JP3228271B2 - チョークコイル - Google Patents

チョークコイル

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JP3228271B2
JP3228271B2 JP17798799A JP17798799A JP3228271B2 JP 3228271 B2 JP3228271 B2 JP 3228271B2 JP 17798799 A JP17798799 A JP 17798799A JP 17798799 A JP17798799 A JP 17798799A JP 3228271 B2 JP3228271 B2 JP 3228271B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はチョークコイルに
関し、特にたとえば、積層型の小型チョークコイルに関
する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来のチョークコイルの一例を
示す斜視図である。チョークコイル1は、コイル部2を
含む。コイル部2は、図10に示すように、複数のシー
ト3a〜3eを含む。シート3a〜3eとしては、たと
えばNi−Zn系フェライトシートが用いられる。これ
らのシート3a〜3d上には、それぞれ導電材料でコイ
ルパターン4a,4b,4c,4dが形成される。そし
て、シート3bに形成されたスルーホール5aを介し
て、コイルパターン4a,4cが接続される。また、シ
ート3cに形成されたスルーホール5bを介して、コイ
ルパターン4b,4dが接続される。これらのシート3
a〜3eを積層することによって、コイル部2が形成さ
れる。
【0003】コイル部2の4つの角部には、それぞれ外
部電極6a,6b,6c,6dが形成される。そして、
コイルパターン4aが外部電極6aに接続され、コイル
パターン4bが外部電極6dに接続され、コイルパター
ン4cが外部電極6bに接続され、コイルパターン4d
が外部電極6cに接続される。このチョークコイル1で
は、コイルパターン4a,4cが第1のコイルを形成
し、コイルパターン4b,4dが第2のコイルを形成し
ている。第1のコイルは、外部電極6aから外部電極6
bに向かって、たとえば左回りとなるように巻回され
る。このとき、第2のコイルは、外部電極6cから外部
電極6dに向かって、右回りとなるように巻回される。
そして、外部電極6a,6dに信号源が接続され、外部
電極6b,6cに負荷が接続される。負荷にコモンモー
ドノイズが流れるとき、外部電極6aから外部電極6b
に向かってノイズが伝わるとともに、外部電極6dから
外部電極6cに向かってノイズが伝わる。このノイズに
よって第1のコイルに生じる磁束および第2のコイルに
よって生じる磁束は、各コイルの中央部において同じ向
きとなり、第1のコイルおよび第2のコイルの両方を囲
むような磁束が形成される。そのため、第1のコイルお
よび第2のコイルにインダクタンスが形成され、コモン
モードノイズが除去される。
【0004】このチョークコイル1では、第1のコイル
のコイルパターン4a,4cと第2のコイルのコイルパ
ターン4b,4dとが、互いに交互に接続されてバイフ
ァイラ巻きとなっているため、第1のコイルと第2のコ
イルとの間の結合が大きく、コモンモードノイズを効率
よく除去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノーマ
ルモードノイズは、外部電極6aから外部電極6bに向
かって伝わるとともに、外部電極6cから外部電極6d
に向かって伝わる。この場合、第1のコイルによって発
生する磁束と第2のコイルによって発生する磁束とは、
各コイルの中央部において互いに逆向きとなる。しか
も、このチョークコイルでは、第1のコイルと第2のコ
イルとがバイファィラ巻きとなっているため、第1のコ
イルと第2のコイルとの結合が大きく、各コイルによっ
て発生する磁束が互いに打ち消し合って、インダクタン
スを得ることができない。そのため、ノーマルモードノ
イズを除去することが困難である。
【0006】また、第1のコイルと第2のコイルとがバ
イファイラ巻きとなっているため、これらのコイル間に
おいて、良好な耐電圧性を得ることが困難である。そこ
で、良好な耐電圧性を得るためには、シートの厚みを大
きくして、第1のコイル用のコイルパターンと第2のコ
イル用のコイルパターンとの間隔を大きくする必要があ
る。そのため、良好な耐電圧性を得ようとすれば、チョ
ークコイルが大型化するという問題がある。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、小
型で、コモンモードノイズとノーマルモードノイズの両
方を除去することができるチョークコイルを提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、2つのコイ
ルパターンが形成されたフェライト材料からなる磁性体
シートを複数枚積層した積層体と、コイルパターンの一
方によって形成される電流の往路となる第1のコイル部
と、コイルパターンの他方によって形成される電流の復
路となる第2のコイル部と、第1のコイル部と第2のコ
イル部との間において耐電圧性を得るために十分な厚み
をもって形成される中間部と、第1のコイル部および第
2のコイル部の外側に形成され、中間部の厚みの1/2
以上の厚みを有する外層部と、第1のコイル部および第
2のコイル部を挟むようにして形成され、磁性体シート
より低い透磁率を有する材料を用いて外層部の一部を構
成するように形成された外層プレートと、第1のコイル
部および第2のコイル部のほぼ中央部に形成された貫通
孔に挿通されるコアと、第1のコイル部および第2のコ
イル部に接続される複数の外部電極とを含み、第1のコ
イル部と第2のコイル部にノーマルモードノイズ電流が
流れたときに第1のコイル部および第2のコイル部を形
成するコイルパターンの周囲に閉磁路が形成されるとと
もに、第1のコイル部と第2のコイル部にコモンモード
ノイズ電流が流れたときにコアに閉磁路が形成されるよ
うに、第1のコイル部と第2のコイル部とが巻回される
ことを特徴とする、チョークコイルである。このような
チョークコイルにおいて、第1のコイル部および第2の
コイル部に用いられる磁性体シートは、たとえば、Ni
−Zn系またはMg−Zn系のフェライト材料で形成さ
れる。また、外層プレートは、たとえば、アルミナガラ
ス系の絶縁物またはガラスとフェライトとの混合物で形
成される。
【0009】積層体内において、隣接する第1のコイル
部と第2のコイル部との間に中間部が形成され、これら
のコイル部間において耐電圧性を得るのに十分な厚みを
有しているため、第1のコイル部および第2のコイル部
を形成する磁性体シートを薄くすることができる。その
ため、バイファイラ巻きのチョークコイルに比べて、全
体としての厚みを小さくすることができる。また、第1
のコイル部に往路の電流が流れ、第2のコイル部に復路
の電流が流れたとき、コアに発生する磁束が互いに打ち
消し合う。しかしながら、第1のコイル部と第2のコイ
ル部とが中間部を介して離れて形成されているため、第
1のコイル部の周囲および第2のコイル部の周囲に、そ
れぞれ磁束が形成される。このような電流の向きは、ノ
ーマルモードノイズが伝わる向きと同じであるため、ノ
ーマルモードノイズに対しても、インダクタンスを得る
ことができる。さらに、コモンモードノイズについて
は、コアに発生する磁束が同じ向きとなり、第1のコイ
ル部および第2のコイル部の両方を囲むようにして磁束
が発生し、コモンモードノイズに対しても、インダクタ
ンスを得ることができる。第1のコイル部および第2の
コイル部に用いられる磁性体シートの材料として、NI
−Zn系またはMg−Zn系のフェライト材料を用いる
ことにより、この部分を通る磁束を大きくすることがで
きる。さらに、外層部の一部を構成する外層プレート
材料として、第1のコイル部および第2のコイル部に用
いられる磁性体シートより低透磁率の材料を用いること
により、これらのコイル部に大きい電流が流れても飽和
しにくくなり、通電時においてもノーマルモードノイズ
に対するインダクタンスを得ることができる。中間部の
厚みを外層部の厚みより厚くしておくことにより、中間
部における磁束の局部的な飽和を防止することができ
る。
【0010】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明のチョークコイ
ルの一例を示す斜視図である。チョークコイル10は、
間隔を隔てて2つの貫通孔12a,12bが形成された
積層体14を含む。積層体14は、図2に示すように、
第1のコイル部16および第2のコイル部18を含む。
第1のコイル部16と第2のコイル部18との間には中
間部20が形成され、中間部20以外の部分において、
第1のコイル部16および第2のコイル部18の外側を
包むようにして、外層部22,24が形成される。外層
部22,24は、積層体14の外周部分として形成され
る。この外層部22,24の一部として、第1のコイル
部16および第2のコイル部18を挟むようにして、外
層プレート26,28が積層される。なお、この発明に
おいては、外層部22,24と外層プレート26,28
とを別々に設けることなく、1つのものとして形成され
てもよい。
【0012】第1のコイル部16および第2のコイル部
18は、図3に示すように、第1の磁性体シート30,
第2の磁性体シート32,第3の磁性体シート34およ
び第4の磁性体シート36で挟まれたコイルパターンに
よって形成される。第1の磁性体シート30上には、そ
の一方の端縁部から貫通孔12aを囲んで約3/4周す
るようにして、第1のコイルパターン38が形成され
る。また、第1の磁性体シート30上には、第1のコイ
ルパターン38が露出した端縁部に対向する他方の端縁
部から、貫通孔12bを囲んで約3/4周するようにし
て、第2のコイルパターン40が形成される。つまり、
第1の磁性体シート30の対向する端縁部に第1のコイ
ルパターン38および第2のコイルパターン40の一端
が露出するように配置され、第1の磁性体シート30の
中間部に第1のコイルパターン38および第2のコイル
パターン40の他端が配置される。
【0013】また、第2の磁性体シート32上には、第
1のコイルパターン38の他端に対応する部分から、貫
通孔12aを囲んで約3/4周するようにして、第3の
コイルパターン42が形成される。第3のコイルパター
ン42の一端において、第2の磁性体シート32にスル
ーホールが形成される。そして、点線で示すように、ス
ルーホールを介して第1のコイルパターン38の他端と
第3のコイルパターン42の一端とが接続される。同様
に、第2の磁性体シート32上には、第2のコイルパタ
ーン40の他端に対応する部分から、貫通孔12bを囲
んで約3/4周するようにして、第4のコイルパターン
44が形成される。第4のコイルパターン44の一端に
おいて、第2の磁性体シート32にスルーホールが形成
される。そして、点線で示すように、スルーホールを介
して第2のコイルパターン40の他端と第4のコイルパ
ターン44の一端とが接続される。
【0014】さらに、第3の磁性体シート34上には、
第3のコイルパターン42の他端に対応する部分から、
第3の磁性体シート34の一方の端縁部に引き出される
ように、第5のコイルパターン46が形成される。第5
のコイルパターン46の一端において、第3の磁性体シ
ート34にスルーホールが形成される。そして、点線で
示すように、スルーホールを介して第3のコイルパター
ン42の他端と第5のコイルパターン46の一端とが接
続される。同様に、第3の磁性体シート34上には、第
4のコイルパターン44の他端に対応する部分から、第
3の磁性体シート34の他方の端縁部に引き出されるよ
うに、第6のコイルパターン48が形成される。そし
て、点線で示すように、スルーホールを介して第4のコ
イルパターン44の他端と第6のコイルパターン48の
一端とが接続される。
【0015】このように、コイルパターン38,42,
46が接続され、コイルパターン40,44,48が接
続されるようにして、4つの磁性体シート30,32,
34,36および外層プレート26,28が積層され
る。したがって、積層体14内の貫通孔12aの周囲に
は、第1の磁性体シート30側から第3の磁性体シート
34側に向かって、左巻きとなるように、第1のコイル
部16が形成される。そして、第1のコイル部16の両
端が、積層体14の一方の端縁部に引き出される。同様
に、積層体14内の貫通孔12bの周囲には、第1の磁
性体シート30側から第3の磁性体シート34側に向か
って、右巻きとなるように、第2のコイル部18が形成
される。そして、第2のコイル部18の両端が、第1の
コイル部16の露出した端縁部に対向する積層体14の
他方の端縁部に引き出される。
【0016】第1のコイル部16および第2のコイル部
18を形成するために用いられる磁性体シート30,3
2,34,36の材料としては、たとえばNi−Zn系
フェライト材料またはMg−Zn系フェライト材料など
の高透磁率の材料が用いられる。また、外層プレート2
6,28は、たとえばアルミナガラス系の絶縁材料、ま
たはガラスとフェライト材料との混合物などが用いら
れ、第1のコイル部16および第2のコイル部18のた
めの磁性体シートに用いられる材料より透磁率の低い材
料が用いられる。ここで、第1のコイル部16と第2の
コイル部18との間の部分が、中間部20を形成する。
この中間部20は、第1のコイル部16および第2のコ
イル部18の間において、十分な耐電圧性を有する厚み
となるように、第1のコイル部16および第2のコイル
部18を形成するコイルパターンが配置される。また、
外層部22,24の厚みは、中間部20の厚みの1/2
以上とすることが好ましい。
【0017】貫通孔12a,12bに平行な積層体14
の4つの側面の角部には、それぞれ外部電極50,5
2,54,56が形成される。そして、外部電極50に
第5のコイルパターン46が接続され、外部電極52に
第1のコイルパターン38が接続され、外部電極54に
第2のコイルパターン40が接続され、外部電極56に
第6のコイルパターン48が接続される。さらに、積層
体14には、図4および図5に示すように、積層体14
の貫通孔12a,12bに両方の脚部が挿入されるよう
にして、2つのU型コア58a,58bが取り付けられ
る。
【0018】このチョークコイル10を使用する際に
は、外部電極50,56に信号源が接続され、外部電極
52,54に負荷が接続される。そして、外部電極50
から外部電極52に向かって往路の電流が流れ、外部電
極54から外部電極56に向かって復路の電流が流れ
る。つまり、第5のコイルパターン46,第3のコイル
パターン42,第1のコイルパターン38に往路の電流
が流れ、第2のコイルパターン40,第4のコイルパタ
ーン44,第6のコイルパターン48に復路の電流が流
れる。
【0019】ここで、コモンモードノイズがある場合、
第1,第3および第5のコイルパターン38,42,4
6と、第2,第4および第6のコイルパターン40,4
4,48には、同相のノイズが伝達される。したがっ
て、コモンモードノイズが、外部電極50側から外部電
極52側に向かって伝わるとともに、外部電極56側か
ら外部電極54側に向かって伝わる。このような電流に
よって生じる磁束は、図6に示すように、第1のコイル
部16および第2のコイル部18の間の中間部20部分
で打ち消し合い、U型コア58a,58bの内部におい
て同じ向きとなって、第1のコイル部16と第2のコイ
ル部18の両方を囲むようにして形成される。この磁束
により、第1のコイル部16および第2のコイル部18
にはインダクタンスが形成され、このインダクタンスに
よってコモンモードノイズが除去される。
【0020】また、ノーマルモードの電流が流れる場
合、たとえば外部電極50側から第5のコイルパターン
46,第3のコイルパターン42および第1のコイルパ
ターン38を通って外部電極52側に電流が流れ、さら
に外部電極54側から第2のコイルパターン40,第4
のコイルパターン44および第6のコイルパターン48
を通って外部電極56側に向かって電流が流れる。この
ような電流によって生じる磁束は、図7に示すように、
U型コア58a,58b内で打ち消し合い、それぞれの
コイル部16,18の周囲を磁束が通る。この場合、第
1のコイル部16と第2のコイル部18とが中間部20
を介して離れて配置されているため、互いのコイル部1
6,18の周囲に形成された磁束の重なりが抑制され、
これらの磁束が打ち消されることがない。そのため、ノ
ーマルモードノイズに対しても、インダクタンスを得る
ことができ、ノーマルモードノイズを除去することがで
きる。
【0021】このチョークコイル10の等価回路が図8
に示される。図8に示すように、このチョークコイル1
0では、コモンモードノイズに対するインダクタンス6
0とノーマルモードノイズに対するインダクタンス62
とが形成されている。したがって、このチョークコイル
10では、コモンモードノイズおよびノーマルモードノ
イズの両方を除去することができる。しかも、第1のコ
イル部16と第2のコイル部18との間において、耐電
圧性が得られるように、十分な厚みを有する中間部20
が形成されているため、バイファイラ巻きのコイル部を
有するチョークコイルのように、各コイルパターン間の
磁性体シートを厚くする必要がない。さらに、第1のコ
イル部16と第2のコイル部18とを並べて形成し、こ
れらを積層方向に配置していないため、チョークコイル
10の全体を非常に薄くすることができる。そのため、
バイファイラ巻きを採用した従来のチョークコイルに比
べて、チョークコイル全体として小型化を図ることがで
きる。
【0022】ここで、第1のコイル部16および第2の
コイル部18に用いられる磁性体シートとして、透磁率
の高い材料を用いることにより、大きいインダクタンス
を得ることができる。また、外層プレート26,28の
材料として、透磁率の低い材料を用いることにより、ノ
ーマルモードの電流が流れたときに外層プレート26,
28を通る磁束の密度が下がり、高い値の電流が流れて
も飽和しにくくなる。そのため、通電時においても、イ
ンダクタンスを得ることができ、ノーマルモードノイズ
を除去することができる。また、中間部20の厚みを外
層部22,24の厚みの2倍程度に設定することによ
り、中間部20におけるノーマルモード電流による磁束
の密度が均一となり、磁路の局部的な飽和を防止するこ
とができ、全体としての材料使用効率が良好となって、
小型のチョークコイルとすることができる。なお、外層
プレート26,28として、ガラスとフェライト材料と
の混合物を用いれば、その配合を調整することにより、
透磁率および絶縁性の調整をすることが容易である。
【0023】また、第1のコイル部16および第2のコ
イル部18の巻数は、コイルパターンを形成した磁性体
シートの積層枚数を調整することにより変更することが
できる。したがって、必要なインダクタンスが得られる
ように、磁性体シートの積層枚数を調整することができ
る。
【0024】このように、この発明のチョークコイル1
0では、コモンモードノイズに対するインダクタンス6
0とノーマルモードノイズに対するインダクタンス62
とを得ることができ、コモンモードノイズおよびノーマ
ルモードノイズの両方を除去することができる。しか
も、第1のコイル部16と第2のコイル部18との間に
おいて耐電圧性が得られるように、十分な厚みを有する
中間部20が形成されているため、バイファイラ巻きの
コイル部を有するチョークコイルのように、各コイルパ
ターンの間の磁性体シートを厚くする必要がない。その
ため、バイファイラ巻きを採用した従来のチョークコイ
ルに比べて、チョークコイル全体として小型化を図るこ
とができる。
【0025】ここで、第1のコイル部16および第2の
コイル部18に用いられる磁性体シートとして、透磁率
の高い材料を用いることにより、大きいインダクタンス
を得ることができる。また、外層部22,24の材料と
して、透磁率の低い材料を用いることにより、ノーマル
モードの電流が流れたときに外層部22,24を通る磁
束の密度が下がり、高い値の電流が流れても飽和しにく
くなる。そのため、通電時においてもインダクタンスを
得ることができ、ノーマルモードノイズを除去すること
ができる。なお、中間部20,コイル部16,18およ
び外層部22,24として、ガラスとフェライト材料と
の混合物を用いれば、その配合を調整することにより、
透磁率および絶縁性の調整をすることが容易である。
【0026】また、第1のコイル部16および第2のコ
イル部18の巻数は、コイルパターンを形成した磁性体
シートの積層枚数を調整することにより変更することが
できる。したがって、必要なインダクタンスが得られる
ように、磁性体シートの積層枚数を調整することができ
る。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、往路の電流が通る第
1のコイル部と復路の電流が通る第2のコイル部とを、
中間部を挟んで形成することにより、コモンモードノイ
ズおよびノーマルモードノイズの両方を除去することが
でき、しかも小型のチョークコイルを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のチョークコイルの一例を示す斜視図
である。
【図2】図1に示すチョークコイルの積層体を示す分解
斜視図である。
【図3】図2に示す積層体の中の第1のコイル部および
第2のコイル部を示す分解斜視図である。
【図4】図2に示す積層体にU型コアを取り付ける状態
を示す図解図である。
【図5】図1に示すチョークコイルの断面を示す図解図
である。
【図6】図1に示すチョークコイルにコモンモードノイ
ズが伝わったときの磁束の状態を示す図解図である。
【図7】図1に示すチョークコイルにノーマルモードノ
イズが伝わったときの磁束の状態を示す図解図である。
【図8】図1に示すチョークコイルの等価回路図であ
る。
【図9】従来のチョークコイルの一例を示す斜視図であ
る。
【図10】図9に示す従来のチョークコイルの分解斜視
図である。
【符号の説明】
10 チョークコイル 12a,12b 貫通孔 14 積層体 16 第1のコイル部 18 第2のコイル部 20 中間部 22,24 外層部 26,28 外層プレート 30 第1の磁性体シート 32 第2の磁性体シート 34 第3の磁性体シート 36 第4の磁性体シート 38 第1のコイルパターン 40 第2のコイルパターン 42 第3のコイルパターン 44 第4のコイルパターン 46 第5のコイルパターン 48 第6のコイルパターン 50,52,54,56 外部電極 58a,58b U型コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−316067(JP,A) 特開 平8−181024(JP,A) 特開 平8−330158(JP,A) 特開 平3−101106(JP,A) 特開 平10−270256(JP,A) 特開 平6−310333(JP,A) 特開 平6−349646(JP,A) 特開 平5−101950(JP,A) 実開 平5−36821(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/00,17/06,37/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのコイルパターンが形成されたフェ
    ライト材料からなる磁性体シートを複数枚積層した積層
    体、 前記コイルパターンの一方によって形成される電流の往
    路となる第1のコイル部、 前記コイルパターンの他方によって形成される電流の復
    路となる第2のコイル部、 前記第1のコイル部と前記第2のコイル部との間におい
    て耐電圧性を得るために十分な厚みをもって形成される
    中間部、 前記第1のコイル部および前記第2のコイル部の外側に
    形成され、前記中間部の厚みの1/2以上の厚みを有す
    外層部、前記第1のコイル部および前記第2のコイル部を挟むよ
    うにして形成され、前記磁性体シートより低い透磁率を
    有する材料を用いて前記外層部の一部を構成するように
    形成された外層プレート、 前記第1のコイル部および前記第2のコイル部のほぼ中
    央部に形成された貫通孔に挿通されるコア、および前記
    第1のコイル部および前記第2のコイル部に接続される
    複数の外部電極を含み、 前記第1のコイル部と前記第2のコイル部にノーマルモ
    ードノイズ電流が流れたときに前記第1のコイル部およ
    び前記第2のコイル部を形成する前記コイルパターンの
    周囲に閉磁路が形成されるとともに、前記第1のコイル
    部と前記第2のコイル部にコモンモードノイズ電流が流
    れたときに前記コアに閉磁路が形成されるように、前記
    第1のコイル部と前記第2のコイル部とが巻回されるこ
    とを特徴とする、チョークコイル。
  2. 【請求項2】 前記第1のコイル部および前記第2のコ
    イル部に用いられる前記磁性体シートは、Ni−Zn系
    またはMg−Zn系のフェライト材料で形成される、請
    求項1に記載のチョークコイル。
  3. 【請求項3】 前記外層プレートは、アルミナガラス系
    の絶縁物またはガラスとフェライトとの混合物で形成さ
    た、請求項1または請求項2のいずれかに記載のチョ
    ークコイル。
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