JP2003026915A - 難燃熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃熱可塑性樹脂組成物

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JP2003026915A
JP2003026915A JP2001221636A JP2001221636A JP2003026915A JP 2003026915 A JP2003026915 A JP 2003026915A JP 2001221636 A JP2001221636 A JP 2001221636A JP 2001221636 A JP2001221636 A JP 2001221636A JP 2003026915 A JP2003026915 A JP 2003026915A
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JP
Japan
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flame
thermoplastic resin
retardant
resin composition
parts
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Application number
JP2001221636A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Yonezawa
光治 米澤
Koichi Shibayama
晃一 柴山
Motohiro Yagi
元裕 八木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた難燃性を発現し、且つ、機械的強度、
耐熱性、誘電特性、絶縁性、耐光性等の材料物性や環境
対応性にも優れる難燃熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリフェニレンエーテル系樹脂もしくは
ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂と
の混合物又は脂環式炭化水素系樹脂100重量部、層状
珪酸塩1〜40重量部及び非ハロゲン系難燃剤5〜10
0重量部を含有する難燃熱可塑性樹脂組成物、層状珪酸
塩は、モンモリロナイト及び/又は膨潤性マイカである
上記難燃熱可塑性樹脂組成物、及び、層状珪酸塩は、炭
素数6以上のアルキルアンモニウムイオン及び/又はヒ
ンダードアミン系化合物を含有する上記難燃熱可塑性樹
脂組成物、並びに、難燃助剤0.1〜20重量部を含有
し、上記難燃助剤は、ヒンダードアミン系化合物、フッ
素樹脂、シリコーンオイル、ハイドロタルサイト類化合
物、金属酸化物及びシリコーン−アクリル複合ゴムから
なる群より選択される少なくとも1種である上記難燃熱
可塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた難燃性を発
現する難燃熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューター等の電子機器には、高電
圧がかかったり高温であるために発火源となり得る部分
があり、それが原因となり火災に発展する可能性がある
ため、例えばコンピューター等に用いられる絶縁基板材
料にも、高い難燃性が求められている。
【0003】一方、コンピューター等の電子機器用途に
用いられる高分子材料には、近年、廃プラスチックの処
理問題から、環境に負荷をかけない材料であることが求
められており、環境適応型材料への転換が望まれてい
る。
【0004】現在これらの絶縁基板材料に最も多く用い
られている難燃剤は、ハロゲン系難燃剤(含ハロゲン難
燃剤)であり、又、リン系難燃剤(含リン難燃剤)であ
る。
【0005】難燃剤の中でも、ハロゲン系難燃剤は、難
燃化の効果が高いため比較的少量添加で難燃性を発現す
ることができる。従って、成形性の低下作用や成形品の
機械的強度の低下作用も比較的少ない。しかし、ハロゲ
ン系難燃剤を使用した場合、成形加工時や燃焼時に多量
のハロゲン系ガスが発生する恐れがあり、発生したハロ
ゲン系ガスにより、機器が腐食したり、人体に好ましく
ない影響が及んだりする等の恐れがあるために、安全性
の面からハロゲン系難燃剤を使用しない、所謂ノンハロ
ゲン難燃化処理方法(処理技術)の確立が強く望まれて
いる。
【0006】ノンハロゲン難燃化のためにリン系難燃剤
を熱可塑性樹脂に添加する例が報告されている。しか
し、リン系難燃剤を用いた場合もホスフィンのような有
毒ガスが燃焼時に発生したり、リン系難燃剤は耐水性が
低いため廃棄時の土壌や水質等の汚染の可能性があるの
で、難燃剤としてリン系難燃剤を使用することは環境的
に好ましくない。又、難燃化効果に関しても、リン系難
燃剤は、燃焼時に局所的に被膜を形成するものの、強固
な被膜を連続層として形成することは困難である。局所
的な被膜の機械的強度は非常に弱く、燃焼時において脆
い灰分が露出し、燃焼残渣が脱落していくために、断熱
層としての機能を早期に失い、更に、材料が変形するた
めに延焼をくい止めることができない場合がある。
【0007】このため、近年、電子機器分野において
も、環境対応型材料へ転換するために、ノンハロゲンや
ノンリンの難燃性樹脂を用いた絶縁基板材料が開発され
ている。ノンハロゲンやノンリン難燃化処理方法の一つ
として、燃焼時に有毒なガスを発生しない、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウ
ム等の金属化合物を添加する方法があるが、金属水酸化
物のみを樹脂に添加した場合は、燃焼時において被膜層
を形成することができず、脆い灰分が露出し、燃焼残渣
が脱落していくので、断熱層としての機能を早期に失
い、更に、材料が変形するために延焼をくい止めること
ができなかった。又、金属水酸化物の難燃化効果はハロ
ゲン系難燃剤やリン系難燃剤と比較すると低いため、大
量の添加が必要となり、結果的に材料の機械的強度が低
くなって、実用に耐えなくなる場合がある。更に、金属
水酸化物を大量に添加すると、近年の電子材料に特に必
要とされる誘電特性や絶縁性を損なうことがある。
【0008】近年、ハロゲンやリンを含有しておらず、
広範囲なプラスチックに配合することができ、安全性が
高い難燃剤としてシリコーン系難燃剤が注目されてきて
いる。シリコーン系難燃剤は、燃焼時に樹脂表面に移行
して不燃被膜を形成することによる酸素遮断効果を利用
して難燃性を発現することが知られている。しかし、シ
リコーン系難燃剤のみを添加した場合には、酸素指数は
大幅に向上するが、実際の燃焼時には強固な不燃被膜を
連続層として形成することができず、不燃被膜の裂け目
から可燃性ガスが流出するため、延焼をくい止めること
ができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
現状に鑑み、優れた難燃性を発現し、且つ、機械的強
度、耐熱性、誘電特性、絶縁性、耐光性等の材料物性や
環境対応性にも優れる難燃熱可塑性樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
100重量部、層状珪酸塩1〜40重量部、及び、非ハ
ロゲン系難燃剤5〜100重量部を含有する難燃熱可塑
性樹脂組成物である。本発明において、上記熱可塑性樹
脂としては、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合
物、又は、脂環式炭化水素系樹脂が用いられる。以下に
本発明を詳述する。
【0011】本発明で用いられるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂としては特に限定されないが、下記一般式
(1)で表される繰り返し単位からなる単独重合体又は
共重合体が好適に用いられる。
【0012】
【化1】 式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ水素原
子、官能基で置換されていても良いアルキル基、官能基
で置換されていても良いアラルキル基、官能基で置換さ
れていても良いアルコキシル基を示す。又、nは正の整
数を示す。
【0013】上記一般式(1)で表されるポリフェニレ
ンエーテル単独重合体としては、例えば、ポリ(2,6
−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロ
ピル−114−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエ
チル−1,4−フェニル)エーテル等が挙げられる。こ
れらのポリフェニレンエーテル単独重合体は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】又、上記一般式(1)で表されるポリフェ
ニレンエーテル共重合体としては、例えば、上記ポリフ
ェニレンエーテル繰返し単位中に2,3,6−トリメチ
ルフェノール等のアルキル三置換フェノールを一部含有
する共重合体や、これらポリフェニレンエーテル共重合
体に、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン等のスチレン系化合物がグラフトした共重合体等
が挙げられる。これらのポリフェニレンエーテル共重合
体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。
【0015】上記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、官
能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂であって
も良い。上記官能基変性されたポリフェニレンエーテル
系樹脂としては、例えば、無水マレイン酸基、グリシジ
ル基、アミン基、アリル基等の官能基で変性されたポリ
フェニレンエーテル系樹脂が挙げられる。これらの官能
基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0016】上記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、こ
れと相溶する熱可塑性樹脂と混合して用いられても良
い。上記ポリフェニレンエーテル系樹脂と相溶する代表
的な熱可塑性樹脂としてはポリスチレン系樹脂が挙げら
れる。上記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリ
スチレン;スチレンとメチルスチレン、エチルスチレ
ン、t−ブチルスチレン等との共重合体;スチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体及びこれらの水素添
加物などのスチレン系エラストマー材料等が挙げられ
る。これらのポリスチレン系樹脂は、単独で用いられて
も良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】上記ポリフェニレンエーテル系樹脂やポリ
フェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混
合物には、適宜樹脂改質のために、オリゴマー類が添加
されても良い。
【0018】本発明で用いられる脂環式炭化水素系樹脂
としては、高分子鎖中に環状の飽和炭化水素基を有する
炭化水素系の樹脂であれば特に限定されないが、環状オ
レフィンの単独重合体又は共重合体が好適に用いられ
る。
【0019】上記環状オレフィンとしては、例えば、ノ
ルボルネン系モノマーが挙げられる。上記ノルボルネン
系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、メタノオ
クタヒドロナフタレン、ジメタノオクタヒドロナフタレ
ン、ジメタノドデカヒドロアントラセン、ジメタノデカ
ヒドロアントラセン、トリメタノドデカヒドロアントラ
セン及びこれらの置換体;ジシクロペンタジエン、2,
3−ジヒドロシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロ
ベンゾインデン、ジメタノオクタヒドロベンゾインデ
ン、メタノデカヒドロベンゾインデン、ジメタノデカヒ
ドロベンゾインデン、メタノオクタヒドロフルオレン、
ジメタノオクタヒドロフルオレン及びこれらの置換体等
が挙げられる。
【0020】上記置換体における置換基は、従来から周
知のものであれば、炭化水素基及び極性基のいずれであ
っても特に限定されず、例えば、アルキル基、アルキリ
デン基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコ
キシカルボニル基、ピリジル基等が挙げられる。具体的
な化合物としては、例えば、5−メチル−2−ノルボル
ネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチ
ル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル
−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フ
ェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル
−2−ノルボルネン等が挙げられる。これらのノルボル
ネン系モノマーは、単独で用いられても良いし、2種類
以上が併用されても良い。
【0021】上記脂環式炭化水素系樹脂のうち市販品と
して入手できるものとしては、例えば、JSR社製の商
品名「アートン」シリーズ、日本ゼオン社製の商品名
「ゼオノア」シリーズ等が挙げられる。これらの市販の
脂環式炭化水素系樹脂は、単独で用いられても良いし、
2種類以上が併用されても良い。
【0022】上記脂環式炭化水素系樹脂には、適宜樹脂
改質のために、エラストマー材料やオリゴマー類が添加
されても良い。
【0023】上述した熱可塑性樹脂の分子量及び分子量
分布は特に限定されないが、重量平均分子量は5000
〜500万であることが好ましく、より好ましくは、2
万〜30万であり、分子量分布(重量平均分子量/数平
均分子量)は1.1〜80であることが好ましく、より
好ましくは、1.5〜40である。
【0024】本発明で用いられる層状珪酸塩とは、結晶
層間に交換性カチオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。
本発明で用いられる層状珪酸塩としては特に限定され
ず、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトラ
イト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイ
ト等のスメクタイト系粘土鉱物、バーミキュライト、ハ
ロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げられる。なかでも、
モンモリロナイトや膨潤性マイカが好ましい。上記層状
珪酸塩は天然物又は合成物のいずれであっても良い。
又、これらの層状珪酸塩は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0025】上記層状珪酸塩としては、下式により定義
される形状異方性効果が大きいスメクタイト系粘土鉱物
や膨潤性マイカを用いることが、難燃熱可塑性樹脂組成
物の機械的強度向上やガスバリヤ性向上の点からより好
ましい。 形状異方性効果=結晶表面(A)の面積/結晶表面
(B)の面積 尚、上式中、結晶表面(A)は層表面を意味し、結晶表
面(B)は層側面を意味する。
【0026】上記層状珪酸塩の結晶層間に存在する交換
性カチオンとは、結晶表面上に存在するナトリウムやカ
ルシウムなどの金属イオンのことであり、これらの金属
イオンは、カチオン性物質とカチオン交換性を有するの
で、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の
結晶層間に捕捉することができる。
【0027】上記層状珪酸塩のカチオン交換容量として
は特に限定されないが、50〜200ミリ等量/100
gであることが好ましい。50ミリ等量/100g未満
であると、カチオン交換により結晶層間に捕捉できるカ
チオン性物質の量が少なくなるので、結晶層間が充分に
非極性化されないことがある。一方、200ミリ等量/
100gを超えると、層状珪酸塩の結晶層間の結合力が
強固となり、結晶薄片が剥離し難くなることがある。
【0028】本発明において、熱可塑性樹脂として特に
脂環式炭化水素系樹脂のような非極性樹脂を用いる場合
には、予め層状珪酸塩の結晶層間をカチオン性界面活性
剤やヒンダードアミン系化合物でカチオン交換し、疎水
化しておくことが好ましい。予め層状珪酸塩の結晶層間
を疎水化しておくことにより、層状珪酸塩と熱可塑性樹
脂との親和性が高まり、層状珪酸塩を熱可塑性樹脂中に
より均一に微分散させることができる。
【0029】上記カチオン性界面活性剤としては特に限
定されず、例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩等が挙げられる。なかでも、炭素数6以上のアル
キル鎖を有する4級アンモニウム塩(アルキルアンモニ
ウムイオン)は、層状珪酸塩の結晶層間を充分に非極性
化し得るので好適に用いられる。
【0030】4級アンモニウム塩としては、例えば、ラ
ウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチ
ルアンモニウム塩、トリオクチルアンモニウム塩、ジス
テアリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチル
アンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム
塩等が挙げられる。これらの4級アンモニウム塩は、単
独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0031】又、4級ホスホニウム塩としては、例え
ば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩、メチルトリ
フェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニ
ウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオ
クチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニ
ウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩等が挙
げられる。これらの4級ホスホニウム塩は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】上記ヒンダードアミン系化合物は、下記一
般式(2)で表されるように、ピペリジンの2位及び6
位の炭素上の全ての水素原子がメチル基で置換された構
造を有している。
【0033】
【化2】 式中、R、R’は、それぞれ独立して、アルキル基、置
換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アリル
基、置換アリル基、水素原子、ハロゲン原子、又は、
R、R’からなる組み合わせのうち少なくとも一つが結
合した炭化水素基、或いは、上記炭化水素基の一部の炭
素原子が窒素原子、硫黄原子、酸素原子もしくは珪素原
子で置換された官能基を示す。
【0034】本発明で用いられるヒンダードアミン系化
合物としては特に限定されず、公知の各種ヒンダードア
ミン系化合物が挙げられる。これらのヒンダードアミン
系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が
併用されても良い。
【0035】上記ヒンダードアミン系化合物のうち市販
品として入手できるものとしては、例えば、三共社製の
商品名「Sanol」シリーズ、旭電化工業社製の商品
名「アデカスタブ」シリーズ、住友化学工業社製の商品
名「スミソープ」シリーズ、共同薬品社製の商品名「バ
イオソープ」シリーズ、CibaSpecialiti
es社製の商品名「Chimassorb」シリーズや
商品名「Tinuvin」シリーズ、Goodrich
社製の商品名「Goodrite」シリーズ、BASF
社製の商品名「ユビナール」シリーズ等が挙げられる。
これらの市販のヒンダードアミン系化合物は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0036】このようなヒンダードアミン系化合物は、
ラジカル捕捉剤として機能し、非燃焼時においては難燃
熱可塑性樹脂組成物に優れた耐光性を付与すると共に、
燃焼時においては燃焼過程で生成する活性なラジカルを
捕捉し、安定化することができる。従って、ヒンダード
アミン系化合物としては、分解温度が高いなど高温安定
性に優れるものを用いることが好ましい。
【0037】このような高温安定性に優れるヒンダード
アミン系化合物の具体例としては、例えば、下記一般式
(3)で表されるN−アルコキシヒンダードアミンが挙
げられ、好適に用いられる。
【0038】
【化3】 式中、Rは、下記式(4)で表される構造を示す。
【化4】
【0039】本発明で用いられる層状珪酸塩は、上述の
ように化学処理によって、本発明で用いられるポリフェ
ニレンエーテル系樹脂又はポリフェニレンエーテル系樹
脂とポリスチレン系樹脂との混合物或いは脂環式炭化水
素系樹脂のような熱可塑性樹脂中への分散性を向上させ
ることができる。
【0040】上記化学処理は、(1)カチオン性界面活
性剤やヒンダードアミン系化合物によるカチオン交換法
(以下、「化学修飾(1)法」と記す)に限定されるも
のではなく、例えば、以下に示す各種化学処理法によっ
ても実施することができる。尚、化学修飾(1)法を含
め、以下に示す各種化学処理法によって熱可塑性樹脂中
への分散性を向上させた層状珪酸塩を、以下、「有機化
層状珪酸塩」と記す。
【0041】(2)化学修飾(1)法で化学処理された
有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これ
と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも
化学的親和性が大きい官能基を分子末端に1個以上有す
る化合物により化学処理する方法(以下、「化学修飾
(2)法」と記す)。
【0042】(3)化学修飾(1)法で化学処理された
有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これ
と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも
化学的親和性が大きい官能基及び反応性官能基を分子末
端に1個以上有する化合物により化学処理する方法(以
下、「化学修飾(3)法」と記す)。
【0043】(4)化学修飾(1)法で化学処理された
有機化層状珪酸塩の結晶表面を、アニオン性界面活性を
有する化合物により化学処理する方法(以下、「化学修
飾(4)法」と記す)。
【0044】(5)化学修飾(4)法において、アニオ
ン性界面活性を有する化合物の分子鎖中のアニオン部位
以外に反応性官能基を1個以上有する化合物により化学
処理する方法(以下、「化学修飾(5)法」と記す)。
【0045】(6)上記化学修飾(1)法〜化学修飾
(5)法のいずれかの方法で化学処理された有機化層状
珪酸塩に、更に、例えば、無水マレイン酸変性ポリオレ
フィン系樹脂のような層状珪酸塩と反応可能な官能基を
有する樹脂を添加した組成物を用いる方法(以下、「化
学修飾(6)法」と記す)等が挙げられる。これらの化
学修飾法は、単独で用いられても良いし、2種類以上の
方法が併用されても良い。
【0046】上記化学修飾(2)法において、水酸基と
化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化
学的親和性が大きい官能基としては特に限定されず、例
えば、アルコキシ基、エポキシ基、カルボキシル基(二
塩基性酸無水物を含む)、水酸基、イソシアネート基、
アルデヒド基、その他水酸基と化学的親和性が高い官能
基等が挙げられる。
【0047】上記水酸基と化学結合し得る官能基、又
は、化学結合はしなくとも化学的親和性が大きい官能基
を有する化合物としては、例えば、上記に例示した官能
基を有するシラン化合物、チタネート化合物、グリシジ
ル化合物、カルボン酸類、アルコール類等が挙げられ
る。これらの化合物は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。
【0048】上記シラン化合物としては、例えば、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
アミノプロピルジメチルエトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチル
メトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタ
デシルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合
物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用さ
れても良い。
【0049】又、化学修飾(4)及び化学修飾(5)法
において、アニオン性界面活性を有する化合物、及び/
又は、アニオン性界面活性を有し、分子鎖中のアニオン
部位以外に反応性官能基を1個以上有する化合物として
は、イオン相互作用により層状珪酸塩を化学処理できる
ものであれば特に限定されず、例えば、ラウリル酸ナト
リウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウ
ム、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコ
ール硫酸エステル塩、不飽和アルコール硫酸エステル塩
等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いられて
も良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0050】本発明で用いられる層状珪酸塩(有機化層
状珪酸塩を含む)は、広角X線回折測定法により測定し
た(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、5
層以下で存在しているものを含んで分散しているものが
好ましい。平均層間距離が3nm以上であり、5層以下
で存在していると、難燃性、機械的強度、耐熱性等の性
能発現に有利となる。
【0051】尚、本発明で言う層状珪酸塩の平均層間距
離とは、微細薄片状結晶を層とした場合の平均の層間距
離を意味し、X線回折ピーク及び透過型電子顕微鏡撮影
により、即ち、広角X線回折測定法により算出できるも
のである。3nm以上に層間が開裂し、5層以下で存在
しているものを含んで分散している状態は、層状珪酸塩
の積層体の一部又は全部が分散していることを意味して
おり、層状珪酸塩の層間の相互作用が弱まっていること
になる。
【0052】更に、層状珪酸塩の平均層間距離が6nm
以上であると、難燃性、機械的強度、耐熱性等の性能発
現に特に有利である。又、電子機器材料に特に求められ
ることが多い熱線膨張率の低下効果が大きい。平均層間
距離が6nm以上であると、層状珪酸塩の結晶薄片層が
層毎に分離し、層状珪酸塩の層間の相互作用が殆ど無視
できるほどに弱まるので、層状珪酸塩を構成する結晶薄
片の熱可塑性樹脂中での分散状態が離砕安定化の方向に
進行する。
【0053】層状珪酸塩の分散状態としては、本発明で
用いられる熱可塑性樹脂組成物中で層状珪酸塩の数の1
0%以上が5層以下で存在している状態で分散している
ことが好ましく、層状珪酸塩の数の20%以上が5層以
下の状態で存在していることがより好ましい。積層数
は、5層以下であれば上記の効果が得られるが、3層以
下であればより好ましく、単層状に分散していることが
更に好ましい。
【0054】本発明で用いられる層状珪酸塩は、平均層
間距離が3nm以上であり、5層以下で存在しているも
のを含んで分散しており、結晶薄片間の平均距離が小さ
くなり、燃焼時においては層状珪酸塩の結晶薄片の移動
による焼結体を形成し易くなると考えられる。即ち、層
状珪酸塩の結晶薄片が平均層間距離3nm以上で分散し
た熱可塑性樹脂組成物は難燃被膜となり得る焼結体を形
成しやすくなる。しかも、この焼結体は燃焼時の早い段
階で形成されるので、外界からの酸素の供給のみなら
ず、燃焼により発生する可燃ガスも遮断することがで
き、本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物は優れた難燃性を
発現することが可能となる。
【0055】上記層状珪酸塩の配合量は、本発明で用い
られる前記熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜40
重量部であり、好ましくは、2〜20重量部である。1
重量部未満であると、難燃被膜となり得る焼結体を形成
し難くなって、難燃効果が小さいものとなり、40重量
部を超えると、得られる難燃熱可塑性樹脂組成物の密度
(比重)が高くなったり、屈曲に対する柔軟性が欠如す
るため、実用性が失われる。
【0056】熱可塑性樹脂中に層状珪酸塩を分散させる
手段としては特に限定されず、例えば、前記有機化層状
珪酸塩を用いる方法、熱可塑性樹脂と層状珪酸塩とを常
法によって混合した後に発泡させる方法、ブロック共重
合体を分散剤として用いる方法等が挙げられる。これら
の分散方法を用いることにより、層状珪酸塩を熱可塑性
樹脂中により均一且つ微細に分散することができる。
【0057】本発明で用いられる非ハロゲン系難燃剤と
しては、熱可塑性樹脂に難燃性を付与することができる
ものであれば特に限定されず、例えば、水酸化マグネシ
ウム、水酸化アルミニウム、ドーソナイト、アルミン酸
化カルシウム、2水和石膏、水酸化カルシウム等の金属
水酸化物が挙げられる。なかでも、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウムが好ましい。上記金属水酸化物
は、各種の表面処理剤により表面処理が施されているも
のであっても良い。上記表面処理剤としては特に限定さ
れず、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カ
ップリング剤、ポリビニルアルコール系表面処理剤、エ
ポキシ系表面処理剤等が挙げられる。これらの金属水酸
化物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。2種類以上の金属水酸化物を併用する場
合、各々の金属水酸化物が異なる温度で吸熱脱水反応
(分解脱水反応)を開始するので、より高い難燃効果が
得られる。
【0058】上記金属水酸化物は、燃焼時の高熱下で吸
熱脱水反応を起こすことにより、吸熱し、且つ、水分子
を放出することにより、燃焼場の温度を低下させ、消火
する効果がある。本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物にお
いては、層状珪酸塩が配合されていることにより、上記
金属水酸化物による難燃効果が増大される。これは、層
状珪酸塩の燃焼時の被膜形成による難燃効果と、金属水
酸化物の吸熱脱水反応による難燃効果とが協奏的に起こ
り、それぞれの効果が助長されることによると考えられ
る。
【0059】上記非ハロゲン系難燃剤の配合量は、本発
明で用いられる前記熱可塑性樹脂100重量部に対して
5〜100重量部であり、好ましくは、20〜60重量
部である。5重量部未満であると、充分な難燃効果を発
揮し難く、100重量部を超えると、難燃効果は発現す
るものの、密度(比重)の増大、柔軟性の欠如、誘電特
性や絶縁性の低下等のデメリットが起こり易くなる。本
発明の範囲であると機械的強度や電気的特性等の材料物
性に問題となる領域ではなく、難燃熱可塑性樹脂組成物
を絶縁基板材料として好適に用いることができる。
【0060】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物は、前記
熱可塑性樹脂、前記層状珪酸塩、及び、上記非ハロゲン
系難燃剤を含有し、更に、難燃助剤を含有することが好
ましい。
【0061】本発明で用いられる難燃助剤としては、例
えば、ヒンダードアミン系化合物、フッ素樹脂、シリコ
ーンオイル、ハイドロタルサイト類化合物、金属酸化
物、シリコーン−アクリル複合ゴム等が挙げられる。こ
れらの難燃助剤は、単独で用いられても良いし、2種類
以上が併用されても良い。
【0062】上記難燃助剤が難燃熱可塑性樹脂組成物に
配合されることにより、酸素指数の向上や最大発熱速度
の大幅な低下をもたらすことができる。難燃助剤とし
て、ヒンダードアミン系化合物、フッ素樹脂、シリコー
ンオイル、ハイドロタルサイト類化合物、金属酸化物、
シリコーン−アクリル複合ゴム等を用いることにより、
熱可塑性樹脂の分解を防ぎ、最大発熱量を抑制すること
ができる。
【0063】ヒンダードアミン系化合物は、既に述べた
ように、前記一般式(2)で表される構造を有する化合
物である。上記ヒンダードアミン系化合物は、ラジカル
捕捉剤として機能し、非燃焼時においては難燃熱可塑性
樹脂組成物に優れた耐光性を付与すると共に、燃焼時に
おいては燃焼過程で生成する活性なラジカルを捕捉し、
安定化することができる。従って、ヒンダードアミン系
化合物としては、分解温度が高いなど高温安定性に優れ
るものを用いることが好ましい。
【0064】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物において
は、層状珪酸塩が配合されていることにより、上記ヒン
ダードアミン系化合物による難燃効果が増大される。こ
れは、層状珪酸塩の燃焼時の被膜形成による難燃効果
と、ヒンダードアミン系化合物のラジカル安定化反応に
よる難燃効果とが協奏的に起こり、それぞれの効果が助
長されることによると考えられる。又、非ハロゲン系難
燃剤として用いられる水酸化マグネシウムなどの金属水
酸化物と併用される場合も、金属水酸化物の吸熱脱水反
応による難燃効果と、ヒンダードアミン系化合物のラジ
カル安定化反応による難燃効果との相乗的な効果が大き
いので好ましい。
【0065】上記ヒンダードアミン系化合物としては特
に限定されないが、高温安定性に優れることから、例え
ば、前記一般式(3)で表されるN−アルコキシヒンダ
ードアミンが好適に用いられる。
【0066】フッ素樹脂は、燃焼時において溶融した難
燃熱可塑性樹脂組成物中でフッ素樹脂が溶融粘度を向上
させることにより、溶融樹脂が落下(ドリップ)するの
を効果的に抑制し、延焼防止効果を付与できる。更に、
これにより燃焼時に層状珪酸塩による焼結被膜の形成が
阻害されないので、難燃性が向上する。フッ素樹脂はフ
ッ素置換量が多いほど、分子構造上剛直になることによ
り凝集し難くなる。又、フッ素樹脂は延伸により繊維状
構造をとり、より剛直になることが知られている。
【0067】シリコーンオイルやシリコーン−アクリル
複合ゴムは、活性基を有する高分子と燃焼時に反応して
チャー化を促進したり、又は、ガラス状の無機化合物の
被膜が形成される時には、保護材として強固なものとな
り、熱可塑性樹脂の熱分解を更に抑制する。
【0068】上記難燃助剤の配合量は、本発明で用いら
れる前記熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜2
0重量部であることが好ましく、より好ましくは、0.
5〜15重量部である。0.1重量部未満であると、良
好な難燃性を発現することが難しくなり、20重量部を
超えると、機械的強度が低下したり、屈曲に対する柔軟
性が欠如する等のデメリットを生じることがある。
【0069】尚、難燃助剤としてヒンダードアミン系化
合物を用いる場合、ヒンダードアミン系化合物の配合量
は、熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜10重
量部であることが好ましく、より好ましくは、0.2〜
4重量部である。0.1重量部未満であると、良好な難
燃性を発現することが難しくなり、10重量部を超える
と、難燃効果が却って低下することがある。
【0070】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物を製造す
る方法としては特に限定されず、例えば、熱可塑性樹
脂、層状珪酸塩、非ハロゲン系難燃剤、難燃助剤の各所
定配合量を直接配合して混合する方法や、熱可塑性樹脂
に所定配合量以上の層状珪酸塩及び難燃助剤を配合、混
合してマスターバッチを調製した後、調製されたマスタ
ーバッチに、所定の配合量となるように熱可塑性樹脂と
非ハロゲン系難燃剤とを加えて希釈する所謂マスターバ
ッチ法等が挙げられる。
【0071】上記難燃熱可塑性樹脂組成物を製造する際
の混合方法としては特に限定されず、種々の方法を用い
ることができる。例えば、熱可塑性樹脂、層状珪酸塩、
非ハロゲン系難燃剤及び難燃助剤を、押出機、二本ロー
ル、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法や、熱可
塑性樹脂、層状珪酸塩、非ハロゲン系難燃剤及び難燃助
剤をこれらが溶解する有機溶媒中で混合する方法等が挙
げられる。
【0072】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物には、更
に、必要に応じて適宜添加剤が添加されても良い。上記
添加剤としては特に限定されず、例えば、酸化防止剤、
耐候剤、紫外線吸収剤、滑剤等が挙げられる。これらの
添加剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併
用されても良い。
【0073】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物は、AS
TM E 1354に準拠して、50kW/m2 の輻射
加熱条件下で30分間加熱し燃焼した時の最大発熱量が
350kW/m2 以下であることが好ましく、より好ま
しくは、300kW/m2 以下である。上記最大発熱量
が350kW/m2 を超えると、充分な難燃性を発現で
きないことがある。又、この条件を満たす難燃熱可塑性
樹脂組成物は、多くの場合UL94に規定されている燃
焼試験法においてV−0の認定水準を満たすことができ
る。
【0074】又、本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物は、
ASTM E 1354に準拠して、50kW/m2
輻射加熱条件下で30分間加熱し燃焼することにより得
られた燃焼残渣を0.1cm/秒で圧縮した時の降伏点
応力が4.9kPa以上であることが好ましい。上記降
伏点応力が4.9kPa未満であると、僅かな衝撃によ
り燃焼残渣が簡単に崩壊し、火災時に部品の破損等によ
り高電圧部からの再発火等の危険性が生じることがあ
る。
【0075】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物は、コン
ピューターなど電子機器に用いられる絶縁基板材料に適
している。本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物を絶縁基板
材料に用いることにより、高い難燃性を有し、廃棄時に
有害物質を排出せず環境に負荷をかけない絶縁基板材料
を得ることができる。
【0076】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳しく説明するため
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに
限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重
量部」を意味する。
【0077】(実施例1)日本製鋼所社製小型押出機T
EX30中に、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(旭化
成工業社製PPE、商品名「ザイロン(PKL)X91
02」)92.3部及びジステアリルジメチル4級アン
モニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素マイカ(コー
プケミカル社製、商品名「ソマシフMAE−100」)
7.7部をフィードし、更に水酸化マグネシウム(協和
化学工業社製、商品名「キスマ5J」)30部及びシリ
コーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製、商品名
「メタブレンSX005」)2部を加え、設定温度28
0℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタ
イザーにてペレット化した。得られたペレットをそれぞ
れ280℃に温調した熱プレスにより板状物に成形し、
評価用サンプルを作製した。
【0078】(実施例2)シリコーン−アクリル複合ゴ
ム2部の代わりに、フッ素樹脂(三菱レイヨン社製、商
品名「メタブレンS−2000」)5部を配合したこと
以外は実施例1の場合と同様にして、評価用サンプルを
作製した。
【0079】(実施例3)脂環式炭化水素系樹脂(日本
ゼオン社製、商品名「ゼオノア1600」)の20重量
%溶液{シクロヘキサン/トルエン=3/7(重量
比)}450部に、ジステアリルジメチル4級アンモニ
ウム塩で有機化処理したモンモリロナイト(豊順鉱業社
製、商品名「ニューエスベンD」)10部を加え、更に
シランカップリング剤で処理した水酸化マグネシウム
(協和化学工業社製、商品名「キスマ5PH」)70部
及びハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業社製、
商品名「DHT−4A」)5部を添加して、3Iモータ
ーと撹拌羽根を用いて撹拌混合(回転数400rpm)
した。この溶液をポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上にキャストして成膜した。得られたフィ
ルムを積層し、150℃に温調した熱プレスにより板状
物に成形し、評価用サンプルを作製した。
【0080】(実施例4)ハイドロタルサイト類化合物
5部の代わりに、フッ素樹脂「メタブレンS−200
0」5部を配合したこと以外は実施例3の場合と同様に
して、評価用サンプルを作製した。
【0081】(実施例5)日本製鋼所社製小型押出機T
EX30中に、変性ポリフェニレンエーテル樹脂「ザイ
ロン(PKL)X9102」92.3部及びジステアリ
ルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性
フッ素マイカ「ソマシフMAE−100」7.7部をフ
ィードし、更に水酸化マグネシウム「キスマ5J」30
部及びヒンダードアミン系化合物(BASF社製、商品
名「ユビナール5050H」)2部を加え、設定温度2
80℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレ
タイザーにてペレット化した。得られたペレットをそれ
ぞれ280℃に温調した熱プレスにより板状物に成形
し、評価用サンプルを作製した。
【0082】(比較例1)日本製鋼所社製小型押出機T
EX30中に、変性ポリフェニレンエーテル樹脂「ザイ
ロン(PKL)X9102」100部をフィードし、更
に水酸化マグネシウム「キスマ5J」30部及びシリコ
ーン−アクリル複合ゴム「メタブレンSX005」2部
を加え、設定温度280℃にて溶融混練し、押し出され
たストランドをペレタイザーにてペレット化した。得ら
れたペレットをそれぞれ280℃に温調した熱プレスに
より板状物に成形し、評価用サンプルを作製した。
【0083】(比較例2)水酸化マグネシウム「キスマ
5J」の配合量を2部としたこと以外は実施例2の場合
と同様にして、評価用サンプルを作製した。
【0084】(比較例3)脂環式炭化水素系樹脂「ゼオ
ノア1600」の20重量%溶液{シクロヘキサン/ト
ルエン=3/7(重量比)}500部に、シランカップ
リング剤で処理した水酸化マグネシウム「キスマ5P
H」70部及びハイドロタルサイト類化合物「DHT−
4A」5部を添加して、3Iモーターと撹拌羽根を用い
て撹拌混合(回転数400rpm)した。この溶液をP
ETフィルム上にキャストして成膜した。得られたフィ
ルムを積層し、150℃に温調した熱プレスにより板状
物に成形し、評価用サンプルを作製した。
【0085】(比較例4)日本製鋼所社製小型押出機T
EX30中に、変性ポリフェニレンエーテル樹脂「ザイ
ロン(PKL)X9102」100部をフィードし、更
にヒンダードアミン系化合物「ユビナール5050H」
30部及びシランカップリング剤で処理した水酸化マグ
ネシウム「キスマ5PH」3部を加え、設定温度280
℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイ
ザーにてペレット化した。得られたペレットをそれぞれ
280℃に温調した熱プレスにより板状物に成形し、評
価用サンプルを作製した。
【0086】実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例
4で得られた評価用サンプルの性能(層状珪酸塩の平
均層間距離、層状珪酸塩の層の剥離状態、酸素指
数、最大発熱速度、燃焼残渣の降伏点応力、耐ド
リップ性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に
示すとおりであった。
【0087】層状珪酸塩の平均層間距離 X線回折測定装置(リガク社製、商品名「RINT11
00」)を用いて、評価用サンプル中の層状珪酸塩の積
層面の回折より得られる回折ピークの2θを測定し、下
記のブラッグの回折式により、層状珪酸塩の(001)
面間隔(d)を算出し、得られたdを平均層間距離(n
m)とした。 λ=2dsinθ (式中、λ:1.54、d:層状珪酸塩の面間隔、θ:
回折角)
【0088】層状珪酸塩の層の剥離状態 透過型電子顕微鏡(日本電子社製、商品名「JEM−1
200EXII」)写真により、評価用サンプル中の層
状珪酸塩の層の剥離状態を観察し、下記判定基準により
層状珪酸塩の層の剥離状態を評価した。 〔判定基準〕 ◎‥‥層状珪酸塩の数の20%以上が5層以下で存在し
ていた。 ○‥‥5層以下で存在しているものを含んで分散してい
た。 ×‥‥全てが5層を超える状態で存在していた。
【0089】酸素指数 燃焼試験ASTM D 2863「酸素指数によるプラ
スチックの燃焼性標準試験方法」に準拠して、評価用サ
ンプルからなる試験片(長さ70mm×幅6mm×厚さ
3mm)を自立させて燃焼試験を行った。試験片が燃焼
を継続するのに必要な酸素と窒素との混合気体中の容量
%で表される最低酸素濃度の数値を酸素指数と呼び、所
定の酸素濃度で試験片を燃焼させた時に、3分間以上燃
焼し続けたか、又は、3分間以内に50mm以上燃焼し
た場合を燃焼を継続できると判断し、その時の酸素濃度
を試験片の酸素指数とした。即ち、酸素指数未満の酸素
濃度では自己消火することを意味する。
【0090】最大発熱速度、及び、燃焼残渣の降伏
点応力 燃焼試験ASTM E 1354「建築材料の燃焼性試
験方法」に準拠して、評価用サンプルからなる試験片
(100mm×100mm×厚さ3mm)にコーンカロ
リーメーターによって50kW/m2 の熱線を照射して
燃焼させた。この時、試験片の最大発熱速度(kW/m
2 )を測定した。上記最大発熱速度が速いほど、初期着
火時間が短く、着火し易いことになる。又、ハンディー
圧縮試験機(カトーテック社製、商品名「KES−G
5」)を用いて、試験片の燃焼残渣を0.1cm/秒で
圧縮し、燃焼残渣の降伏点応力(kPa)を測定した。
【0091】耐ドリップ性 評価用サンプルからなる試験片(長さ127mm×幅1
2.7mm×厚さ0.8mm)の上部をクランプで固定
し、試験片の下部底面に着火し、燃焼試験片が形状を維
持できずに、その一部が脱落しないかを観察した。即
ち、試験片の真下20cmの所に外科用綿を置き、試験
中に燃焼試験片からの燃焼脱落物によって外科用綿が着
火するか否かを目視で観察し、下記判定基準により耐ド
リップ性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥外科用綿が着火しなかった。 ×‥‥外科用綿が着火した。
【0092】
【表1】
【0093】
【発明の効果】本発明の難燃熱可塑性樹脂組成物は、上
述の構成を有することにより、燃焼時に焼結体が形成さ
れ、燃焼残渣の形状が保持される。これにより燃焼後も
形状崩壊が起こらず、延焼を防ぐことができる。又、強
固な焼結体の生成により、難燃剤を大量に添加しなくと
も難燃性を付与できるため、機械的強度、誘電特性、絶
縁性等の材料物性の低下が少ない。従って、このような
特性にて火災の発生を防止するものとして、且つ、廃棄
後の処理も安全且つ安価に実施し得るものとして好適に
用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 27/12 C08L 27/12 45/00 45/00 65/00 65/00 83/04 83/04 Fターム(参考) 4J002 BC02X BD123 CH07W CP033 DE087 DE088 DE147 DE288 DJ006 EU078 EU088 FB086 FD016 FD137

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル系樹脂、又は、
    ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂と
    の混合物100重量部、層状珪酸塩1〜40重量部、及
    び、非ハロゲン系難燃剤5〜100重量部を含有するこ
    とを特徴とする難燃熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 脂環式炭化水素系樹脂100重量部、層
    状珪酸塩1〜40重量部、及び、非ハロゲン系難燃剤5
    〜100重量部を含有することを特徴とする難燃熱可塑
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 層状珪酸塩は、モンモリロナイト及び/
    又は膨潤性マイカであることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の難燃熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 層状珪酸塩は、炭素数6以上のアルキル
    アンモニウムイオン及び/又はヒンダードアミン系化合
    物を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のい
    ずれかに記載の難燃熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 層状珪酸塩は、広角X線回折測定法によ
    り測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上で
    あり、5層以下で存在しているものを含んで分散してい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の難燃熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 非ハロゲン系難燃剤は、金属水酸化物で
    あることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに
    記載の難燃熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 難燃助剤0.1〜20重量部を含有し、
    上記難燃助剤は、ヒンダードアミン系化合物、フッ素樹
    脂、シリコーンオイル、ハイドロタルサイト類化合物、
    金属酸化物及びシリコーン−アクリル複合ゴムからなる
    群より選択される少なくとも1種類の難燃助剤であるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    難燃熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 ASTM E 1354に準拠して、5
    0kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱し燃焼し
    た時の最大発熱量が350kW/m2 以下であることを
    特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の難燃
    熱可塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 ASTM E 1354に準拠して、5
    0kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱し燃焼す
    ることにより得られた燃焼残渣を0.1cm/秒で圧縮
    した時の降伏点応力が4.9kPa以上であることを特
    徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の難燃熱
    可塑性樹脂組成物。
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