JP2003015164A - エレクトロクロミック素子 - Google Patents

エレクトロクロミック素子

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JP2003015164A
JP2003015164A JP2001196733A JP2001196733A JP2003015164A JP 2003015164 A JP2003015164 A JP 2003015164A JP 2001196733 A JP2001196733 A JP 2001196733A JP 2001196733 A JP2001196733 A JP 2001196733A JP 2003015164 A JP2003015164 A JP 2003015164A
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electrochromic
substrate
conductive
ion conductive
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JP2001196733A
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Takaya Kubo
貴哉 久保
Masaki Minami
昌樹 南
Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な電極間隔を有するセルを作製するため
にビーズなどのスペーサー材料のセル内への配置を必ず
しも必須としないエレクトロクロミック素子を提供す
る。 【解決手段】 2枚の透明導電性基板にイオン伝導層が
挟持されているエレクトロクロミック素子であって、前
記導電性基板の少なくとも一方にエレクトロクロミック
層を有し、前記イオン伝導層が、ポリエーテル系高分子
化合物、ポリアクリロニトリル系高分子化合物およびポ
リアクリレート系高分子化合物から選ばれる高分子化合
物1種以上からなる高分子マトリックス中に、(a)支
持電解質および溶媒、(b)常温溶融塩、および(c)
常温溶融塩および溶媒、から選ばれる少なくとも1種以
上のイオン伝導性物質を含有してなるイオン伝導性シー
トであることを特徴とするエレクトロクロミック素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な構成のエレ
クトロクロミック素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種調光素子や表示素子等に
応用されるエレクトロクロミック素子としては、種々の
ものが提案されている。例えば、透明導電性基板(透明
導電膜付透明基板)、酸化発色型(または還元発色型)
エレクトロクロミック膜、電解質、対極基板が順次設け
らた構成の素子や、透明導電性基板、エレクトロクロミ
ック化合物を含有する電解質、対極基板が順次設けられ
ている素子などが代表的な構成として挙げられる。エレ
クトロクロミック素子を作製する場合は、特開昭63−
139321号公報や特開平2−155173号公報な
どに開示されている公知の方法で作製することができ
る。つまり、2枚の電極を均一な間隔で保持したセルを
作製し、電解液を注入・硬化する工程が用いられてい
る。しかしながら、この方法では均一な電極間隔を有す
るセルを作製するためには、ビーズなどのスペーサー材
料をセル内に配置する必要があり、このスペーサー材料
が視覚的な快適さを低減させるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような実
状に鑑み成されたものであり、均一な電極間隔を有する
セルを作製するためにビーズなどのスペーサー材料のセ
ル内への配置を必ずしも必須としないエレクトロクロミ
ック素子を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特
定のイオン伝導性シートを用いたエレクトロクロミック
素子が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は2枚の透明導電性
基板にイオン伝導層が挟持されているエレクトロクロミ
ック素子であって、前記導電性基板の少なくとも一方に
エレクトロクロミック層を有し、前記イオン伝導層が、
ポリエーテル系高分子化合物、ポリアクリロニトリル系
高分子化合物およびポリアクリレート系高分子化合物か
ら選ばれる高分子化合物1種以上からなる高分子マトリ
ックス中に、(a)支持電解質および溶媒、(b)常温
溶融塩、および(c)常温溶融塩および溶媒、から選ば
れる少なくとも1種以上のイオン伝導性物質を含有して
なるイオン伝導性シートであることを特徴とするエレク
トロクロミック素子に関する。さらには、一方の導電性
基板の導電面上に導電性微粒子をバインダーで結着した
部材が配置されていることを特徴とする前記記載のエレ
クトロクロミック素子に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のエレクトロクロミック素子は、2枚の透
明導電性基板にイオン伝導層が挟持されているエレクト
ロクロミック素子であって、前記導電性基板の少なくと
も一方にエレクトロクロミック層を有し、前記イオン伝
導層が、ポリエーテル系高分子化合物、ポリアクリロニ
トリル系高分子化合物およびポリアクリレート系高分子
化合物から選ばれる高分子化合物1種以上からなる高分
子マトリックス中に、(a)支持電解質および溶媒、
(b)常温溶融塩、および(c)常温溶融塩および溶
媒、から選ばれる少なくとも1種以上のイオン伝導性物
質を含有してなるイオン伝導性シートであることを特徴
とする。
【0006】まず、本発明のイオン伝導性シートについ
て説明する。本発明のイオン伝導性シートは、特定の高
分子化合物からなる高分子マトリックス中に、(a)支
持電解質および溶媒、(b)常温溶融塩、および(c)
常温溶融塩および溶媒、から選ばれる少なくとも1種以
上のイオン伝導性物質を含有してなることを特徴とす
る。本発明のイオン伝導性シートにおいては、(a)支
持電解質と溶媒、(b)常温溶融塩、(c)常温溶融塩
と溶媒、から選ばれる少なくとも1種以上のイオン伝導
性物質、あるいはさらに所望により添加する他の成分
が、ポリエーテル系高分子化合物、ポリアクリロニトリ
ル系高分子化合物およびポリアクリレート系高分子化合
物から選ばれる高分子化合物1種以上からなる高分子マ
トリックス中に保持されることによって固体状態または
ゲル状態が形成される。
【0007】本発明において高分子マトリックスとして
使用するポリエーテル系高分子化合物としては、分子末
端以外の主鎖部分がアルキレンオキシド構造からなる高
分子化合物である。ポリエーテル系高分子化合物は、エ
ポキシド、オキセタンおよびテトラヒドロフラン等の化
合物を開環重合することによって得ることができる。こ
れらのポリエーテル系高分子化合物は、それぞれ置換基
を有していても良い。具体的には、これらのポリエーテ
ル系高分子化合物としてはポリエチレンオキシド、ポリ
トリメチレンオキシド、ポリテトラヒドロフラン等が挙
げることができる。また置換基としては、例えば、アル
キル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、あ
るいはこれらの基がさらに置換基としてRO−(ここで
Rは、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表され
る基を有するものを挙げることができる。
【0008】アルキル基としては、例えば、炭素数1〜
20、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基が挙げら
れる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、
n−ブチル基、s−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、ドデシル基などが挙げられる。アルケニル基として
は、例えば、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜6
のアルケニル基が挙げられる。具体的には、ビニル基、
アリル基などが挙げられる。アリール基としては、例え
ば、炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜12のアリ
ール基が挙げられる。具体的には、フェニル基、トリル
基、p−エチルフェニル基、o−エチルフェニル基など
が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、炭素数
7〜30、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が
挙げられる。具体的には、ベンジル基、フェネチル基、
トリチル基が挙げられる。
【0009】上記置換基が、さらに置換基としてRO−
(Rは、前記炭化水素基を表し、好ましくは炭素数1〜
10のアルキル基を表す。)で表される基を有する置換
基としては、例えば、メトキシメチル基、2−メトキシ
エトキシメチル基、2−メトキシエトキシエチル基、p
−メトキシフェニル基、p−ブトキシフェニル基、p−
メトキシフェニルメチル基、p−メトキシスチリル基が
挙げられる。上記RO−で表される基を置換基として有
する置換基は、更に高分子量化されたものでも良く、例
えば、下記式(1)〜(8)で示される置換基が挙げら
れる。
【0010】
【化1】
【0011】上記式(1)〜(8)において、nは1〜
1000、好ましくは1〜200、さらに好ましくは3
〜100の整数を表す。これらの置換基を有するポリエ
ーテル系高分子化合物の具体例を以下に記載する。
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】上記式において、lおよびnは、それぞれ
1〜1,000、好ましくは1〜200、さらに好まし
くは3〜100の整数を表し、mは20〜100,00
0、好ましくは20〜50,000、さらに好ましくは
50〜20,000の整数を表す。なお、本明細書にお
いては、Etはエチル基、Buはブチル基、Phはフェ
ニル基を示す。
【0015】ポリエーテル系高分子化合物は、上記の繰
り返し単位を含む単独重合体に限らず、共重合体を使用
しても良い。その場合ランダム共重合体あるいはブロッ
ク共重合体のどちらを使用してもよい。共重合体からな
るポリエーテル系高分子化合物の例を以下に記載する。
共重合体の組成比はとくに限定されず、任意に選択する
ことができる。
【0016】
【化4】
【0017】上記式において、nは1〜1000、好ま
しくは1〜200、さらに好ましくは3〜100の整数
を表し、kおよびmは、それぞれ20〜100,00
0、好ましくは20〜50,000、さらに好ましくは
50〜20,000の整数を表す。
【0018】上記式で表される共重合体の分子末端は、
通常、水酸基、アルキル基、又はアリール基である。ア
ルキル基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル
基を挙げることができ、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−
オクチル基などが挙げられる。またアリール基として
は、例えば、炭素数6〜20のアリール基を挙げること
ができ、具体的には、フェニル基、ナフチル基などが挙
げられる。上記重合体の分子量は特に制限されないが、
室温で液状態でないことが必要であり、通常、分子量
は、1,000以上、好ましくは5,000以上であ
る。一方、分子量の上限は特に限定されないが、溶解性
あるいは溶融性等の性質を示すことが好ましく、通常
1,000万以下、好ましくは500万以下である。な
お、ここで示す分子量は、クロマトグラフィー(サイズ
排除クロマトグラフィー)による測定で求めた数平均分
子量である。以下、本明細書においては、重合体の分子
量については特に規定しない限り、前記数平均分子量を
示す。
【0019】本発明に用いるポリアクリロニトリル系高
分子化合物としては、特に限定されないが、アクリロニ
トリルの単独重合体、あるいは他の重合性モノマー、好
適にはラジカル重合性モノマーとの共重合体である。ア
クリロニトリルと共重合し得る共重合性モノマーとして
は、具体的には、プロピレン、塩化ビニリデン、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、スチレンなどを例示することができる。これらの
共重合性モノマーは、アクリロニトリル100質量部に
対して、1〜100質量部、好ましくは5〜80質量部
の範囲で使用することができる。また、これらの共重合
性モノマーを2種類以上添加しても良い。ポリアクリロ
ニトリル系高分子化合物の数平均分子量は、10,00
0〜10,000,000、好ましくは100,000
〜2,000,000、さらに好ましくは100,00
0から1,000,000の範囲で使用することができ
る。
【0020】本発明に用いるポリアクリレート系高分子
化合物としては、特に限定されないが、アクリレート類
およびメタクリレート類が挙げられ、アクリレート類の
モノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレートなどアルキル基を有するも
の、その他ベンジルアクリレート、フェニルアクリレー
トなどが挙げられる。さらに、エチレングリコールユニ
ットを有するものでも良い。具体的には、メトキシエチ
ルアクリレート、ジエチレングリコールメチルエーテル
アクリレート、トリエチレングリコールメチルエーテ
ル アクリレート、テトラエチレングリコールメチルエ
ーテル アクリレート、トリエチレングリコールエチル
エーテル アクリレート、トリエチレングリコールプロ
ピルエーテル アクリレート、トリエチレングリコール
フェニルエーテル アクリレートなどが挙げられる。
【0021】メタクリレート類では、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート
などのアルキル基を有するもの、その他ベンジルメタク
リレート、フェニルメタクリレートなどが挙げられる。
さらに、エチレングリコールユニットを有するものでも
良い。具体的には、メトキシエチルメタクリレート、ジ
エチレングリコールメチルエーテル メタクリレート、
トリエチレングリコールメチルエーテル メタクリレー
ト、テトラエチレングリコールメチルエーテルメタクリ
レート、トリエチレングリコールエチルエーテル メタ
クリレート、トリエチレングリコールプロピルエーテル
メタクリレート、トリエチレングリコールフェニルエ
ーテル メタクリレートがなど挙げられる。
【0022】これらのモノマーは単独重合あるいは2種
類以上のモノマーを用いて、好適にはラジカル重合によ
り重合体を形成することができる。これらの共重合体組
成は、任意に選択することができる。ポリアクリレート
系高分子化合物の数平均分子量は、10,000〜1
0,000,000、好ましくは100,000〜2,
000,000、さらに好ましくは100,000から
1,000,000の範囲で使用することができる。本
発明においては、これらの高分子化合物を2種以上組み
合わせて使用することも可能である。
【0023】次に、イオン伝導性物質について説明す
る。本発明のイオン伝導性物質としては、(a)支持電
解質および溶媒、(b)常温溶融塩、および(c)常温
溶融塩および溶媒、から選ばれる少なくとも1種以上の
イオン伝導性物質が用いられる。本発明において用いら
れる支持電解質としては、電気化学の分野又は電池の分
野で通常使用される塩類、酸類、アルカリ類が使用でき
る。
【0024】塩類としては、特に制限はなく、例えば、
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン
塩;4級アンモニウム塩;環状4級アンモニウム塩;4
級ホスホニウム塩などが使用でき、特にLi塩が好まし
い。塩類の具体例としては、ハロゲンイオン、SC
-、ClO4 -、BF4 -、CF3SO3 -、(CF3SO2
2-、(C25SO22-、PF6 -、AsF6 -、CH3
COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C25SO
23-から選ばれる対アニオンを有するLi塩、Na
塩、あるいはK塩が挙げられる。またハロゲンイオン、
SCN-、ClO4 -、BF4 -、CF3SO3 -、(CF3
22-、(C25SO22-、PF6 -、AsF6 -
CH3COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C2
5SO23-から選ばれる対アニオンを有する4級アン
モニウム塩、具体的には、(CH34NBF4、(C2
54NBF4、(n−C494NBF4、(C254
Br、(C254NClO4、(n−C494NCl
4、CH3(C253NBF4、(CH32(C25
2NBF 4、(CH34NSO3CF3、(C254NS
3CF3、(n−C494NSO3CF3、さらには、
【0025】
【化5】
【0026】等が挙げられる。またハロゲンイオン、S
CN-、ClO4 -、BF4 -、CF3SO 3 -、(CF3
22-、(C25SO22-、PF6 -、AsF6 -
CH3COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C2
5SO23-から選ばれる対アニオンを有するホスホニ
ウム塩、具体的には、(CH34PBF4、(C254
PBF4、(C374PBF4、(C494PBF4
が挙げられる。また、これらの混合物も好適に用いるこ
とができる。
【0027】酸類も特に限定されず、無機酸、有機酸な
どが使用でき、具体的には硫酸、塩酸、リン酸類、スル
ホン酸類、カルボン酸類などが使用できる。アルカリ類
も特に限定されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウムなどがいずれも使用可能である。
【0028】支持電解質の使用量は任意であるが、一般
的には、支持電解質は溶媒中に上限としては20M以
下、好ましくは10M以下、さらに好ましくは5M以下
存在していることが望ましく、下限としては通常0.0
1M以上、好ましくは0.05M以上、さらに好ましく
は0.1M以上存在していることが望ましい。またイオ
ン伝導性シート中に、上限値として20質量%以下、好
ましくは10質量%以下、下限値としては、0.01質
量%以上、好ましくは0.1質量%以上含有することが
好ましい。
【0029】次に、本発明において用いる溶媒について
説明する。本発明において、(a)成分および(c)成
分における溶媒としては、一般に電気化学セルや電池に
用いられる溶媒であればいずれも使用することができ
る。具体的には、無水酢酸、メタノール、エタノール、
テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、ニトロ
メタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、エチレ
ンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメトキシエタ
ン、プロピオンニトリル、グルタロニトリル、アジポニ
トリル、メトキシアセトニトリル、ジメチルアセトアミ
ド、メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジオ
キソラン、スルホラン、リン酸トリメチル、リン酸トリ
エチル、リン酸トリプロピル、リン酸エチルジメチル、
リン酸トリブチル、リン酸トリペンチル、リン酸トリへ
キシル、リン酸トリヘプチル、リン酸トリオクチル、リ
ン酸トリノニル、リン酸トリデシル、リン酸トリス(ト
リフフロロメチル)、リン酸トリス(ペンタフロロエチ
ル)、リン酸トリフェニルポリエチレングリコール、及
びポリエチレングリコール等が使用可能である。特に、
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメ
チルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニトリ
ル、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジオキソラン、
ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒド
ロフラン、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、
ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジメチル
スルホキシド、ジオキソラン、スルホラン、リン酸トリ
メチル、リン酸トリエチルが好ましい。溶媒はその1種
を単独で使用しても良いし、また2種以上を混合して使
用しても良い。
【0030】溶媒の使用量は特に制限はないが、通常、
イオン伝導性シート中に20質量%以上、好ましくは5
0質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であ
り、かつ98質量%以下、好ましくは95質量%以下、
さらに好ましくは90質量%以下の量で含有させること
ができる。
【0031】本発明に用られる常温溶融塩について説明
する。本発明において、(b)成分および(c)成分に
おける常温溶融塩とは、溶媒成分が含まれないイオン対
のみからなる常温において溶融している(即ち液状の)
イオン対からなる塩であり、通常、融点が20℃以下で
あり、20℃を越える温度で液状であるイオン対からな
る塩を示す。常温溶融塩はその1種を単独で使用するこ
とができ、また2種以上を混合しても使用することもで
きる。常温溶融塩の例としては、例えば、以下のものが
挙げられる。
【0032】
【化6】
【0033】(ここで、Rは炭素数2〜20、好ましく
は2〜10のアルキル基を示す。X-はハロゲンイオ
ン、SCN-、ClO4 -、BF4 -、(CF3SO2
2-、(C2 5SO22-、PF6 -、AsF6 -、CH3
COO-、CH3(C64)SO3 -、および(C25SO
23-から選ばれる対アニオンを表す。)
【0034】
【化7】
【0035】(ここで、R1およびR2は各々炭素数1
〜10のアルキル基(好ましくはメチル基またはエチル
基)、または炭素数7〜20、好ましくは7〜13のア
ラルキル基(好ましくはベンジル基)を示しており、互
いに同一でも異なっても良い。また、X-は対アニオン
を示し、具体的にはハロゲンイオン、SCN-、ClO4
-、BF4 -、(CF3SO22-、(C25SO2
2-、PF6 -、AsF6 -、CH3COO-、CH3(C6
4)SO3 -、(C25SO23-、F(HF)2.3 -など
を示す。)
【0036】
【化8】
【0037】(ここで、R1、R2、R3、R4は、各
々炭素数1以上、好ましくは炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数6〜12のアリール基(フェニル基など)、
またはメトキシメチル基などを示し、互いに同一でも異
なってもよい。また、X-は対アニオンを示し、具体的
にはハロゲンイオン、SCN-、ClO4 -、BF4 -
(CF3SO22-、(C25SO22-、PF6 -
AsF6 -、CH3COO-、CH3(C64)SO3 -
(C25SO23-、F(HF)2.3 -など示す。)
【0038】常温溶融塩の使用量は特に制限はないが、
通常、イオン伝導シート中に0.1質量%以上、好まし
くは1質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上で
あり、かつ70質量%以下、好ましくは60質量%以
下、さらに好ましくは50質量%以下の量で含有させる
ことができる。
【0039】本発明のイオン伝導性シートには、更に他
の成分を含有させることができる。含有させることがで
きる他の成分としては、紫外線吸収剤を挙げることがで
きる。用いることができる紫外線吸収剤としては、特に
限定されないが、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合
物、ベンゾフェノン骨格を有する化合物等の有機紫外線
吸収剤が代表的な物として挙げられる。
【0040】ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物と
しては、例えば、下記の一般式(9)で表される化合物
が好適に挙げられる。
【0041】
【化9】
【0042】一般式(9)において、R81は、水素原
子、ハロゲン原子または炭素数1〜10、好ましくは1
〜6のアルキル基を示す。ハロゲン原子としてはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。アルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロ
ヘキシル基等を挙げることができる。R81の置換位置
は、ベンゾトリアゾール骨格の4位または5位である
が、ハロゲン原子およびアルキル基は通常4位に位置す
る。R82は、水素原子または炭素数1〜10、好ましく
は1〜6のアルキル基を示す。アルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等を挙
げることができる。R83は、炭素数1〜10、好ましく
は1〜3のアルキレン基またはアルキリデン基を示す。
アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン
基、トリメチレン基、プロピレン基等を挙げることがで
き、またアルキリデン基としては、例えば、エチリデン
基、プロピリデン基等が挙げられる。
【0043】一般式(9)で示される化合物の具体例と
しては、3−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸、3−(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエ
チル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンエタン酸、3−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ
ベンゼンエタン酸、3−(5−メチル−2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−5−(1−メチルエチル)−
4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−
ジメチルベンジル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、3−(5−クロロ−2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチ
ルエチル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸オク
チルエステル等が挙げられる。
【0044】ベンゾフェノン骨格を有する化合物として
は、例えば、下記の一般式(10)〜(12)で示され
る化合物が好適に挙げられる。
【0045】
【化10】
【0046】上記一般式(10)〜(12)において、
92、R93、R95、R96、R98、及びR99は、互いに同
一もしくは異なる基であって、ヒドロキシル基、炭素数
1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基またはアルコ
キシ基を示す。アルキル基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、及びシクロヘキシル基を挙げること
ができる。またアルコキシ基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、
及びブトキシ基を挙げることができる。R91、R94、及
びR97は、炭素数1〜10、好ましくは1〜3のアルキ
レン基またはアルキリデン基を示す。アルキレン基とし
ては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン
基、及びプロピレン基を挙げることができる。アルキリ
デン基としては、例えば、エチリデン基、及びプロピリ
デン基が挙げられる。p1、p2、p3、q1、q2、
及びq3は、それぞれ別個に0乃至3の整数を表す。
【0047】上記一般式(10)〜(12)で表される
ベンゾフェノン骨格を有する化合物の好ましい例として
は、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−カルボン酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−カルボン酸、4−(2−ヒドロキ
シベンゾイル)−3−ヒドロキシベンゼンプロパン酸、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロ
キシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシ
ベンゾフェノン等が挙げられる。もちろん、これらを二
種以上組み合わせて使用することができる。
【0048】紫外線吸収剤の使用は任意であり、また使
用する場合の使用量も特に制限されるものではないが、
使用する場合はイオン伝導性シート中に0.1質量%以
上、好ましくは1質量%以上であり、20質量%以下、
好ましくは10質量%以下の範囲の量で含有させること
が望ましい。
【0049】次に本発明のイオン伝導性シートを製造す
る方法について説明する。本発明のイオン伝導性シート
は、前記のイオン伝導性物質、および所望により紫外線
吸収剤等の任意成分を高分子マトリックス成分中に配合
することにより得られる混合物を、公知の方法によりシ
ートに成形することにより得ることが出来る。この場合
の成形方法としては特に限定されず、押出し成型、キャ
スト法によるフィルム状態で得る方法などを挙げること
ができる。押出し成型については常法により行うことが
でき、高分子マトリックスと電解液を混合し、過熱溶融
した後、フィルム成型することが行われる。キャスト法
については、高分子マトリックスと電解液を混合し、さ
らに適当な希釈剤にて粘度調整を行い、キャスト法に用
いられる通常のコータにて塗布し、乾燥することで成膜
することができる。コータとしては、ドクタコータ、ブ
レードコータ、ロッドコータ、ナイフコータ、リバース
ロールコータ、グラビアコータ、スプレイコータ、カー
テンコータを用いることができ、粘度および膜厚により
使い分けることができる。
【0050】本発明におけるイオン伝導性シートは、イ
オン伝導度が、通常室温で1×10 -7S/cm以上、好
ましくは1×10-6S/cm以上、さらに好ましくは1
×10-5S/cm以上を示す。イオン伝導度は、複素イ
ンピーダンス法などの一般的な手法で求めることができ
る。イオン伝導性シートの厚さは、エレクトロクロミッ
ク素子の用途により適宜選択され、特に限定されない
が、下限としては、通常1μm以上、好ましくは10μ
m以上であり、上限としては通常3mm以下、好ましく
は1mm以下である。
【0051】また、本発明のイオン伝導性シートは、自
立性を有していることが望ましい。その場合、通常、2
5℃におけるその引張弾性率が5×104N/m2以上、
好ましくは1×105N/m2以上、最も好ましくは5×
105N/m2以上である特性を有することが望ましい。
なお、この引張弾性率は、通常用いられる引張り試験機
で、2cm×5cmの短冊状サンプルによって測定を行
った場合の値である。
【0052】次に、透明導電性基板について説明する。
透明導電性基板は、通常、透明基板上に透明電極層を積
層させて製造される。透明基板としては、特に限定され
ず、材質、厚さ、寸法、形状等は目的に応じて適宜選択
することができ、例えば無色あるいは有色ガラス、網入
りガラス、ガラスブロック等が用いられる他、無色ある
いは有色の透明性を有する樹脂でも良い。具体的には、
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ
アミド、ポリスルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン、トリ酢酸セルロース、ポリメチル
ペンテンなどが挙げられる。なお、本発明における透明
とは、10〜100%の透過率を有することであり、ま
た、本発明における基板とは、常温において平滑な面を
有するものであり、その面は平面あるいは曲面であって
もよく、また応力によって変形するものであってもよ
い。
【0053】また、電極の導電層を形成する透明導電膜
としては、本発明の目的を果たすものである限り特に限
定されないが、例えば金、銀、クロム、銅、タングステ
ンなどの金属薄膜、金属酸化物からなる導電膜などが挙
げられる。金属酸化物としては、例えば、酸化錫、酸化
亜鉛、酸化亜鉛や、これらに微量成分をドープしたIndi
um Tin Oxide(ITO(In23:Sn))、Fluorine
doped Tin Oxide(FTO(SnO2:F)、Aluminum
doped Zinc Oxide(AZO(ZnO:Al))などが好
適なものとして用いられる。膜厚は通常、100〜50
00μm、好ましくは500〜3000μmである。ま
た、表面抵抗(抵抗率)は、本発明の基板の用途により
適宜選択されるところであるが、通常、0.5〜500
Ω/sq、好ましくは2〜50Ω/sqである。
【0054】透明電極膜の形成法としては、特に限定さ
れなく、導電層として用いる前述の金属や金属酸化物の
種類により適宜公知の方法が選択使用されるところであ
るが、通常、真空蒸着法、イオンプレーティング法、C
VDあるいはスパッタリング法などが用いられる。いず
れの場合も基板温度20〜700℃の範囲内で形成され
るのが望ましい。
【0055】本発明のエレクトロクロミック素子におい
ては、導電性基板の少なくとも一方にはエレクトロクロ
ミック層を有している。本発明におけるエレクトロクロ
ミック層を構成する材料としては、酸化発色型エレクト
ロクロミック性化合物、還元発色型エレクトロクロミッ
ク性化合物のいずれでもよく、金属酸化物の無機化合
物、各種有機エレクトロクロミック性化合物などが挙げ
られるが、特に限定されない。具体的には、酸化タング
ステン、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化イリジ
ウム、酸化チタンなどの遷移金属酸化物やこれらを任意
の割合で含む酸化膜が挙げられる。また、成膜方法はゾ
ルゲル法、電気化学的方法などの湿式法や蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法、パルスレーザ
ーディポジションなどの真空成膜方式を用いることがで
きる。また、有機エレクトロクロミック性化合物として
は、ポリチオフェン、オリゴチオフェン、ポリピロー
ル、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレン、ポリア
ニリンや、ビオロゲン、金属フタロシアニン、ピラゾリ
ン、フェニレンジアミン、フェナジン、フェノキサジ
ン、フェノチアジン、テトラチアフルバレン及びフェロ
セン、またはこれらの誘導体等のエレクトロクロミック
化合物を含有する高分子が挙げられる。もちろん、これ
らの化合物を二種以上組み合わせて使用することもで
き、また膜形成方法も公知の方法により製造することが
できる。
【0056】本発明におけるエレクトロクロミック層の
厚さは、エレクトロクロミック化合物の種類やその他の
素子構成により適宜選択されるところであるが、通常
0.2μm〜2μm、好ましくは、0.3μm〜0.6
μm程度が望ましい。
【0057】本発明のエレクトロクロミック素子におい
ては、透明導電性基板の少なくとも一方にエレクトロク
ロミック層を有するものであるが、エレクトロクロミッ
ク層を有する導電性基板と対向する導電性基板として
は、(a)導電性基板を用いる形態、(b)他のエレク
トロクロミック層を有する導電性基板を用いる形態の
他、(c)導電性基板の導電面上に導電性微粒子をバイ
ンダーで結着した部材が対向電極基板全体として、対向
電極全体として必要とされる光透過性(または光反射
性)が損なわれない程度に配置されている形態が挙げら
れる。上記(c)の形態については、例えば、特開平6
―281970号公報、特開平10―239716号公
報等に具体的に記載されている。
【0058】なお、透明導電性基板の両方にエレクトロ
クロミック層を配置するケースにおいては、一方のエレ
クトロクロミック層が酸化性エレクトロクロミック層の
場合は、他方には還元性エレクトロクロミック層を、一
方のエレクトロクロミック層が還元性エレクトロクロミ
ック層の場合は、他方には酸化性エレクトロクロミック
層を用いることが好ましい。
【0059】本発明のエレクトロクロミック素子におい
ては、エレクトロクロミック層を有する導電性基板と対
向する導電性基板の導電面上に導電性微粒子をバインダ
ーで結着した部材が配置されていることが好ましい。
【0060】かかる導電性微粒子は、通常10-8S・c
-1以上、好ましくは10-5S・cm-1以上、さらに好
ましくは10-2S・cm-1以上の導電性を示す物質であ
ることが望ましい。また、これらの導電性微粒子は、通
常、1ファラッド/g以上、好ましくは5ファラッド/
g以上、さらに好ましくは10ファラッド/g以上の電
気容量を有するか、または1クローン/g以上、好まし
くは5クーロン/g以上、さらに好ましくは10クロー
ン/g以上の電荷量を蓄え得ることができるものが望ま
しい。このような微粒子を構成する材料物質としては、
具体的には例えば多孔質カーボン、インターカレション
材料、導電性高分子化合物又はこれらの混合物等が挙げ
られる。
【0061】本発明の1ファラッド/g以上の電気容量
を有する導電性微粒子としては、例えば表面積が10m
2/g以上、好ましくは50〜5000m2/g、特に好
ましくは300〜4000m2/gの範囲内の多孔質カ
ーボン等が挙げられ、特に活性炭等を好ましく挙げるこ
とができるがこれに限定されるものではない。このよう
な活性炭は、例えば、やしがら、石油ピッチ、フェノー
ル樹脂、レーヨン繊維、ポリアクリロニトリル繊維等を
炭化賦活処理する方法等により得ることができる。
【0062】本発明の1クローン/g以上の電荷量を蓄
え得る導電性微粒子としては、インターカレーション材
料、導電性高分子化合物等が挙げられるが、特に印加電
圧3V以内で前記電荷量を蓄え得ることができる材料が
好ましい。前記インターカレション材料としては、公知
のTiS2、MoS2等の2硫化物;CoO2、NiO2
の2酸化物;W1849、W2058等の酸化物等を挙げる
ことができる。一方前記導電性高分子化合物としては、
ポリアリニン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフ
ェニレンビニレン、ポリアセン等を主成分とし、ドーピ
ング等を行なって得られる導電性高分子化合物等を挙げ
ることができる。
【0063】また、前記微粒子の粒径は、本発明の目的
を損なわない限り特に限定されないが、通常500μm
〜0.1μm、好ましくは200μm〜0.3μm、さ
らに好ましくは50μm〜0.5μmの範囲の平均粒径
が望ましい。
【0064】本発明のエレクトロクロミック素子の例と
しては、例えば、図1に示す断面を有するエレクトロク
ロミック素子を好ましく挙げることができる。この素子
は、透明基板31上に透明導電膜32及び該透明導電膜
32上に形成したエレクトロクロミック層33を備えた
基板Aと、対向電極基板として、透明基板41上に透明
導電膜42及び該透明導電膜42上に形成したエレクト
ロクロミック層43を備えた基板Bを有している。そし
て、両者の間隙はイオン伝導性シート51が満たされ、
周辺がシール材61で密封され、透明導電膜(32,4
2)はリード線により電源に接続されている。本発明の
エレクトロクロミック素子を製造する方法は、特に限定
されないが、通常、基板Aとイオン伝導性シートと基板
Bを積層し、周辺部を適宜シールすることにより容易に
製造することができる。
【0065】
【発明の効果】本発明のエレクトロクロミック素子は、
イオン伝導性シートと電極との密着性が改善されている
とともに、高いイオン伝導性、機械強度、経時安定性を
有するなどの優れた特性を有する。また、本発明のエレ
クトロクロミック素子は、イオン伝導層中に必ずしもビ
ーズなどのスペーサー部材を必要としないことや、また
イオン伝導層がシート状であることから簡便に製造する
ことが可能となり、また、外観特性にも優れる。本発明
のエレクトロクロミック素子は各種用途に適用すること
ができ、例えば、窓、間仕切り、照明装置等の調光素子
や各種表示素子等に展開可能である。
【0066】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらになんら制限されるものではな
い。
【0067】[実施例1]ポリエチレンオキシド(数平均
分子量100万)4g及びプロピレンカーボネート2g
を混合し、これに1mol/LのLiBF4を200m
g添加し、アセトニトリルにて希釈し、加熱し均一溶液
を得た。このフィルムをポリテトラフルオロエチレン基
板上にドクターブレード法で塗布し、加熱乾燥をし、5
5μm厚の均一なイオン伝導性シートを得た。なお、こ
のイオン伝導性シートについて、複素インピーダンス法
にてイオン伝導度を測定したところ、3×10-4S/c
mの良好な数値を得た。シート抵抗値10Ω/sqの3
0cm角ITOガラス(ガラス基板上にITO膜を形成
した透明導電性ガラス)を2枚用い、各基板のITO膜
上へスパッタリング法でWO3およびIrO2をそれぞれ
成膜し、WO3基板とIrO2基板を作製した。WO3
板とIrO2基板の間に25cm角に切り出した上記イ
オン伝導性シートを挟み,85℃のオーブンにて60分
間圧着を行なった。対向する基板からリード線を取り出
し、セルの周囲をエポキシ接着剤(商品名「ハイクイッ
ク」:セメダイン(株)製)を常温にて塗布硬化すること
によりシールし、エレクトロクロミック素子を作製し
た。次に、1.5Vの電圧をWO3側が負極となるよう
に基板間に印加すると速やかに着色をした。一方、WO
3側が正極となるように1.5Vを印加すると初期の無
色透明な状態へ戻り、繰り返し性の良好なエレクトロク
ロミック特性を示した。なお、従来法では、電極基板を
均一な間隔で保持させるためにビーズを配置したセルに
電解液を真空注入し、注入口を封じた後に、光や熱など
で電解液を硬化させ、エレクトロクロミック素子を作製
していたが、本発明の方法では、イオン伝導性シートを
用いるものであり、これ自体がビーズ的な機能を有して
いるため、従来法のビーズに起因する光の屈折などの問
題も生ぜず、良好な外観を示した。
【0068】[実施例2]ポリエチレンオキシドとポリ
エチレンオキシドを分岐鎖に有するポリプロピレンオキ
シドとの共重合物(ダイソー(株)製、製品名P(EO
/EM)、数平均分子量200万)4g及びプロピレン
カーボネート1gを混合し、これに1mol/LのLi
BF4を200mg添加し、アセトニトリルにて希釈し
加熱し均一溶液を得た。このフィルムをポリテトラフル
オロエチレン基板上にドクターブレード法で塗布し、加
熱乾燥をし、50μm厚の均一なイオン伝導性シートを
得た。シート抵抗値10Ω/sqの30cm角ITOガ
ラスを2枚用い、各ガラス基板のITO膜上へスパッタ
リング法でWO3およびIrO2をそれぞれ成膜し、WO
3基板とIrO2基板を作製した。WO3基板とIrO2
板の間に25cm角に切り出した上記イオン伝導性シー
トを挟み,100℃のオーブンに60分間圧着を行なっ
た。対向する基板からリード線を取り出し、セルの周囲
を実施例1と同様にシールし、エレクトロクロミック素
子を作製した。次に、1.5Vの電圧をWO3側が負極
となるように基板間に印加すると速やかに着色をした。
一方、WO3側が正極となるように1.5Vを印加する
と初期の無色透明な状態へ戻り、繰り返し性の良好なエ
レクトロクロミック特性を示した。また、従来法のビー
ズに起因する光の屈折などの問題も生ぜず、良好な外観
を示した。
【0069】[実施例3]ポリエチレンオキシドと、ポ
リエチレンオキシドを分岐鎖に有するポリプロピレンオ
キシドとの共重合物(ダイソー(株)製、製品名P(E
O/EM)、数平均分子量200万)4g及びプロピレ
ンカーボネート1gを混合し、これに1mol/LのL
iBF4を200mg添加し、アセトニトリルにて希釈
し加熱し均一溶液を得た。このフィルムをポリテトラフ
ルオロエチレン基板上にドクターブレード法で塗布し、
加熱乾燥をし、50μm厚の均一なイオン伝導性シート
を得た。シート抵抗値10Ω/sqの30cm角ITO
ガラスを2枚用い、各ガラス基板のITO膜上へスパッ
タリング法でWO3およびIrO2をそれぞれ成膜し、W
3基板とIrO2基板を作製した。WO3基板とIrO2
基板の間に25cm角に切り出した上記イオン伝導性シ
ートを挟み,100℃のオーブンに60分間圧着を行な
った。対向する基板からリード線を取り出し、セルの周
囲を実施例1と同様にシールし、エレクトロクロミック
素子を作製した。次に、1.5Vの電圧をWO3側が負
極となるように基板間に印加すると速やかに着色をし
た。一方、WO3側が正極となるように1.5Vを印加
すると初期の無色透明な状態へ戻り、繰り返し性の良好
なエレクトロクロミック特性を示した。また、従来法の
ビーズに起因する光の屈折などの問題も生ぜず、良好な
外観を示した。
【0070】[実施例4]対向電極基板の作製 活性炭粉末(商品名「YP17」、クラレ社製、表面積
1500m2/g、平均粒径は30μm)8g、グラフ
ァイト((商品名「USSP」、日本黒鉛商事社製)4
gとシリコンレジン(商品名「RZ7703」、日本ユ
ニカー社製)34.3gにブチルセロソルブ24g加え
混合し活性炭ペーストを調製した。次いでストライプ幅
300μm、高さ120μmのストライプ部材が全面積の
15%になるように等間隔に配置されたスクリーンを使
用し、10Ω/sqの30cm角のITOガラスのIT
O膜上に前記活性炭ペーストをストライプ部材として印
刷し、その後180℃で90分熱硬化させ、対向電極基
板を作製した。イオン伝導性シートの成膜 ポリエチレンオキシドと、ポリエチレンオキシドを分岐
鎖に有するポリプロピレンオキシドとの共重合物(ダイ
ソー(株)製、製品名P(EO/EM)、数平均分子量
200万)4g及びプロピレンカーボネート1gを混合
し、これに1mol/LのLiBF4を200mg添加
し、アセトニトリルにて希釈し加熱し均一溶液を得た。
このフィルムをポリテトラフルオロエチレン基板上ドク
ターブレード法で塗布し、加熱乾燥をし、250μm厚
の均一なイオン伝導性シートを得た。実施例1と同様に
作製したWO3基板と、前記対向電極基板の間に25c
m角に切り出した上記イオン伝導性シートを挟み、15
0℃のオーブンに45分間圧着を行なった。対向する基
板からリード線を取り出し、セルの周囲を実施例1と同
様にシールし、エレクトロクロミック素子を作製した。
次に、1.5Vの電圧をWO3側が負極となるように基
板間に印加すると速やかに着色をした。一方、WO3
が正極となるように1.5Vを印加すると初期の無色透
明な状態へ戻り、繰り返し性の良好なエレクトロクロミ
ック特性を示した。また、従来法のビーズに起因する光
の屈折などの問題も生ぜず、良好な外観を示した。
【0071】[比較例1]エレクトロクロミック素子の作製 シート抵抗値10Ω/sqの30cm角のITOガラス
を2枚用い、ガラス基板のITO膜上へスパッタリング
法でWO3およびIrO2をそれぞれ成膜し、WO3基板
とIrO2基板を作製した。WO3基板とIrO2基板を
粒径が0.3mmのビーズを用いて基板間隔が均一にな
るように対向させ、注入口部分を除き、周辺をエポキシ
樹脂(実施例1と同一のもの)により5mm幅でシール
し、内部に電解液であるLiClO4のプロピレンカー
ボネート溶液(1M/リットル)を注入したのち、注入
口をエポキシ樹脂(実施例1と同一のもの)で封止し
た。次いで各基板のそれぞれにリード線を取り付け、エ
レクトロクロミック素子を作製した。1.5Vの電圧を
WO3側が負極となるように基板間に印加すると速やか
に着色をした。一方、WO3側が正極となるように1.
5Vを印加すると初期の無色透明な状態へ戻り、繰り返
し性の良好なエレクトロクロミック特性を示した。しか
し、特に消色状態においてこの素子の背景に白色光源を
配置し着消色面を観察したところ、ビーズに由来する点
状の欠陥が観測された。
【図面の簡単な説明】
【図1】エレクトロクロミック素子の断面を示す一例で
ある。
【符号の説明】
31,41 透明基板 32,42 透明導電膜 33,43 エレクトロクロミック層 51 イオン伝導性シート 61 シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 錦谷 禎範 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2K001 BB18 BB30 CA02 CA08 CA37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明導電性基板にイオン伝導層が
    挟持されているエレクトロクロミック素子であって、前
    記導電性基板の少なくとも一方にエレクトロクロミック
    層を有し、前記イオン伝導層が、ポリエーテル系高分子
    化合物、ポリアクリロニトリル系高分子化合物およびポ
    リアクリレート系高分子化合物から選ばれる高分子化合
    物1種以上からなる高分子マトリックス中に、(a)支
    持電解質および溶媒、(b)常温溶融塩、および(c)
    常温溶融塩および溶媒、から選ばれる少なくとも1種以
    上のイオン伝導性物質を含有してなるイオン伝導性シー
    トであることを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  2. 【請求項2】 一方の導電性基板の導電面上に導電性微
    粒子をバインダーで結着した部材が配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック素
    子。
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Cited By (5)

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