JP2003017504A - 半導体装置及びその保護膜の膜厚決定方法 - Google Patents

半導体装置及びその保護膜の膜厚決定方法

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JP2003017504A
JP2003017504A JP2001202384A JP2001202384A JP2003017504A JP 2003017504 A JP2003017504 A JP 2003017504A JP 2001202384 A JP2001202384 A JP 2001202384A JP 2001202384 A JP2001202384 A JP 2001202384A JP 2003017504 A JP2003017504 A JP 2003017504A
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博和 川▲崎▼
Naoto Kato
直人 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の一面上に配置された高電位の第1電極
と低電位の第2電極とを絶縁性の保護膜で覆った半導体
装置が、第1電極から第2電極にかけてに導電性異物が
被さったまま使用されると、保護膜に絶縁破壊が発生し
て、第1電極と第2電極とが短絡する。 【解決手段】 半導体装置は、半導体基板10と、その
一面側に配置された高電位の第1電極25及び低電位の
第2電極15と、該第1電極15及び第2電極25を覆
う電気絶縁性の保護膜35とを含む。保護膜35は、最
大印加電圧以下で所定の保証時間内の使用における絶縁
破壊が防止される膜厚を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の保護膜の膜厚決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板の一面に高電位の電極と低電
位の電極とが形成された半導体装置の一種に、MOS構
造のゲートを持つ縦型のFET(電界効果トランジス
タ)がある。図6に、従来の耐圧(最大印加電圧)20
0Vで縦型MOSFETを示す。この縦型MOSFET
は、低抵抗のn+ 型の半導体基板(以下「基板」とい
う)100の上面100aに高抵抗のn- 型層101が形成
されている。n-型層101の表面の中心部にはトラン
ジスタのボディを構成する円形のp型層102及び環状
のp型層111がそれぞれ形成されている。p型層10
2内にはソースたるn+型層103が形成され、n-型層
101とn+型層103との間にはp型層102をまた
いでかつ絶縁層106を介してゲート電極112が形成
されている。ゲート電極112はp型層111の上方ま
で引き延ばされて外部ゲート電極113に接続されてい
る。ボディたるp型層102、111及びソースたるn
+型層103の上方にはソース電極107がこれらと電
気的に接続されて配置されている。
【0003】また、n-型層101の表面の外周部には
環状で低抵抗のn+型層116が形成され、該n+型層1
16の上方には基板100の表面100aの電位を固定する
ための環状の電位固定電極117が電気的に接続して配
置されている。ソース電極107、ゲート電極112及
び電位固定電極117は絶縁層118により相互に絶縁
されている。
【0004】上記ソース電極107、外部ゲート電極1
13及び電位固定電極117は基板100及びn- 型層
101の上に一様に成膜された金属膜をエッチングで切
り分けて形成される。そのため、これらの電極107,
113及び117は断面形状において鋭利な角部107a、
113a及び117aを持つ。
【0005】ソース電極107、外部ゲート電極113
及び電位固定電極117を含む素子形成領域Xを覆うよ
うにポリイミド系樹脂膜から成る保護膜121が形成さ
れている。保護膜121は膜厚が薄い(約2μm)の
で、角部107a、112a及び117aを覆う部分121a、121b及び
121cでは特に薄くなり易い。また、素子形成領域Xの外
側の基板電位取出し領域Yには保護膜121は形成され
ておらず、n+型層116が表面に露出している。一
方、基板100の下面100bには低抵抗のドレイン電極1
19が形成され、電気的に接続されている。
【0006】この縦型MOSFETにおいて、ソース電
極107に対して、外部ゲート電極113及びドレイン
電極119に正の電位を印加する。すると、ゲート電極
112の直下方のp型層102にn型の反転層108が
形成され、ドレイン電極119、反転層108及びソー
ス電極107等により導電パスが形成され、トランジス
タは導通状態になる。また、電位固定電極117にはド
レイン電極119とほぼ同一の電位が現れ、ソース電極
107と電位固定電極117との間の電位差も200V
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記縦型MOSFET
の組付工程はクリーンな環境で行われるが、該組付工程
中に種々の原因で導電性異物123が縦型MOSFET
の表面に付着してしまうことがある。また、縦型MOS
FETはパッケージ樹脂やシリコンゲルによりその表面
を覆われることが多いが、表面を覆わない場合は組付工
程の完了後においても導電性異物123が表面に付着し
てしまうことがある。
【0008】例えば、図7に示すように、組立工程中に
導電性異物123(長さが50から100μm)が、電
位固定電極117から外部ゲート電極113及びソース
電極107にまたがる部分に付着したとする。ここで、
導電性異物123の一端123aが基板電位取出し領域Yの
低抵抗のn+型層116に直接接触すると、その電位は
ドレイン電極119の電位と等しくなる。
【0009】上述したように、保護膜121の厚さはソ
ース電極107、外部ゲート電極113及び電位固定電
極117の角部107a、113a及び117aに対応する部分121
a、121b及び121cで特に薄い。このため、該部分121a、1
21b及び121cでは最大ドレイン電圧(200V)が保護
膜121の厚さ方向に印加されることになる。
【0010】尚、一端123aがn+型層116に直接接触
しない場合でも、導電性異物123は保護膜121を介
して電位固定電極117、外部ゲート電極113及びソ
ース電極107と容量結合し、電位固定電極117とソ
ース電極107との中間電位(例えば、約100V)と
なる。その結果、導電性異物123と外部ゲート電極1
13との電位差(例えば、約70V)が保護膜121の
厚さ方向に印加されることになる。
【0011】導電性異物123により印加される電界強
度が所定値よりも大きい場合、保護膜121に絶縁破壊
が起こることがある。組立工程終了後の特性検査におけ
る電圧の印加時に(瞬時に)起こる絶縁破壊は、該特性
検査で検出することができる。これに対して、電界強度
や膜厚の値によっては電圧の印加から所定時間が経過し
た後に絶縁破壊が起こることもあり、この場合は特性検
査により絶縁破壊を検出することはできない。保護膜1
21に絶縁破壊が起こると、ソース電極107とドレイ
ン電極119即ち電位固定電極117とが短絡し、縦型
MOSFETは作動不可能となる。
【0012】半導体基板の一面に高電位の電極と低電位
の電極とが形成された半導体装置には、この他にも例え
ばバイポーラトランジスタやダイオードがある。これら
においても、双方の電極間に導電性異物が被さった場
合、上述したのと同様の問題が生ずることがある。
【0013】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、半導体基板の一面に形成された高電位の第1電極及
び低電位の第2電極に亘る部分が意に反して絶縁破壊を
生ずることのない膜厚の保護膜で覆われた半導体装置及
びその保護膜の膜厚決定方法を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願の発明者は、導電性
異物の付着時における保護膜の膜厚及び最大印加電圧
と、保護膜の使用開始から絶縁破壊が生ずるまでの時間
(寿命)との関係について研究を繰り返す間に、保護膜
の絶縁特性が時間の経過につれて劣化することを見出し
た。即ち、導電性異物が付着した状態で半導体装置を所
定時間(例えば、数千時間)使用した後は、使用初期よ
りも低い印加電圧、厚い膜厚でも絶縁破壊が生ずるよう
になる。そして、実験により保護膜の電界強度と寿命と
の定量的な関係を見出して、本発明を完成した。
【0015】即ち、本願の第1発明による半導体装置
は、第1導電型の半導体基板と、半導体基板の一面に形
成された高電位の第1電極及び低電位の第2電極と、第
1電極及び第2電極を覆い最大印加電圧以下で所定の保
証時間内の使用における絶縁破壊が防止された膜厚を持
つ電気絶縁性の保護膜と、を有することを特徴とする。
【0016】また、第2発明による保護膜の膜厚の決定
方法は、第1発明の半導体装置において、保護膜の膜厚
を、該保護膜の電界強度と寿命とを定量化した関係式に
基づき決定することをを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態は以下の通りで
ある。 <半導体装置>本発明が適用される半導体装置はトラン
ジスタとダイオードとを含む。 トランジスタにはMOSFETとバイポーラトランジ
スタとがある。
【0018】このうち、MOSFETは所定導電型の半
導体基板と、その一面上に形成されたソース電極、ゲー
ト電極及び電位固定電極と、他面上に形成され電位固定
電極と同電位のドレイン電極とから成る。そして、少な
くとも電位固定電極からソース電極に亘る部分が所定膜
厚の保護膜で覆われている。尚、半導体基板の所定導電
型とは、n型(ゲート電極の下方にnチャネルが形成さ
れる)でも、p型(ゲート電極の下方にpチャネルが形
成される)でも良い。
【0019】保護膜の膜厚は、最大印加電圧以下で所定
の保証時間内の使用における絶縁破壊が防止される程度
であり、保証時間によって異なる。例えば、寿命10000
時間に対応する電界強度が約110V/μmの場合、必
要膜厚は2.5から3μm以上とすることができる。
【0020】保護膜にはポリイミド樹脂等公知の材質を
採用することができる。尚、膜厚の厚い保護膜を形成す
る場合は、粘度の高いポリイミド樹脂を使用することが
望ましい。 これに対して、バイポーラトランジスタは所定導電型
の半導体基板と、その一面上に形成されたエミッタ電
極、ベース電極及び電位固定電極と、その他面上に形成
され電位固定電極と同じ電位のコレクタ電極とから成
る。そして、少なくとも電位固定電極からエミッタ電極
に亘る部分が所定膜厚の保護膜で覆われている。その他
の点は、半導体装置がMOSFETの場合と同じであ
る。 一方、ダイオードは所定導電型の半導体基板と、その
一面に形成された電位固定電極及び陽極電極と、その他
面に形成された電位固定電極と同電位の陰極電極とから
成る。そして、電位固定電極から陽極電極に亘る部分が
所定膜厚の保護膜で覆われている。その他の点は、半導
体装置がMOSFETの場合と同じである。 <保護膜の膜厚決定方法>保護膜の膜厚は、保護膜の電
界強度と寿命とを定量化した関係式に基づき決定する。
関係式としては、例えば対数で表わした保護膜の電界強
度と対数で表わした保護膜の寿命とが直線で表示された
図2のグラフ(第1グラフ)を使用することができる。
【0021】図2及び図3のグラフは以下のようにして
作成した。電界強度(E)は、平衡平板ではE=印加電
圧(V)/膜厚(t)で表わすことができる(手順
1)。しかし、電極断面の角部ではE=V/tにはなら
ないので、シミュレーションで補正係数aを算出し、こ
の補正係数を乗じて求めた。即ち、E=a×V/tであ
る(手順2)。図2は膜厚tの保護膜に電圧Vを印加す
ることにより得られたカーブであり、縦軸の電界強度は
E=a×V/tである。図2によれば、例えば1000
時間を保証するためには電界強度Eは、E≦2MV/c
mでなければならないことが求まる(手順3)。
【0022】手順3から逆に、任意の電圧で1000時
間保証するために必要な保護膜の膜厚は、t=a×v/
E(許容電解;2MV/cm)となり、図3から求ま
る。図2のグラフを使用すれば、保護膜の希望の寿命に
対応する電界強度が容易に決定され、実験的な裏付けも
十分である。
【0023】尚、最大印加電圧は半導体装置の種類や大
きさによって異なる。よって、最終的に必要膜厚を決定
する際は、最大印加電圧に対応する必要膜厚が所定の保
証時間毎に定量化された図3のグラフ(第2グラフ)を
用いることが望ましい。このようにすれば、どのような
種類や大きさの半導体装置の場合でも保護膜の膜厚を迅
速に決定することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を基にして
説明する。 <第1実施例>図1は、本発明が耐圧170Vで、nチ
ャネル式の縦型MOSFETに適用された場合を示す要
部断面図である。尚、この縦型MOSFETは線n−n
に対して左右対称であるが、簡略化のため左半分のみ示
し、右半分は省略している。
【0025】この縦型MOSFETでは、n+ 型の半導
体基板(以下「基板」という)10の上面10aにn-
型層11が形成されている。n-型層11の表面の中心
部にはp型層27及び13が(両者でボディを構成す
る)配置されている。p型層27内にはn+型層28
(ソース)が形成され、n-型層11とn+型層28との
間にはp型層27をまたいでかつ絶縁層26を介してゲ
ート電極32が配置されている。ゲート電極32はn-
型層11とn+型層28との間を電気的に導通及び遮断
するものであり、p型層13の上方まで延びて外部ゲー
ト電極15に接続されている。p型層27及びn+型層
28の上方にはソース電極(低電位の第2電極)30が
形成されている。
【0026】また、n-型層11の表面の外周部には環
状のn+型層23が形成され、その上方に環状の電位固
定電極(高電位の第1電極)25が配置されている。ソ
ース電30、外部ゲート電極15及び電位固定電極25
は絶縁層33により相互に絶縁されている。一方、基板
10の下面10bにはドレイン電極20が形成されてい
る。
【0027】この縦型MOSFETにおいて、ソース電
極30に対して、外部ゲート電極15に正の電位(例え
ば30V)を印加し、ドレイン電極20に正の電位(例
えば200V)を印加する。すると、ゲート電極32の
直下方のp型層13にn型の反転層26が形成され、ド
レイン電極20,基板10,n-型層11、反転層2
9、n+型層23及びソース電極30により導電パスが
形成され、トランジスタは導通状態になる。また、上記
電位固定電極25とドレイン電極20との間に存在する
のはn-型層11及びn+型の基板10のみであるので、
電位固定電極25にはドレイン電極20とほぼ同一の電
位が現れ、ソース電極30と電位固定電極25との間の
電位差も200Vとなる。
【0028】ポリイミド系樹脂膜から成る保護膜35
が、ソース電極30、外部ゲート電極15及び電位固定
電極25を含む素子形成領域Xを覆うように形成されて
いる。上記ソース電極30、外部ゲート電極15及び電
位固定電極25は断面形状において鋭利な角部30a、
32a及び25aを持つ。しかし、これらの電極30,
32及び25は上記保護膜121よりも膜厚の厚い
(2.6μm)の保護膜35によって覆われており、所
定時間内において絶縁破壊が発生することが防止されて
いる。尚、基板電位取出領域Yでは保護膜35は形成さ
れておらず、n+型層23が表面に露出している。
【0029】上記保護膜35の必要膜厚は以下のように
して決定した。
【0030】まず、図2のグラフに基づき保護膜35の
寿命に対応する電界強度を求める。図2において、横軸
は対数で表示された保護膜35の寿命[時間]であり、縦
軸は対数で表示された保護膜35の電界強度[印加電圧
/保護膜の膜厚]である。保護膜35の寿命と電界強度
との関係は右下りの直線で表されており、時間が経過す
るにつれて絶縁特性は劣化することがわかる。
【0031】次に、図3のグラフに基づき図1の縦型M
OSFETの最大印加電圧に対応する保護膜35の必要
膜厚を求める。図3のグラフにおいて、横軸は最大印加
電圧[V]で、縦軸は保護膜35の必要膜厚[μm]であ
り、図2の所定の寿命10000時間、1000時間、
100時間及び10時間における電界強度に対応して、
該電界強度を満たす最大印加電圧と必要膜厚との関係が
それぞれ曲線A、B、C及びDにより示されている。 保証時間が10000時間の場合 例えば、希望する保護膜35の保証時間が10000時
間とする。その場合、図2のグラフによれば、寿命10
000時間に対応する電界強度は約1.1×106 V/
cm(約110V/μm)である。電界強度が約110
V/μmとなる最大印加電圧と保護膜35の必要膜厚と
の組合せは種々あり得る。ここでは、図3のグラフの曲
線Aから、図1の縦型MOSFETの最大印加電圧17
0Vに対応する必要膜厚約2.6μmが求まる。
【0032】本実施例によれば、保護膜35の必要膜厚
を上記方法により決定したので、保護膜35は最大印加
電圧170V以下の電圧を印加する限り、10000時
間以内では絶縁破壊を生じないことが保証される。ま
た、図2のグラフでは、保護膜35の寿命と電界強度と
の関係が直線で表示されているので、所定の寿命に対応
する電界強度を簡単に調べることができる。更に、図1
から明らかなように、膜厚を2.6μmにしたので、保
護膜35はソース電極30,ゲート電極15及び電位固
定電極25の角部30a,15a及び25a覆う部分3
5a、35b及び35cにおいて従来例よりも厚い膜厚
さを持ち、該部分35a等における絶縁破壊がより確実
に抑制される。
【0033】尚、保護膜35の膜厚(2.6μm)は従
来よりも少し厚い。しかし、材料として従来よりも粘度
の高いのポリイミド樹脂を用いているので、ゲート電極
15等の表面に保護膜35を良好に形成することができ
る。 保証時間が10000時間以外の場合 例えば、希望する保証時間が1000時間の場合、図2
のグラフによれば電界強度は約130V/μmである。
この場合は、図3のグラフの曲線Bを利用して、最大印
加電圧に対応する保護膜35の必要膜厚を求める。最大
印加電圧が170Vであれば、必要膜厚は約2.2μm
となる。
【0034】なお、希望する保証時間が100時間又は
10時間のときは、図2と図3の曲線C又はDとによ
り、必要膜厚を求める。上記4つ以外の保証時間に対応
する保護膜35の必要膜厚を求めるときは、図2におい
て希望する寿命に対応する電界強度を求め、図3におい
て各曲線AからDより必要膜厚を推定すれば良い。 <第2実施例>図5は本発明がバイポーラトランジスタ
に適用された場合を示す要部断面図である。n+型の半
導体基板50の表面に高抵抗のn-型層51が形成さ
れ、該n-型層51の表面の外周部には低抵抗で環状の
+型層52が形成され、中心部にはp型層から成るベ
ース領域53が形成されている。ベース領域53内には
+型のエミッタ領域54が形成されている。
【0035】n-型層51の表面には、n+型層52とベ
ース53領域との間及びベース領域53とエミッタ領域
54との間に絶縁部材56が配置され、これらの間を電
気的に絶縁している。環状のn+型層53上には環状の
固定電位電極(高電位の第1電極)60が配置され、ベ
ース領域53上にはベース電極62が配置され、エミッ
タ領域54にはエミッタ電極(低電位の第2電極)64
が配置されている。
【0036】一方、半導体基板50の裏面にはコレクタ
電極67が基板50に電気的に接続して形成されてい
る。
【0037】作動時は、ベース電極62の電位を制御す
ることにより、プラス電荷の正孔とマイナス電荷の電子
とから成るキャリアの作用でコレクタ電流がエミッタ電
極64からコレクタ電極67に流れる。その際、上記電
位固定電極60の電位はコレクタ電極67の電位と同じ
になる。
【0038】ここで、電位固定電極60、ベース電極6
2及びエミッタ電極64はポリイミド樹脂から成り膜厚
が約3μmの保護膜65により覆われている。保護膜6
5の膜厚は上記第1実施例の保護膜35の膜厚と同様に
して決定したものである。よって、所定の最大印加電圧
(例えば200V)以下で使用する限り、所定時間(例
えば10000時間)以内では保護膜65に絶縁破壊が
生じないことが保証される。 <第3実施例>図5は本発明がダイオードに適用された
場合を示す要部断面図である。n+型の半導体基板70
の表面に高抵抗のn-型層71が形成され、該n-型層7
1の表面の外周部には低抵抗で環状のn+型層72が形
成され、中心部にはp型層73が形成されている。n-
型層71の表面にはn+型層72とp型層73との間に
絶縁部材74が配置され、両者間を電気的に絶縁してい
る。
【0039】環状のn+型層72上には環状の固定電位
電極(高電位の第1電極)76が形成され、p型層73
には陽極電極(低電位の第2電極)77が接続されてい
る。一方、半導体基板70の裏面には陰極電極78が基
板70に電気的に接続して形成されている。
【0040】作動時は、陽極電極77と陰極電極78と
の間に順バイアスをかけると、陽極電極77から陰極電
極78に電流が流れる。その際、電位固定電極76の電
位は陰極78の電位と同じになる。
【0041】ここで、電位固定電極76及び陽極電極7
7はポリイミド樹脂から成り膜厚が約3μmの保護膜7
5により覆われている。保護膜75の膜厚は上記第1実
施例の保護膜35の膜厚と同様にして決定したものであ
る。よって、所定の最大印加電圧(例えば200V)以
下で使用する限り、所定時間(例えば10000時間)
以内では保護膜75に絶縁破壊が生じないことが保証さ
れる。
【0042】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の半導体
装置によれば、半導体基板の一面側に形成された高電位
の第1電極及び低電位の第2電極を覆う保護膜は、最大
印加電圧以下で所定の保証時間内の使用では絶縁破壊が
防止される効果が奏される。また、本発明の保護膜の膜
厚の決定方法によれば、膜厚を決定する際、保護膜の電
界強度と保護膜の寿命との関係が直線で定量化された関
係式を利用するので、膜厚の決定が容易かつ簡単になる
効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例(縦型MOSFET)を
示す要部正面断面図である。
【図2】 第1実施例において用いた保護膜35の寿命
と電界強度との関係を示すグラフである。
【図3】 第1実施例において用いた最大印加電圧と必
要膜厚との関係を保証時間毎に示すグラフである。
【図4】 本発明の第2実施例(バイポーラトランジス
タ)を示す要部正面断面図である。
【図5】 本発明の第3実施例(ダイオード)を示す要
部正面断面図である。
【図6】 従来例の一例(縦型MOSFET)を示す要
部正面断面図である。
【図7】 上記従来例において検査電極からソース電極
にかけて導電性異物が被さった状態を示す断面説明図で
ある。
【符号の説明】
10、50,70:半導体基板 25,60,
76:第1電極 30,64,77:第2電極 20,67,
78:第3電極 15,62:第4電極 35、65,
75:保護膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定導電型の半導体基板と、 該半導体基板の一面に形成された高電位の第1電極及び
    低電位の第2電極と、 該第1電極及び該第2電極を覆い、最大印加電圧以下で
    所定の保証時間内の使用における絶縁破壊が防止された
    膜厚を持つ電気絶縁性の保護膜と、を有することを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1電極は電位固定電極である請求
    項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記半導体基板の他面に形成され
    た前記第1電極と同電位の第3電極を有する請求項2記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体装置はダイオードであり、前
    記第2電極は陽極電極、前記第3電極は陰極電極である
    請求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体装置はトランジスタであり、
    更に前記半導体基板の一面に形成された第4電極を有す
    る請求項3記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記トランジスタは縦型MOSFETで
    あり、前記第2電極はソース電極、前記第3電極はドレ
    イン電極、前記第4電極はゲート電極である請求項5に
    記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記トランジスタはバイポーラトランジ
    スタであり、前記第2電極はエミッタ電極、前記第3電
    極はのコレクタ電極、前記第4電極はベース電極である
    請求項5に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 所定導電型の半導体基板と、該半導体基
    板の一面に形成された高電位の第1電極及び低電位の第
    2電極と、該第1電極及び該第2電極を覆い最大印加電
    圧以下で所定の保証時間内の使用における絶縁破壊が防
    止された膜厚を持つ電気絶縁性の保護膜と、を有する半
    導体装置において、 前記保護膜の膜厚を、該保護膜の電界強度と該保護膜の
    寿命とを定量化した関係式に基づき決定することを特徴
    とする保護膜の膜厚決定方法。
  9. 【請求項9】 前記定量化された関係式は、対数で表わ
    した電界強度と対数で表わした寿命との関係が直線で表
    示された第1グラフを含む請求項8記載の保護膜の膜厚
    決定方法。
  10. 【請求項10】 前記関係式は、更に、前記半導体装置
    の最大印加電圧に対応する必要膜厚が所定の保証時間毎
    に定量化された第2グラフを含む請求項9記載の保護膜
    の膜厚決定方法。
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