JP2003013495A - コンクリート躯体の設計施工発注システム - Google Patents

コンクリート躯体の設計施工発注システム

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JP2003013495A
JP2003013495A JP2001201188A JP2001201188A JP2003013495A JP 2003013495 A JP2003013495 A JP 2003013495A JP 2001201188 A JP2001201188 A JP 2001201188A JP 2001201188 A JP2001201188 A JP 2001201188A JP 2003013495 A JP2003013495 A JP 2003013495A
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JP2001201188A
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Noriaki Nishiura
範昭 西浦
Takeshi Miyashita
剛士 宮下
Reiji Tanaka
礼治 田中
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Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物全体をプレキャスト化して部材の発注か
ら設計、施工まで含めたコンクリート躯体の構築に利用
するための設計施工発注システムを提供すること。 【解決手段】コンクリート躯体11の構築において、コ
ンクリート躯体11を構成する梁、柱、接合部4等にお
ける部材を、プレキャスト柱部材2、プレキャスト梁部
材、柱梁接合継手1として、コンクリート躯体11の構
築に先立って予め工場等において量産化して保管してお
く。そして、コンクリート躯体11の構築の必要が生じ
てから、部材の設計を行い、必要となる部材を前記量産
化された部材の中から選定する、という設計施工発注シ
ステムを採用する。これにより、コンクリート躯体11
を設計する設計サイドと部材を製造する工場サイドとの
分業化が可能となり生産性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレキャスト部材
を用いてコンクリート躯体を構築していく際に採用され
るコンクリート躯体の設計施工発注システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンクリート建築物の施工におけ
る部材のプレキャスト化は、建物の様々な部位に対して
行われており、これによって、施工の手間が省かれると
とともに、工期の短縮が図られている。前記プレキャス
ト化された部材にも、コンクリートの後打ちを行わない
フルプレキャスト部材と一部コンクリートの後打ちを行
うハーフプレキャスト部材とに分かれている。したがっ
て、前記梁部材と前記柱部材とを接合するための施工方
法や接合構造は数多く存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開2000−336
747号公報に示す技術もその一つであり、この技術
は、図24に示すように、プレキャスト柱部材302上
にプレキャスト梁部材303を対向させて支持させ、こ
の対向するプレキャスト梁部材303の下端主筋303
cどうしを互いに連結すると共に、プレキャスト梁部材
303の端部間に接合部304のせん断補強筋を配筋し
た後、上階側の図示しないプレキャスト柱部材を前記プ
レキャスト柱部材302上に吊り下ろし、該プレキャス
ト柱部材302の柱主筋302cと、前記上階側のプレ
キャスト柱部材の柱主筋とを、プレキャスト梁部材30
3の下端主筋303cより下方位置で互いに連結するも
のである。これによって、プレキャスト柱部材302と
プレキャスト梁部材303を用いて接合部304及び柱
梁架構を構築する場合の、梁主筋303cの連結作業性
と、接合部304におけるせん断補強筋の配筋の作業性
が向上している。
【0004】しなしながら、前記公報記載の技術におい
ては、接合部304における柱主筋302cや梁主筋3
03cどうしの、溶接や機械式継手による連結作業、さ
らに接合部304におけるせん断補強筋の配筋作業が発
生している。接合部304は一般に高密度配筋となるた
め、前記連結作業や前記配筋作業を行うことは困難であ
る。また、接合部の配筋作業が発生している前記公報記
載の技術においては、コンクリート躯体の施工全体で考
えた場合においても、柱や梁ばかりではなく接合部の配
筋を前もって製造して保管しておくことによって建物全
体をプレキャスト化し、これを部材の発注から設計、施
工まで含めてコンクリート躯体の構築に利用する、とい
うマクロ的な考え方の記載には至っていない。
【0005】本発明の課題は、柱や梁ばかりではなく接
合部の配筋を前もって製造して保管しておくことによっ
て建物全体をプレキャスト化し、これを部材の発注から
設計、施工まで含めたコンクリート躯体の構築に利用す
るための設計施工発注システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載のコンクリート躯体11、111の
設計施工発注システムは、例えば図1〜図4、図7〜図
9に示すように、柱主筋2cと帯筋2dとが埋設された
プレキャスト柱部材2と梁下端主筋3c、103cとあ
ばら筋3d、3j、103d、103jとが埋設された
プレキャスト梁部材3、103とのうち、少なくとも一
方のプレキャスト部材2、3、103を使用してコンク
リート躯体11、111を構築していく際に採用される
コンクリート躯体11、111の設計施工発注システム
であって、前記プレキャスト部材2、3、103を、そ
れらの断面寸法、主筋2c、3c、3i、103c、1
03iの本数、強度、径等、および、せん断補強筋2
d、3d、3j、103d、103jの本数、ピッチ、
強度、径等を様々に設定して予め複数作製しておくとと
もに、前記複数作製されたプレキャスト部材2、3、1
03にそれぞれ接合可能となる柱梁接合継手1、101
を予め複数作製しておき、前記複数作製されたプレキャ
スト部材2、3、103の中から、所望のプレキャスト
部材2、3、103を選定するとともに、この選定した
プレキャスト部材2、3、103に接合可能となる柱梁
接合継手1、101を選定し、前記選定したプレキャス
ト部材2、3、103および柱梁接合継手1、101を
使用してコンクリート躯体11、111を構築すること
を特徴としている。
【0007】請求項1記載の発明によれば、前記プレキ
ャスト柱部材や前記プレキャスト梁部材を、それらの断
面寸法、主筋の本数、強度、径等が様々に設定されて予
め複数作製されるとともに、前記複数のプレキャスト柱
部材やプレキャスト梁部材に接合可能となるように、前
記柱梁接合継手が予め複数作成される。
【0008】これにより、コンクリート躯体の構築の際
に必要となる部材の調達は、従来のように、コンクリー
ト躯体の設計を行い、発注をしてから工場における作
製、という経路を経ることなく、コンクリート躯体の設
計を行い、該設計結果に適合する部材を、前記複数作製
されたプレキャスト梁部材、プレキャスト柱部材、柱梁
接合継手の中から選定する、という経路によって行うこ
とが可能となる。
【0009】すなわち、コンクリート躯体の構築に先立
って部材を量産化して保管しておき、コンクリート躯体
の構築の必要が生じてから、必要となる部材を前記量産
化された部材の中から選定する、という設計施工発注シ
ステムを採用することが可能となる。これにより、コン
クリート躯体を設計する設計サイドと部材を製造する工
場サイドとの分業化が可能となり生産性が向上する。し
たがって、生産性を向上させながら、コンクリート躯体
の構築を行うことが可能となる。
【0010】なお、前記プレキャスト部材に接合可能な
柱梁接合継手、とは、プレキャスト部材に配筋可能であ
るとともに、該プレキャスト部材に埋設された主筋に対
して所定長さ重ねられることによってプレキャスト部材
どうしの応力伝達を相互に可能とする所定の本数、強
度、径の縦継手筋や横継手筋を備えていることを意味す
る。
【0011】また、前記のような設計施工発注システム
において、部材を量産化しておくとともに、例えば、こ
れらの量産化された部材に対応する、いわゆる設計図書
である構造図や施工時に必要となる施工図等を予め作製
しておくことによって、さらにコンクリート躯体の構築
の生産性を向上させることが可能となる。
【0012】請求項2記載の発明は、例えば図1〜図4
に示すように、請求項1記載の設計施工発注システムに
おいて、前記柱梁接合継手1は、前記プレキャスト柱部
材2の内側(欠損部2a)に、上方から挿入されて、前
記柱主筋2cと平行にかつ柱主筋2cの上端部と鉛直方
向において重なるようにして配筋される複数の縦継手筋
8と、前記縦継手筋8にこの縦継手筋8と交差して組み
付けられ、かつ、前記プレキャスト梁部材3の内側(欠
損部3a)に、上方から挿入されて、前記梁下端主筋3
cと平行にかつ梁下端主筋3cの端部と水平方向におい
て重なるようにして配筋される複数の横継手筋9と、前
記複数の縦継手筋8に、該縦継手筋8を包囲するように
して組み付けられて、前記プレキャスト柱部材2とプレ
キャスト梁部材3との接合部4に配筋される接合部せん
断補強筋3dとを備えていることを特徴としている。
【0013】請求項2記載の発明によれば、前記柱梁接
合継手には、複数の縦継手筋が備えられており、該縦継
手筋は、前記プレキャスト部材の内側に、上方から挿入
され、前記柱主筋と平行にかつ柱主筋の上端部と鉛直方
向に重なるようにして配筋される。また、前記柱梁継手
筋には、複数の横継手筋も備えられており、該横継手筋
は、前記縦継手筋と交差して組み付けられ、かつ、前記
プレキャスト部材の内側に、上方から挿入され、前記梁
下端主筋と平行にかつ梁下端主筋の端部と水平方向にお
いて重なるようにして配筋される。さらに、前記柱梁継
手筋には、接合部せん断補強筋が備えられており、該接
合部せん断補強筋は、前記複数の縦継手筋に、該縦継手
筋を包囲するように組み付けられて、前記プレキャスト
柱部材と前記プレキャスト梁部材との接合部に配筋され
る。
【0014】すなわち、前記柱梁接合継手は、前記縦継
手筋によって、前記プレキャスト柱部材の柱主筋との重
ね継手長さが確保されるとともに、前記横継手筋によっ
て、前記梁プレキャスト部材の梁下端主筋との重ね継手
長さが確保される。したがって、前記プレキャスト柱部
材や前記プレキャスト梁部材の柱主筋や梁下端主筋どう
しを、溶接したり、機械式継手によって連結したりする
ことなく、前記柱梁接合継手を挟むようにして配される
前記プレキャスト柱部材や前記プレキャスト梁部材に作
用する応力の相互の伝達が確実になされる。ところで、
コンクリート躯体には部位に応じて大小様々な応力が作
用するが、この場合においても、前記作用する応力の大
小に合わせて、前記柱梁接合継手の縦継手筋および横継
手筋の本数、強度、径等を変えることによって、前記プ
レキャスト柱部材と前記プレキャスト梁部材との接合部
には、前記大小する応力に対応した耐力が確保される。
すなわち、前記柱梁接合継手は、コンクリート躯体の様
々な部位に容易に対応する。また、前記接合部せん断補
強筋によって、前記接合部への現場配筋を行うことな
く、前記プレキャスト柱部材と前記プレキャスト梁部材
との接合部に作用するせん断力に対するせん断補強がな
される。
【0015】以上により、前記柱梁接合継手を、前記プ
レキャスト柱部材と前記プレキャスト梁部材との接合部
に配することによって、該接合部の性能が容易に確保さ
れる。すなわち、容易に、前記プレキャスト柱部材と前
記プレキャスト梁部材との接合部の施工を行うことがで
きる。
【0016】請求項3記載の発明は、図3、図4、図7
〜図9に示すように、請求項1記載の設計施工発注シス
テムにおいて、前記柱梁接合継手101は、前記プレキ
ャスト梁部材103の内側(欠損部103a)に、上方
から挿入されて、前記梁下端主筋103c、103iと
平行にかつ梁下端主筋103c、103iの端部と水平
方向において重なるように、かつ、前記柱主筋108と
交差するようにして配筋される複数の横継手筋109を
備えていることを特徴としている。
【0017】請求項3記載の発明によれば、前記柱梁接
合継手には複数の横継手筋が備えられており、該横継手
筋は、前記プレキャスト部材の内側に、上方から挿入さ
れ、前記梁下端主筋と平行にかつ梁下端主筋の端部と水
平方向において重なるようにして配筋される。
【0018】すなわち、前記柱梁接合継手は、前記横継
手筋によって前記プレキャスト梁部材の梁下端主筋との
重ね継手長さが確保される。したがって、前記プレキャ
スト梁部材の梁下端主筋どうしを、溶接したり、機械式
継手によって連結したりすることなく、前記柱梁接合継
手を挟むようにして位置する前記柱や前記プレキャスト
梁部材に作用する応力の相互の伝達が確実になされる。
ところで、コンクリート躯体には部位に応じて大小様々
な応力が作用するが、この場合においても、前記作用す
る応力の大小に合わせて、前記柱梁接合継手の横継手筋
の、本数、強度、径等を変えることによって、前記柱と
前記プレキャスト梁部材との接合部には、前記大小する
応力に対応した耐力が確保される。すなわち、前記柱梁
接合継手は、コンクリート躯体の様々な部位に容易に対
応する。
【0019】以上により、前記柱梁接合継手を、前記柱
と前記プレキャスト梁部材との接合部に配することによ
って、該接合部の性能が容易に確保される。すなわち、
容易に、現場配筋される柱部材と前記プレキャスト梁部
材との接合部の施工を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明である、コンクリー
ト躯体の設計施工発注システムの実施の形態を詳細に説
明する。 [第1の実施の形態]
【0021】図1において、符号1は本発明に係る柱梁
接合継手示す。本発明であるコンクリート躯体11の設
計施工発注システムは、例えば図1に示すように、プレ
キャスト柱部材2やプレキャスト梁部材3、さらにこれ
らの接合部4に設けられる柱梁接合継手1等によってコ
ンクリート躯体11を構築していく際に採用されるもの
である。
【0022】前記プレキャスト柱部材2は、既に形成さ
れているコンクリート躯体11上に立設されており、該
プレキャスト柱部材2は倒れ止めとしてのサポート5に
よって4方から支持されている。また、前記プレキャス
ト梁部材3は、その端部下端を支保工6によって、その
中央部下端をローリングタワー6aによって支持されて
いる。なお、符号7は、コンクリート躯体に形成される
バルコニを示しており、該バルコニ7の先端部下端は支
保工6によって支持されている。
【0023】前記柱梁接合継手1は、図2(a)、図2
(b)に示すように、鉛直方向の縦継手筋8と、該縦継
手筋8に交差して組み付けられる横継手筋9と、前記縦
継手筋8を包囲するようにして組み付けられる接合部せ
ん断補強筋10とから構成されている。前記縦継手筋
8、前記横継手筋9、前記接合部せん断補強筋10と
は、それぞれ所定の位置において、図示しない結束線に
よって結束されている。
【0024】前記プレキャスト柱部材2は、図3(a)
に示すように、軸断面視において矩形の筒状で内部に欠
損部2aが形成される形状を呈している。前記プレキャ
スト柱部材2のコンクリート2b中には、所定本数の柱
主筋2cと、該柱主筋2cを包囲するように該柱主筋2
cに所定間隔で組み付けられている帯筋2dとが埋設さ
れている。前記縦継手筋8は、図4(a)に示すよう
に、前記欠損部2aの外周部2eに、上方から挿入され
て、該プレキャスト柱部材2の柱主筋2cと平行にかつ
柱主筋2cの上端部と鉛直方向において所定長さ重なる
ようにして配筋される。
【0025】前記プレキャスト梁部材3は、図3
(b)、図3(c)に示すように、軸断面視において、
上方に開口するコ字状で、内部に欠損部3a、3gが形
成される形状を呈している。前記プレキャスト梁部材3
のコンクリート3b、3h中には、所定本数の梁下端主
筋3c、3iと、該梁下端主筋3c、3iを包囲するよ
うに該梁下端主筋3c、3iに所定間隔で組み付けられ
ているあばら筋3d、3jとが埋設されている。図3
(b)、図3(c)におけるあばら筋3d、3jは、そ
の上部が該プレキャスト梁部材3の両側部のコンクリー
ト3b、3h中からそれぞれ突出しており、さらに図3
(b)における前記あばら筋3dどうしは、所定長さ重
なる部分3fが形成されるようになっている。前記横継
手筋9は、図4(b)、図4(c)に示すように、前記
欠損部3a、3gの下端部3e、3hに、上方から挿入
されて、該プレキャスト梁部材3の梁下端主筋3c、3
iと平行にかつ該梁下端主筋3c、3iの端部と水平方
向において所定長さ重なるようにして配筋される。この
際、図4(b)においては、上端主筋9aが配筋された
後、あばら筋3dに所定長さ重なる部分3fが形成され
るように結束線等で結束される。また、図4(c)にお
いては、上端主筋9aが配筋された後、コ字状のあばら
筋3lが上方より差し込まれ、結束線等で結束される。
【0026】そして、コンクリート躯体11の構築に先
立って、前記したようなプレキャスト柱部材2およびプ
レキャスト梁部材3を、それらの、断面寸法、主筋3
c、3iの本数、強度、径等、および、せん断補強筋3
d、3jの本数、ピッチ、強度、径等を様々に設定して
工場等において予め複数作製して保管しておく。さら
に、前記複数作製されたプレキャスト柱部材2、プレキ
ャスト梁部材3にそれぞれ接合可能となるような柱梁接
合継手1を工場等において予め複数作製して保管してお
く。
【0027】なお、前記柱梁接合継手1の縦継手筋8や
横継手筋9の本数、強度、径等は、前記プレキャスト柱
部材2や前記プレキャスト柱部材3に生じる応力を相互
に十分伝達可能となるように、実験や計算等から容易に
決められるものである。すなわち、前記柱梁接合継手1
は、例えば図5に示すように、該柱梁接合継手1に備え
られている前記縦継手筋8や横継手筋9の強度を変化さ
せることによって、該柱梁接合継手1が設けられる接合
部4の耐力を変化させることが可能である。したがっ
て、前記接合部4に、前記プレキャスト柱部材2や前記
プレキャスト梁部材3に生じる応力を相互に十分伝達可
能となる耐力が備えられるように前記強度を調整すれば
よい。同様にして、前記縦継手筋8や前記横継手筋9の
本数を変化させたり、径を変化させたりしても、前記接
合部4の耐力を変化させることが可能である。
【0028】さらに、例えば図6に示すように、前記の
ようにして決定された柱梁接合継手1の横継手筋9の本
数、強度、径等と、予め作製されたプレキャスト梁部材
3との対応を示すような表を作成しておくとよい。前記
のような表は、横継手筋8やプレキャスト梁部材3に限
られるものではなく、縦継手筋9やプレキャスト柱部材
2であってもよいことは勿論である。また、前記プレキ
ャスト柱部材2やプレキャスト梁部材3、さらにこれら
に接合可能となる柱梁接合継手1の、設計図書である構
造設計図や施工時において必要となる施工図等も予め作
製しておくことによってさらに工期の短縮を図ることが
可能となる。
【0029】そして、コンクリート躯体11の構築の必
要が生じた場合、設計者は、必要となる柱部材や梁部材
の断面設計を行い、この設計結果に適合する柱部材や梁
部材を、前記複数作製された前記プレキャスト柱部材2
や前記プレキャスト梁部材3の中から選定する。さら
に、前記選定されたプレキャスト柱部材2やプレキャス
ト梁部材3に接合可能となるように作製されている前記
柱梁接合継手1を選定する。
【0030】そして、前記のようにして選定した、プレ
キャスト柱部材2、プレキャスト梁部材3、柱梁接合継
手1を使用して、後述する柱梁接合方法によって接合部
4を形成しながらコンクリート躯体11を構築してい
く。これにより、容易に、生産性、施工性を向上させな
がら、コンクリート躯体11の構築を行うことが可能と
なる。
【0031】以下に、本発明である柱梁接合方法につい
て説明する。施工中のコンクリート躯体11には、図7
に示すように、前記プレキャスト柱部材2や前記プレキ
ャスト梁部材3が埋め込まれているとともに、該コンク
リート躯体11からは、前記柱梁接合継手1の縦継手筋
8が上方に突出している。
【0032】次に、前記プレキャスト柱部材2を、図8
に示すように、クレーン等によって吊り上げ、前記コン
クリート躯体11から突出している前記縦継手筋8を、
該プレキャスト柱部材2に形成されている前記欠損部2
aに挿入するようにして設置する。
【0033】次に、前記プレキャスト柱部材2の柱頭部
を、図9に示すように4方向からサポート5によって支
持させるとともに、隣り合う前記プレキャスト柱部材2
間の中央部には、図10に示すように、前記プレキャス
ト梁部材3を、その中央部下端から支持するためのロー
リングタワー6bを設置しておく。
【0034】次に、前記プレキャスト梁部材3を、図1
1に示すように、クレーン等によって吊り上げ、該プレ
キャスト梁部材3の端部を前記プレキャスト柱部材2の
上端部に載置する。この際、軸断面視コ字状の前記プレ
キャスト梁部材3が、上方に開口するようにするととも
に、該プレキャスト柱部材の上方には、前記柱梁接合継
手1が吊り下ろされるための所定の空間12が確保され
るようにし、さらに、該プレキャスト梁部材3の中央部
下端が前記ローリングタワー6bに支持されるようにす
る。なお、この際、必要に応じて、ハーフプレキャスト
製のバルコニ7等も支保工6によって支持させて設置し
ておく。
【0035】次に、前記柱梁接合継手1を、図12に示
すように、クレーン等によって吊り上げ、前記プレキャ
スト柱部材3の上方に形成された前記所定の空間12に
吊り下ろす。この際、前記縦継手筋8は、図4(a)に
示すように、前記プレキャスト柱部材2に形成されてい
る欠損部2aの外周部2eに、上方から挿入されて、該
プレキャスト柱部材2の柱主筋2cと平行にかつ柱主筋
2cの上端部と鉛直方向において所定長さ重なるように
して配筋されるようにする。また、前記横継手筋9は、
図4(b)に示すように、前記プレキャスト梁部材3の
欠損部3aの下端部3eに、上方から挿入されて、該プ
レキャスト梁部材3の梁下端主筋3cと平行にかつ該梁
下端主筋3cの端部と水平方向において所定長さ重なる
ようにして配筋されるようにする。なお、前記柱梁接合
継手1を前記のように前記所定の空間12に吊り下ろし
た後、前記プレキャスト梁部材3の、図示しない上端主
筋を、該プレキャスト梁部材3に形成されている欠損部
3aの上部の所定の位置に、前記プレキャスト梁部材3
のコンクリート3b中から突出しているあばら筋3dよ
り下方となるようにように配筋する。
【0036】次に、図13に示すように、上階のスラブ
のスラブ筋14の現場配筋を行うとともに、前記柱梁接
合継手1の周囲には、コンクリート打設のための型枠1
3を設けておく。
【0037】次に、図14に示すように、前記上階のス
ラブ上からコンクリート15を打設して、前記プレキャ
スト柱部材2や前記プレキャスト梁部材3の欠損部2
a、3aがコンクリート15によって充填されるように
する。前記コンクリート15を硬化させることによっ
て、図15に示すように、コンクリート躯体11の上階
を形成する。なお、コンクリート15を打設する際に
は、図示しないバイブレータ等によって十分締め固めを
行い、前記プレキャスト柱部材2や前記プレキャスト梁
部材3に形成されている欠損部2a、3aにコンクリー
ト15が確実に充填されるようにする。
【0038】本実施の形態によれば、以下のような効果
が得られる。 [1]コンクリート躯体11の構築に当って、必要とな
る部材の調達は、従来のように、コンクリート躯体11
の設計を行い、発注をしてから工場における作製、とい
う経路を経ることなく、コンクリート躯体11の設計を
行い、該設計結果に適合する部材を、前記複数作製され
たプレキャスト梁部材2、プレキャスト柱部材3、柱梁
接合継手1の中から選定する、という経路によって行う
ことが可能となる。すなわち、コンクリート躯体11の
構築に先立って部材を量産化して保管しておき、コンク
リート躯体11の構築において、必要となる部材を前記
量産化された部材の中から選定する、という設計施工発
注システムを採用することが可能となる。これにより、
コンクリート躯体11を設計する設計サイドと部材を製
造する工場サイドとの分業化が可能となり生産性が向上
する。
【0039】[2]前記柱梁接合継手1は、前記縦継手
筋8によって、前記プレキャスト柱部材2の主筋2cと
の重ね継手長さが確保されるとともに、前記横継手筋9
によって、前記梁プレキャスト部材3の下端主筋3cと
の重ね継手長さが確保される。したがって、前記プレキ
ャスト柱部材2や前記プレキャスト梁部材3の主筋2
c、3cどうしを、溶接したり、機械式継手によって連
結したりすることなく、前記柱梁接合継手1を挟むよう
にして配される前記プレキャスト柱部材2や前記プレキ
ャスト梁部材3に作用する応力の相互の伝達が確実にな
される。ところで、コンクリート躯体11には部位に応
じて大小様々な応力が作用するが、この場合において
も、前記作用する応力の大小に合わせて、前記柱梁接合
継手1の縦継手筋8および横継手筋9の本数、強度、径
等を変えることによって、前記柱梁接合継手1は、コン
クリート躯体11の様々な部位に容易に対応する。ま
た、前記柱梁接合継手1には、前記接合部せん断補強筋
10が備えられているため、前記接合部4への現場配筋
を行うことなく、前記プレキャスト柱部材2と前記プレ
キャスト梁部材3との接合部4に作用するせん断力に対
するせん断補強がなされる。
【0040】なお、本実施の形態における、図2等に示
すような柱梁接合継手1の形状はあくまでも一例であ
り、例えば図16に示すa〜cの形状、すなわち、隅柱
の接合、屋上階の接合等に対応した形状とすることがで
きることは勿論である。
【0041】[第2の実施の形態]本発明である設計施
工システムは、例えば図17、図19に示すように、柱
配筋が現場配筋によって行われ、梁のみがプレキャスト
梁部材103として構築されるコンクリート躯体111
に対しても適用可能である。この場合、前記柱梁接合継
手101は、例えば図18、図19に示すように、水平
方向の複数の横継手筋109が一方向に互いに平行に配
設されるように、鉄筋109aや図示しない結束線によ
って組み付けられる。
【0042】前記柱梁接合継手101は、例えば図17
に示すように、接合部104に吊り下ろされる。前記プ
レキャスト梁部材103は、[第1の実施の形態]にお
ける図3(b)、図3(c)に示すプレキャスト梁部材
3と同様であり、前記横継手筋109は、[第1の実施
の形態]における横継手筋9が、図4(b)、図4
(c)に示す方法で配筋されるように配筋される。その
他、前記設計施工発注システムや、柱梁接合方法等は
[第1の実施の形態]において記載した内容に準じるた
め説明を省略する。
【0043】本実施の形態によれば以下のような効果が
得られる。 [3]前記柱梁接合継手101は、前記横継手筋109
によって、前記梁プレキャスト部材103の主筋との重
ね継手長さが確保される。したがって、前記プレキャス
ト梁部材103の主筋どうしを、溶接したり、機械式継
手によって連結したりすることなく、前記柱梁接合継手
101を挟むようにして位置する前記プレキャスト梁部
材103に作用する応力の相互の伝達が確実になされ
る。ところで、コンクリート躯体111には部位に応じ
て大小様々な応力が作用するが、この場合においても、
前記作用する応力の大小に合わせて、前記柱梁接合継手
101の横継手筋109の本数、強度、径等を変えるこ
とによって、前記柱梁接合継手101は、コンクリート
躯体111の様々な部位に容易に対応する。
【0044】なお、本実施の形態における、図18等に
示すような柱梁接合継手101の形状はあくまでも一例
であり、例えば、図20(a)、(b)に示す位置にも
対応できることは勿論である。
【0045】[第3の実施の形態]本発明である設計施
工システムは、さらに、例えば図21、図23に示すよ
うに、梁配筋が現場配筋によって行われ、柱のみがプレ
キャスト柱部材202として構築されるコンクリート躯
体211に対しても適用可能である。この場合、前記柱
梁接合継手201は、例えば図22、図23に示すよう
に、鉛直方向の縦継手筋208と、該縦継手筋208を
包囲するようにして組み付けられる接合部せん断補強筋
210とから構成されている。前記縦継手筋208、前
記接合部せん断補強筋210とは、それぞれ所定の位置
において、図示しない結束線によって結束されている。
【0046】前記柱梁接合継手201は、例えば図21
に示すように、接合部204に吊り下ろされる。前記プ
レキャスト柱部材202は、[第1の実施の形態]にお
ける図3(a)に示すプレキャスト柱部材2と同様であ
り、前記縦継手筋208は、[第1の実施の形態]にお
ける縦継手筋8が図4(a)に示す方法で配筋されるよ
うに配筋される。その他、前記設計施工発注システム
や、柱梁接合方法等は[第1の実施の形態]において記
載した内容に準じるため説明を省略する。
【0047】本実施の形態によれば以下のような効果が
得られる。[4]前記柱梁接合継手201は、前記縦継
手筋208によって、前記プレキャスト柱部材2の主筋
2cとの重ね継手長さが確保される。したがって、前記
プレキャスト柱部材202の主筋どうしを、溶接した
り、機械式継手によって連結したりすることなく、前記
柱梁接合継手201を挟むようにして位置する前記プレ
キャスト柱部材202や前記梁203に作用する応力の
相互の伝達が確実になされる。ところで、コンクリート
躯体211には部位に応じて大小様々な応力が作用する
が、この場合においても、前記作用する応力の大小に合
わせて、前記柱梁接合継手201の縦継手筋208の本
数、強度、径等を変えることによって、前記柱梁接合継
手201は、コンクリート躯体211の様々な部位に容
易に対応する。また、前記柱梁接合継手201は、前記
接合部せん断補強筋210によって、前記接合部204
への現場配筋を行うことなく、前記プレキャスト柱部材
202と前記梁203との接合部204に作用するせん
断力に対するせん断補強がなされる。
【0048】なお、本実施の形態においては、前記梁2
03は現場配筋としているが、特に限定されるものでは
なく、プレキャスト部材としてもよいことは勿論であ
る。
【0049】また、本実施の形態においては、図21、
図23に示すように、現場配筋される梁下端主筋209
を、プレキャスト柱部材202の欠損部202aに折り
込んでいるが、例えば、前記梁下端主筋209どうしを
機械式継手等により連結してもよいことは勿論である。
【0050】また、本実施の形態における、図22等に
示すような柱梁接合継手201の形状はあくまでも一例
であり、例えば、屋上階の接合等にも対応した形状を取
ることができることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、コンクリ
ート躯体の構築に先立って部材を量産化して保管してお
き、コンクリート躯体の構築において、必要となる部材
を前記量産化された部材の中から選定する、という設計
施工発注システムを採用することが可能となる。これに
より、コンクリート躯体を設計する設計サイドと部材を
製造する工場サイドとの分業化が可能となり生産性が向
上する。
【0052】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前
記柱梁接合継手を接合部に吊り下ろすことで、前記プレ
キャスト柱部材や前記プレキャスト梁部材の主筋どうし
を、溶接したり、機械式継手によって連結したりするこ
となく、前記柱梁接合継手を挟むようにして配される前
記プレキャスト柱部材や前記プレキャスト梁部材に作用
する応力の相互の伝達が確実になされる。
【0053】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前
記柱梁接合継手を接合部に吊り下ろすことで、前記プレ
キャスト梁部材の主筋どうしを、溶接したり、機械式継
手によって連結したりすることなく、前記柱梁接合継手
を挟むようにして配される前記プレキャスト梁部材に作
用する応力の相互の伝達が確実になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である柱梁接合継手を、プレキャスト柱
部材とプレキャスト梁部材との接合部に吊り下ろしてい
る様子を示す図である。
【図2】本発明である柱梁接合継手を示す図であり、
(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
【図3】本発明に係るプレキャスト部材を示す断面図で
あり、(a)はプレキャスト柱部材を示す断面図、
(b)、(c)はプレキャスト梁部材を示す断面図であ
る。
【図4】本発明に係るプレキャスト部材に柱梁接合継手
の継手筋が挿入された状態を示す図であり、(a)はプ
レキャスト柱部材に縦継手筋が挿入された状態を示す断
面図であり、(b)、(c)はプレキャスト梁部材に横
継手筋が挿入された状態を示す断面図である。
【図5】本発明である柱梁接合継手の縦継手筋や横継手
筋の強度を変化させて測定した、該柱梁接合継手が設け
られた接合部の耐力を示す図である。
【図6】予め複数作製された本発明に係るプレキャスト
梁部材と、該プレキャスト梁部材に対応する柱梁接合継
手の横継手筋との対応を示す表である。
【図7】本発明に係る柱梁接合方法によってコンクリー
ト躯体を示す施工過程を示す図であり、下階のコンクリ
ート躯体のコンクリート打設が終了した状態を示す図で
ある。
【図8】同、プレキャスト柱部材を設置している様子を
示す図である。
【図9】同、プレキャスト柱部材を4方からサポートに
よって支持した状態を示す図である。
【図10】同、2本のプレキャスト柱部材を設置すると
ともに、前記プレキャスト柱部材間に、ローリングタワ
ーを配置した状態を示す図である。
【図11】同、プレキャスト梁部材を、ローリングタワ
ーに支持させながら、プレキャスト柱部材の上端部に載
置している状態を示す図である。
【図12】同、柱梁接合継手を、プレキャスト柱部材2
とプレキャスト梁部材3との接合部に吊り下ろしている
様子を示す図である。
【図13】同、上階のスラブのスラブ配筋を行うととも
に、柱梁接合継手の周囲にコンクリート打設のための型
枠を設けた状態を示す図である。
【図14】同、上階のスラブからコンクリートを打設し
ている状態を示す図である。
【図15】同、コンクリートが硬化することにより、上
階のスラブまでコンクリート躯体が形成された状態を示
す図である。
【図16】建物の接合部に対応した柱梁接合継手の形状
を示す斜視図である。
【図17】本発明である柱梁接合継手を、現場配筋され
る柱とプレキャスト梁部材との接合部に吊り下ろしてい
る様子を示す図である。
【図18】本発明である柱梁接合継手を示す図であり、
(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
【図19】本発明である柱梁接合継手を、現場配筋され
る柱とプレキャスト梁部材との接合部に吊り下ろしてい
る様子を示す斜視図である。
【図20】接合部の形状に対応させて配設された、本発
明である柱梁接合継手を示す平面図である。
【図21】本発明に係る柱梁接合継手を、プレキャスト
柱部材と現場配筋される梁との接合部に吊り下ろしてい
る様子を示す図である。
【図22】本発明に係る柱梁接合継手を示す図であり、
(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
【図23】本発明に係る柱梁接合継手を、プレキャスト
柱部材と現場配筋される梁との接合部に吊り下ろしてい
る様子を示す斜視図である。
【図24】従来の柱梁接合方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 柱梁接合継手 2 プレキャスト柱部材 2a 欠損部 2c 柱主筋 3 プレキャスト梁部材 3a 欠損部 3c 下端主筋 4 接合部 8 縦継手筋 9 横継手筋 10 接合部せん断補強筋 11 コンクリート躯体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 剛士 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 田中 礼治 宮城県仙台市太白区青山1−5−12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱主筋と帯筋とが埋設されたプレキャスト
    柱部材と梁下端主筋とあばら筋とが埋設されたプレキャ
    スト梁部材とのうち、少なくとも一方のプレキャスト部
    材を使用してコンクリート躯体を構築していく際に採用
    されるコンクリート躯体の設計施工発注システムであっ
    て、 前記プレキャスト部材を、それらの断面寸法、主筋の本
    数、強度、径等、および、せん断補強筋の本数、ピッ
    チ、強度、径等を様々に設定して予め複数作製しておく
    とともに、 前記複数作製されたプレキャスト部材にそれぞれ接合可
    能となる柱梁接合継手を予め複数作製しておき、 前記複数作製されたプレキャスト部材の中から、所望の
    プレキャスト部材を選定するとともに、この選定したプ
    レキャスト部材に接合可能となる柱梁接合継手を選定
    し、前記選定したプレキャスト部材および柱梁接合継手
    を使用してコンクリート躯体を構築することを特徴とす
    るコンクリート躯体の設計施工発注システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のコンクリート躯体の設計施
    工発注システムにおいて、 前記柱梁接合継手は、前記プレキャスト柱部材の内側
    に、上方から挿入されて、前記柱主筋と平行にかつ柱主
    筋の上端部と鉛直方向において重なるようにして配筋さ
    れる複数の縦継手筋と、 前記縦継手筋にこの縦継手筋と交差して組み付けられ、
    かつ、前記プレキャスト梁部材の内側に、上方から挿入
    されて、前記梁下端主筋と平行にかつ梁下端主筋の端部
    と水平方向において重なるようにして配筋される複数の
    横継手筋と、 前記複数の縦継手筋に、該縦継手筋を包囲するようにし
    て組み付けられて、前記プレキャスト柱部材とプレキャ
    スト梁部材との接合部に配筋される接合部せん断補強筋
    と、を備えているいることを特徴とするコンクリート躯
    体の設計施工発注システム。
  3. 【請求項3】請求項1記載のコンクリート躯体の設計施
    工発注システムにおいて、 前記柱梁接合継手は、前記プレキャスト梁部材の内側
    に、上方から挿入されて、前記梁下端主筋と平行にかつ
    梁下端主筋の端部と水平方向において重なるようにし
    て、かつ、柱主筋と交差するようにして配筋される複数
    の横継手筋を備えていることを特徴とするコンクリート
    躯体の設計施工発注システム。
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