JP2010131355A - 野球用又はソフトボール用バット - Google Patents

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Abstract

【課題】打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制でき、且つ、特にバット先端部の強度が強化された野球用又はソフトボール用バットを提供する。
【解決手段】第一の管15と、前記第一の管の打球部12の外径より大きな内径を有する円筒形の第二の管20と、前記第二の管20を前記第一の管15の外周に係止する固定部材30とを有し、前記第一の管15は、前記打球部12側から先端部11側に向かって拡開されて前記第二の管20の内径より大きな外径を有するストッパ部と、前記打球部12側から前記ストッパ部に向かってなだらかに拡開されたステップ部とを有し、前記第二の管20は、前記打球部12の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記ストッパ部と前記ステップ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材30によって固定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、野球用又はソフトボール用バットの反発特性の改良に関するものである。
従来、高強度のバットで打った場合にボールの飛距離が伸びると考えられていた。これは、高強度のバットが反発特性に優れており、ボールの飛距離がバットの反発特性のみに依存すると考えられていたからである。しかし、近年においては、ボールの飛距離は、バットの強度よりも、むしろボールとバットが衝突した際に、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されるのを抑制し、且つ、バット自体の反発力が高いバットほど飛距離が伸びることがわかってきた。そこで、特許文献1に示されるように、金属バットの本体の外側又は内側に更に金属製の管(外側の管を「外管」、内側の管を「内管」という。)を設けて二重(以下、かかるバットを、二重層バットという。)とし、バット本体及び外管又は内管の間に隙間を設け、打球時に肉薄の管が撓むことで打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制して、飛距離を伸ばす試みがなされている。
図12は、二重層バットの一例の長手方向の切欠断面図及び幅方向の線A−A’の断面図である。図12において、バットは、概略バット先端部1、バット打球部2、バットテーパー部3及びバットグリップ部4から構成され、前記バット先端部1からバットテーパー部3にかけて外管20が嵌装され、バットテーパー部3において、バットに設けられた係止窪み70にスウェージング加工又はヘラ絞り加工によって係止される。この際、外管20とバットとの間に一定の隙間が設けられるように係止される。ここで、グリップ部4とは打者がバットを握る部分でグリップエンドから所定の長さで延伸されたバットの一番細い部分をいい、テーパー部3とはグリップ部4から徐々に直径が大きくなる部分を言う。また、バット先端部1とはグリップエンドから最遠に位置するバットの先端の樹脂等で形成された部分をいう。バット打球部2とは、バットのバットグリップ部4、バットテーパー部3、バット先端部1以外の部分で、バットテーパー部3の一番太い部分からバット先端に向かって所定の長さ延伸された部分(二重層バットの場合は、バットテーパー部3の一番太い部分からバット先端に向かって所定の長さ延伸された部分に位置する二重構造の外側及び内側の管の双方)をいい、一般的にボールを打撃するのに適するとされる部分である。なお、製造方法によっては、先端部分がバット打球部2と一体的に金属で形成される場合もあり、この場合は、該バットはバット打球部2、バットテーパー部3、バットグリップ部4から構成される。
かかる二重層バットは、最終工程で二つの管をスウェージング加工等にて係止する必要がある。この場合加工歪を除去するためには、スウェージング加工後に熱処理を施して応力の開放を行わなければならない。ところが、二重構造部分の熱処理は制御が困難であり、十分な強度を確保し耐久性を確保することが難しい。殊に、バット本体と外管又は内管の材質が異なる場合、それぞれの材質の融点等が異なるため熱処理の温度や時間等の制御が複雑になる。
一方、別のアプローチとして、特許文献2に示されるように、金属バットに凹部を設け、該凹部にウレタン層を形成する試みもなされている。いわゆるハイブリット型二重層バットである。図13は、ハイブリット型二重層バットの一例の長手方向の切欠断面図及び幅方向の線B−B’の断面図である。図13において、バット本体10のバット打球部2は、バット先端部1との境界及びバットテーパー部3との境界からバット打球部2内側に向かって、スウェージング加工等によってなだらかに縮径加工され、バット本体10を取り囲むように軟質ウレタン層101を形成し、更に外周に硬質ウレタン層102を形成する。このハイブリット型バットは、ボールがバットに衝突した際に、二層のウレタン層(101及び102)が収縮し、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを極力抑制して飛距離を伸ばすことができる。しかし、ウレタン層が経年変化によって劣化するため金属製バットに比してどうしても耐久性に劣るという問題がある。また、ポップフライが多くなる欠点もある。
そこで、特許文献3に示されたように、固定部材を使用して、二重層バットを製造する試みもなされている。
特開2001−79131号公報 特開2005−305146号公報 特開2008−29620号公報
本発明は、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制でき、且つ、特にバット先端部の強度が強化された野球用又はソフトボール用バットを提供することを目的とする。さらに、本発明は、製造が容易で、コストの低廉な野球用又はソフトボール用バットを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によって、グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する第一の管と、両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きな内径を有する円筒形の第二の管と、本体部及び前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部を備え、前記第二の管を前記第一の管の外周に係止する固定部材とを有し、前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有するステップ部及び前記ステップ部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記ストッパ部と前記ステップ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バットが提供される。
また、本発明の別の実施形態によって、グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する第一の管と、両端が開口し、前記打球部の外径より大きな内径を有する円筒形の第二の管と、両端が開口し、前記第二の管の外径より大きな内径を有する円筒形の第三の管と、本体部、前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部及び前記第二の管と前記第三の管との間に所定の隙間を形成する固定部材第1ストッパ部を備え、前記第二の管及び前記第三の管を前記第一の管の外周に係止する固定部材とを有し、前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有する第1ステップ部、前記第1ステップ部の外径と前記第二の管の内径より大きく且つ前記第三の管の内径より小さな外径を有する第1ストッパ部及び前記第1ストッパ部より外径が大きく且つ前記第三の管の内径より大きな外径を有する第2ストッパ部を有し、前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記第1ステップ部と前記第1ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記第1挿入部によって固定されて前記第一の管との間に所定の隙間を形成し、前記第三の管は、前記第二の管の外周に装着されて、一端が接着剤を介して前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材第1ストッパ部によって固定されて前記第二の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バットが提供される。
また、本発明のさらに別の実施形態によって、グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する第一の管と、両端が開口し、内径及び外径がそれぞれ同一であって且つ前記打球部の外径より大きな内径を有する円筒形の複数の第二の管と、本体部及び前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部とを備え、前記第二の管を前記第一の管の外周に係止する第1固定部材と、所定の厚さを有し、前記複数の第二の管を前記第一の管の外周に係止する第2固定部材とを有し、前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有するステップ部及び前記ステップ部より外径が大きく且つ前記複数の第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、前記複数の第二の管のうち少なくとも1個の管が他の管と異なる材質で形成され、前記複数の第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、接着材を介して前記第1固定部材、前記第2固定部材及び前記ステップ部と前記ストッパ部との間にそれぞれ固定されて前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バットが提供される。
本発明の更にまた別の実施形態によって、グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する金属から成る第一の管と、両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きな内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、本体部及び前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部を備え、前記第二の管を前記第一の管の外周に係止する固定部材とを有し、前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有するステップ部及び前記ステップ部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記ストッパ部と前記ステップ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バットが提供される。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、前記固定部の外径は、前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく且つ前記窪部の外径は、前記カール部の内径より小さく、前記窪部は、前記カール部によって係止されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部のみを有し、前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材及びスペーサを介して前記打球部の先端部側の端部に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成してもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、前記打球部のテーパー部側の所定の箇所に所定の溝を有し、前記固定部材は、前記挿入部の第一の管に面する側に凸状突起をさらに有し、前記固定部材は、前記第一の管と前記第二の管との間に挿入されて前記凸状突起が前記溝に嵌合されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は合成樹脂のいずれかで形成され、前記第二の管は、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、合金鋼、FRP、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金又はスカンジウム合金のいずれかで形成されてもよい。合成樹脂としては、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレンを用いるが、これに限定されるものではない。
また前記野球用又はソフトボール用バットの前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウムースカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼のいずれかによって形成され、且つ前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有する第2ステップ部及び第2ステップ部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有する第2ストッパ部をさらに有し、前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着剤を介して前記ステップ部と前記ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記第2ステップ部と前記第2ストッパ部との間に固定され、前記第2ストッパ部は、前記第二の管が前記ストッパ部と前記ステップ部との間及び前記第2ステップ部と前記第2ストッパ部との間に固定された後、前記第二の管の内径より大きな外径を有するように形成されてもよい。
前記野球用又はソフトボール用バットの前記第1ストッパ部は、前記先端部の端部から少なくとも100mm以上前記打球部側の位置に形成され、前記第二の管は、最も打撃に適した位置に配置されてもよい。
本発明によって、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制でき、且つ、特にバット先端部の強度が強化され、また、製造が容易で、コストの低廉な野球用又はソフトボール用バットが提供される。
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの長手方向の切欠断面図及び幅方向の線α−α’の断面図である。 本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの先端部及び打球部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットの打球部及びテーパー部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例1に係る野球用又はソフトボール用バットの先端部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例2に係る野球用又はソフトボール用バットの打球部及びテーパー部の長手方向の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットの、先端部の長手方法の拡大断面図である。 本発明の実施形態1の実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットの、先端部の長手方法の拡大断面図である。 本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットの長手方向の切欠断面図及び幅方向の線β−β’の断面図である。 本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットの、長手方向表面部及び長手方向切欠断面図である。 本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バットの、長手方向表面図及び長手方向断面図を示す図である。 本発明の実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バットの第二の管20の複合多層構造を示す図である。 二重層バットの一例の長手方向の切欠断面図及び幅方向の線A−A’の断面図である。 ハイブリット型二重層バットの一例の長手方向の切欠断面図及び幅方向の線B−B’の断面図である。
[二重層バットの構造]
以下、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットについて、図を基に説明する。なお、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。図1は、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの長手方向の切欠断面図及び幅方向の線α−α’の断面図である。また、図2は、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの先端部及び打球部の長手方向の拡大断面図である。なお、実施形態においては、本発明の野球用及びソフトボール用バットの一例を示しており、本発明の野球用及びソフトボール用バットは、それら実施例に限定されるわけではない。
図1において、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットは、概略、先端部11、打球部12、テーパー部13及びグリップ部14を有する第一の管15と、第一の管15の打球部12の外周に装着されて固定される第二の管20と、固定部材30と、キャップ40とから構成される。なお、本発明の実施形態1においては、前記第二の管20を外管20という場合もある。また、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットにおいては、第一の管15の打球部12と第二の管20とが一体となってボールを打撃する打球部を形成するが、説明の都合上、以下の記載においては、第一の管15の該当部分のみを打球部12と称する。
図1において、第一の管15は打者がボールを打撃する際の中心をなすものであり、打者はグリップ部14を握ってバットを振り、投球されたボールを打撃する。上述したように第一の管15は、概略4つの構成部分である先端部11、打球部12、テーパー部13及びグリップ部14から構成され、一般的に軽量化と強度確保のためにアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼等により一体的に形成される。但し、これに限定されるものではなく、例えば、チタン又はチタニウム合金等で形成しても良い。加工の容易性及び価格の面からアメリカ・アルミナム協会制定規格に規定されるアルミニウム合金のAA7050、AA7046等のA7000系のアルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金又はスカンジウム合金が好ましい。また、特に子供用のバットの場合及び女子のソフトボール用のバットの場合には、第一の管15は、FRP(Fiber_Reinforced_Plastics 繊維強化プラスチック)で形成してもよい。FRPには、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)、CFRP(炭素繊維強化プラスチック。以下、カーボン・ファイバーという。)、BFRP(ボロン繊維強化プラスチック)、AFRP、KFRP(アラミド繊維(ケブラー)強化プラスチック)等の種類があるが、いずれを用いても良く、特に価格の面から、カーボン・ファイバーが好ましい。FRPによって第一の管15を形成した場合、バット全体の重量を非常に軽量化できるため、特に非力な子供や女性であっても、スウィング・スピードを向上させることができる。さらに、第一の管15の材質は、プラスチック等の合成樹脂であっても良く、発泡成形であると、非発泡成形であるとを問わない。合成樹脂で第1の管15を形成した場合も、バット全体の重量を軽量化することができ、スウィング・スピードを向上させることができる。
第一の管15の形成方法について説明するが、第一の管15を合成樹脂で形成する場合は、上述したように発泡成形であると、非発泡成形であるとを問わず一般的な成形方法であるため説明は省略する。従って以下においては、第一の管15を金属で形成する場合と、FRPで形成する場合に分けて説明する。なお、金属で形成する場合については、材質をアルミニウム合金とした場合を例にして説明する。まず、第一の管15を金属で形成する場合には、本発明の実施形態1においては、第一の管15は、二重構造のバット全体の軽量化を図るため、例えば肉厚が1mm〜3mmに形成される。第一の管15は、上述した金属で形成された後、加工歪を除去して所定の強度を確保するために一連の熱処理加工が行われ、応力が開放された後に使用される。なお、上述した肉厚は一例でありこれに限定されるわけではない。
第一の管15は、肉厚の円筒形の管を、スウェージング加工等の加工手段を用いて加工して形成する。本実施の形態においては、野球規則で定められたバットの最大径の範囲内の直径を有するアルミニウム合金の第一の管15を、先端部11からグリップ部14に向かって、スウェージング加工によって縮径加工して形成した。まず、先端部11から、所定の長さグリップ14側に寄った第一の箇所で、所定の径だけ縮径を行う。前記所定の径は、外管である第二の管20の肉厚及び接着剤50の厚さである。そして、縮径加工されたこの第一の箇所をストッパ部18という。図2を参照することにより、ストッパ部18が詳細に理解される。ストッパ部18は、後に外管20が装着されて二重層バットが形成された後、外管20がバット先端側に移動することを、係止する役割を果す。
さらに、前記ストッパ部18からグリップ部14側に向かって一定距離寄った第二の箇所82から第三の箇所83まで、なだらかにグリップ14側に向かって所定の高さ(言い換えれば、所定の径。)だけ縮径する。前記所定の高さは、後に第二の管20を第一の管15に接着剤50を介して装着した際に、第一の管15と第二の管20との間に、所定の高さの隙間60が形成される高さである。前記第二の箇所82と前記第三の箇所83までの間をステップ部17という。図2を参照することにより、ステップ部17が詳細に理解される。なお、第一の管15の前記ストッパ部18から第二の箇所82までの間は、後に、第二の管20が装着された際に、接着剤50を介して第二の管20が固定される部分であり、また、打撃時に第二の管20が撓む際のバネの支点に相当する役割を果す部分である。
次に、さらに前記第三の箇所83からグリップ14側に打球部12の長さ分、同一径に縮径加工する。そして前記第三の箇所83から打球部12の長さ分グリップ部14側に寄った第四の箇所84から、グリップ部14に向けてスウェージング加工によって徐々に縮径加工して、テーパー部13及びグリップ部14を形成する。グリップエンドの部分は、へら絞り加工によって閉封する。但し、グリップエンドの加工はこれに限定されず、例えば、予め別個に形成したグリップエンド部分を、ねじ及び接着剤で係止しても良いし、また、溶接によって係止しても良い。グリップエンドの形成方法は、適宜選択され得る。一方、先端部11の端部は、所定の長さ、内側に向かって湾曲させ(以下、この処理をカール処理と言う。)カール部19を形成する。言い換えれば、先端部11の端部を内側に向かってほぼ直角に折り曲げる。前記所定の長さは、後に圧入加工するキャップ40を係止するのに充分な長さであれば良く、約3mm〜10mmであるが、好適には約5mm程度である。
また、第一の管15の形成方法は、上記に限定されない。打球部12の外径を有する両端が開口した円筒形の管を、一端をスウェージング加工等によって縮径加工してテーパー部13及びグリップ部14を形成し、一方、他端を先端部11に向かってステップ部17及びストッパ部18を形成するように拡管加工して所望の第一の管15を形成しても良い。第一の管の形成方法は、適宜選択され得る。へら絞り加工、あるいは予め別個に形成したグリップエンドをねじ止め又は溶接等する加工によるグリップエンドの形成及びカール加工によるカール部19の形成は同様である。なお、縮径加工は、上述したスウェージング加工以外の加工方法、例えばステップ加工やテーパリング加工によっても良い。
次に、第一の管15を、FRPで形成する場合について説明する。FRPでバットを成形する方法として、代表的には内圧成形とS−RIM成形の2つの方法があるが、以下においては、内圧成形で形成する場合について説明する。但し、これに限定されず、他の成形方法を用いてもよい。まず、カーボン・ファイバーによって形成したプリプレグ(繊維と接着剤を予め馴染ませてある部材)を用意する。プリプレグは、バットの寸法及び形状に合わせて、テーパー形状に形成した所望の長さのものを用いる。また、プリプレグの内径は、形成されるバットの各部分の内径よりも小さく形成されている。次に、バットの形状に合わせて形成し、外形がバットの内径にほぼ等しいマンドレルに、バットのグリップエンドに相当する側から、プリプレグを装着する。なお、マンドレルの先端側(バットの先端に相当する部分)については、図1に示す第1の管15の先端と同様に、第一の管カール部19、第一の箇所81、第二の箇所82、第三の箇所83が形成されている。次に、マンドレルを外し、内圧を掛けるためのチューブを挿入し、これを金型にセットして、プレス機に入れて内圧を掛けて加熱する。脱型し、内圧チューブを取り除いて、更にアフターキュアーを行って、第一の管15が形成される。アフターキュアーは必要に応じて行えばよい。以上説明した方法によって、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットの第1の管15が、金属またはFRPによって形成される。
上述した工程によって形成される本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの第一の管15は、ステップ部17及びストッパ部18を有する。ステップ部17とストッパ部18との間の第一の管15の外径は、打球部12の外径よりも大きく、且つ第二の管20の内径よりも小さいが、第二の管20の内径より若干小さい程度である。従って、後に第一の管15のグリップエンド側から第二の管20を挿入し、第一の管15の打球部12の外周に第二の管20の一端を接着剤50を介して装着し、接着剤50が固化することで第二の管20が確実に固定される。また、第二の管20の他端は、以下で詳述する固定部材30及び接着剤50によって固定される。そして、第二の管20は、第一の管15の打球部12の外周に所望の高さの隙間60を有して係止されることになる。
一方、ストッパ部18の外径は、第二の管20の内径より大きく、好適には、第二の管20の外径と同一の径とされる。これによって、完成したバットを振った際に、第二の管20は、遠心力で先端部11側に移動しようとするが、このストッパ部18で確実に移動が阻止される。第一の管15と第二の管20の材質は、それぞれを金属で形成する場合であっても後述するように異なるが、何れの場合においても熱膨張率に大幅な相違がない。従って、第二の管20は確実に第一の管15の打球部12の外周に固定され、第一の管15の先端部11が破損しない限り、第二の管20が先端部11側から飛び出したり、抜け落ちたりすることがない。なお、ストッパ部18の外径を第二の管20の外径と同一の径とするのは、バットが完成した際に、ストッパ部18の外面と第二の管20の外面とが面一に構成されるようにするためである。
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの第二の管20は、両端が開口した円筒形の管である。第二の管20の内径は、第一の管15の打球部12の外径よりも大きく、好適には、第一の管15と第二の管20との間に形成する隙間60の高さの約2倍分第一の管15の外径より大きい径である。また、第二の管20の材質は、第一の管15と同じアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼等で形成されても良いし、軽量で反発特性に優れるチタン、チタニウム合金、マグネシウム合金等で形成されても良い。さらにリン青銅、銅合金、金合金、白金合金等であっても良い。また、第二の管20を、第一の管15と同様にFRPで形成してもよい。好適には、反発特性に優れるチタン、チタニウム合金、マグネシウム合金又は合金鋼のいずれかを用いる。第二の管20を金属で形成する場合は、第一の管15と別個に形成され、別個に熱処理されたうえで使用される。従って、一般的な二重層バットと比較して、熱処理が容易であり、特に第一の管15と第二の管20との材質が異なる場合の熱処理の困難性が解消される。かかる材質からなる第二の管20を、第一の管15の打球部12の外周に、所望の高さを有する隙間60を形成するように固定する。これにより、ボールを打撃した際に、二重構造の打球部が撓むことでボールの変形エネルギーを吸収し、ボールを遠くに飛ばすことができる。
なお図示していないが、上述した第二の管20の外周に、第二の管20の傷防止及び外観上のデザイン的効果を目的として化粧シートを貼っても良い。前記化粧シートには、ポリエチレンフィルム、エラストマーフィルム及びプラスチックフィルム等の樹脂フィルムや、シート状のFRP(Fiber_Reinforced_Plastics 繊維強化プラスチック)等が用いられる。
固定部材30は、本体部31と挿入部32を有する。挿入部32は、所望の高さを有する。この高さは、接着剤50を介して、挿入部32を第一の管15と第二の管20との間に挿入して2つの管を固定した場合に、前記2つの管の間に所望の高さの隙間60が形成される高さである。言い換えれば、形成する隙間60の所望の高さから、介在させる接着剤50が固化した場合の高さを差し引いた高さに設定される。なお、この挿入部32は、打撃時に第二の管20が撓む際のバネの支点に相当する役割を果す部分でもある。
図1に示した、本実施の形態おいては、第一の管15の先端部11には、キャップ40が圧入加工によって装着される。バット使用時には、一般的に打撃が終わった後バットは放り投げられる。また、使用者によっては、先端側でスパイクを叩いて泥を落としたり、また地面を叩いたりする場合もある。キャップ40は、かかる場合に、バットを保護する役割を果す。即ち、キャップ40は、上述した使用者の打撃以外の行為によるバットの破損を防ぐ役割も果している。
かかる機能を果すキャップ40は、本実施形態では樹脂によって形成され、上述したように、圧入加工によって、第一の管15の先端に挿入される。図2を参照して、キャップ40を詳細に説明する。図2に示すように、キャップ40は、キャップ先端部41、キャップ窪部42、キャップ固定部43及びキャップ第二固定部44からなる。キャップ先端部41は、バットが形成された後に、第一の管先端部11を保護する部分である。
キャップ窪部42は、キャップ40が圧入加工によって、第一の管先端部11に挿入された場合に、キャップ40を第一の管先端部11に固定する役割を果す部分である。即ち、キャップ窪部42の外径は、先端部11のカール部19の内径よりも小さい。従って圧入されると、前記カール部19が、キャップ40のこの窪部42に食い込むため、キャップ40が第一の管先端部11に嵌合するのである。
キャップ固定部43は、カール部19の内径より大きな外径を有し、従って、一旦圧力によってキャップ40が第一の管先端部11に挿入されると、このキャップ固定部43がカール部19に引っ掛かって、キャップ40が飛び出すのを係止する。さらに圧入加工の際に、第一の管先端部11の内側に接着剤50が塗布され、キャップ固定部43の外側と、第一の管先端部11の内側との間において前記接着剤が固化して、キャップ40をさらに強固に固定する。同様にキャップ第二固定部44も、接着剤50を介することで、キャップ40を第一の管先端部11に固定する役割を果す。キャップ第二固定部44は、先端が、ステップ部17の内側の形状に合わせて形成され、密着性を高めている。
上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットは、第一の管15の打球部12の外周に第二の管20が装着されて固定された二重層バットである。固定部材30は、この第二の管20の一端を第一の管15に係止する部材である。図を基に説明する。図3は、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットの打球部及びテーパー部の長手方向の拡大断面図である。
図3に示すように、固定部材30は、概略本体部31及び挿入部32から形成される。固定部材30は、中心部に円形の空洞を有するドーナツ型の部材である。第一の管15に第二の管20が装着された後、第一の管15のグリップエンド側から、固定部材30が第一の管15の外周に装着され、固定部材30の挿入部32が、第一の管15と第二の管20との間に挿入される。この時、固定部材30の挿入部32の両面及び本体部31の内側の面に接着材50が塗布され、接着剤50が固化することで、固定部材30が第一の管15の外周に固定され、且つ、固定部材30の挿入部32の外周に第二の管20が固定される。形成された二重層バットの外管(即ち、第二の管。)20には、打撃の際遠心力が働き、バット先端側に移動しようとする。従って、外管20のバット先端側における係止は非常に重要となるが、一方、グリップ側に向かっては、かかる遠心力が働かないため、かかる部分における係止は、先端側における係止に比して強固性が要求されない。従って、接着剤50による係止で、充分に要求される係止の強個性が充たされる。
ここで、固定部材30の挿入部32の厚さは、所定の厚さに形成される。即ち、挿入部32の両面に塗布した接着剤50が固化して、第一の管15と第二の管20とが、所望の高さを有する隙間60をもって係止されるが、前記所定の厚さは、この形成される隙間60の高さから、両面に塗布した接着剤50が固化した場合の高さを差し引いた厚さである。これによって、前述の通り、所望の高さの隙間60が形成される。なお、本体部31の外面は、第一の管テーパー部13に向かって、なだらかに縮径するように形成され、バットの外面に凹凸ができないように形成される。
上述した固定部材30は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレン等のプラスチックや合成ゴム、その他のエラストマー等の素材にて形成されるが、固定部材30の素材はこれらに限定されるわけではない。合成樹脂、金属、セラミック等であっても良い。
図1において、隙間60は、上述したように第一の管15と第二の管20との間に形成される。即ち、両端が開口した第二の管20の一端が、第一の管15のステップ部17とストッパ部18との間の部分の外周に係止され、他端が所定の高さを有する固定部材30の挿入部32を介することによって第一の管15の外周に係止されることで形成される。図1(b)の幅方向の断面図によって、隙間60が一層明確に把握できる。前記隙間60は、第二の管20と第一の管15との間にあって、ボールを打撃した際に第二の管20が内部側に撓んで打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制する役割を果たすための空間である。なお、この隙間60の高さは、ステップ部17の縮径(または、加工方法によっては拡径。)加工する所定の高さ(言い換えれば、所定の径。)によって調整することができる。本実施形態においては、隙間60の間隔は、第一の管15及び第二の管20の材質等によって、例えば約0.1mm〜3.0mmの間で設定される。
[二重層バットの効果]
以上のような構造を有する、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットは、第一の管(内管)15と、第二の管(外管)20との間に所定の隙間60を有する。そして、外管20が、軽量化を図るためにFRPで形成する場合を除いて、ほとんどの場合内管15より反発特性に優れる金属で形成される。従って、内管15及び外管20をそれぞれ肉薄に形成することができ且つ所定の隙間60を有するために、ボールを打撃した際に、主に外管20が内側に撓んで、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制し、且つ外管20自体が反発特性に優れるため、ボールの飛距離を伸ばすことができる。
第二に、バット先端にあたる第一の管先端部11が金属製の管または、剛性の高いFRPの管で形成されており、バット先端部の剛性が高い。例えば、文献3に記載のバットに比してより剛性が高い。従って、バット先端側で打撃しても打球が飛ぶバットといえる。さらに、前述のようにバット先端側まで金属またはFRPで形成されるため、第三に、バットの耐久性が向上する。
上述したようにキャップ40は、圧入加工によって第一の管先端部11に挿入するため、加工が容易である。従って第四に、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットは、作業工程の短縮を図ることができる。また、部材を嵌合するために複雑な加工を施す必要がなく、第一の管先端部11の加工に厳しい加工精度が要求されない。従って、部材コストを抑制することができ、ひいては製品コストを抑制できる。
第五に、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットは、安全性が向上する。即ち、上述したように本バットは、内管15のストッパ部18で外管20を係止する。二つの管の内径及び外径を調整することで確実に係止できる。従って、樹脂製のキャップ40が破損しても、内管15自体が破損しない限り外管20が外れて飛び出すことはなく、安全性が向上するのである。
第六に、本発明の実施形態1に係る野球用またはソフトボール用バットは、ライフサイクルが格段に長い。本発明の第1の実施形態に係るバットは、金属又は金属とFRPとの二重層構造としているが、第二の管20が固定部材30を介して接着剤50で接着されて係止されているため、ボールを打撃して痛みやすい第二の管20のみを、簡単に交換することができる。従来の金属の二重層構造のバットにおいては、外管20(又は内管)がスウェージング加工によってバット本体10に係止されているため、外管20(又は内管)が破損しても交換することができなかった。本実施形態に係るバットは、第二の管20を交換することでライフサイクルが格段に長くなる。更に、本実施形態に係るバットは、第二の管20を金属製またはFRP製としているため経年変化による影響が非常に少なく、ハイブリット型二重層バットに比して耐久性に優れる。
更に、第一の管15をFRP又は合成樹脂で形成した場合には、金属の管と同等の剛性を有しながら、バット全体の軽量化を測ることができる。図からも容易に把握されるように、バット全体の重量に占める第一の管15のウェイトは高く、従って、第一の管15を軽量化できれば、バット全体の軽量化に対する貢献が大きい。本発明の第1の実施形態に係る野球用またはソフトボール用バットは、第一の管15をFRP又は合成樹脂で形成することで、バット全体を大幅に軽量化することができ、特に子供用及び女性用のバットとして使用した場合、軽量であるため、スウィング・スピードが向上し、ボールの飛距離を更に伸ばすことができる。
(実施例1)
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの他の実施例について説明する。上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットは、キャップを有する。しかし、バット先端を第一の管15で全て成形できれば、より先端部の剛性が高まる。本実施例1は、バット先端を第一の管15で形成した例である。
図を基に説明する。図4は、本発明の実施形態1の実施例1に係る野球用又はソフトボール用バットの先端部の長手方向の拡大断面図である。図4に示すように、本実施例1においては、第一の管15は、ステップ部17及びストッパ部18を有し、第二の管20との間に隙間60が形成される。この点は、上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットと同様である。
本実施例1においても、第一の管15を金属、カーボン・ファイバー又は合成樹脂で形成することができる。本実施例1のバットにおいては、ストッパ部18から、第一の管15の先端(即ち、バットの先端。)までもが、第一の管15で形成される。第一の管15を金属で形成する場合、両端が開口し、打球部12の所定の径を有する第一の管15の一端を縮径加工して、第一の管テーパー部13から第一の管グリップ部14までを形成する。その後、第一の管15の他端を拡径加工して、ステップ部17及びストッパ部18を形成する。次に、カール部19を形成する工程を経ることなく、へら絞り加工によって端部を閉封加工する。これによって、先端部まで金属管で形成された本実施例1のバットが形成できる。所定の径を有する第一の管15を、先端部11側から順次縮径加工してストッパ部18からグリップ部14までを形成し、最後にカール部19を形成しても良い。一方、第一の管15をカーボン・ファイバーで形成する場合は、上述した内圧成形法で形成する。形成の詳細は、上述した内容とほぼ同一であるが、先端部に予めプリプレグで形成したバット先端部の形状の蓋をセットして成形する点が異なる。その他の形成方法は同一であるので説明を省略する。また、第二の管20及び固定部材30等は、上述した本発明の実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
かかる構造を有する本実施例1に係る野球用又はソフトボール用バットは、先端部11までもが一体的に金属またはカーボン・ファイバーで形成されるため、先端部の剛性が一層高まる。また、先端部まで、一体成形された金属製あるいはカーボン・ファイバー製であるため、耐久性がさらに向上する。隙間60を有する二重層構造により飛距離をアップできる点、及び安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様である。また、第一の管15をカーボン・ファイバー又は合成樹脂で形成した場合、バット全体の重量を非常に軽量化できるため、子供用及び女性用が使用した場合、スウィング・スピードが向上し、ボールの飛距離を更に伸ばすことができる点も、上述した実施形態1と同様である。
(実施例2)
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットのさらに別の実施例について説明する。上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットは、第一の管テーパー部13近傍における第二の管20の係止を、固定部材30及び接着剤50によって行う。本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの実施例2は、この固定部材30の第一の管15への固定を、一層強固にした例である。図を基に説明する。図5は、本発明の実施形態1の実施例2に係る野球用又はソフトボール用バットの打球部及びテーパー部の長手方向の拡大断面図である。
図5に示すように、本実施例2に係る固定部材30は、本体部31、挿入部32に加えて、凸状突起33を有する。一方、第一の管15の所定の部分には、該第一の管15を金属で形成する場合、へら絞り加工等によって嵌合溝16が形成される。また、該第一の管15をカーボン・ファーバー又は合成樹脂で形成する場合には、所定の箇所に窪部を形成したマンドレルを用いることで、簡易に嵌合溝16を形成することができる。
本実施例2に係る野球用又はソフトボール用バットの外管20の固定方法について説明する。まず、第一の管15は、製造過程において、所定の箇所に嵌合溝16が形成される。テーパー部13等の形成方法は同様であるので説明を省略する。次に、両端が開口した外管20を、第一の管15のグリップエンド側から第一の管15の外周に装着し、接着剤50によってステップ部17とストッパ部18との間の第一の管15の外側面に固定する。次に、ドーナツ状の固定部材30の内側に接着剤50を塗布して、第一の管15のグリップエンド側から第一の管15の外周に装着する。挿入部32が第一の管15と第二の管20との間に挿入され、凸状突起33が、所定の箇所に形成された嵌合溝16に嵌合して固定され、接着材50の固化によって固定が強固なものとなる。
かかる凸状突起33と、第一の管15の嵌合溝16とによって嵌合して固定することにより、本実施例2に係る野球用又はソフトボール用バットは、第二の管20をより一層強固に固定することができ、安全性が向上する。第一の管15の加工工程において、嵌合溝16を形成する工程が増えるが、作業工程を大幅に延長するようなものではない。隙間60を有する二重層構造により飛距離をアップできる点、及びバット先端部の剛性がアップし、耐久性が向上する点、安全性が向上する点、及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様であるので、説明は省略する。
なお、本実施例2は、実施例1に示したバットに応用することもできる。その場合の効果は、上述した効果と同様である。また、第一の管15をカーボン・ファイバー製又は合成樹脂製とした場合の効果も同様であるので、説明は省略する。
(実施例3)
本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットのさらにまた別の実施例について説明する。上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボボール用バットは、第一の管15と第二の管20との間に隙間60を形成するために、特に第一の管15を金属で形成する場合は、縮径加工(又は、拡径加工。)によって第一の管15にステップ部17を設けている。しかし、かかる工程を省略できれば、さらに作業工程が短縮され、製品コストの削減が達成できる。本実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットは、ストップ17を有さず、スペーサ52によって隙間60を形成する。図を基に説明する。図6及び図7は、本発明の実施形態1の実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットの、先端部の長手方法の拡大断面図である。図6は、キャップ40を有するバットを示し、図7は、キャップを有さないバットを示す。
図6に示すように、本実施例3のバットの第一の管先端部11は、第一の管打球部12が先端部11まで延伸され、ステップ部17を形成せずに直接ストッパ部18が形成される。その後のカール部19の形成は同様である。縮径加工又は拡径加工いずれの加工方法によっても、なだらかに径を加工するステップ部17の加工は、加工機械の制御によってあまり困難を伴うことなく加工できるが、ある程度の時間を要する。従って、この加工工程を短縮できるため、実施例3のバットは作業時間が全体として大幅に短縮できる。第一の管15をカーボン・ファイバーで形成する場合でも、マンドレルの形状がシンプルになり、プリプレグを装着する作業の効率化を図ることができ、作業時間を短縮できる。
本実施例3に係るバットの、外管20の係止について説明する。上述したように、本バットはステップ部を有さず、従って第一の管打球部12と第二の管20との間には、所望の隙間60が存在する。この隙間60を接着剤50のみで埋めることは困難である。そこで、本実施例3のバットは、所定の高さを有するスペーサ52を介し、接着剤50によって第一の管15と第二の管20とを固定する。この所定の高さは、第一の管15と第二の管20との間に形成される隙間60の高さに相当する高さである。
スペーサ52は、中空のドーナツ型の円筒形の部材で、底部(図示せず)の外周が大きく、底部から延伸された側壁部(図示せず)の外径は前記底部の外径より小さい。より具体的には、底部の外径は、ステップ部18とカール部19との間の第一の管15の外径と同一に形成され、且つ側壁部の外径は、底部の外径を第二の管20の肉厚分より若干大きく縮径した外径である。従って、スペーサ52の側壁部の厚さは、形成される所望の隙間60の高さより若干高さが低い肉厚となる。そしてこのスペーサ52の側壁部は、打撃時に第二の管20が撓む際のバネの支点に相当する役割を果す。なお、スペーサ52の材質は特に限定されないが、特に、第一の管15のストッパ部18の側壁面と第二の管20との間に挿入される部分であり、特に第一の管15及び第二の管20を金属で形成する場合には、金属管同士が接触して金属音を発生しないように、防音性を備える材質が好適に用いられる。
次に、スペーサ52を使用した、第二の管20の係止方法について説明する。第一の管15に、全面に接着剤50を塗布したスペーサ52をグリップエンド側から装着する。スペーサ52の底部裏面が第一の管15のステップ部18と接着剤50によって接着される。次に、塗布した接着剤50が固化しないうちに、第二の管20を第一の管15のグリップエンド側から装着する。スペーサ52の側壁部の肉厚は、上述したように、形成される所望の隙間60の高さより低い。従って、第二の管20は、スペーサ52の側壁部を覆うように装着され、接着剤50が固化することで、第一の管打球部12との間に隙間60を形成して固定される。なお、キャップ40の挿入工程等は上述した実施形態1と同様であるので説明を省略する。
かかる構造を有する本実施例3に係る野球用又はソフトボール用バットは、ステップ部の加工工程を省略できるため、作業工程をさらに短縮することができる。従って、製品コストをさらに削減することが可能となる。また、隙間60を有する二重層構造により飛距離をアップできる点、及びバット先端部の剛性がアップし、耐久性が向上する点、安全性が向上する点、及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様であるので、説明は省略する。また、第一の管15をカーボン・ファイバー製又は合成樹脂製とした場合の効果も、上述した実施形態1と同様であるので、説明は省略する。
なお、本実施例3は、実施例1で示したバットにも応用することが可能であり、図7にその例を示す。製造工程等は、上述した工程と同様であるので説明は省略する。また、効果も同様である。そして、さらに図6及び図7で示した本実施例3のバットの固定部30を、実施例2で示した凸状突起33を有する固定図材30とすることも可能である。その場合の製造方法や効果は、実施例2と同様であるので説明を省略する。
(実施形態1)
本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットについて説明する。上述したように、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットは、隙間60を有する二重層バットである。肉薄の2つの金属管または金属管とカーボン・ファイバー管を、隙間60を有するように固定してバットを形成することで、ボールを打撃した場合に肉薄の管が内側に撓み、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制し、ボールの飛距離をアップすることができる。外管20をさらに増やして三重構造とすれば、それぞれの外管の肉厚をさらに薄くすることができ、また、それぞれの外管の撓みのシナジー効果によって、さらに飛距離をアップすることができる。本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットは、かかる三重層バットである。図を基に説明する。図8は、本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットの長手方向の切欠断面図及び幅方向の線β−β’の断面図である。
図8に示すように、本発明の実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットは、第一の管15、第二の管20、第三の管25、固定部材30及びキャップ40から構成される。かかる構成は、最良の実施形態で説明した、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットに、第三の管25が加わった構造であり、構成としては大差ない。しかし、特に、第一の管15及び固定部材30の構造が、三重層バットに対応して変更されているので、この点を中心に説明する。なお、本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットと同一の部品については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットの第一の管15は、三重層バットの2つの外管(第二の管20及び第三の管25。)を係止するために、第1ストッパ部18a及び第2ストッパ部18bと、ステップ部17を有する。第一の管15を金属で形成する場合は、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットと同様に、スウェージング加工等による縮径加工又は拡径加工によって製造する。但し、例えば縮径加工によって製造する場合は、第一の箇所にて第1ストッパ部18aを形成した後、さらに第二の箇所82(図示せず)にて所定の高さ(即ち、所定の径。)縮径して第2ストッパ部18bを形成する。所定の高さは、第三の管25と第二の管20との間に形成する隙間60の高さに第二の管20の肉厚を加算した高さである。
さらに第2ストッパ部18bから一定の長さグリップエンド側に寄った第三の箇所83(図示せず)からグリップエンド側に向かって第四の箇所84(図示せず)まで、なだらかに所定の高さ(即ち、所定の径。)縮径してステップ部17を形成する。この時の所定の高さは、第二の管20と第一の管15との間に形成する隙間60の高さである。さらの第四の箇所84から同一径で延伸して打球部12を形成し、第5の箇所85(図示せず)からさらに縮径加工してテーパー部13及びグリップ部14を形成する。一方、先端部11にカール部19を形成する工程は、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットと同様である。また、カール部19の長さは、後に圧入加工するキャップ40を係止するのに充分な長さであれば良く、約3mm〜10mmであるが、好適には約5mm程度である。
第一の管15をカーボン・ファイバーで形成する場合は、マンドレルのバット先端部に相当する箇所に、第一の管ステップ部17、第一の管第1ストッパ部18a、第一の管第2ストッパ部18b及び第一の管カール部19に相当する段差を形成する。前記段差等の高さ等は、上述した第1の管15を金属で形成する場合と同様に設定する。これによって、マンドレルに装着したプリプレグによって、所望の形状の第一の管15を形成することができる。
一方、固定部材30は、本体部31、挿入部32、第1ストッパ部34、第2ストッパ部35を有する。所定の厚さ(上述した、第二の管20と第一の管15との間に形成する隙間60の高さ相当。)を有する挿入部32から、階段状に第1ストッパ部34及び第2ストッパ部35が形成される点が異なる。階段状に形成される第1ストッパ部34の高さは、所定の高さであり、第二の管20と第三の管25との間に形成する隙間60の高さに、第二の管25の肉厚を加算した高さである。また、第2ストッパ部35の高さは、概略第三の管25の肉厚に相当する高さに設定される。これによって、第三の管25と第二の管20との間、及び第二の管20と第一の管15との間に、それぞれ所定の高さの隙間60が形成される。また、第三の管25の外面と固定部材30の外面とが、面一に構成される。なお、隙間60の高さは、第一の管15、第二の管20、第三の管25の材質に応じて適宜設定されるが、本実施形態2においては、例えば約0.1mm〜3.0mmの間で設定される。
本実施形態2に係る三重層バットの、第一の管15及び第二の管20は、いずれも両端が開口した円筒形の金属管であるが、これに限定されず、第一の管15及び第二の管20の少なくともいずれか一つを、カーボン・ファイバーで形成してもよい。また、第一の管15の材質は合成樹脂であっても良い。第一の管15及び第二の管20を金属で形成する場合の材質は、一般的に軽量化と強度確保のためにアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼等を用いる。加工の容易性及び価格の面からアメリカ・アルミナム協会制定規格に規定されるアルミニウム合金のAA7050、AA7046等のA7000系のアルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金又はスカンジウム合金が好ましい。また、第三の管25は、第一の管15等と同じアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼等で形成されても良いし、軽量で反発特性に優れるチタン、チタニウム合金、マグネシウム合金等で形成されても良い。さらにリン青銅、銅合金、金合金、白金合金等の材質を用いても良い。また、第三の管25を、カーボン・ファイバーで形成しても良い。好適には、第三の管25として、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかを用いる。なお、本実施形態2に係る第一の管15、第二の管20、第三の管25の肉厚は、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの第一の管15及び第二の管20の肉厚よりも、薄く形成される。これは、三重層バットとなるため、1つひとつの管を軽量化して全体の重量を所定の重量にするためであり、また、三重層バットであるため、3つの管によって所定の強度を確保することができるため、1つひとつの管を軽量化することが可能だからである。
本実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットは、上述したように、三重構造にすることによって、それぞれの外管の肉厚をさらに薄くすることができ、また、それぞれの外管の撓みのシナジー効果によって、さらに飛距離をアップすることができる。また、バット先端部の剛性がアップし、耐久性が向上する点、安全性が向上する点、及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した実施形態1と同様である。なお、第一の管15の加工工程において、ストッパ部18を2つ形成するため、工程が増えるが、マシン制御できる工程であり、ほとんど影響を与えることがない。本実施形態2に係る三重層バットも、従来のハイブリット型バットや、特許文献3に記載したバットに比して作業工程を短縮できる。
更に、第一の管15、第二の管20及び第三の管25の少なくともいずれか一つをカーボン・ファイバー製とした場合、バット全体の軽量化を図ることができるため、三重構造とする場合に特に好適である。また、第一の管15の材質を合成樹脂とした場合も、野球用又はソフトボール用バット全体の軽量化を図ることができる。さらに、軽量化と打球の飛距離の伸展を最も効率的に達成するためには、第一の管15及び第二の管20をカーボン・ファイバー製とし、第三の管25をチタン、チタニウム合金、マグネシウム合金で形成することが好ましい。なお、いずれの場合においても、その効果は上述した実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
なお、本実施形態2に係る野球用又はソフトボール用バットについても、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの実施例1、実施例2及び実施例3で示した変形実施が可能であり、先端部11を第一の管15で形成してキャップ40を省略したり、固定部材30に凸状突起33を設けて第二の管20及び第三の管25の係止を、一層強固にしたり、スペーサ52を用いて、第一の管15のステップ部17の形成を省略することもできる。また、それぞれの効果も、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの変形実施例と同様である。
(実施形態2)
本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットについて説明する。上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットは、外管(第二の管)20と第一の管15との間に所定の隙間60を設ける二重構造とすることで、ボールを打撃した場合に肉薄の管が内側に撓み、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制し、ボールの飛距離をアップすることができる。そして、外管(第二の管)20の材質を反発特性に優れる、例えばチタン又はチタニウム合金とすることで、さらにボールの飛距離をアップするように構成している。しかし、このチタン又はチタニウム合金は価格が高く、第二の管20全体をチタン又はチタニウム合金で形成すると、製品コストに跳ね返る。そこで、外管(第二の管)20を複数の管から構成し、打撃の中心になるスウィート・スポットだけにチタン又はチタニウム合金を使用できれば、製品コスト上昇を抑制できる。本実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットは、複数の管から構成される外管20を有する二重層バットである。図を基に説明する。図9は、本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットの、長手方向表面部及び長手方向切欠断面図である。
図9に示すように、本実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットは、第一の管15、3つの管(第二の管A20a、第二の管B20b及び第二の管C20c)から構成される第二の管20、固定部材30及びキャップ40から構成される。また、第二の管20の3つの管を、隙間60を形成しながら係止するために、第二固定部材36が用いられる。第一の管15、固定部材30及びキャップ40については、上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットと同様であるので、同じ部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットの第二の管20は、図9に示すように、3つの管、第二の管A20a、第二の管B20b及び第二の管C20cから構成される。ただし、図9は一例であり、第二の管の個数は3つに限定されない。本実施形態3においては、第二の管A20a及び第二の管C20は、第一の管15と同じ材質であるアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼等により形成されが、カーボン・ファイバーで形成しても良い。加工の容易性及び価格の面からアメリカ・アルミナム協会制定規格に規定されるアルミニウム合金のAA7050、AA7046等のA7000系のアルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金又はスカンジウム合金が好ましい。一方、第二の管B20bは、打球が最も良く飛ぶ、いわゆるスウィート・スポットに相当する部分であり、高コストながら反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金によって形成される。第二の管B20bは、マグネシウム合金、さらにリン青銅、銅合金、金合金、白金合金等の材質を用いて形成されても良い。また、カーボン・ファイバーで形成してもよい。複数の第二の管を金属で形成する場合は、それぞれ両端が開口した円筒形に形成され、それぞれ別個に熱処理されて応力が開放されたうえで使用される。なお、第二の管A20a又は第二の管C20cのいずれかを、第二の管B20bと同じ材質で形成しても良い。結果的に3つの第二の管(20a、20b、20c)の少なくとも一つの管は、他の管と異なる材質で形成されることになる。また、3つの第二の管(20a、20b、20c)の肉厚は、同一に形成される。
第二固定部材36は、長手方向の断面が凸状の固定部材であり、固定部材30と同様に樹脂等で形成される。より詳細には、第二固定部材36は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレン等のプラスチックや合成ゴム、その他のエラストマー等の素材にて形成されるが、第二固定部材36の素材はこれらに限定されるわけではない。合成樹脂、金属、セラミック等であっても良い。第一の管15と3つの第二の管(20a、20b、20c)が打撃時に接触して金属音を発生しないように、防音性を有する材質で形成することが好ましい。
ここで、第二固定部材36の底部(図示せず)は所定の厚さを有し、この所定の厚さは、第一の管15と複数の第二の管20との間に形成される隙間60の高さに相当する厚さである。なお、第二固定部材36の底部は、打撃時に第二の管20が撓む際のバネの支点に相当する役割を果す。また、第二固定部材36の凸状の突起部(図示せず)も所定の高さを有し、この所定の高さは、3つの第二の管(20a、20b、20c)のそれぞれの肉厚に相当する高さである。従って、第一の管打球部12の外周に第二固定部材36及び接着剤50を介して3つの第二の管(20a、20b、20c)が固定された場合に、第一の管15と複数の第二の管20との間に、所定の高さの隙間60が形成される。また、3つの第二の管(20a、20b、20c)の外面、第一の管15の先端部11及びテーパー部13と、第二固定部材36の凸状突起の上面とが、それぞれ面一に構成される。
次に、3つの第二の管(20a、20b、20c)の装着方法について説明する。上述した本発明の実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットと同じ様に、第一の管15を形成する。次に、第二固定部材36を2つ使用し、3つの第二の管(20a、20b、20c)を、第二固定部材36及び接着剤50を介して固定する。これによって、3つの第二の管(20a、20b、20c)が、一体となった1つの第二の管20が形成される。この工程は、第一の管15の加工工程の前に行ってもよいし、別個の生産ラインで同時に加工しても良い。次に、第一の管打球部12の外周に、一体化された第二の管20を第一の管15のグリップエンド側から装着する。この時、第一の管15のストッパ部18からステップ部17の外面に接着剤50を塗布し、また、第二固定部材36の底面にも接着剤50を塗布しておく。次に、本体31底面及び挿入部32の全面に接着剤50を塗布した固定部材30を、第一の管15のグリップエンド側から、第一の管15と第二の管20との間に挿入する。接着剤50が固化することで、一体化された第二の管20が、第一の管打球部12の外周に固定され、3つの第二の管(20a、20b、20c)を有する二重層バットが形成される。キャップ40を圧入加工する工程は、上述した実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
以上説明したような構造を有する本発明の実施形態3に係る野球用又はソフトボール用バットは、打球を良く飛ばす部分であるスウィート・スポットの位置にだけに反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金の第二の管20bを配置することで、高価なチタン又はチタニウム合金を使用しても製品コストの上昇を抑制することができる。また、他の第二の管(20a、20c)を、合金鋼等の価格の安い金属管で形成することも可能であり、製品コストの抑制が二重に行い易い二重層バットを提供することができる。
更に、スウィート・スポット部分にだけ、反発特性に優れた第二の管B20bを配置し、他の第二の管(20a、20c)は、例えば、アルミニウム合金や合金鋼より反発特性に劣る金属で形成することも可能である。この場合、スウィート・スポットで打撃しなければボールが飛ばないバットとなるが、かかるバットは、バットの芯で打つ技術を習得できる、いわば打撃技術習得用バットとなり、練習用バットとして好適である。
また、二重層構造によりボールの飛距離を伸ばすことができる点、バット先端部の剛性がアップする点、作業工程が短縮される点、安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した本発明の実施形態1及び実施形態2に係るバットと同様である。なお、上述した本発明の実施形態1及び実施形態2に係るバットと同様に、変形実施が可能であり、先端部11を第一の管15で形成してキャップ40を省略したり、固定部材30に凸状突起33を設けて第二の管20の係止を一層強固にしたり、スペーサ52を用いて第一の管15のステップ部17の形成を省略することもできる。また、それぞれの効果も、上述した実施形態1に係る野球用又はソフトボール用バットの変形実施例と同様である。
(実施形態3)
本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バットについて説明する。本実施形態4は、第一の管15を金属で形成する場合のみに適用される実施形態である。上述したように、本発明の実施形態3に係る二重層バットは、第二の管20を複数の管から構成し、スウィート・スポットの位置に、反発特性に優れるチタン、チタニウム合金又はカーボン・ファイバーからなる第二の管20bを配置した。本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バットは、スウィート・スポットの位置に、反発特性に優れるチタン、チタニウム合金又はカーボン・ファイバーからなる第二の管20を配置する点は同じであるが、この第二の管20を1つの管から構成する点で異なる。図を基に説明する。図10は、本発明の実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バットの、長手方向表面図及び長手方向断面図を示す図である。
図10に示すように、本実施形態4に係る野球用又はソフトボール用バットは、第一の管15、第二の管20及びキャップ40から構成される。即ち、上述した本発明の実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係るバットと異なり、固定部材30を必要としない。第二の管20は、第一の管15に設けた2つのストッパ部(18a、18b)によって係止される。
特徴的には、第二の管20の長さが短く、第一の管15の打球部12の長さに比して、約半分程度の長さである。一方、第一の管15のステップ部17及びストッパ部18が、それぞれ2つ(第1ステップ部17a及び第2ステップ部17b、第1ストッパ部18a及び第2ストッパ部18b。)形成され、且つ、バット先端から第1ストッパ部18aまでの距離が、延伸されている。これによって、第一の管15の第1ストッパ部18aと第2ストッパ部18bとの間に装着されて固定される第二の管20の長さを、短くすることができる。なお、キャップ40は、第二固定部を有さない。他の部分については、上述した実施形態1に係るバットと同様であるので、同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態4に係るバットの、第一の管15の形成方法を説明する。第一の管15及び第二の管20の材質及び管の肉厚は上述した実施形態1と同様であるので説明は省略する。第一の管15は、スウェージング加工等による縮径加工及び拡径加工を併用して形成する点で、上述した本発明の実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係るバットの第一の管15を金属で形成する方法と異なる。
まず、野球規則で定められた直径の範囲以内の径を有し、両端が開口した円筒形の管(これが、第一の管15となる。)を用意する。次に、前記管の一端部から他端部に向かって所定の距離進んだ第一の箇所で、所定の高さ(即ち、所定の径。)縮径加工する。この第一の箇所が、第1ストッパ部18aである。この所定の距離は、形成する二重層バットのスウィート・スポットの位置を基準に設定され、第一の管15及び第二の管20の材質等を勘案して定められる。また、所定の高さは、第二の管20の肉厚に相当する高さである。
次に、第1ストッパ部18aから所定の距離グリップエンド側に寄った第二の箇所(図示せず)から、第三の箇所(図示せず)に向かって、なだらかに所定の高さ縮径加工する。この第二の箇所と第三の箇所との間が、第1ステップ部17aであり、所定の高さは、第一の管15と第二の管20との間に形成する隙間60の高さに相当する高さである。
更に、第三の箇所から、所定の長さグリップエンド側に向かって同一径で縮径しながら第四の箇所(図示せず)まで延伸する。次に、この第四の箇所から第五の箇所(図示せず)まで、なだらかに所定の高さ拡径加工する。この第四の箇所から第五の箇所までが、第2ステップ部17bとなる。なお、前記所定の高さは、第一の管15と第二の管20との間に形成される隙間60の高さに相当する高さである。
次に、前記管の第1ストッパ部18aと第1ステップ部17aとの間の外面、及び第2ステップ部17bからグリップエンド側に所定の距離進んだ第六の箇所までの外面に、接着剤50を塗布する。そして、接着剤50が固化しないうちに、前記管を、予めスウィート・スポットの距離に応じた長さに形成された第二の管20の内側に、前記管の他端部側から前記第1ストッパ部18aまで挿入する。
ここで、第二の管の外径は、前記管の外径と同じであり、また、内径は、上述した前記管に形成された第1ストッパ部18aから第二の箇所までの外径及び第五の箇所から第六の箇所までの外径よりも若干大きい。従って、第二の管20は、第一の管15に装着された場合、前記第1ストッパ部18aから第六の箇所までの第一の管15の外面を覆い、第一の管先端部11外面と第二の管20外面とが面一に形成される。
接着剤50が固化して、第二の管20が第一の管15の打球部12の外周に固定された後、前記第六の箇所において、更に第一の管15を所定の高さ拡径加工する。第六の箇所が第2ストッパ部18bであり、第六の箇所の位置は、装着された第二の管20の、第1ストッパ部18a側の端部に対向する端部(他端部)の位置である。また、所定の高さは、第二の管20の肉厚に相当する高さである。これによって、第二の管20の他端部は、第2ステップ部17bと第2ストッパ部18bとの間に接着剤50を介して係止される。第二の管20は、第1ストッパ部18aと第2ストッパ部18bとによって、前後の移動が封じられることになる。そして、第一の管打球部12と第二の管20との間には、前記第1ステップ部17a及び第2ステップ部17bによって、所望の高さの隙間60が形成される。
更に、この後所定の縮径加工によってテーパー部13及ぶグリップ部14を形成し、最後にへら絞り加工によってグリップエンドを形成することで、第一の管15が形成される。その後、第二の管20が装着されたままの第一の管15を熱処理して、応力を開放し、所定の強度を有するバットを形成する。この熱処理は、第一の管15について行えばよく、第一の管15に好適で、且つ固化した接着剤50に影響を与えない温度に制御して行う。特許文献1で示したバットのように、材質の異なる第一の管15及び第二の管20の双方の熱処理を同時に行うものではないため、この熱処理の制御は、容易である。次に、キャップ40を圧入加工することで、本実施形態4に係るバットが完成する。なお、キャップ40は、固定部43の長さが充分確保できるため、第二固定部44を形成する必要がない。
かかる構造を有する本実施形態4に係るバットは、図10(b)の切欠断面図からも判るように、バットのスウィート・スポットの位置にのみ、第二の管20が嵌装された構造となる。即ち、打球を飛ばす部分にのみ、反発特性に優れる金属を使用した管を用いるため、製品コストの上昇を抑制することができる。
また、所望の隙間60を有する二重層構造によりボールの飛距離を伸ばすことができる点、バット先端部の剛性がアップする点、安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した本発明の実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係るバットと同様である。
但し、本実施形態4に係るバットは、縮径加工及び拡径加工を併用して第一の管15を形成するため、作業工程が上述の実施形態1、実施形態2及び実施形態3に係るバットに比して増える。
なお、本実施形態に係るバットを、上述した本発明の実施形態1の実施例1及び実施例3と同様に、変形実施することもできる。その場合の効果は、同様である。また、実施形態3で説明したように、第一の管15を、反発特性がアルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼より劣る金属で形成して、打撃技術習得用の練習用バットとすることも可能であり、その場合の効果も、同様である。
(実施形態4)
本発明の実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バットについて説明する。上述したように、本発明に係る野球用又はソフトボール用バットは、第一の管15と第二の管20とを隙間60を形成するように係止する二重層構造とする。そして、ボールを打撃した際に、主に第二の管(外管)20が内側に撓んで、打撃エネルギーがボールの変形エネルギーとして消費されることを抑制してボールの飛距離を伸ばすバットである。ここで、ボールの飛距離は、バットの性能の他に打者のスウィング・スピードの影響を受け、打者のスウィング・スピードが速ければボールの飛距離も伸びる。そして、打者のスウィング・スピードはバットの重量に概略比例し、バットが軽ければ打者のスウィング・スピードが向上する。そこで、本発明の実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バットは、軽量化を図るために、第二の管20を、金属又はFRP等の材質から形成される複合多層管とした実施形態である。
図を基に説明する。図11は、本発明の実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バットの第二の管20の複合多層構造を示す図である。図11においては、第二の管20を、第二の管外層21及び第二の管内層22から構成される複合2層管とした場合の例を示している。但し、第二の管20は複合2層管に限られず、例えば複合3層管等、2以上の層を有する複合多層構造の管であっても良い。
図11に示すように、本実施形態5においては、第二の管20は、外層21及び内層22の2層を有する複合管である。上述したように第二の管20は、第一の管10の打球部12の外周に装着される管であり、その長さは、実施形態3及び実施形態4を除き、概略第一の管15の打球部12の長さに相当する。従って、第二の管20を金属の単層構造とした場合、剛性を確保するためにある程度の肉厚を要し、軽量化を測ることが難しい。そこで、複合多層構造として、多層のそれぞれを異なる材質で形成することで、第二の管20全体の軽量化を図るのである。
ここで、複合2層構造とは、内層22と、前記内層22の外周に装着され原則として前記内層22と異なる材質から形成される外層(2層構造の場合には、表面層。)21の2層構造の管である。
内層22及び外層21の材質は次の通りである。内層22の材質としては、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかを用いる。一方、外層21の材質としては、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材のいずれかを用いる。ここで、本明細書において木材とは、薄いシート状に形成した木材を所定の径に巻いて接着して円筒状に形成したものや、円柱状の木材の内部を刳り貫いて円筒状に形成したものを言うが、これに限定されず、木材を用いて形成したものを総称する。本実施形態に係るバットにおいては、内層22としてアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金及びFRPを好適に用いる。また、外層21としては、軽量で反発特性に優れるチタン、チタニウム合金及びマグネシウム合金や、FRP並びに打球感に優れる木材を好適に用いる。本実施形態1においては、内層22の材質としてアルミニウム又はアルミニウム合金を用い、外層21の材質として反発特性に優れるチタン又はチタニウム合金を用いた。
内層22及び外層21は別個に形成されて、通常は内層22を外層21に圧入して形成されるが、内層22の外面に接着剤や樹脂を塗布して外層21内部に挿入して接着してもよい。また、他の方法で形成してもよい。内層22、外層21の材質として金属を用いる場合は、熱処理されたうえで使用される。
一般的な金属の二重層バットにおいては、特に、外管と内管の材質を異なったものとした場合に、それぞれの管の熱膨張率の差に起因して、応力を開放するための熱処理が極めて困難である。一方、本実施形態1に係るバットは、内層22と外層21の材質が異なるが、それぞれ別個に形成して圧入等によって一体化するため、一般的な金属の二重層バットと比較して金属管の熱処理が容易である。
なお、内層22及び外層21は複合されて使用されるため、それぞれの管を肉薄に形成しても強度を確保することができる。従って図11に示すように、本実施形態5においては、それぞれの管の肉厚は、特許文献3で示されたバットの第二の管の肉厚のそれぞれ略半分の肉厚に形成され、貼り合わされた場合にほぼ同様の肉厚になるように設定されている。但し、これに限定されるわけではなく、要求される強度に応じてそれぞれの肉厚が決定され、内層22と外層21の肉厚が異なっても良い。いずれにしても、かかる複合多層構造とすることで、第二の管20全体の強度を確保しながら、且つ軽量化を図ることができる。
また図示していないが、上述した第二の管20の外周に、第二の管20の傷防止及び外観上のデザイン的効果を目的として化粧シートを貼っても良い。前記化粧シートには、ポリエチレンフィルム、エラストマーフィルム及びプラスチックフィルム等の樹脂フィルムや、シート状のFRP等が用いられる。
本実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バットの第一の管10の材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼が用いられる。好適には、加工の容易性及び価格の面からアメリカ・アルミナム協会制定規格に規定されるアルミニウム合金のAA7050、AA7046等のA7000系のアルミニウム合金が用いられる。本実施形態5においては、加工の容易性から第一の管10としてアルミニウム合金を用いた。
第一の管10の加工方法は、上述した本発明の実施形態1に係るバットの第一の管15を金属で形成する場合と同様であるので、説明を省略する。また、本実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バットの第一固定部材30、第二固定部材40等の他の部材も実施形態1等と同様であるので説明を省略する。
本実施形態5に係る野球用又はソフトボール用バット1は、第二の管20を複合多層構造の管とすることで、バット1全体の軽量化ができる。第二の管20を、材質の異なる管から構成される多層構造として第二の管20全体で強度を確保しながら、それぞれの管の厚さを薄くすることができ、軽量化を図ることができるからである。従って、打者のスウィング・スピードを向上させることができ、ボールの飛距離を更に伸ばすことができる。
なお、所望の隙間60を有する二重層構造によりボールの飛距離を伸ばすことができる点、バット先端部の剛性がアップする点、安全性が向上する点及びライフサイクルが格段に長くハイブリット型バットに比して耐久性が向上する点は、上述した本発明の実施形態1乃至実施形態4に係るバットと同様である。また、本実施形態5に係るバット1を、上述した実施形態1の実施例1乃至実施例3、実施形態2、実施形態3及び実施形態4と同様に変形実施することもできる。その場合の効果は、同様である。
11:第一の管先端部
12:第一の管打球部
13:第一の管テーパー部
14:第一の管グリップ部
15:第一の管
16:嵌合溝
17:第一の管ステップ部
18:第一の管ストッパ部
19:第一の管カール部
20:第二の管
21:第二の管外層
22:第二の管内層
25:第三の管
30:固定部材
31:固定部材本体部
32:固定部材挿入部
33:固定部材凸状突起部
34:固定部材ストッパ部
36:第二固定部材
40:キャップ
41:キャップ先端部
42:キャップ窪部
43:キャップ固定部
44:キャップ第二固定部
50:接着剤
52:スペーサ
60:隙間

Claims (28)

  1. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きな内径を有する円筒形の第二の管と、
    本体部及び前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部を備え、前記第二の管を前記第一の管の外周に係止する固定部材とを有し、
    前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有するステップ部及び前記ステップ部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記ストッパ部と前記ステップ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  2. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、
    キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、
    前記固定部の外径は、前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく、且つ前記窪部の外径は、前記カール部の内径より小さく、
    前記窪部は、前記カール部によって係止されることを特徴とする請求項1に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  3. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられることを特徴とする請求項1に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  4. 前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部のみを有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材及びスペーサを介して前記打球部の先端部側の端部に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする請求項1に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  5. 前記第一の管は、前記打球部のテーパー部側の所定の箇所に所定の溝を有し、
    前記固定部材は、前記挿入部の第一の管に面する側に凸状突起をさらに有し、
    前記固定部材は、前記第一の管と前記第二の管との間に挿入されて前記凸状突起が前記溝に嵌合されることを特徴とする請求項2に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  6. 前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は合成樹脂のいずれかで形成され、
    前記第二の管は、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、合金鋼、FRP、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金又はスカンジウム合金のいずれかで形成されることを特徴とする請求項5に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  7. 前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼のいずれかによって形成され、且つ前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有する第2ステップ部、及び第2ステップ部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有する第2ストッパ部をさらに有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着剤を介して前記ステップ部と前記ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記第2ステップ部と前記第2ストッパ部との間に固定され、
    前記第2ストッパ部は、前記第二の管が前記ストッパ部と前記ステップ部との間及び前記第2ステップ部と前記第2ストッパ部との間に固定された後、前記第二の管の内径より大きな外径を有するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  8. 前記第1ストッパ部は、前記先端部の端部から少なくとも100mm以上前記打球部側の位置に形成され、
    前記第二の管は、最も打撃に適した位置に配置されることを特徴とする請求項7に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  9. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する第一の管と、
    両端が開口し、前記打球部の外径より大きな内径を有する円筒形の第二の管と、
    両端が開口し、前記第二の管の外径より大きな内径を有する円筒形の第三の管と、
    本体部、前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部及び前記第二の管と前記第三の管との間に所定の隙間を形成する固定部材第1ストッパ部を備え、前記第二の管及び前記第三の管を前記第一の管の外周に係止する固定部材とを有し、
    前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有する第1ステップ部、前記第1ステップ部の外径と前記第二の管の内径より大きく且つ前記第三の管の内径より小さな外径を有する第1ストッパ部及び前記第1ストッパ部より外径が大きく且つ前記第三の管の内径より大きな外径を有する第2ストッパ部を有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記第1ステップ部と前記第1ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記第1挿入部によって固定されて前記第一の管との間に所定の隙間を形成し、
    前記第三の管は、前記第二の管の外周に装着されて、一端が接着剤を介して前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材第1ストッパ部によって固定されて前記第二の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  10. 前記第一の管の先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、
    キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、
    前記固定部の外径は、前記カール部から前記第2ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく且つ前記窪部の外径は、前記カール部の内径より小さく、
    前記窪部は、前記カール部によって係止されることを特徴とする請求項9に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  11. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられることを特徴とする請求項9に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  12. 前記第一の管は、前記第二の管の内径より外径が大きく且つ前記第三の管の内径より小さな外径を有する第1ストッパ部及び前記第1ストッパ部より外径が大きく且つ前記第三の管の内径より大きな外径を有する第2ストッパ部を有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材及びスペーサを介して前記打球部の第1ストッパ側の端部に固定され他端が接着剤を介して前記挿入部によって固定されて前記第一の管との間に所定の隙間を形成し、
    前記第三の管は、前記第二の管の外周に装着されて、一端が接着材及びスペーサを介して前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材第1ストッパ部によって固定されて前記第二の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする請求項9に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  13. 前記第一の管は、前記打球部のテーパー部側の所定の箇所に所定の溝を有し、
    前記固定部材は、前記挿入部の第一の管に面する側に凸状突起をさらに有し、
    前記固定部材は、前記第一の管と前記第二の管との間及び前記第二の管と前記第三の管との間に挿入されて前記凸状突起が前記溝に嵌合されることを特徴とする請求項10に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  14. 前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は合成樹脂のいずれかで形成され、
    前記第二の管及び前記第三の管のいずれかは、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、合金鋼、FRP、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金又はスカンジウム合金のいずれかで形成されることを特徴とする請求項13に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  15. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する第一の管と、
    両端が開口し、内径及び外径がそれぞれ同一であって且つ前記打球部の外径より大きな内径を有する円筒形の複数の第二の管と、
    本体部及び前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部とを備え、前記第二の管を前記第一の管の外周に係止する第1固定部材と、
    所定の厚さを有し、前記複数の第二の管を前記第一の管の外周に係止する第2固定部材とを有し、
    前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有するステップ部及び前記ステップ部より外径が大きく且つ前記複数の第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、
    前記複数の第二の管のうち少なくとも1個の管が他の管と異なる材質で形成され、
    前記複数の第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、接着材を介して前記第1固定部材、前記第2固定部材及び前記ステップ部と前記ストッパ部との間にそれぞれ固定されて前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  16. 前記第一の管の先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、
    キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、
    前記固定部の外径は、前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく且つ前記窪部の外径は、前記カール部の内径より小さく、
    前記窪部は、前記カール部によって係止されることを特徴とする請求項15に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  17. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられることを特徴とする請求項15に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  18. 前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記複数の第二の管のそれぞれの内径より大きな外径を有するストッパ部のみを有し、
    前記複数の第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、接着材及びスペーサを介して前記第1固定部材、前記第2固定部材及び前記打球部の先端部側に端部にそれぞれ固定されて前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする請求項15に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  19. 前記第一の管は、前記打球部のテーパー部側の所定の箇所に所定の溝を有し、
    前記固定部材は、前記挿入部の第一の管に面する側に凸状突起をさらに有し、
    前記固定部材は、前記第一の管と前記複数の第二の管のうちの1個の第二の管との間に挿入されて前記凸状突起が前記溝に嵌合されることを特徴とする請求項16に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  20. 前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は合成樹脂のいずれかで形成され、
    前記複数の第二の管の少なくとも1個は、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、合金鋼、FRP、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金又はスカンジウム合金のいずれかで形成されることを特徴とする請求項19に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  21. グリップ部、テーパー部、打球部及び先端部を有する金属から成る第一の管と、
    両端が開口し、前記第一の管の打球部の外径より大きな内径を有し、少なくとも2以上の層から成る多層の円筒形の第二の管と、
    本体部及び前記第一の管と前記第二の管との間に挿入される所定の厚さを有する挿入部を備え、前記第二の管を前記第一の管の外周に係止する固定部材とを有し、
    前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より小さな外径を有するステップ部及び前記ステップ部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部を有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材を介して前記ストッパ部と前記ステップ部との間に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする野球用又はソフトボール用バット。
  22. 前記第二の管は、金属又はFRPから成る内層と、前記内層の外周に装着される金属、FRP又は木材のいずれかから成る少なくとも一つ以上の外層とを含んで一体形成されることを特徴とする請求項21に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  23. 前記第二の管の外層は、金属から成る第1の部分と、前記金属と異なる金属、FRP又は木材のいずれかから成る1以上の第2の部分の組合せから成り、前記複数の部分の少なくとも1つは他の部分と異なる材質で形成されることを特徴とする請求項22に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  24. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されたカール部を備え、
    キャップ先端部、窪部及び固定部を有するキャップをさらに有し、
    前記固定部の外径は、前記カール部から前記ストッパ部までの前記第一の管の内径より小さく、且つ前記窪部の外径は、前記カール部の内径より小さく、
    前記窪部は、前記カール部によって係止されることを特徴とする請求項21に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  25. 前記先端部は、端部が内側に向かって湾曲されて閉じられることを特徴とする請求項21に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  26. 前記第一の管は、前記打球部より外径が大きく且つ前記第二の管の内径より大きな外径を有するストッパ部のみを有し、
    前記第二の管は、前記打球部の外周に装着されて、一端が接着材及びスペーサを介して前記打球部の先端部側の端部に固定され他端が接着剤を介して前記固定部材によって固定されて、前記第一の管との間に所定の隙間を形成することを特徴とする請求項21に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  27. 前記第一の管は、前記打球部のテーパー部側の所定の箇所に所定の溝を有し、
    前記固定部材は、前記挿入部の第一の管に面する側に凸状突起をさらに有し、
    前記固定部材は、前記第一の管と前記第二の管との間に挿入されて前記凸状突起が前記溝に嵌合されることを特徴とする請求項24に記載の野球用又はソフトボール用バット。
  28. 前記第一の管は、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム−スカンジウム合金、スカンジウム合金又は合金鋼のいずれかで形成され、
    前記第二の管の内層は、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼又はFRPのいずれかから形成され、
    前記第二の管の外層は、チタン、チタニウム合金、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム‐スカンジウム合金、スカンジウム合金、合金鋼、FRP又は木材のいずれかから形成されることを特徴とする請求項22または請求項23に記載の野球用又はソフトボール用バット。

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