JP2003019119A - 眼底血流計 - Google Patents

眼底血流計

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JP2003019119A
JP2003019119A JP2001209166A JP2001209166A JP2003019119A JP 2003019119 A JP2003019119 A JP 2003019119A JP 2001209166 A JP2001209166 A JP 2001209166A JP 2001209166 A JP2001209166 A JP 2001209166A JP 2003019119 A JP2003019119 A JP 2003019119A
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blood flow
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vein
blood
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Nobuyoshi Kishida
伸義 岸田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定する血管が動脈であるか静脈であるかの
識別を自動的に行い、検者が血管の種類を間違うことを
防止する。 【解決手段】 血管径算出部61において、一次元CC
D41で撮像された血管像から血管径を算出し、そのと
きの時間的変化から血管識別部62において動脈である
か静脈であるかの判断を行い、血流量算出部65では、
血管径算出部61から出力された血管径の平均値と血流
速度算出部64から出力された血流速度から血流量を求
める。測定位置情報登録部63では、入力手段47によ
り入力された測定位置情報に測定対象血管が動脈である
か静脈であるかの情報を加えた上で、測定情報記録部6
6に測定関連情報として、血管径算出部61で算出した
血管径の平均値と、血流速度算出部64で算出した血流
速度と、血流量算出部65で算出した血流量と共に記録
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検眼の眼底部に
レーザー光を照射し、眼底部からの散乱反射光を受光し
て解析し、血流速度及び血流量を計測する眼底血流計に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、被検眼の眼底血管をトラッキ
ングして、その血管の絶対血流速度を測定するレーザー
ドップラ眼底血流計が知られている。このレーザードッ
プラ眼底血流計においては、例えば眼底血管にトラッキ
ング用レーザービームと血流速度測定用レーザービーム
を共に照射する装置が、特開平7−31596号公報等
に開示されており、眼底血管の血流速度とその血管の血
管径を求めて、血管内の血流量を算出できるようになっ
ている。
【0003】また、最近は測定データをポジションナン
バ等で管理する方法が一般的に知られており、この方法
を用いる装置では、測定ポジションの登録を行った後で
測定を行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、測定部位の登録を事前に行った後で測
定を行うように構成されているために、動脈と静脈を間
違えて登録してしまうと、動脈と静脈で血流速度の算出
方法が異なることから、計算のやり直しが必要となる。
更に、この再計算を可能とする条件として、ドップラ信
号の生データの保存が必要となる。しかし、データの容
量を最適化するために、生データの保存を行わないよう
に設定した場合などでは、再度測定自体をやり直すしか
方法がない。
【0005】従って、従来の方法ではポジション情報の
血管種の登録を間違うと、再計算のための計算時間が掛
かり、最悪の場合には被検者に再測定を依頼しなければ
ならなくなり、被検者の負担を重くしてしまうという問
題点がある。
【0006】本発明の目的は、上述の課題を解決し、自
動的に測定対象の血管が動脈か静脈かの識別を行う眼底
血流計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る眼底血流計は、被検眼の血管にレーザー
光を照射し、血管からの反射光を受光して血流速度を算
出する眼底血流計において、測定対象の血管が動脈か静
脈かの判断を行う血管識別手段と、該血管識別手段の出
力によって制御を切換える制御手段とを有することを特
徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施の形態に基づ
いて詳細に説明する。図1は眼底血流計の構成図を示
し、白色光を発するタングステンランプ等から成る観察
用光源1から被検眼Eと対向する対物レンズ2へ至る照
明光路上に、コンデンサレンズ3、例えば黄色域の波長
光のみを透過するバンドパスフィルタ付のフィールドレ
ンズ4、被検眼Eの瞳孔Epとほぼ共役な位置に設けた
リングスリット5、被検眼Eの水晶体とほぼ共役な位置
に設けた遮光部材6、リレーレンズ7、光路に沿って移
動自在な固視標表示用素子である透過型液晶板8、リレ
ーレンズ9、被検眼Eの角膜近傍と共役に設けた遮光部
材10、孔あきミラー11、黄色域の波長光を透過し他
の光束を殆ど反射するバンドパスミラー12を順次に配
列する。
【0009】孔あきミラー11の背後に眼観察光学系を
構成し、光路に沿って移動自在なフォーカシングレンズ
13、リレーレンズ14、スケール板15、光路中に挿
脱自在な光路切換ミラー16、接眼レンズ17を順次に
配列し、検者眼eに至っている。また、光路切換ミラー
16が光路中に挿入しているときの反射方向の光路上
に、テレビリレーレンズ18、CCDカメラ19を配置
する。
【0010】バンドパスミラー12の反射方向の光路上
に、イメージローテータ20、紙面に垂直な回転軸を有
する両面研磨したガルバノメトリックミラー21を配置
し、ガルバノメトリックミラー21の下側反射面21a
の反射方向には、光路に沿って移動自在な第2のフォー
カスレンズ22を配置し、上側反射面21bの反射方向
に、レンズ23、光路に沿って移動自在なフォーカスユ
ニット24を配置する。なお、レンズ23の前側焦点面
は被検眼Eの瞳孔Epと共役関係にあり、この焦点面に
ガルバノメトリックミラー21を配置する。
【0011】また、ガルバノメトリックミラー21の後
方に、光路長補償半月板25、光路中に遮光部を有する
黒点板26、凹面ミラー27を配し、ガルバノメトリッ
クミラー21の下側反射面21aで反射されずに通過す
る光束を、ガルバノメトリックミラー21の上側反射面
21bに導くリレー光学系を構成する。なお、光路長補
正用半月板25はガルバノメトリックミラー21がミラ
ー厚を有することにより、その上側反射面21bと下側
反射面21aの位置が、図面上下方向へずれることを補
正するためのものであり、イメージローテータ20に向
かう光路中にのみに作用する。
【0012】フォーカスユニット24においては、レン
ズ23と同一光路上に、ダイクロイックミラー28、集
光レンズ29を順次に配列し、ダイクロイックミラー2
8の反射方向の光路上にマスク30、ミラー31を配置
し、このフォーカスユニット24は一体的に矢印で示す
方向に移動する。
【0013】集光レンズ29の入射方向の光路上に、固
定ミラー32、光路から退避可能な光路切換ミラー33
を並列に配置し、光路切換ミラー33の入射方向の光路
上に、コリメータレンズ34、コヒーレントな例えば赤
色光を発する測定用のレーザーダイオード35を配列す
る。更に、ミラー31の入射方向の光路上に、シリンド
リカルレンズ等から成るビームエクスパンダ36、高輝
度の他の光源と異なる、例えば緑色光を発するトラッキ
ング用光源37を配列する。
【0014】ガルバノメトリックミラー21の下側反射
面21aの反射方向の光路上に、フォーカシングレンズ
22、ダイクロイックミラー38、フィールドレンズ3
9、拡大レンズ40、イメージインテンシファイヤ付の
一次元CCD41を順次に配列し、血管検出系を構成す
る。また、ダイクロイックミラー38の反射方向の光路
上に、結像レンズ42、共焦点絞り43、被検眼Eの瞳
孔Epとほぼ共役に設けたミラー対44a、44bを配
置し、ミラー対44a、44bの反射方向に、それぞれ
フォトマルチプライヤ45a、45bを配置し、測定用
受光光学系を構成する。なお、図示の都合上、全ての光
路を同一平面上に示したが、レーザーダイオード35か
らマスク30に至る光路、トラッキング用光源37の出
射方向の測定光路、ミラー対44a、44bの反射光路
はそれぞれ紙面に直交している。
【0015】更に、装置全体を制御するためのシステム
制御部46を設け、このシステム制御部46に、CCD
カメラ19、フォトマルチプライヤ45a、45b、検
者が操作する入力手段47の出力をそれぞれ接続し、シ
ステム制御部46の出力を光路切換ミラー33、ガルバ
ノメトリックミラー21を制御する制御回路48、表示
部49にそれぞれ接続する。また、システム制御部4
6、制御回路48に、一次元CCD41の出力を血管位
置検出回路50を介して接続する。なお、表示部49は
CRTディスプレイから成り、CCDカメラ19によっ
て撮像される検者眼eの観察像と共に、血管径及び血流
速度といった計算結果、更には測定条件などの全ての情
報を出力する機能を有している。
【0016】観察用光源1から発した白色光は、コンデ
ンサレンズ3を通り、バンドパスフィルタ付フィールド
レンズ4により黄色の波長光のみが透過し、リングスリ
ット5、遮光部材6、リレーレンズ7を通り透過型液晶
板8を背後から照明し、リレーレンズ9、遮光部材10
を通って孔あきミラー11で反射され、黄色域の波長光
のみがバンドパスミラー12を透過し対物レンズ2を通
り、被検眼Eの瞳孔Ep上で眼照明光光束像として一旦
結像した後に、眼底Eaをほぼ一様に照明する。このと
き、透過型液晶板8には固視標が表示されており、この
固視標は照明光により被検眼Eの眼底Eaに投影され、
視標像として被検眼Eに呈示される。なお、リングスリ
ット5、遮光部材6、10は、被検眼Eの前眼部におい
て眼照明光と眼観察光を分離するためのものであり、必
要な遮光領域を形成するものであればその形状は問題と
ならない。
【0017】眼底Eaからの反射光は同じ光路を戻り、
瞳孔Ep上から眼観察光光束として取り出され、孔あき
ミラー11の中心の開口部、フォーカシングレンズ1
3、リレーレンズ14を通り、スケール板15に眼底像
Ea’として結像した後に、光路切換ミラー16に至
る。ここで、光路切換ミラー16が光路から退避してい
るときは、検者眼eにより接眼レンズ17を介して眼底
像Ea’を観察可能となる。一方で、光路切換ミラー1
6が光路に挿入されているときは、スケール板15上に
結像された眼底像Ea’が、テレビリレーレンズ18に
よりCCDカメラ19上に再結像され、表示部49に映
出される。このとき、表示部49には前回の測定結果や
測定条件と共に眼底像Ea’が表示されている。
【0018】接眼レンズ17又は表示部49により眼底
像Ea’を観察しながら、装置のアライメントを行う。
このとき、適切な目的に応じて観察方式を採用すること
が好適であり、接眼レンズ17による観察の場合は、一
般的に検者眼eの観察像と共に、測定結果や測定条件な
どの全ての情報を出力するCRTディスプレイよりも高
解像かつ高感度なので、眼底Eaの微細な変化を読み取
って診断する場合に適している。一方、CRTディスプ
レイによる観察の場合は、視野を制限しないので検者の
疲労を軽減することができ、更にCCDカメラ19の出
力を外部のビデオテープレコーダやビデオプリンタ等に
接続することによって、眼底像Ea’上の測定部位の変
化を逐次に電子的に記録することが可能となり、臨床上
極めて有効である。
【0019】レーザーダイオード35を発した測定光
は、コリメータレンズ34によりコリメートされ、光路
切換ミラー33が光路に挿入されている場合は、光路切
換ミラー33、固定ミラー32でそれぞれ反射され、集
光レンズ29の下方を通過し、光路切換ミラー33が光
路から退避している場合には、直接集光レンズ29の上
方を通過しダイクロイックミラー28を透過する。
【0020】一方、トラッキング用光源37から発した
トラッキング光は、ビームエクスパンダ36により縦横
異なる倍率でビーム径が拡大され、ミラー31で反射さ
れた後に整形用マスク30で所望の形状に整形され、更
にダイクロイックミラー28に反射されて上述の測定光
と重畳される。このとき、測定光は集光レンズ29によ
って、マスク30の開口部中心と共役な位置にスポット
状に結像されている。その後に、測定光とトラッキング
光はレンズ23を通り、ガルバノメトリックミラー21
の上側反射面21bで一旦反射された後に、黒点板26
を通って凹面ミラー27で反射され、再び黒点板26、
光路長補正用半月板25を通りガルバノメトリックミラ
ー21の方へ戻される。
【0021】ここで、ガルバノメトリックミラー21は
被検眼Eの瞳孔Epの共役な位置に配されており、凹面
ミラー27、黒点板26、光路長補正用半月板25は光
軸上に同心に配置されているので、これらは共働してガ
ルバノメトリックミラー21の上側反射面21bと下側
反射面21aを−1倍で結像するリレー系の機能が与え
られている。その結果、測定光とトラッキング光はガル
バノメトリックミラー21の上側反射面21b内で反射
された後に、再び凹面ミラー27により光路を戻される
ときに、対物レンズ2の光軸から偏心した状態でガルバ
ノメトリックミラー21に入射される。そして、ガルバ
ノメトリックミラー21を透過した両光束は、イメージ
ローテータ20を経てバンドパスミラー12により対物
レンズ2の方向へ偏向され、対物レンズ2を介して被検
眼Eの眼底Eaに照射される。
【0022】眼底Eaでの散乱反射光は再び対物レンズ
2で集光し、バンドパスミラー12で反射されてイメー
ジローテータ20を通り、ガルバノメトリックミラー2
1の下側反射面21aで反射され、フォーカシングレン
ズ22を通りダイクロイックミラー38において測定光
とトラッキング光とが分離される。
【0023】そして、トラッキング光はダイクロイック
ミラー38を透過し、フィールドレンズ39、結像レン
ズ40により、一次元CCD41上で眼観察光学系によ
る眼底像Ea’よりも拡大された血管像として結像す
る。そして、一次元CCD41で撮像された血管像に基
づいて、血管位置検出回路50において血管像の移動量
を表すデータが作成され、制御回路48に出力される。
制御回路48はこの移動量を補償するようにガルバノメ
トリックミラー21を駆動する。また、システム制御部
46では、一次元CCD41で撮像された血管像を基に
血管径が算出される。
【0024】一方、測定光はダイクロイックミラー38
により反射され、共焦点絞り43の開口部を経てミラー
対44a、44bで反射され、それぞれフォトマルチプ
ライヤ45a、45bに受光される。フォトマルチプラ
イヤ45a、45bの出力はそれぞれシステム制御部4
6に出力され、この受光信号はシステム制御部46にお
いて周波数解析され、眼底Eaの血流速度が求められ
る。更に、システム制御部46は測定対象の血管が動脈
であるか静脈であるかを判断し、測定位置情報としてデ
ータに保存可能としている。
【0025】図2はシステム制御部46のブロック回路
構成図を示し、一次元CCD41で撮像された血管像か
ら血管径を算出して、そのときの時間的変化から動脈で
あるか静脈であるかの判断を行うものである。
【0026】システム制御部46の内部において、一次
元CCD41と入力手段47の出力を、血管径算出部6
1に接続する。血管径算出部61の出力は、血管識別部
62と測定位置情報登録部63に接続し、血管識別部6
2の出力を血流速度算出部64、血流量算出部65と測
定情報記録部66に接続する。また、フォトマルチプラ
イヤ45a、45bの出力を血流量算出部64に接続
し、血流速度算出部64の出力は血流量算出部65、測
定情報記録部66に接続する。更に、入力手段47の出
力を測定位置情報登録部63に接続し、測定位置情報登
録部63と血流量算出部65の出力を測定情報記録部6
6に接続する。
【0027】血管径算出部61は一次元CCD41の出
力から血管径を計算し、血管識別部62は血管径算出部
61から出力される血管径の時間的変化により、血管が
動脈か静脈かの識別を行う。血流速度算出部64では、
血管識別部62の出力とフォトマルチプライヤ45a、
45bのドップラ信号から血流速度を求め、血流量算出
部65では、血管径算出部61から出力された血管径の
平均値と血流速度算出部64から出力された血流速度か
ら血流量を求める。更に、測定位置情報登録部63で
は、入力手段47により入力された測定位置情報に測定
対象血管が動脈であるか静脈であるかの情報を加えた上
で、測定情報記録部66に測定関連情報として、血管径
算出部61で算出した血管径の平均値と、血流速度算出
部64で算出した血流速度と、血流量算出部65で算出
した血流量と共に記録する。
【0028】図3は動脈と静脈とを識別するためのフロ
ーチャート図を示し、被検眼Eの測定対象とする血管に
アライメントを行った後に、入力手段47の測定開始ス
イッチによって測定を開始すると、血管径算出部61は
一次元CCD41の出力から血管径の計算を開始する。
2秒間の測定が終了した後に、血管識別部62は血管径
算出部61から所定時間毎に算出された複数の血管径か
ら、血管径の最大値Dmaxを算出した後に最小値Dm
inを算出する。次に、この血管径の最大値Dmaxと
最小値Dminの差を求め、所定の値Kと比較し値Kよ
りも大きければ動脈、小さければ静脈と判別する。この
ように、血管径の最大値Dmaxと最小値Dminの差
を求めることにより、拍動による血管径の変化を数字で
表すことが可能となる。本実施の形態においては、この
血管径の最大値Dmaxと最小値Dminの差、即ち血
管径の振幅がK=20μmを超えるか否かによって、動
脈か静脈かの判断を行っている。
【0029】図4は2秒間の血流量の変化を示し、
(a)は動脈の血流量の変化、(b)は静脈の血流量の
変化の様子である。また、Amaxは動脈の最大血流
量、Aminは動脈の最小血流量、Vmaxは静脈の最
大血流量、Vminは静脈の最小血流量を示している。
このように、動脈・静脈共に拍動が観測されるが、最大
血流量と最小血流量の差は明らかに静脈よりも動脈の方
が大きい。また、血流量の変化は、血管径の変化と同様
に拍動に依存するので、血管径の変化を用いて動脈か静
脈かの判断を行うことが可能となる。
【0030】本実施の形態においては、血管径の振幅を
K=20μmとしているが、この値は変更可能としても
よい。また、所定時間毎に算出された複数の血管径の平
均値を基に血管径の振幅Kを決めた後で、血管径の最大
値Dmaxと最小値Dminの差と比較するような方法
も可能である。更には、所定時間毎に算出された複数の
血管径の標準偏差を基に、動脈か静脈かの判断を行う方
法も考えられる。
【0031】このように、所定時間毎に算出された複数
の血管径を基に動脈か静脈かの判断を行う方法は、従来
例のように測定位置を登録する際に動脈か静脈かを予め
入力する必要がないので、動脈と静脈を間違って登録す
ることによる再計算を防止することができる。
【0032】図5は他の実施の形態のシステム制御部4
6のブロック回路構成図を示し、一次元CCD41で撮
像された血管の色から動脈であるか静脈であるかの判断
を行う。一次元CCD41と入力手段47の出力が血管
識別部62にも接続していることが、先の実施の形態の
場合と異なる。
【0033】図2の場合は、血管識別部62は血管径算
出部61から出力される血管径の時間的変化により、血
管が動脈か静脈かの識別を行うが、本実施の形態では血
管識別部62は一次元CCD41から出力される血管の
色より、血管が動脈か静脈かの識別を行う。
【0034】図6はこの場合の動脈と静脈とを識別する
ためのフローチャート図を示す。被検眼Eの測定対象と
する血管にアライメントを行った後に、入力手段47中
の測定開始スイッチにより測定を開始すると、血管径算
出部61は一次元CCD41の出力から血管径の計算を
開始する。2秒間の測定が終了後に、血管識別部62は
一次元CCD41から出力される血管の分光特性を基
に、血管の赤色の輝度値(R)と緑色の輝度値(G)か
らR/(R+G)を算出する。次に、この血管のR/
(R+G)と所定の値Lとを比較し、値Lよりも大きけ
れば静脈、小さければ動脈と判別する。
【0035】このように、血管の分光特性を求めること
により、色の度合いを数字で表すことが可能となり、こ
のR/(R+G)がL=0.75を超えるか否かによっ
て、動脈か静脈かの判断を行っている。
【0036】本実施の形態においては、血管径の振幅を
L=0.75としているが、この値は変更可能としても
よい。また、256階調で赤色の輝度値を算出している
が、階調の分解能を変えても支障はない。更には、眼底
写真から被検眼E毎に、R/(R+G)の標準値を基に
動脈か静脈かの判断を行う方法や、RGB全ての輝度を
考慮する方法も考えられる。
【0037】このように、血管の赤色の輝度値を基に動
脈か静脈かの判断を行う方法は、従来例のように測定位
置を登録する際に動脈か静脈かを予め入力する必要がな
いので、動脈と静脈を間違って登録することによる、再
計算を防止することができる。
【0038】また、本実施の形態では2秒間の測定が終
了後に動脈か静脈かの判断を行うようにしているが、測
定中は対象とする血管にトラッキングするようになって
いるので、判断を開始するタイミングについては、測定
開始後から測定終了後の血流速度の算出開始までの任意
のタイミングで行うことができる。
【0039】図7は更に他の第3の実施の形態のシステ
ム制御部46のブロック回路構成図を示し、仮の血流速
度の時間的変化から動脈であるか静脈であるかの判断を
行う。フォトマルチプライヤ45a、45bの出力を仮
血流速度算出部67を介して血管識別部62に接続する
ことが図2の場合と異なっている。
【0040】血管径算出部61は一次元CCD41の出
力から血管径を計算し、血管識別部62は仮血流速度算
出部67から算出される仮の血流速度から、測定する血
管が動脈か静脈かの識別を行う。
【0041】図8はこの場合の動脈と静脈とを識別する
ためのフローチャート図を示し、被検眼Eの測定対象と
する血管にアライメントを行った後に、入力手段47中
の測定開始スイッチにより測定を開始すると、血管径算
出部61は一次元CCD41の出力から血管径の計算を
開始する。2秒間の測定が終了後に、血管識別部62は
仮血流速度算出部67において、所定時間毎に算出され
た複数の仮の血流速度から、仮の血流速度の最大値Sm
axを算出した後に最小値Sminを算出する。次に、
この仮の血流速度の最大値Smaxと最小値Sminの
差を求め、所定の値Mと比較し、値Mよりも大きければ
動脈、小さければ静脈と判別している。
【0042】このように、仮の血流速度の最大値Sma
xと最小値Sminの差を求めることにより、拍動によ
る血流速度の変化を数字で表すことが可能となり、本実
施の形態においては、この仮の血流速度の最大値Sma
xと最小値Sminの差、即ち仮の血流速度の振幅が、
M=5mm/秒を超えるか否かによって、動脈か静脈か
の判断を行っている。
【0043】なお、仮の血流速度の振幅をM=5mm/
秒としたが、この値は変更可能としてもよい。また、所
定時間毎に算出された複数の仮の血流速度の平均値を基
に、仮の血流速度の振幅Lを決めた後に、仮の血流速度
の最大値Smaxと最小値Sminの差と比較するよう
な方法も可能である。更には、所定時間毎に算出された
複数の仮の血流速度の標準偏差を基に、動脈か静脈かの
判断を行う方法も考えられる。
【0044】このように、仮の血流速度の時間的変化を
基に動脈か静脈かの判断を行う方法は、従来例のように
測定位置を登録する際に動脈か静脈かを予め入力する必
要がないので、動脈と静脈を間違って登録することによ
る、再計算を防止することができる。特にこの方法で
は、測定終了時に判断するのではなく、測定位置情報の
登録時に血管の位置を眼底像上で指定できるようにする
ことによって、動脈か静脈かの判断を可能とする方法も
考えられる。
【0045】このように、動脈静脈識別方法の何れの実
施の形態の場合も、動脈と静脈の判別を行った後に、血
流速度算出部64は動脈と静脈で算出する方法を切換え
ることにより、正確な血流速度の算出を行うことができ
る。また、動脈の場合は拍動の切出しを行い、静脈の場
合は拍動を検出しないように制御している。動脈と静脈
との判別のための実施の形態同士を組み合わせることも
でき、これによって更に確実に動脈と静脈を区別するこ
とが可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る眼底血
流計は、測定する血管が動脈なのか静脈なのかを自動的
に判別することができるので、動脈と静脈を誤って入力
してしまうことがない。この結果、血管の種類を間違え
て登録して計算のやり直しをしたり、測定自体をやり直
したりすることがないので、迅速な測定が可能となり、
再測定による被検者への負担を考えなくとも済むので、
検査効率上、極めて有効である。
【0047】特に隣接した動脈と静脈に関しては、これ
らを間違える心配がなく、データ管理上も有効である。
【0048】更に、動脈と静脈の判断の後に、拍動の切
出しを行うか否かを区別するようにすれば、動脈測定時
には脈拍数も算出可能となり、測定データの有効利用が
できる。また、動脈と静脈の判断の後に解析方法の切換
えを行うので、より正確な血流速度及び血流量を算出可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザードップラ型眼底血流計の構成図であ
る。
【図2】システム制御部のブロック回路構成図である。
【図3】動脈と静脈とを識別するためのフローチャート
図である。
【図4】動脈と静脈の血流量の変化の説明図である。
【図5】他の実施の形態のシステム制御部のブロック回
路構成図である。
【図6】動脈と静脈とを識別するためのフローチャート
図である。
【図7】更に他の実施の形態のシステム制御部のブロッ
ク回路構成図である。
【図8】動脈と静脈とを識別するためのフローチャート
図である。
【符号の説明】
1 観察用光源 5 リングスリット 6、10 遮光部材 19 CCDカメラ 20 イメージローテータ 21 ガルバノメトリックミラー 24 フォーカスユニット 35 レーザーダイオード 36 ビームエクスパンダ 37 トラッキング用光源 41 一次元CCD 43 共焦点絞り 45a、45b フォトマルチプライヤ 46 システム制御部 47 入力手段 48 ガルバノメトリックミラー制御回路 49 表示部 50 血管位置検出回路 61 血管径算出部 62 血管識別部 63 測定位置情報登録部 64 血流速度算出部 65 血流量算出部 66 測定情報記録部 67 仮血流速度算出部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の血管にレーザー光を照射し、血
    管からの反射光を受光して血流速度を算出する眼底血流
    計において、測定対象の血管が動脈か静脈かの判断を行
    う血管識別手段と、該血管識別手段の出力によって制御
    を切換える制御手段とを有することを特徴とする眼底血
    流計。
  2. 【請求項2】 血管を撮像する血管像撮像手段と、該血
    管像撮像手段の出力を基に血管径を算出する血管径算出
    手段とを有し、前記血管識別手段は前記血管径算出手段
    が算出した前記血管径の時間的変動により測定対象の血
    管が動脈か静脈かの判断を行う請求項1に記載の眼底血
    流計。
  3. 【請求項3】 血管を撮像する血管像撮像手段と、該血
    管像撮像手段の出力を基に血管の分光特性を検出する分
    光特性検出手段とを有し、前記血管識別手段は、前記分
    光特性検出手段により検出された血管の分光特性により
    測定対象の血管が動脈か静脈かの判断を行う請求項1に
    記載の眼底血流計。
  4. 【請求項4】 眼底からの反射光を基に仮の血流速度を
    算出する仮血流速度算出手段を有し、該仮血流速度算出
    手段により検出された血流速度の時間的変動により測定
    対象の血管が動脈か静脈かの判断を行う請求項1に記載
    の眼底血流計。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は前記血管識別手段の出力
    に応じて、動脈の場合は1拍動以上の拍動の切出しを行
    い、静脈の場合は拍動の切出しを行わないように制御す
    る請求項1に記載の眼底血流計。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は前記血管識別手段の出力
    に応じて、動脈と静脈とで血流速度と血流量の解析方法
    を切換える請求項1に記載の眼底血流計。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は測定終了後に動脈と静脈
    の判断を行う請求項2又は4に記載の眼底血流計。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は測定開始から終了までの
    間に動脈か静脈かを判断する請求項3に記載の眼底血流
    計。
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