JP2003012465A - 毛髪化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)皮膜形成性ポリマー及び(B)ジアミド
化合物(1) を含有する毛髪化粧料。 【化１】 〔Ｒ¹は水酸基及び／又はアルコキシ基が置換していて
もよい炭素数１〜12の炭化水素基を示し、Ｒ²は炭素数
１〜５の二価の炭化水素基を示し、Ｒ³は炭素数１〜22
の二価の炭化水素基を示す。〕 【効果】 本毛髪化粧料は、優れた整髪性を有し、物理
的・化学的刺激から毛髪を保護して枝毛・切れ毛の発生
を抑制し、しかも髪に良好な感触を付与することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、物理的・化学的刺
激から毛髪を保護して枝毛・切れ毛の発生を抑制し、し
かも髪に良好な感触を付与する、整髪性に優れた毛髪化
粧料に関する。

【０００２】

【従来の技術】毛髪は、常にドライヤー熱、ブラッシン
グ等の日常的なヘアケア行動による物理的刺激、及びパ
ーマ、ヘアカラー、ブリーチ等による化学的刺激に曝さ
れているため、その成分や構造体の部分的欠損を伴う損
傷状態にある。このような状態を放置しておくと、枝毛
や切れ毛の発生、パサついた手触り、まとまりのないヘ
アスタイル等の原因となり、ヘアケア的観点から好まし
くない。損傷状態の毛髪の保護・修復は、損傷により欠
損した成分、構造体及びそれらの類縁体を補う形で行わ
れるのが一般的である。保護・修復機能の発現には保護
基剤と毛髪の相互作用(親和性)が重要と考えられ、現在
では保護基剤としてスフィンゴ脂質やタンパク誘導体を
用いる方法が有益な技術として広く利用されている。し
かしこれら基剤の製造には、極めて複雑な過程を経る必
要があるため、その効果は認められつつも、コスト的な
問題から十分量の基剤を製品に配合できないのが実情で
あった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、製
造が容易で安価に供給でき、毛髪の保護・修復に有効な
基剤を配合し、整髪性に優れ、使用感にも優れる毛髪化
粧料を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、安価かつ
容易に製造可能な特定構造のジアミド化合物が、優れた
枝毛・切れ毛予防効果を有し、これに皮膜形成性ポリマ
ーを併用した毛髪化粧料は、整髪性・使用感にも優れる
ものとなることを見出した。

【０００５】すなわち品発明は、次の成分(A)及び(B) (A) 皮膜形成性ポリマー (B) 一般式(1)で表されるジアミド化合物

【０００６】

【化２】

【０００７】〔式中、Ｒ¹は水酸基及び／又はアルコキ
シ基が置換していてもよい炭素数１〜12の直鎖又は分岐
鎖の炭化水素基を示し、Ｒ²は炭素数１〜５の直鎖又は
分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、Ｒ³は炭素数１〜22
の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕を含有
する毛髪化粧料を提供するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明で使用する成分(A)の皮膜
形成性ポリマーとしては、アニオン性、両性、カチオン
性及び非イオン性のいずれのものでもよい。

【０００９】アニオン性の皮膜形成性ポリマーとして
は、メチルビニルエーテル／無水マレイン酸エチルコポ
リマー（ISP社：ガントレッツES-225，同ES-425，同SP-
215等）、アクリル酸／エチルアクリレート／N-t-ブチ
ルアクリルアミドコポリマー（BASF社：ウルトラホール
ド８，ウルトラホールド・ストロング等）、オクチルア
クリルアミド／アクリル酸コポリマー（ナショナル・ス
ターチ社：アンフォーマーV-42等）、酢酸ビニル／クロ
トン酸コポリマー（ナショナル・スターチ社：レジン28
-1310等）、酢酸ビニル／クロトン酸／ネオデカン酸ビ
ニルコポリマー（ナショナル・スターチ社：レジン28-2
930等）、酢酸ビニル／クロトン酸／プロピオン酸ビニ
ルコポリマー（BASF社：ルビセットCAP等）、水分散性
ポリエステル（イーストマン・コダック社：AQ38S，AQ5
5S等）、アクリレート／メタクリレート／アクリル酸／
メタクリル酸コポリマー（ユニオンカーバイド社：アマ
ホールドDR25等）、アクリル酸アルキル／ジアセトンア
クリルアミドコポリマーAMP（互応化学社：プラスサイ
ズL9540B等）、ビニルアルコール／イタコン酸コポリマ
ー（クラレ社：KM-118等）、ポリアクリル酸（BFグッド
リッチ社：カーボポール910，同940，同980等）、カラ
ギーナン（三菱レーヨン社：ソアギーナLX22，同ML210
等）、キサンタンガム（大日本製薬社：エコーガムＴ
等）などが挙げられる。

【００１０】両性の皮膜形成性ポリマーとしては、ジメ
チルジアリルアンモニウム／アクリルアミド／アクリル
酸コポリマー（カルゴン社：マーコート3331等）；N-メ
タクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウム-
α-N-メチルカルボキシベタイン／メタクリル酸アルキ
ルエステルコポリマー（三菱化学社：ユカフォーマーM-
75，同SM等）等の（メタ）アクリルエチルベタイン／
（メタ）アクリル酸アルキルエステル共重合体；オクチ
ルアクリルアミド／アクリレート／ブチルアミノエチル
メタクリレートコポリマー（ナショナル・スターチ社：
アンフォマー28-4910等）等のアクリル酸アルキルエス
テル／メタクリル酸ブチルアミノエチル／アクリル酸オ
クチルアミドコポリマーなどが挙げられる。

【００１１】カチオン性の皮膜形成性ポリマーとして、
ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド（カルゴン
社：マーコート100等）、アクリルアミドプロピルトリ
メチルアンモニウムクロリド／アクリレートコポリマー
（カルゴン社：マーコート等）、アクリルアミド／ジメ
チルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー（カルゴ
ン社：マーコート550，同2200等）、t-ブチルアクリル
アミド／エチルアクリレート／ジメチルアミノプロピル
アクリルアミド／メタクリル酸メトキシポリエチレング
リコール共重合体（花王社：RP77S等）、t-ブチルアク
リルアミド／ジメチルアクリルアミド／ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド／メトキシポリエチレングリコ
ールメタクリレートコポリマー（花王社：RP77T等）、
メチルビニルイミダゾリウムクロリド／ビニルピロリド
ンコポリマー（BASF社：ルビコートFC370，同FC550，同
FC905，同HM552等）、ビニルピロリドン／ジメチルアミ
ノプロピルメタクリルアミドコポリマー（ISP社：ガフ
カットHS-100等）、ビニルピロリドン／ジメチルアミノ
エチルメタクリレートコポリマーのジエチル硫酸塩（IS
P社：ガフカット734，同755N，同755等）、ビニルアル
コール／ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポ
リマー（クラレ社：C-318等）、ビニルピロリドン／ジ
メチルアミノエチルメタクリレートコポリマー（ISP
社：コポリマー845，同937，同958等）、ビニルピロリ
ドン／アルキルアミノアクリレート／ビニルカプロラク
タムコポリマー（ISP社：コポリマーVC-713等）、ヒド
ロキシエチルセルロース／ジメチルジアリルアンモニウ
ムクロリドコポリマー（ナショナル・スターチ社：セル
コートH-100，同L-200等）、ヒドロキシエチルセルロー
ス／2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
リド（ユニオンカーバイド社：ポリマーJR-400等）、グ
アヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド（ヘンケル
社：コスメディア・グアC-261N，ローネ-ポウレンク
社：ジャグアーC-17等）、ヨーロッパ特許出願公開第64
0,643号明細書記載のアミノアルキルジメチルポリシロ
キサン／ポリエチレンオキサゾリンコポリマーなどが挙
げられる。

【００１２】非イオン性皮膜形成性ポリマーとして、ポ
リビニルピロリドン（BASF社：ルビスコールK-12，K-3
0，PVP K-120等）、ポリビニルアルコール（日本合成化
学社：ゴーセノールEG-05，EG-20等）、ビニルアルコー
ル／ビニルアミンコポリマー（エアープロダクト社：VA
-120-HCl等）、ビニルピロリドン／ビニルアセテートコ
ポリマー（BASF社：ルビスコールVA28，同VA64W，ISP
社：VA73，PVP/VA E-535，同E-735等）、アクリレート
／ビニルピロリドンコポリマー（BASF社：ルビフレック
スVBM35等）、高重合度ポリエチレングリコール（ユニ
オンカーバイド日本社：ポリオックスWSRN-60K等）、グ
アーガム（大日本製薬社：ファイバロンＳ等）、プルラ
ン（林原生物科学研究所社：PF-10等）、ヒドロキシプ
ロピルキトサン（一丸ファルコス社：キトフィルマーHV
-10等）、キトサン-dl-ピロリドンカルボン酸塩（ユニ
オンカーバイド社：カイトマーPC等）などが挙げられ
る。

【００１３】以上の皮膜形成性ポリマーの中で、（メ
タ）アクリル酸単位、（メタ）アクリレート又はビニル
アセテート単位を有するアニオン性又は両性の皮膜形成
性ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウム単位又はジ
メチルアミノアルキル（メタ）アクリルアミド単位を有
するカチオン性の皮膜形成性ポリマー、ヨーロッパ特許
出願公開第640,643号明細書記載のコポリマー、ビニル
ピロリドン単位を有する非イオン性の皮膜形成性ポリマ
ー、高重合度ポリエチレングリコール、カチオン化セル
ロース、カラギーナン、キトサン誘導体が特に好まし
い。

【００１４】成分(A)は１種以上を使用することがで
き、その含有量は全組成中（エアゾール剤又はフォーム
剤である場合は原液中。以下同じ。）に、固形分として
0.05〜30重量％が好ましく、更には0.1〜20重量％、特
に0.2〜10重量％が好ましい。

【００１５】本発明で使用する成分(B)のジアミン化合
物を示す一般式(1)において、Ｒ¹としては、水酸基及び
炭素数１〜６のアルコキシ基から選ばれる１〜３個が置
換していてもよい炭素数１〜12の直鎖又は分岐鎖のアル
キル基が好ましい。なかでも、無置換の炭素数１〜12の
アルキル基、又は水酸基が１〜２個、炭素数１〜６のア
ルコキシ基が１個、若しくは水酸基と炭素数１〜６のア
ルコキシ基が１個ずつ置換した、炭素数２〜12のアルキ
ル基がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基、
2-メチルプロピル基、2-エチルヘキシル基、2-ヒドロキ
シエチル基、9-ヒドロキシノニル基、2,3-ジヒドロキシ
プロピル基、2-メトキシエチル基、2-ヒドロキシ-3-メ
トキシプロピル基、9-メトキシノニル基等が挙げられ、
なかでも2-ヒドロキシエチル基、メチル基、ドデシル
基、2-メトキシエチル基が好ましい。

【００１６】一般式(1)において、Ｒ²としては、炭素数
２〜５の、特に炭素数２〜３の直鎖又は分岐鎖のアルキ
レン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチ
レン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1-メチ
ルエチレン基、2-メチルエチレン基、1-メチルトリメチ
レン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレ
ン基、2-エチルトリメチレン基等が挙げられ、なかでも
エチレン基及びトリメチレン基が好ましい。

【００１７】一般式(1)において、Ｒ³としては、炭素数
２〜22の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素基が好ましく、
特に炭素数11〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、及
び１〜４個の二重結合を有するアルケニレン基が好まし
い。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラ
メチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オ
クタメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン
基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデ
カメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチ
レン基、1-メチルエチレン基、2-エチルトリメチレン
基、1-メチルヘプタメチレン基、2-メチルヘプタメチレ
ン基、1-ブチルヘキサメチレン基、2-メチル-5-エチル
ヘプタメチレン基、2,3,6-トリメチルヘプタメチレン
基、6-エチルデカメチレン基、7-メチルテトラデカメチ
レン基、7-エチルヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチ
ルオクタデカメチレン基、8,11-ジメチルオクタデカメ
チレン基、7,10-ジメチル-7-エチルヘキサデカメチレン
基、1-オクタデシルエチレン基、エテニレン基、1-オク
タデセニルエチレン基、7,11-オクタデカジエニレン
基、7-エテニル-9-ヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチ
ル-7,11-オクタデカジエニレン基、8,11-ジメチル-7,11
-オクタデカジエニレン基等が挙げられる。このうち、
7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、7,12-ジメチル-
7,11-オクタデカジエニレン基、オクタデカメチレン
基、ウンデカメチレン基、トリデカメチレン基が特に好
ましい。

【００１８】成分(B)として特に好ましいジアミド化合
物は、一般式(1)中のＲ¹、Ｒ²及びＲ ³として、それぞれ
上で挙げた好ましい基を組み合わせた化合物である。特
に好ましいジアミド化合物(1)の具体例としては、以下
の化合物が挙げられる。

【００１９】

【化３】

【００２０】

【化４】

【００２１】成分(B)のジアミド化合物(1)は、１種以上
を使用することができ、その含有量は全組成中の0.01〜
20重量％が好ましく、更には0.1〜20重量％、特に0.5〜
15重量％が好ましい。なお、これらのジアミド化合物
(1)は、国際公開第00/61097号パンフレット記載の方法
により合成できる。

【００２２】本発明の毛髪化粧料には、枝毛・切れ毛抑
制効果を更に向上させる目的で、毛髪保護成分として通
常用いられるタンパク類やセラミド類を含有させること
ができる。

【００２３】タンパク類としては、タンパク質、タンパ
ク質加水分解物及びその誘導体のいずれをも含み、動物
又は植物から抽出し又は誘導して得ることができる。動
物由来のタンパク質としては、ケラチン、エラスチン、
コラーゲン、ラクトフェリン、カゼイン、α(β)-ラク
トアルブミン、グロブリン類、卵白アルブミン及びこれ
らの加水分解物が挙げられ、なかでもケラチン、エラス
チン、コラーゲン、カゼイン及びこれらの加水分解物が
好ましい。植物由来のタンパク質としては、小麦、麦
芽、オートムギ、大麦、トウモロコシ、米、大豆、ソラ
マメ、シルク、ルピナスの種子、ジャガイモ類、アンズ
の仁等から抽出されるもの及びこれらの加水分解物が挙
げられ、なかでも小麦タンパク質、大豆タンパク質、シ
ルクタンパク質及びこれらの加水分解物が好ましい。タ
ンパク類は、１種以上を使用することができ、その含有
量は全組成中の0.01〜５重量％、更に0.05〜４重量％、
特に0.1〜３重量％が好ましい。

【００２４】セラミド類としては、合成により又は天然
物からの抽出により得られるN-アシル化スフィンゴシン
類、N-アシル化フィトスフィンゴシン類、N-アシル化ジ
ヒドロスフィンゴシン類が挙げられる。スフィンゴシ
ン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシンに
アシル置換されている置換基は、炭素数８〜22の直鎖又
は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、当該基
の水素原子の１〜５個が水酸基により置換されていても
よい。例えば、セラミド１、セラミド２、セラミド３、
セラミド１Ａ、セラミド６II、ヒドロキシカプロイルフ
ィトスフィンゴシンのほか、スフィンゴリピッドEX（特
開平11-209248号公報）、スフィンゴリピッドE（特公平
01-042934号公報）等の合成擬似セラミドも使用でき
る。セラミド類は、１種以上を使用することができ、そ
の含有量は全組成中の0.01〜５重量％、更に0.05〜４重
量％、特に0.1〜３重量％が好ましい。

【００２５】本発明の毛髪化粧料には、更に使用感を向
上させる目的で、感触向上成分として通常用いられるシ
リコーン誘導体を含有させることができる。

【００２６】シリコーン誘導体としては、ジメチルポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変
性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ
変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコー
ン、アルキル変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコ
ーン等が挙げられ、なかでもジメチルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコー
ン、ポリエーテル変性シリコーン、オキサゾリン変性シ
リコーン、環状シリコーンが好ましい。シリコーン誘導
体は、１種以上を使用することができ、その含有量は全
組成中の0.01〜20重量％、更に0.05〜10重量％、特に0.
1〜５重量％が好ましい。

【００２７】本発明の毛髪化粧料は、常法に従い、各種
剤型、すなわち、スプレー、ミスト、フォーム、ゲル、
ローション、トニック、ブロー剤、クリーム、ワック
ス、後発泡性ゲル等の形態に調製することができる。エ
アゾール剤又はフォーム剤とする場合には、ブタン、イ
ソブタン、ペンタン、イソペンタン等の揮発性炭化水
素；ジクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロ
エタン、1,1-ジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水
素；二酸化炭素、窒素、空気等の圧縮ガス；ジメチルエ
ーテル等の各種噴射剤を含有させることができる。フォ
ーム（泡）状とする場合には、直鎖又は分岐鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、エチレンオキサイド及び／又は
プロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニ
ルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカン
スルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、エチレンオキ
サイド及び／又はプロピレンオキサイドを付加したアル
キル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホ
脂肪酸エステル、アミノ酸型界面活性剤、リン酸エステ
ル型界面活性剤、スルホコハク酸型界面活性剤、スルホ
ン酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、ア
ルキルアミンオキサド、直鎖又は分岐鎖アルキル又はア
ルケニル四級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤、
ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテ
ル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、
高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキ
サイド付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル、ソ
ルビトールと脂肪酸のエステル、ショ糖と脂肪酸のエス
テル、高級アルコールと糖のエーテル等の界面活性剤を
含有させることができる。

【００２８】本発明の毛髪化粧料には、上記成分以外
に、皮膜形成性ポリマーの溶剤として炭素数１〜６のア
ルコール等の有機溶剤；高級アルコール、脂肪酸及び塩
類、コレステロール及びその誘導体、ワセリン、ラノリ
ン誘導体、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類
等の油性成分；グリセリン、ソルビトール等の多価アル
コール；保湿剤；エチレンジアミン四酢酸（EDTA）等の
キレート剤；ビタミン等の薬剤；アミノ酸及びその誘導
体；ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリ
レート、ナイロン、シリコーン等のポリマー微粉末及び
それらの疎水化処理物；動植物由来の抽出エキス；紫外
線吸収剤；パール化剤；防腐剤；殺菌剤；抗炎症剤；抗
フケ剤；pH調整剤；色素；香料などを、目的に応じて配
合することができる。

【００２９】

【実施例】実施例１〜３，比較例１ 表１に示す原料を混合してエアゾールスプレーの原液と
し、これを所定の加圧容器に封入した後、噴射剤（LP
G，2.5kg/cm²）を原液：噴射剤比（重量）＝45：55で充
填し、ヘアスプレーとした。これらのヘアスプレーにつ
いて、ごわつきのなさ及び枝毛・切れ毛発生率を評価し
た。この結果を表１に示す。

【００３０】＜評価方法＞ ・ごわつきのなさ 専門パネラー５名が所定のヘアスタイリングを行った
後、ヘアスプレーを適量スプレーした。仕上がった髪の
感触について、以下の基準で官能評価を行い、その平均
値を示した。 ５：ごわつかない，４：あまりごわつかない，３：どち
らともいえない，２：ややごわつく，１：ごわつく

【００３１】・枝毛・切れ毛発生率 １）長さ16cm、100本の板状毛髪トレスを作製する。 ２）各ヘアスプレーの適量〔浴比１：１＝毛髪：剤（噴
射剤含む）〕を毛髪トレスに均一に噴霧し、自然乾燥す
る。次いでこのトレスを市販シャンプーで洗浄し、自然
乾燥する。以上を１回処理とし、これを14回（実生活で
は２週間に相当）繰り返した。 ３）処理を終えたトレスを、モーターに連動した回転ブ
ラシにより、回転数100rpmの条件で約60分ブラッシング
刺激を与える。 ４）目視によりトレス先端の状態を観察し、発生した枝
毛・切れ毛の本数を確認する。 ５）基準トレス（比較例２）ので枝毛・切れ毛発生率を
100％とし、下記式に従い各ヘアスプレーでの枝毛・切
れ毛抑制率を求める。 枝毛・切れ毛発生率(％)＝(処理毛での発生本数／基準
トレスでの発生本数)×100

【００３２】

【表１】

【００３３】実施例４〜６，比較例２ 表２に示す原料を混合してヘアフォーム原液とし、これ
を所定の容器に封入した後、噴射剤（LPG，5.0kg/cm²）
を原液：噴射剤比（重量）＝90：10で充填し、ヘアフォ
ームとした。これらのヘアフォームについて、なめらか
さ、しっとり感及び枝毛・切れ毛発生率を評価した。こ
の結果を表２に示す。

【００３４】＜評価方法＞ ・感触（なめらかさ、しっとり感） 専門パネラー５名が表２のヘアフォームの適量を用いて
所定のスタイリングを行った後、髪のなめらかさ、しっ
とり感について、以下の基準で官能評価を行い、その平
均値を示した。

【００３５】（なめらかさ） ５：なめらかである，４：ややなめらかである，３：ど
ちらともいえない，２：あまりなめらかでない，１：な
めらかでない

【００３６】（しっとり感） ５：しっとりとしている，４：ややしっとりとしてい
る，３：どちらともいえない，２：あまりしっとりしな
い，１：しっとりしない

【００３７】・枝毛・切れ毛発生率 比較例２を基準トレスとし、実施例１〜３、比較例１と
同様の方法により評価した。

【００３８】

【表２】

【００３９】実施例７ エアゾールヘアスプレー 下に示す原料を混合してエアゾールヘアスプレーの原液
とし、所定の加圧容器に封入した後、噴射剤（LPG，2.5
kg/cm²）を原液：噴射剤比（重量）＝40：60で充填し、
ヘアスプレーとした。

【００４０】 （重量％） N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-アンモニウム-α-N-メチル カルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体^*1 12.0 N-プロピオニルポリエチレンイミン／メチルポリシロキサン^*2 1.5 ジアミド化合物(F) 1.0 セラミド３^*3 0.5 メチルフェニルポリシロキサン 0.5 香料 適量 エタノール バランス 合計 100.0 ＊１：三菱油化社，ユカフォーマーM-75 ＊２：花王社，OS-96E ＊３：Gist-brocades/Cosmoferm社，Ceramide III

【００４１】実施例８ ヘアミスト 下に示す原料を混合してヘアミストの原液を得、所定の
容器に封入した。

【００４２】 （重量％） ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体^*1 9.0 ジアミド化合物(D) 0.5 ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体^*2 0.2 2-アミノ-2-エチル-1-プロパノール 0.4 香料 適量 精製水 1.5 エタノール バランス 合計 100.0 ＊１：ISP社，ガントレッツES-225 ＊２：日本ユニカー社，シリコーンL-7001

【００４３】実施例９ ブラッシング剤 下に示す原料を混合してブラッシング剤の原液を得、所
定の容器に封入した。

【００４４】 （重量％） ヒドロキシプロピルキトサン液^*1 0.5 ポリエチレングリコール20000 0.3 ジアミド化合物(F) 0.5 アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチル シロキサン共重合体エマルジョン^*2 1.0 高重合ポリメチルシロキサンエマルジョン^*3 1.0 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.2 エタノール 25.0 精製水 バランス 合計 100.0 ＊１：一丸ファルコス社，キトフィルマーHV-10 ＊２：東レ・ダウコーニング社，SM8704C ＊３：信越化学工業社，シリコーンKM-9716

【００４５】実施例10 エアゾールフォーム（ソフトタ
イプ）（pH7.0） 下に示す原料を混合してヘアフォームの原液を得、これ
を所定の加圧容器に封入した後、噴射剤（LPG，4.5kg/c
m²）を原液：噴射剤比（重量）＝90：10で充填し、エア
ゾールフォームとした。

【００４６】 （重量％） アクリル酸ラウリル・酢酸ビニル共重合体（20重量％）^*1 4.5 ポリクオタニウム-11^*2 3 ポリクオタニウム-24^*3 0.25 ジアミド化合物(A) 2.5 ジアミド化合物(D) 0.5 加水分解シルク液^*4 0.1 アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチル シロキサン共重合体エマルジョン^*5 1.0 ステアロキシメチルポリシロキサン^*6 0.5 ソルビトール 1.5 ジ-dl-ピロリドンカルボン酸アルミニウム（40重量％）^*7 0.2 ポリオキシエチレントリデシルエーテル 1.4 オクチルドデカノール 0.8 メチルパラベン 0.2 香料 適量 エタノール 6.0 精製水 バランス 合計 100.0 ＊１：花王社，ポリマーND ＊２：ISPジャパン社，ガフカット755N-P ＊３：ユニオンカーバイド日本社，クオータリーソフトポリマーLM-200 ＊４：一丸ファルコス社，シルクゲンＧソルブルKE ＊５：東レ・ダウコーニング社，SM8704C ＊６：信越化学工業社，シリコーンKF-7002 ＊７：川崎ファインケミカル社，PCAアルミ

【００４７】実施例11 エアゾールフォーム（ハード
タイプ）（pH7.0） 下に示す原料を混合してエアゾールフォームの原液と
し、これを所定の加圧容器に封入した。噴射剤としてLP
G（4.5kg/cm²）とジメチルエーテルを80：20の重量比で
使用し、原液：噴射剤比（重量）＝92：８で充填し、エ
アゾールフォームとした。

【００４８】 （重量％） カラギーナン^*1 1.5 アクリル酸アルキル／ジアセトンアクリルアミドコポリマーAMP^*2 0.5 ジアミド化合物(A) 2.0 メチルフェニルポリシロキサン^*3 0.2 グリセリン 3.5 ベタイン 0.5 ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム^*4 0.4 ポリオキシエチレントリデシルエーテル^*5 0.4 ジエチレングリコールモノエチルエーテル 1.0 メチルパラベン 0.3 リン酸一水素ナトリウム 0.25 クエン酸 適量 精製水 バランス 合計 100.0 ＊１：MRCポリサッカライド社，ソアギーナML210 ＊２：互応化学社，プラスサイズL-9540B ＊３：東レ・ダウコーニング社，シリコーンSH-556 ＊４：花王社，SPE-104NB ＊５：日本触媒社，ソフタノール90

【００４９】実施例12 ヘアブロー剤 下に示す原料を均一に混合してブロー剤の原液を得、所
定の容器に充填した。

【００５０】 （重量％） N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウム- α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル エステル共重合体^*1 0.5 ポリエチレングリコール20000 0.05 ジアミド化合物(N) 0.5 ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体^*2 0.3 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム（28重量％） 1.0 ポリオキシプロピレン(9)ソルビット 1.0 ポリオキシエチレン(9)トリデシルエーテル 0.5 ジ-dl-ピロリドンカルボン酸アルミニウム液（40重量％）^*3 0.2 シラカバエキス^*4 0.05 香料 適量 エタノール 25.0 精製水 バランス 合計 100.0 ＊１：三菱油化社，ユカフォーマーM-75 ＊２：東レ・ダウコーニング社，シリコーンKF351A ＊３：川崎ファインケミカル社，PCAアルミ ＊４：一丸ファルコス社，バーチエキストラクト

【００５１】実施例13 スタイリングジェル（pH8.0） 下に示す原料を均一に混合し増粘させてスタイリングジ
ェルの原液を得、所定の容器に充填した。

【００５２】 （重量％） アクリル酸アルキル／ジアセトンアクリルアクリル アミドコポリマーAMP^*1 4.0 カラギーナン^*2 1.2 ポリビニルピロリドン^*3 0.5 カルボキシビニルポリマー^*4 0.3 ジアミド化合物(F) 0.2 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油^*5 0.5 ポリオキシエチレンラウリルエーテル^*6 0.5 グリセリン 2.5 メチルパラベン 0.2 香料 適量 プロピレングリコール 2.5 48重量％水酸化ナトリウム 適量 エデト酸二ナトリウム 0.1 エタノール 10.0 精製水 バランス 合計 100.0 ＊１：互応化学社，プラスサイズL-9540B ＊２：MRCポリサッカライド社，ソアギーナLX-22 ＊３：BASF社，ルビスコールK-30 ＊４：BFグッドリッチ社，カーボポール ＊５：花王社，エマノーンCH-25 ＊６：花王社，エマルゲン123P

【００５３】実施例14 スタイリングミルク（pH約5.
5〜6.5） 下に示す原料を均一に混合して増粘させ、スタイリング
ミルクの原液を得、所定の容器に充填した。

【００５４】 （重量％） カラギーナン^*1 0.25 ポリアクリル酸アミド・イソパラフィン混合物^*2 1.2 ジアミド化合物(F) 1.0 軽質流動イソパラフィン 5.0 流動パラフィン 6.0 イソステアリン酸コレステリル 0.25 トリメチルグリセリン 0.5 メチルパラベン 0.25 香料 適量 1,3-ブチレングリコール 5.0 エタノール 7.5 精製水 バランス 合計 100.0 ＊１：MRCポリサッカライド社，ソアギーナLX-22 ＊２：セイワサプライ社，セピゲル305

【００５５】

【発明の効果】本発明の毛髪化粧料は、優れた整髪性を
有し、物理的・化学的刺激から毛髪を保護して枝毛・切
れ毛の発生を抑制し、しかも髪に良好な感触を付与する
ことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C083 AA112 AB012 AB282 AC022 AC072 AC102 AC122 AC132 AC182 AC302 AC352 AC432 AC482 AC532 AC542 AC641 AC642 AC692 AC852 AD042 AD092 AD152 AD162 AD322 AD352 AD412 AD452 BB33 CC32 CC33 DD08 DD23 DD27 DD41 EE06 EE28 EE29

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 次の成分(A)及び(B) (A) 皮膜形成性ポリマー (B) 一般式(1)で表されるジアミド化合物 【化１】 〔式中、Ｒ¹は水酸基及び／又はアルコキシ基が置換し
   ていてもよい炭素数１〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素
   基を示し、Ｒ²は炭素数１〜５の直鎖又は分岐鎖の二価
   の炭化水素基を示し、Ｒ³は炭素数１〜22の直鎖又は分
   岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕を含有する毛髪化粧
   料。
2. 【請求項２】 成分(B)として、一般式(1)中のＲ³が炭
   素数11〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又は１
   〜４個の二重結合を有するアルケニレン基であるジアミ
   ド化合物を含有するものである請求項１記載の毛髪化粧
   料。