JP2021159751A - バット及び打球部 - Google Patents

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JP2021159751A JP2021015347A JP2021015347A JP2021159751A JP 2021159751 A JP2021159751 A JP 2021159751A JP 2021015347 A JP2021015347 A JP 2021015347A JP 2021015347 A JP2021015347 A JP 2021015347A JP 2021159751 A JP2021159751 A JP 2021159751A
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謙二 村上
Kenji Murakami
直之 橋詰
Naoyuki Hashizume
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Abstract

【課題】弾性部材でのエネルギー損失を低減し、発生する反発力を向上することが可能なバットを提供する。【解決手段】打球部13が、打球時にボールBに接触する第1弾性体15と、第1弾性体15に覆われ第1弾性体15よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体17と、を備え、第1弾性体15に弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体17を組み合わせることで、打球時に第1弾性体15の変形でボールBの変形を抑制しても、打球部13全体のエネルギー損失を低減して反発力を向上することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、弾性部材を打球部に備える球技用のバット及び打球部に関する。
従来のこの種のバットとしては、例えば特許文献1に記載のように、円柱状のベース部材に円筒状の弾性体を一体化した打球部を備えたものがある。
この従来のバットでは、打球時に弾性体が変形することでボールの変形を抑制すると共に、弾性体が復元するときにボールに反発力を付与することによって打球の飛距離を向上することができる。
しかし、従来のバットは、ボールの変形を抑制すると、弾性体でのエネルギー損失が大きくなり、反発力の発生に限界が生じていた。結果として、従来のバットでは、打球の飛距離の向上に限界があった。
特開2003−19236号公報
解決しようとする問題点は、打球部でのエネルギー損失が大きくなり、反発力の発生に限界が生じていた点である。
本発明は、打球部を有するバットであって、前記打球部が、打球時にボールに接触する第1弾性体と、前記第1弾性体に覆われ前記第1弾性体よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体と、を備えるバットを最も主な特徴とする。
本発明は、第1弾性体に弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体を組み合わせることで、打球時にボールの変形を抑制しても、打球部全体のエネルギー損失を低減して反発力を向上することができる。
バットを示す斜視図である(実施例1)。 図1のバットを示す縦断面図である(実施例1)。 (A)は図2のIII−III線に係る斜視断面図、(B)は図2のIII−III線に係る横断面図である(実施例1)。 図1のバットの芯材を示す要部斜視図である(実施例1)。 打球時のバットを示す要部断面図である(実施例1)。 図1のバットに用いられる弾性部材の荷重−撓み特性の一例を示すグラフある(実施例1)。 図1のバットに用いられる弾性部材の荷重−撓み特性の他の一例を示すグラフある(実施例1)。 バットを示す斜視図である(実施例2)。 図8のバットを示す要部縦断面図である(実施例2)。 (A)〜(C)は、打球時における図9のIX−IX線に係る横断面図である(実施例2)。 変形例にかかるバットを示す斜視図である(実施例2)。 他の変形例にかかるバットを示す斜視図である(実施例2)。 さらに他の変形例にかかるバットを示す斜視図である(実施例2)。 図13のバットの第2弾性体を示す斜視図である(実施例2)。
弾性部材でのエネルギー損失を低減し、発生する反発力を向上するという目的を、第1弾性体及び第1弾性体よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体を組み合わせた打球部により実現した。
すなわち、打球部(13)は、打球時にボールに接触する第1弾性体(15)と、第1弾性体(15)に覆われ第1弾性体(15)よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体(17)と、を備える。
第2弾性体(17)は、打球部(13)の周方向の一部にのみ設けたり、或いは周方向の全体に設けることが可能である。
第2弾性体(17)を周方向の全体に設ける場合、第2弾性体(17)は、周方向に連続又は不連続の環状としてもよい。
また、第2弾性体(17)を周方向に不連続の環状とする場合、第2弾性体(17)は周方向に不連続な複数の弾性片(17a)を備えてもよい。
この場合、複数の弾性片(17a)は、軸方向の一方が芯材(3)に結合された片持ち状であり、周方向において隣接間にスリット(17b)を有して環状に配置された構成としても良い。
また、第2弾性体(17)を周方向に連続の環状とする場合、円筒状としてもよい。ただし、第2弾性体(17)は、断面多角形や断面楕円とした筒状とすることも可能である。
第2弾性体(17)は、波形状の外面を有してもよい。第2弾性体(17)は、平坦な外面であってもよい。
第2弾性体(17)の内周には、空間部(21)が形成されてもよい。ただし、第2弾性体(17)は、第1弾性体(15)に埋設してもよい。この場合は、空間部(21)が省略される。
[バットの構造]
図1は、本発明の実施例1に係るバットを示す斜視図である。図2は、同バットを示す縦断面図である。図3(A)は、図2のIII−III線に係る斜視断面図、図3(B)は図2のIII−III線に係る横断面図である。図4は、図1のバットの芯材を示す要部斜視図である。
本実施例のバット1は、野球やソフトボール等の球技に用いられるものであり、グリップ部7と、打球部13とを備えている。
グリップ部7は、打者が把持する部分であり、芯材3の一部からなっている。
芯材3は、横断面形状が円形の中空棒状体である。なお、芯材3の横断面形状は、先端側から基端側にかけて一定であるが、部分的に径を変更する等によって異なる形状とすることも可能である。また、芯材3の横断面形状は、円形に限られず、楕円等の他の形状を採用することが可能である。芯材3の材質は、繊維強化プラスチック(FRP)、本実施例において炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられている。なお、芯材3の材質は、FRPに限定されるものではなく、金属や木等を用いることが可能である。また、芯材3は、中実棒状であってもよい。
芯材3の肉厚は、部分的に薄く或いは厚くすることも可能である。
芯材3は、軸方向の基端側から先端側にかけて、グリップ部7、打球部領域9、ヘッド部11を一体に備えている。ただし、グリップ部7、打球部領域9、及びヘッド部11の何れか一つ、二つ、或いは全てを別体の部材として構成し、それら別体の部材を相互に一体的に結合して芯材3としても良い。また、打球部領域9やヘッド部11は省略することも可能である。なお、軸方向は、バット1の軸心に沿った方向である。
本実施例のグリップ部7は、芯材3の形状に応じて横断面形状が円形の中空棒状に形成されている。このグリップ部7には、グリップテープ7aが巻かれている。グリップ部7の基端には、径方向に張り出したグリップエンド7bが一体に設けられている。ただし、グリップエンド7bは、グリップ部7とは別体の部材として構成し、グリップ部7に一体的に結合しても良い。このグリップ部7の先端には、打球部領域9が一体に設けられている。
打球部領域9は、打球部13の内周に位置する芯材3の一部であり、横断面形状が円形の中空棒状に形成されている。なお、打球部領域9の横断面形状は、円形に限られず、他の形状とすることも可能である。例えば、打球部領域9の横断面形状は、打球部13の中心に対する径方向の一側と他側とで非対称となる形状や楕円形状等としてもよい。この打球部領域9の先端側にはヘッド部11が一体に設けられている。
ヘッド部11は、中空円板状に形成されている。ただし、ヘッド部11は、中空でなくても良い。ヘッド部11は、打球部領域9に対して径方向に膨出している。ヘッド部11の外径は、打球部13の外径とほぼ一致している。
打球部13は、芯材3の打球部領域9に弾性部材5が取り付けられて構成されている。なお、本実施例の打球部13は、打球部領域9を有さないバットにも適用可能である。この場合、芯材3のグリップ部7に対して弾性部材5を軸方向で結合して打球部13を構成すればよい。また、打球部13は、打球部領域9の一部を省略したバッドにも適用可能である。例えば、打球部領域9の後述する第2弾性体17を結合された部分より先端側に位置する部分が、芯材3より省略される。
弾性部材5は、打球時の自身の変形によりボールB(図6参照)の変形を抑えると共にボールBに反発力を加えることが可能となっている。本実施例の弾性部材5は、打球時に芯材3よりも変形しやすいものとなっており、第1弾性体15と、第2弾性体17とを備えている。
第1弾性体15は、打球時にボールBに接触する部分である。本実施例の第1弾性体15は、中空円筒体であり、芯材3の打球部領域9の全体を覆っている。なお、第1弾性体は、打球部領域9の一部を覆うものとしても良い。例えば、横断面における打球部領域9の径方向の一側にのみ第1弾性体15を設けることも可能である。この場合、第1弾性体15は、筒状とする必要はない。
第1弾性体15の先端は、芯材3のヘッド部11に突き当てられ、基端は、カラー19によって抜け止めがなされている。この状態で、第1弾性体15は、接着剤等の適宜の固着手段によって芯材3に固着されている。
第1弾性体15は、打球時に変形することでボールBの変形を抑制すると共にボールBに対する反発力を発生させる。本実施例の第1弾性体15は、熱可塑性エラストマーである発泡ポリウレタン樹脂からなり、打球時の圧縮変形及び湾曲によってボールBの変形を抑制する。そして、第1弾性体15は、変形後の復元時にボールBへの反発力を発生させる。なお、第1弾性体15の材質は、ボールBに対する変形を抑制可能なものであればよく、ボールB等との関係で適宜設定すれば良い。例えば、第1弾性体15の材質は、FRPや金属等としてもよい。
本実施例の第1弾性体15は、基端側から先端側に向けて漸次外径が大きくなっており、先端側で外径がほぼ一定となる。この第1弾性体15の外径がほぼ一定の部分は、打球部13のスウィート領域13aであり、内部に第2弾性体17が位置している。なお、芯材3の打球部領域9の一部に凹部を設け、凹部内にのみ第1弾性体15を設ける構成としてもよい。
第1弾性体15の表面は、図示しない表層によって覆われている。表層は、ポリウレタンフィルム等の熱可塑性樹脂等からなる円筒膜状に形成されている。なお、表層は省略することも可能である。
第2弾性体17は、打球部13のスウィート領域13aにおいて第1弾性体15に覆われている。第2弾性体17が第1弾性体15に覆われる構成としては、第2弾性体17が外部に露出しない構成だけでなく、周方向において第2弾性体17が部分的に外部に露出する構成としてもよい。本実施例では、第2弾性体17が、外部に露出しないように構成されており、バット1の外部に露出する外面を構成しないように位置している。
この第2弾性体17は、第1弾性体15よりも弾性ヒステリシスの小さい弾性体からなる。第2弾性体17は、打球時に変形してエネルギー損失の少ない反発力を生じさせる。なお、第2弾性体17の弾性ヒステリシスは、材質や形状等を変更することによって適宜設定すればよい。
本実施例の第2弾性体17は、芯材3と同材質のFRPで一体に設けられている。なお、第2弾性体17は、第1弾性体15の材質に応じて、他の樹脂、金属、木等とすることも可能である。また、第2弾性体17を芯材3と異なる材質とする場合は、芯材3に対して接着等の適宜の固定手段によって固定すればよい。芯材3の打球部領域9の一部又は全部を省略する場合は、第2弾性体17を芯材3と同材質としてもよいが、芯材3と異なる材質とし易い。
本実施例の第2弾性体17は、周方向に不連続の環状に構成されている。具体的には、第2弾性体17は、周方向に不連続な複数の弾性片17aを備えている。複数の弾性片17aは、それぞれ軸方向の一方である基端側が芯材3に結合された片持ち状であり、周方向において隣接間にスリット17bを有して環状に配置されている。
このため、第2弾性体17は、打球時に弾性片17aが基端側を支点として湾曲し、ボールBに対する反発力を発生させる。なお、複数の弾性片17aは、軸方向の一方として先端側を芯材3に一体に結合した片持ち状としても良い。また、弾性片17aは、軸方向の双方を芯材3に結合した形状としても良い。さらに、弾性片17aは、軸方向の双方を芯材3から分離した形状としてもよい。この場合、弾性片17aは、第1弾性体15に取り付ければよい。また、弾性片17aは、環状に配置する必要はなく、周方向の一部にのみ設けることも可能である。この場合、弾性片17aの数を一つとしてもよい。
本実施例の弾性片17aは、横断面において、全体として一つの円上に位置するように、それぞれ曲率中心が同一の弧状に形成されている。なお、弾性片17aは、異なる曲率中心を有するように、曲率半径を大きく又は小さくし、或いは逆向きの曲率としても良い。また、弾性片17aは、弧状とせずに、フラットな板状としても良い。さらに、弾性片17aは、弧状とするか否かにかかわらず、幅を変更することが可能である。この場合、弾性片17aは、例えば線状等としても良い。
また、弾性片17aは、長手方向において形状を変更することが可能である。例えば、弾性片17aは、長手方向で一定の形状を有するだけでなく、波形状とし、又は基端又は先端に向けて漸次湾曲させ、或いは基端又は先端に向けて漸次縦横断面形状を大きく又は小さくし、もしくはこれらの組み合わせ等によって構成しても良い。
この弾性片17aは、軸方向の基端側のテーパ部17cによって芯材3に対して径方向に離反している。これにより、弾性片17aの外面は、第1弾性体15の内面に径方向で接触している。また、径方向における弾性片17aの内周には空間部21が形成されている。空間部21は、打球時の弾性片17aの湾曲を許容する。
[バットの作用]
図5は、打球時のバットを示す要部断面図である。
本実施例のバット1では、打球部13での打球時に、弾性部材5の変形によってボールBの変形が抑制されると共にボールBに対する反発力が発生する。
すなわち、弾性部材5では、ボールBにより第1弾性体15が径方向に押圧され、第1弾性体15の押圧部分が圧縮されると共にボールBに沿って湾曲する。この第1弾性体15の湾曲により第2弾性体17(弾性片17a)を径方向に押圧する。押圧された第2弾性体17は、基端側を支点にして空間部21内に入り込むように湾曲する。
従って、弾性部材5は、かかる第1弾性体15及び第2弾性体17の変形により、打球時のボールBの変形を抑制する。また、弾性部材5は、変形した第1弾性体15及び第2弾性体17が復元する際に、ボールBに対する反発力を発生させる。
この反発力は、第1弾性体15による反発力と、より弾性ヒステリシスが小さい(エネルギー損失が少ない)第2弾性体17の反発力との合力となる。このため、本実施例では、弾性部材5(打球部13)全体としてのエネルギー損失を低減して、反発力を向上することができる。この結果、本実施例では打球の飛距離を向上することが可能となる。
[荷重−撓み特性]
図6は、図1のバットに用いられる弾性部材の荷重−撓み特性の一例を示すグラフある。
図6の実施例1、比較例、第1及び第2弾性体は、それぞれ作用する荷重を増加及び減少させたときの撓み量の増加及び減少の荷重−撓み特性を示している。図6において、実施例1はバット1の弾性部材5の特性を示す。図6の比較例は、打球部の外面から芯材に至るまでを第1弾性体15と同一材質の弾性体とした弾性部材の特性を示す。また、図6の第1弾性体及び第2弾性体は、それぞれ実施例1の第1弾性体15単体の特性及び第2弾性体17単体の特性を示す。
図6から明らかなように、実施例1は、荷重増加時と荷重減少時の荷重−撓み曲線で囲まれた領域の面積が比較例よりも小さい。すなわち、実施例1は、比較例よりも弾性ヒステリシスが小さく、打球部13の弾性部材5が変形及び復元するときのエネルギー損失が小さいものとなっている。
これは、弾性ヒステリシスが小さい(本実施例ではほとんど弾性ヒステリシスがない線形な特性を有する)第2弾性体17を第1弾性体15と組み合わせて全体としての弾性ヒステリシスを減少させ、さらに弾性部材5(打球部13)を占める第1弾性体15の割合が減少したことで、第1弾性体15単体での弾性ヒステリシスも比較例より小さくなったためである。
図7は、図1のバットに用いられる弾性部材の荷重−撓み特性の他の一例を示すグラフある。図7の実施例1、比較例、第1弾性体、及び第2弾性体は、図6と同様である。
図7の例では、図6の例と比較し、実施例1の第2弾性体17の最大撓み量のときの荷重値を小さくしたものである。これにより、図7の例では、最大撓み量の半分程度まで第1弾性体15のような特性を得ながら、弾性ヒステリシスが小さくなっている。
ボールBのバット1への衝突初期には、ボールの変形を抑えるために、荷重に対する撓み量が大きい方が好ましい。また、反発力を大きくするためには、最大撓み量に対する荷重が大きく、弾性ヒステリシスが小さい方が好ましい。そうすると、ボールBがバット1に衝突する荷重増加時には、第1弾性体15の特性が適しているが、ボールBがバット1から離れる荷重減少時には、弾性ヒステリシスが大きい第1弾性体15の特性は適さない。
そこで、本実施例では、第1弾性体15と第2弾性体17とを組み合わせ、上記のように、第1弾性体15のような特性を得ながら、弾性ヒステリシスを小さくしている。
なお、弾性部材5の荷重−撓み特性は、強打者用バットの場合に荷重値を高くし、非力な打者用バットの場合に荷重値を低くする。この弾性部材5の荷重値の設定は、第1弾性体15及び第2弾性体17の荷重値の何れか一方又は双方によって設定することが可能である。
[実施例1の効果]
以上説明したように、本実施例のバット1は、打球部13が、打球時にボールBに接触する第1弾性体15と、第1弾性体15に覆われ第1弾性体15よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体17と、を備える。
従って、本実施例では、第1弾性体15に弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体17を組み合わせることで、打球時にボールBの変形を抑制しても、打球部13全体のエネルギー損失を低減して反発力を向上することができる。結果として、本実施例では、打球の飛距離が向上する。
また、本実施例では、第2弾性体17が周方向に不連続の環状であるため、バット1の全周において打球の飛距離の向上を図ることができる。
また、第2弾性体17は、周方向に不連続な複数の弾性片17aを有する。本実施例の複数の弾性片17aは、軸方向の基端側が芯材3に結合された片持ち状であり、周方向において隣接間にスリット17bを有して環状に配置されている。
従って、本実施例では、基端側を支点に湾曲する弾性片17aにより、第1弾性体15よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体17を容易に実現できる。
また、本実施例では、第2弾性体17の内周に形成された空間部21を備えるので、弾性片17aの湾曲を許容して第2弾性体17の変形及び復元を円滑に行わせることができる。結果として、本実施例では、より確実に打球の飛距離を向上できる。
図8は、本発明の実施例2に係るバットを示す斜視図、図9は、図8のバットを示す要部縦断面図である。なお、実施例2では、実施例1と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例のバット1は、打球部13の第2弾性体17を周方向に連続した環状としたものである。なお、打球部13も、実施例1と同様、打球部領域9を有する芯材3だけでなく、打球部領域9の一部又は全部を省略した芯材3に適用可能である。
第2弾性体17は、ステンレス等の金属製であり、円筒状に形成されている。なお、第2弾性体17は、実施例1と同様にFRP製であってもよい。この第2弾性体17は、第1弾性体15内に埋設されている。これにより、第2弾性体17は、芯材3を挿通し且つ同心上に配置されている。
ただし、第2弾性体17は、芯材3に対して偏心して配置してもよい。この場合、芯材3に対する横断面における一側にのみ環状の第2弾性体17を配置し、第2弾性体17に芯材3を挿通しない構成とすることも可能である。
本実施例の第1弾性体15は、径方向の打球部13の外面から芯材3に至るまで設けられている。このため、第2弾性体17と芯材3との間にも第1弾性体15が位置し、空間部を有しない構成となっている。ただし、第2弾性体17と芯材3との間には、実施例1と同様の空間部を形成してもよい。
第2弾性体17の軸方向の長さ、板厚、径は、バット1に要求される特性に応じて適宜設定することが可能である。本実施例の第2弾性体17では、内外径が一定であるが、例えば基端側から先端側にかけて漸次径を小さく或いは大きくしてもよい。
その他は、実施例1と同様である。ただし、本実施例では、芯材3の打球部領域9とヘッド部11との間に傾斜部23が設けられている。傾斜部23は、打球部領域9からヘッド部11へ向けて漸次外径が大きくなっている。なお、傾斜部23は、実施例1の芯材3に適用してもよい。
図10(A)〜(C)は、打球時における図9のX−X線に係る横断面図である。
本実施例のバット1では、打球時に第1弾性体15が第2弾性体17の径方向の内外で圧縮されると共に、第2弾性体17が断面楕円形になるように撓む。
従って、弾性部材5は、かかる第1弾性体15及び第2弾性体17の変形により、打球時のボールBの変形を抑制する。また、弾性部材5は、変形した第1弾性体15及び第2弾性体17が復元する際に、実施例1同様、エネルギー損失を減少させつつボールBに対する反発力を発生させることができる。
本実施例においても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。加えて、本実施例では、第2弾性体17が周方向に連続した円筒状であるため、より確実にバット1の全周において打球の飛距離の向上を図ることができる。
また、本実施例では、第2弾性体17が第1弾性体15に埋設されているため、第1弾性体15と第2弾性体17とを一体に取り扱うことができる。
図11は、変形例に係るバットを示す斜視図、図12は、他の変形例に係るバットを示す斜視図である。図13は、さらに他の変形例に係るバットを示す要部斜視図、図14は、図13のバットの第2弾性体を示す斜視図である。
図11の変形例は、第2弾性体17の軸方向の寸法を図8に対して長くしたものである。図12の変形例は、第2弾性体17を軸方向に複数設けたものである。なお、図12では、複数の第2弾性体17の軸方向の寸法が同一になっているが、軸方向の寸法を複数の第2弾性体17間で異ならせてもよい。
図13及び図14の変形例では、第2弾性体17を断面波形状に形成している。この第2弾性体17は、周方向に山部25及び谷部27を交互に有する。これにより、第2弾性体17は、波形状の外面を有する構成となっている。
第2弾性体17の山部25及び谷部27において、山部25は、打球時に潰れるように変形し、谷部27は、打球時に拡がるように変形する。
第2弾性体17は、芯材3の軸方向に複数設けられている。なお、第2弾性体17を複数設ける場合、全ての第2弾性体17を打球部13のスウィート領域13a内に配置するのが好ましい。ただし、スウィート領域13a外に第2弾性体17を配置し、スウィート領域13aを外しても飛距離を確保できるようにバット1を構成することも可能である。
1 バット
3 芯材
5 弾性部材
13 打球部
15 第1弾性体
17 第2弾性体
17a 弾性片
17b スリット
21 空間部

Claims (16)

  1. 打球部を有するバットであって、
    前記打球部が、
    打球時にボールに接触する第1弾性体と、
    前記第1弾性体に覆われ前記第1弾性体よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体と、
    を備える、
    バット。
  2. 請求項1記載のバットであって、
    前記第2弾性体は、周方向に連続又は不連続の環状である、
    バット。
  3. 請求項2記載のバットであって、
    前記第2弾性体は、周方向に不連続な複数の弾性片を備える、
    バット。
  4. 請求項3記載のバットであって、
    前記複数の弾性片は、それぞれ軸方向の一側が芯材に結合された片持ち状であり前記周方向において隣接間にスリットを有して環状に配置された、
    バット。
  5. 請求項2記載のバットであって、
    前記第2弾性体は、前記周方向に連続した円筒状である、
    バット。
  6. 請求項2〜5の何れか一項に記載のバットであって、
    前記第2弾性体は、波形状の外面を有する、
    バット。
  7. 請求項2〜6の何れか一項に記載のバットであって、
    前記第2弾性体の内周に形成された空間部を備える、
    バット。
  8. 請求項2〜6の何れか一項に記載のバットであって、
    前記第2弾性体は、前記第1弾性体に埋設された、
    バット。
  9. バット用の打球部であって、
    打球時にボールに接触する第1弾性体と、
    前記第1弾性体に覆われ前記第1弾性体よりも弾性ヒステリシスの小さい第2弾性体と、
    を備える、
    打球部。
  10. 請求項9記載の打球部であって、
    前記第2弾性体は、周方向に連続又は不連続の環状である、
    打球部。
  11. 請求項10記載の打球部であって、
    前記第2弾性体は、周方向に不連続な複数の弾性片を備える、
    打球部。
  12. 請求項11記載の打球部であって、
    前記複数の弾性片は、それぞれ軸方向の一側が前記バットの芯材に結合された片持ち状であり前記周方向において隣接間にスリットを有して環状に配置された、
    打球部。
  13. 請求項10記載の打球部であって、
    前記第2弾性体は、前記周方向に連続した円筒状である、
    打球部。
  14. 請求項10〜13の何れか一項に記載の打球部であって、
    前記第2弾性体は、波形状の外面を有する、
    打球部。
  15. 請求項10〜14の何れか一項に記載の打球部であって、
    前記第2弾性体の内周に形成された空間部を備える、
    打球部。
  16. 請求項10〜14の何れか一項に記載の打球部であって、
    前記第2弾性体は、前記第1弾性体に埋設された、
    打球部。
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