JP2003027348A - 流体噴射式織機における経糸開口方法 - Google Patents

流体噴射式織機における経糸開口方法

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JP2003027348A
JP2003027348A JP2001213492A JP2001213492A JP2003027348A JP 2003027348 A JP2003027348 A JP 2003027348A JP 2001213492 A JP2001213492 A JP 2001213492A JP 2001213492 A JP2001213492 A JP 2001213492A JP 2003027348 A JP2003027348 A JP 2003027348A
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yarn
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heddle
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Atsushi Hirai
淳 平井
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Tsudakoma Corp
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Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 綜絖枠の駆動負荷を小さくし、織機の高
速回転を可能にすることにある。 【解決手段】 流体噴射式織機における経糸開口方法
は、綜絖枠の給糸側と反給糸側とを別個の駆動装置によ
り、給糸側の綜絖が反給糸側の綜絖よりも早いタイミン
グで最大開口位置に達するように、異なるタイミングで
駆動させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気噴射式織機や
水噴射式織機等の流体噴射式織機における経糸開口方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】綜絖枠を移動させて経糸を開口させる技
術の1つとして、同じ綜絖枠の緯糸給糸側の箇所と反給
糸側の箇所とを別個の駆動モータにより駆動させるもの
がある(特開平5−171540号)。
【0003】しかし、この従来技術では、緯糸の先端が
経糸の開口内を通過する際、十分な経糸開口量とする必
要があり、また緯糸先端が給糸側の開口を通過するタイ
ミングから反給糸側の開口を通過するタイミングまでの
期間、経糸開口を十分な開口量としなければならない。
このため、この従来技術においては、以下のような問題
を有している。
【0004】A:綜絖の移動の加減速が急激になると共
に、最大開口状態から閉口動作を経て次の最大開口状態
となる綜絖の移動速度が速くなり、駆動源に過大の負荷
が作用すると共に、綜絖枠や綜絖に破損が発生する。
【0005】B:開口量を維持する期間が長い分、閉口
タイミングを経て次の最大開口タイミングに移行する期
間が短くなり、望ましい閉口タイミング及び最大開口タ
イミングに設定することが困難になり、緯入れの安定性
を損なう。
【0006】綜絖枠を移動させて経糸を開口させる技術
の他の1つとして、綜絖枠を緯入れ方向に複数の部分に
分割し、緯糸先端通過タイミングに合わせてそれら複数
の部分に別々に開口動作をさせるものがある(特開平9
−279436号)。しかし、この従来技術では、複数
の部分を別個に駆動させているから、駆動の制御が複雑
になるのみならず、装置が複雑になり、コストが高くな
る。
【0007】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、綜絖枠の駆
動負荷を小さくし、織機の高速回転を可能にすることに
ある。
【0008】
【解決手段、作用、効果】本発明に係る経糸開口方法
は、綜絖枠の給糸側と反給糸側とを別個の駆動装置によ
り、給糸側の綜絖が反給糸側の綜絖よりも早いタイミン
グで最大開口位置に達するように、異なるタイミングで
駆動させることを含む。
【0009】緯入れの初期には、給糸側の経糸開口は緯
糸先端の通過を妨げない十分な開口量となるが、反給糸
側の開口は不十分な開口量となる。しかし、緯入れの初
期には、緯糸の先端は反給糸側の経糸開口に達していな
いから、反給糸側の開口量が不十分であっても緯糸の先
端は飛走に何ら影響を受けない。
【0010】また、給糸側と反給糸側の開口が同一であ
る従来と比較し、反給糸側の綜絖が給糸側の綜絖よりも
遅れて最大開口位置に達するから、反給糸側の最大開口
期間を短くするか又は開口量を小さくすることができ、
いずれの場合も反給糸側の綜絖枠部分の移動速度を遅く
することができる。
【0011】よって、綜絖枠や綜絖の破損をなくすこと
ができると共に、反給糸側の駆動装置に作用する負荷を
減少させることができるから、織機を高速で回転させる
ことができる。
【0012】前記給糸側の駆動装置は反給糸側の駆動装
置よりも早いタイミングで閉口動作を開始することがで
きる。そのようにすれば、以下のような利点がある。
【0013】緯入れの終期には、反給糸側の経糸開口は
緯糸の通過を妨げない十分な開口量となるが、給糸側の
経糸開口は不十分な開口量となる。しかし、緯入れの終
期には、緯糸先端は給糸側の経糸開口を既に通過してい
るから、給糸側の開口量が不十分でも緯糸先端は飛走に
何ら影響を受けない。
【0014】また、給糸側と反給糸側の開口を同一にし
ている従来と比較し、給糸側の駆動装置は、反給糸側の
綜絖よりも早く閉口動作への移行を開始するから、給糸
側の最大開口期間を短くするか又は開口量を小さくする
ことができ、いずれの場合も綜絖枠の給糸側の箇所の移
動速度を遅くすることができる。
【0015】さらに、給糸側及び反給糸側の最大開口期
間又は開口量を従来と同一としてもよく、その場合に
は、緯糸先端の通過可能期間が従来よりも長くなり、そ
の分緯糸の飛走速度を遅くすることができる。このた
め、緯入れ用流体の噴射量を少なくすることができか
ら、省エネルギーになり、また緯糸に与える損傷が減少
して、織物の品質が向上する。
【0016】本発明に係る他の開口方法は、綜絖枠の給
糸側と反給糸側とを同一の駆動装置により、反給糸側の
綜絖の移動量が給糸側の綜絖のそれよりも大きくなるよ
うに、駆動させることを含む。
【0017】上記他の開口方法においては、給糸側の綜
絖の移動量を、給糸側と反給糸側の綜絖の移動量が等し
い従来とほぼ同一にすれば、反給糸側の綜絖の移動量は
従来よりも大きくなる。このため、以下のような効果を
奏する。
【0018】閉口動作への移行開始時期を従来よりも
早くしても、反給糸側の開口は緯糸先端の通過を許す十
分な開口量となるから、最大開口期間を従来よりも短く
して、駆動装置に作用する負荷を減少する。
【0019】最大開口期間を、給糸側と反給糸側の移
動量が等しい従来と同一とすれば、緯糸先端の通過可能
期間が従来よりも長くなるから、緯糸の走行速度を遅く
して、緯入れ用流体の噴射量を少なくすることができ
る。このため、緯入れ用流体の噴射量が少なくなって、
省エネルギーになり、また緯糸に与える損傷が減少し
て、織物の品質が向上する。
【0020】経糸の飛走速度が低下し、そのため十分
な経糸開口を必要とする反給糸側の開口量は従来と同一
としてもよい。そのようにすれば、給糸側の開口量は従
来よりも小さくなり、全体としても開口量が従来よりも
小さくなる。そのため、綜絖枠の移動速度が低下して省
エネになると共に、綜絖枠や綜絖の破損がなくなり、ま
た駆動装置に加わる負荷を減少させ、その分、織機の高
速運転が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1を参照するに、開口装置10
は空気噴射式織機に用いられる。この開口装置10は、
複数の綜絖12をこれが上下方向へ伸びる状態に綜絖枠
14に緯入れ方向(織機の左右方向)に隣り合うように
並列的に組み付け、綜絖枠14を一対の駆動装置16,
18に支持させ、綜絖枠12の上下運動(開口運動)を
複数のガイドローラ20により案内している。
【0022】各綜絖12は、経糸を通すメール22を長
手方向中央に有している。各ガイドローラ20は、織機
のフレーム24に装着されたブラケット26に回転可能
に受けられている。
【0023】綜絖枠14のうち、緯糸給糸側30の下部
は一方の駆動装置16に連結されており、反給糸側32
の下部は他方の駆動装置18に連結されている。これに
より、綜絖枠14は、駆動装置16,18に支持されて
いる。
【0024】駆動装置16及び18の各々は、サーボモ
ータ34と、一端部においてモータ軸36に結合された
クランク片38と、一端部においてクランク片38の他
端部に連結された連結レバー40と、一端部において連
結レバー40の他端部に連結されたL字状の揺動レバー
42と、下端部において揺動レバー42の他端部に連結
された綜絖レバー44とを備えており、綜絖レバー44
の上端部において綜絖枠14に連結されている。
【0025】クランク片38と連結レバー40との連
結、連結レバー40と揺動レバー42との連結、揺動レ
バー42と綜絖レバー44との連結、及び、綜絖レバー
44と綜絖枠12との連結は、経糸の移動方向へ伸びる
枢軸による枢軸連結である。揺動レバー42は、これの
基部において、経糸の移動方向へ伸びる支持軸46に枢
軸運動可能に軸支されている。
【0026】駆動装置16及び18のそれぞれにおい
て、サーボモータ34が回転されると、クランク片38
が回転され、連結レバー40がその長手方向へ往復移動
され、揺動レバー42が支持軸46の周りに揺動され、
綜絖レバー44が上下方向へ往復移動される。これによ
り、綜絖枠14は上下方向へ往復移動される。
【0027】図3を参照するに、図1に示す開口装置1
0のための開口量制御装置50は、ロータリーエンコー
ダ54により検出された織機の主軸52の回転角度(ク
ランク角)θを受け、受けたクランク角θを基に給糸側
30及び反給糸側32のサーボモータ34を異なるタイ
ミングで別々に駆動させる。それにより、綜絖枠14の
給糸側30の綜絖及び反給糸側32の綜絖は異なるタイ
ミングで別々に駆動されて開口運動をする。
【0028】給糸側30及び反給糸側32の両サーボモ
ータ34を駆動させるタイミング、ひいては給糸側30
及び反給糸側32の綜絖の開口運動のタイミングは、図
2及び図4(A)に示すように、給糸側30の綜絖が反
給糸側32の綜絖よりも、早く最大開口位置に達すると
共に、早く閉口動作に移行するタイミングとすることが
できる。
【0029】図1は両駆動装置16及び18が全ての綜
絖12を閉口位置に移動させた状態を示し、図2は駆動
装置16が駆動装置18より早い速度で先行して給糸側
30の綜絖12に開口運動を行わせている状態を示す。
【0030】次に、図4(A)を参照して、開口装置1
0における給糸側の駆動装置16及び反給糸側の駆動装
置18による綜絖枠14の駆動タイミング(経糸開口運
動のタイミング)の一実施例について説明する。実線は
給糸側綜絖の開口運動を示し、点線は反給糸側の綜絖の
開口運動を示す。
【0031】給糸側及び反給糸側の綜絖は、いずれも、
クランク角300度で上経糸と下経糸とを交差(閉口)
させる。給糸側の綜絖は、クランク角105度で最大開
口位置に達し、それと同時に閉口動作を開始する。反給
糸側の綜絖は、クランク角140度で最大開口位置に達
し、それと同時に閉口動作を開始する。
【0032】給糸側及び反給糸側の経糸の最大開口量
は、同じである。給糸側及び反給糸側の綜絖の最大開口
期間Tは、いずれもゼロである。緯入れの開始はクラン
ク角70度、緯入れの終了はクランク角250度、筬打
ちはクランク角0度とされている。
【0033】給糸側及び反給糸側の綜絖の開口運動のタ
イミング及び最大開口量を図4(A)に示すように設定
すれば、給糸側の経糸の最大開口期間及び反給糸側の経
糸の最大開口期間がゼロであっても、経糸全体としての
最大開口期間Tが長くなる。
【0034】また、給糸側の綜絖が反給糸側の綜絖より
も早いタイミングで閉口動作に移行することにより、給
糸側の綜絖の閉口位置への移動速度を遅くすることがで
きると共に、反給糸側の綜絖が給糸側の綜絖よりも遅れ
て最大開口位置に達するので、反給糸側の綜絖の開口位
置への移動速度を遅くすることができ、その結果量駆動
装置16,18に作用する負荷が減少すると共に、綜絖
枠14及び綜絖12の破損や摩耗が減少し、織機を高速
で回転させることができる。
【0035】これに対し、従来においては、図10に示
すように、全ての綜絖がクランク角105度で最大開口
位置に達し、クランク角140度で閉口動作を開始して
おり、最大開口期間Tは35度の角度範囲であった。こ
のため、従来の開口方法では、綜絖を最大開口位置に所
定時間維持させるためには、綜絖枠の駆動装置に大きな
エネルギーが必要となり、その結果多大な消費電力が必
要となると共に、駆動装置の機械部品に高剛性と大摩耗
性が要求される。
【0036】図5は、綜絖枠14の給糸側及び反給糸側
の綜絖を別個の駆動装置16及び18により上記のよう
に異なるタイミングで駆動させた場合における、給糸側
の経糸56,58及び反給糸側経糸60,62の経糸の
開口状態を示す。給糸側及び反給糸側の経糸56,58
及び60,62の最大開口期間はゼロであり、給糸側の
経糸56,58は反給糸側の経糸60,62より早いタ
イミングで閉口動作に移行される。
【0037】図5(A)は、全ての経糸が閉口位置にあ
るときを示し、図5(B)は給糸側の経糸56,58が
反給糸側の経糸60,62より早い速度で最大開口位置
に向けて変位される状態を示し、図5(C)は給糸側の
経糸56,58が最大開口位置にあると共に、反給糸側
の経糸60,62が最大開口位置に達する直前であり、
全ての経糸により形成される開口がほぼ最大開口量に達
した状態を示し、図5(D)は給糸側の経糸56,58
が反給糸側の経糸60,62より早いタイミングで閉口
位置に向けて変位される状態を示す。
【0038】図5(B)に示す緯入れ初期においては、
給糸側の経糸56,58の開口は緯糸先端の通過を妨げ
ない十分な開口量となるが、反給糸側の経糸60,62
の開口は不十分な開口量となる。しかし、この時点にお
いては、緯糸64の先端66は反給糸側の経糸60,6
2の開口に達していないので、反給糸側の経糸60,6
2の開口量が不十分であっても、緯糸64の先端66の
飛走に何ら影響を与えない。
【0039】また、給糸側と反給糸側の経糸56,58
及び60,62の開口が同一である従来と比較し、反給
糸側の経糸60,62の開口が給糸側の経糸56,58
の開口よりも遅れて最大開口量に達するため、反給糸側
の最大開口期間を短くするか又は開口量を小さくするこ
とができる。そのようにすれば、いずれの場合も、反給
糸側32の綜絖枠部分が最大開口位置に達するまでの移
動速度を遅くすることができる。
【0040】各綜絖12がほぼ最大に移動された図5
(C)に示す状態においては、経糸開口がほぼ最大にな
り、緯糸先端66は飛走を妨げられない。
【0041】図5(D)に示すように、緯入れの終期に
おいては、反給糸側の経糸60,62の開口は緯糸66
の通過を妨げない十分な開口量となるが、給糸側の経糸
56,58の開口は不十分な開口量になっている。しか
し、緯入れ終期においては、緯糸先端66は給糸側の経
糸56,58の開口を既に通過しているため、給糸側の
開口量が不十分でも緯糸先端66の飛走に何ら影響を与
えない。
【0042】また、給糸側と反給糸側の緯糸56,58
及び60,62の開口を同一にしている従来と比較し、
給糸側の駆動装置16は、反給糸側の綜絖よりも早いタ
イミングで閉口動作への移行を開始するため、給糸側の
最大開口期間を短くするか又は開口量を小さくすること
ができる。そのようにすれば、いずれの場合も、綜絖枠
14の給糸側の箇所が閉口位置に達するまでの移動速度
を遅くすることができる。
【0043】さらに、給糸側及び反給糸側の最大開口期
間又は開口量が従来と同一であってもよく、その場合に
は、緯糸先端66の通過可能期間が従来よりも長くな
り、その分緯糸64の飛走速度を遅くすることができ
る。このため、緯入れ用流体の噴射量を少なくすること
ができから、省エネルギーになり、また流体の噴射によ
り緯糸に与える損傷が減少して、織物の品質が向上す
る。
【0044】図1に示す開口装置10においては、図4
(B)に示すように、閉口位置に達するタイミング及び
最大開口位置に達するタイミングのいずれも、給糸側の
経糸56,58が常に反給糸側の経糸60,62より先
行するように、反給糸側の経糸60,62の開口運動を
全体的に移相させ、遅らせてもよい。
【0045】図4(B)に示す例では、閉口タイミング
を給糸側の経糸56,58はクランク角300度とし、
反給糸側経糸60,62はクランク角330度としてお
り、また最大開口タイミングを給糸側の経糸56,58
はクランク角105度とし、反給糸側経糸60,62は
クランク角140度としている。
【0046】開口運動のタイミングを図4(B)に示す
ように設定すれば、給糸側の経糸56,58の最大開口
期間及び反給糸側の経糸60,62の最大開口期間がゼ
ロであっても、経糸全体としての最大開口期間Tが長く
なり、緯糸の飛走が妨げられない。また、それぞれの最
大開口期間がゼロと短いため、その分、綜絖枠の移動速
度を遅くすることが可能になるほか、最大開口位置に維
持するための負荷がゼロになり、減少する。したがっ
て、駆動装置16,18に作用する負荷が減少すると共
に、綜絖枠14及び綜絖12の破損や摩耗が減少し、織
機を高速で回転させることができる。
【0047】図6及び図7を参照するに、開口装置70
は、反給糸側32の綜絖12の移動量が給糸側30のそ
れより大きくなるように、共通の駆動源を用いた駆動機
構72により、綜絖枠14の給糸側30の箇所及び反給
糸側の箇所を駆動させる。
【0048】駆動装置72は、サーボモータ74と、一
端部においてモータ軸76に結合されたクランク片78
と、一端部においてクランク片78の他端部に枢軸的に
連結された連結レバー80と、緯入れ方向に間隔をおい
たL字状の一対の揺動レバー82と、両揺動レバー82
を枢軸的に連結している連結ロッド84と、対応する揺
動レバー82に下端部において枢軸的に連結された一対
の綜絖レバー86とを備えている。
【0049】一方の綜絖レバー86はこれの上端部にお
いて綜絖枠14の給糸側30の下部に枢軸的に連結され
ており、他方の綜絖レバー86はこれの上端部において
綜絖枠12の反給糸側32の下部に枢軸的に連結されて
いる。各揺動レバー82は、これの基部において、支持
軸88に枢軸運動可能に支持されている。
【0050】反給糸側である一方の揺動レバー82は、
その一端部において連結レバー80の他端部に枢軸的に
連結されている。これにより、モータ74が回転される
と、クランク片78が回転され、連結レバー80がその
長手方向へ往復移動され、一方の揺動レバー82が支持
軸88の周りに揺動される。これにより、給糸側である
他方の揺動レバー82も、連結ロッド84により一方の
揺動レバー82と同期して揺動されるから、両綜絖レバ
ー86が上下方向へ往復移動され、綜絖枠14は上下方
向へ往復移動される。
【0051】反給糸側の揺動レバー82は、長穴90を
その他端部に有している。長穴90は、支持軸88の方
向へ伸びている。反給糸側の揺動レバー82は、長穴9
0に配置された連結ピン92により、反給糸側の綜絖レ
バー86に枢軸的に連結されている。
【0052】揺動レバー82に対する連結ピン92の組
付け位置は、長穴90の長さ範囲内で変更可能である。
反給糸側の揺動レバー82の有効レバー長さ比は、揺動
レバー82に対する連結ピン92の組み付け位置を調整
することにより、給糸側の揺動レバー82の有効レバー
長さ比と異なる値、すなわち反給糸側32の綜絖12の
移動量が給糸側30のそれより大きくなる値に、調整さ
れている。
【0053】図6は駆動装置72が全ての綜絖12を閉
口位置に移動させた状態を示し、図7は駆動装置72が
全ての綜絖を最大開口位置に向けて移動させている途中
の状態を示す。
【0054】反給糸側の綜絖の最大開口量が給糸側のそ
れより大きいから、反給糸側の綜絖の開口位置への移動
速度が給糸側の綜絖のそれよりも速い。
【0055】次に、図8を参照して、開口装置70にお
ける駆動装置72による給糸側及び反給糸側の綜絖の駆
動タイミング(経糸開口運動のタイミング)の一実施例
について説明する。
【0056】給糸側及び反給糸側の綜絖は、いずれも、
クランク角300度で上経糸56及び60と下経糸58
及び62とをそれぞれ交差(閉口)させる。給糸側と反
給糸側の綜絖は、共にクランク角105度で最大開口位
置に達し、クランク角125度で閉口動作を開始する。
【0057】反給糸側の経糸60,62による最大開口
量は、給糸側の経糸56,58のそれより大きい。給糸
側及び反給糸側の綜絖の最大開口期間Tは、いずれも2
0度である。緯入れの開始はクランク角70度、緯入れ
の終了はクランク角250度、筬打ちはクランク角0度
とされている。
【0058】開口装置70において、給糸側及び反給糸
側の綜絖の開口運動のタイミング及び最大開口量を図8
に示すように設定すれば、反給糸側32の綜絖12の移
動量が給糸側30のそれより大きから、反給糸側の開口
量が大きくなり、その結果閉口動作を従来よりも早く開
始させてもよいし、緯糸の飛走速度が低下しそのために
十分な経糸開口を必要とする反給糸側の開口量を従来と
同一にし、全体の開口量を従来よりも小さくしてもよ
い。
【0059】図9は、綜絖枠14の給糸側30及び反給
糸側32の綜絖を駆動装置72により上記のようなタイ
ミング及び最大開口量で駆動させた場合における、給糸
側の経糸56,58及び反給糸側経糸60,62の経糸
の開口状態を示す。
【0060】図9(A)は、全ての経糸が閉口位置にあ
るときを示し、図9(B)は反給糸側の経糸60,62
が給糸側の経糸56,58より高速度で最大開口位置に
向けて変位される状態を示し、図9(C)は開口が最大
開口量に達した状態を示し、図9(D)は給糸側及び反
給糸側の経糸が閉口位置に向けて変位される状態を示
す。
【0061】上記のように、反給糸側32の綜絖12の
移動量が給糸側30のそれより大きくすれば、反給糸側
の最大開口量が大きくなるから、既に述べた、及び
の作用及び効果を奏する。
【0062】上記実施例では、サーボモータを駆動装置
の駆動源として用いているが、これの代わりに、ソレノ
イド機構や、シリンダ機構等の他の駆動源を用いてもよ
い。また、サーボモータのような駆動装置の代りに、カ
ムを用いた駆動装置、ドビーを用いた駆動装置等、他の
駆動装置を用いてもよい。
【0063】本発明は、上記実施例に限定されず、その
趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開口方法を実行する開口装置の一
実施例を示す図である。
【図2】図1の開口装置において給糸側の綜絖の開口位
置への移動を開始させた状態を示す図である。
【図3】図1に示す開口装置を制御する開口両制御装置
の一実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る開口方法の実施例開口曲線図であ
って、(A)は第1の実施例を示す、(B)は第1の実
施例の変形例を示す。
【図5】図4(A)に示す開口方法における経糸の開口
の状態と緯糸との関係を説明するための図である。
【図6】本発明に係る他の開口方法を実行する開口装置
の一実施例を示す図である。
【図7】図6の開口装置において綜絖の開口位置への移
動途中の状態を示す図である。
【図8】本発明に係る他の開口方法の実施例による開口
運動を説明するための流れ図である。
【図9】図8に示す他の開口方法における経糸の開口の
状態と緯糸との関係を説明するための図である。
【図10】従来の開口方法における開口曲線図である。
【符号の説明】
10,70 開口装置 12 綜絖 14 綜絖枠 16,18,72 駆動装置 30 綜絖枠の給糸側 32 綜絖枠の反給糸側 34,74 サーボモータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綜絖枠の給糸側と反給糸側とを別個の駆
    動装置により、給糸側の綜絖が反給糸側の綜絖よりも早
    いタイミングで最大開口位置に達するように、異なるタ
    イミングで駆動させることを含む、流体噴射式織機にお
    ける経糸開口方法。
  2. 【請求項2】 前記給糸側の駆動装置は反給糸側の駆動
    装置よりも早いタイミングで閉口動作を開始する、請求
    項1に記載の経糸開口方法。
  3. 【請求項3】 綜絖枠の給糸側と反給糸側とを同一の駆
    動装置により、反給糸側の綜絖の移動量が給糸側の綜絖
    のそれより大きくなるように、駆動させることを含む、
    流体噴射式織機における経糸開口方法。
JP2001213492A 2001-07-13 2001-07-13 流体噴射式織機における経糸開口方法 Pending JP2003027348A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009041172A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Tei Senden 織機の綜絖枠駆動装置
CN110629347A (zh) * 2019-09-29 2019-12-31 振德医疗用品股份有限公司 一种织布机不对称开口的开口机构

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