JP2003022918A - コイル装置 - Google Patents

コイル装置

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JP2003022918A
JP2003022918A JP2001208003A JP2001208003A JP2003022918A JP 2003022918 A JP2003022918 A JP 2003022918A JP 2001208003 A JP2001208003 A JP 2001208003A JP 2001208003 A JP2001208003 A JP 2001208003A JP 2003022918 A JP2003022918 A JP 2003022918A
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Japan
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coil
core
coil pattern
split
pattern
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Pending
Application number
JP2001208003A
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English (en)
Inventor
Masanori Tsuzuki
正憲 都築
Yoshiaki Ishihara
義昭 石原
Hitoshi Fukuda
仁志 福田
Tsugunori Sakata
世紀 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コアからの洩れ磁束に起因するコイルパター
ンの発熱を抑えることができるコイル装置を提供する。 【解決手段】 コイル装置はコイルパターン3a,3b
を表裏両面に有する基板2と、基板2に形成されたコア
挿通孔4に挿通されるコアとを備えている。基板2はプ
リント回路基板で構成され、各コイルパターン3a,3
bはコア5の内部に配置される部分7aと、両部分7a
の端部同士を接続する部分7bとを有する。両コイルパ
ターン3a,3bは部分7aがその幅方向において複数
に分割された分割コイルパターン8a〜8e,9a〜9
eで構成されている。各分割コイルパターン8a〜8
e,9a〜9eはコアのギャップからの洩れ磁束の影響
が同じになるように、かつ各分割コイルパターン8a〜
8e,9a〜9eに発生する渦電流の経路を小さくする
ように細く形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコイル装置に係り、
詳しくは平面状のコイルパターンを有する基板と、前記
基板に形成されたコア挿通部に挿通されるとともにギャ
ップを有するコアとを備え、トランスやインダクタに使
用されるコイル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のコイル装置として、図6
(a),(b)に示すように、コイルパターン51が形
成された基板52と、コア53とで構成されたものがあ
る。図6(a),(b)に示すものは断面E型のコア部
品53aを2個組み合わせたコア53が使用され、一方
のコア部品53aが基板52に形成されたコア挿入孔5
2aに挿通されている。なお、図ではコイルの巻数が1
巻のものを示している。コイルの巻数が2巻の場合は、
コイルパターン51を基板52の表裏両面に形成し、3
巻以上の場合は多層基板構成を採用したり、複数の基板
52を積層して使用する構成が採用される。そして、一
般にコア53にはギャップ54が設けられている。
【0003】ところが、前記のようなコイルパターン5
1を備えたコイル装置では、コア53のギャップ54か
らの洩れ磁束により、その磁束の影響を受けるコイルパ
ターン51上に渦電流が発生し、コイルパターン51の
電気抵抗により発熱する。
【0004】また、特開平8−203739号公報に
は、図7に示すように、基板52上にコイルパターン5
1を形成した空芯コイル装置55において、図8に示す
ように、コイルパターン51に電流の流れる方向(矢印
方向)に沿って延びるスリット56を設けて、コイルパ
ターン51を同幅の分割部51a〜51cに分割した構
成が提案されている。コイルパターン51に電流が流れ
ているとき、コイルパターン51のある部分で発生した
洩れ磁束によって隣接したコイルパターンに渦電流が発
生する。そして、コイルパターン51にスリット56が
形成されていない場合は、洩れ磁束がコイルパターンを
横切るとき、コイルパターンのほぼ全幅を経路とする大
きな渦電流が発生する。しかし、コイルパターン51に
スリット56が形成されている場合は、渦電流の経路が
スリット56で分断されるため、大きな渦電流が流れる
のが阻止されて大きな渦電流に起因するコイルパターン
の電流分布のアンバランスが改善される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平8−
203739号公報に開示されたものは空芯コイル装置
55に関するものであり、コアが存在する場合に関して
は考慮されていない。そして、コア53を備えたコイル
装置のコイルパターンに特開平8−203739号公報
の構成を単純に適用した場合には問題が発生する。即
ち、図6(a)に鎖線で示すようにスリット56を形成
してコイルパターン51を同幅に分割した場合、コア5
3からの洩れ磁束の影響の大きいコイル内側(コア53
側)だけを通過するパターンにおいて渦電流の密度が高
くなる。その結果、外側のコイルパターンに電流が集中
して、発熱が大きくなる等の問題が生じる。
【0006】本発明は、前記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的はコアからの洩れ磁束に起因す
るコイルパターンの発熱を抑えることができるコイル装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、平面状のコイル
パターンを有する基板と、前記基板に形成されたコア挿
通部に挿通されるとともにギャップを有するコアとを備
えたコイル装置において、前記コイルパターンの少なく
とも前記コアの内部に配置される部分をその幅方向にお
いて複数に分割された分割コイルパターンで構成し、前
記各分割コイルパターンを各分割コイルパターンに作用
する前記コアのギャップからの洩れ磁束の影響が同じに
なるように、かつ各分割コイルパターンに発生する渦電
流の経路を小さくするように細く形成した。
【0008】コアのギャップからの洩れ磁束が分割コイ
ルパターンを通過する際、その磁束によって分割コイル
パターンに渦電流が発生する。コイルパターンが分割さ
れずに広い幅(面積)のままであれば、渦電流はコイル
パターンのほぼ全幅を経路とする大きな渦電流となる
が、この発明では、平面状のコイルパターンを構成する
各分割コイルパターンが細く形成されているため、各分
割コイルパターンに小さな渦電流が発生する。その結
果、渦電流の発生による発熱が抑制される。また、各分
割コイルパターンはコアのギャップからの洩れ磁束の影
響が同じになるように分割されているため、電流が特定
の分割コイルパターンに集中するのが回避され、電流の
集中による発熱も抑制できる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記各分割コイルパターンは、各々
長さと幅がほぼ同じに形成されるとともに、その経路の
前記ギャップからの平均距離がほぼ同じに形成されてい
る。この発明では、各分割コイルパターンに作用する前
記コアのギャップからの洩れ磁束の影響が同じになるよ
うに、かつ各分割コイルパターンに発生する渦電流の経
路を小さくするように細く形成するためのパターン設計
が容易になる。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記コイルパターン
は、2層一組で1巻分が構成され、両層の各分割コイル
パターンがスルーホールを介して接続されている。従っ
て、この発明では、各分割コイルパターンに作用する前
記コアのギャップからの洩れ磁束の影響が同じになるよ
うに、かつ各分割コイルパターンに発生する渦電流の経
路を小さくするように細く形成するためのパターン設計
がより容易になる。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3に記載の発明において、前記コアは断面E状に形
成されたコア部品を備えている。この発明では、コアの
作製が容易になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を有芯コイルに具体
化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0013】図2に示すように、コイル装置1は平面状
の第1のコイルパターン3a及び第2のコイルパターン
3bを表裏両面に有する基板2と、基板2に形成された
コア挿通孔4に挿通されるコア5とを備えている。コア
5は断面E状に形成されたコア部品5aを2個組み合わ
せて形成され、一方のコア部品5aの突条5b,5cが
基板2のコア挿通孔4に挿通された状態に構成されてい
る。両コア部品5aは中央の第1の突条5bが両側の第
2の突条5cより短く形成され、両コア部品5aの第2
の突条5cの先端が当接する状態で、対向する第1の突
条5b間に所定のギャップ6が形成されるようになって
いる。
【0014】基板2はプリント回路基板で構成されてい
る。コイルパターンは2層一組の第1のコイルパターン
3a及び第2のコイルパターン3bで構成され、第1の
コイルパターン3aは基板2の表側(図2における上
側)に形成され、第2のコイルパターン3bは基板2の
裏側に形成されている。
【0015】図1(a)は基板2を表側から見た図を示
し、図1(b)は基板2の裏面に形成されたコイルパタ
ーン3bを基板2の表側から見た模式図である。図1
(a),(b)に示すように、第1のコイルパターン3
a及び第2のコイルパターン3bはコア5の第1の突条
5bを挟むようにその長手方向に沿って延びる一対の部
分7a、即ちコア5の内部に配置される部分7aと、両
部分7aの端部同士を接続する部分7bとを有する。
【0016】両コイルパターン3a,3bは少なくとも
コア5の内部に配置される部分7aがその幅方向におい
て複数に分割された分割コイルパターン8a〜8e,9
a〜9eで構成されている。各分割コイルパターン8a
〜8e,9a〜9eはそれぞれ所定の角度で平行に形成
された直線状のパターン10で構成されている。2層の
うちの一方の層(表側)に形成された各分割コイルパタ
ーン8a〜8eと、他方の層(裏側)に形成された分割
コイルパターン9a〜9eとは基板2の絶縁層2aを挟
んで対称に形成されている。
【0017】そして、表側に形成された分割コイルパタ
ーン8a〜8eの各パターン10と、裏側に形成された
分割コイルパターン9a〜9eの各パターン10とはメ
ッキが施されたスルーホール11を介して電気的に接続
され、図3に示すように、各コイルパターン3a,3b
の全幅に渡って折り返すように形成されている。即ち、
各分割コイルパターン8a〜8e,9a〜9eは、複数
のパターン10を流れる電流の経路が、表側のパターン
10と裏側のパターン10とを交互に流れるように構成
され、各コイルパターン3a,3bの全幅に渡って折り
返すように形成されている。スルーホール11はそれぞ
れの接続部毎に1個ずつでもよいが、複数設けるのが好
ましい。なお、図3では、各分割コイルパターン8a〜
8e,9a〜9eの幅を省略して、1本の線で表してい
る。
【0018】各分割コイルパターン8a〜8e,9a〜
9eは各分割コイルパターン8a〜8e,9a〜9eに
作用するコア5のギャップ6からの洩れ磁束の影響が同
じになるように、かつ各分割コイルパターン8a〜8
e,9a〜9eに発生する渦電流の経路を小さくするよ
うに細く形成されている。各分割コイルパターン8a〜
8e,9a〜9eは、各々長さと幅がほぼ同じに形成さ
れるとともに、その経路のギャップ6からの平均距離が
ほぼ同じに形成されている。
【0019】次に前記のように構成されたコイル装置1
の作用を説明する。第1のコイルパターン3aの一端
(図1(a),(b)の左端)から他端(図1(a),
(b)の右端)に向かって流れる電流は、先ず一端に近
い側の部分7aから、分割コイルパターン8a〜8e
(9a〜9e)のパターン10と、スルーホール11
と、分割コイルパターン9a〜9e(8a〜8e)のパ
ターン10とを順次通過して流れる。そして、部分7b
で合流した後、他端に近い部分7aで再び分割コイルパ
ターン8a〜8e(9a〜9e)のパターン10と、ス
ルーホール11と、分割コイルパターン9a〜9e(8
a〜8e)のパターン10とを順次通過して流れ他端で
合流する。第1及び第2のコイルパターン3a,3bに
電流が流れると、コア5に磁束が発生する。コア5には
ギャップ6が形成されているため、ギャップ6の部分で
洩れ磁束12が発生する。
【0020】ギャップ6からの洩れ磁束12は第1及び
第2のコイルパターン3a,3bを通過するため、洩れ
磁束12によって第1及び第2のコイルパターン3a,
3b上に渦電流が発生する。コイルパターン3a,3b
が分割されずに広い幅(面積)のままであれば、渦電流
はコイルパターン3a,3bのほぼ全幅を経路とする大
きな渦電流となる。しかし、この発明では、コイルパタ
ーン3a,3bを構成する各分割コイルパターン8a〜
8e,9a〜9eが細く形成されているため、各分割コ
イルパターン8a〜8e,9a〜9eに小さな渦電流が
発生する。その結果、渦電流の発生による発熱が抑制さ
れる。
【0021】ギャップ6からの洩れ磁束12がコイルパ
ターン3a,3bに及ぼす影響の強さは、ギャップ6か
らの距離が近いほど強い。従って、各分割コイルパター
ン8a〜8e,9a〜9eの幅及び長さが等しくてもそ
れだけでは、各分割コイルパターン8a〜8e,9a〜
9eに作用するギャップ6からの洩れ磁束12の影響が
異なり、ギャップ6に近い分割コイルパターンに多くの
渦電流が発生する。その結果、渦電流の発生が少ない分
割コイルパターンに電流が集中するようになる。しか
し、各分割コイルパターン8a〜8e,9a〜9eのギ
ャップ6からの平均距離が同じになるように分割されて
いるため、電流が特定の分割コイルパターン8a〜8
e,9a〜9eに集中するのが回避され、電流の集中に
よる発熱も抑制される。
【0022】この実施形態では以下の効果を有する。 (1) コイルパターン3a,3bの少なくともコア5
の内部に配置される部分7aをその幅方向において複数
に分割された分割コイルパターン8a〜8e,9a〜9
eで構成した。また、各分割コイルパターンを各分割コ
イルパターン8a〜8e,9a〜9eに作用するギャッ
プ6からの洩れ磁束12の影響が同じになるように、か
つ各分割コイルパターン8a〜8e,9a〜9eに発生
する渦電流の経路を小さくするように細く形成した。従
って、洩れ磁束12の通過により各分割コイルパターン
8a〜8e,9a〜9eに発生する渦電流が小さくな
り、渦電流の発生による発熱が抑制される。また、各分
割コイルパターン8a〜8e,9a〜9eの見かけ上の
インピーダンスが均一となり、電流が特定の分割コイル
パターンに集中するのが回避されて電流の集中による発
熱も抑制できる。
【0023】(2) 各分割コイルパターン8a〜8
e,9a〜9eは、各々長さと幅がほぼ同じに形成され
るとともに、その経路のギャップ6からの平均距離がほ
ぼ同じに形成されている。従って、各分割コイルパター
ン8a〜8e,9a〜9eに作用するギャップ6からの
洩れ磁束12の影響が同じになるように、かつ各分割コ
イルパターン8a〜8e,9a〜9eに発生する渦電流
の経路を小さくするように細く形成するためのパターン
設計が容易になる。
【0024】(3) コイルパターン3a,3bは、2
層一組で1巻分が構成され、両層の各分割コイルパター
ン8a〜8e,9a〜9eがスルーホール11を介して
接続されている。従って、各分割コイルパターン8a〜
8e,9a〜9eに作用するギャップ6からの洩れ磁束
12の影響が同じになるように、かつ各分割コイルパタ
ーン8a〜8e,9a〜9eに発生する渦電流の経路を
小さくするように細く形成するためのパターン設計がよ
り容易になる。
【0025】(4) 各分割コイルパターン8a〜8
e,9a〜9eはそれぞれ直線状のパターン10が所定
の角度で平行に形成され、分割コイルパターン8a〜8
eと、分割コイルパターン9a〜9eとは基板2の絶縁
層2aを挟んで対称に形成され、コイルパターン3a,
3bの全幅に渡って折り返すように形成されている。従
って、パターン設計がさらに容易になる。
【0026】(5) コア5は断面E状に形成されたコ
ア部品5aを備えているため、1個の部品で所定のギャ
ップを有するコア5に比較して、コアの作製が容易にな
る。 (6) また、同じコア部品5aを2個組み合せている
ため、EI型のコアに比較して部品の種類を少なくで
き、製造コストを低くできる。
【0027】(7) コア5は基板2に形成されたコア
挿通孔4に挿通されるため、コア5と第1及び第2のコ
イルパターン3a,3bとの位置決めが容易になる。実
施の形態は前記に限らず、例えば次のように構成しても
よい。
【0028】○ 各分割コイルパターン8a〜8e,9
a〜9eの数は5本に限らず、4本以下又は6本以上と
してもよい。第1及び第2のコイルパターン3a,3b
の幅が広い場合は分割コイルパターンの本数は多くな
り、幅が狭ければ本数は少なくなる。
【0029】○ 各分割コイルパターンに作用するギャ
ップ6からの洩れ磁束12の影響がほぼ同じになる構成
として、各分割コイルパターンが全てコイルパターンの
全幅に渡って折り返す構成に限らず、例えば、図4に示
すように、一部が全幅の途中で折り返す構成としてもよ
い。図4ではコイルパターンは3本に分割された場合を
示している。なお、図4において実線は基板2の表面に
形成された分割コイルパターン8a〜8cを示し、破線
は基板2の裏面に形成された分割コイルパターン9a〜
9cを示す。この場合も各分割コイルパターン8a〜8
c,9a〜9cの経路のギャップ6からの平均距離がほ
ぼ同じになり、各分割コイルパターン8a〜8c,9a
〜9cに作用するギャップ6からの洩れ磁束12の影響
が同じになる。なお、図4では、各分割コイルパターン
8a〜8c,9a〜9cの幅を省略して、1本の線で表
している。
【0030】○ 各分割コイルパターンに作用するギャ
ップ6からの洩れ磁束12の影響がほぼ同じになる構成
として、各分割コイルパターンの幅と、ギャップ6から
の平均距離とをそれぞれほぼ同じに形成する代わりに、
各分割コイルパターンを通過する洩れ磁束12の総量が
ほぼ同等となるようにしてもよい。例えば、各分割コイ
ルパターンをコア5の第1の突条5bと平行に延びるよ
うに形成し、ギャップ6に近い側の分割コイルパターン
の幅を狭く形成し、遠い側の分割コイルパターンの幅を
広く形成する。この場合、洩れ磁束12の密度の高いギ
ャップ6に近い箇所の分割コイルパターンは幅が狭いた
め、該分割コイルパターンを通過する洩れ磁束12の量
は少なくなり、ギャップ6から遠い箇所の分割コイルパ
ターンは幅は広いが、洩れ磁束12の密度が低いため洩
れ磁束12の通過量は増えない。従って、各分割コイル
パターンを通過する洩れ磁束12の総量がほぼ同等とな
り、電流が特定の分割コイルパターンに集中するのを防
止できる。この場合、分割コイルパターンの形状が単純
となる。
【0031】○ コア5は断面E状のものを組み合わせ
た構成に限らず、E型のコア部品5aとI型のコア部品
とを組み合わせたものや、図5(a)〜(c)に示すも
の等のように、コア5の断面がほぼ8の字であればよ
い。また、図5(d)に示すように、有底円筒の中央に
突部が形成された形状のコア部品5aを使用してもよ
い。
【0032】○ 前記各実施の形態ではコイルが1巻の
ものについて説明したが、コイルの巻数が複数のコイル
装置としてもよい。コイルの巻数が2巻以上の場合は、
前記実施の形態の第1及び第2のコイルパターン3a,
3bが形成された基板2を複数積層したり、コイルパタ
ーンが形成された内層を有する多層基板を使用すること
により、所望の巻数のコイル装置を得ることができる。
【0033】○ 基板2を四角形状として第1及び第2
のコイルパターン3a,3bとコア挿通孔4とを形成す
る代わりに、第1及び第2のコイルパターン3a,3b
の外形形状に対応した平面ほぼT字状で、E型のコア部
品5aの第1の突条5bが挿通されるスリットを備えた
基板2としてもよい。
【0034】○ コイルパターン3a,3bのコア5の
外部に位置する部分7bにも分割コイルパターンを形成
してもよい。 ○ 第1及び第2のコイルパターン3a,3bは、パタ
ーンを構成するための導体を基板2に貼り付けて形成し
てもよい。
【0035】○ ギャップ6からの洩れ磁束12を少な
くするため、ギャップ6に透磁率が空気より大きく、コ
アより小さなスペーサを挿入してもよい。 ○ コイル装置としてインダクタに限らず、トランスに
適用してもよい。トランスの場合、一次巻線用の基板と
二次巻線用の基板をそれぞれ設けたり、1個の多層基板
に一次巻線用のコイルパターンと二次巻線用のコイルパ
ターンとを形成してもよい。
【0036】前記実施の形態から把握できる技術的思想
について以下に記載する。 (1) 請求項3に記載の発明において、前記各分割コ
イルパターンはそれぞれ直線状のパターンが所定の角度
で平行に形成され、2層のうちの一方の層に形成された
分割コイルパターンと、他方の層に形成された分割コイ
ルパターンとは基板の絶縁層を挟んで対称に形成され、
コイルパターンの全幅に渡って折り返すように形成され
ている。
【0037】(2) 請求項4に記載の発明において、
前記コアは断面E状に形成された2個のコア部品を組み
合わせて構成されている。 (3) 請求項1に記載の発明において、前記コアは断
面E状に形成され、前記各分割コイルパターンは各々コ
アの磁束の通過方向に沿って延びるように互いに平行に
形成され、ギャップに近い側の分割コイルパターンほど
幅が狭く形成されている。
【0038】(4) 請求項1〜請求項4のいずれか一
項に記載のコイル装置はインダクタである。 (5) 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のコ
イル装置はトランスである。
【0039】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1〜請求
項4に記載の発明によれば、コアからの洩れ磁束に起因
するコイルパターンの発熱を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は基板を表側から見た模式図、(b)
は裏側の分割コイルパターンを示す模式図。
【図2】 コイル装置の模式断面図。
【図3】 表裏両面の分割コイルパターンの接続状態を
示す模式図。
【図4】 別の実施形態の分割コイルパターンを示す部
分模式図。
【図5】 (a)〜(c)は別の実施形態のコアを示す
模式断面図、(d)は別の実施形態のコア部品を示す模
式斜視図。
【図6】 (a)は従来技術のコイルパターンを示す模
式図、(b)はコイル装置の模式断面図。
【図7】 別の従来技術のコイルパターンを示す模式
図。
【図8】 同じくコイルパターンの部分模式斜視図。
【符号の説明】
1…コイル装置、2…基板、3a,3b…コイルパター
ン、4…コア挿通部としてのコア挿通孔、5…コア、5
a…コア部品、6…ギャップ、7a…部分、8a〜8
e,9a〜9e…分割コイルパターン、11…スルーホ
ール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 30/00 H01F 31/00 A D 27/24 W (72)発明者 石原 義昭 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 福田 仁志 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 坂田 世紀 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 5E043 BA01 BA02 5E070 AA01 AA11 AB03 BA08 CB06 CB12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状のコイルパターンを有する基板
    と、前記基板に形成されたコア挿通部に挿通されるとと
    もにギャップを有するコアとを備えたコイル装置におい
    て、前記コイルパターンの少なくとも前記コアの内部に
    配置される部分をその幅方向において複数に分割された
    分割コイルパターンで構成し、前記各分割コイルパター
    ンを各分割コイルパターンに作用する前記コアのギャッ
    プからの洩れ磁束の影響が同じになるように、かつ各分
    割コイルパターンに発生する渦電流の経路を小さくする
    ように細く形成したコイル装置。
  2. 【請求項2】 前記各分割コイルパターンは、各々長さ
    と幅がほぼ同じに形成されるとともに、その経路の前記
    ギャップからの平均距離がほぼ同じに形成されている請
    求項1に記載のコイル装置。
  3. 【請求項3】 前記コイルパターンは、2層一組で1巻
    分が構成され、両層の各分割コイルパターンがスルーホ
    ールを介して接続されている請求項1又は請求項2に記
    載のコイル装置。
  4. 【請求項4】 前記コアは断面E状に形成されたコア部
    品を備えている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記
    載のコイル装置。
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