JP2004303911A - Misfet - Google Patents
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Abstract
【課題】SOI MISFETのボディ電圧を制御して大きなオン電流と小さなオフ電流を両立させる方式を提供する。
【解決手段】ゲート電極に仕事関数の異なる2種の金属または半導体の部分を形成し、前記2種の金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに2種の金属または半導体が電気的に接続し、SOI MISFETのボディ電圧をゲート電圧で制御することによって高いオン電流と低いオフ電流を両立できる。さらにゲート電極とボディを、絶縁膜を介して接触させることによって、ゲートからボディを介してソース・ドレインに流れる電流が抑制できるので、0.6V以上の高い電源電圧でも使用できる。
【選択図】 図1
【解決手段】ゲート電極に仕事関数の異なる2種の金属または半導体の部分を形成し、前記2種の金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに2種の金属または半導体が電気的に接続し、SOI MISFETのボディ電圧をゲート電圧で制御することによって高いオン電流と低いオフ電流を両立できる。さらにゲート電極とボディを、絶縁膜を介して接触させることによって、ゲートからボディを介してソース・ドレインに流れる電流が抑制できるので、0.6V以上の高い電源電圧でも使用できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はMISFETに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のMISFETではゲート電極は図13に示すようにn+またはp+の1つの極性のみ、もしくは1種類の金属で構成されていた。また、図14のようにn+電極とp+電極を持つものもあったが、n+電極とp+電極の間の接続はp−n接合になっていたため、両者の電圧は等しくなかった(特許文献1)。
【0003】
図15は従来のMISFETの動作を説明するための図である。図はn型のSOI MISFETの場合を示している。基板端子が接続されていないバルクMISFETやSOI MISFETでは基板またはボディ53の電圧が動的に変化し、これによってオン電流が動的に変化するヒストリー効果が起こる。このボディ電圧はチャネル部51でのインパクトイオン化による電流Iiやボディ53とソース3・ドレイン4の間のp−n接合を流れる電流IBS,IBDのつりあいで決定される。
【0004】
ボディ電圧の動的な変化が起こると回路設計が困難になるために、従来はボディ電圧の変化を抑制するような素子構造が使用されていた。例えば、ボディ部から電極を引き出して外部から電圧を加えてボディ電圧を安定させる方式が使用されていた(特許文献2)。また、ボディ部とソース・ドレイン部との間のp−n接合を流れる電流IBS,IBDを増加させることで、等価的なボディ部とソース・ドレイン部との間の抵抗値を小さくすることでボディ電圧を安定させる方式も使用されていた(特許文献3、4)。この場合、リーク電流を増加させるためにイオン注入によってp−n接合に欠陥を生成する方式が使用されていた。
【0005】
また、ボディ部から電極を引き出してゲート電極と接続し、ゲート電極に連動させてボディ電圧を変化させる方式(Dynamic Threshold Voltage Metal Oxide Semiconductor, DTMOS)も使用されていた。この場合、ゲート電極とボディとの接続は直接に低抵抗の金属で接続する方法と、スイッチを間に挟んでタイミングにより導通状態を変化させる方法が使用されていた(特許文献5)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−168340号公報
【特許文献2】
特開平10−242477号公報
【特許文献3】
特開平09−139434号公報
【特許文献4】
特開平11−040811号公報
【特許文献5】
特開平09−045883号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のゲート電極がn+のみ、p+のみ、もしくは1種の金属の場合にはゲート電極の電圧で基板もしくはボディの電圧を制御することはできなかった。このためオン電流を動的に変化させることは出来ず、高いオン電流と低いオフ電流を両立させることは出来なかった。
【0008】
ボディ電圧の変化を抑制するとオン電流の動的な変化も抑制されるが、この状態ではSOI MISFETのオン電流とオフ電流はバルクMISFETと同じとなり、オン電流での長所が失われる。
【0009】
また、ゲート電極に連動させてボディ電圧を変化させる方式では、ゲート電極とボディを直接に接続するとボディとソース・ドレイン間でp−n接合の順方向電流が大きくなるため、ゲート電圧を0.6V程度までしか上げられないという問題があった。また、スイッチ挟んで導通状態を変化させる方式ではスイッチの制御のための回路が必要になるという問題があった。また、ゲート電極にn+電極とp+電極を両方持たせた場合でもn+電極とp+電極の間の接続がp−n接合のため、両者の電圧は等しくなかった。このためにゲート電極の電圧で基板もしくはボディの電圧を制御することはできなかった。
【0010】
本発明の目的はSOI MISFETのボディ電圧を制御して大きなオン電流と小さなオフ電流を両立させる方式を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明のMISFETは、ゲート電極に仕事関数の異なる2種の金属または半導体の部分を形成し、前記2種の金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに2種の金属または半導体が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のMISFETはゲート電極にソース・ドレイン領域と同極性の半導体の部分と逆極性の半導体の部分を形成し、前記同極性の部分と逆極性の部分がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに前記同極性の部分と逆極性の部分が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のMISFETは基板がSOI構造であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のMISFETは金属または半導体で構成される1つ以上のゲート電極が絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接しており、前記ゲート電極と仕事関数の異なる金属または半導体で構成される電極が絶縁膜を介して半導体基板中のチャネルと同極性の領域と接しており、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域が電気的に接続されており、前記ゲート電極と前記仕事関数の異なる電極が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のMISFETは半導体で構成される1つ以上のゲート電極が絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接しており、前記ゲート電極と逆極性の半導体で構成される電極が絶縁膜を介して半導体基板中のチャネルと同極性の領域と接しており、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域が電気的に接続されており、前記ゲート電極と前記逆極性の電極が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のMISFETは、SOI基板上に分離部の底面がSOI基板の埋め込み酸化膜に達する深い素子分離と達しない浅い素子分離を形成し、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域の間は浅い素子分離とし、それ以外には深い素子分離を使用することを特徴とする。
【0017】
また、本発明のMISFETは金属または半導体で構成された1つ以上のゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接し、さらに前記複数の金属または半導体と仕事関数の等しい金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の前記複数のチャネルと逆極性の領域と接し、さらに前記複数のチャネル領域と前記逆極性の領域が電気的に接続されており、前記複数のゲート電極と前記仕事関数の等しい金属または半導体が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のMISFETは半導体で構成された1つ以上のゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接し、さらに前記複数のゲート電極と同じ極性の半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の前記複数のチャネルと逆極性の領域と接し、さらに前記複数のチャネル領域と前記逆極性の領域が電気的に接続されており、前記複数のゲート電極と前記同じ極性の半導体が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0019】
【作用】
本発明では、ボディ電圧をゲート電圧に連動させて変化させることで、ゲート電圧が高い時にはボディ電圧が高くなってしきい値が下がり、大きなオン電流が得られ、ゲート電圧が低い時には逆に小さなオフ電流が得られる。さらにゲート電極とボディとは絶縁膜で接しているので、その間には絶縁膜のリーク分の電流しか流れないため、ゲート電圧を0.6V以上に上げることができる。さらに、ゲート電極とボディの間には能動的なスイッチは無いので制御回路の必要がない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1に示す。図1はn型の MISFETの例である。図のようにゲート電極にn+領域1とp+領域2を形成する。さらに、この2つの領域を抵抗性接触の金属配線8で接続する。これによりn+領域1とp+領域2の電圧は常に等しくなる。基板中のpウェル領域7には外部から電圧を加えるための端子は設けない。また、n+ソース領域3とn+ドレイン領域4を含むMISFETの素子領域は素子分離用絶縁膜5によって他のMISFETと分離されている。ここで正のゲート電圧を印加すると、n+ゲート電極1下のpウェル領域7には反転層が形成されるが、p+ゲート電極2下には形成されない。このため、p+ゲート電極2とpウェル領域7はゲート絶縁膜6を介してリーク電流が流れる。このリーク電流によりpウェル領域7の電圧はp+ゲート電極2に追従して変化し、MISFETのしきい値電圧はゲート電圧が高い時には低く、低い時には高くなる。この結果MISFETはオフ時にはしきい値が高いためにリーク電流が小さく、オン時にはしきい値が低い値ために大きなオン電流が得られる。
【0021】
【実施例】
図1の実施の形態において、実際の構造は例えば図2のようになる。図2は本発明の第1の実施例を示す図で、シリコン基板上のpウェル7に形成されたn型のバルク MISFETの例である。バルクMISFETの場合、シリコン基板中には不純物の導入により導電型を変化させたnウェルまたはpウェルの領域があり、n型のバルク MISFETはpウェル内、p型のバルク MISFETはnウェル内に形成されるものとする。以降の実施例において本発明はp型のMISFETでも可能で、この場合は、MISFETはnウェルに形成される。また、本発明の半導体材料はシリコンに限らず、ゲルマニウム、炭素、ガリウム砒素、ガリウム燐、インジウム砒素、インジウム燐もしくはこれらの混晶でも良い。また、ゲート電極の材料はポリシリコンなどの多結晶のほかに単結晶やアモルファスも使用することができる。
【0022】
図でゲート電極には仕事関数が小さく、n型シリコンの仕事関数に近い金属の領域11と仕事関数が大きく、p型シリコンの仕事関数に近い金属の領域12がある。両方の金属は抵抗性の接触で電気的に接続されている。これにより両者の電圧は常に等しくなる。ここでp型シリコンに近い金属としては例えばニッケル・コバルト、モリブデンなどを使用し、n型シリコンに近い金属には例えばチタン、タンタルなどを使用する。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。さらにpウェル7は全体をnウェル9で囲むことで抵抗性の接触により電気的に外部と接続することは行なわないものとする。
【0023】
図3は本発明の第2の実施例を示す図で、n型のバルクMISFETの例である。ゲート電極にはn+ポリシリコン部分21とp+ポリシリコン部分22を形成し、抵抗性接触の金属配線8で両者を電気的に接続する。これにより両者の電圧は常に等しくなる。MISFETが形成されるpウェル7は全体がnウェル9で囲まれており、外部から電圧を加えるための抵抗性接触の端子はない。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。
【0024】
図4は本発明の第3の実施例を示す図で、n型のバルク MISFETの例である。ゲート電極にはn+ポリシリコン部分21とp+ポリシリコン部分22を形成する。さらにシリサイド化反応によりポリシリコン電極21と22の上部を金属シリサイド31とする。この時のシリサイド化用の金属としては例えばチタン、タングステン、コバルト、ニッケルを使用する。シリサイド化によりゲート電極の上部31と下部のn+ポリシリコン21およびp+ポリシリコン22が抵抗性の接触となるので、n+ポリシリコン21およびp+ポリシリコン22の電圧は常に等しくなる。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。
【0025】
図5は本発明の第4の実施例を示す図で、n型のSOI MISFETの例である。図ではpボディ部41が図2〜4におけるpウェルの働きをする。pボディ41は埋め込み絶縁膜42および素子分離用絶縁膜5によって他のMISFETのボディ部および支持基板43と絶縁されている。ゲート電極の構造はバルクの場合と同じである。図ではゲート電極にはn+ポリシリコン部21とp+ポリシリコン部22を形成しているが、仕事関数の異なる2種の金属もしくは金属と半導体を使用することもできる。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がボディとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。
【0026】
図6は図2〜4の動作を説明するための図で、左図のB−B’とC−C’の部分の断面を右図に示している。図ではSOI MISFETでゲート電極がn+ポリシリコン21とp+ポリシリコン22の例を示しているがバルクMISFETでも動作は同じである。以下でオフ時とはソースとゲートが0Vでドレインを電源電圧とした状態、オン時とはソースが0Vでドレインとゲートを電源電圧とした状態である。
【0027】
オン時はn+ポリシリコン21の領域ではB−B’の断面のように大きな空乏領域52とチャネル51が形成される。p+ポリシリコン22の領域ではC−C’の断面のように空乏領域52は小さく、チャネルは形成されない。B−B’ではボディにはチャネル51でのインパクトイオン化により発生した電流Iiが流れ込み、C−C’ではゲート絶縁膜を介したリーク電流IGBが流れ込む。さらにボディとソース・ドレインの間にはp−n接合が形成されているので、この部分を流れる電流IBS(ボディ−ソース間)、IBD(ボディ−ドレイン間)が存在する。これら4つの電流のつりあいによりボディの電圧が決定される。オフ時にはインバクトイオン化が起こらないのでIiがなくなる。
【0028】
従来のMISFETはC−C’部分がないためにオフ時ではIBSとIBD、ゲート電圧をしきい値以上ではIBS、IBD、Iiで決定されていた。このためオフ時ではボディ電圧に対するドレイン電圧の寄与、つまりIBDの影響が大きくなって、MISFETのオフ時のボディ電圧が上がりしきい値の低下によってオフ電流が増大していた。これに対して本発明では、オフ時はIBS、IBD、IGBでボディ電圧が決まる。よってゲート絶縁膜6を十分薄くしてIGBを大きくするとボディ電圧に対するゲート電圧の寄与を大きくできるのでオフ時のボディ電圧が下がり、しきい値の上昇によってオフ電流を減少させることができる。
【0029】
逆にオン時には従来はIBS、IBD、Iiでボディ電圧が決定されていたものが、本発明ではIBS、IBD、Ii、IGBで決定されるので、IGBの分だけボディ電圧を高めることができる。これによりしきい値が下がってオン電流が増加する。さらに、IGBはゲート絶縁膜6を介して流れる電流であるから、ゲート電極からボディを介してソース・ドレインに流れる電流はゲート電極とボディを直接に抵抗性の材料で接続する従来の方式に比べると小さい。このため、0.6V以上の高い電源電圧を印加してもこの電流は十分小さいので、MISFET全体としてのリーク電流を抑制できる。
【0030】
図7(a)は本発明のSOI MISFETのボディ電圧の測定値、図7(b)は従来のSOI MISFETのボディ電圧の測定値である。測定した試料はいずれもゲート長0.18μmのnMOSで、ゲート絶縁膜はいずれもシリコン酸化膜で、膜厚は本発明の試料が1.9nm、従来の試料が2.6nmである。図にはゲート電圧一定でドレイン電圧を変化させたときのドレイン電流を実線で、ボディ電圧を点線で示している。本発明の試料ではボディ電圧はほぼゲート電圧で決定され、ドレイン電圧依存性は小さい。これに対して従来の試料ではゲート電圧依存性は小さく、ボディ電圧はほぼドレイン電圧で決定される。また、本発明の試料ではボディ電圧はゲートやドレインの電圧を0.6V以上としても0.6V程度までしか上がらない。
【0031】
図8は本発明と従来のSOI MISFETのオン電流とオフ電流を比較した図である。図はゲート長0.18μm、ゲート絶縁膜厚1.9nmのnMOSの例である。図で▲は本発明、□は従来のSOI MISFET、●は従来のSOI MISFETでボディ電圧を外部から制御した場合である。図のように従来のSOI MISFETのオン電流とオフ電流はボディ電圧を外部から制御して0.5Vとした場合とほぼ同じであるのに対して、本発明ではオン電流は従来のSOI MISFETとほぼ同じで、オフ電流が2桁小さい。つまり本発明は従来のSOI MISFETよりも高いオンオフ比が得られている。
【0032】
図9は本発明の第5の実施例を示す図で、n型のバルク MISFETの例である。図のようにシリコン基板中にnウェル83で囲まれたpウェル82を形成し、その中に複数のMISFETを形成する。さらに、pウェル領域82中に素子領域とは別にp型の活性領域84を形成する。各MISFETのゲート電極1はn型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、例えばチタン、タンタルなどを用い、p型の活性領域の上にはゲート絶縁膜を介してp型ポリシリコンもしくはp型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、ニッケル・コバルト、モリブデンなどの電極81を形成する。さらに、各MISFETのゲート電極1とp型の活性領域の上の電極81を抵抗性接触の金属で接続する。この時、各MISFETのウェル領域85とp型の活性領域84は同じpウェル82に形成されているので、電気的に接続されており、同じ電圧となる。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。このため、各MISFETの断面は図6のB−B’のようになり、p型の活性領域の断面は図6のC−C’のようになる。この結果、pウェル82全体の電圧はゲート電極1によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0033】
図10は本発明の第6の実施例を示す図で、n型のSOI MISFETの例である。図のようにSOI基板中に分離の底が埋め込み酸化膜42まで達する深い素子分離92と達しない浅い素子分離91を形成する。MISFETのゲート電極はn型ポリシリコン21とする。SOIシリコン基板中にMISFETとMISFETのボディと同極性のp型の活性領域94を形成する。ここでMISFETのボディ領域93とp型の活性領域94の間の素子分離には浅い素子分離91を使用し、その他の分離には深い素子分離92を使用する。これによりMISFETのボディ領域93とp型の活性領域94は電気的に接続されており、同じ電圧となる。さらにp型の活性領域94の上にはゲート絶縁膜6を介してp型ポリシリコン電極81を形成する。MISFETのn型ポリシリコン電極21とp型ポリシリコン電極81は抵抗性接触の金属8で接続する。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がボディ93とソース3・ドレイン4を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。これによりMISFETのボディ電圧はゲート電極によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0034】
図11は本発明の第7の実施例を示す図で、n型のバルク MISFETの例である。図のようにシリコン基板中にnウェル83で囲まれたpウェル82を形成し、その中に複数のMISFETを形成する。さらに、nウェル領域83はpウェル103で囲まれる。nウェル領域83にはn型の活性領域102を形成する。図ではpウェル82を囲むnウェルとpウェル103で囲まれるnウェル領域は同一であるが、両者は必ずしも同じである必要はなく、別々のnウェルを使用することも出来る。各MISFETのゲート電極1はn型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、例えばチタン、タンタルなどを用い、n型の活性領域102の上にはゲート絶縁膜6を介してn型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、ニッケル・コバルト、モリブデンなどの電極101を形成する。さらに、各MISFETのゲート電極1とn型の活性領域の上の電極101は直接に接触させるか、もしくは抵抗性接触の金属8で接続する。さらに、pウェル領域8にp+コンタクト領域104を形成し、n型の活性領域102を含むnウェル領域にn+のコンタクト領域105を形成する。p+コンタクト領域104とn+コンタクト領域105は抵抗性接触の金属で接続する。これにより各MISFETのウェル領域106とn型の活性領域102は電気的に接続されており、同じ電圧となる。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェル106とソース3・ドレイン4を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。これによりMISFETのウェル電圧はゲート電極によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0035】
図12は本発明の第8の実施例を示す図で、n型のSOI MISFETの例である。MISFETのゲート電極はn型ポリシリコン21とする。SOIシリコン基板中にMISFETとMISFETのボディ41と逆極性のn型の活性領域112を形成する。MISFETのボディ41と浅い素子分離91の下部を介して電気的につながるp+コンタクト領域104とn型の活性領域112と浅い素子分離91の下部を介して電気的につながるn+コンタクト領域105を形成する。p+コンタクト領域104とn+コンタクト領域105は抵抗性接触の金属で接続する。これにより各MISFETのボディ領域41とn型の活性領域112は電気的に接続されており、同じ電圧となる。さらにn型の活性領域112の上にはゲート絶縁膜6を介してn型ポリシリコン電極101を形成し、この電極をMISFETのn型ポリシリコン電極21と接続する。両者は同極性であるから同じ電圧となる。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がボディとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。これによりMISFETのボディ電圧はゲート電極によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によればSOI MISFETのボディ電圧をゲート電圧で制御することによって高いオン電流と低いオフ電流を両立できる。さらにゲート電極とボディを、絶縁膜を介して接触させることによって、ゲートからボディを介してソース・ドレインに流れる電流が抑制できるので、0.6V以上の高い電源電圧でも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す図である。
【図6】本発明の動作を説明するための図である。
【図7】本発明と従来のMISFETのボディ電圧の測定結果である。
【図8】本発明の従来のMISFETのオン電流とオフ電流の測定値である。
【図9】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図10】本発明の第6の実施例を示す図である。
【図11】本発明の第7の実施例を示す図である。
【図12】本発明の第8の実施例を示す図である。
【図13】従来のMISFETの1例を示す図である。
【図14】従来のMISFETの他の例を示す図である。
【図15】従来のMISFETの動作を説明する図である。
【符号の説明】
1:n+ゲート電極
2:p+ゲート電極
3:n+ソース領域
4:n+ドレイン領域
5:素子分離用絶縁膜
6:ゲート絶縁膜
7:pウェル領域
8:金属配線
9:nウェル領域
11:n型シリコンの仕事関数に近い金属の領域
12:p型シリコンの仕事関数に近い金属の領域
21:n+ポリシリコン
22:p+ポリシリコン
31:シリサイド部
41:pボディ
42:埋め込み絶縁膜
43:支持基板
51:チャネル
52:空乏領域
53:ボディ
54:ボディ−ソース電流
55:ボディ−ドレイン電流
56:インパクトイオン化電流
57:ゲート−ボディ電流
81:p型ポリシリコンもしくはp型ポリシリコンに仕事関数が近い金属電極
82:pウェル
83:nウェル
84:p型の活性領域
85:MISFETのウェル領域
91:浅い素子分離
92:深い素子分離
93:MISFETのボディ領域
94:p型の活性領域
101:n型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属電極
102:n型の活性領域
103:pウェル
104:p+コンタクト領域
105:n+コンタクト領域
106:MISFETのウェル領域
112:n型の活性領域
【発明の属する技術分野】
本発明はMISFETに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のMISFETではゲート電極は図13に示すようにn+またはp+の1つの極性のみ、もしくは1種類の金属で構成されていた。また、図14のようにn+電極とp+電極を持つものもあったが、n+電極とp+電極の間の接続はp−n接合になっていたため、両者の電圧は等しくなかった(特許文献1)。
【0003】
図15は従来のMISFETの動作を説明するための図である。図はn型のSOI MISFETの場合を示している。基板端子が接続されていないバルクMISFETやSOI MISFETでは基板またはボディ53の電圧が動的に変化し、これによってオン電流が動的に変化するヒストリー効果が起こる。このボディ電圧はチャネル部51でのインパクトイオン化による電流Iiやボディ53とソース3・ドレイン4の間のp−n接合を流れる電流IBS,IBDのつりあいで決定される。
【0004】
ボディ電圧の動的な変化が起こると回路設計が困難になるために、従来はボディ電圧の変化を抑制するような素子構造が使用されていた。例えば、ボディ部から電極を引き出して外部から電圧を加えてボディ電圧を安定させる方式が使用されていた(特許文献2)。また、ボディ部とソース・ドレイン部との間のp−n接合を流れる電流IBS,IBDを増加させることで、等価的なボディ部とソース・ドレイン部との間の抵抗値を小さくすることでボディ電圧を安定させる方式も使用されていた(特許文献3、4)。この場合、リーク電流を増加させるためにイオン注入によってp−n接合に欠陥を生成する方式が使用されていた。
【0005】
また、ボディ部から電極を引き出してゲート電極と接続し、ゲート電極に連動させてボディ電圧を変化させる方式(Dynamic Threshold Voltage Metal Oxide Semiconductor, DTMOS)も使用されていた。この場合、ゲート電極とボディとの接続は直接に低抵抗の金属で接続する方法と、スイッチを間に挟んでタイミングにより導通状態を変化させる方法が使用されていた(特許文献5)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−168340号公報
【特許文献2】
特開平10−242477号公報
【特許文献3】
特開平09−139434号公報
【特許文献4】
特開平11−040811号公報
【特許文献5】
特開平09−045883号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のゲート電極がn+のみ、p+のみ、もしくは1種の金属の場合にはゲート電極の電圧で基板もしくはボディの電圧を制御することはできなかった。このためオン電流を動的に変化させることは出来ず、高いオン電流と低いオフ電流を両立させることは出来なかった。
【0008】
ボディ電圧の変化を抑制するとオン電流の動的な変化も抑制されるが、この状態ではSOI MISFETのオン電流とオフ電流はバルクMISFETと同じとなり、オン電流での長所が失われる。
【0009】
また、ゲート電極に連動させてボディ電圧を変化させる方式では、ゲート電極とボディを直接に接続するとボディとソース・ドレイン間でp−n接合の順方向電流が大きくなるため、ゲート電圧を0.6V程度までしか上げられないという問題があった。また、スイッチ挟んで導通状態を変化させる方式ではスイッチの制御のための回路が必要になるという問題があった。また、ゲート電極にn+電極とp+電極を両方持たせた場合でもn+電極とp+電極の間の接続がp−n接合のため、両者の電圧は等しくなかった。このためにゲート電極の電圧で基板もしくはボディの電圧を制御することはできなかった。
【0010】
本発明の目的はSOI MISFETのボディ電圧を制御して大きなオン電流と小さなオフ電流を両立させる方式を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明のMISFETは、ゲート電極に仕事関数の異なる2種の金属または半導体の部分を形成し、前記2種の金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに2種の金属または半導体が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のMISFETはゲート電極にソース・ドレイン領域と同極性の半導体の部分と逆極性の半導体の部分を形成し、前記同極性の部分と逆極性の部分がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに前記同極性の部分と逆極性の部分が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のMISFETは基板がSOI構造であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のMISFETは金属または半導体で構成される1つ以上のゲート電極が絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接しており、前記ゲート電極と仕事関数の異なる金属または半導体で構成される電極が絶縁膜を介して半導体基板中のチャネルと同極性の領域と接しており、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域が電気的に接続されており、前記ゲート電極と前記仕事関数の異なる電極が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のMISFETは半導体で構成される1つ以上のゲート電極が絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接しており、前記ゲート電極と逆極性の半導体で構成される電極が絶縁膜を介して半導体基板中のチャネルと同極性の領域と接しており、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域が電気的に接続されており、前記ゲート電極と前記逆極性の電極が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のMISFETは、SOI基板上に分離部の底面がSOI基板の埋め込み酸化膜に達する深い素子分離と達しない浅い素子分離を形成し、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域の間は浅い素子分離とし、それ以外には深い素子分離を使用することを特徴とする。
【0017】
また、本発明のMISFETは金属または半導体で構成された1つ以上のゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接し、さらに前記複数の金属または半導体と仕事関数の等しい金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の前記複数のチャネルと逆極性の領域と接し、さらに前記複数のチャネル領域と前記逆極性の領域が電気的に接続されており、前記複数のゲート電極と前記仕事関数の等しい金属または半導体が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のMISFETは半導体で構成された1つ以上のゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接し、さらに前記複数のゲート電極と同じ極性の半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の前記複数のチャネルと逆極性の領域と接し、さらに前記複数のチャネル領域と前記逆極性の領域が電気的に接続されており、前記複数のゲート電極と前記同じ極性の半導体が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0019】
【作用】
本発明では、ボディ電圧をゲート電圧に連動させて変化させることで、ゲート電圧が高い時にはボディ電圧が高くなってしきい値が下がり、大きなオン電流が得られ、ゲート電圧が低い時には逆に小さなオフ電流が得られる。さらにゲート電極とボディとは絶縁膜で接しているので、その間には絶縁膜のリーク分の電流しか流れないため、ゲート電圧を0.6V以上に上げることができる。さらに、ゲート電極とボディの間には能動的なスイッチは無いので制御回路の必要がない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1に示す。図1はn型の MISFETの例である。図のようにゲート電極にn+領域1とp+領域2を形成する。さらに、この2つの領域を抵抗性接触の金属配線8で接続する。これによりn+領域1とp+領域2の電圧は常に等しくなる。基板中のpウェル領域7には外部から電圧を加えるための端子は設けない。また、n+ソース領域3とn+ドレイン領域4を含むMISFETの素子領域は素子分離用絶縁膜5によって他のMISFETと分離されている。ここで正のゲート電圧を印加すると、n+ゲート電極1下のpウェル領域7には反転層が形成されるが、p+ゲート電極2下には形成されない。このため、p+ゲート電極2とpウェル領域7はゲート絶縁膜6を介してリーク電流が流れる。このリーク電流によりpウェル領域7の電圧はp+ゲート電極2に追従して変化し、MISFETのしきい値電圧はゲート電圧が高い時には低く、低い時には高くなる。この結果MISFETはオフ時にはしきい値が高いためにリーク電流が小さく、オン時にはしきい値が低い値ために大きなオン電流が得られる。
【0021】
【実施例】
図1の実施の形態において、実際の構造は例えば図2のようになる。図2は本発明の第1の実施例を示す図で、シリコン基板上のpウェル7に形成されたn型のバルク MISFETの例である。バルクMISFETの場合、シリコン基板中には不純物の導入により導電型を変化させたnウェルまたはpウェルの領域があり、n型のバルク MISFETはpウェル内、p型のバルク MISFETはnウェル内に形成されるものとする。以降の実施例において本発明はp型のMISFETでも可能で、この場合は、MISFETはnウェルに形成される。また、本発明の半導体材料はシリコンに限らず、ゲルマニウム、炭素、ガリウム砒素、ガリウム燐、インジウム砒素、インジウム燐もしくはこれらの混晶でも良い。また、ゲート電極の材料はポリシリコンなどの多結晶のほかに単結晶やアモルファスも使用することができる。
【0022】
図でゲート電極には仕事関数が小さく、n型シリコンの仕事関数に近い金属の領域11と仕事関数が大きく、p型シリコンの仕事関数に近い金属の領域12がある。両方の金属は抵抗性の接触で電気的に接続されている。これにより両者の電圧は常に等しくなる。ここでp型シリコンに近い金属としては例えばニッケル・コバルト、モリブデンなどを使用し、n型シリコンに近い金属には例えばチタン、タンタルなどを使用する。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。さらにpウェル7は全体をnウェル9で囲むことで抵抗性の接触により電気的に外部と接続することは行なわないものとする。
【0023】
図3は本発明の第2の実施例を示す図で、n型のバルクMISFETの例である。ゲート電極にはn+ポリシリコン部分21とp+ポリシリコン部分22を形成し、抵抗性接触の金属配線8で両者を電気的に接続する。これにより両者の電圧は常に等しくなる。MISFETが形成されるpウェル7は全体がnウェル9で囲まれており、外部から電圧を加えるための抵抗性接触の端子はない。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。
【0024】
図4は本発明の第3の実施例を示す図で、n型のバルク MISFETの例である。ゲート電極にはn+ポリシリコン部分21とp+ポリシリコン部分22を形成する。さらにシリサイド化反応によりポリシリコン電極21と22の上部を金属シリサイド31とする。この時のシリサイド化用の金属としては例えばチタン、タングステン、コバルト、ニッケルを使用する。シリサイド化によりゲート電極の上部31と下部のn+ポリシリコン21およびp+ポリシリコン22が抵抗性の接触となるので、n+ポリシリコン21およびp+ポリシリコン22の電圧は常に等しくなる。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。
【0025】
図5は本発明の第4の実施例を示す図で、n型のSOI MISFETの例である。図ではpボディ部41が図2〜4におけるpウェルの働きをする。pボディ41は埋め込み絶縁膜42および素子分離用絶縁膜5によって他のMISFETのボディ部および支持基板43と絶縁されている。ゲート電極の構造はバルクの場合と同じである。図ではゲート電極にはn+ポリシリコン部21とp+ポリシリコン部22を形成しているが、仕事関数の異なる2種の金属もしくは金属と半導体を使用することもできる。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がボディとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。
【0026】
図6は図2〜4の動作を説明するための図で、左図のB−B’とC−C’の部分の断面を右図に示している。図ではSOI MISFETでゲート電極がn+ポリシリコン21とp+ポリシリコン22の例を示しているがバルクMISFETでも動作は同じである。以下でオフ時とはソースとゲートが0Vでドレインを電源電圧とした状態、オン時とはソースが0Vでドレインとゲートを電源電圧とした状態である。
【0027】
オン時はn+ポリシリコン21の領域ではB−B’の断面のように大きな空乏領域52とチャネル51が形成される。p+ポリシリコン22の領域ではC−C’の断面のように空乏領域52は小さく、チャネルは形成されない。B−B’ではボディにはチャネル51でのインパクトイオン化により発生した電流Iiが流れ込み、C−C’ではゲート絶縁膜を介したリーク電流IGBが流れ込む。さらにボディとソース・ドレインの間にはp−n接合が形成されているので、この部分を流れる電流IBS(ボディ−ソース間)、IBD(ボディ−ドレイン間)が存在する。これら4つの電流のつりあいによりボディの電圧が決定される。オフ時にはインバクトイオン化が起こらないのでIiがなくなる。
【0028】
従来のMISFETはC−C’部分がないためにオフ時ではIBSとIBD、ゲート電圧をしきい値以上ではIBS、IBD、Iiで決定されていた。このためオフ時ではボディ電圧に対するドレイン電圧の寄与、つまりIBDの影響が大きくなって、MISFETのオフ時のボディ電圧が上がりしきい値の低下によってオフ電流が増大していた。これに対して本発明では、オフ時はIBS、IBD、IGBでボディ電圧が決まる。よってゲート絶縁膜6を十分薄くしてIGBを大きくするとボディ電圧に対するゲート電圧の寄与を大きくできるのでオフ時のボディ電圧が下がり、しきい値の上昇によってオフ電流を減少させることができる。
【0029】
逆にオン時には従来はIBS、IBD、Iiでボディ電圧が決定されていたものが、本発明ではIBS、IBD、Ii、IGBで決定されるので、IGBの分だけボディ電圧を高めることができる。これによりしきい値が下がってオン電流が増加する。さらに、IGBはゲート絶縁膜6を介して流れる電流であるから、ゲート電極からボディを介してソース・ドレインに流れる電流はゲート電極とボディを直接に抵抗性の材料で接続する従来の方式に比べると小さい。このため、0.6V以上の高い電源電圧を印加してもこの電流は十分小さいので、MISFET全体としてのリーク電流を抑制できる。
【0030】
図7(a)は本発明のSOI MISFETのボディ電圧の測定値、図7(b)は従来のSOI MISFETのボディ電圧の測定値である。測定した試料はいずれもゲート長0.18μmのnMOSで、ゲート絶縁膜はいずれもシリコン酸化膜で、膜厚は本発明の試料が1.9nm、従来の試料が2.6nmである。図にはゲート電圧一定でドレイン電圧を変化させたときのドレイン電流を実線で、ボディ電圧を点線で示している。本発明の試料ではボディ電圧はほぼゲート電圧で決定され、ドレイン電圧依存性は小さい。これに対して従来の試料ではゲート電圧依存性は小さく、ボディ電圧はほぼドレイン電圧で決定される。また、本発明の試料ではボディ電圧はゲートやドレインの電圧を0.6V以上としても0.6V程度までしか上がらない。
【0031】
図8は本発明と従来のSOI MISFETのオン電流とオフ電流を比較した図である。図はゲート長0.18μm、ゲート絶縁膜厚1.9nmのnMOSの例である。図で▲は本発明、□は従来のSOI MISFET、●は従来のSOI MISFETでボディ電圧を外部から制御した場合である。図のように従来のSOI MISFETのオン電流とオフ電流はボディ電圧を外部から制御して0.5Vとした場合とほぼ同じであるのに対して、本発明ではオン電流は従来のSOI MISFETとほぼ同じで、オフ電流が2桁小さい。つまり本発明は従来のSOI MISFETよりも高いオンオフ比が得られている。
【0032】
図9は本発明の第5の実施例を示す図で、n型のバルク MISFETの例である。図のようにシリコン基板中にnウェル83で囲まれたpウェル82を形成し、その中に複数のMISFETを形成する。さらに、pウェル領域82中に素子領域とは別にp型の活性領域84を形成する。各MISFETのゲート電極1はn型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、例えばチタン、タンタルなどを用い、p型の活性領域の上にはゲート絶縁膜を介してp型ポリシリコンもしくはp型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、ニッケル・コバルト、モリブデンなどの電極81を形成する。さらに、各MISFETのゲート電極1とp型の活性領域の上の電極81を抵抗性接触の金属で接続する。この時、各MISFETのウェル領域85とp型の活性領域84は同じpウェル82に形成されているので、電気的に接続されており、同じ電圧となる。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェルとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。このため、各MISFETの断面は図6のB−B’のようになり、p型の活性領域の断面は図6のC−C’のようになる。この結果、pウェル82全体の電圧はゲート電極1によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0033】
図10は本発明の第6の実施例を示す図で、n型のSOI MISFETの例である。図のようにSOI基板中に分離の底が埋め込み酸化膜42まで達する深い素子分離92と達しない浅い素子分離91を形成する。MISFETのゲート電極はn型ポリシリコン21とする。SOIシリコン基板中にMISFETとMISFETのボディと同極性のp型の活性領域94を形成する。ここでMISFETのボディ領域93とp型の活性領域94の間の素子分離には浅い素子分離91を使用し、その他の分離には深い素子分離92を使用する。これによりMISFETのボディ領域93とp型の活性領域94は電気的に接続されており、同じ電圧となる。さらにp型の活性領域94の上にはゲート絶縁膜6を介してp型ポリシリコン電極81を形成する。MISFETのn型ポリシリコン電極21とp型ポリシリコン電極81は抵抗性接触の金属8で接続する。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がボディ93とソース3・ドレイン4を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。これによりMISFETのボディ電圧はゲート電極によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0034】
図11は本発明の第7の実施例を示す図で、n型のバルク MISFETの例である。図のようにシリコン基板中にnウェル83で囲まれたpウェル82を形成し、その中に複数のMISFETを形成する。さらに、nウェル領域83はpウェル103で囲まれる。nウェル領域83にはn型の活性領域102を形成する。図ではpウェル82を囲むnウェルとpウェル103で囲まれるnウェル領域は同一であるが、両者は必ずしも同じである必要はなく、別々のnウェルを使用することも出来る。各MISFETのゲート電極1はn型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、例えばチタン、タンタルなどを用い、n型の活性領域102の上にはゲート絶縁膜6を介してn型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属、ニッケル・コバルト、モリブデンなどの電極101を形成する。さらに、各MISFETのゲート電極1とn型の活性領域の上の電極101は直接に接触させるか、もしくは抵抗性接触の金属8で接続する。さらに、pウェル領域8にp+コンタクト領域104を形成し、n型の活性領域102を含むnウェル領域にn+のコンタクト領域105を形成する。p+コンタクト領域104とn+コンタクト領域105は抵抗性接触の金属で接続する。これにより各MISFETのウェル領域106とn型の活性領域102は電気的に接続されており、同じ電圧となる。また、ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がウェル106とソース3・ドレイン4を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。これによりMISFETのウェル電圧はゲート電極によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0035】
図12は本発明の第8の実施例を示す図で、n型のSOI MISFETの例である。MISFETのゲート電極はn型ポリシリコン21とする。SOIシリコン基板中にMISFETとMISFETのボディ41と逆極性のn型の活性領域112を形成する。MISFETのボディ41と浅い素子分離91の下部を介して電気的につながるp+コンタクト領域104とn型の活性領域112と浅い素子分離91の下部を介して電気的につながるn+コンタクト領域105を形成する。p+コンタクト領域104とn+コンタクト領域105は抵抗性接触の金属で接続する。これにより各MISFETのボディ領域41とn型の活性領域112は電気的に接続されており、同じ電圧となる。さらにn型の活性領域112の上にはゲート絶縁膜6を介してn型ポリシリコン電極101を形成し、この電極をMISFETのn型ポリシリコン電極21と接続する。両者は同極性であるから同じ電圧となる。ゲート絶縁膜6の膜厚は絶縁膜を流れるリーク電流がボディとソース・ドレイン部を流れるリーク電流よりも大きくなるような膜厚が良く、例えば3nm以下とする。これによりMISFETのボディ電圧はゲート電極によって変化するので図8のような高いオンオフ比が得られる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によればSOI MISFETのボディ電圧をゲート電圧で制御することによって高いオン電流と低いオフ電流を両立できる。さらにゲート電極とボディを、絶縁膜を介して接触させることによって、ゲートからボディを介してソース・ドレインに流れる電流が抑制できるので、0.6V以上の高い電源電圧でも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す図である。
【図6】本発明の動作を説明するための図である。
【図7】本発明と従来のMISFETのボディ電圧の測定結果である。
【図8】本発明の従来のMISFETのオン電流とオフ電流の測定値である。
【図9】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図10】本発明の第6の実施例を示す図である。
【図11】本発明の第7の実施例を示す図である。
【図12】本発明の第8の実施例を示す図である。
【図13】従来のMISFETの1例を示す図である。
【図14】従来のMISFETの他の例を示す図である。
【図15】従来のMISFETの動作を説明する図である。
【符号の説明】
1:n+ゲート電極
2:p+ゲート電極
3:n+ソース領域
4:n+ドレイン領域
5:素子分離用絶縁膜
6:ゲート絶縁膜
7:pウェル領域
8:金属配線
9:nウェル領域
11:n型シリコンの仕事関数に近い金属の領域
12:p型シリコンの仕事関数に近い金属の領域
21:n+ポリシリコン
22:p+ポリシリコン
31:シリサイド部
41:pボディ
42:埋め込み絶縁膜
43:支持基板
51:チャネル
52:空乏領域
53:ボディ
54:ボディ−ソース電流
55:ボディ−ドレイン電流
56:インパクトイオン化電流
57:ゲート−ボディ電流
81:p型ポリシリコンもしくはp型ポリシリコンに仕事関数が近い金属電極
82:pウェル
83:nウェル
84:p型の活性領域
85:MISFETのウェル領域
91:浅い素子分離
92:深い素子分離
93:MISFETのボディ領域
94:p型の活性領域
101:n型ポリシリコンもしくはn型ポリシリコンに仕事関数が近い金属電極
102:n型の活性領域
103:pウェル
104:p+コンタクト領域
105:n+コンタクト領域
106:MISFETのウェル領域
112:n型の活性領域
Claims (10)
- ゲート電極に仕事関数の異なる2種の金属または半導体の部分を形成し、前記2種の金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに2種の金属または半導体が電気的に接続されていることを特徴とするMISFET。
- ゲート電極にソース・ドレイン領域と同極性の半導体の部分と逆極性の半導体の部分を形成し、前記同極性の部分と逆極性の部分がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の一つのチャネル領域と接し、さらに前記同極性の部分と逆極性の部分が電気的に接続されていることを特徴とするMISFET。
- 基板がSOI構造であることを特徴とする請求項1または2記載のMISFET。
- 金属または半導体で構成される1つ以上のゲート電極が絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接しており、前記ゲート電極と仕事関数の異なる金属または半導体で構成される電極が絶縁膜を介して半導体基板中のチャネルと同極性の領域と接しており、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域が電気的に接続されており、前記ゲート電極と前記仕事関数の異なる電極が電気的に接続されていることを特徴とするMISFET。
- 半導体で構成される1つ以上のゲート電極が絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接しており、前記ゲート電極と逆極性の半導体で構成される電極が絶縁膜を介して半導体基板中のチャネルと同極性の領域と接しており、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域が電気的に接続されており、前記ゲート電極と前記逆極性の電極が電気的に接続されていることを特徴とするMISFET。
- 基板がSOI構造であることを特徴とする請求項4または5記載のMISFET。
- SOI基板上に分離部の底面がSOI基板の埋め込み酸化膜に達する深い素子分離と達しない浅い素子分離を形成し、前記チャネルと前記チャネルと同極性の領域の間は浅い素子分離とし、それ以外には深い素子分離を使用することを特徴とする請求項6記載のMISFET。
- 金属または半導体で構成された1つ以上のゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接し、さらに前記複数の金属または半導体と仕事関数の等しい金属または半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の前記複数のチャネルと逆極性の領域と接し、さらに前記複数のチャネル領域と前記逆極性の領域が電気的に接続されており、前記複数のゲート電極と前記仕事関数の等しい金属または半導体が電気的に接続されていることを特徴とするMISFET。
- 半導体で構成された1つ以上のゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の1つ以上のチャネル領域とそれぞれ接し、さらに前記複数のゲート電極と同じ極性の半導体がゲート絶縁膜を介して半導体基板中の前記複数のチャネルと逆極性の領域と接し、さらに前記複数のチャネル領域と前記逆極性の領域が電気的に接続されており、前記複数のゲート電極と前記同じ極性の半導体が電気的に接続されていることを特徴とするMISFET。
- 基板がSOI構造であることを特徴とする請求項8または9記載のMISFET。
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