JP2003019236A - 野球用又はソフトボール用バット、バット基材および弾性体スリーブ - Google Patents
野球用又はソフトボール用バット、バット基材および弾性体スリーブInfo
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Abstract
久性があり打球がよく飛ぶバットを得る。 【解決手段】 先端部10、打球部11、テーパー部1
2、グリップ部13からなる野球用又はソフトボール用
バット1において、打球部11の凹部2に反発特性値が
大きくなる物性の弾性体3を被覆一体化する。このよう
にすれば、打球時に弾性体3が圧縮変形するので、ボー
ルの変形による損失エネルギーを抑えることができる。
さらに、弾性体3の復元力が付加されてボールが打ち出
されることとなるので、従来のバットよりも反発特性に
優れたよく飛ぶ野球用又はソフトボール用バット1とす
ることができる。
Description
ボール用バットの反発特性の改良に関するものである。
下、バットという。)は、木製、チタニウムやチタニウ
ム合金やアルミニウム合金等の金属製のバットの他、カ
ーボンファイバー、グラスファイバー等にマトリックス
樹脂を含浸硬化させた繊維強化プラスチック製のバット
など、各種の素材により構成されたバットが市場に供給
されている。
たものでは、バットの特性値を大きく変えることは難し
いので、各種素材を組み合わせたバットが開発されてい
る。
ために、弾性体を被覆したものも各種開発されている。
例えば、特開昭62−106784号公報では、バット
の全長に渡るコア部に弾性体を被覆し、形状を既存のバ
ットと同一にしたクッションバットが開示されている。
実開昭63−156667号公報では、木製の芯に2つ
のスポンジゴムを張り合わせたスポンジゴムパッキング
バットが開示されている。また、特開2000−153
013公報では、軽量金属パイプの芯材のグリップ部を
除く周面に弾性体を被覆した野球用バットが開示されて
いる。さらに、特許第3003829号では、カーボン
繊維からなる芯材に硬質ウレタン層を被覆し、さらにそ
の上に合成樹脂を含浸させたガラス繊維からなる保護層
を設けた球技用バットが開示されている。
6784号公報、実開昭63−156667号公報、特
開2000−153013公報に開示されたバットにお
いて、弾性体を被覆する目的は、打撃時の衝撃や振動を
低下させ、打球の飛距離を抑えて安全に使用できるバッ
トを得ることである。従って、弾性体は打球が飛ばない
物性のものを用いており、これらのバットは、狭い場所
での使用やピンポン玉の打球やトスバッティングに適し
たものである。また、特許第3003829号では、製
造コストや製造工程の改良及び打球音や重量調整方法の
改良を目的としており、外観及び反発性能は、従来のバ
ットと何ら変わりはない。
るバットに要求される特性は、耐久性があり打球がよく
飛ぶバットであり、上述した従来のバットでは、このよ
うな要求を満足することは難しかった。
ためになされたものであり、この発明の目的は、優れた
耐久性を示すとともに、打球の飛距離を伸ばすことが可
能なバット、このようなバットを構成するバット基材お
よび弾性体スリーブを提供することである。
を伸ばすことが可能なバットの構成について様々な検討
を行なった結果、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、打球の飛距離を伸ばすためにはバットの反発特性値
を大きくすることが有効である。そして、発明者は、研
究の結果、この反発特性値を大きくする手段として、打
球時のボールの変形を小さくすることが有効であるとい
う知見を得た。
バットの表面に弾性体を被覆するといった手段を用いる
ことが考えられる。しかし、野球やソフトボールの試合
に用いるバットは、耐久性や反発性の他にも質量やバラ
ンスも重要な特性である。そして、バットの全体に渡っ
て弾性体を被覆すると、バットの質量が大きくなるた
め、これらの特性をバランス良く設計することが難しく
なる。
の発明の1の局面に従った野球用又はソフトボール用バ
ットは、先端部、打球部、テーパー部、グリップ部から
なる野球用又はソフトボール用バットにおいて、打球部
の凹部に反発特性値が大きくなる物性の弾性体を被覆一
体化するものである。
変形するので、ボールの変形による損失エネルギーを抑
えることができる。さらに、該弾性体の復元力が付加さ
れてボールが打ち出されることとなるので、従来のバッ
トよりも反発特性に優れたよく飛ぶバットとすることが
できる。つまり、打球時のボールの変形を弾性体の存在
により小さくできるとともに、弾性体の復元力を利用で
きるので、打球の飛距離を伸ばすことができる。こと
に、軟式野球ボールやゴムソフトボールのような柔らか
いボールを打球する場合でも、バットの反発特性を増大
することができる。
みに弾性体を被覆するので、弾性体をバットの全体に被
覆する場合よりバットの質量の増加を抑制できる。
手放されるが、バットの先端部まで弾性体を被覆したも
のでは、先端部が地面との摩擦により早期に破損する恐
れがある。本発明によるバットでは、打球部のみに弾性
体が被覆されているのでその恐れが無い(打球後に選手
がバットを手放した際、地面と弾性体とが接触して弾性
体が破損する危険性を低減できる)。
部を有する打球部、テーパー部、グリップ部を、従来の
バットと同様の剛性のある素材で形成できるので、従来
のバットと何ら遜色ない剛性を有するようにすることが
できる。したがって、耐久性のあるバットとすることが
できる。
動が弾性体により吸収されるので、打球時に打者の手が
しびれることがない。さらに、打球時に弾性体が変形す
ることによりボールと打球部との接触時間が長くなるの
で、ボールがバットに乗っている感覚が得られ、打球感
が向上する。
フトボール用バットにおいて、凹部の底部の角について
は応力集中による破損を避けるため、また、上部の角に
ついては打球による破損を避けるため、該凹部を、打球
部外径よりも小さな外径の打球部中央部と、打球部中央
部の先端部側端から先端部との境界まで、および打球部
中央部のテーパー部側端からテーパー部との境界までの
外径を斬増させて形成することが望ましい。
フトボール用バットにおいて、打球部の凹部は、バット
の中心軸からの距離が、中心軸から打球部の最外周部ま
での距離より小さい中央部底壁と、中心軸に沿った方向
において中央部底壁の両端に位置し、中心軸からの距離
が、中心軸から中央部底壁までの距離より大きくかつ中
心軸から打球部の最外周部までの距離より小さく、さら
に、中心軸の延びる方向とほぼ同じ方向に延在する段差
部底壁と、中央部底壁と段差部底壁とを接続する側壁と
を含んでいてもよい。また、側壁は中心軸に対して傾斜
していてもよい。
成することにより、凹部の側壁に凸部を形成したような
状態となっている。そのため、凹部の壁面と弾性体との
接触面積を大きくすることができる。このため、上記弾
性体端部で打撃した際にも、剥離する恐れがなくなり、
耐久性に優れたバットを得ることができる。
ール用バットにおいて、打球部は、凹部以外の領域に位
置し、最も外径の大きな最外周部と、凹部の壁面であっ
て、最外周部の外径より小さい外径を有する小外径部
と、野球用又はソフトボール用バットの中心軸の延びる
方向とほぼ同じ方向に延在する凹部の壁面であって、凹
部の端部に位置し、小外径部の外径より大きく最外周部
の外径より小さい外径を有する中外径部とを含んでいて
もよい。
ール用バットにおいて、弾性体は、硬度がJIS C硬
度で20〜80、比重が0.25〜0.70、300%
伸び時での引っ張り応力が1.0MPa〜4.0MPa
の合成樹脂発泡体であることが好ましい。また、より好
ましくは、弾性体の硬度がJISC硬度で20〜50、
比重が0.25〜0.50、300%伸び時での引っ張
り応力が1.0MPa〜1.8MPaである。この場
合、上述のようないわゆる軟質の合成樹脂発泡体を用い
ることで、バットの反発特性値を効果的に大きくでき
る。
フトボール用バットにおいて、合成樹脂発泡体は、製造
コストや成形性といった点から発泡ポリウレタンを用い
ることが望ましい。つまり、いわゆる軟質の発泡ポリウ
レタンを弾性体として用いれば、打球の飛距離を効果的
に伸ばすことができるとともに、バットの製造コストの
増大を抑制できる。
および硬質の3つのタイプに区分することができるが、
本発明において弾性体として用いる軟質の発泡ポリウレ
タンとは軟質および半硬質のポリウレタンに分類される
ものを含み、硬質のポリウレタンは含まれない。ここ
で、硬質のポリウレタンの伸びは一般に数%〜数十%で
あり、この程度しか伸びない硬質のポリウレタンは、本
発明における弾性体としての発泡ポリウレタンには該当
しない。
ール用バットは、弾性体の最外層上に形成された保護膜
を備えていてもよい。
を抑制することができる。したがって、バットの耐久性
を向上させることができる。特に、弾性体として上述し
たような軟質の合成樹脂発泡体を用いた場合、保護膜を
形成することでバットの耐久性を効果的に向上させるこ
とができる。
ール用バットにおいて、保護膜は合成樹脂製シートおよ
び合成樹脂製チューブの少なくともいずれか一方を含ん
でいてもよい。
ール用バットにおいて、保護膜の厚さは0.1mm以上
1.0mm以下であることが好ましく、保護膜は熱可塑
性ポリウレタンを含むことが好ましい。
性および弾性体と保護膜との接着性を効果的に向上させ
ることができる。
合成樹脂発泡体の最外層に耐摩耗性に優れた合成樹脂製
シート乃至チューブを被覆、成形する事が望ましい。ま
た、作業性、接着性を考慮した場合、合成樹脂製シート
乃至チューブは、厚さ0.1mm〜1.0mmの熱可塑
性ポリウレタンシート乃至チューブである事が望まし
い。
の特性を損なう事なく、バットとしての耐久性を向上さ
せる事ができる。
たは熱可塑性ポリウレタンチューブは、透明乃至半透明
である事が望ましい。上記シートの片面に印刷を施し、
弾性体表面にそのシートを印刷面が内側になるようチュ
ーブ状に融着させる事で、印刷が綺麗に透けて見えてバ
ットの外観が美しくなる。さらに、バットを長期に渡っ
て使用しても、印刷が剥離しないという特徴をもたせる
事ができる。
ール用バットにおいて、凹部は打球部の全周にわたって
形成されていることが好ましい。
ボールを打っても、打球の飛距離を向上させることがで
きる。
は、先端部、打球部、テーパー部およびグリップ部から
なる野球用又はソフトボール用バットを構成するバット
基材であって、打球部となるべき領域には凹部が形成さ
れていることを特徴とする。
部に弾性体を被覆一体化することで、本発明に従ったバ
ットを容易に製造できる。
て、打球部となるべき領域は、凹部以外の領域に位置
し、最も外径の大きな最外周部と、凹部の壁面であっ
て、最外周部の外径より小さい外径を有する小外径部
と、バットの中心軸の延びる方向とほぼ同じ方向に延在
する凹部の壁面であって、凹部の端部に位置し、小外径
部の外径より大きく最外周部の外径より小さい外径を有
する中外径部とを含んでいてもよい。
において、厚みの薄い領域を形成できるので、弾性体が
バット基材から剥がれ難いバットを容易に形成できる。
ブは、先端部、打球部、テーパー部およびグリップ部か
らなる野球用又はソフトボール用バットを構成し、打球
部に形成された凹部に嵌められる弾性体スリーブであっ
て、弾性体スリーブの中央部に位置し、最も内径の小さ
い最小内径部と、弾性体スリーブの端部に位置し、最小
内径部の内径より大きな内径を有し、弾性体スリーブの
延びる方向とほぼ同じ方向に延在する内径拡大部とを備
える。
球部の凹部に弾性体スリーブを被覆一体化することで、
本発明に従ったバットを容易に製造できる。
施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一ま
たは相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は
繰返さない。
ットの実施の形態1を示す側面部分断面模式図である。
図2は、図1の線分II−IIにおける断面模式図であ
る。図1および図2を参照して、本発明によるバットの
実施の形態1を説明する。
められた最も反発特性が大きくなる弾性体を打球部の凹
部に被覆一体化したものである。図1および図2に示す
ように、野球用又はソフトボール用バット1は、先端部
10、打球部11、テーパー部12およびグリップ部1
3とからなる。バット1を構成するバット基材としての
バットベース部材7には、打球部11となるべき部分に
凹部2が形成されている。該凹部は、バットの耐久性の
点から打球部11外径よりも小さな外径の打球部中央部
11aと、打球部中央部11aの先端部側端11bから
先端部10との境界まで、および打球部中央部11aの
テーパー部側端11cからテーパー部12との境界まで
の外径を斬増させて形成することが望ましい。打球部1
1の全周にわたって形成された凹部2には、弾性体3が
被覆一体化されている。なお、凹部2は打球部11の周
方向の一部分において形成されていてもよい。また、グ
リップ部13の終端部では、バットベース部材7にグリ
ップエンド4が嵌め込まれて固定されている。
球時に弾性体3が圧縮変形するので、ボールの変形によ
る損失エネルギーを抑えることができる。さらに、弾性
体3の復元力が付加されてボールが打ち出されることと
なるので、従来のバットよりも反発特性に優れたよく飛
ぶバット1を得ることができる。ことに、軟式野球ボー
ルやゴムソフトボールのような柔らかいボールを打球す
る場合でも、バット1の反発特性を増大することができ
る。
の一部のみに弾性体3を被覆するので、弾性体3をバッ
ト1の全体に被覆する場合よりバット1の質量の増加を
抑制できる。
は手放されるが、バット1の先端部10まで弾性体を被
覆したものでは、先端部10が地面との摩擦により早期
に弾性体などが破損する恐れがある。本発明によるバッ
ト1では、打球部11のみに弾性体3が被覆されている
のでその恐れが無い。
0、凹部2を有する打球部11、テーパー部12、グリ
ップ部13を、後述するように従来のバットと同様の剛
性のある素材で形成できるので、従来のバットと何ら遜
色ない剛性を有するようにすることができる。したがっ
て、耐久性のあるバット1を得ることができる。
振動が弾性体3により吸収されるので、打球時に打者の
手がしびれることがない。さらに、打球時に弾性体3が
変形することによりボールと打球部11との接触時間が
長くなるので、ボールがバット1に乗っている感覚が得
られ、打球感が向上する。
が形成されているので、打球部11のいずれの部分でボ
ールを打っても、ボールの飛距離を伸ばすことができ
る。
角2aおよび上部の角2bを丸くし、凹部2の側壁2c
をバットの長さ方向の中心軸6(図1参照)に対して垂
直に形成することもできる。図3は、図1および図2に
示した本発明によるバットの実施の形態1の第1の変形
例を説明するための部分断面模式図である。
(バットベース部材7)は、従来の素材を用いて、木
製、金属製、繊維強化プラスチック製のいずれでも形成
することができる。なお、先端部10およびグリップエ
ンド4は、バット全体としてバットベース部材7と一体
に形成することもできるが、別体に形成し取付けるよう
にしても良い。
型成形により、打球部11の凹部2に被覆一体化するこ
とが望ましい。なお、弾性体スリーブとしての弾性体3
を打球部11の凹部2の形状に合うように別体に形成
し、接着するようにしても良い。
にエネルギー損失率の低い素材であれば良く、アイオノ
マー、ブタジエン系ラバー等の素材の他、エアーバッグ
を用いることもできるが、質量やエネルギー損失率、さ
らに製造コストや成形のし易さを考慮すると、硬度がJ
IS C硬度で20〜80、比重が0.25〜0.7
0、300%伸び時での引っ張り応力が1.0MPa〜
4.0MPaの発泡ポリウレタンが好ましい。上記数値
範囲は、以下のような理由により決定された。すなわ
ち、硬度が20以下になると、バットとしての成形が難
しくなり、80以上になると、反発特性が従来のバット
とあまり変わらなくなる。同様に、比重が0.25以下
になるとバットとしての成形が難しくなり、0.70以
上になると、反発特性が従来のバットとあまり変わらな
くなる。また、300%伸び時での引っ張り応力が1.
0MPa以下になると、バットとしての成形が困難にな
り、4.0MPa以上になると反発特性が従来のバット
とあまり変わらなくなるためである。
JIS C硬度で20〜50、比重が0.25〜0.5
0、300%伸び時での引っ張り応力が1.0MPa〜
1.8MPaの発泡ポリウレタンを弾性体3として用い
ることが好ましい。
1の第2の変形例を説明するための側面部分断面模式図
である。図4は図1に対応する。図4を参照して、バッ
トの第2の変形例を説明する。
1および図2に示したバット1と同様の構造を備える
が、弾性体3の表面に保護膜としてのシート5が形成さ
れている。
3が保護されるので、バット1の耐久性を向上させるこ
とができる。特に、弾性体3として合成樹脂発泡体を用
いる場合、このようなシート5を配置することで効果的
にバットの耐久性を向上させることができる。
の最外層に被覆、成形されるシート5としては、耐摩耗
性に優れた合成樹脂製シート乃至チューブを用いること
が望ましい。作業性、接着性を考慮した場合、合成樹脂
製シート乃至チューブは、厚さ0.1mm以上1.0m
m以下の熱可塑性ポリウレタンシート乃至チューブであ
る事が望ましい。
厚みが0.1mm未満ではシート乃至チューブ自体の強
度が不足し、耐久性を高める要因にならない。また、
1.0mmを越えると、シート5自体が硬さを帯び、内
部に封入されている弾性体3の特性を損なうといった欠
点が生じる。また、上記熱可塑性ポリウレタンシート乃
至チューブはJIS A硬度で80〜100、引張強度
が450〜500kg/cm2のものを使用することが
望ましい。JIS A硬度が80未満の場合、シート乃
至チューブ自体の強度が不足し、耐久性を高める要因に
ならない。また、JIS A硬度が100を越えると、
シート5自体が硬さを帯び、内部に封入されている弾性
体3の特性を損なうといった欠点が生じる。引張強度に
関しても、同様の事が言える。
製シートは、透明乃至半透明である事が望ましく、シー
ト5の片面に印刷を施し、そのシート5を印刷面が内側
になるようチューブ状に融着させ、さらに上記チューブ
を弾性体3と一体に成形することで、印刷が綺麗に透け
て見え、外観が美しくなり、さらにバット1を長期に渡
って使用しても、印刷が剥離しないという特徴をもたせ
る事が可能となる。
ットの実施の形態2を示す側面部分断面模式図である。
図6は、図5の線分VI−VIにおける断面模式図であ
る。図7は、図5に示したバットの凹部を説明するため
の部分断面模式図である。図5〜図7を参照して、本発
明によるバットの実施の形態2を説明する。
本的に図4に示されたバットと同様の構造を備えるが、
凹部2の形状が異なる。すなわち、凹部2は、野球用又
はソフトボール用バット1の中心軸6からの距離が、中
心軸6から打球部11の最外周部までの距離R1(図7
参照)より小さい打球部中央部11aの小外径部として
の中央部底壁8と、中心軸6に沿った方向において打球
部中央部11aの両端に位置し、中心軸6からの距離
が、中心軸6から打球部中央部11aの中央部底壁8ま
での距離R2(図7参照)より大きく、かつ、中心軸6
から打球部11の最外周部9までの距離R1未満であ
り、中心軸6の延びる方向とほぼ同じ方向に延在する段
差部底壁としての端部領域15(図5参照)と、打球部
中央部11aと中外径部としての端部領域15とを接続
する側壁26とを含む。また、この側壁26は中心軸6
に対して傾斜している。
弾性体スリーブとしての弾性体3(図5参照)の端部で
ある内径拡大部17(図5参照)は、その厚さが弾性体
3の中央部である最小内径部16(図5参照)より相対
的に薄くなる(弾性体3は、最も内径の小さい最小内径
部16と、弾性体3の端部に位置し、最小内径部16の
内径より大きな内径を有し、弾性体3の延びる方向(中
心軸6の延びる方向)とほぼ同じ方向に延在する内径拡
大部17とを備える)。
を形成することにより、凹部2の側面に凸部(段差部1
4(図7参照))を形成した状態となっている。そのた
め、凹部2の側面と弾性体3との接触面積を大きくする
ことができる。このため、上記弾性体3の端部でボール
を打撃した際にも、弾性体3が剥離する恐れがなくな
り、耐久性に優れたバット1を得ることができる。
具体的に以下のような形状とすることができる。たとえ
ば、図7に示すように、バット1の中心軸6から打球部
11(図5参照)の最外周までの距離R1を34.5m
m、中心軸6から打球部中央部11aまでの距離R2を
20mmとした場合を考える。この場合、打球部1(図
5参照)の最外周面から端部領域15の表面までの深さ
である距離Tは、1.0mm以上10.0mm以下とす
ることができる。また、距離Tを1.5mm以上7.0
mm以下とすることが好ましい。さらに、距離Tを2.
0mm以上4.0mm以下とすることがより好ましい。
ここで、距離Tが1.0mm未満であると、この端部領
域15上に配置される弾性体3(図5参照)の厚みが薄
くなりすぎるため、弾性体3が剥がれやすい、あるいは
弾性体3が切れ易いといった問題が発生する。また、距
離Tが10.0mmを超えると、バット1(図5参照)
の本体であるバットベース部材7の本体強度に問題が生
じる(充分な強度を得られなくなる)おそれがある。
以上30.0mm以下としてもよい。さらに、幅Lを
5.0mm以上25.0mm以下とすることが好まし
い。さらに、幅Lを10.0mm以上20.0mm以下
とすることがより好ましい。ここで、幅Lが3.0mm
未満であると、弾性体3(図5参照)と端部領域15と
の接触面積が小さくなるので、弾性体3が端部領域15
から剥がれやすくなる。また、幅Lが30.0mmを超
えると、打球部11(図5参照)において充分な厚みを
有する弾性体3が配置された部分の大きさが小さくな
る。すなわち、打球の飛距離を最も増大させることが可
能な部分が小さくなる。
対する端部領域15の表面の傾斜角度は、−18°以上
+18°以下とすることができる。ここで、傾斜角度が
−18°とは、端部領域15のバット1の先端部10
(図5参照)側が中心軸6側に傾いた場合であって、図
7において端部領域15の表面に沿った直線を仮定し、
その直線と中心軸6との交点での交差角度が18°であ
ることを意味する。また、傾斜角度が+18°とは、端
部領域15のバット1のグリップ部13(図5参照)側
が中心軸6側に傾いた場合であって、図7において端部
領域15の表面に沿った直線を仮定し、その直線と中心
軸6との交点での交差角度が18°であることを意味す
る。さらに、傾斜角度を−12°以上+12°以下とす
ることが好ましく、傾斜角度を−6°以上+6°以下と
することがより好ましい。
°未満あるいは+18°超えの場合、弾性体3とバット
ベース部材7(図5参照)との剥離が起きやすくなる。
打球部中央部11a(凹部2の中央部)の中央部底壁8
とを接続する側壁26は、中心軸6に対して傾斜してい
てよいが、中心軸6に対してほぼ垂直に延在していても
よい。
2の変形例を示す側面部分断面模式図である。図8は図
5に対応する。図8を参照して、本発明によるバットの
実施の形態2の変形例を説明する。
5〜図7に示したバットと同様の構造を備えるが、打球
部11の弾性体3表面にはシート5(図5参照)が形成
されていない。つまり、弾性体3の表面が露出してい
る。この場合も、図5〜図7に示したバットと同様の効
果を得ることができる。
用いる発泡ポリウレタンの効果を確認するために行なっ
た2種類の実験結果を示す。
て、打球部モデルの反発実験を行なった。図9は、打球
部モデルの反発実験に用いた実験装置の概略模式図であ
る。
グマシン20、ハイスピードビデオカメラ21、および
画像解析装置(図示せず)からなる。ボール23を衝突
させる衝突対称物である打球部モデル22としては、鉄
板のみ、および鉄板に弾性体を貼り付けたものを準備し
た。実験では、ピッチングマシン20より打ち出したボ
ール23を、固定された打球部モデル22に衝突させ
た。そして、この衝突を真横からハイスピードビデオカ
メラ21により撮影し、衝突の前後におけるボール23
の速度から反発係数を計算した。
C硬度が40〜80、比重が0.35〜0.66の発泡
ポリウレタンシートで、一辺が10cmの正方形、厚み
が10mmのものを2枚張り合わせたものである。
なった。これは、軟式野球やソフトボールにおいてゴム
製のボールを打撃した時、ボールの弾性変形が大きく、
バットの反発特性が生かし切れず、どのようなバットで
も反発特性に顕著な差が出ないという問題があり、この
ような柔らかいボールにおいてもバットの反発特性を増
大することができる打球部の構成を確認するために、軟
式野球ボールを用いたものである。従って、硬式野球ボ
ール、革製ソフトボールにおいても、程度の差こそあれ
同様の効果が得られる。
を数式1に、データーの測定方法を以下に示す。
ピードビデオカメラにより撮影されたものを、画像解析
装置により画像解析する事によって得た。
を各打球部モデルに衝突させた反発実験結果を表1に示
す。
平坦な鉄板に衝突させるよりも弾性体を貼り付けたもの
の方が反発係数が高くなる。また、弾性体の硬度が低く
なるほど、弾性体の比重が小さくなるほど、また、弾性
体の弾性率が小さくなるほど反発係数が高くなってい
る。
いて、バットの反発実験を行なった。図10は、バット
の反発実験に用いた実験装置の概略模式図である。
ングマシン20、ハイスピードビデオカメラ21、画像
解析装置(図示せず)、バット置き台24により構成し
た。
出したボール23を、バット置き台24に載置したバッ
ト25に衝突させた。そして、この衝突を真上からハイ
スピードビデオカメラ21により撮影し、衝突前のボー
ル23の速度及び衝突後のボール23の速度、バット2
5の速度から反発係数を計算した。なお、反発係数eは
数式2により算出した。
よび図2に示した本発明によるバットについて反発係数
を求めた。反発実験に用いたバットは、従来の金属製軟
式野球用バットと、図1および図2に示した本発明によ
るバットである繊維強化プラスチック製軟式野球用バッ
トで、その主な仕様は表2に示す通りである。なお、本
発明のバットの弾性体は、JIS C硬度で43、比重
が0.35、弾性率(300%伸び時での引っ張り応
力)が1.23MPaの発泡ポリウレタンで、打球部の
凹部に厚さ20mmで被覆一体化されている。
軟式野球ボールを衝突させた実験結果を表3に示す。
ほうが約10%反発係数が高くなっており、従来品より
も本発明品のほうがよく飛ぶといえる。
図5および図6に示した本発明によるバットについて反
発係数を求めた。反発実験に用いたバットは、従来の金
属製軟式野球用バットと、図5および図6に示した本発
明によるバットである繊維強化プラスチック製軟式野球
用バットで、その主な仕様は表4に示す通りである。
凹部2(図5参照)における端部領域15の深さである
距離Tは4.0mm、端部領域15の幅Lは15.0m
m、バット1(図5参照)の中心軸6(図7参照)に対
する端部領域15の表面の傾斜角度は0°(端部領域1
5の表面が中心軸6とほぼ平行)とした。
IS C硬度で43、比重が0.35、弾性率(300
%伸び時での引っ張り応力)が1.23MPaの発泡ポ
リウレタンで、打球部の凹部の中央部において厚さ20
mmで被覆一体化されている。さらに、弾性体3(図5
参照)としての発泡ポリウレタンの最外層にはJISA
硬度で91、引張強度が474kg/cm2のシートを
融着する事によって得た厚さ0.3mmのシート5(図
5参照)としての熱可塑性ポリウレタンチューブを前記
弾性体に一体成形している。
び図2に示したバットの場合と同様に、130km/h
で軟式野球ボールを衝突させた実験結果を表5に示す。
ほうが約7%反発係数が高くなっており、従来品よりも
本発明品のほうがよく飛ぶといえる。
よび図6に示した本発明によるバットは、いずれも従来
品より反発係数が高くなっている。これは、以下のよう
な理由によると考えられる。すなわち、従来のバットで
は、打球時に打球面がたわむとともにボールが大きく変
形し、打球面とボールが復元しながらボールが打ち出さ
れる。一方、本発明のバットでは、打球時の衝撃エネル
ギーは、まず厚さ0.3mmの熱可塑性ポリウレタンチ
ューブ及び弾性体(あるいは弾性体3(図1参照))が
圧縮されることにより圧縮エネルギーに変換される。そ
の後、ボールが圧縮変形するので、従来のバットより
も、打球時のボールの変形量が小さくなる。この結果、
ボールの変形によるエネルギーロスが低下し、弾性体の
復元力が付加されて反発特性が向上するものと考えられ
る。
可塑性ポリウレタンチューブは、内部に封入された弾性
体の特性を損なうことなく機能しており、かつ耐久性に
優れるものである事は言うまでも無い。
について、図面に基づいて説明する。
明によるバットの効果を確認するため、実打試験を行な
った。
によるバットの実施例である軟式野球用バット1は、繊
維強化プラスチック製の中空バットで、先端部10、凹
部2を有する打球部11、テーパー部12、グリップ部
13の外殻(バットベース部材7)を、内圧成形法によ
り形成し、グリップ部13端に合成樹脂で別体に成形し
たグリップエンド4を挿入接着している。そして、打球
部11の凹部2をサンドブラスト処理した後、該凹部2
に弾性体3を被覆一体化できるように設計した金型を用
いて注型成形したものである。なお、弾性体3はJIS
C硬度で43、比重が0.35、弾性率(300%伸
び時での引っ張り応力)が1.23MPaの発泡ポリウ
レタンを用いた。
端から40mmの位置から260mmまでの打球部中央
部11aの外径は30mmである。そして、打球部中央
部11aの先端部側端11bから先端部10との境界ま
での外径および打球部中央部11aのテーパー部側端1
1cからテーパー部12との境界までの外径を斬増させ
て形成している。
と従来の金属製軟式野球用バットを用いて、実打試験を
行なった。その結果を表6に示す。
員5名の平均値であるが、前記反発実験での結果から予
測された結果、すなわち、本発明によるバットの方が従
来品より飛距離が大きくなることが確かめられた。
た本発明によるバットの効果を確認するため、実施例1
での実験と同様の実打試験を行なった。
は、基本的に実施例1のバットと同様の構造を備える繊
維強化プラスチック製の中空バットで、先端部10、凹
部2を有する打球部11、テーパー部12、グリップ部
13の外殻を、内圧成形法により形成し、グリップ部1
3端に合成樹脂で別体に成形したグリップエンド4を挿
入接着している。なお、打球部11に形成された凹部2
には、図5に示したようにその端部に端部領域15が形
成されている。そして、打球部11の凹部2をサンドブ
ラスト処理した後、該凹部2に弾性体3、さらに最外層
に厚さ0.3mmの熱可塑性製ポリウレタンシートを融
着させる事によって得たシート5としてのチューブを被
覆一体化できるように設計した金型を用いて注型成形し
たものである。なお、弾性体3としては、実施例1のバ
ットと同様にJIS C硬度で43、比重が0.35、
弾性率(300%伸び時での引っ張り応力)が1.23
MPaの発泡ポリウレタンを用いた。また、弾性体3の
表面に形成したシート5としては、0.3mmの熱可塑
性製ポリウレタンシートを融着させる事によって得たチ
ューブを用いた。このチューブはJIS A硬度で9
1、引張強度が474kg/cm2であった。
端から40mmの位置から260mmまでの打球部中央
部11aの外径は30mmである。そして、図7に示す
ように、凹部2の両端に位置する端部領域15と凹部2
の中央部の底壁とを接続する側壁26は、バット1(図
5参照)の中心軸6に対して傾斜している(図5に示す
ように、打球部中央部11aの先端部側端11bから先
端部10側に位置する端部領域15との境界までの外径
および打球部中央部11aのテーパー部側端11cから
テーパー部12側に位置する端部領域15との境界まで
の外径を斬増させている)。
金属製軟式野球用バットを用いて、実打試験を行なっ
た。その結果を表7に示す。
員5名の平均値であるが、前記反発実験での結果から予
測されたように、本発明によるバットの方が従来品より
打球の飛距離が伸びることが確かめられた。
が圧縮変形し、ボールの変形による損失エネルギーを抑
え、該弾性体の復元力が付加されてボールが打ち出され
ることとなるので、従来のバットよりも反発特性に優れ
たよく飛ぶバットとすることができる。
ルのような柔らかいボールを打球する場合でも、バット
の反発特性を増大することができる。
た厚さ0.1mm〜1.0mmの熱可塑性ポリウレタン
シート乃至チューブを被覆させる事により、内部に封入
された弾性体の特性を損なう事なく、バットとしての耐
久性を向上させる事ができる。また、先端部側近に設け
た段差部(端部領域)及びテーパー部側近に設けた段差
部(端部領域)により、上記弾性体及び熱可塑性ポリウ
レタンシートが端部においても剥離することが無く、耐
久性に優れたものである。
乃至半透明である事が望ましく、シートの片面に印刷を
施し、そのシートを印刷面が内側になるようチューブ状
に融着させる事で、印刷が綺麗に透けて見えて外観も美
しくなり、さらにバットを長期に渡って使用しても、印
刷が剥離しないという特徴をもたせる事ができる。
れるが、バットの先端部まで弾性体を被覆したもので
は、先端部が地面との摩擦により早期に破損する恐れが
ある。本発明のバットでは、打球部のみに弾性体が被覆
されているのでその恐れが無い。
有する打球部、テーパー部、グリップ部を、従来のバッ
トと同様の剛性のある素材で形成しているので、従来の
バットと何ら遜色ない剛性を有しており、耐久性のある
バットとすることができる。
弾性体により吸収されるので、打球時に手がしびれるこ
とがない。さらに、ボールと打球部との接触時間が長く
なるので、ボールがバットに乗っている感覚が得られ、
打球感が向上する。
面部分断面模式図である。
ある。
の実施の形態1の第1の変形例を説明するための部分断
面模式図である。
変形例を説明するための側面部分断面模式図である。
面部分断面模式図である。
ある。
部分断面模式図である。
を示す側面部分断面模式図である。
概略模式図である。
模式図である。
底部の角、2b 上部の角、2c,26 側壁、3
弾性体、4 グリップエンド、5 シート、6中心軸、
7 バットベース部材、8 中央部底壁、9 最外周
部、10 先端部、11 打球部、11a 打球部中央
部、11b 先端部側端、11c テーパー部側端、1
2 テーパー部、13 グリップ部、14 段差部、1
5 端部領域、16 最小内径部、17 内径拡大部、
20 ピッチングマシン、21ハイスピードビデオカメ
ラ、22 打球部モデル、23 ボール、24 バット
置き台、25 バット。
Claims (12)
- 【請求項1】 先端部、打球部、テーパー部、グリップ
部からなる野球用又はソフトボール用バットにおいて、
打球部の凹部に弾性体を被覆一体化した事を特徴とする
野球用又はソフトボール用バット。 - 【請求項2】 前記打球部の前記凹部を、打球部外径よ
りも小さな外径の打球部中央部と、前記打球部中央部の
先端部側端から前記先端部との境界までの外径および前
記打球部中央部のテーパー部側端から前記テーパー部と
の境界までの外径を斬増させて形成した事を特徴とする
請求項1に記載の野球用又はソフトボール用バット。 - 【請求項3】 前記打球部は、 前記凹部以外の領域に位置し、最も外径の大きな最外周
部と、 前記凹部の壁面であって、前記最外周部の外径より小さ
い外径を有する小外径部と、 前記バットの中心軸の延びる方向とほぼ同じ方向に延在
する前記凹部の壁面であって、前記凹部の端部に位置
し、前記小外径部の外径より大きく前記最外周部の外径
より小さい外径を有する中外径部とを含む、請求項1に
記載の野球用又はソフトボール用バット。 - 【請求項4】 前記弾性体は、硬度がJIS C硬度で
20〜80、比重が0.25〜0.70、300%伸び
時での引っ張り応力が1.0MPa〜4.0MPaの合
成樹脂発泡体である請求項1〜3のいずれか1項に記載
の野球用又はソフトボール用バット。 - 【請求項5】 前記合成樹脂発泡体が発泡ポリウレタン
である、請求項4に記載の野球用又はソフトボール用バ
ット。 - 【請求項6】 前記弾性体の最外層上に形成された保護
膜を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の野球
用又はソフトボール用バット。 - 【請求項7】 前記保護膜は合成樹脂製シートおよび合
成樹脂製チューブの少なくともいずれか一方を含む、請
求項6に記載の野球用又はソフトボール用バット。 - 【請求項8】 前記保護膜の厚さは0.1mm以上1.
0mm以下であり、前記保護膜は熱可塑性ポリウレタン
を含む、請求項6または7に記載の野球用又はソフトボ
ール用バット。 - 【請求項9】 前記凹部は前記打球部の全周にわたって
形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の
野球用又はソフトボール用バット。 - 【請求項10】 先端部、打球部、テーパー部およびグ
リップ部からなる野球用又はソフトボール用バットを構
成するバット基材であって、 前記打球部となるべき領域には凹部が形成されているこ
とを特徴とする、バット基材。 - 【請求項11】 前記打球部となるべき領域は、 前記凹部以外の領域に位置し、最も外径の大きな最外周
部と、 前記凹部の壁面であって、前記最外周部の外径より小さ
い外径を有する小外径部と、 前記バットの中心軸の延びる方向とほぼ同じ方向に延在
する前記凹部の壁面であって、前記凹部の端部に位置
し、前記小外径部の外径より大きく前記最外周部の外径
より小さい外径を有する中外径部とを含む、請求項10
に記載のバット基材。 - 【請求項12】 先端部、打球部、テーパー部およびグ
リップ部からなる野球用又はソフトボール用バットを構
成し、打球部に形成された凹部に嵌められる弾性体スリ
ーブであって、 前記弾性体スリーブの中央部に位置し、最も内径の小さ
い最小内径部と、 前記弾性体スリーブの端部に位置し、前記最小内径部の
内径より大きな内径を有し、前記弾性体スリーブの延び
る方向とほぼ同じ方向に延在する内径拡大部とを備え
る、弾性体スリーブ。
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