JP2003024557A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003024557A
JP2003024557A JP2001213175A JP2001213175A JP2003024557A JP 2003024557 A JP2003024557 A JP 2003024557A JP 2001213175 A JP2001213175 A JP 2001213175A JP 2001213175 A JP2001213175 A JP 2001213175A JP 2003024557 A JP2003024557 A JP 2003024557A
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winning
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gaming machine
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English (en)
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Sadao Ioki
定男 井置
Hideo Taguchi
英雄 田口
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Sophia Co Ltd
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Sophia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変動入賞装置の構造の機械的な変化に基づく
メカ的なV入賞の面白さと、社会的に公正な性能の担保
とを両立した遊技機を提供する。 【解決手段】 遊技媒体の入賞に基づいて遊技者に遊技
価値を付与する特定領域を有する入賞装置を備えた遊技
機において、前記入賞装置の前記特定領域への入賞率が
異なる第一状態と第二状態とに変換可能な入賞率変換手
段と、前記第一状態と前記第二状態とを選択する状態選
択手段と、前記第二状態を第一の選択確率に従って選択
する通常状態と、前記第二状態を第二の選択確率に従っ
て選択する特定状態とを、所定条件の成立に基づいて変
換可能な確率変動手段と、を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は遊技機に関し、特
に、構造が変化する電動役物(変動入賞装置)によって
異なる確率の遊技状態を実現する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機には、第一種特別電動役物を備
え、変動表示装置による変動表示ゲームの結果、可変表
示される三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)
で停止すると、変動入賞装置の大入賞口が所定の時間開
成して、多くの遊技球を獲得することができるものがあ
る。この種の遊技機は変動表示ゲームの結果を抽選する
内部確率を、遊技制御装置のCPUを動作させるソフト
ウェアで制御して、大当たり図柄で停止する確率を変化
させ、通常状態と確率変動状態とを生成していた。例え
ば、大当り図柄の抽選確率を通常状態では1/315と
して、確率変動状態では1/63(=5/315)とし
ている。
【0003】また、第二種特別電動役物を備えた遊技機
では、役物の内部構造を機械的に変化させて、遊技球が
大当りを導出する入賞口(V入賞口)に入賞する確率
(V入賞率)を変化させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、役物の内部構
造を機械的に変化させる場合には、設計値で入賞率に1
0倍の確率を見込んでも、遊技機に用いられる部品のば
らつき、各部品の組付け誤差、遊技機の設置時の状態
(傾斜等)、遊技媒体(例えば、遊技球)の汚れ、遊技
機の経年変化等の様々な要因によって、入賞率が必ずし
も10倍に変化するとは限らない。
【0005】この機械的な入賞率の変化による確率変動
は、遊技者の興趣を向上する可能性がありながら、入賞
率が設計値から大きく外れない遊技機を製造することが
困難である。社会的に公正で、著しく射幸心をあおるこ
とのない遊技機を提供するにあたって、入賞率が設計値
を超える高い値に変動してはならないことから、このよ
うな役物の内部構造の機械的変化によって確率変動状態
を生成する遊技機の市場への供給は長らく見送られてき
た。
【0006】特に、第二種特別電動役物を備えた遊技機
においても確率変動状態を実現して、遊技者に興趣を向
上させた遊技を提供したいものの、変動入賞装置の構造
の機械的な変化に基づくV入賞率の変化は、V入賞率の
値を特定することが困難であり、高いV入賞率を発生す
る可能性があるため、社会的に公正な遊技機であるかが
担保できない。V入賞率に設計値があっても、実機が設
計値通りであるとは限らず、実測した値は経験値であり
遊技機の性能を保証するものとならない。そして遊技機
の設置環境、経年変化等による遊技機の性能のばらつき
を考えると市場に出荷した遊技機のV入賞率を遊技者に
明示することは困難であった。
【0007】本発明は、変動入賞装置の構造の機械的な
変化に基づく入賞の面白さと、社会的に公正な性能の保
証とを両立した遊技機の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、遊技媒体
の入賞に基づいて遊技者に遊技価値を付与する特定領域
を有する入賞装置を備えた遊技機において、前記入賞装
置の前記特定領域への入賞率が異なる第一状態と第二状
態とに変換可能な入賞率変換手段と、前記第一状態と前
記第二状態とを選択する状態選択手段と、前記第二状態
を第一の選択確率に従って選択する通常状態と、前記第
二状態を第二の選択確率に従って選択する特定状態と
を、所定条件の成立に基づいて変換可能な確率変動手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、前記
特定領域への入賞に基づいて付与される遊技価値は、前
記特定領域への遊技媒体の入賞に基づいて、遊技者に有
利な遊技状態を生起することであることを特徴とする。
【0010】第3の発明は、前記特定領域への入賞に基
づいて付与される遊技価値は、前記特定領域への遊技媒
体の入賞に基づいて、識別情報の変動表示の開始の契機
となることであることを特徴とする請求項1又は2に記
載の遊技機。
【0011】第4の発明は、第1の発明において、前記
特定領域への入賞に基づいて付与される遊技価値は、前
記特定領域への遊技媒体の入賞に基づいて、遊技者に所
定数の賞球を付与することであることを特徴とする。
【0012】第5の発明は、第1〜第3の発明におい
て、前記第一状態と前記第二状態とは、前記入賞装置の
開放態様が異なることによって実現されることを特徴と
する。
【0013】第6の発明は、第1〜第3の発明におい
て、前記第一状態と前記第二状態とは、前記入賞装置の
特定領域への入賞の有効時間が異なることで実現される
ことを特徴とする。
【0014】第7の発明は、第1〜第3の発明におい
て、前記第一状態と前記第二状態とは、前記入賞装置に
おける前記特定領域への遊技媒体の誘導態様が異なるこ
とによって実現されることを特徴とする。
【0015】第8の発明は、第1〜第7の発明におい
て、前記遊技機は、遊技媒体が入賞可能な特定入賞部を
備え、遊技媒体が前記特定入賞部に入賞した場合に前記
可動部材を所定の態様で開放動作させる補助遊技を実行
する補助遊技実行手段と、該補助遊技において入賞装置
に受け入れられた遊技媒体の前記特定領域への入賞に基
づいて、所定条件成立まで前記可動部材の開放動作を反
復的に行う特別遊技状態を生起する特別遊技実行手段
と、該特別遊技状態において受け入れた遊技媒体の前記
特定領域への入賞に基づいて、該特別遊技状態をサイク
ル単位で継続可能とする特別遊技継続手段と、を備えた
ことを特徴とする。
【0016】
【発明の作用および効果】第1の発明では、遊技媒体の
入賞に基づいて遊技者に遊技価値を付与する特定領域を
有する入賞装置を備えた遊技機において、前記入賞装置
の前記特定領域への入賞率が異なる第一状態と第二状態
とに変換可能な入賞率変換手段と、前記第一状態と前記
第二状態とを選択する状態選択手段と、前記第二状態を
第一の選択確率に従って選択する通常状態と、前記第二
状態を第二の選択確率に従って選択する特定状態とを、
所定条件の成立に基づいて変換可能な確率変動手段と、
を備えたので、設計値と食い違うことがある第一の入賞
率と第二の入賞率の値に関係なく、第一の選択確率と第
二の選択確率の比率の範囲内を最大の入賞率変動とする
確率変動を行うことができる。従って、確率変動の幅を
社会的に公正とされる範囲内にすることができる。
【0017】第2の発明では、前記特定領域への入賞に
基づいて付与される遊技価値は、前記特定領域への遊技
媒体の入賞に基づいて、遊技者に有利な遊技状態を生起
することによって付与されるので、有利な遊技状態とな
ることに期待を持つことができる、興趣の高く、遊技者
が飽きにくい遊技機を提供することができる。
【0018】第3の発明では、前記特定領域への入賞に
基づいて付与される遊技価値は、前記特定領域への遊技
媒体の入賞に基づいて、識別情報の変動表示の開始の契
機となることによって付与されるので、遊技価値が多段
階で付与されることから、興趣の高く、遊技者が飽きに
くい遊技機を提供することができる。
【0019】第4の発明では、前記特定領域への入賞に
基づいて付与される遊技価値は、前記特定領域への遊技
媒体の入賞に基づいて、遊技者に所定数の賞球として付
与されるので、遊技状態を変える場合以外にも、様々な
態様で確率変動状態を提供することができる。
【0020】第5の発明では、前記第一状態と前記第二
状態とは、前記入賞装置の開放態様が異なることによっ
て実現されるので、入賞装置の開放態様の違いによって
実現される入賞率を求めることは困難であるが、本発明
によれば、このように判然としない入賞率についても確
率変動の範囲を明確に規定することができる。
【0021】第6の発明では、前記第一状態と前記第二
状態とは、前記入賞装置の特定領域への入賞の有効時間
が異なることで実現されるので、入賞装置の特定領域の
入賞有効時間の違いによって実現される入賞率を求める
ことは困難であるが、本発明によれば、このように判然
としない入賞率についても確率変動の範囲を明確に規定
することができる。
【0022】第7の発明では、前記第一状態と前記第二
状態とは、前記入賞装置における前記特定領域への遊技
媒体の誘導態様が異なることによって実現されるので、
遊技媒体の特定領域への誘導態様によって実現される入
賞率を求めることは困難であるが、本発明によれば、こ
のように判然としない入賞率についても確率変動の範囲
を明確に規定することができる。
【0023】第8の発明では、前記遊技機は、遊技媒体
が入賞可能な特定入賞部を備え、遊技媒体が前記特定入
賞部に入賞した場合に前記可動部材を所定の態様で開放
動作させる補助遊技を実行する補助遊技実行手段と、該
補助遊技において入賞装置に受け入れられた遊技媒体の
前記特定領域への入賞に基づいて、所定条件成立まで前
記可動部材の開放動作を反復的に行う特別遊技状態を生
起する特別遊技実行手段と、該特別遊技状態において受
け入れた遊技媒体の前記特定領域への入賞に基づいて、
該特別遊技状態をサイクル単位で継続可能とする特別遊
技継続手段を備えたので、入賞率の判然としない第二種
特別電動役物を備えた遊技機においても確率変動の範囲
を明確に規定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。
【0025】図1は、本発明の実施の形態の遊技機(パ
チンコ遊技機)の遊技盤1の正面図である。
【0026】遊技盤1の表面には、ガイドレール2で囲
われた遊技領域3のほぼ中央に変動入賞装置4が、変動
入賞装置4の下方に左右に第1の特定入賞口5a、5b
(1回開きの始動入賞口)が、その間に第2の特定入賞
口6(2回開きの始動入賞口)が配設される。
【0027】第1、第2の特定入賞口5a、5b、6に
は、第1の特定入賞口5a、5bに入賞球を検出するス
イッチ(第1始動口センサ)85a、85bが、第2の
特定入賞口6に入賞球を検出するスイッチ(第2始動口
センサ)86が設けられており、第1始動入賞口5a、
5bに遊技球が入賞して、第1始動口センサ85a、8
5bによって入賞球が検出されると、変動入賞装置4の
可動片(可動部材31、32)が1回開閉動作する。ま
た、第2始動入賞口6に遊技球が入賞して、第2始動口
センサ86によって入賞球が検出されると、変動入賞装
置4の後述する可動片31、32が2回開閉動作する。
つまり、始動口の種類によって、変動入賞装置4内へ遊
技球が入る可能性が異なるように構成されている。
【0028】変動入賞装置4の上部に設けられる天入賞
口(一般入賞口)7が、変動入賞装置4の左右には一般
入賞口8a、8bが、一般入賞口8a、8bの下方には
袖入賞口9a、9bが設けられている。各一般入賞口
7、8a、8b、9a、9bには、例えば、磁気センサ
よりなる遊技球の検出センサが設けられており、入賞又
は通過した遊技球が検出されて後述する遊技制御装置1
00に信号が入力され、これに応じて賞球の排出や、変
動入賞装置4が制御される。
【0029】また、遊技領域3の適宜位置には、風車等
の複数の打球方向変換部材10aから10dが回転自在
に配設されている。さらに、遊技領域3の中央下部には
アウト球を回収するアウト口25が設けられている。
【0030】遊技盤1の下部には、パチンコ球の供給
皿、受け皿及び打球発射装置の操作部が配設され、打球
発射装置により発射された打球はガイドレール2に案内
されて遊技領域3内に入る。さらに、変動入賞装置4の
両側でガイドレール2の内側に沿った部分には、装飾用
のサイドランプ17a、17bが配設されており、これ
らサイドランプ17a、17bは、例えば可動片31、
32が開くときに点滅する他、後述する大当り中などに
は遊技者の意欲を盛り上げるように点滅する。
【0031】図2〜図5は、本発明の実施の形態の遊技
機の変動入賞装置4の構成を示す斜視図である。
【0032】図2は、変動入賞装置4の補助遊技状態
(V入賞への誘導なし)を示す斜視図である。
【0033】変動入賞装置4には、上部の左右両側に、
変動入賞装置4の内部空間(入賞空間)に続く開口部
(大入賞口)が形成されているとともに、この大入賞口
を開閉する可動片(可動部材)31、32が設けられて
いる。
【0034】可動片31、32は、略直立状に起立した
状態(各大入賞口をそれぞれ閉塞した閉状態)から上端
が外側に倒れた状態(各大入賞口をそれぞれ開放した開
状態)まで開閉可能に取付けられている。なお、これら
可動片31、32が直立状に起立した状態に維持される
と、流下してきた玉が変動入賞装置4内部に流入するこ
とが阻止される遊技者にとって不利な閉状態となり、上
端が外側に開いた位置まで倒れると、流下してきた玉が
これら可動片31、32により受け止められて変動入賞
装置4内に流入し易い遊技者にとって有利な開状態とな
る。
【0035】また、こうして大入賞口から入賞した遊技
球は、まず、図2に示すように変動入賞装置4の上部奥
側に二つ配設された大入賞口カウントセンサ74のいず
れか一方を通過して検出された後、内部下方に流下す
る。
【0036】そして、変動入賞装置4内における大入賞
口カウントセンサ74の下側には、上面が山形の棚状部
33が設けられ、この棚状部33の両側には、水平軸を
中心として鉛直面に沿って回転する二つの回転式誘導体
34、35が左右に並んで設けられている。また、回転
式誘導体34、35よりも前面側で若干下方の位置に
は、水平回転して相互に平行で遊技盤面に直角な状態か
ら、遊技盤面に平行な状態まで揺動可能な一対の停留用
可動板36、37が設けられ、これら停留用可動板3
6、37の間にはV案内用出口38が形成されている。
【0037】また、変動入賞装置4内の底部には、上述
したV案内用出口38の下方位置から前面側に向かって
V案内用溝39が形成され、さらにこのV案内用溝39
の前面側終端位置にはV入賞口40が設けられており、
V入賞口40内には大入賞口継続センサ75が設けられ
ている。また、このV入賞口40の両側には、V入賞し
なかった遊技球の排出口(一般入賞球としての遊技球が
排出される一般入賞口)41、42が設けられている。
【0038】ここで、回転式誘導体34、35は、円盤
状の本体部分の側周縁に円弧状の案内壁34a、35a
が部分的に設けられている。例えば図2に示すように、
各回転式誘導体34、35によって、案内壁34a、3
5aが棚状部33の上面両側を囲わない位置にあると、
大入賞口カウントセンサ74のいずれか一方を通過して
流下した遊技球は、相当の確率で棚状部33の上面から
左右方向にこぼれ落ちて、図2に示すように排出口41
又は42から排出される(すなわち、V入賞口への誘導
なしとなる)。
【0039】図3は、変動入賞装置4の補助遊技状態
(V入賞への誘導率が約100%)を示す斜視図であ
る。
【0040】図2に示す場合と異なり、図3では、各回
転式誘導体34、35の回転位置によって、案内壁34
a、35aが棚状部33の上面両側を囲うような位置に
あると、大入賞口カウントセンサ74のいずれか一方を
通過して流下した遊技球は、棚状部33の上面から左右
方向にこぼれ落ちないで棚状部33の上面を奥側まで流
れ、V案内用出口38及びV案内用溝39を経由して確
実にV入賞口40に入賞する。すなわち、変動入賞装置
4に入賞した遊技球は、案内壁34a、35aによって
支えられ、必ずV入賞口に誘導される。
【0041】図4は、変動入賞装置4の補助遊技状態
(V入賞への誘導率が約50%)を示す斜視図である。
【0042】図2、図3に示す場合と異なり、各回転式
誘導体34、35の回転位置によって、案内壁34a、
35aの一方のみが棚状部33の上面片側を囲うような
位置にある(図4では案内壁34aのみが棚状部33の
左側を囲っている)。この状態で、大入賞口カウントセ
ンサ74のいずれか一方を通過して流下した遊技球は、
棚状部33の上面から左右方向にこぼれ落ちないで棚状
部33の上面を奥側まで流れるか、或いは案内壁のない
一方の側(図4では右側)からこぼれ落ちるかは棚状部
33のどの位置に遊技球が落下するかによって異なる。
そして、変動入賞装置4に入賞した遊技球は、約50%
の確率でV入賞口40に入賞する。すなわち、変動入賞
装置4に入賞した遊技球は、V案内用出口38及びV案
内用溝39を経由してV入賞口40に入賞し、又は、棚
状部33の上面から左右方向一方側にこぼれ落ちて排出
口42から排出されるように、50%の確率でV入賞口
に誘導される。
【0043】なお、上記回転式誘導体34、35による
誘導がない場合であっても遊技球の流下態様によっては
V入賞する場合も生じる。例えば、入賞空間内部での壁
との反射や他の入賞球との衝突等による突発的な場合に
はV入賞することもある。つまり、上記回転式誘導体3
4、35による誘導がないということは、V入賞割合が
低いということであり、V入賞割合がゼロではない。同
様に、上記回転式誘導体34、35による誘導があって
も、V入賞しないことが起こりうる。
【0044】なおこの場合、回転式誘導体34、35の
前面側には人間を形取った飾り板が設けられるととも
に、回転式誘導体34、35の円盤状本体部分の前面に
は、この飾り板の人間の片手に相当する絵が3種類別個
の位置に描かれている。この片手の絵は、「グー」、
「チョキ」、「パー」の3種類があり、何れか一つが前
記人間の片手として遊技者に見えるようになっており、
この場合「チョキ」が見える状態では、前述の案内壁が
V誘導する位置(棚状部33の上面横側を囲う位置)に
あり、それ以外では、前述の案内壁がV誘導しない位置
(棚状部33の上面横側を囲わない位置)にあるように
なっており、このような演出によりV誘導の状態(第一
の状態、第二の状態)が遊技者に報知される。
【0045】図5は、変動入賞装置4の特別遊技状態
(V入賞への保留あり)を示す斜視図である。
【0046】図5に示す状態では、図3に示す場合と同
様に、案内壁34a、35aが両側から棚状部33の上
面を囲っているので、入賞球がV案内用出口38に誘導
されるが、停留用可動板36、37によってV入賞が保
留されている。
【0047】停留用可動板36、37は、内面側に遊技
球を受けとめる爪36a、37aを有し、図5に示すよ
うに停留用可動板36、37が平行に位置し閉じた状態
では、V案内用出口38から出てきた遊技球を内側に停
留させる機能を有する貯留装置を構成している。こうし
て停留用可動板36、37によって遊技球が停留されて
いると、V案内用出口38から出てきた遊技球は左右に
弾かれて、V案内用溝39への流入せず、V入賞しない
よう、遊技球が排出口41又は42に案内される。な
お、第二種特別電動役物を備えたパチンコ機の場合、大
当たり中にV入賞すると大当たりのラウンドが終了し、
次のラウンドに移行してしまう。すなわち、一般的に
は、特別遊技の実行中のラウンドが強制終了してしまう
ように制御されるため、通常大当たり中には、このよう
なV入賞球の保留が行われる。
【0048】また、変動入賞装置4の前面上部には、後
述する特別補助遊技(V入賞割合を高めた始動遊技)の
実行を決定したことを報知演出する特別補助遊技確定内
容表示器、と特別補助遊技の実行の決定までの過程等を
報知演出するための特別補助遊技決定用表示器が設けら
れている(図1参照)。
【0049】ここで、特別補助遊技確定内容表示器43
は、例えばLEDなどの発光源が内蔵され、表面の発光
窓に例えば「当り」などの文字が描かれたもので、特別
補助遊技の実行が確定したときに点灯して、それを遊技
者に知らせるものである。
【0050】また、特別補助遊技決定用表示器44は、
例えばLED等を発光源とする発光部がマトリックス状
に配列されてなる表示器であり、特別補助遊技の実行判
定を演出する図柄の変動表示を行い、例えば特別補助遊
技の実行が決定される場合には、それに対応する当り図
柄で変動表示を停止させ、特別補助遊技の実行が決定さ
れない場合には、それに対応するハズレ図柄で変動表示
を停止させるものである。
【0051】この特別補助遊技を実行可能な確率変動状
態は、大当りに伴う抽選や、補助遊技毎の抽選に基づい
て開始される。例えば、V入賞タイミングによって乱数
を抽出して、当たりの抽選を行う。また、確率変動状態
は、遊技における所定のイベントの発生によって終了す
る。例えば、次回の大当り発生、所定回数の特別補助遊
技の実行、特別補助遊技の実行に基づく入賞装置への所
定数の入賞、又は、確率変動状態の開始から所定時間の
経過等によって、確率変動状態を終了させる。
【0052】図6は、本発明の実施の形態の遊技機の制
御系を示すブロック図である。
【0053】図6に示す遊技機は、遊技制御装置10
0、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御
装置400等の各種制御装置が設けられている。
【0054】遊技制御装置100、表示制御装置15
0、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御
装置400は、それぞれ、CPU、RAM、ROM、入
出力インターフェース(I/F)で構成されている。
【0055】遊技制御装置100には、特定入賞口5
a、5b、6への遊技球の入賞を検出する始動口センサ
85a、85b、86、大入賞口への入賞を検出する大
入賞口カウントセンサ74及び大入賞口継続センサ75
からの検出信号が入力される。
【0056】第1始動口センサ85a、85bは第1始
動入賞口5a、5bへの入賞を検出し、第2始動口セン
サ86は第2始動入賞口6への入賞を検出するセンサで
あり、特定入賞口5a、5b、6へ入賞した遊技球の検
出によって、変動入賞装置4の可動片(可動部材31、
32)を開閉させるものである。また、大入賞口カウン
トセンサ74は、変動入賞装置4に入賞した遊技球を検
出するセンサであり、大入賞口継続センサ75は、変動
入賞装置4に入賞した遊技球のうちV入賞口40(特定
入賞部)に入賞した遊技球を検出するセンサである。
【0057】遊技制御装置100には始動口センサの
他、各種検出装置からの検出信号が入力される。例え
ば、一般入賞口7、8a、8b、9a、9bへの入賞を
検出する一般入賞口センサ51.1〜51.N、遊技盤
前面のガラス枠の開放を検出するガラス枠開放センサ5
6、排出ユニット600によって排出された遊技球が貯
留過多となったことを検出するオーバーフローセンサ5
7、排出ユニット600への遊技球の供給が不十分であ
ることを検出する半端球検出センサ64などがある。
【0058】遊技制御装置100のCPUは、ROMに
記録されたプログラム(遊技プログラム)を実行し、こ
れらの検出信号に基づいて遊技の統括的な制御(遊技制
御)を行う。具体的には、遊技制御装置100は、装飾
制御装置200に装飾制御指令信号を出力し、音制御装
置300に音制御指令信号を出力し、排出制御装置40
0に賞球制御指令信号を出力して、これらの制御装置を
制御する。なお、遊技制御装置100からその他の制御
装置(装飾制御装置200、音制御装置300、排出制
御装置400)へのデータは単方向で通信され、各制御
装置200、300、400から遊技制御装置100へ
はデータが送信されないようになっている。
【0059】遊技制御装置100は、大入賞口ソレノイ
ド31A、32A、普通変動入賞口ソレノイド36A、
37Aに制御信号を送信し、これらのソレノイドへの通
電を制御することにより、変動入賞装置の可動部材3
1、32や、停留用可動板36、37の開閉を制御す
る。
【0060】遊技盤用外部出力端子41は、遊技盤側に
設けられた外部情報端子であり、外部の管理装置(ホー
ルコンピュータ)に各種信号(例えば、大当り信号等)
を出力するものである。なお、管理装置はホール全体の
遊技機、島設備等を管理するもので、この端子を介して
遊技制御装置100から各種信号(例えば、大当り信号
等)が入力され、入力された各種信号に基づいて営業上
の必要なデータを演算処理し、処理したデータを必要に
応じてディスプレイに表示したり、印刷したりする。
【0061】試験用出力部43は、遊技制御装置100
に記憶されている情報の読み出し等が可能な通信用の端
子であり、遊技制御装置100の状態を検査する際など
に用いられる。
【0062】また、遊技制御装置100は、賞球排出が
正確に行われているかを監視する。具体的には、排出制
御装置400へ賞球制御指令信号として送信した排出を
指令した賞球数と、賞球検出センサ713A、713B
により計数された実際の排出数が一致するかを監視し、
賞球排出指令が送信されていないにも関わらず賞球排出
がなされていないかの監視をする。賞球排出指令信号が
送信されていないにも関わらず、賞球排出がされている
等の異常が認められたときは、異常対応処理を行う。例
えば、外部出力端子41から異常検出信号を管理装置に
出力し、装飾制御装置200に装飾制御指令信号を送信
して、賞球異常報知ランプを点滅させて異常を報知す
る。あるいは、遊技制御の停止、打球発射の停止等によ
り、遊技を強制的に中止させる。
【0063】排出制御装置400には、排出された球を
検出する賞球検出センサ713A、713Bからの検出
信号が入力される。具体的には、排出ユニット600か
ら賞球として排出された球を検出する賞球検出センサ7
13A、713Bの各検出信号と、排出ユニット600
から貸球として排出された球を検出する貸球検出センサ
714A、714Bの各検出信号とが入力される。そし
て、排出制御装置400は、賞球制御指令信号によって
流路切換ソレノイド730を動作させて、排出ユニット
600からの遊技球の排出及び流路切換ユニット700
における流路切換を制御する。
【0064】また、排出制御装置400には、遊技制御
装置100からの賞球制御指令信号とは別に、カードユ
ニット90から貸球要求信号が入力される。排出制御装
置400は、賞球制御指令信号及び貸球要求信号に基づ
いて排出ユニット600を制御し、排出球検出手段とし
ての排出センサ(貸球検出センサ714A、714B)
の検出信号を用いて、貸球の排出を行う。
【0065】なお、賞球検出センサ713A、713B
の各検出信号は、中継基板を介して遊技制御装置100
へも入力されている。
【0066】遊技制御装置100、排出制御装置400
は、通常動作中は、所定時間(2ミリ秒)間隔で発生す
るクロックパルスに基づいて(又は所定時間(2ミリ
秒)のウェイトを設けることにより)呼び出される割込
処理により、所定時間間隔で賞球検出センサ713A、
713Bの出力を読み込みカウンタ(確認カウンタ、貯
留カウンタ)を減算する。また、遊技制御装置100、
排出制御装置400の通常動作中に停電が発生すると、
停電検出回路253により発生する停電検出信号に基づ
くNMI割込により停電検出処理が実行される。
【0067】装飾制御装置200には、遊技制御装置1
00からのランプを点灯(点滅)させる指令信号である
装飾制御指令信号が入力され、各種ランプを点灯駆動す
る。具体的には、遊技制御装置100が遊技機1の異常
を検出すると、異常報知ランプ31を点灯させる。ま
た、遊技制御装置100から排出制御装置400に賞球
制御指令信号が送られ、賞球の排出が始まると、賞球排
出ランプ32を点灯させる。さらに、遊技機1が大当り
状態となると、遊技に抑揚をつけるように、装飾ランプ
45.1〜45.Nを点灯(点滅)させる。
【0068】電源供給装置250は、電源回路251、
停電検出回路253、バックアップ電源回路256を有
している。電源回路(DC5V生成回路)251は、遊
技店の島設備から遊技機1が外部ターミナルを介して受
電した24ボルトの交流電源を、各制御装置(遊技制御
装置100、排出制御装置400等)の動作に必要な電
圧の直流電源に変換して、各制御装置100、400等
に供給する。停電検出回路253は、遊技機に供給され
る電圧の変動を監視し、電圧の低下を検出すると、停電
検出信号を出力して、各制御回路(遊技制御回路10
0、排出制御装置400)に停電処理を実行させる。バ
ックアップ電源回路256は電源回路251からの5V
の出力が常時印加されている大容量素子(二次電池、ス
ーパーキャパシタ等)によって構成され、遊技機への電
源の供給が停止した状態(停電時)で、電源回路からの
出力が消滅しても、停電時にも動作をする必要がある回
路に電源を供給するものである。例えば、停電時にも記
憶内容を保持する必要がある遊技制御装置100、排出
制御装置400のバックアップメモリに電源を供給す
る。
【0069】次に、遊技制御装置100の制御により実
現される、本発明の実施の形態の遊技機での遊技の概要
について説明する。
【0070】まず、遊技開始直後などの通常状態(大当
たりになっていない状態)では、変動入賞装置4の可動
片31、32は前述の閉状態に維持され、変動入賞装置
4の大入賞口は閉ざされて遊技球の入賞は不可能な状態
に維持される。
【0071】そして、遊技領域3中に打込まれた遊技球
が、第1始動入賞口5a、5b、或いは第2始動入賞口
6に入賞すると、いわゆる大当たりのための始動条件が
成立したとして、以下説明する補助遊技(大当たりにな
るか否かを決する遊技であり、いわゆる始動遊技に相当
するもの)が行われる。なお、この補助遊技には、V入
賞口40(特定入賞部、特定領域)への入賞割合を通常
状態とした通常補助遊技と、該通常補助遊技よりもV入
賞口40への入賞割合を高めた特別補助遊技とがある。
【0072】上記補助遊技(通常補助遊技又は特別補助
遊技)は、変動入賞装置4の可動片31、32が所定時
間だけ前述の開状態に動作する開動作が所定回数繰返さ
れ、閉状態となった後には入賞した球が大入賞口カウン
トセンサ74や大入賞口継続センサ75で検出可能なよ
うに有効時間が設けられる。そして、この補助遊技期間
(具体的には、前記有効時間)において大入賞口から入
賞した遊技球が変動入賞装置4内のV入賞口40に入賞
すると、大当りと呼ばれる遊技価値が付与されるもので
ある。なおこの場合、第1始動入賞口5a、5bに入賞
すると、上記可動片31、32は開放時間が例えば0.
8秒の開動作を1回だけ実行し、第2始動入賞口6に入
賞した場合には、上記可動片31、32は開放時間が例
えば1.0秒の開動作を2回実行する。そして可動片3
1、32が閉状態となった後に例えば2.0秒の有効時
間が付与され、この間上記センサ74、75が入賞の監
視を行う。
【0073】なお、この通常補助遊技中又は特別補助遊
技中において、可動片31、32が開状態にあるとき又
は閉状態になった直後のとき(変動入賞装置4内に遊技
球が存在する可能性があるとき)の回転式誘導体34、
35は、様々な状態がある。すなわち、両方とも女性の
片手の絵が「チョキ」になっていて誘導割合100%の
V誘導状態、一方だけが「チョキ」になっていて誘導割
合50%のV誘導状態、両方とも女性の片手の絵が「グ
ー」又は「パー」になっていてV誘導なしの状態があり
得る。
【0074】但し、この場合、特別補助遊技は、普段の
通常補助遊技よりもV入賞の割合(入賞確率や入賞頻度
等)が必ず高くなるように、制御内容に差異が設けられ
る。例えば、通常補助遊技中には、上述したV誘導なし
の状態が必ず選択され、特別補助遊技中には、上述した
誘導割合50%のV誘導状態、或いは誘導割合100%
のV誘導状態の何れかが必ず選択されるといった差異が
設けられる。また、上記可動片31、32の開放時間
が、特別補助遊技では、通常補助遊技よりも長くなるよ
うな差異(例えば通常補助遊技時の開放時間が0.4秒
であるのに対して、特別補助遊技時の開放時間を0.8
秒にするといったもの)でもよい。つまり、V入賞の割
合を高めるのに、入賞確率が高くなる例としては、上記
のようにV誘導の違いにより変化させたり、また、V入
賞口の大きさを変えて変化させるようにしてもよいし、
また、大入賞口自体に入賞する球数を多くして頻度を高
めるようにしてもよい。
【0075】そして、上記通常補助遊技や特別補助遊技
においてV入賞口40への入賞(すなわち、V入賞)が
あり、大当りが発生すると、例えば大当たり演出用の効
果音(ファンファーレなど)を出力する処理などが実行
された後に、変動入賞装置4の可動片31、32が、所
定時間開状態となる開閉動作を最高18回繰返す大当り
遊技が開始される。
【0076】すなわち、上記大当り遊技(可動片31、
32が最大18回開閉する動作を一つのラウンドとする
もの)は、この大当りの一つのラウンド中に再度V入賞
したことを条件に例えば最高15ラウンドまで継続して
行われる。なお、この大当たり遊技(特別遊技)のラウ
ンド数の上限数は、この場合可変となっている。すなわ
ち、例えば上記補助遊技等においてV入賞があり大当た
り発生が確定した時点で、遊技制御装置100が乱数抽
出を行って抽出した乱数値(上記上限数決定用の乱数
値)を判定値と比較することによって、所定の範囲内で
上記大当たりの上限数を毎回ランダムに選択し決定する
構成となっている。ここで、決定される上限数は予め設
定された複数の上限数の値(例えば、1R、8R、15
R等)の中から何れかを選択するようにしてもよいし、
また、1〜15Rの何れかを選択するようにしてもよ
い。
【0077】なお、V入賞口40への入賞の可能性はこ
の大当り中においても前述の回転式誘導体34、35の
動作や、停留用可動板36、37の動作により大きく影
響を受ける。また、上記大当たり遊技の一つのラウンド
は、変動入賞装置12への入賞球数が10個になると、
可動片31、32の開閉回数が18回に到達してなくて
も強制終了し、またV入賞することによっても同様に強
制終了する。
【0078】次に、本発明の実施の形態の遊技機での遊
技における確率変動状態の生成について、V入賞への誘
導率がほぼ0%となる状態(図2)、V入賞への誘導率
が100%となる状態(図3)、V入賞への誘導率が約
50%となる状態(図4)とを用いて説明する。
【0079】前述したように、本実施の形態の変動入賞
装置4は、回転式誘導体34、35が回転して、この回
転式誘導体34、35の回転位置によって、案内壁34
a、35aが棚状部33の側を囲うような位置にあるか
で、遊技球のV入賞口への誘導態様が変化して、V入賞
への誘導率がほぼ0%からほぼ100%まで変化する。
このとき、V入賞が100%、約50%となる時間を制
御するとことで、V入賞が30%となるA状態と、V入
賞が3%となるB状態を作り出す。具体的には、2割の
時間をV入賞への誘導率が100%となる状態(図3)
とし、2割の時間をV入賞への誘導率が約50%となる
状態(図4)とし、6割の時間をV入賞への誘導率がほ
ぼ0%となる状態(図2)となるように、回転式誘導体
34、35の回転/停止動作や、回転速度を制御するこ
とにより、V入賞が30%となるA状態を作り出す。ま
た、0.2割の時間をV入賞への誘導率が100%とな
る状態(図3)とし、0.2割の時間をV入賞への誘導
率が約50%となる状態(図4)とし、9割6分の時間
をV入賞への誘導率がほぼ0%となる状態(図2)とな
るように、回転式誘導体34、35の回転/停止動作
や、回転速度を制御することにより、V入賞が3%とな
るB状態を作り出す。
【0080】このとき、通常時の状態Aと状態Bとの出
現割合を1:10として、確率変動時の状態Aと状態B
の出現割合を10:1となるように、回転式誘導体3
4、35の回転パターンを制御すれば、通常時のV入賞
への誘導率(合成確率)は、 0.3×1/(1+10)+0.03×10/(1+1
0)=0.055 となり、確率変動時のV入賞への誘導率(合成確率)
は、 0.3×10/(1+10)+0.03×1/(1+1
0)=0.275 となる。よって、この通常時のV入賞への誘導率と、確
率変動時のV入賞への誘導率とは約5倍の関係になる。
【0081】A状態、B状態各々の状態におけるV入賞
への誘導率にバラツキが生じるとしても、このA状態と
B状態の出現割合を制御することで、通常状態と確率変
動状態とのV入賞への誘導率が一定の範囲内に担保する
ことができる。
【0082】続けて、この合成確率をより抽象的に説明
すると、A状態でのV入賞率を、 V(A)=nv とし、B状態でのV入賞率を V(B)=v とする。ここで、nは、V入賞率の変化率(n>1)で
あり、0<v、nv<1である。
【0083】また、通常時のA状態とB状態との選択確
率を、 A:B=p:1−p とする。すなわち、pは通常時にA動作が選択される確
率である。
【0084】そして、確率変動時のA状態とB状態との
選択確率を、通常時よりA状態が選択される確率を10
倍増やして、 A:B=10p:1−10p とする。
【0085】このとき、通常時のV入賞率の合成確率V
nは、 Vn=V(A)・p+V(B)・(1−p) =npv+(1−p)v となり、確率変動時のV入賞率の合成確率Vsは、 Vs=V(A)・10p+V(B)・(1−10p) =10nvp+(1−10p)v となる。
【0086】この合成確率の比で与えられる合成倍率T
は、 T(n)=Vs/Vn =(10(n−1)p+1)/((n−1)p+1) と、nの関数となる。ここで、nのとりうる数値は1〜
無限大なので、T(1)=1となり、T(∞)=10と
なる。
【0087】よって、合成確率T(n)は、確率変動の
倍率である10以下の範囲に入る。
【0088】以上の説明では、V入賞への誘導率が30
%となる状態Aと、V入賞への誘導率がほぼ3%となる
状態Bとの2段階としたが、これに限らず、低率状態と
高率状態とを含む複数段階を制御して、確率変動状態を
生起させてもよい。また、状態AのV入賞率を1とし、
状態BのV入賞率を0とするような場合には、ちょうど
10倍の確率変動状態を実現することができる。
【0089】また、以上の説明では、通常状態と確率変
動状態とを第二種特別電動役物の構造変化によって実現
したが、第二種特別電動役物のV入賞の有効時間(V入
賞口に遊技球が入賞しても、V入賞と判断する時間)を
変化させることによって、V入賞の低率状態と高率状態
とを実現して、確率変動状態を生起させてもよい。
【0090】また、遊技球のV入賞口への誘導態様を入
賞装置(電動役物)の内部構造の変化によって変化させ
るものには、可動部材の稼動パターンや、稼動時間や、
稼動タイミングの変化によって変化させるものがある。
具体的には、第二種特別電動役物において、可動部材と
しては、可動片31、32や、回転式誘導体34、35
がある。また、停留装置を構成する停留用可動板36、
37も可動部材として、その稼動態様を変化させること
によって、V入賞口への誘導態様を変化させることがで
きる。
【0091】また、ある入賞領域と他の入賞領域との賞
球数に差を設けて(例えば、第二種特別電動役物におい
て、特定入賞領域に入賞したときの賞球数を通常入賞領
域に入賞したときの賞球数より大きくする、又は、特定
入賞領域に入賞したときのみに賞球が付与されるように
して)、第一状態と第二状態とで付与される利益(賞球
数)に差を設けて、第一状態と第一状態とを実現して、
確率変動状態を生起させるように構成してもよい。
【0092】また、第二種特別電動役物ではなく、第一
種特別電動役物(大入賞口)、第三種特別電動役物(振
分装置)や、普通電動役物によって確率変動状態を実現
することができる。すなわち、このような電動入賞装置
の場合、入賞装置によって付与される遊技価値は、遊技
者に有利な遊技状態(特別遊技状態)ではなく、所定数
量の遊技媒体である。
【0093】例えば、第一種特別電動役物や、普通電動
役物では、入賞口の開放態様が異なる状態Aと状態Bと
によって遊技球の入賞確率が異なる通常状態と確率変動
状態とを実現する。具体的には、所定時間内の入賞口の
開放回数や、入賞口の開放時間や、入賞口の開放面積
(入賞口に設けられた可動片の開放角)を変化させたり
することによって、入賞装置への入賞率を変化させる。
【0094】また、前述した実施の形態では、第二種特
別電動役物の構造変化によって遊技球のV入賞口への誘
導態様を変えることによって、高確率状態と低確率状態
とを実現したが、第三種特別電動役物においても、特定
入賞領域に入賞した遊技球を、振分装置が特別入賞口と
一般入賞口とに振り分けて入賞させるときに、振分装置
の動作の態様を変えることによって、高確率状態と低確
率状態とを実現して、確率変動状態を生起させてもよ
い。
【0095】今回開示した実施の形態は、全ての点で例
示であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び
内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の遊技盤の構成を示す正
面図である。
【図2】 同じく変動入賞装置を示す斜視図である。
【図3】 同じく変動入賞装置を示す斜視図である。
【図4】 同じく変動入賞装置を示す斜視図である。
【図5】 同じく変動入賞装置を示す斜視図である。
【図6】 同じく遊技機の制御系を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】 1 遊技盤 4 変動入賞装置 100 遊技制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技媒体の入賞に基づいて遊技者に遊技
    価値を付与する特定領域を有する入賞装置を備えた遊技
    機において、 前記入賞装置の前記特定領域への入賞率が異なる第一状
    態と第二状態とに変換可能な入賞率変換手段と、 前記第一状態と前記第二状態とを選択する状態選択手段
    と、 前記第二状態を第一の選択確率に従って選択する通常状
    態と、前記第二状態を第二の選択確率に従って選択する
    特定状態とを、所定条件の成立に基づいて変換可能な確
    率変動手段と、 を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 前記特定領域への入賞に基づいて付与さ
    れる遊技価値は、前記特定領域への遊技媒体の入賞に基
    づいて、遊技者に有利な遊技状態を生起することである
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記特定領域への入賞に基づいて付与さ
    れる遊技価値は、前記特定領域への遊技媒体の入賞に基
    づいて、識別情報の変動表示の開始の契機となることで
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記特定領域への入賞に基づいて付与さ
    れる遊技価値は、前記特定領域への遊技媒体の入賞に基
    づいて、遊技者に所定数の賞球を付与することであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記第一状態と前記第二状態とは、前記
    入賞装置の開放態様が異なることによって実現されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    遊技機。
  6. 【請求項6】 前記第一状態と前記第二状態とは、前記
    入賞装置の特定領域への入賞の有効時間が異なることで
    実現されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    一つに記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記第一状態と前記第二状態とは、前記
    入賞装置における前記特定領域への遊技媒体の誘導態様
    が異なることによって実現されることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか一つに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記遊技機は、遊技媒体が入賞可能な特
    定入賞部を備え、 遊技媒体が前記特定入賞部に入賞した場合に前記可動部
    材を所定の態様で開放動作させる補助遊技を実行する補
    助遊技実行手段と、 該補助遊技において入賞装置に受け入れられた遊技媒体
    の前記特定領域への入賞に基づいて、所定条件成立まで
    前記可動部材の開放動作を反復的に行う特別遊技状態を
    生起する特別遊技実行手段と、 該特別遊技状態において受け入れた遊技媒体の前記特定
    領域への入賞に基づいて、該特別遊技状態をサイクル単
    位で継続可能とする特別遊技継続手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一
    つに記載の遊技機。
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