JP2003019530A - ワイヤーコード並びにこのワイヤーコードの製造方法 - Google Patents
ワイヤーコード並びにこのワイヤーコードの製造方法Info
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- JP2003019530A JP2003019530A JP2001200729A JP2001200729A JP2003019530A JP 2003019530 A JP2003019530 A JP 2003019530A JP 2001200729 A JP2001200729 A JP 2001200729A JP 2001200729 A JP2001200729 A JP 2001200729A JP 2003019530 A JP2003019530 A JP 2003019530A
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 金属製のワイヤを芯材とし、その
外側に樹脂製チューブを被覆して成る、刃物でも容易に
切断できず、かつ従来公知のものに較べて飛躍的に復元
力と引張強度が増大したコイル状の巻線部を有するワイ
ヤコード並びにこのワイヤコードを製造する方法を提供
する。 【解決手段】 金属製の細線を集合して撚り合わ
せたワイヤ2bを巻き棒治具12に密に巻き付けてコイ
ル状の1次予備巻線部15を形成させ、この状態でコイ
ル状の1次予備巻線部15に再び巻き戻しが起きない温
度以上の温度で焼入れして冷却させ、次いで、巻き棒治
具12を外して反対方向へ巻いて巻き方向を反転させて
反転巻線部20を形成させた後その外周に樹脂製チュー
ブ2eを被覆し、しかる後該樹脂製チューブ2eがワイ
ヤに馴染む温度に加熱する。
外側に樹脂製チューブを被覆して成る、刃物でも容易に
切断できず、かつ従来公知のものに較べて飛躍的に復元
力と引張強度が増大したコイル状の巻線部を有するワイ
ヤコード並びにこのワイヤコードを製造する方法を提供
する。 【解決手段】 金属製の細線を集合して撚り合わ
せたワイヤ2bを巻き棒治具12に密に巻き付けてコイ
ル状の1次予備巻線部15を形成させ、この状態でコイ
ル状の1次予備巻線部15に再び巻き戻しが起きない温
度以上の温度で焼入れして冷却させ、次いで、巻き棒治
具12を外して反対方向へ巻いて巻き方向を反転させて
反転巻線部20を形成させた後その外周に樹脂製チュー
ブ2eを被覆し、しかる後該樹脂製チューブ2eがワイ
ヤに馴染む温度に加熱する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種鍵、強度を
必要とするホルダー、その他の各種身回品及び器具備品
等の盗難、紛失、及び落下防止用に用いて好適なコイル
状に巻かれた巻線部を有するワイヤーコード並びにこの
ワイヤーコードを製造する製造方法に関する。
必要とするホルダー、その他の各種身回品及び器具備品
等の盗難、紛失、及び落下防止用に用いて好適なコイル
状に巻かれた巻線部を有するワイヤーコード並びにこの
ワイヤーコードを製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の用途に用いるコイル状の
巻線部を有するコードとして、塩ビ、ポリウレタン等の
樹脂素材を単体で用いてコイル状の巻線部を有するコー
ドとしたものが、例えば特開昭61−48624号公
報、特開昭61−55417号公報、及び特開平10−
37997号公報等において公知であり、既に各種鍵の
ホルダー用コード、その他のさまざまな用途に用いられ
ている。しかるに、その後さらにとくに引張り強度、軽
量性を求められたため、芯材としてナイロンロープ、ケ
プラー、ベクトラン等を用い、その外側に樹脂製チュー
ブを被覆したものが開発されている。
巻線部を有するコードとして、塩ビ、ポリウレタン等の
樹脂素材を単体で用いてコイル状の巻線部を有するコー
ドとしたものが、例えば特開昭61−48624号公
報、特開昭61−55417号公報、及び特開平10−
37997号公報等において公知であり、既に各種鍵の
ホルダー用コード、その他のさまざまな用途に用いられ
ている。しかるに、その後さらにとくに引張り強度、軽
量性を求められたため、芯材としてナイロンロープ、ケ
プラー、ベクトラン等を用い、その外側に樹脂製チュー
ブを被覆したものが開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述した従
来公知のコイル状の巻線部を有するコードは、いずれも
その素材が樹脂や繊維であるため、刃物で容易に切断さ
れてしまうという欠点があり、とくに盗難防止の観点か
ら、刃物でも容易には切断できないようなもの、さらに
釣竿や工具のように重量のあるものの流失防止や落下防
止用にも用途が広がったため、より復元力と引張強度の
あるものが求められるようになった。たまたま、この発
明者はワイヤーを用いて復元力の強いコイル状の巻線部
を有するコードとする技術を開発したことから、この技
術を応用して上述した従来技術の欠点を解決できないか
と、日夜工夫を重ねた結果、本願発明を得ることができ
たものである。
来公知のコイル状の巻線部を有するコードは、いずれも
その素材が樹脂や繊維であるため、刃物で容易に切断さ
れてしまうという欠点があり、とくに盗難防止の観点か
ら、刃物でも容易には切断できないようなもの、さらに
釣竿や工具のように重量のあるものの流失防止や落下防
止用にも用途が広がったため、より復元力と引張強度の
あるものが求められるようになった。たまたま、この発
明者はワイヤーを用いて復元力の強いコイル状の巻線部
を有するコードとする技術を開発したことから、この技
術を応用して上述した従来技術の欠点を解決できないか
と、日夜工夫を重ねた結果、本願発明を得ることができ
たものである。
【0004】この発明の目的は、金属製のワイヤーを芯
材とし、その外側に樹脂製チューブを被覆して成る、刃
物でも容易に切断できず、かつ従来公知のものに較べて
飛躍的に復元力と引張強度が増大したコイル状の巻線部
を有するワイヤーコード並びにこのワイヤーコードを製
造する方法を提供せんとするにある。
材とし、その外側に樹脂製チューブを被覆して成る、刃
物でも容易に切断できず、かつ従来公知のものに較べて
飛躍的に復元力と引張強度が増大したコイル状の巻線部
を有するワイヤーコード並びにこのワイヤーコードを製
造する方法を提供せんとするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は、コイル状の巻線部を有するワイヤー
とこのワイヤーの上に被覆した樹脂製チューブとから成
り、前記コイル状の巻線部を有するワイヤーは一度コイ
ル状に巻いたものを焼入れし冷却の後、前記コイル状の
巻線部を反対方向へ巻いて巻き方向を反転させたもので
あり、前記樹脂製チューブは、焼入れしたコイル状の巻
線部を反対方向へ巻いて反転させた後に前記ワイヤーへ
被覆させて該ワイヤーと共に加熱したものであることを
特徴とする。
ためにこの発明は、コイル状の巻線部を有するワイヤー
とこのワイヤーの上に被覆した樹脂製チューブとから成
り、前記コイル状の巻線部を有するワイヤーは一度コイ
ル状に巻いたものを焼入れし冷却の後、前記コイル状の
巻線部を反対方向へ巻いて巻き方向を反転させたもので
あり、前記樹脂製チューブは、焼入れしたコイル状の巻
線部を反対方向へ巻いて反転させた後に前記ワイヤーへ
被覆させて該ワイヤーと共に加熱したものであることを
特徴とする。
【0006】その際にこの発明は、前記ワイヤーを、ス
テンレス製の細線を7本撚り合わせたものを1本の撚線
とし、この撚線をさらに7本撚り合わせたものとするこ
とがもっとも望ましい。
テンレス製の細線を7本撚り合わせたものを1本の撚線
とし、この撚線をさらに7本撚り合わせたものとするこ
とがもっとも望ましい。
【0007】この発明はまた、前記ワイヤーコードを製
造するに当たり、金属製の細線を集合して撚り合わせた
ワイヤーを巻き棒治具に密に巻き付けてコイル状の1次
予備巻線部を形成させ、この状態でコイル状の1次予備
巻線部に再び巻き戻しが起きない温度以上の温度で焼入
れして冷却させ、次いで巻き棒治具を外して反対方向へ
巻いて巻き方向を反転させて反転巻線部を形成させた後
その外周に樹脂製チューブを被覆し、しかる後該樹脂製
チューブがワイヤーに馴染む温度に加熱することを特徴
とする。
造するに当たり、金属製の細線を集合して撚り合わせた
ワイヤーを巻き棒治具に密に巻き付けてコイル状の1次
予備巻線部を形成させ、この状態でコイル状の1次予備
巻線部に再び巻き戻しが起きない温度以上の温度で焼入
れして冷却させ、次いで巻き棒治具を外して反対方向へ
巻いて巻き方向を反転させて反転巻線部を形成させた後
その外周に樹脂製チューブを被覆し、しかる後該樹脂製
チューブがワイヤーに馴染む温度に加熱することを特徴
とする。
【0008】その際にこの発明は、前記ワイヤーを、ス
テンレス製の細線を集合して撚り合わせたものとするこ
とが望ましく、焼入れ後の反対方向へ巻いて巻き方向を
反転させた反転巻線部を有するワイヤーに樹脂製チュー
ブを被覆させるに当り、予め針金或はワイヤーから成る
ガイド線を通した樹脂製チューブを用意し、前記ガイド
線の一端をワイヤーの一端部軸方向に固着させ、前記ガ
イド線の自由端側と前記ワイヤーの自由端側を固定して
前記樹脂製チューブを被覆方向へ引張りつつ被覆させる
ことを特徴とする。
テンレス製の細線を集合して撚り合わせたものとするこ
とが望ましく、焼入れ後の反対方向へ巻いて巻き方向を
反転させた反転巻線部を有するワイヤーに樹脂製チュー
ブを被覆させるに当り、予め針金或はワイヤーから成る
ガイド線を通した樹脂製チューブを用意し、前記ガイド
線の一端をワイヤーの一端部軸方向に固着させ、前記ガ
イド線の自由端側と前記ワイヤーの自由端側を固定して
前記樹脂製チューブを被覆方向へ引張りつつ被覆させる
ことを特徴とする。
【0009】この発明はさらに、前記ワイヤーに焼入れ
をする温度を530℃±10℃とし、ワイヤーに被覆し
た樹脂製チューブを馴染ませる温度を130度±5℃と
することが望ましい。
をする温度を530℃±10℃とし、ワイヤーに被覆し
た樹脂製チューブを馴染ませる温度を130度±5℃と
することが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の一実施の形態を
図面に基いて説明する。図1乃至図3において、指示記
号1のものは、この発明に係るコイル状の巻線部2aを
有するワイヤーコード2を用いた、例えば自動車等の鍵
用のキーホルダーである。このキーホルダー1は、ワイ
ヤーコード2のコイル状の巻線部2aの両端部を延ばし
て一端部側にループ止め3を介して小ループ4が形成さ
れ、この小ループ4に例えばベリリウム銅製のナスカン
5が取り付けられており、とくに図3に示したように、
このナスカン5に鍵10が取り付けられるものである。
図面に基いて説明する。図1乃至図3において、指示記
号1のものは、この発明に係るコイル状の巻線部2aを
有するワイヤーコード2を用いた、例えば自動車等の鍵
用のキーホルダーである。このキーホルダー1は、ワイ
ヤーコード2のコイル状の巻線部2aの両端部を延ばし
て一端部側にループ止め3を介して小ループ4が形成さ
れ、この小ループ4に例えばベリリウム銅製のナスカン
5が取り付けられており、とくに図3に示したように、
このナスカン5に鍵10が取り付けられるものである。
【0011】ワイヤーコード2のコイル状の巻線部2a
の他端部側にも、ループ止め6を介して大ループ7が形
成され、この大ループ7を通してSSカン8が取り付け
られている。この大ループ7は図3に示したように、腰
のバンド9へ図3に示したように取り付け、SSカン8
を使用して締め付けておくものである。
の他端部側にも、ループ止め6を介して大ループ7が形
成され、この大ループ7を通してSSカン8が取り付け
られている。この大ループ7は図3に示したように、腰
のバンド9へ図3に示したように取り付け、SSカン8
を使用して締め付けておくものである。
【0012】とくに図2は、ワイヤーコード2の構造を
説明する説明図であり、ワイヤー2bとして、7本のス
テンレス(SUS304)の細線2c(0.024mm
程度)を撚り合わせて1本の撚線2dとしたものを、さ
らに7本撚り合わせて約1.2mmの外径としたものを
使用し、このワイヤー2bの外周に、ポリウレタン製の
樹脂製チューブ2eを被覆したものである。尚、この樹
脂製チューブ2eは、他にも塩ビ、ナイロン、ポリプロ
ピレン等のものを用いることができる。
説明する説明図であり、ワイヤー2bとして、7本のス
テンレス(SUS304)の細線2c(0.024mm
程度)を撚り合わせて1本の撚線2dとしたものを、さ
らに7本撚り合わせて約1.2mmの外径としたものを
使用し、このワイヤー2bの外周に、ポリウレタン製の
樹脂製チューブ2eを被覆したものである。尚、この樹
脂製チューブ2eは、他にも塩ビ、ナイロン、ポリプロ
ピレン等のものを用いることができる。
【0013】このコイル状の巻線部を有するワイヤーコ
ードの製造方法は次のとおりである。
ードの製造方法は次のとおりである。
【0014】
【実施例】図4乃至図11において、ワイヤーコード2
のワイヤー2bにコイル状の巻線部2aを形成させるに
当たって、まず、上述したワイヤー2bを図4と図11
の(a)と(b)にそれぞれ示したように、巻付け専用
機11を用いて巻き棒治具12に密巻きにした後、図1
1の(b)と(c)にそれぞれ示したように、該巻き棒
治具12ごと電気加熱炉13内に搬入して530℃の熱
雰囲気で6分間置いた後、該加熱炉13より取り出し
て、図11の(d)に示されたように、巻き棒治具12
ごと常温の水道水を入れた水槽14に入れ急冷させた。
のワイヤー2bにコイル状の巻線部2aを形成させるに
当たって、まず、上述したワイヤー2bを図4と図11
の(a)と(b)にそれぞれ示したように、巻付け専用
機11を用いて巻き棒治具12に密巻きにした後、図1
1の(b)と(c)にそれぞれ示したように、該巻き棒
治具12ごと電気加熱炉13内に搬入して530℃の熱
雰囲気で6分間置いた後、該加熱炉13より取り出し
て、図11の(d)に示されたように、巻き棒治具12
ごと常温の水道水を入れた水槽14に入れ急冷させた。
【0015】冷却後、水槽14より取り出して巻き棒治
具12よりワイヤー2bを取り外すと、図6と図11の
(e)に示されたように、該巻き棒冶具12に巻かれて
いた部分に、コイル状の1次予備巻線部15が形成され
た。このワイヤー2bの1次予備巻線部15は各山の間
隔が少し空くものの、螺旋形状はしっかりと保持された
ものであった。次いで、反転巻線部20の両端のワイヤ
ー2bを同軸方向へ曲げた後、このワイヤー2bを図8
と図11の(f)に示されたように、専用巻き機17を
用いて反対方向へ巻いて巻き方向を反転させると、図6
に示したように、山と山との間隔が空いていない密に巻
かれた反転巻線部20を有するワイヤー2bが得られ
た。
具12よりワイヤー2bを取り外すと、図6と図11の
(e)に示されたように、該巻き棒冶具12に巻かれて
いた部分に、コイル状の1次予備巻線部15が形成され
た。このワイヤー2bの1次予備巻線部15は各山の間
隔が少し空くものの、螺旋形状はしっかりと保持された
ものであった。次いで、反転巻線部20の両端のワイヤ
ー2bを同軸方向へ曲げた後、このワイヤー2bを図8
と図11の(f)に示されたように、専用巻き機17を
用いて反対方向へ巻いて巻き方向を反転させると、図6
に示したように、山と山との間隔が空いていない密に巻
かれた反転巻線部20を有するワイヤー2bが得られ
た。
【0016】このコイル状の反転巻線部20を有するワ
イヤー2bにポリウレタン製の樹脂製チューブ2eを被
覆するに当たっては、予め図示してない押出成型機を用
いて中心部軸方向にガイド線16を通した、図7に示さ
れたようなポリウレタン製の樹脂製チューブ2eを作
り、所望する長さに切断した後、この樹脂製チューブ2
eの一端を捲ってガイド線16を剥き出しにした後、こ
のガイド線16と1次予備巻線部15の各一端を半田
付、或は溶接等の手段で同軸方向に連結した。次いで、
図9と図11の(g)に示されたように、ガイド線16
の自由端側となる他端部と、反転巻線部20の自由端側
となる側の他端部を互いに反対方向へ引き伸ばして樹脂
製チューブ2eと共に一本の線状となるように張設固定
した後、樹脂製チューブ2eを被覆方向へ押したり引い
たりしながら被せてゆき、ワイヤー2bの外周へ被覆し
た。
イヤー2bにポリウレタン製の樹脂製チューブ2eを被
覆するに当たっては、予め図示してない押出成型機を用
いて中心部軸方向にガイド線16を通した、図7に示さ
れたようなポリウレタン製の樹脂製チューブ2eを作
り、所望する長さに切断した後、この樹脂製チューブ2
eの一端を捲ってガイド線16を剥き出しにした後、こ
のガイド線16と1次予備巻線部15の各一端を半田
付、或は溶接等の手段で同軸方向に連結した。次いで、
図9と図11の(g)に示されたように、ガイド線16
の自由端側となる他端部と、反転巻線部20の自由端側
となる側の他端部を互いに反対方向へ引き伸ばして樹脂
製チューブ2eと共に一本の線状となるように張設固定
した後、樹脂製チューブ2eを被覆方向へ押したり引い
たりしながら被せてゆき、ワイヤー2bの外周へ被覆し
た。
【0017】このようにして形成した樹脂製チューブ2
e付きのワイヤー2bを図11の(h)に示されたよう
に、加熱炉18内に搬入して120℃の雰囲気温度に1
0分間置いた後、取り出して自然冷却させた。
e付きのワイヤー2bを図11の(h)に示されたよう
に、加熱炉18内に搬入して120℃の雰囲気温度に1
0分間置いた後、取り出して自然冷却させた。
【0018】その結果、図10と図11の(i)に示さ
れたように、反転巻したワイヤー2bの外周へ樹脂製チ
ューブ2eを被覆した、その外径が約15mmの巻線部
2aを有するワイヤーコード2が得られた。
れたように、反転巻したワイヤー2bの外周へ樹脂製チ
ューブ2eを被覆した、その外径が約15mmの巻線部
2aを有するワイヤーコード2が得られた。
【0019】このようにして得られた線形が1.2mm
の集合撚線からなるワイヤー2bを用いて外径15mm
のワイヤーコード2のコイル状の巻線部2aが解ける状
態での吊り下げ試験の結果、24時間を経過しても、ほ
ぼ100%元の状態に戻り復元性に優れていることが判
明した。
の集合撚線からなるワイヤー2bを用いて外径15mm
のワイヤーコード2のコイル状の巻線部2aが解ける状
態での吊り下げ試験の結果、24時間を経過しても、ほ
ぼ100%元の状態に戻り復元性に優れていることが判
明した。
【0020】
【その他の実施例】尚、以上の実施例では、1次予備巻
線部を作る際の巻き戻しが起きない加熱温度を530℃
としたが、数多くの実験の結果、加熱温度が520℃〜
570℃までの間ならこれを急冷しても材質に異常はな
く、SUS304の材質を維持していることが判明して
いる。しかし、上述した実施例の条件の下では530℃
が最適温度である。
線部を作る際の巻き戻しが起きない加熱温度を530℃
としたが、数多くの実験の結果、加熱温度が520℃〜
570℃までの間ならこれを急冷しても材質に異常はな
く、SUS304の材質を維持していることが判明して
いる。しかし、上述した実施例の条件の下では530℃
が最適温度である。
【0021】また、ワイヤーの外周に被覆したチューブ
を該ワイヤーに馴染ませる加熱温度も、以上の実施例は
120℃としているが、これも実験の結果110℃〜1
30℃までの間ならば結果に大きな差の出ないことが判
明している。しかし、上述した実施例の条件の下では、
120℃が最適温度であることが判明している。
を該ワイヤーに馴染ませる加熱温度も、以上の実施例は
120℃としているが、これも実験の結果110℃〜1
30℃までの間ならば結果に大きな差の出ないことが判
明している。しかし、上述した実施例の条件の下では、
120℃が最適温度であることが判明している。
【0022】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
次のような効果を奏し得る。
次のような効果を奏し得る。
【0023】請求項1乃至2及び6のように構成したワ
イヤーコードは、従来公知の樹脂製のコイル状の巻線部
を有するコードに較べて刃物でも容易には切断できず、
さらに比較にならないほどの引張強度を有し、巻線部の
コイル形状が解けて、ほとんど直線状態となるまで引張
って24時間施置しても、元のコイル状の巻線部を有す
る状態に戻り、繰り返しの伸縮操作によっても、復元力
が落ちることのないという効果を奏し、自転車のかごに
入れたバッグ等の盗難防止、高所作業中における工具の
落下防止、釣竿の流失防止、各種キーの紛失防止のため
のキーホルダーや防災、介護、福祉用品等に用いること
ができる効用を有する。
イヤーコードは、従来公知の樹脂製のコイル状の巻線部
を有するコードに較べて刃物でも容易には切断できず、
さらに比較にならないほどの引張強度を有し、巻線部の
コイル形状が解けて、ほとんど直線状態となるまで引張
って24時間施置しても、元のコイル状の巻線部を有す
る状態に戻り、繰り返しの伸縮操作によっても、復元力
が落ちることのないという効果を奏し、自転車のかごに
入れたバッグ等の盗難防止、高所作業中における工具の
落下防止、釣竿の流失防止、各種キーの紛失防止のため
のキーホルダーや防災、介護、福祉用品等に用いること
ができる効用を有する。
【0024】請求項3乃至4のように構成すると、通常
は安定した復元力を持つコイル状の巻線部を形成するこ
とはないワイヤーを、復元力に優れ密に巻かれた形状の
安定した強度あるコイル状の巻線部を有するワイヤーコ
ードとすることができ、各種ホルダー用のコードとして
用いた場合にも、外側へ被覆した樹脂製チューブによっ
て、手触りのやわらかい感触とすることができるもので
ある。
は安定した復元力を持つコイル状の巻線部を形成するこ
とはないワイヤーを、復元力に優れ密に巻かれた形状の
安定した強度あるコイル状の巻線部を有するワイヤーコ
ードとすることができ、各種ホルダー用のコードとして
用いた場合にも、外側へ被覆した樹脂製チューブによっ
て、手触りのやわらかい感触とすることができるもので
ある。
【0025】請求項5のように構成すると、コイル状に
巻かれた巻線部を形成させたワイヤーに樹脂製チューブ
を被覆し易いという効果を奏し得る。
巻かれた巻線部を形成させたワイヤーに樹脂製チューブ
を被覆し易いという効果を奏し得る。
【0026】請求項7のように構成すると、実施の形態
で与えられた条件、即ち、材料がSUS304で、1.
2mm径の集合撚線で、ポリウレタンの樹脂製チューブ
を被覆したもので、最良の品質のものが得ることが出来
るという効果を奏し得る。
で与えられた条件、即ち、材料がSUS304で、1.
2mm径の集合撚線で、ポリウレタンの樹脂製チューブ
を被覆したもので、最良の品質のものが得ることが出来
るという効果を奏し得る。
【図1】この発明に係るワイヤーコードを用いた各種キ
ー用ホルダーの正面図である。
ー用ホルダーの正面図である。
【図2】この発明に係るワイヤーコードのワイヤーをむ
き出してみた拡大断面図である。
き出してみた拡大断面図である。
【図3】図1に示した各種キー用ホルダーの使用例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図4】巻付け専用機を用いてワイヤーを巻き棒治具へ
巻き付ける工程を説明する説明図である。
巻き付ける工程を説明する説明図である。
【図5】巻付け専用機より、巻き棒治具ごと1次予備巻
線部を取り外して水槽へ浸漬させる前の状態を説明する
説明図である。
線部を取り外して水槽へ浸漬させる前の状態を説明する
説明図である。
【図6】水槽より取り出して巻き棒治具より取り外して
見たワイヤーの1次予備巻線部の状態を説明する説明図
である。
見たワイヤーの1次予備巻線部の状態を説明する説明図
である。
【図7】反転巻線部の外周へ被覆させる樹脂製チューブ
の説明図である。
の説明図である。
【図8】樹脂製チューブを被覆させたワイヤーの1次予
備巻線部を反対方向の巻き方に反転させる工程を説明す
るための説明図である。
備巻線部を反対方向の巻き方に反転させる工程を説明す
るための説明図である。
【図9】ワイヤーへ樹脂製チューブを被せる工程を説明
する説明図である。
する説明図である。
【図10】出来上がったワイヤーコードの正面図であ
る。
る。
【図11】この発明に係るワイヤーコードの製造工程を
説明する説明図である。
説明する説明図である。
1 キーホルダー
2 ワイヤーコード
2a 巻線部
2b ワイヤー
2c 細線
2d 撚線
2e 樹脂製チューブ
12 巻き棒治具
15 1次予備巻線部
16 ガイド線
20 反転巻線部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月3日(2001.7.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
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Claims (7)
- 【請求項1】 コイル状の巻線部を有するワイヤーとこ
のワイヤーの上に被覆した樹脂製チューブとから成り、
前記コイル状の巻線部は一度コイル状に巻いたものを焼
入れし冷却の後、前記コイル状の巻線部を反対方向へ巻
いて巻き方向を反転させたものであり、前記樹脂製チュ
ーブは、焼入れしたコイル状の巻線部を反対方向へ巻い
た後前記ワイヤーへ被覆させて該ワイヤーと共に加熱し
たものであることを特徴とする、ワイヤーコード。 - 【請求項2】 前記ワイヤーは、ステンレス製の細線を
7本撚り合わせたものを1本の撚線とし、この撚線をさ
らに7本撚り合わせたものであることを特徴とする、請
求項1に記載のワイヤーコード。 - 【請求項3】 金属製の細線を集合して撚り合わせたワ
イヤーを巻き棒治具に密に巻き付けてコイル状の1次予
備巻線部を形成させ、この状態でコイル状の1次予備巻
線部に再び巻き戻しが起きない温度以上の温度で焼入れ
して冷却させ、次いで、巻き棒治具を外して反対方向へ
巻いて巻き方向を反転させて反転巻線部を形成させた後
その外周に樹脂製チューブを被覆し、しかる後該樹脂製
チューブがワイヤーに馴染む温度に加熱することを特徴
とする、ワイヤーコードの製造方法。 - 【請求項4】 前記ワイヤーは、ステンレス製の細線を
集合して撚り合わせたものであることを特徴とする、請
求項3に記載のワイヤーコードの製造方法。 - 【請求項5】 焼入れ後の反対方向へ巻いて巻き方向を
反転させた反転巻線部を有するワイヤーに樹脂製チュー
ブを被覆させるに当り、予め針金或はワイヤーから成る
ガイド線を通した樹脂製チューブを用意し、前記ガイド
線の一端をワイヤーの一端部軸方向に固着させ、前記ガ
イド線の自由端側と前記ワイヤーの自由端側を固定して
前記樹脂製チューブを被覆方向へ引張りつつ被覆させる
ことを特徴とする、請求項3乃至4のいずれかに記載の
ワイヤーコードの製造方法。 - 【請求項6】 請求項3乃至5のいずれかに記載した製
造方法で構成したことを特徴とする、ワイヤーコード。 - 【請求項7】 前記ワイヤーに焼入れをする温度が53
0℃±10℃であり、ワイヤーに被覆した樹脂製チュー
ブを馴染ませる温度が130度±5℃であることを特徴
とする、請求項1乃至6に記載のワイヤーコード並びに
ワイヤーコードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001200729A JP2003019530A (ja) | 2001-07-02 | 2001-07-02 | ワイヤーコード並びにこのワイヤーコードの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001200729A JP2003019530A (ja) | 2001-07-02 | 2001-07-02 | ワイヤーコード並びにこのワイヤーコードの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003019530A true JP2003019530A (ja) | 2003-01-21 |
Family
ID=19037804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001200729A Pending JP2003019530A (ja) | 2001-07-02 | 2001-07-02 | ワイヤーコード並びにこのワイヤーコードの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003019530A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101379917B1 (ko) * | 2012-08-28 | 2014-04-01 | 주식회사 씨티네트웍스 | 컬코드 제조장치 |
US9244269B2 (en) | 2008-10-10 | 2016-01-26 | Drnc Holdings, Inc. | Micro movable device and optical switching apparatus |
US9348135B2 (en) | 2008-10-08 | 2016-05-24 | Drnc Holdings, Inc. | Micro movable device and optical switching apparatus |
JP2021531230A (ja) * | 2018-07-24 | 2021-11-18 | 南▲開▼大学Nankai University | グラフェン−金属複合線の製造方法 |
-
2001
- 2001-07-02 JP JP2001200729A patent/JP2003019530A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9348135B2 (en) | 2008-10-08 | 2016-05-24 | Drnc Holdings, Inc. | Micro movable device and optical switching apparatus |
US9244269B2 (en) | 2008-10-10 | 2016-01-26 | Drnc Holdings, Inc. | Micro movable device and optical switching apparatus |
KR101379917B1 (ko) * | 2012-08-28 | 2014-04-01 | 주식회사 씨티네트웍스 | 컬코드 제조장치 |
JP2021531230A (ja) * | 2018-07-24 | 2021-11-18 | 南▲開▼大学Nankai University | グラフェン−金属複合線の製造方法 |
JP7168264B2 (ja) | 2018-07-24 | 2022-11-09 | 南▲開▼大学 | グラフェン-金属複合線の製造方法 |
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