JP2003030956A - 記録テープカートリッジ - Google Patents
記録テープカートリッジInfo
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- JP2003030956A JP2003030956A JP2001214225A JP2001214225A JP2003030956A JP 2003030956 A JP2003030956 A JP 2003030956A JP 2001214225 A JP2001214225 A JP 2001214225A JP 2001214225 A JP2001214225 A JP 2001214225A JP 2003030956 A JP2003030956 A JP 2003030956A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録テープを損傷することなく、リーダブロ
ックを記録テープの自由端から分離できる記録テープカ
ートリッジを得る。 【解決手段】 記録テープカートリッジ10では、ケー
ス16内に回転可能に収容される単一のリール14に巻
装された磁気テープ12の自由端にリーダブロック18
が接続されている。リーダブロック18は、ケース16
のリーダブロック保持部28に保持されつつ開口26を
閉塞しており、磁気テープ14をケース12から引き出
す際に操作される。このリーダブロック18は、着脱可
能な板ばね58の付勢力によって一対の保持片50、5
2間で磁気テープ12をその厚み方向の両側から狭持し
ており、板ばね58を保持片50、52から取り外せ
ば、磁気テープ12を損傷することなく磁気テープ12
と分離される。
ックを記録テープの自由端から分離できる記録テープカ
ートリッジを得る。 【解決手段】 記録テープカートリッジ10では、ケー
ス16内に回転可能に収容される単一のリール14に巻
装された磁気テープ12の自由端にリーダブロック18
が接続されている。リーダブロック18は、ケース16
のリーダブロック保持部28に保持されつつ開口26を
閉塞しており、磁気テープ14をケース12から引き出
す際に操作される。このリーダブロック18は、着脱可
能な板ばね58の付勢力によって一対の保持片50、5
2間で磁気テープ12をその厚み方向の両側から狭持し
ており、板ばね58を保持片50、52から取り外せ
ば、磁気テープ12を損傷することなく磁気テープ12
と分離される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ等の記
録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容し
た記録テープカートリッジに係り、特に、記録テープの
自由端に記録テープを引き出すためのリーダブロックを
備えた記録テープカートリッジに関する。 【0002】 【従来の技術】コンピュータ等の外部記録媒体として磁
気テープ等の記録テープが用いられている。このような
記録テープは、記録面積が大きく主に大容量の情報のバ
ックアップ用として用いられるため、塵埃の付着を防止
できると共に保存時の収納スペースが小さいことが望ま
しい。 【0003】このため、単一のリールに記録テープを巻
装すると共に当該リールをケース内に回転可能に収容し
た記録テープカートリッジが採用されている。これによ
り、ケースによって記録テープへの塵埃の付着を防止で
きると共に、記録テープの情報の記録または再生時に当
該記録テープを巻き取る第2のリールを備えた構成と比
較して保存時の収容スペースを略半分とすることができ
る。 【0004】また、記録テープカートリッジとして、記
録テープの自由端に直接またはリーダテープ等を介して
接続されたリーダブロックを備えた構成のものが知られ
ている。このリーダブロックは、ケースに設けられた記
録テープ引き出し用の開口近傍に外部に臨んで保持され
ており、記録テープをケースから引き出す際の操作部材
として機能すると共に、上記記録テープ引き出し用の開
口を閉塞する閉塞部材としても機能するようになってい
る。 【0005】このような記録テープカートリッジは、記
録テープへの情報の記録や記録テープに記録された情報
の再生を行う際にはドライブ装置へ装填される。記録テ
ープカートリッジが装填されたドライブ装置では、引出
し手段がリーダブロックを保持(操作)しつつ記録テー
プをケースから引出し、記録テープを所定のテープ経路
へ導きつつリーダブロックをテイクアップリールのリー
ルハブに収納する。この状態では、リーダブロックは、
その一端面がリールハブの外周面の一部を成して当該リ
ーダブロック収容部の開口を閉塞し、テイクアップリー
ルの回転によって記録テープを段差なく巻き取る構成で
ある。 【0006】このように、リーダブロックを備えた記録
テープカートリッジでは、上記記録テープ引き出し用の
開口を開閉するためのドア部材や当該ドア部材を付勢す
るばね等が不要で部品点数及び組付工数が少なくされる
と共に、外部に臨んで配置されたリーダブロックをドラ
イブ装置の引き出し手段が容易に保持できる。このた
め、記録テープカートリッジ及びドライブ装置の双方の
構造が簡素化される。 【0007】このリーダブロックを記録テープの自由端
に接続する構造としては、図8に示される如く、リーダ
ーブロック100の側面部の略中央に設けられ平面視略
U字状となる凹部102に、弾性を有する合成樹脂製の
クランプピン104を記録テープ106の自由端部を挟
み込みながら嵌合する構成が知られている。これによ
り、簡単な構造でリーダブロック100を記録テープ1
06の自由端に接続することができる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、クランプピ
ン104を記録テープ106と共にリーダブロック10
0の凹部102に嵌合する際に、記録テープ106に皺
が寄ったり、リーダブロック100の引き出し方向と記
録テープ106の長手方向とがずれたりすることがあ
る。これらの場合、リーダブロック100と記録テープ
106とを分離(接続状態を解除)し、再度リーダブロ
ック100と記録テープ106とを接続する必要があ
る。また、リーダブロック100の経年劣化による取り
替え時にもリーダブロック100と記録テープ106と
を分離する必要がある。 【0009】しかしながら、上記のような従来の記録テ
ープカートリッジでは、クランプピン104がリーダブ
ロック100の凹部102に嵌合されて弾性変形しつつ
記録テープ106を保持(狭持)する構造であるため、
リーダブロック100の凹部102からクランプピン1
04を取り外す際には、クランプピン104をその長手
方向(記録テープ106の幅方向)に移動させたり凹部
102の開口側に移動させたりすることに伴って記録テ
ープ106にせん断方向や引張方向の力が作用する。こ
のため、記録テープ106には、更なる(解消できな
い)皺が寄ったり、局部的な伸びを生じる場合がある。 【0010】このような皺や伸びは、記録テープ106
とリーダブロック100との適正な接続を妨げ、記録テ
ープ106の引き出し不良、すなわち、記録テープ10
6の捩れや変形に伴う記録信号の欠落やドライブ装置の
故障の原因となる。 【0011】この対策として、リーダブロック100と
記録テープ106とを分離する際に、記録テープ106
をリーダブロック100の接続部近傍で切断することも
考えられるが、記録テープ106の記録領域が減少され
るため好ましくない。 【0012】本発明は、上記事実を考慮して、記録テー
プを損傷することなく、リーダブロックを記録テープの
自由端から分離できる記録テープカートリッジを得るこ
とが目的である。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジ
は、記録テープを巻装した単一のリールと、前記リール
を回転可能に収容し、前記記録テープを外部に引き出す
ための開口が設けられたケースと、前記記録テープの自
由端に接続されると共に前記開口から外部に臨んで前記
ケースに保持され、前記記録テープを引き出す際に操作
されて前記ケースから取り外されるリーダブロックと、
を備えた記録テープカートリッジにおいて、前記リーダ
ブロックは、前記記録テープを挟む一対の保持片と、前
記一対の保持片に着脱可能に取り付けられ当該一対の保
持片を互いの近接方向に付勢する付勢手段とを有して構
成された、ことを特徴としている。 【0014】請求項1記載の記録テープカートリッジで
は、記録テープを巻装した単一のリーを収容したケース
に設けられた記録テープ引き出し用の開口から記録テー
プの自由端に接続されたリーダブロックが外部に臨んだ
(露出された)状態で、当該リーダブロックがケースに
保持されている。この状態で記録テープカートリッジは
保存等されるが、リーダブロックが上記開口を閉塞する
構成とすれば防塵性が確保され好適である。 【0015】この記録テープカートリッジは、記録テー
プに情報を記録し、または記録テープに記録された情報
を再生する際には、例えば、ドライブ装置に装填され、
リーダブロックがドライブ装置の操作(引き出し)手段
によってケースの外部から操作されケースから取り外さ
れる。これにより、記録テープは、ケースの外部に引き
出されてドライブ装置の記録再生ヘッドへの近接が可能
となり、情報の記録や再生が為される。 【0016】ここで、リーダブロックは、一対の保持片
が記録テープを挟んだ状態で、着脱可能な付勢手段が一
対の保持片を互いの近接方向に付勢して記録テープを保
持している(接続されている)ため、換言すれば、記録
テープの自由端は、記録テープとは非接触の付勢手段に
よって互いの近接方向に付勢された一対の保持片によっ
て狭持されているため、付勢手段を一対の保持片から取
り外せば記録テープとリーダブロックとが簡単に分離す
る。 【0017】すなわち、単に一対の保持片から付勢手段
を取り外した後に一対の保持片を互いに離間させるのみ
で記録テープとリーダブロックとが分離され、当該分離
に伴う記録テープの変形(皺や局部的な伸びの発生)が
防止される。 【0018】このように、請求項1記載の記録テープカ
ートリッジでは、記録テープを損傷することなく、リー
ダブロックを記録テープの自由端から分離できる。 【0019】なお、請求項1記載のリーダブロックが接
続される記録テープの自由端には、当該記録テープ自体
のほか、当該記録テープに連結されたより高強度または
厚肉のリーダテープ等が含まれる。 【0020】また、上記構成の記録テープカートリッジ
において、前記一対の保持片は、それぞれ前記記録テー
プの幅方向に沿って設けられた保持溝を有し、前記付勢
手段は、湾曲形成されて両端部が対峙する板ばねであ
り、当該両端部が前記保持溝に挿入されて前記一対の保
持片を狭持する、構成としても良い。 【0021】この構成の記録テープカートリッジでは、
湾曲形成された板ばねが、その互いに対峙する両端部を
一対の保持片に記録テープの幅方向に沿って設けられた
保持溝に挿入した状態で、一対の保持片を狭持する。こ
れにより、リーダブロックが記録テープの自由端に確実
に接続されると共に、記録テープの引き出し(幅方向に
直交する長手方向への移動)の際にも付勢手段である板
ばねが一対の保持片から脱落することがない。 【0022】また、リーダブロックと記録テープとを分
離する際には、板ばねを記録テープの幅方向に設けられ
た各保持溝に沿って移動させれば足り、板ばねの付勢力
に抗することなく容易に板ばねを一対の保持片から取り
外すことができると共に、記録テープに引張方向の力が
作用することも防止される。 【0023】さらに、上記各構成の記録テープカートリ
ッジにおいて、前記付勢手段は前記リーダブロックの前
記ケースへの保持状態で前記ケースの外部に臨んで配置
され、当該付勢手段にドライブ装置の操作部材が引掛け
られる、構成としても良い。 【0024】この構成の記録テープカートリッジでは、
リーダブロックのケースへの保持状態で付勢手段(板ば
ね)がケースの外部に臨んで(露出して)配置され、こ
の付勢手段にドライブ装置の操作部材が引掛けられてリ
ーダブロックがケースから取り外される。これにより、
記録テープがケースの外部に引き出される。ここで、付
勢手段が操作部材に引掛けられる操作部としても機能す
るため、一対の保持片には操作部を設ける必要がなく構
造が簡単で設計の自由度も向上する。 【0025】なお、引掛けられるとは、操作部材から移
動力が伝達される状態をいい、係合や係止、嵌合、チャ
ッキング等の保持が含まれる。 【0026】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る記録テ
ープカートリッジ10について、図1乃至図6に基づい
て説明する。なお、説明の便宜上、記録テープカートリ
ッジ10のドライブ装置への装填方向(図1等に適宜示
される矢印A方向)を前方向とし、それを基準に前後・
左右・上下の表現をする。 【0027】図1に概略の分解斜視図にて示される如
く、記録テープカートリッジ10は、情報記録再生媒体
である記録テープとしての磁気テープ12を巻装した単
一のリール14が、平面視で略矩形状のケース16内に
回転可能に収容されて構成されている。また、磁気テー
プ12の自由端には、後に詳述するリーダブロック18
が接続されている。 【0028】リール14は、略円筒状のリールハブ14
Aと、それぞれリールハブ14Aの上下端に同軸的に設
けられた上フランジ14B、下フランジ14Cとが一体
に回転可能に形成されており、上フランジ14Bと下フ
ランジ14Cとの間におけるリールハブ14Aの外周部
に磁気テープ12が巻き回されている。 【0029】ケース16は、上ケース20と下ケース2
2とが接合されて成る略矩形箱状に形成されている。下
ケース22の略中央部にはギヤ開口24が穿設されてお
り、リール14の図示しないリールギヤの露出用とされ
ている。このリールギヤが外部より操作されるとリール
14がケース16内で回転駆動される構成である。 【0030】また、図2にも示される如く、ケース16
の右前角隅部には、磁気テープ12をケース16の外部
に引き出すための開口26が矢印A方向に対して傾斜し
て設けられている。この開口26の奥側(ケース16内
側)には、リーダブロック18をケース16に保持する
ためのリーダブロック保持部28が形成されている。 【0031】リーダブロック保持部28は、その内端が
隔壁30によって規定されている。隔壁30は、ケース
16の前壁16A及び右側壁16Bに対してそれぞれ略
45°傾斜して設けられた傾斜壁32と、傾斜壁32の
右側壁16B側端部を基端とし傾斜壁32に略直交して
右側壁16Bとの交点を終端として設けられた傾斜側壁
34とで構成されている。 【0032】この隔壁30には、傾斜壁32の略中央部
から傾斜側壁34の終端に至る窓部36が形成されてい
る。窓部36の上下方向の高さ寸法は磁気テープ12が
通過可能でかつリーダブロック18が通過不能となるよ
うに決められており、この窓部36を通して開口26が
ケース16の内部と連通されている。また、傾斜側壁2
8は、リーダブロック18の後述する端面50B、52
Bに対応して湾曲されている。さらに、傾斜壁32の傾
斜側壁34側の端部には、板厚方向に切欠かれた凹部3
2Aが形成されている。 【0033】これにより、リーダブロック保持部28
は、隔壁30と、隔壁30の外側における前壁16A及
び右側壁16Bと、隔壁24の外側におけるケース16
の天板16C、底板16D(以下、一対の舌部16C、
16Dという)によって囲まれた空間として形成されて
いる。換言すれば、リーダブロック保持部28の外縁部
が開口26とされている。 【0034】このリーダブロック保持部28を構成する
一対の舌部16C、16Dは、適宜肉抜きされると共に
開口26側に向けて互いの対向間隔が広がるテーパ状に
形成されており、リーダブロック18を受け入れる際の
案内性が向上すると共に摺動抵抗が抑制されるようにな
っている。これら一対の舌部16C、16Dの前壁16
A側の端部には、それぞれ前壁16Aに直交する線と傾
斜壁32に直交する線とが円弧で結ばれた如き形状の切
欠き部38、40が形成されている。 【0035】また、上ケース20における前壁16A
は、舌部16Cとの間にスリット42が設けられること
によって、隔壁30の外側部分が板厚方向に弾性変形可
能な板ばね部44とされおり、その右端部に円弧状の係
止突起46が設けられている。一方、側壁12Bの前端
部には、円弧状の係合突起48が設けられている。この
リーダブロック保持部28には、上記の通り磁気テープ
12の自由端部に接続されたリーダブロック18が保持
されるようになっている。 【0036】図3にも示される如く、リーダーブロック
18は、互いに対向する一対の保持片50、52を備え
ている。保持片50は、長手方向中央部より一端側が磁
気テープ12の厚み方向に厚肉化されたブロック状に形
成され、他端側(厚肉化されていない側)には磁気テー
プ12の幅(高さ)方向に沿って保持溝50Aが形成さ
れている。また、保持片52は、磁気テープ12の長手
方向に対して保持片50と略対称形成されており、保持
溝50Aに対応する位置に保持溝52Aが形成されてい
る。保持片52の厚肉部の高さ及び長さは、ケース16
の窓部32の傾斜壁32に設けられた部分を閉塞可能な
寸法とされている。 【0037】また、保持片50の保持片52と対向する
面には、複数(本実施の形態では2つ)の凸部54が磁
気テープ12の厚み方向に突設されている。一方、保持
片52には、各凸部54を嵌合可能な凹部56が凸部5
4に対応する位置に設けられている。 【0038】また、リーダブロック18は、付勢手段と
しての板ばね58を備えている。板ばね58は、自然状
態で平面視略「C」字状に湾曲形成され、両端部が互い
に略対向されている。板ばね58は、それぞれ各保持片
50、52の保持溝50A、50Bに挿入可能な板厚と
されている。また、板ばね58の中央部には、保持凸部
58Aが外方に突設されている。 【0039】このリーダブロック18は、保持片50の
各凸部54を磁気テープ12の自由端近傍に穿設された
各位置決め孔12Aにそれぞれ挿通させると共に当該各
凸部54を保持片52の各凹部56に挿入し、一対の保
持片50、52が磁気テープ12をその厚み方向の両側
から挟んだ状態で、板ばね58の両端部がそれぞれ保持
溝54、56に挿入される。 【0040】これにより、一対の保持片50、52は、
それぞれ磁気テープ12を挟んだ(接触した)面に分布
される板ばね58の付勢力によって互いの近接方向に付
勢されつつ磁気テープ12を狭持する。すなわち、リー
ダブロック18が磁気テープ12の自由端に脱落不能に
接続される。この状態で板ばね58の内縁と一対の保持
片50、52の端部とで囲まれた空間が、ドライブ装置
の引抜ピン60(図5参照)が挿入される操作孔58B
とされ、実質的には操作孔58Bに挿入された引抜ピン
60が操作部としても機能する板ばね58を引掛けつつ
ケース12から磁気テープ12を引き出す構成である。 【0041】なお、磁気テープ12の位置決め孔12A
は、単にリーダブロック18と磁気テープ12との組付
時における位置決め用(幅方向のずれを防止するための
もの)であり、当該組付後は磁気テープ12が上記保持
片50、52の狭持面に分布される板ばね58の付勢力
によって狭持されることで、磁気テープ12の引出時に
位置決め孔12Aの縁部がリーダブロック18の凸部が
係合することはない構成である。 【0042】この状態で、リーダブロック18は、保持
片50、52の各厚肉部の外側面を結ぶ距離が板ばね5
8の磁気テープ12厚み方向の最大寸法と略一致するよ
うに各部の寸法が決められている。また、リーダブロッ
ク18は、その上下方向の高さ寸法が磁気テープ12の
上下方向の幅寸法よりも若干大きくされており、上記の
通り磁気テープ12が通過可能な窓部36を通過不能と
されている。 【0043】さらに、リーダブロック18の一対の保持
片50、52の厚肉部側の端面50B、52Bは、ドラ
イブ装置を構成するテイクアップリール62のリールハ
ブ64の外周面に対応した円弧面とされており(図6参
照)、上記磁気テープの狭持状態で窓部36の傾斜側壁
34に設けられた部分を閉塞可能とされている。また、
保持片50は、保持片52よりも磁気テープ12の厚み
分だけ短くされおり、端面50Bが端面52Bよりも磁
気テープ12の一巻分だけ凹むように構成されている。 【0044】このリーダブロック18は、図4に示され
る如く、隔壁30に沿ってリーダブロック保持部28に
保持されるようになっている。具体的には、リーダブロ
ック18は、保持片52の厚肉部側面が傾斜壁32に当
接すると共に端面50B、52Bが傾斜側壁34に当接
した状態で、保持片50の角部が係合突起48に係合す
ると共に保持凸部54Aが係止突起46に係止されてケ
ース16に保持される構成である。 【0045】この状態では、図5にも示される如く、リ
ーダブロック18は、一対の舌部16C、16Dによっ
て上下方向の脱落をも阻止されており、窓部36(すな
わち、開口26)を確実に閉塞するようになっている。
またこの状態では、リーダブロック18の操作孔58B
が切欠き部38、40から外部に露出されている。 【0046】一方、リーダブロック18は、板ばね58
(操作孔58B)が図4に示される矢印B方向に引張ら
れると、係合突起46と保持片50角部との係合部位を
中心として回動(図4の時計回りの回動)しつつ、保持
凸部58Aが係止突起46を押圧して板ばね部44を弾
性変形させて開口26を通過するようになっている。す
なわち、リーダブロック18は、上記矢印B方向への操
作によって係止突起46による上記保持状態が解除され
てケース16から取り外される構成である。なお、この
回動時には保持片52の角部が傾斜壁32の凹部32A
に逃げることでリーダブロック18がスムースに回動で
きる構成である。 【0047】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。 【0048】上記構成の記録テープカートリッジ10で
は、磁気テープ12の不使用時には、窓部36(開口2
6)がリーダーブロック18によって閉塞されている。
すなわち、開口26とケース16内部との連通が阻止さ
れ、ケース16内への塵埃等の侵入が阻止されている。 【0049】一方、磁気テープ12を使用する際には、
記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿ってドラ
イブ装置へ装填する。記録テープカートリッジ10がド
ライブ装置に装填されると、開口26から外部に臨んで
ケース16のリーダブロック保持部28に保持されたリ
ーダーブロック18は、図4に示される如く、その操作
孔58Bに上下方向に移動または伸縮するドライブ装置
の引抜ピン60が挿入され、この引抜ピン60がドライ
ブ装置のテイクアップリール62側へ移動されることに
より、ケース16のリーダブロック保持部28から取り
外される。 【0050】すなわち、操作孔58Bに挿入された引抜
ピン60によって図4の矢印B方向の力が伝達されたリ
ーダブロック18は、ケース16の係止突起46が設け
られた板ばね部44を弾性変形させつつ、保持片52と
係合突起48との係合部位廻りに回動してケース16の
リーダブロック保持部28から離間する(開口26を通
過する)。これにより、リーダブロック18に接続され
た磁気テープ12がケース16の外部に引き出される。 【0051】このリーダブロック18は、図6に示され
る如く、引抜ピン60によってテイクアップリール62
のリールハブ64まで誘導され、当該リールハブ64に
設けられた嵌入部66に嵌合される。この状態では、リ
ーダブロック18の一対の保持片50、52の端面50
B、52Bがリールハブ64の外周面と一致される。 【0052】これにより、磁気テープ12は、テイクア
ップリール62によって段差なく巻取り可能とされ、リ
ール14及びテイクアップリール62を同期して回転駆
動させることにより、磁気テープ12を順次テイクアッ
プリール62に巻き取りながら、情報の記録又はデータ
の再生が行われる。 【0053】磁気テープ12がテイクアップリール62
に最後まで巻き取られると、リール14及びテイクアッ
プリール62を逆回転駆動させて磁気テープ12をリー
ル14に巻き戻す。磁気テープ12をリール14に最後
まで巻き戻すと、リーダーブロック18をリールハブ6
4の嵌入部66から抜き出すと共にケース16(記録テ
ープカートリッジ10)のリーダブロック保持部28に
保持させる。 【0054】すなわち、保持片52の角部を凹部32A
に沿って案内させつつ、リーダブロック18を取り外し
時とは反対方向に回動し、保持凸部58Aにおいて板ば
ね部44を弾性変形させてリーダブロック18に開口2
6を通過させる(保持凸部58Aを係止突起46に係止
する)。これにより、リーダブロック18は、係止突起
46及び係合突起48によってリーダブロック保持部2
8に保持された状態で、開口26(窓部36)を閉塞す
る。 【0055】この状態で記録テープカートリッジ10
は、ドライブ装置から排出され、初期状態に復帰する。 【0056】ここで、リーダブロック18は、一対の保
持片50、52が磁気テープ12の自由端を挟んだ状態
で、着脱可能な板ばね58が一対の保持片50、52を
互いの近接方向に付勢して磁気テープ12の自由端を保
持している(接続されている)ため、換言すれば、磁気
テープ12の自由端は、磁気テープ12とは非接触であ
る板ばね58によって互いの近接方向に付勢された一対
の保持片50、52によって狭持されているため、板ば
ね58を一対の保持片50、52から取り外せば磁気テ
ープ12とリーダブロック18とが簡単に分離する。 【0057】すなわち、単に一対の保持片50、52か
ら板ばね58を取り外した後に、一対の保持片50、5
2を互いに離間させるのみで磁気テープ12とリーダブ
ロック18とが分離され、当該分離に伴う磁気テープ1
2の変形(皺や局部的な伸びの発生)が防止される。ま
た、通常互いに異なる材質で構成されるリーダブロック
18と磁気テープ12との分離が容易で、さらに異材で
あるクランプピンを備えないため、リサイクル性も向上
する。 【0058】このように、本実施の形態に係る記録テー
プカートリッジ10では、磁気テープ12を損傷するこ
となく、リーダブロック18を磁気テープ12の自由端
から分離できる。 【0059】また、磁気テープ12が単に保持片50、
52によって狭持される構成であるため、リーダブロッ
ク18と磁気テープ12との接続時(例えば、リーダブ
ロック18の引き出し方向と磁気テープ12の長手方向
とがずれた状態で接続した場合)においても、磁気テー
プ12に皺や局部的な伸びが生じることがない。このた
め、上記分離後の磁気テープ12の自由端は再度のリー
ダブロック18の接続が可能であり、磁気テープ12の
切断が不要で記録領域の減少を防止できる。 【0060】またここで、平面視略「C」字状に湾曲形
成された板ばね58は、その両端部がそれぞれ磁気テー
プ12の幅(高さ)方向(磁気テープ12の長手方向に
直交する方向)に沿って形成された保持溝50A、50
Bに挿入された状態で一対の保持片50、52を互いの
近接方向に付勢するため、リーダブロック18が磁気テ
ープ12の自由端に確実に接続されると共に、磁気テー
プ12の引き出しの際にも板ばね58が一対の保持片5
0、52から脱落することがない。 【0061】また、リーダブロック18と磁気テープ1
2とを分離する際には、板ばね58を磁気テープ12の
長手方向に直交して設けられた各保持溝50A、50B
に沿って移動させれば足り、板ばね58の付勢力に抗す
ることなく容易に板ばね58を一対の保持片50、52
から取り外すことができると共に、磁気テープ12に引
張方向の力が作用することも防止される。 【0062】さらにここで、板ばね58が、磁気テープ
12の引出時に操作孔58Bに挿入される引抜ピン60
に引掛けられる(係合操作される)操作部としても機能
するため、一対の保持片50、52には操作部を設ける
必要がなく構造が簡単で設計の自由度も向上する。 【0063】なお、上記の実施の形態では、一対の保持
片50、52がそれぞれ磁気テープ12の位置決め孔1
2Aに挿通される、凸部54を嵌合可能な凹部56を備
えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例え
ば、図7に示される如く、一対の保持片70、72がそ
れぞれ磁気テープ12を湾曲させつつ挟むための平面視
半円状の凹部74、凸部76を備えた構成としても良
い。また、図示は省略するが、一対の保持片50、52
が凸部及び凹部を備えず単に平坦面間で磁気テープ12
を狭持する構成としても良い。この場合、例えば、一対
の保持片50、52の磁気テープ12狭持面を粗面とす
ると、リーダブロック18の磁気テープ12からの脱落
が阻止され好適である。 【0064】また、上記の実施の形態では、付勢手段及
び操作部としての板ばね58を備えた好ましい構成とし
たが、本発明はこれに限定されず、例えば、互いに対向
する一対の脚片が背片によって連結された1つまたは複
数の「コ」字状の板ばねを備え、上記背片が一対の保持
片50、52の上面や下面、背面等に当接した状態で一
対の脚片間で保持片50、52を狭持する構成としても
良い。 【0065】さらに、上記の実施の形態では、リーダブ
ロック18が磁気テープ12の自由端に直接接続された
構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、粘
着テープであるスプライステープを介して磁気テープ1
2の自由端に貼着されたリーダテープ(PET等の樹脂
材料より成り、磁気テープ12よりも厚肉かつ高強度の
テープ)の自由端にリーダブロック18を接続する構成
としても良い。この構成は、凸部54が挿通される位置
決め孔12Aを備える場合に好適である。 【0066】さらにまた、上記の実施の形態及び各変形
例では、リーダブロック18がケース12の隅部に設け
られたリーダブロック保持部28において、ドライブ装
置への装填方向(矢印A方向)に対して傾斜した状態で
保持される構成としたが、本発明はこれに限定されず、
例えば、リーダブロック18が矢印A方向に沿って長手
方向とされたリーダブロック保持部28に保持される構
成としても良い。この場合、例えば、厚肉部を有しない
保持片50、52をケース12内に位置させる(矢印A
方向を向く窓部36を通過させる)と共に板ばね58で
窓部36(開口26)を閉塞する構成としても良い。 【0067】また、上記の実施の形態では、リーダブロ
ック18が開口26(窓部36)を閉塞する好ましい構
成としたが、本発明はこれに限定されず、リーダブロッ
ク18が開口26を閉塞しない構成としても良いことは
言うまでもない。この場合、開口26を開閉するシャッ
ター部材やドア部材をケース16に設けても良い。ま
た、同様に、本発明はリーダブロック18の一部(端面
50B、52B)がドライブ装置のリールハブ64の外
周面と一致する好ましい構成に限定されることはない。 【0068】さらに、上記の実施の形態では、記録テー
プとして磁気テープ12を用いた構成としたが、本発明
はこれに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録
した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒
体として把握されるものであれば足り、本発明に係る記
録テープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テ
ープにも適用可能であることは言うまでもない。 【0069】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る記録
テープカートリッジは、記録テープを損傷することな
く、リーダブロックを記録テープの自由端から分離でき
るという優れた効果を有する。
録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容し
た記録テープカートリッジに係り、特に、記録テープの
自由端に記録テープを引き出すためのリーダブロックを
備えた記録テープカートリッジに関する。 【0002】 【従来の技術】コンピュータ等の外部記録媒体として磁
気テープ等の記録テープが用いられている。このような
記録テープは、記録面積が大きく主に大容量の情報のバ
ックアップ用として用いられるため、塵埃の付着を防止
できると共に保存時の収納スペースが小さいことが望ま
しい。 【0003】このため、単一のリールに記録テープを巻
装すると共に当該リールをケース内に回転可能に収容し
た記録テープカートリッジが採用されている。これによ
り、ケースによって記録テープへの塵埃の付着を防止で
きると共に、記録テープの情報の記録または再生時に当
該記録テープを巻き取る第2のリールを備えた構成と比
較して保存時の収容スペースを略半分とすることができ
る。 【0004】また、記録テープカートリッジとして、記
録テープの自由端に直接またはリーダテープ等を介して
接続されたリーダブロックを備えた構成のものが知られ
ている。このリーダブロックは、ケースに設けられた記
録テープ引き出し用の開口近傍に外部に臨んで保持され
ており、記録テープをケースから引き出す際の操作部材
として機能すると共に、上記記録テープ引き出し用の開
口を閉塞する閉塞部材としても機能するようになってい
る。 【0005】このような記録テープカートリッジは、記
録テープへの情報の記録や記録テープに記録された情報
の再生を行う際にはドライブ装置へ装填される。記録テ
ープカートリッジが装填されたドライブ装置では、引出
し手段がリーダブロックを保持(操作)しつつ記録テー
プをケースから引出し、記録テープを所定のテープ経路
へ導きつつリーダブロックをテイクアップリールのリー
ルハブに収納する。この状態では、リーダブロックは、
その一端面がリールハブの外周面の一部を成して当該リ
ーダブロック収容部の開口を閉塞し、テイクアップリー
ルの回転によって記録テープを段差なく巻き取る構成で
ある。 【0006】このように、リーダブロックを備えた記録
テープカートリッジでは、上記記録テープ引き出し用の
開口を開閉するためのドア部材や当該ドア部材を付勢す
るばね等が不要で部品点数及び組付工数が少なくされる
と共に、外部に臨んで配置されたリーダブロックをドラ
イブ装置の引き出し手段が容易に保持できる。このた
め、記録テープカートリッジ及びドライブ装置の双方の
構造が簡素化される。 【0007】このリーダブロックを記録テープの自由端
に接続する構造としては、図8に示される如く、リーダ
ーブロック100の側面部の略中央に設けられ平面視略
U字状となる凹部102に、弾性を有する合成樹脂製の
クランプピン104を記録テープ106の自由端部を挟
み込みながら嵌合する構成が知られている。これによ
り、簡単な構造でリーダブロック100を記録テープ1
06の自由端に接続することができる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、クランプピ
ン104を記録テープ106と共にリーダブロック10
0の凹部102に嵌合する際に、記録テープ106に皺
が寄ったり、リーダブロック100の引き出し方向と記
録テープ106の長手方向とがずれたりすることがあ
る。これらの場合、リーダブロック100と記録テープ
106とを分離(接続状態を解除)し、再度リーダブロ
ック100と記録テープ106とを接続する必要があ
る。また、リーダブロック100の経年劣化による取り
替え時にもリーダブロック100と記録テープ106と
を分離する必要がある。 【0009】しかしながら、上記のような従来の記録テ
ープカートリッジでは、クランプピン104がリーダブ
ロック100の凹部102に嵌合されて弾性変形しつつ
記録テープ106を保持(狭持)する構造であるため、
リーダブロック100の凹部102からクランプピン1
04を取り外す際には、クランプピン104をその長手
方向(記録テープ106の幅方向)に移動させたり凹部
102の開口側に移動させたりすることに伴って記録テ
ープ106にせん断方向や引張方向の力が作用する。こ
のため、記録テープ106には、更なる(解消できな
い)皺が寄ったり、局部的な伸びを生じる場合がある。 【0010】このような皺や伸びは、記録テープ106
とリーダブロック100との適正な接続を妨げ、記録テ
ープ106の引き出し不良、すなわち、記録テープ10
6の捩れや変形に伴う記録信号の欠落やドライブ装置の
故障の原因となる。 【0011】この対策として、リーダブロック100と
記録テープ106とを分離する際に、記録テープ106
をリーダブロック100の接続部近傍で切断することも
考えられるが、記録テープ106の記録領域が減少され
るため好ましくない。 【0012】本発明は、上記事実を考慮して、記録テー
プを損傷することなく、リーダブロックを記録テープの
自由端から分離できる記録テープカートリッジを得るこ
とが目的である。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジ
は、記録テープを巻装した単一のリールと、前記リール
を回転可能に収容し、前記記録テープを外部に引き出す
ための開口が設けられたケースと、前記記録テープの自
由端に接続されると共に前記開口から外部に臨んで前記
ケースに保持され、前記記録テープを引き出す際に操作
されて前記ケースから取り外されるリーダブロックと、
を備えた記録テープカートリッジにおいて、前記リーダ
ブロックは、前記記録テープを挟む一対の保持片と、前
記一対の保持片に着脱可能に取り付けられ当該一対の保
持片を互いの近接方向に付勢する付勢手段とを有して構
成された、ことを特徴としている。 【0014】請求項1記載の記録テープカートリッジで
は、記録テープを巻装した単一のリーを収容したケース
に設けられた記録テープ引き出し用の開口から記録テー
プの自由端に接続されたリーダブロックが外部に臨んだ
(露出された)状態で、当該リーダブロックがケースに
保持されている。この状態で記録テープカートリッジは
保存等されるが、リーダブロックが上記開口を閉塞する
構成とすれば防塵性が確保され好適である。 【0015】この記録テープカートリッジは、記録テー
プに情報を記録し、または記録テープに記録された情報
を再生する際には、例えば、ドライブ装置に装填され、
リーダブロックがドライブ装置の操作(引き出し)手段
によってケースの外部から操作されケースから取り外さ
れる。これにより、記録テープは、ケースの外部に引き
出されてドライブ装置の記録再生ヘッドへの近接が可能
となり、情報の記録や再生が為される。 【0016】ここで、リーダブロックは、一対の保持片
が記録テープを挟んだ状態で、着脱可能な付勢手段が一
対の保持片を互いの近接方向に付勢して記録テープを保
持している(接続されている)ため、換言すれば、記録
テープの自由端は、記録テープとは非接触の付勢手段に
よって互いの近接方向に付勢された一対の保持片によっ
て狭持されているため、付勢手段を一対の保持片から取
り外せば記録テープとリーダブロックとが簡単に分離す
る。 【0017】すなわち、単に一対の保持片から付勢手段
を取り外した後に一対の保持片を互いに離間させるのみ
で記録テープとリーダブロックとが分離され、当該分離
に伴う記録テープの変形(皺や局部的な伸びの発生)が
防止される。 【0018】このように、請求項1記載の記録テープカ
ートリッジでは、記録テープを損傷することなく、リー
ダブロックを記録テープの自由端から分離できる。 【0019】なお、請求項1記載のリーダブロックが接
続される記録テープの自由端には、当該記録テープ自体
のほか、当該記録テープに連結されたより高強度または
厚肉のリーダテープ等が含まれる。 【0020】また、上記構成の記録テープカートリッジ
において、前記一対の保持片は、それぞれ前記記録テー
プの幅方向に沿って設けられた保持溝を有し、前記付勢
手段は、湾曲形成されて両端部が対峙する板ばねであ
り、当該両端部が前記保持溝に挿入されて前記一対の保
持片を狭持する、構成としても良い。 【0021】この構成の記録テープカートリッジでは、
湾曲形成された板ばねが、その互いに対峙する両端部を
一対の保持片に記録テープの幅方向に沿って設けられた
保持溝に挿入した状態で、一対の保持片を狭持する。こ
れにより、リーダブロックが記録テープの自由端に確実
に接続されると共に、記録テープの引き出し(幅方向に
直交する長手方向への移動)の際にも付勢手段である板
ばねが一対の保持片から脱落することがない。 【0022】また、リーダブロックと記録テープとを分
離する際には、板ばねを記録テープの幅方向に設けられ
た各保持溝に沿って移動させれば足り、板ばねの付勢力
に抗することなく容易に板ばねを一対の保持片から取り
外すことができると共に、記録テープに引張方向の力が
作用することも防止される。 【0023】さらに、上記各構成の記録テープカートリ
ッジにおいて、前記付勢手段は前記リーダブロックの前
記ケースへの保持状態で前記ケースの外部に臨んで配置
され、当該付勢手段にドライブ装置の操作部材が引掛け
られる、構成としても良い。 【0024】この構成の記録テープカートリッジでは、
リーダブロックのケースへの保持状態で付勢手段(板ば
ね)がケースの外部に臨んで(露出して)配置され、こ
の付勢手段にドライブ装置の操作部材が引掛けられてリ
ーダブロックがケースから取り外される。これにより、
記録テープがケースの外部に引き出される。ここで、付
勢手段が操作部材に引掛けられる操作部としても機能す
るため、一対の保持片には操作部を設ける必要がなく構
造が簡単で設計の自由度も向上する。 【0025】なお、引掛けられるとは、操作部材から移
動力が伝達される状態をいい、係合や係止、嵌合、チャ
ッキング等の保持が含まれる。 【0026】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る記録テ
ープカートリッジ10について、図1乃至図6に基づい
て説明する。なお、説明の便宜上、記録テープカートリ
ッジ10のドライブ装置への装填方向(図1等に適宜示
される矢印A方向)を前方向とし、それを基準に前後・
左右・上下の表現をする。 【0027】図1に概略の分解斜視図にて示される如
く、記録テープカートリッジ10は、情報記録再生媒体
である記録テープとしての磁気テープ12を巻装した単
一のリール14が、平面視で略矩形状のケース16内に
回転可能に収容されて構成されている。また、磁気テー
プ12の自由端には、後に詳述するリーダブロック18
が接続されている。 【0028】リール14は、略円筒状のリールハブ14
Aと、それぞれリールハブ14Aの上下端に同軸的に設
けられた上フランジ14B、下フランジ14Cとが一体
に回転可能に形成されており、上フランジ14Bと下フ
ランジ14Cとの間におけるリールハブ14Aの外周部
に磁気テープ12が巻き回されている。 【0029】ケース16は、上ケース20と下ケース2
2とが接合されて成る略矩形箱状に形成されている。下
ケース22の略中央部にはギヤ開口24が穿設されてお
り、リール14の図示しないリールギヤの露出用とされ
ている。このリールギヤが外部より操作されるとリール
14がケース16内で回転駆動される構成である。 【0030】また、図2にも示される如く、ケース16
の右前角隅部には、磁気テープ12をケース16の外部
に引き出すための開口26が矢印A方向に対して傾斜し
て設けられている。この開口26の奥側(ケース16内
側)には、リーダブロック18をケース16に保持する
ためのリーダブロック保持部28が形成されている。 【0031】リーダブロック保持部28は、その内端が
隔壁30によって規定されている。隔壁30は、ケース
16の前壁16A及び右側壁16Bに対してそれぞれ略
45°傾斜して設けられた傾斜壁32と、傾斜壁32の
右側壁16B側端部を基端とし傾斜壁32に略直交して
右側壁16Bとの交点を終端として設けられた傾斜側壁
34とで構成されている。 【0032】この隔壁30には、傾斜壁32の略中央部
から傾斜側壁34の終端に至る窓部36が形成されてい
る。窓部36の上下方向の高さ寸法は磁気テープ12が
通過可能でかつリーダブロック18が通過不能となるよ
うに決められており、この窓部36を通して開口26が
ケース16の内部と連通されている。また、傾斜側壁2
8は、リーダブロック18の後述する端面50B、52
Bに対応して湾曲されている。さらに、傾斜壁32の傾
斜側壁34側の端部には、板厚方向に切欠かれた凹部3
2Aが形成されている。 【0033】これにより、リーダブロック保持部28
は、隔壁30と、隔壁30の外側における前壁16A及
び右側壁16Bと、隔壁24の外側におけるケース16
の天板16C、底板16D(以下、一対の舌部16C、
16Dという)によって囲まれた空間として形成されて
いる。換言すれば、リーダブロック保持部28の外縁部
が開口26とされている。 【0034】このリーダブロック保持部28を構成する
一対の舌部16C、16Dは、適宜肉抜きされると共に
開口26側に向けて互いの対向間隔が広がるテーパ状に
形成されており、リーダブロック18を受け入れる際の
案内性が向上すると共に摺動抵抗が抑制されるようにな
っている。これら一対の舌部16C、16Dの前壁16
A側の端部には、それぞれ前壁16Aに直交する線と傾
斜壁32に直交する線とが円弧で結ばれた如き形状の切
欠き部38、40が形成されている。 【0035】また、上ケース20における前壁16A
は、舌部16Cとの間にスリット42が設けられること
によって、隔壁30の外側部分が板厚方向に弾性変形可
能な板ばね部44とされおり、その右端部に円弧状の係
止突起46が設けられている。一方、側壁12Bの前端
部には、円弧状の係合突起48が設けられている。この
リーダブロック保持部28には、上記の通り磁気テープ
12の自由端部に接続されたリーダブロック18が保持
されるようになっている。 【0036】図3にも示される如く、リーダーブロック
18は、互いに対向する一対の保持片50、52を備え
ている。保持片50は、長手方向中央部より一端側が磁
気テープ12の厚み方向に厚肉化されたブロック状に形
成され、他端側(厚肉化されていない側)には磁気テー
プ12の幅(高さ)方向に沿って保持溝50Aが形成さ
れている。また、保持片52は、磁気テープ12の長手
方向に対して保持片50と略対称形成されており、保持
溝50Aに対応する位置に保持溝52Aが形成されてい
る。保持片52の厚肉部の高さ及び長さは、ケース16
の窓部32の傾斜壁32に設けられた部分を閉塞可能な
寸法とされている。 【0037】また、保持片50の保持片52と対向する
面には、複数(本実施の形態では2つ)の凸部54が磁
気テープ12の厚み方向に突設されている。一方、保持
片52には、各凸部54を嵌合可能な凹部56が凸部5
4に対応する位置に設けられている。 【0038】また、リーダブロック18は、付勢手段と
しての板ばね58を備えている。板ばね58は、自然状
態で平面視略「C」字状に湾曲形成され、両端部が互い
に略対向されている。板ばね58は、それぞれ各保持片
50、52の保持溝50A、50Bに挿入可能な板厚と
されている。また、板ばね58の中央部には、保持凸部
58Aが外方に突設されている。 【0039】このリーダブロック18は、保持片50の
各凸部54を磁気テープ12の自由端近傍に穿設された
各位置決め孔12Aにそれぞれ挿通させると共に当該各
凸部54を保持片52の各凹部56に挿入し、一対の保
持片50、52が磁気テープ12をその厚み方向の両側
から挟んだ状態で、板ばね58の両端部がそれぞれ保持
溝54、56に挿入される。 【0040】これにより、一対の保持片50、52は、
それぞれ磁気テープ12を挟んだ(接触した)面に分布
される板ばね58の付勢力によって互いの近接方向に付
勢されつつ磁気テープ12を狭持する。すなわち、リー
ダブロック18が磁気テープ12の自由端に脱落不能に
接続される。この状態で板ばね58の内縁と一対の保持
片50、52の端部とで囲まれた空間が、ドライブ装置
の引抜ピン60(図5参照)が挿入される操作孔58B
とされ、実質的には操作孔58Bに挿入された引抜ピン
60が操作部としても機能する板ばね58を引掛けつつ
ケース12から磁気テープ12を引き出す構成である。 【0041】なお、磁気テープ12の位置決め孔12A
は、単にリーダブロック18と磁気テープ12との組付
時における位置決め用(幅方向のずれを防止するための
もの)であり、当該組付後は磁気テープ12が上記保持
片50、52の狭持面に分布される板ばね58の付勢力
によって狭持されることで、磁気テープ12の引出時に
位置決め孔12Aの縁部がリーダブロック18の凸部が
係合することはない構成である。 【0042】この状態で、リーダブロック18は、保持
片50、52の各厚肉部の外側面を結ぶ距離が板ばね5
8の磁気テープ12厚み方向の最大寸法と略一致するよ
うに各部の寸法が決められている。また、リーダブロッ
ク18は、その上下方向の高さ寸法が磁気テープ12の
上下方向の幅寸法よりも若干大きくされており、上記の
通り磁気テープ12が通過可能な窓部36を通過不能と
されている。 【0043】さらに、リーダブロック18の一対の保持
片50、52の厚肉部側の端面50B、52Bは、ドラ
イブ装置を構成するテイクアップリール62のリールハ
ブ64の外周面に対応した円弧面とされており(図6参
照)、上記磁気テープの狭持状態で窓部36の傾斜側壁
34に設けられた部分を閉塞可能とされている。また、
保持片50は、保持片52よりも磁気テープ12の厚み
分だけ短くされおり、端面50Bが端面52Bよりも磁
気テープ12の一巻分だけ凹むように構成されている。 【0044】このリーダブロック18は、図4に示され
る如く、隔壁30に沿ってリーダブロック保持部28に
保持されるようになっている。具体的には、リーダブロ
ック18は、保持片52の厚肉部側面が傾斜壁32に当
接すると共に端面50B、52Bが傾斜側壁34に当接
した状態で、保持片50の角部が係合突起48に係合す
ると共に保持凸部54Aが係止突起46に係止されてケ
ース16に保持される構成である。 【0045】この状態では、図5にも示される如く、リ
ーダブロック18は、一対の舌部16C、16Dによっ
て上下方向の脱落をも阻止されており、窓部36(すな
わち、開口26)を確実に閉塞するようになっている。
またこの状態では、リーダブロック18の操作孔58B
が切欠き部38、40から外部に露出されている。 【0046】一方、リーダブロック18は、板ばね58
(操作孔58B)が図4に示される矢印B方向に引張ら
れると、係合突起46と保持片50角部との係合部位を
中心として回動(図4の時計回りの回動)しつつ、保持
凸部58Aが係止突起46を押圧して板ばね部44を弾
性変形させて開口26を通過するようになっている。す
なわち、リーダブロック18は、上記矢印B方向への操
作によって係止突起46による上記保持状態が解除され
てケース16から取り外される構成である。なお、この
回動時には保持片52の角部が傾斜壁32の凹部32A
に逃げることでリーダブロック18がスムースに回動で
きる構成である。 【0047】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。 【0048】上記構成の記録テープカートリッジ10で
は、磁気テープ12の不使用時には、窓部36(開口2
6)がリーダーブロック18によって閉塞されている。
すなわち、開口26とケース16内部との連通が阻止さ
れ、ケース16内への塵埃等の侵入が阻止されている。 【0049】一方、磁気テープ12を使用する際には、
記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿ってドラ
イブ装置へ装填する。記録テープカートリッジ10がド
ライブ装置に装填されると、開口26から外部に臨んで
ケース16のリーダブロック保持部28に保持されたリ
ーダーブロック18は、図4に示される如く、その操作
孔58Bに上下方向に移動または伸縮するドライブ装置
の引抜ピン60が挿入され、この引抜ピン60がドライ
ブ装置のテイクアップリール62側へ移動されることに
より、ケース16のリーダブロック保持部28から取り
外される。 【0050】すなわち、操作孔58Bに挿入された引抜
ピン60によって図4の矢印B方向の力が伝達されたリ
ーダブロック18は、ケース16の係止突起46が設け
られた板ばね部44を弾性変形させつつ、保持片52と
係合突起48との係合部位廻りに回動してケース16の
リーダブロック保持部28から離間する(開口26を通
過する)。これにより、リーダブロック18に接続され
た磁気テープ12がケース16の外部に引き出される。 【0051】このリーダブロック18は、図6に示され
る如く、引抜ピン60によってテイクアップリール62
のリールハブ64まで誘導され、当該リールハブ64に
設けられた嵌入部66に嵌合される。この状態では、リ
ーダブロック18の一対の保持片50、52の端面50
B、52Bがリールハブ64の外周面と一致される。 【0052】これにより、磁気テープ12は、テイクア
ップリール62によって段差なく巻取り可能とされ、リ
ール14及びテイクアップリール62を同期して回転駆
動させることにより、磁気テープ12を順次テイクアッ
プリール62に巻き取りながら、情報の記録又はデータ
の再生が行われる。 【0053】磁気テープ12がテイクアップリール62
に最後まで巻き取られると、リール14及びテイクアッ
プリール62を逆回転駆動させて磁気テープ12をリー
ル14に巻き戻す。磁気テープ12をリール14に最後
まで巻き戻すと、リーダーブロック18をリールハブ6
4の嵌入部66から抜き出すと共にケース16(記録テ
ープカートリッジ10)のリーダブロック保持部28に
保持させる。 【0054】すなわち、保持片52の角部を凹部32A
に沿って案内させつつ、リーダブロック18を取り外し
時とは反対方向に回動し、保持凸部58Aにおいて板ば
ね部44を弾性変形させてリーダブロック18に開口2
6を通過させる(保持凸部58Aを係止突起46に係止
する)。これにより、リーダブロック18は、係止突起
46及び係合突起48によってリーダブロック保持部2
8に保持された状態で、開口26(窓部36)を閉塞す
る。 【0055】この状態で記録テープカートリッジ10
は、ドライブ装置から排出され、初期状態に復帰する。 【0056】ここで、リーダブロック18は、一対の保
持片50、52が磁気テープ12の自由端を挟んだ状態
で、着脱可能な板ばね58が一対の保持片50、52を
互いの近接方向に付勢して磁気テープ12の自由端を保
持している(接続されている)ため、換言すれば、磁気
テープ12の自由端は、磁気テープ12とは非接触であ
る板ばね58によって互いの近接方向に付勢された一対
の保持片50、52によって狭持されているため、板ば
ね58を一対の保持片50、52から取り外せば磁気テ
ープ12とリーダブロック18とが簡単に分離する。 【0057】すなわち、単に一対の保持片50、52か
ら板ばね58を取り外した後に、一対の保持片50、5
2を互いに離間させるのみで磁気テープ12とリーダブ
ロック18とが分離され、当該分離に伴う磁気テープ1
2の変形(皺や局部的な伸びの発生)が防止される。ま
た、通常互いに異なる材質で構成されるリーダブロック
18と磁気テープ12との分離が容易で、さらに異材で
あるクランプピンを備えないため、リサイクル性も向上
する。 【0058】このように、本実施の形態に係る記録テー
プカートリッジ10では、磁気テープ12を損傷するこ
となく、リーダブロック18を磁気テープ12の自由端
から分離できる。 【0059】また、磁気テープ12が単に保持片50、
52によって狭持される構成であるため、リーダブロッ
ク18と磁気テープ12との接続時(例えば、リーダブ
ロック18の引き出し方向と磁気テープ12の長手方向
とがずれた状態で接続した場合)においても、磁気テー
プ12に皺や局部的な伸びが生じることがない。このた
め、上記分離後の磁気テープ12の自由端は再度のリー
ダブロック18の接続が可能であり、磁気テープ12の
切断が不要で記録領域の減少を防止できる。 【0060】またここで、平面視略「C」字状に湾曲形
成された板ばね58は、その両端部がそれぞれ磁気テー
プ12の幅(高さ)方向(磁気テープ12の長手方向に
直交する方向)に沿って形成された保持溝50A、50
Bに挿入された状態で一対の保持片50、52を互いの
近接方向に付勢するため、リーダブロック18が磁気テ
ープ12の自由端に確実に接続されると共に、磁気テー
プ12の引き出しの際にも板ばね58が一対の保持片5
0、52から脱落することがない。 【0061】また、リーダブロック18と磁気テープ1
2とを分離する際には、板ばね58を磁気テープ12の
長手方向に直交して設けられた各保持溝50A、50B
に沿って移動させれば足り、板ばね58の付勢力に抗す
ることなく容易に板ばね58を一対の保持片50、52
から取り外すことができると共に、磁気テープ12に引
張方向の力が作用することも防止される。 【0062】さらにここで、板ばね58が、磁気テープ
12の引出時に操作孔58Bに挿入される引抜ピン60
に引掛けられる(係合操作される)操作部としても機能
するため、一対の保持片50、52には操作部を設ける
必要がなく構造が簡単で設計の自由度も向上する。 【0063】なお、上記の実施の形態では、一対の保持
片50、52がそれぞれ磁気テープ12の位置決め孔1
2Aに挿通される、凸部54を嵌合可能な凹部56を備
えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例え
ば、図7に示される如く、一対の保持片70、72がそ
れぞれ磁気テープ12を湾曲させつつ挟むための平面視
半円状の凹部74、凸部76を備えた構成としても良
い。また、図示は省略するが、一対の保持片50、52
が凸部及び凹部を備えず単に平坦面間で磁気テープ12
を狭持する構成としても良い。この場合、例えば、一対
の保持片50、52の磁気テープ12狭持面を粗面とす
ると、リーダブロック18の磁気テープ12からの脱落
が阻止され好適である。 【0064】また、上記の実施の形態では、付勢手段及
び操作部としての板ばね58を備えた好ましい構成とし
たが、本発明はこれに限定されず、例えば、互いに対向
する一対の脚片が背片によって連結された1つまたは複
数の「コ」字状の板ばねを備え、上記背片が一対の保持
片50、52の上面や下面、背面等に当接した状態で一
対の脚片間で保持片50、52を狭持する構成としても
良い。 【0065】さらに、上記の実施の形態では、リーダブ
ロック18が磁気テープ12の自由端に直接接続された
構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、粘
着テープであるスプライステープを介して磁気テープ1
2の自由端に貼着されたリーダテープ(PET等の樹脂
材料より成り、磁気テープ12よりも厚肉かつ高強度の
テープ)の自由端にリーダブロック18を接続する構成
としても良い。この構成は、凸部54が挿通される位置
決め孔12Aを備える場合に好適である。 【0066】さらにまた、上記の実施の形態及び各変形
例では、リーダブロック18がケース12の隅部に設け
られたリーダブロック保持部28において、ドライブ装
置への装填方向(矢印A方向)に対して傾斜した状態で
保持される構成としたが、本発明はこれに限定されず、
例えば、リーダブロック18が矢印A方向に沿って長手
方向とされたリーダブロック保持部28に保持される構
成としても良い。この場合、例えば、厚肉部を有しない
保持片50、52をケース12内に位置させる(矢印A
方向を向く窓部36を通過させる)と共に板ばね58で
窓部36(開口26)を閉塞する構成としても良い。 【0067】また、上記の実施の形態では、リーダブロ
ック18が開口26(窓部36)を閉塞する好ましい構
成としたが、本発明はこれに限定されず、リーダブロッ
ク18が開口26を閉塞しない構成としても良いことは
言うまでもない。この場合、開口26を開閉するシャッ
ター部材やドア部材をケース16に設けても良い。ま
た、同様に、本発明はリーダブロック18の一部(端面
50B、52B)がドライブ装置のリールハブ64の外
周面と一致する好ましい構成に限定されることはない。 【0068】さらに、上記の実施の形態では、記録テー
プとして磁気テープ12を用いた構成としたが、本発明
はこれに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録
した情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒
体として把握されるものであれば足り、本発明に係る記
録テープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テ
ープにも適用可能であることは言うまでもない。 【0069】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る記録
テープカートリッジは、記録テープを損傷することな
く、リーダブロックを記録テープの自由端から分離でき
るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジの概略構成を示す分解斜視図である。 【図2】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するケースの開口近傍を示す一部切欠いた斜
視図である。 【図3】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダブロックと磁気テープとの接続状
態を示す断面図である。 【図4】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダブロックの保持状態を示す上ケー
スの天板を取り除いた平面図である。 【図5】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダーブロックとドライブ装置側の引
抜ピンを示す概略斜視図である。 【図6】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダーブロックがドライブ装置側のテ
イクアップリールへ収容された状態を示す概略平面図で
ある。 【図7】本発明の実施の形態の変形例に係るリーダブロ
ックを示す斜視図である。 【図8】従来の記録テープカートリッジにおけるリーダ
ブロックと磁気テープとの接続構造を示す分解斜視図で
ある。 【符号の説明】 10 記録テープカートリッジ 12 ケース 14 磁気テープ(記録テープ) 16 リール 18 リーダブロック 32 開口 50、52 保持片 54、56 保持溝 58 板ばね(付勢手段) 70、72 保持片
ッジの概略構成を示す分解斜視図である。 【図2】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するケースの開口近傍を示す一部切欠いた斜
視図である。 【図3】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダブロックと磁気テープとの接続状
態を示す断面図である。 【図4】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダブロックの保持状態を示す上ケー
スの天板を取り除いた平面図である。 【図5】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダーブロックとドライブ装置側の引
抜ピンを示す概略斜視図である。 【図6】本発明の実施の形態に係る磁気テープカートリ
ッジを構成するリーダーブロックがドライブ装置側のテ
イクアップリールへ収容された状態を示す概略平面図で
ある。 【図7】本発明の実施の形態の変形例に係るリーダブロ
ックを示す斜視図である。 【図8】従来の記録テープカートリッジにおけるリーダ
ブロックと磁気テープとの接続構造を示す分解斜視図で
ある。 【符号の説明】 10 記録テープカートリッジ 12 ケース 14 磁気テープ(記録テープ) 16 リール 18 リーダブロック 32 開口 50、52 保持片 54、56 保持溝 58 板ばね(付勢手段) 70、72 保持片
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 記録テープを巻装した単一のリールと、 前記リールを回転可能に収容し、前記記録テープを外部
に引き出すための開口が設けられたケースと、 前記記録テープの自由端に接続されると共に前記開口か
ら外部に臨んで前記ケースに保持され、前記記録テープ
を引き出す際に操作されて前記ケースから取り外される
リーダブロックと、 を備えた記録テープカートリッジにおいて、 前記リーダブロックは、前記記録テープを挟む一対の保
持片と、前記一対の保持片に着脱可能に取り付けられ当
該一対の保持片を互いの近接方向に付勢する付勢手段と
を有して構成された、 ことを特徴とする記録テープカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001214225A JP2003030956A (ja) | 2001-07-13 | 2001-07-13 | 記録テープカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001214225A JP2003030956A (ja) | 2001-07-13 | 2001-07-13 | 記録テープカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003030956A true JP2003030956A (ja) | 2003-01-31 |
Family
ID=19049079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001214225A Pending JP2003030956A (ja) | 2001-07-13 | 2001-07-13 | 記録テープカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003030956A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004081086A1 (ja) * | 2003-03-14 | 2004-09-23 | Central Glass Company, Limited | 有機無機ハイブリッドガラス状物質とその製造方法 |
-
2001
- 2001-07-13 JP JP2001214225A patent/JP2003030956A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004081086A1 (ja) * | 2003-03-14 | 2004-09-23 | Central Glass Company, Limited | 有機無機ハイブリッドガラス状物質とその製造方法 |
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