JP2000170040A - 超弾性繊維材料とその製造方法 - Google Patents

超弾性繊維材料とその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な機能を持つ超弾性繊維材料、及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 横断面面積から算出される換算繊維径が
2〜800μmの繊維フィラメントの単一又は集束され
た複数本からなる超弾性繊維材料であって、該繊維材料
は、破断にまでは至らない塑性変形域での引張応力を加
えかつ除荷したときには、前記引張応力を付加する前の
繊維状態とは実質的に異なる他の形状に変形することが
でき、かつ他の形状における弾性特性が、少なくとも8
0%以上の形状回復率となる機能を有するものであるこ
とを特徴とする超弾性繊維材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な機能を持つ
超弾性繊維材料、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大きな弾性域を具え、見掛け上の降伏点
を越える歪を付加しても除荷することによりほぼ元の形
状に回復するという超弾性特性を有する例えばNiTi
系合金、CuZu系合金等のいわゆる金属間化合物であ
る超弾性材料は、従来ではステンレス鋼繊維などの一般
的な金属繊維材料が用いられてきた金属フィルタ、金属
織物などとして(例えば特開昭60−59036号公
報、特開昭60−58220号公報など)、又例えば特
開昭52−69597号が開示する除電ブラシ用の導電
性繊維などとして、その特性を生かした利用が図られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
超弾性特性を有する線材、繊維材料を製造する場合に
は、従来、張力を加えて真直性を与えつつ形状記憶熱処
理を行う方法が広く採用され、またこのような処理方法
として、例えばばね、カテーテルガイドワイヤなどの比
較的太くかつ真直な形状の線材を生産性よく形成すると
いう観点から連続熱処理法が採用されてきた。
【0004】しかしながら、この方法による形状記憶熱
処理は、前記のように直線形状での熱処理となり、特に
線径が数μm〜800μm程度の繊維フィラメントから
なるトウ、繊維材料において材料自体に予め非直線の形
状を付与することは極めて困難となる。
【0005】そのため、超弾性繊維材料を用いた例えば
織物製品、フェルト、フィルタ製品などの製品において
繊維フィラメントの分布密度を小さくし製品に弾力性、
柔軟性などを与え、かつ立体的な空孔形状を形成するこ
とも困難であり、超弾性繊維材料の超弾性としての機能
を十分に発揮しうる製品を得難いものとしている。
【0006】他方、形状記憶熱処理された繊維材料に対
して、その後の加工、例えば曲げ、波付け加工によって
その形状を変化させるには、超弾性材料は前記したよう
に高い形状回復特性を持っていることから、そのような
加工を施したとしても繊維の形状を実質的に変化させる
ことは困難である。
【0007】本発明者らは、鋭意研究を進めた結果、超
弾性繊維の製造段階で行う形状記憶熱処理時に所定の処
理を施しておくことによって、高い弾性回復特性を持つ
超弾性繊維材料において、例えばその長手方向に沿って
不規則なカール形状や湾曲形状を必要に応じて形成しう
る超弾性繊維材料、及びその製造方法の提供を目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、横断
面面積から算出される換算繊維径が2〜800μmの繊
維フィラメントの単一又は集束された複数本からなる超
弾性繊維材料であって、該繊維材料は、破断にまでは至
らない塑性変形域での引張応力を加えかつ除荷したとき
には、前記引張応力を付加する前の繊維状態とは実質的
に異なる他の形状に変形することができ、かつ他の形状
における弾性特性が、少なくとも80%以上の形状回復
率となる機能を有するものであることを特徴とする超弾
性繊維材料である。
【0009】又前記超弾性繊維材料を、複数本の繊維フ
ィラメントの束によって構成するとともに、前記他の形
状の発現によってその束内における前記繊維の分布密度
を小とすることもでき、さらに前記超弾性繊維材料を、
バニシ加工されていない粗雑な外表面の繊維フィラメン
トとし、かつ横断面の実周囲長さが該繊維の換算繊維径
により求まる周囲長さの1.05〜5倍となる断面非円
形形状に形成することもでき、また前記他の形状とし
て、長手方向に螺旋をなす螺旋形状とすることができ
る。
【0010】請求項5の発明は、横断面面積から算出さ
れる換算繊維径が2〜800μmの繊維フィラメントの
単一または集束された複数本からなる超弾性繊維材料
に、少なくともその軸芯方向とは異なる方向の別向きの
応力を付加し、もしくは付加しながら所定張力を加えて
形状記憶熱処理し超弾性特性を付与することを特徴とす
る超弾性繊維材料の製造方法である。
【0011】さらに前記別向きの応力を、前記繊維フィ
ラメントに所定に捩りを与える応力とすることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】超弾性繊維材料は、換算繊維径が
2μm〜800μmの超弾性特性を有する繊維材料であ
って、破断にまでは至らない塑性変形域での引張応力を
加えた後これを除荷したときに、前記引張応力を付加す
る前の形状である基本形状とは実質的に異なる他の形状
とする。
【0013】他の形状としては、繊維の長手方向に螺旋
にのびる螺旋状、又は波状、小曲り状、カール状などの
他、これらを混在させたような不規則な形状に形成され
たものも含む。該他の形状は超弾性繊維材料として有し
ている基本形状(例えば通常直線状に形状記憶処理がさ
れる)とは異なる形状を含む。他の形状が基本形状と異
なるか否かは、例えば繊維を投影した時の曲がりのピッ
チ、振幅の大小などを比較することができ、また他の形
状が、例えば繊維材料の長手方向全体を通じて連続させ
ても、断続させてもよい。また変形形状、変形程度が異
なる部分を混在させたものとすることができる。
【0014】前記超弾性繊維材料として、例えば複数の
繊維フィラメントを集合させたトウに前記他の形状を発
生させた場合には、各繊維はその束内で不規則な自由形
状が付与されることから、トウ全体としては繊維の分布
密度を小さくなり伸縮性を発揮できる。
【0015】従って、例えば伸縮性にすぐれた超弾性材
料からなる織物製品を得ようとする場合には、超弾性の
繊維フィラメント、それらのトウに所定の引張応力を付
加して前記他の形状を発現させた繊維材料を用いて製織
加工することによって得ることができる。しかも、各繊
維材料の他の形状を選択し、繊維密度を小さくすること
によって、加工後の製品には高い弾力性と小さい目開き
特性がもたらされることとなる。
【0016】また、この方法以外にも、例えば前記基本
形状の超弾性繊維材料をそのまま用いて一旦織物などに
成形し、その成形品に必要な引張り応力をその全体又は
部分的範囲に加えることによって、前記他の形状の製品
をうることも可能である。
【0017】図1は、基本形状の部分2と他の形状の部
分3とを有する超弾性繊維材料1を示している。また図
2の下段の図のように全体を他の形状の部分とすること
もできる。なお、上段の図は下段の繊維材料の基本形状
における形態を示す。
【0018】このような他の形状の超弾性繊維材料1に
より、例えばフェルト製品等を製造する場合において
は、例えば予め長さ30mm程度の長さに切断して超弾性
材料の短繊維として、これをランダムに堆積させ、又は
カード機に供給しフェルト成形することができる。これ
により、繊維の他の形状部分による三次元的な立体配向
によって各空隙精度、柔軟性、弾力性、からまり強度を
高めることができる。また必要に応じてバインダー等に
よって結合させ一体的な剛性、又は可撓性の不織布製品
とすることもできる。
【0019】なおこのような製品は、例えば除電ブラシ
として用いうる。除電ブラシについては、例えば特開昭
53−13597号公報、特開昭57−19998号公
報などが開示するように、テープ状の支持体間に除電体
を等間隔に挟持している。除電体として、前記他の形状
を出現させた束状の繊維材料を用いることにより、ブラ
シ先端側での各繊維の広がりを大きくすることができ、
被除電品に接触する繊維間隔が小さくなってより効率的
な除電効果が得られる。
【0020】超弾性繊維材料としては、例えば通常の形
状記憶合金、超弾性合金として用いられるNiTi合
金、CuZu合金、又はその一部を他の次の元素で置換
させてなる公知の材料を採用でき、例えば、繊維フィラ
メントの一本からなる単一線として、あるいは繊維フィ
ラメントの複数本を集束した繊維束、トウとして形成さ
れる。後者の繊維束に関して、予め集束した繊維束を得
る方法としては、例えば超弾性繊維となる素材の複数本
を各々隔離しながら全体を外装材で包んで得た複合線材
をダイス引抜きする、いわゆる集束伸線加工による方法
(特開昭63−203212号)が採用できる。
【0021】特にこの集束伸線法による繊維材料の場合
には、繊維生産性を高めるとともに、図3,4に示す如
く、バニシ加工されていない粗な外表面と、断面非円形
の不規則形状の繊維フィラメントを得ることができる。
【0022】このような粗な形状の繊維フィラメントに
おいて、横断面における全周の実周囲長さを換算繊維径
による周囲長さ(換算繊維径×π)の1.05〜5倍程
度の起伏形状とした場合には、前記他の形状を発現させ
やすくまた各繊維同士の絡まり強度も大きくできる利点
があるが、通常1.05〜2.5倍程度とするのがよ
い。
【0023】ここで換算繊維径とは横断面面積からその
横断面面積を有する真円の直径として換算したその直径
値をいう。
【0024】超弾性繊維材料として、換算繊維径を2〜
800μmの太さとする。これは800μmを越える程
太くしたものでは、繊維自身の剛性によって他の形状の
発現を困難にし、あるいは引張応力の付加の為の設備を
必要とすることとなり、また用途が限られることとな
る。
【0025】2μm未満のような微細繊維とするときに
も、使用する繊維材料が難加工材で細線化困難であるこ
とから、通常の加工では達成困難であり、好ましい線径
範囲としては5〜300μm、より好ましくは20〜1
00μmとする。
【0026】前記したこの繊維材料には、破断にまでは
至らない塑性変形域での引張応力を付加・除荷させる。
破断にまでは至らない塑性変形域での引張応力とは、図
5に示すような、例えばその材料の引張破断試験の結果
を縦軸に荷重を横軸に歪を示す荷重ー歪曲線とした線図
から求めることができる。
【0027】通常、超弾性金属材料の前記曲線は、荷重
の付加に伴い歪が比例的に増加する比例域A、見掛け上
の降伏域で歪が増加しても荷重が変わらないプラトー域
B、永久変形を起こす塑性域Cを経て破断点Dに達する
という過程を経るが、少なくともプラトー域Bまでの歪
に対してはこれを除荷することによってほぼ元の形状に
回復する。なおこのプラトー域Bは、例えば5%〜10
%程度の歪の領域と言われている。
【0028】破断にまでは至らない塑性変形域での引張
応力を加えるとは、超弾性繊維材料の全体もしくはその
一部に所定の破断にまでは至らない塑性変形域での引張
応力、即ちプラトー域Bを越え、かつ破断にまでは至ら
ない程度の引張応力を加えることをいう。この引張荷重
を付加することによって、該材料が有していた初期の例
えば直線状である基本形状から伸長した伸長形状を呈す
るとともに、除荷することにより、前記基本形状、伸長
形状とは異なる前記他の形状を発現させる。
【0029】なお、この引張応力を付加した後には除荷
する。このような引張応力の付加、除荷は、適宜繰返し
行うこともできる。このような付加、除荷によって、繊
維が当初有していた基本形状とは異なる前記他の形状に
変化する。またその変形程度は、引張力を大とするか、
繰り返し回数を増すことにより変形が大きくなる傾向を
示した。
【0030】また、前記他の形状において、少なくとも
80%以上の形状回復特性を具備している。したがっ
て、これは基本形状における場合と同様であり、従っ
て、基本形状、他の形状のいずれの状態でも弾性材料と
して十分に使用することができ、使用者は自在に選択で
きる。ここで形状回復特性は、材料が有するA5点温度
(オーステナイト変態終了温度)以上の温度域での値を
いい、80%以上とはこの温度域での値をいう。
【0031】さらに、このような超弾性繊維材料をの製
造するには、超弾性の繊維フィラメントの単一または集
束された複数本の束に、少なくともその軸芯方向とは異
なる方向に曲げ、捻りなどの別向きの応力を付加し、も
しくは付加しながら所定張力を加えて形状記憶熱処理さ
せる。ここで前記応力が付加される超弾性の繊維フィラ
メントとは、未だ超弾性機能までは有しない繊維フィラ
メントである。
【0032】またこの他の形状を出現させる為の手段と
しては、例えば上下一対の歯型間に挟みながら形成した
凹凸を生じさせる別向きの応力を付加することができ
る。このように付与された凹凸形状は、熱処理時の全体
的な張力によって軽減されほぼ直線状態となる。
【0033】形状記憶熱処理は、通常の超弾性線材など
と同様に、例えば温度350〜500℃程度の連続炉で
行われるが、例えば繊維フィラメントを所定の型にセッ
トしバッチ方式で熱処理することもできる。しかしこの
ような処理は、熱膨張や繊維形状などの観点から満足し
がたいときには、連続ストランド方式も用いうる。
【0034】またこの連続ストランド方式による場合、
超弾性の素材繊維には所定張力を加え、ほぼ直線状で加
熱されることとなるがこのとき、前記のように引張力と
は異なる方向の例えば曲げ、又は捻りなどの別向きの応
力を加える。
【0035】なお直線状態の繊維材料に前記の引張応力
を付加することにより他の形状に変化させる理由は解明
されてはいないが、この熱処理時の張力によって前記別
向きの応力の影響を見掛け上抑圧し、その後に付加され
る塑性変形域での大きな変形により記憶された本来の形
状が多少であれ、蘇生するものと推測される。
【0036】したがって、別向きの応力を付加すること
で得られる形状と記憶熱処理後の引張り応力によって発
生する前記他の形状とは、必ずしもその大きさや状態ま
でも同一なものとして再現されるものではなく、その
為、設計時にはその条件などについて調整しておくこと
が望まれる。
【0037】実験例として、例えば前記繊維材料として
複数本の繊維トウを用い、また形状記憶熱処理前に該ト
ウに捩りを与えて加熱したものでは、見掛け上は直線状
態を持ちながらも、一旦これを大きな力で数回引張った
ことによって、個々の繊維は大きな螺旋形状に変化さ
れ、各繊維の分布密度が小さいトウとすることができ
た。
【0038】
【実施例】図2の上段の図は、19本の換算繊維径25
μmの繊維フィラメントからなる超弾性繊維材料を1回
/インチのねじりを与えながら直線状に記憶熱処理した
ままの超弾性繊維フィラメントのトウを示している。ま
た下段の図は、このトウを数回、破断にまでは至らない
塑性変形域で80〜90kg/mm2 の引張応力を加えた後
に生じた他の形状を発現した状態を示し、全体的に螺旋
状の形状に変化していることが解る。なお図3はこの繊
維の表面状態を示す100倍の拡大図、図4は、断面形
状の400倍拡大図である。
【0039】図6は、本発明にかかる超弾性の繊維フィ
ラメントの束に、軸芯方向とは異なる捻れの別向きの応
力を付加して形状記憶熱処理させた超弾性繊維材料に、
5%歪を与えた引張試験の結果であり、温度40゜C、
25゜C、10゜C、0゜C、及び−10゜Cの場合を
(a−1)、(b−1)、(c−1)、(d−1)、
(e−1)で示している。各温度においてプラトー部が
見られ、回復率約80〜89%を有している。一方、こ
れを引張って他の形状とした場合を(a−2)、(b−
2)、(c−2)、(d−2)、(e−2)に示してい
る。他の形状の場合には、プラトー部は見られず、加工
硬化型のように荷重とともに歪が増加する状態を示し
た。したがって、このいずれの状態の繊維も弾性材料と
しての特性を備えたものである。また他の形状における
弾性特性は−10゜Cの場合を除いて基本形状の場合よ
りも高い80%以上の形状回復率となる機能を有し、ま
たこれらの図から、他の形状のものでは基本形状の場合
と比較して降伏点が大して低下していないことも特徴事
項といえる。
【0040】このようにして得られる繊維材料は、見か
け上は真直状態にあるものの前記方法で引張荷重を加え
ることによって、隠れていた他の形状、すなわち螺旋形
や波型形状を出現させることができることから、従来か
ら使用されている例えばステンレス鋼繊維に変えて、
糸、織布、編布、ロープ、フェルト、さらには他の繊維
などと複合させることができる。
【0041】
【発明の効果】このように超弾性繊維材料は、単に繊維
の軸芯方向からの引張り応力を付加することによって他
の形状に変化させることができ、しかもその状態でも高
い回復率を備えている為に、極めて容易に処理すること
ができるとともに、従来では達成できなかった繊維の分
布密度を小さくすることができる。
【0042】なお、これを使用する場合には他の形状ま
で発現させない状態でも可能であり、その選択は自由に
行うことができる。
【0043】またその製造方法においても、形状記憶熱
処理時に付加する別向きの応力によって発現させること
ができることから、容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超弾性繊維材料の一形態を例示する平面図であ
る。
【図2】超弾性繊維材料の他の形態を例示する拡大平面
図である。
【図3】集束伸線法による超弾性繊維材料を例示する平
面図である。
【図4】その断面図である。
【図5】超弾性繊維材料の荷重ー伸び線図である。
【図6】5%の歪の回復特性を比較した線図である。
【符号の説明】
2 基本形状の部分 3 他の形状の部分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 682 C22F 1/00 690 690 D01F 6/00 A D01F 6/00 D04H 1/42 D // D04H 1/42 A61M 25/00 450B Fターム(参考) 4L035 DD02 DD13 DD14 EE08 FF01 FF05 4L037 FA01 FA03 FA04 FA06 FA10 FA15 FA16 FA17 4L047 AA02 AB07 AB09 CB01 DA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横断面面積から算出される換算繊維径が2
    〜800μmの繊維フィラメントの単一又は集束された
    複数本からなる超弾性繊維材料であって、該繊維材料
    は、破断にまでは至らない塑性変形域での引張応力を加
    えかつ除荷したときには、前記引張応力を付加する前の
    繊維状態とは実質的に異なる他の形状に変形することが
    でき、かつ他の形状における弾性特性が、少なくとも8
    0%以上の形状回復率となる機能を有するものであるこ
    とを特徴とする超弾性繊維材料。
  2. 【請求項2】前記超弾性繊維材料は、複数本の繊維フィ
    ラメントの束によって構成されるとともに、前記他の形
    状の発現によってその束内における前記繊維の分布密度
    が小となることを特徴とする請求項1に記載の超弾性繊
    維材料。
  3. 【請求項3】前記超弾性繊維材料は、バニシ加工されて
    いない粗雑な外表面の繊維フィラメントからなり、かつ
    横断面の実周囲長さが該繊維の換算繊維径により求まる
    周囲長さの1.05〜5倍となる断面非円形形状に形成
    されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超
    弾性繊維材料。
  4. 【請求項4】前記他の形状は、長手方向に螺旋をなす螺
    旋形状であることを特徴とする請求項2又は3に記載の
    超弾性繊維材料。
  5. 【請求項5】横断面面積から算出される換算繊維径が2
    〜800μmの繊維フィラメントの単一または集束され
    た複数本からなる超弾性繊維材料に、少なくともその軸
    芯方向とは異なる方向の別向きの応力を付加し、もしく
    は付加しながら所定張力を加えて形状記憶熱処理し超弾
    性特性を付与することを特徴とする超弾性繊維材料の製
    造方法。
  6. 【請求項6】前記別向きの応力は、前記繊維フィラメン
    トに所定の捩りを与える捩り応力であることを特徴とす
    る請求項5に記載の超弾性繊維材料の製造方法。
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