JP7162213B2 - 球技用バット - Google Patents

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Description

本発明は、空気室を有し、反発性能に優れた野球又はソフトボールなどの球技用バットに関する。
従来、打撃部に空気室が設けられた球技用バットが知られている。
例えば、特許文献1には、バット先端側部位の外周面に周溝6を形成し、この周溝6の外周囲を密封する状態で可撓性と気密性を備える打球用筒状体7を外装して打撃部を構成するとともに、前記打球用筒状体7と前記周溝6との間の環状空間に加圧空気を充満することにより、環状の打球用加圧空気層Aを前記打撃部に形成してある軟式野球用又はソフトボール用バットが開示されている。
前記周溝6と協働して環状の打球用加圧空気層Aを形成する打球用筒状体7は、バット本体5の先端側の外周面に密着封止されている。
特開2012-196341号公報
しかしながら、上記従来の球技用バットは、打球用加圧空気層Aを形成する打球用筒状体7がバット本体5の先端側の外周面に密着されているので、打球用加圧空気層Aのエアーが漏れる可能性がある。具体的には、打球用筒状体7はバット本体5の先端側の外周面に密着されているので、打球用筒状体7の内周面とバット本体5の先端側の外周面の隙間は、バットの軸方向に延びる環状の隙間となっている。そして、打撃部に球が当たった際などに、空気層Aのエアーが前記隙間に侵入し易く、その隙間から外部にエアーが漏れる可能性がある。また、前記打球用筒状体7の外周面には、締付部材9(カシメ部材)が嵌着されているが、打撃部に球が当たるうちに、締付部材が応力変形し易く、前記エアー漏れを十分に防止できない可能性がある。
本発明の第1の目的は、空気室を有することにより球の反発性能に優れた球技用バットであって、空気室のエアー漏れが生じ難い球技用バットを提供することである。
本発明の第2の目的は、空気室のエアー漏れが生じ難く、耐久性にも優れた球技用バットを提供することである。
本発明は、長状の軸部を有する第1部材と前記第1部材の外側を覆う筒部を有する第2部材とを有し、前記第2部材の後端部及び先端部が前記第1部材に気密的に接着されており、前記第1部材と第2部材の間に空気室が形成されている打撃部を有する球技用バットであって、前記第1部材の軸部の先端部に、第1鍔部が径外方向に延設されており、前記第2部材の筒部の先端部に、第2鍔部が径内方向に延設されており、前記第1鍔部と第2鍔部が面接合された封止部を有し、その封止部の接合面が軸方向と略直交する方向に存在する。
本発明の好ましい球技用バットは、前記第1鍔部が前記第2鍔部よりも軸方向先端側に位置し、前記第1鍔部の内面と第2鍔部の外面が面接合されており、前記第1鍔部の外面側に、前記封止部の軸方向への膨張を抑制する膨張抑制部材が設けられている。
本発明の好ましい球技用バットは、前記膨張抑制部材が、前記第1鍔部の外面に接着される金属板を含む。
本発明の好ましい球技用バットは、さらに、頭部が設けられた芯棒を有し、前記第1部材の軸部が、軸方向に延びる貫通孔を有し、前記頭部が前記打撃部の先端面に接した状態で、前記芯棒が前記第1部材の貫通孔に挿入されている。
本発明の好ましい球技用バットは、前記芯棒の頭部が、前記打撃部の先端面に対して非接着な状態で接している。
本発明の好ましい球技用バットは、保形シートが、前記第2部材の筒部の外周面に巻き付けられ且つ接着されている。
本発明の好ましい球技用バットは、保形シートが、前記第2部材の外周面に巻き付けられ且つ接着されていると共に、その保形シートの一部分が、前記膨張抑制部材の外面側に折り曲げられ且つ接着されている。
本発明の好ましい球技用バットは、前記第2部材の第2鍔部には、前記第1部材の第1鍔部の肉厚よりも大きい厚肉部が設けられている。
本発明の好ましい球技用バットは、前記厚肉部が、径内方向に向かうに従って次第に大きくなる厚み差を有する。
本発明の好ましい球技用バットは、前記第1鍔部が前記第2鍔部よりも軸方向先端側に位置し、前記第1鍔部の内面と第2鍔部の外面が面接合されており、前記厚肉部が、第2部材とは別部材であり、その厚肉部が、前記第2鍔部の内面及び前記第1部材の軸部の周面に接着されている。
本発明の好ましい球技用バットは、前記第2部材には、前記空気室にエアーを注入するために、エアー注入部が設けられており、化粧層が、前記打撃部の最外面を構成している。
本発明の球技用バットは、打球を繰り返しても、空気室のエアー漏れが生じ難く、長期間に亘って優れた反発性能を維持できる。
また、本発明の好ましい球技用バットは、空気室のエアー漏れが生じ難い上、耐久性にも優れている。
第1実施形態の球技用バットの正面図。 図1のII-II線で切断した断面図。 図2の要部拡大図(第1実施形態の球技用バットの先端部付近の拡大断面図)。 球技用バットを構成する各部材の分解斜視図。 第1部材及び第2部材などを組み合わせた状態を示す左半分断面を含む正面図。 図5の要部拡大図。 第1部材の第1鍔部に膨張抑制部材を取り付けた状態を示す要部拡大断面図。 第2部材の筒部に保形シートを巻き付けた状態を示す左半分断面を含む正面図。 図8の要部拡大図。 第2実施形態の第1部材及び第2部材を組み合わせた状態を示す左半分断面を含む正面図。 第2実施形態の球技用バットの先端部付近の拡大断面図。 第3実施形態の第1部材及び第2部材を組み合わせた状態を示す左半分断面を含む正面図。 第4実施形態の球技用バットの断面図。 図13の要部拡大図。
以下、本発明について図面を参照しつつ説明する。
本明細書の球技用バットの説明において、方向を示す用語の「後端」及び「先端」は、バットの軸方向において対向する側であり、「後端」は、バットのグリップエンド側を指し、「先端」は、グリップエンドとは軸方向反対側を指す。また、「軸方向」は、球技用バットの中心軸の方向をいい、「径外方向」は、前記中心軸から離れる側を指し、「径内方向」は、前記中心軸に近づく側を指す。「略」は、本発明の属する技術分野において許容される範囲を含むことを意味する。
「下限値XXX~上限値YYY」で表される数値範囲は、下限値XXX以上上限値YYY以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値~任意の上限値」を設定できるものとする。
<第1実施形態>
[球技用バットの概要]
図1乃至図3において、本発明の球技用バットAは、長状の軸部11を有する第1部材1と前記第1部材1の外側を覆う筒部21を有する第2部材2とを有する。第2部材2の後端部及び先端部は第1部材1の後端部及び先端部に気密的に接着されており、前記第1部材1と第2部材2の間に空気室Cが形成されている。前記第1部材1の軸部11の先端部には、第1鍔部12が径外方向に延設されており、前記第2部材2の筒部21の先端部には、第2鍔部22が径内方向に延設されている。第1鍔部12と第2鍔部22が面接合された封止部9を有し、その封止部9の接合面が軸方向と略直交する方向に存在している。前記空気室Cを有する部分が、打撃部Bである。前記空気室Cにエアーを注入可能とするべく、エアー注入部3が第2部材2に設けられている。第1部材1の軸部11には、芯棒8が挿入されている。
前記第1部材1の第1鍔部12の外面側には、前記封止部9の軸方向への膨張を抑制する膨張抑制部材5が設けられている。また、前記第2部材2の第2鍔部22の内面側には、第1鍔部12及び第2鍔部22の肉厚よりも大きい厚肉部4が設けられている。
前記第2部材2の外周面には、保形シート72が巻き付けられ且つ接着されていると共に、その保形シート72の一部分が、前記打撃部Bの外面側に折り曲げられ且つ接着されている。打撃部Bの最外面は、化粧層71で構成されている。
ここで、本明細書において「接合」は、2つの部材又は部分が接して密着している状態をいい、「接着」は、接着剤を用いて2つの部材又は部分が化学的又は物理的に結合されている状態をいう。「接合」は、接着状態又は非接着状態の双方が含まれる。「非接着」は、接着されていない状態をいう。なお、各図において、接着剤は図示しない。
以下、球技用バットAを構成する各部材及び各部材の組み合わせ手順(つまり、球技用バットAの製造手順)を説明しつつ、球技用バットAの詳細構造を説明する。
[第1部材]
図4は、球技用バットAを構成する各部材を示す参考斜視図である。
図4を参照して、第1部材1は、長状の軸部11と、前記軸部11の先端部に設けられた第1鍔部12と、を有する。軸部11には、その先端部から後端部にかけて軸方向に延びる貫通孔111が形成されている。従って、軸部11は、長い円管状である。第1鍔部12は、前記貫通孔111の先端開口縁に連続して径外方向に拡がって延設されている。径外方向に延設された第1鍔部12は、軸方向と略直交する方向(以下、軸方向と略直交する方向を「略直交方向」という場合がある)に拡がった円形の略平板状であり、第1鍔部12の内面及び外面は、略直交方向に延在されている。また、第1鍔部12の中心部には、前記貫通孔111の開口が存在する。なお、図示例では、第1鍔部12は、厳密には軸方向と直交する方向に拡がっておらず、若干傾斜したテーパ状に形成されており、従って、第1鍔部12の内面及び外面は、若干傾斜した傾斜面となっている。本明細書において、軸方向と略直交する方向に延在されているとは、このような若干の傾斜を含む意味である。もちろん、第1鍔部12は、厳密に軸方向と直交する方向に延設されていてもよい。
軸部11及び第1鍔部12の肉厚は、特に限定されないが、強度面及び費用対効果を考慮すると、それぞれ独立して、例えば、0.5mm~4mmであり、好ましくは、1mm~3mmである。
なお、軸部11は、軸方向において厚み差を有していてもよいが、図示例では、軸部11の肉厚は、軸方向において略一定とされている(軸部11は、軸方向において略同じ肉厚とされている)。また、第1鍔部12は、径内外方向において厚み差を有していてもよいが、図示例では、第1鍔部12の肉厚は、径内外方向において略一定とされている(第1鍔部12は、径内外方向において略同じ肉厚とされている)。
第1部材1の材質は、特に限定されず、ゴムやエラストマーなどの弾性体、硬質樹脂、金属などが挙げられる。好ましくは、第1部材1は、ゴムやエラストマーなどの弾性体(非発泡)から形成され、より好ましくは、第2部材2と同じ材料から形成される。
ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)などのジエン系ゴム;スチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などのジエン系共重合体ゴム;エチレンプロピレンジエン系ゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ウレタン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素ゴムなどの非ジエン系ゴム;などが挙げられる。エラストマーとしては、比較的軟質の熱可塑性エラストマーを用いることができ、例えば、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)などのスチレン系エラストマー;エチレン-酢酸ビニル共重合体系エラストマー;オレフィン系エラストマー;ウレタン系エラストマー;エステル系エラストマー;フッ素系エラストマー;シリコーン系エラストマー;などが挙げられる。これらのゴム及び/又はエラストマーは、1種単独で、又は2種以上を併用できる。
[第2部材、エアー注入部及び厚肉部]
図4を参照して、第2部材2は、第1部材1と協働して空気室Cを形成する部材である。第2部材2は、筒部21と、前記筒部21の先端部に設けられた第2鍔部22と、を有する。前記筒部21は、後端部から中途部に向かうに従って徐々に拡径し且つ中途部から先端部にかけて略同径となった外形を有する。前記筒部21には、後述するエアー注入部3の口部31を差し込むための孔部211が形成されている。前記筒部21は、第1部材1の軸部11の外側を覆うように取り付けられる。第2鍔部22は、前記筒部21の先端開口縁に連続して、径内方向に拡がって延設されている。径内方向に延設された第2鍔部22は、軸方向と略直交する方向に拡がった円形の略平板状であり、第2鍔部22の内面及び外面は、略直交方向に延在されている。また、第2鍔部22の中心部には、筒部21内に連通する開口が形成されている。なお、図示例では、第2鍔部22を第1鍔部12に密着させるために、第2鍔部22の内面及び外面は、僅かに傾斜した傾斜面となっている。第1鍔部12が厳密に軸方向と直交する方向に延設されている場合には、それに対応して第2鍔部22も軸方向と直交する方向に拡がった円形の平板状に形成される。
筒部21の肉厚は、特に限定されないが、優れた反発性能を発揮させる点から、例えば、0.5mm~4mmであり、好ましくは、1.5mm~3mmである。第2鍔部22の肉厚は、特に限定されないが、強度面及び費用対効果を考慮すると、例えば、0.5mm~4mmであり、好ましくは、1mm~3mmである。
なお、筒部21は、軸方向において厚み差を有していてもよいが、図示例では、筒部21の肉厚は、軸方向において略一定とされている(筒部21は、軸方向において略同じ肉厚とされている)。また、第2鍔部22は、径内外方向において厚み差を有していてもよいが、図示例では、第2鍔部22の肉厚は、径内外方向において略一定とされている(第2鍔部22は、径内外方向において略同じ肉厚とされている)。
第2部材2は、ゴムやエラストマーなどの弾性体から形成される。ゴムやエラストマーとしては、上記第1部材1で例示したようなものが挙げられる。
エアー注入部3は、例えば、従来汎用されているボール用エアーポンプなどを用いて、空気室C内にエアーを出し入れするための部材である。エアー注入部3は、球技用バットAの外部に露出される口部31と、前記口部31と一体的に形成され且つ第2部材2に取り付けるための取付け部32と、を有する。口部31は、例えば、円柱状であり、取付け部32は、例えば、前記口部31よりも大きい円柱状である。取付け部32は、第2部材2の筒部21の内周面に気密的に密着するように、やや湾曲した取着面を有する。エアー注入部3は、例えば、ゴムやエラストマーなどによって形成されている。
厚肉部4は、第2鍔部22を補強する部材である。厚肉部4は、第1部材1の第1鍔部12の肉厚よりも大きい肉厚部分を有し、好ましくは、その略全体の肉厚が第1鍔部12の肉厚よりも大きい。また、厚肉部4は、第2部材2の第2鍔部22の肉厚よりも大きい肉厚部分を有し、好ましくは、その略全体の肉厚が第2鍔部22の肉厚よりも大きい。
厚肉部4は、中心部に孔を有する管状体から形成されている。厚肉部4の一方面は、第2鍔部22の内面に沿って密着するように、略平坦状に形成されている。厚肉部4そのものは、肉厚が一定でもよく、厚み差を有していてもよい。図示例では、厚肉部4は、その肉厚が径内方向に向かうに従って次第に大きくなる厚み差を有する。詳しくは、厚肉部4は、径内部に配置され且つ孔を画成する最大肉厚部分41と、径外部に配置された最小肉厚部分43と、最大肉厚部分41と最小肉厚部分43の間に配置され且つ径内方向に向かうに従って徐々に肉厚が大きくなった漸増肉厚部分42と、を有する。
厚肉部4は、ゴムやエラストマーなどの弾性体から形成され、好ましくは、第2部材2と同じ材料から形成される。ゴムやエラストマーとしては、上記第1部材1で例示したようなものが挙げられる。
図5及び図6は、第1部材1、第2部材2、エアー注入部3及び厚肉部4を組み合わせて打撃部Bを構成した状態を示す。
図5及び図6を参照して、第2部材2の第2鍔部22の開口からエアー注入部3を筒部21内に挿入し、筒部21の孔部211にエアー注入部3の口部31を差し込むと共に、エアー注入部3の取付け部32の取着面を筒部21の内周面に接合し、前記取着面を筒部21の内周面に接着剤を介して接着する。さらに、第2部材2及び厚肉部4を変形させつつ、第2鍔部22の開口から厚肉部4を筒部21に挿入し、第2部材2の第2鍔部22の内面に厚肉部4の一方面を接合し、厚肉部4の一方面を第2鍔部22の内面に接着剤を介して接着する。
エアー注入部3及び厚肉部4が組み込まれた第2部材2に、第1部材1の軸部11を挿入する。挿入した第1部材1の軸部11の後端部11aの周面と第2部材2の筒部21の後端部21aの内面を接着剤にて接着する。さらに、第1部材1の軸部11の外周面と厚肉部4の孔の内周面を接着剤にて接着する。他方、第1部材1及び第2部材2の先端部側においては、第1鍔部12の内面12bと第2鍔部22の外面22bを面接合し、好ましくは、第1鍔部12の内面12bと第2鍔部22の外面22bを接着剤にて接着する。
このようにして組み込まれた第1部材1と第2部材2の間には、空気室Cが形成されている。空気室Cが形成された部分は、打撃部Bとなる。
具体的には、第1部材1の軸部11の後端部11aと第2部材2の筒部21の後端部21aが気密的に面接合され、その接合部分が接着剤を介して強固に接着されている。また、第1部材1及び第2部材2の先端部側においては、第1鍔部12の内面12bと第2鍔部22の外面22bが気密的に面接合されている。この第1鍔部12と第2鍔部22が気密的に面接合された部分が、封止部9である。第1鍔部12及び第2鍔部22はいずれも略直交方向に拡がった略平板状であるため、前記封止部9の接合面は、軸方向と略直交する方向に存在している。封止部9の接合面(第1鍔部12の内面12bと第2鍔部22の外面22b)は、非接着状態でもよいが、上述のように接着剤を介して強固に接着されていることが好ましい。
また、第2鍔部22の内面には、厚肉部4が接着されている。厚肉部4は、第1部材1の軸部11にも接着されており、従って、厚肉部4は、第2鍔部22及び第1部材1の軸部11の間に架け渡され、第2鍔部22を含む封止部9が変形することを抑制する。
空気室Cは、第1部材1の軸部11、第2部材2の筒部21及び封止部9で囲われた空間から構成され、エアー注入部3から空気室C内にエアーを注入できる。空気室Cの容積は、筒部21の形状に従い、後端部側に向かうほど小さくなっている。また、空気室Cの先端部側は、それよりも大容積となっている。
[膨張抑制部材及び補助部材]
図4を参照して、膨張抑制部材5は、封止部9の、軸方向への膨張を抑制する部材である。
膨張抑制部材5は、中心部に孔を有し、軸方向と略直交する方向に延在する円形の略平板状であり、膨張抑制部材5の内面及び外面は、略直交方向に延在されている。なお、図示例では、膨張抑制部材5を第1鍔部12の外面に密着させるために、膨張抑制部材5の内面及び外面は、僅かに傾斜した傾斜面となっている。なお、第1鍔部12が厳密に軸方向と直交する方向に延設されている場合には、それに対応して膨張抑制部材5も軸方向と直交する方向に拡がった円形の平板状に形成される。
膨張抑制部材5は、例えば、金属、剛性の高い硬質樹脂(繊維強化樹脂を含む)などで形成され、好ましくは、鉄やステンレス、ジュラルミンなどの合金などの金属で形成される。
膨張抑制部材5の肉厚は、特に限定されないが、余りに小さいと十分な膨張抑制効果を得られないおそれがあり、余りに大きいと球技用バットAの先端部の重量が重くなりすぎるおそれがある。かかる観点から、膨張抑制部材5の肉厚は、例えば、0.5mm~2mmであり、好ましくは、0.7mm~1.5mmである。
また、必要に応じて、少なくとも1つの補助部材が用いられる。補助部材は、膨張抑制部材5又は/及び後述する保形シート72を補完するために用いられる。補助部材を用いる場合、少なくとも2つの補助部材61,62を用いることが好ましい。
第1の補助部材61は、膨張抑制部材5を補完するために用いられる。
第2の補助部材62は、保形シート72を補完するために用いられる。
第1及び第2の補助部材61,62は、いずれも中心部に孔を有する円形の平板状である。
第2の補助部材62の周縁部には、所定間隔を開けて複数の切込み621が形成されている。切込み621は、第2の補助部材62の周縁部を分断する切り目である。この切込み621は、第2の補助部材62の縁からその径内方向に向かって形成されている。従って、第2の補助部材62の周縁部は、前記複数の切込み621によって複数に区画されている。前記切込み621の長さは、特に限定されず、例えば、2mm~8mmであり、好ましくは3mm~7mmである。なお、第1の補助部材61の周縁部にも、前記のような切込みを形成してもよい。
第1及び第2の補助部材61,62は、例えば、それぞれ独立して、ゴムやエラストマーなどの弾性体から形成される。例えば、第1及び第2の補助部材61,62は、それぞれ独立して、保形シート72と同じ材料から形成されていてもよい。第1及び第2の補助部材61,62の肉厚は、特に限定されず、例えば、それぞれ独立して、1mm~3mmである。例えば、第1及び第2の補助部材61,62は、それぞれ独立して、保形シート72と同じ肉厚であってもよい。
図7は、膨張抑制部材5及び第1の補助部材61が取り付けられた打撃部Bを示す。
図7を参照して、第1部材1の第1鍔部12の外面に金属板などからなる膨張抑制部材5を、接着剤にて接着する。さらに、膨張抑制部材5の外面に第1の補助部材61を、接着剤にて接着する。
第1鍔部12の外面側に接着剤にて強固に取り付けられた膨張抑制部材5及び第1の補助部材61は、封止部9に一体化されている。少なくとも膨張抑制部材5を設けることにより、封止部9が膨張することを抑制できる。
[保形シート]
図4を参照して、保形シート72は、第2部材2の筒部21の形状(打撃部Bの形状)を保持するために設けられる部材である。
保形シート72としては、繊維を含むシートが用いられる。保形シート72としては、代表的には、織布又は不織布が挙げられ、好ましくは、織布が用いられる。前記織布又は不織布を構成する繊維糸の材質は、特に限定されず、例えば、ポリエステル系、ポリオレフィン系などの合成樹脂繊維;綿などの天然繊維;カーボンなどの無機繊維;などが挙げられる。また、例えば、合成樹脂繊維と天然繊維の混繊糸などのように、2種以上の繊維を混合した混繊糸を用いてもよい。
保形シート72は、強度の観点では、4N/mm以上の初期引張り剛性値を有するもの、好ましくは、6N/mm以上の初期引張り剛性値を有するものが用いられる。前記初期引張り剛性値は、JIS L1096に準じた試験方法によって得られた荷重変位曲線において、ひずみ5%までの傾きから算出するものとする。
保形シート72は、少なくとも第2部材2の筒部21の外周面に巻き付けられ、必要に応じて、封止部9の外面側に折り曲げて貼り付けられる。このため、保形シート72は、図4に示すように、略扇状に形成されているが、封止部9の外面側に折り曲げた際に収まり良くするために、その先端部が複数の部分に区画されている。
例えば、保形シート72の先端部には、所定間隔を開けて複数の切込み721が形成されている。切込み721は、保形シート72の先端部を分断する切り目である。この切込み721は、保形シート72の先端縁から後端方向に向かって形成されている。従って、保形シート72の先端部は、前記複数の切込み721によって複数に区画されている。前記切込み721の長さは、特に限定されず、例えば、7mm~15mmであり、好ましくは8mm~12mmである。なお、特に図示しないが、保形シート72の先端部が櫛目状に形成されていてもよい。
図8及び図9は、保形シート72が貼り付けられた打撃部Bを示す。
図8及び図9を参照して、第2部材2の筒部21の外周面に保形シート72を巻付け、接着剤にて接着する。さらに、保形シート72の先端部を、膨張抑制部材5の外面側(第1の補助部材61が設けられている場合には、第1の補助部材61の外面)に折り曲げ、接着剤にて接着する。保形シート72の先端部は複数の部分に区画されているので、皺を生じさせることなく保形シート72の先端部を膨張抑制部材5の外面に接着できる。この折り曲げ接着した保形シート72の先端部の外面に、第2の補助部材62を接着剤にて接着する。第2の補助部材62の周縁部は切込み621によって複数に区画されているので、後述する芯棒8の頭部82との摩擦による剪断変形を抑制できる。保形シート72の後端部は、図8に示すように、第2部材2の少なくとも後端部にまで接着されていることが好ましい。
なお、図示例では、保形シート72を1重巻きした状態を表しているが、保形シート72を少なくとも2重に巻き付けることが好ましい。
[化粧層、芯棒及びグリップエンド]
化粧層71は、衝撃や摩擦から保形シート72を保護すると共に、球技用バットAにデザインを付与する部材である。また、化粧層71は、打撃部Bの最外面を構成する。
化粧層71としては、人工皮革、合成皮革、合成樹脂シート、ゴムシート、エラストマーシートなどから形成される。
化粧層71は、少なくとも保形シート72の外側に設けられる。図4では、化粧層71は、略扇状に形成された人工皮革などの1枚のシートからなる。
芯棒8は、打撃部Bを支持すると共に、グリップエンド83と協働して球技用バットAのグリップを構成する部材である。
芯棒8は、第1部材1の軸部11の貫通孔111に挿通される長状の芯部81と、前記芯部81の先端部に一体的に設けられた頭部82と、を有する。長状の芯部81は、第1部材1の軸部11よりも長く、芯部81の後方側は、球技用バットAのグリップを構成する。グリップエンド83は、芯部81の後端部に嵌め入れ可能である。また、芯棒8の頭部82は、打撃部Bが芯棒8から抜け出ないようにするため、軸部11の貫通孔111よりも大径である。図示例では、芯棒8の頭部82は、打撃部Bを構成する第2部材2の筒部21の先端部と略同径である。
芯棒8は、中実状又は中空状のいずれでもよいが、球技用バットAの軽量化の観点から、中空状に形成されている。
芯棒8は、硬質樹脂、金属などで形成される。球技用バットAの軽量化及び強度の観点から、芯棒8は、硬質樹脂の非発泡体から形成される。硬質樹脂としては、特に制限はなく、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、EVA、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリイミド、アイオノマー樹脂などのエンジニアリングプラスチックを用いることができる。また、硬質樹脂として、前記樹脂に繊維を含有した繊維強化樹脂も使用でき、強度面を考慮して、芯棒8は、繊維強化樹脂で形成されていることが好ましく、中でも、炭素繊維強化樹脂で形成されていることがより好ましい。
芯棒8の芯部81を第1部材1の軸部11の貫通孔111に挿通し、芯部81の外周面を貫通孔111の内周面に接着剤にて接着すると共に、芯部81の後端部にグリップエンド83を差し込み、接着剤にて接着する。図2及び図3に示すように、芯棒8の頭部82には接着剤を用いず、芯棒8の頭部82を、打撃部Bの先端面(第2の補助部材62が設けられている場合には、第2の補助部材62の外面)に対して非接着な状態としておく。非接着状態の頭部82は、打撃部Bの先端面(図示例の場合には、第2の補助部材62の外面が打撃部Bの先端面を構成している)に接している。頭部82が打撃部Bの先端面に接しているとは、頭部82の略全体が打撃部Bの先端面に当接している場合、或いは、頭部82の一部分だけが打撃部Bの先端面に接している場合を含む意味である。
なお、図2及び図3においては、頭部82の全体が打撃部Bの先端面(図示例の場合には、第2の補助部材62の外面)から明らかに離れた状態で表されているが、これは、頭部82がその先端面に対して非接着であることを表す意味であり、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
さらに、前記化粧層71を保形シート72の周囲に巻き付け、接着剤にて接着する。化粧層71の先端部は、保形シート72の先端部と同様に、膨張抑制部材5の外面側に折り曲げられて接着されていてもよいが、図示例では、化粧層71の先端部は、(折り曲げられずに)筒部21の外周面の先端部に対応して接着されている。また、化粧層71の後端部は、保形シート72の後端部に接着されていてもよいが、図示例では、化粧層71の後端部は、保形シート72の後端部を越えて、芯部81の外周面に接着されている。
このようにして、図1乃至図3に示すような球技用バットAが得られる。
[球技用バットの使用]
本発明の球技用バットAは、主として野球やソフトボールのバットとして使用できる。なお、これ以外の用途に本発明の球技用バットAを使用してもよい。
本発明の球技用バットAの打撃部Bは、空気室Cを有し、また、打撃部Bを構成する第2部材2が弾性体から形成されているので、球の反発性能に優れている。また、空気室Cを有するので、球技用バットAの全体重量を小さくできる。このため、振りやすく且つ球飛びの良い球技用バットAを提供できる。
空気室Cの内圧は、エアー注入部3から空気室C内にエアーを出し入れすることによって、最適な状態に調整できる。
ところで、空気室Cに対応した打撃部Bに球が当たった際には、少なくとも第2部材2の筒部21が変形し、空気室C内のエアーが瞬間的に第2部材2の内面を加圧する。打撃部Bの先端側は、打撃部Bのスイートスポットに近いこと及び空気室Cの容積が大きいことから、第2鍔部22の内面(封止部9)に軸方向からエアーが作用する(図3の白抜き矢印参照)。本発明の球技用バットAは、封止部9の接合面が軸方向と略直交する方向に存在しているので、第2鍔部22の内面(封止部9)に軸方向からエアーが作用しても、封止部9の接合面にエアーが侵入し難く、封止部9の接合面からエアー漏れすることを防止できる。なお、打撃部Bの後端部は、打撃部Bのスイートスポットから離れていること及び空気室Cの容積が非常に小さいことから、第1部材1の軸部11の後端部11aと第2部材2の筒部21の後端部21aの接着部分(接合面)に加わるエアーの圧力は小さく、打撃部Bの後端部の接着部分からエアー漏れすることもない。
他方、第2鍔部22の内面(封止部9)に軸方向からエアーが作用して加圧されると、封止部9が変形して外側へ膨らむことがある。打球を繰り返していると、前記エアーによって封止部9が膨張及び復元を繰り返し、封止部9の接合面に隙間が生じるおそれがある。この点、本発明の球技用バットAは、第1鍔部12の外面側(封止部9の外面側)に膨張抑制部材5が設けられているので、エアーによって内側から加圧されても、封止部9が膨張することを抑制できる。特に、第2部材2の第2鍔部22には、第1部材1の第1鍔部12の肉厚よりも大きい厚肉部4が設けられているので、封止部9がその内外において膨張抑制部材5と厚肉部4に挟持され、封止部9が膨張することを防止できる。この厚肉部4は、径内方向に向かうに従って次第に大きくなる厚み差を有するので、封止部9の膨張を効果的に防止できる。なお、厚肉部4が、第2鍔部22の内面及び第1部材1の軸部11の周面に接着されているので、封止部9の接合面と平行な方向からエアーが侵入することを防止できる。
また、上記膨張抑制部材5によって封止部9の膨張及び復元を抑制できるが、打球時、微視的には封止部9が微振動する場合がある。膨張抑制部材5の外面側に配置された芯棒8の頭部82が、打撃部Bの先端面に接着されていると、前記封止部9の微振動が芯棒8の頭部82に伝わり、打球を繰り返しているうちに、頭部82(特に軽量化のために中空状に形成した頭部82)が破損するおそれがある。この点、上記のように、芯棒8の頭部82が打撃部Bの先端面に対して非接着な状態とされていることにより、前記封止部9の微振動が芯棒8の頭部82に伝わり難くなり、球技用バットAを長期間使用しても、頭部82が破損し難く、耐久性に優れた球技用バットAを提供できる。
さらに、上述のように、打球時には第2部材2の筒部21が変形するが、保形シート72が第2部材2の筒部21の外周面に巻き付けられて接着されているので、筒部21が過度に変形して破損することを防止できる。特に、保形シート72の先端部(一部分)が、膨張抑制部材5の外面側に折り曲げられて接着されているので、保形シート72が第2部材2から浮き上がり難く、筒部21が過度に変形して破損することを効果的に防止できる。
なお、保形シート72の外面には化粧層71が設けられているので、保形シート72が化粧層71によって衝撃や摩擦から保護される。このため、球技用バットAを長期間使用しても、保形シート72が第2部材2から浮き上がることを防止できる。
以下、本発明の第2実施形態などを説明するが、その説明に於いては、主として上述の第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある(第3実施形態以降も同様である)。
<第2実施形態>
第2実施形態は、厚肉部が第2鍔部と一体的に形成されている球技用バットに関する。
また、第2実施形態は、第1鍔部が厚肉状に形成されている球技用バットに関する。
図10は、第1実施形態の図6と同様な図であって、第2実施形態の第1部材1及び第2部材2を組み合わせた状態を示す。図11は、第1実施形態の図3と同様な図であって、第2実施形態の球技用バットAの要部(先端部付近)の拡大断面図である。
図10を参照して、第2実施形態の第1部材1も、長状の軸部11と、前記軸部11の先端部に設けられた第1鍔部12と、軸部11に穿設された貫通孔111と、を有する。第1鍔部12は、厚み差を有する。厚み差を有する第1鍔部12において、その径内部の肉厚がその径外部の肉厚よりも大きくてもよいが、好ましくは、図示のように、第1鍔部12の径外部12cの肉厚がその径内部12dの肉厚よりも大きく、より好ましくは、第1鍔部12の肉厚は、径外方向に向かうに従って次第に大きく形成されている。
第2実施形態の第2部材2も、筒部21と、前記筒部21の先端部に設けられた第2鍔部22と、を有する。第2鍔部22は、厚み差を有する。厚み差を有する第2鍔部22において、その径外部の肉厚が径内部の肉厚よりも大きくてもよいが、好ましくは、図示のように、第2鍔部22の径内部22dの肉厚がその径外部22cの肉厚よりも大きく、より好ましくは、第2鍔部22の肉厚は、径内方向に向かうに従って次第に大きく形成されている。第2鍔部22の肉厚が大きくなった部分(図示例では、第2鍔部22の径内部)が厚肉部4に相当する。従って、本実施形態では、厚肉部4が第2鍔部22に一体的に形成されている。
図10を参照して、上記第1実施形態と同様に、本実施形態の第2部材2の孔部211にエアー注入部3を接着し、エアー注入部3が組み込まれた第2部材2に、第1部材1の軸部11を挿入して後端部を接着する。他方、第1部材1及び第2部材2の先端部側においては、第1鍔部12の内面12bと第2鍔部22の外面22bを接着剤にて接着し、好ましくは、第2鍔部22の径内部22dの端面(径内部22dの厚み面)を第1部材1の軸部11の周面に接着する。
このようにして空気室Cを有する打撃部Bが構成される。
この打撃部Bに、上記第1実施形態と同様にして、膨張抑制部材5などの各部材を組み込んでいくことにより、図11に示す第2実施形態の球技用バットAが得られる。
本実施形態のように、厚肉部4が第2鍔部22と一体的に形成されている球技用バットにあっては、各部材の組み込み時に(球技用バットAの製造時に)、部材の取り扱いが簡便になる。さらに、径外部の肉厚が径内部の肉厚よりも大きい第1鍔部12を有する第1部材1を用いることにより、打球時の空気室Cのエアー漏れをより効果的に防止できる。
<第3実施形態>
上記第1実施形態では、図5に示すように、第1部材1の軸部11の後端部11aの周面と第2部材2の筒部21の後端部21aの内面とが、気密的に接着されているが、このような周面の接着に限られない。例えば、図12に示すように、第1部材1の軸部11の後端部11aに、段部19が形成され、その段部19に第2部材2の筒部21の後端部21aの後端面が接合され且つその段部19と後端部21aの後端面が気密的に接着されていてもよい。
<第4実施形態>
第4実施形態は、化粧リング部が設けられている球技用バットに関する。
上記各実施形態の球技用バットAは、打撃部Bと芯部81の継ぎ目が露出しているが、必要に応じて、図13及び図14に示すように、打撃部Bと芯部81の継ぎ目を覆う化粧リング部73が設けられていてもよい。
化粧リング部73は、打撃部Bと芯部81の継ぎ目を滑らかな形状にする部材である。
化粧リング部73は、全体として略円筒状である。化粧リング部73の外周面は、筒部21の外周面の傾斜に連続するように、徐々に拡径されている。化粧リング部73は、樹脂、ゴムやエラストマーなどの弾性体、金属などを用いて形成される。
図示例では、化粧層71の後端部71aが芯部81の外周面に接着されており、この化粧層71の後端部71aを覆うように、化粧リング部73が前記後端部71a及び芯部81に跨がって嵌め入れられ且つ接着剤にて接着されている。必要に応じて、化粧層71の後端部71aの肉厚が後端側に向かうに従って次第に薄くなるように、化粧層71の後端部71aをテーパ状に形成してもよい。化粧層71の後端部71aに被さるように化粧リング部73を設けることにより、打撃部Bと芯部81とが滑らかに連続するようになると共に、化粧層71の後端部71aが剥がれることを防止できる。
このような化粧リング部73の組み合せ手順としては、芯棒8の芯部81を第1部材1の軸部11の貫通孔111に挿通した後、芯部81の後端部にグリップエンド83を取り付ける前に、化粧リング部73を芯棒81に挿入すればよい。
なお、図14では、第1部材1の軸部11の後端部11aと第2部材2の筒部21の後端部21aの構造として、第3実施形態の構造を図示している。
<その他の実施形態>
上記各実施形態では、化粧層71は1枚のシートから構成されているが、化粧層71は、複数枚のシート片の組み合わせから構成されていてもよい。例えば、所望形状(例えば、六角形など)に形成された複数枚の小パネルシートを接着剤を用いて保形シート72の外面に敷き詰めるように貼り付けることによって、化粧層71が構成されていてもよい。
A 球技用バット
B 打撃部
C 空気室
1 第1部材
11 第1部材の軸部
12 第1部材の第1鍔部
2 第2部材
21 第2部材の筒部
22 第2部材の第2鍔部
3 エアー注入部
4 厚肉部
5 膨張抑制部材
71 化粧層
72 保形シート
8 芯棒
81 芯棒の芯部
82 芯棒の頭部
9 封止部

Claims (11)

  1. 長状の軸部を有する第1部材と前記第1部材の外側を覆う筒部を有する第2部材とを有し、前記第2部材の後端部及び先端部が前記第1部材に気密的に接着されており、前記第1部材と第2部材の間に空気室が形成されている打撃部を有する球技用バットであって、
    前記第1部材の軸部の先端部に、第1鍔部が径外方向に延設されており、
    前記第2部材の筒部の先端部に、第2鍔部が径内方向に延設されており、
    前記第1鍔部と第2鍔部が面接合された封止部を有し、その封止部の接合面が軸方向と略直交する方向に存在する、球技用バット。
  2. 前記第1鍔部が前記第2鍔部よりも軸方向先端側に位置し、前記第1鍔部の内面と第2鍔部の外面が面接合されており、
    前記第1鍔部の外面側に、前記封止部の軸方向への膨張を抑制する膨張抑制部材が設けられている、請求項1に記載の球技用バット。
  3. 前記膨張抑制部材が、前記第1鍔部の外面に接着された金属板を含む、請求項2に記載の球技用バット。
  4. さらに、頭部が設けられた芯棒を有し、
    前記第1部材の軸部が、軸方向に延びる貫通孔を有し、
    前記頭部が前記打撃部の先端面に接した状態で、前記芯棒が前記第1部材の貫通孔に挿入されている、請求項2または3に記載の球技用バット。
  5. 前記芯棒の頭部が、前記打撃部の先端面に対して非接着な状態で接している、請求項4に記載の球技用バット。
  6. 保形シートが、前記第2部材の筒部の外周面に巻き付けられ且つ接着されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の球技用バット。
  7. 保形シートが、前記第2部材の外周面に巻き付けられ且つ接着されていると共に、その保形シートの一部分が、前記膨張抑制部材の外面側に折り曲げられ且つ接着されている、請求項2または3に記載の球技用バット。
  8. 前記第2部材の第2鍔部には、前記第1部材の第1鍔部の肉厚よりも大きい厚肉部が設けられている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の球技用バット。
  9. 前記厚肉部が、径内方向に向かうに従って次第に大きくなる厚み差を有する、請求項8に記載の球技用バット。
  10. 前記第1鍔部が前記第2鍔部よりも軸方向先端側に位置し、前記第1鍔部の内面と第2鍔部の外面が面接合されており、
    前記厚肉部が、第2部材とは別部材であり、その厚肉部が、前記第2鍔部の内面及び前記第1部材の軸部の周面に接着されている、請求項8または9に記載の球技用バット。
  11. 前記第2部材には、前記空気室にエアーを注入するために、エアー注入部が設けられており、
    化粧層が、前記打撃部の最外面を構成している、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の球技用バット。
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