JP2003009472A - 整流子、回転電機の電機子、及び整流子形成用板材の製造方法 - Google Patents

整流子、回転電機の電機子、及び整流子形成用板材の製造方法

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JP2003009472A JP2001189563A JP2001189563A JP2003009472A JP 2003009472 A JP2003009472 A JP 2003009472A JP 2001189563 A JP2001189563 A JP 2001189563A JP 2001189563 A JP2001189563 A JP 2001189563A JP 2003009472 A JP2003009472 A JP 2003009472A
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裕一 寺田
Nobuo Kasao
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Abstract

(57)【要約】 【課題】整流子における結線爪の強度を向上させ、結線
爪への巻線の結線を確実に実施する。 【解決手段】コンミテータ(整流子)8は、略円筒形状
の絶縁体12とその絶縁体12の外周に複数配置された
セグメント(整流子片)13とからなる。セグメント1
3の端部から巻線17を結線するための結線爪16が延
設されている。結線爪16における付け根部分には、先
端側にいくに従い周方向の幅が漸次幅狭になるとともに
厚さが漸次薄くなるテーパ部21が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整流子、回転電機
の電機子、及び整流子形成用板材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10には、小型モータの整流子(コン
ミテータ)31を示す。このコンミテータ31は、樹脂
からなる略円筒形状の絶縁体32と、その絶縁体32の
外周に複数配設される整流子片(セグメント)33とか
ら構成されている。セグメント33は、絶縁体32の外
周面に対応して円弧状に形成された本体部33aと、そ
の一端に配設される結線爪33bとを有している。図1
1に示すように、セグメント33における結線爪33b
は、巻線34を電気的に接合するための部位であり、結
線爪33bの根元部分を折り曲げた後、巻線34をフッ
クし固定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図12
(a),(b),(c)に示す結線爪33bの曲げ加工
時において、塑性変形する部位(結線爪33bの付け根
部分)33cは、その肉厚tが薄くなり、亀裂や、ショ
ックラインが生じるなど、著しい強度劣化が発生してし
まう。この場合、巻線34を結線爪33bにフックし巻
線34に所定の引張り力(テンション)を加えたとき、
巻線34のテンションに結線爪33bの強度が負けて、
結線爪33bが浮き上がったり、折れたり、引きちぎれ
たりするといった問題が生じてしまう。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、結線爪の強度を向上さ
せ、結線爪への巻線の結線を確実に実施することができ
る整流子、回転電機の電機子、及び整流子形成用板材の
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、略円筒形状の絶縁体とその絶縁体の外周に複数配置
された整流子片とからなり、巻線を結線するための結線
爪が前記整流子片の端部から延設された整流子におい
て、前記結線爪における付け根部分には、先端側にいく
に従い周方向の幅が漸次幅狭になるテーパ部を形成し
た。
【0006】請求項2に記載の発明は、略円筒形状の絶
縁体とその絶縁体の外周に複数配置された整流子片とか
らなり、巻線を結線するための結線爪が前記整流子片の
端部から延設された整流子において、前記結線爪におけ
る付け根部分には、先端側にいくに従い厚さが漸次薄く
なるテーパ部を形成した。
【0007】請求項3に記載の発明は、略円筒形状の絶
縁体とその絶縁体の外周に複数配置された整流子片とか
らなり、巻線を結線するための結線爪が前記整流子片の
端部から延設された整流子において、前記結線爪におけ
る付け根部分には、先端側にいくに従い周方向の幅が漸
次幅狭になるとともに厚さが漸次薄くなるテーパ部を形
成した。
【0008】請求項4に記載の発明は、積層コアと、前
記積層コアのティース部に巻回された巻線と、前記巻線
に電流を供給するための整流子とを有し、前記巻線を結
線するための結線爪が前記整流子における整流子片の端
部から延設された回転電機の電機子において、前記結線
爪における付け根部分には、先端側にいくに従い周方向
の幅が漸次幅狭になるとともに厚さが漸次薄くなるテー
パ部を形成した。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項2又は3
に記載の整流子において、前記結線爪の付け根部分に
は、前記巻線との結線面の反対側にテーパ面を形成し
た。請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の回転電
機の電機子において、前記結線爪の付け根部分には、前
記巻線との結線面の反対側にテーパ面を形成した。
【0010】請求項7に記載の発明は、整流子における
略円筒形状の絶縁体の外周に複数配設される整流子片を
形成するための板材であって、板厚方向に突出し、それ
ぞれ平行に所定の間隔をおいて複数本形成される突出部
と、巻線を結線するための結線爪とを有する整流子形成
用板材の製造方法において、前記突出部の上方から第1
パンチにより加圧して、該突出部の先端面にその辺に対
して傾斜した溝を形成することにより突出部の突出方向
と略直角方向に延びる爪部を形成するとともに、前記突
出部の上方から第2パンチにより加圧して、前記結線爪
の付け根部分にその厚さが先端側にいくに従い漸次薄く
なるようテーパ面を形成するようにした。
【0011】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
結線爪の付け根部分には、先端側にいくに従い周方向の
幅が漸次幅狭になるテーパ部が形成される。つまり、結
線爪において、付け根部分が先端側よりも幅広く形成さ
れる。ここで、巻線の結線時には、結線爪が付け根部分
で折り曲げられることによりその部位が薄くなるが、予
め結線爪の付け根部分を幅広に形成しておくことによ
り、結線爪の折り曲げ後においても、結線爪の強度を確
保することができる。よって、巻線の結線時に、結線爪
に対して巻線の引張り力が加わったとしても、結線爪の
強度が負けることがなく、巻線の結線が確実に実施され
る。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、結線爪の
付け根部分には、先端側にいくに従い厚さが漸次薄くな
るテーパ部が形成される。つまり、結線爪において、付
け根部分が先端側よりも厚く形成される。ここで、巻線
の結線時には、結線爪が付け根部分で折り曲げられるこ
とによりその部位が薄くなるが、予め結線爪の付け根部
分を厚肉に形成しておくことにより、結線爪の折り曲げ
後においても、結線爪の強度を確保することができる。
よって、巻線の結線時に、結線爪に対して巻線の引張り
力が加わったとしても、結線爪の強度が負けることがな
く、巻線の結線が確実に実施される。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、結線爪の
付け根部分には、先端側にいくに従い周方向の幅が漸次
幅狭になるとともに厚さが漸次薄くなるテーパ部が形成
される。この場合、請求項1と請求項2との作用が得ら
れ、結線爪における付け根部分の強度が十分に確保され
る。従って、巻線の結線時に、結線爪に対して巻線の引
張り力が加わったとしても、結線爪の強度が負けること
がなく、巻線の結線が確実に実施される。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、積層コア
と、その積層コアのティース部に巻回された巻線と、そ
の巻線に電流を供給するための整流子とを備えた回転電
機の電機子において、整流子における整流子片の端部に
は、巻線を結線するための結線爪が延設されている。そ
して、その結線爪の付け根部分には、先端側にいくに従
い周方向の幅が漸次幅狭になるとともに厚さが漸次薄く
なるテーパ部が形成されている。この場合、結線爪にお
ける付け根部分の強度を十分に確保することができるの
で、巻線の結線時に、結線爪に対して巻線の引張り力が
加わったとしても、結線爪の強度が負けることがなく、
巻線の結線が確実に実施される。よって、電機子製造時
の不良が抑制され、製造コストの低減を図ることが可能
となる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、結線爪の
付け根部分には、巻線との結線面の反対側にテーパ面が
形成される。この場合、結線爪における巻線との結線面
側を平ら状に形成し、さらに、その結線面に対して傾斜
したテーパ面を結線面の反対側に形成することにより、
請求項2又は3に記載の発明のように、先端側にいくに
従い厚さが漸次薄くなるテーパ部が形成される。このよ
うにすると、平らな面となる結線面に巻線を確実に挟み
込める。また、結線爪の曲げ加工時には、テーパ面側に
引張り力が加わり、そのテーパ面側が塑性変形すること
となるため、引張り作用に耐え得る強度が的確に確保さ
れる。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、結線爪の
付け根部分には、巻線との結線面の反対側にテーパ面が
形成される。この場合、結線爪における巻線との結線面
側を平ら状に形成し、さらに、その結線面に対して傾斜
したテーパ面を結線面の反対側に形成することにより、
請求項4に記載の発明のように、先端側にいくに従い厚
さが漸次薄くなるテーパ部が形成される。このようにす
ると、平らな面となる結線面に巻線を確実に挟み込め
る。また、結線爪の曲げ加工時には、テーパ面側に引張
り力が加わり、そのテーパ面側が塑性変形することとな
るため、引張り作用に耐え得る強度が的確に確保され
る。
【0017】請求項7に記載の発明によれば、突出部の
上方から第1パンチにより加圧され、該突出部の先端面
にてその辺に対して傾斜した溝が形成される。これによ
り、突出部の突出方向と略直角方向に延びる爪部(絶縁
体を保持するための爪部)が形成される。また、突出部
の上方から第2パンチにより加圧され、結線爪の付け根
部分にてその厚さが先端側にいくに従い漸次薄くなるよ
うテーパ面が形成される。この場合、整流子形成用板材
を形成するためのプレスにおいて、第1のパンチ及び第
2のパンチが同一方向(突出部の上方)に配置されるの
で、整流子形成用板材を同一の金型内に配置した状態で
加工することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を小型の直流モータ
に具体化した実施形態を図面に従って説明する。
【0019】図1は、回転電機としての直流モータ1の
要部断面図である。直流モータ1において、ハウジング
2の内周面には、複数のマグネット3が固着されてい
る。このマグネット3の内側には、電機子4が回転可能
に支持されている。すなわち、電機子4には回転軸5が
備えられ、その回転軸5が軸受6を介して回転可能に支
持されている。また、電機子4は、積層コア7、整流子
(コンミテータ)8、巻線等を有する。積層コア7は、
回転軸5の中間部(マグネット3に対向する部位)に配
置固定されており、同積層コア7に形成されたティース
部7aに巻線が巻回されている。さらに、回転軸5の一
端側(図1の右側)にコンミテータ8が回転軸5と一体
回転可能に固定されており、同コンミテータ8には、ハ
ウジング2に保持されたブラシ9が押圧接触される。具
体的には、ブラシ9はその後端面がコイルスプリング1
0によって付勢された状態で保持されており、同ブラシ
9の先端面がコンミテータ8に摺接されるようになって
いる。このブラシ9及びコンミテータ8を介して積層コ
ア7の巻線に電流を供給することにより、電機子4が回
転する。
【0020】図2に示すように、コンミテータ8は、樹
脂からなる略円筒形状の絶縁体12と、その絶縁体12
の外周に複数配置される整流子片(セグメント)13と
を備えている。なお、コンミテータ8におけるセグメン
ト13は等角度間隔に8個配設されている。
【0021】コンミテータ8のセグメント13は、絶縁
体12の外周面に対応して円弧状に形成され、ブラシ9
が摺接するブラシ摺接部(本体部)14と、その一端に
配設される幅狭部15とを有している。また、この幅狭
部15の先端から結線爪16が延設されている。結線爪
16は、その基端部分(付け根部分)が折り曲げられセ
グメント13の外側(ブラシ9の摺接面側)に配設され
ている。そして、セグメント13において、幅狭部15
と結線爪16との間には、積層コア7からのびる巻線1
7が固着され、同巻線17がコンミテータ8(セグメン
ト13)に電気的に接続されている。
【0022】また、セグメント13の内面(絶縁体12
との接触面)には、絶縁体12に埋設されるべく絶縁体
12の径方向に突出する突出部18が形成されている。
この突出部18は、セグメント13の周方向中央に位置
し、セグメント13の軸線方向に延設されている。ま
た、突出部18の先端には、突出部18の突出方向と略
直角方向に延びる爪部19が形成されており、この爪部
19によって突出部18が絶縁体12の樹脂に確実に係
止するようになっている。つまり、突出部18は、絶縁
体12を保持するための保持爪(係止爪)に相当する部
位であって、セグメント13が絶縁体12から剥落する
のを防止する役割を果たしている。
【0023】ここで、図3には、セグメント13におけ
る結線爪16の拡大図を示し、図4には、図3における
X−X線での断面図を示す。なお、図3及び図4では、
説明の便宜上、軸線方向に伸ばした状態(折り曲げる前
の状態)の結線爪16を示している。
【0024】本実施の形態の結線爪16には、その付け
根となる部位にテーパ部21が形成されている。より詳
しくは、図3に示すように、結線爪16の付け根部分
は、先端側にいくに従い周方向の幅が漸次幅狭になるよ
うテーパ状に形成されている。つまり、結線爪16のテ
ーパ部21は、その基端側の幅a1に対して先端側の幅
b1が短くなるよう形成されている。さらに、図4に示
すように、結線爪16の付け根部分は、先端側にいくに
従いその厚さが漸次薄くなるようテーパ状に形成されて
いる。つまり、結線爪16のテーパ部21は、その基端
側の厚さa2に対して先端側の厚さb2が薄くなるよう
形成されている。また、結線爪16は、図4の右側に折
り曲げられて巻線17が結線されるため、図4の右側の
面が結線面16aとなる。本実施の形態において、この
結線面16aはセグメント13本体側と連続して平ら状
に形成され、この結線面16aに対して傾斜したテーパ
面21aが結線面16aの反対側に形成されている。
【0025】次に、本実施の形態におけるコンミテータ
8の製造方法を説明する。先ず、図5に示すように、一
平面上に複数の突出部18を有する導電性の板材22を
用意する。なお、突出部18は、塑性加工によりそれぞ
れ平行に8本形成されている。次に、図6に示すよう
に、板材22において、前記結線爪16を形成するため
の部位の周囲を切り欠くことにより、肉逃がし用の孔2
2aを形成する。その後、図7(a)に示すように、プ
レスのパンチ24を突出部18の上方より下降させ、肉
逃がし用の孔22aに位置する突出部18を加圧して押
し潰す。ここで、パンチ24における押圧面は、その一
部が傾斜したテーパ状をなし、このパンチ24により前
記結線爪16におけるテーパ面21aが形成される。ま
た、この加工の際には、図8に示すように、突出部18
の肉(余肉)が横方向に広がり肉逃がし用の孔22aに
逃げることとなる。
【0026】そして、図7(b)に示すように、プレス
のパンチ25を突出部18の上方より下降させ加圧す
る。この加工により、図8に示すように、突出部18の
先端面(頂面)に溝18aが形成される。溝18aは、
その断面がV字状の溝であり、突出部18の辺に対して
傾斜して形成されている。この溝18aの形成時には、
突出部18における先端側の部位が短手方向の外側に移
動され、前記爪部19が形成される。この製造方法にお
いて、図7(a)のパンチ24による加工(結線爪16
を形成するためのプレス加工)と図7(b)のパンチ2
5による加工(突出部18における爪部19を形成する
ためのプレス加工)の順序は、図7(b)のパンチ25
による加工を先に行うようにしてもよい。なお、本実施
の形態では、パンチ25が第1パンチに相当し、パンチ
24が第2パンチに相当する。
【0027】次に、図7(a),(b)の加工と同一方
向より板材22を打ち抜き、結線爪16の外側に広がる
余肉等を削除する。これにより、図9に示すように、テ
ーパ部21を有する結線爪16や爪部19を有する突出
部18が形成され、整流子形成用板材26が製造され
る。なおここで、結線爪16及び突出部18は、1枚の
整流子形成用板材26につき8個形成される。
【0028】その後、この整流子形成用板材26を丸め
円筒体とし、その内側に溶融、軟化した樹脂材料(具体
的には、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂)を充填す
る。そして、樹脂の硬化後、円筒体(板材)を等角度間
隔に8分割することにより、図2のコンミテータ8(絶
縁体12及びセグメント13)が形成される。なおこの
とき、セグメント13における突出部18が硬化した樹
脂と係合するため、同セグメント13が絶縁体12の外
周に保持される。
【0029】また、コンミテータ8への巻線17の結線
時には、結線爪16の基端部分(付け根部分)がセグメ
ント13の外側(ブラシ9の摺接面側)に折り曲げられ
た後、その結線爪16により巻線17が挟み込まれる。
この曲げ加工時においては、結線爪16の付け根部分に
おける中立軸外側の引張り荷重により、その部位の肉が
引き伸ばされ薄くなる。本実施の形態では、結線爪16
の付け根部分において、テーパ部21を形成し、予め厚
肉化するとともに周方向の幅を幅広としており、結線爪
16の曲げ加工後においても、その強度が確保されるよ
うになっている。
【0030】また、巻線17を結線爪16に挟み込んだ
後、同巻線17に所定の引張り力(テンション)が働い
ている状態で、ヒュージング(抵抗溶接)が実施され、
巻線17とコンミテータ8とが電気的に接続される。つ
まり、結線爪16には巻線17の引張り力が加わること
となるが、結線爪16は強度が確保されているため、引
張り力による結線爪16の浮き上がり等が回避され、巻
線17の接続が確実に行われる。
【0031】以上詳述したように本実施の形態は、以下
の特徴を有する。 (1)結線爪16の付け根部分には、先端側にいくに従
い周方向の幅が漸次幅狭になるとともに厚さが漸次薄く
なるテーパ部21が形成されている。従って、結線爪1
6の曲げ加工後においても、結線爪16の強度が十分に
確保されるため、巻線17の結線時において、巻線17
の引張り力(テンション)に対して結線爪16の強度が
負けることがない。その結果、巻線17の結線時におい
て、結線爪16が浮き上がったり、折れたり、引きちぎ
れたりすることを回避でき、巻線17の結線を確実に実
施することができる。
【0032】(2)巻線17の結線を確実に実施できる
ので、電機子4の製造時の不良を抑制することができ、
製造コストの低減を図ることができる。 (3)結線爪16における結線面16aをセグメント本
体側に対して平坦(平ら状)に形成し、その結線面16
aに対して傾斜したテーパ面21aを結線面16aの反
対側に形成した。このようにすると、平らな面である結
線面16aに巻線17を確実に挟み込める。また、結線
爪16の曲げ加工時には、テーパ面21a側に引張り力
が加わり、そのテーパ面21a側が塑性変形することと
なるため、引張り作用に耐え得る強度を的確に確保する
ことができる。
【0033】(4)整流子形成用板材26の製造時にお
いて、結線爪16を形成するためのパンチ24と、突出
部18における爪部19を形成するためのパンチ25と
が同一方向(突出部18の上方)に配置されている。よ
って、整流子形成用板材26を同一の金型内に配置した
状態で加工することができ、その製造工程の簡素化を図
ることができる。
【0034】なお、上記以外に次の形態にて具体化でき
る。上記実施形態では、結線爪16におけるテーパ部2
1は、先端側にいくに従い周方向の幅が漸次幅狭になる
とともに厚さが漸次薄くなるように形成されていたが、
これに限定されるものではない。つまり、結線爪16の
付け根部分において、その幅と厚さのいずれか一方によ
ってテーパ状にするものであればよく、先端側にいくに
従い周方向の幅が漸次幅狭になるように形成するもの
や、或いは先端側にいくに従い厚さが漸次薄くなるよう
に形成するものであればよい。
【0035】上記実施の形態では、直流モータ1に本発
明を具体化したが、直流発電機に具体化してもよい。要
は、回転電機の整流子に具体化するものであればよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
整流子における結線爪の強度を向上でき、同結線爪によ
り巻線を確実に結線することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における直流モータの要部断面
図。
【図2】本実施の形態におけるコンミテータの斜視図。
【図3】結線爪を説明するための拡大図。
【図4】図3におけるX−X線での断面図。
【図5】板材の斜視図。
【図6】肉逃がし用の孔を形成した板材の斜視図。
【図7】プレスのパンチによる加工を説明するための
図。
【図8】プレス加工後の板材の平面図。
【図9】整流子形成用板材の斜視図。
【図10】従来のコンミテータの斜視図。
【図11】結線爪の折り曲げ加工後におけるコンミテー
タの斜視図。
【図12】折り曲げ加工時の塑性変形を説明するための
結線爪の拡大図。
【符号の説明】
1…回転電機としての直流モータ、4…電機子、7…積
層コア、7a…ティース部、8…コンミテータ(整流
子)、12…絶縁体、13…セグメント(整流子片)、
16…結線爪、16a…結線面、17…巻線、18…突
出部、18a…溝、19…爪部、21…テーパ部、21
a…テーパ面、24…パンチ、25…パンチ、26…整
流子形成用板材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠尾 信男 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 Fターム(参考) 5E063 EA01 EA07 5H613 AA01 AA02 BB04 BB08 BB09 BB15 BB27 GA05 GB01 GB09 GB13 GB17 KK02 KK03 KK07 KK10 PP05 PP06 PP08 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 PP02 PP26 SS03 SS04 SS12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒形状の絶縁体とその絶縁体の外周
    に複数配置された整流子片とからなり、巻線を結線する
    ための結線爪が前記整流子片の端部から延設された整流
    子において、 前記結線爪における付け根部分には、先端側にいくに従
    い周方向の幅が漸次幅狭になるテーパ部を形成したこと
    を特徴とする整流子。
  2. 【請求項2】 略円筒形状の絶縁体とその絶縁体の外周
    に複数配置された整流子片とからなり、巻線を結線する
    ための結線爪が前記整流子片の端部から延設された整流
    子において、 前記結線爪における付け根部分には、先端側にいくに従
    い厚さが漸次薄くなるテーパ部を形成したことを特徴と
    する整流子。
  3. 【請求項3】 略円筒形状の絶縁体とその絶縁体の外周
    に複数配置された整流子片とからなり、巻線を結線する
    ための結線爪が前記整流子片の端部から延設された整流
    子において、 前記結線爪における付け根部分には、先端側にいくに従
    い周方向の幅が漸次幅狭になるとともに厚さが漸次薄く
    なるテーパ部を形成したことを特徴とする整流子。
  4. 【請求項4】 積層コアと、前記積層コアのティース部
    に巻回された巻線と、前記巻線に電流を供給するための
    整流子とを有し、前記巻線を結線するための結線爪が前
    記整流子における整流子片の端部から延設された回転電
    機の電機子において、 前記結線爪における付け根部分には、先端側にいくに従
    い周方向の幅が漸次幅狭になるとともに厚さが漸次薄く
    なるテーパ部を形成したことを特徴とする回転電機の電
    機子。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3に記載の整流子におい
    て、 前記結線爪の付け根部分には、前記巻線との結線面の反
    対側にテーパ面を形成したことを特徴とする整流子。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の回転電機の電機子にお
    いて、 前記結線爪の付け根部分には、前記巻線との結線面の反
    対側にテーパ面を形成したことを特徴とする回転電機の
    電機子。
  7. 【請求項7】 整流子における略円筒形状の絶縁体の外
    周に複数配設される整流子片を形成するための板材であ
    って、板厚方向に突出し、それぞれ平行に所定の間隔を
    おいて複数本形成される突出部と、巻線を結線するため
    の結線爪とを有する整流子形成用板材の製造方法におい
    て、 前記突出部の上方から第1パンチにより加圧して、該突
    出部の先端面にその辺に対して傾斜した溝を形成するこ
    とにより突出部の突出方向と略直角方向に延びる爪部を
    形成するとともに、前記突出部の上方から第2パンチに
    より加圧して、前記結線爪の付け根部分にその厚さが先
    端側にいくに従い漸次薄くなるようテーパ面を形成する
    ことを特徴とする整流子形成用板材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0007186A1 (en) * 1978-07-07 1980-01-23 Qualtex Industries Limited Methods of manufacturing commutators, and a commutator manufactured by such methods
JPH053645A (ja) * 1990-11-30 1993-01-08 Asmo Co Ltd 小型電動機用整流子及びその製造方法
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