JP2003026708A - 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、硬化体及び複合体 - Google Patents
硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、硬化体及び複合体Info
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Abstract
キ鋼板を接着し、接着後、被着体を加熱して製品にする
際に、接着部の熱劣化を防止できる接着剤を提供するこ
と。 【解決手段】 重合性ビニルモノマー、重合開始剤、還
元剤、及びリン酸塩を含有してなり、重合性ビニルモノ
マーが重合性(メタ)アクリル酸誘導体であり、第一剤
が少なくとも重合開始剤を含有してなり、第二剤が少な
くとも還元剤を含有してなる二剤型硬化性樹脂組成物か
らなる接着剤組成物を構成とする。
Description
クリル系接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、金属
素材の接着、特に亜鉛メッキ鋼板の接着に好ましく使用
され、耐熱性が良好なアクリル系接着剤組成物に関す
る。
気性接着剤、熱硬化型接着剤及び第二世代のアクリル系
接着剤(SGA)等が知られている。また、近年、鋼板
や亜鉛メッキ鋼板の接着にアクリル系接着剤が用いられ
るようになりつつある。
において圧着して空気を遮断することにより硬化するも
のである。このような、嫌気性接着剤組成物は、圧着す
る際に接着剤組成物の一部が被着体からハミ出した場
合、ハミ出した部分が空気に接触するために硬化しな
い。又、被着体間のクリアランスが大きい場合も硬化し
ない。
ノマーと有機過酸化物が主成分であり、加熱により有機
過酸化物を分解し、硬化させる接着剤である。熱硬化型
接着剤は、硬化させる為に、別途硬化炉を設ける必要が
あり、多大な設備投資が必要であると共に、加熱に要す
るエネルギー消費も大きい。
剤(SGA)は二液性接着剤で、作業性に優れ、剥離強
度や衝撃強度が高く、ハミ出し部分の硬化も良好であ
り、硬化のために加熱を必要としない特徴があり、広く
用いられている。
剤を使用して鋼板や亜鉛メッキ鋼板を接着し、接着後、
鋼板や亜鉛メッキ鋼板を焼き付け塗装して製品にする場
合には、焼き付け塗装時に高温で加熱する必要があるた
め、従来のアクリル系接着剤による接着部が劣化し、強
度低下を起こす問題があった。
止に関しては、従来より種々提案されている。例えば、
特開昭58−173174号公報や特開昭58−174
476号公報には耐熱性の高いポリシロキサンやエチレ
ン−アクリルゴムを配合して熱劣化を防止する方法が提
案されている。又、特開昭62−129372号公報に
は(メタ)アクリレート成分にエポキシ基を有する(メ
タ)アクリレートを配合して熱劣化を防止する方法が提
案されている。
鋼板やアルミニウム等の金属の場合は有効であるが、被
着体が亜鉛メッキ鋼板で有る場合には有効ではないとい
う問題があった。
に、鋭意検討を行い、ついにリン酸塩を配合することに
よって、亜鉛メッキ鋼板に対する熱劣化を防止できる、
との知見を得て、本発明を完成するに至った。
ニルモノマー、重合開始剤及び還元剤を含有してなる組
成物100質量部と、リン酸塩1〜10質量部を含有し
てなる硬化性樹脂組成物であり、重合性ビニルモノマー
が重合性(メタ)アクリル酸誘導体である硬化性樹脂組
成物であり、第一剤が少なくとも重合開始剤を含有して
なり、第二剤が少なくとも還元剤を含有してなる二剤型
硬化性樹脂組成物であり、硬化性樹脂組成物からなる接
着剤組成物であり、接着剤組成物の硬化体であり、硬化
体により接合された複合体であり、被着体が金属である
複合体であり、金属が亜鉛メッキ鋼板である複合体であ
る。
本発明で使用する硬化性樹脂組成物は、(1)重合性ビ
ニルモノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤及び
(4)リン酸塩を含有するものである。本発明で使用す
る(1)重合性ビニルモノマーは、ラジカル重合可能で
あればいかなるものでもよいが、硬化速度等の点で、重
合性ビニルモノマーは重合性(メタ)アクリル酸誘導体
であることが好ましい。また、重合性ビニルモノマー1
00質量部中、重合性(メタ)アクリル酸誘導体が70
質量部以上であることがより好ましく、重合性ビニルモ
ノマーが全て重合性(メタ)アクリル酸誘導体であるこ
とが最も好ましい。
は、重合性アクリル酸誘導体、又は重合性メタクリル酸
誘導体をいう。これらは通常、液状のものが使用され
る。重合性(メタ)アクリル酸誘導体としては例えば、
次のようなものが挙げられる。
基、 CH2=CHCOOCH2−CH(OH)CH2 −基又はCH 2 =C(CH3)
COOCH2−CH(OH)CH2 −基を示し、R1は水素、炭素数1
〜20のアルキル基、シクロアルキル基、ベンジル基、
フェニル基、テトラヒドロフルフリル基、グリシジル
基、ジシクロペンチル基、ジシクロペンテニル基又は
(メタ)アクリロイル基を示す。
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アク
リル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロ
ペンテニル、グリセロール(メタ)アクリレート及びグ
リセロールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
る。R2は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(CH3)−、−C4H
8−又は−C6H12 −を示し、pは1〜25の整数を表す。
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
る。R3は水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、
qは0〜8の整数を表す。
−ビス(4−(メタ)アクリロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アク
リロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロ
パン及び2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテト
ラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
ii)記載の単量体に含まれない多価アルコールの(メ
タ)アクリル酸エステル。
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
有するウレタンプレポリマー。このような単量体は、例
えば水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、有機
ポリイソシアネート及び多価アルコールを反応すること
により得られる。
エステルとしては例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル及び
(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。
ば、トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール及びポリエステルポリオール等が
挙げられる。
性リン酸化合物。
又はメチル基、R5は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(C
H3)−、−C4H8−、−C6H12 −又は
又は2の整数を表す。
合物としては例えば、アシッドホスホオキシエチル(メ
タ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メ
タ)アクリレート及びビス(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。以上、
(i)〜(vi)の単量体は、1種又は2種以上を使用
することができる。これらの中では、接着性が良好であ
る点で、(i)、(ii)及び(vi)からなる群の1
種以上が好ましく、(i)、(ii)及び(vi)を併
用することがより好ましい。(i)と(ii)を併用し
た場合、その組成比は質量比で(i):(ii)=50
〜95:5〜50が好ましく、60〜80:20〜40
がより好ましい。(vi)の使用量は、(i)と(i
i)の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
が好ましく、0.1〜7質量部がより好ましい。
の重合性ビニルモノマーとしては例えば、スチレン、α
−アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルエーテ
ル、ジビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、2−ビ
ニルピリジン、及び、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニル
等のビニルエステル等が挙げられる。
は、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては例
えば、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハ
イドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパー
オキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキ
シベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応
性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
マー100質量部に対して0.1〜20質量部が好まし
く、1〜10質量部がより好ましい。0.1質量部未満
では硬化速度が遅いおそれがあり、20質量部を越える
と貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。
合開始剤と反応し、ラジカルを発生する還元剤であれば
使用できる。代表的な還元剤としては例えば、第3級ア
ミン、チオ尿素誘導体及び遷移金属塩等が挙げられる。
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン及び
N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。チオ
尿素誘導体としては例えば、2−メルカプトベンズイミ
ダゾール、メチルチオ尿素、シブチルチオ尿素、テトラ
メチルチオ尿素及びエチレンチオ尿素等が挙げられる。
遷移金属塩としては例えば、ナフテン酸コバルト、ナフ
テン酸銅及びバナジルアセチルアセトネート等が挙げら
れる。これらの中では、チオ尿素誘導体が好ましく、エ
チレンチオ尿素がより好ましい。
00質量部に対して0.05〜15質量部が好ましく、
0.5〜5質量部がより好ましい。0.05質量部未満
だと硬化速度が遅いおそれがあり、15質量部を越える
と未反応の還元剤が残り、接着性が低下するおそれがあ
る。
は、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネ
シウム、リン酸亜鉛及びリン酸アルミニウム等の金属リ
ン酸塩、これら金属リン酸塩の水和物、ポリリン酸アン
モニウム、ポリリン酸ナトリウム及びポリリン酸カリウ
ム等のポリリン酸塩、リン酸アンモニウム、エチレンジ
アミンのリン酸塩やジエチレントリアミンのリン酸塩等
のリン酸アミン塩並びにグアニジンのリン酸塩等が挙げ
られる。これらの中では、硬化速度、接着性及び取り扱
いが容易な点で、ポリリン酸塩が好ましく、ポリリン酸
アンモニウムがより好ましい。
ン酸アンモニウムを微粒子化したものが好ましく、粒子
表面が化学的に未処理のもの、熱硬化性樹脂でマイクロ
カプセル化したものが用いられる。
モノマー、(2)重合開始剤、(3)還元剤成分を含有
する組成物100質量部に対して1〜10質量部が好ま
しく、2〜8質量部がより好ましい。1質量部未満だと
熱劣化を防止する効果が得られないおそれがあり、10
質量部を越えると逆に熱劣化を助長するおそれがある。
ラストマー成分を配合することにより接着性を向上させ
ることができるので、下記に示すようなエラストマー成
分を配合することが好ましい。エラストマー成分とは、
常温でゴム状弾性を有する高分子物質をいい、(メタ)
アクリル系モノマーに溶解又は分散できるエラストマー
成分の使用が好ましい。このようなエラストマー成分と
しては、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メチルメタ
クリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン−アクリロニトリル−スチレン共重合体(MBA
S)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共
重合体(MBS) 、アクリロニトリル−スチレン−ブタ
ジエン共重合体、並びに、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム、線状ポリウレタン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム及びブタジエンゴム等の各種合成
ゴム、天然ゴム、スチレン−ポリブタジエン−スチレン
系合成ゴムといったスチレン系熱可塑性エラストマー、
ポリエチレン−EPDM合成ゴムといったオレフィン系
熱可塑性エラストマー、並びに、カプロラクトン型、ア
ジペート型及びPTMG型といったウレタン系熱可塑性
エラストマー、ポリブチレンテレフタレート−ポリテト
ラメチレングリコールマルチブロックポリマーといった
ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ナイロン−ポリ
オールブロック共重合体やナイロン−ポリエステルブロ
ック共重合体といったポリアミド系熱可塑性エラストマ
ー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、
並びに、塩ビ系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
これらのエラストマー成分は相溶性が良ければ、1種又
は2種以上が使用できる。又、末端メタクリル変性した
ポリブタジエンも使用できる。これらの中では、化合物
に対する溶解性及び接着性の点で、メチルメタクリレー
ト−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン共重合体
及び/又はアクリロニトリル−ブタジエンゴムが好まし
く、メチルメタクリレート−ブタジエン−アクリロニト
リル−スチレン共重合体とアクリロニトリル−ブタジエ
ンゴムの併用がより好ましい。エラストマー成分の使用
量は、重合性ビニルモノマー100質量部に対して5〜
50質量部が好ましく、10〜30質量部がより好まし
い。5質量部未満だと粘度及び接着性が低下するおそれ
があり、50質量部を越えると粘度が高すぎて作業上不
都合が生じるおそれがある。
や粘性・流動性の調整のために、微粉末シリカ等を配合
できる。
している部分の硬化を迅速にするために各種パラフィン
類を配合することができる。パラフィン類としては例え
ば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、カル
ナバろう、蜜ろう、ラノリン、鯨ろう、セレシン及びカ
ンデリラろう等が挙げられる。これらの中では、パラフ
ィンが好ましい。パラフィン類の融点は40〜100℃
が好ましい。
ノマー100質量部に対して0.1〜5質量部が好まし
い。0.1質量部未満だと空気に接している部分の硬化
が悪くなるおそれがあり、5質量部を越えると接着強度
が低下するおそれがある。
蔵安定性を改良する目的で重合禁止剤を含む各種の酸化
防止剤等を配合することができる。酸化防止剤としては
例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル、パラベンゾキノン、2,6−ジターシャリーブ
チル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−
メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、トリフ
ェニルホスファイト、フェノチアジン及びN−イソプロ
ピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン等が挙
げられる。これらの中では、p−メトキシフェノール、
パラベンゾキノン及びハイドロキノンモノメチルエーテ
ルからなる群の1種以上が好ましい。
マー100質量部に対して0.001〜3質量部が好ま
しい。0.001質量部未満だと効果がないおそれがあ
り、3質量部を越えると硬化強度が低下するおそれがあ
る。なお、これらの他に、本発明の硬化性樹脂組成物に
は、所望により可塑剤、充填剤、着色剤又は防錆剤等を
配合することもできる。
着剤組成物として使用することができる。二剤型の接着
剤組成物は、本発明の硬化性樹脂組成物の必須成分全て
を貯蔵中は混合せず、成分を第一剤及び第二剤に分け、
第一剤に少なくとも重合開始剤を、第二液に少なくとも
還元剤を別々に貯蔵する。二剤型の接着剤組成物は貯蔵
安定性に優れる点で好ましい。この場合、両剤を同時に
又は別々に被着体に塗布して接触、硬化することによっ
て、二剤型の接着剤組成物として使用できる。
を接合して接合体を作製することができる。被着体の素
材は、紙、木材、セラミック、ガラス、陶磁器、ゴム、
プラスチック、モルタル、コンクリート及び金属等制限
はないが、被着体が金属の場合、優れた接着性を示す。
金属の中では、耐食性が大きいために自動車等の構造材
に用いることができる点で、亜鉛メッキ鋼板は好ましい
被着体の素材である。
る。なお、以下、各物質の使用量の単位は質量部で示
す。各物質については、次のような略号を使用した。な
お、パラフィンの融点は56℃である。 (略号) NBR:アクリロニトリル−ブタジエンゴム MBAS:メチルメタクリレート−ブタジエン−アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体 酸性リン酸化合物:アシッドホスホキシエチルメタクリ
レート
定した。 (剥離接着強さ)JIS K−6854「接着剤のはく
離接着強さ試験方法」記載の「浮動ローラー法はく離試
験」に従い、試験を実施した。 被着体:電気亜鉛メッキ鋼板燐酸処理(SECC−P) 板厚:0.4mm鋼板と1.6mm鋼板の接着 接着方法:一方の被着体に第一剤と第二剤を等量混合し
たものを塗布した。その後、直ちにもう一方の被着体を
重ね合わせて貼り合わせた後、室温で24時間養生した
ものを試料とした。 後処理:下記(ア)、(イ)の処理を行った試料につ
き、剥離接着強さを測定した。 (ア)後処理無し (イ)加熱処理:180℃×60分(熱風乾燥機使用) 試料の剥離接着強さ(単位:kN/m)は、温度23
℃、相対湿度50%の環境下において、引張速度100
mm/分で測定した。 (固着時間)温度23℃、湿度50%環境化で、JIS
K−6850に従い、一方の試験片(100mm×2
5mm×1.6mm、サンドブラスト処理したSPC
C)の片面に接着剤組成物の第一剤と第二剤をスタティ
ックミキサーで混合塗布し、その後直ちにもう一方の試
験片を重ねて貼り合わせ、固着時間測定用試料とした。
試料の固着時間は、温度23℃湿度50%の環境化で塗
布直後からプッシュプルゲージ(model 1S KOM
URA社製)で、0.1MPa以上の接着強さを発現す
る時間を固着時間とした。 (作業性)剥離接着強さ試験において、第一剤と第二剤
を等量混合した接着剤組成物を試験片に塗布しやすかっ
た場合を○、少し塗布しにくかった場合を△、粘度が高
く塗布しにくかった場合を×とした。
物を用いて、表2に示す組成の二剤型接着剤組成物を調
製し、物性を評価した。結果を表2に示す。
を用いて、表4に示す組成の二剤型接着剤組成物を調製
したこと以外は、実験例1と同様に行った。結果を表4
に示す。
間と作業性を評価したこと以外は、実験例1と同様に行
った。結果を表5に示す。
着性、作業性及び耐熱性に優れた接合体が得られるの
で、産業上の有益性は大きい。被着体として金属、特に
亜鉛メッキ鋼板を用いた場合、接着後焼き付け塗装して
も熱劣化しないために自動車等の構造材に用いることが
できる。硬化速度に与える影響が無い。
Claims (8)
- 【請求項1】 (1)重合性ビニルモノマー、(2)重
合開始剤及び(3)還元剤を含有してなる組成物100
質量部と(4)リン酸塩1〜10質量部を含有してなる
硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】 (1)重合性ビニルモノマーが重合性
(メタ)アクリル酸誘導体である請求項1記載の硬化性
樹脂組成物。 - 【請求項3】 第一剤が少なくとも(2)重合開始剤を
含有してなり、第二剤が少なくとも(3)還元剤を含有
してなる請求項1又は2記載の二剤型硬化性樹脂組成
物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のうちの1項記載の硬化性
樹脂組成物からなる接着剤組成物。 - 【請求項5】 請求項4記載の接着剤組成物の硬化体。
- 【請求項6】 請求項5記載の硬化体により接合された
複合体。 - 【請求項7】 請求項6記載の被着体が金属である複合
体。 - 【請求項8】 請求項7記載の金属が亜鉛メッキ鋼板で
ある複合体。
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