JP2003018496A - デジタル放送受信器 - Google Patents

デジタル放送受信器

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JP2003018496A
JP2003018496A JP2001204872A JP2001204872A JP2003018496A JP 2003018496 A JP2003018496 A JP 2003018496A JP 2001204872 A JP2001204872 A JP 2001204872A JP 2001204872 A JP2001204872 A JP 2001204872A JP 2003018496 A JP2003018496 A JP 2003018496A
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Eiji Arita
栄治 有田
Taku Fujiwara
卓 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上波デジタルテレビジョン放送と地上波デ
ジタル音声放送とをともに受信可能であって、さらに、
回路要素を少なくして製造コストを抑制することが可能
なデジタル放送受信器を提供する。 【解決手段】 地上波デジタルテレビジョン放送および
地上波デジタル音声放送の両方を受信可能な受信チュー
ナー1と、テレビジョン放送の周波数帯域をフィルタリ
ング可能な第1のSAWフィルタ2および音声放送の周
波数帯域をフィルタリング可能な第2のSAWフィルタ
24の2種類のフィルタとを設け、スイッチ5でいずれ
を出力するか切り替えできるようにし、フィルタ以降の
信号処理を行う信号処理部を両放送で共通化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地上波デジタル
テレビジョン放送の受信器、および、地上波デジタル音
声放送の受信器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、テレビジョン放送やラジオ放送の
デジタル化が推進されており、衛星放送のデジタル化に
続いて、地上波デジタルテレビジョン放送および地上波
デジタル音声放送が実現される予定である。
【0003】地上波デジタルテレビジョン放送および地
上波デジタル音声放送の放送方式は、電気通信技術審議
会デジタル放送システム委員会報告書の「地上波デジタ
ルテレビジョン放送方式の技術的条件」、および、電気
通信技術審議会において答申された「地上波デジタル音
声放送方式の技術的条件」に準拠することが一般的であ
る。よって、ここでもそれにならう。
【0004】図10は、上記条件を満たす地上波デジタ
ルテレビジョン放送受信器の一例を示す図である。な
お、このブロック図は、例えば映像情報メディア学会誌
Vol.54,No.6,p.905に記載のOFDM(Orthogonal Freq
uency Division Multiplex)受信器の構成を詳細に表し
たものに相当する。
【0005】図10において、デジタルテレビジョン放
送用チューナー21は、VHF帯(約90MHz〜約200MH
z)やUHF帯(約470MHz〜約770MHz)から、ユーザの
希望する放送チャンネルの帯域を受信する。そして、受
信波を、例えば57MHzを中心周波数とするIF(Interme
diate Frequency)に変換する。
【0006】デジタルテレビジョン放送用チューナー2
1の出力はSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ
2に与えられ、SAWフィルタ2によって希望放送チャ
ンネル帯域(各チャンネルの占有帯域は5.6MHz)が抽出
される。SAWフィルタによって、隣接する他の信号、
例えば数十dB大きな電力で送信されるアナログテレビ
放送を遮断できる。
【0007】そして、SAWフィルタ2の出力はIF変
換回路3に与えられ、IF変換回路3によってIFが例
えば4.1MHzを中心周波数とするローカル周波数に変換さ
れる。なお、図11は、IF変換回路3の出力する受信
波の占有帯域を表す図である。図中、横軸には受信波の
周波数fをとり、縦軸にはゲインGをとっている。ま
た、チャンネルのローカル周波数をfLで表している。
【0008】ローパスフィルタ4は、SAWフィルタ2
より後の段階で信号に混入した高調波ノイズをIF変換
回路3の出力信号から除去する。そして、ローパスフィ
ルタ4の出力はAD(Analog→Digital)変換器6でデ
ジタル信号に変換され、時間ドメイン処理部7に入力さ
れる。
【0009】時間ドメイン処理部7は、時間領域で表現
された受信波に対して信号処理を行うブロックであり、
例えば受信波中のガードインターバル信号からタイミン
グの検出や調整などを行う。さらに、時間ドメイン処理
部7は、検出した受信波のタイミングを用いてVCXO
(Voltage Controlled Xtal Oscillator)20の制御を
行う。なお、VCXO20においては、地上波デジタル
テレビジョン放送方式の準拠クロック(512/63)MHz=
8.12MHzの4倍の32.5MHzのクロックを生成可能としてい
る。
【0010】VCXO20の生成したクロックは、時間
ドメイン処理部7、FFT(Fast Fourier Transform)
ブロック28および周波数ドメイン処理ブロック22に
入力され、各部の動作クロックとなる。
【0011】時間ドメイン処理部7の出力はFFTブロ
ック28に与えられ、その出力中に含まれる複数のキャ
リア(搬送波)の周波数と信号強度とを算出する高速フ
ーリエ変換処理が施されて周波数領域の信号となる。こ
の高速フーリエ変換においては、例えば2048,4096,8192
[本/kHz]のいずれかのサブキャリア数(=データポ
イント数[点/msec])で変換が行われる。なお、各サ
ブキャリア数においては有効サブキャリア数は1405,280
9,5617となっている。
【0012】そして、FFTブロック28の出力は、周
波数ドメイン処理ブロック22に与えられる。周波数ド
メイン処理ブロック22においては、周波数ドメインに
変換された受信波中のキャリアの周波数のずれを検出し
てPLL(Phase Locked Loop)回路等を用いて補正が
行われる。さらに、周波数ドメイン処理ブロック22に
おいては、OFDMの同期/差動復調処理やデインタリ
ーブ処理、誤り訂正処理などが行われる。なお、デジタ
ルテレビジョン放送に関する上記条件においては、伝送
態様として最大3階層まで設定可能とされており、デイ
ンタリーブ処理の深さや誤り訂正処理における畳み込み
符号化率などを階層に応じて変化させることが可能であ
る。
【0013】さて、図12は、図10の地上波デジタル
テレビジョン放送受信器に基づいて容易に類推される地
上波デジタル音声放送受信器の構成を示す図である。図
中、図10と同符号のブロックは同じ機能を有するブロ
ックであり、ここでは相違点のみ述べる。
【0014】まず、デジタルテレビジョン放送用チュー
ナー21の代わりにデジタル音声放送用チューナー23
が設けられている。そして、デジタルテレビジョン放送
用のSAWフィルタ2に代わって、デジタル音声放送用
のSAWフィルタ24が設けられている。なお、上記の
構成の相違は、受信周波数がテレビジョン放送用である
か音声放送用であるか異なっている点のみである。
【0015】デジタル音声放送用チューナー23の出力
はSAWフィルタ24に与えられ、SAWフィルタ24
によってユーザの希望する放送チャンネルの帯域(各チ
ャンネルの占有帯域は、3セグメント1チャンネルの場
合で1.325MHz、狭帯域の1セグメント1チャンネルの場
合で435kHz)が抽出される。なお、図13および図14
は、IF変換回路3の出力する受信波の占有帯域を表す
図である。また、図15は地上波デジタルテレビジョン
放送および地上波デジタル音声放送におけるチャンネル
の占有帯域を比較する図である。地上波デジタル音声放
送は、最大で地上波デジタルテレビジョン放送と同様の
5.6MHzの占有帯域で伝送される。
【0016】そして、ローパスフィルタ4に代わって音
声放送用に適した狭帯域(narrow)のローパスフィルタ
25が設けられ、音声放送用に適した高速フーリエ変換
処理が施されるFFTブロック29がFFTブロック2
8に代わって設けられている。FFTブロック29の高
速フーリエ変換においては、テレビジョン放送の場合よ
りも少ないサブキャリア数、例えば512,1024,2048のい
ずれかのサブキャリア数で変換が行われる(3セグメン
ト1チャンネルの場合、なお1セグメント1チャンネル
の場合には例えば256,512,1024のいずれかのサブキャリ
ア数とすればよい)。なお、各サブキャリア数において
は有効サブキャリア数は384,649,1297となっている(3
セグメント1チャンネルの場合、なお1セグメント1チ
ャンネルの場合には有効サブキャリア数は109,216,32
5)。
【0017】そして、周波数ドメイン処理ブロック22
に代わって、音声放送用に適した周波数ドメイン処理ブ
ロック26が設けられている。例えばデインタリーブ処
理の深さや誤り訂正処理における畳み込み符号化率など
が2階層分の設定となっている。
【0018】また、32.5MHzのクロックを生成可能なV
CXO20に代わって、8.12MHzのクロックを生成可能
なVCXO27が設けられている。なお、VCXO27
においては、地上波デジタル音声放送方式の準拠クロッ
ク(128/63)MHz=2.03MHzの4倍の8.12MHzのクロック
を生成可能としている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】地上波デジタルテレビ
ジョン放送と地上波デジタル音声放送とをひとつのセッ
トトップボックスで受信させようとする場合、セットト
ップボックスに図10の地上波デジタルテレビジョン放
送受信器と図12の地上波デジタル音声放送受信器とを
設けることが考えられる。
【0020】しかし、単純に両放送の受信器を設けただ
けでは回路要素を削減することができず、製造コストの
増大を招来することになる。
【0021】そこで、この発明の課題は、地上波デジタ
ルテレビジョン放送と地上波デジタル音声放送とをとも
に受信可能であって、さらに、回路要素を少なくして製
造コストを抑制することが可能なデジタル放送受信器を
提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、地上波デジタルテレビジョン放送および地上波デジ
タル音声放送を受信可能な受信チューナーと、前記受信
チューナーの出力から第1の周波数帯域の信号を取り出
す第1フィルタと、前記受信チューナーの出力から前記
第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域の信号を
取り出す第2フィルタと、前記第1および第2フィルタ
のいずれかの出力を受け、前記地上波デジタルテレビジ
ョン放送および地上波デジタル音声放送の両放送に共通
した信号処理を行う信号処理部とを備えるデジタル放送
受信器である。
【0023】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタル放送受信器であって、前記受信チューナーの
出力する信号を、その周波数よりも低い周波数の信号に
変換する周波数変換器をさらに備え、前記第1および第
2フィルタは、前記周波数変換器で変換された信号から
前記第1または第2の周波数帯域の信号を取り出すデジ
タル放送受信器である。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタル放送受信器であって、前記第1および第2フ
ィルタに代わって、信号を取り出す周波数帯域を変える
ことが可能な周波数特性可変フィルタを備えるデジタル
放送受信器である。
【0025】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタル放送受信器であって、前記信号処理部の動作
クロックを生成するクロック生成部をさらに備え、前記
動作クロックの周波数は、前記信号処理部に前記第1お
よび第2フィルタのいずれの信号が与えられているかに
応じて可変であるデジタル放送受信器である。
【0026】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタル放送受信器であって、前記信号処理部の動作
クロックを生成するクロック生成部と、前記動作クロッ
クを分周する分周器と、前記クロック生成部からの出力
と前記分周器からの出力のいずれかの出力信号を選択的
に出力することが可能なスイッチとをさらに備え、前記
スイッチの出力の選択は、前記第1および第2フィルタ
のいずれの信号が前記信号処理部に与えられるかに応じ
て異なるデジタル放送受信器である。
【0027】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタル放送受信器であって、前記信号処理部は、前
記第1および第2フィルタのいずれかの出力中に含まれ
る複数のキャリアの周波数と信号強度とを算出するフー
リエ変換処理を行うフーリエ変換処理部を含み、前記フ
ーリエ変換処理において算出されるキャリアの数は、前
記地上波デジタルテレビジョン放送の受信帯域または地
上波デジタル音声放送受信の選択によって異なるデジタ
ル放送受信器である。
【0028】請求項7に記載の発明は、地上波デジタル
テレビジョン放送および地上波デジタル音声放送を受信
可能な受信チューナーと、前記受信チューナーの出力を
受け、前記地上波デジタルテレビジョン放送および地上
波デジタル音声放送の両放送に共通した信号処理を行う
信号処理部とを備え、前記信号処理部は、前記受信チュ
ーナーの出力中に含まれる複数のキャリアの周波数と強
度とを算出するフーリエ変換処理を行うフーリエ変換処
理部と、前記フーリエ変換処理において算出された複数
のキャリアのうち所定のキャリアの算出結果を選択して
出力する出力制御部とを含み、前記フーリエ変換処理に
おいて算出されるキャリアの数は、前記地上波デジタル
テレビジョン放送の信号処理に必要な値であり、前記出
力制御部において選択される所定のキャリアの数は、前
記地上波デジタルテレビジョン放送の信号処理に必要な
値、または、前記地上波デジタル音声放送の信号処理に
必要な値であるデジタル放送受信器である。
【0029】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>本実施の形態
は、地上波デジタルテレビジョン放送および地上波デジ
タル音声放送の両方を受信可能な受信チューナーと、テ
レビジョン放送用のフィルタおよび音声放送用のフィル
タの2種類のフィルタとを設け、フィルタ以降の信号処
理を行う信号処理部を両放送で共通化することにより、
回路要素を少なくして製造コストを抑制することが可能
なデジタル放送受信器を実現したものである。
【0030】図1は本実施の形態に係るデジタル放送受
信器を示す図である。図1に示すように、このデジタル
放送受信器は、地上波デジタルテレビジョン放送および
地上波デジタル音声放送の両方を受信可能な受信チュー
ナー1と、受信チューナー1の出力から地上波デジタル
テレビジョン放送の周波数帯域の信号を取り出す第1の
SAWフィルタ2と、受信チューナー1の出力から地上
波デジタル音声放送の周波数帯域の信号を取り出す第2
のSAWフィルタ24と、第1および第2のSAWフィ
ルタ2,24のいずれを出力するか選択可能なスイッチ
5とを備えている。
【0031】受信段階においては、地上波デジタルテレ
ビジョン放送と地上波デジタル音声放送とでは周波数帯
域が異なるだけであるので、受信チューナー1の受信可
能範囲を両放送の周波数帯域にまで広げておけばよい。
なお、受信チューナー1は、受信波を例えば57MHzを中
心周波数とするIFに変換する。
【0032】そして、ユーザーの選択に基づいてスイッ
チ5の経路が選択され、地上波デジタルテレビジョン放
送の全帯域受信の場合は第1のSAWフィルタ2の出力
が、地上波デジタルテレビジョン放送の一部の帯域の受
信または地上波デジタル音声放送の場合は第2のSAW
フィルタ24の出力が、以降の回路に与えられる。
【0033】スイッチ5により選択された第1および第
2のSAWフィルタ2,24のいずれかの出力は、IF
変換回路3に与えられ、IF変換回路3によってIFが
例えば4.1MHzを中心周波数とするローカル周波数に変換
される。
【0034】IF変換回路3の出力はローパスフィルタ
4に与えられ、ローパスフィルタ4は第1および第2の
SAWフィルタ2,24より後の段階で信号に混入した
高調波ノイズをIF変換回路3の出力信号から除去す
る。そして、ローパスフィルタ4の出力はAD変換器6
でデジタル信号に変換され、時間ドメイン処理部7に入
力される。
【0035】時間ドメイン処理部7では、時間領域で表
現された受信波に対して、例えば受信波中のガードイン
ターバル信号からタイミングの検出や調整などの信号処
理が行われる。さらに、時間ドメイン処理部7は、検出
した受信波のタイミングを用いてDDFS(Digital Di
rect Frequency Synthesizer、またはDDS:DirectDi
gital Synthesizerとも称される)10の制御を行う。
【0036】ここで、DDFSとは、任意周波数のクロ
ックを生成することが可能な公知の発振器のことを指
す。なお、DDFS10においては、地上波デジタルテ
レビジョン放送方式の準拠クロック8.12MHzの4倍の32.
5MHzのクロック、または、地上波デジタル音声放送方式
の準拠クロック2.03MHzの4倍の8.12MHzのクロックを生
成可能としている。
【0037】DDFSの生成するクロックの周波数は、
第1および第2のSAWフィルタ2,24のいずれの出
力がスイッチ5で選択されているかに応じて可変となる
よう設定しておけばよい。
【0038】DDFS10の生成したクロックは、時間
ドメイン処理部7、FFTブロック8およびテレビジョ
ン・音声兼用周波数ドメイン処理ブロック9に入力さ
れ、各部の動作クロックとなる。
【0039】なお、DDFS10を設ける代わりに、3
2.5MHzのクロックを生成可能なVCXO20と、8.12MH
zのクロックを生成可能なVCXO27との両方を設け
て、スイッチでいずれのクロックを出力するか切り替え
可能としておき、テレビジョン放送、音声放送の受信帯
域に応じてクロックを切り替えるようにしておいてもよ
い。
【0040】しかし、DDFSを用いれば、VCXO等
のクロック生成部を、地上波デジタルテレビジョン放送
用と地上波デジタル音声放送用との2つ分、設ける必要
がない。その結果、回路要素を少なくすることができ
る。
【0041】時間ドメイン処理部7の出力は、FFTブ
ロック8に与えられ、そこで高速フーリエ変換処理が施
されて周波数領域の信号となる。この高速フーリエ変換
においては、テレビジョン放送および音声放送のどちら
にも対応可能なように、例えば512,1024,2048,4096,819
2のいずれかのサブキャリア数で変換が行われる。な
お、各サブキャリア数においては有効サブキャリア数は
325,649,1297or1405,2809,5617となっている。
【0042】上記いずれのサブキャリア数で変換が行わ
れるかは、地上波デジタルテレビジョン放送の受信帯域
または地上波デジタル音声放送受信の選択によって異な
る。すなわち、テレビジョン放送全帯域受信の場合には
例えば2048,4096,8192のいずれかのキャリア数で高速フ
ーリエ変換処理が行われ、テレビジョン放送の一部帯域
または音声放送の場合には例えば512,1024,2048のいず
れかのキャリア数で高速フーリエ変換処理が行われる。
【0043】このように、地上波デジタルテレビジョン
放送の一部帯域または地上波デジタル音声放送を受信し
た場合には、地上波デジタルテレビジョン放送の全帯域
を受信した場合よりも、算出されるキャリアの数を少な
くして、計算に要する電力を削減することができる。F
FTブロックにおいては算出されるキャリア数が多いほ
ど多くの計算量を要し、そのため、より多くの電力が必
要となるからである。
【0044】そして、FFTブロック8の出力は、テレ
ビジョン・音声兼用周波数ドメイン処理ブロック9に与
えられる。テレビジョン・音声兼用周波数ドメイン処理
ブロック9においては、周波数ドメインに変換された受
信波中のキャリアの周波数のずれを検出してPLL回路
等を用いて補正が行われる。さらに、テレビジョン・音
声兼用周波数ドメイン処理ブロック9においては、OF
DMの同期/差動復調処理やデインタリーブ処理、誤り
訂正処理などが行われる。なお、デジタルテレビジョン
放送の場合は、デインタリーブ処理の深さや誤り訂正処
理における畳み込み符号化率などを例えば3階層で処理
し、デジタル音声放送の場合は例えば2階層で処理する
ようにしておけばよい。
【0045】なお、IF変換回路3からテレビジョン・
音声兼用周波数ドメイン処理ブロック9までの部分は、
パラメータの値等については両放送で異なるものの、基
本的には両放送で共通した信号処理が行われる部分であ
り、両放送に共通したひとつの信号処理部と捉えること
ができる。
【0046】本実施の形態にかかるデジタル放送受信器
によれば、信号処理部は第1および第2のSAWフィル
タ2,24のいずれかの出力を受けて信号処理を行うの
で、受信チューナーと、フィルタ以降の信号処理を行う
信号処理部とを両放送で共通化でき、単純に両放送の受
信器を設けただけの場合に比べ、回路要素を少なくして
製造コストを抑制することが可能なデジタル放送受信器
を実現できる。
【0047】なお、図示していないが、もちろん上記構
成の各部はCPU(Central Processing Unit)やDS
P(Digital Signal Processor)等の制御部品によって
制御される。
【0048】<実施の形態2>本実施の形態は、実施の
形態1にかかるデジタル放送受信器の変形例である。本
実施の形態においては、SAWフィルタを2つ設けるの
ではなく、IF変換回路3の直後のフィルタを2つ設け
ることにより、実施の形態1と同様の機能を有するデジ
タル放送受信器を実現している。
【0049】SAWフィルタでは、数十MHzの高周波で
フィルタリングを行っている。一般に数十MHzの高周波
においては、信号の反射が生じやすくインピーダンス整
合等の処理が要求される。しかし、複数の経路をスイッ
チで切り替える場合、そのことがノイズ発生の一因とも
なることから、整合の精度を高めることが困難である。
【0050】一方、数MHzレベルの周波数においては、
インピーダンス整合等の処理がそれほど困難ではない。
よって、本実施の形態では、IF変換回路3において低
い周波数に変換された段階で、デジタルテレビジョン放
送用とデジタル音声放送用のフィルタリングを行うので
ある。
【0051】図2は本実施の形態に係るデジタル放送受
信器を示す図である。なお、図2においては、実施の形
態1に係るデジタル放送受信器と同様の機能を有する要
素については同一符号を付している。図2に示すよう
に、SAWフィルタについては、本実施の形態に係るデ
ジタル放送受信器はテレビジョン放送用のSAWフィル
タ2しか有していない。なお、音声放送用のSAWフィ
ルタ24ではなくテレビジョン放送用のSAWフィルタ
2を採用したのは、後者の方がフィルタリング後に通過
する周波数の範囲が広いためである。
【0052】一方、IF変換回路3の直後のローパスフ
ィルタ4には、新たにバンドパスフィルタ14が並列し
て設けられている。そして、両者の出力がスイッチ5に
より選択して出力され、その出力がAD変換器6に入力
されている。AD変換器6以降の構成は、実施の形態1
の場合と同様である。
【0053】ローパスフィルタ4の機能は実施の形態1
の場合と同様、SAWフィルタ2より後の段階で信号に
混入した高調波ノイズをIF変換回路3の出力信号から
除去することである。具体的には、ローカル周波数の±
2.8MHz(=5.6MHz幅)の範囲の信号を通過させる。
【0054】一方、バンドパスフィルタ14は、図13
に示すようなローカル周波数fLの±0.65MHz(=1.3MH
z幅)の範囲の信号を通過させて、デジタル音声放送の
信号が以降の回路に入力されるよう機能する。
【0055】その他の構成は実施の形態1に係るデジタ
ル放送受信器と同様のため、説明を省略する。
【0056】本実施の形態に係るデジタル放送受信器を
用いれば、ローパスフィルタ4およびバンドパスフィル
タ14が、IF変換器3で変換された、より低い周波数
の信号からテレビジョン放送用または音声放送用の周波
数帯域の信号を取り出す。よって、高周波信号では困難
であったインピーダンス整合などの処置が比較的容易に
行える。
【0057】なお、ここではローパスフィルタ4および
バンドパスフィルタ14を並列に配置する構成を示した
が、例えば図3に示すようにローパスフィルタ4、バン
ドパスフィルタ14の順に直列に配置し、両者の出力を
スイッチ5の両入力端に入力するよう構成してもよい。
【0058】<実施の形態3>本実施の形態は、実施の
形態2にかかるデジタル放送受信器の変形例である。本
実施の形態においては、ローパスフィルタ4およびバン
ドパスフィルタ14に加えてさらに、狭帯域の1セグメ
ントのデジタルテレビジョン放送およびデジタル音声放
送用のバンドパスフィルタも並列に設け、スイッチ5で
選択できるようにしたものである。
【0059】図4は本実施の形態に係るデジタル放送受
信器を示す図である。なお、図4では実施の形態2に係
るデジタル放送受信器と同様の機能を有する要素につい
ては同一符号を付している。図4に示すように、このデ
ジタル放送受信器においては、狭帯域のデジタル音声放
送用のバンドパスフィルタ15が、ローパスフィルタ4
およびバンドパスフィルタ14に並列に設けられてい
る。なお、バンドパスフィルタ15は、図14に示すよ
うなローカル周波数fLの±217kHz(=435kHz幅)の範
囲の信号を通過させて、狭帯域のデジタル音声放送の信
号が以降の回路に入力されるよう機能する。
【0060】また、テレビジョン放送全帯域、3セグメ
ント帯域、1セグメント帯域の音声放送または同帯域に
制限受信するテレビジョン放送のいずれにも対応可能な
高速フーリエ変換が行えるよう、例えば256,512,1024,2
048,4096,8192のいずれかのサブキャリア数が選択可能
なFFTブロック18が、FFTブロック8に代わって
設けられている。
【0061】このように、設けられるフィルタの数は3
つ以上であってもよく、その場合も実施の形態2の場合
と同様の効果を奏する。なお、その他の構成は実施の形
態2に係るデジタル放送受信器と同様のため、説明を省
略する。
【0062】<実施の形態4>本実施の形態は、実施の
形態3にかかるデジタル放送受信器の変形例である。本
実施の形態においては、ローパスフィルタやバンドパス
フィルタを複数設けるのではなく、周波数帯域を変える
ことが可能なデジタルフィルタである係数可変フィルタ
をAD変換器6の後に設けることにより、実施の形態3
と同様の機能を有するデジタル放送受信器を実現してい
る。
【0063】また、本実施の形態においては、デジタル
テレビジョンの各チャンネルのうちVHF7チャンネル
(3.4MHzの帯域幅)のように、標準の5.6MHzの帯域幅を
有しない特殊なチャンネルであってもフィルタリングが
可能なように、周波数通過帯域の若干異なるローパスフ
ィルタをローパスフィルタ4と並列に設けている。
【0064】さらに、本実施の形態においては、VCX
Oよりも高価なDDFSを採用せずに、VCXOをひと
つ用いるだけでDDFSを用いる場合と同様の機能を持
たせるために、VCXOと分周器とを採用して、周波数
の異なるクロックを生成できるようにもしている。
【0065】図5は本実施の形態に係るデジタル放送受
信器を示す図である。なお、図5では実施の形態1に係
るデジタル放送受信器と同様の機能を有する要素につい
ては同一符号を付している。
【0066】図5に示すように、まず、このデジタル放
送受信器においては、係数可変フィルタ17がAD変換
器6の後に設けられている。係数可変フィルタとは、周
波数帯域を変えることが可能なデジタルフィルタのこと
を指している。デジタルフィルタは、一般に畳み込み演
算を行っているが、畳み込み演算を行うに当たって、デ
ジタル信号の入力端(タップ)に一定の係数を乗算する
ことにより、所望の周波数特性を得ている。このタップ
に乗算される係数が可変であれば、周波数特性が可変と
なるが、そのようなデジタルフィルタをここでは係数可
変フィルタと称している。
【0067】そして、係数可変フィルタ17において
は、テレビジョン放送全帯域、3セグメント帯域、1セ
グメント帯域の音声放送または同帯域に制限受信するテ
レビジョン放送のいずれにも対応可能とするために、そ
れぞれ5.6MHz、1.3MHz、435kHzの周波数特性に設定可能
とされている。
【0068】このように周波数特性を変えることが可能
な係数可変フィルタを採用すれば、実施の形態3におけ
るローパスフィルタやバンドパスフィルタと同様の機能
を有する。よって、実施の形態3に係るデジタル放送受
信器と同様の効果がある。
【0069】また、本実施の形態においては、図5に示
すように、ローパスフィルタ16をローパスフィルタ4
と並列に設けている。上述のように、VHF7チャンネ
ルは3.4MHzの帯域幅と設定されており、標準の5.6MHzの
帯域幅を有しない特殊なチャンネルである。このような
特殊チャンネルに対してもフィルタリングが可能なよ
う、周波数通過帯域が3.4MHzのローパスフィルタ16が
採用されるのである。なお、図6はローパスフィルタ1
6の周波数特性を示した図であり、図7はローパスフィ
ルタ4の周波数特性を示した図である。
【0070】さらに、本実施の形態においては、図5に
示すように、DDFS10に代わって32MHzのクロック
を生成可能なVCXO20、分周器13およびスイッチ
12が設けられている。VCXO20の出力クロック
は、係数可変フィルタ17および分周器13に入力さ
れ、係数可変フィルタ17の動作クロックとして機能す
るとともに、分周器13により分周がなされる。また、
スイッチ12は、係数可変フィルタ17においてどの帯
域幅が選択されたかに応じてVCXO20および分周器
13のいずれかの出力を選択的に出力して、時間ドメイ
ン処理部7、FFTブロック18およびテレビジョン・
音声兼用周波数ドメイン処理ブロック9の各部の動作ク
ロックを提供する。
【0071】具体的には、テレビジョン放送全帯域受信
の場合は、スイッチ12は各部にVCXO20の出力す
る32MHzのクロックを与え、帯域制限受信するテレビジ
ョン放送または音声放送の場合は、スイッチ12は各部
に分周器13の出力するクロックを与える。分周器13
においては、3セグメントで帯域制限受信するテレビジ
ョン放送または3セグメント1チャンネルの音声放送の
場合は例えば1/4に分周された8MHzのクロックが生成
され、1セグメントで帯域制限受信するテレビジョン放
送または1セグメント1チャンネルの音声放送の場合は
例えば1/8に分周された4MHzのクロックが生成され
る。
【0072】このように、VCXO20および分周器1
3を設けスイッチ12で切り替えできるようにすれば、
高価なDDFSを用いることなく、VCXOをひとつ用
いるだけでDDFSと同様の機能を持たせることができ
る。
【0073】その他の構成は実施の形態3に係るデジタ
ル放送受信器と同様のため、説明を省略する。
【0074】<実施の形態5>本実施の形態は、実施の
形態1〜4の場合と異なり、フィルタによってデジタル
テレビジョン放送とデジタル音声放送とを峻別するので
はなく、FFTブロックの算出結果を選択して出力する
出力制御部を設けることにより、デジタルテレビジョン
放送とデジタル音声放送とを峻別するデジタル放送受信
器である。そして、これにより、回路要素を少なくして
製造コストを抑制することが可能なデジタル放送受信器
を実現している。
【0075】図8は本実施の形態に係るデジタル放送受
信器を示す図である。なお、図8では、実施の形態4お
よび図10の地上波デジタルテレビジョン放送受信器と
同様の機能を有する要素については同一符号を付してい
る。
【0076】図8に示すように、このデジタル放送受信
器においては、図5のデジタル放送受信器における係数
可変フィルタ17が除かれており、フィルタによってデ
ジタルテレビジョン放送とデジタル音声放送とを峻別し
てはいない(ローパスフィルタ16は残っているが、こ
れはテレビジョン放送の特殊チャンネル用である)。
【0077】そして、デジタルテレビジョン放送とデジ
タル音声放送との両方に対応したFFTブロック18に
代わって、デジタルテレビジョン放送用のFFTブロッ
ク28(例えば2048,4096,8192のいずれかのサブキャリ
ア数で高速フーリエ変換が行われる)が採用されてい
る。
【0078】さらに、そのFFTブロック28において
算出された複数のキャリアの算出結果を選択して出力す
ることが可能な出力制御部19が設けられている。ま
た、VCXO20の出力クロックは、時間ドメイン処理
部7、FFTブロック28および分周器13に入力さ
れ、時間ドメイン処理部7およびFFTブロック28の
動作クロックとして機能するとともに、分周器13によ
り分周がなされる。
【0079】また、スイッチ12は、デジタルテレビジ
ョン放送を出力するかデジタル音声放送を出力するかに
応じて、VCXO20および分周器13のいずれかの出
力を選択的に出力して、出力制御部19およびテレビジ
ョン・音声兼用周波数ドメイン処理ブロック9の動作ク
ロックを提供する。
【0080】すなわち、この実施の形態においては、ロ
ーパスフィルタ16が設けられているものの、FFTブ
ロック28までは地上波デジタルテレビジョン放送用の
回路であるといえる。
【0081】フィルタリング処理における周波数帯域や
高速フーリエ変換処理における算出キャリア数について
は、デジタルテレビジョン放送の場合よりもデジタル音
声放送の場合の方が、より少ない値で済む。このことか
ら、デジタルテレビジョン放送用の回路であれば基本的
には、デジタル音声放送用の回路としても用いることが
できるといえる。本実施の形態では、そのようなアイデ
アの下、テレビジョン放送の場合はFFTブロック28
の算出結果をフルに用いるよう出力制御部19を制御
し、音声放送の場合はFFTブロック28の算出結果の
一部を用いるよう出力制御部19を制御することで、少
ない回路要素のデジタル放送受信器を実現している。
【0082】本実施の形態に係るデジタル放送受信器の
動作をより具体的に説明すると、高速フーリエ変換処理
において算出されるキャリアの数は、地上波デジタルテ
レビジョン放送の場合、その信号処理に必要な値(例え
ば2048,4096,8192のいずれか)である。一方、地上波デ
ジタル音声放送の場合は、高速フーリエ変換処理におい
て算出されるキャリアの数はテレビジョン放送の場合の
最小の数(例えば2048)に設定される。
【0083】そして、出力制御部19においては、テレ
ビジョン放送の場合は、その信号処理に必要なキャリア
数(上記の2048,4096,8192のいずれか)だけ、算出結果
のデータが選択して出力される。一方、音声放送の場合
は、テレビジョン放送の場合の最小の数(例えば2048)
の算出結果のデータのうち、3セグメント1チャンネル
または1セグメント1チャンネルそれぞれの信号処理に
必要なキャリア数(例えば有効サブキャリア数である10
9,216,325,384,649,1297のいずれか)の算出結果のデー
タが選択して出力される。そして出力先においてそれら
のデータをもとにデータの復号処理が行われる。
【0084】なお、図9に出力制御部19の構成を示
す。出力制御部19は、FFTブロック28の算出結果
を記憶するメモリ19bと、メモリ19bの記憶内容を
読み出すリードコントローラ19aとを備える。そし
て、リードコントローラ19aはテレビジョン放送か音
声放送であるかに応じて、読み出すべきキャリアの算出
結果のデータを選択して出力する。
【0085】また、スイッチ12の動作については、テ
レビジョン放送の場合は出力制御部19およびテレビジ
ョン・音声兼用周波数ドメイン処理ブロック9にVCX
O20の出力する32MHzのクロックを与え、音声放送の
場合は分周器13の出力するクロックを与える。分周器
13においては、3セグメント1チャンネルの音声放送
の場合は例えば1/4に分周された8MHzのクロックが生
成され、1セグメント1チャンネルの音声放送の場合は
例えば1/8に分周された4MHzのクロックが生成され
る。
【0086】その他の構成は実施の形態4に係るデジタ
ル放送受信器と同様のため、説明を省略する。
【0087】このように、FFTブロック28において
算出されるキャリアの数が、地上波デジタルテレビジョ
ン放送の信号処理に必要な値であり、出力制御部19
が、フーリエ変換処理の算出結果のうち地上波デジタル
テレビジョン放送の信号処理に必要な値、または、地上
波デジタル音声放送の信号処理に必要な値を選択して出
力するようにすれば、このデジタル放送受信器をテレビ
ジョン放送に用いるか音声放送に用いるかの選択は、出
力制御部19の制御で行うことができる。さらに、フー
リエ変換処理における算出処理は地上波デジタルテレビ
ジョン放送用の処理のみとなり、FFTブロック28の
回路が簡易になる。そのためシンプルで低コストなシス
テムを実現することができる。
【0088】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、信号処
理部は第1および第2フィルタのいずれかの出力を受け
て信号処理を行うので、例えば第1フィルタで地上波デ
ジタルテレビジョン放送の信号を取り出すようにし、第
2フィルタで地上波デジタル音声放送の信号を取り出す
ようにすることができる。よって、受信チューナーと、
フィルタ以降の信号処理を行う信号処理部とを両放送で
共通化でき、単純に両放送の受信器を設けただけの場合
に比べ、回路要素を少なくして製造コストを抑制するこ
とが可能なデジタル放送受信器を実現できる。
【0089】請求項2に記載の発明によれば、周波数変
換器によって変換された、より低い周波数の信号から第
1および第2フィルタが第1または第2の周波数帯域の
信号を取り出す。よって、高周波信号では困難であった
インピーダンス整合などの処置が比較的容易に行える。
【0090】請求項3に記載の発明によれば、周波数特
性可変フィルタが、第1および第2フィルタと同様の機
能を有する。よって、請求項1に記載の発明と同様の効
果がある。
【0091】請求項4に記載の発明によれば、クロック
生成部の生成する動作クロックの周波数は、信号処理部
に第1および第2フィルタのいずれの信号が与えられて
いるかに応じて可変である。よって、クロック生成部
を、例えば地上波デジタルテレビジョン放送用と地上波
デジタル音声放送用との2つ分、設ける必要がない。そ
の結果、回路要素を少なくすることができる。
【0092】請求項5に記載の発明によれば、クロック
生成部と分周器とスイッチとを備え、スイッチの出力の
選択は、第1および第2フィルタのいずれの信号が信号
処理部に与えられるかに応じて異なる。よって、動作ク
ロックの周波数が可変である高価なクロック生成部を用
いることなく、動作クロックの周波数が固定である安価
なクロック生成部をひとつ用いるだけで、周波数可変の
クロック生成部と同様の機能を持たせることができる。
【0093】請求項6に記載の発明によれば、フーリエ
変換処理において算出されるキャリアの数は、地上波デ
ジタルテレビジョン放送および地上波デジタル音声放送
のいずれを受信するかで異なる。よって、地上波デジタ
ル音声放送を受信した場合は、地上波デジタルテレビジ
ョン放送を受信した場合よりも、算出されるキャリアの
数を少なくして、計算に要する電力を削減することがで
きる。
【0094】請求項7に記載の発明によれば、フーリエ
変換処理において算出されるキャリアの数は、地上波デ
ジタルテレビジョン放送の信号処理に必要な値であり、
出力制御部が、フーリエ変換処理において算出された複
数のキャリアのうち所定のキャリアの算出結果を選択し
て出力し、出力制御部において選択されるキャリアの数
は、地上波デジタルテレビジョン放送の信号処理に必要
な値、または、地上波デジタル音声放送の信号処理に必
要な値である。よって、このデジタル放送受信器をテレ
ビジョン放送に用いるか音声放送に用いるかの選択は、
出力制御部の制御で行うことができる。さらに、フーリ
エ変換処理における算出処理は地上波デジタルテレビジ
ョン放送用の処理のみとなり、フーリエ変換処理部の回
路が簡易になる。そのためシンプルで低コストなシステ
ムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るデジタル放送受信器を示
す図である。
【図2】 実施の形態2に係るデジタル放送受信器を示
す図である。
【図3】 実施の形態2に係るデジタル放送受信器のロ
ーパスフィルタ4およびバンドパスフィルタ14を直列
に配置する場合の構成を示す図である。
【図4】 実施の形態3に係るデジタル放送受信器を示
す図である。
【図5】 実施の形態4に係るデジタル放送受信器を示
す図である。
【図6】 実施の形態4に係るデジタル放送受信器のロ
ーパスフィルタ16の周波数特性を示す図である。
【図7】 実施の形態4に係るデジタル放送受信器のロ
ーパスフィルタ4の周波数特性を示す図である。
【図8】 実施の形態5に係るデジタル放送受信器を示
す図である。
【図9】 実施の形態5に係るデジタル放送受信器の出
力制御回路の構成を示す図である。
【図10】 従来の地上波デジタルテレビジョン放送受
信器の一例を示す図である。
【図11】 従来のデジタルテレビジョン放送受信器の
IF変換回路から出力される受信波の占有帯域を示す図
である。
【図12】 従来の地上波デジタルテレビジョン放送受
信器の構成に基づいて容易に類推される地上波デジタル
音声放送受信器の構成を示す図である。
【図13】 従来のデジタル音声放送受信器のIF変換
回路から出力される受信波の占有帯域(3セグメント1
チャンネルの場合)を示す図である。
【図14】 従来のデジタル音声放送受信器のIF変換
回路から出力される受信波の占有帯域(1セグメント1
チャンネルの場合)を示す図である。
【図15】 地上波デジタルテレビジョン放送および地
上波デジタル音声放送におけるチャンネルの占有帯域を
比較する図である。
【符号の説明】
1,21,23 受信チューナー、2,24 SAWフ
ィルタ、3 IF変換回路、4,16,25 ローパス
フィルタ、5,12 スイッチ、6 AD変換器、7
時間ドメイン処理部、8,18,28,29 FFTブ
ロック、9 テレビジョン・音声兼用周波数ドメイン処
理部、10 DDFS、13 分周器、14,15 バ
ンドパスフィルタ、17 係数可変フィルタ、19 出
力制御回路、20,27 VCXO、22,26 周波
数ドメイン処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C025 AA25 AA27 BA11 BA20 DA01 5C063 AA11 AB03 5K061 AA01 AA16 BB06 BB10 CC45 JJ06 JJ07 JJ24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上波デジタルテレビジョン放送および
    地上波デジタル音声放送を受信可能な受信チューナー
    と、 前記受信チューナーの出力から第1の周波数帯域の信号
    を取り出す第1フィルタと、 前記受信チューナーの出力から前記第1の周波数帯域と
    は異なる第2の周波数帯域の信号を取り出す第2フィル
    タと、 前記第1および第2フィルタのいずれかの出力を受け、
    前記地上波デジタルテレビジョン放送および地上波デジ
    タル音声放送の両放送に共通した信号処理を行う信号処
    理部とを備えるデジタル放送受信器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデジタル放送受信器で
    あって、 前記受信チューナーの出力する信号を、その周波数より
    も低い周波数の信号に変換する周波数変換器をさらに備
    え、 前記第1および第2フィルタは、前記周波数変換器で変
    換された信号から前記第1または第2の周波数帯域の信
    号を取り出すデジタル放送受信器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のデジタル放送受信器で
    あって、 前記第1および第2フィルタに代わって、 信号を取り出す周波数帯域を変えることが可能な周波数
    特性可変フィルタを備えるデジタル放送受信器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のデジタル放送受信器で
    あって、 前記信号処理部の動作クロックを生成するクロック生成
    部をさらに備え、 前記動作クロックの周波数は、前記信号処理部に前記第
    1および第2フィルタのいずれの信号が与えられている
    かに応じて可変であるデジタル放送受信器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のデジタル放送受信器で
    あって、 前記信号処理部の動作クロックを生成するクロック生成
    部と、 前記動作クロックを分周する分周器と、 前記クロック生成部からの出力と前記分周器からの出力
    のいずれかの出力信号を選択的に出力することが可能な
    スイッチとをさらに備え、 前記スイッチの出力の選択は、前記第1および第2フィ
    ルタのいずれの信号が前記信号処理部に与えられるかに
    応じて異なるデジタル放送受信器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のデジタル放送受信器で
    あって、 前記信号処理部は、 前記第1および第2フィルタのいずれかの出力中に含ま
    れる複数のキャリアの周波数と信号強度とを算出するフ
    ーリエ変換処理を行うフーリエ変換処理部を含み、 前記フーリエ変換処理において算出されるキャリアの数
    は、前記地上波デジタルテレビジョン放送の受信帯域ま
    たは地上波デジタル音声放送受信の選択によって異なる
    デジタル放送受信器。
  7. 【請求項7】 地上波デジタルテレビジョン放送および
    地上波デジタル音声放送を受信可能な受信チューナー
    と、 前記受信チューナーの出力を受け、前記地上波デジタル
    テレビジョン放送および地上波デジタル音声放送の両放
    送に共通した信号処理を行う信号処理部とを備え、 前記信号処理部は、 前記受信チューナーの出力中に含まれる複数のキャリア
    の周波数と強度とを算出するフーリエ変換処理を行うフ
    ーリエ変換処理部と、 前記フーリエ変換処理において算出された複数のキャリ
    アのうち所定のキャリアの算出結果を選択して出力する
    出力制御部とを含み、 前記フーリエ変換処理において算出されるキャリアの数
    は、前記地上波デジタルテレビジョン放送の信号処理に
    必要な値であり、 前記出力制御部において選択される所定のキャリアの数
    は、前記地上波デジタルテレビジョン放送の信号処理に
    必要な値、または、前記地上波デジタル音声放送の信号
    処理に必要な値であるデジタル放送受信器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008085501A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Sanyo Electric Co Ltd デジタル放送受信機

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