JP2003011639A - 空調制御装置 - Google Patents
空調制御装置Info
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- JP2003011639A JP2003011639A JP2001195809A JP2001195809A JP2003011639A JP 2003011639 A JP2003011639 A JP 2003011639A JP 2001195809 A JP2001195809 A JP 2001195809A JP 2001195809 A JP2001195809 A JP 2001195809A JP 2003011639 A JP2003011639 A JP 2003011639A
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- Japan
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- air
- control device
- detection sensor
- air conditioner
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 空調装置の動作制御を行い、乗員の快適性や
利便性を向上させることができる空調制御装置を提供す
る。 【解決手段】 自動車の座席への乗員の体格(体重等)
や着座の有無などを検出する乗員検知センサ5が着座部
3に設けられ、この着座部3で検出された荷重値(圧力
値)は制御部7に入力される。制御部7は、乗員検知セ
ンサ5からの出力に基づきエアコン本体8及び噴出口調
整装置9の動作制御を行い、乗員の居ない座席への風の
噴き出しなどを行わないようにして空調を行う。
利便性を向上させることができる空調制御装置を提供す
る。 【解決手段】 自動車の座席への乗員の体格(体重等)
や着座の有無などを検出する乗員検知センサ5が着座部
3に設けられ、この着座部3で検出された荷重値(圧力
値)は制御部7に入力される。制御部7は、乗員検知セ
ンサ5からの出力に基づきエアコン本体8及び噴出口調
整装置9の動作制御を行い、乗員の居ない座席への風の
噴き出しなどを行わないようにして空調を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の空調装
置の動作を制御する空調制御装置に関する。
置の動作を制御する空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される空調装置(エアコン
ディショナー:以下「エアコン」と呼ぶ。)は、自動車
のキャビン(車室)内の空気調整を行う装置であり、冷
房、暖房、送風などを行うことにより乗員の快適性の向
上に貢献するものである。エアコンは、エアコン本体
部、コントローラ、エア配管及び噴出口などから構成さ
れている。このうち、エアコンのコントローラと噴出口
は、主に、次のように自動車に搭載され使用されてい
る。例えば、自動車の前部座席(運転席及び助手席)側
にエアコンのコントローラを設置し、エアコンからの風
の噴出口を前部座席側及び後部座席側にそれぞれ配置し
て温度調節等は前部座席側のコントローラで行い、後部
座席側では風の噴出量や風向きの調節等を行う方式があ
る。また、自動車の前部座席側と後部座席側とで、それ
ぞれ独立したエアコンのコントローラ及び噴出口を設置
し、前部座席側と後部座席側で別々に温度調節、風の噴
出量及び風向きの調節等を行う方式もある。
ディショナー:以下「エアコン」と呼ぶ。)は、自動車
のキャビン(車室)内の空気調整を行う装置であり、冷
房、暖房、送風などを行うことにより乗員の快適性の向
上に貢献するものである。エアコンは、エアコン本体
部、コントローラ、エア配管及び噴出口などから構成さ
れている。このうち、エアコンのコントローラと噴出口
は、主に、次のように自動車に搭載され使用されてい
る。例えば、自動車の前部座席(運転席及び助手席)側
にエアコンのコントローラを設置し、エアコンからの風
の噴出口を前部座席側及び後部座席側にそれぞれ配置し
て温度調節等は前部座席側のコントローラで行い、後部
座席側では風の噴出量や風向きの調節等を行う方式があ
る。また、自動車の前部座席側と後部座席側とで、それ
ぞれ独立したエアコンのコントローラ及び噴出口を設置
し、前部座席側と後部座席側で別々に温度調節、風の噴
出量及び風向きの調節等を行う方式もある。
【0003】このようなエアコンの種類としては、マニ
ュアル・エアコン、オート・エアコン、及びフル・オー
ト・エアコンの3種類が知られている。マニュアル・エ
アコンは、噴出風の温度や噴出量などを手動で設定する
もので、温度調節、噴出量共にコントローラに設けられ
たダイヤル式のスイッチやスライドバー式のスイッチ等
で任意に調節するタイプのエアコンである。また、オー
ト・エアコンは、噴出風の温度は手動設定で行うが噴出
量はCPU等を搭載した制御部が自動調節するもので、
コントローラに設けられたおおよその温度の目安が分か
る温度調節スイッチで温度を任意に設定し、噴出量は設
定した温度と実際のキャビン内の温度との差に基づき制
御部が自動的に調節するタイプのエアコンである。更
に、フル・オート・エアコンは、噴出風の温度及び噴出
量共に制御部が自動的に調節するもので、キャビン内の
温度をモニターし、適宜快適と思われる温度調節や噴出
量調節を自動的に実行するタイプのエアコンである。ま
た、これらいずれのタイプのエアコンでも、噴出口はキ
ャビン内に数ヶ所設置してあり、それぞれの噴出口につ
いて手動で任意に風の噴出量や風向きを調節することが
できるようになっている。
ュアル・エアコン、オート・エアコン、及びフル・オー
ト・エアコンの3種類が知られている。マニュアル・エ
アコンは、噴出風の温度や噴出量などを手動で設定する
もので、温度調節、噴出量共にコントローラに設けられ
たダイヤル式のスイッチやスライドバー式のスイッチ等
で任意に調節するタイプのエアコンである。また、オー
ト・エアコンは、噴出風の温度は手動設定で行うが噴出
量はCPU等を搭載した制御部が自動調節するもので、
コントローラに設けられたおおよその温度の目安が分か
る温度調節スイッチで温度を任意に設定し、噴出量は設
定した温度と実際のキャビン内の温度との差に基づき制
御部が自動的に調節するタイプのエアコンである。更
に、フル・オート・エアコンは、噴出風の温度及び噴出
量共に制御部が自動的に調節するもので、キャビン内の
温度をモニターし、適宜快適と思われる温度調節や噴出
量調節を自動的に実行するタイプのエアコンである。ま
た、これらいずれのタイプのエアコンでも、噴出口はキ
ャビン内に数ヶ所設置してあり、それぞれの噴出口につ
いて手動で任意に風の噴出量や風向きを調節することが
できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えばマニュ
アル・エアコンやオート・エアコンをワンボックスカー
やミニバン等の自動車に搭載した場合、後部座席側に独
立したエアコンのコントローラや噴出口を設置すること
が行われており、後部座席側のコントローラが自動車の
天井部に設置されていたり、前部座席側との境界付近に
設置されていることが多く、例えば子供等の体格の小さ
な乗員が後部座席に着席した場合、座ったままでのコン
トローラの操作が困難となり、温度調節等を適切に行い
難いという問題がある。この場合、リモートコントロー
ル(リモコン)によるエアコンの操作なども考えられる
が、乗員が子供の場合、リモコンの操作自体が困難であ
る場合が多く、やはり適切な温度調節等は難しいことに
なる。また、コントローラにあるエアコンのオン/オフ
スイッチがオンになっていると、仮に乗員がいない場合
でもエアコンが動作してしまうため、無駄な電力を消費
してしまい、バッテリーの寿命が短くなったり、燃費が
悪くなったりする可能性があるという問題もある。特
に、乗車定員が6名以上の自動車の場合、後部座席が2
列以上で構成されている場合が多く、乗員が少ない場合
でも後部座席側のコントローラのオン/オフスイッチが
オンになっていると、乗員のいない座席にもエアコンの
風が噴き出したままになってしまい効率的ではないとい
う問題もある。
アル・エアコンやオート・エアコンをワンボックスカー
やミニバン等の自動車に搭載した場合、後部座席側に独
立したエアコンのコントローラや噴出口を設置すること
が行われており、後部座席側のコントローラが自動車の
天井部に設置されていたり、前部座席側との境界付近に
設置されていることが多く、例えば子供等の体格の小さ
な乗員が後部座席に着席した場合、座ったままでのコン
トローラの操作が困難となり、温度調節等を適切に行い
難いという問題がある。この場合、リモートコントロー
ル(リモコン)によるエアコンの操作なども考えられる
が、乗員が子供の場合、リモコンの操作自体が困難であ
る場合が多く、やはり適切な温度調節等は難しいことに
なる。また、コントローラにあるエアコンのオン/オフ
スイッチがオンになっていると、仮に乗員がいない場合
でもエアコンが動作してしまうため、無駄な電力を消費
してしまい、バッテリーの寿命が短くなったり、燃費が
悪くなったりする可能性があるという問題もある。特
に、乗車定員が6名以上の自動車の場合、後部座席が2
列以上で構成されている場合が多く、乗員が少ない場合
でも後部座席側のコントローラのオン/オフスイッチが
オンになっていると、乗員のいない座席にもエアコンの
風が噴き出したままになってしまい効率的ではないとい
う問題もある。
【0005】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、乗員検知センサからの検出出力
に基づいて空調装置の動作制御を行い、乗員の快適性や
利便性を向上させることができる空調制御装置を提供す
ることを目的とする。
ためになされたもので、乗員検知センサからの検出出力
に基づいて空調装置の動作制御を行い、乗員の快適性や
利便性を向上させることができる空調制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る空調制御
装置は、自動車の座席への着座により前記座席に加わる
荷重を検出する乗員検知センサと、この乗員検知センサ
からの検出出力によって前記座席への着座状況を判別
し、この判別結果に基づき前記自動車に搭載された空調
装置の動作制御を行う制御部とを備えたことを特徴とす
る。
装置は、自動車の座席への着座により前記座席に加わる
荷重を検出する乗員検知センサと、この乗員検知センサ
からの検出出力によって前記座席への着座状況を判別
し、この判別結果に基づき前記自動車に搭載された空調
装置の動作制御を行う制御部とを備えたことを特徴とす
る。
【0007】この発明によれば、座席に加わる荷重を乗
員検知センサにより検出し、この乗員検知センサからの
検出出力に基づき前記座席への着座状況を判別して自動
車に搭載された空調装置(エアコン)の動作制御を制御
部により行う空調制御装置を実現している。このため、
エアコンの風の噴出量や風向き、温度など調節を乗員の
着座状況(乗車位置や体格等)により適宜自動的に行う
ことができる。これにより、空調に関する乗員の快適性
や利便性を向上させることができる。
員検知センサにより検出し、この乗員検知センサからの
検出出力に基づき前記座席への着座状況を判別して自動
車に搭載された空調装置(エアコン)の動作制御を制御
部により行う空調制御装置を実現している。このため、
エアコンの風の噴出量や風向き、温度など調節を乗員の
着座状況(乗車位置や体格等)により適宜自動的に行う
ことができる。これにより、空調に関する乗員の快適性
や利便性を向上させることができる。
【0008】なお、前記乗員検知センサは、対向配置さ
れた一対のシート状基材の対向面に接点部を構成する導
電パターンがそれぞれ形成された一対の可撓性シート
と、これら可撓性シートが所定の間隔を空けて対向する
ように前記一対の可撓性シートの間に介挿されて前記接
点部の位置に開口部が形成されたスペーサとを重合して
なるメンブレンスイッチを含んで構成することができ
る。
れた一対のシート状基材の対向面に接点部を構成する導
電パターンがそれぞれ形成された一対の可撓性シート
と、これら可撓性シートが所定の間隔を空けて対向する
ように前記一対の可撓性シートの間に介挿されて前記接
点部の位置に開口部が形成されたスペーサとを重合して
なるメンブレンスイッチを含んで構成することができ
る。
【0009】また、前記乗員検知センサは、対向配置さ
れた一対のシート状基材の対向面に接点部を構成する導
電パターンがそれぞれ形成され、前記導電パターンの少
なくとも一方が前記接点部に加えられる荷重が増加する
につれて抵抗値が低下する感圧層により覆われた一対の
可撓性シートと、これら可撓性シートが所定の間隔を空
けて対向するように前記一対の可撓性シートの間に介挿
されて前記接点部の位置に開口部が形成されたスペーサ
とを重合してなる感圧スイッチを含んで構成することも
できる。
れた一対のシート状基材の対向面に接点部を構成する導
電パターンがそれぞれ形成され、前記導電パターンの少
なくとも一方が前記接点部に加えられる荷重が増加する
につれて抵抗値が低下する感圧層により覆われた一対の
可撓性シートと、これら可撓性シートが所定の間隔を空
けて対向するように前記一対の可撓性シートの間に介挿
されて前記接点部の位置に開口部が形成されたスペーサ
とを重合してなる感圧スイッチを含んで構成することも
できる。
【0010】この場合、前記乗員検知センサは、自動車
の後部座席に配設されることが望ましい。後部座席に配
設すれば、後部座席側の乗員の有無等を検出することが
でき、例えエアコンのコントローラが後部座席からアク
セスし難いところに配置されたとしても、検出した情報
に基づき後部座席側のエアコンの適切な制御を行うこと
ができるからである。なお、前記乗員検知センサは、例
えば後部座席の着座部の全面に配設しても良いし、後部
座席の着座部の正規の着座位置のみにそれぞれ配設する
ようにしても良い。また、着座部の全面に配設する場
合、一枚続きのシート構成からなる乗員検知センサを配
設しても良いし、複数枚に分けられたシート構成からな
る乗員検知センサを配設するようにしても良い。
の後部座席に配設されることが望ましい。後部座席に配
設すれば、後部座席側の乗員の有無等を検出することが
でき、例えエアコンのコントローラが後部座席からアク
セスし難いところに配置されたとしても、検出した情報
に基づき後部座席側のエアコンの適切な制御を行うこと
ができるからである。なお、前記乗員検知センサは、例
えば後部座席の着座部の全面に配設しても良いし、後部
座席の着座部の正規の着座位置のみにそれぞれ配設する
ようにしても良い。また、着座部の全面に配設する場
合、一枚続きのシート構成からなる乗員検知センサを配
設しても良いし、複数枚に分けられたシート構成からな
る乗員検知センサを配設するようにしても良い。
【0011】なお、前記制御部は、前記乗員検知センサ
からの検出出力が予め設定された複数の閾値を上回った
り、下回ったりすることにより座席への着座の有無、着
座位置及び着座対象の少なくとも1つを着座状況として
判別するようにしても良い。このようにすれば、乗員の
乗車位置や体格等を判別するために予め設定された複数
の閾値と、乗員検知センサからの検出出力とをそれぞれ
比較することで、乗員の乗車位置や体格等を着座状況と
して容易に閾値に基づき判別することが可能となり、そ
れに基づいて適切且つ快適な空調制御を行うことなどが
できるようになるからである。
からの検出出力が予め設定された複数の閾値を上回った
り、下回ったりすることにより座席への着座の有無、着
座位置及び着座対象の少なくとも1つを着座状況として
判別するようにしても良い。このようにすれば、乗員の
乗車位置や体格等を判別するために予め設定された複数
の閾値と、乗員検知センサからの検出出力とをそれぞれ
比較することで、乗員の乗車位置や体格等を着座状況と
して容易に閾値に基づき判別することが可能となり、そ
れに基づいて適切且つ快適な空調制御を行うことなどが
できるようになるからである。
【0012】前記空調装置は、空調装置本体と、この空
調装置本体からの風を噴き出す噴出口を開閉する噴出口
調整装置及び前記噴出口からの噴出風の風向きを変更す
る風向変更装置を含むものであると良い。なお、噴出口
調整装置は、空調装置本体から噴出口までのエア配管に
設置されていても良い。
調装置本体からの風を噴き出す噴出口を開閉する噴出口
調整装置及び前記噴出口からの噴出風の風向きを変更す
る風向変更装置を含むものであると良い。なお、噴出口
調整装置は、空調装置本体から噴出口までのエア配管に
設置されていても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、こ
の発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る空調制御装置を適用した自動車
のエアコン制御システムの全体構成を示す概略図であ
る。図1に示すように、例えば自動車の後部座席である
座席1,2は、着座部3及び背もたれ部4により構成さ
れる。着座部3の表面には、布張り又は革張り等の表皮
6が形成され、この表皮6の直下には、シート状の乗員
検知センサ5がそれぞれ埋め込まれている。なお、この
乗員検知センサ5は、確実にセンシングできる位置であ
れば、着座部3のどの位置(正規の着座位置又は全面
等)に配設されても良いし、背もたれ部4に配設されて
も良い。乗員検知センサ5で検出された検出出力は、制
御部7に入力され、この制御部7が自動車に搭載された
エアコン本体(例えば、後部座席用エアコン本体)8や
このエアコン本体8からの風を噴き出す噴出口の開閉を
行う噴出口調整装置9などの動作制御を行う。
の発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る空調制御装置を適用した自動車
のエアコン制御システムの全体構成を示す概略図であ
る。図1に示すように、例えば自動車の後部座席である
座席1,2は、着座部3及び背もたれ部4により構成さ
れる。着座部3の表面には、布張り又は革張り等の表皮
6が形成され、この表皮6の直下には、シート状の乗員
検知センサ5がそれぞれ埋め込まれている。なお、この
乗員検知センサ5は、確実にセンシングできる位置であ
れば、着座部3のどの位置(正規の着座位置又は全面
等)に配設されても良いし、背もたれ部4に配設されて
も良い。乗員検知センサ5で検出された検出出力は、制
御部7に入力され、この制御部7が自動車に搭載された
エアコン本体(例えば、後部座席用エアコン本体)8や
このエアコン本体8からの風を噴き出す噴出口の開閉を
行う噴出口調整装置9などの動作制御を行う。
【0014】図2は、乗員検知センサ5の一部を切り欠
いて示す分解斜視図、図3は、乗員検知センサ5の構造
を示す断面図である。乗員検知センサ5は、例えば感圧
メンブレンスイッチからなるもので、ポリエステルフィ
ルムのような絶縁樹脂フィルム等からなる一対の可撓性
シート11,12を、同じく絶縁樹脂フィルム等からな
る絶縁スペーサ13を介して重合することにより構成さ
れている。一対の可撓性シート11,12の対向面11
a,12aには、それぞれ銀ペースト、銅ペースト等の
導電材からなる導電パターン14,15がスクリーン印
刷等の方法により形成されている。可撓性シート11に
形成された導電パターン14は、この例では接点部16
に対応する部分にそれぞれ形成される電極部14aと、
これら電極部14aを、例えばVcc電源端子に共通に
接続するリード部14bとにより構成されている。一
方、可撓性シート12に形成された導電パターン15
は、この例では接点部16に対応する部分にそれぞれ形
成される電極部15aと、各電極部15aをそれぞれ抵
抗18(図6参照)を介して接地するリード部15bと
により構成されている。また、図3に示すように、可撓
性シート12の導電パターン15の電極部15aには、
この電極部15aを覆うように感圧インク(感圧電極)
19が形成されている。この感圧インク19は、加えら
れる荷重(圧力)に応じて抵抗値(接触抵抗)が変化す
るものである。感圧インク19は、ペースト状材料をス
クリーン印刷、オフセット印刷などの方法により成形す
る方法や、予め成型した膜状電極を所定の場所に固定す
る方法等により形成されるものである。絶縁スペーサ1
3の接点部16に対応する位置には、電極部14a,1
5aが互いに十分接触できるだけの開口径を有する開口
部17が形成され、この開口部17を介して着座部3へ
の荷重印加時に電極部14aと感圧インク19とが接触
するような構造となっている。
いて示す分解斜視図、図3は、乗員検知センサ5の構造
を示す断面図である。乗員検知センサ5は、例えば感圧
メンブレンスイッチからなるもので、ポリエステルフィ
ルムのような絶縁樹脂フィルム等からなる一対の可撓性
シート11,12を、同じく絶縁樹脂フィルム等からな
る絶縁スペーサ13を介して重合することにより構成さ
れている。一対の可撓性シート11,12の対向面11
a,12aには、それぞれ銀ペースト、銅ペースト等の
導電材からなる導電パターン14,15がスクリーン印
刷等の方法により形成されている。可撓性シート11に
形成された導電パターン14は、この例では接点部16
に対応する部分にそれぞれ形成される電極部14aと、
これら電極部14aを、例えばVcc電源端子に共通に
接続するリード部14bとにより構成されている。一
方、可撓性シート12に形成された導電パターン15
は、この例では接点部16に対応する部分にそれぞれ形
成される電極部15aと、各電極部15aをそれぞれ抵
抗18(図6参照)を介して接地するリード部15bと
により構成されている。また、図3に示すように、可撓
性シート12の導電パターン15の電極部15aには、
この電極部15aを覆うように感圧インク(感圧電極)
19が形成されている。この感圧インク19は、加えら
れる荷重(圧力)に応じて抵抗値(接触抵抗)が変化す
るものである。感圧インク19は、ペースト状材料をス
クリーン印刷、オフセット印刷などの方法により成形す
る方法や、予め成型した膜状電極を所定の場所に固定す
る方法等により形成されるものである。絶縁スペーサ1
3の接点部16に対応する位置には、電極部14a,1
5aが互いに十分接触できるだけの開口径を有する開口
部17が形成され、この開口部17を介して着座部3へ
の荷重印加時に電極部14aと感圧インク19とが接触
するような構造となっている。
【0015】この感圧メンブレンスイッチでは、図3に
示すように、可撓性シート11の導電パターン14の電
極部14aの接点部16の上方から押圧力(荷重F)が
可撓性シート12の導電パターン15の電極部15a方
向に加えられ、可撓性シート11が撓み、電極部14a
が感圧インク19に接触すると、感圧インク19に加わ
る荷重(即ち、圧力)に応じて(反比例して)感圧イン
ク5の抵抗値が変化する。
示すように、可撓性シート11の導電パターン14の電
極部14aの接点部16の上方から押圧力(荷重F)が
可撓性シート12の導電パターン15の電極部15a方
向に加えられ、可撓性シート11が撓み、電極部14a
が感圧インク19に接触すると、感圧インク19に加わ
る荷重(即ち、圧力)に応じて(反比例して)感圧イン
ク5の抵抗値が変化する。
【0016】図4は、このような感圧メンブレンスイッ
チにおける荷重と抵抗の関係を示す特性図である。同図
に示すように、可撓性シート11の電極部14aの接点
部16に荷重(F)が加えられていない状態では、電極
部14a,15aが互いに絶縁スペーサ13で離されて
いるため、その抵抗値が無限大(∞)である。可撓性シ
ート11の電極部14aの上方(接点部16の上方)か
ら下方向に荷重(F)が加えられ、可撓性シート11が
撓み、電極部14aが感圧インク19と接触し、更に接
点部16に荷重が加えられていくと、感圧インク19に
加わる荷重(即ち、圧力値)FがF1,F2,F3,…,
Fnと増えていき、感圧インク19の抵抗値RがR1,R
2,R3,…,Rnとなだらかに低下していく。このとき
の圧力印加のパターンは、図5に示すように山なり(山
状)になる。
チにおける荷重と抵抗の関係を示す特性図である。同図
に示すように、可撓性シート11の電極部14aの接点
部16に荷重(F)が加えられていない状態では、電極
部14a,15aが互いに絶縁スペーサ13で離されて
いるため、その抵抗値が無限大(∞)である。可撓性シ
ート11の電極部14aの上方(接点部16の上方)か
ら下方向に荷重(F)が加えられ、可撓性シート11が
撓み、電極部14aが感圧インク19と接触し、更に接
点部16に荷重が加えられていくと、感圧インク19に
加わる荷重(即ち、圧力値)FがF1,F2,F3,…,
Fnと増えていき、感圧インク19の抵抗値RがR1,R
2,R3,…,Rnとなだらかに低下していく。このとき
の圧力印加のパターンは、図5に示すように山なり(山
状)になる。
【0017】図6は、この発明に係る空調制御装置の構
成を示す回路図である。図4において、感圧メンブレン
スイッチは、上述したように、接点部16の荷重値(圧
力値)に応じて感圧インク19の抵抗値Rが変化(荷重
値が増えると抵抗値Rが低下)するので、等価的に可変
抵抗とみなすことができる。この感圧メンブレンスイッ
チの接点部16A,16B,…,16nの可撓性シート
11の電極部14aは、定電圧Vccを出力する定電圧
源(図示せず)と接続され、可撓性シート12の電極部
15aは、抵抗18A,18B,…,18nを介してそ
れぞれ接地されている。従って、可変抵抗の一端に定電
圧Vccが供給され、可変抵抗の他端が抵抗18A〜1
8nを介して接地されているのと等しいことになる。
成を示す回路図である。図4において、感圧メンブレン
スイッチは、上述したように、接点部16の荷重値(圧
力値)に応じて感圧インク19の抵抗値Rが変化(荷重
値が増えると抵抗値Rが低下)するので、等価的に可変
抵抗とみなすことができる。この感圧メンブレンスイッ
チの接点部16A,16B,…,16nの可撓性シート
11の電極部14aは、定電圧Vccを出力する定電圧
源(図示せず)と接続され、可撓性シート12の電極部
15aは、抵抗18A,18B,…,18nを介してそ
れぞれ接地されている。従って、可変抵抗の一端に定電
圧Vccが供給され、可変抵抗の他端が抵抗18A〜1
8nを介して接地されているのと等しいことになる。
【0018】制御部7内に設けられたA/D変換器19
A,19B,…,19nは、感圧メンブレンスイッチの
接点部16A〜16nの他端、即ち、電極部15aと抵
抗18との接続点XA,XB,…,Xnとそれぞれ接続
されている。これらA/D変換器19A〜19nは、そ
れぞれ接続点XA〜Xnの電位をアナログ信号からディ
ジタル信号に変換する。こうしてディジタル信号に変換
された出力は、CPU20にそれぞれ入力されている。
A,19B,…,19nは、感圧メンブレンスイッチの
接点部16A〜16nの他端、即ち、電極部15aと抵
抗18との接続点XA,XB,…,Xnとそれぞれ接続
されている。これらA/D変換器19A〜19nは、そ
れぞれ接続点XA〜Xnの電位をアナログ信号からディ
ジタル信号に変換する。こうしてディジタル信号に変換
された出力は、CPU20にそれぞれ入力されている。
【0019】CPU20は、A/D変換器19A〜19
nから出力されたディジタル信号に基づいて、エアコン
本体8の動作制御(風の温度や噴出量等の調節)や噴出
口調整装置9の動作制御(風の噴き出しの有無や風向き
の調節)を行うために、コントロール回路21に対して
制御信号を送信する。コントロール回路21は、CPU
20から送信された制御信号に応じて、エアコン本体8
の送風ファンの回転速度や熱交換器の動作状態等を制御
すると共に、噴出口調整装置9の開閉モータやルーバ
(風向き変更羽板)モータの動作状態等を制御すること
により、キャビン内の空調状態を最適に調整するもので
ある。
nから出力されたディジタル信号に基づいて、エアコン
本体8の動作制御(風の温度や噴出量等の調節)や噴出
口調整装置9の動作制御(風の噴き出しの有無や風向き
の調節)を行うために、コントロール回路21に対して
制御信号を送信する。コントロール回路21は、CPU
20から送信された制御信号に応じて、エアコン本体8
の送風ファンの回転速度や熱交換器の動作状態等を制御
すると共に、噴出口調整装置9の開閉モータやルーバ
(風向き変更羽板)モータの動作状態等を制御すること
により、キャビン内の空調状態を最適に調整するもので
ある。
【0020】次に、空調制御装置の動作について説明す
る。乗員が図1に示した座席1,2の着座部3に着座す
ることにより、乗員検知センサ5に上方から荷重(圧
力)が加わる。この荷重値は、例えば着座した人の体格
(体重等)により変化する。仮に、大柄な人が着座した
場合、この荷重値が増加して、感圧インク19の抵抗値
Rが緩やかに低下していく。感圧インク19の抵抗値、
即ち、感圧メンブレンスイッチの各接点部16A〜16
nの等価的な可変抵抗値Rが低下していくと、感圧イン
ク19に流れる電流が増加していき、その結果、抵抗1
8A〜18nの電圧降下が増して接続点XA〜Xnの電
位も上昇していく。A/D変換器19A〜19nは、接
続点XA〜Xnの電位のアナログ信号をディジタル信号
に変換してCPU20に出力する。CPU20は、A/
D変換器19A〜19nから出力される各接点部16A
〜16nの感圧インク19の圧力値(荷重値)に比例し
た接続点XA〜Xnの電位のディジタル信号を入力す
る。CPU20は、その電位を入力すると、それに応じ
て着座した人の体格や着座した座席の位置、複数席ある
後部座席のどの位置に乗員が居るかなどを判別し、この
判別結果をコントロール回路21に出力する。コントロ
ール回路21は、入力した判別結果に基づき、適切な空
調(例えば、乗員の居ない席には風を送らないようにし
たり、子供が着座している場合は風の噴出量を弱めたり
する。)を行うため、エアコン本体8や噴出口調整装置
9の動作を制御する。
る。乗員が図1に示した座席1,2の着座部3に着座す
ることにより、乗員検知センサ5に上方から荷重(圧
力)が加わる。この荷重値は、例えば着座した人の体格
(体重等)により変化する。仮に、大柄な人が着座した
場合、この荷重値が増加して、感圧インク19の抵抗値
Rが緩やかに低下していく。感圧インク19の抵抗値、
即ち、感圧メンブレンスイッチの各接点部16A〜16
nの等価的な可変抵抗値Rが低下していくと、感圧イン
ク19に流れる電流が増加していき、その結果、抵抗1
8A〜18nの電圧降下が増して接続点XA〜Xnの電
位も上昇していく。A/D変換器19A〜19nは、接
続点XA〜Xnの電位のアナログ信号をディジタル信号
に変換してCPU20に出力する。CPU20は、A/
D変換器19A〜19nから出力される各接点部16A
〜16nの感圧インク19の圧力値(荷重値)に比例し
た接続点XA〜Xnの電位のディジタル信号を入力す
る。CPU20は、その電位を入力すると、それに応じ
て着座した人の体格や着座した座席の位置、複数席ある
後部座席のどの位置に乗員が居るかなどを判別し、この
判別結果をコントロール回路21に出力する。コントロ
ール回路21は、入力した判別結果に基づき、適切な空
調(例えば、乗員の居ない席には風を送らないようにし
たり、子供が着座している場合は風の噴出量を弱めたり
する。)を行うため、エアコン本体8や噴出口調整装置
9の動作を制御する。
【0021】なお、感圧メンブレンスイッチの各接点部
16A〜16nと抵抗18A〜18nとの接続点XA〜
Xnの電位を、図示しないそれぞれn個のコンパレータ
で互いに異なる閾値に設定された基準電圧源(図示せ
ず)の基準電圧と比較して、この比較結果をCPU20
に入力するようにして、空調を行うようにしても良い。
乗員の体格や着座位置等の差で乗員検知センサ5に加わ
る荷重の荷重値や分布パターンは異なるため、予め種々
の着座状況などに対応した検出結果に基づく複数の閾値
をCPU20に設定しておき、設定した閾値に対応する
制御パターンをコントロール回路21に行わせるように
しておけば、比較結果がそれらの閾値を上回る、又は下
回ることにより、即座に設定した制御パターンに基づく
空調を行うことができるからである。このようにして、
空調を制御することにより、乗員の着座状況(着座の有
無、着座位置等)に応じて最適の空調を自動的に行うこ
とが可能となり、乗員の快適性や利便性を向上させるこ
とができると共に、無駄な電力を消費しないことなどに
より燃費の向上等の効果も期待できるようになる。
16A〜16nと抵抗18A〜18nとの接続点XA〜
Xnの電位を、図示しないそれぞれn個のコンパレータ
で互いに異なる閾値に設定された基準電圧源(図示せ
ず)の基準電圧と比較して、この比較結果をCPU20
に入力するようにして、空調を行うようにしても良い。
乗員の体格や着座位置等の差で乗員検知センサ5に加わ
る荷重の荷重値や分布パターンは異なるため、予め種々
の着座状況などに対応した検出結果に基づく複数の閾値
をCPU20に設定しておき、設定した閾値に対応する
制御パターンをコントロール回路21に行わせるように
しておけば、比較結果がそれらの閾値を上回る、又は下
回ることにより、即座に設定した制御パターンに基づく
空調を行うことができるからである。このようにして、
空調を制御することにより、乗員の着座状況(着座の有
無、着座位置等)に応じて最適の空調を自動的に行うこ
とが可能となり、乗員の快適性や利便性を向上させるこ
とができると共に、無駄な電力を消費しないことなどに
より燃費の向上等の効果も期待できるようになる。
【0022】以下、後部座席が2列構成(後部座席前列
3名、後部座席後列2名)で定員7名、後部座席用に独
立したフル・オート・エアコンを搭載したミニバンで、
本発明の空調制御装置を用いた空調制御について幾つか
の実施例を挙げて説明する。
3名、後部座席後列2名)で定員7名、後部座席用に独
立したフル・オート・エアコンを搭載したミニバンで、
本発明の空調制御装置を用いた空調制御について幾つか
の実施例を挙げて説明する。
【0023】(1)実施例1
この実施例1では、後部座席の着座部3の全面に感圧メ
ンブレンスイッチからなる乗員検知センサ5を配設し、
乗員の体格を検知することによりエアコン本体8の動作
制御(風の温度や噴出量等の調節)及び噴出口調整装置
9の動作制御(風の噴き出しの有無や風向きの調節)を
行う。
ンブレンスイッチからなる乗員検知センサ5を配設し、
乗員の体格を検知することによりエアコン本体8の動作
制御(風の温度や噴出量等の調節)及び噴出口調整装置
9の動作制御(風の噴き出しの有無や風向きの調節)を
行う。
【0024】(2)実施例2
この実施例2では、後部座席の着座部3の正規の着座位
置に感圧メンブレンスイッチからなる乗員検知センサ5
をそれぞれ配設し、乗員の体格を検知することによりエ
アコン本体8の動作制御(風の温度や噴出量等の調節)
及び噴出口調整装置9の動作制御(風の噴き出しの有無
や風向きの調節)を行う。
置に感圧メンブレンスイッチからなる乗員検知センサ5
をそれぞれ配設し、乗員の体格を検知することによりエ
アコン本体8の動作制御(風の温度や噴出量等の調節)
及び噴出口調整装置9の動作制御(風の噴き出しの有無
や風向きの調節)を行う。
【0025】(3)比較例
後部座席の天井部にエアコン本体8のコントローラ及び
噴出口を設置し、噴出口のルーバの向きを手動で変更す
る。
噴出口を設置し、噴出口のルーバの向きを手動で変更す
る。
【0026】これらの実施例1,2と比較例について、
以下のような試験を行った。
以下のような試験を行った。
【0027】(1)試験1
各座席に、大人が着座、子供が着座、荷物を搭
載、着座なし、の4通りの状態を作り出し、それぞれ
の状態〜についてエアコン本体8からの風の噴き出
しの有無及び風向きの検証を行った。その結果、風の噴
き出しの有無については、実施例1,2では、及び
の状態の座席への風の噴き出しは行われなかった。これ
に対し比較例では、乗員等の有無にかかわらず、エアコ
ンのコントローラにあるオン/オフスイッチをオンにす
ると全ての噴出口から風の噴き出しが行われた。一方、
風向きについては、実施例1,2では、噴出口の向き等
が噴出口調整装置9により乗員の体格等に合わせて適
宜、適切に変化させられるため、快適な空調を実現する
ことができた。例えば、「大人が着座」したと判別し
た場合、噴出口からの噴出風は着座有りの座席の着座位
置中心に向かって着座部の座面から高さ40cm〜70
cm位の範囲にそれぞれ集中して当たるように制御さ
れ、自動調節による快適な空調が行われた。また、「
子供が着座」したと判別した場合、噴出口からの噴出風
は着座有りの座席の着座位置中心に向かって着座部の座
面から高さ20cm〜50cm位の範囲にそれぞれ集中
して当たるように制御され、上記と同様に自動調節によ
る快適な空調が行われた。このように、乗員の体格等に
合わせて噴出風の当たる範囲をある程度の柔軟性をもっ
て制限することで、ほぼ全ての人(乗員)に対し快適な
空調を実現することが可能となる。これに対し比較例で
は、乗員が自ら風向きを変更する必要があったため快適
とは言い難い空調となってしまった。
載、着座なし、の4通りの状態を作り出し、それぞれ
の状態〜についてエアコン本体8からの風の噴き出
しの有無及び風向きの検証を行った。その結果、風の噴
き出しの有無については、実施例1,2では、及び
の状態の座席への風の噴き出しは行われなかった。これ
に対し比較例では、乗員等の有無にかかわらず、エアコ
ンのコントローラにあるオン/オフスイッチをオンにす
ると全ての噴出口から風の噴き出しが行われた。一方、
風向きについては、実施例1,2では、噴出口の向き等
が噴出口調整装置9により乗員の体格等に合わせて適
宜、適切に変化させられるため、快適な空調を実現する
ことができた。例えば、「大人が着座」したと判別し
た場合、噴出口からの噴出風は着座有りの座席の着座位
置中心に向かって着座部の座面から高さ40cm〜70
cm位の範囲にそれぞれ集中して当たるように制御さ
れ、自動調節による快適な空調が行われた。また、「
子供が着座」したと判別した場合、噴出口からの噴出風
は着座有りの座席の着座位置中心に向かって着座部の座
面から高さ20cm〜50cm位の範囲にそれぞれ集中
して当たるように制御され、上記と同様に自動調節によ
る快適な空調が行われた。このように、乗員の体格等に
合わせて噴出風の当たる範囲をある程度の柔軟性をもっ
て制限することで、ほぼ全ての人(乗員)に対し快適な
空調を実現することが可能となる。これに対し比較例で
は、乗員が自ら風向きを変更する必要があったため快適
とは言い難い空調となってしまった。
【0028】(2)試験2
後部座席への乗員数とエアコン稼動による消費電力との
比較検証を行った。この検証による上記実施例1,2と
比較例との検証結果データを図7に示す。なお、消費電
力は、後部座席に大人5人が乗車した場合の比較例での
消費電力を1.0として、エアコン本体8での冷房の定
常運転時の消費電力についてそれぞれ比較した。
比較検証を行った。この検証による上記実施例1,2と
比較例との検証結果データを図7に示す。なお、消費電
力は、後部座席に大人5人が乗車した場合の比較例での
消費電力を1.0として、エアコン本体8での冷房の定
常運転時の消費電力についてそれぞれ比較した。
【0029】これによると、図7に示すように、比較例
での消費電力は、全ての場合において0.8〜1.0で
あったのに対し、実施例1,2共に大人が5人乗車した
場合を除く全ての場合において0.2〜0.9と少ない
消費電力で済むこととなった。
での消費電力は、全ての場合において0.8〜1.0で
あったのに対し、実施例1,2共に大人が5人乗車した
場合を除く全ての場合において0.2〜0.9と少ない
消費電力で済むこととなった。
【0030】このように、乗員検知センサ5からの検出
出力に基づいて制御部7が適切な空調を行うことによ
り、消費電力を少なくして無駄な燃料消費等を抑えるこ
とができるようになる。
出力に基づいて制御部7が適切な空調を行うことによ
り、消費電力を少なくして無駄な燃料消費等を抑えるこ
とができるようになる。
【0031】なお、この実施形態における乗員検知セン
サ5は、感圧メンブレンスイッチを含むものであるが、
感圧インク(感圧層)19が形成されていない電極部1
5aを備えた通常のメンブレンスイッチを用いて乗員検
知センサ5を構成するようにしても良い。この場合、着
座の際の荷重値を検出することは困難であるが、電極部
14a,15aの接点部16における荷重の有無(接点
のオン/オフ)を検出して荷重の分布パターン等を解析
することにより乗員の体格や着座位置などを判別するよ
うにすれば、感圧メンブレンスイッチと同様の効果を得
ることができるより安価な乗員検知センサ5を製造する
ことが可能となる。また、乗員検知センサ5を後部座席
に配設する場合について説明したが、前部座席に配設す
るようにしてキャビン内全体の空調を制御するようにし
ても良い。なお、自動車の空調について本発明の空調制
御装置を用いて説明したが、自動車のみならず、座席を
有する乗り物全般に適用することが可能である。このよ
うにして空調を行うことにより、より省エネで快適な自
動制御による空調を行うことができ、乗員の快適性、利
便性を向上させることが可能となる。
サ5は、感圧メンブレンスイッチを含むものであるが、
感圧インク(感圧層)19が形成されていない電極部1
5aを備えた通常のメンブレンスイッチを用いて乗員検
知センサ5を構成するようにしても良い。この場合、着
座の際の荷重値を検出することは困難であるが、電極部
14a,15aの接点部16における荷重の有無(接点
のオン/オフ)を検出して荷重の分布パターン等を解析
することにより乗員の体格や着座位置などを判別するよ
うにすれば、感圧メンブレンスイッチと同様の効果を得
ることができるより安価な乗員検知センサ5を製造する
ことが可能となる。また、乗員検知センサ5を後部座席
に配設する場合について説明したが、前部座席に配設す
るようにしてキャビン内全体の空調を制御するようにし
ても良い。なお、自動車の空調について本発明の空調制
御装置を用いて説明したが、自動車のみならず、座席を
有する乗り物全般に適用することが可能である。このよ
うにして空調を行うことにより、より省エネで快適な自
動制御による空調を行うことができ、乗員の快適性、利
便性を向上させることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
座席に加わる荷重を乗員検知センサにより検出し、この
乗員検知センサからの検出出力に基づき前記座席への着
座状況を判別して自動車に搭載された空調装置の動作制
御を制御部により行う空調制御装置を実現している。こ
のため、空調装置の風の噴出量や風向き、温度など調節
を乗員の着座状況により適宜自動的に行うことができ
る。これにより、空調に関する乗員の快適性や利便性を
向上させることができるという効果を奏する。
座席に加わる荷重を乗員検知センサにより検出し、この
乗員検知センサからの検出出力に基づき前記座席への着
座状況を判別して自動車に搭載された空調装置の動作制
御を制御部により行う空調制御装置を実現している。こ
のため、空調装置の風の噴出量や風向き、温度など調節
を乗員の着座状況により適宜自動的に行うことができ
る。これにより、空調に関する乗員の快適性や利便性を
向上させることができるという効果を奏する。
【図1】 この発明の一実施形態に係る空調制御装置を
適用した自動車のエアコン制御システムの全体構成を示
す概略図である。
適用した自動車のエアコン制御システムの全体構成を示
す概略図である。
【図2】 乗員検知センサの一部を切り欠いて示す分解
斜視図である。
斜視図である。
【図3】 乗員検知センサの構造を示す断面図である。
【図4】 感圧メンブレンスイッチにおける荷重と抵抗
の関係を示す特性図である。
の関係を示す特性図である。
【図5】 感圧メンブレンスイッチにかかる荷重(圧
力)の波形を示す特性図である。
力)の波形を示す特性図である。
【図6】 本発明の空調制御装置の構成を示す回路図で
ある。
ある。
【図7】 実施例1,2と比較例での消費電力を比較す
るための検証結果データを示す図である。
るための検証結果データを示す図である。
1,2…座席、3…着座部、4…背もたれ部、5…乗員
検知センサ、6…表皮、7…制御部、8…エアコン本
体、9…噴出口調整装置、11,12…可撓性シート、
13…絶縁スペーサ、14,15…導電パターン、14
a,15a…電極部、14b,15b…リード部、16
…接点部、17…開口部、18…抵抗、19…A/D変
換器、20…CPU、21…コントロール回路。
検知センサ、6…表皮、7…制御部、8…エアコン本
体、9…噴出口調整装置、11,12…可撓性シート、
13…絶縁スペーサ、14,15…導電パターン、14
a,15a…電極部、14b,15b…リード部、16
…接点部、17…開口部、18…抵抗、19…A/D変
換器、20…CPU、21…コントロール回路。
フロントページの続き
(72)発明者 石井 崇裕
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 長谷川 仁
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 元木 和行
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 唐沢 範之
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 田中 渉
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 大山 昌紀
千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ
クラ佐倉事業所内
(72)発明者 伊藤 浩二
愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ
ン精機株式会社内
(72)発明者 田中 和也
愛知県刈谷市昭和町2丁目3番地 アイシ
ン・エンジニアリング株式会社内
Fターム(参考) 3L011 CP00
Claims (6)
- 【請求項1】 自動車の座席への着座により前記座席に
加わる荷重を検出する乗員検知センサと、 この乗員検知センサからの検出出力によって前記座席へ
の着座状況を判別し、この判別結果に基づき前記自動車
に搭載された空調装置の動作制御を行う制御部とを備え
たことを特徴とする空調制御装置。 - 【請求項2】 前記乗員検知センサは、 対向配置された一対のシート状基材の対向面に接点部を
構成する導電パターンがそれぞれ形成された一対の可撓
性シートと、 これら可撓性シートが所定の間隔を空けて対向するよう
に前記一対の可撓性シートの間に介挿されて前記接点部
の位置に開口部が形成されたスペーサとを重合してなる
メンブレンスイッチを含むものであることを特徴とする
請求項1記載の空調制御装置。 - 【請求項3】 前記乗員検知センサは、 対向配置された一対のシート状基材の対向面に接点部を
構成する導電パターンがそれぞれ形成され、前記導電パ
ターンの少なくとも一方が前記接点部に加えられる荷重
が増加するにつれて抵抗値が低下する感圧層により覆わ
れた一対の可撓性シートと、 これら可撓性シートが所定の間隔を空けて対向するよう
に前記一対の可撓性シートの間に介挿されて前記接点部
の位置に開口部が形成されたスペーサとを重合してなる
感圧スイッチを含むものであることを特徴とする請求項
1又は2記載の空調制御装置。 - 【請求項4】 前記乗員検知センサは、自動車の後部座
席に配設されるものであることを特徴とする請求項1〜
3のいずれか1項記載の空調制御装置。 - 【請求項5】 前記制御部は、前記乗員検知センサから
の検出出力が予め設定された複数の閾値を上回る、又は
下回ることにより着座の有無、着座位置及び着座対象の
少なくとも1つを着座状況として判別するものであるこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の空調
制御装置。 - 【請求項6】 前記空調装置は、空調装置本体と、この
空調装置本体からの風を噴き出す噴出口を開閉する噴出
口調整装置及び前記噴出口からの噴出風の風向きを変更
する風向変更装置を含むものであることを特徴とする請
求項1〜5のいずれか1項記載の空調制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001195809A JP2003011639A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 空調制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001195809A JP2003011639A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 空調制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003011639A true JP2003011639A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19033728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001195809A Pending JP2003011639A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 空調制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003011639A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009248797A (ja) * | 2008-04-08 | 2009-10-29 | Denso Corp | 車両用空調装置 |
JP2009298368A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Denso Corp | 車両用シート空調装置 |
JP2010076652A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Denso Corp | 送風装置及び覚醒装置 |
JP2010083204A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-15 | Denso Corp | 車両用空調装置 |
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WO2015059895A1 (ja) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | 株式会社デンソー | 車両用シート空調装置 |
CN105682957A (zh) * | 2013-10-25 | 2016-06-15 | 株式会社电装 | 车辆用座椅空调装置 |
JP2017177832A (ja) * | 2016-03-28 | 2017-10-05 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
JP2021178607A (ja) * | 2020-05-15 | 2021-11-18 | トヨタ紡織株式会社 | 制御装置、制御システム、および制御方法 |
-
2001
- 2001-06-28 JP JP2001195809A patent/JP2003011639A/ja active Pending
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