JP2003008899A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2003008899A
JP2003008899A JP2001184291A JP2001184291A JP2003008899A JP 2003008899 A JP2003008899 A JP 2003008899A JP 2001184291 A JP2001184291 A JP 2001184291A JP 2001184291 A JP2001184291 A JP 2001184291A JP 2003008899 A JP2003008899 A JP 2003008899A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孤立点除去機能を有する画像処理装置におい
て、ピリオドなどの文字成分を残しつつ、ノイズ孤立点
のみを確実に除去できるようにする。 【解決手段】 孤立点検出部644,646でサイズの異なる
孤立点候補を、文字候補検出部630 で文字候補画素を検
出する。第1膨張部654 は第1文字領域を膨張させた第
1膨張文字領域信号D23 を生成し、第2膨張部656 は第
1文字領域から孤立点候補を除く第2文字領域を膨張さ
せた第2膨張文字領域信号D24 を生成する。デコード部
658 は、信号D21,D31などにより表される画素間距離に
基づいて、孤立点検出部644,646により検出された孤立
点候補画素をノイズ孤立点と判定するに際して、画素間
距離が小さい程検出サイズが小さい方により検出された
孤立点候補画素をノイズ孤立点と判定する度合いが大き
くなるようにする。孤立点除去部660 は、ノイズ孤立点
と判定された画素の値をインアクティブな値にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像中に存在する
ノイズ孤立点を除去する孤立点除去機能を備えた画像処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像中に存在するトナーの塵やごみ(い
わゆるノイズ成分)などのノイズ孤立点を不必要な情報
として、その画素値を白色などのインアクティブな値に
する(孤立点を除去する)孤立点除去機能を備えた画像
処理装置が、たとえば特開平10−229497号に提
案されている。
【0003】特開平10−229497号記載の孤立点
除去の手法は、先ず、画像から孤立点を検出し、検出さ
れた孤立点の画素について、その画素に隣接する領域の
画像情報に基づいて、局所的あるいは大局的な画像情報
を判断するのに適当な特徴量(所定の特徴量)を検出
し、その特徴量に基づいて先に検出した孤立点を非孤立
点に補正することにより、網点を孤立点と判定すること
がないようにするなど、ノイズ孤立点のみを除去しよう
とするものである。ここで、「特徴量」の具体例とし
て、白画素の連続量や面積、あるいは孤立点画素、網点
画素、さらには文字画素の面積などを用いることが提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、文字の周辺
には、句読点やピリオドなど、文字成分でありながら孤
立した画像情報として存在する場合があり、これらはノ
イズ孤立点に似通ってはいるが、ノイズ孤立点として除
去されるべきではない。また、1つの文字自体も、連続
した黒画素のみから構成されているとは限らず、たとえ
ば平仮名や片仮名には濁点を有するものもあり、また漢
字の場合には複数の部首から構成されていて、部首に中
には、点状に孤立した画像情報として存在するものもあ
る。これらの濁点や部首などもノイズ孤立点に似通って
はいるが、ノイズ孤立点として除去されるべきではな
い。
【0005】しかしながら、特開平10−229497
号記載の手法では、ゴミや汚れによって生じたノイズの
大きさにもよるが、文字周辺のピリオドや濁点あるいは
文字を構成する孤立した部首(孤立部首)などとノイズ
孤立点とを正解に峻別することは困難であり、ノイズに
よる孤立点(ノイズ孤立点)を確実に除去しようとすれ
ば、本来文字成分として残されるべきピリオドや孤立部
首なども除去され、逆にピリオドや孤立部首が除去され
ないようにすれば、多くのノイズ孤立点が除去されずに
残ってしまう。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ピリオドや孤立部首などを残しつつ、ノイズ孤
立点を除去することのできる画像処理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明に係る画
像処理装置は、画像中に存在するノイズ孤立点の画素値
をインアクティブな値にする孤立点除去機能を備えた画
像処理装置であって、画像を構成する各画素の内のノイ
ズ孤立点らしい孤立点候補画素を検出する孤立点候補検
出部と、画像を構成する各画素の内の文字らしい文字候
補画素を検出する文字候補検出部と、孤立点候補検出部
により検出された孤立点候補画素がノイズ孤立点の画素
であるか否かを判定するものであって、孤立点候補検出
部により検出された孤立点候補画素の位置と文字候補検
出部により検出された文字候補画素の位置とで定まる画
素間距離に応じて、ノイズ孤立点の画素であると判定す
る度合いを調整するノイズ孤立点判定部と、孤立点候補
検出部により検出された孤立点候補画素の内の、ノイズ
孤立点判定部によりノイズ孤立点であると判定された画
素の値をインアクティブな値にする孤立点除去部とを備
えた。
【0008】
【作用】上記構成の画像処理装置は、先ず、画像の中か
ら、孤立点候補画素を孤立点候補検出部により、文字候
補画素を文字候補検出部により、それぞれ検出する。ノ
イズ孤立点判定部は、基本的には、孤立点候補検出部に
より検出された孤立点候補画素をノイズ孤立点の画素と
判定するが、この際、孤立点候補画素と文字候補画素と
の画素間距離に応じて、孤立点候補画素をノイズ孤立点
の画素とするべきかどうかの判定度合いを調整する。孤
立点除去部は、孤立点候補画素の内のノイズ孤立点と判
定されたものに限って、その画素値をインアクティブな
値にする。ここで、画素間距離に応じて孤立点候補画素
をノイズ孤立点の画素とするべきかどうかの判定度合い
を調整すれば、たとえば、画素間距離の小さな孤立点候
補画素は文字成分である可能性が強いのでノイズ孤立点
であると判定する度合いを低くしたり、また画素間距離
が小さいほど、検出サイズが大きい方の孤立点候補をノ
イズ孤立点であると判定する度合いを低くするなどし
て、文字近傍における孤立点除去性能と文字から離れた
部分における孤立点除去性能とを調整することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明に係る画像処理装置の一実
施形態である画像処理部を搭載したカラー複写装置の一
例の機構図である。このカラー複写装置1は、画像取得
部10、画像処理部20、画像記録部30、ユーザイン
タフェース50、およびエディットパッド60を備え
る。
【0011】画像取得部10は、プラテンガラス11上
に載置された原稿を読み取って得た入力画像を赤、緑、
青の各色成分のデジタル画像データに変換する。たとえ
ばハロゲンランプを有する光源12からの光がプラテン
ガラス11上に載置された原稿を照射し、反対光が図示
しない光学系を介して赤、緑、青の各色に分光される。
そして各色光が、各色光用に分けられた、たとえばCC
D(固体撮像素子)からなるラインセンサ(イメージセ
ンサ)13に入射し、入力画像がたとえば400dpi
(400ドット/1インチ)の解像度で読み取られるこ
とによって、赤、緑、青の各色成分のアナログの画像信
号が得られる。さらに、信号処理部14において、図示
しない増幅部がラインセンサ13からの赤、緑、青の各
画像信号を所定のレベルまで増幅し、さらに図示しない
A/Dコンバータがデジタルデータデータに変換するこ
とで、赤、緑、青のデジタル画像データR,G,BがA
/Dコンバータから得られる。この赤、緑、青の画像デ
ータR,G,Bは、ケーブル15を通じて画像処理部2
0に送られる。
【0012】この読取り時には、光源12からの光が原
稿を全面に亘って照射し、ラインセンサ13が入力画像
を全面に亘って読み取るように、光源12を含む光学
系、ラインセンサ13および信号処理部14は、矢印1
6で示すように図1中の左方から右方に移動させられ
る。
【0013】画像処理部20は、画像取得部10の信号
処理部14からの赤、緑、青の画像データR,G,Bに
基づいて、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)のオンオフ2値化トナー信号を
得、各トナー信号を画像出力部30に出力する。
【0014】本実施形態の画像出力部30は、一方向に
順次一定間隔をおいて並置されたK,Y,M,Cの各色
の画像形成部31K,31Y,31M,31Cを有す
る。先端検出器44が、用紙カセット41から各画像形
成部に搬送される用紙の搬送経路上に近接して設けられ
ている。この先端検出器44は、用紙カセット41から
レジストローラ42を通じて転写ベルト43上に送り出
された用紙の先端をたとえば光学的に検出して先端検出
信号を得、この先端検出信号を画像処理部20に送る。
画像処理部20は、入力された先端検出信号に同期し
て、K,Y,M,Cの各色のオンオフ2値化トナー信号
を順次一定間隔をおいて得る。
【0015】画像出力部30においては先ず、半導体レ
ーザ38Kは、画像処理部20からのブラックのオンオ
フ2値化トナー信号によって駆動されることで、ブラッ
クのオンオフ2値化トナー信号を光信号に変換し、この
変換されたレーザ光をポリゴンミラー39に向けて照射
する。このレーザ光は、さらに反射ミラー47K,48
K,49Kを介して一次帯電器33Kによって帯電され
た感光体ドラム32K上を走査することで、感光体ドラ
ム32K上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、ブ
ラックのトナーが供給される現像器34Kによってトナ
ー像とされ、このトナー像は、転写ベルト43上の用紙
が感光体ドラム32Kを通過する間に転写帯電器35K
によって用紙上に転写される。そして転写後は、クリー
ナ36Kによって感光体ドラム32K上から余分なトナ
ーが除去される。
【0016】同様に、半導体レーザ38Y,38M,3
8Cは、画像処理部20からブラックのオンオフ2値化
トナー信号に対して順次一定間隔をおいて得られる対応
するY,M,Cの各色のオンオフ2値化トナー信号によ
って駆動されることで、各色のオンオフ2値化トナー信
号を光信号に変換し、この変換されたレーザ光をポリゴ
ンミラー39に向けて照射する。このレーザ光は、さら
に反射ミラー47Y〜49Y,47M〜49M,47C
〜49Cを介して一次帯電器33Y,33M,33Cに
よって帯電された感光体ドラム32K上を走査すること
で、感光体ドラム32Y,32M,32C上に静電潜像
を順次形成する。各静電潜像は、各色のトナーが供給さ
れる現像器34Y,34M,34Cによって順次トナー
像とされ、各トナー像は、転写ベルト43上の用紙が対
応する感光体ドラム32Y,32M,32Cを通過する
間に対応する転写帯電器35Y,35M,35Cによっ
て用紙上に順次転写される。
【0017】このようにK,Y,M,Cの各色のトナー
像が順次多重転写された用紙は、転写ベルト43上から
剥離され、定着ローラ45によってトナーが定着され
て、複写機の外部に排出される。
【0018】ユーザインタフェース50は、ユーザが所
望の機能を選択して、その実行を指示するもので、この
例においては、カラーCRTディスプレイ51およびハ
ードコントロールパネル52を備え、さらに赤外線タッ
チボード53が組み合わされて、画面上のソフトボタン
によって直接、条件を指示できるようにされる。エディ
ットパッド60は、これによって編集を施す領域を設定
することができる。
【0019】図2は、上記構成のカラー複写機に設けら
れた、本発明の画像処理装置の一例である画像処理部2
0の一実施形態のブロック図である。この画像処理部2
0においては、画像取得部10の信号処理部14からの
赤、緑、青の画像データR,G,Bが一旦ページメモリ
62に記憶され、その後、本願発明の主要部である孤立
点処理部63によりノイズ孤立点が除去され、さらに前
段色補正処理部64により色補正が施される。
【0020】次に、第1マトリクス部71は、画像デー
タR,G,Bを均等色空間の明度信号L* 並びに彩度お
よび色相を表す色度信号a* ,b* に変換し、その後編
集処理部72は、明度信号L* および色度信号a* ,b
* を色編集し、その後第2マトリクス部73は、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の各色
の画像データに変換する。
【0021】下地検知部74は、第1マトリクス部71
からの明度信号L* に基づいて、プリスキャン時に入力
画像の下地濃度(バックグランド濃度)を検知する。た
とえば下地検知部74は、プリスキャン時に明度信号L
* を、たとえば主走査方向、副走査方向(ラインセンサ
13の移動方向)とも100%換算で6mmとなるサン
プリング間隔でサンプリングして、原稿全面の下地濃度
分布のヒストグラムを作成し、そのヒストグラムの度数
を高濃度側から調べて、所定度数を超えた最初の濃度エ
リアに基づいて下地除去の閾値TLを決定する。
【0022】像域検出部75aは、編集処理部72から
の明度信号L* および色度信号a*,b* に基づいて、
たとえば8×8の画素ブロック単位で入力画像の文字部
と絵柄部と識別し、たとえば文字部と識別された領域で
は「1」となり、絵柄部と識別された領域では「0」と
なる2値データを像域信号として得る。拡縮部75b
は、この像域信号を、単純間引きや単純拡大によりライ
ンセンサ13のライン方向である主走査方向に縮小また
は拡大(両者をまとめて変倍という)する。
【0023】さらに拡縮部76は、第2マトリクス部7
3からのY,M,Cの各色のそれぞれ多値データである
画像データを2点間補間により主走査方向に変倍し、平
滑処理部77は、平滑用空間フィルタを用いて、拡縮部
76により変倍されたY,M,Cの各色の画像データを
拡縮部75bからの像域信号に応じて平滑処理する。
【0024】平滑処理部77の平滑用空間フィルタは、
モアレを除去したり中間調データを平滑化するもので、
画像データに乗じられる係数が拡縮部75bからの2値
データである像域信号に応じてリアルタイムに切り替え
られる。たとえば、平滑用空間フィルタがカーネルサイ
ズ3×3の場合には、平滑処理部77は、入力画像の文
字部と識別された領域では、像域信号が「1」とされる
ことによってモアレ除去を目的とした緩いローパスのフ
ィルタ定数に切り替えられる一方、入力画像の絵柄部と
識別された領域では、像域信号が「0」とされることに
よってきつめの平滑特性のフィルタ定数に切り替えられ
る。
【0025】次に下色除去部78は、平滑処理部77か
らのY,M,Cの各色の画像データに基づいて、下色除
去された新たなY,M,Cの各色の画像データおよびブ
ラック(K)の画像データを生成し、次いで下地除去部
79は、下地検知部74で検知された入力画像の下地濃
度に応じて、K,Y,M,Cの各色の画像データを下地
除去処理し、処理済データを符号化部81に入力する。
具体的には、下地除去部79は、たとえばプリスキャン
時に下地検知部74において決定された下地除去の閾値
TLに基づいて、図示していない制御用プロセッサによ
って下地除去の入出力特性を設定し、画像データの下地
除去処理をする。下地除去部79は、たとえば入力画像
データが閾値TL以下のときには出力画像データをゼロ
レベルとする、すなわち下地濃度以下の画像データをカ
ットする。また下地除去部79は、入力画像データが閾
値TLを超え且つ閾値TLの1.5倍以下のときには、
入力画像データのレベルと閾値TLとの差の3倍を出力
画像データのレベルとし、さらに入力画像データが閾値
TLの1.5倍を超えるときには、入力画像データをそ
のまま出力画像データとする。
【0026】次に符号化部81は、下地除去部79によ
り下地除去処理されたK,Y,M,Cの各色の画像デー
タを、DCT(Descrete Cosine Transform )などの直
行変換符号化やベクトル量子化などの方法により符号化
して非可逆圧縮する。この後、書込部83は、符号化部
81により非可逆圧縮されたK,Y,M,Cの各色の符
号化画像データを、画像格納部の一例である画像メモリ
82に同時に書き込むとともに、書込部85は、画像メ
モリ82と同様にK,Y,M,Cの各色用に合計4面用
意された像域メモリ84に、拡縮部75bからの2値デ
ータである像域信号を同時に書き込む。
【0027】次いで画像出力部30の先端検出器44か
らの先端検出信号に同期して、読出部86が、画像メモ
リ82からK,Y,M,Cの各色の符号化画像データを
順次一定間隔をおいて読み出すとともに、読出部88
が、像域メモリ84からK,Y,M,Cの各色用の同一
内容の像域信号を順次一定間隔をおいて読み出す。復号
化部89は、画像メモリ82から順次一定間隔をおいて
読み出されたK,Y,M,Cの各色の符号化画像データ
を符号化部81における符号化方式に対応した復号化方
式により復号化して元の画像データに戻す。
【0028】強調処理部91に設けられたエッジ強調部
92は、エッジ強調用空間フィルタを用いて、像域メモ
リ84から順次一定間隔をおいて読み出されたK,Y,
M,Cの各色用の同一内容の像域信号に応じて、復号化
部89から順次一定間隔をおいて読み出されたK,Y,
M,Cの各色の復号化画像データを、エッジ強調処理す
る。たとえば、エッジ強調用空間フィルタがカーネルサ
イズ5×7の場合には、エッジ強調部91は、入力画像
の文字部と識別された領域では強調特性を持たせる係数
に切り替える一方、入力画像の絵柄部と識別された領域
では素通しの特性とする係数に切り替える。
【0029】エッジ強調部92の後段に設けられたガン
マ補正部93は、エッジ強調部92から順次一定間隔お
いて得られるエッジ強調処理されたK,Y,M,Cの各
色の画像データを、像域メモリ84から順次一定間隔を
おいて読み出されたK,Y,M,Cの各色用の同一内容
の像域信号に応じてガンマ補正する。このガンマ補正部
93は、たとえば2種類の非線形ルックアップテーブル
を有し、像域メモリ84から読み出された2値データで
ある像域信号に応じて入出力特性をリアルタイムに切り
替える。たとえばガンマ補正部93は、入力画像の文字
部と識別された領域ではエッジ強調特性を持たせた高ガ
ンマ曲線の入出力特性に切り替える一方、入力画像の絵
柄部と識別された領域では忠実な階調再現がなされるよ
うな滑らかなガンマ曲線の入出力特性に切り替える。
【0030】強調処理部91の後段に設けられた色補正
処理部94は、画像処理部20の内部の特性値である濃
度あるいは明度を表す各色の画像データK,Y,M,C
を、画像出力部30の特性値の面積率に応じて、色補正
処理(TRC処理;Tone Reproduction Correction)す
る。
【0031】上述した例は、平滑用空間フィルタ、エッ
ジ強調用空間フィルタ、およびガンマ補正部93をそれ
ぞれY,M,CまたはK,Y,M,Cの各色につき同一
特性としていたが、各色ごとに最適な特性となるように
特性を変えてもよい。
【0032】また、画像出力部30は、1個のレーザ光
スキャナによって1個の感光体ドラム上にK,Y,M,
Cの各色の静電潜像が順次形成され、静電潜像が感光体
ドラムの周囲に設けられた、それぞれK,Y,M,Cの
各色のトナーが供給される現像器によって順次トナー像
とされ、トナー像が転写ドラム上に吸着された用紙上に
順次、多重転写される構成でもよい。
【0033】なお、図示していないが、画像処理部20
においては、色補正処理部94から順次一定間隔をおい
て得られるK,Y,M,Cの各色の画像データがD/A
変換されてプロセスカラーの階調トナー信号とされ、プ
ロセスカラー階調トナー信号が2値化されてオンオフ2
値化トナー信号に変換され、オンオフ2値化トナー信号
が上述したように画像出力部30に出力される。
【0034】図3は、画像処理部20の本発明の主要部
である孤立点処理部63の一実施形態を示すブロック図
である。孤立点処理部63は、画像を構成する各画素の
内の文字らしい文字候補画素の位置を検出する文字候補
検出部630と、画像を構成する各画素の内のノイズ孤
立点らしい孤立点候補画素の検出特性が異なる複数の孤
立点検出部を具備し、孤立点候補画素の位置を検出する
孤立点候補検出部640とを備える。ここで、ノイズ孤
立点らしい孤立点候補画素は、本来のノイズ孤立点だけ
でなく、ピリオドや濁点など、ノイズ孤立点に似通った
ものを含んでいてもよい。
【0035】また、孤立点処理部63は、孤立点候補検
出部630により検出された孤立点候補画素をノイズ孤
立点の画素と判定するノイズ孤立点判定部650と、孤
立点候補検出部640により検出された孤立点候補画素
の内の、ノイズ孤立点判定部650によりノイズ孤立点
と判定された画素の値をインアクティブな値にする孤立
点除去部660とを備える。さらに孤立点処理部63
は、ノイズ孤立点判定部650において生成される文字
候補画素の位置に関わる各種の領域信号を低解像度変換
する低解像度変換部666と、低解像度変換部666に
より変換された領域信号を記憶する記憶部668とを備
える。
【0036】文字候補検出部630は、入力画像から文
字候補画素を検出し、この検出した文字候補画素を示す
第1文字信号D20を出力するとともに、文字候補画素
に基づいて、画像中における文字候補画素を含む第1文
字領域を示す第1文字領域信号D21を生成して出力す
る。この第1文字領域信号D21は、画像中における文
字候補画素の位置を示すことになる。文字候補検出部6
30は、文字部分と網点画像(網点文字も含む)部分と
を峻別するよう、網点検出部を具備した構成としてもよ
い。
【0037】孤立点候補検出部640は、検出特性の一
例として、孤立点候補画素の検出サイズが異なる第1孤
立点検出部644と第2孤立点検出部646と、入力画
像データおよび文字候補検出部630の出力のうちの何
れか一方を選択して各孤立点検出部644,646に入
力する切替部642とを有する。切替部642の制御入
力端子CTLには、後述する第1膨張部654から第1
膨張文字領域信号D23を入力するとよい。
【0038】第1孤立点検出部644は、たとえば3×
3画素ブロック以下の黒画素群を孤立点候補として検出
し、検出した孤立点候補(第1孤立点候補)の位置を示
す第1孤立点信号D31を出力する。第2孤立点検出部
646は、第1孤立点候補よりも大きな孤立点候補、た
とえば3×3画素ブロックよりも大きく5×5画素ブロ
ック以下(以下単に「5×5画素ブロック以下」とい
う)の黒画素群を孤立点候補として検出し、検出した孤
立点候補(第2孤立点候補)の位置を示す第2孤立点信
号D32を出力する。
【0039】ノイズ孤立点判定部650は、孤立点候補
画素をノイズ孤立点の画素と判定するに際して、孤立点
候補画素の位置と文字候補画素の位置とで定まる画素間
距離に応じて、2つの孤立点検出部644,646によ
り検出された孤立点候補画素の参照度合いを変えること
により、ノイズ孤立点の画素と判定する度合いを調整す
る。このための構成として、画像中の文字部分やその近
傍部分を前記画素間距離距離に応じて複数種類の領域に
分割し、この分割した領域内に孤立点検出方法の異なる
前記孤立点検出部644,646により検出された孤立
点候補画素が存在するか否かを判定する構成とする。具
体的には以下の通りである。
【0040】ノイズ孤立点判定部650は先ず、文字候
補検出部630が生成した第1文字領域信号D21が表
す第1文字領域から、第1孤立点検出部644あるいは
第2孤立点検出部646により検出された孤立点候補画
素の部分を除いた第2文字領域を示す第2文字領域信号
D22を生成するためのNORゲート651およびAN
Dゲート652を有する。
【0041】また、ノイズ孤立点判定部650は、文字
候補検出部630から入力された第1文字領域信号D2
1に基づいて、第1文字領域を膨張量J11に従って膨
張(領域拡大)させた第1膨張文字領域を示す第1膨張
文字領域信号D23を生成する第1膨張部654と、第
2文字領域信号D22に基づいて、第2文字領域を膨張
量J12に従って膨張させた第2膨張文字領域を示す第
2膨張文字領域信号D24を生成する第2膨張部656
とを有する。
【0042】膨張量J11,J12は、予め用意されて
いる値であってもよいし、後述するように、ユーザから
指定された値であってもよい。また、膨張量J11,J
12は、文字サイズ(文字ポイント)に応じてそれぞれ
異なる値が自動設定されるように、文字サイズごとに異
なる値を用意しておくことが好ましい。ある文字とピリ
オドや読点あるいは孤立した部首との距離は、その文字
サイズ(ポイント数)によって異なるとともに、ある程
度定まるからである。
【0043】さらにノイズ孤立点判定部650は、2つ
の孤立点検出部644,646により検出された孤立点
候補画素の参照度合いを変えるに際して、画素間距離が
小さいほど、検出サイズが小さい方の参照度合いを大き
くする。このため、ノイズ孤立点判定部650は、各文
字領域信号D21,D22あるいは各膨張文字領域信号
D23,D24により表される文字候補画素の位置と、
各孤立点信号D31,D32により表される孤立点候補
画素の位置とを参照し、文字候補画素と孤立点候補画素
との画素間距離を判断することによって孤立点(ノイズ
孤立点)の位置を判定し、判定した孤立点の位置を示す
孤立点信号D40を孤立点除去部660に出力するデコ
ード部658を有する。デコード部658は、各種の信
号D21,D22,D23,D24,D31,D32に
より表される画素間距離に応じて、第1あるいは第2孤
立点検出部644,646により検出された孤立点候補
画素がノイズ孤立点の画素であると判定する度合いを調
整することで、文字近傍における孤立点除去性能と文字
から離れた部分における孤立点除去性能とを調整する。
たとえば、ノイズ孤立点特定部650のデコード部65
8は、文字候補画素と孤立点候補画素との間の画素間距
離が小さいほど、検出された孤立点候補画素がノイズ孤
立点の画素であると判定する度合いを低くする、あるい
は画素間距離が小さいほど、検出サイズが大きい方の孤
立点検出部646により検出された孤立点候補画素をノ
イズ孤立点の画素であると判定する度合いを低くするこ
とで、画素間距離に応じた除去すべきノイズ孤立点の位
置を判定する。
【0044】図4は、孤立点処理部63における孤立点
除去処理の手順の一例を示すフローチャートである。ユ
ーザは、ユーザインタフェース50(図1参照)のハー
ドコントロールパネル52や赤外線タッチボード53を
介して、孤立点処理部63における孤立点除去機能のオ
ンオフを指示する(S10)。孤立点除去機能がオンさ
れると、以下の孤立点除去処理を開始する(S10−オ
ン)。なお孤立点除去機能がオンされた状態では、ユー
ザは、文字周辺の孤立点を除去させない範囲を指定する
ために、ハードコントロールパネル52などを介して、
膨張量J11,J12を、第1膨張部654や第2膨張
部656にそれぞれ設定することができる。
【0045】文字候補検出部630は、入力された画像
を構成する各画素の内、文字らしい文字候補画素を検出
する(S12)。そして、検出した文字候補画素に基づ
いて、画像中における文字候補画素を含む第1文字領域
を示す第1文字領域信号D21(アクティブH)を生成
して出力する。この文字候補画素の検出に際しては、文
字部分と網点部分とを峻別することが望ましい。文字領
域中に網点領域を含まないようにするためである。な
お、文字部分と網点部分との峻別を含めて、画像中の文
字候補画素を検出する方法は、画像の領域判別(領域峻
別)手法として公知であるので、詳細説明は省略する
(たとえば、特開平2−274174号、特開平5−3
44331号など参照)。また、文字部分と網点部分と
の峻別に際しては、たとえば前述の特開平10−229
497号に提案されている手法を用いてもよい。
【0046】孤立点候補検出部640は、3×3画素ブ
ロック以下あるいは5×5画素ブロック以下の黒画素群
を孤立点候補として検出し、検出した各孤立点候補の位
置を示す孤立点信号D31,D32(アクティブH)を
出力する(S14)。このとき、切替部642をL側に
切り替えた状態のままで孤立点候補を検出する、すなわ
ち、入力画像全体に亘って3×3画素ブロック以下ある
いは5×5画素ブロック以下でサーチして孤立点候補を
検出してもよい。あるいは、切替部642の制御入力端
子CTLに第1膨張部654から第1膨張文字領域信号
D23を入力することで、通常は切替部642をL側に
切り替え、文字候補領域近傍内と判定された部分につい
ては切替部642をH側に切り替える、すなわち文字候
補領域近傍内については文字候補検出部630から出力
された第1文字信号D20を用いて孤立点候補を検出
し、それ以外についてのみ入力画像そのものを対象にし
て孤立点候補を検出する。これにより、文字候補検出部
630が網点と文字とを峻別する構成のものである場
合、第1文字信号D20からは、予め網点領域が除外さ
れているので、孤立点候補検出部640は、綱点を孤立
点候補として検出することがなく、結果的に、網点が除
去されることを防止できる。
【0047】なお、本発明の特徴は、文字領域近傍に存
在する孤立点あるいは文字領域内の孤立点がノイズ孤立
点であるのか文字要素(ピリオドや部首など)を構成す
る孤立点であるのかを峻別することでノイズ孤立点のみ
を除去することにあり、文字領域から大幅に離れた部分
(たとえば画像部分やベタ部分)における孤立点検出の
手法については、前述した切替部642をL側にした状
態での検出以外の手法を用いてもよい。
【0048】NORゲート651は、各孤立点検出部6
44,646により検出された2つの孤立点信号D3
1,D32のNOR出力をANDゲート652に入力す
る。ANDゲート652は、このNOR出力と文字候補
検出部630から入力された第1文字領域信号D21
(アクティブH)とのAND出力を第2文字領域信号D
22(アクティブH)として出力する。すなわち、NO
Rゲート651およびANDゲート652により、第1
孤立点検出部644または第2孤立点検出部646によ
り検出された孤立点候補部分を第1文字領域信号D21
から除去して第2文字領域信号D22を生成する(S1
6)。
【0049】第1膨張部654は、第1文字領域を膨張
量J11に従って膨張させ、第1膨張文字領域(すなわ
ち第1の文字近傍領域)を示す第1膨張文字領域信号D
23(アクティブH)を生成する(S18)。同様に、
第2膨張部656は、第2文字領域を膨張量J12に従
って膨張させ、第2膨張文字領域(すなわち第2の文字
近傍領域)を示す第2膨張文字領域信号D24(アクテ
ィブH)を生成する(S18)。たとえば、各膨張部6
564,656は、20mm程度の膨張処理を施す。
【0050】デコード部658は、各文字領域信号D2
1,D22や各膨張文字領域信号D23,D24を参照
して、各孤立点信号D31,D32が示す孤立点候補
が、文字領域内の画素であるのか、あるいはより膨張さ
せた膨張文字領域内、すなわち文字領域近傍の画素であ
るのかを判定する。つまり、各信号D21,D22,D
23,D24,D31,D32に基づいて、文字候補画
素と孤立点候補画素との画素間距離を判定する(S2
0)。
【0051】ここで、孤立点候補画素と文字候補画素と
が離れるほど孤立点候補画素は、真のノイズ孤立点画素
である可能性が大きい。つまり、孤立点候補画素をノイ
ズ孤立点画素として除去すべきか、文字画素として残す
べきかは、孤立点候補画素と文字候補画素との距離に関
わりがある。
【0052】そこで、本来文字成分として残されるべき
ピリオドや孤立部首などを確実に残しつつ、ノイズ孤立
点のみを除去するために、次のような処理をする。先
ず、文字領域内もしくは文字領域近傍の画素である場
合、すなわち前記画素間距離が小さい場合(S20−Y
ES)、第1孤立点検出部644のみにより検出された
孤立点候補がノイズ孤立点であり除去するべきであると
判定する(S22)。つまり、3×3画素ブロック以下
のサイズの小さい孤立点候補のみをノイズ孤立点とし、
その位置を判定する。そして、この孤立点候補の位置を
示す孤立点信号D40(アクティブH)を孤立点除去部
660に出力する。
【0053】一方、文字領域内および文字領域近傍の何
れでもない場合、すなわち前記画素間距離が大きい場合
は(S20−NO)、第1孤立点検出部644および第
2孤立点検出部646の何れか一方により検出された孤
立点候補(2つの孤立点検出部644,646の結果の
OR)がノイズ孤立点であり除去するべきであると判定
する(S24)。つまり、3×3画素ブロック以下だけ
でなく、より大きな5×5画素ブロック以下の孤立点候
補もノイズ孤立点とし、その位置を判定する。そして、
これらの孤立点候補の位置を示す孤立点信号D40(ア
クティブH)を孤立点除去部660に出力する。
【0054】ステップS22とS24から分かるよう
に、デコード部658は、画素間距離の大きさに応じ
て、各孤立点検出部644,646により検出された孤
立点候補画素の位置の参照度合いを変えており、結果と
して、孤立点候補画素の検出特性を画素間距離の大きさ
に応じて変えている。そして、上記において、デコード
部658は、画素間距離が小さいほど(孤立点候補が文
字に近いほど)、検出サイズが小さい方の参照度合いを
大きくしている。この結果、孤立点除去部660に入力
される孤立点信号D40は、文字領域内あるいは文字領
域に近い場合には小さな孤立点候補の位置のみを示し、
文字から離れている場合には、小さな孤立点候補の位置
だけでなく、大き目の孤立点候補の位置も示す。
【0055】孤立点除去部660は、孤立点除去部66
0から入力された孤立点信号D40に基づいて、入力画
像を構成する各画素の内の、ノイズ孤立点判定部650
により位置が判定されたノイズ孤立点の画素値を、たと
えば白画素を示すインアクティブな値にすることで、ノ
イズ孤立点を出力画像から除去する(S26)。前述の
ように、孤立点信号D40は、文字領域内あるいは文字
領域に近い場合には小サイズの孤立点候補のみの位置を
示し、文字から離れている場合には小および大サイズの
孤立点候補の位置を示すので、文字内または近傍は小サ
イズのノイズのみが除去され、それ以外は大サイズのノ
イズも除去された画像が出力される。
【0056】低解像度変換部666は、各文字領域信号
D21,D22と各膨張文字領域信号D23,D24、
あるいは孤立点信号D31,D32とを低解像度変換し
て、変換済みの各信号を、入力画像に対応付けて記憶部
668に記憶させる(S30)。なお、入力画像と変換
済みの各信号との対応付けがなされていればよく、入力
画像と変換済みの各信号とは、同一の記憶部に記憶され
てもよいし、それぞれ別の記憶部に記憶されてもよい。
【0057】これにより、各信号を再度生成することな
く、必要に応じて、ノイズのない画像を出力することが
できる。また、各信号(記憶部668に記憶された変換
済みの信号でもよい)を用いて、出力画像上にそれぞれ
の領域の枠や孤立点候補を示す構成とすれば、ユーザが
その領域枠などを確認することで、どの部分のノイズ孤
立点が除去されるのか確認した後に出力したり、あるい
はデコード部658における判定処理(ノイズ孤立点の
位置の判定処理)を変更させた後に出力し直すという使
い方もできる。つまり、孤立点が除去される領域をユー
ザが確認することができるので、誤って必要な情報を除
去する危険度が減少する。またユーザの意志で、ノイズ
孤立点の除去領域や検出サイズの組合せを操作すること
もできるので、たとえば、文字近傍とそれ以外の領域
で、孤立点除去方法や除去性能を変えることができ、文
字の近くに存在するピリオドや濁点を誤って除去しない
ようにマニュアル制御することもできる。
【0058】図5は、カラー複写装置1が処理対象とす
る原稿の一例である。原稿80は、文字領域A,B1と
画像領域Cとを含む。そして、一方の文字領域B1内お
よびその近傍にはノイズ成分N1〜N6を含む。文字領
域B1内に存在する、読点M1に似たドット状のノイズ
成分N1と句点M2に似たノイズ成分N2は、3×3画
素以下のサイズであり、読点M1や句点M2よりも小さ
い。文字領域B1内および文字領域B1の上下左右をそ
れぞれ20mm程度膨張させた膨張文字領域B2内に存
在するドット状のノイズ成分N3と句点M2に似たノイ
ズ成分N4は、3×3画素よりも大きく5×5画素以下
のサイズであり、読点M1や句点M2とほぼ同程度大き
さである。膨張文字領域B2の外側に存在するドット状
のノイズ成分N5と句点M2に似たノイズ成分N6は、
5×5画素よりも大きい。なおノイズ成分N1,N2
は、さらに膨張文字領域B2やその外側に存在してもよ
い。
【0059】このような場合、文字候補検出部630か
ら出力される第1文字領域信号D21は文字領域Bを示
し、第1膨張部654から出力される第1膨張文字領域
信号D23は膨張文字領域B2を示す。また、第1孤立
点検出部644から出力される第1孤立点信号D31は
ノイズ成分N1,N2を示し、第2孤立点検出部646
から出力される第2孤立点信号D32はノイズ成分N
3,N4を示す。
【0060】ここでたとえば、デコード部658は、文
字領域B1内は第1孤立点検出部644のみにより検出
された孤立点候補の位置を示す第1孤立点信号D31
(アクティブH)のみをそのまま孤立点信号D40(ア
クティブH)として孤立点除去部660に出力する。ま
たデコード部658は、文字領域B1の外側は第1孤立
点検出部644および第2孤立点検出部646の何れか
一方により検出された孤立点候補の位置を示す孤立点信
号D31,D32(アクティブH)をそのまま孤立点信
号D40(アクティブH)として孤立点除去部660に
出力する。これにより、文字領域B1内すなわち文字近
傍においては、句点M2や読点M1と略同サイズのノイ
ズN3,N4は残るものの、サイズの小さなノイズN
1,N2は確実に除去される。また文字領域B1よりも
外側すなわち文字から離れている場合においては、サイ
ズの小さなノイズN1,N2だけでなく、句点M2や読
点M1と略同サイズのノイズN3,N4も除去される。
もちろん、より大きなノイズN5,N6も除去される。
このように、上記実施形態の孤立点処理部63によれ
ば、文字近傍とより遠距離の領域で孤立点除去方法を変
えることができるので、文字の近くに存在する句点や濁
点などを除去することなく、文字から離れたところに存
在する句点や濁点などと同サイズもしくはより大きなノ
イズを確実に除去することができる。
【0061】また、各膨張部654,656における膨
張量を複数段階としておくと、ノイズ孤立点の除去特性
を画素間距離(孤立点画素と文字画素との距離)に応じ
てより細かに切り替えることができる。たとえば2段階
とした場合には、文字最近傍、文字近傍、およびそれ以
外の3段階で文字近傍領域を区別することができ、
(A)文字最近傍は孤立点除去なし、(B)文字近傍は
第1孤立点検出部644の結果のみ使用、(C)それ以
外の領域は2つの孤立点検出部644,646のOR出
力を使用、とすることができる。
【0062】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲
には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更また
は改良を加えることができ、そのような変更または改良
を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、
上記の実施形態は、クレームにかかる発明を限定するも
のではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の
組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らな
い。
【0063】たとえば、上記実施形態では、検出サイズ
特性の異なる2つの孤立点検出部を孤立点候補検出部6
40内に設けたが、たとえば検出閾値など検出サイズ以
外の検出特性の異なる孤立点検出部を設けてもよい。
【0064】また、孤立点候補画素の位置と文字候補画
素の位置とで定まる画素間距離に応じて孤立点候補画素
をノイズ孤立点の画素とする判定度合いを調整するため
の具体的な構成例として、NORおよびANDの各ゲー
ト、領域を拡張させるための膨張部、およびデコード部
を有するノイズ孤立点特定部650としたが、画素間距
離に応じて判定度合いを調整することができる限り、こ
のような構成以外であってもよい。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明の画像処理装置
は、孤立点候補画素の位置と文字候補画素の位置とを参
照し、それぞれの画素の位置で定まる画素間距離に応じ
て、ノイズ孤立点の画素と判定する度合いを調整する。
そして、孤立点候補画素の内のノイズ孤立点の画素と判
定されたものに限って、その画素値をインアクティブな
値にする。文字近傍あるいは文字から遠く離れたノイズ
孤立点だけでなく、文字近傍に存在するピリオドや孤立
部首などもノイズ孤立点と似通っており、孤立点候補画
素として検出され得るが、たとえば孤立点候補画素と文
字候補画素とが離れるほど孤立点候補画素は、真のノイ
ズ孤立点画素である可能性が大きい。換言すれば、孤立
点候補画素をノイズ孤立点画素として除去すべきか文字
画素として残すべきかは、孤立点候補画素と文字候補画
素との距離に関わりがある。
【0066】本発明は、孤立点候補画素を検出した場合
に、文字候補画素との間の画素間距離に基づいて、この
孤立点候補画素をノイズ孤立点の画素とするべきか否か
を判定する。これにより、文字近傍においては、ピリオ
ドや孤立部首などの文字成分である比較的大きな孤立点
を確実に残しつつ小さい孤立点だけを除去したり、文字
から離れた場合は、種々の大きさのノイズ孤立点を確実
に除去することができるなど、ピリオドや孤立部首など
を確実に残しつつ、殆どのノイズ孤立点を除去すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の一例を搭載したカラ
ー複写機の一例の機構図である。
【図2】 本発明の画像処理装置の一例である画像処理
部の一実施形態のブロック図である。
【図3】 本発明の主要部である孤立点処理部の一実施
形態を示すブロック図である。
【図4】 孤立点処理部における孤立点除去処理の手順
の一例を示すフローチャートである。
【図5】 カラー複写装置が処理対象とする原稿の一例
である。
【符号の説明】
1…カラー複写装置、10…画像取得部、20…画像処
理部、30…画像記録部、63…孤立点処理部、630
…文字候補検出部、640…孤立点候補検出部、642
…切替部、644…第1孤立点検出部、646…第2孤
立点検出部、650…ノイズ孤立点判定部、651…N
ORゲート、652…ANDゲート、654…第1膨張
部、656…第2膨張部、658…デコード部、660
…孤立点除去部、666…低解像度変換部、668…記
憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA01 CA12 CA16 CB01 CB12 CB16 CE02 DA08 DB02 DB06 DC02 DC22 5C077 LL06 MP02 MP08 PP27 PP33 PP58

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像中に存在するノイズ孤立点の画素値
    をインアクティブな値にする孤立点除去機能を備えた画
    像処理装置であって、 前記画像を構成する各画素の内のノイズ孤立点らしい孤
    立点候補画素を検出する孤立点候補検出部と、 前記画像を構成する各画素の内の文字らしい文字候補画
    素を検出する文字候補検出部と、 前記孤立点候補検出部により検出された前記孤立点候補
    画素が前記ノイズ孤立点の画素であるか否かを判定する
    ものであって、前記孤立点候補検出部により検出された
    前記孤立点候補画素の位置と前記文字候補検出部により
    検出された前記文字候補画素の位置とで定まる画素間距
    離に応じて、前記ノイズ孤立点の画素であると判定する
    度合いを調整するノイズ孤立点判定部と、 前記孤立点候補検出部により検出された前記孤立点候補
    画素の内の、前記ノイズ孤立点判定部により前記ノイズ
    孤立点であると判定された画素の値をインアクティブな
    値にする孤立点除去部とを備えたことを特徴とする画像
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ノイズ孤立点判定部は、前記画素間
    距離が小さいほど、前記孤立点候補検出部により検出さ
    れた前記孤立点候補画素が前記ノイズ孤立点の画素であ
    ると判定する度合いを低くすることを特徴とする請求項
    1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記孤立点候補検出部は、孤立点候補画
    素の検出サイズが異なる複数の孤立点検出部を有し、 前記ノイズ孤立点判定部は、前記画素間距離が小さいほ
    ど、前記検出サイズが大きい方の前記孤立点検出部によ
    り検出された孤立点候補画素を前記ノイズ孤立点の画素
    であると判定する度合いを低くすることを特徴とする請
    求項1または2記載の画像処理装置。
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