JP2003283455A - Ofdm受信装置、ofdm受信用半導体集積回路及びofdm受信方法 - Google Patents

Ofdm受信装置、ofdm受信用半導体集積回路及びofdm受信方法

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JP2003283455A
JP2003283455A JP2002086556A JP2002086556A JP2003283455A JP 2003283455 A JP2003283455 A JP 2003283455A JP 2002086556 A JP2002086556 A JP 2002086556A JP 2002086556 A JP2002086556 A JP 2002086556A JP 2003283455 A JP2003283455 A JP 2003283455A
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sampling frequency
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Masaki Nishikawa
正樹 西川
Takashi Seki
隆史 関
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Abstract

(57)【要約】 【課題】隣接チャネル妨害を除去し、消費電力を低減で
きるOFDM受信装置、OFDM受信用半導体集積回路
及びOFDM受信方法を提供する。 【解決手段】OFDM受信装置は、選局情報よりOFD
M変調信号を同相成分と直交成分に変換する信号変換手
段5、2つの異なるサンプリング周波数に選択的に周波
数変換するダウンサンプリング手段6、受信データを復
調する信号復調手段7、ダウンサンプリング手段6へ2
つのサンプリング周波数のいずれかを選択するために必
要な選択情報を供給する選択情報抽出手段8を備える。
選択情報抽出手段8は、サンプリング周波数選択部30
を備え、ダウンサンプリング手段6は、第1のデシメー
タ31、第2のデシメータ32、信号選択部33を備え
る。信号選択部33は、サンプリング周波数選択部30
からの選択情報により、第1のデシメータ31、第2の
デシメータ32のいずれかの出力信号を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重(OFDM)変調方式による伝送信号を受信するOF
DM受信装置、OFDM受信用半導体集積回路及びOF
DM受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声信号および映像信号の伝送に
おいてディジタル変調方式の開発が盛んである。特に、
ディジタル地上放送においては、マルチパス妨害に強
い、周波数利用効率が高い等の特徴を有するOFDM変
調方式が注目されている。OFDM変調方式では、直交
性を利用し、周波数軸上でのオーバーラップを許容して
いるので、より周波数利用効率が高められているからで
ある。ディジタル地上放送では、図12に示すように1
つの周波数帯域(チャネル)を複数のセグメントに分割
して複数の階層あるいは複数のサービスを伝送すること
が考えられている。例えば、ディジタル地上TV放送で
は13セグメントを使用し、ディジタル音声放送では3
セグメントあるいは1セグメントを使用して放送される
(映像情報メディア学会誌、第52巻、第11号、15
62〜1566頁参照)。
【0003】図13は、従来のOFDM受信装置の構成
を示すブロック図である。OFDM変調信号入力部11
に入力されたOFDM変調波は選局情報入力部12から
の選局情報によりチューナ13で選局される。そして、
IF信号に変換された後、A/D変換部14で、タイミ
ング再生部18から供給されるクロックによってディジ
タル信号に変換される。このA/D変換部14の出力
は、直交検波部16においてベースバンドの同相成分
(I信号)と直交成分(Q信号)に変換され、キャリア
周波数誤差がキャンセルされる。又、A/D変換部14
の出力はAGC部15にも供給され、受信信号の平均電
力が検出される。この結果からAGC制御信号が求めら
れ、チューナ13へフィードバックされる。直交検波部
16の出力信号は、デシメータ17により、A/Dサン
プリング周波数の信号からFFT(高速フーリエ変換)
サンプリング周波数の信号に、サンプリング周波数を変
換される。デシメータ17の出力信号は、FFT部19
でFFT演算により周波数軸データに変換される。その
後、データ復調部21において、受信データが復調さ
れ、復調データ出力部22へ供給される。
【0004】ここで、タイミング再生部18は、デシメ
ータ17からの出力信号を入力し、FFT部19で必要
なタイミング信号を再生するとともにクロック再生を行
い、再生クロックをA/D変換部14に供給する。又、
周波数同期部20は、FFT部19の出力信号を入力
し、特定の周波数スロットに挿入されて送信されるパイ
ロット信号を検出することによりキャリアの周波数誤差
を検出する。この周波数誤差信号を直交検波部16に出
力することにより、キャリアの周波数誤差がキャンセル
される。入力受信信号を選局するチューナ13は、受信
する放送に合わせたフィルタ特性を持つ。一般にチュー
ナ13では、IF段にあるバンドパスフィルタで希望の
帯域以外の信号を除去する。1セグメント(狭帯域)の
送信信号を受信する1セグメント受信器、3セグメント
(広帯域)の送信信号を受信する3セグメント受信器、
13セグメントの送信信号を受信する13セグメント受
信器では、それぞれ1セグメント、3セグメント、13
セグメントの通過帯域を有するバンドパスフィルタを使
用している。
【0005】従来のOFDM受信装置では、デシメータ
17でサンプリング周波数を変換する際、変換後のFF
Tサンプリング周波数はFFT部19の規模と、演算量
が最小となる様に復調するセグメント数と、モードに対
応した総キャリア数を超える最小のポイント数となるF
FTポイント数を元に決められる。例えば、1セグメン
トの送信信号を受信する1セグメント受信器でモード1
で送信された信号を受信する場合には、モード1のキャ
リア数は109本である為、デシメータ17で128ポ
イントのFFTを実行するのに適したFFTサンプリン
グ周波数に変換され、FFT部19で128ポイントの
FFTが実行される。
【0006】次に、従来のOFDM受信方法について、
図14を参照して説明する。
【0007】(イ)まず、ステップS501において、
OFDM変調信号と選局情報を入力する。次に、ステッ
プS502において、OFDM変調信号と選局情報によ
りチューナ13で選局を行う。
【0008】(ロ)次に、ステップS503において、
チューナ13の出力信号をA/D変換部14でディジタ
ル信号に変換する。A/D変換部14の出力信号は、A
GC部15と直交検波部16に入力される。ステップS
504において、AGC部15でAGC制御信号を算出
する。又、ステップS505において、直交検波部16
で同相成分と直交成分に変換する。
【0009】(ハ)次に、ステップS506において、
直交検波部16の出力信号はデシメータ17に入力さ
れ、デシメータ17でサンプリング周波数の変換を行
う。
【0010】(ニ)デシメータ17の出力信号は、タイ
ミング再生部18とFFT部19に入力される。タイミ
ング再生部18は、FFT部19で必要なタイミング信
号を再生するとともにクロック再生を行い、再生クロッ
クをA/D変換部14に供給する。FFT部19は、デ
シメータ17からの出力信号とタイミング再生部18か
らのタイミング信号を受け取り、ステップS507にお
いて、FFT変換を行う。
【0011】(ホ)FFT部19の出力信号は、周波数
同期部20とデータ復調部21に入力される。周波数同
期部20は、特定の周波数スロットに挿入されて送信さ
れるパイロット信号を検出することによりキャリアの周
波数誤差を検出する。そして、この周波数誤差信号を直
交検波部16に出力する。ステップS508において、
データ復調部21は、FFT部19からの受信データを
復調する。
【0012】(へ)次に、ステップS509において、
復調データ出力部22で、復調データを出力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来のOFD
M装置で、図12に示すような周波数帯域(チャネル)
の端の1セグメントや3セグメントを受信することを考
える。図11では、アナログ隣接妨害がチャンネル端の
1セグメントに影響を与えている。ディジタル地上放送
とアナログ地上放送が混在する伝送路上では、アナログ
TV信号は映像キャリア及び音声キャリア付近にエネル
ギーが集中しているため、OFDM受信装置で映像キャ
リアおよび音声キャリア付近の信号を抑圧できず、隣接
チャネル妨害の影響を受けて受信性能上の問題となって
いた。
【0014】この時のデシメータ17の入力信号のサン
プリング周波数をfAD、出力信号のサンプリング周波
数をfFFTとしてスペクトルを図示すると図15の様
になる。図15(a)はデシメータ17の入力信号、図
15(b)は出力信号のスペクトルである。デシメータ
17の出力信号では、アナログ隣接妨害が折り返し成分
として信号帯域内に漏れこんでしまっていることが見て
取れる。この漏れこんだ妨害成分は、被妨害キャリアの
エラーを増大させ、ビット・エラー・レート(BER)
の劣化を引き起こし、エラーフリーにならなかったりす
ることになる。又、被妨害キャリアがパイロット信号を
含んでいた場合には、他のキャリアの復調にも影響を与
え、復調性能全体の劣化を招いてしまっていた。同様の
ことは、1セグメント受信器に限らず、3セグメント受
信器や13セグメント受信器等の複数のセグメントを受
信する受信器においても同様に問題となっていた。又、
13セグメント受信器において、チューナのバンドパス
フィルタのSAWフィルタを2段にするなどで隣接妨害
を十分に低減する等の対策をとる必要があり、チューナ
パックの高価格化を招いていた。FFTサンプリング周
波数を高くすると隣接妨害が除去できるが、消費電力が
増大する。
【0015】そこで、本発明では、隣接チャネル妨害を
除去し、消費電力を低減できるOFDM受信装置、OF
DM受信用半導体集積回路及びOFDM受信方法を提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の特徴は、(イ)選局情報よりOFD
M変調信号を同相成分と直交成分に変換する信号変換手
段と、(ロ)信号変換手段から出力された信号から2つ
の異なるサンプリング周波数に選択的に周波数変換する
ダウンサンプリング手段と、(ハ)ダウンサンプリング
手段から出力されたサンプリング周波数に基づき受信デ
ータを復調する信号復調手段と、(ニ)ダウンサンプリ
ング手段へ2つのサンプリング周波数のいずれかを選択
するために必要な選択情報を供給する選択情報抽出手段
とを備えるOFDM受信装置であることを要旨とする。
【0017】本発明の第1の特徴に係るOFDM受信装
置によると、隣接チャネル妨害を除去し、消費電力を低
減することができる。
【0018】又、本発明の第1の特徴に係るOFDM受
信装置は、(ホ)ダウンサンプリング手段は、第1のデ
シメータ、第1のデシメータより低いサンプリング周波
数を出力する第2のデシメータ、第1のデシメータと第
2のデシメータの出力信号のいずれかを選択する信号選
択部を備え、(へ)選択情報抽出手段は、選局情報に応
じた選択情報を信号選択部へ供給するサンプリング周波
数選択部を備えてもよい。このOFDM受信装置による
と、周波数帯域(チャネル)端の1セグメント(狭帯
域)を受信する場合であっても、隣接チャネル妨害を除
去し、良好な受信が可能になる。又、2つのサンプリン
グ周波数を切り換えることにより、適切なサンプリング
周波数を選択でき、消費電力を低減することができる。
【0019】又、本発明の第1の特徴に係るOFDM受
信装置は、(ト)ダウンサンプリング手段は、第1のデ
シメータ、第1のデシメータより低いサンプリング周波
数を出力する第2のデシメータ、第1のデシメータと第
2のデシメータの出力信号のいずれかを選択する信号選
択部を備え、(チ)選択情報抽出手段は、信号変換手段
の出力信号から不要信号のレベルを検出する妨害量検出
部と、妨害量検出部からの出力信号により2つのデシメ
ータの選択を信号選択部に指示するサンプリング周波数
選択部を備えてもよい。信号変換手段は、ディジタル信
号を同相成分と直交成分に変換する直交検波部であって
もよい。ここで、「不要信号のレベル」とは、問題とな
る妨害が大きいほど大きくなる信号であり、例えば、B
ERやコンスタレーションのばらつき量、雑音電力やピ
ーク成分の電力、信号の絶対値和などを指す。このOF
DM受信装置によると、アナログ隣接妨害がチャンネル
の端であるなどの情報は不要であり、帯域外に重畳され
たビート妨害のような事前に予測不可能な妨害に対して
も良好な受信が可能になる。
【0020】又、本発明の第1の特徴に係るOFDM受
信装置は、(リ)ダウンサンプリング手段は、第1のデ
シメータ、第1のデシメータより低いサンプリング周波
数を出力する第2のデシメータ、第1のデシメータと第
2のデシメータの出力信号のいずれかを選択する信号選
択部を備え、(ヌ)選択情報抽出手段は、信号復調手段
の出力信号から不要信号のレベルを検出する妨害量検出
部と、妨害量検出部からの出力信号により2つのデシメ
ータの選択を信号選択部に指示するサンプリング周波数
選択部を備えてもよい。信号復調手段は、受信データを
復調するデータ復調部であってもよい。このOFDM装
置によると、チャンネルの端であるなどの情報は不要で
あり、帯域外に重畳されたビート妨害のような事前に予
測不可能な妨害に対しても良好な受信が可能になる。
又、FFT後の信号を用いているので、周波数領域での
判断が可能であり、周波数上で局所性をもつ妨害を容易
に知ることができるなどのメリットがある。
【0021】更に、本発明の第1の特徴に係るOFDM
受信装置は、(ル)ダウンサンプリング手段は、第1の
デシメータ、第1のデシメータより低いサンプリング周
波数を出力する第2のデシメータ、第1のデシメータと
第2のデシメータの出力信号のいずれかを選択する信号
選択部を備え、(ヲ)選択情報抽出手段は、供給可能な
電力量を算出する電池観測部と、電池観測部からの出力
信号により2つのデシメータの選択を信号選択部に指示
するサンプリング周波数選択部を備えてもよい。このO
FDM装置によると、バッテリー残量が少ないときには
遅いFFTサンプリング周波数を選択するため、受信装
置の消費電力を下げることができ、性能が低下してでも
駆動時間を延ばしたいというニーズに応えることができ
る。
【0022】本発明の第2の特徴は、(イ)半導体チッ
プと、(ロ)半導体チップの上に集積化され、同相成分
と直交成分に変換されたOFDM変調信号から2つの異
なるサンプリング周波数に選択的に周波数変換するダウ
ンサンプリング回路と、(ハ)半導体チップの上に集積
化され、ダウンサンプリング回路から出力されたサンプ
リング周波数に基づき受信データを復調する信号復調回
路と、(ニ)半導体チップの上に集積化され、ダウンサ
ンプリング回路へ2つのサンプリング周波数のいずれか
を選択するために必要な選択情報を供給する選択情報抽
出回路とを備えるOFDM受信用半導体集積回路である
ことを要旨とする。又、本発明の第2の特徴に係るOF
DM受信用半導体集積回路は、(ホ)半導体チップの上
に集積化され、選局情報よりOFDM変調信号を同相成
分と直交成分に変換する信号変換回路とを更に備えても
よい。
【0023】本発明の第2の特徴に係るOFDM受信用
半導体集積回路によると、隣接チャネル妨害を除去し、
消費電力を低減することができる。本発明の第3の特徴
は、(イ)OFDM変調信号を同相成分と直交成分に変
換するステップと、(ロ)第1のサンプリング周波数へ
OFDM変調信号を周波数変換するステップと、(ハ)
第1のサンプリング周波数より低い第2のサンプリング
周波数へ、OFDM変調信号を周波数変換するステップ
と、(ニ)第1のサンプリング周波数あるいは第2のサ
ンプリング周波数のいずれかを選択するステップと、
(ホ)選択するステップで選択されたサンプリング周波
数をFFT演算により周波数軸データに変換するステッ
プと、(へ)復調したデータを出力するステップとを含
むOFDM受信方法であることを要旨とする。
【0024】本発明の第3の特徴に係るOFDM受信方
法によると、隣接チャネル妨害を除去し、消費電力を低
減することができる。
【0025】又、本発明の第3の特徴に係るOFDM受
信方法の選択するステップは、(ト)選局すべきセグメ
ントが周波数帯域の端にある場合は、第1のサンプリン
グ周波数を選択するステップと、(チ)選局すべきセグ
メントが周波数帯域の端にない場合は、第2のサンプリ
ング周波数を選択するステップとを含んでも良い。この
OFDM受信方法によると、周波数帯域(チャネル)端
の1セグメント(狭帯域)を受信する場合であっても、
隣接チャネル妨害を除去し、良好な受信が可能になる。
又、2つのサンプリング周波数を切り換えることによ
り、適切なサンプリング周波数を選択でき、消費電力を
低減することができる。
【0026】又、本発明の第3の特徴に係るOFDM受
信方法の選択するステップは、(リ)同相成分と直交成
分に変換されたOFDM変調信号から検出した不要信号
のレベルが所定値以上である場合は、第1のサンプリン
グ周波数を選択するステップと、(ヌ)不要信号のレベ
ルが所定値以上でない場合は、第2のサンプリング周波
数を選択するステップとを含んでいても良い。ここで
「所定値」とは、不要信号のレベルが問題となるほど大
きいかどうかを判断する指標のことであり、予め、OF
DM受信装置に記憶されている。このOFDM受信方法
によると、アナログ隣接妨害がチャンネルの端であるな
どの情報は不要であり、帯域外に重畳されたビート妨害
のような事前に予測不可能な妨害に対しても良好な受信
が可能になる。
【0027】又、本発明の第3の特徴に係るOFDM受
信方法の選択するステップは、(ル)第2のサンプリン
グ周波数を選択しており、かつ、FFT演算により周波
数軸データに変換されたOFDM変調信号から検出した
不要信号のレベルが所定値以上である場合は、第1のサ
ンプリング周波数を選択するステップと、(ヲ)第1の
サンプリング周波数を選択しており、かつ、不要信号の
レベルが所定値未満である場合は、第2のサンプリング
周波数を選択するステップとを含んでいても良い。この
OFDM受信方法によると、チャンネルの端であるなど
の情報は不要であり、帯域外に重畳されたビート妨害の
ような事前に予測不可能な妨害に対しても良好な受信が
可能になる。又、FFT後の信号を用いているので、周
波数領域での判断が可能であり、周波数上で局所性をも
つ妨害を容易に知ることができるなどのメリットがあ
る。
【0028】更に、本発明の第3の特徴に係るOFDM
受信方法の選択するステップは、(ワ)供給可能な電力
量が所定値以上である場合は、第1のサンプリング周波
数を選択するステップと、(カ)電力量が所定値以上で
ない場合は、第2のサンプリング周波数を選択するステ
ップとを含んでいても良い。ここで「所定値」とは、供
給可能な電力量が問題となるほど少ないかどうかを判断
する指標のことであり、予め、OFDM受信装置に記憶
されている。このOFDM受信方法によると、バッテリ
ー残量が少ないときには遅いFFTサンプリング周波数
を選択するため、受信装置の消費電力を下げることがで
き、性能が低下してでも駆動時間を延ばしたいというニ
ーズに応えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
第1〜第4の実施の形態を説明する。以下の図面の記載
において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号
を付している。但し、図面は模式的なものであることに
留意すべきである。
【0030】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態に係る1セグメントOFDM受信装置は、図1に
示すように、OFDM変調信号を入力するOFDM変調
信号入力部11、選局情報を入力する選局情報入力部1
2、選局情報よりOFDM変調信号を同相成分と直交成
分に変換する信号変換手段5、信号変換手段5から出力
された信号から2つの異なるサンプリング周波数に選択
的に周波数変換するダウンサンプリング手段6、ダウン
サンプリング手段6から出力されたサンプリング周波数
に基づき受信データを復調する信号復調手段7、ダウン
サンプリング手段6へ2つのサンプリング周波数のいず
れかを選択するために必要な選択情報を供給する選択情
報抽出手段8、復調データを出力する復調データ出力部
22を備える。
【0031】信号変換手段5は、OFDM変調信号と選
局情報から選局を行うチューナ13、チューナ13から
出力された信号をディジタル信号に変換するA/D変換
部14、A/D変換部14から出力された信号からAG
C制御信号を求めるAGC部15、A/D変換部14か
ら出力された信号を同相成分と直交成分に変換する直交
検波部16を備える。又、ダウンサンプリング手段6
は、サンプリング周波数の変換を行い、異なったサンプ
リング周波数を出力する2つのデシメータ(第1のデシ
メータ31及び第2のデシメータ32)、サンプリング
周波数選択部30からの選択情報により第1のデシメー
タ31と第2のデシメータ32の出力信号のいずれかを
選択する信号選択部33を備える。又、信号復調手段7
は、FFT部19で必要なタイミング信号を再生するタ
イミング再生部18、FFT演算により信号選択部33
からの出力信号を周波数軸データに変換するFFT部1
9、特定の周波数スロットに挿入されて送信されるパイ
ロット信号を検出することによりキャリアの周波数誤差
を検出する周波数同期部20、受信データを復調するデ
ータ復調部21を備える。又、選択情報抽出手段8は、
選局情報に応じた選択情報を供給するサンプリング周波
数選択部30を備える。
【0032】信号変換手段5のチューナ13は、OFD
M変調信号入力部11から入力されたOFDM変調信号
と選局情報入力部12から入力された選局周波数制御信
号により、選局を行い、IF信号に変換される。A/D
変換部14は、IF信号をタイミング再生部18から供
給される再生クロックによってディジタル信号に変換す
る。直交検波部16は、A/D変換部14から出力され
たディジタル信号を、周波数同期部20からの周波数制
御信号により直交検波し、ベースバンドの同相成分と直
交成分に変換する。又、AGC部15は、A/D変換部
14から出力されたディジタル信号から、受信信号の平
均電力を検出し、AGC信号を求め、チューナ13へフ
ィードバッグする。
【0033】ダウンサンプリング手段6の第1のデシメ
ータ31及び第2のデシメータ32は、直交検波部16
の出力信号に不要な高域成分の低減処理、サンプリング
周波数の変換を行う。第1のデシメータ31は、第2の
デシメータ32より高いFFTサンプリング周波数の信
号を出力するように構成されている。信号選択部33
は、サンプリング周波数選択部30からの選択情報によ
り第1のデシメータ31と第2のデシメータ32の出力
信号のいずれかを選択し、FFT部19及びタイミング
再生部18へ出力する。第1のデシメータ31と第2の
デシメータ32の構成方法としては、例えば、単純なサ
ンプリング間引きでもよいし、ローパスフィルタ等の補
間フィルタによるサブサンプリングを用いてもよい。
又、タイミング再生と一緒に行ってもよい。デシメーシ
ョンをしながらタイミング再生を行う方法の詳細は、ア
イ・トリプル・イー・トランザクション・オン・コミュ
ニケーションズ(IEEE TRANSACTIONS ON COMUNICATION
S)、第41巻、第3号、3月(1993)「Interpola
tion in Digital Modems-PartI:Fundamenttals」等に記
載されている。
【0034】信号復調手段7のFFT部19は、信号選
択部33から出力された信号をFFT演算により周波数
軸データに変換し、周波数同期部20及びデータ復調部
21へ出力する。タイミング再生部18は、サンプリン
グ周波数選択部30の選択情報と信号選択部33から供
給された信号を元に各回路で必要なタイミング信号を再
生し、FFT部19へ供給すると共に、再生した再生ク
ロックをA/D変換部14へ出力する。又、タイミング
再生部18は、各ブロックに供給するタイミングを切り
換える際に、OFDM変調信号のシンボル単位の処理の
流れに合わせながら、OFDM受信装置を構成する各ブ
ロックに固有の遅延量に同期した遅延時間分ずらして処
理の流れの順にタイミングを切り換える。これにより、
OFDM受信装置の出力信号に不連続性を発生させない
ことができる。周波数同期部20は、FFT部19から
供給された信号を用い、特定の周波数スロットに挿入さ
れて送信されるパイロット信号を検出することにより、
キャリアの周波数誤差を検出する。この検出した周波数
誤差信号を直交検波部16へ供給されることでキャリア
の周波数誤差がキャンセルされる。データ復調部21
は、FFT部19の出力信号を復調する。
【0035】選択情報抽出手段8のサンプリング周波数
選択部30は、選局情報に応じた選択情報を信号選択部
33とタイミング再生部18へ供給する。ここで、選局
情報には、予めアナログ隣接妨害が隣りに存在している
という情報が含まれていることを前提としている。サン
プリング周波数選択部30では、選局情報が入力され、
選局すべきセグメントが図12の斜線に示すように周波
数帯域(チャネル)端の1セグメント(狭帯域)の場
合、隣接チャネル妨害が信号帯域内に折り返さないよう
に高いFFTサンプリング周波数でFFTを行うように
信号選択部33に第1のデシメータ31を選択するため
の制御信号を供給する。又、タイミング再生部18に第
1のデシメータ31に対応する高いFFTサンプリング
周波数に応じたタイミングを発生する為の制御信号を供
給する。選局すべきセグメントが周波数帯域(チャネ
ル)端の1セグメント以外の場合、信号選択部33に第
2のデシメータ32を選択するための制御信号を供給す
る。又、タイミング再生部18に第2のデシメータ32
に対応する低いFFTサンプリング周波数に応じたタイ
ミングを発生する為の制御信号を供給する。第1のデシ
メータ31と第2のデシメータ32との違いは出力され
る信号のサンプリング周波数にある。第1のデシメータ
31は、例えば、256ポイントFFTに合わせたサン
プリング周波数で信号を出力する。第1のデシメータ3
1の出力信号のサンプリング周波数をfFFTA、第2のデ
シメータ32の出力信号のサンプリング周波数をfFFTB
としてスペクトルを図示すると図4の様になる。図4
(a)は第1のデシメータ31、図4(b)は第2のデ
シメータ32の出力信号のスペクトルである。第1のデ
シメータ31ではアナログ隣接妨害の折り返し成分は信
号帯域内に漏れこむことがなく、FFT後に簡単に分離
することができる。又、アナログ隣接妨害が折り返して
くる心配の無い時には第2のデシメータ32の様に低い
サンプリング周波数とすることでFFTの消費電力を低
減することができる。
【0036】又、サンプリング周波数選択部30は、選
局すべきセグメントが周波数帯域(チャネル)端の1セ
グメント(狭帯域)の場合でも、選局情報としてあらか
じめ隣接チャネル妨害の影響を受けないと分かっている
場合(例えば、隣接チャンネルもデジタル放送である場
合や放送が割り当てられていない場合など)には、信号
選択部33に第2のデシメータ32を選択するための制
御信号を供給し、タイミング再生部18に第2のデシメ
ータ32に対応する低いFFTサンプリング周波数に応
じたタイミングを発生する為の制御信号を供給してもよ
い。これにより、不必要に高いサンプリング周波数でF
FTを行わずにすみ、FFTの消費電力を低減すること
ができる。
【0037】チューナ13、A/D変換部14、AGC
部15、直交検波部16、第1のデシメータ31、第2
のデシメータ32、信号選択部33、タイミング再生部
18、FFT部19、周波数同期部20、データ復調部
21、サンプリング周波数選択部30のそれぞれの機能
は、それぞれ専用の回路をハードウェアとしてとして設
計しても構わないし、プログラミングによりソフトウェ
ア上で実現しても構わない。又、それぞれの機能をシリ
コンチップ上に作り込み、OFDM受信用半導体集積回
路として利用しても構わない。この場合、図2に示すよ
うに、信号変換手段5、ダウンサンプリング手段6、信
号復調手段7、選択情報抽出手段8のそれぞれの機能
を、信号変換回路51、ダウンサンプリング回路52、
信号復調回路53、選択情報抽出回路54として同一の
半導体チップ上にモノリシックに集積化し、OFDM受
信用半導体集積回路を形成することが可能である。
【0038】図2(a)は、ダウンサンプリング回路5
2、信号復調回路53、選択情報抽出回路54を半導体
チップ101a上に集積化したOFDM受信用半導体集
積回路100aである。半導体チップ101a上のボン
ディングパッド60aは、同相成分と直交成分に変換さ
れたOFDM変調信号を入力するために形成された内部
端子であり、ダウンサンプリング回路52の入力に電気
的に接続される。ボンディングパッド60bは、選局情
報を入力するために形成された内部端子であり、選択情
報抽出回路54の入力に電気的に接続される。ボンディ
ングパッド60cは、信号復調回路53によって検出さ
れた周波数誤差信号を出力するために形成された内部端
子であり、信号復調回路53の出力に電気的に接続され
る。ボンディングパッド60dは、復調データを出力す
るために形成された内部端子であり、信号復調回路53
の出力に電気的に接続される。
【0039】ダウンサンプリング回路52は、ボンディ
ングパッド60aから入力されたOFDM変調信号から
2つの異なるサンプリング周波数に選択的に周波数変換
する。そして、このサンプリング周波数を信号復調回路
53に出力する。信号復調回路53は、ダウンサンプリ
ング回路52から入力されたサンプリング周波数に基づ
き受信データを復調し、この復調データをボンディング
パッド60dに出力する。又、周波数誤差信号を検出
し、ボンディングパッド60cに出力する。選択情報抽
出回路54は、ボンディングパッド60bから入力され
た選局情報により、周波数を決定するために必要な選択
情報を抽出する。そして、この選択情報をダウンサンプ
リング回路52及び信号復調回路53へ出力する。
【0040】図2(b)は、ダウンサンプリング回路5
2、信号復調回路53、選択情報抽出回路54に加え、
信号変換回路51を半導体チップ101b上に集積化し
たOFDM受信用半導体集積回路100bである。半導
体チップ101b上のボンディングパッド60eは、O
FDM変調信号を入力するために形成された内部端子で
あり、信号変換回路51の入力に電気的に接続される。
ボンディングパッド60fは、選局情報を入力するため
に形成された内部端子であり、信号変換回路51及び選
択情報抽出回路54の入力に電気的に接続される。ボン
ディングパッド60gは、復調データを出力するために
形成された内部端子であり、信号復調回路53の出力に
電気的に接続される。
【0041】信号変換回路51は、ボンディングパッド
60eから入力されたOFDM変調信号を、ボンディン
グパッド60fから入力された選局情報により同相成分
と直交成分に変換する。そして、この変換後の信号をダ
ウンサンプリング回路52に出力する。ダウンサンプリ
ング回路52は、信号変換回路51から入力されたOF
DM変調信号から2つの異なるサンプリング周波数に選
択的に周波数変換する。そして、このサンプリング周波
数を信号復調回路53に出力する。信号復調回路53
は、ダウンサンプリング回路52から入力されたサンプ
リング周波数に基づき受信データを復調し、この復調デ
ータをボンディングパッド60gに出力する。又、周波
数誤差信号を検出し、信号変換回路51に出力する。選
択情報抽出回路54は、ボンディングパッド60fから
入力された選局情報により、周波数を決定するために必
要な選択情報を抽出する。そして、この選択情報をダウ
ンサンプリング回路52及び信号復調回路53へ出力す
る。
【0042】第1の実施の形態に係るOFDM受信装
置、OFDM受信用半導体集積回路によると、周波数帯
域(チャネル)端の1セグメント(狭帯域)を受信する
場合であっても、隣接チャネル妨害を除去し、良好な受
信が可能になる。又、2つのサンプリング周波数を切り
換えることにより、適切なサンプリング周波数を選択で
き、消費電力を低減することができる。
【0043】次に、図3を参照して、第1の実施の形態
に係るOFDM受信方法について説明する。
【0044】(イ)まず、ステップS101において、
OFDM変調信号と選局情報を入力する。次に、ステッ
プS102において、サンプリング周波数選択部30で
選局情報に応じた選択情報を信号選択部33及びタイミ
ング再生部18へ供給する。又、ステップS103にお
いて、OFDM変調信号と選局情報によりチューナ13
で選局を行う。
【0045】(ロ)次に、ステップS104において、
チューナ13の出力信号をA/D変換部14でディジタ
ル信号に変換する。A/D変換部14の出力信号は、A
GC部15と直交検波部16に入力される。ステップS
105において、AGC部15でAGC制御信号を算出
する。又、ステップS106において、直交検波部16
で同相成分と直交成分に変換する。
【0046】(ハ)次に、ステップS107及びステッ
プS108において、直交検波部16の出力信号は第1
のデシメータ31及び第2のデシメータ32に入力さ
れ、それぞれ、不要な高域成分の低減処理、サンプリン
グ周波数の変換を行う。第1のデシメータ31は、第2
のデシメータ32より高いFFTサンプリング周波数の
信号を出力するように構成されている。
【0047】(ニ)次に、ステップS109において、
信号選択部33は、サンプリング周波数選択部30から
の選局情報により、選局すべきセグメントが周波数帯域
の端にあるか判断する。端にある場合、ステップS11
0に進み、信号選択部33は、第1のデシメータ31に
よる第1のサンプリング周波数を選択する。端にない場
合、ステップS111に進み、信号選択部33は、第2
のデシメータ32による第2のサンプリング周波数を選
択する。尚、上述したように、選局すべきセグメントが
周波数帯域の端にある場合でも、選局情報としてあらか
じめ隣接チャネル妨害の影響を受けないと分かっている
場合には、信号選択部33は、第2のサンプリング周波
数を選択するようにしても良い。
【0048】(ホ)信号選択部33の出力信号は、タイ
ミング再生部18とFFT部19に入力される。タイミ
ング再生部18は、FFT部19で必要なタイミング信
号を再生するとともにクロック再生を行い、再生クロッ
クをA/D変換部14に供給する。FFT部19は、信
号選択部33からサンプリング周波数を、タイミング再
生部18からタイミング信号を受け取り、ステップS1
12において、FFT変換を行う。
【0049】(へ)FFT部19の出力信号は、周波数
同期部20とデータ復調部21に入力される。周波数同
期部20は、特定の周波数スロットに挿入されて送信さ
れるパイロット信号を検出することによりキャリアの周
波数誤差を検出する。そして、この周波数誤差信号を直
交検波部16に出力する。ステップS113において、
データ復調部21は、FFT部19からの受信データを
復調する。
【0050】(ト)次に、ステップS114において、
復調データ出力部22で、復調データを出力する。
【0051】第1の実施の形態に係るOFDM受信方法
によると、周波数帯域(チャネル)端の1セグメント
(狭帯域)を受信する場合であっても、隣接チャネル妨
害を除去し、良好な受信が可能になる。又、2つのサン
プリング周波数を切り換えることにより、適切なサンプ
リング周波数を選択でき、消費電力を低減することがで
きる。
【0052】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態に係る1セグメントOFDM受信装置は、図5に
示すように、OFDM変調信号を入力するOFDM変調
信号入力部11、選局情報を入力する選局情報入力部1
2、選局情報よりOFDM変調信号を同相成分と直交成
分に変換する信号変換手段5、信号変換手段5から出力
された信号から2つの異なるサンプリング周波数に選択
的に周波数変換するダウンサンプリング手段6、ダウン
サンプリング手段6から出力されたサンプリング周波数
に基づき受信データを復調する信号復調手段7、ダウン
サンプリング手段6へ2つのサンプリング周波数のいず
れかを選択するために必要な選択情報を供給する選択情
報抽出手段8、復調データを出力する復調データ出力部
22を備える。
【0053】信号変換手段5、ダウンサンプリング手段
6、信号復調手段7は、第1の実施の形態に係るOFD
M装置と同様であるので、ここでは説明を省略する。選
択情報抽出手段8は、直交検波部16からの出力信号か
ら妨害量を検出する妨害量検出部34、妨害量検出部3
4からの出力信号に応じた情報を供給するサンプリング
周波数選択部30を備える。
【0054】第2の実施の形態に係るOFDM受信装置
では、直交検波部16の出力は、第1のデシメータ31
と第2のデシメータ32へ供給されると共に、妨害量検
出部34に供給される。妨害量検出部34は、選択した
セグメントの信号帯域外の信号成分から不要信号のレベ
ル(妨害量)を検出し、サンプリング周波数選択部30
に出力する。ここで、不要信号のレベルの計算は、直交
検波部16で行っても構わないし、妨害量検出部34で
行っても構わない。又、直交検波部16と妨害量検出部
34の間に妨害量計算部(図示せず)を設けて、不要信
号レベルの計算を妨害量計算部が行っても構わない。
【0055】不要信号のレベルとは、問題となる妨害が
大きいほど大きくなる信号であり、例えば、BERやコ
ンスタレーションのばらつき量、雑音電力やピーク成分
の電力、信号の絶対値和などを用いる。
【0056】サンプリング周波数選択部30は、入力さ
れた信号の不要信号のレベルが所定値以上であるか判断
する。そして、所定値以上であれば第1のデシメータ3
1を、そうでなければ第2のデシメータ32を選択する
ように信号選択部33に指示を出す。又、サンプリング
周波数選択部30は、それぞれに対応したタイミング信
号をFFT部19に供給するようにタイミング再生部1
8に指示を出す。第2の実施の形態に係るOFDM受信
装置では、妨害量を元にFFTサンプリング周波数を切
り換えるので、第1の実施の形態に係るOFDM受信装
置のようにチャンネルの端であるなどの情報は不要であ
り、帯域外に重畳されたビート妨害のような事前に予測
不可能な妨害に対しても良好な受信が可能である。
【0057】図6に、妨害量検出部34の構成例を示
す。信号入力部40から入力された信号は、ローパスフ
ィルタ41と減算部42に供給される。ローパスフィル
タ41は、1セグメント分の信号帯域幅を持ち、帯域制
限した信号を出力し、減算部42に供給する。減算部4
2は、信号入力部40からの信号からローパスフィルタ
41からの信号を減ずることで帯域外の信号を抽出し、
二乗和部43に供給する。二乗和部43では、入力され
た信号の二乗和を求めることで信号電力を算出し、信号
出力部44から出力する。二乗和部43は、絶対値和を
求めてもよいし、ピーク電力を求めてもよい。更に、バ
ンドパスフィルタ群と組み合わせることで帯状の帯域ご
との電力を求めてもよい。又、ローパスフィルタ41を
第1のデシメータ31や第2のデシメータ32と共用し
ても構わない。又、妨害量を検出する際に、帯域内に折
り返してくる妨害量だけを検出できるように構成しても
よい。
【0058】チューナ13、A/D変換部14、AGC
部15、直交検波部16、第1のデシメータ31、第2
のデシメータ32、信号選択部33、タイミング再生部
18、FFT部19、周波数同期部20、データ復調部
21、サンプリング周波数選択部30、妨害量検出部3
4のそれぞれの機能は、それぞれ専用の回路をハードウ
ェアとしてとして設計しても構わないし、プログラミン
グによりソフトウェア上で実現しても構わない。又、そ
れぞれの機能をシリコンチップ上に作り込み、OFDM
受信用半導体集積回路として利用しても構わない。この
場合、第1の実施の形態で説明した図2と同様に、信号
変換手段5、ダウンサンプリング手段6、信号復調手段
7、選択情報抽出手段8のそれぞれの機能を、信号変換
回路51、ダウンサンプリング回路52、信号復調回路
53、選択情報抽出回路54として同一の半導体チップ
上にモノリシックに集積化し、OFDM受信用半導体集
積回路を形成することが可能である。
【0059】第2の実施の形態に係るOFDM受信装置
によると、アナログ隣接妨害がチャンネルの端であるな
どの情報は不要であり、帯域外に重畳されたビート妨害
のような事前に予測不可能な妨害に対しても良好な受信
が可能になる。
【0060】次に、図7を参照して、第2の実施の形態
に係るOFDM受信方法について説明する。
【0061】(イ)まず、ステップS201において、
OFDM変調信号と選局情報を入力する。次に、ステッ
プS202において、OFDM変調信号と選局情報によ
りチューナ13で選局を行う。
【0062】(ロ)次に、ステップS203において、
チューナ13の出力信号をA/D変換部14でディジタ
ル信号に変換する。A/D変換部14の出力信号は、A
GC部15と直交検波部16に入力される。ステップS
204において、AGC部15でAGC制御信号を算出
する。又、ステップS205において、直交検波部16
で同相成分と直交成分に変換する。
【0063】(ハ)次に、ステップS206及びステッ
プS207において、直交検波部16の出力信号は第1
のデシメータ31及び第2のデシメータ32に入力さ
れ、それぞれ、不要な高域成分の低減処理、サンプリン
グ周波数の変換を行う。第1のデシメータ31は、第2
のデシメータ32より高いFFTサンプリング周波数の
信号を出力するように構成されている。
【0064】(ニ)一方、直交検波部16の出力信号
は、妨害量検出部34にも入力される。ステップS20
8において、妨害量検出部34で不要信号のレベルを検
出する。
【0065】(ホ)次に、ステップS209において、
サンプリング周波数選択部30は、入力された信号の不
要信号のレベルが所定値以上であるか判断する。所定値
以上である場合、ステップS210に進み、第1のデシ
メータ31による第1のサンプリング周波数を選択する
ように信号選択部33に指示を出す。信号選択部33
は、この指示を受け、第1のサンプリング周波数を選択
する。又、所定値以上でない場合、ステップS211に
進み、サンプリング周波数選択部30は、第2のデシメ
ータ32による第2のサンプリング周波数を選択するよ
うに信号選択部33に指示を出す。信号選択部33は、
この指示を受け、第2のサンプリング周波数を選択す
る。又、サンプリング周波数選択部30は、それぞれに
対応したタイミング信号をFFT部19に供給するよう
にタイミング再生部18に指示を出す。
【0066】(へ)信号選択部33の出力信号は、タイ
ミング再生部18とFFT部19に入力される。タイミ
ング再生部18は、FFT部19で必要なタイミング信
号を再生するとともにクロック再生を行い、再生クロッ
クをA/D変換部14に供給する。FFT部19は、信
号選択部33からサンプリング周波数を、タイミング再
生部18からタイミング信号を受け取り、ステップS2
12において、FFT変換を行う。
【0067】(ト)FFT部19の出力信号は、周波数
同期部20とデータ復調部21に入力される。周波数同
期部20は、特定の周波数スロットに挿入されて送信さ
れるパイロット信号を検出することによりキャリアの周
波数誤差を検出する。そして、この周波数誤差信号を直
交検波部16に出力する。ステップS213において、
データ復調部21は、FFT部19からの受信データを
復調する。
【0068】(チ)次に、ステップS214において、
復調データ出力部22で、復調データを出力する。
【0069】第2の実施の形態に係るOFDM受信方法
によると、アナログ隣接妨害がチャンネルの端であるな
どの情報は不要であり、帯域外に重畳されたビート妨害
のような事前に予測不可能な妨害に対しても良好な受信
が可能になる。
【0070】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態に係る1セグメントOFDM受信装置は、図8に
示すように、OFDM変調信号を入力するOFDM変調
信号入力部11、選局情報を入力する選局情報入力部1
2、選局情報よりOFDM変調信号を同相成分と直交成
分に変換する信号変換手段5、信号変換手段5から出力
された信号から2つの異なるサンプリング周波数に選択
的に周波数変換するダウンサンプリング手段6、ダウン
サンプリング手段6から出力されたサンプリング周波数
に基づき受信データを復調する信号復調手段7、ダウン
サンプリング手段6へ2つのサンプリング周波数のいず
れかを選択するために必要な選択情報を供給する選択情
報抽出手段8、復調データを出力する復調データ出力部
22を備える。
【0071】信号変換手段5、ダウンサンプリング手段
6、信号復調手段7は、第1の実施の形態に係るOFD
M装置と同様であるので、ここでは説明を省略する。選
択情報抽出手段8は、直交検波部16からの出力信号か
ら妨害量を検出する妨害量検出部34、妨害量検出部3
4からの出力信号に応じた情報を供給するサンプリング
周波数選択部30を備える。
【0072】第3の実施の形態に係る受信装置では、デ
ータ復調部21から妨害量検出部34に妨害量を知るの
に必要なデータが供給されている。例えば、キャリアご
とのBERやコンスタレーションのばらつき、FFTの
出力信号などが供給される。妨害量検出部34は、入力
されたデータから不要信号のレベル(妨害量)を検出
し、サンプリング周波数選択部30に出力する。ここ
で、不要信号のレベルの計算は、データ復調部21で行
っても構わないし、妨害量検出部34で行っても構わな
い。又、データ復調部21と妨害量検出部34の間に妨
害量計算部(図示せず)を設けて、不要信号レベルの計
算を妨害量計算部が行っても構わない。
【0073】サンプリング周波数選択部30は、入力さ
れた信号の不要信号のレベルが所定値以上であるか判断
する。そして、第2のデシメータ32を選択している時
に入力された信号が所定値以上であれば第1のデシメー
タ31を、第1のデシメータ31を選択している時に入
力された信号が所定値未満であれば第2のデシメータ3
2を選択するように信号選択部33に指示を出す。又、
サンプリング周波数選択部30は、それぞれに対応した
タイミング信号をFFT部19に供給するようにタイミ
ング再生部18に指示を出す。
【0074】チューナ13、A/D変換部14、AGC
部15、直交検波部16、第1のデシメータ31、第2
のデシメータ32、信号選択部33、タイミング再生部
18、FFT部19、周波数同期部20、データ復調部
21、サンプリング周波数選択部30、妨害量検出部3
4のそれぞれの機能は、それぞれ専用の回路をハードウ
ェアとしてとして設計しても構わないし、プログラミン
グによりソフトウェア上で実現しても構わない。又、そ
れぞれの機能をシリコンチップ上に作り込み、OFDM
受信用半導体集積回路として利用しても構わない。この
場合、第1の実施の形態で説明した図2と同様に、信号
変換手段5、ダウンサンプリング手段6、信号復調手段
7、選択情報抽出手段8のそれぞれの機能を、信号変換
回路51、ダウンサンプリング回路52、信号復調回路
53、選択情報抽出回路54として同一の半導体チップ
上にモノリシックに集積化し、OFDM受信用半導体集
積回路を形成することが可能である。
【0075】第3の実施の形態に係るOFDM受信装置
によると、妨害量を元にFFTサンプリング周波数を切
り換えるので、第1の実施の形態のようにチャンネルの
端であるなどの情報は不要であり、帯域外に重畳された
ビート妨害のような事前に予測不可能な妨害に対しても
良好な受信が可能になる。又、FFT後の信号を用いて
いるので、周波数領域での判断が可能であり、周波数上
で局所性をもつ妨害を容易に知ることができるなどのメ
リットがある。
【0076】次に、図9を参照して、第3の実施の形態
に係るOFDM受信方法について説明する。
【0077】(イ)まず、ステップS301において、
OFDM変調信号と選局情報を入力する。次に、ステッ
プS302において、OFDM変調信号と選局情報によ
りチューナ13で選局を行う。
【0078】(ロ)次に、ステップS303において、
チューナ13の出力信号をA/D変換部14でディジタ
ル信号に変換する。A/D変換部14の出力信号は、A
GC部15と直交検波部16に入力される。ステップS
304において、AGC部15でAGC制御信号を算出
する。又、ステップS305において、直交検波部16
で同相成分と直交成分に変換する。
【0079】(ハ)次に、ステップS306及びステッ
プS307において、直交検波部16の出力信号は第1
のデシメータ31及び第2のデシメータ32に入力さ
れ、それぞれ、不要な高域成分の低減処理、サンプリン
グ周波数の変換を行う。第1のデシメータ31は、第2
のデシメータ32より高いFFTサンプリング周波数の
信号を出力するように構成されている。
【0080】(ニ)一方、後述するように、ステップS
315において、妨害量検出部34は、データ復調部2
1からの出力信号により、不要信号のレベルを検出す
る。妨害量検出部34はこの検出結果をサンプリング周
波数選択部30に出力する。
【0081】(ホ)次に、ステップS308において、
サンプリング周波数選択部30は、入力された信号の不
要信号のレベルが所定値以上であるか判断する。第2の
デシメータ32による第2のサンプリング周波数が選択
されていて、不要信号のレベルが所定値以上である場
合、ステップS309に進み、第1のデシメータ31に
よる第1のサンプリング周波数を選択するように信号選
択部33に指示を出す。信号選択部33は、この指示を
受け、第1のサンプリング周波数を選択する。又、所定
値以上でない場合は、ステップS310に進む。ステッ
プS310において、第1のサンプリング周波数が選択
されていて、不要信号のレベルが所定値未満である場
合、ステップS311に進み、サンプリング周波数選択
部30は、第2のサンプリング周波数を選択するように
信号選択部33に指示を出す。信号選択部33は、この
指示を受け、第2のサンプリング周波数を選択する。所
定値未満でない場合は、ステップS312に進み、現在
選択しているサンプリング周波数を引き続き選択する。
又、サンプリング周波数選択部30は、それぞれに対応
したタイミング信号をFFT部19に供給するようにタ
イミング再生部18に指示を出す。
【0082】(へ)信号選択部33の出力信号は、タイ
ミング再生部18とFFT部19に入力される。タイミ
ング再生部18は、FFT部19で必要なタイミング信
号を再生するとともにクロック再生を行い、再生クロッ
クをA/D変換部14に供給する。FFT部19は、信
号選択部33からサンプリング周波数を、タイミング再
生部18からタイミング信号を受け取り、ステップS3
13において、FFT変換を行う。
【0083】(ト)FFT部19の出力信号は、周波数
同期部20とデータ復調部21に入力される。周波数同
期部20は、特定の周波数スロットに挿入されて送信さ
れるパイロット信号を検出することによりキャリアの周
波数誤差を検出する。そして、この周波数誤差信号を直
交検波部16に出力する。ステップS314において、
データ復調部21は、FFT部19からの受信データを
復調する。
【0084】(チ)次に、ステップS315において、
妨害検出部34で入力された信号の不要信号のレベルを
検出する。このとき、妨害量を知るのに必要なデータ
は、データ復調回路部21の入力信号、処理中データ、
出力信号によって供給される。例えば、BERは処理中
データや出力信号から、コンスタレーションのばらつき
は入力信号から供給されたデータによって求められる。
妨害量検出部34は入力された信号から不要信号のレベ
ルを検出し、サンプリング周波数選択部30に出力す
る。この検出結果は、前述したように、ステップS30
8、ステップS310の判断に使用される。
【0085】(リ)次に、ステップS316において、
復調データ出力部22で、復調データを出力する。
【0086】第3の実施の形態に係るOFDM受信方法
によると、チャンネルの端であるなどの情報は不要であ
り、帯域外に重畳されたビート妨害のような事前に予測
不可能な妨害に対しても良好な受信が可能になる。又、
FFT後の信号を用いているので、周波数領域での判断
が可能であり、周波数上で局所性をもつ妨害を容易に知
ることができるなどのメリットがある。
【0087】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
の形態に係る1セグメントOFDM受信装置は、図10
に示すように、OFDM変調信号を入力するOFDM変
調信号入力部11、選局情報を入力する選局情報入力部
12、選局情報よりOFDM変調信号を同相成分と直交
成分に変換する信号変換手段5、信号変換手段5から出
力された信号から2つの異なるサンプリング周波数に選
択的に周波数変換するダウンサンプリング手段6、ダウ
ンサンプリング手段6から出力されたサンプリング周波
数に基づき受信データを復調する信号復調手段7、ダウ
ンサンプリング手段6へ2つのサンプリング周波数のい
ずれかを選択するために必要な選択情報を供給する選択
情報抽出手段8、復調データを出力する復調データ出力
部22を備える。
【0088】信号変換手段5、ダウンサンプリング手段
6、信号復調手段7は、第1の実施の形態に係るOFD
M装置と同様であるので、ここでは説明を省略する。選
択情報抽出手段8は、供給可能な電力量を算出する電池
観測部35、電池観測部35からの出力信号に応じた情
報を供給するサンプリング周波数選択部30を備える。
【0089】第4の実施の形態に係るOFDM受信装置
では、電池観測部35から供給可能な電力量がサンプリ
ング周波数選択部30に出力される。電池観測部35
は、電池(図示せず)の残量を電池の電圧や消費電力の
累計などから推測し、供給可能な電力量を算出する。電
池としては1次電池や2次電池の他、太陽電池等の発電
能力が変動する発電装置でもよく、これらの出力可能な
電力量を検出してもよい。
【0090】サンプリング周波数選択部30は、供給可
能な電力量が所定量以上であれば第1のデシメータ31
を、そうでなければ第2のデシメータ32を選択するよ
うに信号選択部33に指示を出す。又、サンプリング周
波数選択部30は、それぞれに対応したタイミング信号
をFFT部19に供給するようにタイミング再生部18
に指示を出す。
【0091】チューナ13、A/D変換部14、AGC
部15、直交検波部16、第1のデシメータ31、第2
のデシメータ32、信号選択部33、タイミング再生部
18、FFT部19、周波数同期部20、データ復調部
21、サンプリング周波数選択部30、電池観測部35
のそれぞれの機能は、それぞれ専用の回路をハードウェ
アとしてとして設計しても構わないし、プログラミング
によりソフトウェア上で実現しても構わない。又、それ
ぞれの機能をシリコンチップ上に作り込み、OFDM受
信用半導体集積回路として利用しても構わない。この場
合、第1の実施の形態で説明した図2と同様に、信号変
換手段5、ダウンサンプリング手段6、信号復調手段
7、選択情報抽出手段8のそれぞれの機能を、信号変換
回路51、ダウンサンプリング回路52、信号復調回路
53、選択情報抽出回路54として同一の半導体チップ
上にモノリシックに集積化し、OFDM受信用半導体集
積回路を形成することが可能である。
【0092】第4の実施の形態に係るOFDM受信装置
によると、バッテリー残量が少ないときには遅いFFT
サンプリング周波数を選択するため、受信装置の消費電
力を下げることができ、性能が低下してでも駆動時間を
延ばしたいというニーズに応えることができる。
【0093】次に、図11を参照して、第4の実施の形
態に係るOFDM受信方法について説明する。
【0094】(イ)まず、ステップS401において、
OFDM変調信号と選局情報を入力する。次に、ステッ
プS402において、OFDM変調信号と選局情報によ
りチューナ13で選局を行う。
【0095】(ロ)次に、ステップS403において、
チューナ13の出力信号をA/D変換部14でディジタ
ル信号に変換する。A/D変換部14の出力信号は、A
GC部15と直交検波部16に入力される。ステップS
404において、AGC部15でAGC制御信号を算出
する。又、ステップS405において、直交検波部16
で同相成分と直交成分に変換する。
【0096】(ハ)次に、ステップS406及びステッ
プS407において、直交検波部16の出力信号は第1
のデシメータ31及び第2のデシメータ32に入力さ
れ、それぞれ、不要な高域成分の低減処理、サンプリン
グ周波数の変換を行う。第1のデシメータ31は、第2
のデシメータ32より高いFFTサンプリング周波数の
信号を出力するように構成されている。
【0097】(ニ)一方、ステップS408において、
電池観測部35は、算出した供給可能な電力量をサンプ
リング周波数選択部30に出力する。
【0098】(ホ)次に、ステップS409において、
サンプリング周波数選択部30は、供給可能な電力量が
所定量以上であるか判断する。所定量以上である場合
は、ステップS410に進み、第1のデシメータ31に
よる第1のサンプリング周波数を選択するように信号選
択部33に指示を出す。信号選択部33は、この指示を
受け、第1のサンプリング周波数を選択する。所定量以
上でない場合は、ステップS411に進み、第2のデシ
メータ32による第2のサンプリング周波数を選択する
ように信号選択部33に指示を出す。信号選択部33
は、この指示を受け、第2のサンプリング周波数を選択
する。又、サンプリング周波数選択部30は、それぞれ
に対応したタイミング信号をFFT部19に供給するよ
うにタイミング再生部18に指示を出す。
【0099】(へ)信号選択部33の出力信号は、タイ
ミング再生部18とFFT部19に入力される。タイミ
ング再生部18は、FFT部19で必要なタイミング信
号を再生するとともにクロック再生を行い、再生クロッ
クをA/D変換部14に供給する。FFT部19は、信
号選択部33からサンプリング周波数を、タイミング再
生部18からタイミング信号を受け取り、ステップS4
12において、FFT変換を行う。
【0100】(ト)FFT部19の出力信号は、周波数
同期部20とデータ復調部21に入力される。周波数同
期部20は、特定の周波数スロットに挿入されて送信さ
れるパイロット信号を検出することによりキャリアの周
波数誤差を検出する。そして、この周波数誤差信号を直
交検波部16に出力する。ステップS413において、
データ復調部21は、FFT部19からの受信データを
復調する。
【0101】(チ)次に、ステップS414において、
復調データ出力部22で、復調データを出力する。
【0102】第4の実施の形態に係るOFDM受信方法
によると、バッテリー残量が少ないときには遅いFFT
サンプリング周波数を選択するため、受信装置の消費電
力を下げることができ、性能が低下してでも駆動時間を
延ばしたいというニーズに応えることができる。
【0103】(その他の実施の形態)本発明は上記の実
施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論
述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべ
きではない。この開示から当業者には様々な代替実施の
形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0104】例えば、本発明の第1〜第4の実施の形態
において、OFDM受信装置として1セグメント受信装
置を取り上げて説明したが、これに限ることなく、例え
ば3セグメント、13セグメントの受信装置である場合
でも、本発明を適用し、同様に実施することができる。
特に、第1の実施の形態において、チャンネルの端であ
るかの判断は13セグメント受信器では不要であるので
この判断を省略し、隣のチャンネルがアナログ放送の様
にチャンネル妨害の元となるチャンネルかどうかの判断
でFFTサンプリング周波数を切替えるようにすればよ
い。
【0105】又、本発明の第1〜第4の実施の形態にお
いて、OFDM受信装置は2つのデシメータを備えると
説明したが、3つ以上の複数のデシメータを備えても構
わない。その際は、信号選択部33が複数のデシメータ
の出力信号から1つの信号を選択することになる。
【0106】又、本発明の第1〜第4の実施の形態にお
いて、第1のデシメータ31及び第2のデシメータ32
それぞれでサンプリング周波数変換を行った後、信号選
択部33がいずれかの信号を選択しているが、信号選択
部33が前もって第1のデシメータ31あるいは第2の
デシメータ32を選択し、選択されたデシメータのみが
サンプリング周波数変換を行っても良い。
【0107】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従っ
て、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請
求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるも
のである。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、隣接チャネル妨害を除
去し、消費電力を低減できるOFDM受信装置、OFD
M受信用半導体集積回路及びOFDM受信方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施に形態に係るOFDM受信
装置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るOFDM受信
用半導体集積回路の構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るOFDM受信
方法のフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るOFDM受信
装置の第1のデシメータ及び第2のデシメータの出力信
号のスペクトルである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るOFDM受信
装置の構成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るOFDM受信
装置の妨害量検出部の構成図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るOFDM受信
方法のフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るOFDM受信
装置の構成図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るOFDM受信
方法のフローチャートである。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るOFDM受
信装置の構成図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係るOFDM受
信方法のフローチャートである。
【図12】従来のOFDM受信装置の入力信号のスペク
トルである。
【図13】従来のOFDM受信装置の構成図である。
【図14】従来のOFDM受信方法のフローチャートで
ある。
【図15】従来のOFDM受信装置のデシメータの入力
信号と出力信号のスペクトルである。
【符号の説明】
5 信号変換手段 6 ダウンサンプリング手段 7 信号復調手段 8 選択情報抽出手段 11 OFDM変調信号入力部 12 選局情報入力部 13 チューナ 14 A/D変換部 15 AGC部 16 直交検波部 17 デシメータ 18 タイミング再生部 19 FFT部 20 周波数同期部 21 データ復調部 22 復調データ出力部 30 サンプリング周波数選択部 31 第1のデシメータ 32 第2のデシメータ 33 信号選択部 34 妨害量検出部 35 電池観測部 40 信号入力部 41 ローパスフィルタ 42 減算部 43 二乗和部 44 信号出力部 51 信号変換回路 52 ダウンサンプリング回路 53 信号復調回路 54 選択情報抽出回路 60a、60b、…、60g ボンディングパッド 100a、100b OFDM受信用半導体集積回路 101a、101b 半導体チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 隆史 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター内 Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD19 DD23 DD33

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】選局情報よりOFDM変調信号を同相成分
    と直交成分に変換する信号変換手段と、 該信号変換手段から出力された信号から2つの異なるサ
    ンプリング周波数に選択的に周波数変換するダウンサン
    プリング手段と、 該ダウンサンプリング手段から出力されたサンプリング
    周波数に基づき受信データを復調する信号復調手段と、 前記ダウンサンプリング手段へ前記2つのサンプリング
    周波数のいずれかを選択するために必要な選択情報を供
    給する選択情報抽出手段とを備えることを特徴とするO
    FDM受信装置。
  2. 【請求項2】前記ダウンサンプリング手段は、第1のデ
    シメータ、該第1のデシメータより低いサンプリング周
    波数を出力する第2のデシメータ、前記第1のデシメー
    タと前記第2のデシメータの出力信号のいずれかを選択
    する信号選択部を備え、 前記選択情報抽出手段は、前記選局情報に応じた選択情
    報を前記信号選択部へ供給するサンプリング周波数選択
    部を備えることを特徴とする請求項1に記載のOFDM
    受信装置。
  3. 【請求項3】前記ダウンサンプリング手段は、第1のデ
    シメータ、該第1のデシメータより低いサンプリング周
    波数を出力する第2のデシメータ、前記第1のデシメー
    タと前記第2のデシメータの出力信号のいずれかを選択
    する信号選択部を備え、 前記選択情報抽出手段は、前記信号変換手段の出力信号
    から不要信号のレベルを検出する妨害量検出部と、該妨
    害量検出部からの出力信号により前記2つのデシメータ
    の選択を前記信号選択部に指示するサンプリング周波数
    選択部を備えることを特徴とする請求項1に記載のOF
    DM受信装置。
  4. 【請求項4】前記信号変換手段は、ディジタル信号を同
    相成分と直交成分に変換する直交検波部であることを特
    徴とする請求項3に記載のOFDM受信装置。
  5. 【請求項5】前記ダウンサンプリング手段は、第1のデ
    シメータ、該第1のデシメータより低いサンプリング周
    波数を出力する第2のデシメータ、前記第1のデシメー
    タと前記第2のデシメータの出力信号のいずれかを選択
    する信号選択部を備え、 前記選択情報抽出手段は、前記信号復調手段の出力信号
    から不要信号のレベルを検出する妨害量検出部と、該妨
    害量検出部からの出力信号により前記2つのデシメータ
    の選択を前記信号選択部に指示するサンプリング周波数
    選択部を備えることを特徴とする請求項1に記載のOF
    DM受信装置。
  6. 【請求項6】前記信号復調手段は、受信データを復調す
    るデータ復調部であることを特徴とする請求項5に記載
    のOFDM受信装置。
  7. 【請求項7】前記ダウンサンプリング手段は、第1のデ
    シメータ、該第1のデシメータより低いサンプリング周
    波数を出力する第2のデシメータ、前記第1のデシメー
    タと前記第2のデシメータの出力信号のいずれかを選択
    する信号選択部を備え、 前記選択情報抽出手段は、供給可能な電力量を算出する
    電池観測部と、該電池観測部からの出力信号により前記
    2つのデシメータの選択を前記信号選択部に指示するサ
    ンプリング周波数選択部を備えることを特徴とする請求
    項1に記載のOFDM受信装置。
  8. 【請求項8】半導体チップと、 該半導体チップの上に集積化され、同相成分と直交成分
    に変換されたOFDM変調信号から2つの異なるサンプ
    リング周波数に選択的に周波数変換するダウンサンプリ
    ング回路と、 前記半導体チップの上に集積化され、前記ダウンサンプ
    リング回路から出力されたサンプリング周波数に基づき
    受信データを復調する信号復調回路と、 前記半導体チップの上に集積化され、前記ダウンサンプ
    リング回路へ前記2つのサンプリング周波数のいずれか
    を選択するために必要な選択情報を供給する選択情報抽
    出回路とを備えることを特徴とするOFDM受信用半導
    体集積回路。
  9. 【請求項9】前記半導体チップの上に集積化され、選局
    情報よりOFDM変調信号を同相成分と直交成分に変換
    する信号変換回路とを更に備えることを特徴とする請求
    項8に記載のOFDM受信用集積回路。
  10. 【請求項10】OFDM変調信号を同相成分と直交成分
    に変換するステップと、 第1のサンプリング周波数へ前記OFDM変調信号を周
    波数変換するステップと、 前記第1のサンプリング周波数より低い前記第2のサン
    プリング周波数へ、前記OFDM変調信号を周波数変換
    するステップと、 前記第1のサンプリング周波数あるいは前記第2のサン
    プリング周波数のいずれかを選択するステップと、 該選択するステップで選択されたサンプリング周波数を
    FFT演算により周波数軸データに変換するステップ
    と、 復調したデータを出力するステップとを含むことを特徴
    とするOFDM受信方法。
  11. 【請求項11】前記選択するステップは、選局すべきセ
    グメントが周波数帯域の端にある場合は、前記第1のサ
    ンプリング周波数を選択するステップと、 前記選局すべきセグメントが周波数帯域の端にない場合
    は、前記第2のサンプリング周波数を選択するステップ
    とを含むことを特徴とする請求項10に記載のOFDM
    受信方法。
  12. 【請求項12】前記選択するステップは、前記同相成分
    と直交成分に変換されたOFDM変調信号から検出した
    不要信号のレベルが所定値以上である場合は、前記第1
    のサンプリング周波数を選択するステップと、 前記不要信号のレベルが所定値以上でない場合は、前記
    第2のサンプリング周波数を選択するステップとを含む
    ことを特徴とする請求項10に記載のOFDM受信方
    法。
  13. 【請求項13】前記選択するステップは、前記第2のサ
    ンプリング周波数を選択しており、かつ、FFT演算に
    より周波数軸データに変換されたOFDM変調信号から
    検出した不要信号のレベルが所定値以上である場合は、
    前記第1のサンプリング周波数を選択するステップと、 前記第1のサンプリング周波数を選択しており、かつ、
    前記不要信号のレベルが所定値未満である場合は、前記
    第2のサンプリング周波数を選択するステップとを含む
    ことを特徴とする請求項10に記載のOFDM受信方
    法。
  14. 【請求項14】前記選択するステップは、供給可能な電
    力量が所定値以上である場合は、前記第1のサンプリン
    グ周波数を選択するステップと、 前記電力量が所定値以上でない場合は、前記第2のサン
    プリング周波数を選択するステップとを含むことを特徴
    とする請求項10に記載のOFDM受信方法。
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