JP2003011118A - 吸水性複合体およびその製造方法 - Google Patents

吸水性複合体およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水性に優れ、吸水速度が速く、且つ水可溶
成分が少ない吸水性複合体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 重合性モノマーと下記一般式(1)で表
される架橋剤とを含む溶液を、液滴状で重合させつつ繊
維質基材に落下させることにより重合進行中の吸水性ポ
リマー粒子を繊維質基材に付着させ、付着後に重合を完
了させる工程を含むことを特徴とする吸水性複合体の製
造方法。 【化1】 R1−(CH2―CH2−O)n−R2 (1) (上式において、R1およびR2は各々独立に前記重合性
モノマーと反応して結合し得る基を表す。nは5〜25
の整数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維質基材に吸水
性ポリマー粒子が固定化された吸水性複合体において、
膨潤ゲルからの水可溶成分の溶出が少ない優れた吸水性
複合体の製造方法及び吸水性複合体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】繊維質基材と吸水性ポリマーとから構成
される吸水性複合体として、これまでに種々の技術が開
発されている。例えば、吸水性ポリマーが凝集粒状体と
して繊維質基材に不連続に固定化された吸収物品が知ら
れている(特公平5−58030号公報)。また、アク
リル酸系重合性モノマー水溶液をレドックス系開始剤で
重合開始させた混合液からなる液滴を繊維質基材に担持
させて重合させることによって、吸水性および吸水速度
に優れ、吸水性ポリマー粒子が繊維質基材上に安定性良
く固定化された吸水性複合体が知られている(特開平9
−67403号公報)。さらに、粒子同士がお互いに結
着した凝集粒状体を繊維質基材に一部が結着した吸水性
複合体が知られている(特開平10−113556号公
報)。しかし、これら吸水性複合体よりもさらに一段と
高性能な吸収材料が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に紙おむつなどの
衛生材料で、吸水性複合体を高性能化するためは、吸水
性複合体中の吸水性ポリマーの吸収能力を向上させる手
法が採られる。しかし、現状では、吸水能力を高くする
と、吸水性ポリマー中の水可溶成分が増大する傾向にあ
る。水可溶成分が多い吸水性ポリマーを紙おむつなどの
衛生材料に使用した場合、衛生材料の肌に接する面がジ
クジクして常に濡れた状態になるため、装着者は不快感
を覚える。また、膨潤ゲル強度が低下するため、ゲルブ
ロックを生じ、2度目以降の体液を十分に吸収できず、
体液漏れを起こす等の問題が生じる。
【0004】そこで、水可溶成分を低減するために、特
定の架橋剤を重合中に添加して重合する方法が提案され
ている(特開平6−9717号公報、特開平7−196
742号公報)。上記公報中には水溶液重合法が記載さ
れているが、水溶液重合で製造された吸水性ポリマーは
粉砕して粒子状にして使用するため、粉砕後の吸水性ポ
リマーはガラスを割ったように角張っており、おむつ等
に使用した場合、バックシートを破ったり、肌を刺激し
たりする問題がある。
【0005】これらの従来技術の問題点を考慮して、本
発明は、吸水した膨潤ゲルからの水可溶成分の溶出を大
幅に減少させた優れた吸水性複合体およびその製造方法
を提供することを解決すべき課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に記載す
る本発明によれば所期の効果を得ることができることを
見出した。すなわち本発明は、重合性モノマーと下記一
般式(1)で表される架橋剤とを含む溶液を、液滴状で
重合させつつ繊維質基材に落下させることにより重合進
行中の吸水性ポリマー粒子を繊維質基材に付着させ、付
着後に重合を完了させる工程を含むことを特徴とする吸
水性複合体の製造方法を提供する。
【化2】 R1−(CH2―CH2−O)n−R2 (1) (上式において、R1およびR2は各々独立に前記重合性
モノマーと反応して結合し得る基を表す。nは5〜25
の整数である。)
【0007】本発明の製造方法の好ましい態様として、
前記架橋剤として、一般式(1)におけるR1またはR2
の少なくとも一方が重合性不飽和基である化合物を用い
る態様;前記重合性不飽和基が(メタ)アクリロイル基
である態様;前記重合性モノマーとしてカルボキシル基
またはカルボキシレート基を有する重合性モノマーを用
い、前記架橋剤として一般式(1)におけるR1または
2の少なくとも一方が前記カルボキシル基または前記
カルボキシレート基と反応し得る官能基である化合物を
用いる態様;前記カルボキシル基またはカルボキシレー
ト基と反応し得る基がグリシジル基である態様;前記架
橋剤として、一般式(1)におけるR1およびR2が同一
の官能基である化合物を用いる態様;前記架橋剤とし
て、一般式(1)におけるnが7〜15の整数である化
合物を用いる態様;前記架橋剤を前記重合性モノマーに
対して0.15〜3モル%使用する態様;水可溶成分が
15%以下である吸水性ポリマーを含む吸水性複合体が
得られるように前記架橋剤の反応量を制御する態様;前
記重合性モノマーとして、エチレン性不飽和基を有する
水溶性モノマーを用いる態様;前記粒子−基材複合体の
形成後に、該複合体を100〜160℃で乾燥する工程
をさらに含む態様;前記繊維質基材が、合成繊維、天然
繊維、半合成繊維および無機繊維から選択される1種ま
たは2種以上からなる態様;前記重合がレドックス系重
合開始剤により開始される態様を挙げることができる。
【0008】また本発明は、上記製造方法により製造さ
れる吸水性複合体も提供する。さらに本発明は、吸水性
ポリマーが繊維質基材に固定化された吸水性複合体であ
って、前記吸水性ポリマーの水可溶成分は15重量%以
下であり、かつ、前記吸水性ポリマーの一部を繊維質基
材が貫通していることを特徴とする吸水性複合体を提供
する。本発明の吸水性複合体において、吸水性ポリマー
が凝集粒状体を形成している態様や、前記凝集粒状体
が、平均粒子径50〜1000μmの一次粒子から構成
され、該一次粒子の30重量%以上、好ましくは50重
量%以上、さらに好ましくは80重量%以上がほぼその
粒子形状を維持しつつ粒子同士が互いに結着し且つ凝集
粒状体粒子長径が200〜3000μmであることが好
ましい。
【0009】
【発明の実施の態様】以下において、本発明の吸水性複
合体とその製造方法について好ましい態様を参照しなが
ら詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はそ
の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値
として含む範囲を意味する。
【0010】本発明の吸水性複合体の製造方法は、重合
性モノマーと上記一般式(1)で表される架橋剤とを含
む溶液を、液滴状で重合させつつ繊維質基材に落下させ
ることにより重合進行中の吸水性ポリマー粒子を繊維質
基材に付着させ、付着後に重合を完了させる工程を含む
ことを特徴とする。
【0011】本発明で使用する重合性モノマーは、重合
により吸水性ポリマーを与えるものである限り、その種
類は特に制限されない。好ましいのは、レドックス系開
始剤によって重合が開始される重合性モノマーである。
また、本発明で使用する重合性モノマーは水溶性である
ことが特に好ましい。吸水性ポリマーを与えるモノマー
は一般に水溶性であるため、本発明で使用する重合性モ
ノマーはこれらの幅広い水溶性モノマーの中から適宜選
択することができる。
【0012】本発明で好ましく用いられる重合性モノマ
ーは、脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩である。具
体的には、アクリル酸またはその塩、メタクリル酸また
はその塩等の不飽和モノカルボン酸またはその塩、或い
はマレイン酸またはその塩、イタコン酸またはその塩等
の不飽和ジカルボン酸またはその塩を例示することがで
き、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよ
い。この中で好ましいのはアクリル酸またはその塩、お
よびメタクリル酸またはその塩であり、特に好ましいの
はアクリル酸またはその塩である。
【0013】本発明では、重合性モノマーとして脂肪族
不飽和カルボン酸またはその塩を用いることが好ましい
ので、この重合性モノマーの水溶液としては脂肪族不飽
和カルボン酸またはその塩を主成分とする水溶液を用い
ることが好ましい。ここで、「脂肪族不飽和カルボン酸
またはその塩を主成分とする」とは、脂肪族不飽和カル
ボン酸またはその塩が重合性モノマーの全量に対して5
0モル%以上、好ましくは80モル%以上含まれること
を意味する。
【0014】脂肪族不飽和カルボン酸の塩としては、水
溶性の塩、たとえば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩、アンモニウム塩等が通常用いられる。また、その
中和度は、目的に応じて適宜定められるが、アクリル酸
の場合には、カルボキシル基の20〜90モル%がアル
カリ金属塩またはアンモニウム塩に中和されたものが好
ましい。アクリル酸モノマーの部分中和度が20モル%
未満であると、生成吸水性ポリマーの吸水能が著しく低
下する傾向がある。
【0015】アクリル酸モノマーの中和には、アルカリ
金属の水酸化物や重炭酸塩等または水酸化アンモニウム
等が使用可能であるが、好ましいのはアルカリ金属水酸
化物であり、その具体例としては水酸化ナトリウムおよ
び水酸化カリウムが挙げられる。
【0016】また、本発明においては、前記の脂肪族不
飽和カルボン酸以外にこれらと共重合可能な重合性モノ
マーを、生成吸水性ポリマーの性能を低下させない範囲
の量で共重合させても差し支えない。共重合させる重合
性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリルアミド、
(ポリ)エチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トを用いること
ができ、さらに低水溶性モノマーではあるが、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエ
ステル類等も用いることができる。なお、本明細書中に
おいて「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリ
ル」または「メタクリル」の何れをも意味するものとす
る。
【0017】なお、これらの重合性モノマーのうち吸水
性ポリマーを与えるものは、脂肪族不飽和カルボン酸ま
たはその塩に対する補助成分としてではなく、「吸水性
ポリマーを与える重合性モノマーの水溶液」の主要モノ
マーとして使用することもできる。
【0018】上述の脂肪族不飽和カルボン酸またはその
塩を主成分として含む重合性モノマー水溶液の重合性モ
ノマーの濃度は、好ましくは20重量%以上、より好ま
しくは25重量%以上である。濃度が20重量%未満で
あると適度な粘度を有する液滴の生成が難しく、ひいて
は重合後の吸水性ポリマーの吸水能が十分に得られなく
なる傾向がある。上限は重合反応液の取り扱い上から8
0重量%程度とするのが好ましい。
【0019】本発明では、架橋剤として上記一般式
(1)で表される化合物を用いる。一般式(1)で表さ
れる化合物を用いることによって、吸水性能を低減させ
ることなく水可溶分を大幅に低減することができる。
【0020】一般式(1)のR1およびR2は各々独立に
前記重合性モノマーと反応して結合し得る基を表す。前
記重合性モノマーと反応して結合し得る基としては、例
えばエチレン性不飽和基などの重合性不飽和基を挙げる
ことができる。中でも好ましいのは(メタ)アクリロイ
ル基である。また、本発明においてカルボキシル基やカ
ルボキシレート基を有する重合性モノマーを用いる場合
は、重合性モノマーと反応して結合し得る基としてカル
ボキシル基やカルボキシレート基と反応し得る基を選択
することもできる。カルボキシル基やカルボキシレート
基と反応し得る基としては、グリシジル基を選択するこ
とが好ましい。さらに、R1およびR2は同一であること
が好ましい。一般式(1)のnは5〜25の整数である
が、7〜15の整数であることが好ましい。
【0021】一般式(1)で表される架橋剤は、重合モ
ノマーの仕込み量に対して0.15〜3モル%で用いる
ことが好ましく、0.15〜2モル%で用いることがよ
り好ましく、0.15〜1モル%で用いることがさらに
好ましい。0.15モル%以下の場合は、十分に水可溶
性成分を低下させることができないことがある。また3
モル%以上添加した場合、水可溶分の低減はできるが、
吸水性能が低くなる傾向がある。また、架橋剤の使用量
と反応条件は、最終的に得られる吸水性ポリマーの水可
溶成分が15重量%以下になるように設定することが好
ましい。
【0022】本発明では、さらに一般式(1)で表され
る化合物以外の架橋剤を用いてもよい。例えば、吸水性
能を向上させるための公知の架橋剤を適宜選択して用い
ることができる。そのような架橋剤としては、前記重合
性モノマーと共重合可能なジビニル化合物(例えば、
N,N'−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポ
リ)エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト類等)
や、カルボン酸と反応し得る2個以上の官能基を有する
水溶性の化合物(例えばエチレングリコ−ルジグリシジ
ルエ−テル、ポリエチレングリコ−ルジグリシジルエ−
テル等のポリグリシジルエ−テル)等を好適に用いるこ
とができる。吸水性能の向上のためには官能基間のポリ
エチレングリコール鎖は4個以下が好ましい。更にこの
中で特に好ましいのは、N,N'−メチレンビス(メタ)
アクリルアミドである。これらの架橋剤は、モノマーの
仕込み量に対して0.001〜1重量%で用いることが
好ましく、0.01〜0.5重量%で用いることがより
好ましい。
【0023】本発明では、重合性モノマーと一般式
(1)で表される架橋剤とを含む溶液を、液滴状で重合
させつつ繊維質基材上に落下させることにより重合進行
中の吸水性ポリマー粒子を繊維質基材に付着させ、付着
後に重合を完了させる。その具体的な方法は、気相中で
重合進行中にある吸水性ポリマーを生成できる方法であ
れば特に制限されない。例えば、吸水性ポリマーを与え
る重合性モノマーの水溶液、具体的には、脂肪族不飽和
カルボン酸またはその塩を主成分とする重合性モノマー
の水溶液にレドックス系重合開始剤を配して当該モノマ
ーの重合を開始させ、反応開始後のモノマーおよび生成
ポリマーを含む重合進行中の反応混合物を気相中で液滴
となし、繊維質基材上でその液滴同士を結着させて凝集
粒状体となし、繊維質基材上で重合を完結させる方法
(特開2000−198805号公報)などを好ましく
使用することができる。
【0024】このような好ましい重合方法では、レドッ
クス重合開始剤を用いる。重合開始剤は、酸化性を示す
ラジカル発生剤と還元剤とを組み合わせてなるレドック
ス系をなすものであり、ある程度の水溶性を示すもので
なければならない。このような酸化剤としては、過酸化
水素、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸
塩、tert−ブチルハイドロパ−オキシドやクメンハ
イドロパ−オキシド等のハイドロパ−オキシド類などの
過酸化物、その他、第二セリウム塩、過マンガン酸塩、
亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩等が挙げられるが、この中で
も過酸化水素が特に好ましい。これら酸化剤の使用量
は、重合性モノマーに対して0.01〜10重量%、好
ましくは0.1〜2重量%である。
【0025】還元剤は、前記酸化剤とレドックス系を形
成しうるものであり、具体的には亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウ
ム、酢酸コバルト、硫酸銅、硫酸第一鉄、L−アスコル
ビン酸またはL−アスコルビン酸アルカリ金属塩等を挙
げることができる。中でも、L−アスコルビン酸または
L−アスコルビン酸アルカリ金属塩が特に好ましい。こ
れらの還元剤の使用量は、重合性モノマーに対して0.
001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%で
ある。上途の重合法により、吸水性ポリマー粒子を繊維
質基材が貫通している吸水性複合体が得られる。吸水性
複合体を構成する吸水性ポリマー粒子は好ましくは凝集
粒状体を形成している。
【0026】本発明では、吸水性能を向上させる目的
で、繊維質基材上の吸水性ポリマーの表面を架橋剤によ
りさらに架橋させることも可能である。一般に、粉末状
の吸水性ポリマー粒子の表面に架橋剤を付与した後、加
熱して表面を架橋することによりポリマー粒子の特性を
改良することは公知であり、表面に選択的に架橋構造が
形成される結果、吸水して膨潤するに際し、膨潤を阻害
せずにその形状を維持することができるものと考えられ
ている。
【0027】表面架橋剤としてはN,N’−メチレンビ
ス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコー
ルビス(メタ)アクリレート等の重合性モノマーと共重
合し得る多官能化合物や、(ポリ)エチレングリコール
ジグリシジルエーテル等のカルボン酸基と反応し得る官
能基を複数個有する化合物が用いられる。これらの表面
架橋剤は、通常、吸水性ポリマー(乾燥基準)に対して
0.1〜1重量%、好ましくは0.2〜0.5重量%と
なるように用いられる。
【0028】架橋剤溶液を付与された吸水性ポリマーと
繊維質基材との複合体は、次いで加熱して架橋反応を進
行させ、吸水性ポリマー表面に選択的に架橋構造を形成
させることができる。加熱条件は100〜160℃以下
で行うのが好ましい。160℃を超えると表面水分の蒸
発が早く架橋反応が十分に起こらない可能性がある。1
00℃未満では架橋反応に時間が掛かり、経済的に不利
になる傾向がある。通常は100〜160℃の温度で1
0〜90分間反応させる。10分未満では十分な架橋反
応時間が得られない傾向がある。また、一般に架橋反応
は90分以内にほぼ終了するため、90分を超える反応
時間は無駄な時間となり経済的ではないことが多い。
【0029】吸水性ポリマーまたは吸水性複合体には、
目的とする用途に応じて所望の機能を付与するために各
種の添加剤を加えることができる。これら添加剤として
は、吸収する液体によるポリマー分解、変質を防止する
安定剤、抗菌剤、消臭剤、脱臭剤、芳香剤、発泡剤等を
挙げることができる。
【0030】本発明において、上記の重合進行中の反応
混合物の液滴ないしは凝集粒状体を構成する吸水性ポリ
マーを付着させるべき繊維質基材としては、成形した繊
維質基材が好ましい。ここでいう成形した繊維質基材と
は、具体的には繊維をゆるく成形したパッド、カ−ディ
ングまたはエア・レイイングしたウエブ、ティシュペ−
パ−、木綿ガ−ゼのような織布、メリアス地または不織
布であって、特定の形状を有するものである。成形した
繊維質基材とは、その繊維質基材を用品の中に組み込む
ために、切断、接合、造形等が必要になることはある
が、ウエブ形成作業は更に施す必要がないものを意味す
る。
【0031】基材を構成する繊維は、木材パルプ、レ−
ヨン、木綿、再生セルロ−スその他のセルロ−ス系繊維
のような親水性繊維が好ましく、また本発明の利益を最
も良く享受するものであって、このような親水性繊維を
主成分とするものが本発明における特に好ましい基材で
ある。その他にも、ポリエステル系繊維を主成分とした
繊維質基材を使用することも好ましく、また他の種類の
非親水性の繊維、例えば、ポリエチレン系、ポリプロピ
レン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリビニルア
ルコ−ル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビリニデン
系、ポリアクリロニトリル系、ポリ尿素系、ポリウレタ
ン系、ポリフルオロエチレン系、ポリシアン化ビニリデ
ン系繊維を主成分とした繊維質基材を使用することも可
能である。また、繊維質基材として比較的稠密な繊維質
基材も用いることができる。具体的には紙、木材、バッ
クスキン、皮革等を挙げることができる。
【0032】本発明の製造方法によれば、吸水性ポリマ
ーが繊維質基材に固定化されている、以下の特徴を有す
る吸水性複合体を製造することができる。 1) 吸水性ポリマーの水可溶成分は15重量%以下で
ある。 2) 吸水性ポリマーの一部が繊維質基材を貫通してい
る。
【0033】水可溶分が15重量%を超えると紙おむつ
のような衛生材料に使用した場合、肌に接する面がジク
ジクして、常に濡れた状態になり、装着者は不快感を覚
える。また、膨潤ゲル強度が低下するため、ゲルブロッ
クを生じ、2度目以降の体液を十分に吸収できず、体液
漏れを起こす等の問題が生じる。本発明の吸水性複合体
はこれらの問題を解決するものである。
【0034】本発明の吸水性複合体を構成する吸水性ポ
リマーは凝集粒状体を形成していることが好ましい。凝
集粒状体は、平均粒子径が概して50〜1000μmの
一次粒子からなっている。一次粒子の平均粒子径は10
0〜900μmが好ましく、200〜800μmがより
好ましい。また一次粒子の30重量%以上は、ほぼその
粒子形状を維持しつつ粒子同士が互いに結着して凝集粒
状体を形成している。凝集粒状体を構成する一次粒子は
30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上
であることがより好ましく、80重量%以上であること
がさらに好ましい。凝集粒状体は、繊維質基材が貫通し
た一次粒子と、繊維質基材にまったく付着していない一
次粒子とで構成されている。このような凝集粒状体は比
表面積が大きいので吸水速度が大きく、かつ凝集粒状体
を構成する一次粒子の一部でしか繊維質基材に結着して
いないので、吸水して膨潤するに際し繊維質基材から受
ける拘束が小さく、吸水能に優れている。また、凝集粒
状体を構成する一次粒子同士の接合面は一体化している
ので、吸水前は勿論のこと吸水後においても、凝集粒状
体が一次粒子に崩壊して繊維質基材から脱落することが
少ない。
【0035】凝集粒状体の平均粒子長径は、200〜3
000μmが好ましく、300〜2500μmがより好
ましく、350〜2500μmがさらにより好ましい。
平均粒子長径が200μmより小さいと吸水性能が十分
に発現しない傾向がある。また、平均粒子長径が300
0μmより大きいと繊維質基材との接着力が弱くなる傾
向がある。ここで凝集粒状体の平均粒子長径とは、粒子
の径が最も長くなる様にとった径をいう。
【0036】本発明の吸水性複合体は、繊維質基材の片
面にだけ吸水性ポリマーが固定化されていてもよいし、
両面に吸水性ポリマーが固定化されていてもよい。これ
らは、吸水性複合体の用途に応じて適宜決定しうる。例
えば、繊維質基材への担持量の増加や表裏の機能分担の
ために、繊維質基材の両面に吸水性ポリマーを担持化す
ることができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試
薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り
適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲
は以下に示す具体例に制限されるものではない。
【0038】(実施例1)80重量%のアクリル酸水溶
液125重量部に、48.5重量%の水酸化ナトリウム
水溶液57.3重量部、水6.4重量部、架橋剤(I)
(N,N'−メチレンビスアクリルアミド)0.15重量
部と更に酸化剤として30重量%の過酸化水素水溶液
5.0重量部及び架橋剤(II)(長瀬産業社製、デナコ
ールEX830;n=9)1.43重量部(0.21モ
ル%)を加えて溶液Aを調製した。溶液Aのモノマー濃
度は60重量%、中和度は50モル%であった。これと
は別に80重量%のアクリル酸水溶液125重量部に、
48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液57.3重量
部、水9.9重量部、架橋剤(I)(N,N'−メチレン
ビスアクリルアミド)0.15重量部と更に還元剤とし
てL−アスコルビン酸1.5重量部及び架橋剤(II)
(長瀬産業社製 デナコールEX830 n=9)1.
43重量部(0.21モル%)を加えて溶液Bを調製し
た。溶液Bのモノマー濃度、中和度は溶液Aと同じであ
った。
【0039】調製した溶液Aと溶液Bを、図1に示した
ノズルを用いて混合した。図1のノズルの内径は0.1
3mmであり、各溶液用のノズルは5本ずつ1cm間隔
で配置されている。ノズルから流出する溶液Aと溶液B
との交差角度は30度、ノズル先端の距離は4mmに調
節した。溶液Aおよび溶液Bはそれぞれ液温を40℃に
加温して、それぞれ流速5m/秒となるようにポンプで
供給した。
【0040】溶液Aおよび溶液Bは、それぞれのノズル
対のノズルを出たところで合流し、それぞれ約10mm
ほど液柱を形成した後、液滴となって重合を進行させな
がら気相中(空気中、温度50℃)を落下した。ノズル
の先端より下方3mに設置したポリエステル製不織布基
材(目付量:30g/m2)上に落下し、該基材上で重
合を完了させた。また、同時に液滴の一部は該基材上に
落下し、基材上で凝集粒状体を形成後、該基材上で重合
を完了させた。このようにして吸水性ポリマーは該基材
上に担持された。担持されたポリマーの含水率が5%に
なるまで乾燥し、ポリマー担持量200g/m2の吸水
性複合体Aを得た。この吸水性複合体Aの光学顕微鏡写
真を図2に示す。
【0041】(実施例2〜6、比較例1〜5)架橋剤の
種類と使用量を表1に記載されるとおりに変更して、実
施例2〜6と比較例1〜5の吸水性複合体を得た。
【0042】(試験例)実施例1〜6および比較例1〜
5で得た各吸水性複合体について、以下の方法により測
定と試験を行った。
【0043】(1)1次粒子平均径 吸水性複合体の複数箇所の走査型顕微鏡写真(SEM写
真)を撮影後、任意に100個の一次粒子を選定して、
一次粒子直径を計測し、測定値の平均値を求めた。 (2)凝集体比率 吸水性複合体の複数箇所の走査型顕微鏡写真(SEM写
真)を撮影後、任意に100個の一次粒子を選定して凝
集の有無を判定し、一次粒子が凝集粒状体となっている
比率を計算した。 (3)凝集粒状体の平均粒子長径 吸水性複合体の複数箇所の走査型顕微鏡写真(SEM写
真)を撮影後、任意に100個の凝集粒状体粒子を選定
して各々の粒子長径を測定し、測定値の平均を求めた。
なお、粒子長径とは、粒子の径が最も長くなる様にとっ
た径をいう。
【0044】(4)生理食塩水保水能 1000mlのビーカー中に、125メッシュのナイロ
ン袋(20cmX10cmの大きさ)に吸水性複合体を
約2.0g入れ、濃度0.9%の生理食塩水約500g
に約1時間放置してその後15分間水切りした後、遠心
分離器にナイロン袋を入れて90秒間90Gの遠心力を
掛けて脱水を行った。下記式に従って生理食塩水保水能
を算出し、担持されている吸水性ポリマーの生理食塩水
保水能を評価した。
【数1】生理食塩水保水能(g/g)=(W1−W2)
/W3 式中、W1は遠心脱水後の吸水性複合体の重量、W2は
吸水性複合体を構成する基材と同じ大きさの基材単体の
遠心脱水後の重量、W3は吸水性複合体に担持されてい
る吸水性ポリマーの重量を示す。 (5)吸水速度 300mlのビーカーに吸水性複合体を約1.0gおよ
び濃度0.9%の生理食塩水約200gをそれぞれ秤量
して入れ、5分間放置して生理食塩水によってポリマー
を膨潤させた。次いで、100メッシュ飾で水切りをし
た後、下記式に従って生理食塩吸水能を算出し、これを
吸水速度とした。
【数2】吸水速度(g/g)=(W4−W5)/W6 式中、W4は水切り後の吸水性複合体の重量、W5は複
合体を構成する基材と同じ大きさの基材単体の水切後の
重量、W6は吸水性複合体に担持されている吸水性ポリ
マーの重量を示す。
【0045】(6)吸水性ポリマーの繊維質基材への担
持強度 吸水性複合体の60mm×300mm(厚さ:0.5〜
20mm)のシ−ト状試料を生理食塩水で飽和吸水させ
たのち、ストーンテーブル上に置き、この試料上で直径
105mm、幅60mm、重さ4kgのロ−ラ−を10
cm/秒の速さで5往復させたときに、試料から脱落し
た吸水性ポリマーの乾燥後の重量を秤量して、下式で表
した担持率で担持強度を評価した。担持率が60%以上
のものは、実用上の担持強度を有するため好ましく、更
に70%以上のものがより好ましい。
【数3】 担持率(%)=[(W0−w)/W0]×100 式中、W0は試料中の吸水性ポリマーの乾燥重量、wは
脱落した吸水性ポリマーの乾燥重量を示す。
【0046】(7)水可溶成分の分析 1000mlのビ−カ−に吸水性複合体の吸水性ポリマ
ー量が2.000gになるように切り出し、吸水性複合
体を2cm2程度に刻んだ後、蒸留水800gに投入し
た後、攪拌下、一昼夜間放置して濾紙5Aで濾過した濾
液を回収し、濾液の固形分重量を測定して下式で表した
水可溶成分量を求めた。
【数4】水可溶成分量(%)=[(W7(g)xW8
(重量%))/2.000(g)]×100 式中、W7は蒸留水の重量、W8は濾液の固形分
【0047】(8)おむつ評価 各吸水性複合体を用いて、吸水性物品(おむつ)を製造
した。吸水性物品の構造は、図3に示す。吸水面は図の
上面になるように製造した。各構造は、ポリエチレンフ
ィルム(目付量20g/m2)、フラッフパルップ層
(目付量110.5g/m2)、吸水性ポリマー粒子を
繊維質基材に固定化した吸水材、ティッシュ紙(目付量
18g/m2)及びポリエステル繊維の不織布(目付量
30g/m2)からなる。
【0048】製造した各おむつについて人工尿の吸水速
度及び加圧による人工尿の放出量を以下の方法で測定し
た。中央に内径40mmの上方が開放された円筒が取り
付けられており、かつ円筒囲まれた部分に、直径5mm
の7カ所の貫通孔がほぼ等間隔となるように設けられて
いるアクリル板(100X100X10mm、全重量1
50g)を、製造した各おむつ(180X180mm)
の中央に載せ、更にこれに直径100mmで中央部に直
径45mmの孔のある円盤(500g)を円筒に挿通し
て載せた。円筒に人工尿を25ml入れ、これが吸収さ
れるまでの時間をストップウオッチで測定し、これを吸
水速度とした。10分後に円盤及びアクリル板を取り除
き、濾紙(ADVANTEC No.424,100X
100mm、東洋濾紙社製品)を20枚重ねたものを、
おむつの上のアクリル板と同じ位置に載せ、更に濾紙上
に4kgの重りを載せた。5分後に重りを取り除き、濾
紙の重量を測定して濾紙に吸収された人工尿量を測定
し、これを放出水量とした。上記の測定を3回反復し
た。結果を表に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の吸水性複合体は、吸水性ポリマ
ーが、繊維質基材に安定性よく固定化されている。しか
も、吸水性に優れ、吸水速度が大きく、吸水した後の膨
潤ゲルからの水可溶成分が溶出しない。このため、本発
明の吸水性複合体は、おむつ等をはじめとする幅広い製
品に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法における混合工程を実施す
るために用いるノズル構造の一例を示す概略図である。
【図2】 実施例1で製造した吸水性複合体Aの光学顕
微鏡写真である。
【図3】 おむつの層構成を示す模式図である。
【符号の説明】 1 第1液用ノズル 2 第2液用ノズル 3 溶液A 4 溶液B 11 ポリエチレンフィルムシート 12 フラッフパルップ層 13 吸水性ポリマー粒子 14 繊維質基材 15 ティッシュ紙 16 ポリエステル繊維の不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 291/00 Fターム(参考) 3B029 BA04 BA18 4F201 AA20 AA21 AB03 AB04 AC05 AD05 AD16 AE05 AH63 BA01 BC10 BC12 BC33 BK05 BK64 BN44 BQ50 BQ57 4G066 AC02C AC13B AC13C AC17B AC21B AC35B AE06B BA16 BA20 CA43 DA12 DA13 EA05 4J011 AA05 BB01 BB12 CA03 CA10 CC01 PA53 PA64 PA65 PA66 PA69 PA88 PA95 PA96 PB04 4J026 AA02 AA13 AA17 AA26 AA49 AB02 AB07 AB28 BA25 BB01 DB07 DB16 FA02 GA08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性モノマーと下記一般式(1)で表
    される架橋剤とを含む溶液を、液滴状で重合させつつ繊
    維質基材に落下させることにより重合進行中の吸水性ポ
    リマー粒子を繊維質基材に付着させ、付着後に重合を完
    了させる工程を含むことを特徴とする吸水性複合体の製
    造方法。 【化1】 R1−(CH2―CH2−O)n−R2 (1) (上式において、R1およびR2は各々独立に前記重合性
    モノマーと反応して結合し得る基を表す。nは5〜25
    の整数である。)
  2. 【請求項2】 前記架橋剤として、一般式(1)におけ
    るR1またはR2の少なくとも一方が重合性不飽和基であ
    る化合物を用いる請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記重合性モノマーとしてカルボキシル
    基またはカルボキシレート基を有する重合性モノマーを
    用い、前記架橋剤として一般式(1)におけるR 1また
    はR2の少なくとも一方が前記カルボキシル基または前
    記カルボキシレート基と反応し得る官能基である化合物
    を用いる請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記重合性不飽和基が(メタ)アクリロ
    イル基である請求項2に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記カルボキシル基またはカルボキシレ
    ート基と反応し得る基がグリシジル基である請求項3に
    記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記架橋剤として、一般式(1)におけ
    るR1およびR2が同一の官能基である化合物を用いる請
    求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記架橋剤として、一般式(1)におけ
    るnが7〜15の整数である化合物を用いる請求項1〜
    5のいずれかに記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記架橋剤を前記重合性モノマーに対し
    て0.15〜3モル%使用する請求項1〜7のいずれか
    に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 水可溶成分が15%以下である吸水性ポ
    リマーを含む吸水性複合体が得られるように前記架橋剤
    の反応量を制御する請求項1〜8のいずれかに記載の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記重合性モノマーとして、エチレン
    性不飽和基を有する水溶性モノマーを用いる請求項1〜
    9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記粒子−基材複合体の形成後に、該
    複合体を100〜160℃で乾燥する工程をさらに含む
    請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記繊維質基材が、合成繊維、天然繊
    維、半合成繊維および無機繊維から選択される1種また
    は2種以上からなる請求項1〜11のいずれかに記載の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 前記重合がレドックス系重合開始剤に
    より開始される請求項1〜12のいずれかに記載の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかの製造方法
    により製造される吸水性複合体。
  15. 【請求項15】 吸水性ポリマーが繊維質基材に固定化
    された吸水性複合体であって、 前記吸水性ポリマーの水可溶成分は15重量%以下であ
    り、かつ、前記吸水性ポリマーの一部を繊維質基材が貫
    通していることを特徴とする吸水性複合体。
  16. 【請求項16】 前記吸水性ポリマーが凝集粒状体を形
    成している請求項15に記載の吸水性複合体。
  17. 【請求項17】 前記凝集粒状体が、平均粒子径50〜
    1000μmの一次粒子から構成され、該一次粒子の3
    0重量%以上がほぼその粒子形状を維持しつつ粒子同士
    が互いに結着し且つ凝集粒状体粒子長径が200〜30
    00μmであることを特徴とした請求項15または16
    に記載の吸水性複合体。
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