JP2003019209A - ステント - Google Patents

ステント

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JP2003019209A
JP2003019209A JP2001205748A JP2001205748A JP2003019209A JP 2003019209 A JP2003019209 A JP 2003019209A JP 2001205748 A JP2001205748 A JP 2001205748A JP 2001205748 A JP2001205748 A JP 2001205748A JP 2003019209 A JP2003019209 A JP 2003019209A
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stent
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cylindrical
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JP2001205748A
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Atsusato Kitamura
篤識 北村
Ryoichi Hatomi
良一 羽富
Osamu Matsui
修 松井
Ryuichi Hashimoto
隆一 橋本
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CATHEX CO Ltd
Original Assignee
CATHEX CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基本的には円筒篭状の組紐構造を有している
にかかわらず、カテーテル内に挿入するために縮径して
も長さ方向に延びず、またカテーテルからの導出性も円
滑であり、さらにはカテーテルから導出したときにショ
ートニングを起こすことなく自己拡径するので、目的部
位への留置に際し狂いを生ずることのないステントを提
供することを目的とする。 【解決手段】 線条を基本的には円筒篭状に編み組みす
ることにより形成した弾性のある円筒篭状のステントで
ある。典型的ケースにおいて、その円筒篭は、線条が円
筒篭の概ね長さ方向に配列された胴部(3) と、その胴部
(3) の一端側および他端側に形成され、線条がバイアス
交叉した円筒篭状の組紐構造を有する第1、第2頭部
(1), (2)とからなる「第1頭部(1) −胴部(3) −第2頭
部(2) 」の双頭構造を有し、それらの第1、第2頭部
(1), (2)が、胴部(3) の端部から胴部(3) の内側または
外側に折り返すように反転して位置する構造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管などの管状器
官内腔の狭窄部に留置して内径を確保したり、動脈瘤部
に留置して補強を図ったりするためのステントに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ステントは、血管などの管状器官内腔の
狭窄部に留置して内径を確保したり、動脈瘤部に留置し
て補強を図るための部材である。
【0003】このときには、カテーテル内にステントを
収容した状態で管状器官内腔の狭窄部にまで挿入し、つ
いでプッシャーを用いてカテーテルからステントを導出
し、ステントをそこに留置する。また、動脈瘤部の補強
のために、グラフト(人工血管)付きステントを動脈瘤
部に留置することもなされている。
【0004】ステントは、カテーテルに収容するときは
縮径状態に変形し、カテーテルから導出したときには必
要な径にまで円滑に拡径され、さらには曲がりのかかる
部位で使用してもキンクを生じないことが必要である。
【0005】このような性質を持たせるため、ステント
として、Z−ステントと呼ばれるジグザグ形のもの、パ
ンタグラフ形のもの、コイル(スパイラル)形のもの、
組紐の原理を利用して織り組みして作製した円筒篭状の
形のものなど、種々の形状、構造のステントが案出され
ており、そのいくつかはすでに実際の使用に供されてい
る。
【0006】このうち、組紐の原理を利用して織り組み
して作製した円筒篭状の形のステントとしては、特公平
4−47575号公報(組紐構造)、特開平9−173
469号公報(1本の編み線からなる組紐構造)、特開
平10−66730号公報(1本の編み線からなる組紐
構造)、本出願人の一人の出願にかかる特開平11−5
7021号公報(円筒篭状の組紐構造)、本出願人の一
人の出願にかかる特開2000−5321号公報(円筒
篭状の組紐構造)などに開示がある。
【0007】この組紐タイプのステントのうち、単に線
条(編み線)を編み組みしたものは、両末端に線条の端
部が現われるため、末端がささくれている上、そこから
ほころびやすく、その結果、ステント内に収容するとき
の挿入操作性が劣り、その挿入操作に際し手を傷つける
ことがあり、ステントから導出して内腔内に留置したと
きにも、内腔を傷つけるおそれがある。しかしながら、
線条の端末を巧みに処理することにより、これらの問題
点を解消することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の円筒篭状の組紐
構造のステントは、ワンタッチで縮径でき、しかも自己
拡径し、曲がりのかかる部位で使用してもキンクを生じ
ないという利点があるため、高い評価を得ている。しか
しながら、この構造のステントは、その構造上、どうし
てもショートニングが起きることを避けられないため、
その点ではマイナス評価されることもある。ショートニ
ングとは、ステントを縮径してカテーテル内に収めると
きには長さ方向に延び、カテーテルから取り出して目的
部位に留置するときには拡径して血管を支えるが、その
留置に際しての拡径時に長さが短くなるという現象であ
る。
【0009】また、この構造のステントは、カテーテル
から押し出すときに、プッシャーの押圧力によりカテー
テル内でステントが拡径する方向の力がかかって押し出
しに抵抗する力が働くため、押し出し性の点でもさらに
改良が望まれる。
【0010】この円筒篭状の組紐構造のステントにおい
て、もしショートニングの問題や押出性の問題が解消で
きれば、大動脈疾患の治療は一段とやりやすくなり、医
療上の重要性は多大なものとなる。
【0011】本発明は、このような背景下において、基
本的には円筒篭状の組紐構造を有しているにかかわら
ず、カテーテル内に挿入するために縮径しても長さ方向
に延びず、またカテーテルからの導出性(プッシャーに
よるカテーテルからの押し出し性、あるいは糸によるカ
テーテルからの引き出し性)も円滑であり、さらにはカ
テーテルから導出したときにショートニングを起こすこ
となく自己拡径するので、目的部位への留置に際し狂い
を生ずることのないステントを提供することを目的とす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のステントの一つ
は、線条を基本的には円筒篭状に編み組みすることによ
り形成した弾性のある円筒篭状のステントであって、
(イ)その円筒篭は、 ・線条が円筒篭の概ね長さ方向に配列され、径方向に圧
縮して縮径しても長さ方向に延びないか軽度にしか延び
ない胴部(3) と、 ・その胴部(3) の一端側に形成され、線条がバイアス交
叉した円筒篭状の組紐構造を有し、径方向に圧縮して縮
径したときには長さ方向に延びると共に、圧縮状態が解
除されたときには原径にまで自己拡径する第1頭部(1)
と、 ・その胴部(3) の他端側に形成され、線条がバイアス交
叉した円筒篭状の組紐構造を有し、径方向に圧縮して縮
径したときには長さ方向に延びると共に、圧縮状態が解
除されたときには原径にまで自己拡径する第2頭部(2)
とからなる「第1頭部(1) −胴部(3) −第2頭部(2) 」
の双頭構造を有していること、(ロ)その円筒篭にあっ
ては、 ・第1頭部(1) は、胴部(3) の一端側から、胴部(3) の
内側または外側に折り返すように反転して位置し、 ・第2頭部(2) も、胴部(3) の他端側から、胴部(3) の
内側または外側に折り返すように反転して位置し、 ・かつ反転して位置している第1頭部(1) と第2頭部
(2) とは、円筒篭を径方向に圧縮して縮径したときにお
いても、互いに事実上重なり合わない長さに設定してあ
ることを特徴とするものである。
【0013】本発明のステント他の一つは、上記の条件
のうちの(イ)の条件を満足している「第1頭部(1) −
胴部(3) −第2頭部(2) 」の双頭構造を有する円筒篭で
あって、その円筒篭が、(ロ)の条件に代えて、 ・第1頭部(1) は、胴部(3) の一端側から、胴部(3) の
内側または外側に折り返すように反転して位置している
が、 ・第2頭部(2) は、胴部(3) の他端側に反転することな
く位置していることの条件を満足していることを特徴と
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0015】〈基本構造〉本発明のステントは、線条を
基本的には円筒篭状に円筒状に編み組み(撚り組み)す
ることにより形成した弾性のある円筒篭状のステントか
らなる。線条の編み組みにより形成された円筒篭は、線
条として弾性を有するものを用いるか、円筒篭を作製し
てから、事後的に弾性を付与するようにされる。
【0016】線条としては、形状記憶合金が好適に用い
られる。形状記憶合金糸の代表例は、Ni−Ti系、C
u−Al−Ni系、Cu−Zn−Al系など、殊にNi
−Ti系の形状記憶合金糸である。線条が形状記憶合金
であるときは、加熱による形状記憶は、円筒篭の作製の
前または後のいずれの時点で行ってもよい。
【0017】線条としては、そのほか、ステンレス鋼、
タンタルなどの金属線や、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リシロキサン、形状記憶樹脂などのプラスチックスモノ
フィラメントを用いることもできる。場合によっては、
被覆処理した線条、芯−鞘構造の線条を用いることもで
きる。
【0018】線条の太さは、ステントとしての目的に使
用できる限り、適宜に設定することができる。
【0019】ステント作製のために用いる線条の数は、
1条でも複数条でもよいが、ステント全体を1条で形成
する方が、線条の端末数が最小限になるので有利であ
る。線条の端末は、そのままではほつれを生じたり刺さ
ったりするおそれがあるので、端末同士を接合して、末
端のない無限ループ状にするのが適当である。たとえば
ステント全体を1条で形成するときは、その始端と終端
とが同一個所に来るように編み組みを行って、その個所
で接合すればよい。接合は、線条の材質に応じ、小径の
チューブに端末同士を差し込んでかしめる方法、端末同
士を撚って絡める方法、端末同士を溶接または接着する
方法、収縮チューブを用いる方法、接着テープを巻く方
法などによりなされ、これらの接合手段の2つ以上を組
み合わせることもできる。
【0020】編み組み(撚り組み)は、典型的には、線
条をピンに引っ掛けながら、組紐の作製技術を利用して
行われる。
【0021】編み組みを工夫すれば、全体が、直径が一
定のストレート形状の円筒篭のみならず、弧状やS字状
に湾曲した形状、しだいにまたは段階的に小径または大
径に変化するテーパー形状、途中から径が変る絞り形ま
たは膨れ形のテーパー形状、主管が途中から二股に分か
れた二股形状、主管から1ないし複数本の枝が分かれた
枝分かれ形状などとすることができる。二股円筒篭の場
合には、二股になった部分の長さ(脚長)は同じであっ
ても異なっていてもよい。
【0022】〈具体的構造/条件(イ)〉そして本発明
のステントは、まず、その円筒篭が、「第1頭部(1) −
胴部(3)−第2頭部(2) 」の双頭構造を有するようにす
る。
【0023】ここで、胴部(3) は、線条が円筒篭の概ね
長さ方向に円筒状に配列され、径方向に圧縮して縮径し
ても長さ方向に延びないか軽度にしか延びないようにし
た部分である。この胴部(3) の態様としては、後述の図
1のように線条が長さ方向に平行に走って円筒篭を形成
する態様、後述の図4のように線条が長さ方向に平行に
走る撚線部分とそこからY字形に分岐する部分とからな
る態様、後述の図11のように胴部(3) の一部のみを線
条がバイアス交叉した円筒篭状の組紐構造とする態様な
どが例示される。
【0024】第1頭部(1) は、上記の胴部(3) の一端側
に形成され、線条がバイアス交叉した円筒篭状の組紐構
造を有する。組紐構造であるため、径方向に圧縮して縮
径したときには長さ方向に延びると共に、圧縮状態が解
除されたときには原径にまで自己拡径する。
【0025】第2頭部(2) は、上記の胴部(3) の他端側
に形成され、線条がバイアス交叉した円筒篭状の組紐構
造を有する。組紐構造であるため、径方向に圧縮して縮
径したときには長さ方向に延びると共に、圧縮状態が解
除されたときには原径にまで自己拡径する。
【0026】〈具体的構造/条件(ロ)〉そして、その
円筒篭にあっては、次のような特別の構造を有するよう
にされる。 ・第1頭部(1) は、胴部(3) の一端側から、胴部(3) の
内側または外側に折り返すように反転して位置している
こと。 ・第2頭部(2) も、胴部(3) の他端側から、胴部(3) の
内側または外側に折り返すように反転して位置している
こと。 ・かつ反転して位置している第1頭部(1) と第2頭部
(2) とは、円筒篭を径方向に圧縮して縮径したときにお
いても、互いに事実上重なり合わない長さに設定してあ
ること。
【0027】胴部(3) からの第1頭部(1) および第2頭
部(2) の反転の仕方は、 ・第1頭部(1) および第2頭部(2) の双方が、胴部(3)
から外側に反転するもの、 ・第1頭部(1) および第2頭部(2) の双方が、胴部(3)
から内側に反転するもの、 ・第1頭部(1) および第2頭部(2) の一方が、胴部(3)
から外側に反転し、他方が胴部(3) から内側に反転する
もの のいずれであってもよい。
【0028】〈ステントの別の態様〉本発明のステント
他の一つは、上記の条件のうちの(イ)の条件を満足し
ている「第1頭部(1) −胴部(3) −第2頭部(2) 」の双
頭構造を有する円筒篭であって、その円筒篭が、上記の
(ロ)の条件に代えて、 ・第1頭部(1) は、胴部(3) の一端側から、胴部(3) の
内側または外側に折り返すように反転して位置している
が、 ・第2頭部(2) は、胴部(3) の他端側に反転することな
く位置していることの条件を満足しているものである。
【0029】この態様は、「第1頭部(1) −胴部(3) −
第2頭部(2) 」の双頭構造を有する円筒篭において、第
1頭部(1) は胴部(3) の一端側から胴部(3) に向けて反
転しているが、第2頭部(2) は胴部(3) に向けて反転し
ていないものである。従って、第1頭部(1) の方はステ
ントを径方向に圧縮して縮径したときにステントは延び
ないが、第2頭部(2) の方はステントを径方向に圧縮し
て縮径したときにステントが延びることになる。このス
テントは、先に述べた第1頭部(1) および第2頭部(2)
の双方を胴部(3) に向けて反転させた形になっているス
テントに比しては改良の度合いが中途半端になっている
が、従来の編み組み式のステントに比しては確実に改良
がなされている。
【0030】〈ステントグラフト〉上記構造の本発明の
ステントの外周または内周にグラフト(人工血管)(5)
を設け、グラフト付きのステントとすることもできる。
【0031】〈作用〉上記構造を有する本発明のステン
トは、そのままの形で、血管など管状器官内腔の狭窄部
に留置して内径を確保するためのステントとして使用さ
れる。また、そのステントの外周または内周にグラフト
を被覆した形で、動脈瘤部に留置して補強を図るための
グラフト付きステントとして使用される。なお管状器官
とは、血管のほか、尿道、胆管、食道、腸管、気管など
も含まれる。
【0032】上記のステント(またはステントグラフ
ト)は、一般にカテーテル内に収容して目的部位に持っ
ていく使い方をされる。カテーテルは、これをたとえば
股動脈から挿入していくときに、挿入のための傷口をで
きるだけ小さくして円滑に内腔内の目的部位に挿入でき
るようにして回復を早める観点から、施術に際してはし
だいに小径のカテーテルを用いる方向に移行しつつある
が、本発明のステントは、最小径にまで縮径が可能であ
り、しかも縮径状態にしても、基本の態様においては、
第1および第2頭部(1), (2)は胴部(3) の内側に延びる
だけで外向き方向には延びないので(変形態様において
も第1頭部(1) は胴部(3) の内側に延びるだけで外向き
方向には延びないので)、小径のカテーテルであっても
ステントを円滑かつ容易に挿入することができる。
【0033】管状器官内腔の目的部位にまで挿入された
カテーテルからは、プッシャーによる押し出しまたは糸
による引き出しによりステント(またはグラフトステン
ト)が導出されるが、本発明の基本の態様のステント
は、カテーテル内で長さ方向に延びないので、押し出し
性または引き出し性が良好であり、また導出されたステ
ントは原径にまで自己拡径するが、その際にショートニ
ングを起こさないので(長さが短くならないので)、目
的部位への留置に狂いを生ずることがない。もし内腔内
での留置部位を再調整する必要が生じたときも、カテー
テルから頭を若干出したステントを再びカテーテル内へ
スムースに引っこめることができるので、留置部位の再
調整は容易である。本発明の変形態様のステントにあっ
ても、上記に準じた作用効果が奏される。
【0034】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0035】実施例1 図1は、本発明のステントの一例を示した正面図であ
り、円筒体に挿入した状態を示してある。図2は、図1
のステントを正面図である。図3は、図2のステントの
縮径状態の正面図である。
【0036】線条の一例として、Ni−Ti(50%−
50%)の形状記憶合金線1本を用いて、ピンに引っか
けながら一筆描きのように編み組みした後、始端と末端
との双方を極小径の金属チューブに差し込んでかしめる
ことにより唯一つの個所で接続し、ついで円筒体に外嵌
した状態で温度300〜350℃に加熱して形状記憶さ
せ、図1(図2)の円筒篭状のステントを製造した。図
中、(4) は接続部である。
【0037】この円筒篭は、「第1頭部(1) −胴部(3)
−第2頭部(2) 」の双頭構造を有し、第1頭部(1) およ
び第2頭部(2) の双方が、胴部(3) から外側に反転した
構造を有している。なお、第1頭部(1) および第2頭部
(2) の双方が、胴部(3) から内側に反転した構造として
もよい。なお、第1頭部(1) および第2頭部(2) の一方
が、胴部(3) から外側に反転し、他方が胴部(3) から内
側に反転した構造としてもよい。
【0038】このステントにあっては、第1頭部(1) 、
胴部(3) 、第2頭部(2) の全体が径方向に容易に縮径す
ると共に(縮径状態にしても、第1および第2頭部(1),
(2)は胴部(3) の内側に延びるだけで外向き方向には延
びない)、第1および第2頭部(1), (2)の反発力により
自己拡径する上、胴部(3) は長さ方向に平行に走る線条
で形成されているため、縮径時にも拡径時にもステント
が長さ方向にはほとんど延びも縮みもしない。そのた
め、このステントは、カテーテル内に収容する操作が容
易であり、目的部位に留置するためにプッシャーで押し
たり糸で引っ張ったりするときに容易にカテーテルから
導出され、しかも導出されたステントは目的部位に狂い
を生じることなく留置される。
【0039】実施例2 図4は、本発明のステントの他の一例を示した正面図で
あり、円筒体に挿入した状態を示してある。
【0040】この実施例2のステントにあっては、「第
1頭部(1) −胴部(3) −第2頭部(2) 」の双頭構造を有
する円筒篭において、胴部(3) が長さ方向に平行に走る
撚線部分とそこからY字形に分岐する部分とから構成さ
れているほかは、実施例1と同様の構造を有している。
このステントの操作性および性能も、実施例1のステン
トと同等に好ましいものである。
【0041】実施例3 図5は、本発明のステントのさらに他の一例を示した正
面図である。この実施例3のステントは、実施例1のス
テントと同様の構造を有するが、全体を湾曲状に形成し
てある。
【0042】実施例4 図6は、本発明のステントの別の一例を示した正面図で
ある。この実施例4のステントは、途中から径が小径に
移行する絞り形の形状を有している。
【0043】実施例5 図7は、本発明のステントのさらに別の一例を示した正
面図である。この実施例5のステントは、全体が湾曲状
になっており、かつ主管から枝管が分岐した構造を有し
ている。
【0044】実施例6 図8は、本発明のステントのさらに別の一例を示した正
面図である。この実施例6のステントは、グラフト(5)
を被覆したグラフト付きのステントとしてある。
【0045】実施例7 図9は、本発明のステントの他の一例を示した正面図で
あり、円筒体に挿入した状態を示してある。この実施例
7のステントは、第1頭部(1) が胴部(3) から外側(ま
たは内側)に反転し、第2頭部(2) はそのような反転を
していない。
【0046】実施例8 図10は、本発明のステントの他の一例を示した正面図
であり、円筒体に挿入した状態を示してある。この実施
例8のステントは、胴部(3) の両端側の領域は長さ方向
に平行に走る線条で形成しているが、その胴部(3) の中
央部を線条がバイアス交叉した円筒篭状の組紐構造とし
てある。
【0047】
【発明の効果】本発明のステントは、基本的には円筒篭
状の組紐構造を有しているにかかわらず、カテーテル内
に挿入するために縮径しても長さ方向に延びず、またカ
テーテルからの導出性(プッシャーによるカテーテルか
らの押し出し性、あるいは糸によるカテーテルからの引
き出し性)も円滑であり、さらにはカテーテルから導出
したときにショートニングを起こすことなく自己拡径す
るので、目的部位への留置に際し狂いを生ずることもな
い。本発明の変形態様のステントにあっても、上記に準
じた作用効果が奏される。よって、本発明のステント
は、医療分野に貢献するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステントの一例を示した正面図であ
り、円筒体に挿入した状態を示してある。
【図2】図1のステントの正面図である。
【図3】図2のステントの縮径状態の正面図である。
【図4】本発明のステントの他の一例を示した正面図で
あり、円筒体に挿入した状態を示してある。
【図5】本発明のステントのさらに他の一例を示した正
面図である。
【図6】本発明のステントの別の一例を示した正面図で
ある。
【図7】本発明のステントのさらに別の一例を示した正
面図である。
【図8】本発明のステントのさらに別の一例を示した正
面図である。
【図9】本発明のステントの他の一例を示した正面図で
あり、円筒体に挿入した状態を示してある。
【図10】本発明のステントの他の一例を示した正面図
であり、円筒体に挿入した状態を示してある。
【符号の説明】
(1) …第1頭部、 (2) …第2頭部、 (3) …胴部、 (4) …接続部、 (5) …グラフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 篤識 石川県金沢市泉本町5丁目30番地 (72)発明者 羽富 良一 東京都日野市百草878−4 (72)発明者 松井 修 石川県金沢市旭町2−21−9 (72)発明者 橋本 隆一 石川県松任市専福寺町96−1 株式会社北 村製作所内 Fターム(参考) 4C167 AA44 AA45 AA47 AA50 AA51 AA53 BB02 BB11 CC09 CC10 DD01 GG04 GG05 GG06 GG08 GG22 GG23 GG24 GG32 HH04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線条を基本的には円筒篭状に編み組みする
    ことにより形成した弾性のある円筒篭状のステントであ
    って、(イ)その円筒篭は、 ・線条が円筒篭の概ね長さ方向に配列され、径方向に圧
    縮して縮径しても長さ方向に延びないか軽度にしか延び
    ない胴部(3) と、 ・その胴部(3) の一端側に形成され、線条がバイアス交
    叉した円筒篭状の組紐構造を有し、径方向に圧縮して縮
    径したときには長さ方向に延びると共に、圧縮状態が解
    除されたときには原径にまで自己拡径する第1頭部(1)
    と、 ・その胴部(3) の他端側に形成され、線条がバイアス交
    叉した円筒篭状の組紐構造を有し、径方向に圧縮して縮
    径したときには長さ方向に延びると共に、圧縮状態が解
    除されたときには原径にまで自己拡径する第2頭部(2)
    とからなる「第1頭部(1) −胴部(3) −第2頭部(2) 」
    の双頭構造を有していること、(ロ)その円筒篭にあっ
    ては、 ・第1頭部(1) は、胴部(3) の一端側から、胴部(3) の
    内側または外側に折り返すように反転して位置し、 ・第2頭部(2) も、胴部(3) の他端側から、胴部(3) の
    内側または外側に折り返すように反転して位置し、 ・かつ反転して位置している第1頭部(1) と第2頭部
    (2) とは、円筒篭を径方向に圧縮して縮径したときにお
    いても、互いに事実上重なり合わない長さに設定してあ
    ることを特徴とするステント。
  2. 【請求項2】ステント全体が、1条の線条で形成される
    と共に、その線条の始端と終端とが接合されている請求
    項1記載のステント。
  3. 【請求項3】全体が、直径が一定のストレート形状、弧
    状やS字状に湾曲した形状、しだいにまたは段階的に小
    径または大径に変化するテーパー形状、途中から径が変
    る絞り形または膨れ形のテーパー形状、主管が途中から
    二股に分かれた二股形状、または、主管から1ないし複
    数本の枝が分かれた枝分かれ形状を有している請求項1
    記載のステント。
  4. 【請求項4】外周または内周にグラフトを有している請
    求項1記載のステント。
  5. 【請求項5】請求項1の条件のうちの(イ)の条件を満
    足している「第1頭部(1) −胴部(3) −第2頭部(2) 」
    の双頭構造を有する円筒篭であって、その円筒篭が、
    (ロ)の条件に代えて、 ・第1頭部(1) は、胴部(3) の一端側から、胴部(3) の
    内側または外側に折り返すように反転して位置している
    が、 ・第2頭部(2) は、胴部(3) の他端側に反転することな
    く位置していることの条件を満足していることを特徴と
    するステント。
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