JP2003012736A - ゴム製品 - Google Patents

ゴム製品

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JP2003012736A JP2002002580A JP2002002580A JP2003012736A JP 2003012736 A JP2003012736 A JP 2003012736A JP 2002002580 A JP2002002580 A JP 2002002580A JP 2002002580 A JP2002002580 A JP 2002002580A JP 2003012736 A JP2003012736 A JP 2003012736A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】改質ゴムラテックスを用いて、加硫ゴムと同等
もしくはそれ以上の機械的特性を有しかつアレルギー発
性の恐れがない、浸漬法によって作製されるゴム製品を
提供する。 【解決手段】ゴムラテックス(好ましくは脱蛋白天然ゴ
ムラテックス)に、ビニル基を2個以上有する反応性モ
ノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させ
て改質し、その改質ゴムラテックスを用いて、浸漬法に
よりゴム製品を作製する。製膜性よく十分な強度を有す
るゴム製品(例、ゴム手袋)が得られ、また焼却する際
に灰分量が非常に少なく廃棄処理が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸漬法により作製
されるゴム製品に関する。さらに詳しくはゴム分子間に
架橋構造を形成させた改質ゴムラテックスを用いて、浸
漬法により作製されるゴム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムの加硫は、各種ゴム製品に特有の弾
力性と強度を付与するものであり、ゴム製品製造の基本
技術となっている。一方、ゴムの改質法として、ゴム分
子にグラフト共重合を形成させることが行われており、
例えば、天然ゴムラテックスに対し、耐油性や補強効果
を増大することを目的に、アクリロニトリル、メチルメ
タクリレートまたはスチレンなどをグラフト共重合し、
ラテックス状態の重合生成物を得ている。かかる重合生
成物は、ゴムフィルムの材料として用いられている。
【0003】従来、共重合ラテックスを得る方法として
は、特開平8−59704号公報、特開平10−877
55号公報、特開平11−217409号公報あるいは
特開2001−31725号公報などに開示の方法が提
案されている。このなかで、特開平8−59704号公
報では、3〜4種の単量体混合物を重合させることによ
り調製した平均粒子径50〜500nmの範囲にある酸
基含有ラテックスを、ゴムラテックスに添加して凝集肥
大させたゴムラテックスが開示されている。
【0004】上記のような方法によると、補強効果は向
上するものの、その程度は天然ゴムラテックスの加硫ゴ
ムに比較するとまだまだ低く、手袋などのようにかなり
の強度を必要とするゴム製品の材料として用いるには不
十分であると推測される。一方、天然ゴムからなる手袋
を使用すると、人によっては数時間後に呼吸困難やアナ
フィラキシー様症状示す即時型(I型)アレルギーや、
接触後1〜2日で紅斑、乾燥、亀裂といった湿疹の症状
を呈する遅延型(IV型)アレルギーを引き起こすこと
が報告されている。このうち、即時型アレルギーは天然
ゴム中の蛋白質が抗原となって誘発すると推測されてお
り、製造工程でのリーチング(洗浄)や、脱蛋白処理を
施した天然ゴムラテックスを使用するなど、手袋から溶
出する蛋白質を減らすことが行われてきている。
【0005】また、遅延型(IV型)アレルギーは、加
硫時に添加される加硫促進剤や酸化防止剤が原因である
と考えられている。しかし、手袋のような強度を要する
ゴム製品の製造において、これら添加物の使用は今のと
ころ不可欠である。さらに、硫黄加硫で製造したゴム製
品は硫黄や亜鉛華、加硫促進剤などの無機成分が多く含
まれている。このために、例えばゴム手袋を使用後に焼
却処理を行うと、燃え残りとして灰分が発生してくる。
この灰分は環境衛生上できるだけ少ないことが望まし
く、とりわけ原子力発電所などで使用したゴム手袋は灰
分の処分に非常にコストを要することから、無機成分を
含まず、焼却後に灰分ができるだけ残らない製品が望ま
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、天然ゴ
ムラテックスはその中の蛋白質を低減あるいは除去して
も、遅延型(IV型)アレルギー発生を防ぐことや、焼
却処理における灰分量の低減化などの問題が残されてい
る。そこで、加硫とは別の方法によって、ゴム製品が必
要とするに足る弾力性や強度などの機械的特性や製膜性
を付与できれば、アレルギー防止のための根本的な解決
方法になり得る。また、天然ゴムラテックスに限らず、
合成ゴムラテックスにおいても、従来とは異なる方法に
よりさらに工業的に有利な方法で改質できれば、その意
義はきわめて大きいといえる。しかし、従来の加硫によ
らない方法では、機械的特性などにおいて未だ十分満足
すべきゴム製品は得られていないのが実情である。
【0007】本発明は、上記の課題を解決することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】そこ
で、本発明者らは、ゴムラテックスのゴム分子間に架橋
構造を形成しゴムを改質する方法に着目して、そのため
に適した架橋剤の検索に着手し、数多くのモノマー(単
量体)につき検討したところ、分子中にビニル基を2個
以上有する反応性モノマーによってゴム分子間に架橋構
造を形成させてゴムラテックスを改質し、それを用いて
アレルギー発生の恐れがなくしかも加硫ゴムに比べて遜
色のない機械特性を有するゴム製品を作製することに成
功したものである。
【0009】すなわち、本発明は、以下に記載のとお
り、改質されたゴムラテックスを用いて作製されるゴム
製品に関する。 1)ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有する反応
性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成
させてなる改質ゴムラテックスを用い、浸漬法により作
製されることを特徴とするゴム製品。 2)前記ビニル基を2個以上有する反応性モノマーがア
クリル系モノマーである上記1)項記載のゴム製品。
【0010】3)破断強度が15MPa以上である上記
1)または2)項記載のゴム製品。 4)前記ゴムラテックスが脱蛋白天然ゴムラテックスで
ある上記1)〜3)項のいずれかに記載のゴム製品。 5)前記反応性モノマーをゴムラテックスのゴム固形分
100重量部に対して5〜20重量部の割合で反応させ
る上記1)〜4)項のいずれかに記載のゴム製品。
【0011】6)前記ゴム製品がゴム手袋である上記
1)〜5)項のいずれかに記載のゴム製品。 本発明において、前記のとおり、改質ゴムラテックスを
用いて作製されるゴム製品は、加硫剤である硫黄や加硫
促進剤などを添加することなく、品質上必要とされる弾
力性や強度などの機械的特性を有するものである。例え
ば、JIS K6251に所載の引張試験によるとき、
破断強度(TB)が15MPa以上であるゴム製品を作
製できる。従って、脱蛋白された天然ゴムラテックスを
改質し、それを用いて作製される本発明のゴム製品は、
前記した即時型(I型)および遅延型(IV型)のいず
れのアレルギーも引き起こす恐れのない製品となり得
る。
【0012】このように、本発明において脱蛋白された
天然ゴムラテックスを原料とするとき、アレルギー抑制
の面から有用性はより高いものとなるが、脱蛋白処理を
していない天然ゴムラテックスを原料とすることもでき
る。また、天然ゴムラテックスだけではなく、合成ゴム
ラテックスであっても、分子中に二重結合を有し前記の
ビニル基を2個以上有する反応性モノマーにより架橋構
造を形成可能な化学構造を有するゴムラテックスであれ
ば、本発明における原料ゴムラテックスとして用いるこ
とができる。
【0013】さらに、本発明のゴム製品は、ビニル基を
2個以上有する反応性モノマーを反応させてゴム分子間
に架橋構造を形成することから、製造にあたって硫黄や
加硫促進剤などを添加することなく十分な強度を持つこ
とから、使用後に焼却処理しても灰分の発生を極力抑え
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を具体的に説明す
る。本発明において、改質の対象となり得る原料ゴムラ
テックスは、前記のとおり、ゴム分子中に二重結合を有
するものであれば特に限定されない。例えば、脱蛋白処
理のされていない天然ゴムラテックスあるいは脱蛋白処
理された天然ゴムラテックスや、合成ゴムラテックスと
してNBR(Nitrile-Butadiene Rubber)ラテックス、
はSBR(Styrene-Butadiene Rubber)ラテックスある
いはBR(Butadiene Rubber)などが挙げられる。
【0015】本発明において、分子中にビニル基を2個
以上有する反応性モノマーとしては、メタクリル酸アリ
ールエステル(Methaacrylic acid allyl ester)、
1,3−ブタンジオールジメタアクリレート(1,3-Buta
nediol dimethacrylate)、エチレングリコールジメタ
アクリレ−ト(Ethylene glycol dimethacrylate)などの
2官能性アクリル系モノマーや、トリエチレングリコー
ルメタアクリレート (Triethylene glycol dimethacryl
ate)あるいはテトラエチレングリコールジアクリレート
(Tetraethylene glycol diacrylate)などの多官能性の
アクリル系モノマーが挙げられる。また、ビニル基を2
個有するジビニルベンゼンのようなアクリル系以外のモ
ノマーであってもよい。ビニル基の数は、分子中に2個
以上を有するものであればよいが、通常は5個程度が上
限の個数である。
【0016】上記に挙げたゴムラテックスに、ビニル基
を2個以上有する反応性モノマーを反応させてゴム分子
間に架橋構造を形成することによって改質する。このと
きの改質条件は、浸漬法によりゴム製品を作製すると
き、所望の機械的特性と、製膜性などの機能が付与され
るように、諸条件を選択する。例えば、JIS K 62
51所載の引張試験方法によるとき、破断強度が15M
Pa以上、好ましくは20MPa以上であることが品質
設定の目安となる。この改質は、例えば次のようにして
実施できる。
【0017】すなわち、原料ゴムラテックスを、固形分
濃度10〜60重量%、好ましくは30〜50重量%に
調整し、そこに安定化剤として界面活性剤をゴム固形分
100重量部に対して0.05〜0.5重量部、好まし
くは0.05〜0.1重量部を添加する。次いで、反応
開始剤、前記したビニル基を2個以上有する反応性モノ
マーの順に滴下して、30℃付近で、約1〜10時間、
好ましくは約3〜5時間、反応を行ってゴム分子間に架
橋構造を形成させて、改質する。
【0018】また、前記反応性モノマーは、ゴム固形分
100重量部に対して、通常は3〜30重量部、好まし
くは5〜20重量部を添加する。この添加量を下回ると
十分な強度を有するゴム製品が得られなくなり、逆に添
加量を多くし過ぎても製膜性に支障を来たして好ましく
ない。前記界面活性剤としては、脂肪酸やアルキルベン
ゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステルなどの金属塩や
アンモニウム塩などの陰イオン系界面活性剤、もしくは
アルキルアミン塩や四級アンモニウム塩などの両性界面
活性剤などが挙げられる。
【0019】前記反応開始剤としては、過硫酸カリウム
や過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、もしくはベンゾ
イルパーオキサイドやt−ブチルヒドロキシパーオキサ
イド、クメンヒドロキシパーオキサイドのような過酸化
物、さらには過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み
合わせや過酸化物とアミンとの組み合わせなどのような
レドックス系開始剤が挙げられる。反応開始剤の添加量
は、原料ゴムラテックスの固形分濃度や反応性モノマー
の添加量によって異なるが、一般的に反応系全量に対し
て約1×10-3〜9×10-3mol/Lであり、好まし
くは3×10-3〜5×10-3mol/Lである。
【0020】このように改質されたゴムラテックスを用
い、ゴム製品を浸漬法により作製する。このゴム製品と
しては薄膜製ゴム製品、たとえばゴム手袋、ゴム風船、
ゴムフィルムなどが挙げられる。本発明において、浸漬
法によるゴム製品の作製は、従来のゴムラテックスを用
いる場合とは異なり、加硫に必要な添加剤すなわち硫黄
や亜鉛華、加硫促進剤などを一切要することなく、実施
される。従って、本発明によって、脱蛋白された天然ゴ
ムラテックスを改質し、これを用いて浸漬法により作製
された手袋などのゴム製品は、人体に対して即時型(I
型)および遅延型(IV型)のいずれのアレルギーも引
き起こす恐れのないゴム製品である。
【0021】一般に、浸漬法によるゴム製品の作製は、
所望のゴム製品を形成するために凝固液を付着した所望
の型をゴムラテックス中に浸漬して製膜し、引き上げて
から、脱型して成形する方法がよく用いられている。例
えば、手袋の場合は、特開平6−17301号公報に記
載されているように、手袋金型を洗浄し、オーブンで予
備加熱後、凝固剤(例、硝酸カルシウム溶液)に浸漬
し、直ちに取り出した後、オーブンで乾燥することによ
って製造される。本発明においては、加硫用添加物を添
加しないこと以外、その他の作製条件、例えば凝固液、
浸漬温度、浸漬時間、あるいはゴム製品を形成するため
の型、などは基本的に従来と同様である
【0022】
【実施例】以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。 実施例1〜6 脱蛋白天然ゴムラテックス(窒素含量:0.03%)を
固形分濃度30重量%に調整した後、界面活性剤として
ラウリル硫酸ナトリウムをゴム固形分100重量部に対
して0.05重量部の割合となるように添加し、その後
窒素ガス置換を行った。次に、攪拌しながら反応開始剤
としてt−ブチルヒドロペルオキシド[70%溶液、和
光純薬工業(株)製]およびテトラエチレンペンタミン
[東京化成工業(株)製]をそれぞれ反応系全量に対し
て4×10-3mol/Lとなるように添加し、さらに表
1に示すように、各モノマー(エチレングリコールジメ
タアクリレートまたはトリエチレングリコールジメタア
クリレート)を所定量添加し、30℃で3時間反応さ
せ、架橋構造を形成させた。この改質ゴムラテックス中
に、凝固液(硝酸カルシウム30%水溶液)を均一に付
着し50℃に加温した陶器製型を浸漬し、直ちに引き上
げ、100℃で乾燥し、ゴムフィルムを得た。
【0023】比較例1 実施例1におけると同様の脱蛋白天然ゴムラテックスを
用い、ゴム固形分100重量部に対して硫黄1重量部、
亜鉛華1重量部および加硫促進剤(BZ;ジブチルジチ
オカルバミン酸亜鉛)1重量部を添加し、30℃で24
〜48時間加硫を行い、得られたものを前加硫ラテック
スとした。この前加硫ラテックス中に、凝固液(硝酸カ
ルシウム30%水溶液)を均一に付着し50℃に加温し
た陶器製型を浸漬し、直ちに引き上げ、100℃、30
分間、オーブン中で放置し、加硫を行い、乾燥したゴム
フィルムを得た。
【0024】比較例2 エチレングリコールジメタアクリレートを50重量部添
加した以外は、実施例1と同様に実施した。 〔引張試験測定法〕上記の実施例および比較例で得た乾
燥ゴムフィルムを打ち抜いて、JIS 4号に規定され
た引張試験用の試験片を作製した。この試験片を用い
て、JISK 6251所載の試験方法に従って、伸び
率500%および700%時の各引張応力M500およ
びM700、切断時引張強さTB、切断時伸びEBをそ
れぞれ測定した。測定結果を表1に示す。表中、phrは
ゴム固形分100重量部に対する重量部割合を意味す
る。
【0025】
【表1】
【0026】表1の結果は、脱蛋白天然ゴムラテックス
に多官能系のアクリル系モノマーを反応させて架橋する
ことにより、ゴムラテックスフィルムの機械的物性を向
上できることを示す。具体的には、各実施例と比較例1
との結果から、エチレングリコールジメタアクリレート
は20〜30重量部、トリエチレングリコールジメタア
クリレートは10重量部程度を添加することにより、加
硫法によるゴムラテックスフィルムとほぼ同等の機械的
物性を有するフィルムが得られた。一方、比較例2のよ
うに、モノマーの添加量を多くしすぎると、製膜性が悪
くなり、フィルムが得られなかった。
【0027】実施例7 脱蛋白天然ゴムラテックス(窒素含量:0.03%)を
固形分濃度50重量%に調整した後、界面活性剤として
ラウリル硫酸ナトリウムをゴム固形分100重量部に対
して0.05重量部の割合となるように添加し、その後
窒素ガス置換を行った。次に、攪拌しながら反応開始剤
としてt−ブチルヒドロペルオキシド[70%溶液、和
光純薬工業(株)製]およびテトラエチレンペンタミン
[東京化成工業(株)製]をそれぞれ反応系全量に対し
て7.8×10-3mol/Lとなるように添加し、さら
にモノマーとしてメタアクリル酸アリールエステル(Met
hacrylic acid allyl ester)(東京化成工業株式会社
製)5重量部を24時間程度かけて滴下した。この滴下
後、30℃で3時間反応させ、架橋構造を形成させて改
質ゴムラテックスを得た。
【0028】次に、この改質ゴムラテックスを固形分濃
度40%に調整し、これに凝固液(硝酸カルシウム30
%水溶液)を均一に付着し50℃に加温した手袋型を浸
漬し、直ちに引き上げ、100℃で30分間オーブン中
に放置して乾燥し、ゴム手袋を得た。 実施例8 実施例7において、メタアクリル酸アリールエステル1
0重量部を滴下した以外は同様に実施してゴム手袋を得
た。
【0029】実施例9 実施例7において、メタアクリル酸アリールエステル2
0重量部を滴下した以外は同様に実施してゴム手袋を得
た。 比較例3 天然ゴムラテックスをその固形分濃度が40%となるよ
うに調整し、乾燥ゴム分100重量部に対して硫黄1重
量部、亜鉛華1重量部、加硫促進剤(BZ)1重量部を
添加して、40時間前加硫を行い、前加硫ラテックスを
得た。これに凝固液(硝酸カルシウム30%水溶液)を
均一に付着し50℃に加温した手袋型を浸漬し、直ちに
引き上げ、100℃で30分間オーブン中に放置して加
硫し、ゴム手袋を得た。 比較例4 実施例7において、メタアクリル酸アリールエステル4
0重量部を滴下した以外は同様にして処理したが、製膜
性は不可であった。 実施例10 脱蛋白天然ゴムラテックス(窒素含量:0.03%)を
固形分濃度50重量%に調整した後、界面活性剤として
ラウリル硫酸ナトリウムをゴム固形分100重量部に対
して0.05重量部の割合となるように添加し、その後
窒素ガス置換を行った。次に、攪拌しながら反応開始剤
としてt−ブチルヒドロペルオキシド[70%溶液、和
光純薬工業(株)製]およびテトラエチレンペンタミン
[東京化成工業(株)製]をそれぞれ反応系全量に対し
て7.8×10-3mol/Lとなるように添加し、さら
にモノマーとしてエチレングリコールジメタアクリレー
トの10重量部を24時間程度かけて滴下した。この滴
下後、30℃で3時間反応させ、架橋構造を形成させて
改質ゴムラテックスを得た。
【0030】次に、この改質ゴムラテックスを固形分濃
度40%に調整し、これに凝固液(硝酸カルシウム30
%水溶液)を均一に付着し50℃に加温した手袋型を浸
漬し、直ちに引き上げ、100℃で30分間オーブン中
に放置して乾燥し、ゴム手袋を得た。 比較例5 実施例10において、エチレングリコールジメタアクリ
レート50重量部を滴下した以外は同様にして処理した
が、製膜性は不可であった。
【0031】〔引張試験測定法〕上記の実施例7〜10
および比較例3で得たゴム手袋を打ち抜いて、JIS4
号に規定された引張試験用の試験片を作製した。この試
験片を用いて、JISK 6251所載の試験方法に従
って、伸び率500%および700%時の各引張応力M
500およびM700、切断時引張強さTB、切断時伸
びEBをそれぞれ測定した。測定結果を表2に示す。
【0032】〔灰分測定法〕上記の実施例7〜10およ
び比較例3で得たゴム手袋の数グラムを精秤し、900
℃で燃焼させたときの熱灼残渣の重量を測定し、ゴム手
袋に対する百分率(%)を求めて灰分(%)とした。測
定結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2に示すように、実施例7〜9において
はモノマーとしてメタアクリル酸アリ−ルエステルを用
いて、製膜性よく、十分な引張強度を有するゴム手袋を
製造することができた。これらのゴム手袋は燃焼したあ
との灰分量が非常に少なく使用済後の焼却処理に適して
いた。同様に、実施例10に示すように、モノマーとし
てエチレングリコールジメタアクリレートを用いて、灰
分量の非常に少ないゴム手袋を製造することができた。
すなわち、これら実施例のゴム手袋の灰分量は0.04
〜0.05%であり、天然ゴムラテックスを用い従来法
により加硫して得られるゴム手袋(比較例3)の灰分量
4.5%に比べて著しく少ないものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 直哉 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3B033 AB00 AC03 4F071 AA11 AA77 AF15 AG02 AG05 AH19 BA05 BB13 BC07 4J026 AA06 AC32 BA28 BB01 DB04 DB08 DB16 DB32 FA07 FA09 GA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有
    する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構
    造を形成させてなる改質ゴムラテックスを用い、浸漬法
    により作製されることを特徴とするゴム製品。
  2. 【請求項2】前記ビニル基を2個以上有する反応性モノ
    マーがアクリル系モノマーである請求項1記載のゴム製
    品。
  3. 【請求項3】破断強度が15MPa以上である請求項1
    または2記載のゴム製品。
  4. 【請求項4】前記ゴムラテックスが脱蛋白天然ゴムラテ
    ックスである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム製
    品。
  5. 【請求項5】前記反応性モノマーをゴムラテックスのゴ
    ム固形分100重量部に対して5〜20重量部の割合で
    反応させる請求項1〜4のいずれかに記載のゴム製品。
  6. 【請求項6】前記ゴム製品がゴム手袋である請求項1〜
    5のいずれかに記載のゴム製品。
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