密な膜であり、たとえば窒化珪素からなる。その下
のパッド膜PADは、酸化阻止膜OSの基板SUBに対
する密着性向上および応力緩和を目的として必要に応じ
て形成される薄い膜であり、たとえば二酸化珪素からな
る。犠牲層SFの主膜MSは、酸化阻止膜OSに対して
エッチング時の選択性が高い材料の膜、たとえば二酸化
珪素からなり、その膜厚はビット線の高さに応じて決め
られる。この犠牲層SFをレジスト等をマスクにパター
ンニングし、列方向に長い平行ストライプ状の開口部を
形成する。この開口部内に、その長手方向に沿って誘電
体分離層ISOと半導体基板領域とが交互に並んで露出
する。
【0056】N型不純物が高濃度にドープされた多結晶
珪素を厚く堆積し、これを表面から研磨またはエッチバ
ックすることにより、これを犠牲層SF表面で分離す
る。主膜MSを選択的に除去すると、図9(B)に示す
ように、犠牲層SFの開口部に埋め込まれた偶数番目の
ビット線BL2(,BL4,…)が形成される。
【0057】図9(C)に示すように、ビット線BL2
の表面を熱酸化して酸化膜OX1を形成する。酸化膜O
X1と酸化阻止膜OSの膜厚を最適化することにより、
酸化阻止膜OSの端面側でも酸化が十分に進み、十分な
厚さの酸化膜OX1によりビット線BL2の表面を完全
に覆うことができる。また、この加熱工程で、ビット線
BL2を構成する多結晶珪素を固相拡散源としてN型不
純物が半導体基板の表面領域に拡散し、その結果、ソー
ス・ドレイン領域S/Deが形成される。なお、この拡
散のみではソース・ドレイン領域S/Deの深さおよび
不純物濃度が不十分な場合は、追加の加熱をするか、あ
るいは、先の図9(A)の工程で、開口部を通したイオ
ン注入により必要な量のN型不純物を予め半導体活性領
域に導入しておくとよい。
【0058】酸化阻止膜OSおよびパッド膜PADを順
次除去し、図10(A)に示すように、表出した半導体
基板領域と酸化膜OX1の表面とを含む全面に、電荷蓄
積膜CHSを形成する。なお、電荷蓄積膜CHSが3層
構造でボトム膜を熱酸化により形成する場合は、ボトム
膜は半導体基板の表面にのみ形成される。
【0059】不純物が十分にドープされた多結晶珪素を
厚く堆積し、これをエッチバックする。これにより、図
10(B)に示すように、制御線CL1,CL2として
機能する導電性サイドウォールSW1が、ビット線BL
2の両側面に対し誘電体膜OX1,CHSを介在させた
状態で形成される。このときの不純物が十分にドープさ
れた多結晶珪素の厚さは、制御線CL1,CL2の幅を
決めるので厳密に制御される。
【0060】図11(A)に示すように、導電性サイド
ウォールSW1の表面を熱酸化して、酸化膜OX2を形
成する。また、不純物が十分にドープされた多結晶珪素
を厚く堆積し、これをエッチバックする。これにより、
図11(B)に示すように、導電性サイドウォールSW
2が、導電性サイドウォールSW1の外側に酸化膜OX
2介在させた状態で形成される。これら2つのサイドウ
ォールSW1,SW2およびビット線BL2をマスクと
したイオン注入を行い、奇数番目のソース・ドレイン領
域S/Doを基板SUB内に形成する。
【0061】最後に、ワード線を形成する。すなわち、
多結晶珪素を厚く堆積して、これを図6に示すように行
方向に長い並行ストライプ状にパターンニングする。こ
のとき、同じ多結晶珪素からなり列方向に長いストライ
プ状の導電性サイドウォールSW2が等間隔でセルごと
に分断される。続いて、再度、多結晶珪素を堆積してエ
ッチバックし、ワード線の側面にサイドウォールSW3
を形成する。以上により、メモリセルの基本構造が完成
する。その後、必要な工程を経て当該不揮発性メモリを
完成させる。
【0062】つぎに、以上述べてきた第1,第2実施形
態に係るメモリセル構造の、従来技術を示す前記論文に
記載されたメモリセル構造に対する利点を説明する。な
お、以下の説明では、上記論文に記載された断面構造に
おいて制御ゲートを2つのサイドウォールに分割した場
合を比較例とする。図12(A)は、上記論文に記載さ
れたセルの断面構造において、さらに制御ゲートを2つ
に分割した場合の行方向に沿った断面図である。図12
(B)は2メモリセルを中心に描いた平面図である。
【0063】この比較例のメモリセルは、2つのメモリ
トランジスタMTa,MTbを含む点で本発明の第1,
第2実施形態のメモリセルと共通している。
【0064】ただし、比較例のメモリセルは、ワード線
WLに接続されるワードゲートWGを有し、その側面に
電荷蓄積膜CSFを介在させた状態でサイドウォール状
の制御ゲートCG1,CG2,CG3を形成している点
で、本実施形態のメモリセルと構造上、大きく異なる。
制御ゲートCG1,CG2,CG3は列方向に長く形成
する必要から、少なくとも、その形成時に必要な段差を
提供するワードゲートWGも列方向に長い平行ストライ
プ状に形成する必要がある。しかし、その一方で、ワー
ド線WL間を電気的に分離するためには、ストライプ状
のワードゲートWGを各セルごとの孤立パターンに分断
する必要がある。以上の点は、セル構造上明らかであ
る。
【0065】以下、比較例のセル構造から予想される製
造方法を、順を追って簡潔に述べる。まず、単層の誘電
体膜DFとワードゲートWGとなる導電膜を基板SUB
上に積層させ、これらをパターンニングして列方向に長
い平行ストライプ状のパターンを形成する。このパター
ン表面および基板SUB表面を含む全面に、ONO膜か
らなる電荷蓄積膜CSFを形成する。この状態で、ワー
ドゲートWGとなる導電層間を埋め込むように不純物が
ドープされた多結晶珪素を厚く堆積し、これを異方性の
強い条件でエッチバックする。その結果、ワードゲート
WGとなる導電層の両側面に電荷蓄積膜CSFを介在さ
せた状態で多結晶珪素からなるサイドウォールが、制御
ゲートCG1,CG1,CG2,CG2,CG3,CG
3,…として形成される。多結晶珪素からなるサイドウ
ォール(ポリサイドウォール)の表面を熱酸化法により
酸化した後、ポリサイドウォールおよびワードゲートW
Gとなる導電層をマスクとし、かつポリサイドウォール
間の電荷蓄積膜CSFをスルー膜としたイオン注入によ
り、ポリサイドウォール間の基板表面領域にN型不純物
を導入しソース・ドレイン領域S/Dを形成する。その
後、ポリサイドウォール間のスペースを二酸化珪素など
の誘電体で埋め込んだ後、研磨またはエッチバックによ
り、その表面高さがほぼワードゲートWGとなる導電層
の高さと等しくなるように誘電体の表面を平坦化する。
この平坦化は、ワードゲートWGとなる導電層表面が露
出するが、ポリサイドウォール表面は熱酸化膜の存在に
より露出しない程度で止める。続いて、平坦化面上にワ
ード線WLとなる導電物質を堆積し、その上に行方向に
長い平行ストライプ状のレジストを形成する。レジスト
をマスクとして導電体をエッチングしワード線WL間を
分離する。また、連続してワード線WL間の下地に露出
した導電層をエッチングにより分断する。これにより、
ワードゲートWGがセルごとに孤立したパターンにて形
成される。
【0066】この比較例の第1の問題は、ワードゲート
WGにより制御されるMOSトランジスタを有し、その
分、セル面積が大きいことである。たとえば、ソース・
ドレイン領域S/Dの幅をプロセスの最小寸法Fとした
場合、メモリセルの行方向の寸法が3F程度となり、メ
モリセル面積は約6F2 となる。
【0067】これに対し、前記した第1実施形態では、
ソース・ドレイン領域S/Dの幅をFとした同じ仮定の
下、メモリセルが約5F2 (=2.5F×2F)とな
り、比較例よりメモリセル面積が2割程度削減された。
また、前記した第2実施形態では、制御線CL1,CL
2がサイドウォールからなるため更にメモリセル面積が
削減された。すなわち、ソース・ドレイン領域S/Dの
幅をFとした同じ仮定の下、メモリセルが約4F2 (=
2F×2F)となり、比較例よりメモリセル面積が3割
以上削減された。
【0068】比較例の第2の問題は、ワードゲートWG
となる導電層をセルごとのパターンに分断する際に多結
晶珪素の残渣が生じやすいことである。すなわち、前記
したようにワードゲートWGとなる導電層の断面が台形
状であることに起因して、これを分断する際には逆テー
パ状の側面を有した穴を掘ることとなり、その結果、表
面の開口部から見て影となる部分の最も奥まった箇所、
すなわち図12(B)に示すように側面の下辺に沿った
部分に筋状に多結晶珪素が残りやすい。このような多結
晶珪素の残渣は、ワードゲートWG間を電気的にショー
トさせるため、このメモリセルアレイはワード線ショー
ト不良となる。
【0069】第1実施形態に係るセル構造においては、
ワード線の加工時に、図1および図2(A)に示す導電
性サイドウォールSWを分断する。この導電性サイドウ
ォールSWは、制御線CL1,CL2の一方の側面に対
し形成されている。制御線CL1,CL2は通常のフォ
トリソグラフィを用いてパターンニングされているた
め、その側面が多少なりもと順テーパを有する。したが
って、第1実施形態に係るセル構造においては、制御線
CL1,CL2の側面の下部付近に導電物質が残り難い
という利点がある。第2実施形態に係るセル構造におい
ては、図7(A)に示すように、セル間で分離されたサ
イドウォールSW2が、他のサイドウォールSW1の側
面に対し配置されており、さらに導電物質が残り難い。
サイドウォールの外側面は、形成する対象面の傾斜より
緩やかとなる傾向があるからである。
【0070】比較例の第3の問題点は、第2実施形態の
ように誘電体分離層ISOを有していないため、書き換
え動作を何度も繰り返すうちに記憶部に隣接した電荷蓄
積膜CSFの領域に電荷が定常的に溜まりやすくなるこ
とである。とくに書き換え動作で注入だけが行われる電
荷、たとえば消去のために注入される逆極性の電荷(正
孔)は、注入だけされて意図的に引き抜かれることがな
いため、この領域に徐々に留まりやすい。その結果、チ
ャネルの外側にリークパスができやすくなる。図12
(B)は、この電荷の残留領域とリークパスの方向を示
す。
【0071】第2実施形態では、図8(C)においてチ
ャネル形成領域CH上に接した電荷蓄積膜CSFの部分
が電荷蓄積部となるが、その隣接領域は誘電体分離層I
SO上に位置する。したがって、この隣接領域に電荷が
定常的に溜まることがあっても、その下方領域が絶縁化
されているため、その電荷によってリークパスが生じな
いという利点がある。なお、この誘電体分離層ISO
は、第1実施形態においても同様に形成することができ
る。
【0072】その他、第2実施形態では、サイドウォー
ルSW1の形成時に段差を提供する層が導電物質(たと
えば不純物をドープした多結晶珪素)からなり、かつ、
偶数番目のソース・ドレイン領域S/De上に接してい
る。したがって、これらから構成される偶数番目のビッ
ト線BL2の配線抵抗が小さいという利点がある。ま
た、他の奇数番目のソース・ドレイン領域S/Doは、
上層の配線層に接続されるが、この配線ピッチがセルの
配置ピッチの2倍に緩和されている。
【0073】第1,第2実施形態では、本発明の技術的
思想の範囲内で種々の改変が可能である。たとえば、第
2実施形態においてサイドウォールSW1を形成する際
に段差を提供する層は、多結晶珪素に限らず非晶質珪
素、その他の導電体から構成することもでき、また誘電
体から構成することも可能である。その場合、誘電体分
離層ISOの下に偶数番目のソース・ドレイン領域S/
Deを埋め込んで形成するか、誘電体分離層ISOをソ
ース・ドレイン領域S/De上で分離させる必要があ
る。
【0074】また、図10(B)の工程において、多結
晶珪素のエッチング時に、電荷蓄積膜CHSのトップ膜
が多少エッチングされてしまうことがあるが、そのエッ
チング分を補完するため、図11(A)の酸化膜OX2
の形成の前後で、薄い酸化膜をCVDにより全面に形成
してもよい。あるいは、図10(B)の工程において、
多結晶珪素のエッチングに続いて電荷蓄積膜CHSをエ
ッチングし、再度、電荷蓄積膜CHSを形成してもよ
い。なお、ビット線BL2と制御線CL1またはCL2
との絶縁性が十分であれば、酸化膜OX1は必ずしも形
成する必要がない。
【0075】さらに、メモリトランジスタはMONOS
型に限定されない。たとえば、メモリトランジスタをM
NOS型とするために、電荷蓄積膜CHSをボトム膜と
窒化膜との2層としてもよい。電荷蓄積手段は、誘電体
膜を積層する際に積層膜内に離散的に発生する電荷トラ
ップに限定されず、積層膜内に埋め込んだ小粒径のシリ
コン微結晶であってもよい。また、電荷蓄積手段を電荷
蓄積膜内に埋め込まれた多結晶珪素の層から構成して、
メモリトランジスタをFG型としてもよい。この場合、
電荷蓄積膜を、2つのメモリトランジスタMTa,MT
bで共有できず、また、セル間でも分離する必要があ
る。
【0076】第3実施形態 上述した第1,第2実施形態で述べた構造のメモリセル
では、2つのメモリトランジスタMTa,MTbの断面
構造が非対称となる。第3実施形態は、このような構造
のセルに好適なメモリセルアレイ構造と、その動作方法
の一例を示すものである。
【0077】図13は、第3実施形態に係るメモリセル
アレイの構造を示す回路図である。各メモリセル内で直
列接続されたメモリトランジスタのソース端またはドレ
イン端は、副ビット線SBL1,SBL2,SBL3,
SBL4,SBL5,…に接続されている。また、メモ
リトランジスタMTaのゲートは、副制御線SCL1,
SCL2,SCL3,SCL4,…に接続されている。
【0078】各副ビット線は、セレクトトランジスタS
Tbを介して、上層配線層(主ビット線)MBL1,M
BL2,MBL3,MBL4,MBL5,…の何れかに
接続されている。主ビット線は、メモリセルアレイ内
で、列方向に長い並行ストライプ状に配置されている。
奇数番目の副制御線SCL1,SCL3,…は、セレク
トトランジスタSToを介して、列方向に配置された主
制御線MCLoに接続されている。また、偶数番目の副
制御線SCL2,SCL4…は、セレクトトランジスタ
STeを介して、主制御線MCLeに接続されている。
セレクトトランジスタSTbは、選択ゲート線SGbに
より一括して制御され、セレクトトランジスタSTo
は、選択ゲート線SGoにより一括して制御され、セレ
クトトランジスタSTeは、選択ゲート線SGeにより
一括して制御される。
【0079】このような配線構造では、たとえばワード
線32本、副ビット線64本を有したサブアレイ単位ご
とに、副ビット線および副制御線が分離され、上記した
主制御線MCLoと主制御線MCLeが1本ずつ設けら
れている。列方向のサブアレイ単位数に対応した複数の
主制御線MCLoが、共通制御線CCLoに接続されて
いる。同様に、複数の主制御線MCLeが、共通制御線
CCLeに接続されている。共通制御線に接続された複
数のサブアレイのうち特定のサブアレイが接続された選
択ゲート線SGb,SGo,SGeを活性化し、他の選
択ゲート線を非活性とすることにより、サブアレイの選
択がなされる。共通制御線CCLo,MCLeは、たと
えば主ビット線と同じ階層の金属配線層から構成され、
メモリセルアレイの外側に配置されている。このため、
本実施形態に係るメモリセルアレイにおいては、行方向
の金属配線ピッチが緩和され、この金属配線ピッチによ
ってメモリセルの寸法が制約されることがない。
【0080】つぎに、このように1セルおきに配線を共
通化した理由を説明する。制御線を有しないVG型メモ
リセルアレイにおいては、一般に、そのページ内の並列
書き込み動作が独立に、かつ並列にできない。たとえ
ば、あるメモリセルに“1”書き込みのためのビット線
電圧を設定すると、その右隣の他のセルに書き込めるデ
ータは、この2セルだけを考えると“1”でも“0”で
も可能である。ところが、実際には、この2番目のセル
に書き込むべきデータの論理が、更に右隣のセルのビッ
ト線電圧の印加方向に制約を与える。このようなビット
線電圧の印加方向の制約は、行方向に次々に波及するこ
とから、ページ全体で見ると、殆どの場合、任意書き込
みが出来ないセルが現出することなる。
【0081】これに対し、ワード線と絶縁分離された制
御線をメモリセルごとに有した本発明に係るメモリセル
では、ワード線の印加電圧とは独立に、制御線にチャネ
ルをオンまたはオフする制御電圧の印加が可能である。
制御線にチャネルをオフする電圧を印加すると、そのセ
ルでビット線電圧の印加方向の制約を遮断することがで
き、左右のビット線に任意に電圧設定が可能となる。こ
のことを利用して、このチャネル遮断のセル(アレイ分
割箇所)を切り換えながら、複数回の書き込み動作サイ
クルで、1ページの並列動作を完結させることが可能と
なる。
【0082】ところが、第1または第2実施形態のメモ
リセルアレイにおいて、分割箇所を不規則に設定する
と、1回の書き込みサイクルで書き込むメモリトランジ
スタの集合内で、メモリトランジスタMTaとMTbが
混在してしまう。メモリトランジスタMTaとMTbは
互いに非対称の断面形状を有するため、素子構造に起因
し、あるいはプロセス上の相違により、素子の電気的ま
たは物理的な素子パラメータが若干異なる。たとえば、
メモリトランジスタMTaとMTbとでは、チャネル寸
法、ゲートの抵抗や容量、電荷蓄積膜構造に差があり同
じ印加電圧条件でも、書き込み時間,読み出し時間およ
び消去時間が若干異なることがある。また、たとえば電
荷蓄積膜が2回に分けて形成された場合、プロセスのバ
ラツキを反映して特性差がでることは否定できない。
【0083】本発明に係る動作方法では、断面形状が対
称なメモリトランジスタを選択して一括動作させる。第
1,第2実施形態に係る構造のセルを有したメモリセル
アレイにおいて、2セルごとに同じ断面形状のメモリト
ランジスタを選択すると、1ページに対する動作サイク
ル数が最小となるため望ましい。以下、このセル選択方
法を含む動作方法を説明する。
【0084】図14は、隣接する2セル内におけるメモ
リトランジスタの定義を示す図である。ここで、図14
の左側に位置する奇数番目のセル内のメモリトランジス
タMTaをQ1、メモリトランジスタMTbをQ2と定
義する。また、その右側に隣接する偶数番目のセル内の
メモリトランジスタMTbをQ3、メモリトランジスタ
MTaをQ4と定義する。
【0085】図15(A)〜図15(D)に、選択され
たサブアレイに対する書き込み時のバイアス設定方法を
示す。なお、この図では、サブアレイの選択に用いるセ
レクトトランジスタが省略されている。
【0086】メモリトランジスタQ1に書き込みを行う
場合、図15(A)に示すように、選択行のワード線W
L1にチャネル・オン電圧5V、他のワード線に0V、
メモリトランジスタQ1が接続された副制御線SCL
1,SCL3,…に書き込みゲート電圧6V、他の副制
御線にチャネル・オフ電圧0Vを印加する。また、メモ
リトランジスタQ1が接続された副ビット線SBL1,
SBL3,…に書き込みデータに応じて5Vまたは0V
の値を有した書き込みドレイン電圧、他の副ビット線に
基準電圧0Vを印加する。これにより、ドレインに5V
が印加されたメモリトランジスタQ1のみ、その電荷蓄
積膜にCHEが注入がされる。このとき、メモリトラン
ジスタQ4が強制的にオフされ、これによりチャネル電
流の発生が防止され、また、メモリトランジスタQ4が
接続された副ビット線の任意な電圧設定を確保してい
る。非選択な行では、メモリトランジスタQ2,Q3が
強制的にオフされ、行内の全てのセルでチャネル電流の
発生が防止されている。
【0087】メモリトランジスタQ2に書き込みを行う
場合は、図15(B)に示すように、今まで書き込みゲ
ート電圧6Vを印加していた制御線にチャネル・オン電
圧5Vを印加し、今までチャネル・オン電圧5Vを印加
していた選択ワード線に書き込みゲート電圧6Vを印加
する。また、ビット線については、書き込みドレイン電
圧5Vまたは0Vの印加対象と、基準電圧0Vの印加対
象とを全て切り替える。他のバイアス条件は、図15
(A)と同じとする。このバイアス条件下、ドレインに
5Vが印加されたメモリトランジスタQ2のみ、その電
荷蓄積膜にCHEが注入がされる。
【0088】メモリトランジスタQ3に書き込みを行う
場合は、チャネルを強制的にオフさせるセルを切り替え
る必要がある。このため、図15(C)に示すように、
メモリトランジスタQ3を含むセルが接続された制御線
の印加電圧を、チャネル・オフ電圧0Vからチャネル・
オン電圧5Vに切り替える。逆に、他のセル側の制御線
の印加電圧を、チャネル・オン電圧5Vからチャネル・
オフ電圧0Vに切り替える。他のバイアス条件は、図1
5(B)の場合と同じとする。このバイアス条件下、ド
レインに5Vが印加されたメモリトランジスタQ3の
み、その電荷蓄積膜にCHEが注入がされる。
【0089】メモリトランジスタQ4に書き込みを行う
場合は、Q1選択(図15(A))からQ2選択(図1
5(B))に切り替えたとき同様に、書き込みゲート電
圧6Vの印加対象と、チャネル・オン電圧5Vの印加対
象とを切り替える。また、ビット線については、書き込
みドレイン電圧5Vまたは0Vの印加対象と、基準電圧
0Vの印加対象とを切り替える。このバイアス条件下、
ドレインに5Vが印加されたメモリトランジスタQ4の
み、その電荷蓄積膜にCHEが注入がされる。
【0090】このバイアス設定方法では、ビット線と制
御線の印加電圧に関し、2セル内4ビットを1周期とし
て同じ電圧値の組合せが行方向に繰り返し設定される。
これは、書き込み時間を揃える必要がある場合に、好都
合だからである。具体的には、書き込みゲート電圧6V
を制御線に印加する図15(A),(D)の場合と、ワ
ード線に印加する図15(C),(D)の場合とで、そ
の値を若干変化させる。これにより、メモリトランジス
タQ1およびQ4の書き込み時と、メモリトランジスタ
Q2およびQ3の書き込み時とで、所定のしきい値電圧
変化を得るまでの書き込み時間を揃えることが可能とな
る。
【0091】図16(A)〜図16(D)に、読み出し
時のバイアス設定方法を示す。メモリトランジスタQ1
を読み出し場合、図16(A)に示すように、選択行の
ワード線WL1にチャネル・オン電圧5V、他のワード
線に0V、メモリトランジスタQ1が接続された副制御
線SCL1,SCL3,…に読み出しゲート電圧2.5
V、他の副制御線にチャネル・オフ電圧0Vを印加す
る。また、メモリトランジスタQ1が接続された副ビッ
ト線SBL1,SBL3,…に基準電圧0V(フローテ
ィング状態)、他の副ビット線に読み出しドレイン電圧
1.5Vを印加する。これにより、しきい値電圧がロー
レベルにあるメモリトランジスタQ1のみオンし、フロ
ーティング状態で0Vの副ビット線電位が変化する。こ
のとき、メモリトランジスタQ4が強制的にオフされ、
これによりチャネル電流の発生が防止されている。非選
択な行では、メモリトランジスタQ2,Q3が強制的に
オフされ、行内の全てのセルでチャネル電流の発生が防
止されている。副ビット線の電位変化は、図示しないセ
ンスアンプにより増幅されて出力される。
【0092】メモリトランジスタQ2を読み出す場合
は、図16(B)に示すように、今まで読み出しゲート
電圧2.5Vを印加していた制御線にチャネル・オン電
圧5Vを印加し、今までチャネル・オン電圧5Vを印加
していた選択ワード線に読み出しゲート電圧2.5Vを
印加する。また、ビット線については、読み出しドレイ
ン電圧1.5Vの印加対象と、基準電圧0V(フローテ
ィング状態)の印加対象とを全て切り替える。他のバイ
アス条件は、図16(A)と同じとする。このバイアス
条件下、メモリトランジスタQ2からデータが、フロー
ティング状態の副ビット線に読み出され、センスアンプ
で増幅されて出力される。
【0093】メモリトランジスタQ3を読み出す場合
は、チャネルを強制的にオフさせるセルを切り替える必
要がある。このため、図16(C)に示すように、メモ
リトランジスタQ3を含むセルが接続された制御線の印
加電圧を、チャネル・オフ電圧0Vからチャネル・オン
電圧5Vに切り替える。逆に、他のセル側の制御線の印
加電圧を、チャネル・オン電圧5Vからチャネル・オフ
電圧0Vに切り替える。他のバイアス条件は、図16
(B)の場合と同じとする。このバイアス条件下、メモ
リトランジスタQ2からデータが、フローティング状態
の副ビット線に読み出され、センスアンプで増幅されて
出力される。
【0094】メモリトランジスタQ4を読み出す場合
は、Q1選択(図16(A))からQ2選択(図16
(B))に切り替えたとき同様に、読み出しゲート電圧
2.5Vの印加対象と、チャネル・オン電圧5Vの印加
対象とを切り替える。また、ビット線については、読み
出しドレイン電圧1.5Vの印加対象と、基準電圧0V
(フローティング状態)の印加対象とを切り替える。こ
のバイアス条件下、メモリトランジスタQ2からデータ
が、フローティング状態の副ビット線に読み出され、セ
ンスアンプで増幅されて出力される。
【0095】このバイアス設定方法では、たとえば、図
15(A),(D)の場合と、図15(C),(D)の
場合とで、読み出しドレイン電圧1.5Vの値を若干変
化させる。これにより、メモリトランジスタQ1および
Q4の読み出し時と、メモリトランジスタQ2およびQ
3の読み出し時とで、読み出し時間を揃えることが可能
となる。
【0096】なお、上述した書き込み方法,読み出し方
法は、動作サイクルを少なくするために、選択されるセ
ルの頻度が最も多い場合である。本発明では、これに限
らず、断面形状が対称なメモリトランジスタが同時選択
される限り、たとえば4メモリセルごと、8メモリセル
ごとの選択も可能である。
【0097】消去は、全ビット一括で行う場合と、4種
類のメモリトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4の何れ
か1つまたは2つを選択して行う場合とがある。図17
に全ビットを一括消去する場合のバイアス設定方法を示
す。また、図18(A),(B)にメモリトランジスタ
を対で選択して消去する場合、図19(A),(B)に
メモリトランジスタQ1,Q2それぞれを選択して消去
する場合について、バイアス設定方法を示す。
【0098】図17の全ビット一括消去の場合は、全ワ
ード線と全制御線とに負電圧−6Vを印加し、全ビット
線に正電圧5Vを印加する。これにより、バンド間トン
ネル電流に起因したホットホールが全てのメモリトラン
ジスタに注入され、全ビットが消去状態となる。
【0099】メモリトランジスタQ1,Q2を選択して
消去する場合は、図18(A)に示すように、全ての制
御線に−6Vを印加し、消去対象Q1,Q4が接続され
たビット線に5Vを印加し、残りのビット線と全てのワ
ード線とに消去禁止電圧0Vを印加する。これにより、
バンド間トンネル電流に起因したホットホールがメモリ
トランジスタQ1,Q4に注入され、半数のビットが消
去状態となる。メモリトランジスタQ2,Q3を選択し
て残りの半数のビットを消去するには、図18(B)に
示すように、制御線とワード線間、および、ビット線同
士の間で、消去禁止電圧0Vの印加対象と、−6Vまた
は5Vの印加対象とを、図18(A)の場合から切り替
える。これにより、バンド間トンネル電流に起因したホ
ットホールがメモリトランジスタQ2,Q3に注入さ
れ、残りの半数のビットが消去状態となる。
【0100】メモリトランジスタQ1のみ選択して消去
するには、図18(A)において、メモリトランジスタ
Q4が接続された制御線にも消去禁止電圧0Vを印加す
る(図19(A))。一方、メモリトランジスタQ4の
み選択して消去するには、図18(A)において、メモ
リトランジスタQ1が接続された制御線にも消去禁止電
圧0Vを印加する(図19(B))。同様にして、メモ
リトランジスタQ2,Q3の一方のみ選択して行う消去
は、選択しない他方のメモリトランジスタが接続された
制御線に消去禁止電圧0Vを印加することにより実現さ
れる。
【0101】
【発明の効果】本発明に係る不揮発性半導体記憶装置お
よびその製造方法によれば、従来例のようにMOSトラ
ンジスタが省略され、メモリセル面積が小さくできる。
ワードゲート電極とワード線を接続する工程が不要であ
る。ワード線となる第2ゲート電極の加工時に導電物質
の残渣が発生しないことから、電極間ショート不良の発
生が防止されている。本発明に係る不揮発性半導体記憶
装置の動作方法によれば、メモリセル内に互いに非対称
な断面をもつ複数のメモリトランジスタを含む場合で
も、その非対称性やプロセスの違いによる動作速度の違
い等を是正することができ、動作信頼性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るメモリセルアレイの一部の
平面図である。
【図2】(A)は、図1のA−A線に沿った断面図であ
る。(B)は、図1に示すメモリセルアレイ部分の等価
回路図である。
【図3】(A)〜(C)は、第1実施形態に係る不揮発
性メモリの製造において、電荷蓄積膜の形成までを示す
断面図である。
【図4】(A)および(B)は、図3に続く工程から、
導電性サイドウォール除去用レジストの形成工程までを
示す断面図である。
【図5】(A)および(B)は、図4に続く工程から、
ソース・ドレイン領域の形成工程までを示す断面図であ
る。
【図6】第2実施形態に係るメモリセルアレイの一部の
平面図である。
【図7】(A)は、図6のA−A線に沿った断面図であ
る。(B)は、図6に示すメモリセルアレイ部分の等価
回路図である。
【図8】(A)は、図6のB−B線に沿った断面図であ
る。(B)は、図6のC−C線に沿った断面図である。
(C)は、図6のD−D線に沿った断面図である。
【図9】(A)〜(C)は、第2実施形態に係る不揮発
性メモリの製造において、導電層の表面を熱酸化する工
程までを示す断面図である。
【図10】(A)および(B)は、図9に続く工程か
ら、第1導電性サイドウォールの形成工程まで示す断面
図である。
【図11】(A)および(B)は、図10に続く工程か
ら、ソース・ドレイン領域の形成工程まで示す断面図で
ある。
【図12】(A)は、第1,第2実施形態の比較例に係
るメモリセルの構造を示す概略断面図である。(B)
は、この比較例に係る2つのメモリセルを中心としたメ
モリセルアレイの平面図である。
【図13】第3実施形態に係るメモリセルアレイの配線
構造を示す回路図である。
【図14】第3実施形態の説明で用いたメモリトランジ
スタの定義を示す図である。
【図15】(A)〜(D)は、第3実施形態に係る書き
込み方法のバイアス設定条件を示す図である。
【図16】(A)〜(D)は、第3実施形態に係る読み
出し方法のバイアス設定条件を示す図である。
【図17】第3実施形態に係る第1の消去方法のバイア
ス設定条件を示す図である。
【図18】(A)と(B)は、第3実施形態に係る第2
の消去方法のバイアス設定条件を示す図である。
【図19】(A)と(B)は、第3実施形態に係る第3
の消去方法のバイアス設定条件を示す図である。
【符号の説明】
MTa,MTb…メモリトランジスタ、MC11等…メ
モリセル、WL,WL1〜WL3…ワード線(第2ゲー
ト電極)、CL1,CL2…制御線(第1ゲート電
極)、BL1〜BL3…ビット線、SUB…基板(第1
導電型半導体)、ISO…誘電体分離層、CHS,CH
S1,CHS2…電荷蓄積膜、CLF…制御線となる
膜、SW,SW1〜SW3…導電性サイドウォール、S
/D,S/Do,S/De…ソース・ドレイン領域(第
2導電型半導体)、OX1,OX2…酸化膜、CH…チ
ャネル形成領域、SF…犠牲層、PAD…パッド膜、O
S…酸化阻止膜、MS…犠牲層の主膜、R1,R2…レ
ジスト、STo,STe…セレクトトランジス、SBL
1等…副ビット線、SCL1等…副制御線、MCLo,
MCLe…主制御線、CCLo,CCLe…共通制御
線、SGb,SGo,SGe…選択ゲート線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 敏夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B025 AA07 AC01 AE00 AE08 5F083 EP18 EP28 EP36 ER03 ER04 ER06 ER09 ER11 ER19 ER22 ER23 ER30 GA09 HA02 JA04 KA06 KA14 LA12 LA16 MA02 NA01 PR39 ZA21 5F101 BA45 BA46 BB03 BB09 BC02 BC04 BC11 BD10 BD23 BE05 BE06 BE07 BF05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接した2本のビット線間に2つのメモリ
    トランジスタが縦続接続され、 上記メモリトランジスタの2つのゲート電極が、その離
    間方向の寸法を膜厚とするように配置された誘電体膜を
    挟んで近接し、かつ互いに絶縁された不揮発性半導体記
    憶装置。
  2. 【請求項2】第1導電型半導体と、 第1導電型半導体内に離れて形成された第2導電型半導
    体からなる2つのソース・ドレイン領域と、 上記ソース・ドレイン領域間の第1導電型半導体上に電
    荷保持能力を有したゲート誘電体膜を介在させた状態で
    それぞれ交差し、互いに絶縁された第1,第2ゲート電
    極とを有した請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】上記2つのメモリトランジスタのしきい値
    電圧が独立に設定されている請求項2記載の不揮発性半
    導体記憶装置。
  4. 【請求項4】上記2つのメモリトランジスタをそれぞれ
    有した複数のメモリセルが行列状に配置され、 上記ソース・ドレイン領域が、列方向に長く配置されて
    当該配置方向の複数のメモリセルを含み行方向に隣接し
    た2つのメモリセル列で共有され、 上記第1ゲート電極が、列方向に長く配置されて複数の
    メモリセルで共有され、 上記第2ゲート電極が、行方向に長く配置されて複数の
    メモリセルで共有された請求項2記載の不揮発性半導体
    記憶装置。
  5. 【請求項5】上記第1ゲート電極が、列方向に長い並行
    ストライプ形状を有し、上記ソース・ドレイン領域間の
    第1導電型半導体上に電荷保持能力を有した第1ゲート
    誘電体膜を介在させた状態で交差し、 上記第2ゲート電極が、行列方向に長い並行ストライプ
    形状を有し、上記2つのソース・ドレイン領域上,上記
    ソース・ドレイン領域間の第1導電型半導体上および上
    記第1ゲート電極の表面上に電荷保持能力を有した第2
    ゲート誘電体膜を介在させた状態で交差した請求項4記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】行方向に繰り返された上記ソース・ドレイ
    ン領域の1つおきに、導電層がソース・ドレイン領域上
    に接して形成され、 電荷保持能力を有した上記ゲート誘電体膜が、少なくと
    も上記ソース・ドレイン領域間の第1導電型半導体上に
    形成され、 上記第1ゲート電極が、誘電体膜を介在させた状態で導
    電層の両側面に形成され、 上記第2ゲート電極が、導電層が接していない他のソー
    ス・ドレイン領域上,上記第1ゲート電極上および導電
    層上に、それぞれ誘電体膜を介在させた状態で交差した
    請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】同じ第1導電型半導体内で列方向に隣接し
    たメモリセルの2つのチャネル形成領域を電気的に分離
    する誘電体分離層が、少なくとも上記第2ゲート電極間
    の第1導電型半導体の表面領域に形成された請求項4記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】上記第2ゲート電極は、その幅方向両側に
    導電性サイドウォールを有し、 当該導電性サイドウォールのそれそれが上記誘電体分離
    層の縁部上に重なった請求項7記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  9. 【請求項9】奇数番目の上記第1ゲート電極が、それぞ
    れセレクトトランジスタを介して第1共通線に接続さ
    れ、 偶数番目の上記第1ゲート電極が、それぞれセレクトト
    ランジスタを介して第2共通線に接続された請求項4記
    載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】上記ソース・ドレイン領域は、それぞれ
    セレクトトランジスタを介して上層の配線層からなるビ
    ット線に接続され、 上記第1,第2共通線は、上記メモリセルを行列状に配
    置してなるメモリセルアレイの外側に配置された請求項
    9記載の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】隣接した2本のビット線間に縦続接続さ
    れ断面形状が互いに非対称な複数種類のメモリトランジ
    スタを含むメモリセルが行列状に配置された不揮発性半
    導体記憶装置の動作方法であって、 同一行内で断面形状が互いに対称な同一種類のメモリト
    ランジスタを選択して、同時に書き込み,読み出しまた
    は消去する不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  12. 【請求項12】上記不揮発性半導体記憶装置において、 上記メモリセルが、第1導電型半導体内に離れて形成さ
    れた第2導電型半導体からなる2つのソース・ドレイン
    領域と、 上記ソース・ドレイン領域間の第1導電型半導体上に電
    荷保持能力を有したゲート誘電体膜を介在させた状態で
    それぞれ交差し、電極間の寸法が膜厚となるように配置
    された誘電体膜により互いに絶縁分離された第1,第2
    ゲート電極とを有し、 上記2つのソース・ドレイン領域が、列方向に長く配置
    されて当該配置方向の複数のメモリセルを含み行方向に
    隣接する2つのメモリセル列で共有され、 上記第1ゲート電極が、列方向に長く配置されて複数の
    メモリセルで共有され、 上記第2ゲート電極が、行方向に長く配置されて複数の
    メモリセルで共有され、 上記不揮発性半導体記憶装置の動作において、 メモリトランジスタを行方向で4つごとに1つ選択し、 選択したメモリトランジスタを一括して書き込み,読み
    出しまたは消去する請求項11に記載の不揮発性半導体
    記憶装置の動作方法。
  13. 【請求項13】上記書き込みまたは読み出しにおいて、
    動作対象のメモリトランジスタを含まない非選択メモリ
    セル内でチャネル電流の発生を阻止する電圧を、上記第
    1ゲート電極に対し行方向で1つおきに印加する請求項
    12記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
  14. 【請求項14】隣接した2本のビット線間に縦続接続さ
    れた2つのメモリトランジスタを含む不揮発性半導体記
    憶装置の製造方法であって、 上記製造方法が以下の諸工程、すなわち、 電荷保持能力を有した第1ゲート誘電体膜と第1ゲート
    電極との積層パターンを第1導電型半導体上に形成し、 電荷保持能力を有した第2ゲート誘電体膜を、上記積層
    パターン周囲の第1導電型半導体の表面上および上記第
    1ゲート電極の表面上に形成し、 上記積層パターンの両側面に第2ゲート誘電体膜を介在
    した状態で対向する2つの導電性サイドウォールを形成
    し、 2つの導電性サイドウォールの一方を除去し、 残された他方の導電性サイドウォールと上記第1ゲート
    電極とをマスクとしたイオン注入により、第2導電型半
    導体からなり上記ビット線として機能するソース・ドレ
    イン領域を上記第1導電型半導体内に形成し、 導電材料を堆積して加工することにより、当該導電材料
    と電気的に接続した上記他方の導電性サイドォール部分
    で上記第2ゲート誘電体膜を挟んで上記第1導電型半導
    体と対向する第2ゲート電極を形成する各工程を含む不
    揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  15. 【請求項15】隣接した2本の第1,第2ビット線間に
    縦続接続された2つのメモリトランジスタを含む不揮発
    性半導体記憶装置の製造方法であって、 上記製造方法が以下の諸工程、すなわち、 第1導電型半導体の表面側に第2導電型半導体からなる
    第1ソース・ドレイン領域と、その上に接する導電層と
    からなる第1ビット線を形成し、 電荷保持能力を有したゲート誘電体膜を導電層の表面上
    と、その周囲の半導体表面上とに形成し、 導電層の側面に上記ゲート誘電体膜を介在させた状態で
    対向する第1ゲート電極を形成し、 少なくとも第1ゲート電極の表面に誘電体からなる絶縁
    膜を形成し、 当該絶縁膜を介して第1ゲート電極と絶縁し、かつ電荷
    保持能力を有したゲート誘電体膜を挟んで第1導電型半
    導体と対向する導電性サイドウォールを形成し、 導電層,第1ゲート電極および導電性サイドウォールを
    マスクとしたイオン注入により、第2導電型半導体から
    なり第2ビット線として機能する第2ソース・ドレイン
    領域を第1導電型半導体内に形成し、 導電材料を堆積して加工することにより、当該導電材料
    と電気的に接続した上記導電性サイドォール部分で上記
    ゲート誘電体膜を挟んで上記第1導電型半導体と対向す
    る第2ゲート電極を形成する各工程を含む不揮発性半導
    体記憶装置の製造方法。
  16. 【請求項16】上記導電層の形成工程が、さらに以下の
    諸工程、すなわち、 第1導電型半導体上に導電層のパターンが形成される部
    分で開口する犠牲層を形成し、 犠牲層の開口部内に導電材料を埋め込み、 犠牲層を除去する各工程を含む請求項15記載の不揮発
    性半導体記憶装置の製造方法。
  17. 【請求項17】上記導電層が第2導電型不純物を含む半
    導体材料から構成され、 導電層の形成後の加熱時に、導電層内の第2導電型不純
    物を第1導電型半導体内に熱拡散させて上記第1ソース
    ・ドレイン領域を形成する請求項16記載の不揮発性半
    導体記憶装置の製造方法。
  18. 【請求項18】上記犠牲層の形成後に、その開口部を通
    したイオン注入により上記第1ソース・ドレイン領域を
    形成する請求項16記載の不揮発性半導体記憶装置の製
    造方法。
  19. 【請求項19】上記犠牲層が、相対的に薄い酸化阻止膜
    と、 その上に相対的に厚く形成され、酸化阻止膜との選択的
    エッチングが可能な材料からなり、その開口部の形状が
    上記導電層の形状を主に決める主膜とを含み、 上記導電層の形成工程が、さらに以下の諸工程、すなわ
    ち、 犠牲層となる導電材料を埋め込んだ後に上記主膜を除去
    し、 導電材料の表面を熱酸化して絶縁膜を形成し、 上記酸化阻止膜を除去する各工程を含む請求項16記載
    の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
JP2001211946A 2001-07-12 2001-07-12 不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法 Pending JP2003031700A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001211946A JP2003031700A (ja) 2001-07-12 2001-07-12 不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001211946A JP2003031700A (ja) 2001-07-12 2001-07-12 不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003031700A true JP2003031700A (ja) 2003-01-31

Family

ID=19047184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001211946A Pending JP2003031700A (ja) 2001-07-12 2001-07-12 不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003031700A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003078045A (ja) * 2001-09-03 2003-03-14 Sony Corp 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法
JP2006302985A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Renesas Technology Corp 不揮発性半導体装置の製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0582793A (ja) * 1991-09-20 1993-04-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 半導体記憶素子
JPH0677498A (ja) * 1992-08-28 1994-03-18 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
JPH0750396A (ja) * 1993-08-06 1995-02-21 Sony Corp Nand型不揮発性半導体メモリ装置およびその製造方法
JP2001506410A (ja) * 1996-12-17 2001-05-15 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト メモリセル装置およびその製造方法
JP2002539611A (ja) * 1999-03-09 2002-11-19 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 不揮発性メモリを有する半導体装置
JP2003017600A (ja) * 2001-04-25 2003-01-17 Samsung Electronics Co Ltd 2ビット作動の2トランジスタを備えた不揮発性メモリ素子並びにその駆動方法及び製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0582793A (ja) * 1991-09-20 1993-04-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 半導体記憶素子
JPH0677498A (ja) * 1992-08-28 1994-03-18 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
JPH0750396A (ja) * 1993-08-06 1995-02-21 Sony Corp Nand型不揮発性半導体メモリ装置およびその製造方法
JP2001506410A (ja) * 1996-12-17 2001-05-15 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト メモリセル装置およびその製造方法
JP2002539611A (ja) * 1999-03-09 2002-11-19 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 不揮発性メモリを有する半導体装置
JP2003017600A (ja) * 2001-04-25 2003-01-17 Samsung Electronics Co Ltd 2ビット作動の2トランジスタを備えた不揮発性メモリ素子並びにその駆動方法及び製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003078045A (ja) * 2001-09-03 2003-03-14 Sony Corp 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法
JP2006302985A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Renesas Technology Corp 不揮発性半導体装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7829404B2 (en) Method of making a semiconductor memory array of floating gate memory cells with program/erase and select gates
KR101418645B1 (ko) 비휘발성 메모리 셀들을 위한 방법 및 장치
US20030161192A1 (en) Nonvolatile semiconductor memory device and methods for operating and producing the same
JP2007299975A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US7638835B2 (en) Double density NROM with nitride strips (DDNS)
JP2003046002A (ja) 不揮発性半導体メモリ装置およびその動作方法
JP2002203918A (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法
JP2006191049A (ja) 不揮発性記憶素子、その製造方法及び動作方法
TWI738542B (zh) 具隔離井區之記憶胞及其相關非揮發性記憶體
JP2002368141A (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JP4547749B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
KR100495892B1 (ko) 비휘발성 반도체 기억장치, 그의 제조 방법 및 그의 동작방법
JP4670187B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JP4461042B2 (ja) 不揮発性メモリの製造方法
KR100241523B1 (ko) 플래쉬 메모리 소자 및 이를 이용한 프로그램, 소거 및 독출방법
US7611946B2 (en) Method of fabricating a non-volatile memory device
JP2007142468A (ja) 半導体装置
JPH11195718A (ja) 不揮発性半導体記憶装置と、その製造方法及びその駆動方法
US6839278B1 (en) Highly-integrated flash memory and mask ROM array architecture
KR100706791B1 (ko) 비휘발성 기억 장치, 그 형성 방법 및 동작 방법
JP2003046003A (ja) 不揮発性半導体メモリ装置とその動作方法
JP2003031700A (ja) 不揮発性半導体記憶装置、その動作方法および製造方法
US6392927B2 (en) Cell array, operating method of the same and manufacturing method of the same
JP4521253B2 (ja) 半導体記憶装置の製造方法
JP2003078045A (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080701

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111018