JP3884632B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた難燃性を発現する難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、耐光剤として用いられているヒンダードアミン系化合物は、紫外線による合成樹脂中のラジカル発生に伴う分解反応を抑制するラジカル捕捉剤として機能し、耐光性を発現する。一方で、ハロゲン系化合物(ハロゲン系難燃剤)によりラジカルを捕捉して燃焼を抑制する難燃技術が広く活用されているが、上記ヒンダードアミン系化合物は一般に高温安定性が劣るため、難燃剤として用いるのは困難であった。
【0003】
例えば、特開平8−109287号公報には、ポリオレフィン100重量部、トリス(臭素化ネオペンチル)ホスフェート1〜50重量部、三酸化アンチモン0.05〜20重量部及びN−メチル置換ヒンダードアミン化合物0.01〜5重量部を含有してなる、難燃性及び高度の耐光性を併せ有する難燃性樹脂組成物が開示されている。
【0004】
しかし、上記公報に開示されている難燃性樹脂組成物においては、N−メチル置換ヒンダードアミン化合物は耐光性の発現のみに寄与するものであり、難燃性の発現には寄与していない。つまり、上記難燃性樹脂組成物における難燃性の発現は、主としてハロゲン系難燃剤であるトリス(臭素化ネオペンチル)ホスフェートによるものである。
【0005】
このようなハロゲン系難燃剤は、難燃化の効果が高いため比較的少量の配合で難燃性を発現することができる。従って、成形性の低下や成形品の機械的強度の低下等を来すことも比較的少ないが、これを使用した場合、成形加工時や燃焼時に多量のハロゲン系ガスを発生する恐れがあり、発生したハロゲン系ガスにより、機器が腐食したり、人体に好ましくない影響が及んだりする等の恐れがあるため、環境対応性の面からハロゲン系難燃剤を使用しない、いわゆるノンハロゲン難燃化処理技術(処理方法)の確立が強く望まれている。
【0006】
ノンハロゲン難燃化処理技術の一例として、リン系難燃剤を熱可塑性樹脂に配合する技術が報告されている。しかし、リン系難燃剤を使用した場合にも燃焼時にホスフィンのような有毒ガスが発生したり、リン系難燃剤は耐水性が低いため、廃棄時に土壌や水質等を汚染する可能性があるので、難燃剤としてリン系難燃剤を使用することは、ハロゲン系難燃剤同様、環境対応性の面で好ましくない。
【0007】
又、リン系難燃剤は、燃焼時に局所的な被膜は形成するものの、強固な被膜を連続層として形成することは困難であるため、難燃化効果に関しても十分とは言えない。局所的な被膜の機械的強度は非常に弱く、燃焼時に脆い灰分が露出し、燃焼残渣が脱落していくために、断熱層としての機能を早期に失ったり、材料が変形するために、延焼をくい止めることができなくなるからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記現状に鑑み、難燃性に優れ、特に燃焼時の形状保持効果によって優れた難燃効果を発現し、且つ、機械的強度、耐熱性、寸法安定性、耐光性等の材料物性や環境対応性にも優れる難燃性樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、合成樹脂100重量部に対して、層状珪酸塩1〜40重量部及びヒンダードアミン系化合物0.1〜10重量部が配合されてなることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1に記載の難燃性樹脂組成物において、合成樹脂が、熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1に記載の難燃性樹脂組成物において、合成樹脂が、熱硬化性樹脂であることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、層状珪酸塩が、モンモリロナイト及び/又は膨潤性マイカであることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、層状珪酸塩が、炭素数6以上のアルキルアンモニウムイオン及び/又はヒンダードアミン系化合物を含有する層状珪酸塩であることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、層状珪酸塩が、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散している層状珪酸塩であることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、ヒンダードアミン系化合物の分解温度が250℃以上であることを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、ヒンダードアミン系化合物の酸性度定数が8以下であることを特徴とする。
【0017】
請求項9に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、ヒンダードアミン系化合物の分子量が400以上であることを特徴とする。
【0018】
又、請求項10に記載の発明による難燃性樹脂組成物は、上記請求項1〜請求項9のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物において、ASTM E 1354に準拠した燃焼試験を行った際に、50kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱することにより燃焼させた燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮した際の降伏点応力が4.9kPa以上であることを特徴とする。
【0019】
本発明の難燃性樹脂組成物に用いられる合成樹脂は、熱可塑性樹脂であっても良いし、熱硬化性樹脂であっても良い。
【0020】
熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、各種ポリエチレン樹脂や各種ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂と例えばポリスチレン系樹脂のようなポリフェニレンエーテル系樹脂と相溶し得る熱可塑性樹脂との混合物、脂環式炭化水素系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、上記「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味する。
【0021】
又、熱硬化性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、フラン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アニリン系樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、熱硬化性ポリイミド系樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0022】
上記熱硬化性樹脂とは、樹脂原料が常温で液状、半固形状、固形状等の比較的低分子量物質からなり、常温下もしくは加熱下で流動性を示すが、硬化剤や触媒或いは熱の作用によって、硬化反応や架橋反応等の化学反応を起こし、分子量の増大と共に網目状の三次元構造を形成して、不溶不融性となる樹脂である。
【0023】
本発明の難燃性樹脂組成物においては、前記熱可塑性樹脂及び上記熱硬化性樹脂は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0024】
本発明で用いられる合成樹脂には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、樹脂の特性を改質するために、熱可塑性エラストマー類やオリゴマー類等が配合されても良い。
【0025】
又、本発明で用いられる合成樹脂には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、物性を均一化する補助手段として結晶を微細化するための結晶核となり得る造核剤や、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、防曇剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が配合されても良い。
【0026】
本発明の難燃性樹脂組成物に用いられる層状珪酸塩とは、層間に交換性金属カチオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。
【0027】
上記層状珪酸塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のスメクタイト系粘土鉱物や、バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げられ、なかでもモンモリロナイトや膨潤性マイカが好適に用いられる。上記層状珪酸塩は、天然物であっても良いし、合成物であっても良い。又、これらの層状珪酸塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】
上記層状珪酸塩としては、下式で定義される形状異方性効果の大きいスメクタイト系粘土鉱物や膨潤性マイカを用いることが好ましい。スメクタイト系粘土鉱物や膨潤性マイカのような形状異方性効果の大きい層状珪酸塩を用いることにより、難燃性樹脂組成物はより優れた材料物性を有するものとなる。
形状異方性効果=結晶表面(A)の面積/結晶表面(B)の面積
尚、上式中、結晶表面(A)は層表面を意味し、結晶表面(B)は層側面を意味する。
【0029】
上記層状珪酸塩の形状は、特に限定されるものではないが、平均長さが0.01〜3μm、厚みが0.001〜1μm、アスペクト比が20〜500であるものが好ましく、より好ましくは、平均長さが0.05〜2μm、厚みが0.01〜0.5μm、アスペクト比が50〜200のものである。
【0030】
上記層状珪酸塩の層間に存在する交換性金属カチオンとは、層状珪酸塩の結晶表面上に存在するナトリウムやカルシウムなどの金属イオンのことであり、これらの金属イオンは、カチオン性物質とのカチオン交換性を有するため、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の結晶層間に挿入(インターカレート)することができる。
【0031】
上記層状珪酸塩のカチオン交換容量は、特に限定されるものではないが、50〜200ミリ等量/100gであることが好ましい。層状珪酸塩のカチオン交換容量が50ミリ等量/100g未満であると、カチオン交換により層状珪酸塩の結晶層間にインターカレートされるカチオン性物質の量が少なくなるために、結晶層間が十分に非極性化(疎水化)されないことがあり、逆に層状珪酸塩のカチオン交換容量が200ミリ等量/100gを超えると、層状珪酸塩の結晶層間の結合力が強固になりすぎて、結晶薄片が剥離し難くなることがある。
【0032】
本発明において、合成樹脂として例えば炭化水素系樹脂のような低極性樹脂を用いる場合には、予め層状珪酸塩の層間をカチオン性界面活性剤や後述するヒンダードアミン系化合物でカチオン交換して、疎水化しておくことが好ましい。予め層状珪酸塩の層間を疎水化しておくことにより、層状珪酸塩と低極性の合成樹脂との親和性が高まり、層状珪酸塩を低極性の合成樹脂中により均一に微分散させることができる。
【0033】
上記カチオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、4級アンモニウム塩が挙げられ、なかでも、層状珪酸塩の結晶層間を十分に非極性化(疎水化)し得ることから、炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩(炭素数6以上のアルキルアンモニウム塩)が好適に用いられる。
【0034】
上記4級アンモニウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、トリオクチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。これらの4級アンモニウム塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0035】
本発明で用いられる層状珪酸塩は、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散している層状珪酸塩であることが好ましく、より好ましくは、上記平均層間距離が6nm以上であり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散している層状珪酸塩である。尚、本発明で言う層状珪酸塩の平均層間距離とは、層状珪酸塩の微細薄片状結晶を層とした場合の平均の層間距離を意味し、X線回折ピーク及び透過型電子顕微鏡撮影、即ち、広角X線回折測定法により、算出することができる。
【0036】
層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であり、且つ、一部もしくは全部が5層以下に分散していると、層状珪酸塩を合成樹脂中に配合し分散させて得られる難燃性樹脂組成物は、優れた難燃性、機械的強度、耐熱性、寸法安定性等の材料物性を発現するものとなる。
【0037】
層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であるということは、層状珪酸塩の層間が3nm以上に開裂していることを意味しており、又、層状珪酸塩の一部もしくは全部が5層以下に分散しているということは、層状珪酸塩の積層体の一部もしくは全部が広く分散していることを意味しており、いずれも層状珪酸塩の層間の相互作用が弱まっていることになり、そのことにより、上記効果を得ることができる。
【0038】
特に、層状珪酸塩の平均層間距離が6nm以上であると、層状珪酸塩を合成樹脂中に配合し分散させて得られる難燃性樹脂組成物は、より優れた難燃性、機械的強度、耐熱性、寸法安定性等の材料物性を発現するものとなる。又、層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上、好ましくは6nm以上であると、層状珪酸塩の結晶薄片層が層毎に分離し、層状珪酸塩の相互作用が殆ど無視できるほどに弱まるので、層状珪酸塩を構成する結晶薄片の合成樹脂中における分散状態が離砕安定化の方向に進行する利点がある。
【0039】
又、層状珪酸塩の一部もしくは全部が5層以下に分散しているということは、具体的には、層状珪酸塩の数の10%以上が5層以下に分散している状態にあることが好ましいことを意味し、より好ましくは層状珪酸塩の数の20%以上が5層以下に分散している状態である。
【0040】
層状珪酸塩の積層数は、5層以下に分層していることが好ましく、そのことにより、上記効果を得ることができるが、より好ましくは3層以下に分層していることであり、特に好ましくは単層状に薄片化していることである。
【0041】
本発明の難燃性樹脂組成物において、層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であり、且つ、層状珪酸塩の一部もしくは全部が5層以下に分散している状態、即ち、合成樹脂中に層状珪酸塩が高分散している状態であれば、合成樹脂と層状珪酸塩との界面面積が増大したり、層状珪酸塩の結晶薄片間の平均距離が小さくなる。
【0042】
合成樹脂と層状珪酸塩との界面面積が増大すると、層状珪酸塩の表面における合成樹脂の拘束の度合いが高まり、弾性率などの機械的強度が向上する。又、層状珪酸塩の表面における合成樹脂の拘束の度合いが高まると、溶融粘度が高まり、成形性も向上する。さらに、層状珪酸塩の邪魔板効果により、ガスバリア性の発現も可能となる。
【0043】
一方、層状珪酸塩の結晶薄片間の平均距離が小さくなると、燃焼時において、層状珪酸塩の結晶薄片の移動による焼結体を形成し易くなる。即ち、層状珪酸塩の結晶薄片が上記平均層間距離が3nm以上となるように分散した難燃性樹脂組成物は、難燃被膜となり得る焼結体を形成し易くなる。この焼結体は、燃焼時の早い段階で形成されるので、外界からの酸素の供給を遮断するのみならず、燃焼により発生する可燃性ガスも遮断することができ、難燃性樹脂組成物は優れた難燃性を発現する。
【0044】
本発明の難燃性樹脂組成物に用いられるヒンダードアミン系化合物は、下記一般式(1)で表されるように、ピペリジンの2位及び6位の炭素上の全ての水素原子がメチル基で置換された構造を有している。
【0045】
【化1】
式中、R、R’は、それぞれ独立して、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アリル基、置換アリル基、水素原子、ハロゲン原子、又は、R、R’からなる組み合わせのうち少なくとも一つが結合した炭化水素基、或いは、上記炭化水素基の一部の炭素原子が窒素原子、硫黄原子、酸素原子もしくは珪素原子で置換された官能基を示す。
【0046】
本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、特に限定されるものではなく、公知の各種ヒンダードアミン系化合物で良い。又、これらのヒンダードアミン系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0047】
上記ヒンダードアミン系化合物の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、三共社製の商品名「Sanol」シリーズ、旭電化工業社製の商品名「アデカスタブ」シリーズ、住友化学工業社製の商品名「スミソープ」シリーズ、共同薬品社製の商品名「バイオソープ」シリーズ、CibaSpecialities社製の商品名「Chimassorb」シリーズや商品名「Tinuvin」シリーズ、Goodrich社製の商品名「Goodrite」シリーズ、BASF社製の商品名「ユビナール」シリーズ等が挙げられる。これらの市販のヒンダードアミン系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0048】
このようなヒンダードアミン系化合物は、ラジカル捕捉剤として機能し、非燃焼時においては難燃性樹脂組成物に優れた耐光性を付与すると共に、燃焼時においては燃焼過程で生成する活性なラジカルを捕捉し、安定化することができる。従って、ヒンダードアミン系化合物としては、分解温度が高いなど高温安定性に優れるものを用いることが好ましい。
【0049】
このような見地から、本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、分解温度が250℃以上であるものが好ましく、より好ましくは分解温度が280℃以上のものである。ヒンダードアミン系化合物の分解温度が250℃未満であると、上記燃焼過程で生成する活性なラジカルを捕捉することによる安定化効果を十分に得られなくなることがある。
【0050】
又、本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、酸性度定数が8以下であるものが好ましく、より好ましくは酸性度定数が7.5以下のものである。ヒンダードアミン系化合物の酸性度定数が8を超えると、上記燃焼過程で生成する活性なラジカルを捕捉することによる安定化効果を十分に得られなくなることがある。
【0051】
更に、本発明で用いられるヒンダードアミン系化合物は、分子量が400以上であるものが好ましく、より好ましくは分子量が500以上のものである。ヒンダードアミン系化合物の分子量が400未満であると、上記燃焼過程で生成する活性なラジカルを捕捉することによる安定化効果を十分に得られなくなることがある。
【0052】
このような高温安定性に優れるヒンダードアミン系化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(2)で表されるN−アルコキシヒンダードアミンが挙げられ、特に好適に用いられる。
【0053】
【化2】
式中、Rは、下記式(3)で表される構造を示す。
【化3】
【0054】
本発明の難燃性樹脂組成物は、前記合成樹脂100重量部に対して、前記層状珪酸塩(有機化層状珪酸塩も包含する)1〜40重量部及び上記ヒンダードアミン系化合物0.1〜10重量部が配合されてなることが必要である。
【0055】
難燃性樹脂組成物において、合成樹脂100重量部に対する層状珪酸塩の配合量が1重量部未満であると、燃焼時に焼結体を形成するのが困難となるので、難燃化効果が小さいものとなり、逆に合成樹脂100重量部に対する層状珪酸塩の配合量が40重量部を超えると、難燃性樹脂組成物の密度(比重)が高くなりすぎて、実用性が乏しくなる。
【0056】
又、難燃性樹脂組成物において、合成樹脂100重量部に対するヒンダードアミン系化合物の配合量が0.1重量部未満であると、非燃焼時における耐光性向上効果や燃焼時における安定化効果を十分に得られず、逆に合成樹脂100重量部に対するヒンダードアミン系化合物の配合量が10重量部を超えると、もはや上記耐光性向上効果や安定化効果はそれ以上向上しないにもかかわらず、難燃性樹脂組成物の機械的強度、耐熱性、寸法安定性等の材料物性が低下する。
【0057】
本発明の難燃性樹脂組成物には、必須成分である合成樹脂、層状珪酸塩及びヒンダードアミン系化合物以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、難燃性をさらに向上させるための難燃剤や、充填剤、軟化剤(可塑剤)、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が配合されていても良い。
【0058】
上記難燃剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物;金属酸化物;赤リンやポリリン酸アンモニウムなどのリン系化合物;メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレート、リン酸メラミン及びこれらに表面処理が施されたものなどのメラミン誘導体等が挙げられ、なかでも、燃焼時に吸熱脱水反応を起こすことにより吸熱し、且つ、水分子を放出することによって燃焼場の温度を低下させる効果を有することから、金属水酸化物が好適に用いられる。上記効果を有する金属水酸化物を用いることにより、ヒンダードアミン系化合物の高温安定性はより向上し、難燃性樹脂組成物の難燃性もより向上する。これらの難燃剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0059】
本発明の難燃性樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、必須成分である合成樹脂、層状珪酸塩及びヒンダードアミン系化合物の各所定量と、必要に応じて配合される各種添加剤の1種類もしくは2種類以上の各所定量とを、常温下もしくは加熱下で、直接配合して混練する方法(直接混練法)や、予め合成樹脂の所定量の一部に所定量の層状珪酸塩を配合して混練したマスターバッチを作製しておき、このマスターバッチと合成樹脂の所定量の残部(残量)及びヒンダードアミン系化合物の所定量並びに必要に応じて配合される各種添加剤の1種類もしくは2種類以上の各所定量とを、常温下もしくは加熱下で混練する方法(マスターバッチ法)等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。
【0060】
上記直接混練法やマスターバッチ法による難燃性樹脂組成物の具体的な製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、押出機、2本ロール、バンバリーミキサー等の混練機を用いて、難燃性樹脂組成物を構成する合成樹脂、層状珪酸塩及びヒンダードアミン系化合物の各所定量と、必要に応じて配合される各種添加剤の1種類もしくは2種類以上の各所定量とを、常温下もしくは加熱下で、溶融混練する方法や、合成樹脂、層状珪酸塩及びヒンダードアミン系化合物と、必要に応じて配合される各種添加剤の1種類もしくは2種類以上とを、これらが溶解もしくは分散し得る溶媒中で混練する方法等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。
【0061】
こうして得られる本発明の難燃性樹脂組成物は、ASTM E 1354に準拠した燃焼試験において、50kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱することにより燃焼させた燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮した際の降伏点応力が4.9kPa以上であることが好ましく、より好ましくは15.0kPa以上である。
【0062】
難燃性樹脂組成物の燃焼残渣の降伏点応力が4.9kPa未満であると、微少な力で燃焼残渣の崩壊が起こり易くなって、難燃性樹脂組成物の難燃性が不十分となることがある。即ち、本発明の難燃性樹脂組成物の焼結体が難燃被膜としての機能を十分に発現するためには、燃焼終了時まで焼結体がその形状を保持していることが好ましい。
【0063】
【作用】
本発明の難燃性樹脂組成物は、合成樹脂の特定量に対して層状珪酸塩及びヒンダードアミン系化合物の各特定量が配合されてなる。上記層状珪酸塩は、燃焼時に無機被膜の連続層を形成することによって燃焼の継続を妨げると共に、燃焼時にガス化した合成樹脂の分解物が難燃性樹脂組成物からなる例えば成形体の外部の気相で燃焼を促進するのを防ぐので、優れた難燃性を発現する。
【0064】
又、層状珪酸塩とヒンダードアミン系化合物とを併用することにより、ヒンダードアミン系化合物の高温安定性が向上するため、燃焼時に発生するラジカル種がヒンダードアミン系化合物によって捕捉され安定化されるので、合成樹脂の分解が減少し、その結果、難燃性がより向上する。特に、ヒンダードアミン系化合物として前記一般式(2)で表される高温安定性に優れるN−アルコキシヒンダードアミンを用いることにより、上記難燃性は著しく向上する。
【0065】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0066】
(実施例)
小型押出機(商品名「TEX30」、日本製鋼所社製)中に、合成樹脂としてポリエチレン樹脂(商品名「HB530」、日本ポリケム社製)92.3重量部及び層状珪酸塩としてジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理が施された膨潤性フッ素マイカ(商品名「ソマシフMAE−100」、コープケミカル社製)7.7重量部をフィードし、更にヒンダードアミン系化合物(商品名「ユビナール5050H」、BASF社製)2.0重量部を添加し、設定温度200℃で溶融混練してストランド状に押出し、押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化して、難燃性樹脂組成物のペレットを作製した。
【0067】
次いで、上記で得られた難燃性樹脂組成物のペレットを上下各200℃に温調した熱プレスでプレスし圧延して、厚み2mmの板状成形体を作製した。
【0068】
(比較例)
ヒンダードアミン系化合物「ユビナール5050H」を添加しなかったこと以外は実施例の場合と同様にして、難燃性樹脂組成物のペレット及び厚み2mmの板状成形体を作製した。
【0069】
実施例及び比較例で得られた板状成形体の性能(▲1▼層状珪酸塩の平均層間距離、▲2▼層状珪酸塩の分散状態、▲3▼酸素指数、▲4▼最大発熱速度、▲5▼燃焼残渣の降伏点応力)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0070】
▲1▼層状珪酸塩の平均層間距離:X線回折測定装置(商品名「RINT1100」、リガク社製)を用いて、厚み2mmの板状成形体中の層状珪酸塩の積層面の回折より得られる回折ピークの2θを測定し、下記のブラッグの回折式により、層状珪酸塩の(001)面間隔(d)を算出し、得られたdを平均層間距離(nm)とした。
λ=2dsinθ
(式中、λ:1.54、d:層状珪酸塩の面間隔、θ:回折角)
【0071】
▲2▼層状珪酸塩の分散状態:透過型電子顕微鏡(商品名「JEM−1200EXII」、日本電子社製)を用いて、厚み2mmの板状成形体中の層状珪酸塩の分散状態を観察し、下記判定基準により層状珪酸塩の分散状態を評価した。
〔判定基準〕
◎‥‥層状珪酸塩の数の20%以上が5層以下に分散していた。
○‥‥5層以下に分散している層状珪酸塩が存在していた。
×‥‥層状珪酸塩の全てが5層を超える状態で分散していた。
【0072】
▲3▼酸素指数:ASTM D 2863「酸素指数によるプラスチックの燃焼性標準試験方法」に準拠して、試験片としての板状成形体(長さ70mm×幅6mm×厚み2mm)を自立させて燃焼試験を行った。試験片が燃焼を継続するのに必要な酸素と窒素との混合気体中の容量%で表される最低酸素濃度の数値を酸素指数と呼び、所定の酸素濃度で試験片を燃焼させた時に、3分間以上燃焼し続けたか、又は、3分間以内に50mm以上燃焼した場合を燃焼を継続できると判断し、その時の酸素濃度を試験片の酸素指数とした。即ち、酸素指数未満の酸素濃度では自己消火することを意味する。
【0073】
▲4▼最大発熱速度、及び、▲5▼燃焼残渣の降伏点応力:ASTM E 1354「建築材料の燃焼性試験方法」に準拠して、試験片としての板状成形体(100mm×100mm×厚み2mm)にコーンカロリーメーターによって50kW/m2 の熱線を照射して燃焼させた。この時、試験片の最大発熱速度(kW/m2 )を測定した。上記最大発熱速度が速いほど、初期着火時間が短く、着火し易いことになる。又、ハンディー圧縮試験機(商品名「KES−G5」、カトーテック社製)を用いて、試験片の燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮し、燃焼残渣の降伏点応力(kPa)を測定した。
【0074】
【表1】
【0075】
表1から明らかなように、本発明による実施例の難燃性樹脂組成物からなる板状成形体中においては、層状珪酸塩の平均層間距離が3nm以上であり、層状珪酸塩の分散状態も優れていたので、難燃被膜となり得る焼結体を形成し易かった。又、上記難燃性樹脂組成物からなる板状成形体は、最大発熱速度が遅く、即ち、初期着火時間が長く、着火し難かった。更に、上記難燃性樹脂組成物からなる板状成形体は、酸素指数が高く、燃焼を継続し難かった。
【0076】
これに対し、ヒンダードアミン系化合物を配合しなかった比較例の難燃性樹脂組成物からなる板状成形体は、上記実施例の難燃性樹脂組成物からなる板状成形体に比較して、最大発熱速度が速く、即ち、初期着火時間が短く、着火し易かった。又、上記難燃性樹脂組成物からなる板状成形体は、酸素指数が低く、燃焼を継続し易かった。
【0077】
【発明の効果】
本発明の難燃性樹脂組成物は、合成樹脂の特定量に対して層状珪酸塩及びヒンダードアミン系化合物の各特定量が配合されてなり、上記層状珪酸塩は、燃焼時に無機被膜の連続層を形成することによって燃焼の継続を妨げると共に、燃焼時にガス化した合成樹脂の分解物が難燃性樹脂組成物からなる例えば成形体の外部の気相で燃焼を促進するのを防ぐので、優れた難燃性を発現する。
【0078】
又、本発明の難燃性樹脂組成物においては、層状珪酸塩とヒンダードアミン系化合物とを併用することにより、ヒンダードアミン系化合物の高温安定性が向上するため、燃焼時に発生するラジカル種がヒンダードアミン系化合物によって捕捉され安定化されるので、合成樹脂の分解が減少し、その結果、難燃性がより向上する。
【0079】
以上述べたように、本発明の難燃性樹脂組成物は、難燃性に優れ、特に燃焼時の形状保持効果によって優れた難燃効果を発現し、且つ、機械的強度、耐熱性、寸法安定性、耐光性等の材料物性や環境対応性にも優れるので、各種難燃性成形体を得るための成形材料として好適に用いられる。
Claims (5)
- ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、層状珪酸塩1〜40重量部及び分解温度が250℃以上であるヒンダードアミン系化合物0.1〜10重量部が配合されてなる難燃性樹脂組成物であって、
前記層状珪酸塩が、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上となるように分散しており、且つ、一部もしくは全部が5層以下の層数で分散していることを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 層状珪酸塩が、モンモリロナイト及び/又は膨潤性マイカであることを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系化合物は、酸性度定数が8以下であることを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系化合物は、分子量が400以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
- ASTM E 1354に準拠した燃焼試験において、50kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱することにより燃焼させた燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮した際の降伏点応力が4.9kPa以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
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