JP2003031231A - 燃料電池用イオン伝導性高分子膜およびそれを用いた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用イオン伝導性高分子膜およびそれを用いた燃料電池

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JP2003031231A
JP2003031231A JP2001212446A JP2001212446A JP2003031231A JP 2003031231 A JP2003031231 A JP 2003031231A JP 2001212446 A JP2001212446 A JP 2001212446A JP 2001212446 A JP2001212446 A JP 2001212446A JP 2003031231 A JP2003031231 A JP 2003031231A
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acid group
fuel cell
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conductive polymer
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JP2001212446A
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Satoko Fujiyama
聡子 藤山
Takehiko Onomi
毅彦 尾身
Masaji Tamai
正司 玉井
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン伝導性が高く耐熱性に優れ、かつ
柔らかくて取り扱いが容易な燃料電池用イオン伝導性高
分子膜およびそれを用いる燃料電池を提供すること。 【解決手段】 下記式(I)で表わされる繰り返し単位
を含むプロトン酸基を含有したポリアミドよりなる燃料
電池用イオン伝導性高分子膜、およびそれを用いる燃料
電池。 【化1】 (AおよびBは芳香族環、脂肪族環からなる化合物で、
少なくとも1つはシクロヘキサン環またはノルボルナン
環を表わし、XおよびYは、スルホン酸基、カルボン酸
基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン
酸基を表わし、aおよびbは0以上の整数で、a+bは
1以上。NH基以外の水素は、アルキル基、ハロゲン化
炭化水素基、ハロゲンで置換されてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料電池に好適に適
用できるイオン伝導性高分子膜およびそれを用いる燃料
電池に関する。さらに詳しくは、プロトン酸基を持った
ポリアミドからなる燃料電池用イオン伝導性高分子膜お
よびそれを用いる燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題の点から新エネルギー蓄
電または発電素子が社会で強く求められてきている。燃
料電池もその1つとして注目されており、低公害、高効
率という特徴から最も期待される発電素子である。燃料
電池とは、水素やメタノール等の燃料を酸素または空気
を用いて電気化学的に酸化することにより、燃料の化学
エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すもので
ある。
【0003】このような燃料電池は、用いる電解質の種
類によってりん酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型およ
び高分子電解質型に分類される。りん酸型燃料電池は、
すでに電力用に実用化されている。しかし、りん酸型燃
料電池は高温(200℃前後)で作用させる必要があ
り、そのため起動時間が長い、システムの小型化が困難
であること、またりん酸のプロトン伝導度が低いために
大きな電流を取り出せないという欠点を有していた。
【0004】これに対して、高分子型燃料電池は操作温
度が最高で約80〜100℃程度である。また、用いる
電解質膜を薄くすることによって燃料電池内の内部抵抗
を低減できるため高電流で操作でき、そのため小型化が
可能である。このような利点から高分子型燃料電池の研
究が盛んになってきている。
【0005】この高分子型燃料電池に用いる高分子電解
質膜には、燃料電池の電極反応に関与するプロトンにつ
いて高いイオン伝導性が要求される。このようなイオン
伝導性高分子電解質膜材料としては、超強酸基含有フッ
素系高分子が知られている。
【0006】しかし、これらの高分子電解質材料はフッ
素系の高分子であるために、非常に高価であるという問
題を抱えている。また、これらの高分子の持つガラス転
移温度が低いために、操作温度である100℃以上の高
温では水分保持が十分でないために、イオン伝導度が急
激に低下し電池として作用できなくなるという問題があ
った。
【0007】一方、イオン伝導性を持たせるためにポリ
マーにカルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ば
れる、イオンに解離し得る残基を持たせることが特表平
8―504293に記載されているが、ポリマー骨格や
イオン伝導度については何ら記載されていない。
【0008】また、スルホン酸基を含有するポリアミド
は、Ajit K. Chaudhuri, Journal of Polymer Science:
Polymer Chemistry Edition, Vol.18, 2949-2958 (198
0)、E. J. Vandenberg, Journal of Polymer Science:
Part A: Polymer Chemistry, Vol.27, 3745-3757 (198
9)、 J. C. Salamone, Polym. Prepr. 30(1), 281-282
(1989)、 Y. K. Dai, Journal of Polymer Science: Pa
rt A: Polymer Chemistry, Vol.32, 397-400 (1994)、
Evan Y. Chu, Journal of Polymer Science: Part B: P
olymer Physics, Vol.33, 71-75 (1995)、 R. Tirasiri
chai, Polym. Prepr. Vol.38, 838-839 (1997), 特許第
2745381号によって知られているが、これらには
自立膜形成能があることやイオン伝導性を示すことは示
唆されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
技術が持つ問題を解決しようとするものである。本発明
の目的は、イオン伝導性が高く耐熱性に優れた、燃料電
池用イオン伝導性高分子膜およびそれを用いる燃料電池
を提供することにある。また本発明は、イオン伝導性が
高く耐熱性に優れ、かつ柔らかくて取り扱いが容易な燃
料電池用イオン伝導性高分子膜およびそれを用いる燃料
電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高いイオ
ン伝導性を示し、耐熱性が高くポリマー骨格を有する燃
料電池用イオン伝導性高分子膜の開発を鋭意進めた結果
本発明に到達した。
【0011】本発明は、下記式(I)で表わされる繰り
返し単位を含むプロトン酸基を含有したポリアミドより
なる燃料電池用イオン伝導性高分子膜を提供する。
【0012】
【化5】 (式中AおよびBは芳香族環、脂肪族環からなる化合物
であって、少なくとも1つはシクロヘキサン環またはノ
ルボルナン環を表わし、XおよびYはそれぞれ、スルホ
ン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基か
ら選ばれるプロトン酸基を表わし、aおよびbは0以上
の整数であり、a+bは1以上である。式中のNH基以
外の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基または
ハロゲンで置換されていてもよい。)
【0013】前記プロトン酸基を含有したポリアミド
が、式(I)で表わされる繰り返し単位においてBがシ
クロヘキサン環またはノルボルナン環である、下記式
(II)および/または(III)で表わされる繰り返し単
位を含むポリアミドであるイオン伝導性高分子膜は、本
発明の好ましい態様である。
【0014】
【化6】 (XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸
基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン
酸基を表わし、Dはシクロヘキサン環またはノルボルナ
ン環を表わし、xおよびyは0〜4の整数で、かつ1≦
x+y≦8であり、式中のNH基以外の水素は、アルキ
ル基、ハロゲン化炭化水素基またはハロゲンで置換され
ていてもよい。)
【0015】
【化7】 (XおよびYは前記と同様であり、Zはスルホン酸基、
カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれ
るプロトン酸基を表わし、Dはシクロヘキサン環または
ノルボルナン環を表わし、x、yおよびzは0〜4の整
数で、かつ1≦x+y+z≦12であり、式中のNH基
以外の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基また
はハロゲンで置換されていてもよい。)
【0016】前記式(I)で表わされる繰り返し単位
が、下記に示された繰り返し単位から選ばれた少なくと
も一つの繰返し単位を含むポリアミドであることを特徴
とするイオン伝導性高分子膜。
【0017】
【化8】
【0018】前記式(I)〜(III)で表わされる繰返し
単位において、X、Y、Zのいずれもがスルホン酸基で
あるイオン伝導性高分子膜は、本発明の好ましい態様で
ある。
【0019】前記式(I)〜(III)で表わされる繰返し
単位において、a、x、zのいずれもが1である前記し
たイオン伝導性高分子膜は、本発明の好ましい態様であ
る。
【0020】前記プロトン酸基を含有したポリアミド
が、前記式(I)〜(III)で表される繰り返し単位を
2種以上含む共重合体または複合体である前記したイオ
ン伝導性高分子膜は、本発明の好ましい態様である。
【0021】前記プロトン酸基を含有したポリアミド
が、前記式(I)〜(III)で表される繰り返し単位
を25モル%以上含むポリアミドである前記したイオン
伝導性高分子膜は、本発明の好ましい態様である。
【0022】また、本発明は、前記のイオン伝導性高分
子体膜を用いる燃料電池を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るイオン伝導性
高分子膜およびそれを用いる燃料電池について具体的に
説明する。
【0024】本発明のイオン伝導性高分子膜は、下記式
(I)で表わされる繰り返し単位を含むプロトン酸基を
含有したポリアミドよりなる燃料電池用イオン伝導性高
分子膜である。
【化9】
【0025】式(I)中、AおよびBは芳香族環、脂肪
族環からなる化合物であって、少なくとも1つはシクロ
ヘキサン環またはノルボルナン環を表わし、XおよびY
はそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、
スルホンイミド基から選ばれるプロトン酸基を表わし、
aおよびbは0以上の整数であり、a+bは1以上であ
る。また、式中のNH基以外の水素は、アルキル基、ハ
ロゲン化炭化水素基またはハロゲンで置換されていても
よい。
【0026】前記式(I)で表わされる繰返し単位にお
いて、AおよびBは芳香族環、脂肪族環からなる化合物
であるが、そのうちBがシクロヘキサン環またはノルボ
ルナン環であることが好ましい。
【0027】また、前記式(I)で表わされる繰返し単
位において、Aがベンゼン環またはベンジジン環である
ことがより好ましい。
【0028】これらシクロヘキサン環、ノルボルナン
環、ベンゼン環またはベンジジン環の水素はアルキル
基、ハロゲン化炭化水素基またはハロゲンで置換されて
いてもよい。
【0029】前記式(I)で表わされる繰返し単位にお
いて、XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン
酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロト
ン酸基を表すが、なかでもスルホン酸基であることが好
ましい。
【0030】前記式(I)で表わされる繰返し単位の好
ましい例として、下記式(II)および/または(III)
で表わされる繰返し単位を挙げることができる。
【0031】
【化10】 (XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸
基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン
酸基を表わし、Dはシクロヘキサン環またはノルボルナ
ン環を表わし、xおよびyは0〜4の整数で、かつ1≦
x+y≦8であり、式中のNH基以外の水素は、アルキ
ル基、ハロゲン化炭化水素基またはハロゲンで置換され
ていてもよい。)
【0032】
【化11】 (XおよびYは前記と同様であり、Zはスルホン酸基、
カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれ
るプロトン酸基を表わし、Dはシクロヘキサン環または
ノルボルナン環を表わし、x、yおよびzは0〜4の整
数で、かつ1≦x+y+z≦12であり、式中のNH基
以外の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基また
はハロゲンで置換されていてもよい。)
【0033】前記式(II)および(III)で表わさ
れる繰返し単位において、XおよびYはそれぞれ、スル
ホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基
から選ばれるプロトン酸基を表すが、なかでもスルホン
酸基であることが好ましい。
【0034】前記式(I)〜(III)で表わされる繰返
し単位において、a、x、zのいずれもが1である繰り
返し単位を含むプロトン酸基を含有したポリアミドより
なる燃料電池用イオン伝導性高分子膜は、本発明の好ま
しい態様である。
【0035】本発明のプロトン酸基を含有したポリアミ
ドが、前記式(I)〜(III)で表される繰り返し単位
を2種以上含む共重合体または複合体であるイオン伝導
性高分子膜は、本発明の好ましい態様である。ここで複
合体とは、一つの繰返し単位からなる重合体と、他の繰
返し単位からなる重合体の混合物をいう。
【0036】このようなプロトン酸基含有ポリアミドと
しては、具体的に下式(1)〜(28)などが挙げられ
る。
【0037】
【化12】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】本発明では上記化合物中、前記式(1)、
(3)、(5)、(6)、(9)、(11)、(1
3)、(15)、(17)、(19)、(20)、(2
3)、(24)、(25)、(26)、(27)、(2
8)が好ましい。
【0041】中でも(1)、(5)、(9)、(1
3)、(17)、(20)、(23)、(24)、(2
5)、(26)、(27)、(28)がより好ましい。
【0042】本発明では、上記式(I)〜(III)で表さ
れるポリアミドの分子量は、重量平均分子量で1,00
0〜100万が好ましく、特には1万〜50万が好まし
い。
【0043】これらの本発明のプロトン酸基含有ポリア
ミドは以下のようにして合成できるが、これらの方法や
条件に限定されるものではない。
【0044】ジアミン化合物とクロロホルミル化物とを
重縮合する方法として窒素雰囲気下のフラスコにプロト
ン酸基を含有したジアミン化合物、塩化リチウム、例え
ばジメチルアセトアミドなどの溶媒を入れ、100℃程
度に加熱してジアミン化合物および塩化リチウムを溶解
させる。その後フラスコを冷却し、攪拌しながらジクロ
ロホルミル化合物の溶媒溶液を滴下し加え室温で1晩反
応させる。
【0045】反応液をメタノールまたは水などに排出し
て、ろ過および乾燥を行い、目的物であるポリアミドを
得る(E. J. Vandenbergらの文献(Journal of Polymer
Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol.27, 3745,
1989)、J. C. Salamoneらの文献(Polym. Prepr. 30
(1), 281, 1989)など)。
【0046】ここで用いる溶媒は特に限定されないが、
スルホン酸基を含有するジアミン化合物が溶解する溶媒
が好ましく、ジメチルアセトアミドやジメチルスルホキ
シドが一般に用いられる。また、反応溶液の濃度、反応
時間などは使用する原料によって異なるが、一般的には
5wt%〜80wt%濃度で、30分〜50時間反応さ
せれば十分である。
【0047】また、ピリジンなどを加えジアミン化合物
のプロトン酸基と塩を形成させておくと重合度が向上す
ることが知られている(E. J. Vandenbergらの文献(Jo
urnal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistr
y, Vol.27, 3745, 1989))が、γ―ピコリンなどのピ
リジン誘導体やその他のプロトン酸と塩を形成する化合
物を使用することもできる。
【0048】また、特許第2745381号に記載され
たような以下の方法でも合成することができる。すなわ
ち、亜りん酸エステルとピリジンまたはその誘導体の存
在下においてジアミン化合物とジスルホン酸化合物を重
縮合させる方法で、このときジアミン化合物またはジス
ルホン酸化合物のいずれかにプロトン酸基が含まれてい
る。
【0049】また、前記のようなプロトン酸基を持つ化
合物から合成する方法の他に、ポリアミドを合成した後
に例えば発煙硫酸などでスルホン酸基を導入しても良
い。
【0050】本発明のプロトン酸基含有のポリアミド
は、一種で使用しても、複数種を共重合して使用しても
良い。また、他のポリマーとの共重合体として使用する
ことも可能である。共重合するポリマーは特に限定され
ないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリト
リフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリアミドなどが
挙げられる。これらのポリマーがプロトン酸基を有して
いることがより好ましい。
【0051】これらのポリマーと共重合させる際、本発
明のプロトン酸含有のポリアミドは10mol%以上含
まれることが好ましく、25mol%以上がより好まし
い。本発明のプロトン酸含有ポリアミドが少な過ぎると
イオン伝導度を十分に発揮できない。また、本発明のプ
ロトン酸含有ポリアミドは親水性が高いため、他のポリ
マーと共重合させると高温での耐水性が高くなる傾向に
ある。
【0052】さらに本発明のプロトン酸基を含有するポ
リアミドは、合成した後に複数種を混合して複合体とし
て用いることもできる。また、他のポリマーと混合して
使用することも可能である。この場合、本発明のプロト
ン酸を含有するポリアミドは10mol%以上含まれる
ことが好ましく、より好ましくは25mol%以上が含
まれていることが望ましい。
【0053】このようなプロトン酸基含有ポリアミド
は、耐熱性に優れ、かつ化学的に安定で通常の保存状態
で劣化することもない。さらにこのようなプロトン酸基
含有ポリアミドは物理的にも強度が高いという特性を有
している。
【0054】そのため、本発明のポリアミドはイオン伝
導性高分子膜として十分な膜強度と優れた性能を示す。
ここでいう十分な膜強度とは支持体なしで自立膜を形成
できることであり、イオン伝導とは、電場下でイオンが
移動して電流が流れる現象(化学大辞典による)であ
り、イオン伝導性高分子膜とはそのような性質を示す高
分子膜のことを意味している。
【0055】また、本発明のイオン伝導性高分子膜は、
前記式(I)〜(III)で表わされる繰返し単位にシクロ
ヘキサン環またはノルボルナン環を導入したプロトン酸
基を含有するポリアミドを用いることにより、柔らかく
て取り扱いが容易な膜を得ることができる。
【0056】本発明のポリアミドを膜状の電解質として
用いる場合、膜の製造方法としてはポリアミドを有機溶
剤に溶解させた後、ガラスプレート上に塗布して、脱溶
媒して膜を得る方法、または直接加熱・加圧することに
より膜を得る方法などが挙げられる。ここで用いられる
有機溶剤は特に限定されるものではない。
【0057】また、本発明のポリアミド膜は電極との一
体膜として作製することも出来る。例えば本発明のポリ
アミドから得られた膜と本発明のポリアミド溶液と電極
剤を混合した溶液から得られる電極膜の間に少量の本発
明のポリアミド溶液を薄く塗り張り合わせ、溶媒を蒸発
させることで接着して得ることが出来る。このような電
極と一体化した膜は、電極と電解質であるイオン伝導度
膜間の界面抵抗を小さくできるため、燃料電池に用いた
場合に低抵抗な電池を提供しうる。このとき用いられる
溶媒としては、本発明のポリアミドが溶解するものなら
ば何でもよく、ジメチルアセトアミドやジメチルスルホ
キシドなどが挙げられる。
【0058】本発明に係る燃料電池は、プロトン酸基を
含有するポリアミドを電解質や電極の結着剤に使用して
いるため、耐久性に優れた、低抵抗で高電流操作可能な
燃料電池を得ることができる。
【0059】次に燃料電池について具体的に説明する。
本発明に係る燃料電池は、イオン伝導性を有する高分子
膜として前記したイオン伝導性高分子膜が用いられたも
のである。
【0060】燃料電池はイオン伝導性を有する高分子膜
とこの両側に接触して配置される正極および負極から構
成される。燃料の水素は負極において電気化学的に酸化
されて、プロトンと電子を生成する。このプロトンは高
分子電解質膜内を酸素が供給される正極に移動する。一
方、負極で生成した電子は電池に接続された負荷を通
り、正極に流れ、正極においてプロトンと酸素と電子が
反応して水を生成する。
【0061】燃料電池を構成する電極は、導電材、結着
剤および触媒から成っている。導電材としては、電気伝
導性物質であればいずれのものでもよく、各種金属や炭
素材料などが挙げられる。例えばアセチレンブラック等
のカーボンブラック、活性炭および黒鉛等が挙げられ、
これらが単独または混合して使用される。
【0062】結着剤としては、本発明のプロトン酸含有
ポリアミドを用いるのが好ましいが、他の各種樹脂を用
いることもできる。その場合、各種樹脂は撥水性を有す
るフッ素樹脂が好ましい。さらに、プロトン酸基を有す
る樹脂であることがより好ましい。フッ素樹脂の中でも
融点が400℃以下のものがより好ましく、例えばポリ
テトラフルオロエチレン、スルホン化テトラフルオロエ
チレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
などが挙げられる。
【0063】触媒金属としては、水素の酸化反応および
酸素の還元反応を促進する金属であれば特には限定され
ないが、例えば鉛、鉄、マンガン、コバルト、クロム、
ガリウム、バナジウム、タングステン、ルテニウム、イ
リジウム、パラジウム、白金、ロジウムまたはそれらの
合金が挙げられる。
【0064】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
限定されるものではない。
【0065】なお、本発明における物性測定の条件は次
のとおりである。 (1)イオン伝導度:直径5mmの対抗する一対の白金
電極にはさんで、交流インピーダンス法で測定した。装
置はLCRメーター(HewlettPackard社
製4285A)を使用した。測定は、温度30℃、蒸留
水の蒸気による加湿条件下で行った。
【0066】(2)ガラス転移温度(Tg):示差走査
熱量測定(DSC、PerkinElmer社製Pyr
is1DSC)により、昇温速度10℃/minで30
〜400℃の温度範囲で、および熱機械測定(TMA、
MacScience社製TMA4000S)により昇
温速度5℃/minで30〜500℃の温度範囲で測定
した。
【0067】(実施例1)フラスコに1,4―シクロヘ
キサンジカルボン酸51.7g(0.3mol)と塩化
チオニル237.9g(2.0mol)を入れ、85℃
で5時間リフラックスさせた後、反応液を蒸留精製し
1,4―シクロヘキサンジカルボン酸クロライドを得
た。
【0068】別のフラスコに2,5―ジアミノベンゼン
スルホン酸(2,5―DABSA)5.0g(0.02
65mol)、ジメチルアセトアミド90ml、塩化リ
チウム2.4g(0.055mol)を混合し、窒素雰
囲気下で100℃に加熱し溶解させた。その後約−5℃
に冷却し、前記載の1,4―シクロヘキサンジカルボン
酸クロライド5.5g(0.0265mol)を30m
lのジメチルアセトアミドに溶解した溶液を少量ずつ加
え、室温で一晩反応させた。
【0069】反応終了後、アセトンに排出し、ろ過後、
真空乾燥し、本発明のプロトン酸基含有のポリアミドを
得た。得られた粉末ポリマーをジメチルアセトアミドに
溶解させ、ガラス基板上にキャストし、230℃で乾燥
させポリアミド膜を得た。得られた膜はしなやかで可撓
性に富み、強靭であった。この膜について、イオン伝導
度およびTgを測定した。結果を表1に示す。
【0070】(実施例2)2,5―ジアミノベンゼンス
ルホン酸のかわりに2,4―ジアミノベンゼンスルホン
酸(2,4―DABSA)を用いた他は実施例1と同様
にしてポリアミドを合成し、膜を得た。得られた膜はし
なやかで可撓性に富み、強靭であった。得られた膜を使
用して実施例1と同様にしてイオン伝導度およびTgを
測定した。結果を表1に示す。
【0071】(比較例1)ナフィオン膜(Aldric
h社試薬)を用いて、実施例1と同様にしてイオン伝導
度およびTgを測定した。結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】表1より、実施例1〜2は比較例1に比べ
てイオン伝導度はやや低いが、実用上問題のない値であ
り、Tgが高いことから耐熱性は大きく向上しているこ
とが分かる。
【0074】
【発明の効果】本発明は、耐久性に優れ、低抵抗で、高
電流操作可能な燃料電池を可能とする、イオン伝導性が
高く、耐熱性に優れたイオン伝導性高分子膜を提供す
る。本発明のイオン伝導性高分子膜は、しなやかで可撓
性に富み、強靭であるので、取り扱いが容易で、燃料電
池に適している。本発明のイオン伝導性高分子膜を使用
することにより、耐久性に優れ、低抵抗で高電流操作可
能なすぐれた燃料電池が提供される。
フロントページの続き (72)発明者 玉井 正司 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA55 AF36 AH15 FA01 FA05 FA06 FA07 FC01 4J001 DA01 DB01 DB02 DC15 DD07 DD08 DD18 DD20 EB14 EB15 EC45 EC46 EC54 JA07 JB39 5H026 AA06 EE17 HH00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表わされる繰り返し単位を
    含むプロトン酸基を含有したポリアミドよりなる燃料電
    池用イオン伝導性高分子膜。 【化1】 (式中AおよびBは芳香族環、脂肪族環からなる化合物
    であって、少なくとも1つはシクロヘキサン環またはノ
    ルボルナン環を表わし、XおよびYはそれぞれ、スルホ
    ン酸基、カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基か
    ら選ばれるプロトン酸基を表わし、aおよびbは0以上
    の整数であり、a+bは1以上である。式中のNH基以
    外の水素は、アルキル基、ハロゲン化炭化水素基または
    ハロゲンで置換されていてもよい。)
  2. 【請求項2】前記プロトン酸基を含有したポリアミド
    が、式(I)で表わされる繰り返し単位において、Bが
    シクロヘキサン環またはノルボルナン環である下記式
    (II)および/または(III)で表わされる繰り返し単
    位を含むポリアミドであることを特徴とする請求項1記
    載のイオン伝導性高分子膜。 【化2】 (XおよびYはそれぞれ、スルホン酸基、カルボン酸
    基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれるプロトン
    酸基を表わし、Dはシクロヘキサン環またはノルボルナ
    ン環を表わし、xおよびyは0〜4の整数で、かつ1≦
    x+y≦8であり、式中のNH基以外の水素はアルキル
    基、ハロゲン化炭化水素基またはハロゲンで置換されて
    いてもよい。) 【化3】 (XおよびYは前記と同様であり、Zはスルホン酸基、
    カルボン酸基、リン酸基、スルホンイミド基から選ばれ
    るプロトン酸基を表わし、Dはシクロヘキサン環または
    ノルボルナン環を表わし、x、yおよびzは0〜4の整
    数で、かつ1≦x+y+z≦12であり、式中のNH基
    以外の水素はアルキル基、ハロゲン化炭化水素基または
    ハロゲンで置換されていてもよい。)
  3. 【請求項3】前記式(I)〜(III)で表わされる繰返し
    単位において、X、Y、Zのいずれもがスルホン酸基で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン
    伝導性高分子膜。
  4. 【請求項4】前記式(I)〜(III)で表わされる繰返し
    単位において、a、x、zのいずれもが1であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイオン伝導
    性高分子膜。
  5. 【請求項5】前記式(I)で表わされる繰り返し単位
    が、下記に示された繰り返し単位から選ばれた少なくと
    も一つの繰返し単位を含むポリアミドであることを特徴
    とする請求項1に記載のイオン伝導性高分子膜。 【化4】
  6. 【請求項6】前記プロトン酸基を含有したポリアミド
    が、請求項1〜5に記載の繰り返し単位を2種以上含む
    共重合体または複合体であることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載のイオン伝導性高分子膜。
  7. 【請求項7】前記プロトン酸基を含有したポリアミド
    が、請求項1〜5に記載の繰り返し単位を25モル%以
    上含むポリアミドであることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載のイオン伝導性高分子膜。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のイオン伝
    導性高分子体膜を用いる燃料電池。
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