JP2005131160A - 野球又は、ソフトボール用バット - Google Patents
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Abstract
【課題】打球部となる部位に粘着シートを介して弾性体を固着して成る野球又は、ソフトボール用バットにおいて、粘着シートの皺の発生を抑制し、弾性体とバット本体との一体性を高めた野球又は、ソフトボール用バットを提供する。
【解決手段】バット本体2の凹部4に粘着シート5を介して弾性体6を固着して成るバットであって、前記粘着シート5は、前記凹部4の周長の25%〜60%の幅Wを有する複数枚の短冊状シート14から成っており、該短冊状シート14を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着される。
【選択図】図3
【解決手段】バット本体2の凹部4に粘着シート5を介して弾性体6を固着して成るバットであって、前記粘着シート5は、前記凹部4の周長の25%〜60%の幅Wを有する複数枚の短冊状シート14から成っており、該短冊状シート14を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着される。
【選択図】図3
Description
本発明は、野球又は、ソフトボール用バット(以下、単にバットと称する)の反発特性を改良するために、打球部の表面に弾性体を取り付けたバットの改良に関するものである。
打球の飛距離を伸ばすことが可能なバットを提供するために、打球部となる部分に設けられた凹部に弾性体を被覆一体化し、打撃時のボールの変形による損失エネルギーを抑えるように設計されたこれまでにない新規な構造のバットが提案され公知となっている。(特許文献1参照)
このような打球部に弾性体を取り付けたバットでボールを打撃すると、打球の飛距離を飛躍的に伸ばすことが可能となるが、弾性体が柔らかい材質から成る為、繰り返しボールを打撃すると前記弾性体が破損し易い。従って、この種のバットにおいては、使用により弾性体が破損した場合に、前記破損した弾性体をバット本体から取り除き、新たな弾性体を被覆するという作業が必要であり、弾性体がバット本体に容易に着脱可能となることが望まれていた。
このような要求に鑑み、近年本発明者らは、図8に示すように、筒状で一体の弾性体21をバット本体22の打球部23に設けられた凹部24に容易に装着することができるバット20を提案した。(非特許文献1)
この提案では、筒状の弾性体21をバット本体22のグリップ部25側からテーパー部26上を経由させて前記凹部24に嵌着させるようにするもので、前記筒状の弾性体21をスムーズにバット本体22のテーパー部26外周上を通過させて凹部24に装着させるために、バット本体22におけるテーパー部26の最大外径と、凹部24の最小外径とを適度な範囲内に設定することを提案している。
この提案では、筒状の弾性体21をバット本体22のグリップ部25側からテーパー部26上を経由させて前記凹部24に嵌着させるようにするもので、前記筒状の弾性体21をスムーズにバット本体22のテーパー部26外周上を通過させて凹部24に装着させるために、バット本体22におけるテーパー部26の最大外径と、凹部24の最小外径とを適度な範囲内に設定することを提案している。
上記のように筒状の弾性体をバット本体の凹部に着脱可能に構成されたバットにおいては、弾性体とバット本体との一体性に乏しく、ボールを打撃した際に前記弾性体が凹部内で剪断方向にズレ動くという問題がある。従って、この種のバットでは、弾性体とバット本体との一体性を高める為に、前記弾性体を凹部底面に確実に固着させることが要求される。尚、非特許文献1では、弾性体を凹部底面にしっかりと固着させるために、前記凹部に両面テープ等の粘着シートを設置しておき、前記凹部に嵌着させた弾性体を接着固定するという内容が記載されているが、前記粘着シートを凹部底面に設置する具体的な貼着手法についてまでは記載されていない。
ところで、このように弾性体の固着手段として粘着シートを用いる場合、弾性体と凹部底面との間で充分な固着強度を発現させるために、前記粘着シートは、前記凹部底面の比較的広範囲に亘って綺麗に貼着されることが望まれる。
前記粘着シートの貼着にあたっては、通常、図9に示すように、所要寸法に裁断して形成したシート状の粘着シート27を凹部24の底面に巻回して貼着せしめる方法が考えられるが、この場合、粘着シートを前記凹部24の底面の形状にしっかりと沿わせて綺麗に貼着することは決して容易ではなく、特に、前記凹部24の底面が長手方向において外径が変化するテーパー形状或いは、円弧形状等を呈するような場合、前記凹部24の底面に貼着せしめた粘着シート27に皺28が多く発生してしまう。この結果、前記皺28によって弾性体との間で均一な接着面が得られず、良好な接着強度が発現できないという問題があった。
そこで本発明は、このような問題に鑑み、打球部となる部位に粘着シートを介して弾性体を固着して成る野球又は、ソフトボール用バットにおいて、粘着シートの皺の発生を抑制し、弾性体とバット本体との一体性を高めた野球又は、ソフトボール用バットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る野球又は、ソフトボール用バットは、バット本体の打球部に設けられた凹部に粘着シートを介して弾性体を固着して成るバットであって、前記粘着シートは、前記凹部周長の25%〜60%の幅を有する複数枚の短冊状シートから成り、該短冊状シートを前記凹部底面に、該凹部の円周方向に分散させて貼着していることを特徴とするものである。
又、請求項2に係る野球又は、ソフトボール用バットは、バット本体の打球部に設けられた凹部に粘着シートを介して弾性体を固着して成るバットであって、前記粘着シートは、その少なくとも一部にスリットを有する1又は、複数のシートから成り、該シートを前記凹部底面に、該凹部の円周方向に巻回して貼着していることを特徴とするものである。
請求項3は、前記請求項2に係る野球又は、ソフトボール用バットであって、前記粘着シートのスリットは、前記凹部の円周方向に沿って形成されていることを特徴とするものである。
請求項4は、前記請求項2に係る野球又は、ソフトボール用バットであって、前記粘着シートのスリットは、前記凹部の円周方向と直交する長さ方向に沿って形成されていることを特徴とするものである。
以上のように、本発明によれば、バット本体の凹部底面に粘着シートを皺なく綺麗に貼着できるので、弾性体とバット本体との一体性を高めることができ長期に亘って良好な使用状態を保つことができる。
以下、図面と共に詳記する好適な実施例により本発明を説明する。
図1は、本実施例の軟式野球用バットの外観説明図を示し、図2は、図1のa−a線部切断端面説明図を示す。
図1は、本実施例の軟式野球用バットの外観説明図を示し、図2は、図1のa−a線部切断端面説明図を示す。
即ち、本実施例のバット1は、バット本体2の打球部3bとなる部分に設けられた凹部4に、粘着シート5を介して弾性体6を固着せしめた構成を成している。
前記バット本体2は、図2に示すように、先端部7bと、打球部3bとなる部分に設けられた凹部4と、グリップ部8bと、前記凹部4とグリップ部8b間に位置するテーパー部9bとを有する。前記バット本体2の先端部7bがバット1の先端部7aとなり、前記バット本体2の凹部4に弾性体6を取付けた部分がバット1の打球部3aとなり、前記バット本体2のテーパー部9bがバット1のテーパー部9aとなり、前記バット本体2のグリップ部8bがバット1のグリップ部8aとなる。
前記バット1の先端部7aは、バット1の打球部側の先端10及び、その近傍の部分であり、例えば、バット1の打球部側の先端10から50mm程度までの領域部分が前記先端部7aに相当する。この先端部7aには、例えば、キャップ部材が取付けられる場合がある。
前記バット1の打球部3aは、実際にボールを打撃することを当初から予定している部分であり、例えば、前記バット1の先端部7aのグリップ部側端部からグリップ部8a側に200mm〜350mm程度までの領域部分が前記打球部3aに相当する。
前記バット1のテーパー部9aは、前記打球部3aとグリップ部8aとの間に位置し、打球部3aからグリップ部8aに向って徐々に外径が小さくなる部分である。例えば、前記打球部3aのグリップ部側端部からグリップ部側に150mm〜220mm程度までの領域部分が前記テーパー部9aに相当する。
前記バット1のグリップ部8aは、打者が実際に握持することが予定されている部分であり、テーパー部9aのグリップ部側端部からバット1の他端11に位置するグリップエンド部12までの領域部分が前記グリップ部8aに相当する。前記グリップエンド部12は、基本的に拡径部で構成される。該グリップエンド部12は、バット本体2と一体的に形成することもできるが、バット本体2とは別体に形成してバット本体2に別途取付けるようにしてもよい。
上記バット本体2の材質としては、例えば、木、金属、繊維強化プラスチック等バットに使用可能な材質を採用することができるが、本実施例では、繊維強化プラスチックで構成することが好ましい。
前記弾性体6は、上記バット本体2の凹部4表面に取付けられ、バット1の打球部3aの表層部分を形成する。前記弾性体6は、典型的には、筒状の形状を有し、一体的に形成されている。
弾性体6の材質としては、弾性変形の後、復元する際にエネルギー損失率の低い材質であれば良いが、例えば、アイオノマーやブタジエン系ラバー等の熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂等を用いることができる。好ましくは、弾性体6の材質として、熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いる。又、質量やエネルギー損失率、更に製造コストや成形のし易さを考慮すると、硬度がJIS K 7312の付属書2のスプリング硬さ試験タイプC試験方法に準拠して測定したC硬度で20〜80、比重が0.25〜0.70、300%伸び時での引っ張り応力が1.0MPa〜4.0MPaの発泡ポリウレタンを採用することが考えられる。
尚、前記弾性体6の厚みは、バット1のスイートスポット領域或いは、その近傍で最も厚くなり、この最も厚い部分から長手方向の両端に向うにつれて徐々に厚みが薄くなるように構成されており、この弾性体6の厚み分布に対応して、バット本体2の凹部4は、前記弾性体6の厚みが最も厚い部分で最小外径を成し、該最小外径部分から長手方向の両端に向うにつれて徐々に外径が大きくなるような底面形状を有するように形成されている。
そして、本実施例のバット1では、上記のようなバット本体2の凹部4に前記弾性体6を取付けるにあたり、前記両者の一体性を高めるために、前記凹部4の底面と弾性体6とを以下に説明する粘着シート5を用いて固着させている。
(実施形態1)
即ち、本実施形態1において使用される粘着シート5は、図3乃至図4に示すように、前記凹部4の周長の25%〜60%の幅Wを有する複数枚の短冊状シート14から成っており、該短冊状シート14を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着した構成となっている。
即ち、本実施形態1において使用される粘着シート5は、図3乃至図4に示すように、前記凹部4の周長の25%〜60%の幅Wを有する複数枚の短冊状シート14から成っており、該短冊状シート14を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着した構成となっている。
このように、前記粘着シート5を前記凹部4の周長の25%〜60%の幅Wを有する複数枚の短冊状シート14で形成し、該短冊状シート14を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着する構成にすることで、前記粘着シート5を前記凹部4の底面に皺を形成することなく綺麗に貼着することができる。この結果、弾性体6との間で均一な接着面を形成できることから良好な接着強度が発現でき、バット本体2と弾性体6との一体性を充分に高めることができる。
上記粘着シート5を構成する短冊状シート14の幅Wが前記凹部4の周長の25%未満では、取扱い性が悪くなると共に、前記凹部4の全周に亘って前記短冊状シート14を貼着させる場合、該短冊状シート14の枚数が多くなり貼着作業に手間を要するという不具合があり、又、短冊状シート14の幅Wが前記凹部4の周長の60%よりも大きいと、凹部4の底面に貼着する際に皺が生じ易くなる。尚、前記凹部4が、その長手方向において外径が変化する底面形状を有する場合、前記凹部4の最小外径部分の周長を基にして前記短冊状シート14の幅Wが決められる。
前記粘着シート5は、とりわけ前記凹部4の周長の30%〜50%の幅Wを有する2枚〜4枚の短冊状シート14を、前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着する構成が好ましい。
前記粘着シート5は、とりわけ前記凹部4の周長の30%〜50%の幅Wを有する2枚〜4枚の短冊状シート14を、前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着する構成が好ましい。
(実施形態2)
本実施形態2において使用される粘着シート5は、図5乃至図6に示すように、その少なくとも一部にスリット15を有する1又は、複数のシート16から成り、該シート16を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着した構成となっている。
本実施形態2において使用される粘着シート5は、図5乃至図6に示すように、その少なくとも一部にスリット15を有する1又は、複数のシート16から成り、該シート16を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着した構成となっている。
図5に示した形態は、前記粘着シート5のスリット15が、前記凹部4の円周方向に沿って形成されたものであり、図6に示した形態は、前記粘着シート5のスリット15が、前記凹部4の円周方向と直交する長さ方向に沿って形成されたものである。
このように、前記粘着シート5を、前記凹部4の円周方向或いは、該円周方向と直交する長さ方向に沿ったスリット15を有するシート16で形成し、該シート16を前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着する構成にすることで、前記粘着シート5を前記凹部4の底面に皺を形成することなく綺麗に貼着することができる。この結果、弾性体6との間で均一な接着面を形成できることから良好な接着強度が発現でき、バット本体2と弾性体6との一体性を充分に高めることができる。
前記スリット15は、粘着シート5の全体に均一に設けても良いが、とりわけ凹部4の外径が変化する部位に対応した領域に局所的に設ける構成とすることが好ましい。
前記スリット15は、粘着シート5の全体に均一に設けても良いが、とりわけ凹部4の外径が変化する部位に対応した領域に局所的に設ける構成とすることが好ましい。
上記粘着シート5の材質としては、シートの表裏両面が粘着性を有した粘着層で構成される両面粘着性シート材料を用いることができる。本実施例では、前記両面粘着性シート材料として、表裏の粘着層間に不織布、和紙、樹脂フィルム等の基材を配したものが好適に用いられる。
バット1の打球部3aとなる部分にその長手方向長さが260mm程度の凹部4を設けた繊維強化プラスチック製のバット本体2を用意した。又、前記凹部4に取付ける弾性体6として、熱可塑性ポリウレタン樹脂で筒状に一体的に形成されたものを用意した。前記弾性体6の肉厚は、バット1のスイートスポット領域或いは、その近傍で最も厚くなり、この最も厚い部分から長手方向の両端に向うにつれて徐々に厚みが薄くなるように構成されており、この弾性体6の厚み分布に対応して、バット本体2の凹部4は、前記弾性体6の厚みが最も厚い部分で最小外径を成し、該最小外径部分から長手方向の両端に向うにつれて徐々に外径が大きくなるような底面形状を有するように形成されている。尚、前記凹部4の最小外径部分の周長は107mmに形成した。
(実施例1)
前記凹部4の底面に貼着せしめる粘着シート5として、図3に示すように、長さLが260mm、幅Wが50mm(凹部4の周長の46.7%)の短冊状シート14を3枚用意し、これを前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着せしめた。
尚、この時、前記粘着シート5は、前記凹部4の底面に皺を形成することなく綺麗に貼着せしめることができた。
前記凹部4の底面に貼着せしめる粘着シート5として、図3に示すように、長さLが260mm、幅Wが50mm(凹部4の周長の46.7%)の短冊状シート14を3枚用意し、これを前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に分散させて貼着せしめた。
尚、この時、前記粘着シート5は、前記凹部4の底面に皺を形成することなく綺麗に貼着せしめることができた。
次に、前記凹部4の底面に貼着せしめた粘着シート5上にホワイトガソリン等の溶剤を塗布し、粘着シート5の表面に滑動性を持たせた状態で、前記弾性体6をバット本体2のグリップエンド部12側からテーパー部9b上を経由させて前記凹部4に嵌着させた。その後、前記溶剤を揮発乾燥させることにより、前記粘着シート5によって前記弾性体6を前記凹部4の底面に確実に固着せしめ、実施例1のバットを得た。
(実施例2)
前記凹部4の底面に貼着せしめる粘着シート5として、図6に示すように、長さLが260mm、幅Wが50mmの長方形状を成し、その長さ方向の両端部に複数のスリット15を形成したシート16を1枚用意し、これを前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着せしめた。
尚、この時、前記粘着シート5は、前記凹部4の底面に皺を形成することなく綺麗に貼着せしめることができた。
次に、実施例1と同様に前記凹部4の底面に貼着せしめた粘着シート5上にホワイトガソリン等の溶剤を塗布し、粘着シート5の表面に滑動性を持たせた状態で、前記弾性体6をバット本体2のグリップエンド部12側からテーパー部9b上を経由させて前記凹部4に嵌着させ、前記溶剤を揮発乾燥せしめて実施例2のバットを得た。
前記凹部4の底面に貼着せしめる粘着シート5として、図6に示すように、長さLが260mm、幅Wが50mmの長方形状を成し、その長さ方向の両端部に複数のスリット15を形成したシート16を1枚用意し、これを前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着せしめた。
尚、この時、前記粘着シート5は、前記凹部4の底面に皺を形成することなく綺麗に貼着せしめることができた。
次に、実施例1と同様に前記凹部4の底面に貼着せしめた粘着シート5上にホワイトガソリン等の溶剤を塗布し、粘着シート5の表面に滑動性を持たせた状態で、前記弾性体6をバット本体2のグリップエンド部12側からテーパー部9b上を経由させて前記凹部4に嵌着させ、前記溶剤を揮発乾燥せしめて実施例2のバットを得た。
(比較例1)
前記凹部4の底面に貼着せしめる粘着シート5として、図7に示すように、長さLが260mm、幅Wが190mmの長方形状を成したシート17を1枚用意し、これを前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着せしめた。
尚、この時、前記粘着シート5は、前記凹部4の底面に綺麗に貼着せしめることができず、多くの皺18が発生した。
次に、実施例1、2と同様に前記凹部4の底面に貼着せしめた粘着シート5上にホワイトガソリン等の溶剤を塗布し、粘着シート5の表面に滑動性を持たせた状態で、前記弾性体6をバット本体2のグリップエンド部12側からテーパー部9b上を経由させて前記凹部4に嵌着させ、前記溶剤を揮発乾燥せしめて比較例1のバットを得た。
前記凹部4の底面に貼着せしめる粘着シート5として、図7に示すように、長さLが260mm、幅Wが190mmの長方形状を成したシート17を1枚用意し、これを前記凹部4の底面に、該凹部4の円周方向に巻回して貼着せしめた。
尚、この時、前記粘着シート5は、前記凹部4の底面に綺麗に貼着せしめることができず、多くの皺18が発生した。
次に、実施例1、2と同様に前記凹部4の底面に貼着せしめた粘着シート5上にホワイトガソリン等の溶剤を塗布し、粘着シート5の表面に滑動性を持たせた状態で、前記弾性体6をバット本体2のグリップエンド部12側からテーパー部9b上を経由させて前記凹部4に嵌着させ、前記溶剤を揮発乾燥せしめて比較例1のバットを得た。
上記実施例1、2及び、比較例1のバットを用いて実際にボールを連続的に打撃し、弾性体6とバット本体2との接着強度(一体性)の確認を行った。
この結果、比較例1のバットは、実打数1000回で前記弾性体6が前記バット本体2の凹部4底面から剥がれて剪断方向にズレ動き出し、実打数1300回で前記弾性体6が破損してしまい実打不能になった。前記弾性体6の破損は、該弾性体6が早期に凹部4底面から剥がれて剪断方向にズレ動くことに伴う応力が前記弾性体6に作用して生じるものと予測される。一方、実施例1、2のバットは、実打総数10000回を経過しても前記弾性体6がバット本体2の凹部4の底面から剥がれることなくしっかりと固着され、良好な使用状態を保っていた。
この結果、比較例1のバットは、実打数1000回で前記弾性体6が前記バット本体2の凹部4底面から剥がれて剪断方向にズレ動き出し、実打数1300回で前記弾性体6が破損してしまい実打不能になった。前記弾性体6の破損は、該弾性体6が早期に凹部4底面から剥がれて剪断方向にズレ動くことに伴う応力が前記弾性体6に作用して生じるものと予測される。一方、実施例1、2のバットは、実打総数10000回を経過しても前記弾性体6がバット本体2の凹部4の底面から剥がれることなくしっかりと固着され、良好な使用状態を保っていた。
1 バット
2 バット本体
3a 打球部
3b 打球部
4 凹部
5 粘着シート
6 弾性体
7a 先端部
7b 先端部
8a グリップ部
8b グリップ部
9a テーパー部
9b テーパー部
10 先端
11 他端
12 グリップエンド部
13 底面
14 短冊状シート
15 スリット
16 シート
17 シート
18 皺
20 バット
21 弾性体
22 バット本体
23 打球部
24 凹部
25 グリップ部
26 テーパー部
27 粘着シート
28 皺
2 バット本体
3a 打球部
3b 打球部
4 凹部
5 粘着シート
6 弾性体
7a 先端部
7b 先端部
8a グリップ部
8b グリップ部
9a テーパー部
9b テーパー部
10 先端
11 他端
12 グリップエンド部
13 底面
14 短冊状シート
15 スリット
16 シート
17 シート
18 皺
20 バット
21 弾性体
22 バット本体
23 打球部
24 凹部
25 グリップ部
26 テーパー部
27 粘着シート
28 皺
Claims (4)
- バット本体の打球部に設けられた凹部に粘着シートを介して弾性体を固着して成るバットであって、前記粘着シートは、前記凹部周長の25%〜60%の幅を有する複数枚の短冊状シートから成り、該短冊状シートを前記凹部底面に、該凹部の円周方向に分散させて貼着していることを特徴とする野球又は、ソフトボール用バット。
- バット本体の打球部に設けられた凹部に粘着シートを介して弾性体を固着して成るバットであって、前記粘着シートは、その少なくとも一部にスリットを有する1又は、複数のシートから成り、該シートを前記凹部底面に、該凹部の円周方向に巻回して貼着していることを特徴とする野球又は、ソフトボール用バット。
- 前記粘着シートのスリットは、前記凹部の円周方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項2記載の野球又は、ソフトボール用バット。
- 前記粘着シートのスリットは、前記凹部の円周方向と直交する長さ方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項2記載の野球又は、ソフトボール用バット。
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Cited By (1)
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JP2007330778A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-12-27 | Mizuno Corp | 野球またはソフトボール用バット |
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JP2007330778A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-12-27 | Mizuno Corp | 野球またはソフトボール用バット |
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