JPH07312429A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH07312429A
JPH07312429A JP1538795A JP1538795A JPH07312429A JP H07312429 A JPH07312429 A JP H07312429A JP 1538795 A JP1538795 A JP 1538795A JP 1538795 A JP1538795 A JP 1538795A JP H07312429 A JPH07312429 A JP H07312429A
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JP
Japan
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region
conductivity
type semiconductor
semiconductor region
concentration
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Application number
JP1538795A
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Inventor
Muneyoshi Yamamoto
宗是 山本
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐圧値を精度良く設定することができる半導体
装置を提供する。 【構成】N+ シリコン基板11の表面にはN--のエピタ
キシャル層12が形成されている。そのエピタキシャル
層12の表面には、周囲をP+ のベース領域13に囲ま
れたN+ のエミッタ領域14が形成されている。そし
て、ベース領域13の最外周の接合湾曲部を含むととも
に、そのベース領域13を囲むようにしてN - フィール
ド領域15が形成されている。N- フィールド領域15
はベース領域13より拡散深さが深く、エピタキシャル
層12より不純物濃度が高く形成されている。N- フィ
ールド領域15上の外周部にはN+ からなるEQR16
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置、特にコレク
タ−ベース間にツェナーダイオードを内蔵する半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体装置、例えばバイポーラト
ランジスタにおいては、素子を逆電圧から保護するため
に、図6に示すようなコレクタ−ベース間にツェナーダ
イオードを内蔵するタイプのものがある。
【0003】バイポーラトランジスタ40は、図6に示
すように、高濃度のN型(N+ )シリコン基板41の表
面には低濃度のN型(N- )のエピタキシャル層42が
形成されている。そのエピタキシャル層42の表面には
周囲が高濃度のP型(P+ )のベース領域43に囲まれ
た高濃度のN型(N+ )のエミッタ領域44が形成され
ている。前記エピタキシャル層42の表面周縁部には前
記ベース領域43を囲むようにして、高濃度のN型(N
+ )の等電位リング(以下、EQRという)45が形成
されている。
【0004】前記エピタキシャル層42、ベース領域4
3、エミッタ領域44及びEQR45の表面にはシリコ
ン酸化膜46が形成され、該シリコン酸化膜46にはベ
ース領域43、エミッタ領域44及びEQR45に対応
する位置にそれぞれコンタクトホール47、48、49
が形成されている。そして、それぞれのコンタクトホー
ル47、48、49においてベース領域43、エミッタ
領域44及びEQR45に接合する状態でベース電極5
0、エミッタ電極51及びEQR電極52がそれぞれ形
成されている。
【0005】又、シリコン基板41の裏面にはコレクタ
電極53が形成されている。そして、ベース−エミッタ
間の順方向に電流を流すことによってコレクタ−エミッ
タ間に主電流が流れるようになっている。ここで、EQ
R45はEQR電極52とコレクタ電極53とを同電位
にすることにより、リーク電流を低減するようになって
いる。
【0006】又、上記構成において、前記ベース領域4
3とエピタキシャル層42とによりツェナーダイオード
が形成されている。従って、コレクタ−ベース間、ある
いはコレクタ−エミッタ間に逆方向の電圧がかかると図
6に示すように空乏層54が延び、空乏層54がEQR
45に到達するとパンチスルー現象が起きる。そして、
このパンチスルー現象が起きる逆方向の電圧値が、この
ツェナーダイオードの降伏電圧であり、バイポーラトラ
ンジスタ40の耐圧値である。そして、このツェナーダ
イオードによってバイポーラトランジスタ40を破壊か
ら防止する。
【0007】なお、この逆方向の電圧はエピタキシャル
層42の不純物濃度、又は前記ベース領域43とEQR
45との距離Lにより決定されるようになっている。図
6に示した場合には、耐圧値はベース領域43とEQR
45との距離Lにより制御されている。そして、距離L
はベース領域43とEQR45をそれぞれ形成する際
に、不純物の横方向の拡散を考慮に入れて制御されるよ
うになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、不純物の拡
散長、特に横方向の拡散長を精度良く制御することは大
変困難であるため、バイポーラトランジスタ40の製造
過程において距離Lにばらつきが生じてしまい、精度良
く耐圧値を設定することができなかった。又、エピタキ
シャル層42の不純物濃度により耐圧値を制御する場合
にも、その不純物濃度が約1014〜1015cm-3程度と低
いため、その不純物濃度を精度良く制御することが難し
く、これにより耐圧値を精度良く設定することは困難で
あるという問題点が生じていた。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は耐圧値を精度良く設定す
ることができる半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、低濃度の第1導電型の半導
体領域を有する半導体基板上に対し、その低濃度の第1
導電型の半導体領域上に第2導電型の半導体領域が形成
されるとともに、その第2導電型の半導体領域上に高濃
度の第1導電型の半導体領域が形成され、また低濃度の
第1導電型の半導体領域の表面周縁部に第2導電型の半
導体領域を包囲するように高濃度の第1導電型の半導体
領域からなる等電位リングが形成された半導体装置にお
いて、第2導電型の半導体領域外側の等電位リングによ
り包囲された領域の少なくとも一部に、低濃度の第1導
電型の半導体領域より高い不純物濃度の第1導電型の半
導体領域からなるフィールド領域が形成されたことをそ
の要旨とする。
【0011】請求項2記載の発明は、低濃度の第1導電
型の半導体領域を有する半導体基板上に対し、その低濃
度の第1導電型の半導体領域上に第2導電型の半導体領
域が形成されるとともに、その第2導電型の半導体領域
上に高濃度の第1導電型の半導体領域が形成され、また
低濃度の第1導電型の半導体領域の表面周縁部に第2導
電型の半導体領域を包囲するように高濃度の第1導電型
の半導体領域からなる等電位リングが形成された半導体
装置において、第2導電型の半導体領域と低濃度の第1
導電型の半導体領域とにより形成される接合部表面を含
むとともに、第2導電型の半導体領域の外周部の少なく
とも一部に沿って低濃度の第1導電型の半導体領域より
高い不純物濃度の第1導電型の半導体領域からなるフィ
ールド領域が形成されたことをその要旨とする。
【0012】請求項3記載の発明によれば、低濃度の第
1導電型の半導体領域を有する半導体基板上に対し、そ
の低濃度の第1導電型の半導体領域上に第2導電型の半
導体領域が形成されるとともに、その第2導電型の半導
体領域上に高濃度の第1導電型の半導体領域が形成さ
れ、また低濃度の第1導電型の半導体領域の表面周縁部
に第2導電型の半導体領域を包囲するように高濃度の第
1導電型の半導体領域からなる等電位リングが形成され
た半導体装置において、第2導電型の半導体領域外側の
等電位リングにより包囲された領域の少なくとも一部
に、低濃度の第1導電型の半導体領域より高い不純物濃
度の第1導電型の半導体領域からなるフィールド領域が
形成されるとともに、該フィールド領域と第2導電型の
半導体領域との間に分離領域が形成されたことをその要
旨とする。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれか一つに記載の半導体装置において、フィールド
領域が等電位リング外周を含むように形成されたことを
その要旨とする。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項2記載の半
導体装置において、フィールド領域が第2導電型の半導
体領域の最外周の接合湾曲部を含むように形成されたこ
とをその要旨とする。
【0015】
【作用】従って、請求項1記載の発明によれば、低濃度
の第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域あ
るいは高濃度の第1導電型の半導体領域との間に逆方向
の電圧が印加されると、第1導電型のフィールド領域及
び低濃度の第1導電型の半導体領域に空乏層が延びる。
このとき、第1導電型のフィールド領域の不純物濃度が
低濃度の第1導電型の半導体領域の不純物濃度より高い
ため、空乏層は第1導電型のフィールド領域内では低濃
度の第1導電型の半導体領域内に比べて延びが抑えられ
る。
【0016】従って、第1導電型のフィールド領域に電
界集中が生じ、ブレイクダウンが起こる。そして、この
ブレイクダウンが起こる電圧は第1導電型のフィールド
領域の不純物濃度を変えることによって精度良く制御す
ることができる。
【0017】請求項2記載の発明によれば、低濃度の第
1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域あるい
は高濃度の第1導電型の半導体領域との間に逆方向の電
圧が印加されると、第1導電型のフィールド領域及び低
濃度の第1導電型の半導体領域に空乏層が延びる。この
とき、第1導電型のフィールド領域の不純物濃度が低濃
度の第1導電型の半導体領域の不純物濃度より高いた
め、空乏層は第1導電型のフィールド領域内では低濃度
の第1導電型の半導体領域内に比べて延びが抑えられ
る。
【0018】従って、第1導電型のフィールド領域に電
界集中が生じ、ブレイクダウンが起こる。そして、この
ブレイクダウンが起こる電圧は第1導電型のフィールド
領域内の空乏層の延びのみに影響されるので、第1導電
型のフィールド領域の不純物濃度を変えることによって
精度良く制御することができる。
【0019】請求項3記載の発明によれば、低濃度の第
1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域あるい
は高濃度の第1導電型の半導体領域との間に逆方向の電
圧が印加されると、第1導電型のフィールド領域、分離
領域を含む低濃度の第1導電型の半導体領域に空乏層が
延びる。このとき、分離領域において耐圧値の一部が確
保されるとともに、第1導電型のフィールド領域におい
ても耐圧値の一部が設定される。
【0020】また、第1導電型のフィールド領域の不純
物濃度が低濃度の第1導電型の半導体領域の不純物濃度
より高いため、空乏層は第1導電型のフィールド領域内
では低濃度の第1導電型の半導体領域内に比べて延びが
抑えられる。従って、第1導電型のフィールド領域に電
界集中が生じ、ブレイクダウンが起こる。そして、この
ブレイクダウンが起こる電圧は分離領域の幅と第1導電
型のフィールド領域の不純物濃度を変えることによって
精度良く制御することができる。
【0021】請求項4記載の発明によれば、製造時等に
生成される表面電荷等の影響を受け易い第2導電型の半
導体領域と等電位リングとの間に、低濃度の第1導電型
の半導体領域より不純物濃度の高いフィールド領域が形
成されているので、このフィールド領域に反転層が形成
される虞が減少する。その結果、低濃度の第1導電型の
半導体領域と第2導電型の半導体領域との間に逆電圧が
印加されたときに、反転層が形成されることに起因する
パンチスルーが生じることによる耐圧値の低下が抑えら
れるようになる。
【0022】請求項5記載の発明によれば、低濃度の第
1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域あるい
は高濃度の第1導電型の半導体領域との間に逆電圧が印
加されると、第1導電型のフィールド領域及び低濃度の
第1導電型の半導体領域に空乏層が延びる。このとき、
第1導電型のフィールド領域の不純物濃度が低濃度の第
1導電型の半導体領域の不純物濃度より高いため、空乏
層は第1導電型のフィールド領域内では、低濃度の第1
導電型の半導体領域内に比べて延びが抑えられる。特
に、第1導電型のフィールド領域内の空乏層は、前記第
2導電型の半導体領域の接合湾曲部に対応する湾曲部の
曲率が最も大きくなる。
【0023】従って、その接合湾曲部に電界集中が生
じ、ブレイクダウンが起こる。このブレイクダウンが起
こる電圧は第1導電型のフィールド領域の不純物濃度を
変えることによって精度良く制御することができる。ま
た、第2導電型の半導体領域と第1導電型のフィールド
領域とにより形成される接合部が深く形成されているた
め、ブレイクダウン時の耐量を大きくすることができ
る。
【0024】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明をバイポーラトランジスタ
に具体化した一実施例を図1に従って説明する。
【0025】図1に示すように、高濃度の第1導電型と
してのN型(N+ )シリコン基板(コレクタ領域)11
の表面には低濃度のN型(N--)のエピタキシャル層1
2が形成されている。そのエピタキシャル層12の表面
には、周囲を高濃度の第2導電型としてのP型(P+
のベース領域13に囲まれた高濃度のN型(N+ )のエ
ミッタ領域14が形成されている。
【0026】そして、ベース領域13の最外周の接合湾
曲部を含むとともに、そのベース領域13を囲むように
してN- フィールド領域15が形成されている。N-
ィールド領域15はベース領域13より拡散深さが深
く、エピタキシャル層12より不純物濃度が高く形成さ
れている。N- フィールド領域15上の外周部には高濃
度のN型(N+ )からなる等電位リング(以下、EQR
という)16が形成されている。
【0027】なお、このEQR16とベース領域13と
により形成されるツェナーダイオードの降伏電圧は、バ
イポーラトランジスタ17の耐圧値より低くなるように
その両者の距離が設定されている。又、このEQR16
は前記エミッタ領域14と同時に形成される。
【0028】前記エピタキシャル層12、ベース領域1
3、エミッタ領域14及びEQR16の表面にはシリコ
ン酸化膜18が形成され、該シリコン酸化膜18にはベ
ース領域13、エミッタ領域14及びEQR16に対応
する位置にそれぞれコンタクトホール19、20、21
が形成されている。
【0029】そして、それぞれのコンタクトホール1
9、20、21においてベース領域13、エミッタ領域
14及びEQR16に接合する状態でベース電極22、
エミッタ電極23及びEQR電極24がそれぞれ形成さ
れている。又、シリコン基板11裏面にはコレクタ電極
25が形成されている。
【0030】そして、ベース−エミッタ間に順方向電流
を流すことによって、コレクタ−エミッタ間に主電流が
流れるようになっている。なお、EQR16はEQR電
極24とコレクタ電極25とを同電位にすることによ
り、リーク電流を低減するようになっている。
【0031】上記のように構成されたバイポーラトラン
ジスタ17はベース領域13を形成する前後どちらかの
工程で、通常の不純物を拡散させる工程と同様に、N-
フィールド領域15に相当する箇所に拡散窓を設けたマ
スクを用いて容易に形成することができる。
【0032】次に上記のように構成されたバイポーラト
ランジスタ17において、逆方向の電圧が印加された場
合の作用について説明する。コレクタ−ベース間、ある
いはコレクタ−エミッタ間に逆方向の電圧が印加される
と、図1に示すようにベース領域13からエピタキシャ
ル層12及びN- フィールド領域15に向かって空乏層
26が延びる。このとき、N- フィールド領域15の不
純物濃度がエピタキシャル層12より高いので、空乏層
26はエピタキシャル層12に比べてN- フィールド領
域15内の延びが抑えられる。
【0033】そして、N- フィールド領域15に延びる
空乏層26のベース領域13の最外周の接合湾曲部に対
応する部分27に電界が集中するため、そこで電界強度
が臨界電界に達する。その結果、コレクタ−ベース間で
アバランシェブレイクダウンが起こり、ブレイクダウン
電流が流れる。そして、このときのブレイクダウン電流
はコレクタ領域11からN- フィールド領域15を通っ
てベース領域13へ流れる。
【0034】このアバランシェブレイクダウンが起こる
逆方向の電圧値、すなわちバイポーラトランジスタ17
の耐圧値は空乏層26の延びが抑えられた領域により決
定される。すなわち、N- フィールド領域15の不純物
濃度により決定されることになる。従って、このN-
ィールド領域15の不純物濃度を制御することによって
バイポーラトランジスタ17の耐圧値を設定することが
できる。
【0035】本実施例では、N- フィールド領域15の
不純物濃度は1016〜1017cm-3程度であるので、その
不純物濃度を精度良く制御することは比較的容易であ
る。その結果、バイポーラトランジスタ17は製造過程
において耐圧値にばらつきが生じることがなく、耐圧値
を設定値通りにすることが容易となる。
【0036】さらに、本実施例によれば、ベース領域1
3とEQR16との間にエピタキシャル層12より不純
物濃度の高いN- フィールド領域15を形成することに
より、酸化膜18に接するフィールド部分において、製
造時等に発生する表面電荷の影響を受けて酸化膜18下
に反転層が形成される虞が減少する。その結果、コレク
タ−ベース間に逆方向の電圧が印加された際に、反転層
の形成に起因するパンチスルーが生じることによる耐圧
値の低下が抑えられるようになる。
【0037】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、例
えば次のように変更してもよい。 (1)上記実施例では、第1導電型のフィールド領域と
してのN- フィールド領域15はベース領域13の最外
周の接合湾曲部を含むように形成されていたが、必ずし
も接合湾曲部を含んでいなくとも、図2に示すようにN
- フィールド領域15aがベース領域13とエミッタ領
域14とにより形成されるPN接合部表面を含むように
形成されていればよい。この場合も、空乏層26の延び
が抑えられるN- フィールド領域15aにおいて電界集
中が生じてブレイクダウンが起こる。
【0038】そして、このブレイクダウンが起こる逆方
向の電圧はN- フィールド領域15aの不純物濃度を変
えることによって精度良く制御することができる。ただ
し、ベース領域13とN- フィールド領域15aとによ
り形成されるPN接合部の深さが上記実施例に比べて浅
いため、ブレイクダウン時の許容電流量は少なくなる。 (第2実施例)次に、第2実施例のバイポーラトランジ
スタ30を図3に従って説明する。なお、第1実施例と
同一構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0039】第2実施例において第1実施例と異なる構
成は、フィールド領域15bとベース領域13との間に
ベース領域13を囲むようにして形成される幅mを有す
る分離領域31である。
【0040】第1実施例において耐圧値をさらに高める
ためには、フィールド領域15の不純物濃度をさらに低
くする必要があるが、上述したように濃度を低くする
と、その濃度を精度良く制御することが困難であるた
め、耐圧値にばらつきを生じてしまう。しかし、第2実
施例においては上述したように分離領域31を設けるこ
とにより、コレクタ−ベース間、あるいはコレクタ−エ
ミッタ間に逆方向の電圧が印加された際に、空乏層32
がこの分離領域31に延び、その後フィールド領域15
bに達して延びるようになる。
【0041】そして、空乏層32の延びが抑えられるフ
ィールド領域15b内において、電界集中が発生し、ブ
レイクダウンが生じるとともに、ブレイクダウン電流が
コレクタ領域11からN- フィールド領域15b、分離
領域31を通ってベース領域13へ流れる。
【0042】ここで、耐圧値は分離領域31とフィール
ド領域15bとに延びる空乏層32により決定されるこ
とになるが、これは分離領域31の幅mとフィールド領
域15bの不純物濃度を制御することにより決定するこ
とができる。例えば100Vの耐圧値を設定したい場合
には、分離領域31に延びる空乏層により約30Vの耐
圧値を確保するためにマスクの拡散窓の幅を5.5μm
(mはおよそ0.5μm)とし、残りの約70Vをフィ
ールド領域15bにおける空乏層により確保するため
に、フィールド領域15bの不純物濃度を2×1016
-3程度、その拡散深さを2.4μmとすればよい。
【0043】従って、フィールド領域15bの不純物濃
度を第1実施例と同程度としたまま精度良く高耐圧値を
設定することができる。また、上記の分離領域の幅mお
よびフィールド領域15bの不純物濃度を適宜変更させ
ることにより、上記耐圧値を所望の値に変更させること
ができる。
【0044】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、例
えば次のように変更してもよい。 (1)上記実施例では、本発明をコレクタ領域11、ベ
ース領域13、エミッタ領域14及び等電位リング16
からなるバイポーラトランジスタ17、30に適用した
場合を示したが、ベース領域及びエミッタ領域を複数有
するタイプのバイポーラトランジスタに適用してもよ
い。この場合隣接するベース領域間にはN - フィールド
領域を設ける必要はなく、ベース領域全てを囲むように
設けるようにすればよい。
【0045】(2)上記実施例では、N- フィールド領
域15,15bおよび分離領域31はベース領域13を
囲むようにして形成されているが、ベース領域13の外
周部の少なくとも一部に沿って形成されていればよい。
このとき、ベース領域13と等電位リング16との間で
ブレイクダウンが生じる逆方向の電圧よりも低い電圧で
- フィールド領域15,15bにおいてブレイクダウ
ンが生じるようにN-フィールド領域15,15bの不
純物濃度、又はベース領域13と等電位リング16との
距離が設定されていれば上記実施例と同様な効果が得ら
れる。
【0046】(3)上記実施例では、第1導電型のフィ
ールド領域としてのN- フィールド領域15,15bは
等電位リング16を含むように形成されていたが、図4
に示すように形成されていてもよい。すなわち、逆電圧
が印加されたときに空乏層26,32が延び、電界集中
が生じてブレイクダウンが起きるが、このブレイクダウ
ンがN- フィールド領域15c内で確実に起きるだけの
距離が確保されて形成されていればよい。この場合もN
- フィールド領域15cの比較的高い不純物濃度を調整
することによってバイポーラトランジスタの耐圧値を精
度良く制御することができる。
【0047】(4)上記実施例では、半導体装置の具体
例としてNPN型のバイポーラトランジスタ17,30
に具体化した場合を示したが、PNP型のバイポーラト
ランジスタの場合に適用してもよい。この場合、ベース
領域とEQRとの間に形成されるフィールド領域はP型
となる。
【0048】(5)上記実施例では、バイポーラトラン
ジスタ17、30に具体化した場合を示したが、他にも
図5に示すようなノーマリオフ型のSIT28等の電流
駆動型半導体装置に適用してもよい。この場合、上記実
施例におけるベース、エミッタ及びコレクタにはゲー
ト、ソース及びドレインに相当し、さらに、ソース領域
14a下にはゲート領域13aに連通するようにチャネ
ル領域29が形成されている。
【0049】本実施例ではこのゲート領域13aとチャ
ンネル領域29が第2導電型の半導体領域に相当する。
そして、ゲート領域13aの最外周の接合湾曲部を含む
とともに、そのゲート領域13aを囲むようにしてN-
フィールド領域15dが形成されている。従って、上記
実施例と同様な作用によりSIT28の耐圧値を精度良
く設定することができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の発明
によれば、第1導電型のフィールド領域の不純物濃度に
より半導体装置の耐圧値を制御することができるので、
耐圧値を精度良く設定することができる優れた効果があ
る。
【0051】請求項2記載の発明によれば、第1導電型
のフィールド領域の不純物濃度のみにより半導体装置の
耐圧値を制御することができるので、耐圧値を精度良く
設定することができる優れた効果がある。
【0052】請求項3記載の発明によれば、分離領域の
幅および第1導電型のフィールド領域の不純物濃度によ
り半導体装置の耐圧値を制御することができるので、耐
圧値を精度良く設定することができるとともに、高い耐
圧値を設定することができるという優れた効果がある。
【0053】請求項4記載の発明によれば、表面電荷等
の影響を受けて耐圧値が低下する虞が減少するという優
れた効果がある。請求項5記載の発明によれば、空乏層
の第2導電型の半導体領域の接合湾曲部に相当する箇所
で確実にブレイクダウンを生じさせることができるの
で、耐圧値を精度良く設定することができるとともに、
第2導電型の半導体領域と第1導電型のフィールド領域
とにより形成される接合部が深く形成されているので、
ブレイクダウン時の許容電流量が大きくすることができ
るという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をNPN型のバイポーラトランジスタに
具体化した第1実施例を示す断面図である。
【図2】第1実施例の別の実施例を示す断面図である。
【図3】第2実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明をSITに具体化した実施例を示す断面
図である。
【図6】従来のコレクタ−ベース間にツェナーダイオー
ドを内蔵するタイプのバイポーラトランジスタを示す断
面図である。
【符号の説明】
11…半導体基板としてのN+ シリコン基板、12…低
濃度の第1導電型の半導体領域としてのN- のエピタキ
シャル層、13,13a…第2導電型の半導体領域とし
てのP+ のベース領域、14,14a…高濃度の第1導
電型の半導体領域としてのN+ のエミッタ領域、15,
15a,15b,15c,15d…第1導電型のフィー
ルド領域としてのN- フィールド領域、16…高濃度の
第1導電型の半導体領域からなる等電位リングとしての
+ EQR、17,30…半導体装置としてのバイポー
ラトランジスタ、28…半導体装置としてのノーマリオ
フ型のSIT、31…分離領域。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低濃度の第1導電型の半導体領域を有す
    る半導体基板上に対し、その低濃度の第1導電型の半導
    体領域上に第2導電型の半導体領域が形成されるととも
    に、その第2導電型の半導体領域上に高濃度の第1導電
    型の半導体領域が形成され、前記低濃度の第1導電型の
    半導体領域の表面周縁部に前記第2導電型の半導体領域
    を包囲するように高濃度の第1導電型の半導体領域から
    なる等電位リングが形成された半導体装置において、 前記第2導電型の半導体領域外側の前記等電位リングに
    より包囲された領域の少なくとも一部に、前記低濃度の
    第1導電型の半導体領域より高い不純物濃度の第1導電
    型の半導体領域からなるフィールド領域が形成された半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 低濃度の第1導電型の半導体領域を有す
    る半導体基板上に対し、その低濃度の第1導電型の半導
    体領域上に第2導電型の半導体領域が形成されるととも
    に、その第2導電型の半導体領域上に高濃度の第1導電
    型の半導体領域が形成され、前記低濃度の第1導電型の
    半導体領域の表面周縁部に前記第2導電型の半導体領域
    を包囲するように高濃度の第1導電型の半導体領域から
    なる等電位リングが形成された半導体装置において、 前記第2導電型の半導体領域と低濃度の第1導電型の半
    導体領域とにより形成される接合部表面を含むととも
    に、第2導電型の半導体領域の外周部の少なくとも一部
    に沿って前記低濃度の第1導電型の半導体領域より高い
    不純物濃度の第1導電型の半導体領域からなるフィール
    ド領域が形成された半導体装置。
  3. 【請求項3】 低濃度の第1導電型の半導体領域を有す
    る半導体基板上に対し、その低濃度の第1導電型の半導
    体領域上に第2導電型の半導体領域が形成されるととも
    に、その第2導電型の半導体領域上に高濃度の第1導電
    型の半導体領域が形成され、前記低濃度の第1導電型の
    半導体領域の表面周縁部に前記第2導電型の半導体領域
    を包囲するように高濃度の第1導電型の半導体領域から
    なる等電位リングが形成された半導体装置において、 前記第2導電型の半導体領域外側の前記等電位リングに
    より包囲された領域の少なくとも一部に、前記低濃度の
    第1導電型の半導体領域より高い不純物濃度の第1導電
    型の半導体領域からなるフィールド領域が形成されると
    ともに、該フィールド領域と第2導電型の半導体領域と
    の間に分離領域が形成された半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれか一つに記載の半
    導体装置において、 前記フィールド領域が前記等電位リング外周まで含むよ
    うに形成された半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の半導体装置において、 前記フィールド領域が前記第2導電型の半導体領域の最
    外周の接合湾曲部を含むように形成された半導体装置。
JP1538795A 1994-03-23 1995-02-01 半導体装置 Pending JPH07312429A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017504A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Denso Corp 半導体装置及びその保護膜の膜厚決定方法

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