JP2003020436A - コーティング剤用ベヒクル組成物及びプラスチックフィルムに印刷する方法並びにプラスチックフィルム印刷物 - Google Patents

コーティング剤用ベヒクル組成物及びプラスチックフィルムに印刷する方法並びにプラスチックフィルム印刷物

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JP2003020436A
JP2003020436A JP2001207522A JP2001207522A JP2003020436A JP 2003020436 A JP2003020436 A JP 2003020436A JP 2001207522 A JP2001207522 A JP 2001207522A JP 2001207522 A JP2001207522 A JP 2001207522A JP 2003020436 A JP2003020436 A JP 2003020436A
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composition
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Shigekazu Sakai
繁一 酒井
Minoru Takizawa
稔 滝沢
Naomi Oguma
尚実 小熊
Seiji Doi
誠司 土居
Hiroyuki Shimanaka
博之 嶋中
Michiei Nakamura
道衛 中村
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックフィルム用の、特に熱及び/又
は有機溶媒によって変形し易いシュリンクフィルム用に
有効な、環境への負荷の小さい含水アルコール系溶剤を
使用した接着性に優れたプライマー層形成用及び印刷イ
ンキ用等のコーティング剤用のベヒクル組成物及びプラ
スチックフィルムの印刷方法をを提供する。 【解決手段】 プラスチックフィルム用の含水アルコー
ル系コーティング剤用ベヒクル組成物において、樹脂成
分がモノマー単位としてメタクリル酸メチルを10〜9
5重量%、メタクリル酸ブチルを0〜85重量%、重合
性カルボン酸を1〜25重量%含む共重合体の含水アル
コール系溶剤可溶性塩であることを特徴とするコーテン
グ剤用ベヒクル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム用の環境負荷の小さい含水アルコール系コーティン
グ剤用のベヒクル組成物に関し、特にシュリンクフィル
ムに塗布及び印刷可能で、しかもフィルムとの接着性が
良好な含水アルコール系コーティング剤用ベヒクル組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは極めて多岐にわたる用途
で使用されており、近年は飲料水用容器、包装袋等の材
料として使用量は増加の傾向にある。種々の用途におい
て、成形品の多くは、その表面が印刷されたり、意匠が
施される等の塗布加工がされている。又、ほとんどのプ
ラスチック材料は自然界で分解しにくいこと、省資源、
経済性等の観点から、一部は分別回収され、再生加工さ
れて二次製品として利用されている。
【0003】例えば、PETボトルの如きプラスチック
容器においては、その回収を考慮して、シュリンクフィ
ルムに印刷した容器の形状に合わせて意匠性等を付与し
た円筒状ラベルを容器に被せ、収縮させて固着し、回収
時にはその印刷されたフィルムを剥がし、容器と分別す
るような方法が多く用いられるようになってきた。これ
に伴ってシュリンクフィルム用の印刷インキ組成物に対
しても、環境に放出される有機溶媒量の削減化が求めら
れている。
【0004】従って、上記の要求に対しては完全に水性
化した印刷インキの使用が好ましいが、このようなイン
キでは乾燥速度、濡れ等のインキ適性及びフィルムへの
接着性が弱く、又耐水性の問題があった。特にシュリン
クフィルムは、熱及び/又は有機溶媒によって変形し易
く、通常はアルコール系コーティング剤を用いて塗布及
び印刷が行われる。含水系コーティング剤も使用される
場合があるが、充分な着力が得られないことから、現状
ではプライマー層として非水系接着層をシュリンクフィ
ルムとコーティング剤の間に設ける必要があった。しか
しながら、従来の非水系コーティング剤を塗布して形成
された非水系接着層(プライマー層)には残留溶剤が多
く、臭気が強いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、プラスチ
ックフィルム用の、特に熱及び/又は有機溶媒によって
変形し易いシュリンクフィルム用に有効な、環境に負荷
の小さい含水アルコール系溶剤を使用した接着性に優れ
たプライマー層形成用及び印刷インキ用等のコーティン
グ剤用のベヒクル組成物及びプラスチックフィルムの印
刷方法を提供することにある。
【0006】本発明者らは、水系のコーティング剤は環
境への負荷は小さいが、塗布するプラスチック基材は一
般的に凝集エネルギーが小さいために水媒体のコーティ
ング剤は濡れが悪く、綺麗に塗布できず、これを解決す
るために界面活性剤を用いると耐水性、接着性が低下す
ることを考慮して種々検討した結果、共重合体を構成す
る不飽和カルボン酸等のモノマー組成は、通常の油性系
のポリマーの組成であるにも拘わらず、この共重合体鎖
中のカルボキシル基を中和したものは含水アルコールに
溶解することを見いだした。又、この共重合体の含水ア
ルコール溶液は、上記基材に対して濡れが良く、接着性
も良好であり、更には従来のコーティング剤と同じ乾燥
条件下に形成された塗布層中の残留溶剤は極めて少量で
あり(これは水による効果であると考えられる)、塗布
層は耐水性を有するものであった。これらの知見に基づ
いて本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達せられる。即ち、本発明は、プラスチックフ
ィルム用の含水アルコール系コーティング剤用ベヒクル
組成物において、樹脂成分がモノマー単位としてメタク
リル酸メチルを10〜95重量、メタクリル酸ブチルを
0〜85重量%及び重合性カルボン酸を1〜25重量%
含む共重合体の含水アルコール系溶剤可溶性塩であるこ
とを特徴とするコーティング剤用ベヒクル組成物及びプ
ラスチックフィルムの印刷方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明のプラスチックフィルム用の含水アルコール
系コーティング剤用ベヒクル組成物は、プラスチックフ
ィルムとの接着性にすぐれ、含水系インキによるプラス
チックフィルムの直接印刷を可能とし、耐水を有する塗
布層及び印刷物が得られるプライマー層形成用コーティ
ング剤及び印刷インキとしてのコーティング剤の製造に
使用されるベヒクル(ビヒクル)組成物である。
【0009】本発明のベヒクル組成物は、溶剤と樹脂成
分を必須成分とし、樹脂成分がモノマーとしてメタクリ
ル酸メチル(MMA)、メタクリル酸ブチル(BMA)
及び重合性カルボン酸を共重合してなる、これらのモノ
マー単位を特定割合で含むメタクリレート系共重合体の
含水アルコール系溶剤可溶性塩を使用することが特徴で
ある。
【0010】本発明を特徴づける共重合体は、重合体鎖
を構成するモノマー単位が、メタクリル酸メチル(ポリ
マーのガラス転移温度(Tg)=100℃)が10〜9
5重量%、好ましくは15〜90重量%、メタクリル酸
ブチルが0〜85重量%、好ましくは10〜80重量
%、重合性カルボン酸が1〜25重量%、好ましくは2
〜20重量%であるメタクリレート系共重合体であっ
て、共重合体中のカルボン酸がアンモニアあるいは低沸
点アミンで中和された塩であり、含水アルコール系溶剤
に可溶な重合体である。
【0011】共重合体中のMMA単位が少なすぎると、
含水アルコール系溶剤による希釈性が悪くなり、多すぎ
ると重合反応系が増粘し、あるいはゲル状になる。共重
合体鎖中のメタクリル酸ブチルは、共重合体の柔軟性と
耐熱性(Tg)を調整する成分であり、メタクリル酸ノ
ルマルブチル(n−BMA、ポリマーのTg=20
℃)、メタクリル酸イソブチル(i−BMA、ポリマー
のTg=48℃)及びメタクリル酸ターシャリーブチル
(t−BMA、ポリマーのTg=107℃)から適宜選
択することができる。柔軟性を付与する場合にはn−B
MA又はi−BMAを、Tgを上げるにはt−BMAを
共重合することが好ましい。特に好ましいのはi−BM
Aである。
【0012】重合性カルボン酸は、共重合体を含水アル
コール系溶剤に安定に可溶化するための成分であり、重
合前又は重合後にアミンで中和して使用される。重合性
カルボン酸としては、メタクリル酸、アクリル酸、イタ
コン酸、フマル酸及びマレイン酸(メタ)から選ばれる
少なくとも1種が用いられる。共重合体中の中和された
重合性カルボン酸単位が、少なすぎると含水アルコール
に溶解せず、多すぎると中和により増粘あるいはゲル化
する傾向にあり、本発明のベヒクル組成物を用いコーテ
ィング剤の塗布適性が悪くなり、又塗布物の耐水性も悪
くなる。
【0013】本発明で使用する共重合体には、共重合体
の特性を調整するために、必要に応じ上記以外のモノマ
ー単位として、例えば、メタクリル酸エチル(EM
A)、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャ
リーブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EH
A)、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)、ア
クリル酸ヒドロキシエチル(HEA)、スチレン(S
t)等の少なくとも1種の単位を1〜30重量%の範囲
で含有することができる。
【0014】共重合体中のカルボン酸(カルボキシル
基)の中和剤としては、アンモニア、トリエチルアミン
(沸点89.4℃)、モルホリン(同130℃)、N−
メチルモルホリン(同118℃)、N−エチルモルホリ
ン(同141℃)、2アミノ−2メチル−1プロパノー
ル(同165℃)、モノエタノールアミン(同171
℃)等の低沸点アミンが有効である。塗布されたコーテ
ィング剤は通常50〜100℃で乾燥されるが、沸点が
200℃以上のアミンの使用は、残留耐水性を低下させ
るので好ましくない。又、上記の中和剤は、そのまま共
重合体溶液に添加することもできるが、それを0.05
〜1重量%含有する希釈溶液として用いることもでき
る。
【0015】本発明のベヒクル組成物は、上記の共重合
体の中和塩を溶剤に溶解してなるものである。ベヒクル
組成物中の上記の共重合体塩の含有割合は、特に限定さ
れないが、通常25〜50重量%程度である。溶剤とし
ては、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチル
エチルケトン等の前記メタクリレート系共重合体中和塩
を溶解する親水性溶剤が用いられる。好ましい溶剤は、
水とアルコール類の少なくとも1種との混合溶媒であ
り、好ましい混合割合は、水/アルコール類が5/90
〜90/5(重量比)、更に好ましくは20/80〜8
0/20(重量比)である。又、ベヒクル組成物を用い
てコーティング剤を製造する場合には、塗布適性を向上
させるために上記の混合溶剤中に10重量%以下の範囲
でトルエン、キシレン、シクルロヘキサン、ヘキサン等
を添加することができる。
【0016】本発明のベヒクル組成物を、プラスチック
フィルムに水系の印刷インキで印刷するためのプライマ
ー層形成の含水アルコール系コーティング剤の製造に使
用する場合には、含水アルコール系溶剤でベヒクル組成
物を希釈し、必要により、シリカ、ワックス等のブロッ
キング防止剤、レベリング剤、スリップ剤等の添加剤を
適宜添加することができる。又、本発明のベヒクル組成
物をプラスチックフィルム用含水アルコール系印刷イン
キの製造に使用する場合には、含水アルコール系溶剤で
ベヒクル組成物を希釈し、印刷インキに従来から使用さ
れる着色剤、ポリエチレンワックス、脂肪酸アミド、消
泡剤、レベリング剤等の添加剤を適宜添加することがで
きる。
【0017】本発明が対象とする基材のプラスチックフ
ィルムは、通常のプラスチックフィルムであり、特に限
定されない。例えば、ポリスチレン、ポリメタクリル酸
メチル、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルムが挙げら
れ、これらは延伸(1軸、2軸)、未延伸、表面処理さ
れたもの、未表面処理のもの等のいずれであってもよ
い。特に、本発明のベヒクル組成物を用いたコーティン
グ剤や印刷インキは、特にポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニルのシュリンクフィルムに有効であ
る。
【0018】プラスチックフィルムにプライマー層を形
成する場合には、上記のベヒクル組成物を用いたコーテ
ィング剤をプラスチックフィルムに従来公知の方法によ
って塗布するが、塗布方法は特に限定されない。例え
ば、グラビア印刷、凸版(フレキソ)印刷、ロールコー
ター、リバースロールコーター(転写方式)、スプレー
方式等が用いられる。コーティング剤は、通常乾燥厚さ
が0.1〜3μm程度となるように塗布され、通常、4
0〜100℃の温度で乾燥される。このコーティング剤
は基材フィルムに対する濡れは良好で、形成されたプラ
イマー層は基材フィルムとの接着性も良好であり、残留
溶剤は極めて少なく、従って臭気も極めて少ない。
【0019】
【実施例】次に合成例、実施例及び比較例を挙げて本発
明を具体的に説明する。尚、文中「部」又は「%」とあ
るのは特に断りのない限り重量基準である。
【0020】共重合体の合成例1(共重合体A) 重合反応容器に67部のメタクリル酸メチル、28.6
部のメタクリル酸イソブチル、4.8部のメタクリル
酸、100部の酢酸エチル、150部のイソプロピルア
ルコール及び1.2部のアゾビスイソブチロニトリルを
添加、混合し、窒素ガス雰囲気下で75℃で8時間重合
させた。得られた重合体溶液(固形分は30%)を冷却
し、4部の28%アンモニア水溶液を添加し、攪拌して
重合体中のカルボキシル基を中和させた。上記と同様の
方法で表1に記載のモノマー及び量を用いて共重合体B
〜Iを合成した。
【0021】表1
【0022】実施例1〜5 合成例1で得られた共重合体A〜Eの溶液のそれぞれ
を、水/イソプロピルアルコール=50/50(重量
比)の混合溶剤(含水アルコール)で4倍に希釈してプ
ライマー層形成用コーティング剤を作製した。各コーテ
ィング剤をポリスチレンシュリンクフィルムに乾燥厚さ
が0.5μmとなるようにグラビア版で塗布し、50℃
で5分間乾燥させてプライマー層を形成した。下記の方
法でプライマー層と基材フィルムの接着性及びプライマ
ー層中の残留溶剤量を測定した。又、各共重合体溶液の
安定性及び含水アルコール希釈性も評価した。以上の結
果を表2に示す。
【0023】(1)接着性 プライマー層にセロハンテープを貼付し、それを剥離し
たときのプライマー層の基材フィルムからの剥離の有無
を観察し、以下の指標で表示する。 ○:全く剥離しない △:セロハンテープ貼付部の20〜70%が剥離した ×:セロハンテープ貼付部の70%以上が剥離した (2)残留溶剤量 プライマー層形成フィルムの2000cm2を短冊状に
切り、これを500mlの三角フラスコに入れてシリコ
ンゴムで密栓し、80℃で30分加熱した後、直ちにガ
スシリンジで内部の気体を1ml採取し、ガスクロマト
グラフィーで溶剤量を定量(mg/m2)した。
【0024】(3)共重合体溶液安定性 共重合体の重合時及び合成された共重合体をアンモニア
水で中和するる時の安定性 ○:いずれも安定で変化なし ×:いずれかでゲル状となる (4)含水アルコール希釈性 水/イソプロピルアルコール=50/50(重量比)混
合溶剤で2、4、8倍まで希釈した時の様子を観察し、
希釈性を下記の指標で示す。 ○:8倍まで希釈可能 △:2、4、8倍までのいずれかの希釈で溶液の乳化が
認められる ×:2、4、8倍までのいずれかの希釈で共重合体の析
出が認められる
【0025】比較例1〜4 合成例1で得られた共重合体F〜IのうちF、G及びH
は、それぞれ酢酸エチル/イソプロピルアルコール(=
40/60(重量部))混合溶剤で4倍に希釈して、又
共重合体Iは実施例1と同じ条件で希釈してプライマー
層形成用コーティング剤を作製した。各コーティング剤
を用い、実施例1〜5と同様にして接着性等を評価し
た。結果を表2に示す。
【0026】
【0027】実施例6 実施例1のプライマー層を形成したポリスチレンシュリ
ンクフィルムに下記の水性白色グラビアインキを用い、
グラビア印刷により3μmの厚さ(乾燥基準)に全面印
刷を行った。50℃で1分乾燥後の残留溶剤を実施例1
と同様にして測定したところ、残留溶剤は16.9mg
/m2であった。
【0028】〔水性白色グラビアインキの調製〕30部
の酸化チタンと24部の固形分50%ワニス(MMA/
St/2EHA/MAA(=16/41.6/22.4
/20(重量比))共重合体水系エマルジョン)との混
合物をアンモニア水pH10に調整し、ペイントシェイ
カーで1時間分散させ、得られた分散液を水で固形分3
0%に希釈した。
【0029】実施例7 合成例1と同様にして合成し、アンモニアで中和したM
MA/i−BMA/MAA(70/30/5(重量
比))共重合体のイソプロピルアルコール/酢酸エチル
溶液を用いた下記の含水アルコール系白色グラビアイン
キを直接ポリスチレンシュリンクフィルムに全面印刷
(乾燥厚さ3μm)し、実施例1と同様にして残留溶剤
量を測定したところ、残留溶剤量は20.5mg/m2
であった。
【0030】〔含水アルコール系白色グラビアインキの
調製〕30部の酸化チタン、40部の固形分30%ワニ
ス(MMA/i−BMA/MAA(=70/30/5
(重量比))共重合体/イソプロピルアルコール/酢酸
エチル/28%アンモニア水溶液=30/40/26/
4(重量比))、10部の酢酸エチル及び20部のイソ
プロピルアルコールをペイントシェイカーで1時間分散
させ、得られた分散液をイソプロピルアルコール/水=
70/30(重量比)の混合溶剤(含水アルコール)で
固形分30%に希釈した。
【0031】比較例5 下記の油性白色グラビアインキを直接ポリスチレンシュ
リンクフィルムに全面印刷(乾燥厚さ3μm)し、残留
溶剤量を実施例1と同様にして測定したところ、残留溶
剤量は183mg/m2であった。
【0032】〔油性白色グラビアインキの調製〕30部
の酸化チタン、40部の固形分30%ワニス(MMA/
n−BMA=30/70(重量比)共重合体/イソプロ
ピルアルコール/酢酸エチル(30/30/40(重量
比))の溶液)、30部のイソプロピルアルコール/酢
酸エチル=60/40(重量比)をペイントシェイカー
で1時間分散させ、得られた分散液をイソプロピルアル
コール/酢酸プロピル=60/40(重量比)の混合液
で固形分30%に希釈した。
【0033】比較例6 比較例1のプライマー層を形成したポリスチレンシュリ
ンクフィルムに実施例6の水性白色グラビアインキを3
μmの厚さ(乾燥基準)に全面塗布し、このフィルムの
残留溶剤量を実施例1と同様にして測定したところ、残
留溶剤量は96.5mg/m2であった。以上の実施例
及び比較例の残留溶剤量を表3にまとめて示す。
【0034】
【0035】これらの印刷物の接着性は同等であった。
これより明らかのように共重合体Aを用いたプライマー
層は水性白インキを印刷とした場合を含めて残留溶剤が
比較例と比較すると極めて少なくなることが分かる。比
較例5、6は油成系のプライマー及び印刷インキを用い
た場合であるが、残留溶剤が多いことが分かる。
【0036】
【発明の効果】以上の本発明によれば、含水アルコール
系においてもプラスチックフィルムとの接着性が良好で
あり、印刷適性、且つ耐水性良好な印刷物を形成するプ
ライマー層形成用及び印刷インキ用ベヒクル組成物が提
供される。又、本発明のベヒクル組成物を使用したコー
ティング剤はプラスチックフィルム、特にシュリンクフ
ィルムに対する溶剤アタック性(溶剤によるフィルム変
形性)が低く、この塗布物は残留溶剤が少なく、低臭気
が達成できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月10日(2001.7.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 コーテング剤用ベヒクル組成物及び
プラスチックフィルムに印刷する方法並びにプラスチッ
クフィルム印刷物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 135/00 C09D 135/00 // C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 小熊 尚実 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 土居 誠司 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 嶋中 博之 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 中村 道衛 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 4F006 AA12 AA15 AA17 AA22 AA35 AA38 AB24 BA01 CA01 CA07 CA10 4J038 CG091 CG141 MA08 PC08 4J039 AD09 CA03 CA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム用の含水アルコー
    ル系コーティング剤用ベヒクル組成物において、樹脂成
    分がモノマー単位としてメタクリル酸メチルを10〜9
    5重量%、メタクリル酸ブチルを0〜85重量%及び重
    合性カルボン酸を1〜25重量%含む共重合体の含水ア
    ルコール系溶剤可溶性塩であることを特徴とするコーテ
    ング剤用ベヒクル組成物。
  2. 【請求項2】 重合性カルボン酸がメタクリル酸、アク
    リル酸、イタコン酸、フマル酸及びマレイン酸から選ば
    れる少なくとも1種である請求項1に記載のコーテング
    剤用ベヒクル組成物。
  3. 【請求項3】 共重合体中の重合性カルボン酸がアンモ
    ニアで中和された請求項1に記載のコーテング剤用ベヒ
    クル組成物。
  4. 【請求項4】 重合体鎖中にモノマー単位としてメタク
    リル酸イソブチルを10重量%以上含む請求項1に記載
    のコーテング剤用ベヒクル組成物。
  5. 【請求項5】 含水アルコール中の水の量が10〜90
    重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載のコー
    テング剤用ベヒクル組成物。
  6. 【請求項6】 プラスチックフィルムが、ポリスチレ
    ン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエステル、ポリアミ
    ド、ポリ塩化ビニル又はポリエチレンのフィルムである
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーテング剤用ベ
    ヒクル組成物。
  7. 【請求項7】 プラスチックフィルムが、ポリスチレ
    ン、ポリ塩化ビニル又はポリエステルのシュリンクフィ
    ルムである請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーテ
    ング剤用ベヒクル組成物。
  8. 【請求項8】 プラスチックフィルムに水系印刷インキ
    を用いて印刷する際、該フィルムに設けた請求項1に記
    載のコーテング剤用ベヒクル組成物を用いたコーティン
    グ剤で形成されたプライマー層上に印刷することを特徴
    とするプラスチックフィルムに印刷する方法。
  9. 【請求項9】 プラスチックフィルムに水系印刷インキ
    を用いて印刷する際、請求項1に記載のベヒクル組成物
    を用いて調製したインキを使用することを特徴とするプ
    ラスチックフィルムに印刷する方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載の方法で得られ
    るプラスチックフィルム印刷物。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のコーティング剤用ベ
    ヒクル組成物を使用してなることを特徴とするプラスチ
    ックフィルムのプライマー層形成用コーティング剤。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のコーティング剤用ベ
    ヒクル組成物を使用してなることを特徴とするプラスチ
    ックフィルム用含水系印刷インキ。
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