JP2003028384A - 袋状物充填粉砕発泡体断熱材 - Google Patents

袋状物充填粉砕発泡体断熱材

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JP2003028384A
JP2003028384A JP2001219796A JP2001219796A JP2003028384A JP 2003028384 A JP2003028384 A JP 2003028384A JP 2001219796 A JP2001219796 A JP 2001219796A JP 2001219796 A JP2001219796 A JP 2001219796A JP 2003028384 A JP2003028384 A JP 2003028384A
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foam
heat insulating
insulating material
crushed
bag
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Fuminobu Hirose
文信 廣瀬
Yoichi Ohara
洋一 大原
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来住宅等に使用されている繊維系の断熱材
は、断熱性能に劣り、施工時に過大な厚みとなり、低熱
伝導率化が望まれている。一方、スチレン系断熱材は断
熱性に優れるが施工性にやや劣る。 【解決手段】特定の気泡構造を有するスチレン系樹脂発
泡体を粉砕した粉砕発泡体を袋状物1,2,3に封入し
た粉砕発泡体は優れた断熱性を有する。更に粉砕発泡体
に加えて平均粒子径1μm以下の微粒子を混合すること
により、非常に優れた断熱性能を有する。本粉砕発泡体
充填断熱材は、断熱性能に非常に優れると共に、柔軟
で、施工性に優れ、リサイクル性及び環境適合性の高い
断熱材となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定構造を有する
スチレン系樹脂発泡体を粉砕した粉砕発泡体を用いた断
熱材に関する。さらに詳しくは、断熱性に優れ、施工性
に優れ、リサイクル性及び環境適合性の高い、例えば建
材用途等に最適に用いることの出来る袋状物充填粉砕発
泡体断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅用断熱材として多く使用され
てる物にグラスウールがある。グラスウールは安価で、
柔軟性に優れ、施工しやすいこと等から、主に内断熱や
充填断熱用の断熱材として好んで使用されている。しか
しながら、近年問題となっている地球温暖化防止、省エ
ネルギー化のために1999年3月に改正告示された
「住宅に係わるエネルギーの使用の合理化に関する建築
主の判断の基準」及び「同設計及び施工の指針」(通称
「次世代省エネルギー基準」)に適応させて、屋根また
は天井や壁部位にグラスウールを使用する場合、従来よ
りも厚みを増す必要があり、収まりが悪く、施工が難し
いといった問題がある。
【0003】一方、優れた断熱性能を有するものとして
スチレン系樹脂発泡体がある。スチレン系樹脂発泡体
は、建築材料として住宅等の断熱材に使用される事で省
エネルギーに貢献する為、地球温暖化防止対策の有力な
製品の一つとして期待されている。近年では特開200
1−131322公報にあるようにフロン類を使用せ
ず、温暖化係数を従来の代替フロンよりも格段に低下さ
せた発泡剤を使用したポリスチレン系押出発泡断熱材が
あり、環境適合性に非常に優れ、更に他の特性も優れて
いる。しかし、断熱性や環境適合性には優れるものの、
柔軟性は、繊維系の断熱材と比べると若干劣るため、こ
れらの断熱材等のように複雑な形状を有する部位に追従
させて施工することが難しい場合があるので、その改良
が望まれている。
【0004】一方、特開昭51−9164公報にはプラ
スチック発泡成形屑を細片ないし粒状に粉砕し接着剤を
使用して成形し断熱板とする方法、特開平5−2459
64公報、特開2000−46286公報には袋状物に
発泡体粉砕品を封入し断熱材とする方法が提案されてい
る。これらの発泡体粉砕品を利用する断熱材はリサイク
ル性や柔軟性という観点から見れば優れており、前記充
填断熱にも利用可能と考えられるが、一般的に住宅用の
断熱材に要求される断熱性能を満足させるのには不十分
であった。また、従来の発泡体粉砕品を使用した断熱材
でもフロンを含有している場合は断熱性能に優れると考
えられるが、フロン類はオゾン層保護や地球温暖化防止
などの観点から、可能ならば代替していくことが望まれ
ている。
【0005】この様なことから、断熱性、柔軟性、環境
適合性に優れ、充填断熱等に有用な断熱材は未だ提案さ
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
に鑑みてなされたものであり、特定のスチレン系樹脂発
泡体の粉砕発泡体、特にオゾン層破壊、地球温暖化等環
境に影響のあるフロン類を使用しないスチレン系樹脂発
泡体の粉砕発泡体を用いることにより、予想に反した高
度な断熱性と共に、柔軟性、リサイクル性に優れた断熱
材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
の解決のため鋭意研究の結果、発泡体を構成する気泡が
主として気泡径0.25mm以下の気泡(以下、小気泡
と呼ぶことがある)と気泡径0.3〜1mmの気泡(以
下、大気泡と呼ぶことがある)とで構成され、これらの
気泡が気泡膜を介して海島状に分散し、小気泡が発泡体
断面積あたり20〜90%の占有面積を有する気泡構造
(以下、単に複合セル構造と呼ぶことがある)を有する
特定のスチレン系樹脂発泡体を粉砕した粉砕発泡体を使
用することにより、予想を超える優れた断熱性能を有す
る断熱材を提供できることを見出し、本発明を創出する
に至った。本発明は更に、発泡剤としてフロン類を使用
しないでも、高度な断熱性、柔軟性、リサイクル性に優
れた断熱材を提供できる。詳しくは、複合セル構造のス
チレン系樹脂発泡体粉砕品を、例えば、袋状物に封入す
る等により粉砕発泡体断熱材とした場合に、予想に反し
て非常に優れた断熱性能、例えば、JIS A 951
1で規定される押出法ポリスチレンフォーム保温板2種
に合格しうる断熱性能ないしはそれよりも優れる断熱性
能を有し、更に非常に優れた施工性を有する事を見出
し、本発明に到った。
【0008】即ち本発明は、1)発泡体を形成する気泡
が、主として気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径
0.3〜1mmの気泡より構成され、これらの気泡が気
泡膜を介して海島状に分散し、気泡径0.25mm以下
の気泡が発泡体断面積あたり20〜90%の占有面積を
有するスチレン系樹脂発泡体を粉砕した粉砕発泡体を袋
状物に充填した断熱材であって、且つ次式(1)を満足
する事を特徴とする袋状物充填粉砕発泡体断熱材に関す
る。
【0009】 0.02≦(M/V)≦0.08 ・・・・・・・・・・・・・(1) ここに、Mはスチレン系樹脂粉砕発泡体の重量(g)、
Vは袋状物の容積(cm 3)であり、この数値(M/
V)の単位は(g/cm3)である。
【0010】また本発明は、2)発泡体密度が0.01
g/cm3以上、0.07g/cm3以下であるスチレン
系樹脂発泡体を粉砕した粉砕発泡体を使用することを特
徴とする1)記載の断熱材に関する。
【0011】また本発明は、3)粉砕発泡体の最小径が
0.2mm以上、最大径が20mm以下である粉砕発泡
体を使用することを特徴とする1)又は、2)記載の断
熱材に関する。
【0012】また本発明は、4)断熱材の熱伝導率
(λ)が、0.034W/mK以下であることを特徴と
する1)〜3)のいずれか1項記載の断熱材に関する。
【0013】また本発明は、5)粉砕するスチレン系樹
脂発泡体に使用された発泡剤が、非フロン系であること
を特徴とする1)〜4)のいずれか1項記載の断熱材に
関する。
【0014】また本発明は、6)粉砕するスチレン系樹
脂発泡体に用いられた発泡剤が、プロパン、n−ブタ
ン、i−ブタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種
の飽和炭化水素99〜20重量%、水1〜80重量%、
他の発泡剤0〜79重量%であり、発泡剤全量を100
重量%とした組成を有することを特徴とする1)〜5)
のいずれか1項記載の断熱材に関する。
【0015】また本発明は、7)粉砕発泡体100重量
部に対し、平均粒子径1μm以下の微粒子を1〜250
重量部混合した混合物を袋状物に封入してなる1)〜
6)のいずれか1項記載の断熱材に関する。
【0016】また本発明は、8)粉砕発泡体を充填した
袋状物を貫通する固定部材で固定したことを特徴とする
1)〜7)のいずれか1項記載の断熱材に関する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の粉砕発泡体断熱材
について説明する。
【0018】本発明で用いられる粉砕発泡体は、発泡体
を形成する気泡が、主として気泡径0.25mm以下の
気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡より構成されてお
り、これらの気泡が気泡膜を介して海島状に分散し、気
泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積あたり20
〜90%の占有面積比を有するスチレン系樹脂発泡体を
粉砕することで得られる。
【0019】本発明で好適に使用されるスチレン系樹脂
発泡体に用いられるスチレン系樹脂は、特に限定される
ものではなく、スチレン単量体のみから得られるスチレ
ンホモポリマー、スチレン単量体とスチレンと共重合可
能な単量体あるいはその誘導体から得られるランダム、
ブロックあるいはグラフト共重合体、後臭素化ポリスチ
レン、ゴム強化ポリスチレンなどの変性ポリスチレンな
どが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合し
て使用することができる。
【0020】スチレンと共重合可能な単量体としては、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、
ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチ
レン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロ
スチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなど
のスチレン誘導体、ジビニルベンゼンなどの多官能性ビ
ニル化合物、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリロニトリルなどの(メタ)アクリ
ル系化合物、ブダジエンなどのジエン系化合物あるいは
その誘導体、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不
飽和カルボン酸無水物などが挙げられる。これらは単独
あるいは2種以上混合して使用することができる。
【0021】本発明で使用される特定のスチレン系樹脂
発泡体に用いられるスチレン系樹脂は、加工性の面から
スチレンホモポリマーが好ましい。
【0022】本発明で好適に使用される複合セル構造の
スチレン系樹脂発泡体を得る方法としては、例えば発泡
剤として、飽和炭化水素の1種または2種以上、水、お
よび、必要に応じて他の発泡剤(ただし、フロン系発泡
剤を除く)を使用し、押出発泡することで大小気泡が海
島構造状に共存した複合セル構造を有する発泡体を得る
ことができる。
【0023】発泡剤に用いられる飽和炭化水素として
は、炭素数3〜4の飽和炭化水素が好ましく、プロパ
ン、ノルマルブタン(以下n−ブタンと称する)、イソ
ブタン(以下i−ブタンと称する)などが挙げられる。
なかでも、発泡性と発泡体の断熱性能の点からn−ブタ
ン、またはi−ブタン、若しくはn−ブタンとi−ブタ
ンの混合物がより好ましく、特に好ましくはi−ブタン
である。
【0024】発泡剤に用いられる水としては、特に限定
はなく、たとえば純水などを用いることができる。
【0025】本発明で用いられる前記の飽和炭化水素、
水以外の、他の発泡剤(以下「他の発泡剤」と呼ぶ)と
しては、フロン系発泡剤以外で有れば環境保護の観点か
ら特に好ましい。そして、こうした非フロン系発泡剤で
有れば、特に限定されず、好ましい発泡剤として使用で
きる。例えば、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオ
ペンタン等の炭素数5の炭化水素類、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプ
ロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、フラン、フルフラール、2−メチルフラン、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどのエーテ
ル類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチル
ケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチル
ケトン、メチルi−ブチルケトン、メチルn−アミルケ
トン、メチルn−ヘキシルケトン、エチルn−プロピル
ケトン、エチルn−ブチルケトンなどのケトン類、メタ
ノール、エタノール、プロピルアルコール、i−プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、i−ブチルアルコー
ル、t−ブチルアルコールなどのアルコール類、蟻酸メ
チルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プロピルエス
テル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエステル、プロ
ピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチルエステル
などのカルボン酸エステル類、塩化メチル、塩化エチル
などのハロゲン化アルキルなどの有機発泡剤、例えば二
酸化炭素、窒素などの無機発泡剤、例えばアゾ化合物な
どの化学発泡剤などを用いることができる。これら他の
発泡剤は単独または2種以上混合して使用することがで
きる。
【0026】他の発泡剤の中では、発泡性、発泡体成形
性などの点から、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、メチルエチルエーテル、塩化メチル、塩化エチル、
二酸化炭素がより好ましく、中でもジメチルエーテルが
特に好ましい。
【0027】他の発泡剤を用いることで、良好な可塑化
効果や発泡助剤効果が得られ、押出圧力を低減し、安定
的に発泡体の製造が可能となる。
【0028】本発明で好適に使用されるスチレン系樹脂
発泡体の製造時に、スチレン系樹脂中に添加または注入
される発泡剤の量としては、発泡倍率の設定値などに応
じて適宜かわるものではあるが、通常、発泡剤の合計量
をスチレン系樹脂100重量部に対して2〜20重量部
とするのが好ましい。発泡剤の添加量が2重量部未満で
は発泡体が高密度となり、樹脂発泡体としての軽量性、
断熱性、コスト的メリットなどが得られにくい場合があ
り、また発泡体を粉砕し袋状物に封入した断熱材の断熱
性が悪化する場合がある。一方20重量部を超えると過
剰な発泡剤量のため発泡体中に巨大なボイドなどの不良
を生じ、生産性が悪化したり、独立気泡が得られにくく
断熱性が発揮されにくかったりする。また、均一な発泡
体が得られたとしても低密度品となるため、粉砕発泡体
を袋状物に封入した場合に、低密度で圧縮に対する強度
が十分でなく形状不安定となる場合がある。
【0029】添加される発泡剤において、炭素数3〜4
の飽和炭化水素の1種または2種以上の量は、発泡剤全
量100重量%に対して、20重量%以上99重量%以
下、好ましくは25重量%以上90重量%以下、より好
ましくは30重量%以上85%以下であり、水の量は、
好ましくは発泡剤全量100重量%に対して1重量%以
上80重量%以下である、他の発泡剤の量は、発泡剤全
量100重量%に対して、好ましくは79重量%以下で
ある。炭素数3〜4の飽和炭化水素の量が前記範囲より
少ないと、得られる発泡体の断熱性が劣る場合があり、
前記範囲を超える場合、スチレン系樹脂に対して可塑性
が高すぎ、押出機内のスチレン系樹脂と発泡剤との混練
状態が不均一となり、押出機の圧力制御が難しくなる傾
向がある。また、水の添加量が前記範囲より少ないと、
大小気泡の海島構造が得られにくく、前記範囲よりも多
いと押出機内で水の不分散による気孔が発生し成形体不
良になる傾向がある。また、他の発泡剤の量が前記範囲
よりも多い場合、飽和炭化水素の場合と同様、スチレン
系樹脂に対する可塑性が高すぎ、押出機内のスチレン系
樹脂と発泡剤との混練状態が不均一となり、押出機の圧
力制御が難しくなる傾向がある。
【0030】本発明で好適に使用される大小気泡構造を
有する複合セル構造のスチレン系樹脂発泡体は、断熱性
能に優れている。この複合セル構造を有する発泡体の断
熱性能が優れている理由としては、従来の均一な気泡構
造を有する発泡体では均一な気泡構造を通って移動する
熱流が、本発泡体においては、気泡径0.3〜1mmの
大気泡の周囲に存在する微細な気泡径0.25mm以下
の小気泡によって分断されるためであると推定される。
【0031】本発明で好適に使用されるスチレン系樹脂
発泡体は、気泡径0.25mm以下の小気泡が発泡体断
面積あたり20〜90%、好ましくは40〜90%の占
有面積比を有するようにする。小気泡占有面積比が大き
いとスチレン系樹脂発泡体を粉砕した粉砕発泡体の断熱
性能が向上するので好ましい。
【0032】本発明で好適に使用されるスチレン系樹脂
発泡体は、スチレン系樹脂100重量部に対して吸水媒
体物質0.2〜10重量部添加し、加熱溶融混練後、水
を含む発泡剤を圧入し、ついで低圧域に押出発泡して得
ることができる。
【0033】ここで使用する吸水媒体物質とは、スチレ
ン系樹脂への相溶性のない水を吸水しゲルを形成させ、
ゲルの状態で熱可塑性スチレン系樹脂中に均一に分散さ
せる効果があると考えられる物質である。
【0034】吸水媒体物質としては、ベントナイト、吸
水性高分子化合物、または表面に水酸基を多数有する無
機粉末等が挙げられるが、前記吸水媒体物質と同様の効
果を示す物質で有れば、これらに限定される物ではない
が、ベントナイトが特に好ましく使用される。
【0035】本発明でいうベントナイトとは、主成分が
モンモリロナイトであり、石英、α―クリストバライ
ト、オパール、長石、雲母等の随伴鉱物を含んだ塩基性
粘土鉱物である。化学成分から言えば、ベントナイトは
酸化珪素が主成分であり、次いで多い化学成分が酸化ア
ルミニウムである。ここに、モンモリロナイトとは、約
1nmの薄いケイ酸塩層からなり、その板状結晶粒子の
層表面はマイナスに帯電し、層間にはナトリウムやカル
シウムのような交換性陽イオンを介在して電荷的に中性
を保っており、水が接触すると層間の交換性陽イオンに
水分子が水和し、層間が膨潤する粘土鉱物であるとされ
ている。代表例としては、天然ベントナイト、精製ベン
トナイトがあげられる。また、有機ベントナイト、アニ
オン系ポリマー変性モンモリロナイト、シラン処理モン
モリロナイト、高極性有機溶剤複合モンモリロナイト等
のモンモリロナイト変性処理生成物もその範疇に含まれ
る。ベントナイトは、例えば、豊順鉱業(株)よりベン
トナイト穂高、ベンゲルなどとして入手しうる。かかる
ベントナイトは単独でまたは2種以上混合して用いるこ
とができる。
【0036】また、吸水性高分子化合物としては、例え
ば、(株)日本触媒よりアクアリックCAなどのポリア
クリル酸塩基樹脂として入手しうる。表面に水酸基を多
数有する無機粉末の代表例としては、たとえば日本アエ
ロジル(株)のAEROSIL200(平均粒径12n
m)、シオノギ(株)のCARPLEX BS304F
(平均粒径6μm)などの表面にシラノール基を有する
シリカなどがあげられる。
【0037】吸水媒体物質の配合量は、スチレン系樹脂
100重量部に対して0.2〜10重量部、好ましくは
1〜5重量部となるように調整することが好ましい。か
かる配合量が0.2重量部未満では水の圧入量に対して
吸水媒体物質の水の吸着量が不足し、押出機内で水の不
分散による気孔が発生し成形体不良になる傾向がある。
また10重量部をこえる場合には、スチレン系樹脂中に
存在する無機物粉体の量が過剰になる為、スチレン系樹
脂中への均一分散が困難になり、気泡むらが発生する傾
向にある。この様なスチレン系樹脂発泡体を使用すると
品質バラツキを生じ易くなる。
【0038】本発明に好適に使用されるスチレン系樹脂
発泡体にはハロゲン系難燃剤、非ハロゲン系難燃剤を使
用できる。ハロゲン系難燃剤としては、スチレン系樹脂
の難燃剤として好適に使用されてきた臭素化難燃剤、例
えばヘキサブロモシクロドデカンやデカブロモジフェニ
ルエーテル等を使用できる。一方、非ハロゲン系難燃剤
としては、硼酸金属塩や酸化硼素等の含硼素化合物や、
ポリ燐酸アンモニウム、トリフェニルホスフェート等の
燐酸系化合物、テトラゾール類やイソシアヌル酸等の含
窒素化合物が挙げられるが、難燃効果が有る物であれば
特に限定されない。
【0039】また本発明においては、必要に応じて本発
明の効果を阻害しない範囲でシリカ、タルク、ケイ酸カ
ルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイ
カ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機
化合物、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、オレ
フィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物などの加
工助剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベンゾ
トリアゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性安定
剤、他の難燃剤、帯電防止剤、顔料などの着色剤等の添
加剤を含有させることができる。
【0040】本発明で好適に使用されるスチレン系樹脂
発泡体の粉砕前の密度は、0.01〜0.07g/cm
3、好ましくは0.02〜0.07g/cm3、最も好ま
しくは0.025〜0.06g/cm3である。発泡体
密度の調整は発泡剤の圧入量、押出温度等を適宜調整す
ることで可能である。発泡体密度が前記範囲よりも低い
場合、前述の大小気泡構造を有するものは気泡形成膜が
薄い物となり、耐圧縮性が劣るものとなる。従って発泡
体の粉砕品も圧縮強度に劣り、袋詰め状態で重ねて運搬
する場合などに変形し、袋状物内部に空間が生じること
がある。更に気泡形成膜が非常に薄いため輻射熱が透過
し易くなり断熱性にも劣る事となる。また、発泡体密度
が前記範囲を超える場合、固体の熱伝導が大きく断熱性
に劣る場合があり、粉砕品に関しても同様である。更に
粉砕発泡体の自重により垂れ下がり、袋状物内に偏在、
空間を生じることがある。袋状物内で空間を生じること
は断熱性能の不均一性を招くため好ましくない。
【0041】本発明で使用される粉砕発泡体は、前述の
複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡体を粉砕する
ことにより得られる。粉砕発泡体の原料として特に好適
に使用される複合セル構造を有するスチレン系樹脂押出
発泡体は、工場での樹脂発泡体製造工程、および加工工
程において、一定の形状にするため端部を切削する工程
があり、その切削工程で発生する端材や切削屑、延いて
は建築・建設現場や解体現場から発生する発泡体端材、
廃材を使用することが、ゼロエミッションやリサイクル
の観点からも好ましい。
【0042】こうした粉砕発泡体の原料としてのスチレ
ン系樹脂発泡体を粉砕する方法については、特に限定は
ないが、一般的に粉砕装置等を使用する。例えば、発泡
端材をφ20のスクリーンメッシュで選別されるような
複数の回転刃付きの粗粉砕機にて粒径10〜30mmに
粗粉砕し、この粗粉砕発泡体をφ7mmのスクリーンメ
ッシュで選別されるタンジェンシャル式の回転刃、シリ
ンダー内壁に固定受刃付きの微粉砕機にて微粉砕し粉砕
発泡体化とするといった、2段階に粉砕する方法などが
ある。
【0043】本発明で使用される粉砕発泡体は、その最
小径が0.2mm以上、最大径が20mm以下、好まし
くは最小径が0.5mm以上、最大径が15mm以下、
最も好ましくは最小径が1mm以上、最大径が7mm以
下の範囲にあるように粉砕される。最小径、最大径は粉
砕発泡体を光学顕微鏡により観察、撮影した後、市販の
画像処理ソフトで認識処理した時に、粉砕発泡体面積か
ら算出される円相当径より最小径と最大径が得られる。
0.2mmよりも最小径が小さい場合、小気泡の気泡径
よりも小さくなることがあり、気泡構造が存在しない場
合があり、断熱性や耐圧縮性に劣ることがある。また最
大径が20mmを超える場合、粉体同士の隙間が大きく
なり断熱性に劣る場合がある。
【0044】本発明で粉砕発泡体を充填する、ないしは
封入する(本発明ではどちらかの表現で表す)袋状物は
特に形状に限定はないが、図1に示すように、封筒状袋
状物1に形成されたものが一般的であり、用途に応じて
異形の形状、例えばテトラパック(R)状袋状物2や円
筒状袋状物3を使用することもできるし、大きさの選択
も自由である。封筒状の袋状物の作製法としては、図2
に示すように、例えば1枚の袋状物形成素材(a)を折
り曲げ開口部以外を閉じたり(2−1)、2枚の袋状物
形成素材(a)を重ね合わせ開口部以外を閉じたり(2
−2)、円筒状の袋状物形成素材(a)の一端を閉じる
(2−3)等の方法がある。粉砕発泡体の封入方法とし
ては、図3のように、例えば一端の開口している封筒状
袋状物1に、開口部分から粉砕発泡体(c)を投入し、
開口部を閉じる方法がある。袋状物の各辺や開口部を閉
じる方法に特に限定はないが、接着、縫合、ピン留め等
の方法があり、例えば図2に示すように、特にホットメ
ルト接着剤(b)による各辺や開口端部の加熱封止が成
形体の安定性と作業性の面から好ましい。その他、市販
されている粉体充填包装機械により連続的に充填封止す
ることができる。
【0045】また、袋状物の形状を安定させるために、
袋状物に対して固定部材を使用しても良い。特に、ボー
ドまたは帯状の袋状物とする場合、自重による中央部の
膨らみを抑制するために固定することが好ましい。固定
部材としては、衣類などにタグを付けるような結束機具
を用いての固定部材の取り付けがあり、その一例として
はバノックピン(R)(日本バノック社製)等がある。
バノックピン(R)は、貫通針を備えた機具、例えば銃
型の機具に装着し、袋状物の表裏面を貫通針で貫通さ
せ、該バノックピン(R)を差し込むことにより袋状物
を固定する。また、糸状物による縫い付けでも良い。
【0046】こうした固定部材による固定方法の例を図
4に示す。図4では固定部材としてバノックピン(R)
を用いた例(d−1)による固定や、糸状物(d−2)
による縫い付けつけの例を模式的に示している。
【0047】袋状物を形成する素材は、柔軟性があり、
粉砕発泡体が漏れ出さず、通常の取扱に耐え得る強度を
有する素材で有れば、特に限定はなく通気性を有するも
の、非通気性のものを使用できる。なお、後述する粉砕
発泡体と平均粒子径1μm以下の微粒子(以下、単に
「微粒子」と呼ぶことがある)を混合して、袋状物に封
入する場合には、微粒子が袋状物から漏出せぬような、
素材や密度、織り状態のものを選択すればよい。
【0048】袋状物形成素材として、プラスチック系フ
ィルム状の物があり、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール
樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレンビニル
アルコール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポ
リブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等がある。プラスチック素
材としては前記物質に限定される物ではなく、適度な柔
軟性、耐引き裂き性を有する物であれば構わない。プラ
スチック素材フィルムに柔軟性や耐引き裂き性を付与す
るために、各種添加剤を使用したり、アルミニウムやア
ルミナ、シリカ等を蒸着した蒸着物でも構わない。
【0049】また、袋状物形成素材として織布や不織布
が使用可能である。例えば、不織布は、カード法やエア
レイ法等の公知技術によって短繊維をウエブ化し、ニー
ドルパンチ法により絡合したり、接着成分を混合し加熱
成形したりする事により得られる短繊維不織布や、スパ
ンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法等の方
法により長繊維を直接不織布化したものを使用すること
ができる。織布、不織布に使用される繊維としては、ポ
リプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートのようなポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等、また、レーヨン等の半合成繊維や獣毛、ヤシ
繊維等の天然繊維、フェルト等を使用でき、およびこれ
らの共重合体等も使用することができる。これら有機繊
維は必要に応じて難燃化処理や抗菌、消臭処理していて
も良い。また、使用する繊維は有機繊維に限定されず、
グラスファイバー、グラスウール、ロックファイバー、
ロックウール、アルミナ繊維、炭素繊維等も使用でき
る。無論、例示した以外の繊維も、織布・不織布化可能
で使用部位に適用できるような柔軟性があるならば任意
に使用できる。織布・不織布をなす繊維は単一素材から
なる物でも、強度や密度、繊維同士の接着性、触感、難
燃性等の性能をバランス良く満たす等の目的から、複数
の素材を混合した物を使用しても良い。
【0050】また、袋状物形成素材として紙が使用可能
である。例えば、クラフト紙、再生紙、ケナフ紙、薄葉
紙、樹脂含浸紙、リンター紙、コート紙、和紙、チタン
紙や、シリカアルミナ紙、ジルコニア紙、珪酸カルシウ
ム紙等のセラミック紙が例示されるが、これら以外の紙
類も、適度な柔軟性や、耐引き裂き性を有していれば、
任意に使用できる。これらの紙類には、必要に応じて難
燃化処理や抗菌処理、防水処理等を施すことができる。
【0051】袋状物に封入する粉砕発泡体の量は、粉砕
発泡体の重量をMg、袋状物の容積をVcm3とした時
に(M/V)の値が、0.02g/cm3≦(M/V)
≦0.08g/cm3の範囲である必要がある。(M/
V)の値が0.02g/cm3よりも小さい場合は、少
なくとも粉砕して粉体化する前の発泡体が0.02g/
cm3以下の密度でなければ袋状物内で粉砕発泡体の偏
り、断熱性能の偏りが発生する。袋状物内に十分隙間無
く充填する場合は、非常に低密度の発泡体、例えば密度
が0.01g/cm3より小さい発泡体を使用する必要
が生じるが、この場合、断熱性や耐圧縮性に劣る傾向を
有することとなる。また、(M/V)の値が0.08g
/cm3を超える場合、軽量性や断熱性に劣ったり、密
に充填されすぎて柔軟性に欠け、形状追従性、施工性が
悪くなる傾向を持ち易いこととなる。
【0052】本発明の粉砕発泡体には必要に応じて平均
粒子径1μm以下の微粒子を混合し使用することができ
る。ここで「平均粒子径」とは電子顕微鏡画像から中の
個々の粒子を円近似して直径を測定した算術平均粒子径
である。混合状態とは、袋状物内の粉砕発泡体が占有す
る空間に微粒子が存在する状態、つまり入り組んだ粉砕
発泡体の間に含まれる状態であって、粉砕発泡体の表面
に付着あるいは浮遊するような状態を意味している。
【0053】本発明で粉砕発泡体との混合に好適に使用
される微粒子は、カーボンブラック、酸化チタン、酸化
ケイ素、炭酸カルシウム、タルク、カオリン等の無機微
粒子や、ポリマー微粒子、例えばソープフリー乳化重合
や非水系分散重合、ミニエマルジョン重合とシード重合
との組合せにより得られるサブミクロン粒径のポリ塩化
ビニル樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子がある。また、
ゾル−ゲル法から超臨界乾燥法によって得られるエアロ
ゲルや、微細多孔質体等がある。但し微粒子はこれらに
限定されるものではない。微粒子は、その平均粒子径が
1μ以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは1
00nm以下の粒子であり、そのような微粒子は、粒子
同士の接点が点接触であるため固体の伝熱抵抗が大き
く、また、粒子間の空隙が小さいので空気の対流伝熱を
抑制する。さらに、空気を構成する気体分子の平均自由
行程よりも小さな空隙が多く生じるため、気体分子運動
による伝熱をも抑制し非常に断熱性を高める効果を有す
る。特に大小気泡を有する本発明の粉砕発泡体と混合す
る場合、粉砕発泡体気泡表面との相互作用により微粒子
の凝集状態が変化し、効率的に気体の平均自由行程より
も小さな空隙が多く生じる断熱構造が形成されると考え
られる。
【0054】これらの微粒子は空気中の水分によって凝
集し易いため、疎水化処理を施しておくことが好まし
い。疎水化処理剤としては、特に限定はされないが、例
えばアルキルシランやフッ素化アルキルシラン、等のシ
ラン系化合物やシリコーン化合物、脂肪酸類などの両親
媒性物質などが挙げられ、対象物に適した物質を適宜使
用することが出来る。
【0055】粉砕発泡体への微粒子の添加量としては、
粉砕発泡体100重量部に対して1重量部〜250重量
部、好ましくは5〜200重量部、より好ましくは10
〜150重量部である。添加量が1重量部未満の場合、
微細空隙による低熱伝導率化の効果が少なく、添加しな
い場合と断熱性が変わらない。添加量が250重量部を
越えると軽量性に劣り、粉砕発泡体と微粒子の混合な分
散をしにくくなる。
【0056】粉砕発泡体と微粒子を混合する場合は、袋
状物に使用する素材を微粒子が漏洩しない物を使用し、
通気性の素材で有れば素材中の孔が微粒子の平均粒子径
以下、もしくは非通気性の素材を使用する事が好まし
い。
【0057】本発明の断熱材は熱伝導率(λ)が0.0
34W/mK以下であることが好ましい。熱伝導率
(λ)とは物体内部の等温面の単位面積を通って単位時
間当たりに垂直に流れる熱量と、この方向における温度
勾配との比である。熱伝導率(λ)が前記範囲以下にあ
ることが本発明の好ましい特徴の一つである。熱伝導率
(λ)が0.034W/mK以下であるということは、
JIS A 9511で規定される押出法ポリスチレン
フォーム保温板2種に合格しうる断熱性能であることを
意味する。
【0058】この熱伝導率(λ)0.034W/mK以
下の断熱性能を発揮させるためには、前述した特定の大
小セル構造すなわち複合セル構造を有し、特定の(M/
V)であることが要求される。この場合に、更に、発泡
体密度が0.01g/cm3以上、0.07g/cm3
下であるスチレン系樹脂発泡体を粉砕した粉砕発泡体を
使用し、その粉砕発泡体の最小径を0.2mm以上、最
大径が20mm以下とすることにより、より低い熱伝導
率(λ)を得ることが出来、高い断熱性を達成しうるの
でより好ましい実施態様である。
【0059】更に、上述の好ましい範囲の粉砕発泡体に
加えて、前記微粒子を添加して併用することにより、J
IS A 9511で規定される押出法ポリスチレンフ
ォーム保温板2種以上の優れた断熱性能、例えば前記J
IS規定の押出法ポリスチレンフォーム保温板3種での
熱伝導率(λ)が0.028W/mK以下にも合格しう
る断熱性能を発揮させることが出来る。
【0060】熱伝導率(λ)が0.034W/mKを超
える場合、断熱性能が劣ることとなり、断熱に必要な厚
みが厚くなり、施工性や収まりが悪くなる傾向となる。
【0061】
【実施例】次に本発明のスチレン系樹脂粉砕発泡体充填
断熱材、およびその製造方法を実施例に基づいてさらに
詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限さ
れるものではない。なお、特に断らない限り「部」は樹
脂100重量部に対する重量部を示す。「%」は重量%
を表す。
【0062】以下に示す実施例1〜14、比較例1〜5
の方法で得られた断熱材の特性として、発泡体密度、発
泡体の独立気泡率、小気泡面積率、粉砕発泡体の最小径
及び最大径、(M/V)、熱伝導率、断熱必要厚み、柔
軟性を下記の方法にしたがって調べた。 1)発泡体密度(g/cm3) 発泡体密度は、次の式に基づいて求めた。
【0063】発泡体密度(g/cm3)=発泡体重量
(g)/発泡体体積(cm3) 2)独立気泡率(%) マルチピクノメーター(ベックマンジャパン(株)製)
を用い、ASTM D−2856に準じて測定した。 3)小気泡面積率 小気泡面積率(気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体
の断面積あたりに占める面積の割合)を以下のようにし
て求めた。ここで、気泡径0.25mm以下の気泡と
は、円換算直径が0.25mm以下の気泡とする。 a)走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製、品番:S
−450)にて30倍に拡大して発泡体の縦断面(発泡
体を押出方向に垂直な方向に沿ってかつ厚さ方向に切断
した断面をいう、以下同様)を写真撮影する。 b)撮影した写真の上にOHPシートを置き、その上に
厚さ方向の径が7.5mmよりも大きい気泡(実寸法が
0.25mmより大きい気泡に相当する)に対応する部
分を黒インキで塗りつぶして写しとる(一次処理)。 c)画像処理装置((株)ピアス製、品番:PIAS−
II)に一次処理画像を取り込み、濃色部分と淡色部分
を、即ち黒インキで塗られた部分か否かを識別する。 d)濃色部分のうち、直径7.5mm以下の円の面積に
相当する部分、即ち、厚さ方向の径は長いが、面積的に
は直径7.5mm以下の円の面積にしかならない部分を
淡色化して、濃色部分の補正を行う。 e)画像解析計算機能中の「FRACTAREA(面積
率)」を用い、画像全体に占める気泡径7.5mm以下
(濃淡で分割した淡色部分)の面積比を次式により求め
る。
【0064】小気泡面積率(%)=(1−濃色部分の面
積/画像全体の面積)×100 4)大小気泡形成 発泡体が大小気泡からなる海島構造となっているかどう
かを判断した。
【0065】○:20%≦小気泡面積率≦90% ×:小気泡面積率<20%、90%<小気泡面積率 5)粉砕発泡体の最小径・最大径 粉砕発泡体を任意に取りだし、導線性粘着テープに貼り
付けた後、金蒸着を施し、走査型電子顕微鏡((株)日
立製作所製、品番:S−450)にて20倍に拡大し画
像を得る。得られた画像をスキャナで読み込み、画像処
理ソフト(三谷商事(株)製:WinRoof)によ
り、各粉体の領域抽出を行い、面積を円相当径に換算
し、抽出数100個での最小径、最大径を算出して求め
た。 6)M/V=(粉砕発泡体重量g)/(袋状物の体積c
3) 袋状物が見かけ状直方体形状の場合、 袋状物体積(cm3)=高さ(cm)×長さ(cm)×
幅(cm) となる。 7)熱伝導率(W/mK)測定 JIS A 9511に準じ、熱伝導率測定装置HC−
072(英弘精機社製)を使用し、熱伝導率(λ)を測
定した。サンプルのサイズは20cm×20cm×2.
5cmとした。
【0066】○:熱伝導率(λ)≦0.0340W/m
K ×:熱伝導率(λ)>0.0340W/mK 8)柔軟性・均一性評価 40cm×80cm×5cmの直方体状のサンプルを作
成し、直角を有する対象物に断熱材を沿わせ、形状に追
従でき、形態にだぶつきが無いかどうか確認した。
【0067】 ○:追従でき、且つだぶつきがない場合 ×:追従できない、及び/又は、だぶつく場合 実施例1 ポリスチレン樹脂(旭化成工業(株)製、商品名:G9
305、メルトフローレイト(ISO R1133):
1.4)100部に対して、ベントナイト(豊順鉱業
(株)製、商品名:ベンゲル15)1部、水酸基を多数
有する無機粉末として無水シリカ(日本アエロジル
(株)製、商品名:AEROSIL)0.1部、造核剤
としてタルク0.1部、加工助剤としてステアリン酸バ
リウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混
合物を口径65mmのものと口径90mmのものを直列
に連結した二段押出機へ約40kg/hrの割合で供給
した。前記口径65mmの押出機に供給した樹脂混合物
を、200℃に加熱して溶融ないし可塑化、混練し、こ
れに連結された口径90mmの押出機で樹脂温度を12
0℃に冷却し、口径90mmの押出機の先端に設けた厚
さ方向2mm、幅方向50mmの長方形断面の口金より
大気中へ押し出し、厚さ約40mm、幅約150mmの
直方体状の樹脂発泡体を得た。
【0068】このとき発泡剤として、ポリスチレン樹脂
100部に対してi−ブタンを3部、ジメチルエーテル
を3部、水を1部(発泡剤100%に対して、i−ブタ
ン43%、ジメチルエーテル43%、水14%)を、そ
れぞれ別のラインから、前記口径65mmの押出機の先
端付近(口径90mmの押出機の口金と反対側の端部側
に接続される側の端部)から前記樹脂中に圧入した。得
られた発泡体は、小気泡と大気泡が混在した複合セル構
造を有しており、小気泡面積率は38%であった。得ら
れた発泡体の特性を表1に示す。
【0069】この複合セル構造を有する発泡体を製品と
してボード状に切り出した時に発生する端材を、φ20
のスクリーンメッシュで選別されるような複数の回転刃
付きの粗粉砕機にて粒径10〜30mmに粗粉砕し、こ
の粗粉砕発泡体をφ7mmのスクリーンメッシュで選別
されるタンジェンシャル式の回転刃、固定刃付きの微粉
砕機にて微粉砕する2段階の粉砕により粉砕発泡体を作
成した。得られた粉砕発泡体は、最小径が0.4mm、
最大径が13mmであった。
【0070】次に、スパンボンド不織布(東洋紡(株)
製:エクーレ6601A)を所定のサンプルサイズとな
るように切出し、折り曲げて重ね合わせて2辺をホット
メルト接着剤(東洋紡(株)製:ダイナックG203
0)にて加熱接着し封筒状の袋状物を作成し、開口部よ
り粉砕発泡体を所定量封入し、開口部をホットメルト接
着剤で封止し、バノックピン(日本バノック(株)製:
熱伝導率用サンプルはUs25、柔軟性測定用サンプル
はUs50を使用)で平面部を数カ所(熱伝導率用サン
プルは中央部1ヶ所、柔軟性測定用サンプルは各辺から
10cm間隔で21ヶ所)打ち抜き、厚みが偏らないよ
うに固定した。得られた粉砕発泡体断熱材の特性を表1
に示す。後述の比較例1〜4、参考例と比較し、断熱性
及び柔軟性が向上した断熱材が得られた。 実施例2 ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを4部、
ジメチルエーテルを2部、水を1部(発泡剤100%に
対して、i−ブタン57%、ジメチルエーテル29%、
水14%)とした以外は、実施例1と同様の条件で樹脂
発泡体を得た。得られた発泡体は、小気泡と大気泡が混
在して生成しており、小気泡面積率は49%であった。
得られた発泡体の特性を表1に示す。後述の比較例1〜
4、参考例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上した断熱
材が得られた。実施例8、10と比較しても優れている
断熱材であった。 実施例3 ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを4.5
部、ジメチルエーテルを1.5部、水を1部(発泡剤1
00%に対して、i−ブタン64.3%、ジメチルエー
テル21.4%、水14%)とした以外は、実施例1と
同様の条件で樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は、小
気泡と大気泡が混在して生成しており、小気泡面積率は
52%であった。得られた発泡体の特性を表1に示す。
後述の比較例1〜4、参考例と比較し、断熱性及び柔軟
性が向上した断熱材が得られた。実施例9と比較しても
優れた断熱性能であった。 実施例4 ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを4部、
水を0.8部(発泡剤100%に対して、i−ブタン8
3.3%、水16.7%)とした以外は、実施例1と同
様の条件で樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は、小気
泡と大気泡が混在した複合セル構造を有しており、小気
泡面積率は56%であった。得られた発泡体の特性を表
1に示す。後述の比較例1〜4、参考例と比較し、断熱
性及び柔軟性が向上した断熱材が得られた。 実施例5 ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを3部、
水を0.7部(発泡剤100%に対して、i−ブタン8
1%、水19%)とした以外は、実施例1と同様の条件
で樹脂発泡体を得た。得られた発泡体は、小気泡と大気
泡が混在した複合セル構造を有しており、小気泡面積率
は55%であった。得られた発泡体の特性を表1に示
す。後述の比較例1〜4、参考例と比較し、断熱性及び
柔軟性が向上した。実施例11と比較しても断熱性能に
優れる物であった。 実施例6 粉砕発泡体を袋状物に充填する際の(M/V)を0.0
45とし、充填率を上げた以外は実施例1と同様の方法
にて断熱材を作成した。得られた断熱材は後述の比較例
1〜4、参考例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上して
いた。また、実施例1と比較して若干断熱性に優れる物
となった。 実施例7 粉砕発泡体を袋状物に充填する際の(M/V)を0.0
52とし、充填率を上げた以外は実施例3と同様の方法
にて断熱材を作成した。得られた断熱材は後述の比較例
1〜4、参考例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上して
いた。また、実施例3と比較して若干性能に優れる物と
なった。 実施例8 粗粉砕発泡体をφ10mmのスクリーンメッシュで選別
されるタンジェンシャル式の回転刃、固定刃付きの微粉
砕機にて微粉砕する2段階の粉砕により粉砕発泡体を作
成し、粉砕発泡体の径を大きくし、(M/V)が0.0
38となった以外は実施例2と同様の方法にて断熱材を
作成した。得られた断熱材は後述の比較例1〜4、参考
例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上していた。 実施例9 粗粉砕発泡体をφ10mmのスクリーンメッシュで選別
されるタンジェンシャル式の回転刃、固定刃付きの微粉
砕機にて微粉砕する2段階の粉砕により粉砕発泡体を作
成し、粉砕発泡体の径を大きくし、(M/V)が0.0
42となった以外は実施例3と同様の方法にて断熱材を
作成した。得られた断熱材は後述の比較例1〜4、参考
例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上していた。 実施例10 粉砕を粗粉砕発泡体を作成した時点(1段階)で完了し
粉砕発泡体とし、得られた粉体の最小径が12mm、最
大径が27mmであり、(M/V)が0.032である
以外は実施例2と同様の方法にて断熱材を作成した。得
られた断熱材は後述の比較例1〜4、参考例と比較し、
断熱性及び柔軟性が向上していた。 実施例11 粉砕を粗粉砕発泡体を作成した時点(1段階)で完了し
粉砕発泡体とし、得られた粉体の最小径が10mm、最
大径が22mmであり、(M/V)が0.06である以
外は実施例5と同様の方法にて断熱材を作成した。得ら
れた断熱材は後述の比較例1〜4、参考例と比較し、断
熱性及び柔軟性が向上していた。 実施例12 実施例2と同様の方法にて粉砕発泡体を作成した後、粒
子径が15nmである疎水性酸化ケイ素微粒子(日本ア
エロジル(株)製、商品名:AEROSIL−R20
2)を混合、ドライブレンドし、袋状物に封入し、(M
/V)が0.048である以外は、実施例2と同様にし
て断熱材を作成した。得られた断熱材は後述の比較例1
〜4、参考例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上してい
た。また、微粒子を添加したことにより実施例2よりも
断熱性に優れた物であった。 実施例13 実施例12と同様の方法で、疎水性酸化ケイ素微粒子を
増量して発泡粉体に混合した以外は、実施例12と同様
にして断熱材を作成した。得られた断熱材は後述の比較
例1〜4、参考例と比較し、断熱性及び柔軟性が向上し
ていた。また、微粒子を添加、増量したことにより、実
施例2及び12よりも断熱性に優れた物であった。 実施例14 実施例3と同様の方法にて粉砕発泡体を作成した後、粒
子径が24nmのカーボンブラック(三菱化学(株)
製、商品名:#40)を50部を混合、ドライブレンド
し、袋状物に封入し、(M/V)が0.065である以
外は、実施例3と同様にして断熱材を作成した。得られ
た断熱材は後述の比較例1〜4、参考例と比較し、断熱
性及び柔軟性が向上していた。また、微粒子を添加した
ことにより実施例3よりも断熱性に優れた物であった。 比較例1 ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを3部、
ジメチルエーテルを3部(発泡剤100%に対して、i
−ブタン50%、ジメチルエーテル50%)とし、水を
使用しなかった以外は、実施例1と同様の条件で樹脂発
泡体を得た。得られた発泡体は、大小気泡の混在してい
ない平均的な気泡径を有しており、直径0.25mm以
下の気泡が占める面積率は95%であった。得られた発
泡体の特性を表1に示す。実施例1と同様に粉砕発泡体
を作成し袋状物に封入し断熱材を得たが、粉砕発泡体は
大小気泡からなる構造でないため、実施例の断熱材と比
較し、断熱性が劣る物となった。 比較例2 ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを1部、
ジメチルエーテルを5部(発泡剤100%に対して、i
−ブタン17%、ジメチルエーテル83%)とし、他の
発泡剤を多量に使用し水を使用しなかった以外は、実施
例1と同様の条件で樹脂発泡体を得た。得られた発泡体
は、大小気泡の混在していない平均的な気泡径を有して
おり、直径0.25mm以下の気泡が占める面積率は8
%であった。得られた発泡体の特性を表1に示す。実施
例1と同様に粉砕発泡体を作成し、袋状物に封入し、断
熱材を得たが、粉砕発泡体は大小気泡からなる構造でな
いため、実施例の断熱材と比較し、断熱性が劣る物とな
った。 比較例3 (M/V)を0.018となるように粉砕発泡体を袋状
物に封入した以外は、実施例3と同様の方法にて粉砕発
泡体断熱材を作成した。得られた断熱材は袋状物内で隙
間を生じ、施工性が悪く、断熱性に劣る物であった。 比較例4 実施例3と同様の粉砕発泡体を使用し、粉砕発泡体を袋
状物に封入する際に、(M/V)が0.082となるよ
うに、粉砕発泡体を袋状物に数回に分けて投入、プレス
機により繰り返し圧縮して粉砕発泡体断熱材を作成し
た。得られた断熱材は袋状物内に密に充填されていた
が、実施例記載の断熱材と比較し、断熱性、柔軟性に劣
る物であった。 比較例5 実施例2で得られた発泡体を粉砕せずに使用した。発泡
体は断熱性に非常に優れるが、実施例記載の断熱材と比
較し柔軟性に劣っていた。 参考例 市販のグラスウール断熱材((株)マグ:SVC425
L:高性能16kg/m3)より所定のサイズにサンプ
ルを切出し、測定を行った結果を表1に示した。実施例
記載の断熱材よりも断熱性に非常に劣る物であった。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明においては、複合セル構造を有す
るスチレン系樹脂発泡体を粉砕し、袋状物に充填してな
る粉砕発泡体断熱材により、例えば、断熱材の断熱性能
がJIS A 9511で規定される押出法ポリスチレ
ンフォーム保温板2種またはそれより優れた断熱性能を
有する断熱材を提供しうる。更にフロン類を使用せずと
も断熱性能に優れた断熱材が得られる。これらの断熱材
は、断熱性が優れていると共に柔軟性、施工性にも優
れ、取り扱いやすく、リサイクル性、環境適合性に優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる各種袋状物の形態例を示す模
式図。
【図2】本発明にかかわる封筒状袋状物体の作製法の例
を示す模式図。
【図3】本発明の粉砕発泡体断熱材及びその作製法を示
す模式図。
【図4】本発明の粉砕発泡体断熱材の固定部材による固
定例を示す模式図。
【符号の説明】
1 封筒状袋状物 2 テトラパック(R)状袋状物 3 円筒状袋状物 4 袋状物充填粉砕発泡体断熱材 (a)袋状物形成素材 (b)ホットメルト接着部 (c)粉砕発泡体 (d−1)固定部材(バノックピン(R)) (d−2)糸状物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡体を形成する気泡が、主として気泡径
    0.25mm以下の気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡
    より構成され、これらの気泡が気泡膜を介して海島状に
    分散し、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積
    あたり20〜90%の占有面積を有するスチレン系樹脂
    発泡体を粉砕した粉砕発泡体を袋状物に充填した断熱材
    であって、且つ式(1)を満足する事を特徴とする袋状
    物充填粉砕発泡体断熱材。 0.02≦(M/V)≦0.08 ・・・・・・・・・・・(1) ここに、Mはスチレン系樹脂粉砕発泡体の重量(g)、
    Vは袋状物の容積(cm 3)であり、この数値(M/
    V)の単位は(g/cm3)である。
  2. 【請求項2】発泡体密度が0.01g/cm3以上、
    0.07g/cm3以下であるスチレン系樹脂発泡体を
    粉砕した粉砕発泡体を使用することを特徴とする請求項
    1記載の断熱材。
  3. 【請求項3】粉砕発泡体の最小径が0.2mm以上、最
    大径が20mm以下である粉砕発泡体を使用することを
    特徴とする請求項1又は、2記載の断熱材。
  4. 【請求項4】断熱材の熱伝導率(λ)が、0.034W
    /mK以下であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項記載の断熱材。
  5. 【請求項5】粉砕するスチレン系樹脂発泡体に使用され
    た発泡剤が、非フロン系であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項記載の断熱材。
  6. 【請求項6】粉砕するスチレン系樹脂発泡体に用いられ
    た発泡剤が、プロパン、n−ブタン、i−ブタンよりな
    る群から選ばれる少なくとも1種の飽和炭化水素99〜
    20重量%、水1〜80重量%、他の発泡剤0〜79重
    量%であり、発泡剤全量を100重量%とした組成を有
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載
    の断熱材。
  7. 【請求項7】粉砕発泡体100重量部に対し、平均粒子
    径1μm以下の微粒子を1〜250重量部混合した混合
    物を袋状物に封入してなる請求項1〜6のいずれか1項
    記載の断熱材。
  8. 【請求項8】粉砕発泡体を充填した袋状物を貫通する固
    定部材で固定したことを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか1項記載の断熱材。
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